JP2017205145A - 脈拍推定装置、脈拍推定システム、脈拍推定方法および脈拍推定プログラム - Google Patents

脈拍推定装置、脈拍推定システム、脈拍推定方法および脈拍推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズを含む脈波データから脈拍数を推定する精度を向上させる。【解決手段】センサ11は、生体の脈波を示す脈波データ14を生成する。記憶部12は、正常状態およびノイズに対応する異常状態を含む複数の状態と、状態間の遷移確率と、複数種類の記号の出力確率とが記載された状態遷移モデルであって、遷移確率および出力確率の少なくとも一方が異なる状態遷移モデル15〜17を記憶する。推定部13は、脈波データ14から脈波の時系列変化を示す記号列18を生成し、記号列18と状態遷移モデル15〜17それぞれとの間の適合度を算出し、適合度に応じて選択した状態遷移モデルに基づいて、脈波データ14から推定される脈拍数19を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は脈拍推定装置、脈拍推定システム、脈拍推定方法および脈拍推定プログラムに関する。
近年、スポーツ・ヘルスケア・医療などの様々な分野において、生体の脈拍数を推定する装置が用いられることがある。脈拍数を推定する装置は、リストバンドなどのウェアラブル端末であることもある。脈拍数は、血管の容積変化を測定する光学式センサなどの脈波センサを用いて脈波を検出し、脈波の周期性を分析することで推定することができる。
例えば、脈波センサから出力された脈波データの周波数スペクトルを高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)によって算出し、周波数スペクトルにおけるピーク周波数に基づいて脈拍数を推定する脈波計測装置が提案されている。提案の脈波計測装置は、ノイズの影響により特定の計測区間の脈波データが異常と判定される場合、正常と判定された過去の脈波データを用いて推定値を補正する。
また、例えば、時系列の心電図信号を、隠れマルコフモデルを用いて複数の時間区間(セグメンテーション)に分割する信号解析方法が提案されている。また、例えば、脈波センサから出力された脈波信号に対して周波数分解処理を行い、その結果に基づいて脈拍数を推定する脈動検出装置が提案されている。提案の脈動検出装置は、脈波信号の信号対雑音比(SN比)が小さい場合、周波数分解処理としてフーリエ変換を行い、脈波信号のSN比が大きい場合、周波数分解処理としてパワースペクトル密度推定を行う。
特開2003−265422号公報 国際公開第2005/107587号 国際公開第2013/145731号
脈波センサから出力される脈波データには、生体が動くことによる生体と脈波センサの位置関係の変化といった種々の原因により、ノイズが含まれることがある。ノイズが大きい脈波データから脈拍数を推定すると、ノイズが小さい脈波データから脈拍数を推定する場合よりも推定精度が低下してしまう。ノイズの影響を軽減する方法としては、脈波の測定時間を長くし、長い時間分の脈波データから脈拍数を推定することが考えられる。しかし、測定時間を長くすることは、脈波センサの消費電力が大きくなるなど好ましくない。
1つの側面では、本発明は、ノイズを含む脈波データから脈拍数を推定する精度を向上させる脈拍推定装置、脈拍推定システム、脈拍推定方法および脈拍推定プログラムを提供することを目的とする。
1つの態様では、センサと記憶部と推定部とを有する脈拍推定装置が提供される。センサは、生体の脈波を示す脈波データを生成する。記憶部は、正常状態およびノイズに対応する異常状態を含む複数の状態と、複数の状態の間の遷移確率と、各状態において複数種類の記号それぞれが観測される出力確率とが記載された状態遷移モデルであって、遷移確率および出力確率の少なくとも一方が異なる複数の状態遷移モデルを記憶する。推定部は、複数種類の記号を用いて脈波データから脈波の時系列変化を示す記号列を生成し、記号列と複数の状態遷移モデルそれぞれとの間の適合度を算出し、複数の状態遷移モデルのうち適合度に応じて選択した状態遷移モデルに基づいて、脈波データから推定される脈拍数を算出する。
また、1つの態様では、端末装置と推定装置とを有する脈波推定システムが提供される。また、1つの態様では、コンピュータが実行する脈拍推定方法が提供される。また、1つの態様では、コンピュータに実行させる脈拍推定プログラムが提供される。
1つの側面では、ノイズを含む脈波データから脈拍数を推定する精度が向上する。
第1の実施の形態の脈拍推定装置の例を示す図である。 第2の実施の形態に係る脈拍推定装置および情報処理装置を含むシステムの一例を示した図である。 第2の実施の形態に係る脈拍推定装置の機能を実現可能なハードウェアの一例を示した図である。 第2の実施の形態に係る情報処理装置の機能を実現可能なハードウェアの一例を示した図である。 体動ノイズ(スパイク型)がある場合に観測される脈波データの一例を示したグラフである。 体動ノイズ(低周波継続型)がある場合に観測される脈波データの一例を示したグラフである。 第2の実施の形態に係る脈拍推定装置が有する機能の一例を示したブロック図である。 第2の実施の形態に係る脈拍推定装置の動作(脈拍推定処理)を示したフロー図である。 第2の実施の形態に係る脈拍推定装置の動作(ラベル系列の生成処理)を示したフロー図である。 相関値の計算に利用される雛形波形の一例を示したグラフである。 脈波データと相関値との関係を示したグラフである。 相関値に関する度数分布に基づく分類方法の一例を示した図である。 基線変動ノイズの有無による相関値への影響について説明するための図である。 脈拍推定に利用する隠れマルコフモデルを規定する状態遷移図である。 脈波データ、相関値、ラベル系列、および状態の関係(体動ノイズが小さい場合)を示した図である。 脈波データ、相関値、ラベル系列、および状態の関係(上向きスパイク型の体動ノイズがある場合)を示した図である。 脈波データ、相関値、ラベル系列、および状態の関係(下向きスパイク型の体動ノイズがある場合)を示した図である。 第2の実施の形態に係る脈拍推定装置の動作(模型情報の生成処理)を示したフロー図である。 第2の実施の形態に係るシステムの他の例を示した図である。
以下、本実施の形態を図面を参照して説明する。
<1.第1の実施の形態>
第1の実施の形態を説明する。
図1は、第1の実施の形態の脈拍推定装置の例を示す図である。
第1の実施の形態の脈拍推定装置10は、生体の脈拍数を推定する。脈拍推定装置10は、例えば、人間の手首に装着するリストバンド型デバイスなどのウェアラブルデバイスである。脈拍推定装置10は、センサ11、記憶部12および推定部13を有する。
ただし、第1の実施の形態では脈拍推定装置10がセンサ11を有しているが、脈拍推定装置10の外部の装置がセンサ11を有していてもよい。例えば、脈拍推定装置10の外部のウェアラブルデバイスがセンサ11を有し、脈拍推定装置10が当該外部のウェアラブルデバイスと無線または有線により通信するようにしてもよい。その場合、脈拍推定装置10は、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、ノート型コンピュータ、サーバコンピュータなどの任意の情報処理装置でよい。
センサ11は、生体の脈波を示す脈波データ14を生成する。センサ11は、例えば、手首の血管の容積変化を、光の吸収率の変化に基づいて測定する光学式脈波センサである。ただし、電気信号センサなど他の種類のセンサを用いることもできる。
脈波データ14は、脈拍以外の原因によって脈波を変化させるノイズを含むことがある。例えば、脈波データ14は、ある瞬間に値が急激に上昇または下降するノイズを含むことがある。また、例えば、脈波データ14は、数秒以上にわたって緩やかに移動平均値が上昇または下降するノイズ(基線変動ノイズ)を含むことがある。ノイズは、例えば、生体が動くことで生体とセンサ11との距離が変化したときに発生し得る。
記憶部12は、状態遷移モデル15〜17を含む複数の状態遷移モデルを記憶する。記憶部12は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の半導体メモリでもよいし、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置でもよい。
状態遷移モデル15〜17はそれぞれ、正常状態およびノイズに対応する異常状態を含む複数の状態と、これら複数の状態の間で遷移が発生する確率である遷移確率と、各状態において複数種類の記号それぞれが観測される確率である出力確率とを含む。状態遷移モデル15〜17は、いわゆる隠れマルコフモデルであってもよい。
例えば、状態遷移モデル15〜17は、正常状態に相当する状態15a,15bと、異常状態に相当する状態15c,15dとを含む。脈波データ14にノイズが存在しない場合、正常状態である状態15aと状態15bとの間で巡回的に遷移が発生することが想定される。例えば、状態15aが値の上昇場面に相当し、状態15bが値の下降場面に相当する。脈波の一周期が状態15a,15b間の遷移の一巡に相当する。一方、脈波データ14にノイズが存在する場合、何れかの正常状態から何れかの異常状態に適宜遷移し、その後、異常状態から正常状態に戻ることが想定される。異常状態である状態15c,15dは、例えば、複数種類の記号のうち脈波の異常な変化を示す記号が、正常状態である状態15a,15bよりも観測されやすい状態である。
状態遷移モデル15〜17の間では、遷移確率および出力確率の少なくとも一方が異なる。状態遷移モデル15〜17は、例えば、ノイズパターンが異なる複数のサンプル脈波データから生成される。状態遷移モデル15〜17は、ノイズパターンと脈拍数の組み合わせが異なる複数のサンプル脈波データから生成されてもよい。各状態遷移モデルには、使用したサンプル脈波データの脈拍数(モデル脈拍数)が対応付けられていてもよい。
推定部13は、センサ11から脈波データ14を取得し、取得した脈波データ14から脈拍数19を推定する。推定部13は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサでもよい。また、推定部13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの特定用途の電子回路を含んでもよい。プロセッサは、RAMなどのメモリ(記憶部12でもよい)に記憶されたプログラムを実行する。プロセッサが実行するプログラムには、以下に説明する処理を記載した脈拍推定プログラムが含まれる。複数のプロセッサの集合を、「マルチプロセッサ」または単に「プロセッサ」と呼ぶこともある。
推定部13は、所定の特徴抽出方法に従って、脈波データ14から脈波の時系列変化を示す記号列18を生成する。記号列18には、状態遷移モデル15〜17で出力確率が定義されている複数種類の記号が用いられる。例えば、推定部13は、微分フィルタなどを用いて単位時間毎の変化量を示す指標値を算出し、各時刻の指標値を記号にマッピングする。複数種類の記号には、例えば、変化量が小さいことを示す記号、上昇量が正常であることを示す記号、上昇量が異常に大きいことを示す記号、下降量が正常であることを示す記号、下降量が異常に大きいことを示す記号などが含まれる。このとき、推定部13は、脈波データ14内での指標値の出現頻度の分布を算出し、出現頻度の分布に基づいて指標値と記号との対応関係を決定するようにしてもよい。すなわち、ある変化量が正常であるか異常であるかを、脈波データ14内での相対的関係から判定してもよい。
推定部13は、記号列18と状態遷移モデル15〜17それぞれとの間の適合度を算出する。適合度は、例えば、遷移確率および出力確率に従って記号列18が観測される確率(尤度)である。推定部13は、適合度に応じて何れかの状態遷移モデルを選択する。例えば、推定部13は、最も適合度が高い状態遷移モデルを選択する。
そして、推定部13は、選択した状態遷移モデルに基づいて、脈波データ14に対応する脈拍数19を算出する。例えば、推定部13は、選択した状態遷移モデルに対応付けられているモデル脈拍数を脈拍数19と判定する。また、例えば、推定部13は、選択した状態遷移モデルと記号列18とを照合して、正常状態である状態15a,15bを一巡するのに要した平均時間を算出し、当該平均時間に基づいて脈拍数19を算出する。
脈拍推定装置10は、脈拍推定装置10が備える記憶装置に脈拍数19を保存してもよい。また、脈拍推定装置10は、脈拍推定装置10が備える出力装置から脈拍数19を出力してもよい。例えば、脈拍推定装置10は、脈拍推定装置10が備えるディスプレイに脈拍数19を表示してもよく、脈拍推定装置10が備えるスピーカから脈拍数19を読み上げる音声を再生してもよい。また、脈拍推定装置10は、外部の情報処理装置に有線または無線によって脈拍数19を送信してもよい。外部の情報処理装置は、記憶装置に脈拍数19を保存してもよく、出力装置から脈拍数19を出力してもよい。
第1の実施の形態の脈拍推定装置10によれば、脈波データ14から記号列18が生成され、遷移確率および出力確率の少なくとも一方が異なる複数の状態遷移モデルそれぞれと記号列18との間の適合度が算出される。そして、適合度に応じて選択された状態遷移モデルに基づいて、脈波データ14に対応する脈拍数19が推定される。
これにより、様々なノイズパターンに対して、ノイズを織り込んで脈拍数19を推定することが可能となる。よって、ノイズに対応する状態を含まない単一の状態遷移モデルから脈拍数19を推定する場合よりも、脈拍数19の推定精度が向上する。また、ノイズを含む脈波から直接的に脈拍数19を推定できるため、ノイズが大きい脈波区間を避けるようにして脈拍数19を推定する場合よりも、脈波の測定時間を短縮することができる。その結果、脈拍推定装置10の消費電力を削減することができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。
[2−1.システム]
第2の実施の形態は、生体の脈拍数をモニタするバンド型の脈拍推定装置に関する。脈拍推定装置は、生体が身につけて使用するウェアラブルデバイスの一例である。ウェアラブルデバイスには無線通信機能が搭載されており、スマートフォンやパーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置に脈拍数などの情報を遠隔で伝えることができる。
図2は、第2の実施の形態に係る脈拍推定装置および情報処理装置を含むシステムの一例を示した図である。図2に例示したシステムは、脈拍推定装置100、および情報処理装置201、202を含む。脈拍推定装置100は、脈波を検知するセンサを搭載しており、脈波のデータ(脈波データ)を解析して脈拍数を推定する機能を有する。
なお、脈波とは、心臓が血液を送り出す際に生じる血管の容積変化のことである。また、脈拍数とは、1分間あたりの血管の容積変化の回数のことである。脈波データは、周期的な波形を有する時系列データとなる。脈拍推定装置100は、推定した脈拍数を無線通信により情報処理装置201(例えば、スマートフォン)や情報処理装置202(例えば、PC)などに送信する。
[2−2.ハードウェア]
脈拍推定装置100の機能は、例えば、図3に示すようなハードウェアにより実現されうる。図3は、第2の実施の形態に係る脈拍推定装置の機能を実現可能なハードウェアの一例を示した図である。
図3に示すように、脈拍推定装置100は、脈波センサ101、ADC(Analog to Digital Converter)102、メモリ103、プロセッサ104、およびRF(Radio Frequency)回路105を有する。脈波センサ101は、生体から脈波を検知するセンサである。
例えば、脈波センサ101は、光学式の脈波センサであり、血管の容積変化に伴って変化する光の吸収率を利用して脈波を検出する。ADC102は、脈波センサ101が検出した脈波のアナログデータをデジタルデータに変換する変換回路である。
メモリ103は、SRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの記憶素子である。なお、メモリ103は、プロセッサ104が実行するプログラムや演算に用いるデータを一時的に記憶しうる。また、メモリ103は、複数の記憶素子を有していてもよいし、不揮発性メモリであってもよい。
プロセッサ104は、CPU、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、LSI(Large-Scale Integration)などの演算回路である。プロセッサ104は、加算器、乗算器、バレルシフタ、浮動小数点ユニットなどの回路を含みうる。RF回路105は、アンテナ(非図示)に接続され、RF信号の送受信を制御する無線通信回路である。
なお、プロセッサ104は、第1の実施の形態の推定部13の一例である。脈波センサ101は、第1の実施の形態のセンサ11の一例である。メモリ103は、第1の実施の形態の記憶部12の一例である。
(情報処理装置)
情報処理装置201の機能は、例えば、図4に示すようなハードウェアにより実現されうる。図4は、第2の実施の形態に係る情報処理装置の機能を実現可能なハードウェアの一例を示した図である。
情報処理装置201は、CPU211、RAM212、HDD(Hard Disk Drive)213、画像信号処理部214、入力信号処理部215、媒体リーダ216および通信インタフェース217を有する。
CPU211は、プログラムの命令を実行する演算回路を含むプロセッサである。CPU211は、HDD213に記憶されているプログラムやデータの少なくとも一部をRAM212にロードし、プログラムを実行する。
なお、CPU211は複数のプロセッサコアを備えてもよく、情報処理装置201は複数のプロセッサを備えてもよく、以下で説明する処理を複数のプロセッサまたはプロセッサコアを用いて並列実行してもよい。また、複数のプロセッサの集合(マルチプロセッサ)を「プロセッサ」と呼んでもよい。
RAM212は、CPU211が実行するプログラムやCPU211が演算に用いるデータを一時的に記憶する揮発性メモリである。なお、情報処理装置201は、RAM以外の種類のメモリを備えてもよく、複数個のメモリを備えてもよい。
HDD213は、OS(Operating System)やアプリケーションソフトウェアなどのソフトウェアのプログラム、および、データを記憶する不揮発性の記憶装置である。なお、情報処理装置201は、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)などの他の種類の記憶装置を備えてもよく、複数の不揮発性の記憶装置を備えてもよい。
画像信号処理部214は、CPU211からの命令に従って、情報処理装置201に接続されたディスプレイ71に画像を出力する。ディスプレイ71としては、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、有機EL(OEL:Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなどを用いることができる。
入力信号処理部215は、情報処理装置201に接続された入力デバイス72から入力信号を取得し、CPU211に出力する。
入力デバイス72としては、マウスやタッチパネルやタッチパッドやトラックボールなどのポインティングデバイス、キーボード、リモートコントローラ、ボタンスイッチなどを用いることができる。また、情報処理装置201に、複数の種類の入力デバイスが接続されていてもよい。なお、ディスプレイ71および入力デバイス72の少なくとも一方が、情報処理装置201の筐体と一体に形成されていてもよい。
媒体リーダ216は、記録媒体73に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体73として、例えば、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDDなどの磁気ディスク、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)、半導体メモリなどを使用できる。媒体リーダ216は、例えば、記録媒体73から読み取ったプログラムやデータをRAM212またはHDD213に格納する。
通信インタフェース217は、ネットワーク74に接続され、ネットワーク74を介して他の情報処理装置と通信を行うインタフェースである。通信インタフェース217は、スイッチなどの通信装置とケーブルで接続される有線通信インタフェースでもよいし、基地局と無線リンクで接続される無線通信インタフェースでもよい。なお、情報処理装置202の機能も図4に示したハードウェアにより実現可能である。
[2−3.脈拍推定装置の機能&動作]
以下、脈拍推定装置100の機能と動作について説明する。
(消費電力の考察)
脈波データから脈拍数を計算(推定)する方法としては、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)を利用する方法がある。この方法では、DFTにより脈波データからスペクトルを生成し、スペクトルのピーク周波数から脈拍数が算出される。脈拍数HRとピーク周波数fmaxとの関係は、下記の式(1)で与えられる。また、スペクトルの周波数分解能Δfとセンサ動作時間Tとの関係は下記の式(2)により与えられる。また、脈拍数の分解能Rは下記の式(3)により与えられる。
Figure 2017205145
Figure 2017205145
Figure 2017205145
式(3)から、センサ動作時間Tを長くすれば、脈拍数の分解能Rを高められることが分かる。しかし、センサ動作時間Tを長くするとセンサで消費される平均電力が増大する。ウェアラブルデバイスは電池駆動であるため、長時間充電無しで駆動する性能が求められる。例えば、脈拍数の分解能Rを1[bpm(beats per minute)]とすると、センサ動作時間Tは60[sec.]になる。光学式の脈波センサの消費電力を5[mW]とすると、センサで消費されるエネルギーは300[mJ]となる。
消費電力を抑制する方法として、DFTではなく、隠れマルコフモデルを用いて脈波データから脈拍数を計算する方法(Xiangmm Fan,"BayesHeart: Probabilistic Approach for Robust, Low latency Heart Rate Monitoring on Camera Phones", In Proc. IUI 2015.)がある。この方法では、脈拍数の分解能がサンプリング周波数で決まるため、センサ動作時間Tが短くても十分な脈拍数の分解能Rが得られる。例えば、サンプリング周波数60[Hz]で1[bpm]の分解能Rが得られる。脈拍推定装置100は、隠れマルコフモデルを用いて脈波データから脈拍数を計算する。
(体動ノイズの影響)
脈拍推定装置100は、脈波データから脈拍数を推定するにあたり、生体の動きに起因して脈波データに加算されうる体動ノイズの影響を考慮する。
例えば、図5に示すように、脈拍推定装置100の装着者が体を動かすと脈波データに大きな振幅をもつノイズ(体動ノイズ)が乗ることがある。図5は、体動ノイズ(スパイク型)がある場合に観測される脈波データの一例を示したグラフである。図5に示すグラフ41には、2箇所に体動ノイズが現れている。
体動ノイズへの対策としては、例えば、脈波データの中で体動ノイズを含む部分の周辺(例えば、2[sec.]幅以上)を利用せずに捨てるなどの方法がある。しかし、脈波データの一部を捨てると、捨てた分の脈波データを補充するために、より長い時間センサを動作させることになり、センサ動作時間Tが長くなる。その結果、消費電力が大きくなる。
また、図6に示すように、低周波成分を多く含む体動ノイズ(基線変動ノイズ)が脈波データに乗った場合、脈拍数の推定精度が低下する。図6は、体動ノイズ(低周波継続型)がある場合に観測される脈波データの一例を示したグラフである。図6に示すグラフ42には、右肩上がりの基線変動ノイズが現れている。そのため、第2の実施の形態に係る脈拍推定装置100は、体動ノイズの影響を除去する要素を隠れマルコフモデルの中に取り入れ、消費電力の増加を抑制しつつ精度良く脈拍数を推定する。以下、脈拍推定装置100の機能および動作について述べる。
なお、以下の説明では、時刻tで計測された脈波データをn[t](t=1,2,…)と表記する。また、脈波データn[t]から生成されるラベル系列(後述)をx[t]、脈拍数の推定に利用する隠れマルコフモデル(脈波モデル)をΩ[k](k=1,2,…)と表記する。但し、脈波モデルΩは事前に用意され、脈波モデルΩを規定する情報(模型情報)は脈拍推定装置100が保持しているものとする。
(機能ブロック)
脈拍推定装置100の機能は、図7に示すような要素を含む。図7は、第2の実施の形態に係る脈拍推定装置が有する機能の一例を示したブロック図である。
図7に示すように、脈拍推定装置100は、記憶部111、計測部112、解析部113、および送信部114を有する。なお、記憶部111の機能は、上述したメモリ103により実現されうる。計測部112の機能は、上述した脈波センサ101の機能により実現されうる。解析部113の機能は、上述したプロセッサ104により実現されうる。送信部114の機能は、上述したRF回路105により実現されうる。
記憶部111には、模型情報が格納される。計測部112は、脈波の検出および脈波データのアナログ・デジタル変換を経てデジタルの脈波データを取得する。解析部113は、計測部112が取得した脈波データを解析して脈拍数の推定値を計算する。なお、以下では、説明の都合上、脈拍数の推定値を単に脈拍数と表現する場合がある。また、脈拍数の推定値を計算することを脈拍数を推定すると称する場合がある。送信部114は、解析部113が計算した脈拍数を情報処理装置201などに送信する。
(脈拍推定処理)
脈拍数を推定する処理は、脈拍推定装置100により、図8に示すような流れに沿って実行される。図8は、第2の実施の形態に係る脈拍推定装置の動作(脈拍推定処理)を示したフロー図である。
(S101)処理が開始されると、計測部112は、脈波データn[t]を取得する。つまり、脈波センサ101による脈波の検出およびADC102による脈波データのアナログ・デジタル変換が行われ、脈波データn[t]が解析部113に入力される。
(S102)解析部113は、脈波データn[t]からラベル系列x[t]を生成する。ラベル系列x[t]は、時刻tにおける脈波データが持つ波形の特徴を表すラベルである。ラベル系列x[t]は、例えば、大きく上向きに突出した波形(上向きスパイク波形)、大きく下向きに突出した波形(下向きスパイク波形)、体動ノイズがない場合の一般的な脈波データの波形など、波形の特徴を表現するラベルの時系列データである。ラベル系列x[t]の生成方法については、さらに後述する。
(S103)解析部113は、予め用意されている脈波モデルΩを1つ選択する。脈波モデルΩをそれぞれ規定する模型情報(隠れマルコフモデルが持つモデルパラメータ)は、記憶部111に予め格納されている。解析部113は、選択した脈波モデルΩの模型情報を記憶部111から読み出す。
(S104)解析部113は、S102で生成したラベル系列x[t]およびS103で記憶部111から読み出した模型情報を利用して、選択した脈波モデルΩの尤度を計算する。例えば、脈波モデルΩの模型情報を(A,Q,r)とし、状態系列をs[t]と表現すると、脈波モデルΩの尤度は、下記の式(4)で表現される。この尤度は、与えられたラベル系列を観測する確率を表し、動的計画法(例えば、Viterbiアルゴリズム)を利用して求めることができる。
Figure 2017205145
なお、脈波モデルΩがM個の状態S1,S2,…で表現される場合、s[t]∈{S1,S2,…}である。また、脈波モデルΩの模型情報Aは、状態間の遷移確率P(Si|Sj)(i,j=1,2,…)を要素に持つ行列で表現される。また、模型情報Qは、状態Sjでラベルvl(l=1,2,…)を観測する確率P(vl|Sj)を要素に持つ行列で表現される。また、模型情報rは、初期状態(t=1の状態)がSjである確率P(Sj)を要素に持つベクトルで表現される。
例えば、解析部113は、次の方法で尤度P({x[t]};A,Q,r)を計算する。なお、状態の数をNc、ラベル系列x[t]の要素数をnとする(つまり、i,j=1,2,…,Nc、t=1,2,…、n)。まず、解析部113は、下記の式(5)および式(6)に従って初期値Ψ1(i)およびφ1(i)を設定する。但し、riはベクトルrのi成分である。また、P(x[1]|Si)は行列Qの1行i列成分である。
Figure 2017205145
Figure 2017205145
次に、解析部113は、t=2,…,nについて、下記の式(7)および式(8)に従ってΨt(j)およびφt(j)を順次計算する。但し、aijは、行列Aのi行j列成分である。また、P(x[t]|Sj)は行列Qのt行j列成分である。そして、解析部113は、下記の式(9)に従って尤度P({x[t]};A,Q,r)を求める。
Figure 2017205145
Figure 2017205145
Figure 2017205145
(S105)解析部113は、全ての脈波モデルΩを選択したか否かを判定する。全ての脈波モデルΩを選択し終えた場合、解析部113により尤度が最大となる脈波モデルΩ(最尤モデル)が特定され、処理はS106へと進む。一方、未選択の脈波モデルΩがある場合、処理はS103へと進む。
(S106)解析部113は、最尤モデルに基づいて脈拍数を計算する。例えば、解析部113は、最尤モデルの模型情報(A,Q,r)について、Viterbiアルゴリズムにより推定される状態系列{s*[t]}(下記の式(10))から、体動ノイズが小さい波形に対応する特定の状態(S1、S2)に留まる平均時間(d1、d2)を求める。そして、解析部113は、下記の式(11)により脈拍数HRを計算する。d1は、状態S1に留まっている平均時間、すなわち、状態S1に入ってから他の状態へ出て行くまでの1回当たりの時間の平均値である。d2は、状態S2に留まっている平均時間、すなわち、状態S2に入ってから他の状態へ出て行くまでの1回当たりの時間の平均値である。
Figure 2017205145
Figure 2017205145
脈拍数を計算する他の方法として、例えば、模型情報そのものに脈拍数を紐付けておく方法も採用しうる。予め設定した複数の脈拍数に対応する模型情報を用意しておき(例えば、脈拍数30[bpm]の模型情報、脈拍数31[bpm]の模型情報、…、脈拍数180[bpm]の模型情報など)、解析部113は、模型情報に紐つけられた脈拍数を特定する。
解析部113により計算された脈拍数は、送信部114により情報処理装置201などに送信される。S106の処理が完了すると、図8に示した一連の処理は終了する。
(ラベル系列の生成処理)
ここで、図9を参照しながら、ラベル系列x[t]の生成に関する処理(S102に相当する処理)について、さらに説明する。図9は、第2の実施の形態に係る脈拍推定装置の動作(ラベル系列の生成処理)を示したフロー図である。
(S121)解析部113は、脈波データn[t]から相関値q[t]を計算する。相関値q[t]は、下記の式(12)で与えられる。但し、p[m]は、体動ノイズを含まない理想的な脈波に多く含まれる波形を模した雛形波形(図10を参照)である。図10は、相関値の計算に利用される雛形波形の一例を示したグラフである。図10に示すグラフ43は、雛形波形を示す。雛形波形の幅(相関幅)は、例えば、30ポイント程度とする。脈波センサ101から取得する脈波データn[t]のサンプリング周期が30Hzである場合、雛形波形の幅は、例えば、1秒程度に相当する。
Figure 2017205145
なお、微分フィルタのような高周波フィルタの係数をp[m]として利用してもよい。脈波データn[t]と雛形波形との相関を求めることは、例えば、脈波データn[t]が示す波形を微分することに相当する。図11(A)のような脈波データn[t]が与えられた場合、上記の式(12)に従って計算された相関値q[t]は、図11(B)のようになる。図11は、脈波データと相関値との関係を示したグラフである。図11のグラフ44は、脈波データn[t]に対応する相関値q[t]を示している。
(S122)解析部113は、S121で計算した相関値q[t]に関する度数分布(図12を参照)を作成する。図12は、相関値に関する度数分布に基づく分類方法の一例を示した図である。図12に示すグラフ45は、相関値q[t]の中での出現頻度を表している。図12に示した度数分布は、横軸が相関値q、縦軸が度数である。相関値qの定義(上記の式(12)を参照)から、相関値qが0に近いほど雛形波形に近く、体動ノイズが小さい正常値である可能性が高い。一方、相関値qが0から遠いほど雛形波形との違いが大きく、体動ノイズによる影響が大きい異常値である可能性が高い。
なお、基線変動ノイズの影響は度数分布の平均に表われる。例えば、基線変動ノイズが脈波データn[t]に乗ると、図13に示すように、基線変動ノイズが持つ傾き成分の分だけ度数分布の平均がシフトする。図13は、基線変動ノイズの有無による相関値への影響について説明するための図である。図13のグラフ46とグラフ47を比較すると、右肩上がりの基線変動ノイズによりグラフ47の方が相関値の平均が大きくなっている。
(S123)解析部113は、S122で作成した度数分布から相関値qの分類方法C(q)を決定する。つまり、解析部113は、度数分布に基づいて、上述した正常値と異常値を分ける境界を画定する。このとき、解析部113は、正常値の範囲、および異常値の範囲をさらに小さな範囲に分け、各範囲にラベルを割り当てる。
解析部113は、下記の式(13)に従って相関値q[t]の平均μを計算する。また、解析部113は、下記の式(14)に従って相関値q[t]の分散σ2を計算する。そして、解析部113は、下記の式(15)に基づき、ラベルg1、g2、d1、d2、s1、u1、u2、h1、h2を割り当てる相関値qの範囲を規定する。
Figure 2017205145
Figure 2017205145
Figure 2017205145
式(15)の定義から、g1、g2、h1、h2は、相関値qが中心から大きく外れた場合に対応するラベルであり、異常値(体動ノイズがある場合に現われやすい値)を表す。一方、d1、d2、s1、u1、u2は、相関値qが中心から大きく外れていない場合に対応するラベルであり、正常値を表す。以下、相関値qの範囲と、各範囲に割り当てられるラベルとの関係(上記の式(15)の関係)を分類方法C(q)と称する。
上述したように、低周波成分を多く含む体動ノイズが脈波データに乗った場合、相関値qの平均がシフトする。このシフト量を考慮せずに上記の分類を行うと、波形の特徴に応じた相関値qの分類が適切に行われないリスクがある。しかし、上記の式(15)のように、相関値qから平均μを差し引いた値を基準に、標準偏差σを利用して分類方法C(q)を決めることでシフト量を適切に考慮することができ、上記リスクが抑制される。
(S124)解析部113は、相関値q[t]と分類方法C(q)とを照合し、時刻t(t=1,2,…)におけるラベルを特定し、ラベル系列x[t](下記の式(16)を参照)を生成する。S124の処理を完了すると、図9に示した一連の処理は終了する。
Figure 2017205145
(尤度の計算)
ここで、図14を参照しながら、隠れマルコフモデルの例と、解析部113による尤度の計算について説明を補足する。図14は、脈拍推定に利用する隠れマルコフモデルを規定する状態遷移図である。
図14に例示した状態遷移図51には、10個の状態S1、S2、…、S10(つまり、Nc=10の場合)が記載され、状態遷移確率P(Sj|Si)(i,j=1,2,…,10)が矢印で表現されている。なお、図14の状態遷移図51は一例であり、遷移確率が0でない状態の組み合わせを規定する矢印の組み合わせは変形可能である。図14の状態遷移図51は、典型的な状態遷移として28個の状態遷移を含んでいるが、それ以外の状態遷移(例えば、状態S4から状態S7への遷移など)を更に含んでもよい。
図14の(A)内の状態は、異常値を観測しやすい状態(上向きスパイクノイズが乗りやすい状態)である。図14の(B)内の状態は、正常値を観測しやすい状態である。図14の(C)内の状態は、異常値を観測しやすい状態(下向きスパイクノイズが乗りやすい状態)である。つまり、S1、S2はラベルv∈{d1,d2,s1,u1,u2}を観測しやすい状態を表し、S3、S4、S5、S6、S7、S8、S9、S10はラベルv∈{g1,g2,h1,h2}を観測しやすい状態を表す。
状態Si、Sj間の遷移確率は、下記の式(17)で表現される行列A(模型情報)により与えられる。また、状態Sjでラベルvlが観測される確率は、下記の式(18)で表現される行列Q(模型情報)により与えられる。但し、ラベルvlは、下記の式(19)で与えられる。また、初期状態(t=1)がSjである確率は、下記の式(20)で表現されるベクトルr(模型情報)により与えられる。これらの模型情報は記憶部111に格納される。
Figure 2017205145
Figure 2017205145
Figure 2017205145
Figure 2017205145
脈波データn[t]、相関値q[t]、ラベル系列x[t]、および状態の関係は、図15〜図17のようになる。図15は、脈波データ、相関値、ラベル系列、および状態の関係(体動ノイズが小さい場合)を示した図である。図15のグラフ52は、体動ノイズが少ない脈波データn[t]とこれに対応する相関値q[t]を表している。この相関値q[t]から算出されるラベル系列x[t]は、異常値に相当するラベルを含んでおらず、正常値の範囲内での周期変動を表している。隠れマルコフモデルでは、状態遷移が未知である(隠されている)ものとして、ラベル系列x[t]が出力される確率が最も高い状態遷移を推定することになる。よって、このラベル系列x[t]から推定される状態遷移の列には、正常値を観測しやすい状態S1とS2の間の状態遷移が交互に現れる。
図16は、脈波データ、相関値、ラベル系列、および状態の関係(上向きスパイク型の体動ノイズがある場合)を示した図である。図16のグラフ53は、上向きスパイクの体動ノイズを含む脈波データn[t]とこれに対応する相関値q[t]を表している。この相関値q[t]から算出されるラベル系列x[t]は、正常値の範囲内での周期変動に紛れて、上向きスパイクの異常値に相当するラベルを含んでいる。よって、このラベル系列x[t]から推定される状態遷移の列には、上向きスパイクの異常値を観測しやすい状態S7や状態S8への状態遷移が現れる。
図17は、脈波データ、相関値、ラベル系列、および状態の関係(下向きスパイク型の体動ノイズがある場合)を示した図である。図17のグラフ54は、下向きスパイクの体動ノイズを含む脈波データn[t]とこれに対応する相関値q[t]を表している。この相関値q[t]から算出されるラベル系列x[t]は、正常値の範囲内での周期変動に紛れて、下向きスパイクの異常値に相当するラベルを含んでいる。よって、このラベル系列x[t]から推定される状態遷移の列には、下向きスパイクの異常値を観測しやすい状態S9や状態S10への状態遷移が現れる。このように、脈波の山と体動ノイズとをラベルで分類し、それぞれに状態が割り当てられることで、体動ノイズを脈波の山として誤認識されるリスクが抑制される。
(模型情報の生成処理)
ここで、図18を参照しながら、模型情報(A,Q,r)の生成処理について説明する。図18は、第2の実施の形態に係る脈拍推定装置の動作(模型情報の生成処理)を示したフロー図である。
模型情報は、学習用サンプルとして予め用意された異常値成分を含む脈波データn0[t]を利用し、脈波データn0[t]から生成されるラベル系列x0[t]に基づき、期待値最大化法(例えば、Baum-Welchアルゴリズム)を用いて算出される。つまり、模型情報の生成処理は、下記の式(21)で与えられる(Aopt,Qopt,ropt)を模型情報として算出する処理に相当する。なお、Baum-Welchアルゴリズムは、隠れマルコフモデルの未知のパラメータを推定するために利用されるアルゴリズムである。
Figure 2017205145
なお、模型情報は、脈拍推定装置100以外のコンピュータ(例えば、サーバ装置やクラウドシステムなど)により予め計算され、脈拍推定装置100の記憶部111に格納されてもよいが、ここでは解析部113が模型情報を生成すると仮定して説明する。
(S201)解析部113は、脈波モデルΩの模型情報(A,Q,r)の初期値を設定する。模型情報(A,Q,r)の初期値は、例えば、事前に決められている値でもよいし、ランダムに決められる値でもよい。また、解析部113は、図9に示したラベル系列x[t]の生成方法と同じ方法で、学習用サンプルとして用意されている脈波データn0[t]からラベル系列x0[t]を生成する。
(S202)解析部113は、S201で生成したラベル系列x0[t]と、模型情報(A,Q,r)とを用いて、模型情報の候補(A*,Q*,r*)を計算する。行列A*のi行j列の要素は、下記の式(22)で与えられる。行列Q*のj行k列の要素は、下記の式(23)で与えられる。ベクトルr*のi番目の要素は、下記の式(24)で与えられる。下記の式(22)に含まれるaijは、S201で設定された行列Aのi行j列の要素である。
Figure 2017205145
Figure 2017205145
Figure 2017205145
また、αt(t=1,2,…,n)は、下記の式(25)に示す初期値α1を設定し下記の式(26)に示すαtを再帰的に計算するForwardアルゴリズムにより得られる。βt(t=1,2,…,n)は、下記の式(27)に示す初期値βnを設定し下記の式(28)に示すβtを再帰的に計算するBackwardアルゴリズムにより得られる。下記の式(23)に含まれるδ(・)はクロネッカーデルタである。
Figure 2017205145
Figure 2017205145
Figure 2017205145
Figure 2017205145
(S203)解析部113は、下記の式(29)に基づいて、P({x0[t]};A*,Q*,r*)およびP({x0[t]};A,Q,r)を計算する。そして、解析部113は、P({x0[t]};A*,Q*,r*)とP({x0[t]};A,Q,r)とを比較し、増分(P({x0[t]};A*,Q*,r*)−P({x0[t]};A,Q,r))を計算する。
Figure 2017205145
(S204)解析部113は、S203で計算した増分と、予め設定された閾値とを比較し、増分が閾値より小さいか否かを判定する。増分が閾値より小さい場合、処理はS206へと進む。一方、増分が閾値より小さくない場合、処理はS205へと進む。
(S205)解析部113は、S202で計算した模型情報の候補(A*,Q*,r*)を新たな模型情報(A,Q,r)に設定する。S205の処理が完了すると、処理はS202へと進む。
(S206)解析部113は、S202で計算した模型情報の候補(A*,Q*,r*)を模型情報(Aopt,Qopt,ropt)に設定し、記憶部111に格納する。S206の処理が完了すると、図18に示した一連の処理は終了する。このように、図18の処理では、学習用サンプルとして体動ノイズを含む脈波データn0[t]を使用しているため、体動ノイズを考慮した模型情報が得られる。
[2−4.変形例]
これまで、脈拍推定装置100が脈波データから脈拍数を推定する仕組みについて説明してきたが、例えば、生体が身に付けるウェアラブルデバイスから情報処理装置に脈波データを送信し、情報処理装置で脈拍数を推定することも可能である。
図19は、第2の実施の形態に係るシステムの他の例を示した図である。他の例に係るシステムは、ウェアラブルデバイス300と情報処理装置400とを有する。ウェアラブルデバイス300は、例えば、手首に巻くバンド型デバイスである。情報処理装置400は、スマートフォン、PC、サーバコンピュータなどである。
ウェアラブルデバイス300は、図3の脈拍推定装置100と同様のハードウェアを用いて実装できる。情報処理装置400は、図4の情報処理装置201と同様のハードウェアを用いて実装できる。ウェアラブルデバイス300と情報処理装置400とは、互いに近くに存在していてもよい。例えば、情報処理装置400が、ウェアラブルデバイス300と同じ人によって所持されているスマートフォンやPCである場合が考えられる。その場合、両者は近距離無線通信技術を用いて通信してもよい。そのために、RF回路105および通信インタフェース217は、近距離無線通信技術を実装していてもよい。
また、ウェアラブルデバイス300と情報処理装置400とは、離れて存在してもよい。例えば、情報処理装置400が、クラウドシステムが有するサーバコンピュータである場合が考えられる。その場合、両者は広域無線通信技術を用いて基地局経由で通信してもよい。そのために、RF回路105は近距離無線通信技術を実装していてもよく、通信インタフェース217は有線通信技術を実装していてもよい。
ウェアラブルデバイス300は、計測部311および送信部312を有する。計測部311は、図7の計測部112に対応する。計測部311は、脈波センサ101を用いて脈波データを生成する。送信部312は、脈波データを情報処理装置400に送信する。
情報処理装置400は、記憶部411、受信部412、解析部413および送信部414を有する。情報処理装置400は、脈拍推定装置と呼ぶこともできる。記憶部411は、図7の記憶部111に対応する。記憶部411は、脈波モデルΩの模型情報を記憶する。受信部412は、ウェアラブルデバイス300から脈波データを受信する。解析部413は、図7の解析部113に対応する。解析部413は、受信部412が受信した脈波データを解析して脈拍数を推定する。送信部414は、解析部413が推定した脈拍数を、ウェアラブルデバイス300または他の情報処理装置(例えば、スマートフォンやPCなど)に送信する。ただし、情報処理装置400は、推定した脈拍数を、情報処理装置400が有する出力デバイス(例えば、ディスプレイやプリンタなど)に出力してもよい。また、情報処理装置400は、推定した脈拍数を記憶部411に保存してもよい。
以上、第2の実施の形態について説明した。
上記のように、第2の実施の形態に係る脈拍推定装置100を適用すれば、脈波データに体動ノイズが乗った場合でも精度良く脈拍数を推定できる。また、隠れマルコフモデルに基づいて脈拍数を推定しているため、DFTを用いて脈拍数を推定する脈拍推定装置に比べてセンサ動作時間を短くすることができ、消費電力を抑制することができる。
10 脈拍推定装置
11 センサ
12 記憶部
13 推定部
14 脈波データ
15,16,17 状態遷移モデル
15a,15b,15c,15d 状態
18 記号列
19 脈拍数

Claims (8)

  1. 生体の脈波を示す脈波データを生成するセンサと、
    正常状態およびノイズに対応する異常状態を含む複数の状態と、前記複数の状態の間の遷移確率と、各状態において複数種類の記号それぞれが観測される出力確率とが記載された状態遷移モデルであって、前記遷移確率および前記出力確率の少なくとも一方が異なる複数の状態遷移モデルを記憶する記憶部と、
    前記複数種類の記号を用いて前記脈波データから脈波の時系列変化を示す記号列を生成し、前記記号列と前記複数の状態遷移モデルそれぞれとの間の適合度を算出し、前記複数の状態遷移モデルのうち前記適合度に応じて選択した状態遷移モデルに基づいて、前記脈波データから推定される脈拍数を算出する推定部と、
    を有する脈拍推定装置。
  2. 前記複数の状態遷移モデルは、異なるノイズを含む複数のサンプル脈波データを用いて生成された状態遷移モデルである、
    請求項1記載の脈拍推定装置。
  3. 前記複数の状態遷移モデルそれぞれは、ノイズが存在しないときに巡回的に遷移する2以上の正常状態と、前記2以上の正常状態から分岐する2以上の異常状態とを含む、
    請求項1記載の脈拍推定装置。
  4. 前記推定部は、単位時間毎の脈波の変化パターンを前記脈波データ内における出現頻度に応じて複数のクラスに分類し、異なるクラスに異なる種類の記号を割り当てる、
    請求項1記載の脈拍推定装置。
  5. 前記複数の状態遷移モデルそれぞれにモデル脈拍数が対応付けられており、
    前記推定部は、前記選択した状態遷移モデルに対応付けられている前記モデル脈拍数に基づいて前記脈拍数を特定する、
    請求項1記載の脈拍推定装置。
  6. 生体の脈波を示す脈波データを生成する端末装置と、
    前記端末装置から前記脈波データを受信し、複数種類の記号を用いて前記脈波データから脈波の時系列変化を示す記号列を生成し、前記記号列と複数の状態遷移モデルそれぞれとの間の適合度を算出し、前記複数の状態遷移モデルのうち前記適合度に応じて選択した状態遷移モデルに基づいて、前記脈波データから推定される脈拍数を算出する推定装置とを有し、
    前記複数の状態遷移モデルは、正常状態およびノイズに対応する異常状態を含む複数の状態と、前記複数の状態の間の遷移確率と、各状態において前記複数種類の記号それぞれが観測される出力確率とが記載された状態遷移モデルであって、前記遷移確率および前記出力確率の少なくとも一方が異なる、
    脈拍推定システム。
  7. コンピュータが実行する脈拍推定方法であって、
    生体の脈波を示す脈波データを取得し、
    複数種類の記号を用いて前記脈波データから脈波の時系列変化を示す記号列を生成し、
    前記記号列と複数の状態遷移モデルそれぞれとの間の適合度を算出し、前記複数の状態遷移モデルのうち前記適合度に応じて選択した状態遷移モデルに基づいて、前記脈波データから推定される脈拍数を算出し、
    前記複数の状態遷移モデルは、正常状態およびノイズに対応する異常状態を含む複数の状態と、前記複数の状態の間の遷移確率と、各状態において前記複数種類の記号それぞれが観測される出力確率とが記載された状態遷移モデルであって、前記遷移確率および前記出力確率の少なくとも一方が異なる、
    脈拍推定方法。
  8. コンピュータに、
    生体の脈波を示す脈波データを取得し、
    複数種類の記号を用いて前記脈波データから脈波の時系列変化を示す記号列を生成し、
    前記記号列と複数の状態遷移モデルそれぞれとの間の適合度を算出し、前記複数の状態遷移モデルのうち前記適合度に応じて選択した状態遷移モデルに基づいて、前記脈波データから推定される脈拍数を算出する処理を実行させ、
    前記複数の状態遷移モデルは、正常状態およびノイズに対応する異常状態を含む複数の状態と、前記複数の状態の間の遷移確率と、各状態において前記複数種類の記号それぞれが観測される出力確率とが記載された状態遷移モデルであって、前記遷移確率および前記出力確率の少なくとも一方が異なる、
    脈拍推定プログラム。
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