JP2017192492A - 運動量算出システムを備えた物品および警報システムを備えた物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性、作業性、便利性を確保しつつ、活動により消費したカロリー含む運動量を算出する運動量算出システムを備えた物品、および、熱中症などの生命に係る危険性を検知し警報することのできる、警報システムを備えた物品を提供する。【解決手段】活動により消費した運動量を算出する運動量算出システム2を備えた物品であって、運動量算出システム2が、物品着用者1の運動状態を検知する3軸加速度センサーまたはジャイロスコープまたは地磁気センサーまたは大気圧センサーまたはこれらの組み合わせと、センサーから発せられた情報から運動量を算出する算出手段と、算出手段により算出した運動量を送信する送信手段と、送信手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする運動量算出システム2を備えた物品。【選択図】図1

Description

本発明は、安全性、作業性、便利性を確保しつつ、活動により消費したカロリー含む運動量を算出する運動量算出システムを備えた物品、および、熱中症などの生命に係る危険性を検知し警報することのできる、警報システムを備えた物品に関する。
過酷な環境で作業を行う作業者にとって、作業中の体調を管理することは重要である。例えば、熱中症と呼ばれる熱痙攣や熱失神は、危険な作業を伴う現場においては作業者の命の危険にもつながることがある。特に、消防活動において消防士は、防火服などの防護装備に加えボンベや各種装備を装着・携行し、火炎に近接した高温環境下で作業することとなる。さらに、防火服はその特性上、防火服内に熱がこもり易く、消防士が熱中症の危険性にさらされるリスクが高い。一方で、消防士はその使命感から、体力限界以上の活動をしてしまうこともある。かかる背景のもと、消防士が熱中症の危険性が高い状態であることを検知・報知することが求められてきた。
その対策として、例えば特許文献1では耳栓型のものが提案されている。しかし、耳栓型であるがために消防士の聴覚を阻害するという問題があった。また、これを消防活動に適用しようとした場合、過酷な環境での耐久性などが十分でなかった。
また、特許文献2では、温度センサーで検知した情報を、通信手段により外部モジュールに送られ、外部モジュールで熱中症の危険性があるかどうか判断する方法が提案されている。しかしこの方法では、ビルの内部や地下に消防士がいて通信が確保できない状態にいた場合に、警報システムが作動することができない問題があった。
また、特許文献3では、消防活動においてヒートストレスを検知するシステムが提案されている、しかしかかる方法では、頭部で測定するという特性のため、消防士の活動を阻害する懸念があったほか、頭部保護具を外した場合は警報システムが機能しないという問題があった。
特開2013−048812号公報 特開2012−187127号公報 特開2004−030180号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、安全性、作業性、便利性を確保しつつ、活動により消費したカロリー含む運動量を算出する運動量算出システムを備えた物品、および、熱中症などの生命に係る危険性を検知し警報することのできる、警報システムを備えた物品を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、警報システムを備えた物品を用い、これらの警報システム同士で通信することにより、作業性、便利性を確保しつつ熱中症などの危険性を警報することのできる、警報システムを備えた物品が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、「活動により消費した運動量を算出する運動量算出システムを備えた物品であって、前記運動量算出システムが、物品着用者の運動状態を検知する3軸加速度センサーまたはジャイロスコープまたは地磁気センサーまたは大気圧センサーまたはこれらの組み合わせと、前記センサーから発せられた情報から運動量を算出する算出手段と、前記算出手段により算出した運動量を送信する送信手段と、前記送信手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする運動量算出システムを備えた物品。」が提供される。
また、本発明によれば、警報システムを備えた物品であって、前記の運動量算出システムを備えた物品にさらに、前記物品の装着者の生体情報を検知する生体情報センサーと、前記生体情報センサーが検知した生体情報が閾値に達したことを判断する判断手段と、前記判断手段からの指示により危険性が高まったことを警報する警報手段と、前記警報手段が作動した場合に警報を送信する送信手段と、前記警報手段と前記送信手段とを制御する制御手段とを含む、警報システムを備えた物品が提供される。
その際、警報システムを備えた物品が、衣服であることが好ましい。また、前記生体情報センサーが、物品の内側温度を検出する温度センサーであることが好ましい。
また、本発明によれば、警報システムを備えた物品であって、前記警報システムが前記の送信手段から送信された警報を受信する受信手段と、警報手段と、表示手段と、前記受信手段と前記警報手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする警報システムを備えた物品が提供される。
ここで、前記警報手段が音声または光または表示手段での表示または前記センサー自身の振動またはその組み合わせによるものであることが好ましい。また、前記センサーまたは判断手段または前記警報手段または前記送信手段または前記受信手段が正常に作動していることを示す表示手段を含むことが好ましい。また、前記衣服が多層構造布帛により構成されることが好ましい。また、前記センサーが多層構造布帛の層間または最内層の肌側表面に配されてなることが好ましい。また、前記衣服を構成する布帛の遮熱性が、ISO9151に規定される方法で測定してHTI24が13秒以上であることが好ましい。また、前記衣服を構成する布帛の最表面における撥水性が、JIS L1092に規定されるスプレー方法で測定して3級以上であることが好ましい。また、前記衣服を構成する布帛が、国際性能基準ISO11613−1999において熱収縮率510%以下であることが好ましい。また、前記衣服が消防用防護服であることが好ましい。また、前記衣服が、警察用防護服、軍事用活動服、救急活動用衣服、溶鉱炉作業者用防護服、原子力発電所作業用活動服、建設現場作業用活動服、農業従事者用衣服、からなる群から選択されるいずれかであることが好ましい。また、前記衣服が、介護用見守りシステム用衣服、学校活動用衣服、スポーツ及びアミューズメント活動用衣服、ペットや家畜見守りシステム用衣服、からなる群から選択されるいずれかであることが好ましい。また、前記衣服に、アラミド繊維が含まれることが好ましい。
本発明によれば、安全性、作業性、便利性を確保しつつ、活動により消費したカロリー含む運動量を算出する運動量算出システムを備えた物品、および、熱中症などの生命に係る危険性を検知し警報することのできる、警報システムを備えた物品が得られる。
本発明の実施形態の一例を示す図である。 本発明で用いることのできるシステムの一例を示す図である。 本発明で用いることのできるフローチャートの一例を示す図である。 本発明において、異常検知装置2の記録内容の一例を示す図である。 本発明において、第2の警報発生装置4の表示の一例を示す図である。 実施例1で得られた防護服を模式的に示す図である。 ネットワークに接続された警報システムを示す図である。
まず、本発明は、活動により消費した運動量を算出する運動量算出システムを備えた物品であって、前記運動量算出システムが、物品着用者の運動状態を検知する3軸加速度センサーまたはジャイロスコープまたは地磁気センサーまたは大気圧センサーまたはこれらの組み合わせと、前記センサー(以下、「運動量情報センサー」と称する。)から発せられた情報から運動量を算出する算出手段と、前記算出手段により算出した運動量を送信する送信手段と、前記送信手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする運動量算出システムを備えた物品である。
また、本発明は、警報システムを備えた物品であって、前記の運動量算出システムを備えた物品にさらに、前記物品の装着者の生体情報を検知する生体情報センサーと、前記生体情報センサーが検知した生体情報が閾値に達したことを判断する判断手段と、前記判断手段からの指示により危険性が高まったことを警報する警報手段と、前記警報手段が作動した場合に警報を送信する送信手段と、前記警報手段と前記送信手段とを制御する制御手段とを含む、警報システムを備えた物品である。
以下、本発明の実施の形態について、熱中症警報システム(警報システム)を備えた防護服(物品)に適用した例を基に説明する。
実施の形態の一例である熱中症警報システムを備えた作業者用の防護服は、熱中症警報システムがさらに、着用者の生体情報を検知するセンサーと、センサーが検知した生体情報が閾値に達し熱中症の危険性が高まったことを判断する判断手段と、熱中症の危険性が高まったことを警報する警報手段と、警報手段が作動した場合に警報を送信する送信手段と、警報手段と送信手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする、熱中症警報システムを備えた防護服である。かかる防護服は例えば、消防隊員用の消防用防護服(防火服)として好適に用いられる。
ここで、生体情報を検知するセンサーとしては、防護服の内側温度を検出する温度センサーであることが好ましいが、他にも防護服の外部温度を検出する温度センサー、防護服の内部または外部湿度を検出する湿度センサー、血中の酸素濃度を検知するセンサー、心拍数を検知するセンサー、心電を検知するセンサー、脈拍を検知するセンサー、脈波を検知するセンサー、血圧を検知するセンサー、血流を検知するセンサー、体動やその有無を検知するセンサー、体位を検知するセンサー、皮膚温度を検知するセンサー、鼓膜温度を測定するセンサー、直腸温を測定するセンサー、皮膚の色相を検知するセンサー、汗を検知するセンサー、呼吸の数や速度や深さを検知するセンサー、脳波を検知するセンサー、瞳孔の開きを検知するセンサー、位置を検知するGPSなどのセンサーなどのセンサーなども利用できる。また、これらの2つ以上センサーの組み合わせとすることもできる。熱中症の症状は多岐にわたることから、複数のセンサーを組み合わせることでその検知精度が向上することが期待される。
以下、生体情報を検知するセンサーを防護服の内側温度を検出する温度センサーとして説明するが、温度センサーに限定されないことはいうまでもない。
また、管理者用の防護服は、熱中症警報システムを備えた防護服であって、熱中症警報システムが、作業者用(消防隊員用の消防用防護服)の送信手段から送信された警報を受信する受信手段と、警報手段と、前記受信手段と前記警報手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする熱中症警報システムを備えた防護服である。かかる防護服は例えば、消防隊の隊長用の防護服(防火服)として好適に用いられる。
例えば、これらの熱中症警報システムを備えた防護服を、消防隊員と消防隊長がそれぞれ用いれば、安全性、作業性、便利性を確保しつつ熱中症の危険性を警報することができる。
以下、運動量情報センサーおよび温度センサーを用いた熱中症警報システムについて、図を参照(言及図以外の図も適宜参照)しながら説明する。
図1に示すように、熱中症警報システムは、作業者1a,1b,1c(1)(以下、特に区別しないときは単に「作業者1」と称する。)(対象者)のそれぞれの防護服の内外部に収納される異常検知装置2a,2b,2c(2)(以下、特に区別しないときは単に「異常検知装置2」と称する。)と第1の警報発生装置3、および、作業者1以外の管理者5によって保持される第2の警報発生装置4を備えて構成される。
図2に示すように、異常検知装置2は、センサー(運動量情報センサーおよび温度センサー)201、CPU(処理手段)202、無線モジュール203、メモリ(記憶手段)204、RTC(Real Time Clock)205、ボタン206およびバッテリ207を備えて構成される。また、第1の警報発生装置3はブザー(異常通知手段)301、CPU(処理手段)302を備え、さらに小型ライト303、小型モータ(異常通知手段)304を備えていてもよい。また、異常検知装置2のCPU202と警報発生装置のCPU303は同一であってもよいし、1つの異常検知装置2に対し、第1の警報発生装置3が複数含まれるシステムであってもよい。第1の警報発生装置3が複数含まれることで、本人が警報に早期に気づくことができる。センサー(運動量情報センサーおよび温度センサー)201は、運動量情報と作業者1の衣服内の温度を測定する手段(センサー)である。なお、以下、センサー201によって取得したデータを「センサーデータ」と称する。CPU202は、メモリ204を使用して各種演算処理を行う。無線モジュール203は、外部装置(第1の警報発生装置3や第2の警報発生装置4)と無線通信するための手段である。メモリ204は、記憶手段であり、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(READ ONLY MEMORY)、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現できる。RTC205は、計時用の手段であり、例えば、専用のチップによって実現でき、バッテリが働いていない間でも内蔵電池から電源供給を受けて動作することができる。バッテリ207は、電源供給手段であり、例えば、蓄電池によって実現できる。ボタン206は、作業者1によって操作(押下)される入力手段である。センサー201とセンサー201が検知した情報が閾値以上であるか、また、運動量を算出する算出手段であるCPU202を同じユニット(異常検知装置2)内に配することで、万が一、無線モジュール203が故障している、あるいは無線通信が使えない環境にあっても、熱中症の危険を検知・判断し、作業者1に警告することが可能となる。
次に第1の警報発生装置3は、図2に示すように、CPU302、ブザー301、およびバッテリ306を備える。ブザー301は、CPU302からの指示でブザー音を発生させる警報手段である。ライト303や小型モータ304はCPU302からの指示で光や振動を発生させる警報手段である。ブザー301の音に加え、光や振動による警報が発せられることにより、作業者1はより速く確実に警報に気づくことができる。無線モジュール305は、異常検知装置2や外部装置(第2の警報発生装置4)と無線通信するための手段である。バッテリ306は、電源供給手段であり、例えば、蓄電池によって実現できる。
次に第2の警報発生装置4は、図2に示すように、パネル型コンピュータ401、ブザー402、無線モジュール403、メモリデバイス404、入力装置405、およびバッテリ406を備える。パネル型コンピュータ401は、CPUなどからなる処理部411、RAM、ROM、HDDなどからなる記憶部412、タッチパネルが付いた液晶ディスプレイである表示部413などを一体化して組み込んだコンピュータである。パネル型コンピュータ401により、操作者は、表示部413で直感的な手動操作を行うことができる。ブザー402は、パネル型コンピュータ401からの指示でブザー音を発生させる警報手段である。無線モジュール403は外部装置(第1の警報発生装置3)と無線通信するための手段である。メモリデバイス404は、着脱自在の記憶媒体であり、例えばフラッシュメモリによって実現できる。バッテリ406は電源供給手段であり、例えば、蓄電池によって実現できる。
また、無線モジュール203、305、403のアンテナは、導電性繊維などを用いて防護服と一体に形成することもできる。例えば、アンテナを防護服の外表面に形成すれば、防護服の内部に異常検知装置2、第1の警報発生装置3および第2の警報発生装置4を設けても、防護服に妨害されることなく無線通信を行うことができる。このため、防護服に電磁波吸収率の高い布帛を用いることもできる。防護服に一体で設けるアンテナは、導電性繊維の他に、防護服に導電性物質を蒸着や印刷して設ける方法、フレキシブル基板などの可撓性基板で予め作成したアンテナを防護服に取り付ける方法などによって形成できる。
次に、異常検知装置2の記憶手段204に記憶されるデータの例について説明する。図4に示すように、記憶部のデータは5つのカラムから構成され、左から順番に説明する。
「作業者」は、作業者1の識別子を示す。「判定周期(秒)」は、異常検知装置2が、温度センサー201によってデータを周期的に収集し、メモリ204に格納するその周期(秒)であり、また、あらかじめ設定された閾値と比較することで作業者1の身体の異常を判定する周期(秒)である。例えば、長い周期として60秒があり、短い周期として10秒がある。例えば、センサーデータを随時収集する時刻はRTC205によって計測された時刻である。
「衣服内温度(℃)」に関し、上段の「記録値」は、生体情報としてその時刻におけるセンサー201が取得した作業者1の衣服内温度を示す。下段の「警告レベル」は、第1閾値である温度を示し、図4では38(℃)としている。なお、各種生体情報の閾値は、絶対的な値でもよいし、あるいは、相対的な値でもよい。相対的な値を閾値とすれば、作業者1の個人差や日々の体調の変動にも対応し、熱中症の危険性をより早い段階で確実に検知することができる。また、1つの判定項目(例えば体温)について、相対的な閾値と絶対的な閾値を併用してもよい。また、各項目が異常であるか否かの判定について、前記のようにデータの変化量に基づいて行うほか、データの変化率(単位時間あたりの変化量)について行ってもよい。
次に、第2の警報発生装置4の表示部413に表示される画面の例について説明する。図5に示すように、表示部413では管理者用の画面として、最左列に作業者を特定する情報が表示され、それより右の列には、時刻、衣服内温度、判定の各項目が表示される。
次に、熱中症警報システムの処理の流れについて説明する。なお、異常検知装置2は、実際には複数あってもかまわないが、ここでは、説明を簡単にするために1つであるものとして説明する。図3に示すように(適宜他図参照)、まず、異常検知装置2は、作業者1によって電源がオンとされると(ステップS1)、センサー201を用いて定常値として作業前の平常時のセンサーデータを測定し、そのセンサーデータをメモリ204に記憶する(ステップS2)。その後、作業者1は作業を開始する。次に、判断手段である異常検知装置2のCPU202は、判定周期に基づいて、判定タイミングが到来したか否かを判定し(ステップS3)、到来していれば(Yes)ステップS4に進む。
ステップS4において、異常検知装置2のCPU202は、センサーデータを収集し、メモリ204に蓄積する。また、このとき、併せて、バッテリ207の電圧や、第1の警報発生装置3あるいは第2の警報発生装置4との通信状態をチェックするようにしてもよい。次に、判断手段である異常検知装置2のCPUは、直前のステップS4で収集したセンサーデータに基づいて、警報レベル以上であるか否か(「判定」の項目が「異常(警報)」であるか否か)の判定を行い(ステップS5)、Yesの場合はステップS6に進み、Noの場合はステップS3に戻る。ステップS6において、異常検知装置2のCPU202は、第1の警報発生装置3に警報内容を通知する(図3参照)。
第1の警報発生装置3は、異常検知装置2から警報内容を受信した場合は、警報手段を作動させる。具体的には、例えば、ブザー301を鳴動させることで、異常の旨を作業者1本人に通知する。この際、併せて、小型モータ304を作動させ振動を発生させてもよい。作業者1は、小型モータ304による振動によって、雑音が大きくブザー301の音が聞き取り難い作業環境にあっても、異常発生を直ちに認識することができる。このようにして、本実施形態の熱中症警報システムによれば、異常検出装置2により作業者1の熱中症の危険性を確実に検知し、第1の警報発生装置3において警報手段であるブザー301による音や小型モータ304による振動などによって、作業者1本人に通知することで、作業者1の身体の異常に確実に対応することができる。異常検知装置2と第1の警報発生装置3を少なくとも1つ作業者本人が有する。あるいは異常検知装置2のCPUと第1の警報発生装置3のCPUが同一であることが望ましく、つまり、第1の警報発生装置3と第2の警報発生装置4の間で無線通信が行えない状況でも、作業者1の身体の異常を確実に検知して、その異常を作業者1本人に通知することができる。
このようにして、本実施形態の熱中症警報システムによれば、作業者1の熱中症などの身体の異常や運動量を確実に検知し、ブザー301による音やライト303による光や小型モータ304による振動などによってその異常を作業者1本人に通知することで、作業者1の身体の異常に確実に対応することができる。つまり、第1の警報発生装置3と第2の警報発生装置4の間で無線通信が行えない状況でも、作業者1の身体の異常を確実に検知して、その異常を作業者1本人に通知することができる。
また、異常検知装置2が、作業者1本人へ異常を通知するほかに、遠隔の第2の警報発生装置4に異常の旨(警報内容、警告内容)を無線送信することで、管理者5は第2の警報発生装置4の表示からその異常を把握し、適切な対応をとることができる。
また、各項目の異常を判断するための閾値を、すべての作業者1共通の数値でなく、異常検知装置2の電源がオンになったときの作業者1の生体情報(定常値)を元に算出することで、熱中症の危険性をより早い段階で確実に検知し、また、誤報を減らすことができる。
また、異常検知装置2は、センサーデータの定期的な送信以外は、作業者1の身体に異常があったと判定したときのみ無線信号の送信を行うことにより、バッテリ207の消費量を低減することができる。さらに、例えば、作業者1の生体情報を取得するセンサーは衣服内温度センサー以外にも、心拍センサー、温度センサー、湿度センサー、加速度センサー、発汗センサー、血圧センサーなど、生体情報あるいは周囲環境情報のいずれか、またはそれら2つ以上の組み合わせであってもよい。また、それらのセンサーは、異常検知装置2の内部に必ずしも一体化されていなくてもよく、所定の生体情報を異常検知装置2に送ることができる構成となっていればよい。
また、異常検知装置2で作業者1の身体を異常と判定した場合、その後、所定時間以内に作業者1がボタン206を押せば、異常信号を第2の警報発生装置4に送信しない(キャンセルする)ようにしてもよい。ただし、明らかに作業者1の身体に異常があるような場合にはそのようなキャンセルは適切ではないので、作業者1の身体に異常があるとは限らない場合にのみそのようなキャンセルをできるように設定するのが好ましい。
また、警告レベルをどのような値にするのかは、本実施形態に限定されるものではなく、統計データなどに基づいて、管理者5が適宜設定できる。また、閾値を警告レベルまたは警報レベルの何れか一つとしてもよい。
以上、熱中症警報システムを例に実施の形態を説明したが、かかる警報システムは、熱中症の警報に限らず、各種の危険を警報する場面や人に適用することができる。また、警報システムを備える防護装備は防護服に限らず、ヘルメット、手袋、ブーツ、時計、はちまきなどでも構わない。
さらに、本発明に係る警報システムは、ネットワークを介して離れた場所にあるサーバーなどと接続し、情報を蓄積して活用することができる。図7は管理者5が保持する第2の警報発生装置4が、基地局6との無線通信およびインターネットなどのネットワーク7を介して、離れた場所に設置されたサーバー8に接続されたシステムを示す図である。図7では、作業者1a、1bの生体情報、位置情報などは、それぞれの異常検知装置2に備えられた各種センサーによって取得され、管理者5の第2の警報発生装置4を介してサーバー8に送られるが、この他に作業者1a、1bの第1の警報発生装置3が、基地局6との無線通信およびネットワーク7を介してサーバー8に接続されるシステムとすることも可能である。
サーバー8は例えば、作業者1a、1bの体温、心拍数、血圧、呼吸量等の生体情報を異常検知装置2のセンサーから日常的または定期的に測定し、日常における平均値を算出し、それに対して異常と判断する閾値を各作業者1ごとの決めることで、各作業者1に適した対応が可能となる。
また、サーバー8によって日常的または定期的に生体情報を取得すれば、作業者1の体調の変化に気づき易くなる。例えば、本発明に係る警報システムを多くの命を預かるバスやタクシーの運転手等の制服に適用すれば、運転手の異常を早期に発見して対策を打てるようになる。
なお、サーバー8に蓄積される作業者1の通常時の生体情報は、異常検出装置2のセンサーから取得するものに限らず、定期健診等の外部情報を入力して用いることもでき、それらの情報から各作業者1の生体情報の閾値を決定しても良い。
また、作業者1の生体情報、位置情報をサーバー8で管理すれば、例えば消防署に設置されたサーバー8により作業中の各消防隊員の位置、作業環境などを把握し、危険が予測される場合や生体情報の異常がある消防隊員がいることなどを、消防署から管理者5である消防隊長に連絡することが可能となり、消防隊長の負担を軽減することができる。
さらに、位置情報(高度情報を含む)や生体情報のデータをサーバー8蓄積することによって、作業中の各作業者1の行動軌跡、その際の体調を調査し、分析することが可能である。例えば、消防隊員、自衛隊、軍隊、救助隊、警察官、警備員、建築・土木など工事現場の作業員などが、今後の活動において安全性、作業効率等を向上させるために検討を行ったり、訓練や教育のための資料として応用することができる。
その他、作業者1の生体情報、位置情報等は、本人または他者のメガネ、ゴーグル等の視野領域に表示させるようにしても良い。また、各センサーや、センサーの電源となるバッテリ等が自己診断機能部を有し、日常的に、あるいは作業を行う直前に、テスト信号をもとに正常に作動するかを自動で診断し確認するキャリブレーション機能を持たせることができる。自己診断の結果をサーバー8に送信して蓄積すれば、集中管理してメンテナンス計画のデータとすることができる。また、異常の有無を警報発生装置3、警報発生装置4などにより着用者に通知し、使用を止めさせることもできる。
警報システムのハードウェアやフローチャートなどの具体的な構成について、本発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
次に、それぞれの構成要素について説明する。防護服の内側温度を検出する温度センサーは、0.1℃の測定精度を有することが望ましい。これにより、精度高く熱中症の危険を検知することができる。センサーとしては、熱電対やペルチェ素子を用いることができる。温度センサーは、多層構造布帛の層間または最内層の肌側表面に配されてなることが望ましい。生体に近い位置に温度センサーを配することで、熱中症の危険の要因となる熱的環境を検知する事が出来る。温度センサー以外の手段については、必ずしも多層構造布帛の層間または最内層の肌側表面に配される必要はなく、最外層の外側に配置されていてもよい。ただしその際は、それらの手段に対して適当な防水手処理が施されていることが望ましい。
センサーまたは警報手段または送信手段または受信手段は、直方体や円錐状の固体であってもよいし、柔軟性のある形態で構成されていても良い。柔軟性のある形態の例としては、板状、繊維状、ゲル状などがあげられる。より柔軟性の高い素材で構成することで、作業者の活動の制約を少なくすることができる。
これらの温度センサーまたは警報手段または送信手段または受信手段を付与する装備品としては、多層構造布帛から成る服が好適に用いられる。衣服は、作業時に常時身に着けており、常時監視に好適であるほか、ヘルメットやイヤホンなどと異なり、作業者の作業や運動を阻害しにくい。しかしこれは、ヘルメットやイヤホンなどへの装着を排除するものではないことは言うまでもなく、これらのセンサーまたは警報手段または送信手段または受信手段を複数点に装備させることで、装備全体の軽量、作業性の向上などにつながる可能性がある。
また、布帛を多層構造とすることで、単層布帛では困難な多様な機能を同時に衣服に付与することができる。機能としては、難燃性、遮熱性、撥水性、薬品浸透性、切創性、摩耗性などが挙げられる。
このような多層構造布帛は、例えば、特開2014−091307号公報や特開2011−106069号公報に記載されたものが好ましい。すなわち、以下の通りである。
多層構造布帛は、外層および内層の2層以上からなる積層布帛である。多層構造布帛においては、多層構造布帛の層間または最内層の肌側表面に配されてなる温度センサーを保護する為、難燃性の高い繊維素材であることが好ましい。例えば、多層構造布帛を構成する繊維の限界酸素指数(LOI)が21以上であり、好ましくは24以上である。限界酸素指数とは燃焼継続するのに必要な雰囲気の酸素濃度(%)であり、21以上であると通常の空気中では燃焼が継続せずに自己消火することを意味し、高い耐熱性を発揮することができる。ここで、限界酸素指数(LOI)は、JIS L1091(E法)により測定された値である。
このように、最外層が限界酸素指数(LOI)21以上の繊維を用いることにより、高い耐熱性を発揮することができる。上記繊維としては、例えば、メタ型アラミド繊維、パラ型アラミド繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ノボロイド繊維、ポリクラール繊維、難燃アクリル繊維、難燃レーヨン繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃綿繊維、難燃ウール繊維などを挙げることができる。特に、ポリメタフェニレンイソフタルアミドなどのメタ系アラミド繊維や、織物や編物強度を向上させる目的でパラ系のアラミド繊維、すなわち、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、あるいは、これに第3成分を共重合した繊維などを用いることが有用である。ポリパラフェニレンテレフタルアミド共重合体の一例として、コポリパラフェニレン・3.4’−オキシジフェニレンテレフタルアミドが例示される。ただし、難燃性を阻害しない範囲で、ポリエステル繊維やポリアミド繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維などの易撚素材を混用しても構わない。また、繊維は原着繊維であっても、後染め繊維であっても構わない。また、必要に応じて、布帛を製織後に難燃加工を付与することも構わない。
上述した繊維には、長繊維または短繊維を用いてもよい。また、上記繊維を2種類以上混繊または混紡して用いてもよい。
特に、外層に用いられる布帛として、本発明において、メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維はフィラメントあるいは混紡して紡績糸の形態で使用するものが好ましく例示される。使用される紡績糸はシングルプライ、ダブルプライであってもよい。該パラ系のアラミド繊維の混合比率としては、布帛を構成する全繊維に対して5重量%以上が好ましいが、パラ系のアラミド繊維は、フィブリル化を起こしやすいため、混合比率を60重量%以下に抑えることが好ましい。
上記布帛は、織物、編物、不織布などの形態で用いてもよいが、特に織物が好ましい。また、織物としては、平織、綾織、朱子織など、どのような織組織であってもよい。また、織物、編物では、2種類の繊維を用い、交織、交編させてもよい。
なお、最外層(表地層)に用いる布帛は、目付けが、好ましくは140〜500g/m、より好ましくは160〜400g/m、さらに好ましくは200〜400g/mの範囲にあるものを使用することが好ましい。上記目付けが140g/m未満の場合には、十分な耐熱性能が得られないおそれがあり、一方該目付けが500g/mを超える場合には、遮熱活動服にした場合の着用感が阻害されるおそれがある。
多層構造布帛においては、内層が、引張弾性率が80〜800cN/dtex、該布帛の熱伝導率が6.0W・m−1・k−1以下、好ましくは5.0W・m−1・k−1以下、かつ比重が3.0g/cm以下の繊維で構成された布帛であり、800〜3000nmの波長の電磁波の透過率が10%以下であり、かつ目付けが60〜500g/mであることが好ましい。
また、繊維の引張弾性率は、80〜800cN/dtex(より好ましくは80〜460cN/dtex、さらに好ましくは120〜500cN/dtex)であることが好ましい。引張弾性率が80cN/dtex未満の場合、遮熱活動服などとして使用する場合に、着用者の動きや姿勢によっては一部の部位で繊維が伸びて、布帛が薄くなり十分な遮熱効果が得られない場合がある。また、引張弾性率が800cN/dtexを超える場合、いわゆる「突っ張る」着用感を与える場合がある。紡績糸を用いることによりこれを避けることも可能な場合もあるが、十分な効果を発揮するには引張弾性率が800cN/dtex以下であることが好ましい。
多層構造布帛において、布帛の目付けは60〜500g/m(より好ましくは80〜400g/m、さらに好ましくは100〜350g/m)であることが好ましい。目付けが60g/mより低いと電磁波の透過を十分に防ぐことができない場合がある。一方、目付けが500g/mより高いと、熱を溜め込む傾向が顕著になり遮熱性を阻害するおそれがあり、軽量性も損なわれるおそれがある。
上記の多層構造布帛を構成する繊維には、特に限定を受けるものではない。電磁波の吸収や反射を向上させるために、金属やカーボンなどを練り込んだり、表面付着させたりしたものを用いることも可能である。上記繊維としては、炭素繊維を用いることもができるが、アラミド繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ノボロイド繊維、ポリクラール繊維、難燃アクリル繊維、難燃レーヨン繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃綿繊維、難燃ウール繊維などの有機高分子からなる繊維(以下、有機高分子繊維と称することがある)を好適に挙げることができる。
多層構造布帛においては、電磁波吸収率と熱伝導率の改良ため、カーボン、金、銀、銅、アルミニウムなどの微粒子を、有機高分子繊維に含有させたり、有機高分子繊維の表面に付着させたりすることができる。この際、カーボン等は、これを含有する顔料または塗料として有機高分子繊維に含有または表面に付与等してもよい。これらの微粒子の有機高分子繊維の全重量に対する含有率または付着率は、微粒子の比重等にもよるが、好ましくは0.05〜60重量%、より好ましくは0.05〜40重量%である。また、カーボン微粒子の場合は、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.05〜10重量%、さらに好ましくは0.05重量%以上5重量%未満である。さらに、アルミニウム微粒子の場合は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量%である。
また、上記微粒子の数平均粒子径は、好ましくは10μm以下(より好ましくは0.01〜1μm)であることが好ましい。
炭素繊維や金属繊維など、それ自体が上記のLOI値や熱伝導性等の要件を満たせば、微粒子を練り込んだりすることなく、そのまま用いることもできる。特に、内層を構成する繊維としては、炭素繊維や金属繊維の含有率が好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは100重量%からなる布帛を好ましい例として挙げることができる。
また、多層構造布帛の各層の厚みは、遮熱性に大きく影響する。例えば、特開2010−255124に記載されているように、表地層の厚みと内層の厚みは、下記式を満足することが好ましい。
5.0mm≧遮熱層厚み(mm)≧−29.6×(表地層厚み(mm))+14.1(mm)
遮熱性の高い多層構造布帛を用いることで、多層構造布帛の層間または最内層の肌側表面に配されたセンサー、警報手段、送信手段、受信手段を火炎から保護し、確実に警報情報を発信することができる。
多層構造布帛においては、火炎暴露下において定常時と布帛形態が変化するものであっても良い。例えば、火炎暴露下において布帛厚みが増加することが定常考えられる。このように定常時には薄く快適な布帛構造であり熱中症の危険性が高まるのを抑制でき、一方で火炎暴露時には、火炎防護性が高まることで、熱中症と火炎の両方に対して高い安全性を担保できる。
また、防護服を構成する布帛の遮熱性は、ISO9151に規定される方法で測定してHTI24が13秒以上であることが好ましい。これにより、作業者を火炎の危険から保護できるほか、衣服内に設置された前記センサーまたは前記警報手段または前記送信手段または前記受信手段を火炎から保護し、それぞれの機能を正常に発現させることができる。
また、防護服を構成する布帛の撥水性は、JIS L1092に規定されるスプレー方法で測定して3級以上であることが好ましい。これにより、防護服内に設置された前記温度センサーを水や液体化学薬品から保護し漏電やショートを防ぐことで、それぞれの機能を正常に発現させることができる。多層構造布帛には、コーティング法、スプレー法、または、浸漬法などの加工法により、フッ素系の撥水樹脂を付与して加工することにより高い耐水性能や耐薬品性能を有する防護服とすることができる。また、難燃性、耐熱性を満たす範囲で、防水性の高い層を追加することで撥水性を発現させても構わない。
多層構造布帛においては、耐炎性、耐熱性および耐洗濯性熱収縮性が消防用防護服に適用される国際性能基準ISO11613−1999を満足するにおいて収縮率5%以下であることが好ましい。さらには、国際性能基準ISO11613−1999において、発火せず、分離せず、滴下せず、溶融せずであることが好ましい。これにより、防護服内部に配置した温度センサー、警報手段、送信手段、受信手段を火炎から保護し、確実に警報情報を発信することができる。
多層構造布帛には、上記の外層と内層の間に、中間層として、LOI値が25以上の繊維からなる布帛に透湿防水性フィルムを積層固着したものを配することも可能である。これにより布帛構造体としての快適性を保持したまま外からの水の浸入を抑えることができ、放水などが行われる消防活動を行う消防隊員用の防護服としてより好適である。用いる中間層の目付けは、50〜200g/mの範囲にあるものを使用することが好ましい。目付が50g/m未満の場合には、十分な遮熱性能が得られない恐れがあり、一方該目付けが200g/mを超える場合には、遮熱活動服にした場合の着用感が阻害されるおそれがある。この布帛は、透湿防水性のあるポリテトラフルオロエチレン等からなる薄膜フィルムをラミネート加工されていることが好ましく、これにより透湿防水性や耐薬品性が向上し、着用者の汗の蒸散を促進することができ、着用者のヒートストレスを減少することができる。上記の中間層にラミネート加工する薄膜フィルムの単位面積あたりの目付は10〜50g/mの範囲とすることが好ましい。なお、このように中間層の布帛に薄膜フィルムをラミネート加工する場合でも、該加工を施した中間層の布帛の目付が前述した50〜200g/mの範囲にあることが好ましい。
また、多層構造布帛には、肌触りや着用性および耐久性などの実用性を考慮して、内層のさらに内側、すなわち肌側に裏地層を追加することも可能である。該裏地層に用いる布帛の目付は、20〜200g/mの範囲にあるものを使用することが好ましい。
防護服は、例えば、外層の布帛、内層の布帛、必要に応じてこの間に中間層の布帛を挟み、さらに必要に応じて内層のさらに内側に裏地層となる布帛を追加して、これらの布帛を重ねて公知の方法により縫製することにより製造することができる。また、本発明の積層布帛は、外層と、内層とを重ね合わせ、ファスナーを取付けてこれらの布帛を縫製し、ファスナーを外すことにより、これらの布帛を必要に応じて分離できるようにしてもよい。
かかる防護服に、異常検知装置2、第1の警報発生装置3、第2の警報発生装置4を組み合わせることで、熱中症警報システムを備えた防護服が得られる。
ここで、異常検知装置2、第1の警報発生装置3、第2の警報発生装置4は、防護服の体前面側に配されるのが望ましい。これは、活動時の運動を阻害しないほか、不意に転倒や壁にぶつかるなどした際に、比較的受け身の取りやすい前面に配することで、本人の怪我や機器の破損を防ぐものである。
配置方法については、防護服に取り付けられる方法であれば、種々の方法が対応可能である。例えば、ポケットを縫い付け中に格納したり、ひも、バンド、面ファスナー、ファスナー、スナップボタン、粘着テープ、ブラケットで固定することもよい。また、直接縫い合わせる、または貼り付けることもよい。
この時、センサーを含む異常検知装置2は、多層構造布帛の層間または最内層の肌側表面に配されてなることが好ましい。これは、熱中症発症の主要素である本人の体温上昇を的確に検知する為である。
本発明によれば、安全性、作業性、便利性を確保しつつ、活動により消費したカロリー含む運動量を算出し、また熱中症などの生命に係る危険性を検知し警報することのできるため、防護装備着用者の状態を精度よく検知することができる。なお、本発明において、最も近くの隊員に救助指示や救急隊にも連絡が行く等のアルゴリズムを付加することも好ましいことである。
本発明の防護服は前記の通り、消防用防護服(防火服)として好適に用いられるが、消防隊員の他に、自衛隊、軍隊、救助隊、警察官、警備員、建築・土木など工事現場の作業員などが着用する各種衣類として用いてもよい。
次に本発明の実施例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は表1記載の方法で測定した。
(1)目付け
JIS L 1096−1990により測定した。
(2)厚み
JIS L 096−1990(織物)により、ディジマティック厚さ試験機を用いて測定を行った。
(3)遮熱性
ISO9151に準拠した方法により、規定の火炎に暴露し、温度上昇が24℃に達するまでの時間(HTI24)を測定した。この時間が長いほど、遮熱性能に優れている。
(4)熱収縮率(寸法変化率)
ISO11613により、規定の前処理後に、ISO17493に規定の熱に暴露した前後での布帛の寸法変化率を測定した。
(5)耐熱性
ISO11613により、規定の熱に暴露した後に、発火、分離、滴下、溶融しないかを測定した。
(6)撥水性
JIS L1092(スプレー法)−1992により撥水性を測定した。
[実施例1]
特開2014−091307号公報の比較例4に従い、多層構造布帛を得て、さらに消防用防護服の形状に縫製した。
具体的には、最外層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が90:10となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/2)を用いて、平織リップストップ組織を有する織物を製織した。該表地層の目付けは380g/mであった。
中間層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が95:5となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/−)を用いて平織に製織した織物(目付け:80g/m)にポリテトラフルオロエチレン製の透湿防水性フィルム(ジャパンゴアテックス社製)をラミネートしたものを使用した。
遮熱層には、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維ヤーン(帝人社製、商標名:テクノーラ)からなる総繊度1670dtexのフィラメントを用いて、平織組織を有する織物を製織した。該遮熱層(内層)の目付けは210g/mであった。
上記多層構造布帛を縫製して防護服を得た。得られた防護服の評価結果を表1に示す。
次に、異常検知装置2を含むユニットと、ブザーおよび表示装置のついた第1の警報発生装置3−1を含むユニットと、ライトのついた第1の警報発生装置3−2を含むユニットを作製した。温度センサーと3軸加速度センサーと送信手段とを含む市販ユニットに、判断手段と制御手段を組み合わせることで異常検知装置2を得た。これらの装置間は無線通信により通信した。
続いて、これらを多層構造布帛からなる消防用防護服に配置した。異常検知装置2、第1の警報発生装置3−1および第1の警報発生装置3−2は消防用防護服上着の右身頃中央部に配置した。詳しくは、図6に示すように最内層の肌側に、最内層と同素材のポケットを配してその中に異常検知装置2を収納した。第1の警報発生装置3−1は、消防用防護服の最外層の外気側に、ポケットを用いて配置した。第1の警報発生装置3−2は、防水ケースに収納した後に消防用防護服の最外層の外気側にバンドを用いて配置した。これを消防隊員用防護服9とした。
さらに、第2の警報発生装置4を含むユニットを作製した。受信および送信手段を含む市販ユニットに、小型コンピュータを組み合わせることで第2の警報発生装置4を得た。このとき、温度センサーおよび警報手段および送信手段および受信手段が正常に作動していることを示す表示手段を含むものとした。続いて、これを多層構造布帛からなる消防用防護服に配置した。第2の警報発生装置4は消防用防護服上着の右身頃中央部に配置した。詳しくは、最内層の肌側に、最内層と同素材のポケットを配してその中に第2の警報発生装置4を収納した。これを消防隊長用防護服10とした。評価結果を表1に示す。
前記消防隊員用防護服9および消防隊長用防護服10により、安全性、作業性、便利性を確保しつつ熱中症の危険性ならびに転倒し倒れたままの状態を検知し警報することができた。
[実施例2]
特開2014−091307号公報の実施例6に従い、多層構造布帛を得て、さらに消防用防護服の形状に縫製した。
具体的には、最外層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が90:10となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/2)を用いて、平織リップストップ組織を有する織物を製織した。該表地層の目付けは380g/mであった。
中間層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が95:5となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/−)を用いて平織に織成した織布(目付け:80g/m)にポリテトラフルオロエチレン製の透湿防水性フィルム(ジャパンゴアテックス社製)をラミネートしたものを使用した。
遮熱層には、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維にカーボン粒子を1重量%含有するアラミド繊維を用いた。ポリマー溶液(ドープ)の調製と、カーボンブラックを含有するアラミド繊維の製糸は以下の方法によった。
窒素を内部にフローしている錨形攪拌翼を有する混合槽に水分率約20ppmのN−メチル−2−ピロリドン(以降NMPと称す)2,051gを投入し、パラフェニレンジアミン2764gと3,4’−ジアミノジフェニルエーテル5114gとを精秤して投入し溶解させた。このジアミン溶液にその温度が30℃、攪拌回転数が64回/分の状態においてテレフタル酸クロライド10320gを精秤して投入した。溶液の温度が反応熱によって53℃まで上昇したのち60分間加熱して85℃とした。85℃でさらに15分間攪拌を続けて溶液の粘度上昇が終了したことをもって重合反応終了とした。この後、水酸化カルシウム22.5重量%を含有するNMPスラリー16.8kgを投入し、20分間攪拌を続けてpH5.4としたドープを目開き30μmのフィルターで濾過してポリマー濃度6重量%のポリマー溶液(以降ドープと称す)調製を完了した。
カーボン粉末(大日精化(株)製「カーボンブラックFD−0721」を用いた。数平均粒子径は0.36μmであった。このカーボン粒子を、繊維に対し含有量が1重量%となるように添加した。
カーボンブラックの繊維への添加は、カーボンブラックのブレンド製糸紡糸ヘッドへ送液中の上記のドープに対して、カーボンブラックのNMPスラリーを定量圧入し、直ちにダイナミックミキシングを施し引き続いてスタティックミキサー20段以上による十分な混合作用を与えた後、計量ポンプを経てパック・紡糸ノズルより吐出後、ドライジェット紡糸で引き取り、凝固・乾燥・熱延伸・仕上げ油剤付与を経て製品を巻取り、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維ヤーンを得た。この総繊度1670dtexのフィラメントを用いて、平織組織を有する織物を製織した。該内層の目付けは210g/mであった。評価結果を表1に示す。
上記多層構造布帛を縫製して防護服を得た。得られた防護服の評価結果を表1に示す。
次に、異常検知装置2を含むユニットと、ブザーおよび表示装置のついた第1の警報発生装置3−1を含むユニットと、ライトのついた第1の警報発生装置3−2を含むユニットを作製した。温度センサーと3軸加速度センサーと送信手段とを含む市販ユニットに、判断手段と制御手段を組み合わせることで異常検知装置2を得た。これらの装置間は、無線通信により通信した。
続いて、これらを多層構造布帛から成る消防用防護服に配置した。異常検知装置2、第1の警報発生装置3−1および第1の警報発生装置3−2は消防用防護服上着の右身頃中央部に配置した。詳しくは、最内層の肌側に、最内層と同素材のポケットを配してその中に異常検知装置2を収納した。第1の警報発生装置3−1は、消防用防護服の最外層の外気側に、ポケットを用いて配置した。第1の警報発生装置3−2は、防水ケースに収納した後に消防用防護服の最外層の外気側にバンドを用いて配置した。これを消防隊員用防護服9とした。
さらに、第2の警報発生装置4を含むユニットを作製した。受信および送信手段とを含む市販ユニットに、小型コンピュータを組み合わせることで第2の警報発生装置4を得た。このとき、温度センサーおよび警報手段および送信手段および受信手段が正常に作動していることを示す表示手段を含むものとした。続いて、これを多層構造布帛から成る消防用防護服に配置した。第2の警報発生装置4は消防用防護服上着の右身頃中央部に配置した。詳しくは、最内層の肌側に、スナップボタンを取りつけ、同じくスナップボタンを取り付けた第2の警報発生装置4を組み合わせることで配置した。これを消防隊長用防護服10とした。
消防隊員用防護服9および消防隊長用防護服10により、安全性、作業性、便利性を確保しつつ熱中症の危険性ならびに転倒し倒れたままの状態を検知し警報することができた。
[実施例3]
特開2011−106069号公報の比較例1に従い、多層構造布帛を得て、さらに消防用防護服の形状に縫製した。
具体的には、最外層には二重構造布帛を使用し、外側には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が90:10となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/2)を用いた平織を配し、また、内側にはコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)100%の紡績糸(番手:40/−)を用いた平織を配して製織した。外側、内側織物は、内側のテクノーラ(商標)にて格子状に結接されており、その格子間隔は20mmであった。該表地層の目付けは200g/mであった。
中間層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が95:5となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/−)を用いて平織組織に製織した織物(目付け:80g/m)にポリテトラフルオロエチレン製の透湿防水性フィルム(ジャパンゴアテックス社製)をラミネートしたものを使用した。
遮熱層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が95:5となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/−)1と、56dtex/12フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維(YHY N800SSDC;帝人社製)1本と上記紡績糸1とを合糸し、S方向に500回撚りを掛けた糸条2とを、織り密度を経113本/2.54cm、緯80本/2.54cmとして製織した織物を、80℃1分間糊抜きを実施、また最終セットを180℃にて1分間実施して使用した。上記多層構造布帛を縫製して防護服を得た。評価結果を表1に示す。
次に、異常検知装置2と、ブザーおよび表示装置のついた第1の警報発生装置3−1と、ライトのついた第1の警報発生装置3−2を作製した。温度センサーと3軸加速度センサーと送信手段とを含む市販ユニットに、判断手段と制御手段を組み合わせることで異常検知装置2を得た。これらの装置間は、無線通信により通信した。
続いて、これらを多層構造布帛から成る消防用防護服に配置した。異常検知装置2、第1の警報発生装置3−1および第1の警報発生装置3−2は、消防用防護服上着の右身頃中央部に配置した。詳しくは、最内層の肌側に、最内層と同素材のポケットを配してその中に異常検知装置2を収納した。第1の警報発生装置3−1は、消防用防護服の最外層の外気側に、ポケットを用いて配置した。第1の警報発生装置3−2は、防水ケースに収納した後に消防用防護服の最外層の外気側にバンドを用いて配置した。これを消防隊員用防護服9とした。
さらに、第2の警報発生装置4を作製した。受信および送信手段を含む市販ユニットに、小型コンピュータを組み合わせることで第2の警報発生装置4を得た。このとき、温度センサーおよび警報手段および送信手段および受信手段が正常に作動していることを示す表示手段を含むものとした。続いて、これを多層構造布帛からなる消防用防護服に配置した。第2の警報発生装置4は消防用防護服上着の右身頃中央部に配置した。詳しくは、最内層の肌側に、面ファスナーを取りつけ、同じく面ファスナーを取り付けた第2の警報発生装置4を組み合わせることで配置した。これを消防隊長用防護服10とした。
前記消防隊員用防護服9および消防隊長用防護服10により、安全性、作業性、便利性を確保しつつ熱中症の危険性ならびに転倒し倒れたままの状態を検知し警報することができた。
[実施例4]
特開2014−091307号公報の比較例4に従い、多層構造布帛を得て、さらに消防用防護服の形状に縫製した。
具体的には、最外層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が90:10となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/2)を用いて、平織リップストップに構成した織物を製織した。該表地層の目付けは380g/mであった。
遮熱層には、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維ヤーン(帝人社製、商標名:テクノーラ)からなる総繊度1670dtexのフィラメントを用いて、平織に構成した織物を製織した。該遮熱層(内層)の目付けは210g/mであった。評価結果を表1に示す。
上記多層構造布帛を縫製して防護服を得た。これ以外は実施例1と同様にしたところ、多層構造布帛の防水性が十分でなかったことから、内部に設置する温度センサーおよび3軸加速度センサーおよび警報手段および送信手段および受信手段が放水時に水濡れしたが、水濡れのない状況ではシステムにより熱中症の危険性ならびに転倒し倒れたままの状態を検知し警報することができた。
本発明によれば、安全性、作業性、便利性を確保しつつ、熱中症などの生命に係る危険性や、転倒し倒れたままの状態を検知し警報することのできる、警報システムを備えた防護装備が提供され、その工業的価値は極めて大である。
2 異常検知装置
3 第1の警報発生装置
4 第2の警報発生装置
7 ネットワーク
8 サーバー
9 消防隊員用防護服
10 消防隊長用防護服

Claims (16)

  1. 活動により消費した運動量を算出する運動量算出システムを備えた物品であって、
    前記運動量算出システムが、物品着用者の運動状態を検知する3軸加速度センサーまたはジャイロスコープまたは地磁気センサーまたは大気圧センサーまたはこれらの組み合わせと、前記センサーから発せられた情報から運動量を算出する算出手段と、前記算出手段により算出した運動量を送信する送信手段と、前記送信手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする運動量算出システムを備えた物品。
  2. 警報システムを備えた物品であって、
    請求項1に記載の運動量算出システムを備えた物品にさらに、前記物品の装着者の生体情報を検知する生体情報センサーと、前記生体情報センサーが検知した生体情報が閾値に達したことを判断する判断手段と、前記判断手段からの指示により危険性が高まったことを警報する警報手段と、前記警報手段が作動した場合に警報を送信する送信手段と、前記警報手段と前記送信手段とを制御する制御手段とを含む、警報システムを備えた物品。
  3. 警報システムを備えた物品が、衣服である、請求項2に記載の警報システムを備えた物品。
  4. 前記生体情報センサーが、物品の内側温度を検出する温度センサーである、請求項2または請求項3に記載の警報システムを備えた物品。
  5. 警報システムを備えた物品であって、
    前記警報システムが、請求項2〜4のいずれかに記載の送信手段から送信された警報を受信する受信手段と、警報手段と、表示手段と、前記受信手段と前記警報手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする警報システムを備えた物品。
  6. 前記警報手段が音声または光または表示手段での表示または前記センサー自身の振動またはその組み合わせによるものである、請求項2〜5のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  7. 前記センサーまたは判断手段または前記警報手段または前記送信手段または前記受信手段が正常に作動していることを示す表示手段を含む、請求項2〜6のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  8. 前記衣服が多層構造布帛により構成される、請求項3〜7のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  9. 前記センサーが多層構造布帛の層間または最内層の肌側表面に配されてなる、請求項8に記載の警報システムを備えた物品。
  10. 前記衣服を構成する布帛の遮熱性が、ISO9151に規定される方法で測定してHTI24が13秒以上である、請求項3〜9のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  11. 前記衣服を構成する布帛の最表面における撥水性が、JIS L1092に規定されるスプレー方法で測定して3級以上である、請求項3〜10のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  12. 前記衣服を構成する布帛が、国際性能基準ISO11613−1999において熱収縮率510%以下である、請求項3〜11のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  13. 前記衣服が消防用防護服である、請求項3〜12のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  14. 前記衣服が、警察用防護服、軍事用活動服、救急活動用衣服、溶鉱炉作業者用防護服、原子力発電所作業用活動服、建設現場作業用活動服、農業従事者用衣服、からなる群から選択されるいずれかである、請求項3〜12のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  15. 前記衣服が、介護用見守りシステム用衣服、学校活動用衣服、スポーツ及びアミューズメント活動用衣服、ペットや家畜見守りシステム用衣服、からなる群から選択されるいずれかである、請求項3〜12のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
  16. 前記衣服に、アラミド繊維が含まれる、請求項3〜15のいずれかに記載の警報システムを備えた物品。
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