JP2017165998A - 三次元造形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】造形ステージ上に敷かれた金属粉体層に対する加熱効率が高い三次元造形方法を提供する。【解決手段】制御部200は、造形領域に製品造形物108を造形するのと並行して、ヒータ造形領域に製品造形物108を加熱するヒータ造形物114を造形し、ヒータ造形物114に電流を流して発熱させる。粉末層工程では金属粉体の粉末層の一例である薄層107を形成させる。加熱工程では、薄層107上の造形領域とヒータ造形領域とをレーザービーム113により加熱して固化させる。【選択図】図1
Description
本発明は、粉末床溶融結合方式の三次元造形方法に関する。
粉末床溶融結合方式の三次元造形方法が開発されている。特許文献1には、造形ステージ上に敷かれた金属粉体の薄層をレーザービームの熱エネルギーにより選択的に溶融結合することで固化層を形成し、固化層を積層させて三次元造形を行う粉末床溶融結合方式の三次元造形方法が示される。
粉末床溶融結合方式の三次元造形方法では、ヒータ等の外部加熱手段を用いて、造形ステージ上に敷かれた金属粉体の薄層を補助加熱している場合がある。特許文献1では、造形ステージの金属粉体の薄層を囲んで薄層面に対向させるようにランプヒータが設けられている。
特許文献1では、造形ステージ上に敷かれた金属粉体の薄層の表面をランプヒータで加熱するため、造形ステージ上に形成された金属粉体の固化層が積層されて全体の高さが大きくなると、造形物の高さ方向の各位置の温度が不均一になる。
そこで、造形ステージを囲んで金属粉体の層を収容する側壁や造形ステージに抵抗加熱ヒータを埋め込んで、造形ステージ上に敷かれた金属粉体層の全体を周囲から加熱する方法が提案された。
しかし、製品造形物を含む金属粉体の粉末層の全体を側壁や造形ステージに埋め込んだ抵抗加熱ヒータで外部から加熱すると、側壁や造形ステージを通じて外部へ逃げる熱が多くなって、製品造形物に対する加熱効率が低くなる。
本発明は、金属粉体の粉末層に囲まれた製品造形物に対する加熱効率が高い三次元造形方法を提供することを目的としている。
本発明の三次元造形方法は、制御部が、金属粉体の粉末層を形成させる粉末層工程と、前記制御部が、前記粉末層工程により形成された粉末層上の造形領域とヒータ造形領域とをエネルギービームにより加熱して固化させる加熱工程と、を有する造形工程を実行し、前記制御部が、前記造形工程を実行することにより、前記造形領域に製品造形物が造形され、前記ヒータ造形領域に前記製品造形物を加熱するヒータ造形物が造形される物の製造方法である。
本発明によれば、金属粉体の粉末層に囲まれた製品造形物に対する加熱効率が高い三次元造形方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<実施の形態1>
(三次元造形装置)
図1は三次元造形装置の説明図である。図2は三次元造形装置の製造プロセスの説明図である。図3は実施の形態1における雰囲気調整の説明図である。図2中、(a)は供給工程、(b)は粉末層工程、(c)はレーザー加熱工程、(d)は下降工程である。
(三次元造形装置)
図1は三次元造形装置の説明図である。図2は三次元造形装置の製造プロセスの説明図である。図3は実施の形態1における雰囲気調整の説明図である。図2中、(a)は供給工程、(b)は粉末層工程、(c)はレーザー加熱工程、(d)は下降工程である。
図1に示すように、三次元造形装置100は、粉末床溶融結合方式のいわゆる3Dプリンタである。三次元造形装置100は、粉敷き機構111により造形プレート106上に形成された金属粉体105の薄層107を、レーザービーム113で加熱することにより固化し、固化した金属の固化層107Hを積層して製品造形物108を三次元造形する。
昇降ステージの一例である造形ステージ101は、薄層107を昇降させる。造形ステージ101の周囲は、高さを固定された側面壁103で囲まれている。昇降装置102は、ボールねじ機構で構成され、側面壁103の内側で造形ステージ101を金属粉体105の厚みに対応させた任意のピッチで昇降させる。
粉敷き機構111は、造形ステージ101上のテーブル上面開口部110に金属粉体105を敷いて薄層107を形成する。図2の(a)に示すように、造形ステージ101を有する造形容器Aを挟んで供給ステージ131を有する原料容器Bが設けられている。粉敷き機構111は、金属ローラ133を回転させつつ、移動部134がガイド135に案内されて移動する。金属粉体105は、原料容器Bに蓄積されている。
供給工程では、図2の(a)に示すように、供給ステージ131が矢印R1方向に移動することにより、原料容器Bの金属粉体105が造形容器Aの上面よりも高い位置へ盛り上げられる。粉末層工程では、図2の(b)に示すように、粉敷き機構111は、金属ローラ133を矢印R4方向に回転させつつ矢印R2方向に移動して、原料容器Bの金属粉体105を造形容器Aへ移動させる。粉敷き機構111は、造形容器Aの上面の金属粉体105をすり切って、造形容器Aに薄層107を形成する。粉敷き機構111は、続いて、金属ローラ133を矢印R5方向に回転させつつ矢印R3方向に移動して、造形容器Aの上面に、一定厚さで組織の締まった薄層107を形成する。
図3に示すように、加熱機構120は、造形ステージ101上の金属粉体105に対してレーザービーム113を照射する。光源121は、YAGレーザー発振器であって、出力500Wである。X軸走査機構123は、光源121で発生させたレーザービーム113をガルバノミラー123mで図中左右方向に走査する。Y軸走査機構122は、レーザービーム113をガルバノミラー122mで図中奥行方向に走査する。これにより、造形ステージ101の薄層107における入力データに応じた領域がレーザービーム113のビームスポットにより加熱される。
レーザー加熱工程では、図2の(c)に示すように、レーザービーム113は、造形ステージ101の薄層107を加熱し、ほぼ瞬時に溶融して下層の固体組織と一体に固化させることにより、薄層107の所望の領域を固化層107Hに固化させる。
下降工程では、図2の(d)に示すように、固化層107Hの積層を行う毎に、造形ステージ101を矢印R7方向に移動させて、固化層107Hの厚み方向に製品造形物108を成長させる。
図1に示すように、造形ステージ101の下部には、予備加熱ヒータ104が配置されている。予備加熱ヒータ104は、抵抗加熱ヒータで構成され、造形ステージ101上の薄層107を予備加熱する。造形プレート106と薄層107の界面に不図示の温度センサが設けられている。制御部200は、温度センサの出力に基づいて予備加熱ヒータ104に通電する電流をON/OFF制御する。
三次元造形装置100は、大気中で実行される粉末床溶融結合方式の三次元造形方法を実行することも可能である。しかし、実施の形態1では、金属粉体105の酸化膜を除去し、溶融した金属粉体105の酸化を回避するために、真空中又は特殊なガス雰囲気中で粉末床溶融結合方式の三次元造形方法を実行している。
(雰囲気調整)
図3に示すように、容器301は、ステンレスで形成され、密閉可能である。容器301には、容器301内の圧力を検知する圧力計(真空計)308が接続されている。排気機構303は、容器301内を減圧可能である。排気機構303は、ドライポンプとターボ分子ポンプを直列に接続して構成され、容器301内を排気して酸素を追い出す。容器301の到達真空度は1×10−4Paである。
図3に示すように、容器301は、ステンレスで形成され、密閉可能である。容器301には、容器301内の圧力を検知する圧力計(真空計)308が接続されている。排気機構303は、容器301内を減圧可能である。排気機構303は、ドライポンプとターボ分子ポンプを直列に接続して構成され、容器301内を排気して酸素を追い出す。容器301の到達真空度は1×10−4Paである。
ガス供給機構302は、排気機構303によって真空引きすることにより酸素が除去された容器301内に窒素ガスと水素ガスの混合気体を供給する。なお、ガス供給機構302は、用途に応じて、アルゴンガス、アンモニアガス、炭化水素ガス等を供給することも可能である。
排気機構303は、容器301との接続部に開口量を調整可能な開口調整弁を有する。制御部200は、ガス供給機構302によって容器301に気体を供給しつつ圧力計308の出力に応じて開口調整弁を調整することで、容器301内を所望の雰囲気と真空度に制御することができる。
(製品造形物の温度分布)
図2の(c)に示すように、金属粉体105の薄層107をレーザービーム113の熱エネルギーにより溶融結合する際に、レーザービーム113の熱エネルギーにより造形中の製品造形物108に積層方向の温度分布が生じる。
図2の(c)に示すように、金属粉体105の薄層107をレーザービーム113の熱エネルギーにより溶融結合する際に、レーザービーム113の熱エネルギーにより造形中の製品造形物108に積層方向の温度分布が生じる。
積層方向の温度分布を放置すると製品造形物が熱変形したり、熱歪によるクラックを発生させたりする。このため、造形中を通じて金属粉体105に囲まれた製品造形物108の全体をほぼ均一な温度分布に加熱保持して、積層方向の温度分布を抑制することが望まれている。
そこで、実施の形態1では、図1に示すように、製品造形物108とヒータ造形物114の同時造形を行っている。そして、造形されたばかりのヒータ造形物114に電流を流すことにより、製品造形物108の近傍でジュール熱を発生させて、製品造形物108の全体を加熱して積層方向の温度分布を抑制している。
(ヒータ造形物の造形手順)
図4は三次元造形装置の制御系のブロック図である。図5は三次元造形処理の処理プログラムの作成のフローチャートである。
図4は三次元造形装置の制御系のブロック図である。図5は三次元造形処理の処理プログラムの作成のフローチャートである。
図4に示すように、制御部の一例である制御部200は、CPU205がROM207から読み込んだデータ及びプログラムをRAM206に保持して必要な演算と処理を実行するコンピュータ装置である。制御部200は、外部コンピュータ210により作成された製品造形物108とヒータ造形物114の同時造形の処理プログラムを入力されて実行する。
図5に示すように、制御部の一例である外部コンピュータ210は、製品造形物データ(CADデータ)を取得すると(S11)、製品造形物108の周囲にヒータ造形物114を自動設計してヒータ造形物データを作成する(S12)。外部コンピュータ210は、製品造形物データに基づいて金属粉体105の各層における製品造形物108のレーザービーム溶融領域を設定する(S13)。外部コンピュータ210は、ヒータ造形物データに基づいて金属粉体105の各層におけるヒータ造形物114のレーザービーム溶融領域を設定する(S14)。
外部コンピュータ210は、製品造形物108とヒータ造形物114のレーザービーム溶融領域の設定結果に基づいて、製品造形物とヒータ造形物とを造形する処理プログラムを作成して記録媒体211に保存する(S15)。
外部コンピュータ210は、造形領域から離れた位置に、造形領域の輪郭に沿って、網目状組織のヒータ面を造形するようにヒータ造形領域を設定する。外部コンピュータ210は、ヒータ造形領域と造形領域との平均距離を、ヒータ造形領域と薄層107の輪郭との平均距離よりも小さくするようにヒータ造形領域を設定する。ヒータ造形物114Cは、電流が供給される電極109に接続して積層方向に連続する導電部114pと、導電部114pから電流を供給されて発熱する発熱部114hと、を有する。外部コンピュータ210は、発熱部114hの長手方向に垂直な断面積が一定になるようにヒータ造形領域を設定する。
(造形プレート)
図6は造形プレートの平面図である。図7は実施の形態1における製品造形物とヒータ造形物の配置の説明図である。図1に示すように、造形プレート106は、造形ステージ101上に配置され、固化した製品造形物108とともに固化していない金属粉体105を造形ステージ101から取り出すことができる治具基板であって、電極109を有する。電極109は、導線116を介して電源117に接続している。図6に示すように、造形プレート106は、電極109の周囲に絶縁体115を配置することにより、電極109と造形プレート106との電気的絶縁を確保している。
図6は造形プレートの平面図である。図7は実施の形態1における製品造形物とヒータ造形物の配置の説明図である。図1に示すように、造形プレート106は、造形ステージ101上に配置され、固化した製品造形物108とともに固化していない金属粉体105を造形ステージ101から取り出すことができる治具基板であって、電極109を有する。電極109は、導線116を介して電源117に接続している。図6に示すように、造形プレート106は、電極109の周囲に絶縁体115を配置することにより、電極109と造形プレート106との電気的絶縁を確保している。
基板部材の一例である造形プレート106は、溶融した金属粉体105に対して濡れ性、密着性が高い材料で形成される。造形プレート106は、三次元造形装置100において使用される造形ステージ101に対して着脱自在な消耗品である。造形プレート106は、導線116に接触する反対側の面でレーザー加熱工程(S24:図7)によりヒータ造形物114に一体化する電極109を有する。ステージ電極の一例である導線116は、造形プレート106を介してヒータ造形物114に電流を供給する。電源の一例である電源117は、導線116を通じてヒータ造形物114に電流を供給する。
図7に示すように、実施の形態1では、電極109上の薄層107にレーザービーム(113:図1)を照射することにより、薄層107を溶融固化して、製品造形物108の周囲を囲んで通電により昇温可能なヒータ造形物114を造形している。
(三次元造形装置の制御)
図8は三次元造形装置の制御のフローチャートである。図9は1層目の粉末層工程の説明図である。図10は1層目のレーザー加熱工程の説明図である。図11は3層目のレーザー加熱工程の説明図である。
図8は三次元造形装置の制御のフローチャートである。図9は1層目の粉末層工程の説明図である。図10は1層目のレーザー加熱工程の説明図である。図11は3層目のレーザー加熱工程の説明図である。
図4に示すように、制御部の一例である制御部200は、昇降装置102、粉敷き機構111、ヒータ104、電源117等を制御して、製品造形物108とヒータ造形物114とを同時進行で造形する。制御部200は、電源117を制御して、ヒータ造形物114による製品造形物108の加熱を制御する。
図8に示すように、制御部200は、供給工程(S22)及び粉末層工程(S23)により金属粉体の粉末層の一例である薄層107を形成させる。制御部200は、加熱工程の一例であるレーザー加熱工程(S24、S25)では、薄層107上の造形領域とヒータ造形領域とをエネルギービームの一例であるレーザービーム113により加熱して固化させる。
制御部200は、造形工程(S2)を実行することにより、造形領域に製品造形物108を造形するのと並行して、ヒータ造形領域に製品造形物108を加熱するヒータ造形物114を造形する。制御部200は、造形工程(S2)において、ヒータ造形物114に電流を流して発熱させる。
CPU205は、操作部208を通じて三次元造形の開始が指示されると、製品造形物108の加熱を開始する(S21)。三次元造形の開始時点では製品造形物108が一層も形成されていないため、CPU205は、ヒータ104の加熱による造形プレート106の温度上昇を待って供給工程(S22)及び粉末層工程(S23)を実行する。図9に示すように、第1層目の粉末層工程では、造形ステージ101は最も高い位置に来ている。テーブル上面開口部110上を粉敷き機構111が動くことで、造形プレート106上に金属粉体105を押し広げて薄層107を形成する(S23)。薄層107の厚さは製品造形物108の形状精度に関係しており、昇降装置102の分解能に依存する。
CPU205は、粉末層工程(S23)に続いて、レーザー加熱工程を実行する(S24)。図10に示すように、薄層107の加熱溶融領域にレーザービーム113を照射して製品造形物108とヒータ造形物114とを造形する。第1層目の造形を終えた後、下降工程として、昇降装置102を作動させて造形ステージ101を薄層107の厚さと同じ高さだけ下げる(S25)。
CPU205は、積層が終了するまで(S26のNo)、粉末層工程(S23)とレーザー加熱工程(S24)とを繰り返す。図11に示すように、第3層目の薄層107も、第1層目、第2層目の薄層107と同様に、粉敷き機構111を用いてテーブル上面開口部110に金属粉体105を敷き伸ばして形成される(S23)。第3層目の薄層107の加熱溶融領域にレーザービーム113を照射し、製品造形物108とヒータ造形物114とを造形する(S24)。第3層目の製品造形物108とヒータ造形物114の造形後も、第1層目、第2層目と同様に、昇降装置102を作動させて造形ステージ101を薄層107の厚さと同じ高さだけ下げる(S25)。
粉末層工程(S23)とレーザー加熱工程(S24)とを繰り返すことにより、図1に示すように、固化層107Hを一層ずつ積層させて製品造形物108を囲むヒータ造形物114を造形する。
CPU205は、すべての積層が終了すると(S26のYes)、製品造形物108の加熱を停止して(S27)、冷却工程を実行し(S28)、操作部208を通じて製品造形物108の取り出しを許可する(S29)。製品造形物108は、一般的にはワイヤカット等で切断して造形プレート106から分離される。
(必要な発熱量の試算)
製品造形物108は、材質がステンレスSUS316、外径がφ50mm、高さが50mmの中実円柱形状である。
製品造形物108は、材質がステンレスSUS316、外径がφ50mm、高さが50mmの中実円柱形状である。
ヒータ造形物114は、材質がステンレスSUS316、外径52mm、高さ50mmの中空円筒形状である。ヒータ造形物114の厚みは0.2mmの薄板状として、電極109間の抵抗値を確保した。
製品造形物108を加熱して一定温度に保持する場合、製品造形物108からの放熱量と釣り合う熱量を、ヒータ造形物114が外側から製品造形物108へ供給し続ける必要がある。製品造形物108からの放熱量を、製品造形物108が大気中に浮いている状態を想定した単純化したモデルにより概算した。なお、実際は製品造形物108が金属粉体や側面壁103に囲まれ、それらを伝って装置側へ熱が流れたり、輻射によって周囲に熱が拡散したり、ガス雰囲気中であればガスに熱伝達したりする。このため、実際には、製品造形物108からの放熱量は、装置の形態やガスの有無によってかなり変動があると考えられる。
・金属粉体105は、水アトマイズ法により製造された平均粒子径30μmのステンレス粒子である。
・三次元造形時の環境温度を20℃に設定する。
・ヒータ造形物114によって製品造形物108が保持する目標温度を550℃に設定する。
・製品造形物108の側面積は7854[mm2]である。
・製品造形物108の対流熱伝達率を7.00[W/m2K]とする。
・製品造形物108表面の放射率を0.5とする。
・Stefan−Boltzman定数5.67×10−8[Wm−2K−4]とする。
・金属粉体105は、水アトマイズ法により製造された平均粒子径30μmのステンレス粒子である。
・三次元造形時の環境温度を20℃に設定する。
・ヒータ造形物114によって製品造形物108が保持する目標温度を550℃に設定する。
・製品造形物108の側面積は7854[mm2]である。
・製品造形物108の対流熱伝達率を7.00[W/m2K]とする。
・製品造形物108表面の放射率を0.5とする。
・Stefan−Boltzman定数5.67×10−8[Wm−2K−4]とする。
これにより、製品造形物108の対流熱損失は29.1Wである。放射熱損失は101Wである。そして、製品造形物108からの熱損失すなわち放熱量は、対流熱損失と放射熱損失の合計であるため、製品造形物108の総放熱量は130Wとなる。
したがって、ヒータ造形物114は、製品造形物108の積層終了時点で130Wの発熱量に達するように、電源117からの印加電流を積層ごとに増加させて、粉末層工程及びレーザー加熱工程を通じた刻々の発熱量を制御される。
(比較例1)
比較例1では、図1の構成において、製品造形物108を造形するために積層及び充填されている金属粉体105の周囲の側面壁103にヒータを設けた場合を考える。ヒータは、製品造形物108を内包しながら積層及び充填された金属粉体105の周囲を加熱し、熱伝導によって金属粉体105に囲まれた製品造形物108を加熱する。
比較例1では、図1の構成において、製品造形物108を造形するために積層及び充填されている金属粉体105の周囲の側面壁103にヒータを設けた場合を考える。ヒータは、製品造形物108を内包しながら積層及び充填された金属粉体105の周囲を加熱し、熱伝導によって金属粉体105に囲まれた製品造形物108を加熱する。
しかし、金属粉体105は、固体状の金属に比べて熱伝導率が低いため、比較例1では、内部の製品造形物108を効率良く均一に加熱することが難しい。レーザービーム113による高温状態を維持し製品造形物108の温度分布を抑制して熱変形を低減するためのヒータを側面壁103に設けた場合、ヒータから製品造形物108までの距離が離れてしまう。このため、ヒータが製品造形物108を効率良く均一に加熱できない。
また、比較例1では、製品造形物108の温度分布を抑制すべく、より高い温度に加熱しようとすると、金属粉体105と、金属粉体105の周囲を囲んで金属粉体105の崩れを防止している側面壁103とが拡散接合により固着する可能性がある。側面壁103に金属粉体105が固着すると、造形ステージ101の昇降が困難になってそれ以降の造形の継続が不可能になる。
(比較例2)
比較例2では、図1の構成において、製品造形物108の熱変形を抑制するために、造形容器Aの上方に反射板と赤外線ヒータを配置し、テーブル上面開口部110を通じて造形プレート106上の薄層107の表面を赤外線加熱する場合を考える。これにより、造形容器A内に形成された製品造形物108を上面側から加熱する。
比較例2では、図1の構成において、製品造形物108の熱変形を抑制するために、造形容器Aの上方に反射板と赤外線ヒータを配置し、テーブル上面開口部110を通じて造形プレート106上の薄層107の表面を赤外線加熱する場合を考える。これにより、造形容器A内に形成された製品造形物108を上面側から加熱する。
しかし、比較例2では、赤外線ヒータにより、積層中の金属粉体105の上面のみを加熱している。このため、製品造形物108のレーザービーム113で新たに溶融結合された表面のみが加熱され、製品造形物108の内部を効率良く均一に加熱することが困難である。
(実施の形態1の効果)
実施の形態1では、製品造形物108の表面近傍に昇温可能なヒータを含むヒータ造形物114を造形する。ヒータ造形物114を製品造形物108の表面に沿って、ほぼ均一な発熱密度を持たせて配置することができる。薄層107の造形領域内に昇温可能なヒータを含むヒータ造形物114の電気回路を同時に造形し、製品造形物108の近傍にて加熱する。このため、製品造形物108の造形過程の最初から最後まで、製品造形物108の近傍で製品造形物108全体を効率良く均一に加熱することが可能となる。これにより、造形中の製品造形物108に生じる温度分布を小さくして熱変形を抑制することができる。歪やクラックが少なく、精度の高い製品造形物108を造形することが可能になる。
実施の形態1では、製品造形物108の表面近傍に昇温可能なヒータを含むヒータ造形物114を造形する。ヒータ造形物114を製品造形物108の表面に沿って、ほぼ均一な発熱密度を持たせて配置することができる。薄層107の造形領域内に昇温可能なヒータを含むヒータ造形物114の電気回路を同時に造形し、製品造形物108の近傍にて加熱する。このため、製品造形物108の造形過程の最初から最後まで、製品造形物108の近傍で製品造形物108全体を効率良く均一に加熱することが可能となる。これにより、造形中の製品造形物108に生じる温度分布を小さくして熱変形を抑制することができる。歪やクラックが少なく、精度の高い製品造形物108を造形することが可能になる。
実施の形態1では、造形プレート106の上面に電極109を配置し、電極109を通じてヒータ造形物114に電流を流し、ジュール熱によりヒータ造形物114を発熱させる。このため、電極109を通じてヒータ造形物114へ効率的に電流を供給してヒータ造形物114を所望の加熱状態に制御できる。
実施の形態1では、造形領域に製品造形物108を造形するのと並行して、ヒータ造形領域に製品造形物108を加熱するヒータ造形物114を造形する。したがって、製品造形物108の形状や大きさが異なる場合でも、最適な加熱状態を製品造形物108に設定することができる。製品造形物108の全体を均一に加熱するのみならず、局所的に温度を高くしたり低くしたりする複雑な加熱パターンも実施可能である。
実施の形態1では、造形領域から離れた位置に、造形領域の輪郭に沿って、ヒータ造形領域を設定する。このため、製品造形物108に大電流が流れて電源117の負荷が高まることがない。製品造形物108の輪郭に沿って効率的に製品造形物108を加熱することができる。
実施の形態1では、ヒータ造形領域と造形領域との平均距離を、ヒータ造形領域と薄層107の輪郭との平均距離よりも小さくするようにヒータ造形領域を設定する。このため、金属粉体105の加熱の温度ピークを側面壁103から遠く離れた製品造形物108の直近位置に形成することができる。これにより、ヒータ造形物114から側面壁103へ移動する熱量を抑制して、ヒータ造形物114で発生した熱を製品造形物108へ効率的に導くことができる。側面壁103へ移動する熱量を抑制することで、側面壁103と金属粉体105との融着を回避することができる。
実施の形態1では、図7に示すように、ヒータ造形物114は、電流が供給される電極109に接続して積層方向に連続する導電部114pと、導電部114pから電流を供給されて発熱する発熱部114hと、を有する。このため、固化層107Hが積層して製品造形物108の高さが高くなっても、低い位置と等しく発熱量を確保して高さ方向の温度のばらつきを小さくすることができる。
実施の形態1では、発熱部114hの長手方向に垂直な断面積が一定になるようにヒータ造形領域を設定する。このため、発熱部114hの全体を通じて均一な発熱が得られ、製品造形物108の温度ムラを抑制できる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、製品造形物を円筒状に取り囲む薄板状のヒータ造形物を造形した。これに対して比較例2では製品造形物を円筒状に取り囲むメッシュ状のヒータ造形物を造形している。ヒータ造形物の組織構造以外は、実施の形態1と同一に造形されるため、図12中、実施の形態1と共通する構成には図1乃至11と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1では、製品造形物を円筒状に取り囲む薄板状のヒータ造形物を造形した。これに対して比較例2では製品造形物を円筒状に取り囲むメッシュ状のヒータ造形物を造形している。ヒータ造形物の組織構造以外は、実施の形態1と同一に造形されるため、図12中、実施の形態1と共通する構成には図1乃至11と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
(ヒータ造形物)
図12は実施の形態2のヒータ造形物の説明図である。
図12は実施の形態2のヒータ造形物の説明図である。
図12に示すように、実施の形態2では、ヒータ造形物114の発熱を担う中空円筒状の部分は、針金状の金属組織が45度方向に交差して連結されたメッシュ状(網形状)の組織構造を有する。これにより、電極109間のヒータ造形物114の電気抵抗値を大きくして、実施の形態1よりも電源117の電流負荷を軽減している。
(ヒータ電流値の試算)
上述したように、製品造形物108の総放熱量は130Wである。したがって、ヒータ造形物114の抵抗値が分かれば、製品造形物108を一定の温度に保持するために必要な電流値を試算することができる。
上述したように、製品造形物108の総放熱量は130Wである。したがって、ヒータ造形物114の抵抗値が分かれば、製品造形物108を一定の温度に保持するために必要な電流値を試算することができる。
ヒータ造形物114を以下のように設計して、製品造形物108の保温に要する電流値を試算した。
・ヒータ造形物114の外観形状を外径52mm、内径51mm、高さ50mmの中空円筒形状とする。
・ヒータ造形物114の組織形状を45度方向の2mmピッチの網形状にする。
・網形状を構成する線材は円形断面で直径を1mmとする。
・造形後のヒータ造形物114の材料の体積抵抗率を100[μΩcm]とする。
・ヒータ造形物114から製品造形物108への加熱効率を50%とする。
・ヒータ造形物114の外観形状を外径52mm、内径51mm、高さ50mmの中空円筒形状とする。
・ヒータ造形物114の組織形状を45度方向の2mmピッチの網形状にする。
・網形状を構成する線材は円形断面で直径を1mmとする。
・造形後のヒータ造形物114の材料の体積抵抗率を100[μΩcm]とする。
・ヒータ造形物114から製品造形物108への加熱効率を50%とする。
このように数値を設計して試算を行うと、線材の全長が8050mm、線材の断面積が0.79mm2となり、ヒータ造形物114全体の抵抗値は10.3Ωとなる。そして、加熱効率50%のヒータ造形物114の必要発熱量は260Wである。これにより、ヒータ造形物114に流すべき必要電流値は7.1Aとなる。
実施の形態2では、計算が簡単となるよう製品造形物108を単純な中実円柱形状としたが、より複雑な形状の製品造形物を造形する場合も、製品造形物の表面形状に則したヒータ造形物を設計すれば、同じ手順で必要電流値を算出可能である。
実施の形態2では、網目状組織のヒータ面を造形するようにヒータ造形領域を設定する。このため、ヒータ造形領域の断面積を小さくして抵抗を高くすることにより、少ない電流でも発熱量を大きく設定し、電源117の負荷を軽減することができる。
<実施の形態3>
実施の形態1では、図7に示すように、造形プレート106の電極109に重なるように円筒状のヒータ造形物114を配置した。これに対して、実施の形態3では、図15に示すように、造形プレート106の電極109の内側に離れた位置に円筒状のヒータ造形物114Cを配置した。ヒータ造形物114Cの形状以外は、実施の形態1と同一に構成され、同一の手順で造形されるため、図13乃至図15中、実施の形態1と共通する構成には図1乃至11と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1では、図7に示すように、造形プレート106の電極109に重なるように円筒状のヒータ造形物114を配置した。これに対して、実施の形態3では、図15に示すように、造形プレート106の電極109の内側に離れた位置に円筒状のヒータ造形物114Cを配置した。ヒータ造形物114Cの形状以外は、実施の形態1と同一に構成され、同一の手順で造形されるため、図13乃至図15中、実施の形態1と共通する構成には図1乃至11と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
(ヒータ造形物)
図13は実施の形態3のヒータ造形物の説明図である。図14は実施の形態3のヒータ造形物の正面図である。図15は実施の形態3のヒータ造形物の平面図である。
図13は実施の形態3のヒータ造形物の説明図である。図14は実施の形態3のヒータ造形物の正面図である。図15は実施の形態3のヒータ造形物の平面図である。
図13に示すように、製品造形物108のサイズが小さい場合、製品造形物108を精度よく造形するためには、ヒータ造形物114Cを製品造形物108の近傍に造形することが望ましい。しかし、造形プレート106の電極109の位置を全てのサイズの製品造形物(108)に合わせて揃えるのは難しい。
そこで、図13に示すように、実施の形態3のヒータ造形物114Cでは、造形プレート106の電極109の位置に一対の導電部114pを形成している。図14に示すように、導電部114pから内側へ離れた位置に発熱部114hを形成している。図15に示すように、導電部114pと発熱部114hとを連絡して連絡部114rを形成している。
図14に示すように、ヒータ造形物114Cを造形する際、導電部114p及び連絡部114rは、ヒータ機能を持たせる必要がない。このため、導電部114p及び連絡部114rは、発熱部114hよりも電気抵抗値を低くしてある。電気抵抗値を低くする方法として、電流が流れる方向に垂直な断面積を大きくしてある。
<実施の形態4>
実施の形態1では、円柱形状の製品造形物108に合わせて中空円筒形状のヒータ造形物114を造形した。これに対して実施の形態4では、段差付円柱形状の製品造形物108に合わせて段差付円筒形状のヒータ造形物114Dを造形している。ヒータ造形物114Dの形状以外は、実施の形態1と同一に構成され、同一の手順で造形されるため、図16中、実施の形態1と共通する構成には図1乃至11と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1では、円柱形状の製品造形物108に合わせて中空円筒形状のヒータ造形物114を造形した。これに対して実施の形態4では、段差付円柱形状の製品造形物108に合わせて段差付円筒形状のヒータ造形物114Dを造形している。ヒータ造形物114Dの形状以外は、実施の形態1と同一に構成され、同一の手順で造形されるため、図16中、実施の形態1と共通する構成には図1乃至11と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
(ヒータ造形物)
図16は実施の形態4のヒータ造形物の説明図である。図16に示すように、段差付円柱形状の製品造形物108を中空円筒形状のヒータ造形物(114:図1)により加熱すると、製品造形物108の段差で細くなった部分の加熱が不十分になる。そこで、実施の形態4では、段差付円柱形状の製品造形物108を段差付円筒形状のヒータ造形物114Dにより加熱している。
図16は実施の形態4のヒータ造形物の説明図である。図16に示すように、段差付円柱形状の製品造形物108を中空円筒形状のヒータ造形物(114:図1)により加熱すると、製品造形物108の段差で細くなった部分の加熱が不十分になる。そこで、実施の形態4では、段差付円柱形状の製品造形物108を段差付円筒形状のヒータ造形物114Dにより加熱している。
このように、製品造形物108の輪郭が複雑形状の場合、ヒータ造形物114Dを製品造形物108の輪郭に沿うように造形することで、製品造形物108の表面の近傍での均一な加熱が可能となる。よって、製品造形物108の造形過程で発生する製品造形物108の温度分布のばらつきを小さくすることができる。
<実施の形態5>
実施の形態1では、製品造形物108の外周面に沿わせて中空円筒形状のヒータ造形物114を造形した。これに対して実施の形態5では、製品造形物108の内周面に沿わせて中空円筒形状のヒータ造形物114Eを造形している。ヒータ造形物114Eの配置以外は実施の形態1と同一に構成され、同一の手順で造形されるため、図17中、実施の形態1と共通する構成には図1乃至11と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1では、製品造形物108の外周面に沿わせて中空円筒形状のヒータ造形物114を造形した。これに対して実施の形態5では、製品造形物108の内周面に沿わせて中空円筒形状のヒータ造形物114Eを造形している。ヒータ造形物114Eの配置以外は実施の形態1と同一に構成され、同一の手順で造形されるため、図17中、実施の形態1と共通する構成には図1乃至11と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
(ヒータ造形物)
図17は実施の形態5のヒータ造形物の説明図である。図18は実施の形態5のヒータ造形物の平面図である。
図17は実施の形態5のヒータ造形物の説明図である。図18は実施の形態5のヒータ造形物の平面図である。
図17に示すように、実施の形態5では、中空円筒形状の製品造形物108の外周面に沿わせて中空円筒形状の外側のヒータ造形物114を造形し、製品造形物108の内周面に沿わせて中空円筒形状の内側のヒータ造形物114Eを造形している。
外側のヒータ造形物114は、実施の形態1で説明したものと同一である。電源117は、電極109a、109bを通じてヒータ造形物114に電流を印加する。
内側のヒータ造形物114Eは、製品造形物108の内周面に対して間隔を等しく保った円筒面状に対向している。電源117は、電極109c、109dを通じて、ヒータ造形物114Eに電流を印加する。
このように、電極109a、109b、109c、109dを造形プレート106に3つ以上持つことで、製品造形物108の外部と中空内部との両方からヒータ造形物114、114Eを用いて製品造形物108を均一に加熱することができる。これにより、造形過程を通じて製品造形物108の温度分布のばらつきを小さくすることができる。
<その他の実施の形態>
本発明の三次元造形方法は、実施の形態1乃至5における具体的な各部構成、部品形態、実寸法、条件の数値には限定されない。実施の形態1乃至5の構成及び制御の一部又は全部を等価な部材及び制御に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。
本発明の三次元造形方法は、実施の形態1乃至5における具体的な各部構成、部品形態、実寸法、条件の数値には限定されない。実施の形態1乃至5の構成及び制御の一部又は全部を等価な部材及び制御に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。
実施の形態2では、網目状組織のヒータ面を造形するようにヒータ造形領域を設定した。しかし、薄層107と平行な薄板状のヒータを造形するようにヒータ造形領域を設定してもよい。
実施の形態1では、エネルギービームとしてレーザービーム113を用いた。しかし、エネルギービームは、電子ビームに置き換えて、真空中で、造形ステージ101上の金属粉体105に照射する方法を採用してもよい。
実施の形態1では、ステンレスSUS316の金属粉体105を用いた三次元造形を説明した。しかし、金属粉体105は、アルミ、鉄、チタン、炭化金属、窒化金属等、細く成形して通電することによりヒータとして利用できる材料であればよい。
実施の形態1では、ヒータ造形物114に電極109を通じて直流電流を印加した。しかし、ヒータ造形物114に電極109を通じて交流電流を流してもよい。あるいは、ヒータ造形物114でコイルを造形して外部から電磁誘導によりヒータ造形物114のコイルに交流電流を発生させてもよい。
100:三次元造形装置、101:造形ステージ(昇降ステージ)、102:昇降装置、103:側面壁、104:補助加熱ヒータ、105:金属粉体、106:造形プレート(基板部材)、107:薄層(粉末層)、107H:固化層、108:製品造形物、109:電極、110:テーブル上面開口部、111:粉敷き機構、113:レーザービーム(エネルギービーム)、114:ヒータ造形物、116:導線(ステージ電極)、117:電源、200:制御部、210:外部コンピュータ、211:記録媒体
Claims (14)
- 制御部が、金属粉体の粉末層を形成させる粉末層工程と、前記制御部が、前記粉末層工程により形成された粉末層上の造形領域とヒータ造形領域とをエネルギービームにより加熱して固化させる加熱工程と、を有する造形工程を実行し、
前記制御部が、前記造形工程を実行することにより、前記造形領域に製品造形物が造形され、前記ヒータ造形領域に前記製品造形物を加熱するヒータ造形物が造形される三次元造形方法。 - 前記制御部が、前記造形工程において、前記ヒータ造形物に電流を流して発熱させることを特徴とする請求項1に記載の三次元造形方法。
- 前記制御部が、前記造形領域から離れた位置に前記ヒータ造形領域を設定することを特徴とする請求項2に記載の三次元造形方法。
- 前記制御部が、前記造形領域の輪郭に沿って前記ヒータ造形領域を設定することを特徴とする請求項3に記載の三次元造形方法。
- 前記制御部が、網目状組織のヒータ面を造形するように前記ヒータ造形領域を設定することを特徴とする請求項4に記載の三次元造形方法。
- 前記制御部が、粉末層と平行な薄板状のヒータを造形するように前記ヒータ造形領域を設定することを特徴とする請求項4に記載の三次元造形方法。
- 前記制御部が、前記ヒータ造形領域と前記造形領域との平均距離を、前記ヒータ造形領域と前記粉末層の輪郭との平均距離よりも小さくするように前記ヒータ造形領域を設定することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の三次元造形方法。
- 前記制御部が、電流が供給される電極に接続して積層方向に連続する導電部と、前記導電部から電流を供給されて発熱する発熱部と、を有する前記ヒータ造形物を造形するように前記ヒータ造形領域を設定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の三次元造形方法。
- 前記制御部が、前記発熱部の長手方向に垂直な断面積が一定になるように前記ヒータ造形領域を設定することを特徴とする請求項8に記載の三次元造形方法。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の三次元造形方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項10に記載のプログラムを記録した記録媒体。
- 金属粉体の粉末層を形成させる粉末層工程と、前記粉末層工程により形成された粉末層上の造形領域とヒータ造形領域とをエネルギービームにより加熱して固化させる加熱工程と、を有し、
前記造形領域に製品造形物が造形され、前記ヒータ造形領域に前記製品造形物を加熱するヒータ造形物が造形される三次元造形方法。 - 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の三次元造形方法を実行する三次元造形装置であって、
前記ヒータ造形物に電流を供給するためのステージ電極を有し、前記粉末層を昇降させる昇降ステージと、
前記ステージ電極を通じて前記ヒータ造形物に電流を供給する電源と、を備えることを特徴とする三次元造形装置。 - 請求項13に記載の三次元造形装置において使用される基板部材であって、
前記ステージ電極に接触する反対側の面で前記加熱工程により前記ヒータ造形物に一体化する電極を有し、前記昇降ステージに対して着脱自在であることを特徴とする基板部材。
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