JP2017209080A - 細胞小器官局在性融合タンパク質 - Google Patents

細胞小器官局在性融合タンパク質 Download PDF

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Abstract

【課題】細胞小器官及び細胞小器官局在タンパク質の高精度の観察が可能となる細胞小器官局在性融合タンパク質、該タンパク質をコードする核酸、該核酸を含む発現ベクター、及び該核酸が導入された細胞を提供する。さらに、高精度の細胞小器官を可視化する方法を提供する。【解決手段】細胞小器官への局在化シグナルペプチドと、蛍光タンパク質と、プロテアソーム分解シグナルペプチドとから構成される融合タンパク質、該融合タンパク質をコードする核酸、該核酸を含む発現ベクター、該核酸が導入された細胞、及び該融合タンパク質を細胞内で発現させる工程を含む、細胞小器官を可視化する方法。【選択図】なし

Description

本発明は、細胞小器官局在性融合タンパク質、該タンパク質をコードする核酸、該核酸を含む発現ベクター、及び該核酸が導入された細胞に関する。さらに、本発明は、細胞小器官を可視化する方法、及び細胞内におけるタンパク質の局在性を分析する方法に関する。
蛍光タンパク質を用いた、ミトコンドリア、小胞体などの細胞小器官の観察、及び細胞内のタンパク質の局在解析は、分子生物学及び細胞生物学において広く一般的に行われている。
蛍光タンパク質を用いた解析では、できるだけ明るく、見たい部位以外のバックグラウンドが低いことが求められる。蛍光タンパク質の蛍光強度を改善したり、顕微鏡自体を改善したりすることはその解決策の1つと言える。もう一つの最も簡便な改善法は、遺伝子工学的に蛍光タンパク質の発現量を上げることである。
しかしながら、蛍光タンパク質の発現量を上げた場合には、見たい部位に蛍光タンパク質が上手く局在化しない「もれ」により、バックグラウンドの上昇が生じてしまう。すなわち、「明るさ」と「バックグラウンドの低さ」とはトレードオフの関係にある。
また、多くのタンパク質は、細胞内のどこで働いているかわかっていない。そのため、蛍光タンパク質と融合させて局在を観察する実験が頻繁に行われるが、上述の「もれ」の問題のため、正確な局在を知ることができないことが多い。
タンパク質不安定化配列(デグロン(degron))をタンパク質に付加することにより、プロテアソームによる分解が誘導され、当該タンパク質の半減期を減少させることが可能となる。このようなデグロンとしては、オルニチンデカルボキシラーゼ(ODC)のC末端領域(cODC)、サイクリンのC末端領域、CLペプチド(例えば、CL1、CL2、CL6、CL9、CL10、CL11、CL12、CL15、CL216、CL17、SL17など)などが知られている。さらには、N末端が特定のアミノ酸となることにより、タンパク質が不安定化してプロテアソームにより分解されることも知られている(N-デグロン)。プロテアソームの基質のほとんどは、ポリユビキチン鎖を介して認識されるが、cODCはユビキチンとは関係がない機構によりプロテアソームにより認識される。
このようなデグロンを利用した技術が、特許文献1及び2において報告されている。
特許文献1では、レポータータンパク質と少なくとも2つの異なる異種タンパク質不安定化配列とを含有するポリペプチドについて報告されている。このように、タンパク質不安定化配列を2つ組み合わせて使用することで、タンパク質の分解速度を増大させることができることが述べられている。
また、特許文献2では、アミロイド線維を形成しうるタンパク質と、プロテアソーム分解シグナルタンパク質と、標識物質とを発現させた細胞に被験物質を接触させて標識物質のシグナルを検出することで、プロテアソームの機能阻害を抑制する物質(神経変性疾患治療用物質)をスクリーニングする方法について報告されている。具体的には、緑色蛍光タンパク質(GFP)にプロテアソーム分解シグナルタンパク質(CL1)を付加したGFP-CL1を利用したアッセイ系が記載されている。
しかしながら、特許文献1及び2のいずれにも、「明るさ」と「バックグラウンドの低さ」を両立させるために、デグロンを利用することは記載されていない。
特表2005-538724号公報 特開2007-209227号公報
本発明は、細胞小器官及び細胞小器官局在タンパク質の高精度の観察が可能となる細胞小器官局在性融合タンパク質、該タンパク質をコードする核酸、該核酸を含む発現ベクター、及び該核酸が導入された細胞を提供することを目的とする。さらに、本発明は、高精度の、細胞小器官を可視化する方法、及び細胞内におけるタンパク質の局在性を分析する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、細胞小器官への局在化シグナルが付加された蛍光タンパク質に「もれ」だけを特異的に分解するシグナル(デグロン)を更に付加することにより、「明るさ」と「バックグラウンドの低さ」とを両立させることができ、解析したい細胞小器官のみを明るく観察することが可能となるという知見を得た。
本発明は、これら知見に基づき、更に検討を重ねて完成されたものであり、次の融合タンパク質、核酸、発現ベクター、細胞等を提供するものである。
項1.細胞小器官への局在化シグナルペプチドと、蛍光タンパク質と、プロテアソーム分解シグナルペプチドとから構成される融合タンパク質。
項2.前記細胞小器官が、ミトコンドリア、小胞体、ペルオキシソーム、液胞、又はリソソームである、項1に記載の融合タンパク質。
項3.前記プロテアソーム分解シグナルペプチドが、オルニチンデカルボキシラーゼのC末端領域由来のアミノ酸配列からなるペプチドである、項1又は2に記載の融合タンパク質。
項4.項1〜3のいずれか一項に記載の融合タンパク質をコードする核酸。
項5.項4に記載の核酸を含む発現ベクター。
項6.項4に記載の核酸が導入された細胞。
項7.項1〜3のいずれか一項に記載の融合タンパク質を細胞内で発現させる工程を含む、細胞小器官を可視化する方法。
項8.細胞内局在性が未知のタンパク質と、蛍光タンパク質と、プロテアソーム分解シグナルペプチドとから構成される融合タンパク質を細胞内で発現させる工程を含む、細胞内におけるタンパク質の局在性を分析する方法。
項9.前記プロテアソーム分解シグナルペプチドが、オルニチンデカルボキシラーゼのC末端領域由来のアミノ酸配列からなるペプチドである、項8に記載の方法。
本発明によれば、従来の蛍光タンパク質を使用した場合と比べて、明るく且つバックグラウンドが低い、すなわち高精度の細胞小器官及び細胞小器官局在タンパク質の観察が可能となる。本発明では、特殊な顕微鏡を用いた観察を行うことなく、通常の蛍光顕微鏡を使用しても細胞小器官及び細胞小器官局在タンパク質を高精度に観察することが可能である。また、本発明によれば、様々なタンパク質が、どの細胞小器官に局在するかを精度良く調べられるようになる。
試験例において使用したプラスミドpTOW40836の構造を示す図である。 試験例1において酵母内でMTS4-GFP(左)、MTS4-GFP-deg(右)を発現させた結果を示す蛍光顕微鏡写真である。 試験例2において酵母内でMTSmmf-GFP(左)、MTSmmf-GFP-deg(右)を発現させた結果を示す蛍光顕微鏡写真である。 試験例3において酵母内でMTS-GFP(左)、MTS-GFP-deg(右)を発現させた結果を示す蛍光顕微鏡写真である。 試験例4において酵母内でSS-moxGFP-HDEL(左)、SS-moxGFP-deg-HDEL(右)を発現させた結果を示す蛍光顕微鏡写真である。 試験例5において酵母内でGFP-ePTS1(左)、GFP-deg-ePTS1(右)を発現させた結果を示す蛍光顕微鏡写真である。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「含む(comprise)」とは、「本質的にからなる(essentially consist of)」という意味と、「からなる(consist of)」という意味をも包含する。
本発明において「遺伝子」とは、特に言及しない限り、2本鎖DNA、1本鎖DNA(センス鎖又はアンチセンス鎖)、及びそれらの断片が含まれる。また、本発明において「遺伝子」とは、特に言及しない限り、調節領域、コード領域、エクソン、及びイントロンを区別することなく示すものとする。
また、本発明において、「核酸」、「ヌクレオチド」及び「ポリヌクレオチド」は同義であって、これらはDNA及びRNAの両方を含み、2本鎖であっても1本鎖であってもよい。
本発明の融合タンパク質は、細胞小器官への局在化シグナルペプチドと、蛍光タンパク質と、プロテアソーム分解シグナルペプチドとから構成されることを特徴とする。
本発明の融合タンパク質は、細胞小器官への局在化シグナルペプチド(以下、単に「局在化シグナルペプチド」と称することがある)が付加されているため、特定の細胞小器官に局在化することになる。本発明の融合タンパク質を局在化させる細胞小器官としては、特に限定はされず、例えば、ミトコンドリア、小胞体、ペルオキシソーム、液胞、リソソーム等を挙げることができる。細胞小器官としては、中でも、本発明の融合タンパク質が分解されないため、プロテアソームを含まないものが好適なものとして挙げられる。局在化シグナルペプチドとしては、本発明の融合タンパク質を特定の細胞小器官に局在化させることができるものである限り特に制限されず、各種公知の局在化シグナルペプチド、及び公知の局在化シグナルペプチドを改変したものを広く使用することができる。また、本発明の融合タンパク質を発現させる細胞の種類等を考慮して好適な局在化シグナルペプチドを適宜選択することができる。
ミトコンドリアへの局在化シグナルペプチドとしては、例えば、MTS (N末端:MLSRFMSNTWCTPLRQAQRLFSSTTTMQA(配列番号1))、MTS2 (N末端:MASTRVLASRLASQMAASAKVARPAVRVAQVSKRTIQTGSPLQTLKRTQMTSIVNATTRQAFQKRAYSS(配列番号2))、MTS3 (N末端:MLRTSTLFTRRVQPSLFSRNILRLQSTAA(配列番号3))、MTS4 (N末端:MLSRVAKRAFSSTVANPYA(配列番号4))、MTSmmf (N末端:MFLRNSVLRTAPVLRRGITTL(配列番号5))等が挙げられる。
小胞体への局在化シグナルペプチドとしては、例えば、SS (N末端:MAPRSLYLLAILLFSANLFSGVGFAAAAE(配列番号6))、SS-HDEL (N末端:MAPRSLYLLAILLFSANLFSGVGFAAAAE、C末端:HDEL(配列番号7))、小胞体残留シグナルKDEL (C末端)等が挙げられる。
ペルオキシソームへの局在化シグナルペプチドとしては、例えば、ePTS1 (C末端:LGRGRRSKL(配列番号8))、PTS1、PTS2などが挙げられる。
本発明において局在化シグナルペプチドには、局在化シグナルペプチドを含むタンパク質も包含される。すなわち、局在化シグナルペプチドを含むタンパク質自体を蛍光タンパク質に付加させて、本発明の融合タンパク質とすることもできる。
本発明の融合タンパク質は、蛍光タンパク質が付加されているため、細胞小器官及び細胞小器官局在タンパク質の観察が可能となる。蛍光タンパク質としては、蛍光を発するタンパク質であれば特に制限されず、公知の蛍光タンパク質、及び公知の蛍光タンパク質を改変したものを広く使用することができる。また、蛍光タンパク質の蛍光色も特に制限されず、好適な蛍光色を適宜選択すればよい。
蛍光タンパク質としては、例えば、GFP (green fluorescent protein)、EGFP、TurboGFP、AcGFP1、TagGFP2、ZsGreen1、yEGFP3、moxGFP、CFP (cyan fluorescent protein)、ECFP、AmCyan1、TagCFP、YFP (yellow fluorescent pretein)、EYFP、TagYFP、PhiYFP、PhiYFP-m、TurboYFP、ZsYellow1、mBanana、TurboRFP (red fluorescent protein)、TurboFP602、TurboFP635、TagRFP、AsRed2、HcRed1、DsRed-monomer、DsRed-Express、DsRed-Express2、DsRed2、mStrawberry、mCherry、mRasberry、mPlum、mOrenge2などが挙げられる。
本発明の融合タンパク質は、プロテアソーム分解シグナルペプチド(デグロンとも称される)が付加されているので、細胞小器官に局在しなかった場合には、細胞質内でプロテアソームにより迅速に分解され、バックグラウンドを低減させることができる。プロテアソーム分解シグナルペプチドとしては、プロテアソームによる分解が誘導され、タンパク質の半減期を低減させることができるペプチドであれば特に制限されず、公知のプロテアソーム分解シグナルペプチド、及び公知のプロテアソーム分解シグナルペプチドを改変したものを広く使用することができる。プロテアソーム分解シグナルペプチドとしては、例えば、オルニチンデカルボキシラーゼのC末端領域由来のペプチド、サイクリンのC末端領域由来のペプチド、CLペプチド(例えば、CL1、CL2、CL6、CL9、CL10、CL11、CL12、CL15、CL216、CL17、SL17など)などを挙げることができる。
中でも好ましくは、オルニチンデカルボキシラーゼのC末端領域由来のアミノ酸配列からなるペプチドである。この場合、本発明の融合タンパク質のC末端側にLPMSCAQE(配列番号9)のアミノ酸配列からなるペプチドを、好ましくはC末端から14〜27残基、より好ましくはC末端から15〜18残基の間隔を空けて付加することが望ましい(すなわち、...LPMSCAQEXnの配列となる)。このようにC末端から一定の位置にLPMSCAQEのアミノ酸配列があることで、プロテアソームによる分解が好適に誘導される。
本発明の融合タンパク質において、細胞小器官への局在化シグナルペプチド、蛍光タンパク質、及びプロテアソーム分解シグナルペプチドは、本発明の効果が得られる限り、どのような順序で結合していてもよい。また、これらのタンパク質及びペプチドは直接結合していてもよく、又は間に任意のアミノ酸配列が存在して結合していてもよい。本発明の融合タンパク質には、これら3種のタンパク質及びペプチド以外にも、他のタンパク質及びペプチドが結合していてもよい。
本発明の核酸は、上記融合タンパク質をコードすることを特徴とする。当該核酸は、融合タンパク質を構成する各タンパク質及びペプチドをコードする核酸を用いて、生化学的切断/再結合などの常法で作製することができる。当該核酸は、上記融合タンパク質の作製等に使用することができる。蛍光タンパク質の遺伝子は、市販品を入手することもできるし、GeneBank等の公共のデータベースに登録されている公知の塩基配列の情報を利用して常法により製造することも可能である。また、細胞小器官への局在化シグナルペプチド及びプロテアソーム分解シグナルペプチドをコードする核酸は、公知のアミノ酸配列又は塩基配列の情報を利用して常法により製造することが可能である。さらに、当該核酸を導入する宿主細胞で使用頻繁の高いコドンに変更することにより発現効率を上げることができる。
本発明の発現ベクターは、上記核酸を含むことを特徴とする。当該発現ベクターとしては、特に制限されず、公知の発現ベクターを広く使用することができる。上記核酸を導入する細胞の種類等を考慮し、適切な発現ベクターを適宜選択すればよい。発現ベクターは、上記核酸以外にも、プロモーター、エンハンサー、ターミネーター、ポリアデニル化シグナル、選択マーカー、複製起点などを含有し得る。発現ベクターは、自立的に複製するベクター、及び宿主細胞に導入された際に宿主細胞のゲノムに組み込まれ、組み込まれた染色体と共に複製されるもののいずれも使用することができる。上記核酸は、公知の方法により発現ベクターに挿入することができる。
発現ベクターの構築、及び当該発現ベクターの細胞への導入法は周知であり、例えば、Sambrook and Russell, Molecular Cloning, A Laboratory Manual 3rd edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press (2001)等の記載を参考にして実施することができる。
本発明の細胞は、上記核酸が導入されていることを特徴とする。核酸の導入は上記のように当該核酸を含む発現ベクターを利用することにより行うことができる。宿主細胞への発現ベクターの導入は、エレクトロポーレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法、リポソーム法、マイクロインジェクション法、酢酸リチウム法等の周知の方法により行うことができる。上記核酸を導入する宿主細胞としては、例えば、酵母、大腸菌、真菌、昆虫細胞、哺乳動物細胞、植物細胞などが挙げられる。ここでの細胞には、トランスジェニック植物及びトランスジェニック非ヒト動物中の細胞も包含される。
本発明の細胞小器官を可視化する方法は、上記融合タンパク質を細胞内で発現させる工程を含むことを特徴とする。ここでの細胞としては、上記のような融合タンパク質をコードする核酸が導入された細胞が好適に使用される。当該工程では、このような細胞を融合タンパク質の発現を可能にする条件下で適切な栄養培地中で培養することで、融合タンパク質を細胞内で発現させる。
細胞内で発現された融合タンパク質が発する蛍光により細胞小器官及び細胞小器官局在タンパク質が可視化され、細胞小器官及び細胞小器官局在タンパク質を観察することが可能となる。ここで可視化される細胞小器官は、融合タンパク質に付加された局在化シグナルペプチドに依存し、例えば、ミトコンドリア、小胞体、ペルオキシソーム、液胞、リソソーム等である。蛍光タンパク質が発する蛍光の検出は、蛍光顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡などを用いて行うことができる。蛍光を検出する際に使用するフィルターセットは、蛍光タンパク質の蛍光波長に応じて適切なものを選択し得る。
本発明の融合タンパク質にはデグロンが付加されているために、細胞質に存在する融合タンパク質はプロテアソームにより分解され、プロテアソームが存在しない細胞小器官に局在した融合タンパク質は分解されない。そのため、明るく且つバックグラウンドが低い、すなわち高精度の細胞小器官の観察が可能となる。結果として、特殊な顕微鏡を用いた観察を行うことなく、通常の蛍光顕微鏡を使用しても細胞小器官を高精度に観察することが可能となる。さらに、局在化シグナルペプチドを含むタンパク質自体を蛍光タンパク質に付加させた場合には、この細胞小器官局在タンパク質の高精度の観察が可能となる。
本発明の細胞内におけるタンパク質の局在性を分析する方法は、細胞内局在性が未知のタンパク質と、蛍光タンパク質と、プロテアソーム分解シグナルペプチドとから構成される融合タンパク質を細胞内で発現させる工程を含むことを特徴とする。ここでの融合タンパク質としては、上記の融合タンパク質と異なり、局在化シグナルペプチドに代えて細胞内局在性が未知のタンパク質を使用する。その他の蛍光タンパク質、プロテアソーム分解シグナルタンパク質、細胞などについては前述するものと同様である。
細胞内局在性が未知のタンパク質としては、細胞内局在性が未知である限り特に制限されず、公知又は未知のタンパク質、天然又は人工のタンパク質などを広く使用することができる。また、当該タンパク質は、宿主細胞由来のものであってもよいし、宿主細胞とは異種の生物由来のものであってもよい。細胞内局在性が未知のタンパク質をコードする核酸は、公知のアミノ酸配列又は塩基配列の情報等を利用して常法により製造することが可能である。当該核酸を利用することで、前述するような方法により、細胞内で融合タンパク質を発現させることができる。
細胞内局在性が未知のタンパク質が細胞小器官への局在性を示す場合は、当該タンパク質が局在性を示す細胞小器官において蛍光が検出される。また、細胞内局在性が未知のタンパク質が局在性を有しない場合は、融合タンパク質が細胞質でプロテアソームにより分解され、蛍光を検出することができない。いずれの場合も、細胞質に存在する融合タンパク質はプロテアソームにより分解されるため、バックグラウンドが低くなり、細胞小器官への局在性を精度良く判断することが可能となる。
以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。しかし、本発明はこれら実施例等になんら限定されるものではない。
<方法>
以下の試験例の全てにおいて、融合タンパク質(シグナル配列−蛍光タンパク質−デグロン配列)を発現する遺伝子を出芽酵母(S. cerevisiae)のCDC19プロモーターの制御下に配置し、これをプラスミドpTOW40836 (図1、文献1)に組み込んだ。このプラスミドで出芽酵母BY4741株(文献2)をLiOAC法(文献3)により形質転換した。
この形質転換体をSC-Ura培地(文献3)で培養し、Leica DMI6000B顕微鏡を用いてGFPフィルターキューブで観察した。画像は、Leica Application Suite Xにより取得し編集した。
試験例1
MTS4-GFPは、S. cerevisiaeのMdh1タンパク質のN末端19アミノ酸(MLSRVAKRAFSSTVANPYA)を人工合成し、yEGFP3 (文献4)のN末端に組み込むことで作製した。MTS4-GFP-degは、さらにcODC1配列(LPMSCAQESITSLYKKAGSENLYFQ(配列番号10))(文献5)を人工合成しC末端に組み込むことで作製した。
これらMTS4-GFP及びMTS4-GFP-degを前述するように出芽酵母内で発現させた結果を図2に示す。図2から、デグロンを使用することで、バックグラウンドが低いミトコンドリアの観察が可能となることが分かる。
試験例2
MTSmmf-GFPは、S. cerevisiaeのMmf1タンパク質のN末端21アミノ酸(MFLRNSVLRTAPVLRRGITTL)を人工合成し、yEGFP3のN末端に組み込むことで作製した。MTSmmf1-GFP-degは、さらにcODC1配列(LPMSCAQESITSLYKKAGSENLYFQ)を人工合成しC末端に組み込むことで作製した。
これらMTSmmf-GFP及びMTSmmf-GFP-degを前述するように出芽酵母内で発現させた結果を図3に示す。図3から、デグロンを使用することで、バックグラウンドが低いミトコンドリアの観察が可能となることが分かる。
試験例3
MTS-GFPは、S. cerevisiaeのMrps12タンパク質のN末端29アミノ酸(MLSRFMSNTWCTPLRQAQRLFSSTTTMQA)を人工合成し、yEGFP3のN末端に組み込むことで作製した。MTS-GFP-degは、さらにcODC1配列(LPMSCAQESITSLYKKAGSENLYFQ)を人工合成しC末端に組み込むことで作製した。
これらMTS-GFP及びMTS-GFP-degを前述するように出芽酵母内で発現させた結果を図4に示す。図4から、デグロンを使用することで、バックグラウンドが低いミトコンドリアの観察が可能となることが分かる。
試験例4
SS-moxGFP-HDELは、原虫(T. brucei)のEP procyclinのN末端29アミノ酸(MAPRSLYLLAILLFSANLFSGVGFAAAAE)を人工合成しmoxGFP (文献6)のN末端に組み込み、更にC末端にHDEL配列を人工合成しC末端に組み込むことで作製した。SS-moxGFP-deg-HDELは、HDEL配列を含む改変型cODC1配列(LPMSCAQESITSLYKKAGSHDEL(配列番号11))を人工合成しC末端に組み込むことで作製した。
これらSS-moxGFP-HDEL及びSS-moxGFP-deg-HDELを前述するように出芽酵母内で発現させた結果を図5に示す。図5から、デグロンを使用することで、バックグラウンドが低い小胞体の観察が可能となることが分かる。
試験例5
GFP-ePTS1は、ePTS1配列(LGRGRRSKL、文献7)を人工合成し、moxGFPのC末端に組み込むことで作製した。GFP-deg-ePTS1は、ePTS1配列を含む改変型cODC1配列(LPMSCAQESITSLYLGRGRRSKL(配列番号12))を人工合成しC末端に組み込むことで作製した。
これらGFP-ePTS1及びGFP-deg-ePTS1を前述するように出芽酵母内で発現させた結果を図6に示す。図6から、デグロンを使用することで、バックグラウンドが低いペルオキシソームの観察が可能となることが分かる。
文献
1. Makanae, K., Kintaka, R., Makino, T., Kitano, H. & Moriya, H. Identification of dosage-sensitive genes in Saccharomyces cerevisiae using the genetic tug-of-war method. Genome Research 23, 300-311, doi:10.1101/gr.146662.112 (2013).
2. Brachmann, C. B. et al. Designer deletion strains derived from Saccharomyces cerevisiae S288C: a useful set of strains and plasmids for PCR-mediated gene disruption and other applications. Yeast 14, 115-132 (1998)
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Claims (9)

  1. 細胞小器官への局在化シグナルペプチドと、蛍光タンパク質と、プロテアソーム分解シグナルペプチドとから構成される融合タンパク質。
  2. 前記細胞小器官が、ミトコンドリア、小胞体、ペルオキシソーム、液胞、又はリソソームである、請求項1に記載の融合タンパク質。
  3. 前記プロテアソーム分解シグナルペプチドが、オルニチンデカルボキシラーゼのC末端領域由来のアミノ酸配列からなるペプチドである、請求項1又は2に記載の融合タンパク質。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の融合タンパク質をコードする核酸。
  5. 請求項4に記載の核酸を含む発現ベクター。
  6. 請求項4に記載の核酸が導入された細胞。
  7. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の融合タンパク質を細胞内で発現させる工程を含む、細胞小器官を可視化する方法。
  8. 細胞内局在性が未知のタンパク質と、蛍光タンパク質と、プロテアソーム分解シグナルペプチドとから構成される融合タンパク質を細胞内で発現させる工程を含む、細胞内におけるタンパク質の局在性を分析する方法。
  9. 前記プロテアソーム分解シグナルペプチドが、オルニチンデカルボキシラーゼのC末端領域由来のアミノ酸配列からなるペプチドである、請求項8に記載の方法。
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