JP2017183925A - 通信システムおよび制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フローエントリを変更せずにコアリンクの障害に対応できる通信システムを提供する。【解決手段】通信システム10は、設定されている転送規則に従ってパケットを転送する転送装置201〜転送装置203で構成される通信ネットワークと、転送装置201〜転送装置203と通信可能に接続され転送装置201〜転送装置203を制御する制御装置30とを含む通信システムであって、転送装置201に設定されている転送規則には、転送装置201が受信されたパケットを転送装置201内のポートから他の転送装置へ送信できない時は受信されたパケットを転送規則と共に制御装置30へ転送することが記載されており、制御装置30は、転送装置201から転送された転送規則を用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送する。【選択図】図1
Description
本発明は、通信システムおよび制御装置に関し、特にオープンフロー(OpenFlow)を使用することによってリンク障害が発生しても通信を継続して行うことが可能な通信システムおよび制御装置に関する。
管理者が設定変更しやすいネットワークを容易に構築できるOpenFlowという技術が提案されている。以下、OpenFlowが用いられたネットワークシステムを、OpenFlowネットワークと称する。
OpenFlowは、ネットワーク機器が有するパケットの転送機能と経路制御機能を、OpenFlowスイッチ(OpenFlow Switch:以下、OFSと称する。)とOpenFlowコントローラ(OpenFlow Controller:以下、OFCと称する。)にそれぞれ移転する。
OFSは、パケットの転送機能のみを有する。OFCは、経路制御機能を有し、複数のOFSのパケット転送処理を制御する。パケットの転送機能と経路制御機能が分離されているため、OpenFlowネットワークに対する外部からの制御が容易になり、柔軟性に富んだネットワークを構築することが可能になる。
OpenFlowでは、MAC(Media Access Control)アドレス、IP(Internet Protocol)アドレス、ポート番号等の組み合わせによって決定される通信が、「フロー」として定義される。OpenFlowネットワークでは、フロー単位で経路制御が実現される。
OFCとOFSは、OFS制御用のTCP(Transmission Control Protocol)コネクションであるOpenFlowチャンネル(OpenFlow Channel)で接続されている。OFCは、OpenFlowプロトコルを用いてOFSと通信する。例えば、OFCは、OpenFlowプロトコルで定義されているメッセージを用いて、OFSにフローエントリを設定する。OFSは、設定されたフローエントリの内容に従って、受信されたパケットを処理する。
上記の通り、OpenFlowネットワークは、データ転送の役割を担う転送部(通信プレーンやデータプレーンともいう。)であるOFSと、OFSを集中管理する制御部(制御プレーンともいう。)であるOFCとで構成される。
OpenFlowに代表されるSDN(Software-Defined Networking)が導入されると、制御プレーンがネットワーク運用を行う。すなわち、SDNが導入されていない場合に比べて手動での作業が少なくなるため、人件費も含まれたネットワーク管理に係る管理コストが削減される。SDNは、例えば企業内ネットワークやデータセンタに導入されている。
OpenFlowネットワークにおいて、OFS同士は通信可能に接続されている。本明細書において、OFS間の通信経路をコアリンクと呼ぶ。
コアリンクの障害が発生した時に通信が継続して行われるためには、例えば、OFSに設定されたパケットの転送ルールに相当するフローエントリの書き換えが求められる。OFSに設定されたフローエントリの書き換えには、例えば既存のフローエントリの削除、新規のフローエントリの追加、動作確認等のOFCによるOFSに対する制御処理の実行が求められる。
また、コアリンクが瞬断するような場合等では、コアリンクの切断と回復が短時間に行われるため、OFCがOFSに対して短時間に複数回フローエントリを設定する。短時間に複数回フローエントリが設定されることによって、OpenFlowチャンネルの帯域幅が無駄に消費される可能性がある。すなわち、リンクの瞬断時には、無駄に制御プレーンのリソースが圧迫される恐れがある。
また、コアリンクの障害が発生した時に、障害が発生したコアリンクと直接結ばれていない他のOFSに設定されたフローエントリも変更するような仕様に設定されているOFCも存在する。例えば、断裂したコアリンクが使用されるトラフィックに適用されるフローエントリの書き換えを、断裂したコアリンクに接続されているOFSだけでなく、トラフィックの経路における他のOFSに対しても行うように実装されているOFCも存在する。
他のOFSに設定されたフローエントリも変更される場合、障害が発生したコアリンクと直接結ばれていないOFSがOFCへパケットを転送する可能性がある。フローエントリの変更内容によっては、OpenFlowネットワークの端点に位置するOFS等にパケット転送処理が集中し、OFSの負荷が高まるリスクが生じる場合がある。
障害が発生したコアリンクと直接結ばれていない他のOFSに設定されたフローエントリも変更されると、発生した障害と直接関係しないOFSにまで負荷がかかる可能性がある。また、最終的に障害が発生したコアリンクと無関係のトラフィックにまで影響が及ぶリスクが存在する。
上記のように、OFSに設定されているフローエントリの変更による対応方法には、リソースの無駄な消費や設計内容と異なる通信の発生等を伴うという問題がある。よって、OFSに設定されているフローエントリを変更せずにコアリンクの障害に対応できる方法が求められている。
特許文献1には、制御プレーンとユーザプレーンが分離されたアクセスゲートウェイ装置に最適な冗長化構成が記載されている。特許文献1に記載されている通信システムは、ユーザプレーンの現用系から待機系へ処理の引き継ぎが完了するまでの間制御プレーンの現用系が代理でユーザデータを転送するので、ユーザデータの転送が停止するダウンタイムを短縮できる。
また、特許文献2には、リソースの利用効率を向上させる通信システムが記載されている。特許文献2に記載されているネットワーク装置の監視部は、ネットワーク装置の制御プレーン処理部および複数のユーザプレーン処理部に不具合があるか否かを処理部単位で監視する。
よって、特許文献2に記載されている技術が適用された特許文献1に記載されている通信システムは、コアリンクの障害の発生を検知し、検知した後に制御プレーンが代理でユーザデータを転送することによってコアリンクの障害に対応できる。しかし、特許文献1に記載されている通信システム、および特許文献2に記載されている通信システムでは、パケットの転送に転送ルールを使用すること自体が想定されていない。
そこで、本発明は、フローエントリを変更せずにコアリンクの障害に対応できる通信システムおよび制御装置を提供することを目的とする。
本発明による通信システムは、設定されている転送規則に従ってパケットを転送する複数の転送装置で構成される通信ネットワークと、転送装置と通信可能に接続され転送装置を制御する制御装置とを含む通信システムであって、転送規則には、転送装置が受信されたパケットを転送装置内のポートから他の転送装置へ送信できない時は受信されたパケットを転送規則と共に制御装置へ転送することが記載されており、制御装置は、転送装置から転送された転送規則を用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送することを特徴とする。
本発明による制御装置は、設定されている転送規則に従ってパケットを転送し通信ネットワークを構成する複数の転送装置と通信可能に接続され転送装置を制御する制御装置であって、転送装置が受信されたパケットを転送装置内のポートから他の転送装置へ送信できない時は受信されたパケットを転送規則と共に制御装置へ転送することが記載された転送規則を転送装置に設定し、転送装置から転送された転送規則を用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送することを特徴とする。
本発明によれば、フローエントリを変更せずにコアリンクの障害に対応できる。
実施形態1.
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明による通信システムの第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。本発明による通信システム10は、設定されている転送規則に従ってパケットを転送する転送装置201〜転送装置203(例えば、OFS201~OFS205)で構成される通信ネットワークと、転送装置201〜転送装置203と通信可能に接続され転送装置201〜転送装置203を制御する制御装置30(例えば、OFC100)とを含む通信システムであって、転送装置201に設定されている転送規則には、転送装置201が受信されたパケットを転送装置201内のポートから他の転送装置へ送信できない時は受信されたパケットを転送規則と共に制御装置30へ転送することが記載されており、制御装置30は、転送装置201から転送された転送規則を用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送する。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明による通信システムの第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。本発明による通信システム10は、設定されている転送規則に従ってパケットを転送する転送装置201〜転送装置203(例えば、OFS201~OFS205)で構成される通信ネットワークと、転送装置201〜転送装置203と通信可能に接続され転送装置201〜転送装置203を制御する制御装置30(例えば、OFC100)とを含む通信システムであって、転送装置201に設定されている転送規則には、転送装置201が受信されたパケットを転送装置201内のポートから他の転送装置へ送信できない時は受信されたパケットを転送規則と共に制御装置30へ転送することが記載されており、制御装置30は、転送装置201から転送された転送規則を用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送する。
以下、通信システム10による転送処理を説明する。図2は、第1の実施形態の通信システム10による転送処理の動作を示すフローチャートである。
転送装置201にパケットが流入する(ステップS11)。転送装置201は、転送装置201に設定されている転送規則に従って、転送装置201内の所定のポートが使用可能であるか否かを確認する(ステップS12)。
所定のポートが使用可能である場合(ステップS12におけるYes)、転送装置201は、転送装置201に設定されている転送規則に従って、所定のポートへパケットを転送する(ステップS13)。次いで、パケットは、所定のポートから他の転送装置へ転送される(ステップS15)。パケットが他の転送装置へ転送された後、通信システム10は、転送処理を終了する。
所定のポートが使用不可能である場合(ステップS12におけるNo)、転送装置201は、転送装置201に設定されている転送規則に従って、制御装置30へパケットを転送する。パケットを転送する際、転送装置201は、設定されている転送規則も併せて転送する(ステップS14)。
パケットおよび転送規則を受信した制御装置30は、受信された転送規則を用いてパケットの転送先を特定する。転送先を他の転送装置に特定した後、制御装置30は、パケットを他の転送装置へ転送する(ステップS15)。パケットが他の転送装置へ転送された後、通信システム10は、転送処理を終了する。
そのような構成により、通信システムは、フローエントリを変更せずにコアリンクの障害に対応できる。
また、制御装置30は、転送された転送規則と転送装置201〜転送装置203で構成される通信ネットワークを示す情報(例えば、ネットワークトポロジ)とを用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送してもよい。
そのような構成により、通信システムは、複雑な通信ネットワークを経由するパケットを確実に転送先のスイッチへ転送できる。
また、転送規則には、転送規則が適用されるパケットの種類が記載されてもよい。
そのような構成により、通信システムは、制御プレーンを代替経路として使用するパケットの種類を限定できる。
また、転送装置201〜転送装置203は、オープンフロースイッチであり、制御装置30は、オープンフローコントローラであり、転送規則は、オープンフロースイッチのフローテーブルに設定されるフローエントリでもよい。
そのような構成により、通信システムは、OpenFlowネットワークに適用される。
また、フローエントリは、Fast Failover型のグループテーブルに設定されるグループエントリでもよい。
そのような構成により、通信システムは、グループエントリに記載されるアクションバケットの内容を予め調整することによって、フローエントリを変更せずにコアリンクの障害に対応できる。
実施形態2.
[構成の説明]
次に、本発明の第2の実施形態を、図面を参照して説明する。図3は、本発明による通信システムの第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態の通信システム10は、OFC100と、OFS201~OFS205と、端末300と、端末400とを含む。なお、本実施形態の通信システム10は、OpenFlow version 1.3以降のバージョンのOpenFlowに準拠する。
[構成の説明]
次に、本発明の第2の実施形態を、図面を参照して説明する。図3は、本発明による通信システムの第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態の通信システム10は、OFC100と、OFS201~OFS205と、端末300と、端末400とを含む。なお、本実施形態の通信システム10は、OpenFlow version 1.3以降のバージョンのOpenFlowに準拠する。
図3に示すOFC100と各OFSとを結ぶ破線は、OpenFlowチャンネルを意味する。また、OFS同士を結ぶ実線は、コアリンクを意味する。OFS201~OFS205で、図3に示す楕円が表すOpenFlowネットワークが構成されている。
本実施形態のOFC100は、ネットワークトポロジを検出する機能を有する。また、本実施形態のOFC100は、OpenFlow version 1.3のプロトコルに従ってOFSを管理する機能を有する。また、OFC100は、非ループ構成を構築する機能を有する。
端末300および端末400は、OFS201~OFS205で構成されるOpenFlowネットワークを使用してデータ通信を行う。例えば、端末300は、図3に示すOpenFlowネットワークを経由するパケットを端末400に向けて送信する。
本実施形態の通信システム10では、通信プレーンにおけるコアリンクが断裂した時に、制御プレーンが代替経路として使用される。以下、制御プレーンが代替経路として使用されるための設定内容を説明する。
OFC100は、検出されたネットワークトポロジの情報を用いて、OFSにフローエントリを設定する。図4は、OFC100がOFS203に設定するフローエントリの例を示す説明図である。
図4に示すフローエントリは、OFS203に対してブロードキャストパケット、およびマルチキャストパケットを転送させるためのルールに相当する。また、図4に示すフローエントリは、OFS203のFast Failover型のグループテーブルに設定される。すなわち、図4に示すフローエントリは、グループエントリである。
図4に示す最初のエントリは、OFS203のport-1に流入したパケットをOFS203のport-2から出力するルールに相当する。図4に示す最初のエントリのMatchフィールドには、「Inport=1, i/g bit=1」と記載されている。すなわち、最初のエントリは、OFS203のport-1に流入したパケットのうち、i/g(individual address/group address)ビットが1であるパケットに対して適用されるエントリである。
i/gビットが1であるパケットは、例えばブロードキャストパケット、またはマルチキャストパケットである。なお、本実施形態においてブロードキャストパケットとマルチキャストパケットを総称してBCMCパケットという。
図4に示す最初のエントリのActionフィールドには、2つのアクションバケットが記載されている。最初のアクションバケットは、「Bucket { watch_port: port-2, action: port-2 }」と記載されているアクションバケットである。最初のアクションバケットでは、OFS203のport-2が出力先に指定されている。また、watch_portとしてOFS203のport-2が指定されている。
二番目のアクションバケットは、「Bucket { action: toController }」と記載されているアクションバケットである。二番目のアクションバケットでは、コントローラ(すなわち、OFC100)が出力先に指定されている。
なお、Fast Failover型のグループテーブルでは、設定された順にアクションバケットが適用される。すなわち、最初のアクションバケットが適用される状態であれば、最初のアクションバケットに設定されたアクションが実行される。最初のアクションバケットが適用されず二番目のアクションバケットが適用される状態であれば、二番目のアクションバケットに設定されたアクションが実行される。
図4に示す二番目のエントリは、OFS203のport-2に流入したパケットをOFS203のport-1から出力するルールに相当する。すなわち、二番目のエントリは、最初のエントリが適用されるフローと逆方向のフローに適用される。
図4に示す二番目のエントリのMatchフィールドには、「Inport=2, i/g bit=1」と記載されている。すなわち、二番目のエントリは、OFS203のport-2に流入したパケットのうち、i/gビットが1であるパケットに対して適用されるエントリである。
図4に示す二番目のエントリのActionフィールドには、2つのアクションバケットが記載されている。最初のアクションバケットは、「Bucket { watch_port: port-1, action: port-1 }」と記載されているアクションバケットである。最初のアクションバケットでは、OFS203のport-1が出力先に指定されている。また、watch_portとしてOFS203のport-1が指定されている。
二番目のアクションバケットは、「Bucket { action: toController }」と記載されているアクションバケットである。二番目のアクションバケットでは、コントローラ(すなわち、OFC100)が出力先に指定されている。
なお、図4に示すエントリのMatchフィールドにはBCMCパケットを示す内容が記載されているが、Matchフィールドにはユニキャストパケット等の他の種類のパケットを示す内容が記載されてもよい。エントリのMatchフィールドにユニキャストパケットを示す内容が記載された場合、ユニキャスト転送等のOFC100が提供する経路制御方式と転送処理とが組み合わせられて使用される。
以下、図4に示す最初のエントリに従ってパケットが転送される処理を説明する。
まず、OFS203のport-2がリンクアップしている、すなわち通信が可能な状態である通常時の転送処理を説明する。port-2がリンクアップしている場合、図4に示す最初のエントリでwatch_portとして指定されたport-2のlivenessが真である。
port-2のlivenessが真である場合、図4に示す最初のエントリに記載されている2つのアクションバケットのうち、port-2が出力先である最初のアクションバケットが適用される。OFS203は、図4に示す最初のフローエントリに記載されている最初のアクションバケットに従って、port-1に流入したBCMCパケットを、port-2に転送する。
次に、OFS203のport-2がリンクダウンしている、すなわち通信が不可能な状態である障害時の転送処理を説明する。port-2がリンクダウンしている場合、図4に示す最初のエントリでwatch_portとして指定されたport-2のlivenessが偽である。
上記の状況を図5に示す。図5は、通信システム10におけるパケット転送処理の例を示す説明図である。図5に示す矢印Aは、OFS201からOFS203のport-1へ向かうBCMCパケットのフローを表す。また、図5に示すように、OFS203とOFS205とを結ぶコアリンクにおいて障害が発生している。
port-2のlivenessが偽である場合、図4に示す最初のエントリに記載されている2つのアクションバケットのうち、コントローラ(OFC100)が出力先である二番目のアクションバケットが適用される。図5に示す吹き出し内の最初のエントリに記載されている二番目のアクションバケットに付されている下線は、図5に示す状況では二番目のアクションバケットが適用されることを意味する。
OFS203は、図4に示す最初のフローエントリに記載されている二番目のアクションバケットに従って、port-1に流入したBCMCパケットを、OFC100に転送する。図5に示す矢印Bは、OFS203からOFC100へ向かうBCMCパケットのフローを表す。
なお、OpenFlow version 1.3の仕様に従うOFS203は、二番目のアクションバケットに従ってパケットをコントローラへ転送する際、転送の要因であるフローエントリの情報も併せてコントローラに転送する。パケットとフローエントリを受け取ったコントローラであるOFC100は、転送されたパケットがコアリンクの障害が発生したために転送されたパケットであると判断できる。
OFC100は、受信された情報と自身が保持するネットワークトポロジの情報とを照合することによってパケットの転送先のOFSを特定する。次いで、OFC100は、OpenFlowチャンネルを介して転送先のOFSにパケットを転送する。図5に示す矢印Cは、OFC100からOFS205へ向かうBCMCパケットのフローを表す。
次に、port-2が復旧した障害復旧後の転送処理を説明する。port-2が再びリンクアップしている場合、図4に示す最初のエントリでwatch_portとして指定されたport-2のlivenessが真である。port-2のlivenessが真である場合、図4に示す最初のエントリに記載されている2つのアクションバケットのうち、port-2が出力先である最初のアクションバケットが適用される。
OFS203は、図4に示す最初のフローエントリに記載されている最初のアクションバケットに従って、port-1に流入したBCMCパケットを、port-2に転送する。すなわち、OFS203は、port-2の復旧を検出した時点で、自動的に障害が発生する前と同様にport-2へパケットを転送する。
通常時の転送処理、障害時の転送処理、および障害復旧後の転送処理のいずれにおいても、各OFSに設定されているフローエントリは変更されていない。すなわち、本実施形態の通信システム10は、フローエントリを変更せずにコアリンクの障害に対応できる。
[動作の説明]
以下、本実施形態の通信システム10の動作を図6〜図7を参照して説明する。
以下、本実施形態の通信システム10の動作を図6〜図7を参照して説明する。
最初に、パケットがOFS203のport-1に流入した時のパケットに対する転送処理を説明する。図6は、第2の実施形態の通信システム10による転送処理の動作を示すフローチャートである。
OFS203のport-1にパケットが流入する(ステップS101)。OFS203は、Fast Failover型のグループテーブルに設定されている最初のグループエントリの内容に従って、port-2がリンクアップしているか否かを確認する(ステップS102)。
port-2がリンクアップしている場合(ステップS102におけるYes)、OFS203は、エントリに記載されている最初のアクションバケットの内容に従って、port-2へパケットを転送する(ステップS103)。次いで、パケットは、port-2からOFS205へ転送される(ステップS105)。パケットがOFS205へ転送された後、通信システム10は、転送処理を終了する。
port-2がリンクアップしていない場合(ステップS102におけるNo)、OFS203は、エントリに記載されている二番目のアクションバケットの内容に従って、コントローラであるOFC100へパケットを転送する。パケットを転送する際、OFS203は、設定されているフローエントリも併せて転送する(ステップS104)。
パケットおよびフローエントリを受信したOFC100は、受信された情報と保持しているネットワークトポロジの情報を用いて、パケットの転送先を特定する。特定した後、OFC100は、OpenFlowチャンネルを介してパケットを転送する。
転送先としてOFS205が特定されるため、OFC100は、OFS205へパケットを転送する(ステップS105)。パケットがOFS205へ転送された後、通信システム10は、転送処理を終了する。
次に、パケットがOFS203のport-2に流入した時のパケットに対する転送処理を説明する。図7は、第2の実施形態の通信システム10による他の転送処理の動作を示すフローチャートである。
OFS203のport-2にパケットが流入する(ステップS201)。OFS203は、Fast Failover型のグループテーブルに設定されている二番目のグループエントリの内容に従って、port-1がリンクアップしているか否かを確認する(ステップS202)。
port-1がリンクアップしている場合(ステップS202におけるYes)、OFS203は、エントリに記載されている最初のアクションバケットの内容に従って、port-1へパケットを転送する(ステップS203)。次いで、パケットは、port-1からOFS201またはOFS202へ転送される(ステップS205)。パケットがOFS201またはOFS202へ転送された後、通信システム10は、転送処理を終了する。
port-1がリンクアップしていない場合(ステップS202におけるNo)、OFS203は、エントリに記載されている二番目のアクションバケットの内容に従って、コントローラであるOFC100へパケットを転送する。パケットを転送する際、OFS203は、設定されているフローエントリも併せて転送する(ステップS204)。
パケットおよびフローエントリを受信したOFC100は、受信された情報と保持しているネットワークトポロジの情報を用いて、パケットの転送先を特定する。特定した後、OFC100は、OpenFlowチャンネルを介してパケットを転送する。
転送先としてOFS201またはOFS202が特定されるため、OFC100は、OFS201またはOFS202へパケットを転送する(ステップS205)。パケットがOFS201またはOFS202へ転送された後、通信システム10は、転送処理を終了する。
[効果の説明]
本実施形態の通信システム10のOFC100は、各OFSのOpenFlow version 1.3に規定されているFast Failover型のグループテーブルに、制御プレーンが代替経路として使用されるためのグループエントリを事前に登録する。グループエントリで制御プレーンが1つの仮想ポートとして扱われているため、制御プレーンが代替経路として使用される。
本実施形態の通信システム10のOFC100は、各OFSのOpenFlow version 1.3に規定されているFast Failover型のグループテーブルに、制御プレーンが代替経路として使用されるためのグループエントリを事前に登録する。グループエントリで制御プレーンが1つの仮想ポートとして扱われているため、制御プレーンが代替経路として使用される。
よって、コアリンクの障害の発生に対応してOFSが自身の判断でパケットをコントローラへ転送した際、制御プレーンが代替経路として使用される。すなわち、通信システム10は、各OFSに設定されているフローエントリを書き換えずにコアリンクの障害に対応できる。
また、本実施形態の通信システム10では、障害が発生したコアリンクを経由するパケットを、障害が発生したコアリンクに直接接続されたOFSが処理する。よって、コアリンクの障害が発生した場合、障害が発生したコアリンクに直接接続されたOFSのみに障害の影響が留まる。
本実施形態では、OpenFlowに代表されるデータプレーンと制御プレーンが分離されたネットワークアーキテクチャにおいて、データプレーンを構成するスイッチ間のリンクが断裂した場合に、制御プレーンが断裂したリンクの代替経路として使用される。よって、スイッチ間のリンクが断裂しても、スイッチに設定されている転送ルールが変更されずに通信が継続して行われる。
OpenFlowネットワークであれば、OFS間のコアリンクの障害が発生した時であっても、OFSに設定されている転送ルールに相当するフローエントリが変更されずに通信が継続して行われる。
なお、本実施形態のOFC100、およびOFS201~OFS205は、例えば、記憶媒体に格納されているプログラムに従って処理を実行するCPU(Central Processing Unit)によって実現される。
また、OFC100、およびOFS201~OFS205は、ハードウェア回路によって実現されてもよい。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
(付記1)設定されている転送規則に従ってパケットを転送する複数の転送装置で構成される通信ネットワークと、転送装置と通信可能に接続され転送装置を制御する制御装置とを含む通信システムにおいて実行される通信方法であって、転送規則には、転送装置が受信されたパケットを転送装置内のポートから他の転送装置へ送信できない時は受信されたパケットを転送規則と共に制御装置へ転送することが記載されており、転送装置から転送された転送規則を用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送することを特徴とする通信方法。
(付記2)設定されている転送規則に従ってパケットを転送し通信ネットワークを構成する複数の転送装置と通信可能に接続され転送装置を制御する制御装置において実行される制御方法であって、転送装置が受信されたパケットを転送装置内のポートから他の転送装置へ送信できない時は受信されたパケットを転送規則と共に制御装置へ転送することが記載された転送規則を転送装置に設定し、転送装置から転送された転送規則を用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送することを特徴とする制御方法。
(付記3)設定されている転送規則に従ってパケットを転送し通信ネットワークを構成する複数の転送装置と通信可能に接続され転送装置を制御する制御装置において実行される制御プログラムであって、制御装置に、転送装置が受信されたパケットを転送装置内のポートから他の転送装置へ送信できない時は受信されたパケットを転送規則と共に制御装置へ転送することが記載された転送規則を転送装置に設定する設定処理、および転送装置から転送された転送規則を用いて転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送する転送処理を実行させるための制御プログラム。
10 通信システム
201〜203 転送装置
30 制御装置
100 OpenFlowコントローラ(OFC)
201〜205 OpenFlowスイッチ(OFS)
300 端末
400 端末
201〜203 転送装置
30 制御装置
100 OpenFlowコントローラ(OFC)
201〜205 OpenFlowスイッチ(OFS)
300 端末
400 端末
Claims (10)
- 設定されている転送規則に従ってパケットを転送する複数の転送装置で構成される通信ネットワークと、前記転送装置と通信可能に接続され前記転送装置を制御する制御装置とを含む通信システムであって、
前記転送規則には、前記転送装置が受信されたパケットを前記転送装置内のポートから他の転送装置へ送信できない時は前記受信されたパケットを前記転送規則と共に前記制御装置へ転送することが記載されており、
前記制御装置は、前記転送装置から転送された前記転送規則を用いて前記転送規則と共に転送されたパケットを前記他の転送装置へ転送する
ことを特徴とする通信システム。 - 制御装置は、転送された転送規則と複数の転送装置で構成される通信ネットワークを示す情報とを用いて前記転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送する
請求項1記載の通信システム。 - 転送規則には、前記転送規則が適用されるパケットの種類が記載されている
請求項1または請求項2記載の通信システム。 - 転送装置は、オープンフロースイッチであり、
制御装置は、オープンフローコントローラであり、
転送規則は、前記オープンフロースイッチのフローテーブルに設定されるフローエントリである
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の通信システム。 - フローエントリは、Fast Failover型のグループテーブルに設定されるグループエントリである
請求項4記載の通信システム。 - 設定されている転送規則に従ってパケットを転送し通信ネットワークを構成する複数の転送装置と通信可能に接続され前記転送装置を制御する制御装置であって、
前記転送装置が受信されたパケットを前記転送装置内のポートから他の転送装置へ送信できない時は前記受信されたパケットを前記転送規則と共に前記制御装置へ転送することが記載された前記転送規則を前記転送装置に設定し、
前記転送装置から転送された前記転送規則を用いて前記転送規則と共に転送されたパケットを前記他の転送装置へ転送する
ことを特徴とする制御装置。 - 転送された転送規則と複数の転送装置で構成される通信ネットワークを示す情報とを用いて前記転送規則と共に転送されたパケットを他の転送装置へ転送する
請求項6記載の制御装置。 - 転送規則には、前記転送規則が適用されるパケットの種類が記載されている
請求項6または請求項7記載の制御装置。 - オープンフロースイッチである転送装置を制御し、転送規則として前記オープンフロースイッチのフローテーブルに設定されるフローエントリを設定するオープンフローコントローラである
請求項6から請求項8のうちのいずれか1項に記載の制御装置。 - フローエントリは、Fast Failover型のグループテーブルに設定されるグループエントリである
請求項9記載の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016066408A JP2017183925A (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 通信システムおよび制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016066408A JP2017183925A (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 通信システムおよび制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017183925A true JP2017183925A (ja) | 2017-10-05 |
Family
ID=60006443
Family Applications (1)
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JP2016066408A Pending JP2017183925A (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 通信システムおよび制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017183925A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020080103A1 (ja) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 日本電信電話株式会社 | 装置設定制御装置、ネットワークシステム、装置設定方法及びプログラム |
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2016
- 2016-03-29 JP JP2016066408A patent/JP2017183925A/ja active Pending
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JP7143718B2 (ja) | 2018-10-16 | 2022-09-29 | 日本電信電話株式会社 | 装置設定制御装置、ネットワークシステム、装置設定方法及びプログラム |
US11632266B2 (en) | 2018-10-16 | 2023-04-18 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Device setting control device, network system, device setting method, and program |
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