JP2017173920A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学伝達関数が未知の場合や光学系に製造誤差等による個体差が生じた場合でも、実際の光学系に適した鮮鋭化を実行可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および記憶媒体を提供すること。
【解決手段】光学情報を記憶する記憶部と、入力された画像の合焦領域を検出する検出部と、合焦領域の点像分布関数を推定する推定部と、推定部により推定された点像分布関数の信頼度を算出する算出部と、信頼度が所定値より大きい場合、記憶部が記憶する光学情報を推定された点像分布関数に関する光学情報に更新する更新部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および記録媒体に関する。
従来、撮像装置によって撮影された画像に対して、光学伝達関数(OTF)に基づいて生成される点像分布関数(PSF)を用いて画像の鮮鋭化を行い、レンズ等の収差によって生じた画質劣化を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、撮影された画像からPSFを推定し、推定したPSFを用いて画像の鮮鋭化を行うことで、焦点ボケやカメラブレ等の画質劣化を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−114740号公報 特開2012−155456号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、レンズ等の光学伝達関数が未知の場合にはPSFを生成できないため、鮮鋭化を行うことができない。また、光学伝達関数が既知の場合でも、レンズ等の光学系に製造誤差等による個体差が生じた場合には、設計情報に基づく光学伝達関数から生成したPSFと、実際の光学系に基づくPSFとで差異が生じるため、適切に鮮鋭化を行うことができない。また、特許文献2に開示された従来技術では、画像からPSFを推定することが可能であるが、意図的に撮影したブレやボケも合わせて鮮鋭化されるため、ユーザの意図通りの画像を生成できない。
このような課題に鑑みて、本発明は、光学伝達関数が未知の場合や光学系に製造誤差等による個体差が生じた場合でも、実際の光学系に適した鮮鋭化を実行可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および記憶媒体を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての画像処理装置は、光学情報を記憶する記憶部と、入力された画像の合焦領域を検出する検出部と、前記合焦領域の点像分布関数を推定する推定部と、前記推定部により推定された点像分布関数の信頼度を算出する算出部と、前記信頼度が所定値より大きい場合、前記記憶部が記憶する光学情報を前記推定された点像分布関数に関する光学情報に更新する更新部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の他の側面としての画像処理方法は、画像を取得するステップと、前記画像の合焦領域を検出する検出ステップと、前記合焦領域の点像分布関数を推定する推定ステップと、前記推定ステップで推定された点像分布関数の信頼度を算出する算出ステップと、前記信頼度が所定値より大きい場合、記憶部に記憶されている光学情報を前記推定された点像分布関数に関する光学情報に更新する更新ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、光学伝達関数が未知の場合や光学系に製造誤差等による個体差が生じた場合でも、実際の光学系に適した鮮鋭化を実行可能な画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および記憶媒体を提供することができる。
本発明の実施形態に係る画像処理装置が搭載された撮像装置のブロック図である。 画像処理部のブロック図である。 画像回復部のブロック図である。 画像回復部により画像回復処理を示すフローチャートである。 信頼度算出部のブロック図である。 手振れ判定部の入出力特性の一例を示す図である。 移動体判定部の入出力特性の一例を示す図である。 エッジ判定部の入出力特性の一例を示す図である。 非飽和判定部の入出力特性の一例を示す図である。 鮮鋭化処理部のブロック図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像処理装置が搭載された撮像装置100の構成図である。撮像装置100は、光学系101、撮像素子102、A/D変換部103、画像処理部104、記録部105、制御部106、焦点検出部107、姿勢変化検出部108、画像メモリ109、表示部110、および操作部111を備える。
光学系101は、フォーカスレンズ、絞り、およびシャッタを備える。光学系101は、撮影時にはフォーカスレンズを駆動し被写体のピント合わせを行い、絞りやシャッターを制御することで露光量を調節する。撮像素子102は、光学系101において結像された被写体像を光電変換によって電気信号に変換するCCDやCMOS等の光電変換素子であり、光学系101の収差を含む光学伝達関数により劣化した画像を撮像する。A/D変換部103は、入力された電気信号をデジタル化し、画像処理部104に出力する。画像処理部104は、A/D変換部103から出力された信号に対して、同時化処理、ホワイトバランス補正処理、色変換処理、ガンマ処理、および鮮鋭化処理等を実行し、処理後の信号を記録部105に出力する。記録部105は、画像処理部104から出力された画像情報をJPEG等の画像形式に変換し、記録する。制御部106は、撮像装置100全体の動作制御を行う。例えば、制御部106は、撮影画像に基づいて所定の評価値を算出し、画像処理部104で行う画像処理のパラメータを決定する。焦点検出部107は、撮影時の被写体までの距離情報を取得し、撮影画像の画素単位での被写体までの距離情報を示す二次元配列である距離マップを生成する。姿勢変化検出部108は、ジャイロセンサ等の検出装置で構成され、手振れ等の撮像装置100の動きや姿勢の変化(変動量)を検出する。画像メモリ109は、制御部106を介して画像処理部104で処理される画像情報等を一時的に記録する。表示部110は、例えば、カメラ背面に設置された液晶ディスプレイであり、撮影時の操作の補助を行うための画面や、記録部105に保存されている画像等を表示する。操作部111は、ユーザが画像処理部104に対し操作指示を行う部分である。
図2を参照して、画像処理部104の構成について説明を行う。図2は、画像処理部104のブロック図である。画像処理部104は、同時化処理部201、ホワイトバランス補正処理部202、輝度信号生成部203、および輝度ガンマ処理部204を備える。また、画像処理部104は、色変換処理部205、色ガンマ処理部206、色差信号生成部207、および画像回復部208を備える。なお、画像処理部104により実行される画像処理は、ソフトウエアおよびハードウエア上で動作するコンピュータプログラムとしての画像処理プログラムにしたがって実行される。画像処理プログラムは、例えば、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。また、本実施例では画像処理部104が画像処理を実行するが、パーソナルコンピュータ(PC)や専用の装置が画像処理装置として本実施例の画像処理を実行してもよい。また、本実施例の画像処理のプログラムに対応する回路を設け、回路を動作させることで本実施例の画像処理を実行させてもよい。
同時化処理部201は、入力されたベイヤーRGBの画像データに対して同時化処理を行い、色信号RGBを生成する。ホワイトバランス補正処理部202は、制御部106が算出したホワイトバランスゲイン値に基づいて同時化処理部201が生成した色信号RGBにゲインをかけてホワイトバランスを調整する。輝度信号生成部203は、ホワイトバランス補正処理部202によりホワイトバランスが調整された色信号RGBに基づいて輝度信号Yを生成し、輝度ガンマ処理部204に出力する。輝度ガンマ処理部204は、輝度信号Yに対してガンマ補正を行い、ガンマ補正後の輝度信号Yを画像回復部208に出力する。
色変換処理部205は、ホワイトバランス補正処理部202によりホワイトバランスが調整された色信号RGBに対してマトリクス演算などを行い、所望のカラーバランスに変換する。色ガンマ処理部206は、色信号RGBにガンマ補正を行う。色差信号生成部207は、色信号RGBから色差信号R−Y、B−Yを生成し、画像回復部208に出力する。
画像回復部208は、輝度ガンマ処理部204から入力された輝度信号Y、および色差信号生成部207から入力された色差信号R−Y、B−Yに対して、光学系101の収差等による劣化を低減する画像回復処理を実行する。画像回復部208により画像回復処理が施された輝度信号Y、および色差信号R−Y、B−Yは、記録部105に出力され、記録される。
図3および図4を参照して、画像回復部208による画像回復処理について説明する。図3は、画像回復部208のブロック図である。画像回復部208は、RGB信号変換部301、合焦領域検出部302、PSF推定部303、信頼度算出部304、PSF更新部305、PSF記憶部306、鮮鋭化処理部307、および輝度色差信号変換部308を備える。図4は、画像回復部208による画像回復処理を示すフローチャートである。なお、画像回復部208により実行される画像回復処理は、ソフトウエアおよびハードウエア上で動作するコンピュータプログラムとしての画像回復処理プログラムにしたがって実行される。画像回復処理プログラムは、例えば、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。また、本実施例では画像回復部208が画像回復処理を実行するが、パーソナルコンピュータ(PC)や専用の装置が画像処理装置として本実施例の画像回復処理を実行してもよい。また、本実施例の画像回復処理のプログラムに対応する回路を設け、回路を動作させることで本実施例の画像回復処理を実行させてもよい。
ステップS401では、画像回復部208は、輝度ガンマ処理部204および色差信号生成部207からそれぞれ、輝度信号Yおよび色差信号R−Y、B−Yを取得する。輝度信号Yは、RGB信号変換部301、合焦領域検出部302、および信頼度算出部304に入力される。色差信号R−Y、B−Yは、RGB信号変換部301に入力される。
ステップS402では、RGB信号変換部301は、輝度信号Yおよび色差信号R−Y、B−Yに基づいて色信号RGBに変換し、鮮鋭化処理部307に出力する。
ステップS403では、合焦領域検出部302は、焦点検出部107から制御部106を介して入力された距離マップに基づいて、輝度信号Yから合焦領域を抽出する。具体的には、合焦領域検出部302は、まず、輝度信号Yを所定のサイズのブロックに分割し、ブロックごとに距離マップの示す情報と、撮影時の光学系101のフォーカスレンズの状態から各ブロックが合焦領域か否かを判定する。次に、合焦領域検出部302は、合焦領域と判定したブロックの輝度信号YをPSF推定部303に出力する。このように、合焦領域検出部302が合焦領域か否かを判定することで、非合焦領域によるボケ、つまりユーザが意図したボケか、光学系101の収差等によるボケかを判断することが可能である。
ステップS404では、PSF推定部303は、合焦領域検出部302から出力された合焦領域の輝度信号Yからブロックごとに点像分布関数(以下、PSFという)を推定する。
ここで、PSFの推定方法について説明する。PSF推定部303に入力された画像Bは、以下の式(1)に示されるように、推定したいPSFを示すKと、ブレやボケのない画像(潜像)を示すLの畳み込み演算で表すことができる。
は、畳み込み演算を表す。
PSFを示すKと潜像Lは未知数であるが、潜像Lの初期値を設定することで、暫定的なPSFの推定が可能である。暫定的なPSFを用いて暫定的な潜像Lの推定を行い、その後暫定的な潜像Lを用いて暫定的なPSFを推定する。このように、PSFと潜像Lの推定および更新を繰り返すことで、PSFと潜像Lの推定精度を高めることができる。一定の条件を満たした暫定的なPSFを、最終的にPSFとする。
PSFと潜像Lは、式(1)の両辺の差を表す項を含むエネルギー関数を最小化することで推定される。それぞれのエネルギー関数は、以下の式(2)と式(3)で表される。式(2)と式(3)のσは、正則化項を表す。正則化項σの例として、画像およびPSFをベクトルとして扱ったときに要素の二乗和となるL2ノルムなどがある。エネルギー関数の最小化の方法として、例えば共役勾配法を用いる方法がある。
また、PSFは、画像のエッジ情報を用いても高精度に推定される。具体的には、PSFは、入力画像Bのエッジ情報をB’、潜像Lのエッジ情報L’とする以下の式(4)のエネルギー関数を最小化することで推定される。
最初にPSFを推定する際の潜像Lのエッジ情報L’の初期値として、入力画像Bにショックフィルタをかけた画像のエッジ情報を用いる。
ステップS405では、信頼度算出部304は、輝度信号Yと、姿勢変化検出部108から制御部106を介して入力された撮像装置の動きや姿勢の変化(変動量)の情報から、PSF推定部303で推定されたPSFの信頼度Rを算出し、PSF更新部に出力する。
図5を参照して、信頼度の算出方法について説明する。図5は、信頼度算出部304のブロック図である。信頼度算出部304は、手振れ判定部501、移動体判定部502、エッジ判定部503、非飽和判定部504、乗算器505、乗算器506、および乗算器507を備える。
手振れ判定部501は、姿勢変化検出部108から入力された撮像装置100の動きや姿勢の変化などの変動量(変動量情報)Mに基づいて取得した手振れ判定信号Dmを乗算器505に出力する。本実施例では、手振れ判定部501は、図6に示される入出力特性を用いて手振れ判定信号Dmを出力する。図6は、手振れ判定部501の入出力特性の一例を示す図である。図6の横軸は変動量M、縦軸は手振れ判定信号Dmである。手振れ判定部501は、変動量Mが所定の閾値Th0より小さい場合、PSFの推定に手振れは影響しないと判定し、手振れ判定信号Dmとして1.0を出力する。また、手振れ判定部501は、姿勢変化量Mが所定の閾値Th1より大きい場合、PSFの推定に手振れは影響すると判定し、手振れ判定信号Dmとして0.0を出力する。また、手振れ判定部501は、姿勢変化量Mが所定の閾値Th0より大きく所定の閾値Th1より小さい場合、変動量Mに応じて0.0〜1.0の間の値を手振れ判定信号Dmとして出力する。
移動体判定部502は、輝度ガンマ処理部204から入力された輝度信号Yと、画像メモリ109に記録されている直前に撮影した画像の輝度信号Yの差分の絶対値に基づいて取得した移動体判定信号Dsを乗算器505に出力する。具体的には、移動体判定部502は、まず、各ブロックにおいて画素ごとに、輝度ガンマ処理部204から入力された輝度信号Yと、画像メモリ109に記録されている直前に撮影した画像の輝度信号Yとの差分の絶対値を算出する。次に、全画素の差分の絶対値を積算することで輝度差分信号Sを算出した後、輝度差分信号Sに基づいて各ブロックに対する移動体判定信号Dsを取得し、乗算器505に出力する。本実施例では、移動体判定部502は、図7に示される入出力特性を用いて移動体判定信号Dsを出力する。図7は、移動体判定部502の入出力特性の一例を示す図である。図7の横軸は輝度差分信号S、縦軸は移動体判定信号Dsである。移動体判定部502は、輝度差分信号Sが所定の閾値Th2より小さい場合、直前に撮影した画像との差分が小さくPSFの推定に移動体は影響しないと判定し、移動体判定信号Dsとして1.0を出力する。また、移動体判定部502は、輝度差分信号Sが所定の閾値Th3より大きい場合、PSFの推定に移動体は影響すると判定し、移動体判定信号Dsとして0.0を出力する。また、移動体判定部502は、輝度差分信号Sが所定の閾値Th2より大きく所定の閾値Th3より大きい場合、輝度差分信号Sに応じて0.0〜1.0の間の値を移動体判定信号Dsとして出力する。
エッジ判定部503は、輝度ガンマ処理部204から入力された輝度信号Yからブロックごとに算出したエッジ強度Eに基づいて取得したエッジ判定信号Deを乗算器505に出力する。具体的には、エッジ判定部503は、まず、各ブロックにおいて画素ごとにバンドパスフィルタ等を用いてエッジ信号を算出する。次に、全画素のエッジ信号の絶対値を積算することでエッジ強度Eを算出し、エッジ強度Eに基づいて各ブロックに対するエッジ判定信号Deを取得し、乗算器506に出力する。本実施例では、エッジ判定部503は、図8に示される入出力特性を用いてエッジ判定信号Deを出力する。図8は、エッジ判定部503の入出力特性の一例を示す図である。図8の横軸はエッジ強度E、縦軸はエッジ判定信号Deである。エッジ判定部503は、エッジ強度Eが所定の閾値Th4より小さい場合、エッジ部を含まない非エッジ領域であると判定し、エッジ判定信号Deとして0.0を出力する。また、エッジ判定部503は、エッジ強度Eが所定の閾値Th5より大きい場合、エッジ部を含むエッジ領域であると判定し、移動体判定信号Dsとして0.0を出力する。また、エッジ判定部503は、エッジ強度Eが所定の閾値Th4より大きく所定の閾値Th5より大きい場合、エッジ部の強度に応じて0.0〜1.0の間の値を移動体判定信号Dsとして出力する。
非飽和判定部504は、輝度ガンマ処理部204から入力された輝度信号Yからブロックごとにブロック内の飽和画素の個数Kに基づいて取得した非飽和判定信号Dkを乗算器506に出力する。本実施例では、非飽和判定部504は、図9に示される入出力特性を用いて非飽和判定信号Dkを出力する。図9は、非飽和判定部504の入出力特性の一例を示す図である。図9の横軸は飽和画素の個数K、縦軸は非飽和判定信号Dkである。非飽和判定部504は、飽和画素の個数Kが所定の閾値Th6より少ない場合、飽和領域でない(非飽和領域である)と判定し、非飽和判定信号Dkとして1.0を出力する。また、非飽和判定部504は、飽和画素の個数Kが所定の閾値Th7より多い場合、飽和領域であると判定し、非飽和判定信号Dkとして0.0を出力する。また、非飽和判定部504は、飽和画素の個数Kが所定の閾値Th6より多く所定の閾値Th7より少ない場合、飽和画素の個数Kの個数に応じて0.0〜1.0の間の値を非飽和判定信号Dkとして出力する。
乗算器505は、手振れ判定部501から出力される手振れ判定信号Dmと、移動体判定部502から出力される移動体判定信号Dsを乗算し、乗算結果Mul1を乗算器507に出力する。乗算結果Mul1は、手振れや移動体による影響、または光学系101の収差を含む光学伝達関数による劣化のどちらが各ブロックごとに推定されたPSFの形状に対して支配的であるかを示す基準である。乗算結果Mul1が1.0に近いほど、光学系101の収差を含む光学伝達関数による劣化が支配的であり、乗算結果Mul1が0.0に近いほど、手振れや移動体による影響が支配的である。
乗算器506は、エッジ判定部503から出力されるエッジ判定信号Deと、非飽和判定部504から出力される非飽和判定信号Dkを乗算し、乗算結果Mul2を乗算器507に出力する。乗算結果Mul2は、判定したブロックがPSFの推定に適切な領域であるかどうかを示す基準である。乗算結果Mul2が1.0に近いほど、判定したブロックはPSFの推定に適したエッジ領域、かつ非飽和領域であり、乗算結果Mul2が0.0に近いほど、判定したブロックはPSFの推定に適さない領域である。
乗算器507は、乗算器505から出力される乗算結果Mul1と、乗算器506から出力される乗算結果Mul2を乗算することで信頼度Rを算出し、PSF更新部305に出力する。信頼度Rは、光学系101の収差を含む光学伝達関数による劣化に基づいてPSFが推定可能な場合を1.0として、その信頼度に応じて0.0〜1.0の値となる。
ステップS406では、PSF更新部305は、信頼度算出部304から入力された信頼度Rを所定値より大きいかどうかを判定する。信頼度Rが所定値より大きい場合、ステップS407へ進み、信頼度Rが所定値より小さい場合、ステップS408に進む。
ステップS407では、PSF更新部305は、PSF記憶部306に記憶されている光学情報を、PSF推定部303が推定したPSFに関する光学情報に更新する。PSF記憶部306は、撮影条件(例えば、焦点距離、絞り値、撮像距離)ごとにPSFを記憶する。また、PSF記憶部306は、像高ごとにPSFを記憶する。例えば、PSF推定部303が像高が同じ複数のブロックでPSFを推定した場合、PSF更新部305は信頼度Rが高いブロックで推定されたPSFに関する光学情報に更新する。また、PSF記憶部306は、PSFを光軸に対して所定の方向、例えば水平方向に対するPSFとして記憶するため、所定の方向以外のPSFを、光軸に対して所定の方向からの角度だけ逆回転して記憶する。また、PSF記憶部306は、PSFに対応する信頼度を含む光学情報を記憶していてもよい。この場合、PSF更新部305は、まず、PSF推定部303が推定したPSFに対応する信頼度RがPSF記憶部306に記憶されている信頼度より大きいかどうかを判断する。信頼度Rのほうが大きい場合、PSF更新部305は、PSF記憶部306に記憶されている信頼度を含む光学情報を、PSF推定部303が推定したPSFに関する情報および信頼度Rを含む光学情報に更新するようにしてもよい。また、PSF記憶部306は、推定したPSFから変換された光学伝達関数(OTF)を記憶してもよい。
ステップS408では、鮮鋭化処理部307は、RGB信号変換部301から入力される色信号RGB信号に対して、PSF記憶部306に記憶されているPSFに基づいて鮮鋭化処理を行う。ステップS407から本ステップに進んだ場合、鮮鋭化処理部307は、PSF推定部303が推定したPSFを使用する。また、ステップS406から直接本ステップに進んだ場合、鮮鋭化処理部307は、PSF記憶部306にあらかじめ記憶されているPSFを使用する。PSF記憶部306にあらかじめ記憶されているPSFは、光学系101の設計情報に基づいたPSFであってもよい。また、光学系101の設計情報が未知の場合、デルタカーネル(中心のみ1、それ以外は0の値をとるPSF)であってもよい。この場合、鮮鋭化処理部307による鮮鋭化処理は、事実上実行されない。また、本実施例では、ステップS406から直接本ステップに進んだ場合、鮮鋭化処理が実行されるが、鮮鋭化処理を実行しないように制御してもよい。
以下、図10を参照して、鮮鋭化処理の方法について説明する。図10は、鮮鋭化処理部307のブロック図である。鮮鋭化処理部307は、PSF回転部1000、R信号処理部1001、G信号処理部1006、およびB信号処理部1007を備える。R信号処理部1001は、畳み込み演算器1002、減算器1003、乗算器1004、および加算器1005を備える。G信号処理部1006およびB信号処理部1007もR信号処理部1001と同様の構成を備える。
PSF回転部1000は、PSF記憶部306から像高に応じたPSFを取得し、光軸に対して所定の方向からの角度に応じてPSFを回転し、R信号処理部1001、G信号処理部1006、B信号処理部1007に回転したPSFを出力する。
R信号処理部1001は、RGB信号変換部301から入力された元のR信号に、PSF回転部1000から入力された回転したPSFに基づいて鮮鋭化処理が施されたRs信号を生成し、輝度色差信号変換部308に出力する。具体的には、畳み込み演算器1002は、元のR信号にPSF回転部1000から入力された回転したPSFを畳み込むことで、光学系101の収差を含む光学伝達関数による劣化を示すPSFを畳み込んだR’信号を算出し、減算器1003に出力する。減算器1003は、元のR信号から畳み込み演算器1002から入力されたR’信号を減算することで高周波成分であるRsub信号を算出し、乗算器1004に出力する。乗算器1004は、減算器1003から入力されたRsub信号に対して、鮮鋭化処理の強度を調整する所定の定数mを乗算することでRm信号を算出し、加算器1005に出力する。加算器1005は、元のR信号に乗算器1004から入力されたRm信号を加算することで鮮鋭化処理が施されたRs信号を算出し、輝度色差信号変換部308に入力する。以上説明したように、R信号処理部1001は、光学系101の収差を含む光学伝達関数による劣化の特性に合わせた鮮鋭化処理を実行することができる。
同様に、また、G信号処理部1006およびB信号処理部1007は、RGB信号変換部301から入力されたG信号およびB信号に対して、PSF回転部1000から入力された回転したPSFに基づいて鮮鋭化処理が施されたGs信号およびBs信号を生成する。Gs信号およびBs信号は、輝度色差信号変換部308に出力される。
ステップS409は、輝度色差信号変換部308は、鮮鋭化処理部307から入力されたRsGsBs信号から画像回復部処理が施された輝度信号Yおよび色差信号R−Y、B−Yを生成し、記録部105に出力する。
以上説明したように、本発明は、レンズ等の光学伝達関数が未知の場合でも、画像からPSFを推定し実際の光学伝達関数に基づいた鮮鋭化処理を実行することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
208 画像回復部(画像回復装置)
302 合焦領域検出部(検出部)
303 PSF推定部(推定部)
304 信頼度算出部(算出部)
305 PSF更新部(更新部)
306 PSF記憶部(記憶部)

Claims (11)

  1. 光学情報を記憶する記憶部と、
    入力された画像の合焦領域を検出する検出部と、
    前記合焦領域の点像分布関数を推定する推定部と、
    前記推定部により推定された点像分布関数の信頼度を算出する算出部と、
    前記信頼度が所定値より大きい場合、前記記憶部が記憶する光学情報を前記推定された点像分布関数に関する光学情報に更新する更新部と、を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記記憶部は、所定の点像分布関数に対応する第1の信頼度を含む光学情報を記憶し、
    前記算出部は、前記第1の信頼度とは異なる第2の信頼度を算出し、
    前記更新部は、前記第2の信頼度が前記第1の信頼度より大きい場合、前記記憶部が記憶する光学情報を前記第2の信頼度および前記推定された点像分布関数に関する情報を含む光学情報に更新することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記記憶部は、前記画像の像高ごとに光学情報を記憶することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記記憶部が記憶する光学情報に基づいて前記画像に対して鮮鋭化処理を実行する処理部を更に有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記処理部は、前記信頼度が前記所定値より小さい場合、前記鮮鋭化処理を実行しないことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記算出部は、前記画像を撮像する装置の変動量に関する情報、前記画像の移動体に関する情報、前記画像のエッジ強度、および前記画像の飽和画素の個数のうち少なくとも1つに基づいて前記信頼度を算出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記検出部は、前記画像を撮像する装置から被写体までの距離に関する情報に基づいて前記合焦領域を検出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記光学情報は、点像分布関数を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 画像を取得するステップと、
    前記画像の合焦領域を検出する検出ステップと、
    前記合焦領域の点像分布関数を推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで推定された点像分布関数の信頼度を算出する算出ステップと、
    前記信頼度が所定値より大きい場合、記憶部に記憶されている光学情報を前記推定された点像分布関数に関する光学情報に更新する更新ステップと、を有することを特徴とする画像処理方法。
  10. 請求項9に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  11. 請求項10に記載の画像処理プログラムを記録するコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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