JP2017197432A - ガラス搬送用ロール、ガラス製造装置、ガラス製造方法、およびガラス搬送用ロールの製造方法 - Google Patents

ガラス搬送用ロール、ガラス製造装置、ガラス製造方法、およびガラス搬送用ロールの製造方法 Download PDF

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哲史 瀧口
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和雄 浜島
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泰博 岩崎
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直太 徳田
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Abstract

【課題】製造コストを低減できるガラス搬送用ロールを提供する。【解決手段】本発明のガラス搬送用ロールの一つの態様は、第1ロール本体部と、第2ロール本体部と、を備えるガラス搬送用ロールであって、第1ロール本体部は、第1ロール胴部と、ロール軸部と、を備え、第1ロール胴部は、所定方向に延び、ロール軸部は、第1ロール胴部に固定され、第1ロール胴部よりも所定方向に突出し、第2ロール本体部は、第2ロール胴部と、固定手段と、を備え第2ロール胴部は、所定方向に延び、第1ロール胴部と所定方向に並んで配置され、ロール軸部の径方向外側を囲み、固定手段は、第2ロール胴部とロール軸部との間に設けられる支持部を介して、第2ロール胴部をロール軸部に固定する、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス搬送用ロール、ガラス製造装置、ガラス製造方法、およびガラス搬送用ロールの製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、搬送ローラーによってガラスリボンを搬送するガラス板の製造装置が記載されている。このような製造装置によって製造されるガラス板は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)用ガラス基板に用いられる。
特開2011−132099号公報
ところで、近年、液晶ディスプレイの大型化の需要が高まり、液晶ディスプレイに用いられるガラス基板の大型化が望まれている。製造するガラス基板を大型化する場合、製造装置においてガラスリボンを搬送する搬送ローラー(ガラス搬送用ロール)の寸法を、製造するガラス板の大型化に応じて大きくする必要が生じる場合がある。この場合、より寸法が大きい搬送ローラーを新たに製造する必要があり、製造コストが大きくなる問題があった。
本発明の一つの態様は、上記問題点に鑑みて成されたものであって、製造コストを低減できるガラス搬送用ロール、そのようなガラス搬送用ロールを備えたガラス製造装置、およびそのようなガラス製造装置を用いたガラス製造方法を提供することを目的の一つとする。また、製造コストを低減できるガラス搬送用ロールの製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明のガラス搬送用ロールの一つの態様は、第1ロール本体部と、第2ロール本体部と、を備えるガラス搬送用ロールであって、前記第1ロール本体部は、第1ロール胴部と、ロール軸部と、を備え、前記第1ロール胴部は、所定方向に延び、前記ロール軸部は、前記第1ロール胴部に固定され、前記第1ロール胴部よりも前記所定方向に突出し、前記第2ロール本体部は、第2ロール胴部と、固定手段と、を備え、前記第2ロール胴部は、前記所定方向に延び、前記第1ロール胴部と前記所定方向に並んで配置され、前記ロール軸部の径方向外側を囲み、前記固定手段は、前記第2ロール胴部と前記ロール軸部との間に設けられる支持部を介して、前記第2ロール胴部を前記ロール軸部に固定する、ことを特徴とする。
本発明のガラス搬送用ロールの製造方法の一つの態様は、所定方向に延びた第1ロール胴部と、前記第1ロール胴部よりも前記所定方向に突出したロール軸部と、を備える第1ロール本体部を備えるガラス搬送用ロールの製造方法であって、前記第1ロール胴部と前記ロール軸部とを固定する工程と、前記第1ロール胴部と前記ロール軸部とを熱処理する工程と、前記所定方向に延び、前記ロール軸部の径方向外側を囲む第2ロール胴部を、前記第1ロール胴部と前記所定方向に並んだ状態で、前記第2ロール胴部と前記ロール軸部との間に設けられる支持部を介して、前記ロール軸部に固定する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一つの態様によれば、製造コストを低減できるガラス搬送用ロール、そのようなガラス搬送用ロールを備えたガラス製造装置、およびそのようなガラス製造装置を用いたガラス製造方法が提供される。また、製造コストを低減できるガラス搬送用ロールの製造方法が提供される。
第1実施形態のガラス搬送用ロールを示す図であって、図4におけるI−I断面図である。 第1実施形態のガラス搬送用ロールの部分を示す図であって、図1における部分拡大図である。 第2実施形態のガラス搬送用ロールの部分を示す断面図である。 本実施形態のガラス製造装置の部分を示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるフロート法による板ガラスの採板模式図である。 本発明の別の実施形態におけるフロート法による板ガラスの採板模式図である。 本実施形態のガラス搬送用ロールの製造方法の手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るガラス搬送用ロール、ガラス製造装置、ガラス製造方法、およびガラス搬送用ロールの製造方法について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示し、Z軸方向を鉛直方向とし、X軸方向を図4に示すガラス製造装置1の長さ方向とし、Y軸方向をガラス製造装置1の幅方向とする。ガラス製造装置1の長さ方向は、図4における左右方向であり、本明細書においては、ガラスリボンGRの搬送方向である。また、ガラス製造装置1の幅方向(所定方向)は、図1における左右方向であり、ガラスリボンGRの搬送方向および鉛直方向の両方と直交する方向である。
なお、本明細書において、ガラスリボンGRの搬送方向とは、平面視においてガラスリボンGRが搬送される方向である。また、本明細書において、上流側および下流側とは、ガラス製造装置1内におけるガラスリボンGRの搬送方向(X軸方向)に対するものである。本実施形態においては、+X側が下流側であり、−X側が上流側である。
また、以下の説明においては、特に断りのない限り、幅方向とは、ガラス製造装置1の幅方向およびガラスリボンGRの幅方向を意味するものとし、搬送方向とは、ガラスリボンGRの搬送方向を意味するものとする。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態のガラス搬送用ロール40を示す図であって、図4におけるI−I断面図である。図2は、本実施形態のガラス搬送用ロール40の部分を示す図であって、図1の部分拡大図である。
ガラス搬送用ロール40は、図1および図2に示すように、幅方向(所定方向,Y軸方向)に延びている。ガラス搬送用ロール40は、第1ロール本体部40aと、第2ロール本体部40b,40cと、を備える。
なお、以下の説明においては、ある対象に対して、幅方向(Y軸方向)におけるガラス搬送用ロール40の中心に近い側を「幅方向内側」と呼ぶ場合があり、幅方向におけるガラス搬送用ロール40の中心から遠い側を「幅方向外側」と呼ぶ場合がある。
第1ロール本体部40aは、第1ロール胴部41と、蓋部43a,43bと、ロール軸部44a,44bと、を備える。
第1ロール胴部41は、幅方向(Y軸方向)に延びている。第1ロール胴部41は、幅方向の両端に開口し、中心軸Jを中心とする円筒状である。中心軸Jは、幅方向と平行な仮想軸である。第1ロール胴部41の幅方向の寸法L1は、大型のガラス板を採板するため、4500mm以上が好ましく、5000mm以上がより好ましく、5500mm以上がさらに好ましい。第1ロール胴部41の材質は、例えば、熱間成形ステンレス鋼形鋼、耐熱ステンレス鋼等のステンレス鋼である。
蓋部43aは、図2に示すように、中心を中心軸Jが通る円板状である。蓋部43aは、第1ロール胴部41の幅方向一方側(+Y側)の開口に嵌め合わされて固定されている。蓋部43aは、例えば、溶接によって第1ロール胴部41と固定されている。図2の例では、蓋部43aの幅方向外側(+Y側)の面と第1ロール胴部41の内周面との接触部分に設けられた溶接部49aによって、蓋部43aは、第1ロール胴部41に固定されている。蓋部43aの中央には、蓋部43aを幅方向(Y軸方向)に貫通する貫通孔43cが形成されている。貫通孔43cの中心には、中心軸Jが通っている。
蓋部43bは、図1に示すように、中心を中心軸Jが通る円板状である。蓋部43bは、第1ロール胴部41の幅方向他方側(−Y側)の開口に嵌め合わされて固定されている。蓋部43bは、蓋部43aと同様にして、第1ロール胴部41に固定されている。蓋部43bの中央には、蓋部43bを幅方向(Y軸方向)に貫通する貫通孔43dが形成されている。貫通孔43dの中心には、中心軸Jが通っている。
ロール軸部44aは、中心軸Jを中心として幅方向(Y軸方向)に延びた円柱状である。ロール軸部44aは、第1ロール胴部41の幅方向一方側(+Y側)の端部に配置されている。ロール軸部44aは、蓋部43aを介して第1ロール胴部41に固定され、第1ロール胴部41よりも幅方向外側(+Y側)に突出している。
図2に示すように、ロール軸部44aの幅方向内側(−Y側)の端部は、蓋部43aの貫通孔43cに嵌め合わされて固定されている。言い換えれば、蓋部43aは、中央に形成された貫通孔43cを介して、ロール軸部44aに固定されている。ロール軸部44aの幅方向内側の端部は、例えば、溶接によって蓋部43aと固定されている。図2の例では、ロール軸部44aは、溶接部49bおよび溶接部49cによって、蓋部43aに固定されている。溶接部49bは、蓋部43aの幅方向外側(+Y側)の面とロール軸部44aの外周面との接触部分に設けられている。溶接部49cは、蓋部43aの幅方向内側の面とロール軸部44aの幅方向内側の端面との接触部分に設けられている。ロール軸部44aの材質は、例えば、一般構造用圧延鋼材(SS材)、ステンレス鋼等である。
上述したように、第1ロール本体部40aは、第1ロール胴部41、蓋部43aおよびロール軸部44aが溶接されて構成されている。すなわち、本実施形態においてガラス搬送用ロール40は、第1ロール胴部41とロール軸部44aとを、蓋部43aを介して固定する複数の溶接部49a,49b,49cを備える。
ロール軸部44bは、図1に示すように、中心軸Jを中心として幅方向(Y軸方向)に延びた円柱状である。ロール軸部44bは、第1ロール胴部41の幅方向他方側(−Y側)の端部に配置されている。ロール軸部44bは、蓋部43bを介して第1ロール胴部41に固定され、第1ロール胴部41よりも幅方向外側(−Y側)に突出している。すなわち、本実施形態においてロール軸部44a,44bは、第1ロール胴部41よりも幅方向の両側に突出している。
ロール軸部44bの幅方向内側(−Y側)の端部は、蓋部43bの貫通孔43dに嵌め合わされて固定されている。ロール軸部44bと蓋部43bとの固定方法は、ロール軸部44aと蓋部43aとの固定方法と同様である。ロール軸部44bの材質は、ロール軸部44aと同様である。
ロール軸部44aの幅方向外側(+Y側)の端部、およびロール軸部44bの幅方向外側(−Y側)の端部は、中心軸J周りに回転可能に支持されている。ロール軸部44aの幅方向外側(+Y側)の端部、またはロール軸部44bの幅方向外側(−Y側)の端部は、図示しない駆動装置に接続されている。ロール軸部44a,44bは、駆動装置によって中心軸J周りに回転させられる。このように、第1ロール本体部40aは、幅方向(Y軸方向)の両端を、中心軸J周りに回転可能に支持されている。
第2ロール本体部40b,40cは、第1ロール胴部41と幅方向(Y軸方向)に並んで配置されている。第2ロール本体部40bは、第1ロール胴部41の幅方向一方側(+Y側)に配置されている。第2ロール本体部40cは、第1ロール胴部41の幅方向他方側(−Y側)に配置されている。第2ロール本体部40bは、ロール軸部44aに固定されている。第2ロール本体部40cは、ロール軸部44bに固定されている。
第2ロール本体部40bと第2ロール本体部40cとは、幅方向(Y軸方向)に反転している点を除いて同様の構成であるため、以下の説明においては、代表して第2ロール本体部40bについてのみ説明する場合がある。第2ロール本体部40bは、図2に示すように、第2ロール胴部42aと、固定手段40dと、を備える。
第2ロール胴部42aは、幅方向(Y軸方向)に延びている。第2ロール胴部42aは、幅方向の両端に開口し、中心軸Jを中心とする円筒状である。第2ロール胴部42aは、第1ロール胴部41と幅方向に並んで配置されている。第2ロール胴部42aは、ロール軸部44aの径方向外側を囲んでいる。第1ロール胴部41の幅方向外側(一方側,+Y側)の端部は、第2ロール胴部42aの幅方向内側(他方側,−Y側)の端部と接触している。第1ロール胴部41と第2ロール胴部42aとは外径が同一である。第1ロール胴部41の外周面と第2ロール胴部42aの外周面とは、ほぼ面一に接続されている。
なお、本明細書において、「第1ロール胴部と第2ロール胴部とは外径が同一である」とは、第1ロール胴部の外径と第2ロール胴部の外径とが略同一であることも含む。「第1ロール胴部の外径と第2ロール胴部の外径とが略同一である」とは、例えば、第1ロール胴部の外径と第2ロール胴部の外径との比が、0.9以上、1.1以下程度であることを含む。
第2ロール胴部42aは、大内径胴部42gと、小内径胴部42hと、段差部42c,42dと、を備える。大内径胴部42gは、小内径胴部42hの幅方向両側にそれぞれ配置されており、第2ロール胴部42aの幅方向両端部である。小内径胴部42hは、大内径胴部42gよりも内径が小さい。
段差部42c,42dは、大内径胴部42gと小内径胴部42hとによって形成されている。段差部42c,42dは、第2ロール胴部42aの内周面の幅方向両端に形成されている。段差部42cは、第2ロール胴部42aの内周面における幅方向外側(+Y側)に配置されている。段差部42cは、幅方向内側(−Y側)から幅方向外側に向かって第2ロール胴部42aの内径が大きくなる段差である。段差部42dは、第2ロール胴部42aの内周面における幅方向内側に配置されている。段差部42dは、幅方向外側から幅方向内側に向かって第2ロール胴部42aの内径が大きくなる段差である。
図1に示す第2ロール胴部42aの幅方向(Y軸方向)の寸法L2は、例えば、第1ロール胴部41の寸法L1よりも小さい。第2ロール胴部42aの寸法L2は、例えば、250mm以上である。
固定手段40dは、図2に示すように、第2ロール本体部40bを第1ロール本体部40aのロール軸部44aに固定する。固定手段40dは、嵌合部47と、支持部45,46と、ボルト48と、を備える。
嵌合部47は、中心軸Jを中心として、幅方向(Y軸方向)に延びている円筒状である。嵌合部47は、ロール軸部44aに径方向外側から嵌め合わされている。嵌合部47は、第2ロール胴部42aの内部における幅方向外側(+Y側)の端部に配置されている。
嵌合部47は、大径部47aと、小径部47bと、を備える。大径部47aには、大径部47aの壁部を径方向に貫通する複数の雌ネジ孔47cが形成されている。すなわち、嵌合部47は、嵌合部47の壁部を径方向に貫通する雌ネジ孔47cを備える。複数の雌ネジ孔47cは、例えば、中心軸Jの周方向に沿って等間隔に配置されている。小径部47bは、大径部47aよりも外径が小さい部分である。小径部47bは、大径部47aの幅方向内側(−Y側)、すなわち大径部47aの幅方向の第1ロール胴部41側に設けられている。より詳細には、小径部47bは、大径部47aの幅方向内側の端部に接続されている。
ボルト48は、第2ロール本体部40bをロール軸部44aに固定している。より詳細には、ボルト48は、嵌合部47とロール軸部44aとを固定している。本実施形態においてボルト48は、複数設けられている。複数のボルト48は、それぞれ、嵌合部47の径方向外側から雌ネジ孔47cに締め込まれている。ボルト48の先端は、ロール軸部44aの外周面に押し付けられている。これにより、ボルト48は雌ネジ孔47cを介して嵌合部47とロール軸部44aとを固定し、嵌合部47は、幅方向において、ロール軸部44aの軸端側の部分に固定されている。
本実施形態において支持部は、支持部45と支持部46との2つ設けられている。すなわち、固定手段40dは、支持部を複数備える。支持部45と支持部46とは、第2ロール胴部42aとロール軸部44aとの径方向の間に設けられている。
支持部45は、形状が円板状である。支持部45の中心には、中心軸Jが通る。支持部45は、第2ロール胴部42aの内部における幅方向外側(+Y側)の部分に配置されている。支持部45は、第2ロール胴部42aに嵌め合わされている。支持部45の径方向外端は、第2ロール胴部42aの内周面に、例えば、溶接によって固定されている。支持部45は、第2ロール胴部42aの段差部42cと接触している。より詳細には、支持部45の幅方向内側(−Y側)の面の外縁は、段差部42cにおける幅方向(Y軸方向)と直交する段差面42eと接触している。
支持部45の中央には、支持部45を幅方向(Y軸方向)に貫通する貫通孔45aが形成されている。貫通孔45aには、嵌合部47の小径部47bが嵌め合わされている。すなわち、支持部45には、嵌合部47を介して間接的にロール軸部44aが嵌め合わされるように貫通孔45aが中央に形成されている。支持部45は、第2ロール胴部42aと嵌合部47との径方向の間に設けられている。貫通孔45aの内周面と小径部47bの外周面とは、例えば、溶接によって固定されている。これにより、支持部45は、嵌合部47によってロール軸部44aと固定されている。
なお、本明細書において、「支持部が嵌合部によってロール軸部と固定されている」とは、嵌合部が、支持部をロール軸部に固定することに寄与していればよい。すなわち、「支持部が嵌合部によってロール軸部と固定されている」とは、本実施形態のように嵌合部47が支持部45とロール軸部44aとの間に配置されていてもよいし、嵌合部47が支持部45とロール軸部44aとの間以外の箇所に配置されていてもよい。
支持部45が第2ロール胴部42aと嵌合部47との両方と固定されることで、第2ロール胴部42aは、支持部45を介して、嵌合部47と固定されている。本実施形態において、第2ロール胴部42aにおける嵌合部47と固定される箇所は、幅方向(Y軸方向)において、第2ロール胴部42aにおける支持部45と固定される箇所であり、第1ロール胴部41と逆側(+Y側)寄りの部分である。
支持部45の幅方向外側(+Y側)の面における貫通孔45aの縁部は、嵌合部47の大径部47aと小径部47bとによって生じた段差部の幅方向(Y軸方向)と直交する段差面に接触している。
支持部46は、中心を中心軸Jが通る円板状である。支持部46は、第2ロール胴部42aの内部における幅方向内側(−Y側)の部分に配置されている。支持部46は、第2ロール胴部42aに嵌め合わされている。支持部46の径方向外端は、第2ロール胴部42aの内周面に、例えば、溶接によって固定されている。本実施形態において第2ロール胴部42aにおける支持部46と固定される箇所は、幅方向(Y軸方向)において、第1ロール胴部41側(−Y側)寄りの部分である。
支持部46は、第2ロール胴部42aの段差部42dと接触している。より詳細には、支持部46の幅方向外側(+Y側)の面の外縁は、段差部42dにおける幅方向(Y軸方向)と直交する段差面42fと接触している。支持部46の中央には、支持部46を幅方向(Y軸方向)に貫通する貫通孔46aが形成されている。貫通孔46aには、ロール軸部44aが通されて、嵌め合わされている。すなわち、支持部46には、ロール軸部44aが嵌め合わされるように貫通孔46aが中央に形成されている。
以上のようにして、固定手段40dは、第2ロール胴部42aとロール軸部44aとの間に設けられる支持部45,46を介して、第2ロール胴部42aをロール軸部44aに固定する。
第2ロール本体部40cは、図1に示すように、第2ロール胴部42bと、固定手段40dと同様の固定手段と、を備える。第2ロール本体部40cは、該固定手段によって第1ロール本体部40aに固定されている。第2ロール胴部42bは、幅方向(Y軸方向)に反転して、第1ロール胴部41の幅方向他方側(−Y側)に配置されている点を除いて、第2ロール胴部42aと同様である。このように、本実施形態において第2ロール胴部42a,42bは、第1ロール胴部41の幅方向の両側にそれぞれ配置されている。
第2ロール胴部42bの幅方向(Y軸方向)の寸法L3は、例えば、第1ロール胴部41の寸法L1よりも小さい。第2ロール胴部42bの寸法L3は、例えば、250mm以上である。第2ロール胴部42aの寸法L2と第2ロール胴部42bの寸法L3とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとを合わせたロール胴部の全長L0は、例えば、6000mmよりも大きい。ロール胴部の全長L0は、ガラス搬送用ロール40によって搬送されるガラスリボンGRの幅方向(Y軸方向)の寸法L4よりも大きい。
図示しない駆動装置によって第1ロール本体部40aが中心軸J周りに回転させられることで、第2ロール本体部40b,40cも共に、中心軸J周りに回転させられる。これにより、第1ロール胴部41の外周面および第2ロール胴部42a,42bの外周面と接触するガラスリボンGRが搬送される。
ガラス搬送用ロール40によって搬送されるガラスリボンGRは、幅方向(Y軸方向)の両端に耳部GRbが形成されている。耳部GRbは、例えば、後述するガラス製造装置1のフロートバス2において、図示しないトップロールがガラスリボンGRに係り合わされて形成される部分である。耳部GRbは、最終的に切断されて製品とならない部分である。耳部GRbの幅方向内側に位置する中央部位GRaが、板厚が調整され製品となる部分である。中央部位GRaは、例えば、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとの繋ぎ目よりも幅方向内側に位置していることが好ましい。なお、耳部GRbは、フュージョン法によってガラス板を製造する際のガラスリボンGRにおいても形成される。
本実施形態によれば、第1ロール本体部40aと第2ロール本体部40b,40cとが設けられ、ガラス搬送用ロール40においてガラスリボンGRと接触するロール胴部として、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとが設けられている。そのため、例えば、従来使用していたロール胴部を第1ロール胴部41とし、第1ロール胴部41に第2ロール胴部42a,42bを連結することで、より幅方向の寸法が大きいガラス搬送用ロール40が得られる。したがって、ガラス搬送用ロール40の製造コストを低減できる。これにより、より大型のガラス板を製造する場合に、大型のガラス板の製造に対応したガラス製造装置の製造コストを低減することができる。
また、例えば、単に幅方向の寸法がより大きいロール胴部を製造して、大型のガラス板の製造に対応したガラス搬送用ロールを製造する場合について考える。この場合、従来使用していたロール胴部を製造する装置(例えば、遠心鋳造機)では、大きさが足りず、ロール胴部を製造できない場合がある。また、製造できた場合であっても、製造したロール胴部を熱処理する熱処理炉に、製造したロール胴部を入れられない場合がある。そのため、幅方向の寸法がより大きいガラス搬送用ロールを製造するために、ロール胴部を製造する装置と熱処理炉との少なくとも一方を新たに用意する必要があり、ガラス搬送用ロールの製造設備を準備するためのコストが増大する場合がある。
この問題に対して、本実施形態によれば、第1ロール胴部41の幅方向の寸法L1と第2ロール胴部42a,42bの幅方向の寸法L2,L3とを、従来のロール胴部の幅方向の寸法以下としつつ、ガラス搬送用ロール40の全長L0を従来よりも大きくできる。そのため、第1ロール胴部41および第2ロール胴部42a,42bを製造する装置、および製造した第1ロール胴部41および第2ロール胴部42a,42bを熱処理する熱処理炉として、既存の設備を利用することができる。したがって、幅方向の寸法がより大きいガラス搬送用ロール40を製造する設備を準備するためのコストを低減できる。
また、例えば、ガラスリボンGRにおいて製品となる中央部位GRaと接触するロール胴部は、繋ぎ目の無い単一の部材であることが好ましい。繋ぎ目において段差等があると、ガラスリボンGRに歪みが生じ、製造されるガラス板の品質が低下する場合があるためである。
一方、ガラスリボンGRの幅方向両側の耳部GRbは、最終的に切断され、製品とならない部分である。そのため、耳部GRbを搬送する部分においては、ロール胴部に繋ぎ目があっても、製造される製品の品質が低下することを抑制できる。
本実施形態によれば、中央部位GRaをガラスリボンGRにおける第1ロール胴部41よりも幅方向内側の部分とし、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとの繋ぎ目と接触する部分を耳部GRbとすることで、ガラス板の品質の低下を抑制しつつ、大型のガラス板を製造することができる。
以上のことを言い換えると、従来はロール胴部を単一の部材で製造しても、ガラスリボンGRの幅方向両側に製品とならない耳部GRbがあるために、ロール胴部の幅方向の寸法よりも耳部GRbの分だけ小さい板ガラスしか製造できなかった。これに対して、本実施形態によれば、耳部GRbを搬送する部分を第2ロール胴部42a,42bとすることで、単一の部材として製造した第1ロール胴部41によって搬送できる中央部位GRaの幅方向の寸法を従来よりも大きくできる。これにより、品質よく製造できるガラス板の寸法を大きくできる。
以上のように、ガラス搬送用ロールの製造設備を、既存の設備から変更することなく、大型のガラス板を製造するためのガラス搬送用ロール40を製造でき、かつ、ガラス搬送用ロール40を用いて製造される大型のガラス板の品質を維持することができる。
なお、例えば、フュージョン法等のフロート法以外のガラス板の製造方法を用いる場合であっても、製造されるガラス板は、ガラスリボンGRの幅方向両側の部分が切断される。したがって、上述した効果は、フロート法以外のガラス板の製造方法においても得られる効果である。
また、例えば、ロール胴部を単一の部材として製造する場合、幅方向の寸法を大きくするほど、ロール胴部の撓みが大きくなる問題がある。ロール胴部の撓みが大きくなると、ガラスリボンGRの徐冷精度が低下する場合があり、製造されるガラス板の品質が低下する場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、それぞれロール軸部44a,44bに固定された第1ロール胴部41および第2ロール胴部42a,42bによってロール胴部が構成されている。そのため、単一の部材としてロール胴部を製造する場合に比べて、ロール胴部の撓みを小さくできる。したがって、本実施形態によれば、製造されるガラス板の品質が低下することを抑制できる。
以上に述べたように、搬送物がガラスリボンGRの場合、搬送ロールによって搬送物の品質を維持しつつ搬送する要求が特に大きい。本実施形態によれば、ガラスリボンGRの品質を維持した状態で、幅方向の寸法がより大きいガラスリボンGRを搬送できるガラス搬送用ロール40が得られる。したがって、本実施形態の構成は、ガラスリボンGRを搬送するガラス搬送用ロールにおいて特に有用な構成である。
また、固定手段40dは、支持部45,46を介して第2ロール胴部42aと第1ロール本体部40aのロール軸部44aとを固定することにより、第1ロール本体部40aと第2ロール本体部40bとを固定する。そのため、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42aとを軸精度よく連結することができる。
また、本実施形態によれば、第2ロール胴部42a,42bは、形状が円筒状であるため、ガラスリボンGRを搬送しやすい。また、第2ロール胴部42a,42bを、第1ロール胴部41に対して軸精度よく連結しやすい。
また、本実施形態によれば、支持部45,46は、形状が円板状である。支持部45,46の中央には、ロール軸部44aが嵌め合わされる貫通孔45a,46aが形成されている。そのため、支持部45,46の構成を簡単にしつつ、支持部45,46によって軸精度よく第2ロール胴部42aとロール軸部44aとを固定できる。
また、本実施形態によれば、支持部45と支持部46との2つの支持部が設けられている。そのため、ロール軸部44aに対して第2ロール胴部42aをより安定して、かつ、より軸精度よく固定することができる。これにより、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42aとをより安定して、かつ、より軸精度よく固定することができる。
特に、本実施形態では、第2ロール胴部42aとの固定箇所が第1ロール胴部41側と逆側(幅方向外側)寄りの支持部45と、第2ロール胴部42aとの固定箇所が第1ロール胴部41側(幅方向内側)寄りの支持部46と、が設けられている。そのため、支持部45と支持部46とによって、第2ロール胴部42aを幅方向両側で支持することができる。したがって、第2ロール胴部42aをロール軸部44aに対して安定して固定することができる。
また、例えば、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42aとの幅方向の間に隙間が設けられる場合、この隙間に異物が挟まる場合がある。この場合、挟まった異物によって、ガラス搬送用ロール40によって搬送されるガラスリボンGRが損傷する場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、第1ロール胴部41の幅方向の端部と第2ロール胴部42aの幅方向の端部とは接触している。そのため、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42aとの幅方向の間に隙間が生じることが抑制され、挟まった異物によってガラスリボンGRが損傷することが抑制される。
また、本実施形態によれば、第1ロール胴部41とロール軸部44a,44bとは、第1ロール胴部41に嵌め合わされた蓋部43a,43bを介して、固定されている。そのため、第1ロール胴部41とロール軸部44a,44bとを軸精度よく固定できる。
また、本実施形態によれば、第1ロール胴部41、蓋部43a,43bおよびロール軸部44a,44bは、溶接によって固定されている。そのため、第1ロール胴部41、蓋部43a,43bおよびロール軸部44a,44bを強固に固定することができる。
また、本実施形態によれば、第2ロール本体部として、第2ロール本体部40bと第2ロール本体部40cとの2つが設けられており、各第2ロール本体部40b,40cの第2ロール胴部42a,42bがそれぞれ第1ロール胴部41の幅方向の両側に配置されている。そのため、ガラス搬送用ロール40の幅方向の寸法をより大きくすることができる。また、ガラスリボンGRの幅方向両側の耳部GRbを両方とも第2ロール胴部42a,42bによって搬送できる。これにより、単一の部材として製造した第1ロール胴部41の幅方向の寸法とほぼ同じ大きさの中央部位GRaを品質よく製造することができる。
また、本実施形態によれば、第2ロール胴部42aは、大内径胴部42gと小内径胴部42hとによって形成される段差部42c,42dを備え、支持部45,46は、段差部42c,42dと接触している。そのため、支持部45,46を幅方向に位置決めすることができる。また、支持部45,46を第2ロール胴部42aに対して、より強固に固定できる。
また、本実施形態によれば、固定手段40dは、ロール軸部44aに嵌め合わされた円筒状の嵌合部47を備えており、支持部45は、嵌合部47を介してロール軸部44aと固定されている。そのため、嵌合部47をロール軸部44aに嵌め合わせることで、固定手段40dをロール軸部44aに対して軸精度よく固定できる。これにより、第2ロール胴部42aを第1ロール本体部40aに対して軸精度よく位置決めすることができる。そのため、第1ロール胴部41の外周面と第2ロール胴部42aの外周面とを精度よく面一にすることができる。したがって、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42aとの繋ぎ目に、ガラスリボンGRにおける中央部位GRaが接触する場合であっても、ガラスリボンGRの品質が低下することを抑制できる。その結果、製造されるガラス板の品質が低下することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、嵌合部47は、大径部47aと、大径部47aよりも外径が小さい小径部47bとを備えており、支持部45には、小径部47bが嵌め合わされた貫通孔45aが形成されている。そのため、支持部45を嵌合部47に対して、軸精度よく固定することができる。また、大径部47aと小径部47bとによって形成された段差部に支持部45を接触させることで、支持部45を幅方向に位置決めすることができる。
また、例えば、ガラス搬送用ロール40は、搬送されるガラスリボンGRを徐冷する徐冷炉内で使用される。徐冷炉内の温度は、例えば、300℃以上、700℃以下程度の高温である。ここで、ガラス搬送用ロール40に残留応力が存在すると、徐冷炉内で熱せられた際にガラス搬送用ロール40に歪みが生じ、搬送するガラスリボンGRの品質が低下する場合がある。そのため、ガラス搬送用ロール40には、残留応力がないことが好ましい。残留応力は、ガラス搬送用ロール40の製造過程において、例えば、溶接を用いた固定を行うことで生じる。ガラス搬送用ロール40の製造過程で残留応力が生じた場合には、熱処理(応力除去焼なまし)を行って残留応力を除去する。
これに対して、本実施形態によれば、第2ロール胴部42a,42bをロール軸部44aに固定する固定手段40dは、ボルト48を備えている。そして、ボルト48によって嵌合部47がロール軸部44aに固定されることで、固定手段40dはロール軸部44aに固定されている。そのため、ロール軸部44aを介して第2ロール胴部42a,42bを第1ロール胴部41と固定しても、残留応力が生じない。したがって、徐冷炉内でガラス搬送用ロール40が残留応力によって歪むことを抑制できる。また、第2ロール胴部42a,42bを第1ロール胴部41と固定した後に熱処理を行う必要がないため、ガラス搬送用ロール40を製造する手間を低減できる。
また、嵌合部47は、幅方向において、ロール軸部44aの軸端側の部分に固定されている。そのため、嵌合部47は、第1ロール胴部41と逆側(幅方向外側)寄りに配置される。これにより、ボルト48を幅方向外側から嵌合部47の雌ネジ孔47cに締め込みやすく、嵌合部47のロール軸部44aに対する固定作業を容易にできる。
なお、ガラスリボンGRを搬送するドロスボックス内の温度も比較的高温で、例えば700℃以上である。そのため、ガラス搬送用ロール40がドロスボックス内で使用されるガラス搬送用ロールであっても、上述したのと同様の作用効果が得られる。
<第2実施形態>
本実施形態は、第1実施形態に対して、固定手段が異なる。図3は、本実施形態のガラス搬送用ロール140の部分を示す断面図である。なお、図3において上記説明と同様の構成については、適宜同一の符号を付し説明を省略する場合がある。
ガラス搬送用ロール140においてロール軸部144aは、図3に示すように、大径軸部144cと、テーパ軸部144dと、小径軸部144eと、を備える。大径軸部144cは、図2に示す第1実施形態のロール軸部44aと同様に第1ロール胴部41に固定される部分である。大径軸部144cは、第1ロール胴部41から幅方向外側に突設されている。テーパ軸部144dは、図3に示すように、大径軸部144cの幅方向外側(+Y側)の端部に接続された部分である。テーパ軸部144dは、大径軸部144cと、小径軸部144eとの間に形成されている。テーパ軸部144dは、幅方向において第1ロール胴部41側(幅方向内側,−Y側)から第1ロール胴部41側と逆側(幅方向外側,+Y側)に向かうに従ってロール軸部144aの外径が小さくなるテーパ形状の外周面を備える。
小径軸部144eは、テーパ軸部144dの幅方向外側(+Y側)の端部に接続されている。すなわち、小径軸部144eは、大径軸部144cの幅方向の第1ロール胴部41側と逆側に設けられている。小径軸部144eは、大径軸部144cよりも外径が小さい。小径軸部144eの幅方向外側(+Y側)の端部は、中心軸J周りに回転可能に支持されている。小径軸部144eにおける幅方向内側(−Y側)の部分、すなわち小径軸部144eにおける幅方向の第1ロール胴部41側の部分の外周面には、雄ネジ部が形成されている。ロール軸部144aのその他の構成は、上述したロール軸部44aの構成と同様である。
ガラス搬送用ロール140において第2ロール本体部140bは、第2ロール胴部42aと、固定手段140dと、を備える。固定手段140dは、支持部145と、嵌合部としてのナット部147と、を備える。支持部145には、支持部145を幅方向(Y軸方向)に貫通する貫通孔145aが形成されている。貫通孔145aの断面(ZX断面)形状は、円形状である。貫通孔145aは、幅方向において第1ロール胴部41側(幅方向内側,−Y側)から第1ロール胴部41側と逆側(幅方向外側,+Y側)に向かうに従って貫通孔145aの内径が小さくなるテーパ状の内周面を備えている。貫通孔145aには、ロール軸部144aのテーパ軸部144dが嵌め合わされている。
ナット部147は、中心を中心軸Jが通る円環状の部材である。ナット部147の内周面には、雌ネジ部が形成されている。ナット部147は、雌ネジ部がロール軸部144aにおける小径軸部144eの雄ネジ部と噛み合わされて、ロール軸部144aに固定されている。ナット部147の幅方向の第1ロール胴部41側(幅方向内側,−Y側)の端部は、支持部145の幅方向の第1ロール胴部41側と逆側(幅方向外側,+Y側)の面と接触している。
ナット部147は、小径軸部144eに締め込まれて、支持部145を幅方向内側(−Y側)に付勢している。これにより、支持部145は、幅方向外側からテーパ軸部144dに付勢される。そのため、支持部145の貫通孔145aの内周面が、ロール軸部144aのテーパ軸部144dの外周面に幅方向外側(+Y側)から押し付けられる。すなわち、テーパ軸部144dの外周面と貫通孔145aの内周面とは、支持部145が幅方向の第1ロール胴部41側と逆側(幅方向外側)からテーパ軸部144dに付勢されることにより、接触して嵌め合わされている。これにより、テーパ軸部144dの外周面と貫通孔145aの内周面との間の摩擦によって、支持部145がロール軸部144aに対して固定されている。
ナット部147は、ガラス搬送用ロール140の回転により緩む可能性がある。そのため、ガラス搬送用ロール140の回転方向と同じ方向にナット部147が回転した際に、ナット部147が締まるように、すなわちナット部147が幅方向内側(−Y側)に移動するように小径軸部144eの雄ネジ部が形成されていることが好ましい。また、小径軸部144eの雄ネジ部の山は、台形状であってもよい。
図3では、ガラス搬送用ロール140の幅方向一方側(+Y側)の端部についてのみ示しているが、ガラス搬送用ロール140の幅方向他方側(−Y側)の端部についても、幅方向(Y軸方向)に反転している点を除いて図3に示す構成と同様である。ガラス搬送用ロール140のその他の構成は、上述した第1実施形態のガラス搬送用ロール40の構成と同様である。
本実施形態によれば、嵌合部としてナット部147が設けられており、ナット部147は、支持部145の幅方向外側の面と接触している。これにより、ナット部147によって、支持部145が幅方向外側に外れることを抑制でき、支持部145をロール軸部144aに固定できる。また、ロール軸部144aを介して第2ロール胴部42aを第1ロール胴部41と固定しても、残留応力が生じず、熱処理を行う必要がない。
また、本実施形態によれば、ナット部147によって、支持部145を幅方向外側からテーパ軸部144dに付勢することで、支持部145をより強固にロール軸部144aに固定できる。
<変形例>
なお、本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成および方法を採用することもできる。
第2ロール胴部42a,42bをロール軸部44a,44bに固定する固定手段は、支持部を介しているならば、特に限定されず、例えば、溶接を用いていてもよい。例えば、第1実施形態において、嵌合部47を溶接によってロール軸部44aに固定してもよいし、嵌合部47を設けずに、支持部45を溶接によってロール軸部44aに直接固定してもよい。嵌合部47とロール軸部44aとを溶接によって固定する場合、嵌合部47をロール軸部44aに嵌め合わせた後、ボルト48を締め込む代わりに、溶接によって嵌合部47とロール軸部44aとを固定する。
また、例えば、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとの繋ぎ目を外周面側から溶接して、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとを固定してもよい。この場合、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとの繋ぎ目に径方向内側に窪む凹部を設けてもよい。この場合、凹部の内側を溶接して、溶接部を凹部の内部に形成する。これにより、ロール胴部の外周面において溶接部が径方向外側に突出することが抑制され、搬送するガラスリボンGRが損傷することを抑制できる。
また、第1実施形態において第2ロール胴部42a、支持部45,46およびロール軸部44aが溶接されていてもよい。この場合、第2ロール胴部42a、支持部45,46およびロール軸部44aの固定を強固にできる。第2ロール胴部42a、支持部45,46およびロール軸部44aとの溶接部分は、パネルヒーター等によって部分的に熱処理されることが好ましい。これにより、第2ロール胴部42aの残留応力を除去することができる。
また、第2ロール胴部42a,42bをロール軸部に固定する固定手段は、ボルト48およびナット部147以外のネジ部を備える構成としてもよい。例えば、固定手段は、支持部46と蓋部43aとを固定するボルトを備えていてもよい。
また、第1実施形態において嵌合部47の代わりに、ロール軸部44aと支持部45との間に配置された部分において内径および外径を可変な筒状部材を用いてもよい。この場合、筒状部材におけるロール軸部44aと支持部45との間に配置された部分の内径を小さくすると共に外径を大きくする。これにより、筒状部材の内周面がロール軸部44aの外周面に押し付けられると共に、筒状部材の外周面が支持部45の貫通孔45aの内周面に押し付けられる。したがって、各面同士の間の摩擦力によって、筒状部材を介してロール軸部44aと支持部45とが固定される。
上記のような筒状部材は、例えば、径方向に重ね合わされた内筒と外筒とで構成されてもよい。内筒の外周面と外筒の内周面とはテーパ面であり、互いに接触している。各筒は互いにネジによって固定されており、ネジの締め込み量に応じて、各筒同士の幅方向の相対位置が変化する。各筒同士の幅方向の相対位置が変化することで、各筒のテーパ面同士の接触位置が変化し、筒状部材の内径および外径が変化する。このような構成を備える筒状部材としては、例えば、株式会社椿本チエイン製のパワーロック(登録商標)等を用いることができる。
また、第2ロール胴部42a,42bをロール軸部に固定する固定手段は、ネジ部以外の残留応力が生じない他の固定手段であってもよい。この場合においても、第2ロール胴部42a,42bをロール軸部に固定した後の熱処理は不要である。
また、第2ロール胴部42a,42bの幅方向の端部と第1ロール胴部41の幅方向の端部とは、周方向の一部において接触し、周方向の他の部分において接触していなくてもよい。また、第2ロール胴部42a,42bの幅方向の端部は、第1ロール胴部41の幅方向の端部と接触していなくてもよい。
また、第2ロール本体部は、いずれか一方のみが設けられてもよい。すなわち、第2ロール胴部42a,42bは、いずれか一方のみが設けられてもよい。
また、第1ロール胴部41の外周面と第2ロール胴部42a,42bの外周面とには、溶射によって皮膜が設けられてもよい。この場合、第2ロール胴部42a,42bの固定手段としては、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとの繋ぎ目を固定する溶接部以外を採用することが好ましい。皮膜が形成される各ロール胴部の外周面に溶接部が設けられていると、溶接時に溶接部に溶け込んだガスが溶射の熱によって漏れ出し、皮膜に孔が形成される場合があるためである。
また、例えば、第2ロール胴部42a,42bをロール軸部に固定した後に、第1ロール胴部41と第2ロール胴部42a,42bとの繋ぎ目部分に切削加工を施してもよい。これにより、第1ロール胴部41の外周面と第2ロール胴部42a,42bの外周面とをより精度よく面一にでき、製造されるガラス板の品質を向上できる。
また、支持部は、第2ロール胴部42aとロール軸部とを固定できるならば、特に限定されない。支持部は、形状がホイール状であってもよいし、スポーク状であってもよい。
また、第2実施形態において、ナット部147は、ガラス搬送用ロール140の回転により緩む可能性があるため、ナット部147の幅方向外側(+Y側)の端部は、溶接によって小径軸部144eと固定されていてもよい。また、ナット部147の幅方向外側(+Y側)にさらにナットを設け、ナット部147の幅方向外側(+Y側)の端部にナットを押圧してナット部147を固定してもよい。
<ガラス製造装置の実施形態>
次に、上述したガラス搬送用ロールの各実施形態が用いられる装置の一例として、ガラス製造装置について説明する。図4は、本実施形態のガラス製造装置1の部分を示す断面図である。
図4に示すガラス製造装置1は、フロート法を用いてフロートガラスを製造するガラス製造装置である。ガラス製造装置1は、ガラスリボンGRを成形するフロートバス(成形炉)2と、フロートバス2で成形されたガラスリボンGRを搬送するドロスボックス6と、ドロスボックス6から搬送されるガラスリボンGRを徐冷する徐冷炉10と、を備える。フロートバス2とドロスボックス6と徐冷炉10とは、この順で並んで設けられている。
フロートバス2は、ボトム18と、ルーフ16と、を備える。ボトム18には、溶融金属Mが貯留されている。溶融金属Mは、例えば、溶融スズ、溶融スズ合金等である。ルーフ16は、ボトム18の上側を覆っている。フロートバス2の上部には、ルーフ16によって囲まれた空間D1が設けられている。空間D1は、フロートバス2内の溶融金属Mが酸化することを抑制するために、還元性(非酸化性)ガスで満たされている。還元性ガスとしては、例えば、窒素と水素との混合ガスが挙げられる。
フロートバス2の上流側(−X側)には、図示しないガラス溶解炉が接続されている。ガラス溶解炉は、ガラス原料を溶解して溶融ガラスを得た後、上流側(−X側)から溶融金属Mの表面上に溶融ガラスを供給する。
ドロスボックス6は、フロートバス2の下流側(+X側)に設けられている。ドロスボックス6は、ガラス搬送用ロール50を備える。ガラス搬送用ロール50は、溶融金属Mの表面で成形されたガラスリボンGRを溶融金属Mの表面から引き上げて、徐冷炉10へと搬送するリフトアウトロールである。本実施形態においては、ガラス搬送用ロール50は、例えば、3つ設けられている。ガラス搬送用ロール50の構成は、上述した第1実施形態のガラス搬送用ロール40の構成と同様である。ドロスボックス6の空間D2は、フロートバス2内の還元性ガスがドロスボックス6内に流れるため、還元性雰囲気で満たされている。
徐冷炉10は、ドロスボックス6の下流側(+X側)に設けられている。徐冷炉10は、金属製の炉殻36により通路型に構成されている。徐冷炉10は、上述した第1実施形態のガラス搬送用ロール40を複数備える。
本実施形態のガラス製造装置1においてガラス搬送用ロール40は、徐冷炉10内においてガラスリボンGRを搬送するレヤーロールである。ガラス搬送用ロール40は、搬送方向(X軸方向)に沿って等間隔で複数配置されている。ガラスリボンGRは、ガラス搬送用ロール40によって、下流側(+X側)に引っ張られることで、徐冷炉10内を上流側(−X側)から下流側(+X側)へと搬送される。
徐冷炉10の空間D3は、酸素を含む雰囲気で満たされている。徐冷炉10は、例えば、搬送方向(X軸方向)の寸法が数十m程度の長い設備である。なお、徐冷炉10の搬送方向の寸法は、数十m程度に限られず、製造するガラスリボンGRの種類、大きさ、品質、および製造される規模等に応じて、好適な寸法とされる。
徐冷炉10は、フロートバス2で成形されたガラスリボンGRをガラスの歪点温度以下まで徐冷する。徐冷炉10内の温度は、上流側(−X側)において、例えば、700℃程度であり、下流側(+X側)において、例えば、300℃程度である。
ガラス製造装置1内において、図示しないガラス溶解炉からフロートバス2に流入した溶融ガラスは、溶融金属Mの表面を上流側(−X側)から下流側(+X側)に流動する。これにより、溶融ガラスは帯板状のガラスリボンGRに成形される。成形されたガラスリボンGRは、ドロスボックス6に設けられたガラス搬送用ロール50によって引き出され、徐冷炉10へと搬送される。徐冷炉10に搬送されたガラスリボンGRは、徐冷炉10内に設けられたガラス搬送用ロール40で搬送されながら、徐冷される。徐冷炉10において徐冷されたガラスリボンGRは、切断装置で所定の寸法に切断され、目的の大きさのガラス板が得られる。このようにして、ガラス製造装置1を用いてガラス板が製造される。
なお、ガラス搬送用ロール40,50が用いられるガラス製造装置1は、フロート法以外の製造方法によってガラス板を製造する製造装置であってもよい。例えば、ガラス搬送用ロール40,50が用いられるガラス製造装置は、フュージョン法によってガラス板を製造する製造装置であってもよい。また、ガラス製造装置1に用いられるガラス搬送用ロールは、第2実施形態のガラス搬送用ロール140であってもよい。
また、本実施形態のガラス製造装置1において製造されるガラスは、特に限定されない。ガラス製造装置1は、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等、種々のガラスの製造に適用可能である。また、製造されるガラスの用途は、建築用、車両用、フラットパネルディスプレイ用、電子デバイスにおけるカバーガラス用、磁気ディスク用、太陽電池用等、種々の用途が挙げられる。
上述したように、ドロスボックス6内または徐冷炉10内において、ガラス搬送用ロール40,50を用いてガラスリボンGRを搬送する場合であっても、ガラス搬送用ロール40,50が残留応力によって歪むことを抑制できる。そのため、ガラス製造装置1によって製造されるガラス板の品質を向上させることができる。
<ガラス製造方法の実施形態>
次に、上述したガラス製造装置1を用いたガラス製造方法について説明する。図5は、本発明の一実施形態におけるフロート法による板ガラスの採板模式図である。図6は、本発明の別の実施形態におけるフロート法による板ガラスの採板模式図である。なお、図5、図6では、製品とならない耳部GRbを省略している。フロート法は、他のガラス板の製造方法に比べて、幅方向の寸法が比較的大きいガラスリボンGRを製造することができる。そのため、例えば、フロート法では、ガラスリボンGRから、幅方向に2枚以上のガラス板を切り出して、ガラス板の製造効率を向上させることもできる。この場合、ガラス板の大きさを大きくすると、ガラス板が大きくなった分の幅方向の寸法に、幅方向に切り出される枚数を乗じた分だけ、ガラスリボンGRの幅方向の寸法が大きくなる。したがって、フロート法においては、ガラスリボンGRを搬送するガラス搬送用ロールを大型化する要求が特に大きく、本実施形態のガラス搬送用ロール40による効果を特に大きく得られる。
例えば、図5に示す態様では、板ガラスから2500mm×2200mm(G8)のガラス板を幅方向(Y軸方向)に2枚(部位Lおよび部位R)、1850mm×1500mm(G6)のガラス板を幅方向(Y軸方向)に3枚(部位L、部位Cおよび部位R)採板する。製品となる中央部位GRaの幅方向の寸法は、4.5m以上が好ましく、5m以上がより好ましく、5.5m以上がさらに好ましい。また、ガラス製造装置1は、板ガラスから3130mm×2880mm(G10)のガラス板、またはG10よりも寸法が大きいガラス板を採板する構成であってもよい。
図6に示す態様は、製品となる中央部位GRaの幅方向の寸法が、図5に示す態様よりも大きい。図6に示す態様では、板ガラスから3370mm×2940mm(G10.5)のガラス板を幅方向(Y軸方向)に2枚(部位Lおよび部位R)採板する。また、G10.5のガラス板を幅方向に1枚、G6のガラス板を幅方向に2枚採板する。本実施態様では、G10.5のガラス板を幅方向に1枚、G8のガラス板を幅方向に1枚採板してもよい。また、G6のガラス板を幅方向に4枚採板してもよい。
ガラス板を液晶ディスプレイ用ガラス基板に用いる場合、ガラス板の板厚は、0.5mm以下であることが好ましく、0.4mm以下であることがより好ましく、0.3mm以下であることがさらに好ましい。また、ガラス板の板厚偏差は、20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。
<ガラス搬送用ロールの製造方法の実施形態>
次に、上述した第1実施形態のガラス搬送用ロール40の製造方法について説明する。図7は、第1実施形態のガラス搬送用ロール40の製造方法の手順を示すフローチャートである。図7に示すように、本実施形態のガラス搬送用ロール40の製造方法は、第1ロール胴部形成工程S1と、第1熱処理工程S2と、第1固定工程S3と、第2熱処理工程S4と、第2ロール胴部形成工程S5と、第3熱処理工程S6と、第2固定工程S7と、第4熱処理工程S8と、第3固定工程S9と、を含む。
第1ロール胴部形成工程S1は、第1ロール胴部41を形成する工程である。第1ロール胴部41は、例えば、遠心鋳造によって形成される。第1熱処理工程S2は、第1ロール胴部41を熱処理する工程である。第1熱処理工程S2において行う熱処理は、鋳造によって生じた第1ロール胴部41の残留応力を除去する応力除去焼なましである。第1熱処理工程S2においては、第1ロール胴部41の全体を熱処理炉内に入れ、第1ロール胴部41に熱を加えて、残留応力を除去する。熱処理炉内の温度は、例えば、900℃程度である。
第1固定工程S3は、第1ロール胴部41とロール軸部44a,44bとを固定する工程である。本実施形態の第1固定工程S3においては、溶接により第1ロール胴部41とロール軸部44a,44bとを固定する。まず、ロール軸部44aの幅方向内側の端部を蓋部43aの貫通孔43cに通し、ロール軸部44aと蓋部43aとを溶接によって固定する。ロール軸部44aと蓋部43aとの溶接は、例えば、幅方向両側から行う。これにより、溶接部49b,49cが形成される。
次に、蓋部43aを第1ロール胴部41の開口に嵌め合わせて、蓋部43aと第1ロール胴部41とを溶接によって固定する。蓋部43aと第1ロール胴部41との溶接は、幅方向外側から行う。これにより、溶接部49aが形成され、蓋部43aを介して第1ロール胴部41とロール軸部44aとが固定される。同様にして、ロール軸部44bと蓋部43bと第1ロール胴部41とを溶接によって固定する。
この工程により、蓋部43a,43bを介して第1ロール胴部41とロール軸部44a,44bとが固定され、第1ロール本体部40aが形成される。
第2熱処理工程S4は、第1ロール胴部41とロール軸部44aとを熱処理する工程である。本実施形態の第2熱処理工程S4においては、第1ロール胴部41とロール軸部44aとにおける溶接された部分、すなわち溶接部49a〜49cを熱処理する。第2熱処理工程S4において行う熱処理は、溶接によって生じた溶接部49a〜49cの残留応力を除去する応力除去焼なましである。第2熱処理工程S4においては、例えば、熱処理炉内で溶接部49a〜49cを加熱し、熱処理を行う。なお、第2熱処理工程S4における熱処理をバンドヒーターで行ってもよい。この場合、バンドヒーターは、溶接部49aを加熱する。
第2ロール胴部形成工程S5は、第2ロール胴部42a,42bを形成する工程である。第2ロール胴部42a,42bは、例えば、遠心鋳造によって形成される。第3熱処理工程S6は、第2ロール胴部42a,42bを熱処理する工程である。第3熱処理工程S6において行う熱処理は、鋳造によって生じた第2ロール胴部42a,42bの残留応力を除去する応力除去焼なましである。第3熱処理工程S6においては、第2ロール胴部42a,42bの全体を熱処理炉内に入れ、第2ロール胴部42a,42bに熱を加えて、残留応力を除去する。熱処理炉内の温度は、例えば、900℃程度である。なお、第2ロール胴部42a,42bの寸法L2,L3は、第1ロール胴部41の寸法L1に比べて小さいので、第3熱処理工程S6は省略してもよい。この場合、第2ロール胴部42a,42bを熱処理する工程は、第4熱処理工程S8のみとなる。
第2固定工程S7は、第2ロール胴部42aと第2ロール胴部42bとに、それぞれ支持部45,46および嵌合部47を溶接によって固定する工程である。
第4熱処理工程S8は、第2固定工程S7において溶接によって固定された部分を熱処理する工程である。第4熱処理工程S8において行う熱処理は、第2固定工程S7において溶接によって生じた残留応力を除去する応力除去焼なましである。第4熱処理工程S8においては、例えば、第2ロール本体部40b,40c全体を熱処理炉内に入れ、第2ロール本体部40b,40cに熱を加えて、残留応力を除去する。熱処理炉内の温度は、例えば、900℃程度である。
第3固定工程S9は、第2ロール胴部42aを、第1ロール胴部41と幅方向に並んだ状態で、第2ロール胴部42aとロール軸部44aとの間に設けられる支持部45,46を介して、ロール軸部44aに固定する工程である。図2に示すように、嵌合部47を幅方向外側(+Y側)からロール軸部44aに嵌め合わせる。そして、第2ロール胴部42aの幅方向内側(−Y側)の端部が第1ロール胴部41の幅方向外側の端部と接触するまで、支持部45,46と第2ロール胴部42aとが固定された嵌合部47を、幅方向内側に移動させる。
この状態で、複数のボルト48を各雌ネジ孔47cに嵌合部47の径方向外側から締め込み、嵌合部47をロール軸部44aに固定する。このようにして、第2ロール胴部42aを、第1ロール胴部41と幅方向(Y軸方向)に並んだ状態で、ボルト48によってロール軸部44aに固定する。これにより、第1ロール本体部40aに固定された第2ロール本体部40bが形成される。同様にして、第2ロール胴部42bをロール軸部44bに固定し、第1ロール本体部40aに固定された第2ロール本体部40cを形成する。
以上の工程により、第1ロール本体部40aと第2ロール本体部40b,40cとが固定された第1実施形態のガラス搬送用ロール40が製造される。
本実施形態のガラス搬送用ロールの製造方法によれば、上述したように、ガラス板の製造コストを低減できる。
なお、上記説明した各構成および各方法は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
1…ガラス製造装置、2…フロートバス(成形炉)、6…ドロスボックス、10…徐冷炉、40,50,140…ガラス搬送用ロール、40a…第1ロール本体部、40b,40c,140b…第2ロール本体部、40d,140d…固定手段、41…第1ロール胴部、42a,42b…第2ロール胴部、42c,42d…段差部、42g…大内径胴部、42h…小内径胴部、43a,43b…蓋部、43c,43d…貫通孔(蓋部の貫通孔)、45a,46a,145a…貫通孔(支持部の貫通孔)、44a,44b,144a…ロール軸部、45,46,145…支持部、47…嵌合部、47a…大径部、47b…小径部、47c…雌ネジ孔、48…ボルト、144c…大径軸部、144d…テーパ軸部、144e…小径軸部、147…ナット部(嵌合部)GR…ガラスリボン

Claims (24)

  1. 第1ロール本体部と、第2ロール本体部と、を備えるガラス搬送用ロールであって、
    前記第1ロール本体部は、第1ロール胴部と、ロール軸部と、を備え、
    前記第1ロール胴部は、所定方向に延び、
    前記ロール軸部は、前記第1ロール胴部に固定され、前記第1ロール胴部よりも前記所定方向に突出し、
    前記第2ロール本体部は、第2ロール胴部と、固定手段と、を備え、
    前記第2ロール胴部は、前記所定方向に延び、前記第1ロール胴部と前記所定方向に並んで配置され、前記ロール軸部の径方向外側を囲み、
    前記固定手段は、前記第2ロール胴部と前記ロール軸部との間に設けられる支持部を介して、前記第2ロール胴部を前記ロール軸部に固定する、
    ことを特徴とするガラス搬送用ロール。
  2. 前記第2ロール胴部は、形状が円筒状である、請求項1に記載のガラス搬送用ロール。
  3. 前記固定手段の支持部は、形状が円板状、ホイール状またはスポーク状であり、前記ロール軸部が嵌め合わされるように貫通孔が中央に形成される、請求項1または2に記載のガラス搬送用ロール。
  4. 前記固定手段は、前記支持部を複数備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロール。
  5. 前記第1ロール胴部と前記第2ロール胴部とは外径が同一であり、
    前記第1ロール胴部の前記所定方向の一方側の端部は、前記第2ロール胴部の前記所定方向の他方側の端部と接触している、請求項1から4のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロール。
  6. 前記第1ロール本体部は、蓋部を備え、
    前記第1ロール胴部は、前記所定方向に開口した円筒状であり、
    前記蓋部は、円板状であり、前記第1ロール胴部の開口に嵌め合わされ、かつ、中央に形成された貫通孔を介して、前記ロール軸部に固定されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロール。
  7. 前記第1ロール本体部は、前記第1ロール胴部、前記蓋部および前記ロール軸部が溶接されて構成されている、請求項6に記載のガラス搬送用ロール。
  8. 前記ロール軸部は、前記第1ロール胴部よりも前記所定方向の両側に突出しており、
    前記第2ロール胴部は、前記第1ロール胴部の前記所定方向の両側にそれぞれ配置されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロール。
  9. 前記第2ロール胴部は、大内径胴部と、該大内径胴部よりも内径が小さい小内径胴部と、該大内径胴部と該小内径胴部とによって形成される段差部と、を備え、
    前記支持部は、前記段差部と接触している、請求項1から8のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロール。
  10. 前記固定手段は、前記ロール軸部に嵌め合わされた円筒状の嵌合部を備え、
    前記嵌合部は、前記ロール軸部に固定されており、
    前記支持部は、前記嵌合部によって前記ロール軸部と固定されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロール。
  11. 前記支持部は、前記第2ロール胴部と前記嵌合部との間に設けられ、
    前記嵌合部は、大径部と、前記大径部よりも外径が小さい小径部と、を備え、
    前記小径部は、前記大径部の前記所定方向の前記第1ロール胴部側に設けられ、
    前記支持部には、前記小径部が嵌め合わされた貫通孔が形成されている、請求項10に記載のガラス搬送用ロール。
  12. 前記嵌合部は、前記嵌合部の壁部を径方向に貫通する雌ネジ孔を備え、
    前記固定手段は、前記雌ネジ孔を介して前記嵌合部と前記ロール軸部とを固定するボルトを備え、
    前記嵌合部は、前記所定方向において、前記ロール軸部の軸端側の部分に固定される、請求項10または11に記載のガラス搬送用ロール。
  13. 前記ロール軸部は、大径軸部と、前記大径軸部よりも外径が小さい小径軸部と、を備え、
    前記大径軸部は、前記第1ロール胴部から突設され、
    前記小径軸部は、前記大径軸部の前記所定方向の前記第1ロール胴部側と逆側に設けられ、前記所定方向の前記第1ロール胴部側の部分の外周面に雄ネジ部が形成され、
    前記嵌合部は、内周面に雌ネジ部が形成されているナット部であり、
    前記ナット部は、前記雌ネジ部が前記小径軸部の雄ネジ部と噛み合わされて、前記所定方向の前記第1ロール胴部側の端部が、前記支持部の前記所定方向の前記第1ロール胴部側と逆側の面と接触している、請求項10に記載のガラス搬送用ロール。
  14. 前記ロール軸部は、テーパ軸部を備え、
    前記テーパ軸部は、前記大径軸部と、前記小径軸部との間に形成され、前記所定方向において前記第1ロール胴部側から前記第1ロール胴部側と逆側に向かうに従って外径が小さくなるテーパ形状の外周面を備え、
    前記支持部には、前記ロール軸部が嵌め合わされた貫通孔が形成され、
    前記貫通孔は、前記所定方向において前記第1ロール胴部側から前記第1ロール胴部側と逆側に向かうに従って内径が小さくなるテーパ形状の内周面を備え、
    前記外周面と前記内周面とは、前記支持部が前記所定方向の前記第1ロール胴部側と逆側から前記テーパ軸部に付勢されることにより、接触して嵌め合わされている、請求項13に記載のガラス搬送用ロール。
  15. 前記第2ロール胴部、前記支持部および前記ロール軸部は、溶接されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロール。
  16. 前記第1ロール胴部と前記第2ロール胴部とを合わせたロール胴部の全長は、6000mmよりも大きい、請求項1から15のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロール。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載のガラス搬送用ロールを備えるガラス製造装置。
  18. ガラス板を製造するガラス製造装置であって、
    ガラスリボンを成形する成形炉と、前記ガラスリボンを徐冷する徐冷炉と、を備え、
    前記徐冷炉内において、前記ガラス搬送用ロールを用いて前記ガラスリボンを搬送する、請求項17に記載のガラス製造装置。
  19. フロートガラスを製造するガラス製造装置であって、
    ガラスリボンを成形するフロートバスと、前記フロートバスで成形された前記ガラスリボンを搬送するドロスボックスと、前記ドロスボックスから搬送される前記ガラスリボンを徐冷する徐冷炉と、を備え、
    前記ドロスボックス内または前記徐冷炉内において、前記ガラス搬送用ロールを用いて前記ガラスリボンを搬送する、請求項17に記載のガラス製造装置。
  20. 請求項17から19のいずれか一項に記載のガラス製造装置を用いるガラス製造方法。
  21. ガラスリボンにおいて製品となる中央部位の幅方向の寸法は、4.5m以上である、請求項20に記載のガラス製造方法。
  22. 所定方向に延びた第1ロール胴部と、前記第1ロール胴部よりも前記所定方向に突出したロール軸部と、を備える第1ロール本体部を備えるガラス搬送用ロールの製造方法であって、
    前記第1ロール胴部と前記ロール軸部とを固定する工程と、
    前記第1ロール胴部と前記ロール軸部とを熱処理する工程と、
    前記所定方向に延び、前記ロール軸部の径方向外側を囲む第2ロール胴部を、前記第1ロール胴部と前記所定方向に並んだ状態で、前記第2ロール胴部と前記ロール軸部との間に設けられる支持部を介して、前記ロール軸部に固定する工程と、
    を含むことを特徴とするガラス搬送用ロールの製造方法。
  23. 前記第2ロール胴部は、形状が円筒状である、請求項22に記載のガラス搬送用ロールの製造方法。
  24. 前記第1ロール胴部と前記ロール軸部とを固定する工程においては、溶接により前記第1ロール胴部と前記ロール軸部とを固定し、
    前記第1ロール胴部と前記ロール軸部とを熱処理する工程においては、前記第1ロール胴部と前記ロール軸部とにおける溶接された部分を熱処理する、請求項22または23に記載のガラス搬送用ロールの製造方法。
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