JP2017168279A - 電力ケーブル、電力ケーブルシステム、電力ケーブルシステムの接地方法、および電力ケーブルシステムの構築方法 - Google Patents

電力ケーブル、電力ケーブルシステム、電力ケーブルシステムの接地方法、および電力ケーブルシステムの構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電力ケーブルが長い距離に亘って布設される場合であっても安全性を確保することができる技術を提供する。
【解決手段】中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルであって、電力ケーブルの軸方向の一端では、内部遮蔽層および外部遮蔽層のうちの内部遮蔽層のみが直接接地され、電力ケーブルの軸方向の他端では、内部遮蔽層および外部遮蔽層のうちの外部遮蔽層のみが直接接地される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力ケーブル、電力ケーブルシステム、電力ケーブルシステムの接地方法、および電力ケーブルシステムの構築方法に関する。
片端接地系統の電力ケーブルシステムでは、並行地線を電力ケーブルに併設することがある(例えば、非特許文献1)。これにより、地絡事故が発生した際に、並行地線に事故電流を安全に逃がすことができる。このような並行地線は、国際規格においてECC(Earth Continuity Conductor)と呼ばれている。国際規格では、上記した安全上の観点から、ECCの設置が推奨されている。
CIGRE TB 283
しかしながら、ECCを用いた従来の電力ケーブルシステムでは、電力ケーブルを長い距離に亘って布設する場合に、ECCを電力ケーブルに併設することが困難となっていた。
本発明の目的は、電力ケーブルが長い距離に亘って布設される場合であっても安全性を確保することができる技術を提供することである。
本発明の一態様によれば、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルであって、
前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地される電力ケーブルが提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを備え、
前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地される電力ケーブルシステムが提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
地中に埋められ、水平方向に互いに離れて設けられる複数の管路のそれぞれ内に、複数の電力ケーブルのそれぞれが挿通される電力ケーブルシステムであって、
前記複数の電力ケーブルのそれぞれは、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有し、
前記複数の電力ケーブルのそれぞれの一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
前記複数の電力ケーブルのそれぞれの他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地され、
前記導体に電力を供給する電源が前記電力ケーブルの軸方向の一端または他端のうちのどちらに設けられていても、前記電力ケーブルに地絡事故が発生したときに、前記内部遮蔽層または前記外部遮蔽層のうちのいずれか一方を介して前記電源側のアースに事故電流が流れるよう構成される電力ケーブルシステムが提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを用意する工程と、
前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみを直接接地させるとともに、前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみを直接接地させる工程と、を有する電力ケーブルシステムの接地方法が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
地中に水平方向に沿って管路挿通孔を掘削する工程と、
前記管路挿通孔内に管路を挿通させる工程と、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを前記管路内に挿通させる工程と、
前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみを直接接地させるとともに、前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみを直接接地させる工程と、を有する電力ケーブルシステムの構築方法が提供される。
本発明によれば、電力ケーブルが長い距離に亘って布設される場合であっても安全性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る電力ケーブルシステムを示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る電力ケーブルシステムにおける電力ケーブルの軸方向に沿った断面図である。 本発明の一実施形態に係る電力ケーブルシステムにおける電力ケーブルの軸方向と直交する断面図である。 本発明の一実施形態に係る電力ケーブルの軸方向と直交する断面図である。 本発明の一実施形態に係る電力ケーブルシステムにおいて地絡事故が発生した場合の第1例を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る電力ケーブルシステムにおいて地絡事故が発生した場合の第2例を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る電力ケーブルシステムの構築方法を示すフローチャートである。 掘削工程を示す模式図である。 管路挿通工程を示す模式図である。 比較例1に係る電力ケーブルシステムにおいて地絡事故が発生した場合を示す模式図である。 比較例2に係る電力ケーブルシステムを示す模式図である。 比較例3に係る電力ケーブルシステムにおいて地絡事故が発生した場合を示す模式図である。 (a)は、比較例3に係る電力ケーブルシステムの第1例における電力ケーブルの軸方向と直交する断面図であり、(b)は、比較例3に係る電力ケーブルシステムの第2例における電力ケーブルの軸方向と直交する断面図である。 比較例3に係る電力ケーブルシステムの第3例における電力ケーブルの軸方向と直交する断面図である。
<発明者の得た知見>
まず、従来の電力ケーブルシステムの接地方法に関して、発明者の得た知見の詳細を説明する。以下では、従来例として、3つの比較例の電力ケーブルシステムについて説明する。
なお、本明細書において、「接地」とは、アースに接続されることをいい、「直接接地」とは、抵抗素子などを介さずにアースに直接接続されることをいう。
(比較例1)
図10を用い、比較例1に係る電力ケーブルシステムについて説明する。図10は、比較例1に係る電力ケーブルシステムにおいて地絡事故が発生した場合を示す模式図である。なお、図10では、3相の電力ケーブル910のうち、1相の電力ケーブル910を示している。
図10に示すように、比較例1に係る電力ケーブルシステム91は、いわゆる片端接地系統として構成されている。具体的には、電力ケーブル910は、例えば、中心から外周に向けて、導体911、絶縁体(不図示)、遮蔽層913、および防食層(不図示)を有している。電力ケーブル910の軸方向の一端E1では、遮蔽層913が直接接地され、電力ケーブル910の軸方向の他端E2では、遮蔽層913が開放されている。
ここで、電源としての変電所950は、電力ケーブル910の一端E1側に配置されているか、或いは、電力ケーブル910の他端E2側に配置されているか、分からない場合がある。つまり、変電所950が遮蔽層913の直接接地されている側と同じ側に設けられている場合だけでなく、図10の例のように、変電所950が遮蔽層913の直接接地されている側と反対側に設けられている場合も考えられる。
図10の例では、電力ケーブル910に地絡事故が発生したとき、事故電流(FC)は、導体911の他端E2側から事故点APを介して遮蔽層913の一端E1に向かって流れる。遮蔽層913の一端E1側のアースは、変電所950側のアースから離れているため、遮蔽層913の一端E1からアースに流れた事故電流は、地中の深い経路を通って変電所950側のアースまで流れる。このとき、地中の深い経路では抵抗が高いため、事故電流をアースに充分に逃がすことができない可能性がある。また、事故電流が長い距離に亘って地中を流れるため、あらゆる導体(例えば水道管等)に事故電流が流れ、電力ケーブルシステム91の送電経路よりも外側に事故電流が発散するおそれがある。
また、図10の例では、電力ケーブル910に事故電流が流れた際に、電力ケーブル910の周囲に大きな磁界が発生する可能性がある。ここで、遮蔽層913が直接接地されている側と同じ側に変電所950が設けられている場合では、事故電流が導体911に流れる方向と、事故電流が遮蔽層913に流れる方向とは、互いに反対となる。このため、導体911に流れる事故電流によって電力ケーブル910の周囲に生じる磁界と、遮蔽層913に流れる事故電流によって電力ケーブル910の周囲に生じる磁界とは、互いに打ち消される。しかしながら、図10の例のように、遮蔽層913が直接接地されている側と反対側に変電所950が設けられている場合では、電力ケーブル910の導体911および遮蔽層913の両方に同じ方向に事故電流が流れる。また、電力ケーブル910の導体911および遮蔽層913に流れる事故電流と、遮蔽層913の一端E1からアースに流れた事故電流との距離が遠い。このため、電力ケーブル910の周囲には、磁界が打ち消されず、大きな磁界が発生する。その結果、図10の例では、電力ケーブルシステム91に近接する通信機器等に通信障害が生じるおそれがある。
(比較例2)
次に、図11を用い、比較例2に係る電力ケーブルシステムについて説明する。図11は、比較例2に係る電力ケーブルシステムを示す模式図である。なお、図11では、3相の電力ケーブル910のうち、1相の電力ケーブル910を示している。
図11に示すように、比較例2に係る電力ケーブルシステム92は、両端接地系統として構成されている。電力ケーブル910の軸方向の一端E1および他端E2の両方において遮蔽層913が直接接地されている。
比較例2のような両端接地系統では、電力ケーブル910に地絡事故が発生したとき、常に変電所950側のアースに事故電流が流れる。このため、事故電流の発散を抑制することができる。
しかしながら、比較例2では、導体911に通常時の電流(NC)が流れるとき、電力ケーブル910の軸方向の一端E1および他端E2の両方において遮蔽層913が直接接地され、閉回路となっているため、導体911の周囲に発生する磁界を打ち消すように、導体911に流れる電流の方向と反対の方向に遮蔽層913に循環電流(誘導電流)が流れる。このため、比較例2のような両端接地系統では、電力ケーブル910に通常時の電流が流れる際に、遮蔽層913に流れる循環電流によって電力ケーブル910の遮蔽層913がジュールロスで発熱するため、導体911の温度も上昇させてしまう可能性がある。その結果、電力ケーブル910が送電できる容量が低下してしまう可能性がある。
(比較例3)
次に、図12〜図14を用い、比較例3に係る電力ケーブルシステムについて説明する。図12は、比較例3に係る電力ケーブルシステムにおいて地絡事故が発生した場合を示す模式図である。なお、図12では、3相の電力ケーブル910のうち、1相の電力ケーブル910を示している。図13(a)は、比較例3に係る電力ケーブルシステムの第1例における電力ケーブルの軸方向と直交する断面図であり、図13(b)は、比較例3に係る電力ケーブルシステムの第2例における電力ケーブルの軸方向と直交する断面図である。図14は、比較例3に係る電力ケーブルシステムの第3例における電力ケーブルの軸方向と直交する断面図である。
図12に示すように、比較例3に係る電力ケーブルシステム93は、上述した片端接地系統での課題と、両端接地での課題と、を解決するため、電力ケーブル910の遮蔽層913とは別に並行地線919を有している。具体的な構成としては、例えば、電力ケーブル910の軸方向の一端E1では、遮蔽層913が直接接地され、電力ケーブル910の軸方向の他端E2では、遮蔽層913が開放されている。並行地線919は、電力ケーブル100に隣接し、電力ケーブル100の軸方向に沿って併設されている。並行地線919の軸方向の一端E1は、電力ケーブル910の遮蔽層913に接続されるとともに、直接接地されている。また、並行地線919の軸方向の他端E2は、電源としての変電所950のアース側に接続されるとともに、直接接地されている。このような並行地線919は、上述のように国際規格においてECCと呼ばれている。
比較例3の電力ケーブルシステム93における電力ケーブル910と並行地線919との配置としては、例えば、以下の2つの例が挙げられる。
図13(a)に示す第1例では、管路挿通孔(ドリル孔)928内に、4つの管路920(920a〜920d)が挿通されている。管路920a〜920cには、それぞれ、電力ケーブル910a〜910cが挿通されている。また、管路920dには、並行地線919が挿通されている。
図13(b)に示す第2例では、管路挿通孔928内に、鋼管929が挿通されている。鋼管929内には、3つの管路920が挿通され、管路920a〜920cには、それぞれ、電力ケーブル910a〜910cが挿通されている。鋼管929が、並行地線919として機能するよう構成されている。
比較例3では、図12に示すように、地絡事故が発生したとき、事故電流(FC)は、導体911の他端E2側から事故点APを介して遮蔽層913の一端E1に向かって流れる。そして、遮蔽層913の一端E1からアース側に流れた事故電流は、並行地線919を通って変電所950側のアースまで流れる。これにより、変電所950側のアースに事故電流を安全に逃がすことができる。また、事故電流が並行地線919に流れることにより、電力ケーブルシステム91の送電経路よりも外側に事故電流が発散することを抑制することができる。また、事故電流が導体911および遮蔽層913に流れる方向と、事故電流が並行地線919に流れる方向とは、互いに反対となる。これにより、導体911および遮蔽層913に流れる事故電流によって電力ケーブル910の周囲に生じる磁界と、並行地線919に流れる事故電流によって電力ケーブル910の周囲に生じる磁界とを、互いに打ち消すことができる。
また、比較例3では、3相の電力ケーブル910のそれぞれに通常時の電流が流れるとき(不図示)、3相の電力ケーブル910のそれぞれに流れる電流の位相は互いに2π/3ずれているため、3相の電力ケーブル910のそれぞれに流れる電流によって電力ケーブル910の周囲に生じる磁界は、3相全体として打ち消される。このため、電力ケーブル910a〜910cに隣接して併設された並行地線919には、循環電流があまり流れず、並行地線919等が発熱することが抑制される。
(長距離布設について)
ここで、電力ケーブル910が長い距離に亘って布設される場合に、ECCとしての並行地線919を電力ケーブル910に併設する際、以下のような課題が生じうる。
図13(a)および(b)に示したような管路挿通孔928を掘削する際には、いわゆる水平ドリル工法(Horizontal Directional Drilling)が用いられる。上記図の構成では、管路挿通孔928内に複数の管路920が挿通できるように、直径の大きな管路挿通孔928を掘削する必要がある。このため、管路挿通孔928を掘削するためのドリルが大きくなる。ドリルが大きいと、長い距離に亘って管路挿通孔928を掘削することが困難となる。
一方で、長距離に亘って管路挿通孔を掘削するためには、管路挿通孔の直径を小さくすることが考えられる。例えば、1つの管路挿通孔内に1つの管路だけを挿通させることで、管路挿通孔の直径を小さくする。しかしながら、水平ドリル工法では掘削位置精度が低いため、電力ケーブルのための管路挿通孔に隣接して、並行地線のための管路挿通孔を掘削することが困難となる。
また別の方法として、図14に示す第3例のように、1つの管路920内に電力ケーブル910および並行地線919の両方を挿通させることも考えられる。この場合、例えば、管路920a〜920c内には、それぞれ、電力ケーブル910a〜910cが挿通され、電力ケーブル910a〜910cに沿うように、それぞれ、並行地線919a〜919cが併設される。このように構成すれば、管路挿通孔928の直径を小さくすることができ、長い距離に亘って管路挿通孔928を掘削することができる。
しかしながら、図14の第3例では、電力ケーブル910に通常時の電流が流れるとき、3相の電力ケーブル910が互いに離れているため、電流の位相の違いによる磁界の打ち消しが生じない。このため、電力ケーブル910に隣接する並行地線919は、両端接地された遮蔽層と同様に機能する。これによって、それぞれの電力ケーブル910の周囲に発生する磁界を打ち消すように、電力ケーブル910に流れる電流の方向と反対の方向に並行地線919に循環電流が流れてしまう。その結果、並行地線919に流れる循環電流によって並行地線919がジュールロスで発熱するため、電力ケーブル910の導体の温度も上昇させてしまう可能性がある。その結果、電力ケーブル910が送電できる容量が低下してしまう可能性がある。
以上のように、並行地線を用いた従来の電力ケーブルシステムでは、例えば、3相の電力ケーブルを互いに離れた状態で長い距離に亘って布設する場合に、並行地線を電力ケーブルに併設することが困難となっていた。したがって、電力ケーブルが長い距離に亘って布設される場合であっても安全性を確保することができる技術が望まれていた。本発明は、本発明者が見出した上記知見に基づくものである。
<本発明の一実施形態>
(1)電力ケーブルシステム
本発明の一実施形態に係る電力ケーブルシステムについて、図1〜図4を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電力ケーブルシステムを示す模式図である。なお、図1では、3相の電力ケーブル100のうち、1相の電力ケーブル100を示している。図2は、本実施形態に係る電力ケーブルシステムにおける電力ケーブルの軸方向に沿った断面図である。図3は、本実施形態に係る電力ケーブルシステムにおける電力ケーブルの軸方向と直交する断面図である。図4は、本実施形態に係る電力ケーブルの軸方向と直交する断面図である。
なお、以下において、後述する電力ケーブル100の軸方向の一方の端末を「一端E1」とし、電力ケーブル100の軸方向の他方の端末を「他端E2」とする。これに倣って、内部遮蔽層130の軸方向の一方の端部を「内部遮蔽層130の一端E1」と称したり、内部遮蔽層130の軸方向の他方の端部を「内部遮蔽層130の他端E2」と称したりすることがある。導体110、または外部遮蔽層150についても、内部遮蔽層130と同様である。
また、以下において、複数の構成要素を総称する場合は、符号にアルファベットの添え字を付けず、一方で、複数の構成要素のうちのいずれかを称する場合は、符号にアルファベットの添え字を付ける。例えば、電力ケーブルを総称する場合の符号は、100とし、個別の電力ケーブルを称する場合の符号は、100a等とする。
図1〜図3に示すように、本実施形態の電力ケーブルシステム10は、高圧の地中送電線路として構成され、ECCとしての並行地線を用いない新規な接地構造を有している。電力ケーブルシステム10は、例えば、電力ケーブル100と、管路200と、を有している。
(管路)
図2および図3に示すように、電力ケーブルシステム10は、例えば、3つの管路200のそれぞれ内に3相の電力ケーブル100のそれぞれを延線するよう構成されている。具体的には、地中には、3つの管路挿通孔(ドリル孔)280(280a〜280c)が例えば水平ドリル工法により形成されている。管路挿通孔280のそれぞれは、地表から地中に向かって斜め下方向に傾斜して掘削された第1傾斜部281と、第1傾斜部281の端部から所定の深さで水平方向に添って掘削された水平部282と、水平部282の端部から地表に向かって斜め上方向に傾斜して掘削された第2傾斜部283と、を有している。管路挿通孔280a〜280cは、互いに水平方向に所定距離離れて配置され、互いに同じ方向に延在している。管路挿通孔280a〜280c内には、それぞれ、管路200a〜200cが挿通されている。管路200a〜200cのそれぞれは、例えば、ポリエチレン、PVC(Polyvinylchloride)、またはFRP(Fiber Reinforced Plastics)などからなっている。管路200a〜200c内には、それぞれ、電力ケーブル100a〜100cが挿通されている。
具体的な各寸法としては、電力ケーブル100の軸方向の距離(管路挿通孔280の軸方向の距離、または管路200の軸方向の距離)は、例えば、1km以上5km以下である。電力ケーブル100の軸方向の距離が1km未満であると、大型のドリルを用いた水平ドリル工法を適用することが可能であり、上述の図13に示した例のように、3相の電力ケーブル910を同一の管路挿通孔928内に布設することが可能となる。このため、後述する本実施形態の接地構造を適用するメリットが小さくなる。これに対して、電力ケーブル100の軸方向の距離が1km以上である場合では、大型のドリルを用いた水平ドリル工法を適用して3相の電力ケーブルを同一の管路挿通孔内に布設することが困難となるため、後述する本実施形態の接地構造を適用する効果を充分に得ることができる。一方で、電力ケーブル100の軸方向の距離が5km超であると、小型のドリルを用いた水平ドリル工法を適用しても、管路挿通孔280の掘削が困難となるため、実用性が欠ける。これに対して、電力ケーブル100の軸方向の距離が5km以下であることにより、水平ドリル工法を適用して、管路挿通孔280の掘削を行うことができ、後述する本実施形態の接地構造を安定的に適用することが可能となる。
また、例えば、電力ケーブル100の公称電圧が66kV以上500kV以下であって、電力ケーブル100の直径(外径)が50mm以上170mm以下であるとき、管路200の内径は、例えば、電力ケーブル100の直径の115%以上である。管路200の内径が電力ケーブル100の直径の115%未満であると、管路200内に電力ケーブル100を挿通し難くなる。これに対して、管路200の外径が電力ケーブル100の直径の115%以上であることにより、管路200内に電力ケーブル100を挿通し易くなる。一方で、管路200の内径の最大値は特に限定されるものではないが、実質的な管路200の外径を規定すると、管路200の外径は、例えば、400mm以下である。管路200の外径が400mm超であると、すなわち、管路挿通孔280の直径が約500mmを超えると、管路挿通孔280を掘削するドリルが過大となり、ドリルによる掘削後に別の管路挿通孔280の拡張工程が必要となるため、長い距離に亘って管路挿通孔280を掘削することが経済的に困難となる。これに対して、管路挿通孔280の外径が400mm以下であることにより、長い距離に亘って管路挿通孔280を掘削することが可能となる。
また、管路200同士の水平方向の間隔は、例えば、1.5m以上である。管路200同士の水平方向の間隔が1.5m未満であると、水平ドリル工法での掘削位置精度が低いため、管路挿通孔280を掘削する際に、隣接する管路挿通孔280同士が干渉してしまう可能性がある。これに対して、管路200同士の水平方向の間隔が1.5m以上であることにより、隣接する管路挿通孔280同士(すなわち、隣接する管路200同士)が干渉することを抑制することができる。一方で、管路200同士の水平方向の間隔の最大値は特に限定されるものではないが、管路200同士の水平方向の間隔は、例えば、20m以下である。管路200同士の水平方向の間隔が20m超であると、上述の図14に示した例のように、1つの管路920内に電力ケーブル910および並行地線919の両方を挿通させた構成において、並行地線919の循環電流によって発熱した場合であっても、3相の電力ケーブル910間の熱放散が改善し、電力ケーブル910の送電容量が低下しなくなる可能性がある。このため、後述する本実施形態の接地構造を適用するメリットが小さくなる。これに対して、管路200の水平方向の間隔が20m以下であることにより、上述の図14に示した例では3相の電力ケーブル910間で熱放散させることが困難となるため、後述する本実施形態の接地構造を適用する効果を充分に得ることができる。
(電力ケーブル)
図4に示すように、本実施形態の電力ケーブル100は、例えば、いわゆる固体絶縁ケーブル(CVケーブル:Cross−linked polyethylene insulated polyvinylchloride sheathed Cable、またはXLPEケーブル)として構成され、中心から外周に向けて、導体110、絶縁体120、内部遮蔽層130、内部防食層140、外部遮蔽層150、および外部防食層160を有している。
導体110は、例えば、複数の銅線を撚り合わせることにより構成されている。絶縁体120は、導体110の外周を覆うように設けられ、例えば、架橋ポリエチレンからなっている。
内部遮蔽層130は、事故電流を流すための経路として構成されている。具体的には、内部遮蔽層130、例えば、絶縁体120の外周を覆う筒状の押出シースとして構成されている。内部遮蔽層130は、例えば、アルミニウム(Al)または鉛(Pb)からなっている。
内部防食層140は、内部遮蔽層130の外周を覆うように設けられ、内側の内部遮蔽層130等の腐食を抑制するとともに、内部遮蔽層130と外部遮蔽層150とを互いに絶縁(電気的に分離)するよう構成されている。内部防食層140は、例えば、架橋ポリエチレン、またはPVCからなっている。
外部遮蔽層150は、事故電流を流すための経路として構成されている。具体的には、外部遮蔽層150は、例えば、内部防食層140の外周に、銅からなる複数の平角線152を縦添え又は螺旋状に巻回することにより構成されている。また、外部遮蔽層150を構成する平角線152は、内部遮蔽層130の同心円上に配置されている。外部遮蔽層150がこのように構成されることにより、長距離に亘って電力ケーブル100を牽引する際に、電力ケーブル100の張力を外部遮蔽層150に負担させることができる。
外部防食層160は、外部遮蔽層150の外周を覆うように設けられ、内側の外部遮蔽層150等の腐食を抑制するよう構成され、例えば、架橋ポリエチレン、またはPVCからなっている。
具体的な寸法としては、電力ケーブル100の公称電圧が66kV以上500kV以下であるとき、例えば、導体110の直径は、20mm以上70mm以下であり、絶縁体120の厚さは、9mm以上30mm以下であり、内部遮蔽層130は、0.5mm以上4.0mm以下である。また、内部防食層140の厚さは、例えば、1mm以上8mm以下である。内部防食層140の厚さが1mm未満であると、内部遮蔽層130と外部遮蔽層150とを互いに充分に絶縁することが困難となる。一方で、内部防食層140の厚さが8mm超であると、電力ケーブル100の外径が過剰に大きくなる。また、外部遮蔽層150の厚さ(径方向の厚さ)は、0.5mm以上4.0mm以下であり、外部防食層160の厚さは、1.0mm以上8.0mm以下である。
(接地構造)
図1に示すように、本実施形態の電力ケーブルシステム10では、電力ケーブル100における内部遮蔽層130および外部遮蔽層150が、互いに異なる態様で接地されている。なお、電力ケーブルシステム100a〜100cは、互いに同様の接地構造を有している。また、図1の例では、電源としての変電所500は、例えば、電力ケーブル100の軸方向の一端E1において導体110に接続されている。
内部遮蔽層130は、電力ケーブル100の軸方向の一端E1において直接接地されている。内部遮蔽層130は、変電所500の敷地内(点線部)で変電所500側のアースと同電位となるように接地されている。一方で、内部遮蔽層130は、電力ケーブル100の軸方向の他端E2において開放されている。
これに対して、外部遮蔽層150は、電力ケーブル100の軸方向の他端E2において直接接地されている。一方で、外部遮蔽層150は、電力ケーブル100の軸方向の一端E1において開放されている。
内部遮蔽層130および外部遮蔽層150のそれぞれが、互いに反対の端部で直接接地されていることにより、変電所500が電力ケーブル100の軸方向の一端E1または他端E2のどちらに接続されていても、電力ケーブル100に地絡事故が発生したときに、内部遮蔽層130または外部遮蔽層150のうちのいずれか一方を介して、変電所500側のアースに事故電流を流すことができる。この点については、詳細を後述する。
(2)地絡事故発生時の事故電流の流れ方
次に、図5および図6を用い、本実施形態の電力ケーブルシステム10において、地絡事故が発生したときの事故電流の流れ方について説明する。図5は、本実施形態に係る電力ケーブルシステムにおいて地絡事故が発生した場合の第1例を示す模式図である。図6は、本実施形態に係る電力ケーブルシステムにおいて地絡事故が発生した場合の第2例を示す模式図である。
ここで、電源としての変電所500は、上述したように、電力ケーブル100の軸方向の一端E1側に配置されているか、或いは、電力ケーブル100の軸方向の他端E2側に配置されているか、分からない場合がある。以下、電源としての変電所500が電力ケーブル100の軸方向の一端E1において導体110に接続されている場合を第1例とし、電源としての変電所500が電力ケーブル100の軸方向の他端E2において導体110に接続されている場合を第2例として、説明する。
(第1例)
図5の第1例において、電力ケーブル100の外周側から外力が加わったり、絶縁体120の内部破壊が生じたりすることなどによって、電力ケーブル100に地絡事故が発生し、事故点APにおいて導体110から内部遮蔽層130を介して外部遮蔽層150までが短絡したと仮定する。このとき、事故電流(FC)は、変電所500に接続された導体110の一端E1側から事故点APに向かって流れる。ここで、上述のように、内部遮蔽層130の一端E1は直接接地され、内部遮蔽層130の他端E2は開放されている。このため、事故電流は、内部遮蔽層130の他端E2側のアースには流れず、事故点APで折り返して、内部遮蔽層130の一端E1側のアースに向かって流れる。このようにして、内部遮蔽層130の一端E1側のアース、すなわち、変電所500側のアースに事故電流を安全に逃がすことができる。
このとき、事故点APでは導体110から外部遮蔽層150までが短絡しているため、事故電流が外部遮蔽層150を通って流れることが考えられる。しかしながら、第1例では、以下の理由により、事故電流は、外部遮蔽層150を通って流れ難くなっている。具体的には、上述のように、外部遮蔽層150の一端E1は開放され、外部遮蔽層150の他端E2は直接接地されている。このため、仮に外部遮蔽層150においても事故電流が流れるとした場合、事故電流は、外部遮蔽層150の一端E1側には流れず、事故点APを介して外部遮蔽層150の他端E2側のアースに流れる可能性がある。外部遮蔽層150の他端E2側のアースは、変電所500側のアースから離れているため、外部遮蔽層150の他端E2からアースに流れた事故電流は、地中の深い経路を通って変電所500側のアースに向かって流れようとする(図中点線)。しかしながら、地中の深い経路では抵抗が高いため、事故点APから外部遮蔽層150の他端E2側のアースを介して変電所500側のアースに向かう経路では、事故電流が流れ難い。このため、第1例では、電力ケーブル100に地絡事故が発生したとき、事故電流は、事故点APから主に内部遮蔽層130を通って内部遮蔽層130の一端E1側のアースに向かって流れる。これにより、地中において電力ケーブルシステム10の送電経路よりも外側に事故電流が発散することを抑制することができる。
また、このとき、事故電流が導体110に流れる方向と、事故電流が内部遮蔽層130に流れる方向とは、互いに反対となる。これにより、導体110に流れる事故電流によって電力ケーブル100の周囲に生じる磁界と、内部遮蔽層130に流れる事故電流によって電力ケーブル100の周囲に生じる磁界とを、互いに打ち消すことができる。
(第2例)
図6の第2例において、第1例と同様に、電力ケーブル100に地絡事故が発生し、事故点APにおいて導体110から内部遮蔽層130を介して外部遮蔽層150までが短絡したと仮定する。このとき、事故電流(FC)は、変電所500に接続された導体110の他端E2側から事故点APに向かって流れる。ここで、上述のように、外部遮蔽層150の他端E2は直接接地され、外部遮蔽層150の一端E1は開放されている。このため、事故電流は、外部遮蔽層150の一端E1側のアースには流れず、事故点APで折り返して、外部遮蔽層150の他端E2側のアースに向かって流れる。このようにして、外部遮蔽層150の他端E2側のアース、すなわち、変電所500側のアースに事故電流を安全に逃がすことができる。
このとき、事故点APでは導体110と外部遮蔽層150とが短絡するだけでなく、導体110と内部遮蔽層130とも短絡しているため、事故電流が内部遮蔽層130を通って流れることが考えられる。しかしながら、第2例では、以下の理由により、事故電流は、内部遮蔽層130を通って流れ難くなっている。具体的には、上述のように、内部遮蔽層130の一端E1は直接接地され、内部遮蔽層130の他端E2は開放されている。このため、仮に内部遮蔽層130においても事故電流が流れるとした場合、事故電流は、内部遮蔽層130の他端E2側には流れず、事故点APを介して内部遮蔽層130の一端E1側のアースに流れる可能性がある。内部遮蔽層130の一端E1側のアースは、変電所500側のアースから離れているため、内部遮蔽層130の一端E1からアースに流れた事故電流は、地中の深い経路を通って変電所500側のアースに向かって流れようとする(図中点線)。しかしながら、地中の深い経路では抵抗が高いため、事故点APから内部遮蔽層130の一端E1側のアースを介して変電所500側のアースに向かう経路では、事故電流が流れ難い。このため、第2例では、電力ケーブル100に地絡事故が発生したとき、事故電流は、事故点APから主に外部遮蔽層150を通って外部遮蔽層150の他端E2側のアースに向かって流れる。これにより、地中において電力ケーブルシステム10の送電経路よりも外側に事故電流が発散することを抑制することができる。
また、このとき、事故電流が導体110に流れる方向と、事故電流が外部遮蔽層150に流れる方向とは、互いに反対となる。これにより、導体110に流れる事故電流によって電力ケーブル100の周囲に生じる磁界と、外部遮蔽層150に流れる事故電流によって電力ケーブル100の周囲に生じる磁界とを、互いに打ち消すことができる。
(3)電力ケーブルシステムの構築方法および電力ケーブルシステムの接地方法
次に、図1、図2、図7〜図9を用い、本実施形態に係る電力ケーブルシステムの構築方法および電力ケーブルシステムの設置方法について説明する。図7は、本実施形態に係る電力ケーブルシステムの構築方法を示すフローチャートである。図8は、掘削工程を示す模式図である。図9は、管路挿通工程を示す模式図である。
(S110:用意工程)
まず、中心から外周に向けて、導体110、絶縁体120、内部遮蔽層130、内部防食層140、外部遮蔽層150、および外部防食層160を有する電力ケーブル100を用意する。具体的な電力ケーブル100の製造方法としては、例えば、導体110を軸方向に移動させながら、導体110の外周を覆うように、絶縁体120を押出被覆する。次に、絶縁体120の外周を覆うように、押出シースとして構成される内部遮蔽層130を押出被覆する。次に、内部遮蔽層130を覆うように、内部防食層140を押出被覆する。次に、内部防食層140の外周を覆うように、複数の平角線152を螺旋状に巻回することにより、外部遮蔽層150を形成する。次に、外部遮蔽層150の外周を覆うように、外部防食層160を押出被覆する。このような製造方法により、3つの電力ケーブル100を製造する。
また、電力ケーブル100が挿通可能な内径を有する管路200を用意する。例えば、電力ケーブル100の布設距離と同じ長さとなるように、管路200を連続的に押出成形する。
(S120:掘削工程)
次に、図8に示すように、水平ドリル工法によって、掘削装置700のドリル720を回転させながら地中を掘削することで、地中に管路挿通孔280を形成する。具体的には、地表から地中に向かって斜め下方向に傾斜して掘削することで、管路挿通孔280の第1傾斜部281を形成する。第1傾斜部281の端部から所定の深さで水平方向に添って掘削することで、管路挿通孔280の水平部282を形成する。そして、水平部282の端部から地表に向かって斜め上方向に傾斜して掘削することで、管路挿通孔280の第2傾斜部283を形成する。このような方法により、互いに水平方向に所定距離離れた位置で、互いに同じ方向に延在するように、3つの管路挿通孔280を掘削する。なお、管路貫通孔280を掘削した後に、管路貫通孔280の崩落を抑制するために、管路200を挿通させる前に、管路挿通孔280内に液状物を加圧注入する。
(S130:管路挿通工程)
次に、図9に示すように、管路挿通孔280内に管路200を挿通させる。具体的には、まず、管路200の先端にプーリングアイ(牽引治具)(不図示)を取り付ける。次に、管路挿通孔280内に予め挿通させたワイヤ(不図示)をプーリングアイに連結し、ワイヤを牽引することで、管路挿通孔280内に管路200を挿通させる。このような方法により、3つの管路挿通孔280のそれぞれ内に、3つの管路200のそれぞれを挿通させる。
(S140:ケーブル挿通工程)
次に、図2に示すように、管路200内に電力ケーブル100を挿通させる。具体的には、まず、電力ケーブル100の先端にプーリングアイ(不図示)を取り付ける。次に、管路200内に予め挿通させたワイヤ(不図示)をプーリングアイに連結し、ワイヤを牽引することで、管路200内に電力ケーブル100を挿通させる。このような方法により、3つの管路200のそれぞれ内に、3つの電力ケーブル100のそれぞれを挿通させる。
(S150:接地工程)
次に、図1に示すように、電力ケーブル100の軸方向の一端E1において、内部遮蔽層130を直接接地する。一方で、電力ケーブル100の軸方向の他端E2において、外部遮蔽層150を直接接地する。なお、このとき、電力ケーブル100の軸方向の他端E2において、内部遮蔽層130を開放しておき、電力ケーブル100の軸方向の一端E1において、外部遮蔽層150を開放しておく。
次に、電力ケーブル100の軸方向の一端E1において、導体110を変電所500に接続する。
このようにして、3つの電力ケーブル100のそれぞれにおいて、内部遮蔽層130および外部遮蔽層150を所定の接地構造で接地するとともに、導体110を変電所500に接続する。以上により、電力ケーブルシステム10が構築される。
(4)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)電力ケーブル100の軸方向の一端E1では、内部遮蔽層130および外部遮蔽層150のうちの内部遮蔽層130のみが直接接地されている。一方、電力ケーブル100の軸方向の他端E2では、内部遮蔽層130および外部遮蔽層150のうちの外部遮蔽層150のみが直接接地されている。変電所500が電力ケーブル100の軸方向の一端E1または他端E2のどちらに接続されていても、電力ケーブル100に地絡事故が発生したときに、内部遮蔽層130または外部遮蔽層150のうちのいずれか一方を介して、常に変電所500側のアースに事故電流を安全に流す(逃がす)ことができる。これにより、事故電流が地中の深い経路を通って変電所500側のアースに向かって流れることを抑制することができ、電力ケーブルシステム10の送電経路よりも外側に事故電流が発散することを抑制することができる。
(b)地絡事故が発生したとき、事故電流は、導体110から事故点APで折り返すようにして内部遮蔽層130または外部遮蔽層150のうちのいずれか一方に流れる。つまり、事故電流が導体110に流れる方向と、事故電流が内部遮蔽層130または外部遮蔽層150のうちのいずれか一方に流れる方向とは、互いに反対となる。これにより、導体110に流れる事故電流によって電力ケーブル100の周囲に生じる磁界と、内部遮蔽層130または外部遮蔽層150のうちのいずれか一方に流れる事故電流によって電力ケーブル100の周囲に生じる磁界とを、互いに打ち消すことができる。その結果、地絡事故が発生したときに、電力ケーブルシステム10に近接する通信機器等に通信障害が生じることを抑制することができる。
(c)本実施形態では、内部遮蔽層130および外部遮蔽層150が、電力ケーブル100内に組み込まれ、互いに反対の端部で直接接地されている。これにより、電力ケーブル100が長い距離に亘って布設され、電力ケーブル100の近くにECCとしての並行地線を併設することが困難な場合に、電力ケーブル100のみを布設するだけで、内部遮蔽層130および外部遮蔽層150をECCの代わりに事故電流を逃がす経路とすることができ、内部遮蔽層130または外部遮蔽層150のうちのいずれか一方を介して事故電流を安全に逃がすことができる。したがって、本実施形態によれば、電力ケーブル100が長い距離に亘って布設される場合であっても、ECCを用いることなく、電力ケーブルシステム10の安全性を確保することができる。
(d)本実施形態では、電力ケーブル100の軸方向の一端E1では、外部遮蔽層150が開放され、一方、電力ケーブル100の軸方向の他端E2では、内部遮蔽層130が開放されている。つまり、内部遮蔽層130および外部遮蔽層150のそれぞれは、開回路となっている。これにより、電力ケーブル100に通常時の電流が流れる際に、内部遮蔽層130および外部遮蔽層150のそれぞれに循環電流が流れることを抑制することができ、内部遮蔽層130および外部遮蔽層150がジュールロスで発熱することを抑制することができる。その結果、電力ケーブル100が送電できる容量の低下を抑制することが可能となる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態および変形例について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態および変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、3相の電力ケーブル100が互いに離れた状態で長距離に亘って布設される場合に電力ケーブルシステム10の接地構造が適用される場合について説明したが、電力ケーブルが短距離に亘って布設される場合や、3相の電力ケーブルが近接して布設された場合であっても上述の電力ケーブルシステムの接地構造が適用されてもよい。
上述の実施形態では、3相の電力ケーブル100が布設される場合に電力ケーブルシステム10の接地構造が適用される場合について説明したが、1つの電力ケーブルのみが布設される場合に、上述の電力ケーブルシステムの接地構造を適用してもよい。または、2つ、或いは4つ以上の電力ケーブルが布設される場合においても、上述の電力ケーブルシステムの接地構造を適用してもよい。
上述の実施形態では、内部遮蔽層130が押出シースとして構成され、外部遮蔽層150が複数の平角線152を巻回することにより構成されている場合について説明したが、内部遮蔽層だけでなく、外部遮蔽層も押出シースとして構成されていてもよい。または、内部遮蔽層および外部遮蔽層のうちいずれか一方が、金属線が筒状に編み込まれた編組層として構成されていてもよい。
上述の実施形態では、内部遮蔽層130が電力ケーブル100の軸方向の一端E1において直接接地されるとともに、外部遮蔽層150が電力ケーブル100の軸方向の他端E2において直接接地される一方で、内部遮蔽層130が電力ケーブル100の軸方向の他端E2において開放され、外部遮蔽層150が電力ケーブル100の軸方向の一端E1において開放される場合について説明したが、電力ケーブル100の軸方向の他端E2における内部遮蔽層130、および電力ケーブル100の軸方向の一端E1における外部遮蔽層150のそれぞれは、完全に開放されるのではなく、サージと呼ばれる過渡現象の対策として、サージアレスタを介して接地されていてもよい。サージアレスタとは、通常状態では高抵抗を示すが、過大な電圧が印加されると低抵抗を示す素子のことをいう。このような接地構造を適用することにより、内部遮蔽層130または外部遮蔽層150にサージ電圧が印加されたときに、サージアレスタが低抵抗化することにより、サージ電流をアースに安全に逃がすことができる。
上述の実施形態では、管路200が挿通される管路挿通孔280が水平ドリル工法により掘削される場合について説明したが、他の方法により地中に管路が布設されてもよい。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様を付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルであって、
前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地される電力ケーブルが提供される。
(付記2)
付記1に記載の電力ケーブルであって、好ましくは、
前記導体に電力を供給する電源が前記電力ケーブルの軸方向の一端または他端のうちのどちらに接続されていても、前記電力ケーブルに地絡事故が発生したときに、前記内部遮蔽層または前記外部遮蔽層のうちのいずれか一方を介して前記電源側のアースに事故電流が流れるよう構成される。
(付記3)
付記1又は2に記載の電力ケーブルであって、好ましくは、
前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層は、前記内部防食層を介して互いに絶縁されている。
(付記4)
本発明の更に他の態様によれば、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを備え、
前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地される電力ケーブルシステムが提供される。
(付記5)
付記4に記載の電力ケーブルシステムであって、好ましくは、
地中に埋められ、前記電力ケーブルが挿通される管路を備える。
(付記6)
付記4又は5に記載の電力ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記電力ケーブルは、複数設けられ、
前記管路は、水平方向に互いに離れて複数設けられ、
前記複数の管路のそれぞれ内には、前記複数の電力ケーブルのそれぞれが挿通される。
(付記7)
付記4〜6のいずれかに記載の電力ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記電力ケーブルの軸方向の距離は、1km以上5km以下である。
(付記8)
付記6に記載の電力ケーブルシステムであって、好ましくは、
前記複数の管路の間隔は、1.5m以上20m以下である。
(付記9)
本発明の更に他の態様によれば、
地中に埋められ、水平方向に互いに離れて設けられる複数の管路のそれぞれ内に、複数の電力ケーブルのそれぞれが挿通される電力ケーブルシステムであって、
前記複数の電力ケーブルのそれぞれは、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有し、
前記複数の電力ケーブルのそれぞれの一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
前記複数の電力ケーブルのそれぞれの他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地され、
前記導体に電力を供給する電源が前記電力ケーブルの軸方向の一端または他端のうちのどちらに設けられていても、前記電力ケーブルに地絡事故が発生したときに、前記内部遮蔽層または前記外部遮蔽層のうちのいずれか一方を介して前記電源側のアースに事故電流が流れるよう構成される電力ケーブルシステムが提供される。
(付記10)
本発明の更に他の態様によれば、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを用意する工程と、
前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみを直接接地させるとともに、前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみを直接接地させる工程と、を有する電力ケーブルシステムの接地方法が提供される。
(付記11)
本発明の更に他の態様によれば、
地中に管路挿通孔を掘削する工程と、
前記管路挿通孔内に管路を挿通させる工程と、
中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを前記管路内に挿通させる工程と、
前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみを直接接地させるとともに、前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみを直接接地させる工程と、を有する電力ケーブルシステムの構築方法が提供される。
(付記12)
付記11に記載の電力ケーブルシステムの構築方法であって、好ましくは、
前記管路挿通孔を掘削する工程では、
水平ドリル工法により前記管路挿通孔を掘削する。
10,12,14 電力ケーブルシステム
100,104,100a〜100c 電力ケーブル
110,114 導体
120,124 絶縁体
130 内部遮蔽層
134 遮蔽層
140 内部防食層
144 防食層
150 外部遮蔽層
152 平角線
160 外部防食層
200,200a〜200c 管路
280,280a〜280c 管路挿通孔
281 第1傾斜部
282 水平部
283 第2傾斜部
500 変電所(電源)
700 掘削装置
720 ドリル

Claims (8)

  1. 中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルであって、
    前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
    前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地される電力ケーブル。
  2. 前記導体に電力を供給する電源が前記電力ケーブルの軸方向の一端または他端のうちのどちらに接続されていても、前記電力ケーブルに地絡事故が発生したときに、前記内部遮蔽層または前記外部遮蔽層のうちのいずれか一方を介して前記電源側のアースに事故電流が流れるよう構成される請求項1に記載の電力ケーブル。
  3. 中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを備え、
    前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
    前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地される電力ケーブルシステム。
  4. 地中に埋められ、前記電力ケーブルが挿通される管路を備える請求項3に記載の電力ケーブルシステム。
  5. 前記電力ケーブルは、複数設けられ、
    前記管路は、水平方向に互いに離れて複数設けられ、
    前記複数の管路のそれぞれ内には、前記複数の電力ケーブルのそれぞれが挿通される請求項3又は4に記載の電力ケーブルシステム。
  6. 地中に埋められ、水平方向に互いに離れて設けられる複数の管路のそれぞれ内に、複数の電力ケーブルのそれぞれが挿通される電力ケーブルシステムであって、
    前記複数の電力ケーブルのそれぞれは、
    中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有し、
    前記複数の電力ケーブルのそれぞれの一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみが直接接地され、
    前記複数の電力ケーブルのそれぞれの他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみが直接接地され、
    前記導体に電力を供給する電源が前記電力ケーブルの軸方向の一端または他端のうちのどちらに設けられていても、前記電力ケーブルに地絡事故が発生したときに、前記内部遮蔽層または前記外部遮蔽層のうちのいずれか一方を介して前記電源側のアースに事故電流が流れるよう構成される電力ケーブルシステム。
  7. 中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを用意する工程と、
    前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみを直接接地させるとともに、前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみを直接接地させる工程と、を有する電力ケーブルシステムの接地方法。
  8. 地中に管路挿通孔を掘削する工程と、
    前記管路挿通孔内に管路を挿通させる工程と、
    中心から外周に向けて、導体、絶縁体、内部遮蔽層、内部防食層、外部遮蔽層、および外部防食層を有する電力ケーブルを前記管路内に挿通させる工程と、
    前記電力ケーブルの軸方向の一端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記内部遮蔽層のみを直接接地させるとともに、前記電力ケーブルの軸方向の他端では、前記内部遮蔽層および前記外部遮蔽層のうちの前記外部遮蔽層のみを直接接地させる工程と、を有する電力ケーブルシステムの構築方法。
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