JP2017171530A - 断面端部不加工鏡面切断法 - Google Patents

断面端部不加工鏡面切断法 Download PDF

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Abstract

【課題】 脆性透明体の切断は、切断後、断面端部に生成するマイクロクラックにおける応力集中により製品の破断強度が弱く断面の加工痕が汚いなどの問題があった。
【解決手段】深さ方向に直列した微細な複数のレーザービーム焦点を時間差を置いて深いところから順次生起させ不透過性に変性させ光吸収を図り、それら相互作用により亀裂長さを増大させるとともに、焦点位置を切断深さ方向に高速で移動させることにより切断断面の端部を加工することなく切断深さを長くすることにより鏡面断面と高い破壊強度の得られるように産業利用可能なレーザーで切断。
【選択図】 図3

Description

本発明は、脆性透明体の切断において、断面端部を直接加工することなく、切断後に断面を鏡面状態とし高い破断強度を実現することを目的とした精密切断加工に関するものである。
レーザーはガラスなどの脆性透明体を自由な形状にカットすることで効果的な役割を演じているが、切断後に微細クラックを発生するために破損しやすく後処理工程を必要とすることが欠点となっている。従来より知られているアルカリガラスなどは炭酸ガスレーザーに吸収帯を持つため、レーザー光のガラスへの吸収及び温度上昇により発生する熱的な応力により亀裂破断を行い断面を鏡面のように仕上げることができる。しかし、強化ガラス、無アルカリガラス、サファイアなどの透明体に対しては、こうした方法で加工することができない。このため、もともと透明体に対して吸収のないパルスレーザーを強く集光し、透明ガラスの光学特性を変性させ熱吸収を起こさせることにより物質の温度を急激に上昇させ、物質を蒸発させたり、熱破壊などを行うことにより加工する方法がとられている。しかし、このような方法では、小さな焦点部の高強度集光部分でのみに変性が生じるので、切断に導くには、ガラス断面のエッジ部分を加工したり、内部に大きな加工痕を伴う照射により切断しやすい加工法がとられることとなる。このため切断後は断面エッジ部分にマイクロクラックが残存し、応力集中による破断の原因となっている。また、たとえ表面や裏面を直接加工しなくても内部からの自然亀裂が一様に進行せずに加工後にマイクロクラックの発生源となっている。
透明ガラスを通過するレーザー光はある強度を超えて集光させると非線形光学効果によりガラスを変性させ光の吸収が起きるが、さらに光を強くすると熱吸収が活発となり、物質の温度を急上昇させる。その結果、強い熱応力が作用し、材料が破断する。それ以上に強度を高めると高い電場により汚く破壊してしまう。比較的弱い光でも切断を容易にするために、表面あるいは裏面を同時に加工して切断する時には断面エッジ部にマイクロクラックが発生して強度が低下する。これを避けるには、断面内部のみを熱応力により目立たない加工痕で自然破断するようにして、鏡面で平坦な割れを表面及び裏面に誘導しながら切断し、人為的な端面クラックを避けることが必要となる。そのため、レーザーによる熱応力発生破断部を表面・裏面方向にできるだけ細長く形成させることが必要となる。これを1本のレーザービームで実現する場合には、透明体内部で集光するとレンズ系に見合った焦点深度に匹敵する長さで熱応力破断を発生させる必要がある。破壊部分を長くするには長焦点距離のレンズで集光することとなるが、この場合には集光スポット径が大きくなるため必要レーザー出力も極端に大きくなり、それに応じて加工痕も大きくなり、この加工痕よりマイクロクラックの発生を誘起する。
図1に示すように、透明体断面に対して照射するレーザービームの形態の違いを見ると、表面や裏面に照射する場合には断面端部にクラックが発生するために応力が作用すればマイクロクラックが進展して破壊に導くことになる。中心部を照射すれば端面にはクラックを生じないものの切断するには長い焦点距離の光学系と高出力レーザーとを必要とする結果、大きな加工痕が残され、こうした加工痕から加工後にクラックが発生して破断に導く。透明体の変性による光の吸収を考慮して、小さな焦点を連ねて深いところから浅いところに向けて順番に加工を行うためには、透明体を一定の深さで加工し、その工程が終わった後に深さをやや浅くして加工し、これを繰り返して深さ方向に深い加工痕を発生させ切断する方法が従来の加工方法である。この方法では、深さ方向の加工が時間をおいてなされるために、それぞれの深さにおける加工痕の同時相互作用は失われ単純に微小な加工痕を積み重ねるだけとなり鏡面状の自然亀裂を誘発できない。
透明体の性質を生かして深部まで光が伝播する特性を生かしたレーザーフィラメンテーションを活用する方法では、レンズのみの単純集光ではなく、透明材料自体に発生する非線形効果を利用してフィラメント上の光を作り出すことにより加工を行う。この方法は透明体材料の光学特性に依存するために、フィラメントの形成は透明体材料の性質に依存する。また、深さの浅い部分から深い部分に向かって形成されるために、手前から消耗する光の透過と吸収加熱の違いがあるためにフィラメントの発生した部分がそのまま均一加工に寄与するわけではないこと、細いフィラメントを生成させるには複雑な光学系や高出力のレーザーが必要であるなどの点において困難がある。
透明体が高い強度のレーザー光により、物性に変化を起こさせ、そのことにより透明体が光を吸収し、これによって焦点部分の温度が急速に上昇し破壊が進行する反応では、表面及び裏面は内部と比較して低い強度で加工されるために、その近傍を強いレーザー光で加工すると表面や裏面が先に反応してしまうためにこの近傍の内部加工はできない。このために、できるだけ広い加工断面深さを得るには内部の広い範囲に加工部を形成しなければならないが、そのためには各照射点に対して適正な出力調整が必要となる。
つまり、レーザーを用いて断面集光位置を制御しながら加工を行う場合、レーザー波長に対して透過する透明体材料の加工はレーザー光の集光焦点位置ばかりでなく材料の断面深さに応じた強度を調整することにより表面、裏面あるいは内部を加工することが必要となる。こうした操作により、切断により断面エッジに微細なクラックが発生し強度を低下させたり、加工時にダストが発生して飛散することにより精密加工を妨げたり、加工品を張り付けた下面テープに損傷を引き起こしたり、加工品断面の加工痕が著しく大きくなることなどにより凹凸の激しい表面となることを避ける事ができる。一つのレーザー光を掃引する場合には深さを変えることによる出力調整は容易であるが、2つ以上のパルスを相互に干渉させながら同時に照射するシステムにおいてもこうした配慮が必要となる。
上述したように、透明体の加工では、光強度の高い焦点部分のみで加工が行われるために、光の強度を吸収の発生する断面内部において制御することにより好ましい切断表面形態にする必要がある。短い焦点で小さな焦点を発生すれば局所での温度が高くなり比較的きれいな加工が行われるが、加工領域が狭いために破断に至るような加工を行うことができない。表面や裏面を含む加工ではダストの発生や保持テープの破損などの問題も生じる。破断を可能とするような大きな加工痕にするには長い焦点の光学系を用いることとなるが、この場合には焦点スポットが大きいために、破壊を誘起するには大きなレーザーエネルギーが必要となる。しかも、破壊した断面は汚く、クラックも大きいものとなってしまう。そこで切断方向に向かって滑らかな破断面を有するレーザー照射法が望まれていた。しかしフィラメント化を発生する方法ではフィラメントを安定にっ発生させる条件や長いフィラメントの進行に伴うフィラメント発生能力と吸収損失とのバランスが難しい。このようなことから、分散した焦点において最適な照射を行うことのできるシステムが望まれる。
特開2008-264843号広報 特開2015-110248号広報 特開2013-022627号広報 特開2011-159827号広報 特開2009-190069号広報 特開2014-212282号広報 特開2014-117707号広報 特開2012-240082 号広報 特開2012-186287号広報 特開2015-129076 号広報 特開2015-099922 号広報 特開2015-037808号広報 特開2015-050226号広報 特開2015-030040号広報 特開2015-030039号広報 特開2007-229758号広報
Measurement Science and Technology, 12(2001)1784-1794,Laser-induced breakdown and damage in bulk transparent materials induced by tightly focused femtosecond laser pulses.
解決しようとする問題点は、強化ガラス、無アルカリガラス、サファイアなどの脆性透明体加工において、ダストを発生させずに、切断面エッジを直接加工することなく、ガラスを支持する下面テープなどを破損させずに断面を鏡面状に自然割断する産業利用できるレーザー加工方法がないことである。
本発明は、レーザービームを分割し、それぞれの光を小さな焦点に集光させて透明体の断面の切断深さに対して時間遅延を置いて直列させ順次光により透明体を変質させると同時に光を吸収させ温度を上昇させ、なおかつ断面方向の破壊に導く動作を光学系の振動により断面の広い範囲において実現させ、きれいな面で破壊を起こさせることを特徴とする。
本発明による透明体のレーザー切断法では、内面の局所部分のみを長い距離加工するためや透明体内部をフィラメント状に光を通過させるとするのに必要であった超高強度レーザーを必要とせずに、断面エッジを加工することなく、大きな加工痕を残さすに加工できることから、加工断面からマイクロクラックが入りにくく、高い破断強度が保持され、きれいな断面が得られるという利点がある。
図2に示すように、当該発明方法では、レーザー内部に変性を起こすことのできるレーザー焦点光(数1000000W/cm2)を2つ以上の複数個の焦点において透明体内部に実現し時間差をつけて照射することにより相互干渉させることなく透明体内部の裏面から表面に至る距離の任意の点をそれぞれ独立にかつ同時に光吸収により変性させ、焦点間を含み細長く亀裂を発生させることにより効率的に自然破断に導くものである。
透明体加工方法 ダブルビーム透明体加工方法 レーザービームの分割合成 熱吸収されるエネルギー 透明体深さ方向加工エネルギーの例 ダブルビーム振動加工方法 実施例 断面加工例 切断された材料の破壊強度例 産業利用例
図3は、本特許に基づく2分割ビームを用いる透明体切断装置を示した説明図である。なお、2分割以上のビーム分割についても同様の方法を拡張可能である。直線偏光を有するレーザービーム(1)は半波長板(2)の回転により任意の偏光方向に回転される。回転した光はポラライザー(3)により透過方向と反射方向とに偏光方向に応じた比に分割される。通過した光はズーム光学系(4)によりビームの並行度が調整される。一方反射した光はミラー(6),(7)により反射されポラライザー(5)により一つのビームに結合される。この時、透過したビームは反射したビームよりもパルスの幅以上の時間だけ遅延してパルス(8)およびパルス(9)となり同じ光軸に結合する。光は入射レンズ(11)および出射レンズ(12)を通過して対物レンズ(18)に送られる。このとき入射レンズ(11)をわずかに移動させて対物レンズ(18)により生じるレーザービーム焦点位置をわずかに移動させる。この移動は入射レンズと出射レンズとの距離を高速で振動するピエゾ素子などの振動素子(13)により行う。ピエゾ素子はサポート(10)上に軸対称に配置され、高速振動させる。その位相は遅延調整器(16)によりそろえられる。振動機は支持アーム(15)を介して増幅され入射レンズに伝えられる。最終的に対物レンズ(18)を通過した光はガラスの断面内部に照射される。
図4に示すように、透明体にレーザー光を透過すると、低いエネルギーの場合にはほとんどの光は透過する。レーザー強度を上昇するとガラスの透過度が極端に低下する。このような強度以上にすることによって透明体に光を吸収させ過熱させることが可能である。しかし、照射する位置(深さ)により破壊状況は異なることに注意しなくてはならない。たとえないう照射であっても、深い部分を照射すると裏面が破壊され、浅い部分を照射すると表面が破壊される。これは、内面の破壊強度が表面や裏面よりも高いからである。つまり、深さの位置により適切な照射強度を設定しなければならない。
1例として、図5に示した強化ガラスに対して求めた内部破壊エネルギー閾値に基づいて2つのビームに分割する場合のビームエネルギーの配分に従ってレーザービームを分割して照射した。この図に説明するような2つに分割されたビームを用いる場合について図式で説明する。
透明体には集光レーザービームを集光し、断面の深い位置に吸収させる。次にパルス幅以上遅れて入射した別のレーザービームがより深い位置に集光される。まず深部に吸収体が発生し、次のパルスが通過する光路上には吸収体が発生しないようにして第2レーザーパルスを集光させる。2つの集光点は使用する対物レンズの倍率によっても異なるが、20〜50ミクロン程度離され、両者のほぼ同時の照射により単独焦点では得られなかった断面方向に長い亀裂が発生する。この際、表面近くの内部に照射を行う場合には、表面が弱い集光強度でも加工されるために表面に近づけすぎると内部加工が妨げられ、表面しか加工できない。また、裏面の場合も焦点を裏面近くに配置すると内部よりも表面が加工される。したがって図5に示すようにして各深さに対してレーザー強度の上限値を配慮して照射する。
図6に、2つのビームに分割して照射する場合に、2連の焦点位置を高速で移動させながら加工を行う模様を図式的に示した。加工物を搭載したステージを移動させながら透明体の深さ方向にビームを振動させることにより厚さ方向により幅広いきれいな破壊面を広げることが可能となり、この操作によって表面や裏面に向かって自然に割断される状況が実現される。
脆性透明材料として精密な加工の望まれるものとして、強化ガラス、無アルカリガラス、サファイアを選び試験を行い、断面の表面状態の粗さ、鏡面状態かどうかのチェックを行うと同時に、外部より力を加えることにより破壊強度試験を実施した。

図7は、本発明装置の実施例の説明図で、ダブルビーム分割結合器(19)は図3と同様のものである。レーザービーム(1)はダブルビーム分割結合器(19)を通過後、対物レンズ(18)により、第1パルス(8)は透明体深部に到達し加工を行う。その直後により浅い部分に第2パルス(9)が到達し透明体(20)の加工を行う。ダブルビーム分割結合器内部の振動器によりこのビームは深さ方向に上下移動する。加工自体はステージ(21)を移動させて行う。ステージは精密に製作されており、透明材料の厚さに対して10ミクロン以下の深さ方向の変動に抑えられるようになっている。
図8は実施例の結果を示す。10ps,100マイクロJのパルスレーザーと25kHzのピエゾ振動素子を用いた加工試験では、強化ガラスの場合、断面には加工痕がなく1000倍の拡大顕微鏡でも表面構造は観察されずに鏡面状態となっている。無アルカリガラスでは温度を上げる必要があるためにわずかに加工痕が残存する場合もある。サファイアの場合には耐熱性が高いこと、高い強度を有すること、熱伝導度がよいことからさらに高温にする必要があり、一部に多少の加工痕もみられるが鏡面の部分が大半を占めている。サファイアの場合、加工物を真上から見ると表面はカットされずに自然に割れたものであるためにクラック溝はあるが切断に伴う隙間はなく、ダストも発生しない。また、エネルギーも内部の加工部分において消耗されるために加工物を張り付けてある保持テープにまで至る光強度は減衰して弱くなりテープのレーザー光による焼付きはない。
実施例1と同様の試験条件で幅70mm、長さ180mm、厚さ550ミクロン、強化深さ90ミクロンの強化ガラスの加工後の3点破壊試験を行った。図9は切断した強化ガラス材料の破壊強度を測定したもので、低い破壊強度を有する一群は断面エッジまでを加工したもの、高い破壊強度を有する一群は断面エッジは加工しなかったもので、高い値を示すことが分かる。
強化ガラスはレーザーで切断加工を行ってはいるが、切断後の製品の破壊強度が低いために加工後に様々な機械加工や化学処理が必要となっており、工程が複雑で、時間もかかり高価でもある。本方法を使用すれば図10に示すようにして、ステージ(23)に脆性透明体材料(24)を載せることにより曲面を含む自由な形の加工が追加工なしに可能となることから産業上の利点がある。
本方法を用いれば、きれいな断面を実現できる。透明脆性材料は融点が高く圧縮応力には強いという特性がある。レーザー加工においては、レーザー光を小さな焦点に集光することにより高い電界強度が得られるため材料の破壊は比較的容易であるが破壊断面であるために汚くなる。これに反してレーザーによる急速加熱や急速冷却による熱応力破壊は応力場に支配されやすいので鏡面状態のような綺麗な破壊を示す。1平方cm当たり数1000000MW程度の出力密度においては熱応力破壊が発生するためにレンズによりこのような出力密度となる領域を2点選定し、同時に照射することにより2点を相互作用させた亀裂を発生させることにより効果的にきれいな切断を実現できる。
本方法を用いれば、高い強度を維持できる切断材を実現できる。脆性材の破壊は断面端部のマイクロクラックが破壊の起点となるので切断においては断面、特に断面端面部の加工を行わないで、自然の応力場に沿った破壊を助ける工夫を行う。このためには自然にクラックが誘導されて断面エッジ部分が終端となる自然破壊が発生するようにエッジの近くまで加工を進める。しかし、集光強度を高くするために短焦点レンズを使用すると断面のごく一部しか加工できなくなるために、複数個の焦点部を生成させて同時に加工するか、一つの焦点部分を高速で移動させること、あるいはその2つの効果を同時に利用することにより、できるだけ広い範囲で加工がおこなわれるようにする。このことによりごく一部の加工では大きな破壊がなければ切断されないのに反し、きれいな微細破壊を積み重ねることにより穏やかな加工を実現する。高速振動は2kHz〜30kHz程度のピエゾ素子の振動を拡大して10ミクロン〜30ミクロン程度の振動を重ねて実施する。
本方法を用いれば、ダストを発生しない加工を実現できる。表面を加工すればダストが発生するため切断作業後には洗浄を行う必要がある。これを避けるには表面はカットしないことである。本発明により複数点を同時に照射することでダストを発生することのない亀裂を実現することで内部のみを割ることで加工痕を小さくすることによりダストの発生あるいはダストの切断部からの飛散を防止することができるためクリーンルームなどにおける加工に対応可能である。
本方法を用いれば、材料を保持している下面テープを破損しない加工が可能となる。焦点距離の短いレンズ系で集光することにより内部の加工レーザー強度では加工されるが、テープ面では加工部を通過してエネルギーが低減したためにレーザー強度が極端に低くなりテープが加工されない条件を選定することができる。
本方法を用いれば、厚肉材の加工が可能となる。従来は厚肉材は強力なレーザー光を長焦点対物レンズで集光することが必要であったが、焦点部が大きくなり加工痕が汚くなる。そこで本発明に基づき焦点位置を断面方向に複数個配置したり、一つの焦点を高速で移動させることにより破断しやすい状態でカットできるため厚肉材の加工が可能となる。
(1)レーザービーム
(2)波長板
(3)ポラライザ
(4)ズーム光学系
(5)ポラライザー
(6)ミラー
(7)ミラー
(8)第2パルス
(9)第1パルス
(10)入射レンズサポート
(11)入射レンズ
(12)出射レンズ
(13)高速振動器
(14)支持リング
(15)支持アーム
(16)遅延調整素子
(17)振動素子ドライバー
(18)対物レンズ
(19)ダブルビーム分割結合器
(20)脆性透明材料
(21)ステージ
(22)レーザー
(23)ステージ
(24)パターン加工ワーク

Claims (2)

  1. ガラス、サファイア、セラミック等の透明脆性材料をレーザーを用いて切断する場合に、材料切断面内レーザービーム進行方向にレーザーパルス幅程度のわずかの時間差で複数の焦点を結ばせ、レーザー焦点部が変性によって透明体材料から吸収体に変化することによる光吸収により各焦点入射光が相互に妨げられることなくそれぞれの焦点位置に熱応力破壊を生じさせ、これらの微細破壊点並びにこれらの間に発生する応力の相互作用により、連続した細長い微小な熱破壊を生じさせることにより鏡面状の加工を行うことを特徴とする方法を用いる加工装置。
  2. レーザー光に複数の焦点を生起させるために、一つのレーザービームを分割し、分割されたそれぞれのビームを各照射深さでの適正強度に調整し、互いにごく近傍の焦点間距離でパルス幅以上の時間差を置いて集光させることにより深いところから浅いところに順番に少しずつ集光点をずらすことにより発生する一群の焦点をピエゾ素子などの高速振動素子に保持された光学系を用いてレーザー進行方向に振動させ、透明体をレーザービームに対して切断方向に移動させながら、深さ方向に直列した焦点をさらに深さ方向並びに加工方向に広く拡張させることにより、より深い範囲で小さな亀裂発生を発生させ、表面や裏面を直接加工し、断面端部に加工痕を残したり、表面や裏面から切断によるダストを発生させることなく内部加工点より亀裂が自然成長する適正亀裂発生深さを利用して切断することを特長とする上記請求項1の加工法を用いる加工装置。
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JP2022026724A (ja) * 2020-07-31 2022-02-10 三星ダイヤモンド工業株式会社 スクライブライン形成方法、脆性基板の分断方法、スクライブライン形成装置、及び、小基板

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