JP2017210677A - 金属腐食抑制剤及びそれを用いた金属腐食抑制方法 - Google Patents

金属腐食抑制剤及びそれを用いた金属腐食抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な腐食抑制機能と消臭機能を併せ持ち、油性液媒体と水性液媒体の両方に使用することのできる金属腐食抑制剤を提供する。【解決手段】酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)を有機溶媒中又は無溶媒中で(A):(B)=1:5〜1:20の質量比で反応させて得られる反応物や、「N−アシルアミノ酸(B)とアルカノールアミン(C)とを(B):(C)=3:1〜1:3のモル比で反応させて得られる中間反応物(D)」と酸化亜鉛(A)を有機溶媒中又は無溶媒中で(D):(A)=30:1〜5:1の質量比で反応させて得られる反応物である金属腐食抑制剤によって上記課題を解決した。金属腐食抑制剤は、金属と接触する液媒体(油性液媒体・水性液媒体)に添加して使用してもよいし、金属の表面に塗布して使用してもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、金属腐食抑制剤に関し、更に詳しくは、消臭性を併せ持つ金属腐食抑制剤に関する。
金属腐食抑制剤は、鉄系等の金属を腐食から保護するために用いられ、金属腐食抑制剤として幾つか提案されている。
特許文献1にはマグネシウム含有金属材用防食剤及び防食処理法が開示されている。特許文献1には、マグネシウム防食剤として炭素数7〜19の飽和又は不飽和のアルキル基を有するアシル化合物が開示されている。
特許文献2にはN−アシルサルコシン組成物としてN−アシルサルコシン、ナフテン酸又はその塩、ポリアルキレン又はプロピレングリコールからなる添加剤を機能性流体に添加した組成物が腐食抑制剤として開示されている。
また、腐食抑制作用とともに脱臭作用を持つ反応型脱臭剤が特許文献3に開示されている。特許文献3の反応型脱臭剤は、アルコールアミン化合物、有機亜鉛化合物及び残部水から形成されており、腐食抑制はアルコールアミンにより、脱臭作用は有機亜鉛化合物による関与により課題を解決することが記載されている。腐食抑制はアルコールアミン分子が金属表面全体を被覆し、酸性物質からの腐食を抑制させる。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のN−アシルサルコシン等は、使用条件や金属の種類によっては、十分な腐食抑制性能を発揮することができない場合がある。
また、特許文献3の反応型脱臭剤は、アンモニア等の脱臭には使用することができない。
金属製品には、様々な液媒体(油性液媒体及び水性液媒体)が使用され、かかる液媒体の添加剤等は、腐食の原因となり、また、種々の悪臭の発生源となる。
このため、十分な腐食抑制機能を持ち、種々の悪臭の消臭機能を併せ持つ金属腐食抑制剤の開発が望まれていた。
特開2002−285361号公報 特表2012−518046号公報 特公平6−47004号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、十分な腐食抑制機能と様々な悪臭に対する消臭機能を併せ持ち、油性液媒体と水性液媒体の両方に使用することのできる金属腐食抑制剤を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、酸化亜鉛と、N−アシルアミノ酸を、特定の比率で反応させて得られる反応物は、油性液媒体・水性液媒体の両方において、十分な腐食抑制機能を発揮し、また、硫化水素、アンモニア、トリアルキルアミン等のアミン類等の様々な悪臭に対して消臭効果を発揮することを見出して、本発明を完成するに至った。
また、本発明者は、N−アシルアミノ酸とアルカノールアミンを特定の比率で反応させて得られる中間反応物を、更に酸化亜鉛と反応させて得られる反応物は、水や水性溶媒に易溶であり、水性液媒体が悪臭の発生源となっている場合に、該水性液媒体に添加することにより、強い消臭効果を発揮することを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)を有機溶媒中又は無溶媒中で(A):(B)=1:5〜1:20の質量比で反応させて得られる反応物であることを特徴とする金属腐食抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、「N−アシルアミノ酸(B)とアルカノールアミン(C)とを(B):(C)=3:1〜1:3のモル比で反応させて得られる中間反応物(D)」と酸化亜鉛(A)を有機溶媒中又は無溶媒中で(D):(A)=30:1〜5:1の質量比で反応させて得られる反応物であることを特徴とする金属腐食抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、上記の金属腐食抑制剤を、金属と接触する液媒体に添加して、該金属の腐食を防止することを特徴とする金属腐食抑制方法を提供するものである。
また、本発明は、上記の金属腐食抑制剤を金属の表面に塗布することを特徴とする金属腐食抑制方法を提供するものである。
本発明によれば、油性液媒体・水性液媒体の両方において、優れた腐食抑制機能を発揮し、また、硫化水素、アンモニア、トリアルキルアミン等のアミン類等の様々な悪臭に対して消臭効果を発揮することのできる金属腐食抑制剤を提供することができる。
腐食抑制試験後の鉄板(圧延鋼板)の写真である((a)比較例1、(b)実施例1) 腐食抑制試験後の鉄板(圧延鋼板)の写真である(比較例2)
以下、本発明について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
<金属腐食抑制剤(態様1)>
本発明の金属腐食抑制剤は、酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)を有機溶媒中又は無溶媒中で(A):(B)=1:5〜1:20の質量比で反応させて得られる反応物である。
本発明の金属腐食抑制剤は、酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)とを有効成分とする。酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)との反応により、酸化亜鉛(A)が消費され、N−アシルアミノ酸(B)の金属錯体(亜鉛錯体)が形成され、余剰のN−アシルアミノ酸(B)が金属錯体とともに油溶性になると推定される。
本発明の金属腐食抑制剤の有効成分中、酸化亜鉛(A)は、化粧品や医薬品等の原料として使用される人体に無害な物質であり、消臭作用の他に抗菌作用を有している。
一方、N−アシルアミノ酸(B)も、化粧品や医薬品等の原料として使用されて、安価でかつ人体に無害な物質である。
N−アシルアミノ酸(B)のアシル基については特に限定はないが、カルボニル炭素を含めて、8個以上24個以下の炭素数のアシル基が好ましく、10個以上22個以下の炭素数のアシル基がより好ましく、12個以上20個以下の炭素数のアシル基が特に好ましく、12個以上18個以下の炭素数のアシル基が更に好ましい。
上記範囲内の炭素数であると、酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)の反応性が十分となり、また、得られる金属錯体の油溶性が高くなりやすい。
N−アシルアミノ酸(B)は、不飽和結合を有していてもよいし、有していなくてもよい。N−アシルアミノ酸(B)は、直鎖状であってもよいし、分岐を有していてもよい。
N−アシルアミノ酸(B)の例としては、N−アシルサルコシン等が挙げられる。具体的な化合物としては、N−カプリロイルサルコシン、N−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシン、N−パルミトイルサルコシン、N−ステアロイルサルコシン、N−オレオイルサルコシン、N−リノロイルサルコシン、N−アラキゾイルサルコシン、N−ベヘノイルサルコシン、N−リグノセロイルサルコシン等が挙げられる。
炭素数の観点から、中でも、N−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシン、N−パルミトイルサルコシン、N−オレオイルサルコシンが特に好ましい。
N−アシルアミノ酸(B)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の金属腐食抑制剤の腐食抑制機能は、金属表面に、金属錯体が付着あるいはコーティングされることにより発揮されるものと推察される。金属錯体は、金属表面との親和性が高く、金属表面に単分子層に近い量で緻密な膜を形成し、金属表面を腐食から保護していると考えられる。
更に、水性溶媒中においては、金属錯体の近傍にある余剰のN−アシルアミノ酸分子が、水と乳化し、金属表面と水との接触を最小化することにより腐食が抑制されると推定される。
本発明の金属腐食抑制剤は、腐食抑制機能に加えて、消臭機能を有する。硫化水素に対する消臭機能は、硫化水素が、金属錯体の亜鉛との反応により、硫化亜鉛として除去されることにより発揮されると推察される。また、アンモニアに対する消臭機能は、アンモニアが、金属錯体の近傍に存在する余剰のN−アシルアミノ酸分子のカルボキシル基と反応することで除去されるものと推察される。
本発明の金属腐食抑制剤を調製する際は、酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)を有機溶媒中又は無溶媒中で反応させる。反応が進みやすく、均一な溶液が得られる点から、有機溶媒中で反応させるのが好ましい。
有機溶媒としては、酸化亜鉛(A)ともN−アシルアミノ酸(B)とも化学反応を生じない有機溶媒であれば特に限定はないが、イソパラフィン系溶媒、ノルマルパラフィン系溶媒、アルコール系溶媒、グリコール系溶媒、エーテル系溶媒、グリコールモノエーテル系溶媒等が好ましい。
該有機溶媒として、より好ましくは沸点が70℃以上の、特に好ましくは沸点が90℃以上のイソパラフィン系溶媒又はノルマルパラフィン系溶媒等の炭化水素系溶媒;沸点が100℃以上のアルコール系溶媒、エーテル系溶媒又はグリコールモノエーテル系溶媒;等が好ましい。
有機溶媒中で酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)を反応させる際の反応温度は特に限定はないが、使用した有機溶媒の沸点以下で反応させることが好ましく、反応温度50℃以上150℃以下がより好ましく、80℃以上130℃以下が特に好ましく、90℃以上120℃以下が更に好ましい。
また、無溶媒中で酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)を反応させる場合の反応温度は特に限定はないが、90℃以上150℃以下で反応させることが好ましく、反応温度100℃以上140℃以下がより好ましく、110℃以上130℃以下が特に好ましい。
反応時間は特に限定はないが、有機溶媒中でも無溶媒でも、1〜5時間反応させることが好ましく、2〜4時間反応させることが特に好ましい。
本発明の金属腐食抑制剤においては、原料である酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)を質量比として(A):(B)=1:5〜1:20で反応させる。また、(A):(B)=1:6〜1:15で反応させるのが特に好ましい。
酸化亜鉛(A)自体は水及び有機溶媒に難溶性であるが、N−アシルアミノ酸(B)との反応により金属錯体(亜鉛錯体)を形成し、有機溶媒に溶けるようになる。上記範囲内であると、十分に錯体形成し、均一な溶液が得やすくなる。また、上記範囲内であると、金属錯体の近傍にある余剰のN−アシルアミノ酸分子の量が十分となり、金属錯体の窒素化合物、低級脂肪酸(特に水難溶性のイソ吉草酸やカプロン酸)、硫黄系悪臭ガス等の様々な悪臭ガスを捕捉しやすく、優れた消臭効果を発揮しやすい。特に、アミン類、アンモニア、硫化水素が効率よく捕捉され高い消臭効果を発揮しやすい。
なお、本発明においては、酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)とを前記の質量比で混合して反応させるものであり、その化学的な形態(構造)は明らかではないが、金属錯体(亜鉛錯体)の周囲を(余剰の)N−アシルアミノ酸分子が囲んでいる状態となっていると考えられる。
本発明において、混合した酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)は、化学量論的に反応しているとは限らない(反応している状態には限定されない)。
よって、本発明の金属腐食抑制剤の化学的な形態(構造)は、直接特定することが不可能であるか又はおよそ実際的でなく、本発明の金属腐食抑制剤は製造方法でしか特定することができない。
<金属腐食抑制剤(態様2)>
本発明の金属腐食抑制剤の別の態様は、「N−アシルアミノ酸(B)とアルカノールアミン(C)とを(B):(C)=3:1〜1:3のモル比で反応させて得られる中間反応物(D)」と酸化亜鉛(A)を有機溶媒中又は無溶媒中で(D):(A)=30:1〜5:1の質量比で反応させて得られる反応物である。
上記態様1の金属腐食抑制剤は、水性溶媒に溶解しにくいが、「N−アシルアミノ酸(B)とアルカノールアミン(C)とを反応させて得られる中間反応物(D)」と酸化亜鉛(A)とを反応させて得られる反応物は、水性溶媒に溶解するようになる。
上記水性溶媒の例として、エタノール、エタノールと水の混合物、プロピレングリコール等が挙げられる。
工業的に使用される水性液媒体には、添加剤等の作用により、悪臭の発生源となる場合がある。本発明の態様2の金属腐食抑制剤を、かかる水性液媒体に添加することで、金属との接触による金属の腐食を防止しつつ、悪臭の発生を防止することができる。
N−アシルアミノ酸(B)については、上記した態様1の金属腐食抑制剤で述べたものと同様のものを使用することができる。
アルカノールアミン(C)について、特に限定は無いが、アミノ基は1級アミノ基であることが好ましい。
アルカノールアミン(C)の具体例としては、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、1−アミノ−2−ペンタノール、1−アミノ−3−ペンタノール、1−アミノ−4−ペンタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等を挙げることができ、中でも、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリスヒドロキシメチルアミノメタン等が特に好ましい。
アルカノールアミン(C)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
N−アシルアミノ酸(B)とアルカノールアミン(C)を反応させて中間反応物(D)を得る際には、無溶媒中又は炭化水素等の有機溶媒中で反応させるが、反応の均一性の観点から、有機溶媒中で反応させるのが好ましい。
中間反応物(D)を得る際の反応温度に特に限定は無いが、0℃以上100以下が好ましく、20℃以上70℃以下が特に好ましい。
また、反応時間も特に限定はないが、10分〜2時間が好ましく、20分〜1時間が特に好ましい。
中間反応物(D)を得る際には、N−アシルアミノ酸(B)とアルカノールアミン(C)とを(B):(C)=3:1〜1:3のモル比で反応させて得るが、(B):(C)=2:1〜1:2で反応させるのが好ましく、(B):(C)=1.2:1〜1:1.2で反応させるのが特に好ましい。
上記範囲内であると、中間反応物(D)と酸化亜鉛(A)を反応させて得られる反応物が、水性溶媒に十分に溶解するようになりやすい。
中間反応物(D)と酸化亜鉛(A)を、有機溶媒中又は無溶媒中で反応させることにより、態様2の金属腐食抑制剤が得られる。反応が進みやすく、均一な溶液が得られる点から、有機溶媒中で反応させるのが好ましい。
有機溶媒としては、中間反応物(D)とも酸化亜鉛(A)とも化学反応を生じない有機溶媒であれば特に限定はないが、イソパラフィン系溶媒、ノルマルパラフィン系溶媒、アルコール系溶媒、グリコール系溶媒、エーテル系溶媒、グリコールモノエーテル系溶媒等が好ましい。
該有機溶媒として、より好ましくは沸点が70℃以上の、特に好ましくは沸点が90℃以上のイソパラフィン系溶媒又はノルマルパラフィン系溶媒等の炭化水素系溶媒;沸点が100℃以上のアルコール系溶媒、エーテル系溶媒又はグリコールモノエーテル系溶媒;等が好ましい。
有機溶媒中で中間反応物(D)と酸化亜鉛(A)を反応させる際の反応温度は特に限定はないが、使用した有機溶媒の沸点以下で反応させることが好ましく、反応温度50℃以上150℃以下がより好ましく、80℃以上130℃以下が特に好ましく、90℃以上120℃以下が更に好ましい。
また、無溶媒中で中間反応物(D)と酸化亜鉛(A)を反応させる場合の反応温度は特に限定はないが、90℃以上150℃以下で反応させることが好ましく、反応温度100℃以上140℃以下がより好ましく、110℃以上130℃以下が特に好ましい。
反応時間は特に限定はないが、有機溶媒中でも無溶媒でも、1〜5時間反応させることが好ましく、2〜4時間反応させることが特に好ましい。
金属腐食抑制剤を得る際には、中間反応物(D)と酸化亜鉛(A)を質量比として(D):(A)=30:1〜5:1で反応させるが、(D):(A)=20:1〜6:1で反応させるのが特に好ましい。
態様2の金属腐食抑制剤は、態様1の場合と同様に、金属錯体(亜鉛錯体)の近傍にある余剰のN−アシルアミノ酸分子の存在により、アミン類、アンモニア、硫化水素等が効率よく捕捉され高い消臭効果を発揮すると考えられる。
中間反応物(D)を生成する際に、N−アシルアミノ酸(B)とアルカノールアミン(C)は、化学量論的に反応しているとは限らない(反応している状態には限定されない)。また、中間反応物(D)と酸化亜鉛(A)を混合した際も同様である。
よって、態様2の金属腐食抑制剤の化学的な形態(構造)は、直接特定することが不可能であるか又はおよそ実際的でなく、態様2の金属腐食抑制剤も製造方法でしか特定することができない。
<金属腐食抑制方法>
本発明は、前記金属腐食抑制剤を、金属と接触する液媒体に添加して、該金属の腐食を防止することを特徴とする金属腐食抑制方法でもある。
工業用潤滑油、例えば、切削油(水溶性・水不溶性)、作動油、タービン油等には、各種添加剤が基油に添加されて製品となっている。
例えば、作動油には耐摩耗性、酸化防止剤、さび止め剤等が添加されている。金属加工油(切削油)には極圧剤、油性向上剤、さび止め剤等が添加されている。工業用潤滑油の一種であるタービン油等には酸化防止剤、さび止め剤が添加されている。
酸化防止剤としての代表的な化合物として、有機硫黄化合物、芳香族アミン、ジチオリン酸亜鉛等が挙げられる。
さび止め剤としての化合物としてはカルボン酸、スルホネート、リン酸塩等が挙げられる。
極圧剤としては、有機硫黄化合物、有機ハロゲン化物等が使用されている。
これらの添加剤の添加量は、通常、0.1〜1質量%程度の量である。これらの工業用潤滑油にはさび止め剤が添加されているのが現状だが、作業環境の如何では不十分である。
これら添加剤は酸化劣化や高温下にさらされた状況では焼き付きやスラッジ、サビの発生がみられる。特に水溶性切削油の場合は油の酸化劣化に伴い、添加剤である有機硫黄が微生物の影響や高温下により分解し、切削油自体が黒く変色するとともに、硫化水素が発生しやすい。
本発明の金属腐食抑制剤は、油性液媒体と水性液媒体の両方に好適に使用することができる。
油性液媒体の具体例としては、金属に直接接触する切削油、潤滑油、作動油、炭化水素油(一般に炭素数6〜18)等が挙げられる。
水性液媒体の具体例としては、水は勿論、水溶性切削油剤、産業用冷却水、ボイラー等金属と接触する水性液媒体、グリコール系作動油等が挙げられる。
これらの油性液媒体や水性液媒体は、金属と接触することにより、金属の腐食を引き起こすだけでなく、硫黄系等の様々な添加剤が添加されていることにより、種々の悪臭の原因となる。本発明の金属腐食抑制剤を、これらの油性液媒体や水性液媒体に添加することにより、金属の腐食を防止できるとともに、悪臭の発生を防止することができる。
本発明の金属腐食抑制剤を液媒体に添加して使用する場合の含有量は、添加後の溶液全体に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることが特に好ましい。また、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、2質量以下であることが特に好ましい。
上記下限以上であると、腐食抑制機能及び消臭機能が十分に発揮される。また、上記上限以下であると、コスト的に有利である(上記上限以上の量を添加しても、腐食抑制機能及び消臭機能は、それ以上向上しない)。
また、本発明は、前記金属腐食抑制剤を、金属の表面に塗布することにより、該金属の腐食を防止することを特徴とする金属腐食抑制方法でもある。
本発明の金属腐食抑制剤は、金属表面に、金属錯体(亜鉛錯体)が単分子層に近い量で、付着あるいはコーティングされることにより、その効果が発揮されるので、塗布して使用する場合の量はごく少量でよい。
本発明の金属腐食抑制剤を適用することのできる金属に特に限定はないが、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムや、これらの合金(例えば、鉄の合金である鋼)等が例示できる。
本発明の金属腐食抑制剤には腐食抑制機能や消臭機能を阻害しない範囲内で適宜添加剤を添加することができる。かかる添加剤としては、例えば、アニスシード、コリアンダー等の精油;アスコルビン酸ナトリウム、BHT(ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン)、オイゲノール、イソオイゲノール、チモール等の酸化防止剤;塩化ベンザルコニウム、オイゲノール、オクタノール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム等の防カビ剤・殺菌剤;香料、タンニン、サポニン、桂皮酸エステル、サルチル酸エステル等の紫外線吸収剤;等が挙げられる。
[作用・原理]
本発明における金属腐食抑制作用のメカニズムは、その詳細が必ずしも明らかではない部分もあるが次のように考えられる。
N−アシルアミノ酸のN−アシル基(−N−CO基)と酸化亜鉛が反応し、亜鉛錯体が生成している可能性が高い。この亜鉛錯体と、近傍に存在するN−アシルアミノ酸により腐食抑制作用が発現すると考えられる。
すなわち、金属表面に亜鉛錯体が固着被覆され、近傍に存在するN−アシルアミノ酸についても油溶性でかつ金属腐食抑制作用を発揮すると思われる。
水性液媒体の腐食抑制作用は以下のように推定される。
金属表面に水が存在することにより腐食の原因となるため、金属表面に固着被覆されているN−アシルアミノ酸亜鉛錯体により、更に余剰のN−アシルアミノ酸と水とで乳化し、金属表面に水の存在を最小化して腐食原因を排除して、腐食を抑制していると考えられる。
本発明における消臭機能については、アンモニアやアミン類は、N−アシルアミノ酸のカルボキシル基と反応することにより消臭されると考えられる。硫化水素については亜鉛錯体との反応により硫化亜鉛が生成し、消臭されると推定される。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。
<態様1>
[溶液の調製]
調製例1
酸化亜鉛1g、N−オレオイルサルコシン10g(日油株式会社製)及びIPソルベント2028(イソパラフィン溶剤初留213℃、出光興産株式会社製)90mLを、還流冷却器を備えた200mL丸底フラスコに入れ、油浴120℃で撹拌下3時間加熱反応行い、「溶液1」を得た。溶液1の外観は、濃茶色粘稠溶液だった。
調製例2
「N−オレオイルサルコシンを10g」の代わりに「N−ラウロイルサルコシンを20g」使用した点、及び、IPソルベント2028の量を80mLに変更した点以外は、調製例1と同様にして、「溶液2」を得た。
調製例3
N−オレオイルサルコシンの量を5gに変更した点、及び、IPソルベント2028の量を95mLに変更した点以外は、調製例1と同様にして、「溶液3」を得た。
調製例4
酸化亜鉛を使用しなかった点以外は、調製例1と同様にして、「溶液4」を得た。
[金属腐食抑制試験]
試験例1(鉄板(圧延鋼板)の腐食抑制試験)
試験片として、10mm(幅)×70mm(長さ)×2mm(厚さ)の圧延鋼板(旧JIS規格 SS−41(一般圧延鋼板))を用意した。
上記試験片をNo.100番の紙ヤスリで磨き、次いでNo.240番の紙ヤスリで磨いた後、アセトンで洗浄して脱脂し、溶媒(株式会社ジャパンエナジー製、CACTUS SOLVENT F-2(主成分:2−メチルペンタン及び3−メチルペンタン))に浸漬して保存した。
保存した試験片は、試験時にピンセットで取り出し、乾燥させてから試験に供した。
乾燥させた試験片を100mL規格ビンに入れ、表1に示す添加溶液を表1に示す量添加した(比較例2は、添加溶液を添加していない)5%NaCl水溶液(試料液)50mLを規格ビンに入れ、65℃の恒温槽に3時間静置した。
次いで、室温に静置後、試験片を規格ビンから取り出し、目視で錆の状況を判断した。
結果を図1〜2及び表1に示す。
図1、図2及び表1から、本発明の金属腐食抑制剤を添加した実施例1では、明らかに錆の発生が抑制されていることがわかる。
試験例2(銅板の腐食抑制試験)
試験片として、試験例1で使用した圧延鋼板と同じ寸法の銅板を使用して、試料液として、表2に示す添加溶液を表2に示す量添加した(比較例4は、添加溶液を添加していない)5%NaCl水溶液を使用して、試験例1と同様にして65℃の恒温槽に3時間静置し、室温に静置後、試験片の錆の状況を目視で判断した。
結果を表2に示す。
表2において、腐食の分類は石油製品−銅板腐食試験方法 K−2513に準拠し、銅板腐食標準による腐食の分類表によった。
表2の結果から、本発明の金属腐食抑制剤を添加した場合(実施例2)、明らかに銅板においても腐食抑制効果がみられることがわかる。
試験例3(アルミニウム板の腐食抑制試験)
試験片として、16mm(幅)×50mm(長さ)×0.3mm(厚さ)のアルミニウム板を使用して、試料液として、表3に示す添加溶液を表3に示す量添加した(比較例6は、添加溶液を添加していない)5%NaCl水溶液を使用して、試験例1と同様にして65℃の恒温槽に3時間静置し、室温に静置後、試験片の錆の状況を目視で判断した。
また、試験片を軽く水洗後、乾燥させ、乾燥後質量を測定した。
結果を表3に示す。
表3の結果から、本発明の金属腐食抑制剤を添加した場合(実施例3)、アルミニウム板は浸漬前と同様の光沢を維持しており、かつ、質量の増減も僅かであることがわかる。一方、N−オレオイルサルコシンのみを含有する溶液を添加した比較例5では、付着物が多い結果となった。
[消臭試験]
試験例4(鉄板(圧延鋼板)の硫化水素ガス消臭試験)
試験例1で使用したのと同じ試験片を洗浄後乾燥させ、表4に示す溶液を刷毛で塗布し、消臭試験に供した。
除去対象ガス注入口、圧力調整口、検知管測定口及び予備口を備えた容量3Lのガラス製セパラブルフラスコを用意し、ガス注入口から注射器を用いて硫化水素ガスを所定の初期濃度になるように個別に注入して、10秒間撹拌した。その後硫化水素ガスの初期濃度をガステック検知管から測定した。
次いで、消臭剤を塗布した試験片をセパラブルフラスコ内に吊るした後、各経過時間後の硫化水素ガスの濃度を検知管により測定し、下記式(1)により消臭率を算出した。
結果を表4に示す。
試験例5(鉄板(圧延鋼板)のアンモニア消臭試験)
除去対象ガスとして、硫化水素ガスの代わりにアンモニアを使用し、表5に示す初期濃度となるようにした以外は、試験例4と同様にして、各経過時間後のアンモニアの濃度を測定し、消臭率を算出した。
結果を表5に示す。
試験例6(鉄板(圧延鋼板)のトリメチルアミン消臭試験)
除去対象ガスとして、硫化水素ガスの代わりにトリメチルアミンを使用し、表6に示す初期濃度となるようにした以外は、試験例4と同様にして、各経過時間後のトリメチルアミンの濃度を測定し、消臭率を算出した。
結果を表6に示す。
表4〜6から、本発明の態様1の金属腐食抑制剤は、様々な悪臭に対して消臭効果を発揮することがわかった。
試験例7(腐敗切削油から発生する硫化水素ガス消臭試験)
2つの共栓付き三角フラスコに、長時間使用して黒変(腐敗)が起こっているエマルジョン状態の切削油を10gずつ入れ、それぞれのヘッドスペースの硫化水素濃度を検知管にて測定した。
次いで、試験例1で使用したのと同じ試験片(圧延鋼板)を2つ用意し、一方には溶液3を、もう一方には溶液4を塗布した。それぞれの試験片を、三角フラスコ中に入れ、栓をした。
1時間後に開栓し、それぞれの三角フラスコヘッドスペースの硫化水素濃度を検知管にて測定した。
結果を表7に示す。
<態様2>
[溶液の調製]
調製例5
N−オレオイルサルコシン10g及びIPソルベント2028(イソパラフィン溶剤、出光興産株式会社製)86gを、還流冷却器を備えた200mLナス型フラスコに入れ、次いで2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2.6gを添加し、30分間室温で撹拌した。次いで酸化亜鉛0.5gおよびジプロピレングリコールモノメチルエーテル10gを添加し、110℃で3時間加熱撹拌することにより、黄褐色透明溶液である「溶液5」を得た。
試験管に「溶液5」5質量部とイオン水95質量部を入れて撹拌し、溶解状態を確認した結果、目視で透明水溶液であることが確認された。
すなわち、本発明の態様2の金属腐食抑制剤は、水に溶解することが確認された。
[金属腐食抑制試験]
試験例8(鉄板(圧延鋼板)の腐食抑制試験)
黒変(腐敗)が起こっている水溶性切削油20gに対し、上記「溶液5」0.5gを添加し、試験例1で使用したのと同じ試験片(圧延鋼板)を浸漬した。
1週間室温で静置後、目視観察したところ、錆の発生は見られなかった。
また、試験片を取り出し、シャーレ内にイオン水20mLを入れ、次いで試験片を入れ、2〜3回ピンセットを用いて洗い、取り出した後乾燥させて質量を測定した。
浸漬前に測定していた試験片の質量は10.877gであったのに対し、浸漬後の試験片の乾燥質量は10.878gであり、試験前後で質量は1mg増加したのみであった。
[消臭試験]
試験例9(腐敗切削油から発生する硫化水素ガス消臭試験)
長時間使用して黒変(腐敗)が起こっている水溶性切削油20gを共栓付き三角フラスコに入れ、ヘッドスペースの硫化水素濃度を検知管にて測定した結果、9ppmであった。
次いで、該水溶性切削油に上記「溶液5」を0.5g添加し、室温で撹拌した。1時間後、ヘッドスペースの硫化水素濃度を検知管にて測定した結果、2ppmであった。
すなわち、消臭率は78%であった。
本発明の金属腐食抑制剤は、油性液媒体・水性液媒体の両方において、優れた腐食抑制機能と様々な悪臭に対する消臭機能を発揮することができるので、例えば、切削油、潤滑油、作動油、炭化水素油等の油性液媒体用の添加剤;水溶性切削油剤、産業用冷却水等の水性液媒体の添加剤;金属の腐食を抑制したい部分に塗布するための塗布剤;等として広く利用されるものである。

Claims (8)

  1. 酸化亜鉛(A)とN−アシルアミノ酸(B)を有機溶媒中又は無溶媒中で(A):(B)=1:5〜1:20の質量比で反応させて得られる反応物であることを特徴とする金属腐食抑制剤。
  2. 「N−アシルアミノ酸(B)とアルカノールアミン(C)とを(B):(C)=3:1〜1:3のモル比で反応させて得られる中間反応物(D)」と酸化亜鉛(A)を有機溶媒中又は無溶媒中で(D):(A)=30:1〜5:1の質量比で反応させて得られる反応物であることを特徴とする金属腐食抑制剤。
  3. 上記アルカノールアミン(C)は、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール及びトリスヒドロキシメチルアミノメタンからなる群より選ばれた1種以上の化合物である請求項2に記載の金属腐食抑制剤。
  4. 上記N−アシルアミノ酸(B)は、ラウロイルサルコシン、ミリストイルサルコシン、パルミトイルサルコシン及びオレオイルサルコシンからなる群より選ばれた1種以上の化合物である請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の金属腐食抑制剤。
  5. 消臭機能を有する請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の金属腐食抑制剤。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の金属腐食抑制剤を、金属と接触する液媒体に添加して、該金属の腐食を防止することを特徴とする金属腐食抑制方法。
  7. 請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の金属腐食抑制剤を金属の表面に塗布することにより、該金属の腐食を防止することを特徴とする金属腐食抑制方法。
  8. 上記金属は鉄、銅、亜鉛若しくはアルミニウム又はこれらの合金である請求項6又は請求項7に記載の金属腐食抑制方法。
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