JP2017210912A - 回転体の過回転防止装置および風車装置 - Google Patents

回転体の過回転防止装置および風車装置 Download PDF

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泰宏 藤田
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厚俊 武藤
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Abstract

【課題】流体力により回転する回転体の過回転を効果的に防止し、復旧作業も容易にする過回転防止装置を提供する。
【解決手段】流体力によって回転する回転体の過回転を防止する回転体の過回転防止装置であって、回転体が回転した際に生じる遠心力によって移動可能な移動体と、移動体の移動変位に応じた反力を移動体に負荷する弾性体と、回転体の回転制動を行うブレーキ部と、ブレーキ部に対する通電状態によってブレーキ部の動作を定めるブレーキ部電源と、移動体が所定位置を超えて移動した過回転の際に、通電状態をブレーキ部が制動動作をする状態に切り替える通電切替部とを備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、流体力を利用した回転体の過回転を防止する装置に関するものである。
風力や水力などの流体力を利用して回転体を回転させる装置では、風や水の流れが変化するため、適正な流体力が得られるように、風速や水流速度によって回転する翼のピッチ調整やヨー調整を行っている。
3枚翼を持つ揚力型ピッチ制御式回転機械における例を図8に示す。通常は、ピッチコントローラ10の制御によって、DC/ACインバータ11を介してピッチモータ12を動作させ、ピッチ駆動ギア13とピッチギア14を介してブレード16のピッチ角を調整することにより、ブレード16、すなわち回転体1の回転数が適切な範囲に制御している。しかし、ピッチコントローラ10が故障した場合、回転体1の過回転を停止する手段が失われてしまう。このため、過回転を防止するための手段を設けることが必要とされる。
これまで、回転体の過回転を防止する技術としては、特許文献1に示すように、回転遠心力によって翼が伸びてピッチ角度を変える考案や、特許文献2に示すように、過回転を検出した際に翼内部に納めている空気力学的な抵抗体を展開するものが提案されている。
特開2008−196464号公報 特開2015−172347号公報
しかし、特許文献1のような機構とした場合、動作確認にあたっては実荷重を翼に作用させる必要がある。このため、大型風車へ適用した場合には定期的な動作チェックはほぼ不可能であり、実際に過回転が発生した場合に確実に動作するという保証が困難である。
また、特許文献2の機構でも、過回転検出器が翼内部に設置されているため、定期的な動作チェックは難しい。また、不可逆的な機構であるため、動作後の復旧に大型クレーン等が必要であり、時間や費用を要する課題もある。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、回転体の過回転を確実に防止することができ、また、復旧作業も容易に行うことが可能になる回転体の過回転防止装置および風車装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の回転体の過回転防止装置のうち、第1の形態は、流体力によって回転する回転体の過回転を防止する回転体の過回転防止装置であって、
前記回転体が回転した際に生じる遠心力によって移動可能な移動体と、
前記移動体の移動変位に応じた反力を前記移動体に負荷する弾性体と、
前記回転体の回転制動を行うブレーキ部と、
前記ブレーキ部に対する通電状態によって前記ブレーキ部の動作を定めるブレーキ部電源と、
前記移動体が所定位置を超えて移動した過回転の際に、前記通電状態をブレーキ部が制動動作をする状態に切り替える通電切替部と、を備えることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記移動体が前記所定位置を超えて移動した際に、前記ブレーキ部が制動動作をする状態を維持する維持部を備えることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記維持部が、前記所定位置を超えた前記移動体の位置を維持するものであることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記維持部が、前記移動体が前記所定位置を超えた際に動作して前記回転体の移動を規制するラチェット機構であることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記維持部が、前記ブレーキ部が制動動作をする状態に切り替えられた前記通電状態を維持するものであることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記維持部が、接点保持リレーであることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記ブレーキ部が、接触摩擦力を利用したものであることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記回転体が、ピッチ調整が可能な揚力発生翼を有しており、前記ブレーキ部が前記揚力発生翼のピッチ角度を調整する制御を行うものであることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記揚力発生翼のピッチ角度が一定値に達したことを検知するリミットスイッチを有し、前記ブレーキ部は、前記リミットスイッチの検知結果によって、前記揚力発生翼のピッチ角度の調整を停止することを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記移動体の質量をM[kg]、前記弾性体のバネ定数をK[N/m]、回転中心からの移動体位置をR[m]、前記回転体の設定回転数をΩ[rpm]、重力加速度をg[m/s ]、前記回転体の回転面の鉛直軸からの傾きをθ[°]としたとき、前記移動体の中立位置からの半径方向変位X[m]が
X=M{R(2πΩ/60)+g・cosθ}/K
以上となったときに、前記ブレーキ部が制動動作をする状態に切り替える通電切り替えが作動するように設定されていることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記通電切替部が、通電のオンオフを行うスイッチであることを特徴とする。
他の形態の回転体の過回転防止装置は、前記形態の本発明において、前記通電切替部が、前記移動体が所定位置を超えた際に、前記ブレーキ部と前記ブレーキ部電源とを短絡するスイッチであることを特徴とする。
本発明の風車装置のうち、第1の形態は、前記各形態のいずれかに記載の回転体の過回転防止装置と、揚力発生翼を有する前記回転体と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、移動体を用いた簡易な構造によって回転体の過回転を確実に防止することができ、また、復旧作業も容易に行うことが可能になる効果がある。さらに、構造が単純で、点検も容易になる。
本発明の一実施形態における過回転防止装置を備える、3枚翼を持つ揚力型ピッチ制御式回転機械の概略構成を示す図である。 同じく一実施形態における、保持リレーとピッチモータとを組み合わせた過回転防止装置の構成例を示す図である。 他の実施形態における、ラチェット式過回転検出装置と電磁ブレーキとを組み合わせた過回転防止装置の構成例を示す図である。 水平軸を有する回転体の回転数と過回転防止装置における重錘変位の時系列変化を示すグラフである。 過回転防止装置を備える風車装置を示す図である。 他の実施形態における過回転検出装置例を示す図である。 回転数と重錘最大変位グラフにおけるクリアランス設定を説明する図である。 従来の揚力型ピッチ制御式回転機械を示す図である。
以下に、本発明の一実施形態における過回転防止装置について添付図面に基づいて説明する。
本実施形態では、移動体と弾性体とを組み合わせた過回転の検出と、過回転の検出によって通電状態を切り替える装置と、電源およびブレーキ部とを組み合わせることによって、構造が単純で、点検や復旧の容易な過回転防止装置を提供するものである。
図1は、3枚翼を持つ揚力型ピッチ制御式回転機械を示す図である。
回転体1は、外周側に3枚のブレード16が等角度間隔で設置されており、ブレード16を通した風力によって回転するものである。回転体1内には、ブレード16の設置角度に合わせて、それぞれ内周側からピッチコントローラ10、保持リレー23およびDC/ACコンバータ11、ピッチモータ12が設置されている。
ピッチモータ12の回転軸には、ピッチ駆動ギア13が設けられており、ブレード16の基端に設けられたピッチギア14に噛み合っている。ピッチ駆動ギア13の回転によってピッチギア14を介してブレード16のピッチ角度を調整することができる。なお、ピッチコントローラ10には、電源供給を行う蓄電装置3が接続されている。これら構成により各ブレードに対するピッチ角調整部が構成されている。
また、各ピッチ角調整部に対応して、過回転検出装置2が設けられており、過回転検出装置2は、保持リレー23に電気的に接続され、必要に応じて蓄電装置3に電気的に接続されている。
また、各ピッチギア14の近傍には、ピッチギア14の回転位置を検知するリミットスイッチ15が配置されており、リミットスイッチ15の検知結果は、過回転検出装置2に出力されている。リミットスイッチ15は、ブレード16がフェザリング位置にあることを検知する。
蓄電装置3は、ピッチコントローラ10およびピッチモータ12の電源として機能するほか、本発明のブレーキ部電源を兼用する。本発明のブレーキ部電源としては、ピッチコントローラ10およびピッチモータ12の電源とは別に備えるものであってもよい。
また、保持リレー23は、本発明の維持部に相当し、一旦通電状態に切り替わると、通電状態になった原因が取り除かれても通電状態を維持する。
また、ピッチ角調整部は、通常時にピッチ角を調整するものとして機能するが、ピッチコントローラ10を除いた構成では、過回転を防止するブレーキ部として機能する。
次に、過回転検出装置2およびブレーキ部の構成について図2に基づいて説明する。
過回転検出装置2は、回転体1の径方向に沿って配置された移動体収納装置2Aを有し、移動体収納装置2A内に、回転体2の径方向に摺動可能に重錘20が収納されている。重錘20は、本発明の移動体に相当する。なお、重錘20には、適度な質量を有し、回転体1の回転によって十分な遠心力が得られるものを採用する。本発明としては特に材質が限定されるものではないが、この実施形態では少なくとも表面において導電性を有するものとする。
また、重錘20には、径方向内側にばね21が固定されており、ばね21の他端は移動体収納装置2Aに固定されている。ばね21には重錘20が径方向外側に移動する際には、ばねによる伸縮力が発生し、遠心側に移動する重錘20を遠心力に抗した反力で支持する。ばね21は、重錘20の質量、重錘20に加わる遠心力、重錘20の変位量を勘案して適宜のばね定数のものが選択される。また、ばね21には導電性を有するものが選択される。ばね21は、本発明における弾性体に相当する。
なお、弾性体は、重錘が遠心力で移動する際に収縮しようとする弾性力によって径方向内側に反力を加えるもののほか、重錘の径方向外側に配置した弾性体によって、伸長しようとする弾性力によって重錘に対し径方向内側に反力を加えるものであってもよい。
また、移動体収納装置2Aの径方向外側の内面には、接点22が設置されている。接点22には、重錘20に遠心力が加わって重錘20が径方向外側に変位した際に重錘20が接触して通電可能な状態になる。重錘20が、遠心力が加わっていない中立状態の重錘20と重錘20が接点22に接触した際の重錘20とのクリアランスLが重錘20の移動可能移動量となる。重錘20が接点22に接し始めた際の回転体1の回転数が、それ以上の過回転を防止したい回転数になる。この回転数を予め想定し、クリアランスLの距離や、ばねのばね定数などを定める。
また、移動体収納装置2Aと接点22には保持リレー23を介して電気的に接続されており、蓄電装置3には必要に応じて電気的に接続されている。
上記した過回転検出装置2、蓄電装置3、保持リレー23、DC/ACインバータ11、ピッチモータ12、ピッチ駆動ギア13、ピッチギア14、リミットスイッチ15は、この実施形態では過回転防止装置を構成している。なお、本発明としては、保持リレー23やリミットスイッチ15を有していない構成によっても過回転を防止することはできる。
また、この実施形態では、重錘20が径方向に移動するものとして説明しているが、本発明としては、移動体が径方向に移動するものに限定されず、遠心力によって移動体が移動できるものであればよい。
次に、過回転防止装置の動作について説明する。
まず、通常時のピッチ調整について説明する。
風速は適宜の風速計などで検知し、ピッチコントローラ10に送信される。ピッチコントローラ10では、風速に応じて必要なピッチ角を算出し、ピッチ角制御信号を生成する。制御信号は、DC出力によってDC/ACインバータ11に出力される。DC/ACインバータから出力される3相AC信号によってピッチモータ12が動作し、ピッチ駆動ギア13、ピッチギア14を介してブレード16が所望のピッチ角に調整される。
次に、過回転防止時の動作について説明する。
回転体1における回転数の上昇とともに、重錘20に遠心力が加わり、バネ21を伸長させていく。やがて、過回転状態に達すると、重錘20と接点22とが接触し、過回転検出装置2の両端が導通して通電状態が切り替わる。重錘20と接点22は、スイッチとして機能する。
過回転検出装置2の両端は保持リレー23に接続されており、導通を検知すると保持リレー23のメイン回路が接続される。メイン回路の一方は蓄電装置3、もう一方はDC/ACインバータ11が接続されており、直流電力DCが蓄電装置3からDC/ACインバータ11に流れる。DC/ACインバータ11によって、直流は3相交流ACに変換され、ピッチモータ12を駆動させ、ピッチ駆動ギア13、ピッチギア14を介してブレード16のピッチ角を回転させる。上記動作において、重錘20、接点22、保持リレー23は通電切替部として機能する。なお、保持リレー23では、重錘20と接点22の接触が解除された場合でも、一旦導通を検知すると、その状態が維持される。したがって、保持リレー23は本発明の維持部に相当する。
通常、流体の流れに対してブレード翼断面が平行になるにつれて回転トルクは徐々に失われ、回転数は低下する。ただし、ピッチ角を回し過ぎると、再び回転トルクを得てしまうため、回転トルクがほぼゼロとなるピッチ角(フェザリング)に至ると、リミットスイッチ15を作動させ、保持リレー23をキャンセルして通電状態を切り替え、ピッチモータ12を停止するような仕組みとしている。
なお、上記実施形態では、保持リレー23によって、過回転の際の通電状態の維持を図るものとしたが、重錘の変位状態を維持するようにしてもよい。この実施形態では、ラチェットを利用した構造としており、重錘が一定変位に達すると、ラチェットが重錘の変位を保持し、通電を維持する。
以下に、具体的に説明する。なお、前記実施形態と同様の構成については説明を省略または簡略化する。
この実施形態では、図3に示すように、過回転検出装置2Bで、ラチェット機構24A、24Bを有している。ラチェット機構24A、24Bは、重錘20の側面に沿った当接片が回転可能に軸止されており、当接片の上方に、重錘20の下面を支持する支持面を有している。
ラチェット機構24A、24Bは、重錘20が通常の変位領域にある場合は、重錘20の側面に支持片が当接し、支持面は外側に向いて重錘20との接触はなされないため、図3のA図に示すように、回転体1の回転に応じて重錘20が径方向に沿って変位することが可能になっている。
一方、回転数が増すと、回転体1における回転数の上昇とともに、重錘20に遠心力が加わり、バネ21をさらに伸長させていく。やがて、過回転状態に達すると、重錘20と接点22とが接触し、過回転検出装置2の両端が導通して通電状態が図3のB図に示すように切り替わる。
この際に、重錘20の下面はラチェット機構24A、24Bの支持片を超えて、支持面で支持され、そのまま接点22と重錘20との接触状態が維持される。
この通電状態では、蓄電装置3に対し、電磁ブレーキ30は、通電がされて動作状態になっている。過回転を検知して電磁ブレーキ30に通電すると、回転体1と図示しない固定部との摺動部付近に用いられた電磁ブレーキ30が作動し、回転体1の回転数を低下させる。電磁ブレーキ30は、本発明のブレーキ部に相当する。
なお、回転体の回転軸は、重力方向に対して垂直から水平まで種々考えられる。一方、過回転検出装置に内蔵される重錘は、遠心力だけでなく、重力の影響も受ける。例えば、回転軸が垂直であった場合、重錘変位は回転数の2乗に比例し、回転角度には依存しない。一方、回転軸が水平であった場合、回転角度によって重錘に作用する重力ベクトルが変化するため、図4に示すように、回転数の2乗と正弦波的に変化する重力とが重畳した変位となる。
図5は、過回転防止装置が備えられている風車装置100を示している。風車装置100は、支柱101上にナセル102が設置され、ナセル102の先端側に回転軸部103が設けられている。この回転軸部103内に、回転体1や過回転検出装置2などが設けられており、回転軸部103には、ブレード16が取り付けられている。
ここで、図5に示すように、回転面と鉛直軸との成す角度をθ[°]、鉛直上方向を0°とした過回転検出装置の角度をφ[°]とした場合、重錘の中立位置からの半径方向変位x[m]は、
x=M{R(2πω/60)−g・cosθ・cosφ}/K (1)
と表される。ここで、M:重錘の質量[kg]、K:弾性体のバネ定数[N/m]、R:回転中心からの重錘位置を[m]、ω:回転数[rpm]、g:重力加速度[m/s]である。回転角φ=180°のとき重錘変位は最大値xmaxを示す。
max=M{R(2πω/60)+g・cosθ}/K (2)
ブレーキ部が作動すべき回転数をΩ[rpm]とし、そのときの変位をX[m]とすると、
X=M{R(2πΩ/60)+g・cosθ}/K (3)
となる。したがって、中立位置における初期クリアランスLをX[m]に設定しておけば、過回転が発生した場合、少なくとも回転体が一回転するまでに重錘と接点が接触状態となり、ブレーキ部が作動することとなる。
なお、過回転検出装置に用いる重錘および弾性体は、回転数が一定値を超えたときに限って端子間を通電するような構造とすることが望ましい。例えば、図2に示すように、重錘と弾性体をどちらも導電体で構成することで、重錘と接点が接触した時点で端子間が通電するような仕組みや、図6に示すように、重錘の上面を導電体で構成し、重錘が上死点に達した段階で接点を通電するような仕組みが考えられる。
ずなわち、図6に示す過回転検出装置では、A図に示すように、移動体収納装置2Aの径方向外側の内面側に接点22A、22Bを設け、重錘20の上面には導電板20Aを設ける。過回転状態になると、重錘20は、ばね21で引っ張られつつ径方向外側に変位し、上死点で導電板20Aが接点22A、22Bに接触する。この結果、通電切り替えが行われて接点22A、22B同士が導電板20Aを介して通電した状態になる。
また、過回転防止装置は、ピッチコントローラの故障時には確実に作動する一方で、ピッチコントローラ正常時の動作は避けたい。そこで、重錘の中立位置と接点とのクリアランスは、ピッチコントローラで規定している非常停止回転数のときの最大変位よりも大きい値に設定するべきである。
図7に例を示すが、非常停止回転数を24rpmとした場合の最大変位は約17mmである。これに対し、クリアランスを20mmに設定することで、回転数が約30rpmに達した時点で本装置が作動するようにできる。
過回転検出装置の通電を検知したら、リレーによって電源とブレーキ装置を短絡させて作動させることができる。特に水平軸回転機では重力が周期的に作用することから、通電は短時間となることが想定されるため、図2の保持リレーや図3のラチェット構造などで、ブレーキ装置の稼動を維持することが望ましい。ただし、本発明としては、維持部を有していないものも発明の範囲内である。
翼のピッチ角度回転によるブレーキ装置に用いるモータは、交流モータ、直流モータどちらでもよい。ただし、回り過ぎを防止するためにリミットスイッチを設け、適切なピッチ角度に達した時点で保持リレーをリセットすることが望ましい。一方、電磁ブレーキは、手動リセットまで作動を維持する仕組みとしても支障はない。
電源としては系統交流電力の利用よりも、万が一の電源喪失時も対応できるよう、蓄電池電力を利用することが望ましい。なお、直流電力と交流モータとを組み合わせる場合は、DC/ACインバータで変換する必要がある。
本実施形態によれば、従来のものとは異なり、回転検出装置が小型で単純な構造であるため、動作確認が容易であるとともに、復帰操作も簡便である特徴を持っている。さらに、定期点検等では、重錘が接点と接触するときの荷重をバネばかり等で計測するだけで、規定値かどうか確認可能である。もし、規定値から外れていた場合であっても、接点位置を微調整することで、簡便に適正範囲内とすることが可能である。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は、上記説明の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは、上記実施形態に対し適宜の変更が可能である。
1 回転体
2 過回転検出装置
2A 移動体収納装置
2B 過回転検出装置
3 蓄電装置
11 DC/ACインバータ
12 ピッチモータ
13 ピッチ駆動ギア
14 ピッチギア
15 リミットスイッチ
16 ブレード
20 重錘
20A 導電板
22 接点
22A 接点
22B 接点
23 保持リレー
24A ラチェット機構
24B ラチェット機構
30 電磁ブレーキ
100 風車装置
102 ナセル
103 回転軸部

Claims (13)

  1. 流体力によって回転する回転体の過回転を防止する回転体の過回転防止装置であって、
    前記回転体が回転した際に生じる遠心力によって移動可能な移動体と、
    前記移動体の移動変位に応じた反力を前記移動体に負荷する弾性体と、
    前記回転体の回転制動を行うブレーキ部と、
    前記ブレーキ部に対する通電状態によって前記ブレーキ部の動作を定めるブレーキ部電源と、
    前記移動体が所定位置を超えて移動した過回転の際に、前記通電状態をブレーキ部が制動動作をする状態に切り替える通電切替部と、を備えることを特徴とする回転体の過回転防止装置。
  2. 前記移動体が前記所定位置を超えて移動した際に、前記ブレーキ部が制動動作をする状態を維持する維持部を備えることを特徴とする請求項1記載の回転体の過回転防止装置。
  3. 前記維持部が、前記所定位置を超えた前記移動体の位置を維持するものであることを特徴とする請求項2記載の回転体の過回転防止装置。
  4. 前記維持部が、前記移動体が前記所定位置を超えた際に動作して前記回転体の移動を規制するラチェット機構であることを特徴とする請求項3記載の回転体の過回転防止装置。
  5. 前記維持部が、前記ブレーキ部が制動動作をする状態に切り替えられた前記通電状態を維持するものであることを特徴とする請求項2または3に記載の回転体の過回転防止装置。
  6. 前記維持部が、接点保持リレーであることを特徴とする請求項5記載の回転体の過回転防止装置。
  7. 前記ブレーキ部が、接触摩擦力を利用したものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転体の過回転防止装置。
  8. 前記回転体が、ピッチ調整が可能な揚力発生翼を有しており、前記ブレーキ部が前記揚力発生翼のピッチ角度を調整する制御を行うものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転体の過回転防止装置。
  9. 前記揚力発生翼のピッチ角度が一定値に達したことを検知するリミットスイッチを有し、前記ブレーキ部は、前記リミットスイッチの検知結果によって、前記揚力発生翼のピッチ角度の調整を停止することを特徴とする請求項8記載の回転体の過回転防止装置。
  10. 前記移動体の質量をM[kg]、前記弾性体のバネ定数をK[N/m]、回転中心からの移動体位置をR[m]、前記回転体の設定回転数をΩ[rpm]、重力加速度をg[m/s ]、前記回転体の回転面の鉛直軸からの傾きをθ[°]としたとき、前記移動体の中立位置からの半径方向変位X[m]が
    X=M{R(2πΩ/60)+g・cosθ}/K
    以上となったときに、前記ブレーキ部が制動動作をする状態に切り替える通電切り替えが作動するように設定されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の回転体の過回転防止装置。
  11. 前記通電切替部が、通電のオンオフを行うスイッチであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の回転体の過回転防止装置。
  12. 前記通電切替部が、前記移動体が所定位置を超えた際に、前記ブレーキ部と前記ブレーキ部電源とを短絡するスイッチであることを特徴とする請求項11に記載の回転体の過回転防止装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の回転体の過回転防止装置と、揚力発生翼を有する前記回転体と、を備えることを特徴とする風車装置。
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