JP2017169498A - 飼育水槽装置 - Google Patents

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順也 村上
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Hiroki Kawamura
大樹 河村
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Nobuyuki Kadokura
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Abstract

【課題】飼育水槽から越流した飼育用水で沈殿物排出口を開閉し、底面部に沈殿した汚物を飼育水槽から適切に除去し、管理しやすい、飼育水槽装置の提供。
【解決手段】ポンプ9でバッファ水槽8から飼育水槽2に戻された飼育用水15が飼育水槽2を越流して貯水部7に溜まり、貯水部7がフック状支点部6を回転中心として下動すると、開閉体5及び止水栓部10が沈殿物排出口4を開放し、飼育水槽2の飼育用水15が汚物19を巻き込み沈殿物排出口4から排出される。このように開閉体5が一旦開くと、貯水部7への飼育用水15の供給がないまま、飼育水槽2内の飼育用水15が減り、開閉体5が更に開き、貯水部7の傾きが大きくなり、最後に、貯水部7の飼育用水15がバッファ水槽8へ勢い良く落下した後、開閉体5が閉鎖し、清らかな飼育用水15がバッファ水槽8から飼育水槽2に常時循環し、ホタル等の清流を好む飼育生物の飼育にも適している。
【選択図】図1

Description

本発明は、飼育水槽装置に関する。
図10を用いて、特許文献1で開示された飼育水槽装置101について説明する。図10に示した飼育水槽装置101は、飼育水槽102の内部に配置された吹き出し管103がエアーポンプから供給された空気104を吹き出して飼育用水に上下方向の回流105を作り、この回流が飼育生物の糞や食べかす等の汚物106を底面部107の斜面の下流側へ押し流して飼育用水108と共に排水口109から樋110に排出させ、この樋110に排出された飼育用水108は浄化処理後に飼育水槽102に戻すようになっている。
しかしながら、特許文献1の飼育水槽装置101では、飼育水槽102の斜面下流側に設けられた排水口109が開放されたままであるので、飼育水槽102の汚物106を含む飼育用水108が飼育水槽102から外側に常に排出される構造になっている。このため、吹き出し管103から吹き出された気泡の流れによって作られた回流105と排水口109から流れ出る飼育用水108の流れとの相乗効果により、上記飼育用水108の回流速度が早くなり、汚物106が底面部107に溜まりにくくなって回流速度の早い飼育用水108中に拡散し、飼育用水108の水質が悪くなる。又、常に飼育水槽102の全体に渡って回流が発生することから、飼育生物に適した回流に管理するのが難しかった。
特開2002−223660号公報 特開2006−217822号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、飼育水槽から越流した飼育用水で沈殿物排出口を開閉し、底面部に沈殿した汚物を飼育水槽から適切に除去し、管理しやすい、飼育水槽装置の提供を目的とする。
本発明は、飼育生物を飼育する飼育用水を溜める飼育水槽と、上記飼育水槽の底面部側に設けられかつ上記飼育生物の活動により生じて上記飼育水槽の底面部に沈殿した汚物を排出する沈殿物排出口と、上記飼育水槽の内側に上下動可能に設けられた開閉体と、上記飼育水槽の側壁部の上側に掛けられたフック状支点部と、このフック状支点部に一体化されかつ上記飼育水槽の外側に上下動可能に設けられた貯水部と、この貯水部から流出する飼育用水を溜めるバッファ水槽と、このバッファ水槽の飼育用水を回収して飼育水槽に戻すポンプとを備えた飼育水槽装置であって、上記貯水部が上記飼育水槽の側壁部の上側から越流した上記飼育用水を受け止めて上記フック状支点部を回転中心として下動し、この貯水部の下動により上記開閉体が上動して沈殿物排出口を開放しかつ上記受け止められた飼育用水が上記貯水部から上記バッファ水槽に流出し、この流出により上記貯水部が上記フック状支点部を回転中心として上動し、この貯水部の上動により上記開閉体が下動して沈殿物排出口を塞ぐよう、上記飼育水槽から上記貯水部への飼育用水の越流を利用して上記開閉体が沈殿物排出口を開閉するように構成されたことを特徴とする。
本発明は、ポンプでバッファ水槽から飼育水槽に戻された飼育用水が飼育水槽を越流して貯水部に溜まり、貯水部がフック状支点部を回転中心として下動すると、開閉体が沈殿物排出口を開放し、飼育水槽内の飼育用水が飼育水槽の底面部に沈殿した汚物を巻き込み沈殿物排出口から排出されるというように、開閉体が一旦開くと、飼育水槽内の飼育用水が減り、貯水部への飼育用水の供給がないまま、開閉体が更に開き、貯水部の傾きが大きくなり、最後に、貯水部の飼育用水がバッファ水槽へと落下した後、開閉体が閉鎖し、飼育水槽の底面部に沈殿した汚物を飼育水槽から適切に除去し、管理しやすいので、金魚や熱帯魚等の魚類だけでなく、ホタル等の清流を好む飼育生物の飼育にも適している。
本発明において、開閉体がフック状支点部を介して貯水部と一体となっていれば、開閉体と貯水部との連動するための構造が簡単になる。本発明において、開閉体の下部には沈殿物排出口を開閉する止水栓部が沈殿物排出口の開口部の形状に嵌るようにその形状とほぼ同じ大きさの突出部として設けられれば、沈殿物排出口の水密性が良くなる。本発明において、開閉体と上記貯水部とが定滑車に掛けた可撓性の有る連結体で互いに連結されれば、開閉体がフック状支点部から分離して直線的に上下動して沈殿物排出口を開閉できる。本発明において、定滑車を用いた開閉体及び沈殿物排出口が飼育水槽の底面部の中央部に設けられれば、底面部の側部に沈殿物排出口がある構造よりも、底面部の周縁部から沈殿物排出口までの距離が短くなり、汚物排出が良好になる。本発明において、飼育水槽の底面部が斜面に構成されれば、飼育用水が底面部に沈殿していた汚物を巻き込みながら底面部の斜面に沿って沈殿物排出口から勢い良く排出され、汚物排出が良好になる。
なお、前記発明の概要は、本発明の必要な全ての特徴を列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
発明を実施するための形態1の飼育水槽装置の初期状態を示した模式図。 発明を実施するための形態1の飼育水槽装置の飼育用水の貯水部への越流中を示した模式図。 発明を実施するための形態1の飼育水槽装置の飼育用水の貯水部からの溢れを示した模式図。 発明を実施するための形態1のフック状支点部と水槽側支点部とを分解して示した斜視図。 図4のフック状支点部と水槽側支点部と組み立てたA―A線断面図。 発明を実施するための形態2の飼育水槽装置の飼育用水の貯水部への越流中を示した模式図。 発明を実施するための形態3の飼育水槽装置の飼育用水の貯水部への越流中を示した模式図。 発明を実施するための形態4の飼育水槽装置の飼育用水の貯水部への越流中を示した模式図。 発明を実施するための形態5の飼育水槽装置の飼育用水の貯水部への越流中を示した模式図。 特許文献1で開示された飼育水槽装置を示した模式図。
図1,2を用いて、発明を実施するための形態1に係る飼育水槽装置1について説明する。先ず、飼育水槽装置1の構成について説明する。
図1に示した飼育水槽装置1は、飼育水槽2と防護部材3と沈殿物排出口4と開閉体5とフック状支点部6と貯水部7とバッファ水槽8とポンプ9と止水栓部10と沈殿物受け部11とパイプ12とフィルタ13とを備える。そして、ポンプ9の駆動により飼育用水15がバッファ水槽8から飼育水槽2に戻されて飼育水槽2を越流して貯水部7に溜まり、その溜まった飼育用水15の量が増加すると、貯水部7がフック状支点部6を回転中心として下動し、開閉体5が沈殿物排出口4を開き、飼育水槽2の底面部21側の飼育用水15が底面部21に沈殿した汚物19を巻き込み沈殿物排出口4から飼育水槽2の外側に排出される。このように沈殿物排出口4からの飼育用水15の排水が始まると、飼育水槽2の水位が下がり、それ以上、飼育用水15の飼育水槽2から貯水部7への越流が停止し、貯水部7に飼育用水15が供給されない。つまり、開閉体5が一旦開いたら、貯水部7への飼育用水15の供給がないまま、飼育水槽2内の飼育用水15が減り、開閉体5が更に開いていき、貯水部7の傾きが大きくなると、最後に、貯水部7の飼育用水15がバッファ水槽8へ一気に勢い良く落下し、その後、開閉体5が閉鎖する。閉塞により飼育水槽2の下がった水位は、ポンプ9によりバッファ水槽8から飼育用水15が戻されて、越流可能な水位までの貯留を経て、再び越流を開始する。飼育水槽装置1は、この動作を繰り返すことにより、定期的に汚物19が排出される。
飼育水槽2の底面部21を水平に構成した場合も適用可能であるが、図1に示したように飼育水槽2の底面部21が斜面に構成されているので、飼育用水15が底面部21の斜面に沿って沈殿物排出口4から沈殿物受け部11の側に勢い良く排出され、この勢い良く排出される飼育用水15が底面部21に沈殿していた汚物19を巻き込み沈殿物排出口4から排出されるので、底面部21が水平になっている場合よりも、汚物19が良好に排出される。
又、人がポンプ9の電源スイッチを操作することでポンプ9の駆動及び停止を行うことも、汚物19の底面部21への沈殿量を電気的に監視し、その監視結果に基づき、ポンプ9の電源スイッチを人為操作するか又は電気的に制御することも考えられる。又、止水栓部10が設けられることで沈殿物排出口4の水密性が良くなり、沈殿物受け部11が設けられることでバッファ水槽8中の飼育用水15の清らかさが向上し、パイプ12が設けられることでポンプ9を飼育水槽2又はバッファ水槽8に配置することが可能となり、フィルタ13が設けられることで飼育水槽2に戻される飼育用水15の清らかさが向上する。
尚、図1に示したように、開閉体5とフック状支点部6と貯水部7とからなる一体化された構造体において、フック状支点部6が側壁部25の上側に掛けられて回転可能に支持され、飼育用水15が貯水部7に入っていない場合、開閉体5と貯水部7との釣り合いにより、開閉体5が沈殿物排出口4を閉じるようになっている。この開閉体5が沈殿物排出口4を閉じる、開閉体5と貯水部7との釣り合いの設定には、開閉体5と貯水部7との一方又は両方に重りを付けても良い。
図1では、架台16の上に飼育水槽2を置く時に、架台16と飼育水槽2の底面部21の一端側22との間にスペーサ17を挟み、底面部21の他端側23を架台16の上に載せることにより、飼育水槽2の底面部21が一端側22から他端側23に下り勾配となる斜面を構成する場合を例示した。スペーサ17を使用することなく、飼育水槽2を架台16の上に置くだけで、底面部21が一端側22から他端側23に下り勾配となる斜面を構成するようにしても適用可能である。
防護部材3は、底面部21から上側に離されて飼育水槽2の内部に設置され、底面部21と防護部材3との間に汚物19の沈殿する空間24が設けられ、汚物通過性を有しかつ飼育生物18の通過を阻止する機能を有する。汚物通過性は、糞や食べかす等の汚物19が防護部材3の上側から底面部21の側に通過する機能である。防護部材3としては、例えば、合成樹脂製又はステンレス製のものを用いれば良い。また、形状としては多数の孔を有する籠又は多数の孔を有する板状物又は網状物等が適用可能である。防護部材3は、開閉体5の開閉動作を妨げないように飼育水槽2の内部に設置される。防護部材3として、例えば、図1に示した底部と周面が囲われた籠のような構造が考えられる。
沈殿物排出口4は、飼育水槽2の下流側の側面下部に設けられ、底面部21に沈殿した汚物19を飼育用水15の一部と一緒に飼育水槽2の内側から外側に排出するようになっている。開閉体5は、沈殿物排出口4を飼育水槽2の内側から塞いだり開放したりするものである。
フック状支点部6は、開閉体5の上部に一端が一体化され、飼育水槽2の側壁部25の上側に掛けられて当該側壁部25の上側を被覆し、飼育水槽2の内部の飼育用水15を側壁部25の上側及びフック状支点部6の上側を越流させて飼育水槽2の外側に誘導するように曲がっている。このフック状支点部6の曲がりは、フック状支点部6を側面から見た場合に逆U字形又は逆V字形になっている。フック状支点部6が被せられる側壁部25の上側は、フック状支点部6を回転可能に支持する水槽側支点部26になっている。フック状支点部6が逆V字形の場合、水槽側支点部26は水槽側支点部26を側面から見た場合に山形になっていても適用可能である。
貯水部7は、フック状支点部6の他端に一体化され、上記越流した飼育用水15を受け、その受けた飼育用水15の重さでフック状支点部6を回転中心として下動する。下動は、下方への移動と同義語である。この貯水部7の下動によって、開閉体5がフック状支点部6を回転中心として上動して沈殿物排出口4を開放する。上動は、上方への移動と同義語である。上記貯水部7の下動によって飼育用水15が貯水部7から溢れ、貯水部7が開閉体5よりも軽くなると、貯水部7がフック状支点部6を回転中心として上動し、開閉体5がフック状支点部6を回転中心として下動作して沈殿物排出口4を塞ぐ。つまり、開閉体5とフック状支点部6と貯水部7とからなる唯一の形に一体化された構造体が弥次郎兵衛又は鹿威し等のように動作する構成である。
開閉体5とフック状支点部6と貯水部7とからなる一体化された構造体にあっては、フック状支点部6が側壁部25の上側に掛けられて回転可能に支持されるので、開閉体5とフック状支点部6と貯水部7とからなる一体化された構造体が飼育水槽2に工具等を使用しないで簡単に設置できる。これに対し、設置や掃除の際における作業の手間は増えるが、フック状支点部6が側壁部25の上側に掛けられた後、ボルト等のネジ部材で回転可能に支持されるようにフック状支点部6と水槽側支点部26とを連結すれば、開閉体5とフック状支点部6と貯水部7とからなる一体化された構造体の飼育水槽2からの脱落を防止できる。
バッファ水槽8は、貯水部7の下動によって貯水部7から溢れる飼育用水15を溜める構成である。ポンプ9は、電動ポンプからなり、バッファ水槽8の飼育用水15を回収して飼育水槽2に戻す構成である。ポンプ9がバッファ水槽8に溜められた飼育用水15中に入れられた場合を例示したが、ポンプ9はバッファ水槽8に溜められた飼育用水15に入れることなく、ポンプ9の吸水口に接続された吸水パイプの先端部をバッファ水槽8に溜められた飼育用水15中に入れても適用可能である。ポンプ9の排水口に接続されたパイプ12は貯水部7のフック状支点部6を回転中心として上下方向に回転する動作及び開閉体5のフック状支点部6を回転中心として上下方向に回転する動作に支障を与えることのないように配置され、パイプ12の先端部が飼育水槽2の内部側に配置されたことにより、ポンプ9がバッファ水槽8の飼育用水15を回収して飼育水槽2に戻すようになっている。
止水栓部10は、沈殿物排出口4を開閉するものであって、沈殿物排出口4の開口部の形状に嵌るように、その形状とほぼ同じ大きさの突出部が開閉体5の下部に設けられ、開閉体5の下動で沈殿物排出口4を水密に閉鎖し、開閉体5の上動で沈殿物排出口4を開放する構成である。沈殿物受け部11は、沈殿物排出口4から排出された汚物19と飼育用水15とを受容し、受容した汚物19を捕捉し、受容した飼育用水15を通過させる構成である。沈殿物受け部11は、沈殿物受け部11を通過した飼育用水15がバッファ水槽8に落下するように、バッファ水槽8に溜められた飼育用水15よりも上側に設けられる。沈殿物受け部11をバッファ水槽8の内部に置く図示のされていない取り付け部がバッファ水槽8又は飼育水槽2に設けられる。
フィルタ13は、パイプ12の先端部から排出されてフィルタ13を通過した飼育用水15を飼育水槽2に落下させるように、飼育水槽2に溜められた飼育用水15よりも上側に配置されるように、パイプ12の先端部又は飼育水槽2に設けられる。フィルタ13は、ポンプ9で運搬される飼育用水15をろ過するものであって、飼育水槽2に戻される飼育用水15中の汚物19を捕捉し、飼育用水15を通過させる構成である。フィルタ13に相当するフィルタをポンプ9の吸水口又はパイプの先端部に設けても適用可能である。フィルタ13とポンプ9の吸水側に設けられたフィルタとの一方又は両方を設けても適用可能である。
次に、飼育水槽装置1の動作について説明する。図1に示したように、飼育用水15が貯水部7に溜められていないで上昇限度位置に停止し、貯水部7の底部の先端部7aが底部の奥側7bよりも高くなる勾配となるように貯水部7の底部が傾斜し、開閉体5及び止水栓部10が沈殿物排出口4を塞ぎ、飼育用水15が飼育水槽2とバッファ水槽8とに必要量入れられて溜められ、防護部材3の底部よりも上側における飼育水槽2の飼育用水15中で飼育生物18が生息し汚物19が空間24における底面部21の上に沈殿し、ポンプ9が電力供給を受けて駆動し、バッファ水槽8に溜められた飼育用水15がバッファ水槽8からポンプ9とパイプ12及びフィルタ13を経由して回収されて飼育水槽2に戻される。
そして、図2に示したように、飼育水槽2に戻された飼育用水15の量が増加し、飼育用水15の水面が上昇してフック状支点部6の開閉体5側からフック状支点部6の上側を越えると、飼育用水15がフック状支点部6の上側を越流して貯水部7に溜まる。その後、貯水部7に溜まった飼育用水15の量が増加し、貯水部7に溜まった飼育用水15の重さと貯水部7の重さとの総和(以下、貯水部側重量と表現する)が開閉体5の重さ及び止水栓部10の重さ並びに開閉体5に加えられた飼育水槽2側の飼育用水15の水圧の総和(以下、開閉体側重量と表現する)より大きくなり、貯水部7が飼育水槽2のフック状支点部6を回転中心として下動する。
上記貯水部7の下動により、図3に示したように、開閉体5が他端側23の側壁部25から飼育水槽2の内側に離れる方向に上動して沈殿物排出口4を開放し、かつ、止水栓部10が沈殿物排出口4より飼育水槽2の内側へ抜けて沈殿物排出口4を開放し、飼育水槽2の飼育用水15が沈殿物排出口4から沈殿物受け部11に一気に排出される。この飼育用水15の排出に伴って、それよりも以前に、飼育水槽2の底面部21に沈殿していた汚物19に飼育用水15の沈殿物排出口4から排出される流れが作用し、飼育用水15が底面部21に沈殿していた汚物19を巻き込み沈殿物排出口4から沈殿物受け部11の側に一気に排出される。
そして、図3に示したように、貯水部7の底部の先端部7aが底部7の奥側7bより低くなる勾配となるように貯水部7の底部7が傾斜し、飼育用水15が貯水部7に残ることなく貯水部7からバッファ水槽8に排出される。この貯水部7からバッファ水槽8への飼育用水15の排出に伴い、貯水部側重量が一気に減少して開閉体側重量より軽くなる。これにより、図1に示したように、貯水部7がフック状支点部6を回転中心として上動し、開閉体5及び止水栓部10がフック状支点部6を回転中心として下動して沈殿物排出口4を閉鎖する。
要するに、図1乃至3に示した飼育水槽装置1によれば、飼育水槽2から貯水部7の側に越流した飼育用水15を利用して開閉体5が沈殿物排出口4を開閉し、汚物19の底面部21への沈殿に悪影響を与えることなく、汚物19を底面部21の斜面に沿って適切に除去することが確認できた。
尚、図1乃至3に示したように、貯水部7がフック状支点部6を回転中心として上下動した場合でも、開閉体5における開口部5bの縁部が貯水部7の飼育用水15中に存在するので、飼育用水15が飼育水槽2からフック状支点部6の上側を経由して貯水部7に常に適切に越流できる。
又、開閉体5及び止水栓部10で沈殿物排出口4が塞がれた後も、ポンプ9の駆動を継続し、清らかな飼育用水15をバッファ水槽8から飼育水槽2に常時供給し循環させることで、ポンプ9の動力だけで、その他の動力やスイッチ、タイマーなどを必要とせずに間欠的に汚物19の除去が行える。当然、ポンプ9を間欠に動かしても良い。
例えば、飼育生物18がホタルの幼虫を飼育したところ、餌であるカワニナ及びホタルの幼虫が防護部材3の上側で生育し、糞や食べかす等の汚物19が防護部材3を通過して空間24で底面部21の上に沈殿することが確認できた。又、飼育水槽2の容積やホタルの幼虫の飼育数にもよるが、飼育水槽2の容積で飼育可能なホタルの幼虫の飼育数であれば、図1乃至3に示した飼育水槽装置1により、飼育水槽2から貯水部7の側に越流した飼育用水15で沈殿物排出口4を開閉し、汚物19の底面部21への沈殿に悪影響を与えることなく、汚物19を底面部21の斜面に沿って適切に除去することが確認できた。
図4,5を用いて、前述したフック状支点部6と水槽側支点部26との細部について説明する。図4に示したように、フック状支点部6は、その上側が飼育水槽2から貯水部7に越流する飼育用水15の通路を構成する中央側の越流誘導路6aと、越流誘導路6aから飼育用水15の溢れるのを防止する両側の堤部6bとを備える。フック状支点部6と一体化した開閉体5は中央側の開口部5aと両側のアーム部5bと下側の蓋部5cとを備える。蓋部5cには、止水栓部10が設置される。水槽側支点部26は、中央側の越流受け部26aと両側の堤受け部26bとを備える。
そして、越流誘導路6aが越流受け部26aの上に載せられ、堤部6bが堤受け部26bの上に載せられた場合、フック状支点部6が飼育水槽2における水槽側支点部26の両側で上側に突出した対の側壁部27間に収容され、フック状支点部6が水槽側支点部26で飼育水槽2における側壁部25の内側と外側との方向に回転可能に支持されている。
図5に示したように、フック状支点部6が水槽側支点部26で回転可能に支持された場合において、越流誘導路6aを越流する飼育用水15の水面が両側の堤受け部26bの上側を結ぶ仮想線Lよりも下位となるように設定され、越流誘導路6aと越流受け部26aとの間の水密性を確保する構造又は越流誘導路6aと越流受け部26aとを例えば屈曲可能なゴムシート等で接続し一体化して越流誘導路6aと越流受け部26aとの間に隙間の生じない構造を用いることにより、飼育水槽2から貯水部7(図4を参照)に越流する飼育用水15のフック状支点部6や飼育水槽2から外側への漏れを防止できる。上記越流誘導路6aと越流受け部26aとを例えば屈曲可能なゴムシート等で接続し一体化して越流誘導路6aと越流受け部26aとの間に隙間の生じない構造を用いた場合は、堤部6bを堤受け部26bの上に載せるだけで良い。
図5では、沈殿物排出口4を対の側壁部27の対向間隔にわたる大きさで1個形成したが、沈殿物排出口4の個数が1個の場合でも対の側壁部27の対向間隔よりも幅の狭い大きさでも適用可能であり、又、沈殿物排出口4の個数は複数個であっても適用可能である。このように沈殿物排出口4の幅を狭くしたり、沈殿物排出口4を複数個設けたりした場合、開閉体5の形状や止水栓部10の形状を沈殿物排出口4に適合するように構成することが考えられる。
図6を用いて、発明を実施するための形態2に係る飼育水槽装置1について説明する。図6に示した飼育水槽装置1は、合成樹脂製の網状物から成る防護部材3が開閉体5の開閉動作を妨げないように開閉体5から上流側に位置して飼育水槽2の内部に設置された構成が、図1に示した飼育水槽装置1と相違する。
図7を用いて、発明を実施するための形態3に係る飼育水槽装置1について説明する。図7に示した飼育水槽装置1は、樋からなる沈殿物受け部28が受けた汚物19の混ざった飼育用水15をバッファ水槽8以外に排出して破棄する構成が、図1に示した飼育水槽装置1と相違する。
図8を用いて、発明を実施するための形態4に係る飼育水槽装置1について説明する。図8に示した飼育水槽装置1は、開閉体5が定滑車29とロープのような可撓性の有る連結体30とで貯水部7の昇降で開閉する構成が、図1に示した飼育水槽装置1と相違する。
例えば、定滑車29が飼育水槽2に設置され、連結体30の一端部が貯水部7の先端部7a側に固定され、連結体30の他端部が定滑車29を経由して開閉体5の上端に固定され、貯水部7が溜まった飼育用水15等の重量の増加でフック状支点部6を回転中心として下動すると、連結体30が開閉体5を側壁部25に沿う図示のされていないガイド部に案内されて直線的に上動し、上動した開閉体5が沈殿物排出口4を開放し、貯水部7が排出された飼育用水15等の重量の減少でフック状支点部6を回転中心として上動すると、開閉体5が自分の重さで図示のされていないガイド部に案内されて直線的に下動して沈殿物排出口4を塞ぐ。
定滑車29と連結体30とにより貯水部7のフック状支点部6を回転中心とした回転運動を開閉体5の直線運動に変換する運動変換機構が構成される。換言すると、開閉体5が定滑車29と連結体30とからなる運動変換機構と貯水部7とを介してフック状支点部6に一体化されていると概念できる。
図9を用いて、発明を実施するための形態5に係る飼育水槽装置1について説明する。図9に示した飼育水槽装置1は、飼育水槽2の底面部21が周辺部から中央側に下り勾配となる斜面を構成し、沈殿物排出口4が底面部21の中央側に設けられ、開閉体5が2個の定滑車29と連結体30とからなる回転運動を直線運動に変換する運動変換機構と貯水部7とを介して昇降する構成が、図1に示した飼育水槽装置1と相違する。
図9に示した飼育水槽装置1のように定滑車29を用いた開閉体5及び沈殿物排出口4が飼育水槽2の底面部21の中央部に設けられれば、例えば、図8に示した飼育水槽装置1のように底面部21の側部に沈殿物排出口4がある構造よりも、底面部21の周縁部から沈殿物排出口4までの距離が短くなり、汚物排出が良好になる。
図9に示した飼育水槽装置1では、1つの定滑車29がフック状支点部6側で飼育水槽2に設けられ、もう1つの定滑車29が開閉体5の直上側で飼育水槽2に設けられており、ロープのような可撓性の有る連結体30によって、開閉体5と2つの定滑車29を経ながら貯水部7を介してフック状支点部6に一体化された構成となる。尚、定滑車29は一つでも3個以上でも良い。又、防護部材3は、中央部に上下方向に貫通した孔を囲む環状の底部が底部の内外周縁より上方に延びる周面で囲われた1体の籠又は周方向に複数個に分割された籠のような構造或いは開閉体5や開閉体5と真上の定滑車29との間の連結体30の動作に支障を招くことないように開閉体5の周囲及び沈殿物排出口4の周囲を覆うドームのような構造や、筒状の構造等が考えられる。
図8,9において、更に、動滑車を使用しても適応可能である。図1乃至9において、沈殿物排出口4と、その周囲や内側と、接する開閉体5や止水栓部10は、双方又は片方が少なくともその表面がゴム状の弾性であれば更に水密性が高まる。図1乃至9において、防護部材3、止水栓部10、沈殿物受け部11、フィルタ13は設けなくても適用可能であり、飼育水槽2の底面部21は斜面でなく水平面でも良い。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に記載の範囲には限定されない。前記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者にも明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲から明らかである。
1 飼育水槽装置
2 飼育水槽
3 防護部材
4 沈殿物排出口
5 開閉体
5a 開口部
5b アーム部
5c 蓋部
6 フック状支点部
6a 越流誘導路
6b 堤部
7 貯水部
8 バッファ水槽
9 ポンプ
10 止水栓部
11 沈殿物受け部
12 パイプ
13 フィルタ
15 飼育用水
16 架台
17 スペーサ
18 飼育生物
19 汚物
21 底面部
22 一端側
23 他端側
24 空間
25 側壁部
26 水槽側支点部
26a 越流受け部
26b 堤受け部
27 側壁部
28 沈殿物受け部
29 定滑車
30 連結体

Claims (6)

  1. 飼育生物を飼育する飼育用水を溜める飼育水槽と、上記飼育水槽の底面部側に設けられかつ上記飼育生物の活動により生じて上記飼育水槽の底面部に沈殿した汚物を排出する沈殿物排出口と、上記飼育水槽の内側に上下動可能に設けられた開閉体と、上記飼育水槽の側壁部の上側に掛けられたフック状支点部と、このフック状支点部に一体化されかつ上記飼育水槽の外側に上下動可能に設けられた貯水部と、この貯水部から流出する飼育用水を溜めるバッファ水槽と、このバッファ水槽の飼育用水を回収して飼育水槽に戻すポンプとを備えた飼育水槽装置であって、上記貯水部が上記飼育水槽の側壁部の上側から越流した上記飼育用水を受け止めて上記フック状支点部を回転中心として下動し、この貯水部の下動により上記開閉体が上動して沈殿物排出口を開放しかつ上記受け止められた飼育用水が上記貯水部から上記バッファ水槽に流出し、この流出により上記貯水部が上記フック状支点部を回転中心として上動し、この貯水部の上動により上記開閉体が下動して沈殿物排出口を塞ぐよう、上記飼育水槽から上記貯水部への飼育用水の越流を利用して上記開閉体が沈殿物排出口を開閉するように構成されたことを特徴とする飼育水槽装置。
  2. 上記開閉体がフック状支点部を介して貯水部と一体となったことを特徴とする請求項1記載の飼育水槽装置。
  3. 上記開閉体の下部には上記沈殿物排出口を開閉する止水栓部が上記沈殿物排出口の開口部の形状に嵌るようにその形状とほぼ同じ大きさの突出部として設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の飼育水槽装置。
  4. 上記開閉体と上記貯水部とが定滑車に掛けた可撓性の有る連結体で互いに連結されたことを特徴とする請求項1に記載の飼育水槽装置。
  5. 上記定滑車を用いた開閉体及び上記沈殿物排出口が上記飼育水槽の底面部の中央部に設けられたことを特徴とする請求項4に記載の飼育水槽装置。
  6. 上記飼育水槽の底面部が斜面に構成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の飼育水槽装置。
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