JP2017180619A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気体燃料の供給における当該気体燃料の再液化を防止する。【解決手段】気体燃料を流量調節弁を介して所定箇所に供給する燃料供給装置であって、外部から入力される要求流量に応じて、気体燃料が流量調節弁の下流側で液化しないように流量調節弁の上流側圧力及び/または上流側温度を調整した上で流量調節弁の開度を設定する供給制御手段を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料供給装置に関する。
例えば下記特許文献1には、内燃機関の燃焼室に気体燃料を供給する燃料供給制御装置が開示されている。この燃料供給制御装置は、CNG(Compressed Natural Gas)つまり加圧された天然ガスを気体燃料として燃焼室に供給するものである。
特開2015−101956号公報
ところで、上記天然ガスは、周知のように常圧における沸点が約−160℃であり、燃焼室に供給するために加圧した場合であっても容易に再液化することはない。しかしながら、沸点が常温に近い物質を成分とする気体燃料では、再液化が懸念され、燃焼室への安定した供給ができない場合があり得る。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、気体燃料の供給における当該気体燃料の再液化を防止することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、燃料供給装置に係る第1の解決手段として、気体燃料を流量調節弁を介して所定箇所に供給する燃料供給装置であって、外部から入力される要求流量に応じて、前記気体燃料が前記流量調節弁の下流側で液化しないように前記流量調節弁の上流側圧力及び/または上流側温度を調整した上で、前記流量調節弁の開度を設定する供給制御手段を備える、という手段を採用する。
本発明では、燃料供給装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記供給制御手段は、前記流量調節弁の上流側圧力を検出する第1の圧力計と、前記流量調節弁の上流側温度を検出する第1の温度計と、前記流量調節弁の下流側圧力を検出する第2の圧力計と、前記上流側圧力、前記上流側温度、前記下流側圧力、前記流量調節弁の流量係数及び前記気体燃料の飽和蒸気圧曲線に基づいて前記上流側圧力の変更値を設定する制御装置とを備える、という手段を採用する。
本発明では、燃料供給装置に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記供給制御手段は、前記上流側圧力に設定された所定の許容範囲内で前記気体燃料が前記流量調節弁の下流側で液化しないように前記上流側圧力の変更値を設定し、その上で前記変更値によって前記気体燃料の液化を阻止できない場合に、前記上流側温度を調整する、という手段を採用する。
本発明では、燃料供給装置に係る第4の解決手段として、上記第1〜第3のいずれかの解決手段において、前記気体燃料はアンモニアであり、かつ前記所定箇所はガスタービンの燃焼室である、という手段を採用する。
本発明によれば、外部から入力される要求流量に応じて、気体燃料が流量調節弁の下流側で液化しないように流量調節弁の上流側圧力及び/または上流側温度を調整した上で、流量調節弁の開度を設定する供給制御手段を備えるので、気体燃料の供給における当該気体燃料の再液化を防止することが可能である。
本発明の一実施形態に係る燃料供給装置の機能構成を示すシステム構成図である。 本発明の一実施形態に係る燃料供給装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る燃料供給装置の動作を示す特性図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る燃料供給装置Aは、図1に示すようにガスタービンEにアンモニアNを供給するアンモニア供給装置である。この燃料供給装置Aは、アンモニア供給源1、昇圧ポンプ2、加熱装置3、流量調節弁4、第1の圧力計5、第1の温度計6、第2の圧力計7及び制御装置8を構成要素として備えている。このような構成要素のうち、第1の圧力計5、第1の温度計6、第2の圧力計7及び制御装置8は本発明における供給制御手段を構成している。
なお、ガスタービンEは、周知のように空気を圧縮して燃焼用空気(圧縮空気)を生成する圧縮機、燃料供給装置Aから供給されたアンモニアNを燃焼用空気を用いて燃焼させて燃焼ガスを発生させる燃焼器、また上記燃焼器の燃焼ガスを用いて動力を発生させるタービンを備えている。本実施形態に係る燃料供給装置Aは、上記燃焼器の燃焼室にアンモニアNを気体燃料として供給する。
アンモニア供給源1は、アンモニアNを昇圧ポンプ2に供給する。このアンモニア供給源1は、例えば所定容量の液体アンモニアを加圧状態で貯留するアンモニアタンク、当該アンモニアタンクから液体アンモニアを払い出すことにより減圧気化させ、アンモニアN(気体燃料)として昇圧ポンプ2に供給する払出装置を備えている。
昇圧ポンプ2は、アンモニア供給源1から供給されるアンモニアNをガスタービンEの要求圧力まで昇圧する。気体燃料としてアンモニアNが供給されるガスタービンEの燃焼室内は高温高圧環境であり、アンモニアNを燃焼室内に良好に供給するためには、燃料供給装置Aから燃焼室に供給するアンモニアNの圧力(供給圧力)を燃焼室内の圧力よりも高圧にする必要がある。昇圧ポンプ2は、このようなガスタービンEの事情から、上記供給圧力が予め設定された所定の許容範囲(下限値Pmin以上かつ上限値Pmax以下)内でアンモニアNを昇圧して流量調節弁4に供給する。
加熱装置3は、昇圧ポンプ2と流量調節弁4とを結ぶ配管の途中部位、つまり流量調節弁4の上流側に設けられており、制御装置8から入力される加熱指示に基づいて昇圧ポンプ2から流量調節弁4に供給されるアンモニアNを加熱する。この加熱装置3としては、上記加熱指示に対して応答性良くアンモニアNを加熱できるもの、つまり加熱応答性に優れたものが好ましく、例えば電気ヒータである。
流量調節弁4は、制御装置8から入力される開度指示に基づいて開度を調節すると共に、自らの開度の計測値(開度計測値)を制御装置8にフィードバックする制御弁である。この流量調節弁4は、アンモニアN(通過流体)に対する通過性能を示す量として所定の流量係数を有する。このような流量調節弁4は、例えばDCモータによって弁体が駆動されることによって開度が所定範囲で変化する電磁弁である。
ここで、流量調節弁4のような弁の通過性能は、一般に流量係数によって示される。上記流量係数には、有効断面積、Cv値あるいはKv値等、いくつかの種類が存在するが、本実施形態では、流量調節弁4の性能をCv値によって示す。このCv値は、本来的には液体である水に対して定義されるものであるが、アンモニアNのような気体については例えば下式(1)によって定義される。
Figure 2017180619
なお、この式(1)において、「Q」は流量調節弁4を通過するアンモニアNの基準温度、当該基準温度における体積流量(m/h)、「k」は係数、「d」はアンモニアNの比重、「T」は流量調節弁4の上流側(一次側)におけるアンモニアNの温度(℃)、「P」は上記上流側(一次側)にけるアンモニアNの圧力(MPa)、「P」は流量調節弁4の下流側(二次側)におけるアンモニアNの圧力(MPa)である。すなわち、流量調節弁4は、通過するアンモニアNについて式(1)によって体積流量Q、上流側圧力P、上流側温度T、下流側圧力Pとの関係が規定される。
また、このような流量調節弁4は、開度が一定範囲で変化することによってアンモニアNの通過流量を可変する。すなわち、流量調節弁4のCv値は、開度に応じて所定範囲で変化する。このような流量調節弁4における通過流量と開度とCv値との関係(開度特性)及び上記式(1)は、流量調節弁4の特性情報として制御装置8に予め記憶されている。なお、上記式(1)における係数kは、P>P/2の差圧条件下では「4140」である。
第1の圧力計5は、流量調節弁4の上流側(一次側)におけるアンモニアNの圧力(MPa)つまり式(1)における上流側圧力Pを検出して制御装置8に出力する。第1の温度計6は、上記上流側(一次側)におけるアンモニアNの温度(℃)つまり式(1)における上流側温度Pを検出して制御装置8に出力する。第2の圧力計7は、流量調節弁4の下流側(二次側)におけるアンモニアNの圧力(MPa)つまり式(1)における下流側圧力Pを検出して制御装置8に出力する。
ここで、本実施形態の気体燃料であるアンモニアNは、沸点が約−33℃であり、常温常圧で気体の無機化合物である。このような物性を有するアンモニアNは、常温(20℃)において約0.857MPa(8.46気圧)の加圧で液化するため輸送や貯留のコストが低く、また構成元素に炭素(C)を含まないので燃焼によって二酸化炭素(CO)を排出しない燃料として注目されている。
このようなアンモニアNは、一般的なガスタービンEの燃料に比べて蒸発潜熱が高いために、液体(液体燃料)として燃焼室に供給した場合には燃え難いので、気体(気体燃料)として燃焼室に供給することが好ましい。しかしながら、アンモニアNは、上述した物性を有しているが故に、気体燃料としてガスタービンEに供給する場合には、供給経路において圧力損失が局所的に発生する流量調節弁4の下流側(二次側)において再液化する可能性がある。
制御装置8は、燃料供給装置Aの全体動作を制御するものであり、内部メモリに予め記憶された制御プログラムに基づいて昇圧ポンプ2、加熱装置3及び流量調節弁4を自動制御するソフトウエア制御装置である。より詳細には、制御装置8は、上述した第1の圧力計5、第1の温度計6及び第2の圧力計7から入力された上流側圧力P、上流側温度T及び下流側圧力Pを制御量として受け入れ、内部メモリに予め記憶された流量調節弁4の特性情報及びアンモニアNの特性情報並びに外部から入力される要求流量に基づいて上記制御量を所定のアルゴリズムで処理することにより、昇圧ポンプ2、加熱装置3及び流量調節弁4の各操作量を演算する。
なお、この制御装置8は、上述した流量調節弁4の特性情報に加え、アンモニアNの特性情報をも予め記憶している。このアンモニアNの特性情報は、物質としてのアンモニアの飽和蒸気圧曲線、つまり温度と圧力とに応じたアンモニアの相状態(気相あるいは液相)を示すものである。
また、上記要求流量は燃料供給装置Aの外部から入力されるものであり、この外部とは例えばガスタービンEの動作を統括的に制御するエンジン制御装置である。燃料供給装置Aにおける制御装置8は、上位制御系であるエンジン制御装置から指示される要求流量に基づいてガスタービンEに供給するアンモニアN(気体燃料)の供給量を制御する。
なお、このような制御装置8と第1の圧力計5、第1の温度計6及び第2の圧力計7とは、外部から入力される要求流量に応じて、アンモニアN(気体燃料)が流量調節弁4の下流側で液化しないように流量調節弁4の上流側圧力、また必要に応じて上流側温度を調整した上で流量調節弁4の開度を設定する供給制御手段を構成している。すなわち、この用に構成された燃料供給装置Aは、アンモニアN(気体燃料)を流量調節弁4を介してガスタービンE(所定箇所)に供給する装置である。
次に、このような燃料供給装置Aの動作について、図2及び図3をも参照して詳しく説明する。なお、図2は、制御装置8が行うアンモニアNの供給制御処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態に係る燃料供給装置Aは、このフローチャートの処理手順に従って昇圧ポンプ2、加熱装置3及び流量調節弁4を自動制御する。
この燃料供給装置Aは、アンモニアNを気体燃料としてガスタービンEに供給するものであり、よってアンモニアNが液化しないようにアンモニアNの状態(圧力P及び温度T)に十分な余裕(圧力マージン及び温度マージン)が確保された状態でアンモニアNをガスタービンEに供給しなければならない。
そこで、制御装置8は、ガスタービンEに供給するアンモニアNの供給量(流量)について、現行の要求流量Qに対して次の要求流量Qn+1が入力されると(ステップS1)、当該要求流量に対応する流量調節弁4の開度つまり現行開度Kに代えて設定すべき次の開度Kn+1と当該開度Kn+1における下流側圧力P及び下流側温度Tを推定する(ステップS2)。なお、上記「n」は時刻を示す添え字である。
すなわち、制御装置8は、流量調節弁4の特性情報として予め記憶された開度特性に基づいて次の要求流量Qn+1に対応する流量調節弁4の次の開度Kn+1とCv値Mn+1とを特定する。また、制御装置8は、上記次のCv値Mn+1及び要求流量Qn+1並びに第1の圧力計5及び第1の温度計6から入力される上流側圧力P及び上流側温度Tを式(1)に代入することにより、次の要求流量Qn+1に対応する下流側圧力Pを特定する。さらに、制御装置8は、下流側圧力Pを制御情報として予め記憶している気体の圧力変化に伴う温度変化式に代入することにより、次の要求流量Qn+1に対応する下流側温度Tを特定する。
そして、制御装置8は、ステップS2の処理で特定した次の開度Kn+1が現行開度Kよりも小さいか否か、つまり流量調節弁4を閉じる方向に操作するか否かを判断する(ステップS3)。制御装置8は、このステップS3の判断が「Yes」の場合、流量調節弁4を次の開度Kn+1に操作した場合において流量調節弁4の下流側におけるアンモニアNの状態点とアンモニアNの飽和蒸気圧曲線Lとの距離Rを演算する(ステップS4)。すなわち、制御装置8は、図3に示すように、圧力Pと温度TとからなるアンモニアNの状態空間において、次の開度Kn+1に対応する下流側圧力P及び下流側温度Tによって決定される状態点Cn+1と飽和蒸気圧曲線Lとの最短距離を距離Rとして演算する。
そして、制御装置8は、上記距離Rに基づいて状態点Cn+1においてアンモニアNが液化する可能性があるか否かを判断する(ステップS5)。すなわち、制御装置8は、図3に示すように、状態点Cn+1が飽和蒸気圧曲線Lを境界線とするアンモニアNの「液体領域」あるいは「気体領域」の何れに位置するのかを上記距離Rに基づいて判断し、「液体領域」に位置する場合あるいは「気体領域」に位置するものの圧力マージンあるいは/及び温度マージンが十分ではない場合はアンモニアNが液化する可能性があると判断し、十分な圧力マージンあるいは/及び温度マージンを持った状態で「気体領域」に位置する場合にはアンモニアNが液化する可能性がないと判断する。
このステップS5の判断が「Yes」の場合、つまり状態点Cn+1でアンモニアNが液化する可能性がある場合、当該可能性を解消するためには昇圧ポンプ2の吐出圧つまり上流側圧力Pを減圧する必要がある。すなわち、図3に示すように、状態点Cn+1が「液体領域」に位置する場合は、一手法として上流側圧力Pを下げることにより下流側圧力Pを下げることによって、状態点Cn+1を現行の状態点Cと同様に「気体領域」に位置させることが可能となる。このような観点から、制御装置8は、現行の状態点Cを飽和蒸気圧曲線Lから遠ざけるための上流側圧力Pの変更値(圧力変更値P1a)を演算する(ステップS6)。
一方、上記ステップS3の判断が「No」の場合、つまり次の要求流量Qn+1が流量調節弁4を開ける方向の要求であった場合、制御装置8は、現行の上流側圧力Pが十分な圧力に設定されているか否かを判断する(ステップS7)。そして、制御装置8は、この判断が「Yes」の場合は、次の要求流量Qn+1に対応した開度n+1に流量調節弁4を操作する(ステップS14)。一方、制御装置8は、上記ステップS7の判断が「No」の場合は、上記ステップS6の処理を行うことにより、十分な圧力マージンあるいは/及び温度マージンを持った状態で「気体領域」に位置する状態点Cn+1に対応する上流側圧力Pの変更値(圧力変更値P1a)を演算する。
ここで、式(1)が示しているように、上流側圧力Pの変更(低下)は流量Qの変更(低下)を伴うので、上流側圧力Pを変更(低下)を補うように流量調節弁4の性能範囲内でCv値Mn+1を増加させる必要がある(第1の制約条件)。また、上述したように上流側圧力Pには下限値Pmin及び上限値Pmaxが設定されており、上流側圧力Pは、当該下限値Pmin及び上限値Pmaxによって規定される制限範囲を維持する必要がある(第2の制約条件)。
上流側圧力Pの圧力変更値P1aは、このような第1、第2の制約条件の下で決定する必要がある。例えば図3に示すように、上流側圧力Pを変更することによって下流側における現在の状態点Cが状態点C’に変化した場合、下流側における状態点Cn+1は状態点Cn+1’となる。この図3では、状態点Cn+1’が「液体領域」に位置するように記載されているが、飽和蒸気圧曲線Lに対する状態点Cの位置によっては状態点Cn+1’を「気体領域」に位置させることが可能である。
また、上流側圧力Pを圧力変更値P1aに変更しても、状態点Cn+1’が「液体領域」に位置する場合、アンモニアNの液化を回避するためにさらなる対応が必要になる。すなわち、上流側温度Tを上昇(昇温)させることにより下流側温度Tを上昇(昇温)させ、以って現在の状態点Cを飽和蒸気圧曲線Lから遠ざける必要がある。すなわち、図3に示すように、上流側圧力Pの降圧に加えて上流側温度Tを上昇させることにより、「液体領域」に位置する状態点Cn+1’を「気体領域」に位置する状態点Cn+1”に設定することが可能となる。
なお、上流側温度Tの上昇については、これに伴う流量Qの変更(低下)を補うように流量調節弁4の性能範囲内でCv値Mn+1を増加させる必要がある(第3の制約条件)。また、図1に示す各種機器の耐熱温度(機器耐熱温度)を越えない必要がある(第4の制約条件)。
さて、制御装置8は、上記ステップS6において、第1の制約条件を考慮して上流側圧力Pの圧力変更値P1aを演算する。そして、制御装置8は、圧力変更値P1aが第2の制約条件である制限範囲を満足するか否かを判断する(ステップS8)。そして、制御装置8は、このステップS7の判断が「Yes」の場合は、上記圧力変更値P1aを次の圧力設定値として確定させ(ステップS9)、一方、ステップS7の判断が「No」の場合には、圧力変更値P1aを制限範囲を満足するように修正し(ステップS10)、当該修正後の圧力変更値P1aを次の圧力設定値として確定させる(ステップS9)。
そして、制御装置8は、上記ステップS8〜S10の処理によって最終的に確定された圧力設定値に対応する状態点Cn+1’と飽和蒸気圧曲線Lとの距離Rを演算する(ステップS11)。そして、このステップS11で演算された距離Rに基づいて状態点Cn+1’においてアンモニアNが液化する可能性があるか否かを判断する(ステップS12)。そして、制御装置8は、このステップS12の判断が「No」の場合、昇圧ポンプ2を調整することにより上流側圧力Pを圧力変更値P1aに設定変更させ(ステップS13)、その上で流量調節弁4を要求流量Qn+1に対応する開度に調整させる(ステップS14)。
一方、上記ステップS12の判断が「Yes」であった場合、つまり上流側圧力Pを圧力変更値P1aに変更してもアンモニアNの液化を阻止できない場合、制御装置8は、上流側温度Tの変更値(温度変更値T1a)を演算する(ステップS15)。すなわち、制御装置8は、上述した第3の制約条件を考慮することにより温度変更値T1aを決定する。そして、制御装置8は、上記温度変更値T1aが第4の制約条件である機器耐熱温度を満足するか否かを判断する(ステップS16)。
そして、制御装置8は、このステップS16の判断が「Yes」の場合は、上記温度変更値T1aを次の温度設定値として確定させ(ステップS17)、一方、ステップS16の判断が「No」の場合には、機器耐熱温度を満足するように温度変更値T1aを修正し(ステップS18)、当該修正後の温度変更値T1aを次の温度設定値として確定させる(ステップS17)。そして、制御装置8は、このようなステップS17の処理の後に、アンモニアNが液化する可能性があるか否かを判断する(ステップS20)。
そして、制御装置8は、このステップS20の判断が「Yes」の場合、ステップS6の処理を繰り返すことにより、現在の状態点Cを飽和蒸気圧曲線Lからさらに遠ざける。一方、制御装置8は、このステップS20の判断が「No」の場合には、加熱装置3によるアンモニアNの加熱温度を上昇させることにより上流側温度Tを温度変更値T1aに設定変更させる(ステップS13)。
このような本実施形態によれば、アンモニアN(気体燃料)のガスタービンEへの供給に際して、上流側圧力Pあるいは必要に応じて上流側圧力P及び上流側温度Tを必要に応じて変更するので、アンモニアN(気体燃料)の液化(再液化)を防止することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では気体燃料としてアンモニアNを用いたが、本発明はこれに限定されない。本発明はアンモニアN以外の液体燃料にも適用可能である。
(2)上記実施形態では、アンモニアNが液化する可能性がある場合には、上流側圧力Pを優先的に調節したが、必要に応じて上流側温度Tを優先的に調節してもよい。また、上流側圧力Pあるいは上流側温度Tの何れか一方のみを調節してもよい。
(3)上記実施形態では、流量係数としてCv値を用いたが、本発明はこれに限定されない。必要に応じて有効断面積あるいはKv値等を用いてもよい。
A 燃料供給装置
E ガスタービン
N アンモニア(気体燃料)
1 アンモニア供給源
2 昇圧ポンプ
3 加熱装置
4 流量調節弁
5 第1の圧力計
6 第1の温度計
7 第2の圧力計
8 制御装置

Claims (4)

  1. 気体燃料を流量調節弁を介して所定箇所に供給する燃料供給装置であって、
    外部から入力される要求流量に応じて、前記気体燃料が前記流量調節弁の下流側で液化しないように前記流量調節弁の上流側圧力及び/または上流側温度を調整した上で、前記流量調節弁の開度を設定する供給制御手段を備えることを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記供給制御手段は、
    前記流量調節弁の上流側圧力を検出する第1の圧力計と、
    前記流量調節弁の上流側温度を検出する第1の温度計と、
    前記流量調節弁の下流側圧力を検出する第2の圧力計と、
    前記上流側圧力、前記上流側温度、前記下流側圧力、前記流量調節弁の流量係数及び前記気体燃料の飽和蒸気圧曲線に基づいて前記上流側圧力の変更値を設定する制御装置と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記供給制御手段は、前記上流側圧力に設定された所定の許容範囲内で前記気体燃料が前記流量調節弁の下流側で液化しないように前記上流側圧力の変更値を設定し、その上で前記変更値によって前記気体燃料の液化を阻止できない場合に、前記上流側温度を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記気体燃料はアンモニアであり、かつ前記所定箇所はガスタービンの燃焼室であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
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