JP2017183720A - 発電装置および発電システム - Google Patents

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一郎 藤枝
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Abstract

【課題】表示機能および/または照明機能を備えた高効率の発電装置を提供する。【解決手段】内部または表面に蛍光体が分散された導光体11aと、導光体11aの端面に配置された光電変換素子12とを備え、蛍光体が光を吸収することにより発生した蛍光の一部が、光電変換素子12によって光電変換される発電装置10aであって、導光体11aに光を放射する光源13aをさらに備える。【選択図】図4

Description

本発明は発電装置に関し、より詳細には、表示機能および/または照明機能を実現した、蛍光を利用する発電装置および発電システムに関する。
第一の従来技術は、蛍光を利用する発電装置であり、Luminescent Solar Concentrator (LSC)として知られている。図1は、非特許文献1に係る蛍光を利用する発電装置200の構成例である。図1に示すように、発電装置200は、内部に蛍光体201が分散された透明基板202と、その端部に配置された太陽電池203とで構成されている。
非特許文献1に係る発電装置200では、太陽光204が透明基板202に入射して蛍光体201を励起すると、蛍光体201は蛍光を様々な方向へ放射する。そのうちの一部の蛍光204a、204bは、透明基板から外部の空中に放射される。一方で、一部の蛍光204cは、透明基板と空気との界面で全反射されて、透明基板の内部を伝搬して進行し、透明基板202の端部に配置された太陽電池203により光電変換される。
ここで、太陽光204が入射する透明基板202の面(主要面)は、端部の太陽電池の受光面よりもはるかに大きい。従って、必要とされる太陽電池203の面積を小さくできる。また、太陽光204の入射方向が変化しても蛍光204cが発生して発電することができる。レンズやミラーを使用した集光型の太陽光発電システムでは、常に太陽光を太陽電池に集光するために、太陽を追尾するための機構が必要になるが、発電装置200では太陽追尾は不要である。
第二の従来技術は、特許文献1に記載された発明である。図2は、特許文献1に係る蛍光を利用する発光デバイス310の構成例である。図2に示すように、特許文献1に係る発光デバイス310は、蛍光体層313と、励起光源311と、光散乱性を有する障壁315と、低屈折率層316とを備えている。励起光源311は蛍光体層313に対向して配置されている。
特許文献1に係る発光デバイス310では、励起光源311が放射した光が蛍光体層313によって吸収され、蛍光が放射される。光散乱性を有する障壁と低屈折率層との存在により、蛍光を効率よく外部に取り出すことを可能にしている。このようにして、カラーフィルタを使用しない表示装置が実現されている。従って、従来のカラーフィルタによる光の吸収が回避されるので、エネルギーの利用効率が高い表示装置が実現される。
発光デバイス310は発電機能を有していないが、特許文献1には発電装置としての実施例も開示されている。図3は、特許文献1に係る蛍光を利用する発電装置370の構成例である。図3に示すように、特許文献1に係る発電装置370では、蛍光体基板372から蛍光が取り出された場所に太陽電池374を配置している。この場合の励起光源は太陽371である。
特開2014−224836号公報
W.G.J.H.M. van Sark, "Recent developments in luminescent solar concentrators," Proc. of SPIE Vol. 9178, 917804 (2014).
第一の従来技術に係る発電装置200の構成では、太陽光204によって放射された一部の蛍光204cは発電に寄与している。しかしながら、透明基板から漏れ出して外部の空中に放射される蛍光204a、204bは表示や照明に利用されることはない。
第二の従来技術に係る蛍光を利用する発電装置370では、蛍光体基板372の光が出力される面の全面を覆うように太陽電池374が配置されている。このため、太陽電池374の面積が光の出力面とほぼ同じである必要がある。また、放射される蛍光を表示や照明に利用するためには、太陽電池374の位置を移動させる必要がある。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、表示機能および/または照明機能を備えた高効率の発電装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、以下に示す態様を含む。
(項1)
内部または表面に蛍光体が分散された導光体と、
前記導光体の端面に配置された光電変換素子とを備え、
前記蛍光体が光を吸収することにより発生した蛍光の一部が、前記光電変換素子によって光電変換される発電装置であって、
前記導光体に光を放射する光源をさらに備える、発電装置。
(項2)
前記光を前記蛍光体が蛍光に変換し、変換された前記蛍光の一部が前記導光体の外部へ放射される、項1に記載の発電装置。
(項3)
前記導光体が、
透明電極を有する複数の透明基板と、
複数の前記透明基板の間に介装された、前記蛍光体を含む蛍光体層とを備える、項1または2に記載の発電装置。
(項4)
前記複数の透明基板は、
前記蛍光体層の前記光源側の面に隣接する第1の透明基板と、
前記蛍光体層の前記光源と反対側の面に隣接する第2の透明基板と、
を備え、
前記第1の透明基板の厚さが前記第2の透明基板の厚さよりも小さい、項3に記載の発電装置。
(項5)
前記蛍光体層における隣接する発光領域の最短距離をd、前記第2の透明基板から空気への前記蛍光の臨界角をθc、前記第1の透明基板の厚さをLbとすると、
2Lb・tanθc<d
を満たす、項4に記載の発電装置。
(項6)
前記光源が面状であり、前記導光体の前記端面以外の主要面に対向して配置される、項1から5のいずれかに記載の発電装置。
(項7)
前記光源は前記光を前記導光体に対して走査する、項1から6のいずれかに記載の発電装置。
(項8)
前記光源は前記光の強度を変調する、項7に記載の発電装置。
(項9)
前記蛍光の放射パターンが異方性を有する、項1から8のいずれかに記載の発電装置。
(項10)
前記導光体の領域毎に前記蛍光の前記放射パターンが異なる、項9に記載の発電装置。
(項11)
前記蛍光体の配向方向が可変である、項9または10に記載の発電装置。
(項12)
前記蛍光体層は、液晶をさらに含む混合層であり、
前記透明電極への電圧印加により、前記蛍光体の前記配向方向が前記液晶の配向方向と共に変化する、項11に記載の発電装置。
(項13)
前記導光体が、発光波長域が異なる複数の蛍光体を含む、項1から12のいずれかに記載の発電装置。
(項14)
項1から13のいずれかに記載の発電装置と、
前記発電装置から供給される電力を蓄えて、前記発電装置に電力を供給する二次電池と、
を備える発電システム。
本発明によると、表示機能および/または照明機能を備えた高効率の発電装置を提供することができる。
非特許文献1に係る蛍光を利用する発電装置の構成例である。 特許文献1に係る蛍光を利用する発光デバイスの構成例である。 特許文献1に係る蛍光を利用する発電装置の構成例である。 本発明の第一の実施形態に係る発電装置10aの構成を示す模式図である。 本発明の第二の実施形態に係る発電装置10bの構成を示す模式図である。 本発明の第二の実施形態の変形例を説明するための模式図である。 本発明の第三の実施形態に係る発電装置10cの構成を示す模式図である。 本発明の第四の実施形態に係る発電装置10dhおよび10dvの導光体11dおよび11eの構成を説明するための模式図である。 本発明の第五の実施形態に係る発電装置10eの導光体11fの構成を説明するための模式図である。 本発明の第六の実施形態に係る発電装置10fの導光体11gの構成を説明するための模式図である。 ゴーストの発生原因を説明するための図である。 観察角度、ゴーストの強度比およびゴースト像のずれ幅の関係を示すグラフである。 本発明の第七の実施形態に係る発電装置10gの構成を示す模式図である。 ゴーストの低減効果を説明するための図である。 ゴーストを解消するための条件を説明するための図である。 ゴーストを解消するための条件を説明するための図である。 ゴーストを解消するための条件を説明するための図である。 発電装置10gを車載用HUDに適用した例を示す図である。 本発明の第八の実施形態に係る発電システム100の概略構成を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明および図面において、同じ符号は同じまたは類似の構成要素を示すこととし、よって、同じまたは類似の構成要素に関する説明を省略する。
第一の実施形態
図4は、本発明の第一の実施形態に係る発電装置10aの構成を示す模式図である。
本発明の第一の実施形態に係る発電装置10aは、導光体11aと、太陽電池12と、光源13aとを備える。導光体11aは、2枚の透明基板111と、蛍光体層112aとを備える。蛍光体層112aは、2枚の透明基板111の間に介装されており、内部に蛍光体が分散されている。導光体11aの端面には太陽電池12が1つ配置されており、太陽電池12は光電変換素子として機能する。これら導光体11aと、その端面に配置された太陽電池12とが協働してLSCを構成する。
蛍光体層112aを励起するための光源13aはLSCの外部に配置されている。図4に示すように、本実施形態では、光源13aは面状であり、導光体11aの透明基板111の主要面に対向して配置されている。また、本実施形態では、光源13aには発光ダイオード(LED)を使用し、蛍光体には、可視光域の波長を有する蛍光を放出する蛍光体を使用する。なお、光源13aと透明基板111との間には空気層または低屈折率の透明材料層が存在する。
第一の実施形態に係る発電装置10aの動作を説明する。光源13aから放射された光は蛍光体層112a中の蛍光体を励起し、蛍光体から放射された蛍光の一部が導光体11aの外部に取り出される。従って、発電装置10aは照明装置として動作する。一方で、太陽光や室内光などの外光Lextが導光体11aに入射することによっても蛍光が放射され、その一部は導光体11aの内部を伝搬し、導光体11aの端部に配置された太陽電池12に到達し、光電変換される。従って、発電装置10aは発電装置としても動作する。なお、本実施形態では蛍光体層112aを2枚の透明基板111で挟んだ構成を例示したが、蛍光体層112aの構成はこれに限定されない。即ち、従来のLSCと同様に、蛍光体を1枚の透明基板111の内部に分散させた構成や、蛍光体層112aを1枚の透明基板111の表面に配置した構成としてもよい。
また、本実施形態では、光源13aは面状であり、一様な強度で光を出力する矩形の面状光源として図示しているが、光源13aの形状および出力光の強度分布はこれに限定されない。用途に応じて、表示または照明したい情報(例えば文字)を表す種々の形状および強度分布の光源を用いてもよい。これにより、第一の実施形態に係る発電装置10aは表示機能も実現することができる。
このように、第一の実施形態に係る発電装置10aによれば、蛍光を利用する発電装置に表示機能および/または照明機能を実現させることができる。また、太陽電池12が導光体11aの端面に配置されているので、太陽電池12の面積を小さくすることができ、表示機能および/または照明機能を阻害しない。よって、表示機能および/または照明機能を備えた高効率の発電装置を提供することができる。
第二の実施形態
図5は、本発明の第二の実施形態に係る発電装置10bの構成を示す模式図であり、図6は、本発明の第二の実施形態の変形例を説明するための模式図である。
図4に示す第一の実施形態では、発電装置10aに照明機能を付加している。第二の実施形態に係る発電装置10bでは、図5に示すように、励起光としてビーム状(断面の強度分布が点状)の光LBを放射する光源13bと、ビーム状の光LBを2次元で走査する光学系(図示せず)とを用いて、蛍光体を含む導光体11aを走査する。本実施形態では、光源13bには紫外光または青色光を出力するレーザ光源を使用し、走査光学系は、光源13bに一体化されている。
なお、このような走査光学系は、プロジェクタやバーコードリーダーの分野で用いられており、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems、微小電気機械システム)技術によるミラー素子、またはガルバノミラーを2つ用いて構成される。いずれの素子も、ミラーの角度を機械的に変化させて光の伝搬方向を制御するものである。特に、MEMS素子は小型、低消費電力、複数の素子の集積が容易、という利点があり、光源などの装置への内蔵に有利である。
そして、第二の実施形態に係る発電装置10bは、励起光LBを一様な強度で走査すれば照明装置として機能し、画像内の画素毎の位置情報に対応させて励起光LBの強度を変調すれば表示装置として機能する。すなわち、励起光LBの強度を変調する最小の時間に対応した領域が、表示装置の「画素」になる。一方で、太陽光や室内光などの外光Lextが、光源13bの例えば反対側から導光体11aに入射すると、発電装置10bに発電機能が実現される。
以上では点状の光を2次元で走査する構成としたが、断面の強度分布が点状のビームを線状に整形し、これを1次元で走査してもよい。線状のビームの強度を画素毎に変調するためには、MEMS技術を用いて微小なミラーを線状に並べた素子(例えば、光の回折現象を利用するGrating Light Valveと呼ばれる素子)を用いればよい。あるいは、Digital Micro Mirror Device (DMD)を用いて強度変調した面状の光を入射してもよい。DMDは、微小なミラーを2次元平面上に周期的に並べたMEMS素子で、プロジェクタ分野では広く普及している。
さらに、複数色の蛍光体材料112R,112G,112Bを透明基板111上に周期的に併置して導光体を構成することにより、第二の実施形態に係る発電装置10bは、多色表示の表示装置または照明装置を実現することができる。導光体の構成としては、例えば図6(a)および(b)に示す導光体11bのように、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の蛍光を発する3種類の蛍光体材料112R,112G,112Bを透明基板111上にストライプ状に配置する。さらに、変調手段(図示せず)により励起光LBの強度を変調してそれぞれの蛍光体材料112R,112G,112Bに入射させると、併置加法混色の原理によりカラー画像の表示が可能になる。なお、光源13bに青色光源(例えば、青色レーザ)を用いる場合には、青色の蛍光を放射する材料に代えて、光を拡散する材料を用いてもよい。
このように、第二の実施形態に係る発電装置10bによれば、発電装置に多色表示の表示機能および照明機能を実現させることができる。
使用する蛍光体の特性として、励起光の吸収スペクトルと蛍光スペクトルとの関係が重要である。吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルのそれぞれが最大値となる波長の差はストークシフト(Stokes shift)と呼ばれる。LSCでは一般に、ストークシフトが大きい材料を用いることで、透明基板内を伝搬する際の光の吸収(自己吸収と呼ばれる)による光の損失を低減している。図6(b)の断面図に示すように、例えば青色の蛍光体材料112Bによって放射された光が透明基板111内を伝搬するときに、他の蛍光体(図示する例では、赤色の蛍光体材料112R)に吸収されることがある。従って、導光体11bでは、自己吸収による光の損失が発生する。
この損失は、図6(c)および(d)に示す導光体11cのように、3種類の蛍光体材料112R,112G,112Bを3枚の透明基板111上のそれぞれに配置し、これら3枚の透明基板111を積層することにより軽減することができる。即ち、図6(d)に示すように、光源13bからの励起光LBがいずれか一つの蛍光体のみに入射するように、それぞれの透明基板111上に領域を限定して蛍光体材料を配置する。なお、3種類の蛍光体材料112R,112G,112Bを配置した3枚の透明基板111を積層する際には、空気層または低屈折率の透明材料層を介在させる。このような構成によると、各蛍光体材料112R,112G,112Bが放射する蛍光の一部は、対応するそれぞれの透明基板111の内部のみを伝搬するので、自己吸収の影響を低減することができる。
図5および図6に示す第二の実施形態として示したいずれの構成においても、3原色に対応する3つの「画素」が画像の最小単位として機能する。画素の中で1つの蛍光体が占有する領域を「サブ画素」と呼ぶと、サブ画素の形状や材料の並べ方に関しては様々な態様がある。例えば、黄色の蛍光を発する材料を追加すれば、4原色のディスプレイを実現することができ、色再現領域を拡張することができる。また、光源13bの数は一つに限定されず、複数の光源を設けて、それぞれの光源が異なる蛍光体を励起するように構成してもよい。
なお、蛍光体材料に関しては、従来のLSC、発光ダイオード、色素レーザ、などへの応用を目的として、様々な特性を持つ材料が開発されている。例えば非特許文献1には、緑色用および赤色用の蛍光材料としてそれぞれ“CRS040”と“Lumogen F Red305”とが示されている。前者の供給元のドイツ国Radiant Dyes社では、色素レーザ用として様々な発光波長域の蛍光材料を提供している。本発明においても、これらの既存の材料を使用することにより、多様な特性を持つ発電装置を実現することができる。
第三の実施形態
図7は、本発明の第三の実施形態に係る発電装置10cの構成を示す模式図である。
図5および図6に示す第二の実施形態に係る発電装置10bでは、励起光としてビーム状の光LBを用いて、蛍光体を含む導光体11bまたは11cを走査しているが、励起光を入射させる方法はこれに限定されない。図7に示すように、第三の実施形態に係る発電装置10cでは、励起光を入射させる構成として、液晶パネル14と光源13cとを積層した構成を用いる。液晶パネル14はカラーフィルタを備えない構成である。本実施形態では、光源13cには、紫外光または青色光を出力するLED光源のバックライトを使用する。
第三の実施形態に係る発電装置10cでは、液晶パネル14の各画素が、光源13c(バックライト13c)からの励起光のシャッターとして動作するので、蛍光体層112aに入射する励起光の強度を画素毎に調整することができる。従って、画像の表示が可能になり、発電装置10cに表示機能が実現される。一方で、太陽光や室内光などの外光Lextが光源13cの反対側から透明基板111に入射すると、発電装置10cに発電機能が実現される。
なお、第三の実施形態に係る発電装置10cにおいて、第二の実施形態に係る発電装置10bと同様に、図6(a)〜図6(d)に示すように、液晶パネル14の各画素に対応させて、複数色の蛍光体材料112R,112G,112Bを透明基板111上に周期的に併置して蛍光体層112aを構成することにより、多色表示の表示装置または照明装置を実現することができる。
このように、第三の実施形態に係る発電装置10cによれば、発電装置に多色表示の表示機能および照明機能を実現させることができる。
第四の実施形態
図8(a)および(b)は、本発明の第四の実施形態に係る発電装置10dhおよび10dvの導光体11dおよび11eの構成を説明するための模式図である。
図4〜図7に示す第一から第三の実施形態では、蛍光体による蛍光の放射は等方的である。しかしながら、細長い蛍光体を配向した状態にすれば、放射される蛍光のパターン(放射パターン)は異方的になる。これは遷移双極子モーメントが蛍光体の長軸に平行であることに起因する。即ち、そのような蛍光体が放射する光は、電気双極子による発光と見なすことができ、蛍光の伝搬方向が蛍光体の長軸となす角度をθとすると、蛍光の強度分布はsinθに比例することになる。
第四の実施形態に係る発電装置10dhおよび10dvでは、第一から第三の実施形態に係る発電装置10a〜10cのそれぞれにおいて、放射パターンが異方性を有する蛍光体15を用いており、蛍光体15を所定の方向に配向させる。このような構成は、例えば、導光体111の表面に配向膜を形成し、その上に紫外光照射や加熱により硬化する樹脂に蛍光体15を混入させ、この溶液を配向膜の上に塗布し、紫外光照射や加熱により蛍光体15を固定することにより作製される。図8(a)に示す発電装置10dhの導光体11dでは、蛍光体層112b内の蛍光体15は、長軸が透明基板111に水平になるように配向されている。そのため、透明基板111に概ね垂直な方向に放射される蛍光FLvの割合が大きくなり、導光体11cの外部へ取り出される光の割合が増加するので、画像の表示や照明に有利である。一方で、図8(b)に示す発電装置10dvの導光体11eでは、蛍光体層112c内の蛍光体15は、長軸が透明基板111に垂直になるように配向されている。そのため、透明基板111に概ね水平な方向に放射される蛍光FLhの割合が大きくなり、多くの蛍光が導光体11eの内部を伝搬し、導光体11eの端部に配置された太陽電池12によって光電変換されるので、発電機能に有利である。
このように、第四の実施形態に係る発電装置10dhおよび10dvによれば、放射パターンに異方性を有する蛍光体15を配向させて用いることにより、使用目的に応じて、発電機能と表示機能または照明機能との優先度を調整することが可能になる。
第五の実施形態
図9は、本発明の第五の実施形態に係る発電装置10eの導光体11fの構成を説明するための模式図である。
第五の実施形態に係る発電装置10eでは、第四の実施形態に係る発電装置10dhおよび10dvの構成をさらに拡張して、蛍光体層112dの領域毎に蛍光体15の配向方向を設定する。また、励起光16を走査する構成(図示せず)と組み合せることで、表示に利用する蛍光の割合を増加させることが可能になる。
図9に示すように、第五の実施形態に係る発電装置10eの導光体11fは、2枚の透明基板111と、これらの間に介装された蛍光体層112dとを備える。蛍光体層112dでは、水平配向領域Rhと垂直配向領域Rvとを交互に配置し、励起光16を水平配向領域Rhのみで走査する。水平配向領域Rhでは、異方性を有する蛍光体15は、長軸が透明基板111に水平になるように配向されている。そのため、導光体11fの外部へ取り出される光の割合が増加し、水平配向領域Rhは、明るい画像の表示や照明の輝度向上が実現される表示または照明優先の領域となる。一方で、垂直配向領域Rvでは、異方性を有する蛍光体15は、長軸が透明基板111に垂直になるように配向されている。そのため、発生した蛍光は導光体11fの内部を伝搬する割合が高くなり、垂直配向領域Rvは、発電量が増加する発電優先の領域となる。
更に、伝搬中に他の蛍光体によって吸収される現象(自己吸収)がある材料を用いると、水平配向領域Rh中の蛍光体15による自己吸収の確率が減少するので、損失となる光の割合が減少する。これも発電量の増加に寄与する。
このように、第五の実施形態に係る発電装置10eによれば、発電優先の領域と表示または照明優先の領域とを、使用目的に応じて調整することが可能になる。
第六の実施形態
図10は、本発明の第六の実施形態に係る発電装置10fの導光体11gの構成を説明するための模式図である。
第四の実施形態に係る発電装置10dの構成では、発電機能と表示機能または照明機能とのうち、優先する機能を時間と共に切り替えることはできない。第六の実施形態では、液晶と蛍光体とのゲスト・ホスト技術を適用することによりこれを実現する。すなわち、液晶と放射パターンが異方性を有する蛍光体とを混在させ、電圧印加により、ホストである液晶の配向方向を切り替えることにより、ゲストである蛍光体の配向方向を時間と共に切り替える。
図10に示すように、第六の実施形態に係る発電装置10fの導光体11gは、2枚の透明基板111と、混合層112eと、2枚の透明電極17a,17bと、2枚の配向膜18a,18bとを備える。これらの部材は、導光体11gの一方面から、透明基板111、透明電極17a、配向膜18a、混合層112e、配向膜18b、透明電極17b、透明基板111の順に積層されている。混合層112eは、放射パターンが異方性を有する蛍光体15を液晶材料に混入した層である。発電装置10fの構成によると、透明電極17a,17bへの電圧の印加により、液晶の配向方向および蛍光体15の配向方向を、水平な状態(図10(a))と垂直な状態(図10(b))との間で切り替えることができる。配向方向を切り替える態様としては、例えば時間に応じて、日中は蛍光体15を垂直配向にして発電機能を優先し、夜間は蛍光体15を水平配向にして表示機能を優先するという利用が可能になる。
このように、第六の実施形態に係る発電装置10fによれば、発電機能と表示機能または照明機能とのうち、優先する機能を時間に応じて調整することが可能になる。
第七の実施形態
本発明の第七の実施形態について、図11〜図19を参照して説明する。本実施形態は、ゴースト像の低減または解消を目的としている。まず、表示機能を有する発電装置を斜めから観察する場合にゴースト像が発生する原因について説明する。
図11は、図4に示す第一の実施形態に係る発電装置10aの導光体11aの部分拡大図である。導光体11aの2枚の透明基板111は、互いに厚さが等しく、その厚さをLaとする。また、蛍光体層112aは、ある程度の厚みのある層として図示されているが、実際には透明基板111に比べて無視できるほど薄いため、本実施形態では、蛍光体層112aの厚さを考慮しないものとする。光源からの励起光LBが蛍光体層112a内の蛍光体25に吸収されると、蛍光体25から蛍光が放射され、蛍光体25が第1の発光点S1となる。
第1の発光点S1から放射された蛍光の中で、観察者に直接到達する蛍光FL1は、観察者側の透明基板111と空気との界面で屈折した後に観察者に至る。しかし、観察者に至る蛍光の経路は他にも存在し、蛍光FL1以外に観察者に到達する最も強度が大きい蛍光FL2は、光源側の透明基板111と空気との界面で1回反射し、さらに観察者側の透明基板111と空気との界面で屈折した後に観察者に至る。これにより第2の発光点S2が形成される。第1の発光点S1および第2の発光点S2は、同じ画素に対応する励起光LBによって形成されるため、観察者にはゴースト像(画素間の光のクロストーク)が観察されることになる。
なお、蛍光FL2以外にも観察者に至る蛍光の経路は存在するが、これらの経路から観察者に到達する蛍光の強度は、蛍光FL2よりも極めて小さく無視できるため、本実施形態では、蛍光FL2のみをゴースト像の対象とする。
蛍光FL2について、定量的に記述する。第1の発光点S1は蛍光体層112aに位置するため、第1の発光点S1と第2の発光点S2との間の距離S(ゴースト像のずれ幅)は、導光体11a中の蛍光L1、L2の伝搬角度をθ、斜め観察の角度をθとすると、
2La・tanθ・cosθ…(式1)
と表わされる。
ここで、透明基板111の屈折率をnとすると、スネルの法則により、
sinθ=nsinθ
が成り立つ。また、蛍光L1の強度Iと蛍光L2の強度Iの比は、透明基板111と空気との界面での反射率に等しい。これは、フレネルの公式で以下のように与えられる。
観察角度の関数として、これらの量をグラフ化した結果を図12に示す。このグラフにおける距離は、導光体11aの厚さL(=2La)に対する距離Sの比で表わされる。図12において、θが約50°までは距離Sがθと共に増加することが分かる。一方、強度比のθへの依存性はS偏光とP偏光でやや異なるが、一般的な蛍光体ではこれらの平均となり、θが約50°まではほぼ一定である。以上より、θが約50°まではθの増加と共にゴースト像が顕著になることが分かる。
以上、ゴースト像が発生する原因について説明したが、下記では、ゴースト像の発生を回避する構成について説明する。
図13は、本実施形態に係る発電装置10gの構成を示す模式図である。発電装置10gは、導光体11hと、太陽電池12と、光源13aとを備え、導光体11hは、2枚の透明基板111a、111bと、蛍光体層112aとを備える。透明基板111bは、蛍光体層112aの光源13a側の面に隣接しており、特許請求の範囲に記載の第1の透明基板に対応する。透明基板111aは、蛍光体層112aの光源13aと反対側(観察者側)の面に隣接しており、特許請求の範囲に記載の第2の透明基板に対応する。さらに本実施形態では、透明基板111bの厚さが透明基板111aの厚さよりも小さいことを特徴としている。すなわち、発電装置10gは、透明基板111bが透明基板111aよりも薄く形成されている点で、図4に示す第一の実施形態に係る発電装置10aと異なる。
図14は、本実施形態に係る発電装置10gの導光体11hの部分拡大図である。観察者側の透明基板111aの厚さはLaであり、図11に示す透明基板111の厚さと等しい。一方、光源側の透明基板111bの厚さLbはLaよりも小さい。このような構成を有する導光体11hにおいて、光源からの励起光LBが蛍光体層112a内の蛍光体25に吸収されると、蛍光体25から蛍光が放射され、蛍光体25が第1の発光点S1となる。
導光体11hにおいても、第1の発光点S1から観察者に直接到達する蛍光FL1の他に、透明基板111bと空気との界面で1回反射し、さらに透明基板111aと空気との界面で屈折した後に観察者に至る蛍光FL2が存在するため、第2の発光点S2’が形成される。
図11に示す導光体11aと同様、第1の発光点S1は蛍光体層112aに位置するため、第1の発光点S1と第2の発光点S2’との間の距離S’は、
2Lb・tanθ・cosθ…(式2)
と表わされる。ここで、La>Lbであるため、上記距離S’は、式1に示される距離Sに比べて、
2(La−Lb) tanθ・cosθ
だけ短くなる。したがって、ゴースト像を低減することができる。
さらに、Lbを小さくするほど、すなわち、透明基板111bを薄くするほど、式2で表わされる距離S’が小さくなる。そのため、透明基板111bは、導光体11hの内部を太陽電池12に向かって進行する蛍光を全反射させる機能を失わない程度に薄いことが望ましい。これにより、距離S’を極力小さくすることができ、ゴースト像をほとんど認識されないようにすることができる。
さらに、隣接する発光領域の最短距離をdとし、透明基板111aから空気への蛍光FL2の臨界角をθcとすると、
2Lb・ tanθc<d・・・(式3)
を満たすように、導光体11hの各構成要素を配置することが好ましい。これにより、完全にゴースト像を解消することができる。図15〜図17に基づいて具体的に説明する。
図15は、細いレーザービームで導光体11hを走査する形態の説明図であり、励起光として、i番目の画素に対応するレーザービームLBおよびi+1番目の画素に対応するレーザービームLBi+1が示されている。レーザービームLBおよびレーザービームLBi+1の間隔dが上記式3を満たしている場合、レーザービームLBの下端の蛍光体層112aの出射点S1’から放射され、第2の発光点S2’で反射された後、レーザービームLBi+1の上端の蛍光体層112aの出射点S3を通る蛍光FL2は、透明基板111aと空気との界面S4で全反射され、観察者には至らない。したがって、ゴースト像の原因となる蛍光FL2が隣接画素の蛍光と重複して、導光体11hから観察者側の空間に出射することはないため、ゴースト像は観察されなくなる。
図16は、光源としてDLP(登録商標、Digital Light Projector)または液晶ライトバルブを用いて変調した励起光LB’を導光体11hへ投影する形態の説明図である。励起光LB’は、図15に示すレーザービームに比べて幅が広く、導光体11hの全ての領域に同時に入射する。図16では、光源と導光体11hとの間に、透明な支持基板113が設けられており、支持基板113には、発光領域としての画素を正確に分離するためのマスク114が設けられている。マスク114は、励起光LB’を透過しない材料によって形成されており、光が透過する領域の形状は一般には長方形または正方形とすればよいが、円や楕円でもよい。光源からの励起光LB’は、マスク114の間を通過することにより複数本のレーザービームとなり、導光体11hに入射する。図16では、図15と同様、2本のレーザービームLB、LBi+1が示されている。マスク114の隣接する開口部の間の距離dが、上記式3を満たす場合、図15において説明したものと同様の原理により、画素間のクロストークがなくなり、ゴースト像を解消することができる。
なお、蛍光体層112aを分離する構成でも同様の効果が得られるが、蛍光体の存在しない領域に入射した励起光は発電に寄与しない。
図15および図16に示す構成では、1種類の蛍光体を用いるため、表示される画像はモノクロである。カラー画像を表示するためには、蛍光体層112aに3種類の蛍光体を併置して加法混色する。カラー画像を表示する構成の具体例を図17に示す。
図17では、蛍光体層112aの一画素に対応する領域が、赤色蛍光体を含む領域112ar、緑色蛍光体を含む領域112agおよび青色蛍光体を含む領域112abに区分されており、これらの3つの領域に1本の紫外領域の波長のレーザ光が入射する。領域112arでは、赤色蛍光体が紫外光を吸収して赤色の蛍光を放射し、領域112agでは、緑色蛍光体が紫外光を吸収して緑色の蛍光を放射し、領域112abでは、青色蛍光体が紫外光を吸収して青色の蛍光を放射する。蛍光体層112aの各画素間に対応する領域112xは、上記の赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体のいずれか、または、他の色の蛍光体を含む。領域112xには紫外領域の波長のレーザ光は入射しない。
領域112xの幅dは上記式3を満たしている。このとき、領域112xの上端の蛍光体層112aの出射点S1’から放射され、第2の発光点S2’で反射された後、領域112xの下端の蛍光体層112aの出射点S3を通る蛍光FL2は、透明基板111aと空気との界面S4で全反射され、観察者には至らない。よって、ゴースト像は観察されない。
なお、領域112xに入射する外光は発電に利用される。
図18は、本実施形態に係る発電装置10gを車載用HUD(Head-Up Display)に適用した例を示している。この例では、車のフロントガラス120の内側のルームミラーの背後のスペースに発電装置10gが設置され、光源であるプロジェクタ115が観察者の反対側に配置されている。これはリアプロジェクタの構成である。発電装置10gおよびプロジェクタをこのように配置することで、高分解能の画像を表示できる。また、発電装置10gから他の車載の電子機器に電力を供給することも可能である。
以上のように、蛍光体層112aを介装する2枚の透明基板111a、111bのうち光源側の透明基板111bを薄く形成することにより、ゴースト像を低減または解消することができる。本実施形態では、この手法を第一の実施形態に適用した形態について説明したが、第二から第六の実施形態にも同様に適用することができる。
第八の実施形態
図19は、本発明の第八の実施形態に係る発電システム100の概略構成を示す模式図である。
本発明の第八の実施形態に係る発電システム100は、発電装置10(10a〜10g)と、二次電池20と、制御部30とを備える。発電装置10には、本発明の第一から第七の実施形態に係る発電装置10a〜10gを用いることができる。二次電池20は、発電装置10から供給される電力を蓄えて、発電装置10および制御部30に電力を供給する。制御部30は、二次電池20の充電機能と給電機能との切り替えを制御するための制御信号を二次電池20に出力する。制御部30はさらに、発電装置10の発電機能と表示機能(または照明機能)との割合を切り替えるための制御信号を発電装置10に出力することができる。発電装置10に二次電池20を加えた発電システム100とすることにより、コンセント等といった配電設備への接続が不要となるので、設置場所の自由度が大きく向上し、スタンドアロン型の表示装置および/または照明装置を実現することができる。具体的には、例えば電子看板として利用する場合には、日中は外光を取り込んで発電を行って、発電した電力を二次電池20に蓄え、夜間は二次電池20からの給電により、表示機能を有する電子看板として利用することができる。
以上説明したように、本発明の第一の実施形態に係る発電装置10aによれば、太陽光や室内光などの外光を取り込んで発電することができる。表示装置または照明装置として機能しているときにも発電することが可能である。
また、本発明の第二および第三の実施形態に係る発電装置10b,10cによれば、発電装置にカラー画像の表示機能を実現することができる。一様な強度で発光させれば照明装置を実現することができる。
また、本発明の第四の実施形態に係る発電装置10dhおよび10dvによれば、使用目的に応じて、発電機能と表示機能または照明機能との優先度を調整することが可能になる。
また、本発明の第五の実施形態に係る発電装置10eによれば、発電優先の領域と表示優先または照明優先の領域とを、装置の領域毎に調整することが可能になる。
また、本発明の第六の実施形態に係る発電装置10fによれば、発電機能と表示機能または照明機能とのうち、優先する機能を時間に応じて調整することが可能になる。
また、本発明の第八の実施形態に係る発電システム100によれば、二次電池20と組み合わせることにより、配電設備への接続が不要なスタンドアロン型の表示装置および/または照明装置を実現することができる。
(付記事項)
以上、本発明を特定の実施形態によって説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。
上記第一から第七の実施形態では、紫外光または青色光を出力する光源を使用しているが、光源が出力する波長はこれに限定されず、蛍光体の特性に応じて種々の波長を選択することができる。光源の発光態様もLEDまたはレーザに限定されず、例えば蛍光灯や有機発光ダイオード(OLED)等の種々の発光態様の光源を使用することができる。
上記第一から第七の実施形態では、発電装置10a〜10gを構成する部品である、透明基板111、蛍光体層112a,112b,112c,112d、混合層112e、太陽電池12、光源13a,13cおよび液晶パネル14の平面形状は矩形であるが、これらの平面形状は矩形に限定されない。用途に応じて、例えば円形や多角形、星形,等の種々の平面形状を選択することができる。形状も平面には限定されず、用途に応じて、例えば曲面状とすることができる。
上記第一から第七の実施形態では、導光体11a〜11gの端面には太陽電池12が1つだけ配置されているが、端面に配置される太陽電池12の数はこれに限定されず、2つ以上の太陽電池12を配置してもよい。また、太陽電池12が配置されない導光体の残りの端面に鏡(ミラー)を配置して、発電効率を向上させてもよい。
これまで説明した表示や照明の応用は人が対象なので、本発明の装置が出力する光は可視光に限定されている。従って、上記第一から第七の実施形態では、可視光域の波長を有する蛍光を放出する蛍光体を使用する。しかし、使用する蛍光体はこれに限定されず、種々の波長を有する蛍光を放出する蛍光体を使用してもよい。例えば、防犯目的の照明装置には、赤外光を放出する蛍光体を用いるのがよい。植物工場の照明としては、植物の生長や害虫を追い払うのに有効な波長域が望ましい。このように、応用に応じて波長域を設計することになる。
上記第一から第七の実施形態では、発光波長が単一の蛍光体を使用しているが、発光波長域が異なる別の蛍光体を混在させた複数の蛍光体を使用してもよい。異なる発光波長域の蛍光体を混在させることで、ストークシフトを調整することができる。
上記第六の実施形態では、液晶と蛍光体とのゲスト・ホスト技術を適用することにより、蛍光体15の配向方向を時間と共に切り替えているが、蛍光体15の配向方向を切り替える手段はゲスト・ホスト技術に限定されず、公知の配向制御手段が適用可能である。例えば、MEMS技術により微小なミラーを形成し、その表面に配向した蛍光体を含む樹脂層を前述の方法により形成した構成では、蛍光の放射パターンをミラーに連動して切り替えることができる。
本発明によると、発電に利用できていない光を表示および照明に利用することができる。例えば、日中は外光を取り込んで発電を行い、夜間は表示機能を有する電子看板として利用することができる。本発明による発電機能を有する電子看板は、コンセント等といった配電設備への接続が不要となるので、設置場所の自由度が大きく向上する。夜間には、電子看板としてだけではなく、照明装置として利用することもできる。
また、本発明の発電装置に入射する光は太陽光である必要はなく、室内に設置される場合には室内光でも発電が可能である。更に、発電機能を付与した表示装置は、特に消費電力への要求仕様が厳しい、例えばスマートフォンやラップトップPC、ウェアラブル端末等といった携帯機器への応用が期待される。
更に、防犯装置や植物工場の照明への応用も可能である。発電と蓄電の機能が提供されることで、設置場所の自由度が大きくなると共に、動作時の消費電力が低減される。
10(10a〜10g) 発電装置
11a〜11h 導光体
12 太陽電池(光電変換素子)
13a〜13c 光源
14 液晶パネル
15 放射パターンが異方性を有する蛍光体
16 励起光
17a,17b 透明電極
18a,18b 配向膜
20 二次電池
30 制御部
100 発電システム
111 透明基板
111a 透明基板
111b 透明基板
112a〜112d 蛍光体層
112e 混合層
112R,112G,112B 蛍光体材料(赤色、緑色、青色)
FLv,FLh 蛍光
LB ビーム状の光
Lext 外光
Rh 水平配向領域
Rv 垂直配向領域

Claims (14)

  1. 内部または表面に蛍光体が分散された導光体と、
    前記導光体の端面に配置された光電変換素子とを備え、
    前記蛍光体が光を吸収することにより発生した蛍光の一部が、前記光電変換素子によって光電変換される発電装置であって、
    前記導光体に光を放射する光源をさらに備える、発電装置。
  2. 前記光を前記蛍光体が蛍光に変換し、変換された前記蛍光の一部が前記導光体の外部へ放射される、請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記導光体が、
    透明電極を有する複数の透明基板と、
    複数の前記透明基板の間に介装された、前記蛍光体を含む蛍光体層とを備える、請求項1または2に記載の発電装置。
  4. 前記複数の透明基板は、
    前記蛍光体層の前記光源側の面に隣接する第1の透明基板と、
    前記蛍光体層の前記光源と反対側の面に隣接する第2の透明基板と、
    を備え、
    前記第1の透明基板の厚さが前記第2の透明基板の厚さよりも小さい、請求項3に記載の発電装置。
  5. 前記蛍光体層における隣接する発光領域の最短距離をd、前記第2の透明基板から空気への前記蛍光の臨界角をθc、前記第1の透明基板の厚さをLbとすると、
    2Lb・tanθc<d
    を満たす、請求項4に記載の発電装置。
  6. 前記光源が面状であり、前記導光体の前記端面以外の主要面に対向して配置される、請求項1から5のいずれかに記載の発電装置。
  7. 前記光源は前記光を前記導光体に対して走査する、請求項1から6のいずれかに記載の発電装置。
  8. 前記光源は前記光の強度を変調する、請求項7に記載の発電装置。
  9. 前記蛍光の放射パターンが異方性を有する、請求項1から8のいずれかに記載の発電装置。
  10. 前記導光体の領域毎に前記蛍光の前記放射パターンが異なる、請求項9に記載の発電装置。
  11. 前記蛍光体の配向方向が可変である、請求項9または10に記載の発電装置。
  12. 前記蛍光体層は、液晶をさらに含む混合層であり、
    前記透明電極への電圧印加により、前記蛍光体の前記配向方向が前記液晶の配向方向と共に変化する、請求項11に記載の発電装置。
  13. 前記導光体が、発光波長域が異なる複数の蛍光体を含む、請求項1から12のいずれかに記載の発電装置。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の発電装置と、
    前記発電装置から供給される電力を蓄えて、前記発電装置に電力を供給する二次電池と、
    を備える発電システム。
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