JP2017166933A - 情報処理装置及び情報合成プログラム - Google Patents

情報処理装置及び情報合成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】オクルージョンのある環境下で3次元点群データの合成精度を高めること。【解決手段】ポータブル型情報処理装置10は、異なる測定位置で光を走査しながら照射すると共に物体から反射される反射光を用いて、自装置から物体までの距離に基づく点群情報を取得する処理と、取得した点群情報から平面領域に属する点群情報を測定位置ごとに抽出する処理と、異なる測定位置の間で、抽出した平面領域の間の垂直方向の差分が一致するオフセット量を算出する処理と、算出したオフセット量にしたがって補正された点群情報を用いて位置合わせを行う処理とを実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、情報処理装置及び情報合成プログラムに関する。
異なる計測点で取得された複数の3次元(dimension)点群データの位置合わせ、いわゆるレジストレーションに関する技術が知られている。
例えば、既知の形状のターゲットを環境に設置しておき、各々の3次元点群からターゲットを検出することにより位置合わせを行う方法がある。このように位置合わせにターゲットを用いる場合、ターゲットを設置する手間が発生し、どの地点にターゲットを設置するのがよいかといった判断が現場の作業員に委ねられることから使用時の手軽さが損なわれる。
このことから、ターゲットを用いずに、3次元点群データにより表現される環境の形状から位置合わせを自動的に行う方法が求められる。
かかる方法の一例として、計測点が異なる複数の3次元点群から他の点とは区別しやすい特徴点もしくは線や面などの特徴を複数抽出し、RANSAC(RANdom Sample Consensus)などのアルゴリズムで正しい対応を求めることで、位置合わせを行う方法がある。ところが、広い空間の計測に適用する場合、大量の点を扱うことになるので、計算コストが増大する。
これに対して、3次元点群をそのまま処理するのではなく、それぞれの3次元点群を一定の高さで水平方向にスライスし、そこに含まれる点群を2次元でマッチングすることで、計算を効率化する方法が提案されている。
この方法では、複数の3次元点群を環境に対して同じ高さで水平方向にスライスすることが必要になる。全ての計測を同じ高さで行えればよいが、環境を死角なく測定しようとすると計測器の脚の長さを変えて測定したい場合や、机や台にセンサを置いて測定したい場合が出てくる。このため、事前に各3次元点群データの高さの基準を合わせる方法が求められる。
3次元点群をスライスする前に各3次元点群データの高さの基準を合わせる方式として、多くの計測点で観測可能な床面を検出し、その床面を基準とする方法がある。例えば、床面を検出する方法として、下記2つの方法が挙げられる。
1つ目として、法線が鉛直上向きの点群により形成される平面を全て抽出して高さが最も低い面を基準面とする方法がある。2つ目として、法線が鉛直上向きの点群により形成される平面を全て抽出して面積が最も大きい面を基準面とする方法がある。
特開2012−112705号公報 特開平10−96607号公報
しかしながら、上記の技術では、オクルージョンが発生する環境下で互いの3D点群の間で合成する基準面の対応がとれないので、3D点群データの合成精度が低下する場合がある。
1つの側面では、本発明は、オクルージョンのある環境下で3次元点群データの合成精度を高めることができる情報処理装置及び情報合成プログラムを提供することを目的とする。
一態様では、情報処理装置は、異なる測定位置で光を走査しながら照射すると共に物体から反射される反射光を用いて、自装置から物体までの距離に基づく点群情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記点群情報から平面領域に属する点群情報を前記測定位置ごとに抽出する抽出部と、前記異なる測定位置の間で、前記抽出部が抽出した前記平面領域の間の垂直方向の差分が一致するオフセット量を算出する算出部と、前記算出部が算出したオフセット量にしたがって補正された前記点群情報を用いて位置合わせを行う位置合わせ部とを有する。
オクルージョンのある環境下で3次元点群データの合成精度を高めることができる。
図1は、実施例1に係るポータブル型情報処理装置の使用例を示す図である。 図2Aは、オクルージョンの一例を示す図である。 図2Bは、オクルージョンの一例を示す図である。 図3は、実施例1に係るポータブル型情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 図4は、3次元点群データの計測方法の一例を示す図である。 図5は、水平面の高さの集合の一例を示す図である。 図6は、水平面の高さの集合とオフセット量の関係を示す図である。 図7は、高さの集合の一例を示す図である。 図8は、評価値の一例を示す図である。 図9は、実施例1に係る全体処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、実施例1に係るレジストレーション処理の手順を示すフローチャートである。 図11は、水平面の抽出に関する応用例を示す図である。 図12は、実施例1及び実施例2に係る情報合成プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照して本願に係る情報処理装置及び情報合成プログラムについて説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[適用場面の一例]
図1は、実施例1に係るポータブル型情報処理装置10の使用例の一例を示す図である。図1には、作業が行われる区画の一例として、現場2A〜現場2Nが例示されている。なお、以下では、現場2A〜現場2Nを総称する場合に「現場2」と記載する場合がある。
図1に示すポータブル型情報処理装置10は、作業者3がハンドキャリーを行うポータブル型の装置として実装される。例えば、作業者3が現場2A〜現場2Nで作業を行う場合、1つの現場2につき1台の情報処理装置10を設置せずともかまわず、1台の情報処理装置10を各現場2で持ち回って使用することができる。すなわち、作業者3は、現場2で作業が終了する度に、次の現場2へハンドキャリー等でポータブル型情報処理装置10を持ち込み、次の現場2の任意の位置に載置することにより、支援データの提供を受けることができる。
このように、ポータブル型情報処理装置10は、現場2A〜現場2Nに持ち込むことにより、簡単な操作で周囲の環境をくまなく計測してデジタイズ化することができる。さらに、環境中の人の計測を行いデジタイズ化した環境情報と紐づけることで、環境中の人の行動を記録したり、人の状態に応じた情報を提供したりするなど、様々な情報支援を可能としている。
例えば、ポータブル型の情報処理装置10は、詳細は図2を用いて後述するが、2次元平面内をスキャンして環境に対する距離を測定可能なレーザレンジファインダを、モータで回転させることで、全方位の3次元点群データの計測を実現する。
[オクルージョン]
このポータブル型の情報処理装置10を現場2に持ち運び計測を行うと、1回の計測で広範囲の計測が行えるが、現場2内に置かれたパーティションやテーブルなどが遮蔽物となったり、現場2内の施設の構造上、出入口に面する視点以外からは壁等が遮蔽物となって計測が遮られたりする場合がある。この結果、上記の遮蔽物が妨げとなって未計測の場所が発生する(オクルージョン)。この場合、未計測の場所を計測できるように別の場所にポータブル型の情報処理装置10を移動して再度計測を行う。これを繰り返すことにより、互いの計測点で発生する死角が補われた複数の3次元点群データを得ることができる。一方で、複数の3次元点群の位置関係は不明であるので、複数の3次元点群の間で位置合わせ、いわゆるレジストレーションを行うことにより、1つの3次元点群データに合成される。
これを具体的に説明すると、ポータブル型情報処理装置10では、(1)3D(dimension)計測、(2)フィルタリング、(3)レジストレーション、(4)メッシュモデル化といった手順で、現場2に関する環境のモデルデータが生成される。
すなわち、ポータブル型情報処理装置10は、現場2において異なる計測点で3D計測が実施されることにより複数の3次元点群データを計測する(1)。その上で、ポータブル型情報処理装置10は、3次元点群データごとにフィルタリングを行うことによりノイズとなる点群を除去する(2)。例えば、3次元点群データに含まれる点ごとに当該点から近い順から所定数の各点との間で分散を算出する。このとき、点が物品等を形成する要素である場合、近傍の点も密集するので、ノイズとなる孤立点よりも分散が小さくなり、ノイズとなる孤立点であれば、近傍に点が存在してもまばらとなるので、物品の構成要素である点よりも分散が大きくなる。このことから、一例として、分散が閾値以上である点をノイズとみなして除去する。
その後、ポータブル型情報処理装置10は、ノイズ除去後に、複数の3次元点群データの位置合わせ処理を行うことにより、1つの3次元点群データとして統合する(3)。その上で、ポータブル型情報処理装置10は、1つに統合された3次元点群データをメッシュ化処理により、3次元の面データに変換する(4)。これによって、データ容量を削減し、環境のモデルとして利用する。
このように、異なる計測点で計測された3次元点群の位置合わせをするレジストレーションの方法は、これまで様々なものが考案されているが、上記の背景技術の項でも説明した通り、3次元点群の位置合わせにターゲットを用いる場合、ターゲットを設置する手間が発生し、どの地点にターゲットを設置するのがよいかといった判断が現場の作業員に委ねられることから使用時の手軽さが損なわれる。
このため、ターゲットを用いずに、3次元点群データにより表現される環境の形状から位置合わせを自動的に行う方法が求められるが、複数の3次元点群データごとに点、線や面などの特徴を複数抽出し、RANSAC(RANdom Sample Consensus)などのアルゴリズムにしたがって対応点を求めたのでは、計算コストが増大する。
このことから、3次元点群をそのまま処理するのではなく、それぞれの3次元点群を一定の高さで水平方向にスライスし、そこに含まれる点群を2次元でマッチングすることにより、計算効率を高めるのが有効であると考えられる。
この場合、複数の3次元点群を環境に対して同じ高さで水平方向にスライスできることが条件となる。このとき、全ての計測を同じ高さで行えればよいが、現場2の環境を死角なく測定しようとするとポータブル型情報処理装置10の脚の長さを変えて測定したい場合や、机や台にポータブル型情報処理装置10を置いて測定したい場合が出てくる。このような背景から、事前に各3次元点群データの高さの基準を合わせる方法が求められる。
3次元点群をスライスする前に各3次元点群データの高さの基準を合わせる方式として、多くの計測点で観測可能な床面を検出し、その床面を基準とする方法がある。例えば、法線が鉛直上向きの点群により形成される平面を全て抽出して高さが最も低い面を基準面とする方法1と、法線が鉛直上向きの点群により形成される平面を全て抽出して面積が最も大きい面を基準面とする方法2との2つの方法がある。
しかしながら、上記2つの方法のいずれを採用したとしても、オクルージョンの問題で位置合わせする2つの計測点で得られた点群データにおいて異なる平面を基準として選択してしまう状況が想定されるので、適用範囲に制約が生じる。
[方法1の失敗例]
図2Aは、オクルージョンの一例を示す図である。図2Aには、上記の方法1でオクルージョンにより高さの基準合わせが失敗する場面の一例が示されている。図2Aには、ポータブル型情報処理装置10が計測点M1に載置された状態で3次元点群データの計測が実施されると共に、ポータブル型情報処理装置10が計測点M2に載置された状態で3次元点群データの計測が実施される場合が示されている。さらに、図2Aには、計測点M1で計測された3次元点群データから抽出される平面のうち高さが最も低い面が太線の実線で示される一方で、計測点M2で計測された3次元点群データから抽出される平面のうち高さが最も低い面が太線の破線で示されている。図2Aに示す現場2Aには、床面よりも低い位置に階段の踊り場が存在する。かかる階段の踊り場は、計測点M2からはレーザが届く一方で、計測点M1からは階段が死角となってレーザが届かない。このオクルージョンによって、計測点M1で計測された3次元点群データからは床面が最低面として抽出される一方で、計測点M2で計測された3次元点群データからは階段の踊り場が最低面として抽出される。この結果、計測点M1及び計測点M2の間で基準面にずれが生じるので、高さの位置合わせに失敗する。
[方法2の失敗例]
図2Bは、オクルージョンの一例を示す図である。図2Bには、上記の方法2でオクルージョンにより高さの基準合わせが失敗する場面の一例が示されている。図2Bには、ポータブル型情報処理装置10が計測点M3に載置された状態で3次元点群データの計測が実施されると共に、ポータブル型情報処理装置10が計測点M4に載置された状態で3次元点群データの計測が実施される場合が示されている。さらに、図2Bには、計測点M3で計測された3次元点群データから抽出される平面のうち面積が最も大きい面が太線の実線で示される一方で、計測点M4で計測された3次元点群データから抽出される平面のうち面積が最も大きい面が太線の破線で示されている。図2Bに示す現場2Bは、会議室に大きめの会議卓が置かれており、計測点M3では、床面にポータブル型情報処理装置10が載置される一方で、計測点M4では、会議卓の机上にポータブル型情報処理装置10が載置される場合が示されている。この場合、計測点M3からは床面を広く走査できる一方で、会議卓の机上に載置される計測点M4からは会議卓に隠れて床面が一部しか走査できない。かかるオクルージョンによって、計測点M3で計測された3次元点群データからは床面が最も面積の大きい面として抽出される一方で、計測点M4で計測された3次元点群データからは会議卓の机上の面が最も面積の大きい面として抽出される。この結果、計測点M3及び計測点M4の間で基準面にずれが生じるので、高さの位置合わせに失敗する。
これら図2A及び図2Bに示した通り、床面に限らず環境中の特定の場所を検出して基準にする方法では、計測点によってオクルージョンで基準としようとしている場所が一部または全部隠される状況に弱い。
そこで、本実施例に係るポータブル型情報処理装置10では、床面などの特定の面に基準に求める高さの基準合わせは実施しない。つまり、本実施例に係るポータブル型情報処理装置10では、異なる計測点で計測される3次元点群の間で現場2の環境に存在する平面間の相対的な位置関係、すなわち平面間の高度差が一致するオフセット量を算出して高さの基準を合わせ、2次元のレジストレーションを実行することで、オクルージョンのある環境下で3次元点群データの合成精度を高める。
[ポータブル型情報処理装置10の構成]
図3は、実施例1に係るポータブル型情報処理装置10の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、ポータブル型情報処理装置10は、表示部11と、記憶部13と、3次元点群データ取得部15と、制御部17とを有する。なお、ポータブル型情報処理装置10は、図3に示した機能部以外の他の機能部、例えば入力デバイスや通信インタフェースなどを有することとしてもかまわない。
表示部11は、各種の情報を表示するデバイスである。
一実施形態として、表示部11には、発光により表示を実現する液晶ディスプレイや有機EL(electroluminescence)ディスプレイ等を実装することもできるし、投影により表示を実現するプロジェクタ等を実装することもできるし、これらの両方を実装することもできる。かかる表示部11は、制御部17による指示にしたがって情報を表示することができるが、一例として、後述の位置合わせ部17cにより位置合わせが行われた3次元点群データ、あるいは当該3次元点群データがメッシュ化処理により変換された3次元のポリゴンデータなどを表示することができる。
記憶部13は、制御部17で実行されるOS(Operating System)を始め、上記のオフセット量の算出および2次元のレジストレーションを実現するアプリケーションプログラムなどの各種プログラムに用いられるデータを記憶する記憶デバイスである。
一実施形態として、記憶部13は、ポータブル型情報処理装置10における補助記憶装置として実装することができる。例えば、記憶部13には、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスクやSSD(Solid State Drive)などを採用できる。なお、記憶部13は、必ずしも補助記憶装置として実装されずともよく、ポータブル型情報処理装置10における主記憶装置として実装することもできる。この場合、記憶部13には、各種の半導体メモリ素子、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリを採用できる。
例えば、記憶部13は、後述の位置合わせ部17cにより位置合わせが行われた3次元点群データ、あるいは当該3次元点群データがメッシュ化処理により変換された3次元のポリゴンデータなどを記憶することができる他、表示部11に表示させる作業の支援データに関するコンテンツなども記憶できる。
3次元点群データ取得部15は、3次元点群データを取得する処理部である。
一実施形態として、3次元点群データ取得部15は、LRF(Laser Range Finder)などにより実装することができる。図4は、3次元点群データの計測方法の一例を示す図である。図4に示すように、3次元点群データ取得部15は、円筒の中心から円周に向かってX軸周りに光を照射し、その反射光を受光する走査を行うことにより、垂直断面Vsの距離を得ることができる。そして、3次元点群データ取得部15は、図示しないモータを駆動して、LRFをZ軸周りに回転させて上記の走査を繰り返すことにより、ポータブル型情報処理装置10の全周囲の距離を3次元点群データとして取得することができる。当然のことながら、3次元点群データ取得部15は、図2Aに示した現場2Aの計測点M1及びM2、あるいは図2Bに示した計測点M3及びM4などのように、1つの現場2で異なる複数の計測点ごとに3次元点群データを取得することができる。なお、3次元点群データ取得部15が起動される契機は、作業者3から計測ボタン等の指示操作を受け付けた場合であってもよく、ポータブル型情報処理装置10が載置されたことが検知された場合であってもかまわない。
制御部17は、各種のプログラムや制御データを格納する内部メモリを有し、これらによって各種の処理を実行するものである。
一実施形態として、制御部17は、中央処理装置、いわゆるCPU(Central Processing Unit)として実装される。なお、制御部17は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPU(Micro Processing Unit)やMCU(Micro Controller Unit)として実装されることとしてもよい。また、制御部17は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
制御部17は、図示しない主記憶装置として実装されるDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などのRAMのワークエリア上に、上記のオフセット量の算出および2次元のレジストレーションを実現するアプリケーションプログラムとして記憶された情報合成プログラムをプロセスとして展開することにより、下記の処理部を仮想的に実現する。
図3に示すように、制御部17は、平面抽出部17aと、オフセット量算出部17bと、位置合わせ部17cとを有する。
平面抽出部17aは、3D点群データから現場2の平面を抽出する処理部である。
一実施形態として、平面抽出部17aは、RANSACなどのアルゴリズムにしたがって、3次元点群データ取得部15により取得された3次元点群データに含まれる3次元点群が形成する平面を抽出する。例えば、平面抽出部17aは、3次元点群データに含まれる3次元点群をサンプルとし、当該サンプルから3つの点をランダムに抽出する。続いて、平面抽出部17aは、3次元点群データに含まれる3次元点群のうち、サンプルからランダムに抽出された3点により定まる平面モデルから所定の距離以内にある点群をさらに抽出する。ここで、平面モデルから所定の距離以内にある点群を平面モデル上に存在する点群とみなし、以降の処理を説明することとする。その上で、平面抽出部17aは、平面モデル上に存在する点群の数が所定の閾値以上であるか否かを判定する。このとき、平面抽出部17aは、平面モデル上の点群が閾値以上である場合、平面モデルを定義するパラメータ、例えば3点の座標または平面の方程式等と、当該平面モデルに含まれる点群とが対応付けられた平面データを内部メモリ上のワークエリアに保存する。一方、平面抽出部17aは、平面モデル上に存在する点群の数が閾値未満である場合、当該平面モデルに関する平面データを保存しない。その後、平面抽出部17aは、サンプルからの3点のランダムサンプリング及びそれに伴う平面データの保存を所定の試行回数にわたって繰り返し実行する。このような平面抽出方法によって、一定数以上の点群が平面モデルからの法線方向へ向けて一定距離内にある平面モデルを求めることができる。以下では、平面モデルにより規定される平面上で3次元点群が所定の密度以上で存在する部分のことを「平面」と記載する場合がある。
ここで、平面抽出部17aは、複数の計測点で計測された3次元点群データごとに当該3次元点群データから水平面を抽出することもできる。この場合、平面抽出部17aは、各計測点の3次元点群データの間で水平面の方向を算出する。そして、平面抽出部17aは、各計測点の3次元点群データごとに当該3次元点群データに含まれる各点が持つ座標をZ軸の正方向が水平面の法線方向となるように変換する。その上で、平面抽出部17aは、上述の通り、RANSACなどのアルゴリズムにしたがって、各計測点の3次元点群データごとに当該3次元点群データから水平面を抽出する。
さらに、平面抽出部17aは、次のような基準にしたがって2つ以上の任意の数の3次元点群データをレジストレーションの実行対象としてグループ化できる。例えば、平面抽出部17aは、3次元点群データ取得部15により3次元点群データが取得される度に、当該3次元点群データをそれまでに取得された3次元点群データとグループ化することにより、レジストレーションの実行対象とすることができる。さらに、平面抽出部17aは、過去に取得された3次元点群データの中でも所定の期間、例えば10分間以内に取得された3次元点群データに絞ってグループ化することもできる。また、平面抽出部17aは、グループ化を行う3次元点群データの組合せを図示しない入力デバイスを介して受け付けることもできる。
このように、各計測点の3次元点群データごとに当該3次元点群データから水平面が抽出されると、平面抽出部17aは、各水平面の高さ(z座標)、例えば図4に示したLRFにより照射されるレーザ光源の位置を原点とする高さを算出する。
オフセット量算出部17bは、異なる計測点間のオフセット量を算出する処理部である。ここで言う「オフセット量」とは、各計測点間の高さの基準の差を指し、この差が調整されることにより各計測点の高さが揃う。
[オフセット量の問題定義]
ここで、オフセット量算出部17bは、床面など特定の場所の検出に依存しないオフセット量の算出方法を用いる。すなわち、現場2等の環境中に存在する水平面は、床や天井、テーブルなど広がりをもつものが多く、2つの計測点が大きく離れていなければ、多くの場合、共通の水平面を2つ以上検出できる可能性が高いという知見を利用する。また、レーザスキャナの計測精度は高いので、異なる計測点における3次元点群データであっても共通の水平面間の距離はほぼ同じ値として検出できる。
このことから、オフセット量算出部17bは、各計測点で抽出された全水平面の相対的な位置関係(距離)を特徴として面の対応をマッチングすることで、オフセット量を求めることができる。
図5は、水平面の高さの集合の一例を示す図である。図5には、図2Bに示したオクルージョンが発生する現場2Bが示されている。図5には、計測点M3で計測された3次元点群データから抽出される水平面の高さの集合と、計測点M4で計測された3次元点群データから抽出される水平面の高さの集合とが示されている。図5に示すように、オフセット量算出部17bは、計測点M3及びM4の3次元点群データごとに当該3次元点群データから水平面が抽出されると、各水平面の高さ(z座標)、例えば図4に示したLRFにより照射されるレーザ光源の位置を原点とする高さを算出する。この場合、計測点M3で計測された3次元点群データから抽出される水平面の高さの集合として、H{h11,h12,h13}が得られると共に、計測点M4で計測された3次元点群データから抽出される水平面の高さの集合として、H{h21,h22,h23,h24}が得られる。なお、上記の例では、集合Hのうちh12及びh13が負の値をとると共に、集合Hのうちh22、h23及びh24が負の値をとることになる。
このようにして得られた高さの値に関する2つの集合データは、データ間で計測が行われた高さが異なるので、同じ水平面に関する高さを表していてもその高さの値は異なる。この高さの基準の差が求めたいオフセット量である。このとき、同一の水平面であってもデータ間で高さの値は同じにならないが、図5に示す例で言えば、床面と会議卓の机上の水平面との距離、会議卓の机上の水平面と天面との距離、床面と天面との距離などといったように同じ水平面の組み合わせで距離を計算すれば3次元点群データ間で多少の計測誤差はあっても略同一の値が得られる可能性が高い。よって、水平面間の距離を特徴として3次元点群データ間で対応する面を探索することが可能である。例えば、計測点M4で計測された3次元点群データから抽出された水平面間の距離のうち、計測点M3で計測された3次元点群データから抽出された水平面間の距離、すなわち床面および天面の距離(h11−h13)と近い距離(h21−h23)を探索する。
これら3次元点群データの間で対応する水平面間の距離が同じであるという事実は、別の見方をすると、正しい高さの基準のオフセット量Δhを求めて高さの値を変換すると、3次元点群データの間で同じ高さの値が複数得られるということを意味する。図6は、水平面の高さの集合とオフセット量Δhの関係を示す図である。図6には、集合Hの各要素が実線の太線で示される一方で、集合Hの各要素が一点鎖線の太線で示されている。図6の左部に示す集合H及び集合Hに関する正解がオフセット量Δhである場合、図6の右部に示すように、集合Hに含まれる各要素にオフセット量Δhを加算する補正を行うと、集合Hのh11と集合Hのh21の高さが一致すると共に集合Hのh14と集合Hのh23の高さが一致する。このように、正しい高さの基準のオフセット量Δhを求めて高さの値を変換すると、3次元点群データの間で同じ高さの値が複数得られる可能性が高い。このことから、オフセット量Δhを求める問題として解くことが可能である。
[パラメータの定義]
ここで、異なる計測点で計測された第1の3次元点群データから抽出される水平面の高さの集合をHとし、第2の3次元点群データから抽出される水平面の高さの集合をHとしたとき、集合H及び集合Hは下記の数列で表すことができる。
={h11,h12,…,h1i,…,h1M
={h21,h22,…,h2j,…,h2N
このとき、オフセット量をΔhとして、オフセット量Δhの補正後の第2の3次元点群データから抽出された水平面の高さの集合H´を次のように表す。
´={h21´,h22´,…,h2j´,…,h2N´}
={h21+Δh,h22+Δh,…,h2j+Δh,…,h2N+Δh}
[オフセット量Δhの算出方法1]
一実施形態として、オフセット量算出部17bは、HとH´の一致度を表す、下記の式(1)の評価関数Eを用いてオフセット量Δhを求める。すなわち、オフセット量算出部17bは、下記の式(2)に示す最大高度差Dにより定まる下記の式(3)の不等号の範囲内でオフセット量Δhを所定のシフト量ずつ変化させ、下記の式(1)の評価関数Eを最小化するオフセット量Δhを求める。下記の式(1)に示す評価関数Eでは、値が小さいほどHとH´の一致度が高いことを意味する。
E=ΣΣlog(1+|h1i−h2j´|)・・・(1)
D=maxi,j|h1i−h2j|・・・(2)
−D≦Δh≦D・・・(3)
ここで、評価関数内のlog(1+d)は、上に凸な関数であるため、同じ量近づくのであれば遠くよりも近くの方がより値を小さくできる関数である(近い方が傾きが急)。図7は、高さの集合の一例を示す図である。図7では、説明の便宜上、集合Hの要素としてh11が含まれる一方で、集合H´の要素としてh21´及びh22´が含まれる状況に簡略化して説明を行う。さらに、図7には、高さh11と高さh21´とが一致する状態S1を左側に示す一方で、そこからオフセット量Δhをシフト量aにわたって変化させた状態S2を右側に示す。図7に示す例の場合、状態S1及び状態S2の間で高さh11に対するh21´及びh22´の距離の総和は同値となるが、上記の式(1)にしたがって評価値を算出することにより、状態S1で算出される評価値の方が状態S2で算出される評価値よりも低く、すなわち一致度を高く算出させることができる。
図8は、評価値の一例を示す図である。図8の左部には、図7に示した状態S1で算出される評価値が示される一方で、図8の右部には、図7に示した状態S2で算出される評価値が示されている。図8の左部に示す通り、状態S1の場合、上記の式(1)にしたがって評価値Eはe+eにより計算される。このうち、eは、高さh11と高さh21´とが一致するので、log(1+|h11−h21´|)は「0」となる一方で、eは、log(1+|h11−h22´|)と算出される。一方、図8の右部に示す通り、状態S2の場合、上記の式(1)にしたがって評価値Eはe+eにより計算される。このうち、eは、log(1+|h11−h21´|)と算出されると共にeは、log(1+|h11−h22´|)と算出される。このとき、eは、eに比べてシフト量aの分、h21´がh11から離れることによりその値が大きくなる一方で、eは、eに比べてシフト量aの分、h22´がh11に近づくことによりその値が小さくなるが、log(1+d)が上に凸な関数であるため、増分が減少分より大きくなる。したがって、状態S1で算出される評価値の方が状態S2で算出される評価値よりも低く、すなわち一致度が高く算出させることができる。一方で、評価関数の傾きを「1」とする場合、すなわち評価関数をΣΣ|h1i−h2j´|とする場合は増分と減少分が同じになり評価値に差が生じず、一致度の評価関数としては適さない。
[オフセット量Δhの算出方法2]
他の実施形態として、オフセット量算出部17bは、集合H及び集合Hから1つずつ高さの値を取り出す組合せごとに、当該組合せに関する高さが一致するオフセット量Δhを計算する。続いて、オフセット量算出部17bは、当該オフセット量ΔhでH及びH´の高さが所定の範囲、例えば±α内におさまる個数cijを算出する。その上で、オフセット量算出部17bは、全ての組合せについて個数cijを算出し、最大の個数を与えるオフセット量Δhを求める。
これらオフセット量Δhの算出方法1及び算出方法2は、適応的に切り替えて用いることもできる。例えば、オフセット量算出部17bは、各の計測点の間で、互いに抽出される水平面の数の積が所定の閾値以上である場合、上記の算出方法1を採用し、閾値未満である場合、上記の算出方法2を採用することにより、演算量に応じてアルゴリズムを切り替えることができる。
位置合わせ部17cは、異なる計測点間の3次元点群データの位置合わせ、いわゆるレジストレーションを行う処理部である。
一実施形態として、位置合わせ部17cは、オフセット量算出部17bにより算出されたオフセット量Δhにしたがって各計測点の3次元点群データの間で高さの基準を合わせる。すなわち、位置合わせ部17cは、異なる計測点で計測された3次元点群データのうち集合Hが割り当てられた方の3次元点群データ、すなわち第2の3次元点群データに含まれる各点にオフセット量Δhを加算する。その後、位置合わせ部17cは、下記の関連文献1に記載があるように、位置合わせの対象とする3次元点群データそれぞれについて所定の高さの区間に含まれる3次元点群を所定の面、例えば床面に投影することにより2次元の水平方向のスライスデータを抽出し、これらを2次元でレジストレーションを行う。
[関連文献1]“大規模環境の統合点群モデルの自動生成(第三報)
点群ペア位置合せとマッチ判定による複数点群の完全自動位置合せ”
松山雄介、伊達宏昭、金井理、2014年度精密工学会春季大会、セッションID: E45
この他、位置合わせ部17cは、下記の関連文献2に記載された方法で、同じ高さで各3次元点群をスライスして抽出した2次元点群について水平面内で位置合わせすることとしてもかまわない。
[関連文献2]友納正裕,“ユークリッド変換に不変な特徴量を用いた二次元大域スキャンマッチング方式,日本ロボット学会誌,Vol. 25,No. 3,pp390〜401(2007)”
これを説明すると、2次元点群は、各点の法線を周囲の点の位置から計算することができ、方向つき点群を得ることができる。データ間で方向付き点の対応が1つ決まると2次元の場合、位置合わせのための座標変換パラメータ(x,y,θ)が求まる。そこで、方向付き点の対応候補を他の点の位置関係から評価して所定数に絞り込む。これにより、座標変換の候補が絞り込まれるので、各候補について位置合わせの誤差を最小化する詳細位置合わせ処理を行った上で残差を評価し、最も残差が少なかった位置合わせ結果を採用する。これによって、2次元のレジストレーションを実現できる。
このように1つに統合された3次元点群データにメッシュ化処理を行うことにより、3次元の面データに変換することもできる。これら1つに統合された3次元点群データまたは3次元の面データを用いることにより、作業者3を支援する支援データを作成し、プロジェクションARにより投影することもできる。
[処理の流れ]
次に、本実施例に係るポータブル型情報処理装置10の処理の流れについて説明する。図9は、実施例1に係る全体処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、3次元点群データ取得部15により異なる計測点で計測された3次元点群データがレジストレーションの実行対象としてグループ化された場合に開始される。
図9に示すように、平面抽出部17aは、ポータブル型情報処理装置10のセンサ座標系の高さ方向、すなわちZ軸を基準に、各計測点の3次元点群データごとに水平面の法線方向を算出する(ステップS101)。
そして、平面抽出部17aは、各計測点の3次元点群データごとに当該3次元点群データに含まれる各点が持つ座標をZ軸の正方向が水平面の法線方向となるように変換する(ステップS102)。その上で、平面抽出部17aは、RANSACなどのアルゴリズムにしたがって、各計測点の3次元点群データごとに当該3次元点群データから水平面を抽出する(ステップS103)。
その後、オフセット量算出部17bは、各計測点の3次元点群データごとに当該3次元点群データから抽出された各水平面の高さ(z座標)、例えば図4に示したLRFにより照射されるレーザ光源の位置を原点とする高さを算出する(ステップS104)。
そして、オフセット量算出部17bは、各計測点で抽出された全水平面の相対的な位置関係(距離)を特徴として面の対応をマッチングすることにより、オフセット量Δhを算出する(ステップS105)。
続いて、位置合わせ部17cは、ステップS105で得られたオフセット量Δhにしたがって計測点の3次元点群データの各点の位置を補正する(ステップS106)。その上で、位置合わせ部17cは、3次元点群データそれぞれについて水平方向に同じ高さでスライスされた2次元点群データを抽出する(ステップS107)。その後、位置合わせ部17cは、図10に示すように、2次元点群でレジストレーションを実行し(ステップS108)、処理を終了する。
[レジストレーション処理]
図10は、実施例1に係るレジストレーション処理の手順を示すフローチャートである。図10に示すように、位置合わせ部17cは、ステップS107で抽出された一方の2次元点群を基準点群とし、他方の2次元点群を補正点群とし、基準点群と補正点群の各点について法線方向を算出する(ステップS301)。具体的には、位置合わせ部17cは、注目する点の周囲の一定距離範囲に存在する点の中で最も離れた2点を抽出してその2点と直交し、原点、すなわちLRFにより照射されるレーザ光源の位置の方向に向かうベクトルを法線ベクトルとして算出する。
続いて、位置合わせ部17cは、基準点群と補正点群の間の点対応候補を複数抽出する(ステップS302)。具体的には、位置合わせ部17cは、各点の位置と法線方向を基準に座標系が定義された時の他の点の位置関係を特徴(シグネチャ)として、各点の組合せについてシグネチャの一致度を評価し、所定値以上の一致度のものを点対応候補として抽出する。
その後、位置合わせ部17cは、各点対応ごとに座標変換パラメータ(Δx,Δy,Δθ)を算出する(ステップS303)。具体的には、位置合わせ部17cは、2つの異なる計測点で得られた各2次元点群の間で対応する、すなわち同じ場所を計測した点が1つ決まれば、座標変換パラメータを算出することができる。
続いて、位置合わせ部17cは、ステップS303で得られた複数の座標変換パラメータをクラスタリングして要素数が所定数以上であるクラスタの重心の座標変換パラメータを算出する(ステップS304及びステップS305)。
その後、位置合わせ部17cは、各パラメータで変換後の点群の位置関係を初期位置とし、ICP(Iterative Closest Point)アルゴリズムによりそれぞれ詳細位置合わせを行う(ステップS306)。最後に、位置合わせ部17cは、各位置合わせの結果の残差を評価して最も一致度が高い位置合わせの結果を最終的な解として選択し(ステップS307)、処理を終了する。
[効果の一側面]
上述してきたように、本実施例に係るポータブル型情報処理装置10は、異なる計測点で計測される3次元点群の間で現場2の環境に存在する平面間の相対的な位置関係、すなわち平面間の高度差が一致するオフセット量を算出して高さの基準を合わせ、2次元のレジストレーションを実行する。したがって、本実施例に係るポータブル型情報処理装置10によれば、オクルージョンのある環境下で3次元点群データの合成精度を高めることができる。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
[水平面の抽出]
上記のオフセット量Δhの補正を行う前段階として、水平面を抽出する処理の応用例について説明する。例えば、ポータブル型情報処理装置10の設置面が傾いている時や、ポータブル型情報処理装置10の脚の長さが微妙に異なりセンサが水平面に対して傾いている時、次のような処理により水平面を抽出できる。
すなわち、ポータブル型情報処理装置10が傾いていたとしても、センサ自体の座標系で上向きのベクトルが水平面の法線ベクトルとの角度差が小さいという知見を利用する。つまり、角度差が大きい、言い換えればポータブル型情報処理装置10の傾きが大きいとポータブル型情報処理装置10は転倒してしまうことから、逆説的に、転倒していない場合には、センサ自体の座標系で上向きのベクトルが水平面の法線ベクトルとの角度差が小さいと言える。
例えば、ポータブル型情報処理装置10は、3次元点群データから平面を抽出する。ここで抽出される平面は、センサ座標系のZ軸に直交する面に限定されない。その上で、ポータブル型情報処理装置10は、先に抽出された各平面の法線ベクトルnとセンサ座標系のZ軸正方向のベクトル、すなわちセンサ座標系の上方向のベクトルvとの角度θが所定の範囲内である平面を抽出する。ただし、ポータブル型情報処理装置10は、θ>90°のとき、θ=180°−θとして逆向きのベクトルも抽出対象に含める。なお、ここでは、各平面の法線ベクトルを用いる場合を例示したが、各平面に含まれる各点群の法線ベクトルとしてもよい。
このようにして抽出された角度の分布を参照して、ポータブル型情報処理装置10は、当該角度の分布の中央値となるベクトルvを算出する。このとき、現場2の中に一定数の水平面が存在する場合、ベクトルvが水平面の法線ベクトルとなる。このことから、ポータブル型情報処理装置10は、各平面の法線ベクトルnのうち、角度の分布の中央値となるベクトルvとその逆向きのベクトルも含めて所定の角度以内のものに対応する平面を水平面として抽出する。
図11は、水平面の抽出に関する応用例を示す図である。図11には、ポータブル型情報処理装置10が水平面よりも傾いて載置されている場合が示されている。図11に示す例の場合、3次元点群データから法線ベクトルn〜nを持つ5つの平面が抽出される。そして、センサ座標系の上方向のベクトルvとの間でなす角度θが一定範囲以内である法線ベクトルが抽出されることにより、法線ベクトルnが除去される一方で、法線ベクトルn〜nが抽出される。その後、角度θが大きい順または小さい順にソートされると、法線ベクトルn、n、nはほぼ同じ値になるので、中央値は、n、n、nのいずれかになる。この結果、ポータブル型情報処理装置10が水平面よりも傾いて載置されている場合でも、水平面を抽出することが可能になる。
[分散および統合]
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されておらずともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、3次元点群データ取得部15、平面抽出部17a、オフセット量算出部17bまたは位置合わせ部17cをポータブル型情報処理装置10の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、3次元点群データ取得部15、平面抽出部17a、オフセット量算出部17bまたは位置合わせ部17cを別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記のポータブル型情報処理装置10の機能を実現するようにしてもよい。
[情報合成プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図12を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する情報合成プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図12は、実施例1及び実施例2に係る情報合成プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。図12に示すように、コンピュータ100は、操作部110aと、スピーカ110bと、カメラ110cと、ディスプレイ120と、通信部130とを有する。さらに、このコンピュータ100は、CPU150と、ROM160と、HDD170と、RAM180とを有する。これら110〜180の各部はバス140を介して接続される。
HDD170には、図12に示すように、上記の実施例1で示した平面抽出部17a、オフセット量算出部17b及び位置合わせ部17cと同様の機能を発揮する情報合成プログラム170aが記憶される。この情報合成プログラム170aは、図3に示した平面抽出部17a、オフセット量算出部17b及び位置合わせ部17cの各構成要素と同様、統合又は分離してもかまわない。すなわち、HDD170には、必ずしも上記の実施例1で示した全てのデータが格納されずともよく、処理に用いるデータがHDD170に格納されればよい。
このような環境の下、CPU150は、HDD170から情報合成プログラム170aを読み出した上でRAM180へ展開する。この結果、情報合成プログラム170aは、図12に示すように、情報合成プロセス180aとして機能する。この情報合成プロセス180aは、RAM180が有する記憶領域のうち情報合成プロセス180aに割り当てられた領域にHDD170から読み出した各種データを展開し、この展開した各種データを用いて各種の処理を実行する。例えば、情報合成プロセス180aが実行する処理の一例として、図9〜図10に示す処理などが含まれる。なお、CPU150では、必ずしも上記の実施例1で示した全ての処理部が動作せずともよく、実行対象とする処理に対応する処理部が仮想的に実現されればよい。
なお、上記の情報合成プログラム170aは、必ずしも最初からHDD170やROM160に記憶されておらずともかまわない。例えば、コンピュータ100に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に情報合成プログラム170aを記憶させる。そして、コンピュータ100がこれらの可搬用の物理媒体から情報合成プログラム170aを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ100に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに情報合成プログラム170aを記憶させておき、コンピュータ100がこれらから情報合成プログラム170aを取得して実行するようにしてもよい。
10 ポータブル型情報処理装置
11 表示部
13 記憶部
15 3次元点群データ取得部
17 制御部
17a 平面抽出部
17b オフセット量算出部
17c 位置合わせ部

Claims (4)

  1. 異なる測定位置で光を走査しながら照射すると共に物体から反射される反射光を用いて、自装置から物体までの距離に基づく点群情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記点群情報から平面領域に属する点群情報を前記測定位置ごとに抽出する抽出部と、
    前記異なる測定位置の間で、前記抽出部が抽出した前記平面領域の間の垂直方向の差分が一致するオフセット量を算出する算出部と、
    前記算出部が算出したオフセット量にしたがって補正された前記点群情報を用いて位置合わせを行う位置合わせ部と
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記抽出部は、水平面領域に関する点群情報を前記測定位置ごとに抽出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記抽出部は、自装置で前記点群情報が取得される座標系の垂直方向に対応するベクトルと前記平面領域の法線ベクトルとがなす角度が所定の範囲以内である平面領域の法線ベクトルを抽出し、該抽出された平面領域の法線ベクトルの角度の分布のうち前記分布の中央値から所定の範囲内である法線ベクトルを持つ平面領域を前記水平面領域として抽出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 異なる測定位置で光を走査しながら照射すると共に物体から反射される反射光を用いて、自装置から物体までの距離に基づく点群情報を取得する処理と、
    取得した前記点群情報から平面領域に属する点群情報を前記測定位置ごとに抽出する処理と、
    前記異なる測定位置の間で、抽出した前記平面領域の間の垂直方向の差分が一致するオフセット量を算出する処理と、
    算出したオフセット量にしたがって補正された前記点群情報を用いて位置合わせを行う処理と
    コンピュータに実行させることを特徴とする情報合成プログラム。
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