JP2017190441A - 泥水、地下水、石油またはセメントスラリーに添加される添加剤、坑を掘削し、補修し、止水しまたは埋立てる方法及び添加剤が充填された容器 - Google Patents

泥水、地下水、石油またはセメントスラリーに添加される添加剤、坑を掘削し、補修し、止水しまたは埋立てる方法及び添加剤が充填された容器 Download PDF

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Abstract

【課題】泥水、地下水、石油またはセメントスラリーに添加され、坑壁の内面の開口をより確実に塞ぐことのできる添加剤を提供する。【解決手段】添加剤は、坑203の掘削、補修、止水または埋立てのために泥水204、地下水またはセメントスラリーに添加される。添加剤Aは繊維状、粒状、粉末状または薄片状の母材A1と、母材A1の少なくとも一部を覆う水中接着性の樹脂A2と、を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、坑の掘削、補修、止水、埋立てにおいて泥水等に添加される添加剤と、このような添加剤を用いて坑を掘削し、補修し、止水しまたは埋立てる方法、さらには添加剤が充填された容器に関する。
石油・天然ガスの坑井や温水管などの立坑の掘削には泥水が用いられる。泥水はベントナイトなどの粘土を水に混ぜて作成され、掘り屑の地上への運搬、坑壁の保護などの目的で立坑に送入される。従って、泥水が立坑から失われると、掘り屑の坑内への滞留や坑壁の崩壊などの原因となり、掘削費の増大をもたらす。地層中の空洞や割れ目、透水層など、坑壁の特定の部位から泥水が立坑の外部に流出する現象は、一般に逸泥といわれる。特許文献1にはパルプ繊維等の繊維材と高吸水性ポリマーの混合物を用いた逸泥防止剤が開示されている。高吸水性ポリマーはその高い膨潤度によって、繊維の間隙を押し広げるように膨潤する。このため、繊維を短時間で分散させ、坑壁の開口を塞ぐことができる。
特開2004―99677号公報
特許文献1に記載された逸泥防止剤は坑の内面への結合力が弱く、坑の内面の開口を塞ぐ能力に改善の余地がある。また、坑を補修する場合や廃坑の場合にも、様々な目的により坑の内面の特定の部位を塞ぐ必要性がある。
本発明は泥水、地下水、石油またはセメントスラリーに添加され、坑の内面の開口をより確実に塞ぐことのできる添加剤を提供することを目的とする。
本発明の添加剤は、坑の掘削、補修、止水または埋立てのために泥水、地下水、石油またはセメントスラリーに添加される。添加剤は繊維状、粒状、粉末状または薄片状の母材と、母材の少なくとも一部を覆う水中接着性の樹脂と、を有している。このように構成された添加剤は、泥水、地下水、石油またはセメントスラリー中に懸濁状態となって分散する。しかし、添加剤は樹脂の水中接着性により、一旦坑壁等の開口に付着するとその状態を保ちながら硬化し、開口を塞ぐ。
従って、本発明によれば、坑壁の内面の開口をより確実に塞ぐことのできる添加剤を提供することができる。
掘削中の陸上掘削リグの概略図である。 掘削中の立坑において逸泥を防止する工法の概要図である。 廃坑される立坑において坑底を塞ぐ工法の概要図である。 立坑の浅い部位を遮水する工法の概要図である。 添加剤を入れた容器を直接坑内に投入する工法の概要図である。 インナーストリングセメンチングの概要図である。 二栓式セメンチングの概要図である。 二段式セメンチングの概要図である。 ライナーセメンチングの概要図である。 スクイズセメンチングの概要図である。 埋立てセメンチングの概要図である。 トンネルにおいて地下水を遮水する工法の概要図である。 容器の様々な形状を示す概念図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、一般的な陸上掘削リグ1の概略図を示している。地表面Gにサブストラクチャ2と呼ばれる架台が設けられ、その上に櫓(やぐら)3(デリックともいう)が形成されている。サブストラクチャ2の下方の地中に管状のケーシングパイプ4が構築され、その内側に地層を掘削するドリル5(ドリルストリングとも呼ばれる)がワイヤ6で吊り下げられている。ワイヤ6はサブストラクチャ2の上面に設置されたドローワーク7から繰り出され、櫓3の頂部に設けられた滑車8を介してドリル5を昇降させることができる。地表面Gまたはサブストラクチャ2の上面には泥水を循環させる泥水ポンプ9が設けられている。地表面Gには泥水と後述する添加剤を混合し貯蔵するミキシングタンク12が設けられている。ミキシングタンク12は配管13によって泥水ポンプ9と接続されている。
ドリル5は地層を掘削するビット51と、ビット51に荷重を加えるドリルカラー52と、ドリルカラー52に接続されたドリルパイプ53と、を有している。ドリルパイプ53と、これに連結されたドリルカラー52及びビット51はドリルパイプ53の上方に設けられた回転駆動機構(図示せず)によって、中心軸の周りを回転することができる。ドリルカラー52とドリルパイプ53は鋼管で形成され、内部は泥水が通る流路となっている。泥水ポンプ9から供給された泥水は地上の配管10を通りドリルパイプ53に供給され、回転するビット51に設けられたノズルから坑底に向けて噴出される。泥水はビット51で地層を掘削する際に発生する掘り屑を取り込み、ドリル5と坑壁21の間の環状部22を上昇し、地上部の配管11を通って泥水ポンプ9に戻る。配管11上には掘り屑を除去するための装置(図示せず)が設けられており、泥水ポンプ9は掘り屑が除去された泥水を循環させることができる。
坑壁21を保護するためにケーシングパイプ4が用いられる。図示の例では外側ケーシングパイプ4aと内側ケーシングパイプ4bが設けられている。まず、外側ケーシングパイプ4aより大きな径の立坑を掘削し、立坑の内部に外側ケーシングパイプ4aを設ける。次に、外側ケーシングパイプ4aを固定するため、外側ケーシングパイプ4aと坑壁21の間の環状部22aをセメント23aで埋める。この作業はセメンチングと呼ばれる。セメンチングはセメントと水の混合物であるセメントスラリー(セメントミルクともいう)を環状部に充填し、セメントスラリーを固化させるプロセスである。次に、外側ケーシングパイプ4aの内部にドリル5を吊り降ろし、内側ケーシングパイプ4bより大きな径の立坑を掘削し、立坑の内部に内側ケーシングパイプ4bを設ける。次に、内側ケーシングパイプ4bを固定するため、内側ケーシングパイプ4bと坑壁21及び外側ケーシングパイプ4aの間の環状部22bをセメント23bで埋める。さらにビット51を交換し、内側ケーシングパイプ4bの下方を掘削する。
泥水は、掘削中の掘り屑を取り込み地上に搬送する機能、立坑内部の圧力を調整する機能、坑壁を保護し地層の崩壊を防ぐ機能、ビットの冷却機能などを有している。泥水は水にベントナイトなどの粘土を混ぜて懸濁状態にした液体であるが、これに限定されず一般的に用いられている泥水を広く用いることができる。
泥水は逸泥防止のための添加剤を含んでいる。添加剤は繊維状、粒状、粉末状または薄片状の母材が樹脂で覆われた構成を有している。樹脂は母材を完全に覆っていることが好ましいが、母材を部分的に覆っていてもよい。
母材は、ゴム、セラミック、雲母、バライト、ベントナイト、合成樹脂、鉄、アルミニウム、紙、木、水溶性プラスチック(水溶性ビニロン、水溶性ポバール等)、生分解性プラスチック(ポリグルコール酸、ポリ乳酸等)、熱分解性プラスチック(ポリグリコール酸等)、ポリブチレンサクシネート、バイオポリエチレン、ポリトリメチレンテレフタレート、バイオポリウレタン、バイオポリカーボネート、バイオマス変性・複合系材料、またはでんぷん複合・変性系材料の薄片(チップ)、ゴム、セラミック、雲母、バライト、ベントナイト、合成樹脂、鉄、アルミニウム、紙、木、水溶性プラスチック、生分解性プラスチック(ポリグルコール酸、ポリ乳酸等)、熱分解性プラスチック、ポリブチレンサクシネート、バイオポリエチレン、ポリトリメチレンテレフタレート、バイオポリウレタン、バイオポリカーボネート、バイオマス変性・複合系材料、またはでんぷん複合・変性系材料の粒子、ゴム、セラミック、雲母、バライト、ベントナイト、合成樹脂、鉄、アルミニウム、紙、木、水溶性プラスチック、生分解性プラスチック(ポリグルコール酸、ポリ乳酸等)、熱分解性プラスチック、ポリブチレンサクシネート、バイオポリエチレン、ポリトリメチレンテレフタレート、バイオポリウレタン、バイオポリカーボネート、バイオマス変性・複合系材料、またはでんぷん複合・変性系材料の粉末、中空シリカ、砂、フッ素またはポリエチレンでコーティングされた砂、ウレタンまたはセラミックまたはナイロンでコーティングされた砂、クルミ殻、ガラス繊維、炭素繊維、ロックウール、破砕砂、フェノール樹脂でコーティングされた砂、中空セラミックスからなる群から選択された一以上の要素からなる。ここで、生分解性は所定の時間で分解可能であることを意味する。水溶性、加水分解性、熱分解性の何れも同様に所定の時間で分解可能であることを意味する。水溶性プラスチック、生分解性プラスチック及び熱分解性プラスチックは生産層用に好適に用いることができる。
樹脂としては、水中接着性を備えたエポキシ樹脂が好適に用いられる。エポキシ樹脂は水中接着性を有しているため、母材を水中で坑壁や坑底に強固に接着する樹脂として好適に使用できる。
他の樹脂として、酢酸ビニル樹脂系熱可塑性樹脂、ポリビニルアルコール系熱可塑性樹脂、ポリビニルアセタール系熱可塑性樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂系熱可塑性樹脂、塩化ビニル樹脂系熱可塑性樹脂、アクリル樹脂系熱可塑性樹脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂、セルロース系熱可塑性樹脂、α−オレフィン樹脂系熱可塑性樹脂、水性高分子−イソシアネート系熱可塑性樹脂、ユリア樹脂系熱硬化性樹脂、メラミン樹脂系熱硬化性樹脂、フェノール樹脂系熱硬化性樹脂、レゾルシノール樹脂系熱硬化性樹脂、構造用アクリル樹脂系熱硬化性樹脂、ポリエステル系熱硬化性樹脂、ウレタン樹脂系熱硬化性樹脂、ポリアノマティック系−ポリイミド系熱硬化性樹脂、ポリアノマティック系−ポリベンズイミダソール系熱硬化性樹脂、クロロプレンゴム系エラストマー、ニトリルゴム系エラストマー、スチレンブタジエンゴム系エラストマー、ポリサルファイド系エラストマー、ブチルゴム系エラストマー、シリコーン系エラストマー、アクリルゴム系エラストマー、変性シリコーン系エラストマー、ウレタンゴム系エラストマー、これらの混合物、またはこれらとエポキシ樹脂の混合物を用いてもよい。
樹脂の性能としてはJIS K 7113−1995に準拠した試験で引張強さが20N/mm以上、JIS K 6850−1994に準拠した試験で引張せん断接着強さが10N/mm以上であることが好ましく、モルタル同士の曲げ接着強度はJIS A 6024−1998に準拠した試験で4.5N/mm以上(湿潤面接着/水中養生)または4.0N/mm以上(水中接着/水中養生)であることが好ましい。
このような添加剤は母材と液体の樹脂を混合することで作成することができる。添加剤は樹脂で覆われていない母材を含んでいてもよいし、他の目的の添加剤、例えばベントナイトの分散を促進する分散剤などを含んでいてもよい。添加剤は密閉性のある袋で保管することが好ましい。これによって外部の湿度の影響を軽減することができる。
上述の添加剤は逸泥防止剤として用いることができる。図2(a)は、坑壁201の一部に逸泥経路が存在している立坑の断面図を示している。逸泥は泥水を用いて立坑を掘削している際に生じ得る。逸泥は立坑に送出された泥水の一部または全量が戻らない現象である。従って、泥水の送出量と戻り量を比較することで泥水の発生を検知することができる。逸泥は地層の空洞や割れ目、透水層などが坑壁に面しているところで発生しやすい。図2(a)には地層の空洞202を模式的に示している。立坑203の内部は泥水204が充填され、立坑203は周囲の地盤205と接している。ドリル5のビット51は空洞202の上方にある。
逸泥が発生した場合には、図1に示すように、配管13に設けられた弁(図示せず)を開き、ミキシングタンク12に貯蔵された添加剤Aと泥水204の混合物を泥水ポンプ9で送出し、ドリル5のビット51から坑内に送出する。図2(b)に示すように、添加剤Aは母材A1と、母材A1を覆う樹脂A2とからなっている。添加剤Aは泥水とほぼ同じ比重を有しており、泥水204中を懸濁状態で浮遊する。エポキシ樹脂は硬化に数時間を要するため、添加剤Aは投入後もしばらくは懸濁状態を保って泥水中を浮遊する。このため、硬化した添加剤Aがドリルパイプ53、ドリルカラー52またはビット51に詰まる可能性は小さい。
坑内を浮遊する添加剤Aは、一旦坑壁に接触するとそのまま坑壁に付着する。添加剤Aは泥水の流出経路となる空洞202にも侵入する。逸泥が生じているときは流出部に向かう泥水の流れが発生しているため、添加剤Aはこの流れに乗って移動し、泥水の流出経路となる空洞202に集まる。母材A1を覆う樹脂A2は数時間後に硬化し、空洞202の壁面を覆い逸泥を防止する。一つ一つの添加剤Aは繊維状、粒状、粉末状または薄片状であるため、微小な空洞202の内部にも容易に侵入し、時間とともに硬化して空洞202を塞ぐ。
従来の逸泥防止剤は接着力ないし結合力を有していなかったため、空洞を塞いでも、その後の掘削で生じる振動などにより空洞から離脱して逸泥を効果的に防止することができなかった。本実施形態では空洞202に侵入した添加剤Aが、母材を覆う接着性の樹脂により空洞の表面に強固に固着し、添加剤A同士が互いに結合するため、その後の掘削による振動でも空洞202から離脱しにくい。
図3(a)は、本発明の添加剤が適用される、廃坑される立坑の断面図である。廃坑する際には、図示のように坑底301からガスや水、油等の流体302が噴出している場合がある。そのため、予め坑内が泥水303で置換される。泥水の比重は泥水にバライトなどの高比重の鉱物等を添加することで大きくすることができる。比重の大きい泥水を坑内に充填することで坑底301に掛かる柱圧(水頭圧)が増加し、坑底301からのガスや水の噴出を抑えることができる。
次に、図3(b)に示すように、ドリルパイプ53を用いて添加剤を坑内に投入する。添加剤Aはドリルパイプ53を用いず地上から投入することもできる。本実施形態では泥水303より比重の大きい添加剤AHを用いる。添加剤の比重は母材または接着剤を選択することで調整することができる。例えば比重が大きい鉄をエポキシ樹脂で覆うことで、泥水より比重の大きい添加剤を作成することができる。例えば比重が小さい中空シリカをエポキシ樹脂で覆うことで、泥水より比重の小さい添加剤を作成することができる。
泥水303より比重の大きい添加剤AHは自重によって坑底301まで沈み、坑底301に堆積する。堆積した添加剤AHは相互に結合し合い、硬化して坑底301を覆う。従来も、廃坑の際にはセメントスラリーを注入しているが、セメントは硬化すると柱圧を失うため、坑底からのガスや地下水等の噴出を防止することが困難となる場合がある。本実施形態では坑底を水中接着性のある添加剤AHで覆うため、このような現象の発生を抑制することができる。
図4は、立坑の浅い部位の遮水に本発明の添加剤を用いた例を示している。本実施形態では、立坑の下部は側面に開口402の形成されたケーシング401で形成されており、ガス、石油等の生産物403が開口402を通して収集される。立坑は様々な地層を貫通して形成されることがある。例えば砂層、礫層などの透水層からは坑内の生成物が流出しやすく、粘土質の地層からは流出しにくい。本実施形態では図4(a)に示すように、開口402が位置するレベルに透水層404があり、生産物403が開口402を通して透水層404に流出している。
このような場合は、図4(b)に示すように、坑内を泥水405で置換し、生産物403の坑内への流入を防止する。これと同時に、ドリルパイプ53等の先端に取り付けられた注入パイプ54を用いて添加剤を坑内に投入する。添加剤の注入口は注入パイプ54の側面に設けられている。添加剤はケーシング401の開口402を通じてケーシング401の裏側に回り込む。この際、注入パイプ54の注入口の上下にパッカー55を設置して、注入口と連通する環状空間の範囲を制限することが望ましい。これによって、注入口の近傍の開口402から添加剤を効率よくケーシング401の裏側に送り込むことができる。本実施形態では透水層404が立坑の浅いレベルに存在しているため、泥水405より比重の小さい添加剤ALが用いられる。添加剤ALは浮力によって泥水405から分離して泥水405の上方に移動し、浅いレベルにある透水層404に到達する。これによって、透水層404とケーシング401の間に生産物の流出を防止ないし緩和する障壁を形成することができる。なお、透水層404と注入口が同程度のレベルにある場合、泥水と同程度の比重の添加剤を用いることが望ましく、透水層404が注入口より下方にある場合、泥水より比重の大きい添加剤を用いることが望ましい。
上述の実施形態では、添加剤と泥水の混合物をドリルパイプによって坑内に送出しているが、添加剤を入れた容器を直接坑内に投入することもできる。図5(a)に示すように、掘削中の立坑の坑壁501の下部で逸泥が生じているとする。立坑の内部には泥水502が充填されている。図5(b)に示すように、ドリル5を立坑から引き上げ、添加剤が入った容器503を立坑に投入する。図5(c)に示すように、添加剤が入った容器503は坑底504に堆積する。次に図5(d)に示すように、ドリル5を再び立坑に吊り下ろし、回転するビット51で容器503を破壊する。これによって図5(e)に示すように、容器503内の添加剤Aが泥水502中に拡散される。その後ドリル5の回転を停止することで、添加剤がドリルパイプから泥水とともに送出されたのと同じ状態(図2(b)に示す状態)が得られる。添加剤が逸泥の発生している部位に速やかに到達するように、ドリル5を回転し続けることもできる。本実施形態によればドリル5から添加剤を投入する必要がないため、ドリルパイプ、ドリルカラーまたはビットに添加剤が詰まるおそれがない。
容器503はビットで破壊され得る限りどのような材質、形状のものであってもよい。例えば、容器503は鉄、アルミニウム、ブリキなどの金属、紙、ガラス、合成樹脂、陶器で作成することができる。合成樹脂の例としては、アクリル、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合体)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、GPPS(汎用ポリスチレン)、HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)、MS(変成シリコーン)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル(アクリル))、PS(ポリスチレン)、PA(ポリアミド(ナイロン))、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(ポリオキシメチレン(アセタール))、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PPO(ポリフェニレンオキシド)などが挙げられる。この他、水溶性ビニロン、水溶性ポバールフィルム(ポリビニルアルコールフィルム)などの水溶性プラスチック、PGA(ポリグリコール酸)、ポリ乳酸等の生分解性プラスチック、PGA等の熱分解性プラスチックを用いることもできる。容器503は母材と同じ材料で作成することもできる。例えば、ケイ素を母材として用いた添加剤を、ケイ素を接着ないし焼結して作成した容器に収容することもできる。後述する伸縮性があり球形に膨張可能な容器を容器503の代わりに用いることもできる。
容器503の形状についても限定はなく、三方袋、チャック付三方袋、ガセット袋など様々な形状の容器を用いることができる。
本発明の添加剤はセメンチングに適用することもできる。上述の通り、セメントは流動性のある状態で柱圧が生じるが、固化すると失われ、坑底からのガスや水、油等の流体の噴出を防止できない可能性がある。さらに、硬化したセメントにはマイクロアニュラスと呼ばれる、ガスや水、油等の流体の経路となる微小空孔が発生することがある。坑内に流入したガスや水、油等の流体は、セメントのマイクロアニュラスを通ってセメント層を貫通し、地上に噴出する可能性がある。また、硬化中のセメントスラリーはガスや水、油等の流体を容易に通過させるため、セメントスラリー硬化中の流体の地上への噴出や、セメントスラリー硬化後のセメントのキャビティの原因ともなる。
図6は、本発明が適用されるインナーストリングセメンチングのプロセスを示している。図6(a)に示すように、インナーストリングセメンチングでは、ケーシングパイプ4の内側のドリルパイプ53からセメントスラリー601を送出する。ドリルパイプ53からは予めビットを取り外し、セメント注入用のヘッドを取り付けておく。ケーシングパイプ4にはフロートカラー603が設けられている。ドリルパイプ53の下端がフロートカラー603に当接することで、セメントスラリー601のドリルパイプ53側方への流出が防止される。セメントスラリー601はケーシングパイプ4内を圧送され、ケーシングパイプ4の下端から坑底を回り込んで環状部604に充填される。ケーシングパイプ4に残ったセメントは後工程で、ビットによって掘削され除去される。
セメントスラリー601には、セメントスラリー601よりも比重の大きい添加剤AHとセメントスラリー601よりも比重の小さい添加剤ALが添加されている。図6(b)に示すように、セメントスラリー601よりも比重の大きい添加剤AHは、自重によってセメントスラリー601から分離して坑底605に移動する。添加剤AHは坑底で硬化し坑底605に固着する。これによって、坑底605からのガスや水等の噴出を防止することができる。従って、ガスや水等の流体の硬化中のセメントスラリー中への混入や、流体の地上への噴出を防止することができる。また、セメントスラリー601より比重の小さい添加剤ALは、浮力によってセメントスラリー601から分離して環状部604の上部に移動する。坑底605からのガスや水等の噴出は坑底の添加剤AHによって阻止されるが、坑底605から僅かに漏出したガスや水等は硬化中のセメントスラリーや硬化したセメントのマイクロアニュラスを通ってセメント層の上方に達する可能性がある。しかし、セメント層の上方の硬化した添加剤ALによって、セメントスラリーやセメント層の上方に達したガスや水等が地上に噴出することをより確実に防止することができる。なお、本実施形態ではセメントスラリー601より比重の大きい添加剤AHと、セメントスラリー601より比重の小さい添加剤ALとをセメントスラリー601に混入しているが、どちらか一方だけをセメントスラリー601に混ぜてもよい。
図7は、本発明が適用される二栓式セメンチングのプロセスを示している。二栓式セメンチングではケーシングパイプ自体がセメントスラリーの供給流路として用いられる。図7(a)に示すようにケーシングパイプ4が設置された後、図7(b)に示すように一栓701が投入され、次にセメントスラリーと泥水の混合防止及びケーシングパイプ4内部の洗浄を目的として先行水702が送出され、次いでセメントスラリー703が送出される。その後、図7(c)に示すように第二栓704が投入され、セメントスラリー703を圧送するための置換水(泥水)705が送出される。図7(d)に示すように第一栓701はケーシングパイプ4の途中に設けられたフロートカラー706と係合し、背後圧によって破壊される。この結果、セメントスラリー703がケーシングパイプ4内を下降し、坑底を回り込んで環状部707に充填される。その後セメントスラリー703は硬化する。ケーシングパイプ4に残ったセメントは後工程で、ビットによって掘削され除去される。セメントスラリー703には、セメントスラリー703よりも比重の大きい添加剤AHとセメントスラリー703よりも比重の小さい添加剤ALが添加されている。図7(e)に示すように、坑底の近傍にセメントスラリー703よりも比重の大きい添加剤AHが偏在し、環状部707の上部にセメントスラリー703よりも比重の小さい添加剤ALが偏在する。従って、本実施形態でもインナーストリングセメンチングと同様の効果を奏することができる。
図8は、本発明が適用される二段式セメンチングのプロセスを示している。二段式セメンチングはセメンチングが上下方向に広い範囲で行われるときなどにセメンチング工程を分割するために行われる。まず図8(a)に示すように、第1段のセメントスラリー801を、プラグ802を介して圧送する。図8(b)に示すように、プラグ802はケーシングパイプ4の途中に設けられたフロートカラー803と係合し、更なる下方への移動が阻止される。セメントスラリー801は坑底を回り込んで、ケーシングパイプ4と坑壁の間の環状部804aに充填される。次に、オープニングボム805と呼ばれるプラグを投下し、第2段のセメントスラリー808を送出する。図8(c)に示すように、オープニングボム805はケーシングパイプ4の途中に設けられたステージカラー806と係合し、ステージカラー806のポート807を開く。ポート807はケーシングパイプ4の下端部と同様、ケーシングパイプ4と環状部804bを接続する機能を有しており、第2段のセメントスラリー808はポート807を通って環状部804bに回り込む。環状部804bのポート807の下方にはセメンチングバスケット809が設けられており、第2段のセメントスラリー808のセメンチングバスケット809より下方への移動が防止される。セメントスラリー801,808には、セメントスラリー801,808よりも比重の大きい添加剤AHとセメントスラリー801,808よりも比重の小さい添加剤ALが添加されている。従って、図8(d)に示すように、坑底にセメントスラリー801,808よりも比重の大きい添加剤AHが偏在し、環状部804a,804bには3つの添加剤AH,ALの層が形成される。従って、本実施形態でもインナーストリングセメンチングと同様の効果を奏することができる。なお、三段式以上の多段式セメンチングについても本実施形態と同様に行うことができる。
図9は、本発明が適用されるライナーセメンチングのプロセスを示している。ライナー901は、ケーシングパイプ4の下端にライナーハンガー902によって懸架される、ケーシングパイプ4より径の小さいケーシングである。まず、図9(a)に示すように、ライナーケーシング901とセッティングツール903をセットし、セッティングツール903からセメントスラリー904を送出する。ライナー901には予めライナープラグ905が設置されている。図9(b)に示すように、セメントスラリー904はワイパープラグ906を介して圧送される。図9(c)に示すように、ワイパープラグ906はライナープラグ905に当接し、ライナープラグ905と一体化して下降ながら、さらにセメントスラリー904を押し込む。これによって、セメントスラリー904は坑底を回り込んで環状部907に充填される。セメントスラリー904には、セメントスラリー904よりも比重の大きい添加剤AHとセメントスラリー904よりも比重の小さい添加剤ALが添加されている。従って、図9(d)に示すように、本実施形態でもインナーストリングセメンチングと同様の効果を奏することができる。
図10は、本発明が適用されるスクイズセメンチングのプロセスを示している。スクイズセメンチングはセメンチング不良を補修するプロセスである。図10(a)に示すように、施工不良、経年劣化などの理由でセメント1001に空洞や割れ目1002が発生したときに、その補修が必要となる場合がある。ここでは、ケーシングパイプ4の側面に、ケーシングパイプ4の裏側の空洞や割れ目1002と連通する穴ないしクラック1005が生じているとする。この場合、図10(b)に示すように補修用パイプ1003(インジェクションサブともいう)を坑内に投入し、補修用パイプ1003の側面に設けられた開口から添加剤を含むセメントスラリー1004を、穴1005を通してケーシングパイプ4の裏側の空洞や割れ目1002に圧入する。この際、補修用パイプ1003の開口の上下にパッカー55を設置して、開口と連通する環状空間の範囲を制限することが望ましい。これによって、穴1005から添加剤を効率よくケーシング4の裏側に送り込むことができる。セメントスラリー1004は硬化して空洞等1002を塞ぐ。添加剤の比重がセメントスラリーと同程度であれば、添加剤はセメントスラリー中に均等に分散される。添加剤の比重がセメントスラリーより小さければ、添加剤はセメントスラリーから分離して上方に移動する。添加剤の比重がセメントスラリーより大きければ、添加剤はセメントスラリーから分離して下方に移動する。従って、補修用のセメントスラリーが圧入される位置に応じて、どのような添加剤を用いるかを決定することができる。なお、ケーシングに穴やクラックが開いていない場合、または穴やクラックが小さい場合は、セメントスラリー1004の圧入のための穴をケーシングに穿孔することもできる。
図11は、本発明が適用される埋立てセメンチングのプロセスを示している。埋立てセメンチングは立坑の廃坑、再生などに用いられる。立坑を廃坑する場合、図11(a)に示すように、坑底にセメントプラグ1101と呼ばれる栓を形成し、ガスや水等の噴出を防止する。坑が深い場合、複数の栓を順次形成するため、坑の中間深さや上部に栓が設けられることもある。立坑を再生する場合、図11(b)に示すように、元の立坑1102の途中から新しい立坑1103を斜めに分岐させる。この工法は、新しい立坑1103が元の立坑1102の側方に掘削されるため、サイドトラックと呼ばれる。また、図示は省略するが、立坑の掘削中にビットが抑留した場合は、ビット直上のドリルカラーあるいはドリルパイプを切断し、新たなビットを取り付けて掘削を続行する場合がある。これも立坑の再生と同様、サイドトラックと呼ばれる。いずれの場合も元の立坑1102の坑底からのガス、水等の噴出を塞ぐために、埋立てセメンチングが行われる。本実施形態ではセメントスラリーより比重の大きい添加剤が用いられる。従って、坑底にセメントスラリーよりも比重の大きい添加剤AHが偏在し、坑底からのガスや水等の噴出を防止することができる。
埋立てセメンチングは逸泥防止のために用いることもできる。図11(c)に示すように、逸泥が発生する逸泥層1104がある場合、図11(d)に示すようにセメントスラリー1105を送出しセメントプラグを形成することがある。この場合、セメントスラリー1105と同程度の比重の添加剤を添加することで、セメントスラリー中の添加剤が逸泥層1104に侵入し、逸泥を阻止することができる。
本発明の添加剤は地下水や石油等の油の遮水に応用することもできる。例えば、完成した立坑に地下水が侵入し、立坑からの生産物が地下水とともに流出する可能性がある。これは図2において泥水が地下水に置き換わった状況と同じであるため、図2に示す実施形態と同様の処置をとることができる。添加剤はドリルパイプ等を使って坑内に送出してもよいし、図5で説明した容器に入れて坑内に投入してもよい。添加剤の比重が地下水と同様の比重であれば、添加剤は立坑の広い範囲に分散する。
地下水や油が侵入した立坑を廃坑する場合は、図3と同様の状況にあるため、図3に示す実施形態と同様の処置をとることができる。この場合、地下水や油より比重の大きい添加剤を坑内に投入することで、添加剤を立坑の坑底付近に偏在させることができる。地下水や油が地層の上部にある場合は、図4に示す実施形態と同様、地下水や油より比重の小さい添加剤を坑内に投入することができる。
本発明は以上説明した立坑だけでなく、トンネルやトンネルの先進坑などの横坑や、斜めに延びる坑にも適用することができる。図12(a)はシールドトンネルの側方断面を、図12(b)は図12(a)のA−A断面を示している。シールドトンネルはシールド機で地盤を掘削しながらトンネル壁面にセグメント1201を取り付けることによって施工される。セグメント1201は周方向に例えば6つ設けられている。個々のセグメント1201はジャッキ1202によって、トンネル前方の施工済みのセグメント1201’に圧接される。セグメント1201とトンネル壁面1208の間には空間1203が形成されており、空間1203は粘土などの裏込め注入材で埋められる。トンネル壁面1208から空間1203に地下水が流入する可能性があるため、シールド機の設置空間は、シールド機の外周部のプレート1204の先端に設けられたテールシール1205によって空間1203から分離される。空間1203が地下水で充満している場合は、プレート1204の内部に設けられた配管1206に接続されたノズル部材1207によって、添加剤を空間1203に送出する。添加剤はトンネル壁面1208を覆い、地下水の漏えいを防止ないしは緩和することができる。ノズル部材1207はプレート1204の頂部と底部と側方の4箇所に設けられている。頂部のノズル部材1207aからは地下水より比重の小さい添加剤が注入され、上部トンネル壁面を地下水より比重の小さい添加剤が効率的に覆うことができる。同様の理由から、底部のノズル部材1207bからは地下水より比重の大きい添加剤を、側方の2つのノズル部材1207cからは地下水と同程度の比重の添加剤を注入することが好ましい。
ノズル部材を設ける代わりにセグメントを貫通する貫通孔を設けることもできる。例えば、裏込め注入材を送出するために設けられている貫通孔1209を、添加剤の送出のために利用することができる。貫通孔1209と接続された配管(図示せず)から添加剤を空間1203に供給することで同様の効果を奏することができる。
さらに、本発明は添加剤Aを冷却し、樹脂A2が硬化するタイミングを遅らせることによって水中接着をより確実に行うことができる。母材A1を覆う樹脂A2が熱硬化性樹脂である場合、坑内の泥水等が高温であると、添加剤Aを坑内に投入後短時間で樹脂A2の硬化が開始する。樹脂A2が空洞202の壁面に付着したときには既に相当程度硬化が進み、壁面への結合力が失われることがある。添加剤が未硬化状態で壁面に付着しないと水中接着ができないため、付着前の硬化反応はできるだけ抑制する必要があるが、あらかじめ添加剤Aの少なくとも一部を冷凍しておくことで、これが可能になる。
図3に示すようにドリルパイプ53を用いて添加剤を坑内に投入する場合の手順は以下のとおりである。ここでは樹脂としてエポキシ樹脂を使用する。まず、予冷した主剤と硬化剤を混合する。予冷温度は混合作業に悪影響を及ぼさない範囲でできるだけ低い方が良く、15℃以下が望ましい。次に、主剤と硬化剤の混合物に母材を投入して添加剤を作成する。この際も、エポキシ樹脂の温度が15℃以下となるように温度管理を行うことが望ましい。次に、添加剤を袋に入れて冷凍する。袋詰めされた添加剤は0℃以下の温度で冷凍保存される。添加剤を冷凍することで、エポキシ樹脂の硬化が抑えられるとともに、袋詰めされた添加剤が固体状となるため、ハンドリング性も改善される。これらの工程は、工場等の温度管理の容易な施設で行うことが好ましい。現場に移送する際も添加剤は冷凍状態を保つことが望ましい。冷凍された添加剤はミキシングタンク12で泥水に添加される。袋詰めされた添加剤はそのままミキシングタンク12に投入することができる。袋としてはビニール袋、紙袋などを用いることができるが、特に生分解性プラスチックからなる袋は坑内で最終的に分解されるため、好適に利用できる。袋を除去して、冷凍された添加剤だけをミキシングタンク12に投入してもいい。添加剤は全量を冷凍(固化)することが望ましいが、一部だけを冷凍してもよい。添加剤は0℃以下の温度で投入されるため、ミキシングタンク12内でも、ドリルパイプ53から坑内に投入される際も、硬化反応が抑制された状態で泥水中を浮遊し、空洞202の壁面に付着するため、水中接着を確実に行うことができる。以上は、添加剤を泥水に加えるときの手順であるが、添加剤をセメントスラリーに加える場合も同様である。また、ドリルパイプ53を用いずに直接添加剤を坑内に投入する場合も、上述の手順で作成された凍結された添加剤を直接坑内に投入することができる。
図5に示すように添加剤を入れた容器503を坑内に投入する場合も、同様の手順を取ることができる。ここでは樹脂としてエポキシ樹脂を使用する。この場合の手順を以下に説明する。まず、予冷した主剤と硬化剤を混合し、これに母材を投入して添加剤を作成する。この際も、エポキシ樹脂の温度が15℃以下となるように温度管理を行うことが望ましい。次に、添加剤を、バライト泥水と呼ばれる液体とともに容器503に充填する。容器503内に空気層が残らないように、容器503を添加剤とバライト泥水で完全に満たすことが好ましい。バライト泥水は加重材であるバライト(重晶石)を含む泥水であり、比重が大きく、容器503の比重を高める。容器503の比重が小さいと、坑の上方から坑内に自由落下で投入された容器503は、泥水中を沈降しないことがある。バライト泥水を容器503に充填することで、容器503の比重(容器503と容器503内に充填された添加剤及びバライト泥水とを合わせた重量を容器503の体積で割った値)を泥水の比重よりも大きくすることができる。好ましい一例では、容器503内の添加剤の体積比は約75%、バライト泥水の体積比は約25%である。その後、添加剤とバライト泥水が充填された容器503を冷凍する。これにより、容器503に充填された添加剤とバライト泥水の少なくとも一部が凍結する(固体となる)。上記工程に代えて、バライト泥水をあらかじめ凍結し(泥水の氷を作成し)、固体化したバライト泥水を添加剤とともに容器503に充填し、その後容器503を冷凍してもよい。バライト泥水の代わりに水の氷を用いてもよい。
容器503に入れる液体は、バライト泥水のほか、水、ベントナイト泥水、塩水泥水、海水泥水、リグネート泥水、KCLマッド(K−ポリマーマッド、K−リグネートマッド)、ポリマー泥水、オイルベースマッド、グアーガム水溶液、SBM(Synthetic Base Mud)、EMOM(Enhanced Mineral Oil Base Mud)などでもよい。加重材としては、容器503に入れる液体より比重の大きなものが用いられ、バライトの他、硫酸バリウム、鉄粉、ヘマタイト(赤鉄鋼)、岩石、砂、金属塩、高比重水溶液が挙げられる。容器503の材料は前述のとおりであるが、特に生分解性プラスチックからなる容器503は坑内で最終的に分解されるため、ドリルの損傷を防止することが可能であり、好適に利用できる。
容器503に充填された添加剤は0℃以下の温度で冷凍保存される。容器503内の添加剤と液体は現場に移送する際も冷凍状態を保つことが望ましい。その後容器503が坑内に投入され、前述のようにドリルのビット51で破壊され、内部の添加剤が坑内に拡散する。容器503に充填された液体の熱容量によって、容器503を高温の坑内に投入した後もエポキシ樹脂の急激な温度上昇が緩和される。また、容器503自体の断熱性もエポキシ樹脂の急激な温度上昇を緩和する。以上は、添加剤を泥水に添加するときの手順であるが、添加剤をセメントスラリー、地下水または石油に添加する場合も同様である。
容器503を自由落下で坑内に投入する際、坑内の泥水等の液位が深い場合(例えば、地上から100m以深に水面がある場合)、容器503が水面との衝撃で破壊される場合がある。容器503が破壊されると、内部の添加剤が容器503から泥水中に流出し、泥水から直接受ける大きな流体抵抗のために泥水中を降下していかない可能性がある。また、泥水の温度が高い場合、エポキシ樹脂が急速に硬化する可能性もある。このため、容器503は先端が尖った形状とすることが望ましい。先端から泥水に衝突することで泥水から受ける衝撃力を低減し、容器503の破損を防止することができる。図13には様々な容器503の形状を示している。容器503の形状は図示の形態に限定されないが、例えば同図(a)に示すたがね型(先端が直線状の縁部となっている形状)の端部を備えた形状、(b)に示す半球型の端部を備えた形状、(c)に示す円錐型(または、図示は省略するが角錐型)の端部を備えた形状、(d)に示す二重円錐型(または、図示は省略するが二重角錐型)の端部を備えた形状、(e)に示す両端が半球となった形状、(f)に示すラグビーボール型(長軸を通る任意の断面が楕円形である形状)、(g)に示す角部が面取りされ、または丸められた形状、(h)に示す両側が半球となった筒形状、(i)に示す球形、(j)に示す滴型などが挙げられるが、端部に近いほど断面積が減少する形状である限り、様々な形状を採用することができる。なお、これらの形状の容器503は縦坑だけでなく傾斜坑、水平坑でも適用することができる。
容器503を自由落下させたときに端部が確実に下方を向くように、添加剤と液体が充填された状態で、容器503の重心が端部側にあることが望ましい。例えば、バライト泥水を容器503の端部側に充填し、その上から添加剤を充填し、バライト泥水と添加剤を凍結させることにより、容器503の重心が端部側に位置させることができる。図13(d)〜(i)に示すように上下方向に対称形の形状の場合は、重心が上下方向の中心から上方向、下方向のいずれかにずれていればよい。
添加剤とバライト泥水等の液体の混合物を冷凍することで固体状(氷状)となった混合物を坑内に投下することもできる。固体状の混合物だけが投下され、容器503は坑内に投下されないため、ドリルのビット51で容器503を破壊する必要がない。従って、ビット51の損傷などの坑内トラブルが生じにくくなる。固体状の混合物は、例えば上述の容器503を用いた方法と同様に作成することができ、混合物が凍結してから混合物を坑内に投下するまでの任意のタイミングで、容器から氷状の混合物を取り出せばよい。混合物全体を凍結させることもできるが、混合物の外形を維持できる限り、混合物を部分的に凍結させることもできる。凍結した混合物をできるだけ大きな塊状のまま坑内の泥水(またはセメントスラリー、地下水、石油)内を落下させるため、氷状の混合物自体を、容器503と同様、端部に近いほど断面積が減少し、重心が端部側に位置する形状とすることも好ましい。これによって、混合物が坑内の泥水との衝突の際に破砕されにくくなり、比較的大きな塊状のまま長時間低温に保たれ、樹脂の硬化を遅らせることができる。容器503に代えてゴム風船などの伸縮性があり球形に膨張可能な容器を用いることもできる。液状の混合物を充填すると容器が自然に球形に膨張し、そのまま冷凍することで混合物を球形で冷凍することができる。
添加剤をあらかじめ冷凍することで、現場でエポキシ樹脂の主剤と硬化剤を混合する必要がなくなる。現場では冷凍された添加剤を坑内に投入するだけでよいため、現場の作業が低減するとともに、施工不良の可能性も低下する。樹脂の作成、添加剤と樹脂の混合、添加剤の冷凍などはすべて温度管理された工場で行うことができるため、生産性も改善される。
4 ケーシングパイプ
5 ドリル
51 ビット
52 ドリルカラー
53 ドリルパイプ
A 添加剤
A1 母材
A2 樹脂

Claims (29)

  1. 坑の掘削、補修、止水または埋立てのために泥水、地下水、石油またはセメントスラリーに添加される添加剤であって、
    繊維状、粒状、粉末状または薄片状の母材と、前記母材の少なくとも一部を覆う水中接着性の樹脂と、を有する添加剤。
  2. 前記樹脂はエポキシ樹脂である、請求項1に記載の添加剤。
  3. 前記樹脂は、酢酸ビニル樹脂系熱可塑性樹脂、ポリビニルアルコール系熱可塑性樹脂、ポリビニルアセタール系熱可塑性樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂系熱可塑性樹脂、塩化ビニル樹脂系熱可塑性樹脂、アクリル樹脂系熱可塑性樹脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂、セルロース系熱可塑性樹脂、α−オレフィン樹脂系熱可塑性樹脂、水性高分子−イソシアネート系熱可塑性樹脂、ユリア樹脂系熱硬化性樹脂、メラミン樹脂系熱硬化性樹脂、フェノール樹脂系熱硬化性樹脂、レゾルシノール樹脂系熱硬化性樹脂、構造用アクリル樹脂系熱硬化性樹脂、ポリエステル系熱硬化性樹脂、ウレタン樹脂系熱硬化性樹脂、ポリアノマティック系−ポリイミド系熱硬化性樹脂、ポリアノマティック系−ポリベンズイミダソール系熱硬化性樹脂、クロロプレンゴム系エラストマー、ニトリルゴム系エラストマー、スチレンブタジエンゴム系エラストマー、ポリサルファイド系エラストマー、ブチルゴム系エラストマー、シリコーン系エラストマー、アクリルゴム系エラストマー、変性シリコーン系エラストマー、ウレタンゴム系エラストマーからなる群から選択された一以上の要素からなる、請求項1に記載の添加剤。
  4. 前記母材は、ゴム、セラミック、雲母、バライト、ベントナイト、合成樹脂、鉄、アルミニウム、紙、木、水溶性プラスチック、生分解性プラスチック熱分解性プラスチック、ポリブチレンサクシネート、バイオポリエチレン、ポリトリメチレンテレフタレート、バイオポリウレタン、バイオポリカーボネート、バイオマス変性・複合系材料若しくはでんぷん複合・変性系材料の薄片、粒子または粉末、中空シリカ、砂、フッ素またはポリエチレンでコーティングされた砂、ウレタンまたはセラミックまたはナイロンでコーティングされた砂、クルミ殻、ガラス繊維、炭素繊維、ロックウール、破砕砂、フェノール樹脂でコーティングされた砂、中空セラミックスからなる群から選択された一以上の要素からなる、請求項1から3のいずれか1項に記載の添加剤。
  5. 前記添加剤は泥水に添加される逸泥防止剤である、請求項1から4のいずれか1項に記載の添加剤。
  6. 前記添加剤はセメントスラリー、地下水または石油に添加されて坑壁または坑底を塞ぐ、請求項1から4のいずれか1項に記載の添加剤。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の添加剤が添加された泥水またはセメントスラリーを坑内に送入することを有する、坑を掘削し、補修し、止水しまたは埋立てる方法。
  8. 前記樹脂はエポキシ樹脂であり、
    主剤と硬化剤を15℃以下で混合することで前記樹脂を作成することと、
    15℃以下の前記樹脂に前記母材を投入して前記添加剤を作成することと、
    前記添加剤の少なくとも一部を凍結させることと、
    少なくとも一部が凍結した前記添加剤を前記泥水または前記セメントスラリーに添加することと、を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記添加剤は袋に入れられて冷凍され、冷凍された前記添加剤は前記袋とともに前記泥水または前記セメントスラリーに添加される、請求項8に記載の方法。
  10. 請求項1から6のいずれか1項に記載の添加剤を坑内の泥水、セメントスラリー、地下水または石油に添加することを有する、坑を掘削し、補修し、止水しまたは埋立てる方法。
  11. 前記樹脂はエポキシ樹脂であり、
    主剤と硬化剤を15℃以下で混合することで前記樹脂を作成することと、
    前記添加剤を15℃以下の液体と混合して混合物を作成することと、
    前記混合物の少なくとも一部を凍結させることと、
    少なくとも一部が凍結した前記混合物を前記泥水、前記セメントスラリー、前記地下水または前記石油に添加することと、を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記混合物の比重は、前記坑内の前記泥水、前記セメントスラリー、前記地下水または前記石油の比重より重い、請求項11に記載の方法。
  13. 前記混合物を伸縮性があり球形に膨張可能な容器に収納し、前記容器に充填された前記混合物を球形の形状で凍結させる、請求項11または12に記載の方法。
  14. 請求項1から6のいずれか1項に記載の添加剤が充填された容器を坑内の泥水、セメントスラリー、地下水または石油に投入することと、
    前記坑内にドリルを吊り降ろし、前記ドリルで前記容器を破壊し、内部の添加剤を前記泥水、セメントスラリー、地下水または石油中に拡散させることと、を有する、坑を掘削し、補修し、止水しまたは埋立てる方法。
  15. 前記容器は水溶性、生分解性または熱分解性のプラスチックからなる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記容器に液体を充填し、前記添加剤と前記液体が充填された前記容器の比重を、前記坑内の前記泥水、前記セメントスラリー、前記地下水または前記石油の比重より重くする、請求項14または15に記載の方法。
  17. 前記液体に該液体よりも比重の大きい加重材を加える、請求項16に記載の方法。
  18. 前記容器は端部に近いほど断面積が減少する形状を有し、前記添加剤と前記液体が充填された前記容器の重心は前記端部側にある、請求項16または17に記載の方法。
  19. 前記樹脂はエポキシ樹脂であり、
    主剤と硬化剤を15℃以下で混合することで前記樹脂を作成することと、
    15℃以下の前記樹脂に前記母材を投入して前記添加剤を作成することと、
    前記添加剤を15℃以下の前記液体とともに前記容器に充填することと、
    前記容器に充填された前記添加剤と前記液体の少なくとも一部を凍結させることと、
    少なくとも一部が凍結した前記添加剤と前記液体が充填された前記容器を前記坑内に投入することと、を有する、請求項16から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記樹脂はエポキシ樹脂であり、
    主剤と硬化剤を15℃以下で混合することで前記樹脂を作成することと、
    15℃以下の前記樹脂に前記母材を投入して前記添加剤を作成することと、
    前記液体を冷凍して固体にすることと、
    前記添加剤を前記固体とともに前記容器に充填することと、
    前記容器に充填された前記添加剤の少なくとも一部を凍結させることと、
    少なくとも一部が凍結した前記添加剤と前記固体が充填された冷凍された前記容器を前記坑内に投入することと、を有する、請求項16から18のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記液体は、水、ベントナイト泥水、塩水泥水、海水泥水、リグネート泥水、KCLマッド、ポリマー泥水、オイルベースマッド、グアーガム水溶液、SBM、EMOMからなる群から選択された一以上の要素からなる、請求項16から20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記添加剤は前記泥水またはセメントスラリーと同程度の比重である、請求項7から21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記添加剤は前記泥水またはセメントスラリーより比重が大きい、請求項7から21のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記添加剤は前記泥水またはセメントスラリーより比重が小さい、請求項7から21のいずれか1項に記載の方法。
  25. インナーストリングセメンチング、二栓式セメンチング、多段式セメンチング、ライナーセメンチング、スクイズセメンチング、埋立てセメンチングのいずれかに用いられる、請求項7から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記坑は立坑である、請求項7から25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記坑は横坑である、請求項7から25のいずれか1項に記載の方法。
  28. 請求項1から6のいずれか1項に記載の添加剤が充填された容器。
  29. 端部に近いほど断面積が減少する形状を有し、重心が前記端部側にある、請求項28に記載の容器。
JP2016128735A 2016-04-06 2016-06-29 坑を掘削し、補修し、止水しまたは埋立てる方法及び添加剤が充填された容器 Active JP6532432B2 (ja)

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