JP2017210308A - エレベータ用綱車 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇降速度やローピングを問わずに防振効果を発揮することができる綱車を提供すること。【解決手段】エレベータ用綱車は、大径部および小径部をそれぞれ備えた一対のハブ部と、一対のハブ部の小径部同士を対向配置して締結する締結部材と、締結された一対のハブ部の大径部同士で挟まれた位置に、弾性部材を介して、配置された複数の綱溝部とを備え、一対のハブ部が締結部材で締結された状態で、弾性部材および綱溝部は、大径部により圧縮応力を受けており、且つ、一対のハブ部の小径部同士の間には隙間が存在している。【選択図】図2
Description
本発明は、エレベータ用綱車に関するものである。
エレベータは並列に配置された複数本のロープによって昇降体が吊持される。複数本のロープは、建築構造物に固定された部位に装着された綱車、および、昇降体に装着された綱車に巻掛けられる。
一体をなす綱車に主索本数に対応した複数本の綱溝が設けられて、綱溝のそれぞれにロープが巻掛けられている。綱車の駆動時には綱車の綱溝部とロープとの接触力の変動によって振動が発生し、綱車本体から騒音が生じることがある。また、上記の綱車振動が建築構造物を伝搬することで、隣接居室内で騒音が問題となることがある。なお、発生する振動や騒音の周波数は綱車の綱溝部とロープとの接触力の変動周波数に依存する。このため、同じ綱車でも適用されうるエレベータの昇降速度やローピングによって発生する振動騒音の周波数は異なる。
特許文献1には、従来の綱車の一例が開示されており、この綱車では、綱溝とハブ部との間に弾性体を挿入することでロープとの接触による力の振動がハブ部に伝達しないようにしている。
特許文献1に開示の綱車では、防振周波数は一意に決まる。したがって、同じ綱車を昇降速度やローピングが異なるエレベータに用いる場合、発生する振動騒音に対して防振性能を十分に発揮できない恐れがある。このため、同じ仕様の綱車であっても、適用するエレベータの仕様に応じて、防振性能を十分に発揮できる綱車を、個別に要する必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、昇降速度やローピングを問わずに防振効果を発揮することができる綱車を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明は、大径部および小径部をそれぞれ備えた一対のハブ部と、前記一対のハブ部の前記小径部同士を対向配置して締結する締結部材と、前記締結された一対のハブ部の前記大径部同士で挟まれた位置に、弾性部材を介して、配置された複数の綱溝部とを備えたエレベータ用綱車であって、前記一対のハブ部が前記締結部材で締結された状態で、前記弾性部材および前記綱溝部は、前記大径部により圧縮応力を受けており、且つ、前記一対のハブ部の前記小径部同士の間には隙間が存在している。
本発明によれば、昇降速度やローピングを問わずに防振効果を発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
本発明は、エレベータの機器に装備されて並列に配置された複数本の主索が巻掛けられるエレベータ用綱車から発生する振動騒音の低減技術に関するものである。図1は、本発明の実施の形態1の綱車の斜視図である。図2は、図1の綱車の断面図であり、回転軸を境界として片側のみ示した図である。図3は、図1の綱車のハブ部の斜視図である。図4は、本発明の実施の形態1、2、3、4で用いる弾性体の、圧縮荷重に対するばね定数の変化を表すグラフである。図5は、ロープの形状を表す模式図である。
本発明は、エレベータの機器に装備されて並列に配置された複数本の主索が巻掛けられるエレベータ用綱車から発生する振動騒音の低減技術に関するものである。図1は、本発明の実施の形態1の綱車の斜視図である。図2は、図1の綱車の断面図であり、回転軸を境界として片側のみ示した図である。図3は、図1の綱車のハブ部の斜視図である。図4は、本発明の実施の形態1、2、3、4で用いる弾性体の、圧縮荷重に対するばね定数の変化を表すグラフである。図5は、ロープの形状を表す模式図である。
本実施の形態1のエレベータ用綱車101は、一対のハブ部5、6と、4つの綱溝部1、2、3、4と、弾性部51とを備えている。なお、本実施の形態1では、4つの綱溝部を備えるエレベータ用綱車を例に説明しているが、本発明および本実施の形態1は、これに限定されるものではなく、3つ以下の綱溝部または5つ以上の綱溝部を備えたエレベータ用綱車として実施することもできる。これは、後述する実施の形態2〜4についても同様である。
エレベータ用綱車101は、一対のハブ部5、6と、複数の綱溝部1、2、3、4と、弾性部51とを備える。一対のハブ部5、6はそれぞれ、相対的な関係でみた大径部5c、6cおよび小径部5d、6dを有している。一対のハブ部5、6は、小径部5d、6d同士を向き合わせて、組み合わされている。複数の綱溝部1、2、3、4は、組み合わされた一対のハブ部5、6の一対の小径部5d、6dに配置され、且つ、一対の大径部5c、6cによって回転軸方向に挟まれている。複数の綱溝部1、2、3、4と一対のハブ部5、6との間に、弾性部51が配置されている。
ハブ部5は大径部5cおよび小径部5dからなる段を有する円盤であり、回転軸を設けるための穴部5a、および、後述するボルト貫通用の穴5bを有し、ボルト貫通用の穴5bはボルト頭を納めるための座グリを伴う。ハブ部6はハブ部5と同様の構造をしている。ただし、座グリ径と深さがハブ部5より大きく、ナットの締め付け工具の挿入隙間を確保している。
これら一対のハブ部5、6が互いの回転軸を一致させ、かつ、互いの大径部5c、6cが綱車の両端部に位置するように隙間20を介して隣接して設けられる。ハブ部5、6の小径部5d、6dの外周には、ロープが巻き掛かるリング状の綱溝部1、2、3、4が、ハブ部5、6と回転軸と一致するように整列される。
各綱溝部1、2、3、4の間には、円盤状の第1の弾性体7が配置されている。すなわち、綱溝部1、2、3、4と第1の弾性体7とが回転軸方向に交互に並んでいる。回転軸方向で最も端に位置する一対の第1の弾性体7の一方は、大径部6cと綱溝部1との間にあり、他方は、大径部5cと綱溝部4との間にある。
弾性部51は、これらの第1の弾性体7と、第2の弾性体8とを含んでいる。各綱溝部1、2、3、4とハブ部5,6の間には円筒状の第2の弾性体8が設けられる。第2の弾性体8は、回転軸方向に関し、大径部6cと綱溝部1との間にある第1の弾性体7から、大径部5cと綱溝部4との間にある第1の弾性体7まで、連続して延びている。すなわち、一つの第2の弾性体8が、4つの綱溝部1、2、3、4の全てと向き合っている。さらに、換言すると、第2の弾性体8の回転軸方向の一端の外周から、大径部6cと綱溝部1との間にある第1の弾性体7が径方向に延びており、第2の弾性体8の回転軸方向の他端の外周から、大径部5cと綱溝部4との間にある第1の弾性体7が径方向に延びている。
第1の弾性体7および第2の弾性体8はともに、例えばゴムであり、図4に示すように、圧縮荷重に対して変位が非線形である特性を有し、圧縮荷重に対してばね定数が変化する。なお、ゴム以外に、樹脂や積層ゴムなど圧縮荷重に対して非線形なばね定数となる特性を有する材料であり、かつ、ロープ荷重を支えられる強度を持ち合わせていればゴムでなくても良い。
ハブ部5、6はボルト9およびナット10によって軸方向に締め付けられる。ナット10はダブルナット構造により緩み防止機能を有する。なお、この緩み防止機能はハードロックナットなどの他の手段でも有効である。ボルトは周方向に均等に4箇所設けられている。
綱車振動をハブ部に伝達させないための弾性体のばね定数の決定方法について説明する。図5に示すように、ロープ表面の凹凸間隔をd、ロープの送り速度をvとすると、綱車に発生する主な振動の周波数fはv/dとして求められる。ロープの送り速度vはエレベータの昇降速度に依存して変化するため、振動周波数は変化する。また、同一のエレベータ昇降速度においても、ローピングが異なるとロープの送り速度が異なる。つまり、2対1ローピングのエレベータの場合、1対1ローピングのエレベータに対してロープの送り速度は2倍速くなる。この振動を弾性体7、8によって防振するためには、防振対象とする周波数に対して、ロープ荷重を含む綱溝部1、2、3、4の質量Mと、弾性体のばね定数Kで決まる防振周波数(1/2π)√(K/M)が低くなるようにKを設定する。
本発明はハブ部5とハブ部6との間に隙間20を設けることで、隙間20が軸方向の圧縮変位の調整代となり、ボルトを締め付けた際に、弾性体7、8が、ハブ部の大径部5c、6cによって回転軸方向に圧縮される。弾性体7、8は荷重に対して非線形なばね定数となる特性を有するため、ボルト9の圧縮荷重に対してばね定数が変化することになる。すなわち、換言すれば、一対のハブ部5、6の間に、弾性部51および複数の綱溝部1、2、3、4を、全て、組み入れた状態で、ハブ部5、6をボルト9およびナット10によって締結し、ハブ部の大径部5c、6cによって弾性体7、8を初期的に圧縮した状態でなお、一対のハブ部5、6の間に、隙間20が存在するように構成されている。
一般に圧縮することでばね定数Kは上昇する。その場合、圧縮しない状態で、ばね定数Kが防振する周波数に対して小さな値としておくと、圧縮することで防振する周波数に適した値に調整できる。これによって、綱溝がロープと接触する際に発生する振動を弾性体7、8にて減衰させ、回転軸を介して建築構造物へ伝達するハブ部の振動を抑制する。すなわち、締結部材による締め付け状態を調整し変更することで、弾性体の圧縮の程度が変化し、弾性体のばね定数Kを調整することができ、ひいては、防振する周波数を調整することができる。よって、エレベータの昇降速度やローピングなどの機器の設置条件によって防振したい周波数が異なっても、例えば、弾性体を交換したり圧縮メカニズムを変更したりといった都度の変更を伴うことなく、上述した同じ構造において、締結部材の圧縮力を調整して対応することで良好に振動を抑制することができる。また、ハブ部は表面積が大きいため、振動した際に音が放射されやすいが、このようなハブ部へ伝達する振動を抑制することで発生騒音を低減する効果がある。
このように本実施の形態1では、弾性体のばね定数を可変な構造とすることで、昇降速度やローピングの違いによる防振周波数の変化に対しても防振効果を発揮する綱車を提供することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2の一例について、図6をもとに説明する。なお、本実施の形態2は、以下に説明する内容を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
次に、本発明の実施の形態2の一例について、図6をもとに説明する。なお、本実施の形態2は、以下に説明する内容を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
図6は本実施の形態の綱車の断面図であり、回転軸を境界として片側のみ記載している。本実施の形態2のエレベータ用綱車201におけるハブ部15は、実施の形態1にて説明したハブ部5と同等の大径部、小径部、ボルト貫通用の穴、座グリを有し、穴部5aより径が大きな回転軸を設けるための穴部15aを有する。ハブ部16はハブ部15と同様に、実施の形態1にて説明したハブ部6と同等の大径部、小径部、ボルト貫通用の穴、座グリを有し、穴部6aより径が大きな回転軸を設けるための穴部16aを有する。
ハブ部15、16の回転軸部には、回転軸を保持するハブ中心部材30が第3の弾性体31を介して挿入される。第3の弾性体31も弾性体7、8と同様に圧縮荷重に対して非線形なばね定数を有する。
この構造によれば、各綱溝部1、2、3、4とロープとの接触によって発生した振動がハブ部15、16に伝達するのを弾性体7、8にて抑制し、さらに回転軸を保持するハブ中心部材30への振動伝達を第3の弾性体31にて抑制する。防振構造を2重とすることで、綱溝部1、2、3、4とロープとの接触によって発生した振動が回転軸を介して建築構造物へ伝達するのを大幅に抑えることができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3の一例について、図7をもとに説明する。なお、本実施の形態3は、以下に説明する内容を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
次に、本発明の実施の形態3の一例について、図7をもとに説明する。なお、本実施の形態3は、以下に説明する内容を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
図7は本実施の形態の綱車の断面図であり、回転軸を境界として片側のみ記載している。本実施の形態3のエレベータ用綱車301におけるハブ部25は、実施の形態1にて説明したハブ部5と同等の大径部、小径部、ボルト貫通用の穴、座グリを有し、穴部5aより径が大きな回転軸を設けるための穴部25aを有する。なおかつ、穴部25aは段付き構造となっており、エレベータ用綱車301の軸方向中央に位置する穴部25aの穴径は、エレベータ用綱車301の軸方向端部に位置する穴部25aの穴径よりも大きい。ハブ部26は実施の形態1にて説明したハブ部6の座グリ形状以外はハブ部25と同じ構造であり、実施の形態1と同様に、互いのハブ部が回転軸を一致させ、かつ、互いの大径部5c、6cが綱車の端部に位置するように隙間20を介して隣接して設けられる。
ハブ部25、26の回転軸部には、回転軸を保持するハブ中心部材40が第4の弾性体41および一対の第5の弾性体42を介して挿入される。ハブ中心部材40は段付き棒となっており、回転軸を挿入するための穴を有している。ハブ中心部材40の大径部と一対の小径部とを有する。ハブ中心部材40の大径部は、回転軸方向中央に位置しており、ハブ中心部材40の一対の小径部は、回転軸方向端部に位置している。すなわち、ハブ中心部材40の大径部は、ハブ中心部材40の一対の小径部によって回転軸方向に挟まれている。
ハブ中心部材40の大径部と、ハブ部25、26との間に、第4の弾性体41が配置されている。第4の弾性体41は、ハブ部25とハブ部26とに跨って延びている。ハブ部25と、ハブ中心部材40の対応する小径部との間には、対応する第5の弾性体42が配置されている。また、ハブ部26と、ハブ中心部材40の対応する小径部との間にも、対応する第5の弾性体42が配置されている。
ハブ中心部材40における、段を構成する端面、すなわち、大径部と小径部との間で径方向に拡がる端面と、ハブ部25、26との間には、隙間43が設けられている。これらの一対の隙間43は、ボルト9およびナット10による軸方向の締め付けに対して、隙間20と同様に圧縮変位の調整代として働く。なお、第4の弾性体41および一対の第5の弾性体42も、弾性体7、8と同様に圧縮荷重に対して非線形なばね定数を有する。
この構造によれば、各綱溝部1、2、3、4とロープとの接触によって発生した振動がハブ部25、26に伝達するのを弾性体7、8にて抑制し、さらに回転軸を保持するハブ中心部材40への振動伝達を弾性体41、42によって抑制する。防振構造を2重とすることで、綱溝部1、2、3、4とロープとの接触によって発生した振動が回転軸を介して建築構造物へ伝達するのを大幅に抑えることができる。また、ハブ中心部材40を段付きとしたことで、本発明の綱車の組み立て時に、各ハブ部25、26とハブ中心部材40との位置合わせを行いやすくする効果も得られている。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4の一例について、図8〜図10をもとに説明する。なお、本実施の形態4は、以下に説明する内容を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
次に、本発明の実施の形態4の一例について、図8〜図10をもとに説明する。なお、本実施の形態4は、以下に説明する内容を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
図8は本実施の形態の綱車におけるハブ部である。図9は本実施の形態4の綱車を、ハブ部の楕円形状の長辺方向の断面で示した図である。図10は本実施の形態4の綱車を、ハブ部の楕円形状の短辺方向の断面で示した図である。本実施の形態4のエレベータ用綱車401におけるハブ部35は、実施の形態1にて説明したハブ部5と同等の大径部、ボルト貫通用の穴、座グリ加工の条件、回転軸を設けるための穴部を有する。図8に示すように、小径部35dは回転軸方向に沿ってみて楕円形状(非真円形状)である。ハブ部36は実施の形態1にて説明したハブ部6の座グリ形状以外はハブ部35と同じ構造であり、同様に、楕円形状(非真円形状)の小径部36dを有する。
実施の形態1と同様に、互いのハブ部が回転軸を一致させ、かつ、互いの大径部5c、6cが綱車の端部に位置するように隙間20を介して隣接して設けられる。小径部35d、36dは互いの外周面がそろうように配置され、それらの外周には、ロープが巻き掛かる綱溝部51、52、53、54が、ハブ部35、36と回転軸と一致するように整列される。各綱溝部51、52、53、54の外周はロープと接触する真円の綱溝部を有する。一方、各綱溝部51、52、53、54の内周は楕円形状をしており、ハブ部35、36の小径部35d、36dの外周に設置した際に、各綱溝部51、52、53、54の内周と小径部の外周との距離が一定となるように、小径部の楕円形状と同じ短辺と長辺の比を有する。
各綱溝部51、52、53、54とハブ部35、36との間には、弾性部451が配置されている。弾性部451は、第1の弾性体37と、第2の弾性体38とを含んでいる。これら第1の弾性体37および第2の弾性体38の配置態様は、実施の形態1の第1の弾性体7および第2の弾性体8の配置態様と同様である。
弾性体37の形状は綱溝部51、52、53、54の形状と一致しており、外周は真円形、内周は楕円形状である。各綱溝部51、52、53、54とハブ部35、36の間には楕円断面を有する筒状の弾性体38が設けられる。弾性体37、38は、実施の形態1にて述べた弾性体7、8と同様に、圧縮荷重に対して非線形なばね定数を有する。ハブ部35、36はボルト9およびナット10によって軸方向に締め付けられる構造となっている。ナット10はダブルナット構造により緩み防止機能を有する。なお、この緩み防止機能はハードロックナットなどの他の手段でも有効である。ボルトは周方向に均等に4箇所設けられている。ボルト9およびナット10による軸方向の締め付けに対して、隙間20と同様に圧縮変位の調整代として働き、弾性体37、38を締め付けることでばね定数が調整可能となる。
この構造によれば、各綱溝部51、52、53、54とロープとの接触によって発生した振動がハブ部35、36に伝達するのを弾性体37、38にて減衰させ、回転軸を介して建築構造物へ伝達するハブ部の振動を抑制する。また、ハブ部は表面積が大きいため、振動した際に音が放射されやすいが、ハブ部へ伝達する振動を抑制することで発生騒音を低減する効果がある。さらに、弾性体37、38が楕円形状であるため、綱溝部51、52、53、54とハブ部35、36との周方向の相対変位が増大しそうな場合でも、弾性体38がハブ部35、36や綱溝部51、52、53、54に対して相対的に滑るのを防ぐことが可能となる。
なお、本実施の形態では綱溝部51、52、53、54とハブ部35、36との周方向の相対変位に対して弾性体の滑りを防ぐ構造として楕円形状を用いたが、たとえば多角形や、異形曲線形状などの真円以外のあらゆる形状、すなわち非真円形状が使用できる。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
上記いずれの実施の形態においても綱溝部は4つである必要はなく、対象とするエレベータのロープ本数に応じて決定することができる。また、ボルト本数は3本以上であれば特定はしない。
101、201、301、401 エレベータ用綱車、1、2、3、4、51、52、53、54 綱溝部、5、6、15、16、25、26、35、36 一対のハブ部、5c、6c 大径部、5d、6d、35d、36d 小径部、7、37 第1の弾性体、8、38 第2の弾性体、20 隙間、30、40 ハブ中心部材、51、451 弾性部。
Claims (3)
- 大径部および小径部をそれぞれ備えた一対のハブ部と、
前記一対のハブ部の前記小径部同士を対向配置して締結する締結部材と、
前記締結された一対のハブ部の前記大径部同士で挟まれた位置に、弾性部材を介して、配置された複数の綱溝部と、
を備えたエレベータ用綱車であって、
前記一対のハブ部が前記締結部材で締結された状態で、前記弾性部材および前記綱溝部は、前記大径部により圧縮応力を受けており、且つ、前記一対のハブ部の前記小径部同士の間には隙間が存在する、
エレベータ用綱車。 - 組み合わされた前記一対のハブ部の回転中心の位置に、ハブ中心部材が配置されており、
組み合わされた前記一対のハブ部と、前記ハブ中心部材との間に、弾性体が配置されている、
請求項1のエレベータ用綱車。 - 前記小径部は、回転軸方向に沿ってみて、楕円形状である、
請求項1または2のエレベータ用綱車。
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