JP2017204017A - プログラム、生成装置及び予兆検知装置 - Google Patents

プログラム、生成装置及び予兆検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017204017A
JP2017204017A JP2016093643A JP2016093643A JP2017204017A JP 2017204017 A JP2017204017 A JP 2017204017A JP 2016093643 A JP2016093643 A JP 2016093643A JP 2016093643 A JP2016093643 A JP 2016093643A JP 2017204017 A JP2017204017 A JP 2017204017A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
state change
time
relationship
measurement data
period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016093643A
Other languages
English (en)
Inventor
智輝 川村
Tomoki Kawamura
智輝 川村
明生 羽田
Akio Haneda
明生 羽田
智子 流王
Tomoko Ryuo
智子 流王
永照 岩澤
Nagateru Iwasawa
永照 岩澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2016093643A priority Critical patent/JP2017204017A/ja
Publication of JP2017204017A publication Critical patent/JP2017204017A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】複数のセンサの測定データを用いた状態変化の予兆検知において、データの参照期間を適切に決定できるようにする。【解決手段】予兆検知装置は、各センサの測定データをもとに算出した各センサの測定データ間の関係性の変化の有無の組み合わせである関係性変化組の時系列データ320と、状態変化DB318として記憶されている状態変化それぞれに対応付けられている状態変化パターンとを比較することで予兆検知を行う。予兆検知に用いる状態変化DBは、過去に発生した状態変化から過去の期間である参照期間中の関係性変化組の時系列データ312が当該状態変化の状態変化パターンとして生成される。関係性変化組の時系列データを状態変化パターンとして抽出する参照期間は状態変化の発生から過去の期間である仮の抽出期間を設定し、設定した仮の抽出期間中の各測定時刻の関係性変化組それぞれと、状態変化の発生時刻との類似度をもとに決定する。【選択図】図2

Description

本発明は、複数のセンサの測定データに基づく状態変化の予兆を検知する技術に関する。
トンネルや橋梁といった監視対象物に設置した多数のセンサでなるワイヤレスセンサネットワークを利用して、監視対象物の状態を監視する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−109431号公報
従来の状態監視は、多数のセンサの測定データから、監視対象物に顕在化した何らかの状態変化を検出するものであった。これに対して、複数のセンサの測定データ間の関係性に着目し、監視対象物の状態変化が顕在化する前に、その予兆の段階で検知する研究がなされている。予兆検知は、過去に収集した測定データから、発生した状態変化の予兆として表れる特徴的な変化を抽出しておき、抽出したデータを新たに測定したデータと何らかの手法で比較することで、状態変化の予兆を検知する手法が考えられる。しかし、比較するデータの参照期間をどの程度の長さに決定するかによって演算量や演算時間が大きく変わる。また、状態変化の予兆が表れる過去の期間は、その状態変化の種類によっても異なる。そのため、大規模なセンサネットワークにおいてリアルタイムな予兆検知を実現する上では、この比較するデータの参照期間をどのように決定するかが重要なポイントの一つとなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数のセンサの測定データを用いた状態変化の予兆検知において、データの参照期間を適切に決定できるようにすることである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
コンピュータに、複数のセンサそれぞれの測定データを所与の状態変化が発生するまで測定時刻別に収集した測定データ群から、前記状態変化の予兆を検知するための参照用のデータとして採用する参照期間を決定させるためのプログラムであって、
前記状態変化の発生から過去の所定期間を仮の抽出期間として設定する設定手段、
前記測定データ群をもとに、各センサの測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する算出手段、
前記仮の抽出期間中の前記異状関係性組み合わせそれぞれと、前記状態変化の発生時点或いは発生直前(以下包括して「発生時」という)の前記異状関係性組み合わせとの類似度を算出し、算出した類似度の時系列変化にもとづいて前記参照期間を決定する決定手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
この第1の発明によれば、状態変化の発生から過去の期間である仮の抽出期間中の各測定時刻の異状関係性組み合わせそれぞれと、状態変化の発生時の異状関係性組み合わせとの類似度をもとに、状態変化の予兆を検知するためのデータの参照期間を適切に決定することができる。これにより、例えば、過去のデータのうちの、決定した参照期間のデータを参照用データとして、今現在監視しているデータと比較することで、状態変化の予兆検知を的確に行うことが可能となる。
第2の発明として、第1の発明のプログラムであって、
前記測定データ群は、複数回の状態変化の発生にわたり収集した測定データであり、
前記設定手段は、前記状態変化の過去直近の別の状態変化後において、前記異状関係性組み合わせが最初に変化した時刻以降を前記仮の抽出期間として設定する、
プログラムを構成しても良い。
この第2の発明によれば、仮の抽出期間は、過去直近の別の状態変化後において、異状関係性組み合わせが最初に変化した時刻以降の期間とされる。これにより、過去に発生した別の状態変化の影響を除外し、対象とする状態変化の予兆として各センサの測定データ間の関係性に異状が表れる期間を、参照期間として適切に決定することができる。
第3の発明として、第1又は第2の発明のプログラムであって、
前記決定手段は、前記類似度の時系列変化に対する近似曲線を生成し、生成した近似曲線に基づいて前記参照期間の始期を決定する、
プログラムを構成しても良い。
この第3の発明によれば、生成される近似曲線は、各センサの測定データ間の異状の関係性の時系列変化を表す。そして、近似曲線に基づいて参照期間の始期が決定されるため、状態変化の予兆として異状の関係性が表れる期間を適切に決定することができる。また、近似曲線は直線を含み、仮に直線とした場合には、演算が簡単になるため、参照期間の始期を容易に決定することができる。
第4の発明として、第1〜第3の何れかの発明のプログラムであって、
前記決定手段は、前記類似度を、前記発生時の前記異状関係性組み合わせに対する異状の関係性を示すセンサ間の共通数として算出する、
プログラムを構成しても良い。
この第4の発明によれば、類似度が、状態変化の発生時の異状関係性組み合わせに対する異状の関係性を示すセンサ間の共通数となるため、合理的且つ比較的簡単に類似度を決定することが可能となる。
第5の発明として、第1〜第4の何れかの発明のプログラムであって、
前記算出手段は、前記センサそれぞれの測定データを多変数とするマハラノビス距離を算出し、前記マハラノビス距離に基づいて各測定時刻における前記異状関係性組み合わせを算出する、
プログラムを構成しても良い。
この第5の発明によれば、マハラノビス距離を用いることで、センサの測定データ間の相関を考慮して、異状の関係性を判定することができる。
第6の発明として、第1〜第5の何れかの発明のプログラムであって、
前記参照期間における前記異状関係性組み合わせの時系列データを状態変化パターンとして生成する生成手段、
として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムを構成しても良い。
また、第10の発明として、
複数のセンサそれぞれの測定データを所与の状態変化が発生するまで測定時刻別に収集した測定データ群から、前記状態変化の予兆を検知するための参照用のデータとして採用する参照期間を決定し、状態変化パターンを生成する生成装置であって、
前記状態変化の発生から過去の所定期間を仮の抽出期間として設定する設定手段と、
前記測定データ群をもとに、各センサの測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する算出手段と、
前記仮の抽出期間中の前記異状関係性組み合わせそれぞれと、前記状態変化の発生時点或いは発生直前の前記異状関係性組み合わせとの類似度を算出し、算出した類似度の時系列変化にもとづいて前記参照期間を決定する決定手段と、
前記参照期間における前記異状関係性組み合わせの時系列データを状態変化パターンとして生成する生成手段と、
を備えた生成装置を構成しても良い。
この第6及び第10の発明によれば、決定した参照期間における異状関係性組み合わせの時系列データを、状態変化パターンとして生成することができる。
第7の発明として、
第6の発明のプログラムを実行することにより得られた前記状態変化パターンを記憶する記憶部を備えたコンピュータを、
複数のセンサそれぞれの測定データを収集する収集手段、
前記収集手段により収集された測定データをもとに、前記センサの測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する予兆検知用算出手段、
前記予兆検知用算出手段により算出された前記異状関係性組み合わせの時系列データと、前記記憶部に記憶された前記状態変化パターンとを比較して、前記状態変化の予兆の有無を判定する判定手段、
として機能させるためのプログラムを構成しても良い。
また、第11の発明として、
第10の発明の生成装置を具備し、
前記生成装置により生成された前記状態変化パターンを記憶する記憶部と、
前記複数のセンサそれぞれの測定データを収集する収集手段と、
前記収集手段により収集された測定データをもとに、前記センサの測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する予兆検知用算出手段と、
前記予兆検知用算出手段により算出された前記異状関係性組み合わせの時系列データと、前記記憶部に記憶された前記状態変化パターンとを比較して、前記状態変化の予兆の有無を判定する判定手段と、
を備えた予兆検知装置を構成しても良い。
この第7及び第11の発明によれば、複数のセンサそれぞれの測定データをもとに、算出した異状関係性組み合わせの時系列データと、記憶している状態変化パターンとを比較して、状態変化の予兆を検知することができる。つまり、センサ個々の測定データに着目するのではなく、複数のセンサの測定データ間の関係性に着目して状態変化の予兆を検知するといった、予兆検知に関する全く新しい技術を実現することができる。
第8の発明として、第7の発明のプログラムであって、
前記記憶部は、異なる時刻に発生した同じ前記状態変化についての複数の前記状態変化パターンを記憶しており、
前記判定手段は、前記予兆検知用算出手段により算出された前記異状関係性組み合わせの時系列データと、前記複数の状態変化パターンそれぞれとを比較して、前記状態変化の予兆の有無を判定する、
プログラムを構成しても良い。
この第8の発明によれば、同じ状態変化についての複数の状態変化パターンそれぞれと比較することで、状態変化の予兆の検知の精度を向上させることができる。
第9の発明として、第7又は第8の発明のプログラムであって、
前記判定手段は、時間経過によって新たな測定時刻の測定データが収集される毎に前記比較を行い、比較結果に基づく前記予兆の確度を段階的に表した予兆レベルを判定する、
プログラムを構成しても良い。
この第9の発明によれば、予兆レベルによって、状態変化の予兆の確度を段階的に表すことができる。
予兆検知システムの構成例。 予兆検知の概要の説明図。 関係性変化組の説明図。 2つのセンサの測定データ間の関係性の変化の判定の説明図。 測定時刻別の関係性変化組の例。 状態変化パターンの生成の説明図。 状態変化の検出の説明図。 仮の抽出期間の設定手法の説明図。 参照期間の決定の説明図。 類似度の算出の説明図。 予兆検知の概要図。 パターンマッチングの一例。 パターンマッチングの結果に基づく予兆の有無の判定の説明図。 予兆検知装置の機能構成図。 第1の関係性変化組情報のデータ構成例。 状態変化検出情報のデータ構成例。 状態変化DBのデータ構成例。 予兆検知結果情報のデータ構成例。 状態変化DB作成処理のフローチャート。 状態変化予兆検知処理のフローチャート。
[システム構成]
図1は、本実施形態の予兆検知システム1の構成の一例を示す図である。予兆検知システム1は、監視対象物(図1では、橋梁)の各所に設置された多数のセンサ12及び中継装置14でなるワイヤレスセンサネットワーク10と、予兆検知装置20と、を備えて構成される。中継装置14と予兆検知装置20とは、通信回線Nによって通信可能に接続されている。通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
センサ12は、温度センサや照度センサ、歪みセンサ、振動センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ等の複数種類のセンサが含まれる。ワイヤレスセンサネットワーク10において、各センサ12は所定周期で測定を実行し、各センサ12による測定データは、中継装置14に集約され、中継装置14から予兆検知装置20へ送信される。本実施形態では、各センサ12の測定データは、直ちに中継装置14を介して予兆検知装置20にて収集される構成とするが、複数回分の測定データを中継装置14に蓄積可能として、測定周期よりも長い周期で予兆検知装置20へ送信することとしても良い。
予兆検知装置20は、コンピュータによって実現され、そのコンピュータのシステム構成としては、1台のコンピュータ装置で構成することとしてもよいし、複数台のコンピュータ装置が通信網を介して接続された構成としてもよい。予兆検知装置20は、中継装置14から受信した各センサ12の測定データにもとづき、監視対象物に状態変化が発生する前に、その予兆を検知する。状態変化は、例えば、ひび割れや歪み、壁面の剥落等の異常のことであり、異常の定義は適宜定めることができる。また、外表面に表れる状態変化か、内部に生じる状態変化かを問わない。
[原理]
(A)概要
図2は、予兆検知の概要を説明するための図である。本実施形態では、各センサ12の測定データ間の関係性の変化から、状態変化の予兆を検知する。
図2(1)に示すように、予兆検知の前準備として、監視対象物について過去に収集した多数の測定データ312を用いて、予兆を検知するための参照用のデータである状態変化DB318を作成する。状態変化DB318は、過去に発生した複数種類の状態変化それぞれについて、その状態変化の発生を終期として遡った所定期間である参照期間における各センサ12の測定データ間の関係性の変化である状態変化パターンを状態変化と対応付けて格納している。
その後、リアルタイムに監視対象物を監視する場面において、図2(2)に示すように、ワイヤレスセンサネットワーク10によって収集された各センサ12の測定データ320にもとづき、先に生成しておいた状態変化DB318を用いた予兆検知を行う。すなわち、収集した各センサ12の測定データ間の関係性の変化を算出し、算出した関係性と、状態変化DB318に格納されている状態変化それぞれの状態変化パターンとの類似度を求めるパターンマッチング(比較処理)を行う。そして、所定の類似条件を満たした状態変化パターンがあれば、その状態変化パターンに対応する状態変化が生じる予兆が有ると判定する。
(B)状態変化DB318の作成
状態変化DB318の作成について説明する。図3に示すように、状態変化DB318は、各センサ12の測定データを長期間にわたって時系列に収集した収集済みの測定データ群312を用いて算出する。収集済み測定データ群312は、過去の各測定時刻における各センサ12の測定データの集合であり、収集した期間の間に、予兆検知の対象となる各状態変化が発生している。
収集済み測定データ群312にもとづいて、測定時刻別に、取り得る2つのセンサ12の組み合わせであるセンサ対それぞれについて測定データ間の関係性の変化の有無を判定する。そして更に、その関係性の変化の有無の組み合わせである関係性変化組を測定時刻別に算出する。この関係性変化組が、各センサの測定データ間の関係性のうち、変化有りに相当する異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせに相当する。関係性変化組は、センサ12をノードとし、関係性の変化有りのセンサ12間にアーク(枝とも言える)を設定したグラフとして示すことができる。図3では、測定時刻tにおける5つのセンサS1〜S5の関係性変化組の一例を示しており、センサS1とS2、センサS2とS5、センサS1とS5の間の関係性に変化が有ったことを太実線で示している。
図4は、測定データ間の関係性の変化有無の判定の説明図である。図4では、2つのセンサS1,S2を判定対象とした例を示している。本実施形態では、2つのセンサ12の測定データ間の関係性は、各センサ12それぞれの過去の所定期間における測定データを多変数としたMT(マハラノビス・タグチ)法を用いて判定することとする。MT法は公知の手法であるため、詳細な説明は省略するが、本実施形態への適用に当たり、その手法を簡単に説明する。まず、測定時刻tを判定対象の時刻とする。この判定対象時刻tから遡った過去の所定期間における各測定時刻t−1,t−2、・・におけるセンサS1,S2それぞれの測定データD1−1,D1−2、・・,D2−1,D2−2、・・を単位空間とし、時刻tにおけるセンサS1,S2それぞれの測定データD1−0,D2−0を判定対象サンプルとして、単位空間と判定対象サンプルとの間のマハラノビス距離を算出する。マハラノビス距離が所定の閾値以下ならば関係性の変化無しと判定し、閾値を超えるならば関係性の変化有りと判定する。
この結果、例えば図5に一例を示すように、収集済み測定データ群312から、測定時刻t別の関係性変化組を算出することができる。
そして、図6に示すように、所与の状態変化が発生した時点(図6の時刻t21)から遡った所定期間長の参照期間における、各測定時刻t別の関係性変化組の時系列データを、当該状態変化についての状態変化パターンとし、状態変化DB318に格納する。図6では、時刻t21に状態変化“a”が発生しており、時刻t17を始期、時刻t21を終期とする期間を参照期間として、この参照期間における各測定時刻t17〜t21それぞれの関係性変化組の時系列データ(図6のγ→β→η→β→η)を、状態変化パターンとした例を示している。
予兆検知の対象とする状態変化が発生したか否かの判定は、図7に示すように、各センサ12の測定データから判定する。図7では、センサS1の各測定時刻毎の測定データから状態変化が発生したか否かを判定する例を示している。判定対象を時刻tとし、判定対象時刻tから遡った過去の所定期間における各測定時刻t−1,t−2、・・における測定データD1−1,D1−2、・・を母集団とする。そして、判定対象時刻tの測定データD1−0が、この母集団に従った正規分布における確率「99%」の範囲外である場合に、判定対象時刻tにおいて、センサS1が測定する事物に関する状態変化が発生したと判定する。すなわち、判定対象時刻tから過去の所定期間における各測定時刻t−1,t−2、・・における測定データD1−1,D1−2、・・の平均m、及び、標準偏差σを算出する。そして、判定対象時刻tの測定データD1−0が、「D1−0<m−2.6σ、或いは、m+2.6σ<D1−0」となった場合に、センサS1が測定する事物に関して何らかの状態変化が発生したと判定する。以下では、センサS1が測定する事物に関する状態変化のことを、簡略的に、センサS1の測定データにおける状態変化、或いは、センサS1の状態変化と称する。
また、判定対象とするセンサ12の違いが、発生する状態変化の種類の違いとなる。同じ1つのセンサ12について異なる測定時刻で状態変化が生じたと判定されること(つまり、同じ種類の状態変化が異なる測定時刻に生じたと判定されること)もあり得るし、同一の測定時刻において異なるセンサ12について状態変化が発生したと判定されること(つまり、複数種類の状態変化が同時に発生したと判定されること)もあり得る。
図8は、参照期間の設定手法を説明するための図である。先ず、仮の抽出期間を設定する。この仮の抽出期間は、予兆検知の対象とする状態変化の発生時刻或いは発生直前の時刻(以下代表して「発生時刻」とする)を期間の終期とし、過去直近の別の状態変化の発生後であって関係性変化組が最初に変化した時刻を期間の始期とする。図8では、予兆検知の対象状態変化“a”についての仮の設定期間を示している。この状態変化“a”についての仮の抽出期間は、過去直近に発生した状態変化“b”の発生後であって関係性変化組が最初に変化した時刻t15を期間の始期とし、状態変化“a”の発生時刻t21を期間の終期として設定されている。
そして、この仮の抽出期間の始期を遅らせることが可能であるならば遅らせるように変更して、参照期間を設定する。具体的には、図9に示すように、仮の抽出期間における各測定時刻t15〜t21について、関係性変化組と、状態変化“a”の発生時刻t21における関係性変化組との類似度を算出する。次いで、仮の抽出期間における測定時刻別の類似度の時系列変化に対する近似曲線30を生成する。近似曲線30は、任意のN次の関数とすることができるが、図9では、近似曲線30を直線とした例を示している。そして、この近似直線30と時間軸との交点、すなわち、近似曲線30から求められる類似度が「0」となる時刻を算出する。次いで、算出した類似度「0」の時刻の直前の測定時刻(図9における時刻t16)を期間の始期として、参照期間を決定する。
関係性変化組の類似度は、パターンマッチングを用いて算出することができる。本実施形態では、共通するアークの本数を類似度として算出することとする。すなわち、2つの関係性変化組において、共通して関係性の変化有りとなったセンサ間(2つのセンサの組み合わせ)の総数を類似度とする。図10に類似度となる共通するアークの本数の算出の一例を示す。図10では、状態変化“a”の発生時刻t21の関係性変化組32aと、仮の抽出期間における測定時刻t20の関係性変化組32bとの類似度を示している。この2つの関係性変化組32a,32bにおいては、センサS1,S5の間、センサS1,S3の間、及び、センサS3,S5の間の3つが共通して関係性の変化有り(アークの設定有り)となっている。従って、関係性変化組32a,32bの類似度は「3」である。尚、類似度の算出は、他の手法を採用することとしてもよい。例えば、関係性変化組32を図形と見立てて図形のパターンマッチングを行って類似度を算出することとしてもよい。
(C)予兆検知
状態変化DB318が作成できれば、状態変化DB318を用いた監視対象物の監視を開始できる。すなわち状態変化DB318を用いた予兆検知を行うことができる。次に、その予兆検知について説明する。図11に示すように、状態変化DB318には、複数の状態変化それぞれについて、異なる複数の状態変化パターンが対応付けられている。例えば、図11では、状態変化“a”については状態変化パターンA1,A2,…が、状態変化“b”については状態変化パターンB1,…が対応付けて状態変化DB318に格納されている。
各センサ12による測定は、所定周期で到来する測定時刻毎に実行され、各センサ12の測定データが時系列に収集される。状態変化DB318を用いた予兆検知は、各センサ12による測定毎、すなわち測定時刻毎に行う。
具体的には、測定時刻別に、その測定時刻までに収集したセンサ12別の測定データをもとに関係性変化組を算出する。つまり、最新の測定時刻までの各測定時刻における関係性変化組が算出される。そして、測定データをもとに算出した関係性変化組の時系列データを判定対象データとし、この判定対象データと、状態変化DB318に格納されている、状態変化それぞれに対応付けられている状態変化パターンそれぞれとのパターンマッチング(比較処理)を行って、状態変化の予兆の有無を判定する。また、パターンマッチングは、判定対象データを抽出する期間をずらしながら行う。そのため、パターンマッチングにおいて比較する状態変化パターンの数や、比較するデータの期間長等によって、演算量が指数関数的に増加する。あまりに演算量が膨大になると、リアルタイムな予兆検知ができなくなる可能性がある。そこで、比較するデータの期間長を適切に定めたのが本願の特徴の1つである。
比較するデータの期間長は、上述した状態変化DB318の生成にあたり決定される。すなわち、参照期間が、比較するデータの期間長でもある。図11を参照して具体的に説明する。図11は、現在の監視時刻(現在時刻)が測定時刻t38以降で測定時刻t39前にある状態を示している。すなわち最新の測定時刻が測定時刻t38である状態にある。最新の測定時刻のことを予兆検知の対象時刻と称する。また、図11では、状態変化“a”に対応付けられている状態変化パターンA1とのパターンマッチングを行う例を示している。すなわち、状態変化パターンA1の参照期間長は「4」であり、対象時刻t38を含む期間長が「4」である測定時刻t35〜t38の判定期間(1)における関係性変化組の時系列データを、判定対象データとしている。
判定対象データと状態変化パターンとのパターンマッチングは、両者の関係変化パターンの時系列の推移が類似しているかを判断するものである。具体的には、時系列順序に従って、両者の関係性変化組の種類が一致するかを判断し、状態変化パターンに含まれる関係性変化組の総数に対する、両者の関係性パターンが一致した数の割合である一致率を算出する。図11では、判定期間(1)における判定対象データに含まれる関係性変化組と、状態変化パターンA1の関係性変化組とを順に比較すると全てが不一致であるため、一致率は「0(0%)」である。
また、パターンマッチングは、判定期間を測定周期分(測定時刻の時間間隔分)ずつ時間軸に沿って未来の方向にずらして行う。すなわち、判定期間が異なる複数の判定対象データそれぞれと、1つの状態変化パターンとのパターンマッチングを行う。図11では、測定時刻t35〜t38の判定期間(1)、測定時刻t36〜t39の判定期間(2)、測定時刻t37〜t40の判定期間(3)、測定時刻t38〜t41の判定期間(4)を設定し、各判定期間(1)〜(4)それぞれにおける関係性変化組の時系列データを判定対象データとして、状態変化パターンA1とのパターンマッチングを行う。
このように設定される判定期間には、予兆検知の対象時刻以降の時刻、すなわち未来の時刻が含まれる。図11では、測定時刻t39以降が未来の時刻となり、判定期間(2)〜(4)には未来の時刻が含まれている。このような未来の時刻については、センサ12の測定が実行されていないために関係性変化組が無い。そのため、パターンマッチングにおいて該当する関係性変化組は、不一致とみなされるが、それで問題はない。例えば、図12に示すように、判定期間(3)については、判定対象データに含まれる関係性変化組と、状態変化パターンA1の関係性変化組とが順に比較され、前半の2つが一致するため、一致率は「0.5(50%)」と判断される。
状態変化DB318には、複数種類の状態変化それぞれに、複数の状態変化パターンが対応付けて格納されている。これらの状態変化パターンそれぞれについて、判定期間をずらした複数の判定対象データそれぞれとのパターンマッチングを行って一致率を算出する。そして、状態変化パターンそれぞれについての判定期間別の一致率に基づいて、当該状態変化パターンに関する一致率を判定する。そして、状態変化別に、状態変化パターンそれぞれの一致率を統計処理して、当該状態変化の予兆の有無を判定する。
図13にパターンマッチングの結果に基づく予兆判定の流れを示す。図13では、状態変化“a”の状態変化パターンA1について、判定期間をずらした複数の判定対象データそれぞれとのパターンマッチング結果として、一致率「0」、「0.25」、「0.5」、「0.25」が示されている。このうちの最大の一致率「0.5」が、状態変化パターンA1に関する一致率となる。これを、状態変化“a”の全ての状態変化パターンについて行う。そして、状態変化“a”の各状態変化パターンそれぞれの一致率を統計処理して、状態変化“a”の予兆の有無を判定する。統計処理は、例えば、各状態変化パターンの一致率が所定の閾値(例えば、0.5(50%))以上である割合が所定の割合(例えば、0.5(50%))以上である場合に、当該状態変化パターンに対応する状態変化の予兆有りと判定することができる。これにより、過去に測定したデータのうちの、決定した参照期間のデータを参照用データとして、今現在監視しているデータと比較することで、状態変化の予兆検知を的確に行うことが可能となる。
[機能構成]
図14は、予兆検知装置20の機能構成図である。図14によれば、予兆検知装置20は、操作部102と、表示部104と、音出力部106と、通信部108と、処理部200と、記憶部300とを備えて構成されるコンピュータである。
操作部102は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置で実現され、なされた操作入力に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置で実現され、処理部200からの表示信号に基づく各種表示を行う。音出力部106は、例えばスピーカ等の音出力装置で実現され、処理部200からの音声信号に基づく各種音声出力を行う。通信部108は、例えば無線通信モジュールやルータ、モデム、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で実現される通信装置であり、外部装置とのデータ通信を行う。
処理部200は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で実現され、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、通信部108を介した外部装置から受信データ等にもとづいて、予兆検知装置20の全体制御を行う。また、処理部200は、機能的な処理ブロックとして、状態変化DB作成部210と、状態変化予兆検知部230とを有する。状態変化DB作成部210と、状態変化予兆検知部230とは、処理部200がプログラムを実行することでソフトウェア的に実現することも、専用の演算回路で実現することも可能である。本実施形態では前者のソフトウェア的に実現することとして説明する。
状態変化DB作成部210は、第1の関係性変化組算出部212と、状態変化検出部214と、仮抽出期間設定部216と、参照期間決定部218と、状態変化パターン生成部220とを有し、収集済み測定データ群312を用いて状態変化DB318を作成する。
第1の関係性変化組算出部212は、収集済み測定データ群312をもとに、各センサ12の測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する算出手段に相当する。具体的には、収集済み測定データ群312に含まれる測定時刻それぞれについて、各センサ12の測定データ間の関係性の変化(異状)の有無を判定し、関係性有りと判定したセンサ間の組み合わせである関係性変化組を異状関係性組み合わせとして生成する。
2つのセンサ12の測定データ間の関係性の変化の有無は、MT法を用いて判定する。すなわち、センサ12それぞれの測定データを多変数とするマハラノビス距離を算出し、マハラノビス距離に基づいて各測定時刻における異状関係性組み合わせである関係性変化組を算出する。より具体的には、判定対象の測定時刻から過去所定期間の各センサ12の測定データを単位空間とし、判定対象の測定時刻の各センサ12の測定データを判定対象サンプルとして、単位空間と判定対象サンプルとのマハラノビス距離を算出する。そして、算出したマハラノビス距離が所定の閾値以下ならば関係性の変化無しと判定し、閾値を超えるならば関係性の変化有りと判定する。
算出した関係性変化組は、第1の関係性変化組情報314として蓄積記憶される。図15は、第1の関係性変化組情報314の一例である。図15によれば、第1の関係性変化組情報314は、測定時刻314aそれぞれに、算出した関係性変化組314bを対応付けて格納している。
状態変化検出部214は、収集済み測定データ群312をもとに、状態変化の発生を検出する。具体的には、センサ12それぞれについて、当該センサ12の測定データをもとに、各測定時刻における状態変化の発生有無を判定する。すなわち、センサ12の測定時刻別の測定データのうち、判定対象の測定時刻から過去所定期間の測定データを母集団とし、判定対象の測定時刻の測定データが、この母集団に従った正規分布における確率「99%」の範囲外である場合に、判定対象の測定時刻において、センサ12についての状態変化が発生したと判定する。なお、確率「99%」は一例であり、確率「95%」や確率「99.9%」などの値としてもよい。
状態変化の検出結果は、状態変化検出情報316として蓄積記憶される、図16は、状態変化検出情報316の一例である。図16によれば、状態変化検出情報316は、測定時刻316aそれぞれに、検出した状態変化316bを対応付けて格納している。
仮抽出期間設定部216は、状態変化の発生から過去の所定期間を仮の抽出期間として設定する設定手段に相当し、状態変化検出部214によって検出された状態変化に対して、仮の抽出期間を設定する。具体的には、対象の状態変化の発生時刻を期間の終期とし、過去直近の別の状態変化の発生後であって関係性変化組が最初に変化した時刻を期間の始期として、対象の状態変化についての仮の抽出期間を設定する。状態変化の発生は、状態変化検出情報316から取得することができ、関係性変化組は、第1の関係性変化組情報314から取得することができる。
参照期間決定部218は、仮の抽出期間中の異状関係性組み合わせそれぞれと、状態変化の発生時点或いは発生直前の異状関係性組み合わせとの類似度を算出し、算出した類似度の時系列変化にもとづいて参照期間を決定する決定手段に相当し、仮抽出期間設定部216によって設定された仮の抽出期間にもとづいて、参照期間を決定する。具体的には、仮の抽出期間の各測定時刻における関係性変化組それぞれと、仮の抽出期間に対応する状態変化の発生時刻における関係性変化組との類似度を算出し、時系列変化に対する類似度の近似曲線を生成する。そして、この近似直線と時間軸との交点、すなわち、近似曲線から求められる類似度が「0」となる時刻を算出し、算出した時刻の直前の測定時刻を期間の始期とし、仮の抽出期間の終了時刻を期間の終期として、参照期間を決定する。この際、仮の抽出期間内で、近似曲線と時間軸とが交差しない場合には、仮の抽出期間の始期を、参照期間の始期として参照期間を決定する。
状態変化パターン生成部220は、参照期間における異状関係性組み合わせの時系列データを状態変化パターンとして生成する生成手段に相当し、状態変化検出部214によって検出された状態変化に対する状態変化パターンを生成する。具体的には、参照期間決定部218によって決定された参照期間における各測定時刻の関係性変化組の時系列変化を抽出し、該当する状態変化パターンとして生成する。
生成した状態変化パターンは、状態変化DB318として記憶される。図17は、状態変化DB318の一例である。図17によれば、状態変化DB318は、状態変化318aそれぞれに、状態変化パターン318bを対応付けて格納している。一種類の状態変化318aに対応付けられる状態変化パターン318bの数は、収集済み測定データ群312から検出される当該状態変化318aの発生回数と等しい。また、状態変化の発生毎に参照期間決定部218によって参照期間が決定されるため、状態変化パターン318b毎に参照期間長が異なっている。
状態変化予兆検知部230は、データ収集制御部232と、第2の関係性変化組算出部234と、予兆有無判定部236と、予兆警報制御部238とを有し、状態変化DB318を用いて状態変化の予兆を検知する。
データ収集制御部232は、各センサ12それぞれの測定データを収集する収集手段に相当し、各センサ12の測定データを収集して測定時刻と対応付けて時系列に新規収集測定データ群320として蓄積記憶する制御を行う。
第2の関係性変化組算出部234は、収集された新規収集測定データ群320をもとに、各センサ12の測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する予兆検知用算出手段に相当する。具体的には、データ収集制御部232によって収集された測定データの測定時刻それぞれについて、新規収集測定データ群320に基づき、各センサ12の測定データ間の関係性の変化有無を判定して、関係性変化組を算出する。
算出した関係性変化組は、第2の関係性変化組情報322として蓄積記憶される。第2の関係性変化組情報322は、第1の関係性変化組情報314(図15参照)と同様に、測定時刻それぞれに、算出した関係性変化組を対応付けて格納している。
予兆有無判定部236は、第2の関係性変化組情報322に格納された異状関係性組み合わせである関係性変化組の時系列データと、状態変化DB318に格納された各状態変化パターンとを比較して、状態変化の予兆の有無を判定する判定手段に相当する。具体的には、第2の関係性変化組算出部234によって算出された測定時刻別の関係性変化組の時系列変化を、状態変化DB318に格納されている状態変化別の状態変化パターンと比較して、状態変化の予兆の有無を判定する。具体的には、状態変化パターンそれぞれについて、当該状態変化パターンの参照期間長と等しい期間であって、予兆検知の判定対象の測定時刻を含む複数の判定期間を設定し、設定期間それぞれにおける関係性変化組の時系列データを判定対象データとして、当該状態変化パターンとの間ターンマッチングを行って、一致率を算出する。そして、状態変化パターンについて算出した判定期間別の一致率をもとに、当該状態変化パターンに関するパターン別一致率を判定し、更に、パターン別一致率から各状態変化の予兆の有無を判定する。
予兆有無の判定結果は、予兆検知結果情報324として蓄積記憶される。図18は、予兆検知結果情報324の一例である。図18によれば、予兆検知結果情報324は、測定時刻324a毎に生成され、状態変化別の状態変化パターン324bそれぞれに、パターンマッチングの結果324cと、パターンマッチングの結果324cから状態変化パターン毎の一致率を算定してパターン別一致率324dと、パターン別一致率324dを統計処理することにより判定された状態変化別の予兆検知の判定結果324eとを対応付けて格納している。パターンマッチングの結果324cは、測定時刻324aを含むように設定した判定期間別に、判定対象データと状態変化パターン324bとの一致率を格納している。
予兆警報制御部238は、予兆有無判定部236によって予兆有りを判定された場合に、所定の警報を発する制御を行う。例えば、予兆を検知した状態変化の種類を含む所定の警報音声を音出力部106から出力させたり、所定の警報表示を表示部104に表示させたりする。
記憶部300は、ROMやRAM等のICメモリや、ハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200が予兆検知装置20を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果や、通信部108からの受信データ等が一時的に格納される。また、記憶部300には、状態変化DB作成プログラム302と、状態変化予兆検知プログラム304と、センサDB310と、収集済み測定データ群312と、第1の関係性変化組情報314と、状態変化検出情報316と、状態変化DB318と、新規収集測定データ群320と、第2の関係性変化組情報322と、予兆検知結果情報324とが記憶される。
状態変化DB作成プログラム302は、状態変化DB318の作成機能を実現するためのプログラムであり、処理部200が、状態変化DB作成プログラム302を読み出して実行することで、状態変化DB作成部210として機能する。状態変化予兆検知プログラム304は、状態変化DB318を用いた状態変化の予兆検知の機能を実現するためのプログラムであり、処理部200が、状態変化予兆検知プログラム304を読み出して実行することで、状態変化予兆検知部230として機能する。センサDB310は、ワイヤレスセンサネットワーク10についてのデータであり、各センサ12の種類や設置位置等のセンサ12に関するデータのほか、中継装置14に関するデータも含んでいる。
[処理の流れ]
(A)状態変化DB作成処理
図19は、状態変化DB作成処理を説明するフローチャートである。この処理は、状態変化DB作成部210が実行する。
状態変化DB作成処理では、収集済み測定データ群312に格納されている測定データの測定時刻それぞれを、時系列順に対象としたループAの処理を行う。ループAでは、第1の関係性変化組算出部212が、収集済み測定データ群312をもとに、対象測定時刻の関係性変化組を算出し、対象測定時刻と対応付けて、第1の関係性変化組情報314に追加する(ステップA1)。
次いで、状態変化検出部214が、センサ12それぞれについて、当該センサ12の測定データをもとに、対象測定時刻における状態変化の発生の有無を判定する(ステップA3)。その結果、何れかのセンサ12についての状態変化を検出したならば(ステップA5:YES)、仮抽出期間設定部216が、検出した状態変化の過去直近に発生した別の状態変化の発生以降であって、関係性変化組が最初に変化した時刻を期間の始期とし、状態変化の発生時刻(すなわち、対象測定時刻)を期間の終期として仮の抽出期間を設定する(ステップA7)。
次いで、参照期間決定部218が、仮の抽出期間における各測定時刻の関係性変化組それぞれと、状態変化の発生時刻における関係性変化組との類似度を算出する(ステップA9)。続いて、これらの類似度の時系列に対する近似曲線を算出し(ステップA11)、算出した近似曲線にもとづいて、参照期間を決定する(ステップA13)。そして、状態変化パターン生成部220が、決定した参照期間における各測定時刻の関係性変化組を抽出し、これらの関係性変化組の時系列データを、検出した状態変化の状態変化パターンとして、状態変化DB318に追加する(ステップA15)。
なお、ステップA3において、複数のセンサ12についての状態変化を検出した場合には、検出した状態変化それぞれについてステップA7〜A15の処理を実行して、状態変化パターンを生成する。ループAはこのように行われる。収集済み測定データ群312に含まれる、全ての測定時刻を対象としたループAを終了すると、状態変化DB作成処理は終了となる。
(B)状態変化予兆検知処理
図20は、状態変化予兆検知処理を説明するフローチャートである。この処理は、状態変化予兆検知部230が実行する。
状態変化予兆検知処理では、各センサ12の測定データが取得されると(ステップB1:YES)、データ収集制御部232が、取得した各センサ12の測定データを、測定時刻と対応付けて、新規収集測定データ群320に追加する(ステップB3)。次いで、第2の関係性変化組算出部234が、新規収集測定データ群320をもとに、測定時刻の関係性変化組を算出し、測定時刻と対応付けて、第2の関係性変化組情報322に追加する(ステップB5)。
続いて、状態変化DB318に格納されている種類別の状態変化それぞれを対象としたループBの処理を行う。ループBでは、対象の状態変化に対応付けられている状態変化パターンそれぞれを対象としたループCの処理を行う。ループCでは、予兆有無判定部236が、対象の状態変化パターンの参照期間長と同じ期間長であって、測定時刻を含む判定期間を設定し、これらの判定期間それぞれについて、判定期間中の各測定時刻の関係性変化組の時系列データを、判定対象パターンとして抽出する(ステップB7)。次いで、対象の状態変化パターンと、抽出した判定対象パターンそれぞれとのパターンマッチングを行って、一致度を算出する(ステップB9)。ループCはこのように行われる。
対象の状態変化に対応付けられている全ての状態変化パターンを対象としたループCを終了すると、パターンマッチングの結果である判定対象データ別の一致度から、対象の状態変化の予兆の有無を判定する(ステップB11)。状態変化の予兆有りと判定したならば(ステップB13:YES)、予兆警報制御部238が、予兆を検知した状態変化の種類を含む所定の警報音声を音出力部106から出力させたり、所定の警報表示を表示部104に表示させたりといった、所定の予兆警報を行う(ステップB15)。ループBはこのように行われる。
全ての状態変化を対象としたループBの処理を終了すると、予兆検知の終了指示がなされたかを判断する。終了指示がなされたならば(ステップB17:NO)、ステップB1に戻り、次の測定時刻の測定データを待機する。終了指示がなされたならば(ステップB17:YES)、状態変化予兆処理は終了となる。
[作用効果]
本実施形態によれば、センサ個々の測定データに着目するのではなく、複数のセンサの測定データ間の関係性に着目して状態変化の予兆を検知するといった、全く新しい技術が実現可能となる。
状態変化の予兆検知は、各センサ12の測定データをもとに算出した、各センサ12の測定データ間の関係性の変化の有無の組み合わせである関係性変化組の時系列データと、状態変化DB318として記憶されている、状態変化それぞれに対応付けられている状態変化パターンとを比較することで実現される。
そして、予兆検知に用いる状態変化DB318は、過去に収集した各センサ12の測定データをもとに、過去に発生した状態変化から過去の期間である参照期間中の関係性変化組の時系列データが、当該状態変化の状態変化パターンとして生成される。このとき、関係性変化組の時系列データを状態変化パターンとして抽出する参照期間は、状態変化の発生から過去の期間である仮の抽出期間を設定し、設定した仮の抽出期間中の各測定時刻の関係性変化組それぞれと、状態変化の発生時刻との類似度をもとに決定する。したがって、状態変化の予兆を検知するためのデータの参照期間として適切な期間が決定される。また、決定した参照期間のデータを参照用データとして、今現在監視しているデータと比較することで、状態変化の予兆検知を的確に行うことが可能となる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)予兆レベル
連続する測定時刻別の比較結果をもとに、予兆の確度を段階的に表した予兆レベルを判定することとしても良い。すなわち、上述の実施形態では、各センサ12の測定データの取得毎(すなわち、測定時刻毎)に、状態変化DB318に記憶された状態変化に対応する各状態変化パターンそれぞれとのパターンマッチング(比較)を行い、パターンマッチングの結果から当該状態変化の予兆の有無を判定した。これに対して、例えば、測定時刻毎の判定を仮判定とし、連続して予兆有りと仮判定した回数を予兆の確度として、予兆レベルを判定することとしてもよい。例えば、連続回数を予兆レベルとすることで、予兆レベルが高いほど、近い将来に状態変化が発生する可能性(確度)が高いことを表してもよい。また、状態変化の予兆有りと判断した根拠となった一致率(類似度とも言える)を確度として、確度を段階的な予兆レベルで提示することとしてもよい。
1 予兆検知システム
10 ワイヤレスセンサネットワーク、12 センサ、14 中継装置
20 予兆検知装置
102 操作部、104 表示部、106 音出力部、108 通信部
200 処理部
210 状態変化DB作成部
212 第1の関係性変化組算出部、214 状態変化検出部
216 仮抽出期間設定部、218 参照期間決定部、
220 状態変化パターン生成部
230 状態変化予兆検知部
232 データ収集制御部、234 第2関係性の変化パターン算出部
236 予兆有無判定部、238 予兆警報制御部
300 記憶部
302 状態変化DB作成プログラム、304 状態変化予兆検知プログラム
310 センサDB、312 収集済み測定データ群
314 第1の関係性変化組情報、316 状態変化検出情報
318 状態変化DB、320 新規収集測定データ群
322 第2の関係性変化組情報、324 予兆検知結果情報

Claims (11)

  1. コンピュータに、複数のセンサそれぞれの測定データを所与の状態変化が発生するまで測定時刻別に収集した測定データ群から、前記状態変化の予兆を検知するための参照用のデータとして採用する参照期間を決定させるためのプログラムであって、
    前記状態変化の発生から過去の所定期間を仮の抽出期間として設定する設定手段、
    前記測定データ群をもとに、各センサの測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する算出手段、
    前記仮の抽出期間中の前記異状関係性組み合わせそれぞれと、前記状態変化の発生時点或いは発生直前(以下包括して「発生時」という)の前記異状関係性組み合わせとの類似度を算出し、算出した類似度の時系列変化にもとづいて前記参照期間を決定する決定手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  2. 前記測定データ群は、複数回の状態変化の発生にわたり収集した測定データであり、
    前記設定手段は、前記状態変化の過去直近の別の状態変化後において、前記異状関係性組み合わせが最初に変化した時刻以降を前記仮の抽出期間として設定する、
    請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記決定手段は、前記類似度の時系列変化に対する近似曲線を生成し、生成した近似曲線に基づいて前記参照期間の始期を決定する、
    請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 前記決定手段は、前記類似度を、前記発生時の前記異状関係性組み合わせに対する異状の関係性を示すセンサ間の共通数として算出する、
    請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
  5. 前記算出手段は、前記センサそれぞれの測定データを多変数とするマハラノビス距離を算出し、前記マハラノビス距離に基づいて各測定時刻における前記異状関係性組み合わせを算出する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載のプログラム。
  6. 前記参照期間における前記異状関係性組み合わせの時系列データを状態変化パターンとして生成する生成手段、
    として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1〜5の何れか一項に記載のプログラム。
  7. 請求項6に記載のプログラムを実行することにより得られた前記状態変化パターンを記憶する記憶部を備えたコンピュータを、
    複数のセンサそれぞれの測定データを収集する収集手段、
    前記収集手段により収集された測定データをもとに、前記センサの測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する予兆検知用算出手段、
    前記予兆検知用算出手段により算出された前記異状関係性組み合わせの時系列データと、前記記憶部に記憶された前記状態変化パターンとを比較して、前記状態変化の予兆の有無を判定する判定手段、
    として機能させるためのプログラム。
  8. 前記記憶部は、異なる時刻に発生した同じ前記状態変化についての複数の前記状態変化パターンを記憶しており、
    前記判定手段は、前記予兆検知用算出手段により算出された前記異状関係性組み合わせの時系列データと、前記複数の状態変化パターンそれぞれとを比較して、前記状態変化の予兆の有無を判定する、
    請求項7に記載のプログラム。
  9. 前記判定手段は、時間経過によって新たな測定時刻の測定データが収集される毎に前記比較を行い、比較結果に基づく前記予兆の確度を段階的に表した予兆レベルを判定する、
    請求項7又は8に記載のプログラム。
  10. 複数のセンサそれぞれの測定データを所与の状態変化が発生するまで測定時刻別に収集した測定データ群から、前記状態変化の予兆を検知するための参照用のデータとして採用する参照期間を決定し、状態変化パターンを生成する生成装置であって、
    前記状態変化の発生から過去の所定期間を仮の抽出期間として設定する設定手段と、
    前記測定データ群をもとに、各センサの測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する算出手段と、
    前記仮の抽出期間中の前記異状関係性組み合わせそれぞれと、前記状態変化の発生時点或いは発生直前の前記異状関係性組み合わせとの類似度を算出し、算出した類似度の時系列変化にもとづいて前記参照期間を決定する決定手段と、
    前記参照期間における前記異状関係性組み合わせの時系列データを状態変化パターンとして生成する生成手段と、
    を備えた生成装置。
  11. 請求項10に記載の生成装置を具備し、
    前記生成装置により生成された前記状態変化パターンを記憶する記憶部と、
    前記複数のセンサそれぞれの測定データを収集する収集手段と、
    前記収集手段により収集された測定データをもとに、前記センサの測定データ間の関係性のうちの異状の関係性を選択した異状関係性組み合わせを各測定時刻について算出する予兆検知用算出手段と、
    前記予兆検知用算出手段により算出された前記異状関係性組み合わせの時系列データと、前記記憶部に記憶された前記状態変化パターンとを比較して、前記状態変化の予兆の有無を判定する判定手段と、
    を備えた予兆検知装置。
JP2016093643A 2016-05-09 2016-05-09 プログラム、生成装置及び予兆検知装置 Pending JP2017204017A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016093643A JP2017204017A (ja) 2016-05-09 2016-05-09 プログラム、生成装置及び予兆検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016093643A JP2017204017A (ja) 2016-05-09 2016-05-09 プログラム、生成装置及び予兆検知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017204017A true JP2017204017A (ja) 2017-11-16

Family

ID=60322890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016093643A Pending JP2017204017A (ja) 2016-05-09 2016-05-09 プログラム、生成装置及び予兆検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017204017A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001290508A (ja) * 2000-04-04 2001-10-19 Nippon Steel Corp 結果予測装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
WO2002086726A1 (en) * 2001-04-10 2002-10-31 Smartsignal Corporation Diagnostic systems and methods for predictive condition monitoring
JP2009180860A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Yokogawa Electric Corp プロセス関連データ表示装置およびプロセス関連データ表示方法
JP2011090382A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 監視システム
WO2013030984A1 (ja) * 2011-08-31 2013-03-07 株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス 設備状態監視方法およびその装置
WO2014125796A1 (ja) * 2013-02-18 2014-08-21 日本電気株式会社 システム分析装置、及び、システム分析方法
JP5827425B1 (ja) * 2015-01-09 2015-12-02 株式会社日立パワーソリューションズ 予兆診断システム及び予兆診断方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001290508A (ja) * 2000-04-04 2001-10-19 Nippon Steel Corp 結果予測装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
WO2002086726A1 (en) * 2001-04-10 2002-10-31 Smartsignal Corporation Diagnostic systems and methods for predictive condition monitoring
JP2009180860A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Yokogawa Electric Corp プロセス関連データ表示装置およびプロセス関連データ表示方法
JP2011090382A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 監視システム
WO2013030984A1 (ja) * 2011-08-31 2013-03-07 株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス 設備状態監視方法およびその装置
WO2014125796A1 (ja) * 2013-02-18 2014-08-21 日本電気株式会社 システム分析装置、及び、システム分析方法
JP5827425B1 (ja) * 2015-01-09 2015-12-02 株式会社日立パワーソリューションズ 予兆診断システム及び予兆診断方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3399376B1 (en) Plant-abnormality-monitoring method and computer program for plant abnormality monitoring
JP6141235B2 (ja) 時系列データにおける異常を検出する方法
CN110286656B (zh) 一种错误数据容忍的虚警过滤方法和装置
CN106104496A (zh) 用于任意时序的不受监督的异常检测
JP2017010263A (ja) 異常予兆診断装置のプリプロセッサ及びその処理方法
JP2007310665A (ja) プロセス監視装置
CN111882338B (zh) 在线人数的异常检测方法、装置及电子设备
JP6618846B2 (ja) 管理装置および制御方法
JP2015529813A (ja) 遺伝的プログラミングを用いて発見された前兆的特徴からの、残存耐用寿命の推定
CN111538723A (zh) 监测数据处理方法、装置及电子设备
JP5061744B2 (ja) 状況解析システムおよび状況解析方法
CN114529247A (zh) 一种流程工业生产过程中的实时报警溯源装置及其方法
JP6948197B2 (ja) プロセス監視装置
CN106199421A (zh) 一种基于工业大数据的预警方法和系统
JP6861564B2 (ja) 監視制御装置
JP2011077287A (ja) 信頼度判断装置、信頼度判断方法、及び信頼度判断用コンピュータプログラム
JP2011044592A (ja) 信頼度判断装置、信頼度判断方法、及び信頼度判断用コンピュータプログラム
KR102059112B1 (ko) 사물 인터넷 스트림 데이터 품질 측정 지표 및 프로파일링 방법 및 그 시스템
JP2002090266A (ja) 余寿命予測装置
JP2017204017A (ja) プログラム、生成装置及び予兆検知装置
JP2015125559A (ja) 状態判定装置、状態判定方法および状態判定プログラム
KR101615346B1 (ko) 반도체 제조 공정에서의 이상 감지 방법, 장치 및 기록매체
JP6459345B2 (ja) 変動データ管理システム及びその特異性検出方法
JP6247777B2 (ja) 異常診断装置および異常診断方法
CN110703721B (zh) 用于监控生产过程的方法和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190619

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191210