JP2017207831A - 部品配置設計プログラム、情報処理装置、および部品配置設計方法 - Google Patents

部品配置設計プログラム、情報処理装置、および部品配置設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】部品の配置設計における過剰設計や不具合流出を防ぐこと。【解決手段】第1の電子部品が単体で実装された基板の所定の環境温度で前記第1の電子部品が動作している状態における前記第1の電子部品の第1の内部温度を算出し、前記第1の電子部品および第2の電子部品を含む装置の稼動状態における前記装置内の前記第1の電子部品の第2の内部温度を算出し、前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較した結果に基づいて、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定する。【選択図】図6

Description

本発明は、部品配置設計プログラム、情報処理装置、および部品配置設計方法に関する。
Central Processing Unit(CPU)やLarge-Scale Integration(LSI)等の電子部品が実装された電子機器の設計において、電子機器の稼働時の個々の電子部品の温度を熱解析により確認し、電子部品の温度が動作保証温度以下となるように様々な熱対策を行う。電子部品の温度を熱解析により確認するためにComputational Fluid Dynamics (CFD)ツールが一般的に使用されている。
電子部品(パッケージ)には、動作保証温度がジャンクション温度(Tj)で規定された部品(Tj規定部品)と、部品のケース温度(Tc)で規定された部品(Tc規定部品)と、環境温度(Ta)で規定された部品(Ta規定部品)とがある。尚、JEITA規格(EDR−7336)において、ジャンクション温度(Tj)は、チップに作りこまれた任意回路の温度と定義されている。すなわち、ジャンクション温度(Tj)は、部品の内部温度を示す。また、ケース温度(Tc)は、パッケージ表面の任意箇所の温度と定義されている。また、環境温度(Ta)は、パッケージから十分離れた周囲雰囲気の温度と定義されている。環境温度(Ta)は、図1に示すような、部品の遠方の地点の温度である。
電子部品がTj,Tc規定部品である場合、部品モデルとして2抵抗モデル、多抵抗モデル、または詳細モデル等を用いる事によりTj,Tcが熱解析結果として得られる。電子部品がTj,Tc規定部品である場合、得られたTj,Tcを動作保証温度と比較することで、当該電子部品が動作保証温度以内であるか、すなわち正常に動作可能か簡単に判定することが出来る。
特開平11−25145号公報 特開平3−109674号公報
動作保証温度が環境温度で規定されたTa規定部品では、熱解析結果として得られる部品の周囲の温度に基づいて、正常に動作可能か判定される。上述のように、Ta規定部品で規定される動作保証温度は、部品の遠方の地点の温度である。そのため、複数の部品が実装された装置では、他の部品の熱的な影響を考慮すると、どの地点の温度を用いて判定すればよいか不明である。しかしながら、実務上、セットメーカは、判定の根拠として、部品の周囲のいずれかの地点の温度を環境温度Taとして採用している。
判定のために採用した環境温度が動作保証温度より高い場合、部品の配置の変更等の設計変更が行われる。しかし、採用した環境温度が動作保証温度より高い場合でも、実際には部品のジャンクション温度は正常に動作可能な温度である場合がある。その場合、設計変更は、本来必要の無い無駄な変更(過剰設計)となる。
また、判定のために採用した環境温度が動作保証温度より低いが、電子部品のジャンクション温度は正常に動作可能な温度を超えている場合がある。その場合、実際の部品は正常に動作しない可能性があるにもかかわらず、判定のために採用した環境温度が動作保証温度より低いため、問題無しと判定されて設計検証(熱解析)をすり抜けてしまう(不具合流出)。
本発明は、部品の配置設計における過剰設計や不具合流出を防ぐことを目的とする。
実施の形態に係る部品配置設計プログラムは、コンピュータに、第1の電子部品が単体で実装された基板をモデル化して熱解析を行うことにより所定の環境温度で前記第1の電子部品が動作している状態における前記第1の電子部品の第1の内部温度を算出させる。
前記部品配置設計プログラムは、前記コンピュータに、前記第1の電子部品および第2の電子部品を含む装置をモデル化して熱解析を行うことにより前記装置が稼動状態における前記装置内の前記第1の電子部品の第2の内部温度を算出させる。
前記部品配置設計プログラムは、前記コンピュータに、前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較させる。
前記部品配置設計プログラムは、前記コンピュータに、前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較した結果に基づいて、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定させる。
実施の形態に係る部品配置設計プログラムによれば、部品の配置設計における過剰設計や不具合流出を防ぐことが出来る。
環境温度を説明する図である。 複数の部品を実装した装置における環境温度を説明する図である。 過剰設計の例を説明する図である。 不具合流出の例を説明する図である。 実施の形態に係る情報処理装置が実現する論理構成図である。 実施の形態に係る部品配置設計処理のフローチャートである。 部品単体レベルの熱解析の例を示す図である。 真のジャンクション温度と算出されたジャンクション温度を示す図である。 装置レベルの熱解析の例を示す図である。 情報処理装置(コンピュータ)の構成図である。
最初にTa規定部品を用いる場合の部品の配置設計における問題点について説明する。
図2は、複数の部品を実装した装置における環境温度を説明する図である。
図2に示すような複数の部品が実装される電子機器において、動作保証温度が環境温度Taで規定される部品Aは、熱的な影響を周囲の部品B,C,G,Hから受ける。JEITA規定のように十分離れた地点の温度を環境温度Taとする場合、例えば、基板の端の地点αの温度を取ると十分離れてはいるが実際の部品Aの周囲の熱的な影響を考慮できない。
また、部品Aの直近の地点βの温度を取った場合、部品Aの環境温度となるが部品A自体の熱的影響を受けた温度となり、本来の環境温度の定義からは外れてしまう。
すなわち、部品メーカが提示する環境温度Taとは理想的な環境温度Taであり、複数の部品が実装された実際の使用状態では理想状態では無くなるため、セットメーカにとっては規定できない環境温度Taとなる。それでも実務上は判断根拠としてどこかの地点の温度を環境温度Taとして使用する必要があるが、人により取り方に差が生じるという問題もある。
図3は、過剰設計の例を説明する図である。
ここでは、動作保証温度が環境温度Taで規定されたTa規定部品Aについて考える。ここで、部品Aの動作保証温度、すなわち部品Aが正常に動作する環境温度Taの最大値(許容環境温度)Tamaxが85度であるとする。すなわち、部品Aは、環境温度Taが85度以下の場合に正常に動作可能であるとする。
また、部品Aの正常に動作するジャンクション温度の最大値(許容ジャンクション温度)が125度であるとする。すなわち、尚、部品Aのジャンクション温度Tjが125度以下の場合に正常に動作可能であるとする。尚、通常、Ta規定部品において、許容ジャンクション温度Tjはユーザにとって不明である。
図3に示すような複数部品が実装される電子機器において、上述のように理想的な環境温度Taを取ることは出来ないため、部品Aの直上の地点αの温度を部品Aの環境温度Taとして用いるとする。
ここで、部品Aの環境温度Taが93度であるとする。また、部品Aが実装された基板の温度が低いため、部品Aのジャンクション温度Tjは88度であるとする。
部品Aのジャンクション温度(=88度)は、許容ジャンクション温度(=125度)より低いため、部品Aは正常に動作可能である。しかしながら、部品Aの環境温度Ta(=93度)が許容環境温度(=85度)より高いため、問題ありと判定され、設計変更が行われる。これは、本来必要の無い無駄な設計変更となる。
上述のように、従来、Ta規定部品に関して、許容ジャンクション温度は不明なため、ユーザは、部品Aの周囲のいずれかの地点の温度を環境温度Taとして、動作保証温度内であるか判定して、部品Aが正常に動作可能か判定している。そのため、部品Aのジャンクション温度が許容ジャンクション温度以下であり、正常に動作可能な場合でも、許容ジャンクション温度が不明なため、環境温度Taによる判定で問題ありと判定されれば、設計変更が行われる。
図4は、不具合流出の例を説明する図である。
過剰設計の例と同様に、動作保証温度が環境温度Taで規定されたTa規定部品Aについて考える。ここで、部品Aの動作保証温度、すなわち部品Aが正常に動作する環境温度Taの最大値(許容環境温度)Tamaxが85度であるとする。
また、部品Aの正常に動作するジャンクション温度の最大値(許容ジャンクション温度)が125度であるとする。尚、通常、Ta規定部品において、許容ジャンクション温度Tjはユーザにとって不明である。
図4に示すような複数部品が実装される電子機器において、上述のように理想的な環境温度Taを取ることは出来ないため、部品Aの直上の地点αの温度を部品Aの環境温度Taとして用いるとする。
ここで、部品Aの環境温度Taが75度であるとする。また、部品Aが実装された基板の裏側に部品Eが実装されており、部品Eの温度により基板の温度が高くなり、部品Aのジャンクション温度Tjは127度であるとする。
部品Aのジャンクション温度(=127度)は、許容ジャンクション温度(=125度)より高いため、部品Aは正常に動作しない。しかしながら、部品Aの環境温度Ta(=75度)が許容環境温度(=85度)より低いため、問題無しと判定される。
上述のように、従来、ユーザは、Ta規定部品に関して、許容ジャンクション温度は不明なため、部品Aの周囲のいずれかの地点の温度を環境温度Taとして、動作保証温度内であるか判定して、部品Aが正常に動作可能か判定している。そのため、部品Aのジャンクション温度が許容ジャンクション温度より大きく、正常に動作しない場合でも、許容ジャンクション温度が不明なため、環境温度Taによる判定で問題なしと判定されれば、問題が起こる可能性のある装置が設計検証をすり抜けてしまう。
以下、図面を参照しながら実施の形態について説明する。
図5は、実施の形態に係る情報処理装置が実現する論理構成図である。
情報処理装置101は、モデル作成部111、解析部121、判定部131、および記憶部141を備える。情報処理装置101は、例えば、サーバやパーソナルコンピュータ等である。
モデル作成部111は、部品単体および部品を備える装置のモデルを作成する。
解析部121は、部品単体および部品を備える装置のそれぞれの熱解析を行い、部品単体および装置内の部品のそれぞれのジャンクション温度を算出する。
判定部131は、部品単体時のTa規定部品のジャンクション温度Tjdと装置内の当該Ta規定部品のジャンクション温度Tjsとを比較し、当該Ta規定部品が正常に動作可能であるか判定する。
記憶部141は、情報処理装置101で利用されるデータやプログラム等を記憶する。記憶部141は、Tj,Tc規定部品のデータ、Ta規定部品のデータ、Ta規定部品を備える装置のデータ、および算出した部品単体時のTa規定部品のジャンクション温度Tjd等を記憶する。
図6は、実施の形態に係る部品配置設計処理のフローチャートである。
ここでは、Tj規定部品、Tc規定部品、およびTa規定部品を備える装置(例えば、通信装置やサーバ等)の設計を行う場合について説明する。
ステップS501において、モデル作成部111は、設計対象の装置が備えるTj規定部品およびTc規定部品の部品モデルを作成する。部品モデルの作成において、部品の外形、熱抵抗の値、消費電力を設定する。部品の外形および熱抵抗の値は、あらかじめ記憶部141に格納されている。また、消費電力は、装置の稼動状態における部品の消費電力を設定する。
ステップS502において、モデル作成部111は、Ta規定部品の部品モデルを作成する。
部品モデルには、Ta規定部品のカタログから入手可能な部品形状と部品の消費電力を設定する。消費電力に関しては動作率、環境温度、個体差等により実装置環境では様々変化するが部品メーカから提示される許容環境温度は通常最大消費電力下でも問題の起こらない温度を保証するため最大消費電力を設定する。部品の外形および熱抵抗の値は、あらかじめ記憶部141に格納されている値を利用しても良いし、ユーザが適宜入力しても良い。
また、モデル作成部111は、部品モデルの熱抵抗の値に極力小さい値(例えば0[K/W])を設定する。実際にはTa規定部品のパッケージを構成する要素の材質や寸法により熱抵抗は必ず存在するが、熱抵抗を設定すると単体評価基板モデルの熱解析結果であるTa規定部品のジャンクション温度が高く出てしまう(許容ジャンクション温度が高く出る)ためマージンとして熱抵抗の値に0[K/W]を設定する。材質を入力する場合には熱抵抗とならないように理想的には無限大の熱伝導率の材質として設定する。
ステップS503において、解析部121は、装置に含まれるTa規定部品に新規のTa規定部品がある場合(すなわち、部品単体レベルのジャンクション温度Tjdが算出されていないTa規定部品がある場合)、制御はステップS504に進む。新規のTa規定部品がない場合、制御はステップS506に進む。尚、新規でないTa規定部品の部品単体での環境温度が許容環境温度Tamax時の当該Ta規定部品のジャンクション温度Tjdは、記憶部141に格納されており、後述のステップS507の判定で利用される。
ステップS504において、解析部121は、Ta規定部品の部品単体レベルの熱解析を行う。詳細には、解析部121は、Ta規定部品が単体で実装された基板をモデル化して熱解析を行い、所定の環境温度で当該Ta規定部品が動作している状態における当該Ta規定部品のジャンクション温度を算出する。熱解析に際して、部品メーカがTa規定部品の許容環境温度を算出した際の環境を再現する。
部品メーカがTa規定部品の許容環境温度Tamaxをユーザに提示するために部品メーカ内で許容環境温度Tamaxの根拠となる評価を当然行っている。ステップS504では、解析部121は、部品メーカでの単体評価系の環境を熱解析上で再現する。
部品単体レベルの熱解析において、Ta部品が単体で搭載される評価用基板の構成(層数、サイズ、銅箔層厚さ、配線パターン)はTa部品の熱特性に影響が大きいため、Ta部品が搭載された評価用基板は正確にモデル化する。通常、評価基板の構成は部品メーカから入手可能である。一般的には熱評価用単体基板は電子部品の業界で広く採用されているJEDEC規格やMIL規格に基づいて作られていることが多く、どの規格に準拠したものかを確認することにより規格から情報を入手可能である。
Ta規定部品の部品モデルはカタログから入手可能な部品形状と部品の消費電力を設定する。消費電力に関しては動作率、環境温度、個体差等により実装置環境では様々変化するが部品メーカから提示される許容温度は通常最大消費電力下でも問題の起こらない温度を保証するため最大消費電力を設定する。熱抵抗の値に極力小さい値(例えば0[K/W])を設定する。実際には電子部品のパッケージを構成する要素の材質や寸法により熱抵抗は必ず存在するが、熱抵抗を設定すると単体評価基板モデルの熱解析結果であるTa部品のジャンクション温度が高く出てしまう(許容ジャンクション温度が高く出る)ためマージンとして熱抵抗に0[K/W]を設定する。材質を入力する場合には熱抵抗とならないように理想的には無限大の熱伝導率の材質として設定する。
このようにして解析モデルとして構築した単体評価系の解析を環境温度を部品メーカから提示されている許容環境温度Tamaxとして実行する。許容環境温度Tamaxの値はTa規定部品のデータとして、あらかじめ記憶部141に格納されている。
解析部121は、部品単体での環境温度が許容環境温度Tamax時のTa規定部品のジャンクション温度Tj=Tjdを算出する。
例えば、Ta規定部品である部品Aの部品単体レベルの熱解析において、図7に示すような、部品Aが単体で評価用の基板に搭載されたモデルが作成され、環境温度が許容環境温度Tamax時の部品Aのジャンクション温度Tjdが算出される。
部品メーカが保証する許容環境温度、最大消費電力環境において部品メーカの評価基板に実装された部品のジャンクション温度はその部品の(公開されない)許容ジャンクション温度を超えない温度になっている。超えていた場合は部品が正常に機能しないことになりメーカとしては保証できないことになる。実施の形態において、その評価系を熱解析モデルで再現して得たジャンクション温度を部品メーカが保証する最大環境温度での許容ジャンクション温度と見なして、判定を行う。
図8は、真のジャンクション温度と算出されたジャンクション温度を示す図である。
環境温度がTaの時の部品のジャンクション温度Tjを算出する簡易式は下記のようになる。
Tj=Power×θja+Ta
Powerは消費電力であり、θjaはトータル熱抵抗である。すなわち、ジャンクション温度Tjは、消費電力Powerとトータル熱抵抗θjaを乗算した値(ΔT)に環境温度Taを加算して算出される。θjaは、部品の熱抵抗θdeviceと環境への熱抵抗θambの関数である。θdeviceは、ジャンクションとケース間の熱抵抗θjc、およびジャンクションと基板間の熱抵抗θjbを含む。θjcとθjbは、部品内部の構成要素の材質、形状により決まる値であり、環境条件に左右されない。また、θdevice(θjcまたはθjb)の値が大きくなるとθjaの値も大きくなり、Tjの値も大きくなる。θambは、ケースと周囲の空気間の熱抵抗θca、および基板と周囲の空気間の熱抵抗θbaを含む。
Ta規定部品では、環境温度Taにおける部品のジャンクション温度Tj(真のジャンクション温度Tj)は、実測を行わない限りユーザが知ることは難しい。また、Ta規定部品では、部品の熱抵抗θdeviceは、部品メーカから提示されないため、環境温度Taにおける部品のジャンクション温度Tjを解析により算出することは困難である。部品単体レベルの熱解析において、消費電力と環境への熱抵抗θambは、メーカの測定環境と同じであるが(ただし、CFDツールの誤差は存在するが)、部品の熱抵抗θdeviceを0に設定している。そのため、解析で算出されたジャンクション温度Tjdは、真のジャンクション温度Tjよりも小さい値となる。すなわち、真のTj>Tjdである。
環境温度が許容環境温度Tamax時のTa規定部品のジャンクション温度がTjmaxである場合、当該Ta規定部品は、ジャンクション温度TjがTjmax以下であれば、正常に動作可能であると考えられる。
環境温度が許容環境温度Tamax時の部品の熱抵抗を0として解析により算出されたジャンクション温度Tjdは、環境温度が許容環境温度Tamax時の実物のTa規定部品のジャンクション温度Tjmaxを超えない。したがって、ある条件(例えば、装置内で稼動状態)のときのTa規定部品のジャンクション温度がTjsであり、Tjs≦Tjdであれば、Tjs≦Tjd<Tjmaxであるため、ある条件のときのTa規定部品は、正常に動作可能であると考えられる。
ステップS505において、解析部121は、環境温度が許容環境温度Tamax時のTa規定部品の算出したジャンクション温度Tjdを記憶部141に記憶する。
ステップS506において、解析部121は、装置レベルの熱解析を行う。詳細には、解析部121は、Tj規定部品、Tc規定部品、およびTa規定部品を備える装置をモデル化し、熱解析を行う。そして、解析部121は、Tj規定部品のジャンクション温度Tj、Tc規定部品のケース温度、およびTa規定部品のジャンクション温度Tjsを算出する。装置レベルの熱解析において、Ta規定部品の熱抵抗の値は0、消費電力は装置稼動状態における当該部品の消費電力の値を設定する。また、マージンを確保したい場合には、熱抵抗の値に0より大きい値を設定してもよく、消費電力に当該部品の最大消費電力の値を設定してもよい。装置レベルの熱解析において、装置の周囲の温度は、適当な装置の環境条件(例えば、50度)に設定する。装置レベルの熱解析に使用される設定値は、記憶部141に予め格納しておいた値を利用しても良いし、ユーザが適宜入力しても良い。
例えば、Ta規定部品である部品Aを含む装置の熱解析において、図9に示すような、部品A〜C,F〜Hを備える装置のモデルが作成され、装置稼動時の部品Aのジャンクション温度Tjsが算出される。また、部品B,C、F〜Hのそれぞれに関して、Tj規定部品であればジャンクション温度Tj、Tc規定部品であればケース温度、およびTa規定部品であればジャンクション温度Tjsを算出する。
ステップS507において、判定部131は、Tj,Tc規定部品に関して、算出したTj、Tcと動作保証温度Tjmax、Tcmaxとをそれぞれ比較し、正常に動作可能であるか判定する。動作保証温度Tjmaxは、部品が正常に動作可能なジャンクション温度Tjの最大値である。動作保証温度Tcmaxは、部品が正常に動作可能なケース温度Tcの最大値である。詳細には、判定部131は、Tj規定部品の算出したTjが動作保証温度Tjmax以下の場合、正常に動作可能と判定する。判定部131は、Tj規定部品の算出したTjが動作保証温度Tjmaxより大きい場合、当該Tj規定部品は正常に動作しないと判定する。判定部131は、Tc規定部品の算出したTcが動作保証温度Tcmax以下の場合、正常に動作可能と判定する。判定部131は、Tc規定部品の算出したTcが動作保証温度Tcmaxより大きい場合、当該Tc規定部品は正常に動作しないと判定する。
判定部131は、Ta規定部品に関して、当該Ta規定部品の部品単体レベルの熱解析による部品のジャンクション温度Tjdと装置レベルの熱解析による当該Ta規定部品のジャンクションTjsと比較し、正常に動作可能であるか判定する。詳細には、判定部131は、装置レベルの熱解析による部品のジャンクションTjsが部品単体レベルの熱解析による部品のジャンクション温度Tjd以下の場合に、当該部品は正常に動作可能と判定する。判定部131は、装置レベルの熱解析によるTa規定部品のジャンクションTjsが部品単体レベルの熱解析による当該Ta規定部品のジャンクション温度Tjdより大きい場合に当該Ta規定部品は正常に動作しないと判定する。判定部131は、例えば、正常に動作しないと判定した部品をユーザに通知し、設計変更を促す。
実施の形態に係る情報処理装置によれば、Ta規定部品に関して、どの地点の環境温度を用いるか迷うことなく、一意に部品のジャンクション温度から正常に動作するか判定できる。
実施の形態に係る情報処理装置によれば、部品の配置設計における過剰設計や不具合流出を防ぐことができる。
図10は、情報処理装置(コンピュータ)の構成図である。
実施の形態の情報処理装置101は、例えば、図10に示すような情報処理装置(コンピュータ)1によって実現可能である。
情報処理装置1は、CPU2、メモリ3、入力装置4、出力装置5、記憶部6、記録媒体駆動部7、及びネットワーク接続装置8を備え、それらはバス9により互いに接続されている。
CPU2は、情報処理装置1全体を制御する中央処理装置である。CPU2は、モデル作成部111、解析部121、および判定部131として動作する。
メモリ3は、プログラム実行の際に、記憶部6(あるいは可搬記録媒体10)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRead Only Memory(ROM)やRandom Access Memory(RAM)等のメモリである。CPU2は、メモリ3を利用してプログラムを実行することにより、上述した各種処理を実行する。
この場合、可搬記録媒体10等から読み出されたプログラムコード自体が実施の形態の機能を実現する。
入力装置4は、ユーザ又はオペレータからの指示や情報の入力、情報処理装置1で用いられるデータの取得等に用いられる。入力装置4は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、カメラ、またはセンサ等である。
出力装置5は、ユーザ又はオペレータへの問い合わせや処理結果を出力したり、CPU2による制御により動作する装置である。出力装置5は、例えば、ディスプレイ、またはプリンタ等である。
記憶部6は、例えば、磁気ディスク装置、光ディスク装置、テープ装置等である。情報処理装置1は、記憶部6に、上述のプログラムとデータを保存しておき、必要に応じて、それらをメモリ3に読み出して使用する。メモリ3および記憶部6は、記憶部141に対応する。
記録媒体駆動部7は、可搬記録媒体10を駆動し、その記録内容にアクセスする。可搬記録媒体としては、メモリカード、フレキシブルディスク、Compact Disk Read Only Memory(CD−ROM)、光ディスク、光磁気ディスク等、任意のコンピュータ読み取り可能な記録媒体が用いられる。ユーザは、この可搬記録媒体10に上述のプログラムとデータを格納しておき、必要に応じて、それらをメモリ3に読み出して使用する。
ネットワーク接続装置8は、Local Area Network(LAN)やWide Area Network(WAN)等の任意の通信ネットワークに接続され、通信に伴うデータ変換を行う通信インターフェースである。ネットワーク接続装置8は、通信ネットワークを介して接続された装置へデータの送信または通信ネットワークを介して接続された装置からデータを受信する。
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
第1の電子部品が単体で実装された基板をモデル化して熱解析を行うことにより所定の環境温度で前記第1の電子部品が動作している状態における前記第1の電子部品の第1の内部温度を算出し、
前記第1の電子部品および第2の電子部品を含む装置をモデル化して熱解析を行うことにより前記装置が稼動状態における前記装置内の前記第1の電子部品の第2の内部温度を算出し、
前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較し、
前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較した結果に基づいて、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定する
処理をコンピュータに実行させる部品配置設計プログラム。
(付記2)
前記判定する処理は、前記第2の内部温度が前記第1の内部温度以下の場合に、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定することを特徴とする付記1記載の部品配置設計プログラム。
(付記3)
前記所定の環境温度は、前記第1の電子部品に対して規定されている前記第1の電子部品が動作可能な環境温度の最大値であることを特徴とする付記1または2記載の部品配置設計プログラム。
(付記4)
前記第1の内部温度を算出する処理において、前記第1の電子部品の熱抵抗の値を0として熱解析を行うことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の部品配置設計プログラム。
(付記5)
第1の電子部品が単体で実装された基板をモデル化して熱解析を行うことにより所定の環境温度で前記第1の電子部品が動作している状態における前記第1の電子部品の第1の内部温度を算出し、前記第1の電子部品および第2の電子部品を含む装置をモデル化して熱解析を行うことにより前記装置が稼動状態における前記装置内の前記第1の電子部品の第2の内部温度を算出する解析部、
前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較し、前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較した結果に基づいて、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定する判定部と、
を備える情報処理装置。
(付記6)
前記判定部は、前記第2の内部温度が前記第1の内部温度以下の場合に、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定することを特徴とする付記5記載の情報処理装置。
(付記7)
前記所定の環境温度は、前記第1の電子部品に対して規定されている前記第1の電子部品が動作可能な環境温度の最大値であることを特徴とする付記5または6記載の情報処理装置。
(付記8)
前記解析部は、前記第1の電子部品の熱抵抗の値を0として熱解析を行うことを特徴とする付記5乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記9)
第1の電子部品が単体で実装された基板をモデル化して熱解析を行うことにより所定の環境温度で前記第1の電子部品が動作している状態における前記第1の電子部品の第1の内部温度を算出し、
前記第1の電子部品および第2の電子部品を含む装置をモデル化して熱解析を行うことにより前記装置が稼動状態における前記装置内の前記第1の電子部品の第2の内部温度を算出し、
前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較し、
前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較した結果に基づいて、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定する
処理を備える部品配置設計方法。
(付記10)
前記判定する処理は、前記第2の内部温度が前記第1の内部温度以下の場合に、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定することを特徴とする付記9記載の部品配置設計方法。
(付記11)
前記所定の環境温度は、前記第1の電子部品に対して規定されている前記第1の電子部品が動作可能な環境温度の最大値であることを特徴とする付記9または10記載の部品配置設計方法。
(付記12)
前記第1の内部温度を算出する処理において、前記第1の電子部品の熱抵抗の値を0として熱解析を行うことを特徴とする付記9乃至10のいずれか1項に記載の部品配置設計方法。
101 情報処理装置
111 モデル作成部
121 解析部
131 判定部
141 記憶部

Claims (6)

  1. 第1の電子部品が単体で実装された基板をモデル化して熱解析を行うことにより所定の環境温度で前記第1の電子部品が動作している状態における前記第1の電子部品の第1の内部温度を算出し、
    前記第1の電子部品および第2の電子部品を含む装置をモデル化して熱解析を行うことにより前記装置が稼動状態における前記装置内の前記第1の電子部品の第2の内部温度を算出し、
    前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較し、
    前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較した結果に基づいて、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定する
    処理をコンピュータに実行させる部品配置設計プログラム。
  2. 前記判定する処理は、前記第2の内部温度が前記第1の内部温度以下の場合に、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定することを特徴とする請求項1記載の部品配置設計プログラム。
  3. 前記所定の環境温度は、前記第1の電子部品に対して規定されている前記第1の電子部品が動作可能な環境温度の最大値であることを特徴とする請求項1または2記載の部品配置設計プログラム。
  4. 前記第1の内部温度を算出する処理において、前記第1の電子部品の熱抵抗の値を0として熱解析を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の部品配置設計プログラム。
  5. 第1の電子部品が単体で実装された基板をモデル化して熱解析を行うことにより所定の環境温度で前記第1の電子部品が動作している状態における前記第1の電子部品の第1の内部温度を算出し、前記第1の電子部品および第2の電子部品を含む装置をモデル化して熱解析を行うことにより前記装置が稼動状態における前記装置内の前記第1の電子部品の第2の内部温度を算出する解析部と、
    前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較し、前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較した結果に基づいて、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定する判定部と、
    を備える情報処理装置。
  6. 第1の電子部品が単体で実装された基板をモデル化して熱解析を行うことにより所定の環境温度で前記第1の電子部品が動作している状態における前記第1の電子部品の第1の内部温度を算出し、
    前記第1の電子部品および第2の電子部品を含む装置をモデル化して熱解析を行うことにより前記装置が稼動状態における前記装置内の前記第1の電子部品の第2の内部温度を算出し、
    前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較し、
    前記第1の内部温度と前記第2の内部温度を比較した結果に基づいて、前記装置内の前記第1の電子部品は動作可能であると判定する
    処理を備える部品配置設計方法。
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