JP2017174950A - ラジエータパネル、ラジエータ及び静止誘導機器 - Google Patents

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健斗 氏永
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昌弘 出口
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Abstract

【課題】隔膜式のコンサベータを用いた油冷却方式の静止誘導機器では、コンサベータ内のゴム幕による絶縁油と空気との遮断が十分でないため、絶縁油の劣化防止が十分とは言えなかった。
【解決手段】ラジエータパネル23は、絶縁油を流して当該絶縁油の熱を放出する放熱部233を有し、絶縁油がその放熱部233を流れるときに当該絶縁油の熱を放出する。ラジエータパネル23の放熱部233は、放熱部233の絶縁油が流れる油導部235の容積を変化させることができる容積可変部236を備え、その容積可変部236が、温度変化により絶縁油が膨張するのに応じて油導部235の容積を増大させ、絶縁油が縮小するのに応じて油導部235の容積を減少させる。これにより、油冷却方式の静止誘導機器のコンサベータを省略することができ、絶縁油の劣化防止効果を向上することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ラジエータパネル、そのラジエータパネルを用いたラジエータ及びそのラジエータを備えた静止誘導機器に関するものである。
従来、例えば、発電所や変電所に設置される大型の油入変圧器においては、鉄心やコイルで発生する熱を大気中に放出するラジエータが設けられている。ラジエータは、例えば、特許文献1に示されるように、一対の平行な管状のヘッダーと、一方のヘッダーと他方のヘッダーとの間に所定の間隔で配設され、両ヘッダーに連通する複数の油導を有する複数のラジエータパネルとで構成されている。
ラジエータは、例えば、変圧器のタンクの上部と下部に一対のヘッダーをそれぞれタンク内に連通させて取り付けられている。タンク内には絶縁油が充填されており、その絶縁油は、タンク、上側のヘッダー、複数のラジエータパネルの各油導及び下側のヘッダーを循環するようになっている。
絶縁油は、変圧器の鉄心やコイルで発生した熱を受熱する冷却媒体であり、ラジエータは、絶縁油が各ラジエータパネルの油導を流れるときに当該絶縁油の熱を大気中に放出する。
タンクに充填された絶縁油は、温度変化によって膨張と収縮を繰り返し、タンク及びラジエータ内の油量が変化する。このため、タンクには、温度変化による絶縁油の油量の変化を外気と遮断した状態で吸収するコンサベータという装置が取り付けられている。
コンサベータには開放式、窒素封入式、隔膜式などの種類があるが、大型の密封型変圧器には、一般に隔膜式コンサベータが用いられている。隔膜式コンサベータは、例えば、特許文献2の図2に示されるように、タンクに連通された筐体内に耐油性合成ゴム袋を入れて絶縁油の油面に浮かべたものである。コンサベータは、絶縁油の応動に応じて耐油性合成ゴム袋が膨れたり、潰れたりして絶縁油の体積変化を吸収する動作をする。
特開2009−123917号公報(図3,図4参照) 特開2008−249517号公報(図2参照)
隔膜式コンサベータを用いた油入変圧器では、コンサベータの配置スペースを考慮して設計する必要があるため、設計の自由度が阻害されるという問題がある。また、コンサベータを用いた大型の油入変圧器を発電所や変電所に設置する場合、解体した状態でコンサベータを現地(設置場所)に搬送し、現地でコンサベータと油入変圧器を組み立てる必要があり、組立作業の労力と時間を要するという問題もある。
さらに、隔膜式コンサベータに用いられる耐油性合成ゴム袋は、大気中の酸素や水分の絶縁油への浸透を完全に遮断できないので、コンサベータを用いる油入変圧器では絶縁油の劣化は避けられない。また、耐油性合成ゴム袋は、経年劣化により定期的に交換する必要があるため、コンサベータも含めて油入変圧器のメンテナンスコストが増大するという問題もある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、絶縁油の応動を吸収することができるラジエータパネル、そのラジエータパネルを用いたラジエータ及びそのラジエータを用いた静止誘導機器を提供することを目的とする。
本発明に係るラジエータパネルは、絶縁油を流して当該絶縁油の熱を放出する放熱部と、放熱部の容積を、絶縁油の膨張に応じて増大させ、絶縁油の収縮に応じて減少させる容積可変部と、を備えたラジエータパネルである。
本発明に係るラジエータパネルによれば、温度変化により絶縁油が膨張又は縮小をするのに応じて油導容積可変部が放熱部の容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動を吸収することができる。油冷却方式の電力機器のラジエータに本発明に係るラジエータパネルを用いることにより、コンサベータを省略することができる。
上記のラジエータパネルにおいて、容積可変部は、放熱部を構成する2枚の壁面の間隔を絶縁油の膨張又は収縮に応じて変化させることにより、放熱部の容積を、絶縁油の膨張に応じて増大させ、絶縁油の収縮に応じて減少させる構成にすることは好適である。
この構成によれば、絶縁油の膨張又は収縮に応じて容積可変部が2枚の壁面の間隔を変化させて放熱部の容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動を良好に吸収することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、容積可変部は、放熱部の絶縁油が流れる第1の方向と交差する第2の方向の両端を、2枚の壁面がそれぞれ面の法線方向に撓み可能に接合して成る可撓端部で構成することは好適である。
この構成によれば、絶縁油の膨張又は収縮に応じて2枚の壁面の可撓端部がパネル面の法線方向に変位して放熱部の容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動を良好に吸収することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、容積可変部は、放熱部の絶縁油が流れる第1の方向と交差する第2の方向の両端を、2枚の壁面の間隔方向に伸縮可能なバネ部材でそれぞれ接合して成る可撓端部で構成することは好適である。
この構成によれば、絶縁油の膨張又は収縮に応じて可撓端部のバネ部材の長さが変化して放熱部の容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動を良好に吸収することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、容積可変部は、放熱部の絶縁油が流れる第1の方向と交差する第2の方向の長さを絶縁油の膨張又は収縮に応じて変化させることにより、放熱部の容積を、絶縁油の膨張に応じて増大させ、前記絶縁油の収縮に応じて減少させる構成にすることは好適である。
この構成によれば、絶縁油の膨張又は収縮に応じて放熱部の第2の方向の長さ(幅寸法)が変化して放熱部の容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動を良好に吸収することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、容積可変部は、放熱部を構成する2枚の壁面にそれぞれ設けられた、第2の方向に伸縮可能な1又は2以上のバネ部材から成る可撓壁面部で構成することは好適である。
この構成によれば、絶縁油の膨張又は収縮に応じて2枚の壁面に設けられたバネ部材が伸縮して放熱部の容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動を良好に吸収することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、2枚の壁面は、それぞれ同一形状の波形の金属板からなり、バネ部材は、波形の金属板の山の部分に設けられている構成にすることは好適である。
この構成によれば、放熱部の壁面を構成する2枚の波形の金属板の山の部分にバネ部材を設けるので、幅方向の長さが変化可能な放熱部を容易に製作することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、バネ部材は、複数枚の板部材を蛇腹状に接続したベローズであることは好適である。
この構成によれば、バネ部材がベローズであるので、幅方向の長さが変化可能な密閉構造の放熱部を容易に製作することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、放熱部は、絶縁油を流す油導部と、その油導部に連通した容量可変の容器とを有し、容積可変部は、容器の容積を絶縁油の膨張又は収縮に応じて変化させることにより、放熱部の容積を、絶縁油の膨張に応じて増大させ、絶縁油の収縮に応じて減少させる構成にすることは好適である。
この構成によれば、絶縁油の膨張又は収縮に応じて容器の容積が変化して放熱部の容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動を良好に吸収することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、容器は、蛇腹構造の側面を備えたベローズ容器で構成されることは好適である。
この構成によれば、容器がベローズ容器で構成されるので、容積が変化可能な密閉構造の放熱部を容易に製作することができる。
また、上記のラジエータパネルにおいて、放熱部の素材は、ステンレス又はアルミニウムであることは好適である。
この構成によれば、放熱部が従来の鉄を用いた場合よりも撓み易いので、絶縁油の応動を好適に吸収することができる。また、鉄よりも錆にくいので、防錆塗装を省くことによりラジエータパネルの軽量化、コスト低減化を図ることができる。
本発明に係るラジエータは、上記の1又は2以上のラジエータパネルと、1又は2以上のラジエータパネルに絶縁油を流入する第1のヘッダーと、1又は2以上のラジエータパネルから絶縁油を流出する第2のヘッダーと、を備えたラジエータである。
本発明に係るラジエータによれば、温度変化により絶縁油が膨張又は縮小をするのに応じてラジエータパネルの放熱部の容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動を吸収することができる。油冷却方式の電力機器に本発明に係るラジエータを用いることにより、コンサベータを省略することができる。
本発明に係る静止誘導機器は、機器本体と絶縁油が収納されるタンクと、第1,第2のヘッダーによってタンクに接続される上記のラジエータと、を備えた静止誘導機器である。
本発明に係る静止誘導機器によれば、温度変化により絶縁油が膨張又は縮小をするのに応じてラジエータを構成するラジエータパネルの容積を増大又は減少させるので、絶縁油の応動をラジエータによって吸収することができる。油冷却方式の静止誘導機器に本発明に係るラジエータを用いることにより、コンサベータを省略することができる。また、コンサベータを用いないことにより、静止誘導機器の絶縁油の劣化を防止することができ、静止誘導機器の長寿命化を図ることができる。
本発明によるラジエータパネル等によれば、ラジエータのラジエータパネルによって絶縁油の応動を吸収することができるので、油冷却方式の静止誘導機器に使用されているコンサベータを省くことができる。これにより、静止誘導機器の絶縁油の劣化を防止することができ、静止誘導機器の長寿命化を図ることができる。
また、コンサベータを省略することにより、静止誘導機器の小型化、設計の自由度の向上、低コスト化などを図ることができる。
本発明に係るラジエータを用いた油入変圧器の構造の一例を示す図 同ラジエータの外観を示す斜視図 同ラジエータのラジエータパネルの第1の実施形態の構造を示す斜視図 同ラジエータのラジエータパネルの第1の実施形態の構造を示す図3のX−X線断面図 同ラジエータの第1の実施形態に係るラジエータパネルの放熱部の製作方法を説明するための図 同ラジエータの第1の実施形態に係るラジエータパネルにおける作用と効果を説明するための図 同ラジエータのラジエータパネルの第2の実施形態の構造を示す横断面図 同ラジエータのラジエータパネルの第2の実施形態に用いられる板バネ部材の構造を示す要部斜視図 同ラジエータの第2の実施形態に係るラジエータパネルの放熱部の製作方法を説明するための図 同ラジエータの第2の実施形態に係るラジエータパネルの変形例を示す要部断面図 同ラジエータの第2の実施形態に係るラジエータパネルにおける作用と効果を説明するための図 同ラジエータのラジエータパネルの第3の実施形態の構造を示す横断面図 同ラジエータに用いられる第3の実施形態に係るラジエータパネルのパネル面を製作するための部品の構成を示す図 同ラジエータの第3の実施形態に係るラジエータパネルにおける作用と効果を説明するための図 第4の実施形態に係るラジエータパネルを用いたラジエータの外観を示す正面図 第4の実施形態に係るラジエータパネルを用いたラジエータの外観を示す左側面図 第4の実施形態に係るラジエータパネルの構造を示す横断面図 第4の実施形態に係るラジエータパネルに用いられる容量可変の容器の構造を示す斜視図 第4の実施形態に係るラジエータパネルに用いられる容器の変形例の構造を示す横断面図 同ラジエータの第4の実施形態に係るラジエータパネルにおける作用と効果を説明するための図
以下、本発明に係るラジエータパネル及びそれを用いたラジエータの実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、本発明に係るラジエータを用いた静止誘導機器として、発電所や変電所に設置される油冷却方式の変圧器(油入変圧器)を例に説明する。実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
図1は、油入変圧器の構造の一例を示す図である。図2は、油入変圧器に取り付けられたラジエータの外観を示す斜視図である。なお、本発明は、ラジエータを構成するラジエータパネルの構造に特徴があるので、図1では、油入変圧器の基本的な構造を示している。
油入変圧器A(以下、単に「変圧器A」という。)は、例えば、直方体形状のタンク1と、タンク1の一側面(例えば、背面側の側面)に接続されたラジエータ2を備える。変圧器Aは、タンク1の下面に設けられたベース104によって地面に設置されている。
タンク1内には、変圧器Aの電気回路を構成する変圧器本体3が収納されるとともに、変圧器本体3で発生する熱の冷却と変圧器本体3の絶縁をするための絶縁油4が充填されている。変圧器本体3は、例えば、鉄心301と、その鉄心301のリムに巻回された低圧コイル(二次巻線)302と、低圧コイルの外側に同心状に巻回された高圧コイル(一次巻線)303と、タップ切換部304とを備えている。
タンク1の上面(蓋体)103には、例えば、3個の低圧ブッシング5と3個の高圧ブッシング6とが取り付けられている。3個の低圧ブッシング5は、低圧コイル302から引き出された3個の接続端子(図示省略)にそれぞれ接続されている。
高圧コイル303からは、一方端から接続端子(図示省略)が引き出され、他方の端部から複数個のタップ端子(図示省略)が引き出されている。3個の高圧ブッシング6の一方と高圧コイル303の複数個のタップ端子は、タップ切換部304に接続されている。タップ切換部304には、コモン端子と複数のタップ端子が設けられ、複数のタップ端子に高圧コイル303から引き出された複数個のタップ端子が接続されている。また、高圧ブッシング6の一方は、タップ切換部304のコモン端子に接続され、高圧ブッシング6の他方は、高圧コイル303から引き出された接続端子に接続されている。
なお、図1では、作図の関係で、低圧ブッシング5と高圧ブッシング6は、それぞれ1個しか描いていない。また、低圧ブッシング5及び高圧ブッシング6とタップ接続部304との間の配線図は、省略している。
タンク1の背面側の側面には、ラジエータ2の一対のヘッダー21,22を接続するための一対の接続部101,102が突設されている。接続部102は、タンク1の下部の所定の高さ位置h1に突設され、接続部101は、接続部102よりも寸法H1だけ上方の高さ位置h2に突設されている。接続部101と接続部102との間隔H1は、後述するラジエータ2のヘッダー21とヘッダー22との間隔H1(図3参照)に同じである。
なお、タンク1には、ラジエータ2が2個以上取り付けられる場合もあり、一対の接続部101,102は、タンク1に取り付けられるラジエータ2の個数に応じて複数対設けられる。図1では、作図の関係で、一対の接続部101,102を描いている。
接続部101,102は、例えば、同一の長さL1を有する、断面形状が円形の管体で、タンク1に連通するように取り付けられている。接続部101,102の先端には、それぞれ四角形のフランジ101A,102Aが設けられている。フランジ101A,102Aは、接続部101,102とラジエータ2のヘッダー21,22をそれぞれ連結するための部材である。接続部101,102の管体の大きさ(管の内径)は、ラジエータ2のヘッダー21,22と同一の大きさを有している。
絶縁油4には、例えば、日本工業規格(JIS C 2320)で規格化されている電気絶縁油が用いられている。絶縁油4には、例えば、鉱油系の第1種第2号絶縁油が使用されている。コンサベータを用いた油入変圧器では、周知のように、変圧器の運転に起因して絶縁油の温度が変化し、コンサベータの部分で絶縁油が外気との間で呼吸作用を行う。このとき、気密不良や油漏れなどがあると、絶縁油に空気中の酸素や水分が混入し、絶縁油の温度上昇も加わって絶縁油の酸化が促進され、絶縁油の絶縁特性が劣化する。
変圧器Aは、後述するように温度変化に起因する絶縁油4の応動量(膨張又は収縮により絶縁油4の体積が変動する量)をラジエータ2側で吸収する構成であるので、従来であれば、変圧器Aに取り付けられるコンサベータ7を省略した構造になっている。なお、変圧器Aにはコンサベータ7が取り付けられていないので、図1では、コンサベータ7を一点鎖線(仮想線)で描いている。
ラジエータ2は、一対のヘッダー21,22と、複数枚のラジエータパネル23とで構成される。複数枚のラジエータパネル23は、ラジエータ2のフィンに相当する部材である。ヘッダー21は、タンク1内の絶縁油4を複数枚のラジエータパネル23に導く機能(流入機能)を果たし、複数枚のラジエータパネル23は、絶縁油4の熱を大気中に放出する機能(放熱機能)を果たし、ヘッダー22は、複数枚のラジエータパネル23を通った絶縁油4をタンク1に導く機能(流出機能)を果たす。
ヘッダー21は、例えば、長さL2を有し、断面形状が円形の管体で構成されている。ヘッダー21は、先端が閉塞され、基端に四角形のフランジ21Aが設けられている。ラジエータパネル23の枚数をn枚とすると、ヘッダー21の側面には、長軸方向に所定の間隔dで中空部に連通するn個の溝が設けられている。ヘッダー21の各溝は、ラジエータパネル23を接合するための接合部に相当している。ヘッダー22は、ヘッダー21と同一の形状及び寸法を有している。以下、ヘッダー21とヘッダー22を区別するため、ヘッダー21を「油流入用ヘッダー21」と称し、ヘッダー22を「油流出用ヘッダー22」と称する。
ラジエータパネル23は、縦長長方形状の正面形状を有する板状のパネルで、内部に互いに連通する複数本の油導235A(図3,図4参照)が形成されている。複数本の油導235Aは、油流入用ヘッダー21から流入する絶縁油4を油流出用ヘッダー22側に導く(流す)ための通路である。
ラジエータパネル23の上部にはラジエータパネル23を油流入用ヘッダー21に取り付けるための上部取付部231(図2参照)が設けられ、ラジエータパネル23の下部にはラジエータパネル23を油流出用ヘッダー22に取り付けるための下部取付部232(図2参照)が設けられている。上部取付部231と下部取付部232は、同一の形状及び同一の構造を有している。上部取付部231と下部取付部232は、例えば、正面視で頂角が鈍角である二等辺三角形の形状を有し、先端(二等辺三角形の頂点に対応する位置)にそれぞれ油流入用ヘッダー21と油流出用ヘッダー22に取り付けるための半円形状の開口部(図2では見えていない。図3参照)が設けられている。ラジエータパネル23の複数本の油導235Aは、上部取付部231と下部取付部232の各開口部に繋がっている。
ラジエータ2は、例えば、n枚のラジエータパネル23を間隔dで一列に並べ、各ラジエータパネル23の上部取付部231の開口部を油流入用ヘッダー21の各接合部に溶接などで接合するととともに、各ラジエータパネル23の下部取付部232の開口部を油流出用ヘッダー22の各接合部に溶接などで接合して製作されている。
ラジエータ2のn枚のラジエータパネル23を一列に配列した部分(放熱機能を果たす部分)の、各ラジエータパネル23の長手方向の縁端が並ぶ面(以下、この面を「ラジエータ2の側面」という。)には、複数本の補強材24が各ラジエータパネル23を固定するように取り付けられている。これらの補強材24によりn枚のラジエータパネル23の配列位置が固定され、振動などで各ラジエータパネル23が動いてラジエータ2が損傷するのを防止している。
図2では、ラジエータ2の両側面に、各側面を上下方向に5分割するように水平に配置される6本の補強材24と、各分割領域の対角線上に配置される5本の補強材24とが取り付けられている。なお、補強材24の本数や配置は、図2の例に限定されるものではなく、ラジエータ2の型崩れを防止できるものであれば、任意の本数と配置を採用することができる。
ラジエータ2は、油流入用ヘッダー21のフランジ21Aとタンク1の接続部101のフランジ101Aを締結するとともに、油流出用ヘッダー22のフランジ22Aとタンク1の接続部102のフランジ102Aを締結してタンク1に接続されている。
ラジエータ2をタンク1に接続することにより、タンク1に対して接続部101及び油流入用ヘッダー21、複数枚のラジエータパネル23、油流出用ヘッダー22及び接続部102を通る循環経路(図1の矢印R参照)が形成され、変圧器Aの運転中は、タンク1内の絶縁油4がその循環経路Rで循環するようになる。
次に、本発明に係るラジエータパネル23の構造について、説明する。
ラジエータパネル23の上部取付部231と下部取付部232は、上述したように、ラジエータパネル23を油流入用ヘッダー21と油流出用ヘッダー22にそれぞれ取り付けるための部分であり、絶縁油4の放熱は、主として上部取付部231と下部取付部232の間の正面形状が縦長長方形の部分233(以下、「放熱部233」という。)で行われる。
ラジエータパネル23は、上部取付部231、下部取付部232及び放熱部233をそれぞれ製作し、放熱部233の一方端に上部取付部231と接続し、放熱部233の他方端に下部取付部232と接続して製作されている。
本発明に係るラジエータパネル23は、放熱部233の構造に特徴を有するので、以下では、ラジエータパネル23の放熱部233の構造及び機能について、詳細に説明する。
本発明に係るラジエータパネル23は、絶縁油4を流して当該絶縁油4の熱を放出する放熱部233を有し、絶縁油4がその放熱部233を流れるときに当該絶縁油4の熱を放出する板状のパネルである。本発明に係るラジエータパネル23は、温度変化による絶縁油4の膨張又は縮小に応じて放熱部233の容積を増大又は減少させる容積可変部を備えていることを特徴としている。本明細書においては、容積可変部は、3種類の方法によって放熱部233の容積を変化させる。
容積可変部により放熱部233の容積を変化させる第1の方法は、放熱部233を構成する2枚の壁面の間隔を絶縁油233の膨張又は収縮に応じて変化させる方法である。例えば、放熱部233の絶縁油4が流れる空間が(縦方向の長さH)×(横方向の長さW)×(厚み方向の長さD)の縦長低背の直方体形状である場合、第1の方法は、放熱部233の厚み方向の長さDを変化させて当該放熱部233の容積を変化させる方法である。
容積可変部により放熱部233の容積を変化させる第2の方法は、放熱部233の絶縁油4が流れる第1の方向(ラジエータパネル23の長手方向)と交差する第2の方向(ラジエータパネル23の短手方向)の長さ(以下、この長さを「ラジエータパネル23の幅寸法」と言う。)を絶縁油4の膨張又収縮に応じて変化させる方法である。第2の方法は、放熱部233の幅方向の長さWを変化させて当該放熱部233の容積を変化させる方法である。
容積可変部により放熱部233の容積を変化させる第3の方法は、放熱部233を、絶縁油4を流す油導部235(図17参照)とその油導部235に連通した容量可変の容器238A(図17参照)とを含む構成にし、容器238Aの容量を変化させて放熱部233の容量を変化させる方法である。
(第1の実施形態)
図3は、第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aの構造を示す斜視図、図4は、図3のX−X線断面図(以下、この断面図を「横断面図」という。)である。図5は、ラジエータパネル23Aの放熱部233の部分の製作方法を説明するための図である。
第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aは、容量可変部が第1の方法によって放熱部233の絶縁油4が流れる空間の容量を変化させるタイプである。以下、第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aの構造及び動作について、詳細に説明する。
ラジエータパネル23Aの放熱部233は、図5に示す手順で製作されている。まず、2枚の同一のサイズと同一の波形の形状を有する金属製のパネル面材233A,233Bを両パネル面材233A,233Bの山の部分Pと谷の部分Pが対向するように向かい合わせて配置する(図5(a))。次に、パネル面材233Aとパネル面材233Bの幅方向の両端Eを重ね合わせ(図5(b)、その両端部234を溶接などで接合する(図5(c))。
なお、図5に示す波形のパネル面材233A,233Bは、例えば、ステンレス又はアルミニウムなどの軽量で耐食性に優れたシート状の金属板から所定のサイズの縦長長方形の被加工板を切り出し、例えば、一対の金型を用いてその被加工板にプレス加工を施すことにより製作されている。パネル面材233A,233Bは、放熱部233の2枚の壁面を構成する部材に相当している。
図5に示すパネル面材233A,233Bの波形の形状は、山の部分Pを横長の台形状とし、谷の部分Pを山の部分Pよりも短い台形状としたものである。なお、山の部分Pを横長の長方形状とし、谷の部分Pを山の部分Pよりも短い長方形状としてもよい。
上記の方法で製作されたラジエータパネル23Aの放熱部233は、パネル面材233A,233Bの山の部分Pによって厚み方向の寸法が大きい第1の空間が形成され、谷の部分Pによって厚み方向の寸法が小さい第2の空間が形成されている。第1の空間は、放熱部233の空間のうち絶縁油4が主に流れる油導235Aに対応する空間であり、第2の空間は、隣接する油導235Aを連通する空間である。
第1の実施形態では、山の部分Pの形状を長方形状又は台形状にしているので、油導235Aの断面形状は、横長の長方形状又は台形状をなしている。油導235Aの断面形状は、横長の長方形状又は台形状に限定されるものではなく、任意の形状を採用することができる。
ラジエータパネル23Aの放熱部233は、図4に示すように、複数本の油導235Aを互いに連通させた構造を有するので、油流入用ヘッダー21から流入する絶縁油4は、放熱部233内の空間全体(以下、この空間を「油導部235」という。)を通って油流出用ヘッダー22に流出する。しかし、油導235Aの厚み方向の寸法d1は、連通する部分235B(以下、この部分を「連通部235B」という。)の厚み方向の寸法d2よりも大きいので、ラジエータパネル23Aの油導部235では、主として絶縁油4が油導235Aを流れる。
パネル面材233A,233Bの縁端Eから最初の山の部分Pまでの端部は、谷の面よりも僅かに内側(山と反対側)に傾斜している。このため、両パネル面材233A,233Bの長手方向の縁端Eを溶接して製作されたラジエータパネル23Aの放熱部233は、図4の端部拡大図に示すように、縁端234からそれに隣接する油導235Aまでの端部236の断面形状が微小な開き角θでV字状に開いた形状になっており、この端部236にも絶縁油4が浸透するようになっている。
なお、図4に示すラジエータパネル23Aでは、絶縁油4が膨張したり、縮小したりするのに応じて放熱部233の端部234が開いたり、閉じたりし易くするために、当該端部234の断面形状を微小角θでV字状に開いた形状としているが、V字状に開いていない形状にしてもよい。
ラジエータパネル23Aの放熱部233の端部236は、本発明に係る容積可変部に相当し、油導部235を流れる絶縁油4の温度変化により絶縁油4の体積が変化するのに応じて当該油導部235の容積を変化させる機能を有する。
次に、ラジエータパネル23Aの放熱部233の端部236(容積可変部)の作用と効果について、説明する。
タンク1に充填された絶縁油4は、変圧器Aの運転によるコイルや鉄心の発熱によって温度が上昇する。そして、絶縁油4の温度が上昇すると、タンク1、接続部101及びヘッダー21、複数枚のラジエータパネル23A、接続部102及びヘッダー22からなる循環経路Rに充填されている絶縁油4の体積が増大する(絶縁油4の膨張)。また、複数枚のラジエータパネル23Aにより絶縁油4の熱が放出され、絶縁油4の温度が低下すると、その温度の低下に応じて絶縁油4の体積が減少する(絶縁油4の収縮)。従って、変圧器Aの運転中は、絶縁油4の温度変化に応じて当該絶縁油4の体積が変化する。
ラジエータパネル23Aの端部236は、材料の金属板が鉄よりも柔らかいアルミニウムなどの材質で、しかも断面形状が微小な開き角θでV字状に開いた形状になっているので、従来のラジエータパネルよりもパネル面材233A,233Bがそれぞれパネルの厚み方向に撓み易い構造を有している。すなわち、ラジエータパネル23Aの放熱部233を構成する2枚の壁面は、放熱部233の端部236(容積可変部)によってパネルの厚み方向に変位し易くなっている。
ラジエータパネル23Aの油導部235は、図6(a)に示すように、油導部235を流れる絶縁油4によって外向きの力Fを受け、ラジエータパネル23Aのパネル面材233Aとパネル面材233Bの厚み方向における位置は、その力Fとバランスをする位置となる。温度の上昇に応じて絶縁油4が膨張すると、パネル面材233A,233Bが絶縁油4から受ける外向きの力Fが増大する。
ラジエータパネル23Aの端部236は、断面形状が微小の開き角θでV字状に開いた形状を有し、その開き角θが変化するように撓む構造を有しているので、パネル面材233A及びパネル面材233Bが力Fの増大に応じてそれぞれ外側に押されると、図6(b)に示すように、パネル面材233Aとパネル面材233Bの端部236がそれぞれ外側に撓む。これによりパネル面材233Aとパネル面材233Bが互いに離間する方向に変位して(図6(a)から(b)への変位参照)、ラジエータパネル23Aの油導部235の厚み方向の寸法がd1’(>d1)に増大する。すなわち、絶縁油4の膨張(体積の増大)に応じてラジエータパネル23Aの油導部235の容積が増大し、これにより絶縁油4の体積の増加がラジエータパネル23Aで吸収される。
一方、絶縁油4の体積が上昇した状態から温度の低下に応じて絶縁油4が収縮(体積が減少)すると、パネル面材233A,233Bが絶縁油4から受ける外向きの力Fが減少するので、ラジエータパネル23Aの端部236の復元力(開き角θを初期値に戻そうとする力)によってパネル面材233Aとパネル面材233Bの端部236がそれぞれ内側に撓む。これによりパネル面材233Aとパネル面材233Bが互いに近接する方向に変位して(図6(b)から(a)への変位参照)、ラジエータパネル23Aの油導部235の厚み方向の寸法がd1(<d1’)に減少する。すなわち、絶縁油4の体積の減少に応じてラジエータパネル23Aの油導部235の容積が減少し、これにより絶縁油4の体積の減少がラジエータパネル23Aで吸収される。
以上のように、第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aを用いたラジエータ2によれば、温度変化により絶縁油4が膨張又は縮小しても、ラジエータ2の各ラジエータパネル23Aのパネル面材233Aとパネル面材233Bをパネルの厚み方向に変位させて油導部235の容積を変化させ、これにより絶縁油4の体積の変化をラジエータ2で吸収することができる。
このため、変圧器Aにおいて、コンサベータを省くことができるので、コンサベータでの絶縁油4の絶縁特性などの劣化を低減することができ、絶縁油4の長寿命化を図ることができる。
また、コンサベータが不要になる分、変圧器Aの設計の自由度が向上するとともに、変圧器Aの小型化を図ることができる。また、現地で変圧器Aを設置する際の作業工数を減少することができ、変圧器Aの設置コストを低減することができる。また、ラジエータパネル23Aにステンレス鋼やアルミニウムなどの耐食性の高い素材を用いるので、鉄を用いる場合の防錆のための塗装を省くことができる。
また、第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aを用いたラジエータ2は、ラジエータパネル23Aの厚みd1(正確には、油導235Aの厚み方向の寸法)を変化させて絶縁油4の体積変化を吸収するものであり、絶縁油4の体積が変化してもラジエータ2の側面(図2参照)の形状に影響しないので、当該側面を補強材24によって補強することができる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bの構造を示す横断面図である。図7は、ラジエータパネル23Bの放熱部233を横断面図である。図8は、第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bに用いられる板バネ部材の構造を示す要部斜視図である。図9は、ラジエータパネル23Aの放熱部233の部分の製作方法を説明するための図である。
第2の実施形態に係るラジエータパネル23Aも、容量可変部が第1の方法によって放熱部233の絶縁油4が流れる空間の容量を変化させるタイプである。第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bは、第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aと同様に、ラジエータパネル23Bの幅方向における両端部236に容積可変部を設けたものであるが、容積可変部の構造が第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aと異なる。以下、第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bの構造及び動作について、詳細に説明する。
第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aは、ラジエータパネル23Aの端部236の断面形状を微小な開き角θでV字状に開いた形状にし、パネル面材233A,233Bの端部236がそれぞれパネルの厚み方向に撓み易い構造を有していた。第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bは、ラジエータパネル23Bの端部236に厚み方向に伸縮可能な蛇腹機構を設け、その蛇腹機構によってパネル面材233A,233Bをそれぞれパネルの厚み方向に変位可能にしたものである。
ラジエータパネル23Bの放熱部233の製造方法は、パネル面材233A,233Bの端部236の形状を除いて、上述した第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aの放熱部233の製造方法と基本的に同じである。従って、ここでは、パネル面材233A,233Bの端部236の形状の相違点を説明し、パネル面材233A,233Bの製造方法の説明は省略する。また、ラジエータパネル23Bの放熱部233の製造方法についても、パネル面材233A,233Bの端部236の形状の相違点に関係する部分についてのみ説明し、その他の説明は省略する。
第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aに用いるパネル面材233A,233Bは、ラジエータパネル23Aの端部236の断面形状が微小な開き角θでV字状に開いた形状となるために、縁端Eから最初の山の部分Pまでの端部236を谷の面よりも僅かに内側(山と反対側)に傾斜させていた。第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bに用いるパネル面材233A,233Bは、端部236が平坦で、谷の面よりも内側には傾斜していない。第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bでは、図7の端部拡大図に示すように、パネル面材233A,233Bの端部236を蛇腹状の板バネ部材237によって接続するからである。
板バネ部材237は、一対の帯状の金属板で構成されている。金属板には、例えば、耐食性とバネ性若しくは弾性を有するステンレス鋼やアルミニウム製の板が用いられている。板バネ部材237は、図8に示すように、ラジエータパネル23Bの放熱部233を構成するパネル面材233A,233Bと略同一の縦方向の長さH2を有し、パネル面材233A,233Bの端部236より僅かに短い幅w1を有している。なお、板バネ部材237の幅w1は、パネル面材233A,233Bの端部236と略同一の長さにしてもよい。板バネ部材237は、2枚の金属板の幅方向の一方の端部237Aを溶接などで接合したものであり、2枚の金属板の他方の端部237Bは開いたり、閉じたりできるように開放されている。
ラジエータパネル23Bの放熱部233は、以下のように製作される。まず、図9(a)に示すように、波形の形状を有するパネル面材233Bの幅方向の端部236にそれぞれ板バネ部材237を配置する。このとき、両板バネ部材237は、接続されている端部237Aがパネル面材233Bの内側となり、接続されていない端部237Bが233Bの縁端E側となるように配置する。
次に、図9(b)に示すように、パネル面材233Bの端部236を板バネ部材237の一方の金属板の端部237Bに溶接などで接合する。
次に、図9(c)に示すように、パネル面材233Bと同一のサイズと同一の波形形状を有するパネル面材233Aを両パネル面材233A,233Bの山の部分Pと谷の部分Pが対向するように向かい合わせ、両パネル面材233A,233Bの端部236にそれぞれ板バネ部材237がパネル面材233A,233Bに挟まれるように配置する。そして、パネル面材233Aの端部236を板バネ部材237の一方の金属板の端部237Bに溶接などで接合する。
このようにパネル面材233Aと、パネル面材233Bと、板バネ部材237とを接合することにより、ラジエータパネル23の両端部236には、図7の端部拡大図に示すように、パネルの厚み方向に伸縮可能な蛇腹機構が形成される。
第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bの両端部236は、板バネ部材237による蛇腹機構によってパネルの厚み方向に伸縮可能であるので、その蛇腹機構が本発明に係る容積可変部に相当している。
ところで、図7に示すラジエータパネル23Bは、パネル面材233Aとパネル面材233Bの幅方向の寸法が同一であるので、パネル面材233Aと板バネ部材237の一方の金属板との接合部J1と、パネル面材233Bと板バネ部材237の他方の金属板との接合部J2とのパネルの厚み方向における位置関係が互いに重なり合う関係になっている。この構造では、ラジエータパネル23Bを用いたラジエータ2の両側面を複数本の補強材24で補強しようとすると、ラジエータパネル23Bの接合部J1,J2のパネルの厚み方向の変位が補強材24によって阻害されることになる。
そこで、ラジエータパネル23Bの接合部J1と接合部J2のパネルの厚み方向の変位を阻害することなく、ラジエータパネル23Bの両側面を補強材24によって補強するために、例えば、ラジエータパネル23Bの横断面の構造を図10に示す構造にするとよい。
図10に示すラジエータパネル23B’は、パネル面材233Bの端部236の長さw2’をパネル面材233Aの端部236の長さw2よりも長くし、板バネ部材237の一方の金属板の幅寸法w1’を板バネ部材237の他方の金属板の幅寸法w1よりも長くしたものである。
パネル面材233Bの端部236の長さw2’及び板バネ部材237の一方の金属板の幅寸法w1’をパネル面材233Bの端部236の長さw2及び板バネ部材237の他方の金属板の幅寸法w1よりも長くすることにより、ラジエータパネル23B’の接合部J1と接合部J2のパネルの厚み方向における位置関係は、パネルの幅方向において接合部J1が接合部J2よりも外側に食み出る位置関係となる。従って、図10に示すように、接合部J1の先端を補強材24に当接させ、接合部J1の外側の面を当該補強材24から突設させた接合片24Aに接合することにより、ラジエータパネル23Bの接合部J2のパネルの厚み方向の変位を阻害することなく、ラジエータパネル23Bの両側面を補強材24によって補強することができる。
次に、ラジエータパネル23Bの放熱部233の端部236(容積可変部)の作用と効果について、説明する。
ラジエータパネル23Bは、端部236にパネル面材233Aとパネル面材233Bを板バネ部材237で接続した蛇腹機構を設けることによって、パネル面材233Aとパネル面材233Bがパネルの厚み方向に伸縮可能な構造となっている。従って、ラジエータパネル23Bのパネル面材233A,233Bは、第1の実施形態のラジエータパネル23Aと同様に、従来のラジエータパネルよりもそれぞれパネルの厚み方向に変位し易い構造となっている。
温度の上昇に応じて絶縁油4の体積が増大すると、絶縁油4からパネル面材233A及びパネル面材233Bに作用する力Fが増大する。力Fが増大すると、図11に示すように、パネル面材233Aとパネル面材233Bの両端部236がそれぞれパネル面に対して外側に変位し、この変位に応じてラジエータパネル23Bの端部236の蛇腹機構が伸長する。すなわち、蛇腹機構のパネル面材233A、板バネ部材237及びパネル面材233Bを折り返すように接続した部分K(以下、「折返部K」という。)がそれぞれ開くようになる(図11(a)から(b)への変位参照)。
ラジエータパネル23Bの端部236の蛇腹機構が伸長することによりパネル面材233Aとパネル面材233Bとの間の幅寸法d1がd1’(>d1)に増大して、ラジエータパネル23Bの油導部235の容積が増大する。第2の実施形態でも、絶縁油4の体積の増大に応じてラジエータパネル23Bの油導部235の容積が増大するので、これにより絶縁油4の体積の増加がラジエータパネル23Bで吸収される。
一方、絶縁油4の体積が上昇した状態から温度の低下に応じて絶縁油4の体積が減少すると、パネル面材233A,233Bが絶縁油4から受ける力Fが減少する。力Fが減少すると、ラジエータパネル23Bの端部236の板バネ部材237の復元力(蛇腹機構の収縮力)によってパネル面材233Aの端部236とパネル面材233Bの端部236がそれぞれ内側に引き寄せられる。これによりパネル面材233Aとパネル面材233Bが互いに近接する方向に変位して(図11(b)から(a)への変位参照)、ラジエータパネル23Aの油導部235の厚み方向の寸法がd1(<d1’)に減少する。すなわち、絶縁油4の体積の減少に応じてラジエータパネル23Bの油導部235の容積が減少し、これにより絶縁油4の体積の減少がラジエータパネル23Bで吸収される。
以上のように、第2の実施形態に係るラジエータパネル23B,23B’においても、上述した第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aと同様の効果を得ることができる。また、第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bの蛇腹機構は、第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aよりもパネル面材233A,233Bのパネルの厚み方向の変位量を大きくできるので、絶縁油4の膨張又は収縮による体積の変動量が大きい場合にも好適に対応することができる。
なお、図8に示す板バネ部材237は、2枚のバネ性を有する金属板を接続したタイプ(金属板を折り返すように接続する折返点Kが1個のタイプ)だったが、複数枚のバネ性を有する金属板をジクザクに接続した複数個の折返点Kを有するタイプであってもよい。また、板バネ部材237は、複数枚の金属板を溶接などで接合して製作していたが、1枚の金属板を折曲加工によって蛇腹状に折り畳んで製作したものでもよい。
(第3の実施形態)
図12は、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cの構造を示す横断面図である。図12は、ラジエータパネル23Cの放熱部233を横断面図である。図13は、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cのパネル面を製作するための部品の構成を示す図である。図14は、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cにおける作用と効果を説明するための図である。
第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cは、容量可変部が第2の方法によって放熱部233の絶縁油4が流れる空間の容量を変化させるタイプである。以下、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Aの構造及び動作について、詳細に説明する。
第2の実施形態に係るラジエータパネル23B,23B’は、ラジエータパネル23Bの端部236に設けた蛇腹機構によってパネル面材233A,233Bをそれぞれパネルの厚み方向に変位可能にしたものであるが、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cは、パネル面材233Aとパネル面材233Bにそれぞれ1又は2以上の蛇腹機構を設け、その蛇腹機構によってラジエータパネル23Cの幅寸法を変化可能にしたものである。
ラジエータパネル23Cの放熱部233は、図12に示すように、複数本の油導235Aの一部に横方向に伸縮可能な蛇腹機構が設けられている。図12の例では、ラジエータパネル23Cの幅方向の両端部にある6本の油導235Aの部分にそれぞれ蛇腹機構が設けられている。図12の例では、複数本の油導235Aの一部に蛇腹機構が設けているが、全ての油導235Aに蛇腹機構を設けてもよく、1本の油導235Aに蛇腹機構を設けてもよい。
ラジエータパネル23Cの蛇腹機構は、第2の実施形態のラジエータパネル23B,23B’の蛇腹機構と同様に、板バネ部材237’が用いられている。第2の実施形態のラジエータパネル23B,23B’では、折返部Kが1個の板バネ部材237を用いていたが、ラジエータパネル23Cでは、折返部Kが2個の板バネ部材237’を用いている点が異なる。なお、第3の実施形態でも板バネ部材237’の折返部Kの数は2個に限定されるものではない。第3の実施形態のラジエータパネル23Cの蛇腹機構に、折返部Kが1個の板バネ部材237を用いてもよく、折返部Kが3個以上の板バネ部材を用いてもよい。
ラジエータパネル23Cの放熱部233は、両端部の6個の油導235Aに対応する山の部分Pにそれぞれ蛇腹機構が設けられたパネル面材233A’とそのパネル面材233A’と同一形状のパネル面材233B’を、両パネル面材233A’,233B’の山の部分Pと谷の部分Pが対向するように向かい合わせ、両パネル面材233A’,233B’の幅方向の縁端Eを溶接などで接合することにより製作されている。
パネル面材233A’は、両端から3つ目までの各山の部分P(油導235Aを形成する部分)の略中央にそれぞれ板バネ部材237’による蛇腹機構が設けられた構造を有しているので、図13(a)〜(d)に示すように、3種類の部品C1,C2,C3と、これらの部品C1,C2,C3を連結する板バネ部材237’とで構成されている。
部品C1は、パネル面材233A’の端から1つ目の山の部分P(油導235Aを形成する部分)の略中央までの部分に相当する部品である。部品C2は、パネル面材233A’の隣り合う2つの山の部分Pで挟まれた部分であって、一方の山の部分Pの略中央から他方の山の部分Pの略中央までの部分に相当する部品である。部品C3は、パネル面材233A’の中央の複数個の山の部分Pが連なる部分であって、一方端側の山の部分Pの略中央から他方端側の山の部分Pの略中央までの部分に相当する部品である。
そして、図12の例では、パネル面材233A’,233B’は、2個の部品C1と、4個の部品C2と、1個の部品C3と、6個の板バネ部材237’で構成されている。
部品C1,C2,C3は、縦方向の長さH1を有する帯状の金属板を横断面の形状が所定の形状となるように折り曲げて製作されている。部品C1,C2,C3は、金属板に折曲加工若しくは金型を用いたプレス加工を施して製作される。
部品C1は、金属板の幅方向の中間部に傾斜部を設けて一方の端部と他方の端部を段違いにし、更に一方の端部の先端を内側に垂直に屈曲させた横断面の形状を有している。部品C1の他方の端部C1−bは、パネル面材233A’の端部236となる部分であり、部品C1の一方の端部は、パネル面材233A’の端部236に続く1つ目の山の部分Pを構成する部分である。また、部品C1の一方の端部の先端を内側に垂直に屈曲させた部分C1−aは、板バネ部材237’を接続するための接続部である。
接続部C1-aの長さd3は、板バネ部材237’の幅方向の寸法w1と略同一であり、金属板を段違いに成形した一方の端部の面と他方の端部の面の間の寸法d4よりも短く設定されている。これは、図12の例では、パネル面材233A’,233B’の板バネ部材237’を設ける位置を山の部分Pの略中央にしているため、パネル面材233A’とパネル面材233B’を向かい合わせて接合したとき、パネル面材233A’側の板バネ部材237’とパネル面材233B’側の板バネ部材237’とが干渉しないようにするためである。
パネル面材233A’とパネル面材233B’を向かい合わせて接合したとき、パネル面材233A’側の板バネ部材237’とパネル面材233B’側の板バネ部材237’とが干渉しないように、例えば、パネル面材233A’の板バネ部材237’を設ける位置を山の部分Pの中央よりも右寄り(又は左寄り)にし、パネル面材233B’の板バネ部材237’を設ける位置を山の部分Pの中央よりも左寄り(又は右寄り)にするのであれば、接続部C1-aの長さd3を寸法d4以上に長くしてもよい。
部品C2は、金属板の幅方向の中央部を台形状に凹ませるとともに、両側の先端部を内側に垂直に屈曲させた横断面の形状を有する。部品C2の横断面の形状は、幅方向に左右対称の形状になっている。部品C1の中央部に形成された凹部は、パネル面材233A’の谷の部分P(連通部235Bを形成する部分)となる部分であり、両側の端部は、それぞれパネル面材233A’の山の部分P(油導235Aを形成する部分)の右半分又は左半分となる部分である。
また、部品C2の両端部の先端を内側に垂直に屈曲させた部分C2−aは、板バネ部材237’を接続するための接続部である。接続部C2−aの形状及びサイズは、部品C1の接続部C1−aと同一である。
部品C3は、金属板を幅方向に所定の数だけ台形状の凹凸を形成し、両側の先端部を内側に垂直に屈曲させた横断面の形状を有する。部品C3の横断面の形状は、幅方向に左右対称の形状になっている。部品C3に形成された凸部は、パネル面材233A’の山の部分P(油導235Aを形成する部分)となる部分であり、部品C3に形成された凹部は、パネル面材233A’の谷の部分P(連通部235Bを形成する部分)となる部分である。また、部品C3の両側の端部は、それぞれパネル面材233A’の山の部分P(油導235Aを形成する部分)の右半分又は左半分となる部分である。
また、部品C3の両端部の先端を内側に垂直に屈曲させた部分C3−aは、板バネ部材237’を接続するための接続部である。接続部C3−aの形状及びサイズは、部品C1,C2の接続部C1−a,C2−aと同一である。
板バネ部材237’は、図13(d)に示すように、第1の実施形態に係る板バネ部材237を2個並べ、両板バネ部材237の内側の金属板の先端部を互いに接合したものである。
パネル面材233A’は、2個の部品C1、4個の部品C2、1個の部品C3を、幅方向にC1、C2、C2、C3、C2、C2、C1の順に配列し、各部品間を板バネ部材237’で連結させるように接続して製作されている。部品C1と物品C2は、部品C1の接続部C1−aと物品C2の接続部C2−aの間に板バネ部材237’を配置し、板バネ部材237’の両外側の両外側の金属板の開放されている端部をそれぞれ接続部C1−aの先端部と接続部C2−aの先端部にそれぞれ接合して連結される。2つの物品C2同士と、部品C2と物品C3も同様の方法で、板バネ部材237’により連結されている。
部品C1と部品C2の連結部は、互いに接続された部品C1の接続部C1-a、板バネ部材237’及び部品C2の接続部C2-aによってパネル面材233A’の幅方向に伸縮可能な蛇腹構造になっている。2つの部品C2同士の連結部も互いに接続された2つの部品C2の接続部C2-aとバネ部材237’によってパネル面材233A’の幅方向に伸縮可能な蛇腹構造になっている。また、部品C3と部品C2の連結部も互いに接続された部品C3の接続部C3-a、板バネ部材237’及び部品C2の接続部C2-aによってパネル面材233A’の幅方向に伸縮可能な蛇腹構造になっている。
パネル面材233B’は、パネル面材233A’と同一の形状及びサイズを有しており、上述したパネル面材233A’の同様の方法で製作されている。
次に、ラジエータパネル23Cの放熱部233の容積可変部の作用と効果について、説明する。
ラジエータパネル23Cのパネル面材233A’,233B’の板バネ部材237’で連結した部分は、パネルの幅方向に伸縮可能な蛇腹構造となっているので、従来のラジエータパネルよりもラジエータパネル23Cの形状が幅方向に変形可能な構造となっている。
ラジエータパネル23Cの油導部235は、図14(a)に示すように、油導部235を流れる絶縁油4によって外向きの力Fを受けている。また、この力Fは、パネル面材233A’,233B’の連結部では、板バネ部材237’を伸縮させる方向に作用している。
温度の上昇に応じて絶縁油4の体積が増大すると、絶縁油4からパネル面材233A’及びパネル面材233B’に作用する力Fが増大する。力Fが増大すると、図14(b)に示すように、ラジエータパネル23Cの幅方向の両端部236がそれぞれ幅方向の外側に押され、ラジエータパネル23Cの6個の板バネ部材237’がそれぞれ伸長する。6個の板バネ部材237’の伸長によりラジエータパネル23Cの幅方向の寸法W1がW1’(>W1)に増大するので、ラジエータパネル23Cの油導部235の容積が増大する。
なお、絶縁油4の体積が増大により、ラジエータパネル23Cのパネル面材233A’,233B’は、それぞれパネルの厚み方向の外側にも変位しようとするが、板バネ部材237’の伸長により絶縁油4の体積増大が吸収されるので、パネル面材233A’,233B’はパネルの厚み方向の外側には殆ど変位しない。従って、ラジエータパネル23Cの厚み方向の寸法d1は、殆ど変化しない。
一方、絶縁油4の体積が上昇した状態から温度の低下に応じて絶縁油4の体積が減少すると、パネル面材233A’,233B’が絶縁油4から受ける力Fが減少する。力Fが減少すると、ラジエータパネル23Cの板バネ部材237’の復元力(蛇腹機構の収縮力)によってラジエータパネル23Cの幅方向の寸法W1’が短くなり(図14の(b)から(a)への変位参照)、ラジエータパネル23Cの油導部235の容積が減少する。絶縁油4の体積の減少に応じてラジエータパネル23Cの油導部235の容積が減少するので、これにより絶縁油4の体積の減少がラジエータパネル23Bで吸収される。
以上のように、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cにおいても、上述した第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aと同様の効果を得ることができる。また、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cは、変圧器Aの機種によって絶縁油4の応動量が異なる場合でも、板バネ部材237’の数や蛇腹構造の蛇腹数を調整することによって絶縁油4の応動量に応じた好適なラジエータパネル23Cを製作することができる。
また、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cは、温度変化による絶縁油4の体積が変動してもラジエータパネル23Cの厚み方向の寸法d1は殆ど変化しないので、複数枚のラジエータパネル23Cをコンパクトに配列してヘッダー21,22に接続することができる。
また、第3の実施形態に係るラジエータパネル23Cは、温度変化による絶縁油4の体積の変動に応じてラジエータパネル23Cの幅方向の寸法W1を板バネ部材237’によって変化させるので、ラジエータ2の側面(図2参照)は、絶縁油4の体積の変動に応じて当該側面に対して垂直方向に変位する。しかし、ラジエータ2の複数枚のラジエータパネル23Cは、略同一の変化量で幅方向の寸法W1が変化するので、補強材24によってラジエータ2の側面を補強することができる。
(第4の実施形態)
図15は、第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dを用いたラジエータ2’の概観を示す正面図、図16は、同ラジエータ2’の外観を示す左側面図である。図17は、第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dの放熱部233の容器が設けられた部分を横方向に切断した断面図(図15のY−Y線断面図)である。図18は、容器内の深さが可変の蛇腹状の容器の構造を示す斜視図である
第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dは、容量可変部が第3の方法によって放熱部233の絶縁油4が流れる空間の容量を変化させるタイプである。以下、第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dの構造及び動作について、詳細に説明する。
ラジエータパネル23Dは、一方のパネル面(ラジエータ2が組み立てられたとき、外側となる面)に油導部235に連通した1又は2以上の金属性ベローズで作られた容器を取り付けたもので、絶縁油4の体積が変化するのに応じてその容器の容積を変化させて当該絶縁油4の応動を吸収するようにしたものである。
第1乃至第3の実施形態に係るラジエータパネル23A,23B,23B’,23Cは、ラジエータ2の複数枚のラジエータパネル23に適用可能であるが、第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dは、ラジエータ2の複数枚のラジエータパネル23のうち、変圧器Aに最も近い側に配列されるラジエータパネル23又は変圧器Aから最も遠い側に配置されるラジエータパネル23に適用される。図16は、変圧器Aから最も遠い側(ラジエータ2’の最も外側)に配置されるラジエータパネル23にラジエータパネル23Dを適用した例である。図16において、ヘッダー21,22のフランジ21A,22A側の端部を延ばして変圧器Aとラジエータ2’の間のスペースを確保し、変圧器Aに最も近い側(ラジエータ2’の最も内側)に配置されるラジエータパネル23にもラジエータパネル23Dを適用してもよい。
第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dは、放熱部233と、2個の容積可変部238とで構成される。ラジエータパネル23Dの放熱部233を構成するパネル面材233B’は、第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bの放熱部233を構成するパネル面材233B(図7参照)と同一の波形形状とサイズを有している。一方、ラジエータパネル23Dの放熱部233を構成するパネル面材233A’は、第2の実施形態に係るラジエータパネル23Bの放熱部233を構成するパネル面材233A(図7参照)と同一のサイズを有しているが、波形形状がパネル面材233Aとは異なっている。
パネル面材233Aの波形形状は、同一の幅を有する複数個の山の部分Pを一定の間隔(谷の部分Pの幅)でパネル面の幅方向に形成した波形であるが、パネル面材233A’の波形形状は、パネル面の幅方向の両端部にだけ複数個の山の部分Pが一定の間隔(谷の部分Pの幅)で形成され、中央部には両端部の山の部分Pよりも幅の長い山の部分P’が1個だけ形成されている。そして、その山の部分P’のパネルの長さ方向における所定の位置(容積可変部238が取り付けられる位置)には2個の穴2331が穿設されている。
パネル面材233A’、パネル面材233Bの素材及びその製造方法は、上述した第1,第2の実施形態に係るラジエータパネル23A,23Bのパネル面材233A,パネル面材233Bと基本的に同じであるので、その説明は省略する。また、パネル面材233A’とパネル面材233Bの両端部236を溶接などで接合してラジエータパネル23Dの放熱部233を製造する方法も上述した第1,第2の実施形態に係るラジエータパネル23A,23Bの放熱部233を製造する方法と基本的に同じであるので、その説明は省略する。
容積可変部238は、蛇腹構造によって深さ方向(又は高さ方向)に伸縮可能な金属製の容器238Aとその容器238Aを蔽う金属製の保護容器238Bとで構成されている。容器238Aは、例えば、金属製ベローズによって製作されている。容器238A(以下、「ベローズ容器」という。)の断面形状は、円形でもよく、矩形や多角形でもよい。ベローズ容器238Aと保護容器238Bは、例えば、ステンレス又はアルミニウムなどの軽量で耐食性に優れた金属が用いられている。
ベローズ容器238Aは、図17,18に示すように、一方端が開放され、他方端が密閉されている。また、ベローズ容器238Aは、側面が蛇腹構造になっており、高さ方向に伸縮可能になっている。ベローズ容器238Aは、パネル面材233A’の穴2331が設けられた位置に、開放端が当該穴2331に連通するように位置決めをしてパネル面材233A’に接合されている。この接合構造により、パネル面材233A’穴2331は、ベローズ容器238Aによって密閉されている。
保護容器238Bは、ベローズ容器238Aが収納可能な空間を有する筒状の容器であり、一方端が開放され、他方端が密閉されている。保護容器238Bは、パネル面材233A’にベローズ容器238Aを接合した後、パネル面材233A’のベローズ容器238Aを蔽う位置に位置決めしてパネル面材233A’に接合されている。
なお、図17では、図示を省略しているが、保護容器238Bには吸湿呼吸器が取り付けられており、この吸湿呼吸器を介して乾燥した空気が保護容器238Bに出入りするようになっている。
ところで、図17に示す容積可変部238の構成では、ベローズ容器238Aが深さ方向(高さ方向)に伸縮動作をした際、長軸M(図18参照)に対して回転する方向に捻じれる動作をする恐れがある。ベローズ容器238Aの捩れる動作を防止するため、例えば、図19に示すように、ベローズ容器238Aと保護容器238Bにベローズ容器238Aの伸縮動作をガイドするガイド機構239を設けるとよい。
図19に示すガイド機構239は、ベローズ容器238A側に設けられたガイド棒239Aと、保護容器238B側に設けられた、ガイド棒239Aの移動をガイドするガイド溝239Bとで構成される。
例えば、ベローズ容器238Aの断面形状を直径D1の円形とし、保護容器238Bの断面形状を直径D2(>D1)の円形とすると、ガイド棒239Aは、D1よりも長く、D2より僅かに短い長さD3を有する棒部材からなる。ガイド棒239Aは丸棒部材でもよく、角棒部材でもよく、板状の部材でもよい。ガイド棒239Aは、ベローズ容器238Aの密閉された端面2381(図19では上側の面)に、ガイド棒239Aの両端が当該ベローズ容器238Aの側面よりも外側に延びるように設けられている。
一方、ガイド溝239Bは、保護容器238Bの内周面のガイド棒239Aの両端が対向する位置に2個設けられている。2個のガイド溝239Bは、保護容器238Bの深さ方向(高さ方向)に垂直に設けられている。そして、ガイド棒239Aの両端は、それぞれ対向する位置のガイド溝239Bに嵌入されている。
図19に示すガイド機構239によれば、ベローズ容器238Aが深さ方向(図19では高さ方向)に伸縮動作をすると、その伸縮動作に応じてガイド棒239Aがガイド溝239Bに沿って移動する。伸縮動作のときにベローズ容器238Aに回転方向の力が作用しても、ガイド棒239Aが嵌入しているガイド溝239Bがベローズ容器238Aの周方向の回転を規制するので、ベローズ容器238Aの捩り動作を防止することができる。
図19の例では、ベローズ容器238Aにガイド棒239Aが1本だけ設けているが、ガイド棒239Aの数は、2本以上であってもよい。また、図19の例では、ベローズ容器238Aから保護容器238Bの内側面に向けてガイド棒239Aの両端部を延ばし、その両端部でベローズ容器238Aの伸縮動作をガイドしている。すなわち、ベローズ容器238Aの伸縮動作を2つのガイド部材でガイドしている。ガイド棒239Aの長さD3を短くして、ガイド棒239Aの一方の端部だけを保護容器238Bの内側面に延ばし、その端部だけでベローズ容器238Aの伸縮動作をガイドするようにしてもよい。すなわち、ベローズ容器238Aの伸縮動作を1つのガイド部材でガイドするようにしてもよい。
次に、ラジエータパネル23Dの容積可変部238の作用と効果について、説明する。
循環経路Rを循環する絶縁油4は、ラジエータパネル23Dにおいては、放熱部233の油導部235と2つの容積可変部238のベローズ容器238Aの空間に充填されている。温度の上昇に応じて絶縁油4の体積が増大すると、絶縁油4からベローズ容器238Aの内面に作用する力Fが増大する。ベローズ容器238Aは、側面の蛇腹構造によって深さ方向(図20では高さ方向)に伸縮可能であるので、ベローズ容器238Aを密閉している端面2381に作用している力Fが増大すると、図20(b)に示すように、その力Fによって端面2381が上方に押し上げられ、ベローズ容器238Aの蛇腹構造の側面の長さh3が伸長する。
ベローズ容器238Aの側面の長さh3が長さh3’(>h3)に伸長することにより当該ベローズ容器238Aの容積が増大し、絶縁油4の体積の増加がベローズ容器238A(容積可変部238)で吸収される(図20の(a)から(b)への変位参照)。
一方、絶縁油4の体積が上昇した状態から温度の低下に応じて絶縁油4の体積が減少すると、ベローズ容器238Aを密閉している端面2381に作用している力Fが減少する。力Fが減少すると、ベローズ容器238Aの側面の復元力(蛇腹構造の収縮力)によって端面2381が下方に押し下げられ、ベローズ容器238Aの側面の長さh3’が縮小する。これによりベローズ容器238Aの容積が減少して絶縁油4の体積の減少が当該ベローズ容器238Aで吸収される(図20の(b)から(a)への変位参照)。
以上のように、第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dにおいても、上述した第1の実施形態に係るラジエータパネル23Aと同様の効果を得ることができる。また、第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dは、変圧器Aの機種によって絶縁油4の応動量が異なる場合でも、容積可変部238(特にベローズ容器238A)の大きさや個数を調整することにより、絶縁油4の体積の変動量に応じた好適なラジエータパネル23Dを製作することができる。
また、第4の実施形態に係るラジエータパネル23Dは、絶縁油4の体積が変動してもラジエータパネル23Dの放熱部233の形状は殆ど変化しないので、ヘッダー21,22に取り付けられている他のラジエータパネル23とともに補強材24で補強することができる。
なお、油導容積可変部238のベローズ容器238Aの錆びを防止するために、保護容器238Bの外部に吸湿呼吸器(シリカゲル・ブリーザ)などを設けるとよい。
以上、説明したように、本発明に係るラジエータパネル23は、容積可変部を備え、絶縁油4が温度変化に応動してその体積が変化するのに応じて容積可変部がラジエータパネル23の油導部235の容積を変化させて絶縁油4の応動を吸収することができる。従って、本発明に係るラジエータパネル23を用いたラジエータ2によって油入変圧器Aの絶縁油4を冷却するようにすれば、絶縁油4の応動を吸収するためのコンサベータを省略することができる。
コンサベータが不要になるので、コンサベータの耐油性合成ゴム袋の劣化に基づく絶縁油4の劣化を防止することができ、油入変圧器Aの長寿命化を図ることができる。また、油入変圧器Aにおいては、コンサベータが不要になる分、油入変圧器Aの設計の自由度が向上し、油入変圧器Aの小型化を図ることができる。さらに、油入変圧器Aを設置現場で組み立てる構成では、部品点数が減少する分、部品の輸送が容易になるとともに、組立作業の労力を低減することができる。
なお、上記の実施形態では、本発明に係るラジエータ2を油入変圧器Aに用いた場合を例に説明したが、本発明に係るラジエータ2は、油冷却方式の静止誘導機器(例えば、自動電圧調整器や分路リアクトルなど)に広く適用することができる。
A 油入変圧器(静止誘導機器)
1 タンク
101,102 接続部
103 上面(蓋体)
104 ベース
2 ラジエータ
21,22 ヘッダー
23,23A,23B,23B’,23C,23D ラジエータパネル
231 パネルの上部取付部
232 パネルの下部取付部
233,233’ パネルの放熱部
233A,233A’,233B パネル面材
2331 穴
234 縁端
235 油導部
235A 油導
235B 連通部
236 ラジエータパネルの端部
237 板バネ部材
238 容積可変部
238A ベローズ容器
238B 保護容器
239 ガイド機構
239A ガイド棒
239B ガイド溝
24 補強材
24A 接合片
3 変圧器本体
301 鉄心
302 低圧コイル
303 高圧コイル
304 タップ切換部
4 絶縁油
5 低圧ブッシング
6 高圧ブッシング

Claims (13)

  1. 絶縁油を流して当該絶縁油の熱を放出する放熱部と、
    前記放熱部の容積を、前記絶縁油の膨張に応じて増大させ、前記絶縁油の収縮に応じて減少させる容積可変部と、
    を備えたラジエータパネル。
  2. 前記容積可変部は、前記放熱部を構成する2枚の壁面の間隔を前記絶縁油の膨張又は収縮に応じて変化させることにより、前記放熱部の容積を、前記絶縁油の膨張に応じて増大させ、前記絶縁油の収縮に応じて減少させる、
    請求項1に記載のラジエータパネル。
  3. 前記容積可変部は、前記放熱部の前記絶縁油が流れる第1の方向と交差する第2の方向の両端を、前記2枚の壁面がそれぞれ面の法線方向に撓み可能に接合して成る可撓端部で構成される、
    請求項2に記載のラジエータパネル。
  4. 前記容積可変部は、前記放熱部の前記絶縁油が流れる第1の方向と交差する第2の方向の両端を、前記2枚の壁面の間隔方向に伸縮可能なバネ部材でそれぞれ接合して成る可撓端部で構成される、
    請求項2に記載のラジエータパネル。
  5. 前記容積可変部は、前記放熱部の前記絶縁油が流れる第1の方向と交差する第2の方向の長さを前記絶縁油の膨張又収縮に応じて変化させることにより、前記放熱部の容積を、前記絶縁油の膨張に応じて増大させ、前記絶縁油の収縮に応じて減少させる、
    請求項1に記載のラジエータパネル。
  6. 前記容積可変部は、前記放熱部を構成する2枚の壁面にそれぞれ設けられた、前記第2の方向に伸縮可能な1又は2以上のバネ部材から成る可撓壁面部で構成される、
    請求項5に記載のラジエータパネル。
  7. 前記2枚の壁面は、それぞれ同一形状の波形の金属板からなり、
    前記バネ部材は、前記波形の金属板の山の部分に設けられている、
    請求項6に記載のラジエータパネル。
  8. 前記バネ部材は、複数枚の板部材を蛇腹状に接続したベローズである、
    請求項4、6、7のいずれかに記載のラジエータパネル。
  9. 前記放熱部は、前記絶縁油を流す油導部と、その油導部に連通した容量可変の容器とを有し、
    前記容積可変部は、前記容器の容積を前記絶縁油の膨張又は収縮に応じて変化させることにより、前記放熱部の容積を、前記絶縁油の膨張に応じて増大させ、前記絶縁油の収縮に応じて減少させる、
    請求項1に記載のラジエータパネル。
  10. 前記容器は、蛇腹構造の側面を備えたベローズ容器で構成される、
    請求項9に記載のラジエータパネル。
  11. 前記放熱部の素材は、ステンレス又はアルミニウムである、請求項1乃至10のいずれかに記載のラジエータパネル。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の1又は2以上のラジエータパネルと、
    前記1又は2以上のラジエータパネルに前記絶縁油を流入する第1のヘッダーと、
    前記1又は2以上のラジエータパネルから前記絶縁油を流出する第2のヘッダーと、
    を備えたラジエータ。
  13. 機器本体と絶縁油が収納されるタンクと、
    前記第1,第2のヘッダーによって前記タンクに接続される請求項12に記載のラジエータと、
    を備えた静止誘導機器。
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