次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての演出表示部(表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するよう発光装飾部(発光手段)18が配設されると共に、中枠12の上隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記発光装飾部18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記演出表示部17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記発光装飾部18やスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記演出表示部17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の演出表示部やドットマトリックス式の演出表示部等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
図1に示す如く、パチンコ機10の前面側(具体的には上球受け皿14の上面)には、遊技者が操作可能な操作ボタン(操作手段)36,37が設けられている。操作ボタン36,37の夫々は、押下操作を検出する操作検出センサ(遊技操作検出手段)36a,37aを個別に備えており、遊技者により操作ボタン36,37が押下操作されることで操作信号を演出制御基板65の演出制御CPU65aに出力するよう構成されている。なお、演出制御CPU65aは、後述する所定の有効期間において、操作検出センサ36a,37aからの操作信号を受け付けるよう構成されて、後述する段階変化演出の段階表示や特定予告演出を表示させ得るようになっている。また、操作ボタン36,37の内部には、図示しないLED等の発光体が配設され、該発光体を発光することで、操作ボタン36,37の操作タイミングを知らせ得るよう構成されている。
前記パチンコ機10の裏側には、図示しないが、球払出装置を駆動制御する払出制御基板(払出制御手段)、前記打球発射装置を駆動制御する発射制御基板等が配設されている。前記払出制御基板は、前記パチンコ機10の後側に配設されるメイン制御基板(図8参照)60に配線接続されており、該メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから出力された制御信号が払出制御基板に入力され、該制御信号に基づいて払出制御基板が球払出装置を制御することで、所要数のパチンコ球を賞球として払い出すよう構成される。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に、前記演出表示部17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、特別入賞部40、ゲート部47、普通入賞部49等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して演出表示部17の表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右側下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞口41を有する特別入賞部(入賞手段)40が取り付けられている。
(枠状装飾体25について)
前記遊技盤20に配設される前記枠状装飾体25は、図2に示す如く、前記演出表示部17の表示面17aを前側に臨ませる表示窓口25aを画成する上枠部38aの下側に、可動演出装置80を前側に臨ませる演出用窓口25bを画成する下枠部38bが連設されている。なお、下枠部38bは、上枠部38aに対して左右方向の寸法が小さく設定されて、該下枠部38bの左右両側の遊技領域20aに、特別入賞部40や普通入賞部49を設置するスペースを確保するよう構成される。
ここで、前記枠状装飾体25(上枠部38aおよび下枠部38b)は、その全周に亘って前記遊技盤20の前面から前方へ突出するよう形成されて、前記遊技領域20aと表示窓口25aおよび演出用窓口25bとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体25の窓口25a,25b内側に進入しないようになっている。すなわち、実施例の遊技領域20aは、前記枠状装飾体25の左側に画成される第1球流下経路と、当該枠状装飾体25の右側に画成される第2球流下経路とに区画されて、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下経路または第2球流下経路をパチンコ球が流下するようになっている。
前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口30,31,41,49aが適宜の位置に設けられており、各入賞口30,31,35a,41へのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサ34,35,44,49bの検出)を賞球の払出条件として、各入賞口毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立すると共に図柄変動演出(後述する特図変動表示)の開始条件が成立する始動入賞口(始動入賞手段)30,31と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞口(特別入賞手段)41と、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する普通入賞口49aとが設けられている。具体的に、前記始動入賞口30,31は、前記枠状装飾体25の左右側部に夫々設けられ、前記特別入賞口41は、前記遊技領域20aの第2球流下経路に設けられると共に、前記普通入賞口49aは、遊技領域20aの第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、当り遊技として、当り遊技後の遊技状態が当り遊技の種類に応じて定まる当り遊技が設定されており、以下大当り遊技と表示する場合もある。
(第1始動入賞口30および第2始動入賞口31について)
前記枠状装飾体25に、第1始動入賞口(始動入賞部)30および第2始動入賞口(始動入賞部)31が設けられている。第1始動入賞口30は、図2に示す如く、枠状装飾体25における上枠部38aの左下部に設けられる。この第1始動入賞口30は、枠状装飾体25の左側に画成される遊技領域20a(第1球流下経路)に向けて常に開口する常時開放型の入賞口とされ、枠状装飾体25の左側の遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能に構成される。前記第2始動入賞口31は、図2に示す如く、枠状装飾体25における上枠部38aの右下部に設けられる。この第2始動入賞口31は、枠状装飾体25の右側に画成される遊技領域20a(第2球流下経路)に向けて開口するように設けられる。また枠状装飾体25に、第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って開閉部材33が第2始動入賞口31を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、図2において開閉部材33の開放位置を二点鎖線で示してある。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口30は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31は、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20aの第1球流下経路を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が低くなるよう設定されている。一方で、前記開閉部材33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31に案内されることで、前記遊技領域20aの第1球流下経路を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口31を開放させるようにしてもよい。
また、前記第1および第2始動入賞口30,31に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34,35(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34,35は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサ34,35からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口30に対応した始動入賞検出センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口31に対応した始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では2個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を同数にしてもよく、また第1始動入賞口30への入賞時よりも第2始動入賞口31への入賞時の払い出し賞球数を多くすることも可能である。
また、始動入賞検出センサ34,35によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件(始動条件)として、前記メイン制御CPU60aが各種情報(後述する各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記演出表示部17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記演出表示部17での図柄変動演出の結果、該演出表示部17に所定の組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34,35が始動入賞口30,31毎に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口30に対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34と指称し、第2始動入賞口31に対応するセンサを第2始動入賞検出センサ35と指称するものとする。また、メイン制御基板60は、第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35からの検出信号を受信すると、払出制御基板(図示せず)に制御信号を出力して、前記球払出装置に所定数の賞球を払い出させるよう構成される。なお、球払出装置から払い出される賞球数は、前述したようにパチンコ球が入賞した始動口毎に予め設定されている。
(特別入賞部40について)
前記特別入賞部40は、図2に示すように、前記枠状装飾体25における下枠部38bより右側の遊技領域20aに配置されている。この特別入賞部40は、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する開閉体(開閉部材)43,43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉体43,43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、特別入賞口41を挟む左右両側に開閉体43,43が設けられており、特別入賞ソレノイド42の駆動に伴って一対の開閉体43,43が揺動することで特別入賞口41を開閉するよう構成されている。また、前記特別入賞部40には、前記特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、特別入賞検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに出力し、メイン制御CPU60aは、特別入賞検出センサ44からの球検出信号の入力を賞球の払出条件として前記払出制御基板に制御信号を出力して前記球払出装置に予め設定された数(実施例では14個)の賞球を払い出させるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞口41を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(普通入賞部49について)
前記普通入賞部49に設けられる普通入賞口49aは、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞し得るよう構成されている。また、前記普通入賞部49には、該普通入賞口49aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ49b(図8参照)が設けられている。前記普通入賞検出センサ49bは、前記メイン制御基板60に配線接続されており、普通入賞検出センサ49bからの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、普通入賞検出センサ49bによるパチンコ球の検出(すなわち普通入賞口49aへのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御基板60が所定数(実施例では5個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。
前記遊技盤20には、図2に示すように、前記遊技領域20aの第1球流下経路に、所定数(実施例では3つ)の普通入賞口49aが設けられた普通入賞部49が前記第1始動入賞口30の下方に位置するよう配設されており、該第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞機会を優先して確保すると共に、当該第1始動入賞口30に入賞しなかったパチンコ球が普通入賞口49aに入賞し得るようになっている。また、前記遊技領域20aの第2球流下経路には、所定数(実施例では1つ)の普通入賞口49aが設けられた普通入賞部49が設けられると共に、該第2球流下経路の普通入賞口49aが前記第2始動入賞口31の下方に位置するよう構成されており、該第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞機会を優先して確保すると共に、当該第2始動入賞口31に入賞しなかったパチンコ球が普通入賞口49aに入賞し得るようになっている。また、前記普通入賞部49には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを確認することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで,実施例の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各表示として、後述する特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56等が設けられている。なお前記遊技情報表示部Mは、前記遊技盤20の盤面と略同一面上に位置するよう前記第1球流下経路に配設された普通入賞部49に設けられた透視板49c(図2参照)の裏側に設けられている。
(ゲート部47について)
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の右側には、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部47が設けられている。前記ゲート部47にはゲートセンサ48(図8参照)が配設されており、該ゲート部47を通過するパチンコ球をゲートセンサ48で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサ48は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部47のパチンコ球の通過)に伴って各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ48によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口31を開放するか否かを決定する入賞口開放判定手段として機能している。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31への入賞を契機として行われる特図当り抽選(特図当り判定)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口30への入賞(第1始動入賞検出センサ34による検出)を契機として変動表示を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口31への入賞(第2始動入賞検出センサ35による検出)を契機として変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部は小数点表示可能な7セグメント表示部により構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、複数個のLEDにより構成された表示部であったり、ドットマトリックス表示部、小型の液晶表示部、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、当りの当選を認識し得る当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄やはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、大当り表示としての特図が表示されることで、当り表示に対応した大当り遊技が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後で詳細に説明する。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される始動情報としての入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した際に取得される始動情報としての入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、左右に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部47のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り抽選(普図当り判定)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を表示するようになっている。具体的には、左側LEDだけが点灯する発光態様および右側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示部55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部47をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(演出表示部17について)
前記演出表示部17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の演出表示部17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の演出表示部17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の演出表示部17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
また、前記演出表示部17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示部17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記演出表示部17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、演出表示部17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、前記演出表示部17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。なお、実施例では、第1始動入賞検出センサ34の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として600ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサ35の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として600msが設定されている。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと演出表示部17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと演出表示部17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例に係る演出表示部17には、各図柄列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。実施例の飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記演出表示部17における各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技(大当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、演出表示部17に表示される当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、演出表示部17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の有効停止位置27の何れか(例えば中図柄列の有効停止位置)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、演出表示部17に表示される大当り示唆表示となる。一方で、演出表示部17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、演出表示部17のはずれ表示となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせを所定の演出(例えば、所定の大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一で、右図柄列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、前記演出表示部17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、演出表示部17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、演出表示部17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変更することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞機会を高めることができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、219/65536)から高確率(実施例では、441/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、実施例では、確変状態が付与される大当り遊技の場合には、大当り遊技終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与される。実施例では、大当り遊技終了後、200回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもでき、また次回の大当り遊技が生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるようにすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
すなわち、実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が5000msに設定され、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い600msおよび1500msの何れかに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、1125/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33は開放してから所定時間(実施例では1800ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、開閉部材33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31への入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材33を閉鎖させるようになっている。
実施例では、特図当り判定に当選した時点における遊技状態に応じて変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた図柄(実施例において後述する図柄B、図柄c、図柄d)である場合に、確変状態が付与されている間継続して変短状態が付与されるよう変短回数(実施例では200回)が設定されている。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた更に別の図柄(実施例において後述する図柄f)である場合に、確変状態の付与期間(実施例では200回)より短い変短状態が付与されるよう変短回数(実施例では100回)が設定されている。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた特定の図柄(実施例において後述する図柄A、図柄E)である場合には、大当り時点における遊技状態に応じて付与される変短回数が変わるよう設定されている。具体的に、実施例では、大当り時点における遊技状態に応じて変短回数が、33回、100回、200回の何れかとなるよう設定されている。ここで、変短状態の付与条件は、大当り遊技(大当り図柄)の種類毎に定められている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞部40の開閉体43,43が開閉動作される。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞部40の開閉体43,43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では2回、4回、16回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉体43,43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞部40の開閉体43,43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉体43,43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。なお、実施例では、長時間開放動作において開閉体43,43が最大で25秒間開放するよう設定されると共に、短時間放動作において開閉体43,43が最大で0.06秒間開放するよう設定される。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、特図当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、特図当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄Eの3つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄c、図柄d、図柄fの3つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与される。ここで、100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄Aに74種類、図柄Bに16種類、図柄Eに10種類が夫々振り分けられている。また、100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄cに18種類、図柄dに72種類、図柄fに10種類が夫々振り分けられている。
(大当り遊技について)
次に、実施例に係るパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。実施例のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づいて行われる特図当り判定の判定結果が肯定の場合に、大当り図柄毎に定められた大当り遊技が決定される。なお、実施例では、特定の大当り図柄(図柄A,E)に関しては、特図当り判定の判定結果が肯定判定であった時点における遊技状態に応じて、大当り遊技後に変短状態が付与される期間(変短回数)が変化するようになっている。この変短回数の振分条件となる遊技状態として、低確未変短状態(確変状態および変短状態が何れも付与されていない遊技状態)、低確変短状態(確変状態が付与されない一方で変短状態が付与された遊技状態)、高確未変短状態(確変状態が付与される一方で変短状態が付与されない遊技状態)および高確変短状態(確変状態および変短状態が付与された遊技状態)がある。
(第1特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の大当り図柄(図柄A、図柄B、図柄E)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、74%の割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、16%の割合で大当り図柄としての図柄Bが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄Eが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振り分け割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技は、第1の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いにより大当り遊技後に移行する遊技状態が段階的に変化する第1の特定大当り遊技(特定当り遊技)として設定されている。
具体的に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が低確未変短状態である場合には、当該第1の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として33回が設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が高確未変短状態である場合には、当該第1の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定されている。更に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態(低確変短状態または高確変短状態)である場合には、当該第1の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として200回が設定されている。
また、実施例における第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技(図柄A)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞部40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉体43,43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、第1の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が設定されている。
(第2の大当り遊技について)
前記図柄Bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、200回の変短状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技(図柄B)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞部40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第2の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.06(秒)」が設定されている。なお、第2の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第2の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、第2の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.06(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このように、第2の大当り遊技は、入賞球は殆ど発生することはなく賞球数が最も少ない大当り遊技として設定されている。
(第3の大当り遊技について)
前記図柄Eに対応した第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第3の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。また、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。すなわち、第3の大当り遊技は、第3の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いにより大当り遊技後に移行する遊技状態が段階的に変化する第2の特定大当り遊技として設定されている。
具体的に、図3に示すように、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が低確未変短状態である場合には、当該第3の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として33回が設定されている。また、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が高確未変短状態である場合には、当該第3の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定されている。更に、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態(低確変短状態または高確変短状態)である場合には、当該第3の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定されている。
(第2特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の大当り図柄(図柄c、図柄d、図柄f)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、18%の割合で大当り図柄としての図柄cが選択され、72%の割合で大当り図柄としての図柄dが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄fが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振り分け割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第4および第5の大当り遊技について)
前記図柄cに対応した第4の大当り遊技および図柄dに対応した第5の大当り遊技は、当該第4または第5の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第4または第5の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された場合に、第4または第5の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、200回の変短状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第4および第5の大当り遊技は、当該第4および第5の大当り遊技(図柄c,d)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞部40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第4および第5の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第4および第5の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第4および第5の大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第4および第5の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。このように、第4および第5の大当り遊技は、各大当り遊技によって得られる利益が等しく設定されると共に、実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も付与される利益が大きい大当り遊技として設定されている。
(第6の大当り遊技について)
前記図柄fに対応した第6の大当り遊技は、当該第6の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第6の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、図柄f(第6の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄f(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、100回の変短状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第6の大当り遊技は、当該第6の大当り遊技(図柄f)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞部40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第6の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第6の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第6の大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第6の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。このように、第6の大当り遊技は、前述した第4および第5大当り遊技と同様に実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も獲得可能な賞球数が多い大当り遊技として設定されている。
このように、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口30への入賞を契機とする第1特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数が「2」または「4回」に設定された第1〜第3大当り遊技に対して大当り図柄としての特図1(図柄A,図柄B,図柄E)が割り当てられているのに対し、第2始動入賞口31への入賞を契機とする第2特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数が「16回」に設定された第4〜第6の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図2(図柄c,図柄d,図柄f)が夫々割り当てられている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、大当り図柄として何れの図柄が決定された場合であっても、第2始動入賞口31への入賞に基づいた当り判定の判定結果が肯定の場合に、第1始動入賞口30への入賞に基づいた当り判定の判定結果が肯定の場合と比べて、獲得可能な賞球数(付与される特典量)が多くなるようメイン制御CPU60aが大当り遊技の種類(大当り図柄)を決定するよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65と、演出表示部17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(発光装飾部18や演出発光装置106等)の発光制御を行う発光制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、発光制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示部17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、発光制御基板72は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34,35、特別入賞検出センサ44、普通入賞検出センサ49b、ゲートセンサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56)が接続されて、各検出センサ34,35,44,48,49bの検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,57,58の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33に連繋する始動入賞ソレノイド32および特別入賞口41を開閉する開閉体43,43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42を駆動させることで、対応する開閉部材33や開閉体43,43が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉体43,43が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉体43,43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉体43,43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報(始動情報)としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として取得する乱数としては、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ34,35の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の特図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する特図記憶領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して図柄変動演出(特図変動表示)を実行させるよう設定されている。
具体的に、メイン制御RAM60cには、第1始動保留情報を記憶可能な第1始動保留領域と、第2始動保留情報を記憶可能な第2始動保留領域とが設けられており、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1始動保留領域に記憶され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第2始動保留領域に記憶されるようになっている。また、第1始動保留領域および第2始動保留領域は、第1領域〜第4領域の4つの記憶領域から構成されており、始動入賞検出センサ34,35の1回の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1領域〜第4領域に順に記憶されると共に、図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。なお、以下の説明において、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶される第1始動保留情報を第1入賞時始動保留情報と指称し、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶される第2始動保留情報を第2入賞時始動保留情報と指称して区別する場合がある。また、図柄変動演出(特図変動表示)を実行する際にメイン制御RAM60cから読み出される第1始動保留情報を第1変動開始時始動保留情報と指称し、特図当り判定を実行する際にメイン制御RAM60cから読み出される第2始動保留情報を第2変動開始時始動保留情報と指称して区別する場合がある。
特図当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技)を発生するか否かの当り判定(特図当り判定)で用いる乱数である。実施例では、特図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、特図当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が1つまたは複数定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した当り判定(特図当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当り遊技に当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、演出表示部17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、演出表示部17に表示される当り表示される可能性を示唆する大当り予告演出や、発光装飾部18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。前記特図変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の特図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、特図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「99」の全100通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数および特図変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口30,31への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、ゲート部47をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ48の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ48の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ48をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口31の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン振分用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部47をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当り遊技を発生させることを示す特図当り判定値が記憶されている。特図当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(特図当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。そして、特図当り判定用乱数が特図当り判定値と一致する場合に当りと判定され、特図当り判定用乱数が特図当り判定値と一致しない場合にはずれと判定される。ここで、特図当り判定値は、特図当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される特図当り判定値の数(実施例では441個)は、非確変状態の場合に設定される特図当り判定値の数(実施例では219個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における特図当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、特図当り判定の結果が肯定の場合(当りの判定結果の場合)に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した101種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「100」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(特図当り判定)の結果が否定の場合(はずれの判定結果の場合)に、当り表示が演出表示部17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
また、メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類の特図変動パターンが記憶されており、各特図変動パターンに対応して特図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出に伴う表示演出内容、発光演出態様、音声演出態の動作態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。特図変動パターン振分判定値は、前記特図変動パターン振分用乱数を用いて特図変動パターンの決定に用いる判定値であり、特図変動パターン毎に所定の判定値が割り当てられており、取得された特図変動パターン振分用乱数に対応する特図変動パターン振分判定値が割り当てられた特図変動パターンが特定されるようになっている。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
メイン制御ROM60bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されており、各普図変動パターンに対応して普図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記普図変動パターンは、普図変動表示を開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図変動表示の変動時間を特定している。普図変動パターン振分判定値は、前記普図変動パターン振分用乱数を用いて普図変動パターンの決定に用いる判定値であり、普図変動パターン決定用乱数の取り得る数値「0」〜「8」までの全9通りの整数の中から定められている。そして、普図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された普図変動パターン振分用乱数に対応する普図変動パターン振分判定値が割り当てられた普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより特定されるようになっている。ここで、普図変動パターン決定用判定値は、普図当り判定を行った時点での遊技状態が変短状態か非変短状態であるかによって、割当てられる普図変動パターンの種類および割当数が異なっている。具体的に、実施例では、非変短状態の場合に1つの普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば5000ms)を定める普図変動パターンが決定されるのに対し、変短状態の場合に複数(実施例では2つ)の普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、各普図変動パターンに対する普図変動パターン決定用判定値の割当数に応じた割合で、所定時間の変動時間(例えば600ms)を定める普図変動パターンおよびこれと異なる変動時間(例えば1500ms)を定める普図変動パターンの何れかの普図変動パターンが決定される。
(演出制御基板について)
前記演出制御基板65には、演出制御CPU65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、図8に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、発光装飾部18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
また、演出制御ROM65bには、表示制御基板70、発光制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、演出表示部17が接続されている。表示制御ROM70bには、演出表示部17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
(メイン制御基板60での制御処理について)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30に対応する第1始動入賞検出センサ34がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1特図始動保留情報(第1入賞時始動保留情報)として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31に対応する第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2特図始動保留情報(第2入賞時始動保留情報)として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理を終了する。その後、メイン制御CPU60aが先読み予告処理を実行して(ステップA19)、特図入力処理を終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび演出表示部17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)を、第2変動開始時始動保留情報としてメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、第2変動開始時始動保留情報を最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から取得する。すなわち、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶した順序で第2変動開始時始動保留情報を読み出するようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により第2変動開始時始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する特図当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に特図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、219/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、441/65536に設定されている。そして、ステップB22における特図当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、大当り図柄が確変状態を付与する大当り図柄の場合には、確変状態を示す確変フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄の場合に確変フラグを「0」に設定する。また、大当り図柄が変短状態を付与する大当り図柄の場合には、変短状態を示す変短フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄の場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされると、変短フラグが「0」に設定される。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の特図当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB25,B29,B31において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、演出制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示を開始させるように第2特図表示部50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示部50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数の値を、第1変動開始時始動保留情報としてメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、第1変動開始時始動保留情報を最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から取得する。すなわち、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶した順序で第1変動開始時始動保留情報を読み出するようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により第1変動開始時始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する特図当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に特図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、219/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、441/65536に設定されている。そして、ステップB32における特図当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、決定した大当り図柄に応じて該大当り図柄により特定される大当り遊技後の遊技状態を示す確変フラグおよび変短フラグを大当り遊技後に設定する。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の特図当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB35,B39,B41において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、演出制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示部50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示部50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(演出制御基板65制御処理について)
次に、演出制御基板65で実行される処理について説明する。演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70や発光制御基板72、音制御基板73等に出力する。演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて演出表示部17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図が決定される。
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変情報フラグおよび変短情報フラグを演出制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する大当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変情報フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に確変情報フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短情報フラグを「0」に設定する。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70や発光制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、演出制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記演出制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、演出制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70や発光制御基板72、音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように演出表示部17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう演出表示部17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列26a,26b,26cの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を演出表示部17に確定停止表示させるように演出表示部17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。
ここで、前記演出表示部17で実行される図柄変動演出の内容は、メイン制御CPU60aから出力される特図変動パターン指定コマンドまたは演出制御CPU65aから出力される演出パターン指定コマンドに応じて設定されるものであり、メイン制御CPU60aおよび演出制御CPU65aが図柄変動演出の内容を特定する演出内容を決定する図柄変動演出決定手段としての機能を有している。
次に、実施例に係るパチンコ機10で行われる特定予告演出に関して説明する。
(特図変動パターンおよび演出パターンについて)
実施例のメイン制御ROM60bに記憶されているはずれ変動用および当り変動用の特図変動パターンの詳細について説明する。前記メイン制御ROM60bには、図9に示すように、はずれ変動用の特図変動パターンとして、図柄変動演出においてリーチ演出が行われることなく(リーチ表示が表示されることなく)はずれ表示が表示される通常はずれ特図変動パターンPA1と、図柄変動演出においてリーチ演出が行われて最終的にはずれ表示が表示されるリーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6とが設定されると共に、当り変動用の特図変動パターンとして、図柄変動演出において最終的に当り表示が表示される当り特図変動パターンPC1〜PC6が設定されている。なお、メイン制御ROM60bには、擬似連続予告演出用の特図変動パターンPG1〜PG4,PH1〜PH4が設定されているが、これについては後述する。そして、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる特図当り判定や演出実行判定の判定結果に基づいて、メイン制御CPU60aが何れか1つの特図変動パターンを決定するよう構成されている。なお、図9には、メイン制御ROM60bに設定された特図変動パターンの一部を示しているが、特図変動パターンの設定数がこれに限られるものではなく、パチンコ機10で行われる演出のバリエーションに応じて適宜の数の特図変動パターンが設定されることは云うまでもない。以下の説明では必要に応じて各特図変動パターンに対して、PA1,PB1〜PB6,PC1〜PC6の符号を付加して区別する場合がある。また、リーチ演出は、演出表示部17の飾図による図柄変動演出において、リーチ表示となる図柄組み合わせが形成されてから、当り表示またははずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。なお、リーチ演出には、大当り遊技が付与される期待度が低いノーマルリーチ演出および大当り遊技が付与される期待度が高いスーパーリーチ演出等、大当り遊技が付与される期待度が異なる複数の演出が設定されている。
(通常はずれ特図変動パターンについて)
前記通常はずれ特図変動パターンPA1は、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる特図当り判定および演出実行判定の判定結果が何れも否定の場合にメイン制御CPU60aが決定する特図変動パターンである。すなわち、通常はずれ特図変動パターンPA1は、パチンコ機10において遊技が行われる際にメイン制御CPU60aによる選択頻度が最も高い特図変動パターンである。ここで、メイン制御ROM60bには、所定数(図9では1種類)の通常はずれ特図変動パターンPA1が記憶されている。この通常はずれ特図変動パターンPA1に基づいて実行される図柄変動演出は、背景画像として通常背景が表示されるようになっている。なお、実施例における通常背景とは、図柄変動演出で表示される基本的な演出背景画像であって、図柄変動演出の変動開始から変動停止までの間に表示されたり、図柄変動演出が終了して次の図柄変動演出が開始されるまでの間に表示されるものであって、当該背景画像により図柄変動演出の結果として当り遊技が発生するか否かを示唆しないよう構成されている。なお、通常背景の背景画像としては、1種類である必要はなく、複数種類の通常背景画像を設定して、適宜に切り替えるようにすることも可能である。
そして、演出制御ROM65bには、図14に示すように、通常はずれ特図変動パターンPA1で特定される通常はずれ演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、通常はずれ演出パターンEA1が記憶されている。すなわち、通常はずれ特図変動パターンPA1を指定する特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板65に入力された場合には、当該特図変動パターン指定コマンドに基づいて演出制御CPU65aが演出パターンとして通常はずれ演出パターンEA1を決定し、通常はずれ演出パターンEA1を指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。
(リーチはずれ特図変動パターンおよび当り特図変動パターンについて)
前記リーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6は、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる特図当り判定が否定判定となり、演出実行判定の判定結果が肯定結果となる場合にメイン制御CPU60aが決定する特図変動パターンである。そして、リーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6では、図柄変動演出においてリーチ表示を形成してリーチ演出を実行した後に、最終的にはずれ表示となる図柄組み合わせで飾図が確定停止表示される演出を特定している。また、前記当り特図変動パターンPC1〜PC6は、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる特図当り判定が肯定判定の場合にメイン制御CPU60aが決定可能な特図変動パターンである。当り特図変動パターンPC1〜PC6では、図柄変動演出においてリーチ表示を形成してリーチ演出を実行した後に、最終的に当り表示となる図柄組み合わせで飾図が確定停止表示される演出を特定している。ここで、リーチはずれ特図変動パターンおよび当り特図変動パターンには、同一の演出が行われるものが含まれており、決定された特図変動パターンに応じて同一の演出が行われた結果はずれ表示となったり、当り表示となるようになっている。このように、リーチはずれ特図変動パターンや当り特図変動パターンが決定されることで、図柄変動演出においてリーチ演出を行って当り表示が表示される可能性を示唆した後にはずれ表示または当り表示が表示されることで、図柄変動演出に対する期待感を持たせている。
ここで、図9には、実施例のメイン制御ROM60bに設定されたリーチはずれ特図変動パターンの一部として6種類のリーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6を示すと共に、当り特図変動パターンの一部として6種類のリーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6と演出内容が夫々対応した6種類の当り特図変動パターンPC1〜PC6を示している。具体的に、実施例のメイン制御ROM60bには、リーチはずれ特図変動パターンとして、ノーマルリーチ演出の実行を特定するノーマルリーチはずれ特図変動パターンPB1と、スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出)の実行を特定する第1〜第3の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB4と、スーパーリーチ演出(発展スーパーリーチ演出)の実行を特定する第1〜第2の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5〜PB6とを含むリーチはずれ特図変動パターンが定められている。また、当り特図変動パターンとして、ノーマルリーチ演出の実行を特定するノーマルリーチ当り特図変動パターンPC1と、スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出)の実行を特定する第1〜第3のスーパーリーチ当り特図変動パターンPC2〜PC4と、スーパーリーチ演出(発展スーパーリーチ演出)の実行を特定する第1〜第2の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5〜PC6とを含む当り特図変動パターンが定められている。
ここで、リーチ演出では、背景画像として通常背景が表示されるようになっており、リーチ演出が通常背景のもとで行われるノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出後に発展的に実行されるリーチ演出であって背景画像として通常背景とは異なるスーパーリーチ演出画像が表示されるスーパーリーチ演出とがある。ここで、スーパーリーチ演出画像とは、特殊背景の1つであって通常背景とは異なる態様で表示されて、スーパーリーチ演出であることを遊技者に認識させる背景画像である。スーパーリーチ演出画像としては、例えば、特定のキャラクタが登場するアニメーション画像(動画)や、明暗や色調を段階的に変化させるグラデーション画像等が設定される。例えば、ノーマルリーチ演出は、リーチ表示の図柄組み合わせが表示された後に、残り1列(例えば中図柄列)を変動させてはずれ表示または当り表示を導出(図柄を停止表示)する演出内容とされている。また、スーパーリーチ演出は、リーチ表示の図柄組み合わせが表示された後に、ノーマルリーチ演出とは異なる演出に移行してはずれ表示または当り表示を導出(図柄を停止表示)する演出内容とされている。また、実施例では、スーパーリーチ演出として、ノーマルリーチ演出から移行してはずれ表示または当り表示を導出する第1段階のスーパーリーチ演出と、前段階演出において所定の移行演出が行われた後に発展演出に移行してはずれ表示または当り表示を導出する第2段階のスーパーリーチ演出とが設定されている。
ここで、第2段階のスーパーリーチ演出では、前段階演出においてはずれ表示を仮停止表示させた後に、はずれ表示を形成する中図柄列26bの飾図を破裂するような表示演出を移行演出として実行するよう構成されている。ここで、実施例の第2段階のスーパーリーチ演出では、前記前段階演出として前記第1段階のスーパーリーチ演出と同じ演出を行うよう設定されると共に、当該前段演出において、第1段階のスーパーリーチ演出におけるはずれ表示または当り表示と同じタイミングではずれ表示が表示されるようになっている。なお、移行演出としてはこれに限られるものではなく、前段階演出においてはずれ表示を仮停止表示させた後や前段演出の実行途中において、図柄変動演出に用いられる飾図とは異なる特定の図柄を1つまたは複数の図柄列26a,26b,26cに表示したり、パチンコ機10に備えられた可動体(図示せず)を可動するような演出とすることもできる。なお、以下の説明では、第1段階のスーパーリーチ演出を前段スーパーリーチ演出と指称し、第2段階のスーパーリーチ演出を発展スーパーリーチ演出と指称して区別する場合がある。
また、演出制御ROM65bには、図14に示すように、リーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6が特定する図柄変動演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、リーチはずれ演出パターンEB1〜EB6が記憶されている。同様に、当り特図変動パターンPC1〜PC6が特定する図柄変動演出の具体的内容を特定する演出パターンが、当り演出パターンEC1〜EC6として演出制御ROM65bに記憶されている。具体的に、実施例では、前記ノーマルリーチ演出を特定する演出パターンとして、ノーマルリーチはずれ特図変動パターンPB1に対応する演出パターンEB1と、ノーマルリーチ当り特図変動パターンPC1に対応する演出パターンEC1とが設定されている。また、前記スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出)を特定する演出パターンとして、第1〜第3の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB4に対応する第1〜第3の前段スーパーリーチはずれ演出パターンEB2〜EB4と、第1〜第3の前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC2〜PC4に対応する第1〜第3の前段スーパーリーチ当り演出パターンEC2〜EC4とが設定されている。更に、前記スーパーリーチ演出(発展スーパーリーチ演出)を特定する演出パターンとして、第1〜第2の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5〜PB6に対応する第1〜第2の発展スーパーリーチはずれ演出パターンEB5〜EB6と、第1〜第3の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5〜PC6に対応する第1〜第3の発展スーパーリーチ当り演出パターンEC5〜EC6とが設定されている。ここで、リーチ演出の種類に応じて、図柄変動演出の結果として当り遊技状態が付与される割合(大当り遊技が付与される可能性の大小を示す当り期待度)を異ならせている。具体的には、リーチ演出なし<ノーマルリーチ演出<スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出<発展スーパーリーチ演出)の順番で、当り遊技が付与される割合が高くなるようにメイン制御CPU60aによる特図変動パターンの選択割合(振分割合)が設定されている。
(特定予告演出について)
実施例に係るパチンコ機10では、前記図柄変動演出において当該図柄変動演出の結果として当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出として特定予告演出を実行可能に構成されている。ここで、前記特定予告演出は、当該特定予告演出が実行された場合に、他の予告演出が実行された場合と比べて当り表示が表示される可能性が高く設定された期待度の高い予告演出として設定されている。すなわち、特定予告演出が行われることで、当該図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する期待感を高め、遊技の興趣を向上するようになっている。また、実施例の特定予告演出の実行タイミングは、図10に示すように、擬似連続予告演出で行われる場合を含むスーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出または発展スーパーリーチ演出)において実行されるよう設定されている。特定予告演出の演出内容としては、任意に決定することができるが、実施例では特定予告演出の実行時に、演出表示部17の表示画面全体に特殊画像を表示するよう設定されており、当該特定予告演出が実行された際のインパクトを高めている。また、実行される特定予告演出の種類としては、1種類である必要はなく、当り期待度の異なる特定予告演出を複数種類設定して、適宜に決定された特定予告演出を実行するようにすることもできる。実施例では、特殊画像として、図柄変動演出におけるはずれ表示または当り表示には直接関連しない星柄マークを表示するよう設定されているが、これに限られるものではなく、パチンコ機10のモチーフとなっているキャラクタを表示するようにしてもよい。また、特殊画像としては、静止画であっても動画像であってもよい。
ここで、実施例では、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターンに基づいて特定予告演出を実行するか否かを演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。具体的に、実施例の演出制御ROM65bには、図9に示すように、特定予告演出の実行(肯定判定)および特定予告演出の不実行(否定判定)に対して所定数の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられた特定予告演出の実行決定テーブルが設定されており、演出制御CPU65aが取得した特定予告演出実行可否判定用乱数に基づいて、特定予告演出を実行するか否かを決定するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aが取得した特定予告演出実行可否判定用乱数の値が特定予告演出の実行に割り当てられた判定値と一致する場合に、特定予告演出を実行することを演出制御CPU65aが決定し、当該特定予告演出実行可否判定用乱数の値が特定予告演出の不実行に割り当てられた判定値と一致する場合に、特定予告演出を実行しないことを演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、特定予告演出の実行(肯定判定)および特定予告演出の不実行(否定判定)に対して割り当てられる特定予告演出実行可否判定値の重複はない。なお実施例では、特定予告演出実行可否判定用乱数および特定予告演出実行可否判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、特定予告演出実行可否判定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板65(演出制御CPU65a)に入力されることを契機として、演出制御RAM65cに記憶されている乱数値を演出制御CPU65aが取得するよう構成されている。
実施例に係る特定予告演出の実行決定テーブルでは、通常はずれ特図変動パターンPA1、ノーマルリーチはずれ特図変動パターンPB1、ノーマルリーチ当り特図変動パターンPC1の場合に、特定予告演出の不実行(否定判定)に対して全ての特定予告演出実行可否判定値が割り当てられており、メイン制御CPU60aがこれらの何れかの特図変動パターンを決定した場合には、特定予告演出が実行されないよう設定されている。また、第1〜第3の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB4の場合に、特定予告演出の実行(肯定判定)に対して10個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられ、特定予告演出の不実行(否定判定)に対して90個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられており、メイン制御CPU60aがこれらの何れかの特図変動パターンを決定した場合には、10%の割合で特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、第5〜第6の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5〜PB6の場合に、特定予告演出の実行(肯定判定)に対して30個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられ、特定予告演出の不実行(否定判定)に対して70個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられており、メイン制御CPU60aがこれらの何れかの特図変動パターンを決定した場合には、30%の割合で特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、第1〜第3の前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC2〜PC4の場合に、特定予告演出の実行(肯定判定)に対して20個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられ、特定予告演出の不実行(否定判定)に対して80個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられており、メイン制御CPU60aがこれらの何れかの特図変動パターンを決定した場合には、20%の割合で特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、第5〜第6の前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5〜PC6の場合に、特定予告演出の実行(肯定判定)に対して60個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられ、特定予告演出の不実行(否定判定)に対して40個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられており、メイン制御CPU60aがこれらの何れかの特図変動パターンを決定した場合には、60%の割合で特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。
このように、特定予告演出は、発展スーパーリーチ演出が行われる場合に、前段スーパーリーチ演出が行われる場合よりも実行され易くなるよう構成されている。すなわち、発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5〜PB6が決定された場合に、前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB4が決定された場合と比べて、特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定し易くなるよう構成され、発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5〜PC6が決定された場合に、前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC2〜PC4が決定された場合と比べて、特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定し易くなるよう構成されている。同様に、発展スーパーリーチ演出が行われる第4の擬似はずれ特図変動パターンPG1が決定された場合に、前段スーパーリーチ演出が行われる擬似はずれ特図変動パターンPG1〜PG3が決定された場合と比べて、特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定し易くなるよう構成されている。
また、当り変動用の特図変動パターン(当り特図変動パターンPC2〜PC6)が決定された場合に、当り判定の結果の否定判定に伴い決定されるはずれ変動用の特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB6)が決定された場合と比べて、特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定し易くなるよう構成されている。また、実施例では、スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出または発展スーパーリーチ演出)を実行する特図変動パターンPB2〜PB6,PC2〜PC6を前記メイン制御CPU60aが決定した場合に、特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定し得るよう構成されると共に、スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出または発展スーパーリーチ演出)を実行しない特図変動パターンPA1,PB1,PC1をメイン制御CPU60aが決定した場合には、特定予告演出の不実行を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。すなわち、実施例の演出制御CPU65aは、始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として、図柄変動演出において当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出として特定予告演出を実行するか否かを決定する特定予告演出実行決定手段として機能するよう構成されている。
また、実施例では、前記特定予告演出の実行タイミングの直前に、特定予告演出が実行されるか否かの分岐となるボタン予告演出を実行するよう構成されている。ボタン予告演出は、前記演出表示部17の表示面17aに、操作ボタン36を模した画像を表示すると共に「PUSH」の操作指示文字列を表示することで、遊技者に操作ボタン36を押下することを促す演出である。そして、実施例のパチンコ機10では、ボタン予告演出の実行に合わせて、操作ボタン36(なお実施例では第1操作ボタン36)の操作信号を受け付ける有効期間(特定予告演出決定有効期間)が設定され、該特定予告演出決定有効期間中に第1操作ボタン36が押下されること(操作検出センサ36aが操作を検出すること)により演出制御CPU65aに操作信号が入力された場合に、特定予告演出を実行可能に構成されている。すなわち、特定予告演出決定有効期間中に第1操作ボタン36からの操作信号が入力されるのに伴い、特定予告演出の実行を決定していた場合には演出表示部17で特定予告演出が行われた後に図柄変動演出が続行されると共に、特定予告演出の不実行を決定していた場合には演出表示部17で特定予告演出が行われることなく図柄変動演出が続行されるようになっている。このように、特定予告演出の実行タイミングの直前に、遊技者の能動的な操作ボタン36の操作を促すボタン予告演出を実行するようにしたことで、特定予告演出の実行および不実行に対する遊技者の関心を高めて、遊技の興趣を向上するよう構成されている。
また、実施例では、特定予告演出決定有効期間中に操作ボタン36からの操作信号が入力されない(すなわち遊技者が操作ボタン36を操作しない)場合に、特定予告演出の実行を決定していることを条件として当該特定予告演出決定有効期間の経過後に演出表示部17で特定予告演出を演出制御CPU65aが実行させるよう構成されており、操作ボタン36の有無に関わらず特定予告演出の実行による演出効果が得られるよう構成されている。なお、特定予告演出の実行を決定している場合にあって、特定予告演出決定有効期間中に操作ボタン36からの操作信号が入力されない(すなわち遊技者が操作ボタン36を操作しない)場合には、特定予告演出の実行を演出制御CPU65aが取り消して、特定予告演出が行われないようにすることもできる。この場合には、特定予告演出を実行させるか否かの最終決定を遊技者の意思に委ねることができ、遊技者の好みに合わせた演出の実行が可能となる。
(段階変化演出について)
次に、段階変化演出について説明する。段階変化演出は、演出(図柄変動演出、連続予告演出)が行われる過程において、スーパーリーチ演出が実行される可能性を段階的に変化させて示唆する段階表示を表示する延出として設定されている。具体的に実施例では、段階変化演出において、発展スーパーリーチ演出における発展演出に移行する可能性を段階的に示唆する段階表示を表示することで、発展演出が行われる期待感を遊技者が直感的に認識し得るようにしている。ここで、実施例のパチンコ機10では、変動開始時始動保留情報に基づいた特図当り判定を契機として行われる図柄変動演出において段階変化演出を実行し得るよう構成されると共に、入賞時始動保留情報に基づいて連続予告演出(後述)を実行することが決定された場合に段階変化演出を実行し得るようになっている。また、実施例では、演出表示部17の所定位置に段階変化演出が行われる段階表示領域R1〜R3が設定されて、前記段階表示として「0」〜「1000」までの整数値を当該段階表示領域R1〜R3に表示し得るよう構成されている。すなわち、段階表示領域R1〜R3に表示される数値から発展スーパーリーチ演出における発展演出に移行する可能性を直接的に認識し得るようになっている。詳細は後述するが、具体的には、発展スーパーリーチ演出(すなわち、発展スーパーリーチはずれ演出パターンEB5〜EB6、発展スーパーリーチ当り演出パターンEC5〜EC6)を決定した場合に段階表示領域R1〜R3に表示される段階表示の平均段階(実施例では数値の平均値)が、発展スーパーリーチ演出以外の演出を決定した場合に段階表示領域R1〜R3に表示される段階表示の平均段階に比べて高くなるよう設定されている。ここで、前述のように、前記特定予告演出は、発展スーパーリーチ演出の実行を決定した場合に、発展スーパーリーチ演出以外の演出を決定した場合よりも実行される可能性が高くなるよう構成してある。すなわち、演出が行われる過程において実行される段階変化演出により、発展スーパーリーチ演出の発展演出において特定予告演出が行われる可能性を段階的に表示しており、特定予告演出の実行タイミングとなる前に、当該特定予告演出が行われる期待感を遊技者が直接的に認識し得るようになっている。なお、数値表示演出としての数値を表示する表示部は、演出表示部17とは別に独立して設けるようにしてもよい。
次に、変動開始時始動保留情報に基づく特図当り判定の実行を契機として行われる段階変化演出に関して演出制御CPU65aが行う処理について、図11を参照して説明する。演出制御CPU65aは、特定予告演出の実行・不実行の決定に基づいて、段階変化演出を行う基準となる数値(基準値)を決定する(ステップSE1〜SE3)。具体的に、演出制御ROM65bに設定された基準値決定テーブルに基づいて段階変化演出として演出表示部17に表示する数値の基準値を演出制御CPU65aが決定し、決定した基準値に基づいて段階変化演出を前記演出表示部17で行わせるよう構成されている。実施例では、決定した基準値を後述する演出ブロック(演出単位)に振り分けて、各演出ブロックにおいて振り分けられた値(演出値)に基づいて段階変化演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の演出制御CPU65aは、前記特定予告演出の実行を示唆する数値(基準値)を決定する数値決定手段として機能するよう構成されている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、前記特定予告演出の不実行が決定された際に演出制御CPU65aが基準値を決定する第1の基準値決定テーブルと、特定予告演出の実行が決定された際に演出制御CPU65aが基準値を決定する第2の基準値決定テーブルとが設定されており、特定予告演出の実行可否の決定結果に応じて、対応の基準値決定テーブルに基づいて演出制御CPU65aが段階変化演出の基準値を決定するようになっている。すなわち、特定予告演出の不実行を決定した場合には、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した段階変化演出の基準値を演出制御CPU65aが第1の基準値決定テーブル基づいて決定し(ステップSE2)、特定予告演出の実行を決定した場合には、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した段階変化演出の基準値を演出制御CPU65aが第2の基準値決定テーブルに基づいて決定する(ステップSE3)。
実施例では、第1の基準値決定テーブルおよび第2の基準値決定テーブルの夫々に対して、演出制御CPU65aが決定可能な基準値として「0」〜「21」の整数値が設定されて、各基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられており、演出制御CPU65aが取得した基準値決定用乱数に基づいて、段階変化演出として演出表示部17に表示する数値表示の基準値を決定するよう構成されている。すなわち、「0」〜「21」の範囲から、演出制御CPU65aが取得した基準値決定用乱数の値と対応する基準値決定用判定値が割り当てられた数値を、段階変化演出の基準値として演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、各基準値に対して特図変動パターン毎に割り当てられる基準値決定用判定値の重複はない。なお実施例では、基準値決定用乱数および基準値決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、特定予告演出実行可否判定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板65(演出制御CPU65a)に入力されることを契機として、演出制御RAM65cに記憶されている乱数値を演出制御CPU65aが取得するよう構成されている。
ここで、前記第1基準値決定テーブルおよび第2基準値決定テーブルに設定された各基準値に対する基準値決定用判定値の割当は、発展スーパーリーチ演出(すなわち、メイン制御CPU60aが発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5〜PB6、発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5〜PC6)を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値が、発展スーパーリーチ演出以外の演出(すなわち、通常はずれ特図変動パターンPA1、ノーマルリーチはずれ特図変動パターンPB1、第1〜第3の前段スーパーリーチ特図変動パターンPB2〜PB4)を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値より高くなるよう設定される。すなわち、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターンに基づいて決定した演出パターンに応じて、演出制御CPU65aが決定する段階変化演出の基準値が変化するようになっている。また、同じ演出が行われた結果としてはずれ表示となる特図変動パターンよりも、当り表示となる特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定した場合に、演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値が大きくなるよう設定されており、段階変化演出として最終的に大きな数値(基準値)が表示されることで、当りに対する期待感を高めて遊技の興趣を向上させるようになっている。すなわち、演出制御CPU65aが特定予告演出の実行を決定した場合に、前記当り判定の判定結果が肯定(当り)の場合に決定される基準値の平均値は、当該当り判定の判定結果が否定(はずれ)の場合に決定される数値の平均値より大きくなるよう構成されている。
また、前記第1基準値決定テーブルおよび第2基準値決定テーブルに設定された各基準値に対する基準値決定用判定値の割当は、特定予告演出の実行を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値が、特定予告演出の不実行を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値より大きくなるよう設定されている。すなわち、メイン制御CPU60aが同じ特図変動パターンを決定した場合でも、演出制御CPU65aによる特定予告演出の実行・不実行の決定に応じて段階変化演出の基準値が変化するようになっている。
(第1の基準値決定テーブル)
前記第1の基準値決定テーブルは、図12Aおよび図12Bに示すように、特定予告演出が行われない場合に段階変化演出が実行される可能性がある特図変動パターン毎に、「0」〜「21」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。実施例では、通常はずれ特図変動パターンPA1、リーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6、当り特図変動パターンPC1〜PC6の何れかをメイン制御CPU60aが決定した場合に、演出制御CPU65aが特定予告演出の不実行を決定して段階変化演出が実行される可能性があることから、第1の基準値決定テーブルには、通常はずれ特図変動パターンPA1、リーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6、当り特図変動パターンPC1〜PC6の夫々について、「0」〜「21」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。
具体的に、第1の基準値決定テーブルでは、例えば通常はずれ特図変動パターンPA1に対しては、基準値「0」に対してのみ基準値決定用判定値が割り当てられており、通常はずれ特図変動パターンPA1が決定された場合は、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」を基準値として決定するよう設定されている。また、ノーマルリーチはずれ特図変動パターンPB1に対しては、基準値「0」および「1」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、ノーマルリーチはずれ特図変動パターンPB1が決定された場合は、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」および「1」の何れかを基準として決定するよう設定されている。そして、第1の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2に対しては、基準値「2」〜「4」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第1の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2が決定された場合は、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「2」〜「4」の何れかを基準として決定するよう設定されている。なお、その他のはずれPB3〜PB6および当り特図変動パターンPC1〜PC6の夫々に対しても同様に、基準値「0」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、各特図変動パターンが決定された場合は、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」〜「21」の何れかを基準として決定するよう設定されている。
ここで、第1の基準値決定テーブルでは、同一内容の演出が行われる特図変動パターンを比較した場合に、図柄変動演出の結果として当り表示が表示される当り特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、はずれ表示となる特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、当り表示となる特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、段階変化演出として演出表示部17に表示される数値により、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性を示唆するようするよう構成されている。具体的に、例えば第1の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2に対しては、前述のように基準値「2」〜「4」に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該第1の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2と同一内容の演出が行われる第1の前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC2に対しては、基準値「4」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第1の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2が決定された場合と比べて第1の前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC2が決定された場合に大きな値の基準値が決定され得るよう構成されている。同様に、例えば第1の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5に対しては、基準値「18」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該第1の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5と同一内容の演出が行われる第1の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5に対しては、基準値「18」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第1の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5が決定された場合と比べて第1の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5が決定された場合に大きな値の基準値が決定され得るよう構成されている。すなわち、特定予告演出が行われない場合には、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性が高くなるようになっている。
また、第1の基準値決定テーブルでは、発展スーパーリーチ演出が行われる特図変動パターンと、発展スーパーリーチ演出以外の演出が行われる特図変動パターンとを比較した場合に、発展スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、発展スーパーリーチ演出以外の演出が実行される場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、発展スーパーリーチ演出が実行される場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、段階変化演出として演出表示部17に表示される数値(段階表示)により、発展スーパーリーチ演出が実行される可能性を示唆し得るよう構成されている。具体的に、発展スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンPB5,PB6,PC5,PC6に対しては、「18」以上の基準値に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該発展スーパーリーチ演出が実行されない特図変動パターンPA1,PB1〜PB4,PC1〜PC4に対しては、「18」以下の基準値のみまたは「18」以下の基準値を含むように基準値決定用判定値が割り当てられている。すなわち、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、発展スーパーリーチ演出の発展演出に移行する可能性が高くなるようになっている。
(第2の基準値決定テーブル)
前記第2の基準値決定テーブルは、図13に示すように、特定予告演出が行われる場合に段階変化演出が実行される可能性がある特図変動パターン毎に、「0」〜「21」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。実施例では、前述のように、第1〜第3の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB4、第1〜第2の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5〜PB6、第1〜第3の前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC2〜PC4、第1〜第2の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5〜PC6の何れかをメイン制御CPU60aが決定された場合に、演出制御CPU65aが特定予告演出の実行を決定して段階変化演出が実行される可能性があることから、第2の基準値決定テーブルには、これらの特図変動パターンPB2〜PB6,PC2〜PC6の夫々について、「0」〜「21」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。
具体的に、第2の基準値決定テーブルでは、例えば第1〜第3の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB4に対しては、基準値「16」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、これらの特図変動パターンが決定された場合は、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「16」〜「20」の何れかを基準値として決定するよう設定されている。また、第1の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5に対しては、基準値「17」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、当該特図変動パターンが決定された場合は、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「17」〜「20」の何れかを基準として決定するよう設定されている。また第2の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB6に対しては、基準値「20」に対してのみ基準値決定用判定値が割り当てられており、当該特図変動パターンが決定された場合は、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「20」を基準として決定するよう設定されている。なお、その他の当り特図変動パターンPC2〜PC6の夫々に対しても同様に、基準値「0」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、各特図変動パターンが決定された場合は、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」〜「21」の何れかを基準として決定するよう設定されている。
ここで、第2の基準値決定テーブルでは、同一内容の演出が行われる特図変動パターンを比較した場合に、図柄変動演出の結果として当り表示が表示される当り特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、はずれ表示となる特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、当り表示となる特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、段階変化演出として演出表示部17に表示される数値により、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性を示唆するようするよう構成されている。具体的に、例えば第1の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2に対しては、前述のように基準値「16」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該第1の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2と同一内容の演出が行われる第1の前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC2に対しては、基準値「16」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第1の前段スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB2が決定された場合と比べて第1の前段スーパーリーチ当り特図変動パターンPC2が決定された場合に大きな値の基準値が決定され得るよう構成されている。同様に、例えば第1の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5に対しては、基準値「17」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該第1の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5と同一内容の演出が行われる第1の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5に対しては、基準値「18」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第1の発展スーパーリーチはずれ特図変動パターンPB5が決定された場合と比べて第1の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5が決定された場合に大きな値の基準値が決定され得るよう構成されている。すなわち、特定予告演出が行われない場合には、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性が高くなるようになっている。
また、第2の基準値決定テーブルでは、発展スーパーリーチ演出が行われる特図変動パターンと、発展スーパーリーチ演出以外の演出が行われる特図変動パターンとを比較した場合に、発展スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、発展スーパーリーチ演出以外の演出が実行される場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、発展スーパーリーチ演出が実行される場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、段階変化演出として演出表示部17に表示される数値により、発展スーパーリーチ演出が実行される可能性を示唆するよう構成されている。具体的に、発展スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンPB5,PB6,PC5,PC6に対しては、「17」以上の基準値に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該発展スーパーリーチ演出が実行されない特図変動パターンPA1,PB1〜PB4,PC1〜PC4に対しては、「17」以下の基準値を含むように基準値決定用判定値が割り当てられている。すなわち、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、発展スーパーリーチ演出の発展演出に移行する可能性が高くなるようになっている。
また、実施例に係る第2の基準値決定テーブルは、図13に示すように、所定の値以上の基準値に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、特定予告演出が行われる場合には、段階変化演出において一定以上の数値表示が表示されるようになっている。これにより、段階変化演出として演出表示部17に表示される数値に対する遊技者の関心を高めている。具体的に実施例では、第2の基準値決定テーブルにおいて、「16」以上の値の基準値に対してのみ基準値決定用判定値を割り当てるよう設定されている。
(演出ブロックについて)
演出制御CPU65aは、演出表示部17の段階表示領域において段階変化演出の段階表示(数値)を表示する演出タイミングを決定するよう構成されている。実施例では、図柄変動演出を複数の演出ブロック(演出単位)に区分して、各演出ブロック毎で表示する演出値を基準値に基づいて演出制御CPU65aが決定するよう構成されている(ステップSE4〜SE6)。具体的に、演出制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから入力される特図変動パターン指定コマンドに基づいて対応する演出パターンを決定し、決定した演出パターンに基づいて段階変化演出を行う演出ブロックを決定するようになっている(ステップSE4)。
図10に示すように、実施例では、段階表示演出を実行可能な前記演出パターン(通常はずれ演出パターンEA1、ノーマルリーチはずれ演出パターンEB1第1〜第3の前段スーパーリーチはずれ演出パターンEB2〜EB4、第1〜第2の発展スーパーリーチはずれ演出パターンEB5〜EB6、ノーマルリーチ当り演出パターンEC1、第1〜第3の前段スーパーリーチ当り演出パターンEC2〜EC4第1〜第2の発展スーパーリーチ当り演出パターンEC5〜EC6)により特定される図柄変動演出は、大きく4つの演出区間(演出ブロック)に区分されて、演出パターン毎に演出を実行する演出ブロックBL1〜BL4が定められている。具体的に、図柄変動演出の開始からリーチ表示が表示されるタイミングまでの演出区間となる第1演出ブロックBL1と、リーチ表示が表示されてノーマルリーチ演出が行われてから第1段階のスーパーリーチ演出に発展するタイミングまでの演出区間となる第2演出ブロックBL2と、第1段階のスーパーリーチ演出から第2段階のスーパーリーチ演出に発展するタイミングまでの演出区間となる第3演出ブロックBL3と、第2段階のスーパーリーチ演出以降の演出区間となる第4演出ブロックBL4とに図柄変動演出の演出区間が大きく区分されており、各演出パターンで特定される演出内容に応じて図柄変動演出の演出ブロックパターンBLP1〜BLP6が定まるようになっている。ここで、実施例では、第1演出ブロックBL1および第2演出ブロックBL2は、夫々の演出区間で実行される演出内容に関わらず、単一の演出ブロックとして設定されているのに対し、第3演出ブロックBL3および第4演出ブロックBL4は、夫々の演出区間で実行される演出内容に応じて複数種類に区分けされている。具体的に実施例においては、第3演出ブロックBL3は、演出内容に応じて5種類の演出ブロックBL3A〜BL3Eに区分けされ、第4演出ブロックBL4は、演出内容に応じて2種類の演出ブロックBL4A〜BL4Bに区分けされている。なお、各演出ブロックBL1〜BL4を区分けする数としては、これに限られるものではなく、任意に設定可能な事項である。
実施例に係るパチンコ機10に設定された演出パターンと対応する演出ブロックパターンBLP1〜BLP6の関係を図14に示す。すなわち、実施例では、リーチ演出が行われることなくはずれ表示が表示されて図柄変動演出が終了する通常はずれ特図変動パターンPA1に対応した通常はずれ演出パターンEA1に対しては、前記第1演出ブロックBL1のみを特定する演出ブロックパターンBLP0が設定されており、通常はずれ演出パターンEA1が決定された場合には、演出ブロックパターンBLP0を演出制御CPU65aが決定するようになっている。また、ノーマルリーチ演出が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示されて図柄変動演出が終了するノーマルリーチはずれ特図変動パターンPB1に対応したノーマルリーチはずれ演出パターンEB1またはノーマルリーチ当り特図変動パターンPC1に対応したノーマルリーチ当り演出パターンEC1に対しては、前記第1演出ブロックBL1と第2演出ブロックBL2とを特定する演出ブロックパターンBLP1が設定されており、ノーマルリーチはずれ演出パターンEB1およびノーマルリーチ当り演出パターンEC1の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP1を演出制御CPU65aが決定するようになっている。
更に、第1段階のスーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出)が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示されて図柄変動演出が終了する特図変動パターンPB2〜PB4,PC2〜PC4に対応した演出パターンEB2〜EB4,EC2〜EC4に対しては、前記第1演出ブロックBL1と、第2演出ブロックBL2と、第3演出ブロックBL3A〜BL3Cとを特定する演出ブロックパターンBLP2〜BLP4が設定されている。具体的に、第1の前段スーパーリーチはずれ演出パターンEB2および第1の前段スーパーリーチ当り演出パターンEC2の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP2を演出制御CPU65aが決定し、第2の前段スーパーリーチはずれ演出パターンEB3および第2の前段スーパーリーチ当り演出パターンEC3の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP3を演出制御CPU65aが決定し、第3の前段スーパーリーチはずれ演出パターンEB4および第3の前段スーパーリーチ当り演出パターンEC4の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP4を演出制御CPU65aが決定するようになっている。そして、第2段階のスーパーリーチ演出(発展スーパーリーチ演出)が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示されて図柄変動演出が終了する特図変動パターンPB5〜PB6,PC5〜PC6に対応した演出パターンEB5〜EB5EC5〜EC6に対しては、前記第1演出ブロックBL1と、第2演出ブロックBL2と、第3演出ブロックBL3D〜BL3Eと、第4演出ブロックBL4A〜BL4Bとを特定する演出ブロックパターンBLP5〜BLP6が設定されている。具体的に、第1の発展スーパーリーチはずれ演出パターンEB5および第1の発展スーパーリーチ当り演出パターンEC5の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP5を演出制御CPU65aが決定し、第2の発展スーパーリーチはずれ演出パターンEB6および第2の発展スーパーリーチ当り演出パターンEC6の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP6を演出制御CPU65aが決定するようになっている。
(演出ブロックの単位演出値の決定について)
演出制御CPU65aは、決定した演出ブロックパターンBLP1〜BLP6に基づいて、各演出ブロックBL1〜BL4で行われる段階変化演出の基準となる単位演出値を決定するよう構成されている(ステップSE5〜SE6)。ここで、各演出ブロックBL1〜BL4の単位演出値は、各演出ブロックBL1〜BL4毎に定められた最低割当値に、各演出ブロック毎に決定される加算値を加算して定められるようになっており、演出パターンに対応した各演出ブロックの演出実行時に、少なくとも最低割当値に基づいた段階変化演出が実行されるようになっている。また実施例では、図柄変動演出の進行に伴って、各演出ブロックBL1〜BL4毎に決定された単位演出値(数値)を累積した演出値(累積値)に基づいて段階変化演出が行われるよう構成されている。すなわち、第1演出ブロックBL1では、当該第1演出ブロックBL1に決定された単位演出値を演出値として段階変化演出が行われ、第2演出ブロックBL2では、第1〜第2演出ブロックBL1〜BL2の夫々に決定された単位演出値を累積(加算)した値を演出値として段階変化演出が行われ、第3演出ブロックBL3では、第1〜第3演出ブロックBL1〜BL3の夫々に決定された単位演出値を累積(加算)した値を演出値として段階変化演出が行われ、第4演出ブロックBL4では、第1〜第4演出ブロックBL1〜BL4に決定された単位演出値を累積(加算)した値を演出値として段階変化演出が行われるようになっている。各演出ブロックBL1〜BL4毎に決定された単位演出値(数値)を累積した演出値(累積値)に基づいて段階変化演出を行うようにすることで、図柄変動演出の進行に伴って特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めるようになっている。すなわち、実施例の演出制御CPU65aは、前記スーパーリーチ演出(具体的には発展スーパーリーチ演出)や特定予告演出が実行される可能性を段階的に変化させて示唆する段階変化演出における各段階の段階表示(数値(基準値や単位演出値))を決定する段階表示決定手段(数値決定手段)として機能するよう構成されると共に、図柄変動演出の変動開始から特定予告演出の実行タイミングまでの間に、決定した数値(基準値)に基づいて段階変化演出を演出表示部17で行わせる段階変化演出実行手段として機能するよう構成されている。
図15に示すように、第1〜第4演出ブロックBL1,BL2,BL3A〜BL3E,BL4A〜BL4Bの夫々には、各演出ブロックの演出実行時に演出表示部17で表示する段階変化演出の最低割当値が定められている。すなわち、演出制御CPU65aが演出パターンに基づいて演出ブロックパターンBLP1〜BLP6を決定することで、演出パターンに対応した各演出ブロックの演出実行時に、少なくとも最低割当値に基づいた段階変化演出が実行されるようになっている。具体的に実施例では、第1および第2演出ブロックBL1〜BL2に対する最低割当値は「0」に設定され、第3演出ブロックBL3A〜BL3Eに対する最低割当値は「1」、「2」、「3」、「4」の何れかが設定され、第4演出ブロックBL4A〜BL4Bに対する最低割当値は「4」、「5」の何れかが設定されている。例えば、演出ブロックパターンBLP2が決定された場合には、第1および第2演出ブロックに対する最低割当値が「0」に決定されると共に、第3演出ブロックBL3Aに対する最低割当値が「1」に決定され、演出ブロックパターンBLP5が決定された場合には、第1および第2演出ブロックに対する最低割当値が「0」に決定され、第3演出ブロックBL3Dに対する最低割当値が「3」に決定されると共に、第4演出ブロックBL4Aに対する最低割当値が「4」に決定される。演出パターンに基づいて、その他の演出ブロックパターンが決定された場合も同様である。このように、演出制御CPU65aは決定した基準値に基づいて最低割当値を複数の演出ブロックに振り分ける場合に、各演出ブロックパターンにおいて特定される図柄変動演出の開始側の演出ブロック(第1演出ブロックに近い演出ブロック)に対して振り分ける値よりも図柄変動演出の終了側の演出ブロック(第4演出ブロックに近い演出ブロック)に対して振り分ける値が大きくなるよう構成されている。
(演出ブロックの加算値について)
また、演出制御ROM65bには、各演出ブロックの演出実行時に演出表示部17で表示する段階変化演出の加算値を決定する加算値決定テーブルが設定されており、各演出ブロックの演出実行時に演出表示部17で表示する段階変化演出の加算値を決定するようになっている(ステップSE6)。実施例では、第2〜第4演出ブロックBL2〜BL4における段階変化演出の加算値を決定する加算値決定テーブルが設定されており、各加算値決定テーブルに基づいて第2〜第4演出ブロックBL2〜BL4の加算値を演出制御CPU65aが決定するよう構成されており、該加算値が決定されることで、第2〜第4演出ブロックBL2〜BL4の単位演出値が定まるよう構成されている。
ここで、前記演出制御CPU65aは、前記演出表示部17で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で加算値(すなわち単位演出値)を決定するようになっている。すなわち、第1〜第4演出ブロックを含むブロックパターンBLP5〜BLP6の場合には、第4演出ブロックBL4、第3演出ブロックBL3、第2演出ブロックBL2、第1演出ブロックBL1の順で単位演出値を決定し、第1〜第3演出ブロックを含むブロックパターンBLP2〜BLP4の場合には、第3演出ブロックBL3、第2演出ブロックBL2、第1演出ブロックBL1の順で単位演出値を決定し、第1〜第2演出ブロックを含むブロックパターンBLP1の場合には、第2演出ブロックBL2、第1演出ブロックBL1の順で単位演出値を決定するよう構成されている。
ここで、前記各演出ブロックの加算値は、各演出ブロックに割り当てられた最低割当値および決定された加算値を基準値から順次減算した残数値に基づいて演出制御CPU65aが決定するようになっている。すなわち、例えば、第1〜第4演出ブロックからなるブロックパターンBLP5〜BLP6の場合は、ブロックパターンにより定まる第2〜第4演出ブロックBL2〜BL4の最低割当値の合計を基準値から減算した残数値に基づいて第4演出ブロックBL4の加算値を演出制御CPU65aが決定し、当該第4演出ブロックBL4の加算値を更に減算した残数値に基づいて第3演出ブロックBL3の加算値を演出制御CPU65aが決定し、当該第3演出ブロックBL3の加算値を更に減算した残数値に基づいて第2演出ブロックBL2の加算値を演出制御CPU65aが決定すると共に、当該第2演出ブロックBL2の加算値を更に減算した残数値を第1演出ブロックBL1の単位演出値として演出制御CPU65aが決定するよう設定されている。
同様に、第1〜第3演出ブロックからなるブロックパターンBLP2〜BLP4の場合は、ブロックパターンにより定まる第2〜第3演出ブロックBL2〜BL3の最低割当値の合計を基準値から減算した残数値に基づいて第3演出ブロックBL3の加算値を演出制御CPU65aが決定し、当該第3演出ブロックBL3の加算値を更に減算した残数値に基づいて第2演出ブロックBL2の加算値を演出制御CPU65aが決定すると共に、当該第2演出ブロックBL2の加算値を更に減算した残数値を第1演出ブロックBL1の単位演出値として演出制御CPU65aが決定するよう設定されている。また、第1〜第2演出ブロックからなるブロックパターンBLP1の場合は、ブロックパターンにより定まる第2演出ブロックBL2の最低割当値の合計を基準値から減算した残数値に基づいて第2演出ブロックBL2の加算値を演出制御CPU65aが決定すると共に、当該第2演出ブロックBL2の加算値を更に減算した残数値を第1演出ブロックBL1の単位演出値として演出制御CPU65aが決定するよう設定されている。なお、第1演出ブロックからなるブロックパターンBLP1の場合は、演出制御CPU65aが決定した基準値を第1演出ブロックBL1の単位演出値として演出制御CPU65aが決定するようになっている。
(第4演出ブロック加算値決定テーブルについて)
第4演出ブロックBL4A〜BL4Bにおける加算値を決定する加算値決定テーブル(以下、第4演出ブロック加算値決定テーブルという)は、図16に示すように、各演出ブロックBL4A〜BL4B毎に、演出制御CPU65aが決定可能な複数の加算値が定められており、当該第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値を決定する時点までに、演出制御CPU65aが決定した数値(最低割当値および加算値)を基準値から減算した余りとなる残数値に応じて、当該第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。ここで、前述のように実施例では、前記演出表示部17で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で加算値が決定されるよう設定されている。従って、第1〜第4演出ブロックからなるブロックパターンBLP5〜BLP6が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算した値を基準として、第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値が決定される。
前記第4演出ブロック加算値決定テーブルでは、各第4演出ブロックBL4A〜BL4B毎に決定可能な加算値が定められると共に、当該第4演出ブロックBL4の加算値決定時の残数値となり得る数値範囲に対して、所定数の第4演出ブロック加算値決定用判定値が所定の加算値に割り当てられており、演出制御CPU65aが取得した第4演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて、第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値を決定するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aが取得した第4演出ブロック加算値決定用乱数の値と対応する第4演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられた数値を、演出制御CPU65aが第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値として決定するようになっている。なお実施例では、第4演出ブロック加算値決定用乱数および第4演出ブロック加算値決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、第4演出ブロック加算値決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板65(演出制御CPU65a)に入力されることを契機として、演出制御RAM65cに記憶されている乱数値を演出制御CPU65aが取得するよう構成されている。
実施例では、図16に示すように、第4演出ブロックBL4Aが決定された場合に演出制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」および「6」が設定されており、当該第4演出ブロックBL4Aの加算値を決定する時点での残数値が「0」〜「2」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Aの加算値として「0」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「3」〜「21」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Aの加算値として「6」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。同様に、第4演出ブロックBL4Bが決定された場合に演出制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」および「5」が設定されており、当該第4演出ブロックBL4Bの加算値を決定する時点での残数値が「0」〜「4」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Bの加算値として「0」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「5」〜「9」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Bの加算値として「0」および「5」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられると共に、当該決定時点での残数値が「10」〜「21」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Bの加算値として「5」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。
(第3演出ブロック加算値決定テーブルについて)
第3演出ブロックBL3A〜BL3Eにおける加算値を決定する加算値決定テーブル(以下、第3演出ブロック加算値決定テーブルという)は、図17に示すように、各演出ブロックBL3A〜BL3E毎に、演出制御CPU65aが決定可能な複数の加算値が定められており、当該第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値を決定する時点までに、演出制御CPU65aが決定した数値(最低割当値および加算値)を基準値から減算した余りとなる残数値に応じて、当該第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。ここで、前述のように実施例では、前記演出表示部17で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で加算値が決定されるよう設定されている。従って、第1〜第4演出ブロックからなるブロックパターンBLP5〜BLP6が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算すると共に第4演出ブロックBL4の加算値を減算した値を基準として、第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値が決定され、第1〜第3演出ブロックからなるブロックパターンBLP2〜BLP4が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算した値を基準として、第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値が決定される。
前記第3演出ブロック加算値決定テーブルでは、各第3演出ブロックBL3A〜BL3E毎に決定可能な加算値が定められると共に、当該第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値決定時の残数値となり得る数値範囲に対して、所定数の第3演出ブロック加算値決定用判定値が加算値毎に割り当てられており、演出制御CPU65aが取得した第3演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて、第3演出ブロックBL3の加算値を決定するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aが取得した第3演出ブロック加算値決定用乱数の値と対応する第3演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられた数値を、演出制御CPU65aが第3演出ブロックBL3の加算値として決定するようになっている。なお実施例では、第3演出ブロック加算値決定用乱数および第3演出ブロック加算値決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、第3演出ブロック加算値決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板65(演出制御CPU65a)に入力されることを契機として、演出制御RAM65cに記憶されている乱数値を演出制御CPU65aが取得するよう構成されている。
実施例では、図17に示すように、第3演出ブロックBL3Aが決定された場合に演出制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」および「5」が設定されており、当該第3演出ブロックBL3Aの加算値を決定する時点での残数値が「0」〜「4」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Aの加算値として「0」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「5」〜「9」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Aの加算値として「0」および「5」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられると共に、当該決定時点での残数値が「10」〜「21」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Aの加算値として「5」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。同様に、第3演出ブロックBL3Bが決定された場合に演出制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」および「1」が設定されており、当該第3演出ブロックBL3Bの加算値を決定する時点での残数値が「0」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Bの加算値として「0」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「1」〜「4」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Bの加算値として「0」および「1」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられると共に、当該決定時点での残数値が「5」〜「21」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Bの加算値として「1」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。
また、第3演出ブロックBL3Cが決定された場合に演出制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」、「1」、「3」および「6」が設定されており、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値を決定する時点での残数値が「0」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「0」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「1」〜「2」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「0」および「1」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「3」〜「5」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「0」、「1」および「3」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。また、第3演出ブロックBL3Cの加算値を決定する時点での残数値が「6」〜「13」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「0」、「1」、「3」、「6」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「13」〜「17」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「3」および「6」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられると共に、当該決定時点での残数値が「18」〜「21」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「6」を演出制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。そして、図17に示すように、第3演出ブロックBL3D〜BL3Eについても同様に、各演出ブロックの加算値を決定する時点での残数値に応じて演出制御CPU65aが決定可能な加算値を可変するよう判定値が割り当てられている。
ここで、第3演出ブロックに引き続いて第4演出ブロックの演出が行われる場合には、
第3演出ブロックに対する加算値として決定可能な値よりも、第4演出ブロックに対する加算値として決定可能な値の方が大きくなるよう設定されている。すなわち、演出ブロックパターンBLP5が決定された場合には、第3演出ブロックBL3Dに引き続いて第4演出ブロックBL4Aの演出が行われることから、第3演出ブロックBL3Dの加算値として決定可能な値(「0」または「3」)よりも、第4演出ブロックBL4Aの加算値として決定可能な値(「0」または「6」)の方が大きくなるよう設定されている。同様に、演出ブロックパターンBLP6が決定された場合には、第3演出ブロックBL3Eに引き続いて第4演出ブロックBL4Bの演出が行われることから、第3演出ブロックBL3Eの加算値として決定可能な値(「0」または「1」)よりも、第4演出ブロックBL4Bの加算値として決定可能な値(「0」または「5」)の方が大きくなるよう設定されている。このように、演出制御CPU65aは決定した基準値に基づいて加算値を複数の演出ブロックに振り分ける場合に、各演出ブロックパターンにおいて特定される図柄変動演出の開始側の演出ブロック(第1演出ブロックに近い第3演出ブロック)に対して振り分ける値よりも図柄変動演出の終了側の演出ブロック(第4演出ブロック)に対して振り分ける値が大きくなるよう構成されている。これにより、演出ブロックが進行するにつれて演出表示部17に表示される段階変化演出の値が大きく変わるようにしている。
(第2演出ブロック加算値決定テーブルについて)
第2演出ブロックBL2における加算値を決定する加算値決定テーブル(以下、第2演出ブロック加算値決定テーブルという)は、図18に示すように、実施例の演出制御ROM65bに設定された複数の演出パターンを演出内容毎にグループ化した複数の演出パターングループが設定されると共に、各演出パターングループ毎に、演出制御CPU65aが決定可能な加算値が定められている。そして、第2演出ブロックBL2の加算値を決定する時点までに、演出制御CPU65aが決定した数値(最低割当値および加算値)を基準値から減算した余りとなる残数値に応じて、当該第2演出ブロックBL2の加算値を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。ここで、前述のように実施例では、前記演出表示部17で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で加算値が決定されるよう設定されている。従って、第1〜第4演出ブロックからなるブロックパターンBLP5〜BLP6が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算すると共に第4演出ブロックBL4および第3演出ブロックBL3の加算値を減算した値を基準として、第2演出ブロックBL2の加算値が決定され、第1〜第3演出ブロックからなるブロックパターンBLP2〜BLP4が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算すると共に第3演出ブロックBL3の加算値を減算した値を基準として、第2演出ブロックBL2の加算値が決定され、第1〜第2演出ブロックからなるブロックパターンBLP1が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算した値を基準として、第2演出ブロックBL2の加算値が決定される。
前記第2演出ブロック加算値決定テーブルでは、各演出パターングループ毎に、「0」〜「7」の範囲の加算値に対して所定数の第2演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられており、演出制御CPU65aが取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて、第2演出ブロックBL2の加算値を決定するよう構成されている。すなわち、「0」〜「7」の範囲から、演出制御CPU65aが取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数の値と対応する第2演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられた数値を、演出制御CPU65aが第2演出ブロックBL2の加算値として決定するようになっている。なお、各演出パターングループに対して特図変動パターン毎に割り当てられる第2演出ブロック加算値決定用判定値の重複はない。なお実施例では、第2演出ブロック加算値決定用乱数および第2演出ブロック加算値決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、第2演出ブロック加算値決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板65(演出制御CPU65a)に入力されることを契機として、演出制御RAM65cに記憶されている乱数値を演出制御CPU65aが取得するよう構成されている。なお、第2〜第4演出ブロック加算値決定用乱数として個別に乱数値を演出制御CPU65aが取得するようにしたが、同じ乱数値を用いるよう構成することも可能である。
ここで実施例では、図18に示すように、演出制御ROM65bに設定された演出パターンが第1〜第8の演出パターングループに分類されている。ここで、第2演出ブロック加算値決定テーブルでは、大当り期待度の高い演出パターングループの方が、大当り期待度の低い演出パターングループよりも大きな値が選択され易くなるように、第1〜第8の演出パターングループの夫々に対する第2演出ブロック加算値決定用判定値の割当数が設定されている。具体的に、第1の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「0」が演出制御CPU65aにより決定され、第2の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「0」または「1」が演出制御CPU65aにより決定され、第3の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「1」または「2」が演出制御CPU65aにより決定され、第4の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「1」〜「3」が演出制御CPU65aにより決定され、第5の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「2」〜「4」が演出制御CPU65aにより決定され、第6の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「3」〜「5」が演出制御CPU65aにより決定され、第7の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「6」が演出制御CPU65aにより決定され、第8の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「8」が演出制御CPU65aにより決定されるよう構成されている。また、複数の値の加算値を決定可能な演出パターングループ(すなわち第2〜第6の演出パターングループ)では、値の大きな加算値に対して多くの第2演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられており、第2演出ブロックBL2で行われる段階変化演出に対する期待感を高めている。
なお、実施例では、前記ノーマルリーチはずれ演出パターンEB1およびノーマルリーチ当り演出パターンEC1が第1の演出パターングループに含まれており、前記第1〜第2の前段スーパーリーチはずれ演出パターンEB2〜EB3および第1〜第2の前段スーパーリーチ当り演出パターンEC2〜EC3が第2の演出パターングループに含まれており、前記第3の前段スーパーリーチはずれ演出パターンEB4および第3の前段スーパーリーチ当り演出パターンEC4が第5の演出パターングループに含まれており、前記第1の発展スーパーリーチはずれ演出パターンEB5および第1の発展スーパーリーチ当り演出パターンEC5は第6の演出パターングループに含まれており、前記第2の発展スーパーリーチはずれ演出パターンEB6および第2の発展スーパーリーチ当り演出パターンEC6は第7の演出パターングループに含まれている。
(擬似連予告演出における段階変化演出について)
実施例のパチンコ機10は、飾図の変動開始から変動停止(確定停止)までの1回の図柄変動演出において所定の演出区切りにより区切られた演出単位毎に所定の擬似連演出(第1の特定の演出)が行われる擬似連続予告演出(連続演出)を実行可能に構成されて、当該擬似連続予告演出において段階変化演出を実行し得るようになっている。ここで、擬似連続予告演出では、演出区切りにより区切られた演出単位において、相互に関連した統一性や連続性のある擬似連演出(第1の特定の演出)が実行され、演出区切りにより区切られた複数の演出単位により一体的な演出が行われていることを遊技者が認識可能に構成される。例えば、擬似連演出として、各演出単位において同じまたは規則性のある動画像を表示したり、ストーリー性のある演出を分断した箇々の演出を演出単位が進むにつれて当該ストーリーが進行するように表示したりすることが挙げられるが、これに限られものではない。
ここで、演出区切りとしては、リーチ表示を含まないはずれを認識可能な飾図の組合せの内で、擬似連続予告演出が行われる場合に表示可能な擬似連続予告演出表示としての飾図の組み合わせを定めて、当該擬似連続予告演出表示としての図柄組み合わせを各図柄列26a,26b,26cに仮停止表示することにより複数回の演出単位を区切ることが可能である。例えば、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一となるよう決定されると共に、右図柄列26cの飾図が左・中図柄列26a,26bの飾図と1つずれた飾図の図柄組み合わせ(「223」、「778」等)が擬似連続予告演出表示として定めて、当該擬似連続予告演出表示の組み合わせで飾図が仮停止された場合に、次の演出単位の演出を実行して擬似連続予告演出が行われる可能性があることを示すようにすることができる。なお、前記擬似連続予告演出表示としての飾図の組み合わせは、擬似連続予告演出が行われる場合にのみ表示されるよう構成してもよく、また特図当り判定がはずれの判定結果の場合に当該飾図の組み合わせはずれ表示が表示されるようにしてもよい。また、演出区切りとしては、これに限られるものではなく、擬似連続予告演出が行われる場合にのみ表示可能な擬似連続予告演出表示としての図柄等を定めて、当該擬似連続予告演出表示としての図柄を図柄列26a,26b,26cの何れか1つまたは複数に仮停止させることにより複数回の単位演出を区切るようにしてもよい。また演出区切りとして、飾図の仮停止や仮停止した飾図の再変動に合わせて遊技機が備える可動体を動作させるよう構成することも可能である。このように、前記擬似連続予告演出は、1回の図柄変動演出において、飾図の変動開始から擬似連続予告演出表示の仮停止までを1回とする擬似変動(演出単位)を複数回連続して実行する演出として設定されている。
(擬似連続予告演出用の特図変動パターンおよび演出パターンについて)
実施例のメイン制御ROM60bには、前記擬似連続予告演出を実行させることを特定したはずれ変動用および当り変動用の特図変動パターンが設定されている。すなわち、擬似連続予告演出では、擬似連続予告演出の特図変動パターンにより特定される特図変動時間において所定の演出区切りにより区切られた複数回の演出単位毎に特定の演出が行われる。また、擬似連続予告演出用の特図変動パターンは、各特図変動パターン毎に連続単位の数(擬似変動回数)を特定するよう設定されている。実施例では、擬似変動回数として1回〜4回の何れかの回数が擬似連続予告演出用の特図変動パターン毎に設定されている。
具体的に、図19に示すように、メイン制御ROM60bには、連続予告演出を実行するはずれ変動用の特図変動パターンとして、擬似変動回数が2回に設定された第1〜第2の擬似はずれ特図変動パターンPG1,PG2と、擬似変動回数が3回に設定された第3の擬似はずれ特図変動パターンPG3と、擬似変動回数が4回に設定された第4の擬似はずれ特図変動パターンPG4とが設定されている。また、メイン制御ROM60bには、連続予告演出を実行する当り変動用の特図変動パターンとして、擬似変動回数が2回に設定された第1〜第2の擬似当り特図変動パターンPH1,PH2と、擬似変動回数が3回に設定された第3の擬似当り特図変動パターンPH3と、擬似変動回数が4回に設定された第4の擬似当り特図変動パターンPH4とが設定されている。すなわち、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる特図当り判定や演出実行判定の判定結果に基づいて、前述した特図変動パターンを含む特図変動パターンの中からメイン制御CPU60aが何れか1つの特図変動パターンを決定するようになっている。
そして、演出制御ROM65bには、図21に示すように、第1の擬似はずれ特図変動パターンPG1で特定される擬似変動回数を2回とする擬似連続予告演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、第1の擬似はずれ演出パターンEG1が記憶され、第2の擬似はずれ特図変動パターンPG2で特定される擬似変動回数を2回とする擬似連続予告演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、第2の擬似はずれ演出パターンEG2が記憶され、第3の擬似はずれ特図変動パターンPG3で特定される擬似変動回数を3回とする擬似連続予告演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、第1の擬似はずれ演出パターンEG3が記憶され、第4の擬似はずれ特図変動パターンPG4で特定される擬似変動回数を4回とする擬似連続予告演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、第4の擬似はずれ演出パターンEG4が記憶されている。同様に、演出制御ROM65bには、第1の擬似当り特図変動パターンPH1で特定される擬似変動回数を2回とする擬似連続予告演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、第1の擬似当り演出パターンEH1が記憶され、第2の擬似当り特図変動パターンPH2で特定される擬似変動回数を2回とする擬似連続予告演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、第2の擬似当り演出パターンEH2が記憶され、第3の擬似当り特図変動パターンPH3で特定される擬似変動回数を3回とする擬似連続予告演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、第1の擬似当り演出パターンEH3が記憶され、第4の擬似当り特図変動パターンPH4で特定される擬似変動回数を4回とする擬似連続予告演出の具体的内容を特定する演出パターンとして、第4の擬似当り演出パターンEH4が記憶されている。
なお、前記第1の擬似はずれ演出パターンEG1および第1の擬似当り演出パターンEH1は、擬似連続予告演出の最終の演出単位(すなわち擬似変動2回目)においてノーマルリーチ演出を実行することを特定する演出パターンとして設定され、第2の擬似はずれ演出パターンEG2および第2の擬似当り演出パターンEH2は、擬似連続予告演出の最終の演出単位(すなわち擬似変動2回目において前記第1の前段スーパーリーチ演出を実行することを特定する演出パターンとして設定され、第3の擬似はずれ演出パターンEG3および第3の擬似当り演出パターンEH3は、擬似連続予告演出の最終の演出単位(すなわち擬似変動3回目において前記第3の前段スーパーリーチ演出を実行することを特定する演出パターンとして設定され、第4の擬似はずれ演出パターンEG4および第4の擬似当り演出パターンEH4は、擬似連続予告演出の最終の演出単位(すなわち擬似変動4回目において前記第2の発展スーパーリーチ演出を実行することを特定する演出パターンとして設定されている。なお、図19、図20では、スーパーリーチ演出を実行しない特図変動パターンに対して「SPなし」と表記し、スーパーリーチ演出を実行する特図変動パターンに対して「SPあり」と表記してある。
なお、擬似連続予告演出が行われる場合も前述と同様に、リーチ演出の種類に応じて、図柄変動演出の結果として当り遊技状態が付与される割合(大当り遊技が付与される可能性の大小を示す当り期待度)を異ならせている。具体的には、擬似連続予告演出において行われるリーチ演出がノーマルリーチ演出<スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出<発展スーパーリーチ演出)の順番で、当り遊技が付与される割合が高くなるようにメイン制御CPU60aによる特図変動パターンの選択割合(振分割合)が設定されている。
次に、メイン制御CPU60aが擬似連続予告演出用の特図変動パターンを決定した場合の段階変化演出について説明する。擬似連続予告演出用の特図変動パターンを決定した場合の段階変化演出は、擬似連続予告演出が行われる過程において、擬似連続予告演出の最終の演出単位において発展スーパーリーチ演出における発展演出に移行する可能性を段階的に示唆する段階表示を表示することで、当該発展演出の移行タイミングとなる前に、発展演出が行われる期待感を遊技者が直感的に認識し得るようにしている。具体的には、擬似連続予告演出において発展スーパーリーチ演出(すなわち、第4の擬似はずれ演出パターンEG4、第4の擬似当り演出パターンEH4)を決定した場合に表示される段階表示の平均段階(実施例では数値の平均値)が、発展スーパーリーチ演出以外の演出を決定した場合に表示される段階表示の平均段階に比べて高くなるよう設定されている。
また、前述のように、実施例のパチンコ機10では、前記特定予告演出は、擬似連続予告演出において発展スーパーリーチ演出の実行を決定した場合に、発展スーパーリーチ演出以外の演出を決定した場合よりも実行される可能性が高くなるよう構成してある。すなわち、擬似連続予告演出が行われる過程において実行される段階変化演出により、発展スーパーリーチ演出の発展演出において特定予告演出が行われる可能性を段階的に表示するようになっており、擬似連続予告演出における特定予告演出の実行タイミングとなる前に、当該特定予告演出が行われる期待感を遊技者が直接的に認識し得るようになっている。
擬似連続予告演出用の特図変動パターンを決定した場合に段階変化演出に関して演出制御CPU65aが行う処理について、説明する。なお、基本的には前述した段階変化演出に関する説明と共通するため、共通する部分については説明を省略する場合がある。すなわち、図11に示すように、演出制御CPU65aは、特定予告演出の実行・不実行の決定に基づいて、段階変化演出を行う基準となる数値(基準値)を決定する(ステップSE1〜SE3)。具体的に、演出制御ROM65bに設定された基準値決定テーブルに基づいて段階変化演出として演出表示部17に表示する数値の基準値を演出制御CPU65aが決定し、決定した基準値に基づいて段階変化演出を前記演出表示部17で行わせるよう構成されている。実施例では、決定した基準値を擬似連続予告演出の各演出単位に振り分けて、各演出単位において振り分けられた値(演出値)に基づいて段階変化演出が行われるようになっている。
但し、前記演出制御ROM65bには、擬似連続予告演出用の特図変動パターンを決定した場合に前記特定予告演出の不実行が決定された際に演出制御CPU65aが基準値を決定する第3の基準値決定テーブルと、特定予告演出の実行が決定された際に演出制御CPU65aが基準値を決定する第4の基準値決定テーブルとが設定されており、特定予告演出の実行可否の決定結果に応じて、対応の基準値決定テーブルに基づいて演出制御CPU65aが段階変化演出の基準値を決定するようになっている。すなわち、特定予告演出の不実行を決定した場合には、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した段階変化演出の基準値を演出制御CPU65aが第3の基準値決定テーブルに基づいて決定し、特定予告演出の実行を決定した場合には、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した段階変化演出の基準値を演出制御CPU65aが第4の基準値決定テーブルに基づいて決定する。
実施例では、第1および第2の基準値決定テーブルと同様に、第3の基準値決定テーブルおよび第4の基準値決定テーブルの夫々に対して、演出制御CPU65aが決定可能な基準値として「0」〜「21」の整数値が設定されて、各基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられており、演出制御CPU65aが取得した基準値決定用乱数に基づいて、段階変化演出として演出表示部17に表示する数値表示の基準値を決定するよう構成されている。
ここで、前記第3の基準値決定テーブルおよび第4の基準値決定テーブルに設定された各基準値に対する基準値決定用判定値の割当は、発展スーパーリーチ演出が行われる擬似連続予告演出(すなわち、メイン制御CPU60aが第4の擬似はずれ特図変動パターンPG4、第4の擬似当り特図変動パターンPH4)を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値が、発展スーパーリーチ演出以外の演出(すなわち、第1〜第3の擬似はずれ特図変動パターンPG1〜PG3、第1〜第3の擬似当り特図変動パターンPH1〜PH3)を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値より高くなるよう設定される。すなわち、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターンに基づいて決定した演出パターンに応じて、演出制御CPU65aが決定する段階変化演出の基準値が変化するようになっている。また、同じ擬似連続予告演出が行われた結果としてはずれ表示となる特図変動パターンよりも、当り表示となる特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定した場合に、演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値が大きくなるよう設定されており、段階変化演出として大きな数値(基準値)が表示されることで、当りに対する期待感を高めて遊技の興趣を向上させるようになっている。すなわち、演出制御CPU65aが特定予告演出の実行を決定した場合に、前記当り判定の判定結果が肯定(当り)の場合に決定される基準値の平均値は、当該当り判定の判定結果が否定(はずれ)の場合に決定される数値の平均値より大きくなるよう構成されている。
また、前記第3の基準値決定テーブルおよび第4の基準値決定テーブルに設定された各基準値に対する基準値決定用判定値の割当は、特定予告演出の実行を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値が、特定予告演出の不実行を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値より大きくなるよう設定されている。すなわち、メイン制御CPU60aが同じ擬似連続予告演出用の特図変動パターンを決定した場合でも、演出制御CPU65aによる特定予告演出の実行・不実行の決定に応じて段階変化演出の基準値が変化するようになっている。
(第3の基準値決定テーブル)
前記第3の基準値決定テーブルは、図19に示すように、第1の基準値決定テーブルと同様に、特定予告演出が行われない場合に段階変化演出が実行される可能性がある擬似連続予告演出用の特図変動パターン毎に、「0」〜「21」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。具体的に、第3の基準値決定テーブルでは、例えば、第1の擬似はずれ特図変動パターンPG1に対しては、基準値「0」および「1」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」および「1」の何れかを基準値として決定するよう設定されている。そして、第2の擬似はずれ特図変動パターンPG2に対しては、基準値「2」〜「4」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「2」〜「4」の何れかを基準値として決定するよう設定されている。なお、その他の特図変動パターンPG3〜PG4,PH1〜PH4の夫々に対しても同様に、基準値「0」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられている。
ここで、第3の基準値決定テーブルでは、第1の基準値決定テーブルと同じく、同一内容の擬似連続予告演出が行われる特図変動パターンを比較した場合に、図柄変動演出の結果として当り表示が表示される当り特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、はずれ表示となる特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、当り表示となる特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、段階変化演出として演出表示部17に表示される数値により、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性を示唆するようするよう構成されている。すなわち、擬似連続予告演出において特定予告演出が行われない場合には、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性が高くなるようになっている。
また、第3の基準値決定テーブルでは、擬似連続予告演出において発展スーパーリーチ演出が行われる特図変動パターンと、発展スーパーリーチ演出以外の演出が行われる特図変動パターンとを比較した場合に、発展スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、発展スーパーリーチ演出以外の演出が実行される場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、発展スーパーリーチ演出が実行される場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、擬似連続予告演出の最終の擬似変動(演出単位)において発展スーパーリーチ演出の発展演出に移行する可能性が高くなるようになっている。
(第4の基準値決定テーブル)
前記第4の基準値決定テーブルは、図20に示すように、特定予告演出が行われる場合に段階変化演出が実行される可能性がある特図変動パターン毎に、「0」〜「21」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。なお、その他の特図変動パターンPG4,PH2〜PH4の夫々に対しても同様に、基準値「0」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、演出制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」〜「21」の何れかを基準として決定するよう設定されている。
ここで、第4の基準値決定テーブルでは、第2の基準値決定テーブルと同様に、同一内容の擬似連続予告演出が行われる特図変動パターンを比較した場合に、図柄変動演出の結果として当り表示が表示される当り特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、はずれ表示となる特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、当り表示となる特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、擬似連続予告演出において特定予告演出が行われない場合には、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性が高くなるようになっている。
また、第4の基準値決定テーブルでは、擬似連続予告演出において発展スーパーリーチ演出が行われる特図変動パターンと、発展スーパーリーチ演出以外の演出が行われる特図変動パターンとを比較した場合に、発展スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、発展スーパーリーチ演出以外の演出が実行される場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、発展スーパーリーチ演出が実行される場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、擬似連続予告演出の最終の擬似変動(演出単位)において発展スーパーリーチ演出の発展演出に移行する可能性が高くなるようになっている。
また、実施例に係る第4の基準値決定テーブルは、図20に示すように、所定の値以上の基準値に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、特定予告演出が行われる場合には、段階変化演出において一定以上の数値表示が表示されるようになっている。これにより、段階変化演出として演出表示部17に表示される数値に対する遊技者の関心を高めている。具体的に実施例では、第4の基準値決定テーブルにおいて、「16」以上の値の基準値に対してのみ基準値決定用判定値を割り当てるよう設定されている。
(擬似連続予告演出での演出ブロックについて)
演出制御CPU65aは、擬似連続予告演出において段階変化演出を行う場合に、演出表示部17の段階表示領域における段階変化演出の段階表示(数値)を表示する演出タイミングを決定するよう構成されている。実施例では、擬似連続予告演出における演出単位を演出ブロックとして、擬似連続予告演出の演出単位毎で表示する表示値(段階表示)を基準値に基づいて演出制御CPU65aが決定するよう構成されている(ステップSE4〜SE6)。具体的に、演出制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから入力される特図変動パターン指定コマンドに基づいて対応する演出パターンを決定し、決定した演出パターンに基づいて段階変化演出を行う演出ブロックを決定するようになっている(ステップSE4)。
実施例に係るパチンコ機10に設定された擬似連続予告演出の演出パターンと対応する演出ブロックパターンBLP11〜BLP14の関係を図21に示す。すなわち、擬似変動回数が2回に設定されると共に擬似連続予告演出の最終の演出単位においてノーマルリーチ演出が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示される第1の擬似はずれ特図変動パターンPG1に対応したはずれ演出パターンEG1または第1の擬似当り特図変動パターンPH1に対応した当り演出パターンEH1に対しては、演出ブロックパターンBLP11が設定されており、これらの演出パターンEG1,EH1の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP11を演出制御CPU65aが決定するようになっている。
更に、擬似変動回数が2回に設定されると共に擬似連続予告演出の最終の演出単位において第1段階のスーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出)が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示される第2の擬似はずれ特図変動パターンPG2に対応したはずれ演出パターンEG2または第2の擬似当り特図変動パターンPH2に対応した当り演出パターンEH2に対しては、演出ブロックパターンBLP12が設定されており、これらの演出パターンEG2,EH2の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP12を演出制御CPU65aが決定するようになっている。また、擬似変動回数が3回に設定されると共に擬似連続予告演出の最終の演出単位において第1段階のスーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出)が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示される第3の擬似はずれ特図変動パターンPG3に対応したはずれ演出パターンEG3または第3の擬似当り特図変動パターンPH3に対応した当り演出パターンEH3に対しては、演出ブロックパターンBLP13が設定されており、これらの演出パターンEG3,EH3の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP13を演出制御CPU65aが決定するようになっている。そして、擬似変動回数が4回に設定されると共に擬似連続予告演出の最終の演出単位において第2段階のスーパーリーチ演出(発展スーパーリーチ演出)が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示される第4の擬似はずれ特図変動パターンPG4に対応したはずれ演出パターンEG4または第4の擬似当り特図変動パターンPH4に対応した当り演出パターンEH4に対しては、演出ブロックパターンBLP14が設定されており、これらの演出パターンEG4,EH34の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP14を演出制御CPU65aが決定するようになっている。
(演出単位の単位演出値の決定について)
演出制御CPU65aは、決定した演出ブロックパターンBLP11〜BLP14に基づいて、擬似連続予告演出の各演出単位(演出ブロック)で行われる段階変化演出の基準となる単位演出値を決定するよう構成されている(ステップSE5〜SE6)。ここで、擬似連続予告演出における各演出単位の単位演出値は、各演出単位毎に定められた最低割当値に、加算値を加算して定められる。
図22に示すように、第1〜第4の演出単位の夫々には、擬似連続予告演出において各演出単位の演出実行時に演出表示部17で表示する段階変化演出の最低割当値が定められている。なお、第1の演出単位は、最大で4回の擬似変動が行われる擬似連続予告演出における最初の演出単位を指し、第2の演出単位は、擬似連続予告演出における2変動目となる演出単位を指し、第3の演出単位は、擬似連続予告演出における3変動目となる演出単位を指し、第4の演出単位は、擬似連続予告演出における4変動目となる演出単位を指している。具体的に実施例では、演出ブロックパターンPL11〜PL14に応じて、第1の演出単位に対する最低割当値として「0」が設定され、第2の演出単位に対する最低割当値として「0」、「1」の何れかが設定され、第3の演出単位に対する最低割当値として「3」、「4」の何れかが設定され、第4の演出単位に対する最低割当値として「5」が設定される。
(演出ブロックの加算値について)
また、演出制御ROM65bには、各演出単位の演出実行時に演出表示部17で表示する段階変化演出の加算値を決定する加算値決定テーブルが設定されており、各演出単位の演出実行時に演出表示部17で表示する段階変化演出の加算値を決定するようになっている。なお、実施例では、第2の演出単位および第3の演出単位の加算値を前述した第3演出ブロック加算値決定テーブルに基づいて決定し、第4の演出単位の加算値を前述した第4演出ブロック加算値決定テーブルに基づいて決定するよう構成してある。なお。これは一例であり、第2〜第4の演出単位の加算値をその他の加算値決定テーブルに基づいて決定してもよく、また第2〜第4の演出単位の加算値を決定する加算値決定テーブルを別途定めるようにしてもよいことは当然である。また、前述と同様に、前記演出制御CPU65aは、擬似連続予告演出における演出単位の終了側の演出単位から開始側の演出単位の順で加算値(すなわち単位演出値)を決定するようになっている。なお、各演出単位における加算値の算出方法は、前記術した各演出ブロックの加算値の算出方法と同じであることから、詳細な説明は省略する。
すなわち、演出制御CPU65aは、各演出単位に割り当てられた最低割当値および決定された加算値を基準値から順次減算した残数値に基づいて加算値を決定する。すなわち、第1〜第4の演出単位を含むブロックパターンBLP14の場合には、第4の演出単位、第3の演出単位、第2の演出単位2、第1の演出単位の順で単位演出値を決定し、第1〜第3の演出単位を含むブロックパターンBLP13の場合には、第3の演出単位、第2の演出単位、第1の演出単位の順で単位演出値を決定し、第1〜第2の演出単位を含むブロックパターンBLP12の場合には、第2の演出単位、第1の演出単位の順で単位演出値を決定するよう構成されている。
(連続予告演出における段階変化演出について)
実施例のパチンコ機10は、連続した複数回の図柄変動演出(特図変動表示)において所定の連続演出(第2の特定の演出)が行われる連続予告演出を実行可能に構成されて、当該連続予告演出において段階変化演出を実行し得るようになっている。先ず、連続予告演出について説明する。実施例のパチンコ機10は、始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として入賞情報(乱数値)を取得する毎に取得した入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいて演出内容を特定(先読み)して、当該入賞情報を取得した時点で既にメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報を変動開始時始動保留情報として実行される図柄変動と、当該入賞情報を変動開始時始動保留情報として実行される図柄変動(連続予告演出の本変動)とにおいて連続演出(第2の特定の演出)を行うことで連続予告演出が行われるよう構成される。すなわち、連続予告演出は、本変動演出(連続予告演出の実行を決定する契機となった始動保留情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出)において当り表示が表示される可能性(大当りが発生する可能性)を、当該本変動の前に行われる図柄変動において前もって示唆可能な先読み予告演出である。また、連続予告演出では、本変動演出が行われるまでの各図柄変動において、相互に関連した統一性や連続性のある連続演出(第2の特定の演出)が実行され、始動保留情報に基づいて変動開始される異なる図柄変動が関連付けられた一体的な演出が行われていることを遊技者が認識可能に構成される。ここで、連続演出としては、前述した擬似連演出と同様に、例えば、各図柄変動において同じまたは規則性のある動画像を表示したり、ストーリー性のある演出を分断した箇々の演出を演出単位が進むにつれて当該ストーリーが進行するように表示したりすることが挙げられるが、これに限られものではない。なお、連続予告演出と擬似連続予告演出とでは、相互を区別可能な混同しない演出内容に設定される。
(先読み予告処理について)
ここで、前述した連続予告演出を実行するための先読み予告処理について説明する。なお、先読み予告処理は、図4に一例を示すように第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際(特図入力処理が実行される際)に行われる。すなわち、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞してから次の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が開始されるよりも前に(特図開始処理が行われるよりも前に)、先読み予告処理が実行される。ここで、先読み予告処理は、始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として入賞情報(乱数値)を取得する毎に、取得された入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいて演出制御CPU65aに伝達する特定情報(先読みコマンド)をメイン制御CPU60aが設定する処理である。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、前記始動入賞口30,31への入賞を契機として入賞情報を取得する毎に、取得した入賞情報に基づいて特定情報(先読みコマンド)を特定する特定情報設定手段として機能している。なお、実施例では、取得された入賞情報に対応する入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出で行われる演出内容に関する情報が先読みコマンドに含まれており、取得した入賞情報に基づいて演出内容を特定する演出内容先読み手段としてもメイン制御CPU60aが機能している。なお、後述のように、取得した入賞情報に基づいてメイン制御CPU60aが演出内容を特定する必要はなく、演出制御CPU65aが特定するようにすることも可能である。
図23に先読み予告処理を示す。メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する第1または第2入賞時始動保留情報に基づいて、当該入賞情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)の結果として大当り遊技が発生するか否かを事前判定する。具体的には、入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶された第1入賞時始動保留情報または第2入賞時始動保留情報における特図特図当り判定用乱数の値が特図当り判定値と一致するか否かをメイン制御CPU60aが事前判定(事前特図当り判定)する(ステップC11)。すなわち、第1または第2入賞時始動保留情報が特図当り判定値と一致する場合は、遊技状態(より具体的には確変状態か非確変状態か)が変化しない限り、当該肯定判定された始動保留情報を変動開始時始動保留情報として本変動演出(図柄変動演出)が行われた際に、大当りが発生することになる。
また、メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する第1または第2入賞時始動保留情報に基づいて、当該入賞情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)で行われる演出内容を事前判定するよう構成されている。具体的には、第1入賞時始動保留情報または第2入賞時始動保留情報における特図変動パターン振分用乱数に基づいて特図変動パターンをメイン制御CPU60aが事前判定(特図変動パターンの事前判定)する(ステップC12)。
このように、メイン制御CPU60aは、始動入賞口30,31への入賞を契機として入賞情報を取得する際に、当該取得した入賞情報を変動開始時始動保留情報として行なわれる図柄変動演出の結果として当り遊技を発生するか否かを判定する事前当り判定手段として機能すると共に、取得した入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出の変動時間を定めた特図変動パターンを事前決定する事前特図変動パターン決定手段として機能している。
(先読みコマンドの設定について)
また、メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する第1または第2入賞時始動保留情報に基づいて事前判定を行うと、当該事前判定の判定結果を示す情報(先読みコマンド)を演出制御CPU65aに伝達するよう構成されている。ここで、先読みコマンドは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31に入賞した時点で取得した入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいた事前当り判定の判定結果を示す事前大当り情報や、当該入賞時始動保留情報に基づく事前特図変動パターン判定の判定結果を示す事前特図変動パターン情報を含んだコマンドである。従って、先読みコマンドを参照することで、演出制御CPU65aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31に入賞したときに取得された入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)において大当りが発生するか否かを事前大当り情報に基づいて識別し得ると共に、事前特図変動パターン情報に基づいて図柄変動演出の変動時間を演出制御CPU65aが識別し得るようになっている。また、先読みコマンドには、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31に入賞した時点において、前記メイン制御RAM60cが記憶する対応の第1または第2特図始動保留情報の記憶数を示す保留数情報や、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31の何れへのパチンコ球の入賞に基づく先読みコマンドであるかを示す特図種別情報が含まれている。従って、第1始動入賞口30への入賞を契機とした先読みコマンドである場合には、保留数情報は第1特図始動保留情報の記憶数を示しており、第2始動入賞口31への入賞を契機とした先読みコマンドである場合には、保留数情報は第2特図始動保留情報の記憶数を示している。
そして、メイン制御CPU60aは、入賞時始動保留情報に基づく事前判定の判定結果に応じた先読みコマンド(特定情報)をメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定して、先読みコマンドの設定が完了する。ここで、先読み予告処理において設定された先読みコマンドは、次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われるよりも前(すなわち次に特図開始処理が行なわれる前)に演出制御CPU65aに出力されるよう設定されている。これにより、メイン制御CPU60aによる先読み予告処理の結果に基づいて、演出制御CPU65aが連続予告演出を実行するか否かを判定可能になっている。このように、前記始動入賞口30,31への入賞毎に取得した入賞情報に基づいて演出内容を特定する特定情報(先読みコマンド)を第1の制御手段としてのメイン制御CPU60aが生成して、生成した特定情報を第2の制御手段としての演出制御CPU65aに伝達するよう構成されている。
(演出制御CPU65aによる連続予告演出の関連処理について)
次に、演出制御基板65で実行される連続予告演出に関連した処理について説明する。メイン制御CPU60aから先読みコマンドが演出制御基板65に入力されると、図24に示すように、当該先読みコマンドに基づいて連続予告演出を実行するか否かを演出制御CPU65aが決定(実行可否判定)するよう構成されている(ステップD11)。具体的に、演出制御CPU65aは、先読みコマンドから特定される特図種別情報に基づいて第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機とした先読みコマンドかを判定し、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機とした先読みコマンドの場合には、連続予告演出を行わないことを決定するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として連続予告演出を実行し得る一方、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機としては連続予告演出が実行されないよう構成されている。従って、以下の説明では、基本的に第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として演出制御CPU65aが行う連続予告演出に関する処理を説明する。なお、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として連続予告演出を実行し得る一方、特図種別情報に基づく判定により、第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機としては連続予告演出が実行されないようにしてもよく、また特図種別情報に基づく判定を省略して何れの始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機としても連続予告演出を実行し得るようにしてもよい。
また、演出制御CPU65aは、先読みコマンドに含まれる事前大当り情報で特定される事前特図当り判定の判定結果に応じて、連続予告演出の実行を演出制御CPU65aが決定する割合が異なるようになっている。実施例では、事前特図当り判定の判定結果が肯定判定(当りとなる判定)の場合には、事前特図当り判定の判定結果が否定判定(はずれとなる判定)の場合と比べて、演出制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定する割合が高く設定されている。すなわち、連続予告演出が行われた結果として大当り遊技が発生する期待感を高め、連続予告演出の実行に対する関心を向上している。
具体的に実施例では、演出制御ROM65bには、連続予告演出の肯定判定および連続予告演出の否定判定に対して所定数の連続予告演出実行判定値が割り当てられた連続予告演出実行可否判定テーブルが設けられており、演出制御CPU65aが取得した連続予告演出実行可否判定用乱数に基づいて、連続予告演出を実行するか否かを決定するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aが取得した連続予告演出実行可否判定用乱数の値が連続予告演出の実行(肯定判定)に割り当てられた判定値と一致する場合に、演出制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定し、当該連続予告演出実行可否判定用乱数の値が連続予告演出の不実行(否定判定)に割り当てられた判定値と一致する場合に、演出制御CPU65aが連続予告演出を実行しないことを決定するようになっている。なお、連続予告演出の肯定判定および連続予告演出の否定判定に対して割り当てられる連続予告演出実行可否判定値の重複はない。なお実施例では、連続予告演出実行可否判定用乱数および連続予告演出実行可否判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、連続予告演出実行可否判定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、先読みコマンドが演出制御基板65(演出制御CPU65a)に入力されることを契機として、演出制御RAM65cに記憶されている乱数値を演出制御CPU65aが取得するよう構成されている。
実施例では、事前特図当り判定が肯定の場合には、連続予告演出の否定判定よりも連続予告演出の肯定判定に対して多く連続予告演出実行可否判定値が割り当てられており、演出制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定し易くなっている。また、事前特図当り判定が否定の場合には、連続予告演出の肯定判定よりも連続予告演出の否定判定に対して多くの連続予告演出実行可否判定値が割り当てられている。実施例では、連続予告演出の実行可否判定の判定結果が肯定判定の場合に、演出制御RAM65cの判定記憶領域に実行フラグを設定するよう構成されており、当該実行フラグが設定された状態で連続予告演出の実行中であることを演出制御CPU65aが認識し得るようになっている。なお、前記実行フラグは、連続予告演出の本変動演出が行われることで初期値に戻される。
また、前記演出制御CPU65aによる連続予告演出を行うか否かの実行可否判定の結果は、演出制御RAM65cの所定の判定記憶領域に、該演出制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定(実行決定)した時点でメイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数と関連づけて一時的に記憶保持されるよう構成されている。なお、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数は先読みコマンドから特定される保留数情報に基づいて設定される。これにより、連続予告演出の実行決定以後に行われる図柄変動演出の変動回数を演出制御CPU65aが識別し得ると共に、連続予告演出の実行を決定した入賞情報(入賞時始動保留情報)を変動開始時始動保留情報として実行された図柄変動演出(連続予告演出の本変動演出)を演出制御CPU65aが識別し得るようになっている。
このように、前記メイン制御CPU60aが入賞情報を取得する毎に、取得した入賞情報に基づいて演出内容を特定する演出内容先読み手段として演出制御CPU65aも機能している。また、演出制御CPU65aは、始動入賞口30への入賞(メイン制御CPU60aによる入所情報の取得)を契機として取得した入賞情報に基づいて連続予告演出を実行するか否かを決定判定する連続予告演出判定手段としての機能を有している。より具体的には、連続予告判定手段としての演出制御CPU65aは、始動入賞口30へパチンコ球が入賞した時点でメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に基づいて実行される図柄変動演出に跨った連続予告演出を行なわせるか否かを、該始動入賞口30への入賞を契機として始動保留情報(実施例では第1特図始動保留情報)に記憶される入賞時始動保留情報に基づいて判定している。
(実行回数の決定について)
また、図24に示すように、演出制御CPU65aは、連続予告演出の実行を決定した場合に、連続予告演出を実行する図柄変動演出の変動回数(実行回数)を決定するよう構成されている(ステップD12)。ここで、演出制御CPU65aは、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した時点で前記メイン制御RAM60cに記憶されている第1始動保留情報の記憶数を最大連続回数として、連続予告演出において実行する図柄変動演出の実行回数を当該最大連続回数の範囲内で決定する。なお、実行回数の決定に関し、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した時点とは、連続予告演出の実行を決定した先読みコマンドをメイン制御CPU60aが設定する契機となったパチンコ球の入賞時点である。実施例では、先読みコマンドの保留数情報で特定される第1特図始動保留情報の記憶数を実行回数(すなわち最大連続回数=実行回数)として演出制御CPU65aが決定するよう設定されている。なお、前述のように演出制御CPU65aが決定した実行回数は、演出制御RAM65cの所定の判定記憶領域に連続予告実行回数情報として記憶される。このように、演出制御CPU65aは、連続予告演出において実行される演出単位の実行回数を決定する実行回数決定手段としての機能を有している。
また、前記演出制御CPU65aが決定した連続予告演出の実行回数は、演出制御RAM65cの判定記憶領域に実行回数カウンタとして設定される。実行回数カウンタの値は、連続予告演出の実行を決定した以降に連続予告演出として図柄変動演出が行われる毎(後述の演出指定コマンドを出力する毎)に1減算されて、新たな実行回数として演出制御RAM65cに設定されるようになっている。すなわち、連続予告演出の実行を決定した状態(実行フラグが設定された状態)で実行回数カウンタが「1」となった場合に、連続予告演出を実行することが決定された特図始動保留情報を変動開始時始動保留情報として図柄変動演出(本変動)が行われること示し、実行回数カウンタが「0」となることで、連続予告演出が終了したことを示している。なお、実行回数カウンタが「0」となることで、実行フラグが初期状態に戻される。
(連続予告演出の決定)
図24に示すように、連続予告演出の実行を決定した場合には、連続予告演出の各図柄変動(演出単位)で実行する演出(特定演出)を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている(ステップD13)。この連続予告演出パターンは、連続予告演出の各図柄変動(演出単位)で行われる演出の演出内容を組み合わせてパターン化したものであって、連続予告演出として実行される図柄変動(演出単位)の実行回数毎に所定数の連続予告演出パターンが設定されている。すなわち、演出制御CPU65aが何れかの連続予告演出パターンを決定することにより連続予告演出の各図柄変動(演出単位)で実行する演出が定まるよう構成されている。
実施例の連続予告演出パターンは、連続予告演出の実行が決定されてから実行される演出単位の回数(連続予告演出の実行回数)に応じて、当該演出単位で実行される演出が特定されている。すなわち、連続予告演出パターンは、連続予告演出の実行を決定してから1変動目となる図柄変動演出において実行される第1演出と、連続予告演出の実行を決定してから2変動目となる図柄変動演出において実行される第2演出と、連続予告演出の実行を決定してから3変動目となる図柄変動演出において実行される第3演出と、連続予告演出の実行を決定してから4変動目となる図柄変動演出変動目において実行される第4回演出とを組み合わせてパターン化されており、連続予告演出の実行回数毎に当該連続予告演出パターンが所定数ずつ設定されている。ここで、前記第1〜第4回演出は、演出表示部17で行われる演出内容が何れも異なるよう設定されており、連続予告演出が行われる場合に、演出表示部17に表示される演出内容(第1演出〜第4演出)を基準に、連続予告演出の開始からの変動回数(連続予告演出の継続回数)を容易に把握できる。すなわち、連続予告演出は、メイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報に基づいて図柄変動演出が実行されるのに伴って単位演出により特定される演出内容が順に変化するよう設定されている。
なお、連続予告演出の各図柄変動(演出単位)で実行する演出(特定演出)を決定する構成としては、前述のように、連続予告演出の各図柄変動(演出単位)で行われる演出の演出内容を組み合わせてパターン化する構成に限られない。例えば、連続予告演出の各図柄変動(演出単位)で実行可能な演出(特定演出)として予め複数の演出を設定しておき、当該各図柄変動(演出単位)で実行する演出を抽選により演出制御CPU65aが決定するようにしてもよい。具体的に、前記各図柄変動(演出単位)で実行する演出を、前記第1〜第4演出の中から演出制御CPU65aが抽選で決定するよう構成することができる。
(連続予告演出の実行処理)
次に、連続予告演出における演出の実行処理について説明する。演出制御CPU65aが連続予告演出の実行を決定した状態で、変動開始時始動保留情報に基づいて決定された特図変動パターン指定コマンドがメイン制御CPU60aから演出制御基板65に入力されると、当該変動開始時始動保留情報に基づいて実行される図柄変動において実行する連続予告演出としての演出を演出制御CPU65aが決定する。実施例では、連続予告演出の実行決定後に行われた図柄変動演出の変動回数と、連続予告演出パターンに基づいて連続予告演出としての演出を演出制御CPU65aが決定する。具体的には、連続予告演出の実行決定後に行われる1変動目の図柄変動演出の場合には演出制御CPU65aが第1演出を決定し、2変動目の図柄変動演出の場合には演出制御CPU65aが第2演出を決定し、3変動目の図柄変動演出の場合には演出制御CPU65aが第3演出を決定し、4変動目の図柄変動演出の場合には演出制御CPU65aが第4演出を決定する。そして、この決定した連続予告演出の演出内容を指定する演出指定コマンドを演出制御CPU65aが表示制御基板70、発光制御基板72および音制御基板73に出力して、各制御基板70,72,73が対象の演出表示部17、発光装飾装置18、スピーカ19を制御することで、演出制御CPU65aが決定した連続予告演出の演出が行われる。
(連続予告演出を行う場合の段階変化演出について)
次に、演出制御CPU65aが連続予告演出を決定した場合の段階変化演出について説明する。演出制御CPU65aが連続予告演出を決定した場合は、連続予告演出が行われる過程において、当該連続予告演出の本変動演出において発展スーパーリーチ演出における発展演出に移行する可能性を段階的に示唆する段階表示を表示することで、当該本変動演出において発展演出の移行タイミングとなる前に、発展演出が行われる期待感を遊技者が直感的に認識し得るようにしている。
実施例では、連続演出を実行することを決定した場合において、当該連続予告演出の実行を決定する契機となった入賞情報を変動開始時始動保留情報とした本変動演出において発展スーパーリーチ演出を実行すると演出制御CPU65aが事前判定した場合に段階表示領域に表示される段階表示の平均段階(実施例では数値の平均値)が、当該本変動演出において発展スーパーリーチ演出を実行すると事前判定しない場合に段階表示領域に表示される段階表示の平均段階に比べて高くなるよう設定されている。連続予告演出の本変動演出において発展スーパーリーチ演出を実行するか否かは、メイン制御CPU60aから入力される前記先読みコマンドに含まれる事前特図変動パターン情報に基づいて演出制御CPU65aが判定するようになっている。すなわち、事前特図変動パターン情報により特定される特図変動パターンが、発展スーパーリーチ演出の実行を特定する特図変動パターン(すなわち、発展スーパーリーチはずれ演出パターンEB5〜EB6、発展スーパーリーチ当り演出パターンEC5〜EC6)であるか否かに基づいて、本変動演出において発展スーパーリーチ演出を実行するか否かを、当該先読みコマンドが入力された際に演出制御CPU65aが判定するようになっている。
ここで、前述のように、実施例のパチンコ機10では、前記特定予告演出は、発展スーパーリーチ演出の実行を決定した場合に、発展スーパーリーチ演出以外の演出を決定した場合よりも実行される可能性が高くなるよう構成してある。すなわち、連続予告演出が行われる過程において実行される段階変化演出により、発展スーパーリーチ演出の発展演出において特定予告演出が行われる可能性を段階的に表示するようになっており、連続予告演出の本変動演出において特定予告演出の実行タイミングとなる前に、当該特定予告演出が行われる期待感を遊技者が直接的に認識し得るようになっている。
連続予告演出の実行を決定した場合に段階変化演出に関して演出制御CPU65aが行う処理について、図25を参照して説明する。なお、基本的には前述した段階変化演出に関して演出制御CPU65aが行う処理と共通する部分については説明を省略する場合がある。ここで、前述したメイン制御CPU60aが特図当り判定の実行をして特図変動パターンを決定することを契機として段階変化演出を決定する場合は、特定予告演出を実行するか否かや、段階変化演出における各段階の演出値(表示値)は、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に基づいて演出制御CPU65aが決定している。これに対して、連続予告演出において段階変化演出を実行する場合は、連続予告演出の本変動演出において特定予告演出を実行するか否かや、連続予告演出における各段階の演出値(表示値)を、先読みコマンドに含まれる事前特図変動パターン情報により特定される特図変動パターンに基づいて、演出制御CPU65aが決定するようになっている。すなわち、実施例において連続予告演出において段階変化演出を実行する場合は、連続予告演出における本変動演出の特図変動パターンや、連続予告演出の本変動演出において特定予告演出を実行するかを、先読みコマンドの入力時点で演出制御CPU65aが事前に判定することで、連続予告演出における各段階の演出値(表示値)を決定している。
具体的に、実施例の演出制御ROM65bには、図25に示すように、特定予告演出の実行(肯定判定)および特定予告演出の不実行(否定判定)に対して所定数の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられた特定予告演出の事前実行決定テーブルが設定されており、先読みコマンドの入力時に演出制御CPU65aが演出制御RAM65cから取得した特定予告演出実行可否事前判定用乱数に基づいて、特定予告演出を実行するか否かを決定するよう構成されている。なお、特定予告演出実行可否事前判定用乱数は、前記先読みコマンドが入力された際に演出制御CPU65aが演出制御RAM65cから取得するよう構成されている。なお、特定予告演出の事前実行決定テーブルの詳細は、前述した特定予告演出の実行決定テーブルと同じであることから、その詳細の説明は省略する。
そして、演出制御CPU65aは、特定予告演出の実行・不実行の事前判定結果に基づいて、連続予告演出において段階変化演出を行う基準となる数値(基準値)を決定する。具体的に、演出制御ROM65bに設定された基準値決定テーブルに基づいて段階変化演出として演出表示部17に表示する数値の基準値を演出制御CPU65aが決定し、決定した基準値に基づいて段階変化演出を前記演出表示部17で行わせるよう構成されている。実施例では、決定した基準値を連続予告演出の各図柄変動に振り分けて、各演出単位において振り分けられた値(演出値)に基づいて段階変化演出が行われるようになっている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、特定予告演出の実行・不実行の事前判定において本変動演出での特定予告演出の不実行と判定定された際に演出制御CPU65aが基準値を決定する基準値決定テーブルと、本変動演出での特定予告演出の実行が決定された際に演出制御CPU65aが基準値を決定する基準値決定テーブルとが設定されており、特定予告演出の実行可否の事前判定結果に応じて、対応の基準値決定テーブルに基づいて演出制御CPU65aが段階変化演出の基準値を決定するようになっている。なお、本変動演出での特定予告演出の不実行と判定定された際の基準値決定テーブルは、前述した第1の基準値決定テーブルが設定され、本変動演出での特定予告演出の実行が決定された際の基準値決定テーブルは、前述した第2の基準値決定テーブルが設定されている。すなわち、特定予告演出の不実行を事前決定した場合には、先読みコマンドに含まれる事前特図変動パターン情報により特定される特図変動パターンに対応した段階変化演出の基準値を演出制御CPU65aが第1の基準値決定テーブルに基づいて決定し、特定予告演出の実行を決定した場合には、当該事前特図変動パターン情報により特定される特図変動パターンに対応した段階変化演出の基準値を演出制御CPU65aが第2の基準値決定テーブルに基づいて決定する。なお、第1および第2の基準値決定テーブルの詳細は、前述と同じであるため省略する。
このように、連続予告演出において段階変化演出を実行する場合に、第1の基準値決定テーブルおよび第2の基準値決定テーブルを用いて段階変化演出の基準値を決定することで、前述と同様に、連続予告演出の本変動演出において同じ演出が行われた結果としてはずれ表示となる特図変動パターンよりも、当り表示となる特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定した場合に、演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値が大きくなり、段階変化演出として最終的に大きな数値(基準値)が表示されることで、連続予告演出の本変動演出において当りに対する期待感を高めて遊技の興趣を向上させるようになっている。従って、演出制御CPU65aが特定予告演出の実行を事前決定した場合に、事前当り判定の判定結果が肯定(当り)の場合に決定される基準値の平均値は、当該事前当り判定の判定結果が否定(はずれ)の場合に決定される数値の平均値より大きくなるよう構成されている。また、前記第1の基準値決定テーブルおよび第2の基準値決定テーブルに設定された各基準値に対する基準値決定用判定値の割当は、特定予告演出の実行を事前決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値が、特定予告演出の不実行を事前決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値より大きくなっている。すなわち、連続予告演出の本変動演出においてメイン制御CPU60aが同じ特図変動パターンを決定する場合でも、演出制御CPU65aによる特定予告演出の実行・不実行の事前判定に応じて段階変化演出の基準値が変化するようになっている。そして、演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されるほど、連続予告演出の本変動演出において発展スーパーリーチ演出の発展演出に移行する可能性が高くなるよう構成されている。
次に、前記演出制御CPU65aは、段階変化演出の基準値を決定した場合に、連続予告演出の各図柄変動の単位演出値を決定するようになっている。実施例では、連続予告演出における各回の図柄変動(演出単位)を演出ブロックとして、連続予告演出の演出単位毎で表示する表示値(段階表示)を基準値に基づいて演出制御CPU65aが単位演出値を決定するよう構成されている。ここで、前述のように、実施例の連続予告演出の実行回数は、連続予告演出の実行を決定した時点での特図始動保留情報の保留数に応じて最大で4回まで決定されることから、演出制御CPU65aは、決定された連続予告演出の実行回数に基づいて、連続予告演出における各図柄変動(演出単位)の単位演出値が演出制御CPU65aにより決定される。なお、演出制御CPU65aは、連続予告演出の各図柄変動の単位演出値の総和が前記基準値と一致するように、連続予告演出の各図柄変動に対して単位演出値を割り当てるようになっている。
具体的に、演出制御ROM65bには、図26に示すように、連続予告演出の実行回数と、連続予告演出の各図柄変動に基準値を振り分ける割合を定めた基準値振分テーブルが設定されており、当該基準値振分テーブルに基づいて各図柄変動(演出単位)の単位演出値を演出制御CPU65aが決定するようになっている。この基準値振分テーブルでは、予告演出の実行を決定した時点で決定された連続予告演出の実行回数毎に、連続予告演出の本変動演出と、当該本変動演出の1変動前の図柄変動(演出単位)と、当該本変動演出の2変動前の図柄変動(演出単位)と、当該本変動演出の3変動前の図柄変動(演出単位)とに振り分ける基準値の割合が設定されており、当該割合に基づいて演出制御CPU65aが連続予告演出の各図柄変動に基準値を振り分けるよう構成されている。
例えば、実行回数が「2回」の場合には、本変動演出の単位演出値として基準値を80%の割合で振り分けると共に本変動演出の1変動前の図柄変動(演出単位)の単位演出値として基準値を20%の割合で振り分けるか、本変動演出の単位演出値として基準値を70%の割合で振り分けると共に本変動演出の1変動前の図柄変動(演出単位)の単位演出値として基準値を30%の割合で振り分けるか、本変動演出の単位演出値として基準値を60%の割合で振り分けると共に本変動演出の1変動前の図柄変動(演出単位)の単位演出値として基準値を40%の割合で振り分けるようになっている。ここで、基準値の振分割合は、先読みコマンドの入力時に演出制御CPU65aが演出制御RAM65cから取得した基準値振分用乱数に基づいて決定するようになっている。すなわち、基準値振分テーブルにおいて基準値の振分割合の組み合わせ毎に所定数の基準値振分用判定値が割り当てられており、演出制御CPU65aが取得した基準値振分用乱数に対応する基準値振分用判定値が割り当てられている基準値の振分割合の組み合わせを演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお実行回数が「3回」および「4回」の場合も同様である。すなわち、演出制御CPU65aが決定した基準値に基づいて連続予告演出の各演出単位の単位を決定する場合に、連続予告演出の本変動演出に近い図柄変動(演出単位)に対して振り分ける値を、連続予告演出の本変動演出から離れた図柄変動に対して振り分ける値よりも大きくなるよう構成されている。すなわち、連続予告演出が本変動演出に近づくにつれて、段階変化演出の変化が顕著になるようにしてある。
また、演出制御CPU65aは、基準値振分テーブルに定められた基準値の振分割合の組み合わせで基準値を連続予告演出の各演出単位に振り分ける際に、小数点以下の端数が生ずる場合は、当該端数を切り捨てた値を各演出単位の単位演出値(暫定値)として演出制御CPU65aが決定すると共に、各演出単位の単位演出値(暫定値)の総和と、基準値との差を、連続予告演出の本変動演出の単位演出値(暫定値)に加算するよう構成されている。例えば、基準値が「13」に決定されると共に、連続予告演出の本変動演出の単位演出値として80%の基準値を振り分けると共に、本変動演出の1変動前の図柄変動(演出単位)の単位演出値として40%の基準値を振り分ける場合には、「13×80%=10.4」から連続予告演出の本変動演出の単位演出値(暫定値)として「10」を決定すると共に、「13×20%=2.4」から本変動演出の1変動前の図柄変動(演出単位)の単位演出値(暫定値)として「2」が決定される。そして、単位演出値(暫定値)の総和「12」と基準値との差「1」を、連続予告演出の本変動演出の単位演出値(暫定値)に加算することで、当該連続予告演出の本変動演出の単位演出値を「11」とするようになっている。なお、その他の実行回数に関しても同様である。
(段階変化演出としての表示値について)
各演出ブロック(演出単位)の単位演出値を決定すると、当該決定した単位演出値を累積した演出値(累積値)に基づいて、各演出ブロックにおいて演出表示部17の段階表示領域R1〜R3に表示する表示値(段階表示)を演出制御CPU65aが決定するよう設定されている。実施例では、図27に示すように、決定された演出値毎に段階変化演出として表示可能な表示値の範囲が定められており、当該数値範囲で演出制御CPU65aが表示値を決定するようになっている。例えば、演出ブロックの演出値が「2」であれば「50」〜「99」の範囲で表示値が定められ、演出ブロックの演出値が「19」であれば「900」〜「949」の範囲で表示値が定められるようになっている。すなわち、例えば、第1演出ブロックBL1の演出が行われている間に、当該第1演出ブロックBL1の単位演出値を演出値として決定された表示値が演出表示部17に表示され、第2演出ブロックBL2の演出が行われている間に、第1〜第2演出ブロックBL1〜BL2の単位演出値を合計(累積)した演出値に基づいて決定された表示値が演出表示部17に表示され、第3演出ブロックBL3の演出が行われている間に、第1〜第3演出ブロックBL1〜BL3の単位演出値を合計(累積)した演出値に基づいて決定された表示値が演出表示部17に表示され、第4演出ブロックBL4の演出が行われている間に、第1〜第3演出ブロックBL1〜BL3の単位演出値を合計(累積)した演出値に基づいて決定された表示値が演出表示部17に表示されるように構成されており、図柄変動演出や連続予告演出が進行するにつれて特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高め得るようになっている。なお、演出値毎に段階変化演出として表示可能な表示値の範囲は重複しないよう設定されている。
このように、値の小さな演出値を値の大きな表示値に変換することで、段階変化演出として表示される数値に対するインパクトを高め、遊技の興趣を向上するようになっている。なお、演出値毎に定められた数値範囲からの表示値の方法は、適宜に決定することができ、乱数を用いてランダムに決定したり、一定の規則性を定めて表示値を決定することもできる。また、図27に示す表示値の数値範囲はあくまで一例であり、これに限定されるものでないことは当然である。
(段階表示領域R1〜R3について)
ここで、演出表示部17には、図28に示すように、前記段階変化演出の表示値(段階表示)を表示する表示範囲が異なる複数(実施例では3つ)の段階表示領域R1〜R3が設定されており、表示する表示値の値に応じて段階表示領域R1〜R3が定められている。具体的に、表示値を表示可能な範囲が最も狭い第1の表示領域R1と、第1の表示領域R1よりも表示値を表示可能な範囲が広い第2の表示領域R2と、表示値を表示可能な範囲が最も広い第3の表示領域R3とが定められている。ここで、第1の表示領域R1は、演出表示部17における表示面17aの右角部に、図柄列26a〜26cと重ならない範囲に設定され、第2の表示領域R2は、演出表示部17における表示面17aの右角部から表示面17aの中央部にかけて図柄列26a〜26cの一部と重なる範囲に設定され、第3の表示領域R3は、演出表示部17における表示面17aの右角部から表示面17aのl左上角部にかけて図柄列26a〜26cと広範囲で重なるよう設定されている。すなわち、第1の表示領域R1、第2の表示領域R2、第3の表示領域R3の順で、表示された表示値がより目立つよう構成されている。
そして、演出制御CPU65aは、演出値(累積値)が第1の範囲(実施例では「1」〜「10」)の間の場合に、対応する表示値(「0」〜「499」までの表示値)を第1の表示領域R1に表示し、演出値(累積値)が第2の範囲(実施例では「11」〜「18」)の間の場合に、対応する表示値(「500」〜「899」までの表示値)を第2の表示領域R2に表示し、演出値(累積値)が第3の範囲(実施例では「18」〜「21」)の間の場合に、対応する表示値(「900」〜「1000」までの表示値)を第3の表示領域R3に表示するよう構成される。すなわち、表示値により表される発展スーパーリーチ演出の発展演出に移行する可能性や特定予告演出が実行される可能性、当り表示が表示される可能性が高くなるほど、表示値が表示される領域が拡大するよう構成されている。すなわち、当り表示が表示される可能性が高い表示値(段階表示)の表示領域を、当該当り表示が表示される可能性が低い表示値(段階表示)の表示領域より大きくしてある。
ここで、擬似連続予告演出および連続予告演出において段階変化演出を実行する場合に、演出制御CPU65aは、少なくとも2変動目となる図柄変動(擬似変動)の開始時点で前記段階表示領域R1〜R3に表示値(段階表示)を表示させるように制御する。ここで、擬似連続予告演出および連続予告演出において図柄変動(擬似変動)の開始時点では、1変動前の図柄変動(擬似変動)において段階表示領域R1〜R3に表示した表示値を継続して表示するよう構成されている。すなわち、擬似連続予告演出の段階変化演出では、1回目の擬似変動(演出単位)の終了時点の表示値を2回目の擬似変動の開始時に表示し、2回目の擬似変動(演出単位)の終了時点の表示値を3回目の擬似変動の開始時に表示し、3回目の擬似変動(演出単位)の終了時点の表示値を4回目の擬似変動の開始時に表示するよう構成される。同様に、連続予告演出の段階変化演出では、連続予告演出の1変動目の終了時点の表示値を2変動目の図柄変動の開始時に表示し、連続予告演出の2変動目の終了時点の表示値を3変動目の図柄変動の開始時に表示し、連続予告演出の3変動目の終了時点の表示値を4変動目の図柄変動の開始時に表示するよう構成される。すなわち、連続予告演出において段階変化演出が行われる場合には、連続予告演出の本変動演出の開始時から表示値が表示されるようになっている。このように、擬似連続予告演出および連続予告演出において段階変化演出を実行する場合に、前記段階表示領域R1〜R3に表示値(段階表示)を継続して表示させることで、当該擬似連続予告演出や連続予告演出が継続していることを示唆するようになっている。
また、実施例のパチンコ機10では、演出制御CPU65aは、連続予告演出において段階変化演出を実行する場合に、当該入賞情報を取得した時点で既にメイン制御RAM60cに記憶されている始動保留情報を変動開始時始動保留情報として実行される図柄変動における表示値(第1の段階表示)の表示形態と、当該入賞情報を変動開始時始動保留情報として実行される図柄変動(連続予告演出の本変動)における表示値(第2の段階表示)の表示形態とを決定可能に構成されている。
すなわち、演出制御CPU65aは、本変動演出の開始時に所定の表示条件が成立する場合に、前記第1の段階表示としての表示値の表示形態と前記第2の段階表示としての表示値の表示形態とを異なる表示形態とすることを決定すると共に、当該所定の表示条件が成立しない場合に、第1の段階表示としての表示値の表示形態と第2の段階表示としての表示値の表示形態とを同じ表示形態とすることを決定するようになっている。なお、実施例では、本変動演出の開始時までの表示値(第1の段階表示)の値が所定値を超えていることを前記表示条件として設定されており、所定値を超える場合に、第1の段階表示としての表示値の表示形態と第2の段階表示としての表示値の表示形態とを異ならせるようになっている。なお、実施例では「700」を所定値としてある。すなわち、本変動演出の開始時までに所定値を超えている場合には、表示形態を変更して遊技者の注意を惹き付けるようになっている。なお、実施例では、第1の段階表示としての表示値と第2の段階表示とを表示する色彩や書体、文字(アラビア数字、漢数字の違い)等を変えることで表示形態を異ならせるようにしているが、これに限られるものではなく、表示値を識別可能な形態で変更されたことを識別し得るものであればよい。
(段階変化演出における表示値の表示制御について)
演出制御CPU65aは、段階変化演出を実行する場合に、各演出ブロックに対応して決定された表示値を演出ブロック毎に定められた所定のタイミングにおいて自動的に表示する第1の演出形態と、当該表示値を前記操作ボタン36,37の操作に基づいて表示する第2の演出形態との何れかの形態で実行し得るよう構成されている。実施例では、メイン制御CPU60aから特図変動パターン指定コマンドや先読みコマンド等の段階変化演出を実行する契機となるコマンド(演出契機コマンド)が入力されることを契機に、演出制御CPU65aが第1の演出形態および第2の演出形態の何れを実行するかを決定するよう構成されている。具体的に、第1の演出形態の実行および第2の演出形態の実行に対して所定数の段階変化演出決定用判定値が割り当てられており、演出制御CPU65aが取得した段階変化演出決定用乱数に基づいて、第1の演出形態および第2の演出形態の何れかの実行を決定するよう構成されている。なお実施例では、段階変化演出決定用乱数および段階変化演出決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されると共に、第1の演出形態を実行する判定値として「0」〜「49」の整数値が定められ、第2の演出形態を実行する判定値として「50」〜「99」の整数値が定められている。そして、段階変化演出決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンド等の演出契機コマンドが演出制御基板65(演出制御CPU65a)に入力されることを契機として、演出制御RAM65cに記憶されている乱数値を演出制御CPU65aが取得するよう構成されている。
(第1の演出形態について)
前記第1の演出形態では、前述のように、各演出ブロックに対応して決定された演出値(累積値)に対応する表示値を、演出ブロック毎に定められた所定の表示タイミングにおいて表示するよう演出制御CPU65aにより制御されている。実施例では、前記表示値を表示する表示タイミングとして、図柄変動演出において当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出としての大当り予告演出を実行可能な予告演出タイミングと同じタイミングが設定されており、当該予告演出タイミングにおいて大当り予告演出を実行すると共に前記表示値を表示するよう構成される。なお、実施例では、図29に示すように、演出ブロック毎に所定数(実施例では1箇所)の表示タイミング(予告演出タイミング)が定められており、各予告演出タイミングにおいて大当り予告演出を実行すると共に表示値を表示するよう構成されている。ここで、スーパーリーチ演出に対しては当該スーパーリーチ演出の途中で大当り予告演出を実行し得るよう構成されている。
各演出ブロックにおける段階変化演出の表示タイミング(すなわち予告演出タイミング)として、各演出ブロック毎に1箇所である必要はない。すなわち、演出ブロック毎に複数の表示タイミング(予告演出タイミング)を定めて、1つの演出ブロックにおいて複数回に分けて段階変化演出を行うようにすることも可能である。また、複数回に分けて段階変化演出を行う場合に、演出ブロック毎に定めた表示値を分割して、分割した表示値に基づいた段階変化演出を予告演出タイミング毎に行うと共に、演出ブロックの最終の予告演出タイミングにおいて演出ブロックに定められた演出値に基づく段階変化演出を行うことで、演出ブロックの演出が進むにつれて発展スーパーリーチ演出に移行して特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めることが可能となる。
ここで、予告演出タイミングにおいて実行可能な大当り予告演出として、図柄変動演出において当り表示が表示される可能性が低い低信頼度予告演出と、図柄変動演出において当り表示が表示される可能性が低信頼度予告演出と比べて高い中信頼度予告演出と、図柄変動演出において当り表示が表示される可能性が中信頼度予告演出と比べて高い高信頼度予告演出とが設定されている。なお、実施例では、低信頼度予告演出としては、大当り予告演出が行われた場合に当り表示が表示される可能性が例えば10%未満程度に設定された予告演出とし、中信頼度予告演出としては、当り表示が表示される可能性が例えば10〜20%程度に設定された予告演出とし、高信頼度予告演出としては、当り表示が表示される可能性が例えば20%以上に設定された予告演出としてある。また、低信頼度予告演出や中信頼度予告演出、高信頼度予告演出の夫々は、1種類に限られるものではなく、夫々の予告演出として複数種類の予告演出が設定されている。なお、大当り予告演出としては、前記演出表示部17に特定のキャラクタ等の演出画像や、「当り?」や「CHANCE」、「檄アツ」等のように当り表示が表示される可能性を文字表示等により示唆する演出が挙げられるがこれに限られるものではない。また、演出ブロックの予告演出タイミングにおいて演出制御CPU65aが実行を決定可能な大当り予告演出(低信頼度予告演出、高信頼度予告演出)は、予告演出タイミング毎に一部または全部を異ならせてもよく、また各予告演出タイミングにおいて同じ種類の大当り予告演出から演出制御CPU65aが実行する演出を決定するようにしてもよい。
また、演出制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力された際に、予告演出タイミング毎に実行する大当り予告演出の種類を個別に決定するよう構成され、予告演出タイミングにおいて大当り予告演出の実行を指示する大当り予告演出を表示制御基板70や発光制御基板72、音制御基板73等に出力することで、決定した種類の大当り予告演出を実行させるよう制御している。ここで、実施例では、図30に示すように、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターンの種類(入力された特図変動パターン指定コマンド)に応じて、予告演出タイミングにおいて実行する大当り予告演出として演出制御CPU65aが決定可能な予告演出の割合が異なるよう構成されている。具体的には、図柄変動演出の結果として当り表示が表示される当り特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが低信頼度予告演出、中信頼度予告演出、高信頼度予告演出の順で大当り予告演出を決定する割合が高く、図柄変動演出の結果としてはずれ表示が表示される当り特図変動パターンが決定された場合に演出制御CPU65aが低信頼度予告演出、中信頼度予告演出、高信頼度予告演出の順で大当り予告演出を決定する割合が低くなるよう構成されている。
また、発展スーパーリーチ演出が行われるはずれまたは当りの特図変動パターンと、発展スーパーリーチ演出以外の演出が行われる特図変動パターンとを比較した場合に、発展スーパーリーチ演出が実行される特図変動パターンが決定された場合に、発展スーパーリーチ演出以外の演出が実行される場合に比べて演出制御CPU65aが信頼度の高い大当り予告演出(高信頼度予告演出)を決定する割合が高くなるよう構成されている。すなわち、大当り遊技が生起される可能性が高い大当り予告演出(高信頼度予告演出)が行われる予告演出タイミングに対応して演出制御CPU65aが決定する段階変化演出の表示値の平均値が、当該当り遊技が生起される可能性が低い予告演出(低信頼度予告演出)が行われる予告演出タイミングに対応して演出制御CPU65aが決定する段階変化演出の表示値の平均値より高くなるようになっている。従って、大当り遊技が生起される可能性が高い大当り予告演出が実行されるほど、当該予告演出タイミングにおいて演出表示部17において段階変化演出として大きな値の数値が表示されて、発展スーパーリーチ演出の発展演出に移行する可能性が高くなるようにしてある。
(第2の演出形態について)
前記第2の演出形態では、前記操作手段36,37が操作(押下)された場合に操作検出センサ36a,37aから入力される操作信号を演出制御CPU65aが受け付ける有効期間(段階変化演出有効期間T)が設定されており、当該段階変化演出有効期間T中に操作手段36,37が操作されること(操作検出センサ36a,37aが操作を検出すること)により演出制御CPU65aに操作信号が入力された場合に、段階変化演出の表示値を表示させ得るよう構成されている。ここで、前記段階変化演出有効期間Tは、図柄変動演出において各演出ブロックの演出期間の内で段階変化演出を表示する所定の表示タイミング(演出タイミング)に合わせて設定されるようになっており、各演出ブロックに対応した段階変化演出有効期間Tに操作ボタン36,37が操作されることで、当該演出ブロックに対応して設定された演出値(累積値)に対応する表示値が表示されるよう構成される。すなわち、第2の演出形態では、各演出ブロックにおける段階変化演出有効期間Tに操作ボタン36,37からの操作信号の入力を演出制御CPU65aが受け付けるよう構成される。このように、第2の演出形態では、操作ボタン36,37の操作を契機として演出表示部17の段階表示領域に表示値を表示させて発展スーパーリーチ演出や特定予告演出が実行される可能性を示唆することで、遊技者の積極的な遊技参加を促して遊技の興趣を高めるようにしている。
ここで、実施例では、段階変化演出有効期間Tは、演出ブロックの一部に設定するよう構成されている。すなわち、特定の特図変動パターンが決定された場合に、段階変化演出において少なくとも最終段階の表示値を表示する表示タイミングに合わせて段階変化演出有効期間Tが設定されて、当該最終段階の表示値を操作ボタン36,37の操作により表示させ得るようになっている。実施例では、スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出および発展スーパーリーチ演出)が行われる特図変動パターンが決定された場合に、段階変化演出の最終段階の表示値を表示する表示タイミングに合わせて段階変化演出有効期間Tが設定されている。すなわち、演出ブロックパターンBLP2〜BLP4の場合には、第3ブロックに段階変化演出有効期間Tが設定され、演出ブロックパターンBLP5〜BLP5の場合には、第4ブロックに段階変化演出有効期間Tが設定されている。なお、その他の演出ブロックの表示タイミングでは操作手段36,37の操作に関わらず段階変化演出の表示値を表示するよう構成される。このように、段階変化演出の表示値を表示する最終の表示タイミングにおいて操作手段36,37の操作の検出を有効にすることで、段階変化演出における最終段階の表示値を遊技者の積極的な意思によって表示させることが可能となる。
また、実施例では、前記段階変化演出有効期間Tの間に、操作ボタン36,37の操作に伴った操作信号を演出制御CPU65aが継続して受け付けるよう構成され、段階変化演出有効期間Tの間に複数回の操作ボタン36,37の操作が可能となるよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aは、段階変化演出有効期間Tの間に操作ボタン36,37が操作される毎に、各演出ブロックの演出値(累積値)に基づいて段階変化演出として表示可能な表示値の範囲内(各演出期間において表示可能な表示値の範囲内)で、演出表示部17に表示される数値を増加させるよう更新して表示するよう制御するようになっている。例えば、演出ブロックの演出値が「2」の場合には、表示可能な表示値の範囲(すなわち「50」〜「99」の範囲)で演出表示部17に数値を更新して表示するよう構成される。なお、操作ボタン36,37が操作される毎に、演出表示部17に表示した数値に一定値(例えば「3」)を加算するようにしてもよく、また操作ボタン36,37の操作毎に加算する値を決定して加算するようにしてもよい。このように、操作ボタン36,37が操作される毎に演出表示部17に表示される数値を加算して更新することで、発展スーパーリーチ演出へ移行する期待感や特定予告演出が実行される期待感を高める演出を可能としている。
また、図31に示すように、演出制御CPU65aは、前記段階変化演出有効期間Tとして、前記第1操作ボタン36の操作に伴う検出が有効な第1段階変化演出有効期間(第1の演出タイミング)T1と、前記第2操作ボタン37の操作に伴う検出が有効な第2段階変化演出有効期間(第2の演出タイミング)T2とを設定し得るよう構成されている。すなわち、第1段階変化演出有効期間T1および第2段階変化演出有効期間T2を設定した場合には、第1段階変化演出有効期間T1において第1操作ボタン36が操作されることで前記段階変化演出の表示値を表示すると共に、第2段階変化演出有効期間T2において第2操作ボタン37が操作されることで前記段階変化演出の表示値を表示する一方で、各期間T1,T2において逆の操作ボタン36,37が操作された場合には段階変化演出の表示値を表示しないようになっている。
実施例では、メイン制御CPU60aが特定の当り特図変動パターンを決定した場合に、何れかの演出ブロックに対応した第2の有効期間Tとして第1および第2段階変化演出有効期間T1,T2を演出制御CPU65aが設定し得るようになっている。具体的に、特定の当り特図変動パターンとして前記第1〜第2の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5〜PC6が決定された場合に、特定の演出ブロック(実施例では第2演出ブロックBL2)におけて第1および第2段階変化演出有効期間T1,T2を設定するかを演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。なお、実施例では、特定の演出ブロック以外の演出ブロックにおける段階変化演出有効期間Tは、前記第1操作ボタン36の操作に伴う検出のみを有効とするよう構成されている。なお、第1および第2段階変化演出有効期間T1,T2の双方を設定するか、第1段階変化演出有効期間T1のみを設定するかの決定は、第1〜第2の発展スーパーリーチ当り特図変動パターンPC5〜PC6を特定する特図変動パターン指定コマンドが入力された際に有効期間決定用乱数を取得し、取得した乱数値に応じて演出制御CPU65aが決定するようになっている。
また、第1操作ボタン36の操作を検出して段階変化演出の表示値を表示する場合と、第2操作ボタン37の操作を検出して段階変化演出の表示値を表示する場合とで、当該表示値の表示態様を異ならせるよう構成されている。すなわち、第1段階変化演出有効期間段階変化演出有効期間T1に第1操作ボタン36の操作を検出した場合と、第2段階変化演出有効期間T2に第2操作ボタン37の操作を検出した場合とで、段階変化演出の表示値の表示態様青異ならせるよう構成されている。なお、実施例では、第1操作ボタン36の操作を検出して段階変化演出の表示値を表示する場合の表示態様(第1操作表示態様)として、白色の文字により表示値を表示するよう構成される一方で、第2操作ボタン37の操作を検出して表示値を表示する場合の表示態様(第2操作表示態様)として、金色の文字により表示値を表示するよう構成されている。ここで、前述のように、当り特図変動パターンPC5〜PC6が決定された場合に、第2操作ボタン37の操作を検出することを契機として段階変化演出の表示値を表示し得るよう構成されている。すなわち、段階変化演出の表示値が第2操作表示態様で表示された場合には、図柄変動演出後に大当り遊技が行われること(特図当り判定が当りの判定結果であること)が当該図柄変動演出の途中で遊技者に報知されるよう構成してある。
また、実施例にパチンコ機10は、操作ボタン36,37を操作することで段階変化演出の表示値を表示可能な期間(段階変化演出有効期間T)の内の特定期間において、操作ボタン36,37の操作が有効であることを報知する操作報知演出を行うよう演出制御CPU65aが制御している。実施例では、第1操作ボタン36を操作することで段階変化演出の表示値を表示可能な期間(第2の有効期間T(第1段階変化演出有効期間T1を含む)に、操作ボタン(第1操作ボタン36)の操作が有効であることを報知する第1の操作報知演出を行うよう演出制御CPU65aが制御し、第2操作ボタン37を操作することで段階変化演出の表示値を表示可能な期間(第2の有効期間T(第2段階変化演出有効期間T2)には、操作ボタン(第2操作ボタン37)の操作が有効であることを報知する第2の操作報知演出を行うよう構成されている。
ここで、図31に示すように、実施例の第1の操作報知演出は、操作ボタン(具体的には第1操作ボタン36)を象った表示画像を演出表示部17に表示すると共に、操作ボタン(具体的には第1操作ボタン36)が備える発光体を発光させるよう演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。すなわち、第1段階変化演出有効期間T1の開始タイミングに合わせて、第1の操作報知演出の開始を指示する制御コマンドを表示制御基板70や発光制御基板72に出力すると共に、第1段階変化演出有効期間T1の終了タイミングに合わせて、第1の操作報知演出の終了を指示する制御コマンドを表示制御基板70や発光制御基板72に出力するよう演出制御CPU65aが制御して、演出表示部17および第1操作ボタン36において第1の操作報知演出を実行させるようになっている。一方で、前記第2の操作報知演出は、操作ボタン(具体的には第2操作ボタン37)が備える発光体を発光させるよう演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。すなわち、第2段階変化演出有効期間T2の開始タイミングに合わせて、第2の操作報知演出の開始を指示する制御コマンドを発光制御基板72に出力すると共に、第2段階変化演出有効期間T2の終了タイミングに合わせて、第2の操作報知演出の終了を指示する制御コマンドを発光制御基板72に出力するよう演出制御CPU65aが制御して、第2操作ボタン37において第2の操作報知演出を実行させると共に第1段階変化演出有効期間T1の終了タイミングよう構成されている。
このように、第1の操作報知演出では、操作ボタン(第1操作ボタン36)自体の他に遊技者が注目する演出表示部17を利用して、操作ボタン(第1操作ボタン36)の操作が有効であることを積極的に報知することで、操作ボタンの操作により段階変化演出を実行することを遊技者に促して遊技の興趣を高めると共に、第2の操作報知演出では、第1の操作報知演出と比べて目立たない形態(認識され難い形態)で操作ボタン(第2操作ボタン37)の操作が有効であることを報知することで、段階変化演出の表示値が表示されることへの意外性を高めて遊技の興趣を高めるようにしている。すなわち実施例のパチンコ機10は、前記図柄変動において操作ボタン36,37による検出が有効な第2の有効期間において、当該操作ボタン(第1操作ボタン36)による検出が有効であることを認識し易い第1段階変化演出有効期間T1(報知演出タイミング)と、第1段階変化演出有効期間T1と比べて操作ボタン(第2操作ボタン37)による検出が有効であることを認識し難い第2の有効期間(非報知演出タイミング)とが設定されている。
すなわち、実施例のメイン制御基板60が備えるメイン制御CPU60aは、始動条件の成立(第1始動入賞部または第2始動入賞部への入賞)を契機として乱数等の入賞情報を取得する情報取得手段としての機能を有している。また、始動条件の成立を契機として当り判定(特図当り判定)を実行する当り判定手段、当り判定が当りの判定結果となることを契機として複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段、および当り判定が当りの判定結果となることを契機として当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。具体的に、メイン制御CPU60aは、当り判定手段としてのメイン制御CPU60aが当りと判定した場合に、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数種類の図柄(特図)から図柄(特図当り図柄)を決定する図柄決定手段としての機能を備えている。メイン制御CPU60aは、開始条件の成立を契機として前記メイン制御ROM60bが記憶する複数種類の特図変動パターン(変動パターン)から特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を備えている。
メイン制御CPU60aは、当り判定手段の判定が当りの判定結果となる確率が通常よりも高確率となる確変状態を付与するかを決定する確変決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、実施例のメイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60c等の記憶手段に設定する確変フラグや変短フラグに基づいて遊技状態を特定している。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が当りの判定結果の場合に、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態や変短状態)を付与するかを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。
更に、メイン制御CPU60aは、前記情報取得手段が始動情報を取得した際に、保留記憶手段が記憶する保留情報に基づいて行われる1回の図柄変動を演出単位として複数回の図柄変動において連続して演出を実行する連続演出を実行するかを決定する連続演出決定手段として機能し、情報取得手段が始動情報を取得した際に、当該始動情報に対応する保留情報に基づいて行われる図柄変動が当り遊技を生起する図柄変動かを判定する事前当り判定手段として機能すると共に、 情報取得手段が始動情報を取得した際に、当該始動情報に対応する保留情報に基づいて行われる図柄変動での演出を判定する事前演出判定手段としても機能している。
また、前記メイン制御RAM60cは、入賞情報を特図始動保留情報として複数記憶可能な特図保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(演出表示部17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される入賞情報を第1特図始動保留情報として記憶する第1特図保留記憶手段および表示手段(演出表示部17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される入賞情報を第2特図始動保留情報として記憶する第2特図保留記憶手段として機能する。
また、実施例の演出制御基板65が備える演出制御CPU65aは、前記演出表示手段(演出表示部17)等の演出実行手段で行わせる演出を決定する演出決定手段としての機能を有すると共に、決定した演出を実行させる実行制御手段として機能している。すなわち、演出制御CPU65aは、演出表示手段(演出表示部17)の表示演出を制御する演出表示制御手段として機能する。ここで、演出決定手段としての演出制御CPU65aは、変動パターンで決定された変動パターンに基づいて図柄変動に伴って実行する演出を決定し得るよう構成されている。
また、演出制御CPU65aは、スーパーリーチ演出が実行される可能性を段階的に変化させて示唆する段階変化演出における各段階の段階表示を決定する段階表示決定手段として機能している。
更に、演出制御CPU65aは、遊技が行われる遊技状態(確変状態が付与されているか否か、変短状態が付与されているか否か)を特定可能な第2の遊技状態特定手段として機能している。ここで、実施例の演出制御CPU65aは、メイン制御基板60からの制御信号に基づいて演出制御RAM65c等の記憶手段に設定する確変情報フラグや変短情報フラグに基づいて遊技状態を特定している。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実際例のパチンコ機10では、メイン制御RAM60cが記憶する始動保留情報(変動開始時始動保留情報)に基づいて特図当り判定を実行した際に、メイン制御CPU60aにより特図変動パターンが決定されて特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板65に入力されると、演出制御CPU65aが特定予告演出の実行決定テーブルに基づいて特定予告演出を実行するか否かを決定する。そして、特定予告演出の不実行を決定した場合には、特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した段階変化演出の基準値を第1の基準値決定テーブルに基づいて演出制御CPU65aが決定すると共に、特定予告演出の実行を決定した場合には、特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した段階変化演出の基準値を第2の基準値決定テーブルに基づいて演出制御CPU65aが決定する。更に、段階変化演出の基準値が決定されると、特図変動パターン指定コマンドに基づいて対応する演出パターンを決定して、決定した演出パターンに基づいて段階変化演出を行う演出ブロックパターンBLP1〜BLP6を演出制御CPU65aが決定すると共に、決定された演出ブロックパターンBLP1〜BLP6で特定される演出単位(演出ブロック)毎の単位演出値が演出制御CPU65aにより決定される。
ここで、演出単位(演出ブロック)毎の単位演出値を決定する際に、演出制御CPU65aは、演出ブロックパターンBLP1〜BLP6で特定される各演出単位(演出ブロック)の最低割当値を決定し、予め決定した基準値から最低割当値の合計を減算した残数値を各演出単位(演出ブロック)に割り振るよう設定されているから、段階変化演出として表示される数値を演出単位(演出ブロック)毎にある程度分散させることができ、図柄変動演出の全般に亘って段階変化演出に対する期待感を維持することができる。すなわち、演出実行時に1回だけ表示される発的な予告演出では、演出実行時にのみ遊技の興趣を高める効果を期待し得るのに対して、図柄変動演出の全般に亘って段階変化演出に対する期待感を維持することで、図柄変動全体の遊技の興趣を高めることができる。
また、演出単位(演出ブロック)毎の単位演出値を決定する際に、予め各演出ブロック毎で段階変化演出を行う基準となる最低割当値を決定したもとで、図柄変動演出の終了側の演出単位(演出ブロック)から開始側の演出ブロックの順で各演出ブロックの加算値を残数値の範囲で決定するよう設定したことで、図柄変動演出の開始から適切に段階変化演出を行うことができると共に、スーパーリーチ演出や特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めることが可能となる。そして、図柄変動演出の演出単位(演出ブロック)の終了側から開始側の演出単位(演出ブロック)の順で残数値を振り分けるようにしたことで、図柄変動演出の進行に伴い特定予告演出が実行される期待感を高めるような配分となるよう適切に数値を振分けることができる。
また、実施例では、図柄変動演出が進んで演出ブロックが進行するのに伴って、演出制御CPU65aが決定した各演出ブロックの単位演出値を累積して、累積した演出値(累積値)に基づいて段階変化演出が行われるようにしたことで、図柄変動演出が進行するにつれて段階変化演出として表示される数値が大きくなり、発展スーパーリーチ演出や特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めて興趣の向上に繋がる。
ここで、演出制御CPU65aが決定する基準値は、段階変化演出において表示される表示値(段階表示)の最終的な値を決定づけている。すなわち、基準値(すなわち演出値の累計)に応じて段階変化演出における最終の表示値(最終段階の段階表示)が演出制御CPU65aにより決定される。ここで、実施例では、特定予告演出の実行を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値(最終段階として決定する段階表示)の平均値(平均段階)を、当該特定予告演出の不実行を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値(平均段階)より大きくなるよう構成したことで、段階変化演出として表示される数値により特定予告演出が実行される可能性を認識することができ、図柄変動演出の早い段階から特定予告演出が表示されることに対する遊技者の関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。特定予告演出の実行を決定した場合の基準値の平均値(平均段階)を、当該特定予告演出の不実行を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値(平均段階)より高くなるよう構成したことで、段階変化演出として表示される数値により特定予告演出が実行される可能性を認識することができ、図柄変動演出の早い段階から特定予告演出が表示されることに対する遊技者の関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。
また、段階変化演出において表示される段階表示(表示値)は、特定予告演出の実行・不実行だけでなく、図柄変動において発展スーパーリーチ演出を実行する場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値(平均段階)を、当該発展スーパーリーチ演出の不実行を決定した場合に演出制御CPU65aが決定する基準値の平均値(平均段階)より高くなるよう構成したことで、図柄変動演出の早い段階から発展スーパーリーチ演出が行われることに対する遊技者の関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。このように、図柄変動演出において段階的に表示される段階表示(数値)によって発展スーパーリーチ演出が行われる可能性が異なることで、当該段階表示としての表示内容に対する遊技者の関心が一層高められる。
しかも、図柄変動演出(演出ブロック)が進行するにつれて演出表示部17に表示される段階変化演出の段階表示(数値)が大きく変化(増加)し易くなるよう構成されているから、図柄変動演出が進むことで遊技者に発展スーパーリーチ演出や特定予告演出が行われる期待感を高めることができる。また、段階表示(数値)が表示される毎に、当該段階表示(数値)により表される発展スーパーリーチ演出や特定予告演出が実行される期待感を高めることで、遊技への関心を惹き付け得る。更に、段階変化演出で表示される数値によって特定予告演出の実行可能性を示唆するだけでなく、当該数値によって図柄変動演出の結果として当り遊技が発生する可能性を示唆するよう構成されているから、数値に対する遊技者の関心がより高められる。
実施例では、図柄変動演出で行われる演出の最終盤となる前段スーパーリーチ演出や発展スーパーリーチ演出が実行される途中で、特定予告演出が実行され得るよう構成すると共に、図柄変動演出が行われる序盤や中盤の段階から段階変化演出が実行され得るよう構成したから、図柄変動演出の序盤や中盤では段階変化演出で表示される数値を通じて前段スーパーリーチ演出や発展スーパーリーチ演出に移行する期待感を持たせることができ、図柄変動演出で行われる全体演出に対する関心を高め得る。
また、実施例では、所定の演出区切りにより区切られた複数回の演出単位毎に特定の演出が行われる擬似連続予告演出において段階変化演出を実行し得るようにしたことで、当該擬似連続予告演出において発展スーパーリーチ演出が実行される可能性を段階的に認識しでき、連続演出においてスーパーリーチ演出が行われることへの遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上し得る。
また、実施例のパチンコ機10では、1回の図柄変動の内で段階変化演出を行うだけでなく、複数回の図柄変動において特定の演出が行われる連続演出において段階変化演出を実行し得るようになっている。すなわち、連続予告演出の段階変化演出において、本変動演出が実行される前(入賞情報を取得した時点で特図当り判定が実行されていない始動保留情報に基づいて行われる図柄変動)において段階表示(第1の段階表示)を表示し、本変動演出(連続予告演出の実行決定契機となった入賞情報に対応する始動保留情報に基づいて行われる図柄変動)において段階表示(第2の段階表示)を表示するようにしたことで、連続予告演出における本変動演出において発展スーパーリーチ演出や特定予告演出が実行される可能性を、複数回の図柄変動に跨がった連続予告演出において当該本変動演出が実行される前から段階的に認識させることができる。このため、連続予告演出において段階変化演出を行うことで、本変動演出において発展スーパーリーチ演出や特定予告演出が行われることへの遊技者の期待感を、複数の図柄変動に亘って持続させることができ遊技の興趣を向上し得る。
このように、複数回の図柄変動において特定の演出が行われる連続予告演出において段階変化演出を実行することで、当該連続予告演出の実行決定の契機となった入賞応報に対応する特図始動保留情報に基づいて行われる図柄変動においてスーパーリーチ演出が実行される可能性を段階的に認識させて、複数回の図柄変動に跨がった連続予告演出においてスーパーリーチ演出が行われることへの遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上し得る。また、段階変化演出において段階的に表示される段階表示によってスーパーリーチ演出が行われる可能性が異なることで、段階表示に対する遊技者の関心が一層高められる。
また、擬似連続予告演出や連続予告演出において段階変化演出を実行する場合に、当該擬似連続予告演出や連続予告演出の演出単位において段階変化演出の段階表示を異なる表示形態で表示するよう構成した場合には、段階変化演出の段階表示の変化を容易に把握することができる。また特に、擬似連続予告演出における最終の演出単位や連続予告演出の本変動演出において段階変化演出の段階表示を異なる表示形態で表示する(第1の段階表示と第2の段階表示とを異なる表示形態とする)ことで、これらの連続演出においてスーパーリーチ演出が行われる演出単位であること(スーパーリーチ演出が行われるタイミングであること)を認識させることができる。
また、擬似連続予告演出や連続予告演出において段階変化演出を実行する場合に、当該該擬似連続予告演出や連続予告演出の演出単位において段階変化演出の段階表示を同じ表示形態で表示する(第1の段階表示と第2の段階表示とを同じ表示形態とする)よう構成した場合には、連続性や一体性の高い段階変化演出を連続演出において行うことができる。
また、図柄変動演出における予告演出タイミングにおいて当り遊技が生起される可能性を示唆する予告演出を実行しつつ、段階変化演出の段階表示(数値)を表示することで、予告演出によって生起される当り遊技への期待感と、段階変化演出によって生起されるスーパーリーチ演出への期待感との相乗的な演出効果を得ることができる。特に、当り遊技が生起される可能性が高い予告演出が行われる場合に、当該予告演出タイミングにおいてスーパーリーチ演出が実行される可能性の高い段階表示(数値)が表示されやすくすることで、予告演出によって生起される当り遊技への期待感と、段階変化演出によって生起されるスーパーリーチ演出への期待感との相乗的な演出効果を高めることができる。
また、操作ボタン36,37を遊技者が操作することを契機として段階変化演出の段階表示(数値)が順に表示されるようにすることで、段階変化演出に対する遊技者の関心をより高めることができる。ここで、遊技者の操作ボタン36,37の操作を契機として、段階変化演出における最終段階の段階表示を表示し得るようにすることで、最終的な段階表示に対する遊技者の関心をより強く惹き付けて遊技の興趣を高めることができる。また、第1操作ボタン36および第2操作ボタン37を遊技者が操作することを契機として段階変化演出の段階表示(数値)が順に表示される構成にあって、第1操作ボタン36が操作された場合と、第2操作ボタン37が操作された場合とで、表示される段階表示の表示態様を異ならせることで、段階変化演出を多彩にして遊技の興趣を高めるようにすることができる。
また、実施例のパチンコ機10では、スーパーリーチ演出(前段スーパーリーチ演出や発展スーパーリーチ演出)の途中の演出タイミングにおいて段階変化演出の最終段階の段階表示を表示し得るよう構成してある。ここで、実施例の段階変化演出は、段階変化演出の段階表示(数値)によって発展スーパーリーチ演出に移行する可能性を段階的に示唆するだけでなく、前記特定予告演出が実行指される可能性や大当り遊技が生起される可能性を示唆するよう構成されている。従って、スーパーリーチ演出の途中の演出タイミングにおいて段階変化演出の最終段階の段階表示を表示することで、当該スーパーリーチ演出の結果だけでなく、段階変化演出の最終段階として表示される段階表示に対する遊技者の関心を高めることができる。
また、実施例では、段階表示の表示内容だけでなく当該段階表示を表示する表示領域の大きさ(表示範囲)によって当り表示が表示される可能性を示唆するようにしたことで、当該段階表示が表示される表示範囲に対しても遊技者の関心を持たせて、遊技の興趣を高めることができる。また、段階表示に応じて表示領域の大きさを可変し得るようにすることで、段階変化演出による視覚的効果を高めることができる。
(変更例)
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 実施例では、特定予告演出の実行・不実行を決定する特定予告演出実行決定テーブルにおける判定値の割当数を、特図変動パターンに応じて変更するようにしたが、これに限られるものではない。すなわち、特図変動パターンの種類に関わらず、一定の割合でようにしてもよい。また、当り判定手段の判定結果(肯定判定か否定判定か)に応じて特定予告演出実行決定テーブルにおける判定値の割当数を変更するようにしてもよい。
(2) 実施例では図柄変動演出を4つの演出ブロックに区分するようにしたが、これに限られるものではなく、3以下の演出ブロックに区分したり5以上の演出ブロックに区分するようにしてもよい。
(3) 実施例では、リーチ表示やーパーリーチ演出への発展等の演出の実行タイミングを基準として図柄変動演出を複数の演出ブロックに区分するようにしたが、図柄変動演出を区分する基準はこれに限られるものではない。すなわち、演出ブロックは、段階変化演出にいて最低割当値が割り当てられる演出区間を定めるものであればよい。
(4) 実施例では、演出ブロックの進行に伴って、前記数値決定手段が決定した各演出ブロック毎の数値を累積した累積値に基づいて段階変化演出を実行するようにしたが、これに限られるものではなく、演出ブロック毎に決定した単位演出値に基づいて段階変化演出を実行するようにしてもよい。この場合も、予め基準値を決定することにより、段階変化演出として表示される数値の合計によって特定予告演出が実行される可能性を示唆することができると共に、数値の合計(累積値)に基づいて段階変化演出が事項されないことで、演出ブロック毎に表示される段階変化演出の数値に対する遊技者の注意を集中させる効果も期待できる。
(5) 実施例では、特定予告演出の実行を示唆する基準値を決定して、図柄表示手段で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で、当該決定した基準値の範囲で数値を振り分けて各演出ブロック毎の段階変化演出を行う基準となる単位演出値(数値)を決定するよう構成したが、これに限られるものではなく、演出ブロックの開始側の演出ブロックから終了側の演出ブロックの順で振り分けて各演出ブロックの単位演出値を決定してもよく、また乱数による振分等により、ランダムな順で各演出ブロックの単位演出値を決定してもよい。
(6) 実施例では、各演出ブロックに設定される最低割当値や各演出ブロック加算値決定テーブルにおける判定値の割当数を、各演出ブロックパターンにおいて特定される図柄変動演出の開始側の演出ブロックの単位演出値よりも図柄変動演出の終了側の演出ブロックの単位演出値が大きくなり易くなるよう設定したが、これに限られるものではなく、任意に変更することができる。
(7) 実施例では、段階表示演出において段階表示として数値を表示するよう構成したが、数値を表示するものに限られるものではない。例えば、メーター状の表示部等により段階的に表示することができる。
(8) 実施例では、段階変化演出において発展スーパーリーチ演出が実行される可能性を段階的に変化させて示唆するようにしたが、前段スーパーリーチ演出が実行される可能性を段階的に変化させて示唆するようにしてもよい。また、複数種類のスーパーリーチ演出の内で、特定のスーパーリーチ演出が実行される可能性を示すようにしてもよい。また、大当り遊技が発生することを確定的に報知する大当たり確定演出が実行される可能性を段階変化演出により示すようにしてもよい。
(9) 実施例では、段階変化演出によってスーパーリーチ演出が実行される可能性と、特定予告演出が実行される可能性と、大当り遊技となる可能性とを同時に示唆し得るよう構成したが、何れか1つのみを段階的に示唆するようにしてもよい。
(10) 実施例では、常時開放する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)および入賞口を開閉する第2始動入賞口(可変始動入賞口、第2始動入賞手段)を枠状装飾体 に備えるよう構成したが、これに限られるものではなく、遊技盤おいて遊技球が流下する遊技領域内の適宜の位置に各始動入賞口を配置することができる。例えば、遊技領域における第1球流下経路内に第1および第2始動入賞口の夫々を配置する構成であってもよい。また、第1および第2始動入賞口を1つの装置に備えたものであってもよい。同様に、始動入賞口(特別入賞手段)の配置に関しても、遊技盤において遊技球が流下する遊技領域内の適宜の位置に配置することができる。
(11) 実施例では、非変短状態における普図当り確率が1125/65536に設定されて当選する確率がある場合で説明したが、非変短状態における普図当り確率を0%そしてもよく、この場合であっても非変短状態から変短状態となることで入賞率が向上する入賞率向上状態となる。
(12) 実施例において、メイン制御CPUによる事前判定(先読み判定)では、始動条件の成立(始動入賞検出センサによる球検出)を契機として取得されて保留記憶手段に記憶した入賞時特図始動保留情報に基づいて事前判定しているが、始動条件の成立(始動入賞検出センサの検出)を契機として取得した入賞情報を保留記憶手段とは別の記憶手段に記憶し、該別の記憶手段に記憶した入賞情報に基づいて事前判定するようにしてもよい。
(13) 実施例では、遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞手段と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞手段とを始動入賞手段として備え、各始動入賞具手段毎に検出手段を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2入賞検出手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2入賞検出手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(14) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(演出制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(15) また、実施例において演出制御手段(演出制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を演出制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして実施例では、演出制御手段(演出制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における演出制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、演出制御手段が兼用することができる。
(16) 実施例では、演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(演出表示部)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。