JP2017193253A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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大輔 渡辺
Daisuke Watanabe
大輔 渡辺
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Abstract

【課題】ラグ溝の排水性を高めることのできる、空気入りタイヤを提供する。【解決手段】空気入りタイヤは、タイヤ幅方向に延びるラグ溝42を有し、ラグ溝42は、溝壁に凹部の壁面51を有し、壁面51の形状は、曲面を有する立体の該曲面の一部に沿った形状であり、ラグ溝42は、溝底が曲面形状にタイヤ径方向に削られた底面53を有し、壁面51と底面53とが連続している。【選択図】図3

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来の空気入りタイヤでは、排水性を向上させるため、周方向主溝に工夫をしたものが知られている。例えば、周方向溝壁に螺旋状配列の筋部を設けて排水作用を助長したものがある(例えば特許文献1)。また、騒音を低減するために、周方向主溝の幅方向側方に、周方向主溝に複数の孔を近接配置した空気入りタイヤがある(例えば特許文献2)。
特許第4363527号公報 特開2011−148423号公報
ラグ溝の排水性を高めたい場合、特許文献1の空気入りタイヤの螺旋状配列の筋部ではラグ溝の排水性を高めることはできない。また、特許文献2の空気入りタイヤでは、騒音を低減できるが、ラグ溝の排水性を高めることはできない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的はラグ溝の排水性を高めることのできる、空気入りタイヤを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様による空気入りタイヤは、タイヤ幅方向に延びるラグ溝を有し、前記ラグ溝は、溝壁に凹部の壁面を有し、前記壁面の形状は、曲面を有する立体の該曲面の一部に沿った形状であり、前記ラグ溝は、溝底がタイヤ径方向に削られた底面を有し、前記壁面と前記底面とが連続している。
前記底面は、前記溝底が曲面形状にタイヤ径方向に削られていることが望ましい。
前記曲面形状は、球体の一部であり、前記底面は、前記溝底が前記球体の一部に沿ってタイヤ径方向に削られていることが望ましい。
前記立体は円柱であり、前記壁面は前記円柱の側面の一部に沿った形状であってもよい。
前記立体は前記ラグ溝の開口部から溝底に向かうにしたがって断面積が小さくなる円錐台であり、前記壁面は前記円錐台の側面の一部に沿った形状であってもよい。
前記溝壁に対向する他の溝壁に凹部の他の壁面を有し、前記他の壁面の形状は、前記立体の前記曲面の一部に沿った形状であり、前記他の壁面と前記底面とが連続していてもよい。
前記ラグ溝は、前記溝壁と前記壁面との間がなめらかに変化していることが望ましい。
タイヤトレッド面における前記立体の溝幅方向の開口幅WB1と、前記底面の溝幅方向の幅WB2との比が、0<(WB2/WB1)≦1.0であることが望ましい。
前記ラグ溝の溝壁の上端とタイヤトレッド面における前記立体の溝幅方向の端部との距離aと、前記ラグ溝の前記底面以外の部分の最底部と前記底面の最底部とのタイヤ径方向に沿った距離bとの比が、0≦a/b≦1.0であることが望ましい。
タイヤトレッド面における前記ラグ溝の開口幅WA1とタイヤトレッド面における前記立体の溝幅方向の開口幅WB1との比が、0.8≦WA1/WB1≦1.3であることが望ましい。
タイヤトレッド面からタイヤ径方向に下ろした垂線に対する前記壁面の角度は、0.5[°]以上4.0[°]以下であることが望ましい。
本発明にかかる空気入りタイヤは、ラグ溝の排水性を高めることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの子午断面図である。 図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド部を示す平面図である。 図3は、図1に記載した空気入りタイヤのタイヤ径方向の片側領域の断面図である。 図4は、図2に記載したトレッド部のラグ溝部分を拡大して示す図である。 図5Aは、孔部の形状の例を説明する図である。 図5Bは、孔部の形状の例を説明する図である。 図5Cは、孔部の形状の例を説明する図である。 図6は、孔部の付近を拡大して示す平面図である。 図7は、図6のラグ溝の溝底中心線に垂直な線に沿ったA−A部の断面図である。 図8は、図6に示す孔部の中心軸を通る線に沿ったB−B部の断面図である。 図9Aは、孔部の他の形状の例を説明する図である。 図9Bは、孔部の他の形状の例を説明する図である。 図10は、ラグ溝の孔部以外の部分の開口幅開口幅よりも、孔部のトレッド面の開口幅の方が大きい場合を示す図である。 図11は、ラグ溝の孔部以外の部分の開口幅開口幅よりも、孔部のトレッド面の開口幅の方が大きい場合を示す図である。 図12は、ラグ溝の孔部以外の部分の開口幅開口幅よりも、孔部のトレッド面の開口幅の方が小さい場合を示す図である。 図13は、ラグ溝の孔部以外の部分の開口幅開口幅よりも、孔部のトレッド面の開口幅の方が小さい場合を示す図である。 図14は、孔部の中心軸を通る線に沿った断面図である。 図15は、ラグ溝に沿った断面を拡大して示す図である。 図16は、図2に記載したトレッド部のラグ溝部分を拡大して示す図である。 図17は、孔部の付近を拡大して示す平面図である。 図18は、図17に示す孔部の中心軸を通る線に沿ったB−B部の断面図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の各実施形態の説明において、他の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。なお、各実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
本発明の形態に係る空気入りタイヤについて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの子午断面図である。図1は、ラグ溝に沿った断面図を示している。タイヤ径方向の片側領域の断面図を示している。また、図1は、空気入りタイヤの一例として、乗用車用ラジアルタイヤを示している。図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド部を示す平面図である。図3は、図1に記載した空気入りタイヤのタイヤ径方向の片側領域の断面図である。図3は、ラグ溝に沿った断面を拡大して示している。図4は、図2に記載したトレッド部のラグ溝部分を拡大して示す図である。
図1において、タイヤ子午線方向の断面とは、タイヤ回転軸(図示省略)を含む平面でタイヤを切断したときの断面をいう。また、符号CLは、タイヤ赤道面であり、タイヤ回転軸方向にかかるタイヤの中心点を通りタイヤ回転軸に垂直な平面をいう。また、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向をいう。図2において、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向をいい、タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸周りの方向をいう。
この空気入りタイヤ1は、タイヤ回転軸を中心とする環状構造を有し、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、ベルト層14と、トレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17とを備える。サイドウォールゴム16は、サイドウォール部6を構成する。
一対のビードコア11、11は、複数のビードワイヤを束ねて成る環状部材であり、左右のビード部のコアを構成する。一対のビードフィラー12、12は、一対のビードコア11、11のタイヤ径方向外周にそれぞれ配置されてビード部を構成する。
カーカス層13は、1枚のカーカスプライから成る単層構造あるいは複数のカーカスプライを積層して成る多層構造を有し、左右のビードコア11、11間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層13の両端部は、ビードコア11およびビードフィラー12を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。また、カーカス層13のカーカスプライは、スチールあるいは有機繊維材(例えば、アラミド、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)から成る複数のカーカスコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成される。
ベルト層14は、一対の交差ベルト141、142と、ベルトカバー143とを積層して成り、カーカス層13の外周に掛け廻されて配置される。一対の交差ベルト141、142は、スチールあるいは有機繊維材から成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成される。また、一対の交差ベルト141、142は、相互に異符号のベルト角度(タイヤ周方向に対するベルトコードの繊維方向の傾斜角として定義される)を有し、ベルトコードの繊維方向を相互に交差させて積層される。ベルトカバー143は、コートゴムで被覆されたスチールあるいは有機繊維材から成る複数のコードを圧延加工して構成される。また、ベルトカバー143は、交差ベルト141、142のタイヤ径方向外側に積層されて配置される。
トレッドゴム15は、カーカス層13およびベルト層14のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部3を構成する。一対のサイドウォールゴム16、16は、カーカス層13のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部6を構成する。一対のリムクッションゴム17、17は、左右のビードコア11、11およびカーカス層13の巻き返し部のタイヤ径方向内側にそれぞれ配置されて、リムフランジに対する左右のビード部の接触面を構成する。
[トレッドパターン]
図2に示すように、本例の空気入りタイヤ1は、3本の周方向主溝21、22と、陸部31、32と、複数のラグ溝41、42とをトレッド部3に備える。図2において、符号Tは、タイヤ接地端である。
図2に示すように、周方向主溝21、22は、ストレート形状を有する。周方向主溝21、22は、タイヤ周方向に延在する。周方向主溝21、22は、タイヤ赤道面CLを中心として左右対称に配置されている。
また、3本の周方向主溝21、22により、4列の陸部31、32が区画されている。陸部31は、タイヤ赤道面CLを中心として左右に配置されている。
トレッド部3は、タイヤ周方向に所定間隔で配置されて陸部31、32をタイヤ幅方向に貫通する複数のラグ溝41、42を備えている。そして、各陸部31、32が、周方向主溝21、22およびラグ溝41、42に区画されてブロック列となっている。
なお、図2の構成では、上記のように、周方向主溝21、22が、ストレート形状を有している。しかし、これに限らず、周方向主溝21、22が、タイヤ周方向に屈曲あるいは湾曲しつつ延在するジグザグ形状あるいは波状形状を有しても良い(図示省略)。
また、図2の構成では、上記のように、各陸部31は、ラグ溝41によりタイヤ周方向に分断されてブロック列となっている。本例では、ラグ溝42は、その一端が陸部32の内部で終端し、他端がタイヤ接地端Tの外側まで延在するセミクローズド構造を有する。このため、陸部32はタイヤ周方向に連続するリブになっている。
また、図2の構成では、トレッド部3は、左右点対称なトレッドパターンを有している。しかし、これに限らず、トレッド部3が、例えば、左右線対称なトレッドパターン、左右非対称なトレッドパターン、タイヤ回転方向に方向性を有するトレッドパターンを有しても良い(図示省略)。
また、図2の構成では、上記のように、トレッド部3は、タイヤ周方向に延在する周方向主溝21、22を備えている。しかし、これに限らず、空気入りタイヤ1が、周方向主溝21、22に代えて、タイヤ周方向に対して所定角度で傾斜しつつ延在する複数の傾斜主溝を備えても良い。例えば、空気入りタイヤ1が、タイヤ周方向に凸となるV字形状を有すると共にタイヤ幅方向に延在して左右のトレッド端に開口する複数のV字傾斜主溝と、隣り合うV字傾斜主溝を接続する複数のラグ溝と、これらのV字傾斜主溝およびラグ溝に区画された複数の陸部とを備えても良い(図示省略)。
周方向主溝とは、摩耗末期を示すウェアインジケータを有する周方向溝であり、一般に、5.0[mm]以上の溝幅および7.5[mm]以上の溝深さを有する。また、ラグ溝とは、2.0[mm]以上の溝幅および3.0[mm]以上の溝深さを有する横溝をいう。
溝幅は、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、溝開口部における左右の溝壁の距離の最大値として測定される。陸部が切欠部や面取部をエッジ部に有する構成では、溝長さ方向を法線方向とする断面視にて、トレッド踏面と溝壁の延長線との交点を基準として、溝幅が測定される。また、溝がタイヤ周方向にジグザグ状あるいは波状に延在する構成では、溝壁の振幅の中心線を基準として、溝幅が測定される。
溝深さは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、トレッド踏面から溝底までの距離の最大値として測定される。また、溝が部分的な凹凸部やサイプを溝底に有する構成では、これらを除外して溝深さが測定される。
ここで、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。なお、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合、規定内圧は空気圧180[kPa]である。
[ラグ溝]
図3および図4に示すように、空気入りタイヤ1は、トレッド部3のラグ溝42に、孔部5を有する。孔部5は、ラグ溝42に沿ってタイヤ幅方向に複数並んでいる。本例では、各孔部5は、その中心軸Pが溝底中心線Cを通るように設けられる。孔部5は、ラグ溝42の各溝壁44によって連続すると推定される溝壁の途中に、その溝壁を削るように設けられる。
本例の孔部5は、ラグ溝42の溝壁44を削るように設けられた壁面51、52と、底面53とで構成される。孔部5において、ラグ溝42の一方の壁面51と、底面53とが連続している。また、孔部5において、ラグ溝42の他方の壁面52と、底面53とが連続している。孔部5を円柱形状とみなした場合、壁面51、52は、その円柱の側面つまり曲面の一部に沿った凹部の形状である。
本例の孔部5は、トレッド部3のトレッド面からタイヤ径方向に向かう深さを有する。孔部5は、タイヤ接地端Tよりもタイヤ幅方向内側に設けられる。
本例において、孔部5の底面53の形状は、平面視で円形である。底面53の形状は、円柱の底面すなわち平面であってもよいし、タイヤ径方向に削られた曲面形状であってもよい。底面53が曲面形状を有していれば、排水性を向上させることができる。
本例において、孔部5の底面53は、曲面形状の凹部になっている。孔部5の底面53は、例えば、球体の一部を切り取った形状に沿った形状になっている。図5Aから図5Cは、孔部5の形状の例を説明する図である。図5Aに示すように、孔部5は、例えば、円柱55の底部に、球体の一部をなす立体56を接続した形状である。孔部5は、図5Bに示す円柱55の底面と図5Cに示す形状56とを接続した形状である。孔部5は、図5Cに破線で示す球体50の一部を切り取った形状56の周囲56aと円柱55の底面の周囲55aとを一致させて、形状56と円柱55とを接続した形状である。円柱の代わりに、楕円柱とし、その底面に楕円体の一部を切り取った形状を接続した孔部5としてもよい。
なお、孔部5は、その側面全体が明確になっているわけではなく、側面の一部分が溝壁44の凹部の壁面51、52として明確になっており、ラグ溝42の延在方向の空間があるために側面の他の部分は明確になっていない。
[孔部の断面]
孔部5が円柱形状であるとみなした場合、トレッド部3への開口部の形状と孔部5の底部の形状とが一致する。その場合、孔部5の壁面はトレッド部3のトレッド面からタイヤ径方向に下ろした垂線に対して平行である。
孔部5の壁面はトレッド部3のトレッド面からタイヤ径方向に下ろした垂線に対して平行ではなく、垂線に対して角度すなわちテーパを有していてもよい。図6は孔部5の付近を拡大して示す平面図である。図7は、図6のラグ溝42の溝底中心線Cに垂直な線に沿ったA−A部の断面図である。図8は、図6に示す孔部5の中心軸Pを通る線に沿ったB−B部の断面図である。図8においては、図6に示すA−A部の断面図を破線で示す。
図7において、ラグ溝42の溝壁44は、境界441からトレッド面に向かう直線部分と境界441から溝底に向かう曲線部分とから構成されている。直線部分と曲線部分との境界441は、図6において直線として観察できる。同様に、図8において、孔部5については、壁面51と底面53との境界は、図6において、円弧511および512として観察できる。また、壁面52と底面53との境界は、図6において、円弧521および522として観察できる。
ここで、ラグ溝42の孔部5以外の部分のトレッド面における開口幅をWA1とする。また、孔部5のトレッド面の開口部の直径、すなわち開口幅をWB1とする。このとき、図6から図8に示す例では、開口幅WA1=開口幅WB1である。
また、トレッド部3の表面からラグ溝42の孔部5以外の部分の溝底までの深さをHAとする。トレッド部3の表面から孔部5の底までの深さをHBとする。このとき、図6から図8に示す例では、深さHA<深さHBである。
図6から図8に示す例では、孔部5は、上面よりも底面のほうが小さい円錐台形状の底面に、球体の一部を切り取った形状を接続した形状である。図9Aおよび図9Bは、孔部5の他の形状の例を説明する図である。
図9Aに示すように、孔部5aは、例えば、円錐台形状57の底部に、球体の一部をなす立体56を接続した形状である。円錐台形状57は、図9Bに示す円錐台形状57の底面と図5Cに示す形状56とを接続した形状である。孔部5aは、図5Cに破線で示す球体50の一部を切り取った形状56の周囲56aと円錐台形状57の底面の周囲57aとを一致させて、形状56と円錐台形状57とを接続した形状である。
ここで、図8において、孔部5の底面53の溝幅方向に沿った幅をWB2とする。このとき、図6から図8に示す例では、開口幅WB1>幅WB2である。すなわち、
0<WB2/WB1<1.0
である。図3および図4に示すように、孔部5がテーパを有していない場合、
WB2/WB1=1.0
である。このため、孔部5が円柱形状または円錐台形状である場合、
0<WB2/WB1≦1.0
である。
ところで、図6から図8に示す例では、開口幅WA1と開口幅WB1とが等しく、開口幅WA1=開口幅WB1である場合について説明したが、開口幅WA1と開口幅WB1とが異なり、開口幅WA1<開口幅WB1、または、開口幅WA1>開口幅WB1であってもよい。
図10および図11は、ラグ溝42の孔部5以外の部分の開口幅WA1よりも、孔部5のトレッド面の開口幅WB1の方が大きい場合を示す図である。すなわち、図10に示すように、開口幅WA1<開口幅WB1である。また、図11において、ラグ溝42の溝壁44の上端と孔部5の上端(すなわち溝幅方向の端部)との距離aは、例えば、0.2[mm]以上0.5[mm]以下である。図11において、ラグ溝42の孔部5以外の部分の最底部と、孔部5の最底部とのタイヤ径方向に沿った距離bは、例えば、0.2[mm]以上0.5[mm]以下である。
また、図10および図11において、距離bに対する距離aの比a/bは、例えば、0≦a/b≦1.0である。なお、図11において、トレッド部3の表面からラグ溝42の孔部5以外の部分の溝底までの深さHAと、トレッド部3の表面から孔部5の最底部までの深さHBとは、深さHA<深さHBである。
図12および図13は、ラグ溝42の孔部5以外の部分の開口幅WA1よりも、孔部5のトレッド面の開口幅WB1の方が小さい場合を示す図である。すなわち、図12に示すように、開口幅WA1>開口幅WB1である。また、図13において、ラグ溝42の溝壁44の上端と孔部5の上端(すなわち溝幅方向の端部)との距離aは、例えば、0.2[mm]以上0.4[mm]以下である。図13において、ラグ溝42の孔部5以外の部分の最底部と、孔部5の最底部とのタイヤ径方向に沿った距離bは、例えば、0.2[mm]以上0.5[mm]以下である。
また、図12および図13において、距離bに対する距離aの比a/bは、例えば、0≦a/b≦1.0である。なお、図13において、トレッド部3の表面からラグ溝42の孔部5以外の部分の溝底までの深さHAと、トレッド部3の表面から孔部5の最底部までの深さHBとは、深さHA<深さHBである。
そして、開口幅WA1と開口幅WB1とが等しい場合および異なる場合について、開口幅WA1と開口幅WB1との比は、例えば、0.8≦WA1/WB1≦1.3である。
[溝壁角度]
図14は、孔部5の中心軸Pを通る線に沿った断面図である。図14は、孔部5の壁面の角度と、ラグ溝42の溝壁面の角度とを示す。図14に示すように、トレッド部3aのトレッド面からタイヤ径方向に下ろした垂線Sに対するラグ溝42の溝壁44の角度φ1は、例えば、7[°]である。これに対し、垂線Sに対する孔部5の壁面51、52の角度φ2は、0.5[°]以上4.0[°]以下である。このように、孔部5の壁面にテーパを設けることにより、孔部5は溝底に向かって徐々に細くなっていくため、孔部5の剛性を高めることができる。
[壁面の境界]
孔部5の壁面51とラグ溝42の溝壁44との境界は明確になっていなくてもよい。図15は、ラグ溝に沿った断面を拡大して示す図である。図16は、図2に記載したトレッド部のラグ溝部分を拡大して示す図である。孔部5の壁面51とラグ溝42の溝壁44との境界54は、図3の例では明確になっている。これに対し、図15および図16に示す例では、壁面51と溝壁44との間がなめらかに変化しており、破線で示す境界54が明確でない。図15および図16に示すように、壁面51と溝壁44との間がなめらかに変化して境界が明確でない場合、排水性の向上が期待できる。
[壁面の一方と底面]
上記は孔部5の底面53を挟んで、一方の壁面51と他方の壁面52とが対向し、これら壁面51、底面53および壁面52が連続してラグ溝42に設けられている場合について説明した。壁面51、52のうちの一方と底面53とが連続し、他方は不連続または存在していなくてもよい。壁面51、52のうちの少なくとも一方と底面53とが連続していれば、孔部5が設けられていない場合に比べて排水性が向上する。
図17は、孔部5の付近を拡大して示す平面図である。図18は、図17に示す孔部5の中心軸Pを通る線に沿ったB−B部の断面図である。図17および図18を参照すると、壁面51と底面53aとが連続しているが、壁面51に対向する他の壁面はラグ溝42に存在していない。この場合でも、底面53aは、溝底中心線Cを超える位置まで存在していれば、孔部5が設けられていない場合に比べて排水性が向上する。このため、排水性を向上させるための孔部5は、少なくとも一方の壁面と底面とを備え、両者が連続していればよい。
以下の条件にて作成したタイヤで、実車評価を行った。タイヤサイズは、225/45R17で17×7.5J、タイヤ空気圧は230[kPa]、実車評価に用いた車両は排気量2000[cc]のFR車、である。作成したタイヤは、いずれもラグ溝42の幅を4.0[mm]、ラグ溝42の深さを5.5[mm]とした。
(1)直進ハイドロ試験
水深10[mm]で満たされたプールに直進進入し、ハイドロプレーニング現象が発生するまで少しずつ速度を変えながら繰り返し進入する。実施例1から実施例16はハイドロプレーニング現象が発生した速度を、基準タイヤに対する指数として表しており、指数が高いほうがハイドロプレーニング現象の発生速度が高い、すなわち排水性が優れていることになる。
(2)操縦安定性能
パネラーによる評価にて、DRY操縦安定性能を評価した。官能評価で5点法とした。点数が高いほど優れていることになる。
また、表1において、ショルダー部のラグ溝形状が通常で、孔部の底形状が平面、円柱のテーパが無く、ラグ溝壁角度が7[°]の空気入りタイヤを「基準」とした。また、孔部を設ける代わりにショルダー部のラグ溝の幅を0.5[mm]広くして溝体積を大きくし、かつ、ラグ溝壁角度が3[°]の空気入りタイヤを「比較例1」とした。
表1を参照すると、実施例1から実施例16の空気入りタイヤ1のうち、孔部の底の形状が平面のものよりも円柱状または球状である場合、円柱にテーパがある場合、孔部5の壁面の角度φ2が0[°]以上4.0[°]以下である場合、開口幅WB1と幅WB2との比が0<(WB2/WB1)≦1.0である場合、距離aと距離bとの比が0≦a/b≦1.0である場合、開口幅WA1開口幅WB1との比が0.8≦WA1/WB1≦1.3である場合、ラグ溝壁角度が7[°]、孔部とラグ溝壁との境界が明確ではなく、なめらかに変化している場合、について良好な結果が得られた。なお、表1において、左向きの矢印「←」は左側の値と同じ値であることを示す。
Figure 2017193253
1 空気入りタイヤ
3 トレッド部
5 孔部
6 サイドウォール部
11 ビードコア
12 ビードフィラー
13 カーカス層
14 ベルト層
15 トレッドゴム
16 サイドウォールゴム
17 リムクッションゴム
21、22 周方向主溝
31、32 陸部
41、42 ラグ溝
44 溝壁
51、52 壁面
53 底面
T タイヤ接地端

Claims (11)

  1. タイヤ幅方向に延びるラグ溝を有し、
    前記ラグ溝は、溝壁に凹部の壁面を有し、
    前記壁面の形状は、曲面を有する立体の該曲面の一部に沿った形状であり、
    前記ラグ溝は、溝底がタイヤ径方向に削られた底面を有し、
    前記壁面と前記底面とが連続している
    空気入りタイヤ。
  2. 前記底面は、前記溝底が曲面形状にタイヤ径方向に削られている
    請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記曲面形状は、球体の一部であり、
    前記底面は、前記溝底が前記球体の一部に沿ってタイヤ径方向に削られている
    請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記立体は円柱であり、前記壁面は前記円柱の側面の一部に沿った形状である
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記立体は前記ラグ溝の開口部から溝底に向かうにしたがって断面積が小さくなる円錐台であり、前記壁面は前記円錐台の側面の一部に沿った形状である
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記溝壁に対向する他の溝壁に凹部の他の壁面を有し、
    前記他の壁面の形状は、前記立体の前記曲面の一部に沿った形状であり、
    前記他の壁面と前記底面とが連続している
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ラグ溝は、前記溝壁と前記壁面との間がなめらかに変化している
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. タイヤトレッド面における前記立体の溝幅方向の開口幅WB1と、前記底面の溝幅方向の幅WB2との比が、0<(WB2/WB1)≦1.0である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記ラグ溝の溝壁の上端とタイヤトレッド面における前記立体の溝幅方向の端部との距離aと、前記ラグ溝の前記底面以外の部分の最底部と前記底面の最底部とのタイヤ径方向に沿った距離bとの比が、0≦a/b≦1.0である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  10. タイヤトレッド面における前記ラグ溝の開口幅WA1とタイヤトレッド面における前記立体の溝幅方向の開口幅WB1との比が、0.8≦WA1/WB1≦1.3である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  11. タイヤトレッド面からタイヤ径方向に下ろした垂線に対する前記壁面の角度は、0.5[°]以上4.0[°]以下である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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