JP2017207037A - ラティス構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化と機械特性との両立を可能とするラティス構造を提供する。【解決手段】ラティス構造10は、複数の面を構成する複数の板部21,22,23と内部空間Aとをそれぞれ含む複数の同一の立方体20が複数の面のいずれかの面を介して互いに連結された構造をなし、板部21,22,23には、立方体20の内外を連通する孔部31がそれぞれ形成され、隣り合う2つの立方体20においていずれか2つの孔部31が連通しており、板部21,22,23は、内面側に盛り上がる盛り上がり部32をそれぞれ含む。【選択図】図2

Description

本発明は、ラティス構造に関する。
特許文献1には、三次元構造部品に適用されるラティス構造が記載されている。このラティス構造は、1つの仮想的な面に設けられた第1の要素と、この仮想的な面に第1の要素と一体に設けられ、第1の要素と交差する第2の要素と、を備えている。各要素は、円柱形状などの柱状を呈している。
特開2015−93461号公報
上記のようなラティス構造を適用する三次元構造部品には、軽量化が求められている。しかしながら、各要素の断面寸法、長さ等を適宜変更することによって対応すると、軽減される重量に対して機械特性の低下が大きくなり、所望の機械特性を保ちつつ軽量化を図ることが難しい。
本発明は、軽量化と機械特性との両立を可能とするラティス構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るラティス構造は、複数の面を構成する複数の板部と内部空間とをそれぞれ含む複数の同一の多面体が複数の面のいずれかの面を介して互いに連結された構造をなし、板部のうち、第1の板部および第2の板部には、多面体の内外を連通する孔部がそれぞれ形成され、隣り合う2つの多面体においていずれか2つの孔部が連通しており、第1の板部および第2の板部は、内面側に盛り上がる盛り上がり部をそれぞれ含む。
このラティス構造は、複数の同一の多面体がつなぎ合わされたような形状をなしている。多面体は内部空間を含むため、軽量化が図られている。多面体は、複数の面のいずれかの面を介して互いに連結されており、各面が延在する方向において強度が増しており、また体積弾性率等が大きくなっている。特に、第1の板部および第2の板部には孔部が設けられているが、孔部が設けられたこれらの板部には、盛り上がり部が設けられている。これらの盛り上がり部により、第1の板部および第2の板部における強度が維持されており、また全体としての体積弾性率等が維持されている。よって、このようなラティス構造では、軽量化と機械特性との両立が可能である。このラティス構造を用いて装置や機械等の部品を製造すると、それらの装置や部品等の軽量化が図られ、しかも所望の強度や体積弾性率を実現することができる。ラティス構造を金属積層造形装置(3Dプリンタ)によって成形する場合には、連通する孔部が粉末除去穴となり、粉末除去が可能である。
いくつかの態様において、盛り上がり部は、孔部の周囲にそれぞれ設けられている。この場合、機械特性の面で不利となり得る孔部の周囲が、盛り上がり部によって補強される。孔部を設けたことによる機械特性上のデメリットが低減される。
いくつかの態様において、板部は多角形状をなし、板部は複数の頂部を含み、盛り上がり部は、第1の板部および第2の板部のそれぞれにおいて、孔部の中心と少なくとも1つの頂部とを結ぶ線上に設けられている。この場合、孔部の中心と少なくとも1つの頂部とを結ぶ線に沿った方向において、ラティス構造の機械特性が向上し得る。
いくつかの態様において、盛り上がり部は、第1の板部および第2の板部のそれぞれにおいて、孔部と頂部の間であって頂部よりも孔部に近い位置に設けられている。この場合、盛り上がり部による補強効果が好適に発揮され得る。孔部を設けたことによる機械特性上のデメリットが好適に低減される。
いくつかの態様において、板部は矩形状をなし、盛り上がり部は、第1の板部および第2の板部のそれぞれにおける対角線上に設けられている。この場合、矩形状の板部において、盛り上がり部による補強効果が好適に発揮され得る。対角線に沿った方向において、ラティス構造の機械特性が向上し得る。
いくつかの態様において、孔部は、第1の板部および第2の板部の中央にそれぞれ設けられている。この場合、第1の板部および第2の板部における機械特性(たとえば強度など)は、孔部に関して対称となる。よって、ラティス構造の機械特性を容易に設計し得る。ラティス構造を金属積層造形装置によって成形する場合にも、粉末除去が容易である。
本発明のいくつかの態様によれば、軽量化と機械特性との両立が可能である。
本発明の一実施形態に係るラティス構造が適用されたファン翼を示す斜視図である。 一実施形態に係るラティス構造の斜視図である。 図2のラティス構造の正面図である。 図2のラティス構造の左側面図である。 図2のラティス構造の平面図である。 図5のVI−VI線に沿った端面図である。 図3のVII−VII線に沿った端面図である。 図6の一部を拡大した端面図である。 本発明の一実施形態に係るラティス構造が適用されたタービン翼を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。なお、ラティス構造の背面図は、図3の正面図と対称につき省略されている。ラティス構造の右側面図は、図4の左側面図と対称につき省略されている。ラティス構造の底面図は、図5の平面図と対称につき省略されている。
まず、図1および図2を参照して、本実施形態のラティス構造10の概要について説明する。ラティス構造10は、たとえば、図1に示されるファン翼1の製造に適用される微細ラティス構造である。ファン翼1は、たとえば航空エンジンの一部品である。ファン翼1は、ベース部3と、ベース部3上に設けられた翼部2とを含む。ラティス構造10は、図2に示される構造をなしているが、ラティス構造として、図2に示される構造が繰り返されていてもよく、図2に示される構造の一部が欠如していてもよい。ラティス構造10によって製造され得るファン翼1等の部品は、複雑な3次元形状を有する場合が多い。そのような場合、図2に示される構造が上下左右に多数繰り返された(多数連結された)構造体において、その表面が3次元形状に応じた形状をなすように、構造体が成形され得る。言い換えれば、図2には、ラティス構造の一単位が抜き出されて示されている。構造体の内部および表面の一部分は図1に示される対称な構造をなし得るが、構造体の表面の他の部分は、図1に示される構造の一部が欠如した非対称な構造(たとえば一部の面のみが曲面である等)をなし得る。
ファン翼1は、ラティス構造10からなる構造体をスキンと呼ばれる部材で覆うことにより製造され得る。したがって、スキンが設けられた状態では、ラティス構造10は露出しない。ファン翼1において、スキンが設けられない領域があってもよい。その場合、スキンが設けられない領域には、ラティス構造10は露出する。
ラティス構造10は、たとえば金属製である。ラティス構造10は、たとえば鉄からなってもよい。ラティス構造10は、たとえばチタン64合金からなってもよい。ラティス構造10は、たとえばインコネル(登録商標)等のニッケル基超合金からなってもよい。ラティス構造10は、他の金属からなってもよい。
ラティス構造10が金属製である場合、ラティス構造10は、金属積層造形装置によって造形され得る。金属積層造形装置は、付加製造技術(Additive Manufacturing)が適用された装置であり、いわゆる3Dプリンタである。金属積層造形装置では、粉末床溶融結合(Powder bed fusion)が採用され得る。粉末床溶融結合方式の代表的なものとしては、レーザを用いて粉末を溶融させるレーザ溶融法と、電子ビーム(EB)を用いて粉末を溶融させる電子ビーム溶融法の2種類が挙げられる。本実施形態のラティス構造10は、電子ビーム溶融法で製造され得る。なお、ラティス構造10は、レーザ溶融法によって製造されてもよい。
ここで、金属積層造形装置の概要について説明する。金属積層造形装置は、たとえば、作業台と、材料である金属粉末のベッドを作業台上に形成する粉末ディスペンサと、粉末にエネルギを与えて粉末を溶融する電子銃とを備える。金属積層造形装置は、粉末ベッドの一部の領域にある粉末を、熱エネルギによって選択的に溶融結合させる。金属積層造形装置は、作業台上に、立体製品の各断面を構成する各層を順次形成し、所望の形状の立体製品を造形する。造形後、造形物の周囲や内部に残った粉末は、除去される。一般に、上記したレーザ溶融法では、仮焼結が行われないため、粉末は流動性があり、容易に除去され得る。一方、電子ビーム溶融法では、予熱工程による仮焼結が行われるため、粉末は除去されにくい。しかしながら、ラティス構造10では、粉末の除去は容易になっている。電子ビーム溶融法で造形した造形物から粉末を除去するには、ブラスタを用いたブラスト処理が行われる。
なお、ラティス構造10は、金属製である場合に限られない。ラティス構造10は、たとえば樹脂製であってもよい。ラティス構造10は、たとえば熱可塑性樹脂からなってもよい。ラティス構造10は、たとえば光硬化樹脂からなってもよい。ラティス構造10が樹脂製である場合、ラティス構造10は、たとえば、3Dプリンタにおける造形方法である熱溶解積層法(FDM(登録商標)法)によって造形され得る。
ラティス構造10の材質に関わらず、3Dプリンタによれば、あらゆる3次元形状のファン翼1が造形され得る。ファン翼1の形状は、図1に示される形状に限られない。ファン翼1の形状は自在に変更可能である。
図2〜図5を参照して、ラティス構造10の詳細について説明する。ラティス構造10は、複数の立方体20がつなぎ合わされたような形状をなしている。すなわち、ラティス構造10は、複数の同一の立方体20を備える。ラティス構造10の各立方体20は、3つの方向、すなわちX方向、Y方向、およびZ方向にそれぞれ垂直な6つの面を含む。ここで、X方向、Y方向、およびZ方向は、互いに直交している。立方体20は、X方向に垂直な一対の第1側面部(板部)21と、Y方向に垂直な一対の第2側面部(板部)22と、Z方向に垂直な一対の平面部(板部)23とを含む。第1側面部21、第2側面部22、および平面部23は、それぞれ、正方形状(矩形状)をなす板部である。第1側面部21、第2側面部22、および平面部23は、それぞれ、平行をなし、互いに対面している。第1側面部21、第2側面部22、および平面部23は、それぞれ、後述する孔部31および盛り上がり部32を除く部分において、均一な厚みを有する。立方体20は、6つの面すなわち第1側面部21、第2側面部22、および平面部23によって囲まれた内部空間A(図6参照)を含む。内部空間Aを含む立方体20が連結されたラティス構造10は、たとえば80%程度の空隙率を有する。これにより、ラティス構造10の軽量化が図られている。ラティス構造10は、以下に詳述する構成により、機械特性にも優れる。
各立方体20において、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23は、直線状の辺部24を介して直角をなすように連結されている。第1側面部21、第2側面部22、および平面部23の3面により、頂部25が構成される。
ラティス構造10は、隣り合う2つの立方体20において、X方向で第1側面部21と第1側面部21とが接合・連結され、Y方向で第2側面部22と第2側面部22とが接合・連結され、Z方向で平面部23と平面部23とが接合・連結された構造をなす。言い換えれば、ラティス構造10は、複数の立方体20が、X方向、Y方向、およびZ方向に連結された構造をなす。ラティス構造10は、立方体20がX方向において第1側面部21を介して連結され、立方体20がY方向において第2側面部22を介して連結され、立方体20がZ方向において平面部23を介して連結された構造をなす。なお、上記したように、ラティス構造10は金属積層造形装置によって造形され得るため、個々の立方体20が造形されるのではなく、ラティス構造10の全体が一度に且つ一体に造形され得る。立方体20は、ラティス構造10の構造を定義するための一単位に相当する概念である。
図6には、Y方向に垂直な断面(端面)が示されている。図6に示されるように、ラティス構造10は、立方体20と立方体20との間の位置において、第1側面部21と第1側面部21とが連結されて一体化された側面部26を含む。ラティス構造10は、立方体20と立方体20との間の位置において、平面部23と平面部23とが連結されて一体化された平面部28を含む。図示されないが、ラティス構造10は、立方体20と立方体20との間の位置において、第2側面部22と第2側面部22とが連結されて一体化された側面部を含む。これらの一体化された側面部26および平面部28は、第1側面部21や平面部23の2倍の厚みを有する。
辺部24と辺部24とが連結された部分には、一体化された辺部29が形成される。また、図7に示されるように、頂部25と頂部25とが連結された部分には、一体化された頂部30が形成される。
ラティス構造10においては、各立方体20の第1側面部21、第2側面部22、および平面部23に、それぞれ円形の孔部31が設けられている。すなわち、1つの立方体20に対して6つの孔部31が設けられている。孔部31は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23をそれぞれ厚み方向に貫通しており、内部空間Aと立方体20の外部とを連通している。なお、孔部31の形状および大きさ(直径など)は、ラティス構造10の機械特性および製造時の粉末除去の容易性を考慮して、適宜決定され得る。
孔部31は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23のそれぞれの中央に設けられている。たとえば、孔部31の中心は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23のそれぞれの中心に一致している。孔部31の中心は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23のそれぞれの中心に一致していなくてもよい。
隣り合う2つの立方体20において、孔部31と孔部31とが重なり合い、連通している。図6および図7に示されるように、孔部31と孔部31とが重なり合い、連通することにより、連通孔部33が形成されている。連通孔部33は、一体化された側面部26や平面部28に設けられた円形の孔部である。
孔部31および連通孔部33は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23の中央に設けられているため、図3〜図5に示されるように、X方向、Y方向、およびZ方向のいずれから見た場合でも、複数の孔部31および複数の連通孔部33が重なって見える。言い換えれば、複数の孔部31および複数の連通孔部33は、X方向、Y方向、およびZ方向において、一直線状に配置されている。複数の孔部31の軸線および複数の連通孔部33の軸線が延びる方向は、X方向、Y方向、およびZ方向に略一致する。
ラティス構造10において、各立方体20の内部空間Aは、複数の孔部31および複数の連通孔部33を通じて、ラティス構造10の外部に連通している。複数の孔部31および複数の連通孔部33は、ラティス構造10の軽量化に寄与すると共に、造形時の粉末除去に利用され得る。
図6〜図8に示されるように、孔部31が設けられた板部、すなわち第1側面部21、第2側面部22、および平面部23には、それぞれ、内面側に盛り上がる複数の盛り上がり部32が設けられている。盛り上がり部32は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23の平坦な部分の厚みよりも大きい厚みを有する。盛り上がり部32は、言い換えれば、内面側に設けられた肉厚部である。
ラティス構造10は、立方体20と立方体20との間の位置において、盛り上がり部32と盛り上がり部32とが連結されて一体化された盛り上がり部34を含む。以下、主として盛り上がり部32について説明するが、盛り上がり部34は2つの盛り上がり部32からなるので、盛り上がり部34についても同様である。
盛り上がり部32の設け方(位置、大きさ、個数等)について説明する。盛り上がり部32は、孔部31の周囲に設けられているが、孔部31の周囲の全範囲には設けられていない。図8に示されるように、盛り上がり部32は、連通孔部33の中心33aと頂部25(図では辺部24が見えている)とを結ぶ線上に設けられている。本実施形態の場合、盛り上がり部32は、平面部23(板部)における対角線L1上、および、対角線L2上に設けられている。言い換えれば、盛り上がり部32は、中心33aを基準として45°の位置に設けられている。
盛り上がり部32は、孔部31の周囲において、4箇所に設けられている。盛り上がり部32は、孔部31の周縁部に沿うようにして、周方向に延びるように設けられている。盛り上がり部32は、弧状に延びていてもよい。盛り上がり部32は、孔部31に隣接している。盛り上がり部32および盛り上がり部34に関し、それらの形状、大きさ、および設けられる領域は、ラティス構造10の機械特性などを考慮して、適宜決定され得る。
平面部23(板部)において、X方向に延びる中心線Lx上、および、Z方向に延びる中心線Lz上には、盛り上がり部32は設けられていない。言い換えれば、中心33aを通る中心線上には、平坦部35が設けられている。4つの平坦部35は、平面部23の平坦な部分の厚みと同じ厚みを有する。盛り上がり部32は、中心33aを中心とし中心線Lxおよび中心線Lzからなる90°の範囲を基準として、たとえば10〜80°の範囲内に設けられてもよい。言い換えれば、0〜10°および80〜90°の範囲に平坦部35が設けられてもよい。なお、これらの部分に盛り上がり部が設けられてもよい。
盛り上がり部32に関して別の観点から説明すると、盛り上がり部32は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23のそれぞれにおいて、孔部31と頂部25との間に配置されている。しかも、盛り上がり部32は、頂部25よりも孔部31に近い位置に設けられている。言い換えれば、盛り上がり部32は、孔部31寄りに設けられている。この場合において、盛り上がり部32は、孔部31の周縁部に沿っていなくてもよい。盛り上がり部32は、孔部31に隣接していなくてもよい。
なお、3Dプリンタによってラティス構造10を造形した場合、第1側面部21および第2側面部22に形成される孔部31の形状は、平面部23に形成される孔部31の形状と異なる場合がある。すなわち、第1側面部21や第2側面部22における孔部31は、金属の積層方向に沿って順次成形される。その場合、孔部31は真円ではなく若干扁平な円になり得る。これに比して、平面部23に形成される孔部31は、真円または真円に限りなく近い円となる。
以上説明した本実施形態のラティス構造10によれば、立方体20は内部空間Aを含むため、軽量化が図られている。立方体20は、第1側面部21、第2側面部22、または平面部23を介して互いに連結されており、各面が延在する方向において強度が増しており、また体積弾性率等が大きくなっている。第1側面部21、第2側面部22、および平面部23には孔部31が設けられているが、孔部31が設けられたこれらの第1側面部21、第2側面部22、および平面部23には、盛り上がり部32が設けられている。これらの盛り上がり部32により、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23における強度が維持されており、また全体としての体積弾性率等が維持されている。よって、このようなラティス構造10では、軽量化と機械特性とが両立されている。このラティス構造10を用いてファン翼1等を製造すると、その軽量化が図られ、しかも所望の強度や体積弾性率を実現することができる。たとえば、従来のいわゆる直交ラティス構造と体積弾性率で比較した場合、本実施形態のラティス構造10では約160%(6割増)の体積弾性率が得られることがわかっている。ラティス構造10を3Dプリンタによって成形する場合には、連通する孔部32および連通孔部33が粉末除去穴となり、粉末除去が可能である。電子ビーム溶融法を採用する場合であっても、内部空間Aおよび連通孔部33はすべて連通しているため、ブラスト処理による粉末の除去は容易である。
機械特性の面で不利となり得る孔部31の周囲が、盛り上がり部32によって補強されるため、孔部31を設けたことによる機械特性上のデメリットが低減されている。
連通孔部33の中心33aと頂部25とを結ぶ直線L1,L2上に盛り上がり部32が設けられているため、当該直線L1,L2に沿った方向において、ラティス構造10の機械特性が向上している。
盛り上がり部32が頂部25よりも孔部31に近い位置に設けられているため、盛り上がり部32による補強効果が好適に発揮されている。孔部31を設けたことによる機械特性上のデメリットは、好適に低減される。
盛り上がり部32は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23のそれぞれにおける対角線L1,L2上に設けられているため、矩形状の板部において、盛り上がり部32による補強効果が好適に発揮され得る。対角線L1,L2に沿った方向において、ラティス構造10の機械特性が向上し得る。
孔部31は、第1側面部21、第2側面部22、および平面部23の中央にそれぞれ設けられているため、これらの板部における機械特性(たとえば強度など)は、孔部31に関して対称となる。よって、ラティス構造10の機械特性は容易に設計され得る。ラティス構造10を金属積層造形装置によって成形する場合にも、粉末除去は容易になっている。
以上、本実施形態のラティス構造10について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。たとえば、ラティス構造10はファン翼1に適用される場合に限られず、図9に示されるベース部101と羽根部102とを含むタービン翼100に適用されてもよい。ラティス構造10が適用される部品の種類、形状、大きさは限定されない。
一単位に相当する多面体は、立方体に限られない。一単位に相当する多面体は、直方体でもよい。各面が四角形状の板部からなる場合に限られず、各面が三角形状の板部からなってもよい。一単位に相当する多面体は、六面体である場合に限られず、四面体や八面体であってもよい。一単位に相当する多面体が八面体である場合に、当該多面体は双四角錐であってもよい。一単位に相当する多面体は、四角錐または三角錐などであってもよい。ラティス構造10は、既知のあらゆる多面体を一単位に相当する多面体として採用することができる。
孔部は、すべての面に設けられなくてもよい。孔部は、複数の面の一部の面(ただし、2以上の面)に設けられてもよい。孔部は、多面体において対面する2面のみに設けられてもよいし、対面しない2面のみに設けられてもよい。孔部が設けられた2面は、第1の板部および第2の板部に相当する。2面のみに孔部が設けられる場合、隣接する立方体20と立方体20とにおいて、孔部が設けられた面同士が連結される。孔部は、面の中央に設けられなくてもよい。孔部の形状および大きさは任意に変更し得る。
1 ファン翼
10 ラティス構造
20 立方体(多面体)
21 第1側面部(板部)
22 第2側面部(板部)
23 平面部(板部)
24 辺部
25 頂部
26 側面部
28 平面部
30 頂部
31 孔部
32 盛り上がり部
33 連通孔部
34 盛り上がり部
35 平坦部
100 タービン翼
A 内部空間
L1、L2 対角線

Claims (7)

  1. 複数の面を構成する複数の板部と内部空間とをそれぞれ含む複数の同一の多面体が前記複数の面のいずれかの面を介して互いに連結された構造をなし、
    前記板部のうち、第1の板部および第2の板部には、前記多面体の内外を連通する孔部がそれぞれ形成され、隣り合う2つの前記多面体においていずれか2つの前記孔部が連通しており、
    前記第1の板部および前記第2の板部は、内面側に盛り上がる盛り上がり部をそれぞれ含む、ラティス構造。
  2. 前記盛り上がり部は、前記孔部の周囲にそれぞれ設けられている、請求項1に記載のラティス構造。
  3. 前記板部は多角形状をなし、前記板部は複数の頂部を含み、
    前記盛り上がり部は、前記第1の板部および前記第2の板部のそれぞれにおいて、前記孔部の中心と少なくとも1つの前記頂部とを結ぶ線上に設けられている、請求項1または2に記載のラティス構造。
  4. 前記板部は多角形状をなし、前記板部は複数の頂部を含み、
    前記盛り上がり部は、前記第1の板部および前記第2の板部のそれぞれにおいて、前記孔部と前記頂部の間であって前記頂部よりも前記孔部に近い位置に設けられている、請求項1または2に記載のラティス構造。
  5. 前記盛り上がり部は、前記第1の板部および前記第2の板部のそれぞれにおいて、前記孔部と前記頂部の間であって前記頂部よりも前記孔部に近い位置に設けられている、請求項3に記載のラティス構造。
  6. 前記板部は矩形状をなし、
    前記盛り上がり部は、前記第1の板部および前記第2の板部のそれぞれにおける対角線上に設けられている、請求項4または5に記載のラティス構造。
  7. 前記孔部は、前記第1の板部および前記第2の板部の中央にそれぞれ設けられている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のラティス構造。
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