JP2017214474A - 膜形成材料 - Google Patents

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智也 水森
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萩 池田
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Yoshiki Yato
慶樹 矢頭
和義 松岡
Kazuyoshi Matsuoka
和義 松岡
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Abstract

【課題】ゼロ面アンカリング特性及び電圧保持性に優れた膜形成材料、当該膜形成材料からなる膜を有する液晶セル、及び当該膜形成材料からなる配向膜の提供。【解決手段】膜を形成するための材料であって、炭素数6〜24のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単位及び式(II)で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位を有するケイ素原子含有ポリマーを含有する、膜形成材料。(R1はH又はメチル基;R3はC3〜8のアルキレン基;R4は夫々独立にC1〜4のアルキル基)【選択図】なし

Description

本発明は、膜形成材料に関する。さらに詳しくは、本発明は、ゼロ面アンカリング特性および電圧保持性に優れた膜形成材料およびその製造方法、ならびに当該膜形成材料からなる膜が用いられた液晶セルおよび配向膜に関する。本発明の膜形成材料は、例えば、液晶セル、配向膜、液晶ディスプレイなどの表示装置などの用途に使用することが期待される。
液晶パネルは、一般に、透明な配向膜および液晶層を有し、液晶層は2枚の配向膜の間に挟まれている。従来、配向膜には、ポリイミド膜が広く使用されているが、当該配向膜が着色するため、透明性に劣ることから光効率が低く、液晶分子を配向させるためには高電圧を必要とするという欠点がある。
基板に対して水平方向に液晶分子を配向させるが、水平面内における液晶分子の配向強制力がない状態(以下、ゼロ面アンカリング状態という)を実現する方法として、基板上のポリマーブラシの形成が不要な部分にマスクを形成する工程と、該マスクが形成された基板を固定化膜形成用溶液に浸漬し、基板の露出部分に固定化膜を形成する工程と、該固定化膜が形成された基板をポリマーブラシ形成用溶液に浸漬し、該ポリマーブラシ形成用溶液に含まれるラジカル重合性モノマーのリビングラジカル重合反応により該固定化膜上にポリマーブラシを形成する工程と、該ポリマーブラシが形成された基板から該マスクを除去する工程とを含む液晶用配向膜の形成方法(例えば、特許文献1参照)、平坦化処理を施した基板にポリマーブラシを形成し、この基板間に液晶を挟持した液晶セルにおいて、前記ポリマーブラシと前記液晶との共存部のTgよりも高く、前記共存部の形状を自由に変動させ得る温度に加熱することを特徴とするゼロ面アンカリング液晶配向法(例えば、特許文献2参照)、平坦化処理を施した基板にポリマーブラシを形成し、この基板間に液晶を挟持した液晶セルにおいて、前記ポリマーブラシとしてガラス転移温度Tgが−5℃以下である(メタ)アクリレートポリマーからなるポリマーブラシを用いるゼロ面アンカリング液晶配向法(例えば、特許文献3参照)などが提案されている。
しかし、前記方法は、いずれも、基板上に反応点を固定化し、当該反応点を起点としてモノマーを重合させることによってポリマーブラシを形成させており、当該方法によって得られたポリマーブラシを有する配向膜は、ゼロ面アンカリング特性(液晶が一定方向に配向しない性質)が充分でなく、さらに電圧保持性に劣るという欠点がある。
特開2011−081179号公報 特開2013−231757号公報 特開2014−215421号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、ゼロ面アンカリング特性および電圧保持性に優れた膜形成材料、当該膜形成材料からなる膜を有する液晶セル、および当該膜形成材料からなる配向膜を提供することを課題とする。
本発明は、
(1) 膜を形成するための材料であって、式(I):
Figure 2017214474
(式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数6〜24のアルキル基を示す)
で表わされる(メタ)アクリレート単位および式(II):
Figure 2017214474
(式中、R1は前記と同じ、R3は炭素数3〜8のアルキレン基、R4はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を示す)
で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位を有するケイ素原子含有ポリマーを含有することを特徴とする膜形成材料、
(2) 前記(1)に記載の膜形成材料からなる膜を有する液晶セル、および
(3) 前記(1)に記載の膜形成材料からなる配向膜
に関する。
本発明によれば、ゼロ面アンカリング特性および電圧保持性に優れた膜形成材料、当該膜形成材料からなる膜を有する液晶セルおよび当該膜形成材料からなる配向膜が提供される。
本発明の膜形成材料は、前記したように、膜を形成するための材料であり、式(I):
Figure 2017214474
(式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数6〜24のアルキル基を示す)
で表わされる(メタ)アクリレート単位および式(II):
Figure 2017214474
(式中、R1は前記と同じ、R3は炭素数3〜8のアルキレン基、R4はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を示す)
で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位を有するケイ素原子含有ポリマーを含有することを特徴とする。
式(I)において、R1は、水素原子またはメチル基であり、R2は、炭素数6〜24のアルキル基、好ましくは6〜18のアルキル基である。炭素数6〜24のアルキル基としては、例えば、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、n−トリデシル基、イソトリデシル基、n−テトラデシル基、イソテトラデシル基、n−ペンタデシル基、イソペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、n−オクタデシル基、イソオクタデシル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアルキル基は、本発明の目的を阻害しない範囲内で置換基を有していてもよい。
式(II)において、R1は、水素原子またはメチル基であり、R3は、炭素数3〜8のアルキレン基であり、R4はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基である。炭素数3〜8のアルキレン基としては、例えば、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、n−ヘキシレン基、イソヘキシレン基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
式(I)で表わされるアルキル(メタ)アクリレート単位と式(II)で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位とのモル比〔式(I)で表わされるアルキル(メタ)アクリレート単位/式(II)で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位〕は、ゼロ面アンカリング特性および電圧保持性を向上させる観点から、好ましくは5/95以上、より好ましくは20/80以上、さらに好ましくは35/65以上、さらに一層好ましくは40/60以上であり、基材に対する密着性を向上させる観点から、好ましくは95/5以下、より好ましくは90/10以下である。
ケイ素原子含有ポリマーの重量平均分子量は、ゼロ面アンカリング特性および電圧保持性を向上させる観点から、好ましくは1万〜50万、より好ましくは4万〜35万である。なお、ケイ素原子含有ポリマーの重量平均分子量は、以下の実施例に記載の方法に基づいて測定したときの値である。
ケイ素原子含有ポリマーのガラス転移温度は、ゼロ面アンカリング特性および電圧保持性を向上させる観点から、好ましくは−60〜40℃、より好ましくは−60〜30℃である。なお、ケイ素原子含有ポリマーのガラス転移温度は、以下の実施例に記載の方法に基づいて測定したときの値である。
式(I)で表わされるアルキル(メタ)アクリレート単位および式(II)で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位を有するケイ素原子含有ポリマーは、例えば、式(Ia):
Figure 2017214474
(式中、R1およびR2は前記と同じ)
で表わされるアルキル(メタ)アクリレートおよび式(IIa):
Figure 2017214474
(式中、R1、R3およびR4は前記と同じ)
で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレートを含有する単量体成分を重合させることによって容易に調製することができる。
なお、単量体成分は、本発明の目的が阻害されない範囲内で、アルキル(メタ)アクリレートおよびケイ素原子含有(メタ)アクリレート以外の他の単量体が含まれていてもよい。
他の単量体としては、例えば、スチレン、α−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸エチルカルビトール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、スチレン、イタコン酸メチル、イタコン酸エチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの他の単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
単量体成分を重合させる際には、重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤としては、例えば、アゾイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、アゾイソ酪酸メチル、アゾビスジメチルバレロニトリル、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、ベンゾフェノン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、ベンゾケトン誘導体、フェニルチオエーテル誘導体、アジド誘導体、ジアゾ誘導体、ジスルフィド誘導体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
重合開始剤の量は、特に限定されないが、通常、単量体成分100重量部あたり0.01〜5重量部程度であることが好ましい。
単量体成分を重合させる方法としては、例えば、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合法のなかでは、溶液重合法が好ましい。
単量体成分を溶液重合法によって重合させる場合には、例えば、単量体成分を溶媒に溶解させ、得られた溶液を攪拌しながら重合開始剤を当該溶液に添加することによって単量体成分を重合させることができるほか、重合開始剤を溶媒に溶解させ、得られた溶液を撹拌しながら単量体成分を当該溶液に添加することによって単量体成分を重合させることができる。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
溶媒の量は、通常、単量体成分を溶媒に溶解させることによって得られる溶液における単量体成分の濃度が10〜80重量%程度となるように調整することが好ましい。
単量体成分を重合させる際の重合温度、重合時間などの重合条件は、単量体成分に用いられている単量体の種類およびその使用量、重合開始剤の種類およびその使用量などに応じて適宜調整することが好ましい。
単量体成分を重合させるときの雰囲気は、不活性ガスであることが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
重合反応の終了や反応系内における未反応モノマーの有無は、例えば、ガスクロマトグラフィーなどの一般的な分析方法で確認することができる。
以上のようにして単量体成分を重合させることにより、式(I)で表わされるアルキル(メタ)アクリレート単位および式(II)で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位を有するケイ素原子含有ポリマーを得ることができる。
本発明の膜形成材料は、前記ケイ素原子含有ポリマーを含有するものであり、当該ケイ素原子含有ポリマーを溶媒に溶解させた溶液として用いることが好ましい。
溶媒としては、前記溶液重合の際に用いられる溶媒を例示することができる。ケイ素原子含有ポリマーを溶媒に溶解させた溶液におけるケイ素原子含有ポリマーの濃度は、特に限定されないが、塗工性を向上させるとともに、ゼロ面アンカリング特性および電圧保持性に優れた膜を形成させる観点から、3〜20質量%程度であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。
なお、本発明の膜形成材料には、必要により、光重合開始剤、界面活性剤などを配合してもよい。
本発明の液晶セルは、本発明の膜形成材料からなる膜を有することを特徴とする。本発明の液晶セルは、例えば、本発明の膜形成材料からなる膜を基材上に形成させることによって得ることができる。
基材としては、例えば、アルカリガラス、無アルカリガラスなどのガラス基材、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ三フッ化塩化エチレンなどの樹脂基材、鉄、アルミニウム、銅などの金属基材、それらの複合材料などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
膜形成材料を基材に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、バーコート法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、スプレーコーター法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
膜形成材料を基材に塗布した後、形成された被膜を乾燥させることにより、膜を形成させることができる。被膜を乾燥させる方法としては、例えば、室温中で放置することによって乾燥させる方法、熱風、赤外線、電気ヒーターなどで加熱することによって乾燥させる方法、減圧下で乾燥させる方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
乾燥後の膜の厚さは、通常、10〜10000nm、好ましくは10〜1000nm、より好ましくは10〜500nmである。
以上のようにして、膜形成材料からなる膜が基材上に形成されている液晶セルを得ることができる。
本発明の配向膜は、本発明の膜形成材料から形成されていることを特徴とする。本発明の配向膜は、例えば、本発明の膜形成材料からなる膜を形成させた後、乾燥させることによって得ることができる。
膜形成材料からなる配向膜を形成させる方法としては、例えば、スピンコート法、バーコート法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、スプレーコーター法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
形成された膜を形成させる方法としては、例えば、室温中で放置することによって乾燥させる方法、熱風、赤外線、電気ヒーターなどで加熱することによって乾燥させる方法、減圧下で乾燥させる方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
配向膜の厚さは、通常、10〜10000nm、好ましくは10〜1000nm、より好ましくは10〜500nmである。
以上のようにして、本発明の膜形成材料を用いることにより、配向膜を得ることができる。
本発明の膜形成材料は、従来のように基材に単量体成分を塗布し、当該基板上で単量体成分を重合させるのではなく、基材に塗布したときに当該膜形成材料に含まれているケイ素原子含有ポリマーが基材に結合するものであり、ゼロ面アンカリング特性および電圧保持性に優れている。
したがって、本発明の膜形成材料は、液晶セル、配向膜、液晶ディスプレイなどの表示装置などの用途に使用することが期待される。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび攪拌機を備えた100mL容のフラスコ内に、ヘキシルアクリレート〔BIMAX社製、商品名:hexyl acrylate〕40.00g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕7.07gおよび溶媒としてシクロペンタノン31.38gを添加した(ヘキシルアクリレートと3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランとのモル比:90/10)。
フラスコの内容物に窒素ガスを10mL/minの流量で吹き込みながら当該内容物を15分間均一な組成となるように撹拌した。フラスコに備え付けられている油浴により、フラスコの内容物を65℃に昇温した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.14gをフラスコ内に添加し、フラスコの内容物の温度を65〜67℃に保持しながら、4時間熟成させた。その後、フラスコの内容物を水浴にて30℃に冷却することにより、ケイ素原子含有ポリマーの溶液を得た。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液をテトラヒドロフランで0.4質量%となるように希釈し、得られた溶液を用いてゲルパーミエイションクロマトグラフィー〔東ソー(株)製、カラム: 東ソー(株)製、商品名:TSKgel G5000H、TSKgel G3000H、移動相:テトラヒドロフラン、カラム流量:1.0mL/min〕にて当該ケイ素原子含有ポリマーの重量平均分子量を40℃で測定したところ、当該重量平均分子量は173000であった。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液10.00gにシクロペンタノン110.00gを添加し、十分に撹拌することによってケイ素原子含有ポリマーの濃度が5%である膜形成材料を調製した。前記膜形成材料をガラスプレート(縦:100mm、横:100mm、厚さ:1mm)上にフローコートし、100℃の温度で4時間温風乾燥することにより、膜形成材料からなる膜を形成させた。
前記で得られた膜形成材料からなる膜のD65光源における全光線透過率をヘーズメーター〔(株)村上色彩技術研究所製、品番:HM−150〕で測定したところ、光線透過率は99%であった。
また、前記で得られた膜形成材料からなる膜7.6mgを密封式アルミニウムパン内に入れて密封し、当該アルミニウムパンを示差走査熱量測定機で5℃/分の昇温速度で−50℃から50℃へ昇温し、50℃の温度を10分間保持し、10℃/分の降温速度で50℃から−50℃まで降温し、−50℃の温度を5分間保持する一連の操作を2回繰り返し、示差走査熱量(DSC)曲線のベースラインがシフトした温度をガラス転移温度とした。その結果、前記で得られた膜形成材料に含まれているケイ素原子含有ポリマーのガラス転移温度は−3℃であった。
前記で得られた膜形成材料3mLを、電極を備えたガラスプレート(縦:100mm、横:100mm、厚さ:1mm)にスピンコーターを用い、1秒間で1000rpm/minまで加速した後、1000rpm/minを10秒間保持し、1秒間で0rpm/minまで減速することにより、膜形成材料からなる膜が形成した評価基板を得た。
前記で得られた評価基板を温風乾燥機内に入れ、190℃の温度で15分間温風乾燥させ、室温まで冷却した後、シクロペンタノンに2分間浸漬し、純水でかけ流し洗浄をし、乾燥させることにより、膜形成材料からなる膜が形成された基板を得た。
次に、前記で得られた膜形成材料からなる膜が形成された基板を用いて電圧保持性(VHR)およびゼロ面アンカリング特性を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表1に示す。
〔電圧保持性(VHR)〕
膜形成材料からなる膜が形成された基板2枚を用い、当該2枚の基板間に液晶注入口が配設されるようにして各基板の一方表面の周囲にシール剤を塗布し、形成されたシール剤層同士を重ね合せて硬化させることにより、内部に空間を有する空セルを作製した。得られた空セルの液晶注入口にP型液晶を毛細管現象で注入することにより、液晶セルを作製した。この液晶セルに液晶物性評価装置〔(株)東陽テクニカ製、品番:6254C〕を用いてパルス電圧(5Vで60マイクロ秒)を印加した。電圧降下を高速電圧計で印加停止後から16.6ミリ秒間測定し、電圧曲線と時間の間の面積を求めた。
電圧保持性は、電圧を実測したときの面積を電圧が降下しなかったときの面積で除し、その値を百分率に換算することにより、電圧保持率を求め、以下の評価基準に基づいて評価した。
(電圧保持性の評価基準)
◎:電圧保持率が98%以上
○:電圧保持率が95%以上98%未満
△:電圧保持率が90%以上95%未満
×:電圧保持率が90%未満
〔ゼロ面アンカリング特性〕
前記で得られた液晶セルに磁場を印可することにより、初期配向を施した。LCD評価装置を用いてこの液晶セルに電圧0〜10Vを印可し、20℃または40℃での光透過率を測定した。
印可電圧と透過率の曲線から透過率が増加する時の電圧を閾値とし、その結果を基にしてアンカリングエネルギー(A2)を算出し、以下の評価基準に基づいてゼロ面アンカリング特性を評価した。
(ゼロ面アンカリング特性の評価基準)
◎:アンカリングエネルギーが10-6J/m2未満
○:アンカリングエネルギーが10-6J/m2以上10-5J/m2未満
△:アンカリングエネルギーが10-5J/m2以上10-4J/m2未満
×:アンカリングエネルギーが10-4J/m2以上
実施例2
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび攪拌機を備えた100mL容のフラスコ内に、ヘキシルメタクリレート〔東京化成工業(株)製、商品名:hexyl methacrylate〕40.00g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕6.48gおよび溶媒としてシクロペンタノン30.99gを添加した(ヘキシルメタクリレートと3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランとのモル比:90/10)。
フラスコの内容物に窒素ガスを10mL/minの流量で吹き込みながら当該内容物を15分間均一な組成となるように撹拌した。フラスコに備え付けられている油浴により、フラスコの内容物を65℃に昇温した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.13gをフラスコ内に添加し、フラスコの内容物の温度を65〜67℃に保持しながら、4時間熟成させた。その後、フラスコの内容物を水浴にて30℃に冷却することにより、ケイ素原子含有ポリマーの溶液を得た。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液をテトラヒドロフランで0.4質量%となるように希釈し、得られた溶液を用いて実施例1と同様にして当該ケイ素原子含有ポリマーの重量平均分子量を40℃で測定したところ、当該重量平均分子量は145000であった。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液10.00gにシクロペンタノン110.00gを添加し、十分に撹拌することによってケイ素原子含有ポリマーの濃度が5%である膜形成材料を調製した。前記膜形成材料を用いて被膜を形成させ、実施例1と同様にしてガラス転移温度を測定したところ、前記で得られた膜形成材料に含まれるケイ素原子含有ポリマーのガラス転移温度は9℃であった。
前記で得られた膜形成材料からなる膜のD65光源における全光線透過率をヘーズメーター〔(株)村上色彩技術研究所製、品番:HM−150〕で測定したところ、光線透過率は99%であった。
前記で得られた膜形成材料3mLを用い、実施例1と同様にして膜形成材料からなる膜が形成された基板を作製し、当該膜形成材料からなる膜が形成された基板を用いて電圧保持性(VHR)およびゼロ面アンカリング特性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例3
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび攪拌機を備えた100mL容のフラスコ内に、イソステアリルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ISTA〕14.21g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕1.21gおよび溶媒としてシクロペンタノン10.28gを添加した(イソステアリルアクリレートと3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランとのモル比:90/10)。
フラスコの内容物に窒素ガスを10mL/minの流量で吹き込みながら当該内容物を15分間均一な組成となるように撹拌した。フラスコに備え付けられている油浴により、フラスコの内容物を65℃に昇温した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.024gをフラスコ内に添加し、フラスコの内容物の温度を65〜67℃に保持しながら、4時間熟成させた。その後、フラスコの内容物を水浴にて30℃に冷却することにより、ケイ素原子含有ポリマーの溶液を得た。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液をテトラヒドロフランで0.4質量%となるように希釈し、得られた溶液を用いて実施例1と同様にして当該ケイ素原子含有ポリマーの重量平均分子量を40℃で測定したところ、当該重量平均分子量は43000であった。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液10.00gにシクロペンタノン110.00gを添加し、十分に撹拌することによってケイ素原子含有ポリマーの濃度が5%である膜形成材料を調製した。前記膜形成材料を用いて被膜を形成させ、実施例1と同様にしてガラス転移温度を測定したところ、前記で得られた膜形成材料に含まれているケイ素原子含有ポリマーのガラス転移温度は−4℃であった。
前記で得られた膜形成材料からなる膜のD65光源における全光線透過率をヘーズメーター〔(株)村上色彩技術研究所製、品番:HM−150〕で測定したところ、光線透過率は99%であった。
また、前記で得られた膜形成材料3mLを用い、実施例1と同様にして膜形成材料からなる膜が形成された基板を作製し、当該膜形成材料からなる膜が形成された基板を用いて電圧保持性(VHR)およびゼロ面アンカリング特性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例4
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび攪拌機を備えた100mL容のフラスコ内に、ヘキシルアクリレート〔BIMAX社製、商品名:hexyl acrylate〕30.00g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕20.44gおよび溶媒としてシクロペンタノン33.63gを添加した(ヘキシルアクリレートと3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランとのモル比:70/30)。
フラスコの内容物に窒素ガスを10mL/minの流量で吹き込みながら当該内容物を15分間均一な組成となるように撹拌した。フラスコに備え付けられている油浴により、フラスコの内容物を65℃に昇温した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.14gをフラスコ内に添加し、フラスコの内容物の温度を65〜67℃に保持しながら、4時間熟成させた。その後、フラスコの内容物を水浴にて30℃に冷却することにより、ケイ素原子含有ポリマーの溶液を得た。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液をテトラヒドロフランで0.4質量%となるように希釈し、得られた溶液を用いて実施例1と同様にして当該ケイ素原子含有ポリマーの重量平均分子量を40℃で測定したところ、当該重量平均分子量は257000であった。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液10.00gにシクロペンタノン110.00gを添加し、十分に撹拌することによってケイ素原子含有ポリマーの濃度が5%である膜形成材料を調製した。前記膜形成材料を用いて実施例1と同様にして被膜を形成させ、ガラス転移温度を測定したところ、前記で得られた膜形成材料に含まれるケイ素原子含有ポリマーのガラス転移温度は7℃であった。
前記で得られた膜形成材料からなる膜のD65光源における全光線透過率をヘーズメーター〔(株)村上色彩技術研究所製、品番:HM−150〕で測定したところ、光線透過率は99%であった。
また、前記で得られた膜形成材料3mLを用い、実施例1と同様にしてケイ素原子含有ポリマーの被膜が形成された基板を作製し、当該膜形成材料からなる膜が形成された基板を用いて電圧保持性(VHR)およびゼロ面アンカリング特性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例5
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび攪拌機を備えた100mL容のフラスコ内に、ヘキシルアクリレート〔BIMAX社製、商品名:hexyl acrylate〕20.00g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕31.80gおよび溶媒としてシクロペンタノン34.53gを添加した(ヘキシルアクリレートと3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランとのモル比:50/50)。
フラスコの内容物に窒素ガスを10mL/minの流量で吹き込みながら当該内容物を15分間均一な組成となるように撹拌した。フラスコに備え付けられている油浴により、フラスコの内容物を65℃に昇温した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.13gをフラスコ内に添加し、フラスコの内容物の温度を65〜67℃に保持しながら、4時間熟成させた。その後、フラスコの内容物を水浴にて30℃に冷却することにより、ケイ素原子含有ポリマーの溶液を得た。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液をテトラヒドロフランで0.4質量%となるように希釈し、得られた溶液を用いて実施例1と同様にして当該ケイ素原子含有ポリマーの重量平均分子量を40℃で測定したところ、当該重量平均分子量は343000であった。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液10.00gにシクロペンタノン110.00gを添加し、十分に撹拌することによってケイ素原子含有ポリマーの濃度が5%である膜形成材料を調製した。前記膜形成材料を用いて被膜を形成させ、実施例1と同様にしてガラス転移温度を測定したところ、前記で得られた膜形成材料に含まれるケイ素原子含有ポリマーのガラス転移温度は25℃であった。
前記で得られた膜形成材料からなる膜のD65光源における全光線透過率をヘーズメーター〔(株)村上色彩技術研究所製、品番:HM−150〕で測定したところ、光線透過率は99%であった。
また、前記で得られた膜形成材料3mLを用い、実施例1と同様にしてケイ素原子含有ポリマーの被膜が形成された基板を作製し、当該膜形成材料からなる膜が形成された基板を用いて電圧保持性(VHR)およびゼロ面アンカリング特性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
比較例1
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび攪拌機を備えた100mL容のフラスコ内に、ヘキシルアクリレート〔BIMAX社製、商品名:hexyl acrylate〕50.00gおよび溶媒としてシクロペンタノン33.33gを添加した。
フラスコの内容物に窒素ガスを10mL/minの流量で吹き込みながら当該内容物を15分間均一な組成となるように撹拌した。フラスコに備え付けられている油浴により、フラスコの内容物を65℃に昇温した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.16gをフラスコ内に添加し、フラスコの内容物の温度を65〜67℃に保持しながら、4時間熟成させた。その後、フラスコの内容物を水浴にて30℃に冷却することにより、ポリマーの溶液を得た。
前記で得られたポリマーの溶液をテトラヒドロフランで0.4質量%となるように希釈し、得られた溶液を用いて実施例1と同様にして当該ポリマーの重量平均分子量を40℃で測定したところ、当該重量平均分子量は125000であった。
前記で得られたポリマーの溶液10.00gにシクロペンタノン110.00gを添加し、十分に撹拌することによってポリマーの濃度が5%である膜形成材料を調製した。前記膜形成材料を用いて実施例1と同様にして被膜を形成させ、ガラス転移温度を測定したところ、前記で得られた膜形成材料に含まれるポリマーのガラス転移温度は−57℃であった。
前記で得られた膜形成材料3mLを用い、実施例1と同様にして膜形成材料からなる膜が形成された基板を作製し、当該膜形成材料からなる膜が形成された基板を用いて電圧保持性(VHR)およびゼロ面アンカリング特性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
比較例2
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび攪拌機を備えた100mL容のフラスコ内に、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、商品名:KBM−503〕50.00gおよび溶媒としてシクロペンタノン33.33gを添加した。
フラスコの内容物に窒素ガスを10mL/minの流量で吹き込みながら当該内容物を15分間均一な組成となるように撹拌した。フラスコに備え付けられている油浴により、フラスコの内容物を65℃に昇温した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.10gをフラスコ内に添加し、フラスコの内容物の温度を65〜67℃に保持しながら、4時間熟成させた。その後、フラスコの内容物を水浴にて30℃に冷却することにより、ケイ素原子含有ポリマーの溶液を得た。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液をテトラヒドロフランで0.4質量%となるように希釈し、得られた溶液を用いて実施例1と同様にして当該ケイ素原子含有ポリマーの重量平均分子量を40℃で測定したところ、当該重量平均分子量は278000であった。
前記で得られたケイ素原子含有ポリマーの溶液10.00gにシクロペンタノン110.00gを添加し、十分に撹拌することによってケイ素原子含有ポリマーの濃度が5%である膜形成材料を調製した。前記膜形成材料を用いて実施例1と同様にしてガラス転移温度を測定したところ、前記で得られた膜形成材料に含まれるケイ素原子含有ポリマーのガラス転移温度は9℃であった。
前記で得られた膜形成材料3mLを用い、実施例1と同様にしてケイ素原子含有ポリマーの被膜が形成された基板を作製し、当該膜形成材料からなる膜が形成された基板を用いて電圧保持性(VHR)およびゼロ面アンカリング特性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
Figure 2017214474
表1に示された結果から、各実施例で得られた膜形成材料は、従来のアルキル(メタ)アクリレートポリマーが用いられている膜形成材料(比較例1)と対比して、電圧保持性およびゼロ面アンカリング特性の双方に優れていることがわかる。また、各実施例で得られた膜形成材料は、式(I)で表わされる(メタ)アクリレート単位および式(II)で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位の双方を有するケイ素原子含有ポリマーが用いられているので、式(I)で表わされる(メタ)アクリレート単位のみを有するポリマー(比較例1)および式(II)で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位のみを有するポリマー(比較例2)と対比して、電圧保持性およびゼロ面アンカリング特性の双方に優れていることがわかる。
実験例1
各実施例で得られた膜形成材料からなる膜を配向膜として用いたところ、当該膜は、いずれも配向膜として用いることができるものであることが確認された。
以上の結果から、本発明の膜形成材料は、例えば、液晶セル、配向膜、液晶ディスプレイなどの表示装置などの用途に使用することが期待されものであることがわかる。

Claims (3)

  1. 膜を形成するための材料であって、式(I):
    Figure 2017214474
    (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数6〜24のアルキル基を示す)
    で表わされる(メタ)アクリレート単位および式(II):
    Figure 2017214474
    (式中、R1は前記と同じ、R3は炭素数3〜8のアルキレン基、R4はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を示す)
    で表わされるケイ素原子含有(メタ)アクリレート単位を有するケイ素原子含有ポリマーを含有することを特徴とする膜形成材料。
  2. 請求項1に記載の膜形成材料からなる膜を有する液晶セル。
  3. 請求項1に記載の膜形成材料からなる配向膜。
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