JP2017165176A - 空気圧調整装置 - Google Patents

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一正 櫻田
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【課題】タイヤ空気室内に空気を安定して送り込むことができる空気圧調整装置を提供する。【解決手段】管状に形成された弾性材からなり、外周に空気入りタイヤが嵌め込まれたホイール12におけるリム12aの内周面に周方向に沿って配置され、一端がリム12aを通じて空気入りタイヤ内のタイヤ空気室に連通しつつ、他端が外気に連通された状態で、リム12aの内周面に周方向に沿って配置されるチューブ21と、ホイール12を回転可能に軸支する部材側(車体側)に設置されつつ、チューブ21を局所的に押し潰して、チューブ21内の管路21aを閉止する押圧部材22bとを空気圧調整装置が備えることで、押圧部材22bが管路21aを閉止しつつ、ホイール12が回転することによって、チューブ21の他端から外気を管路21a内に吸い込み、外気をタイヤ空気室に圧送する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用タイヤの空気圧を適切な圧力に調整する空気圧調整装置に関する。
走行中の車両にて、車両の走行条件(例えば、車速、走行路、路面状況など)により設定された目標空気圧に基づいて、タイヤの空気圧を調整することが行われている。
たとえば、特許文献1では、ホイールに装着されるタイヤのビード部に空気取り入れチューブが周方向に沿って設置する技術が提案されている。このような構成とすることで、タイヤへ掛かる車重によって、タイヤのサイドウォールとホイールのリムとの間に挟まれたチューブが潰れ、さらに走行中にタイヤが自転することで、チューブ内の空気が押し出されて、タイヤ空気室内に空気を送り込むことができる。
特開2014−19440号公報
ところで、タイヤのサイドウォールは、車重によって撓み変形するが、路面の凹凸等でも撓み変形する。このため、凹凸の形状や大きさによって、チューブを押し潰せない瞬間が出てくるおそれがある。チューブを押し潰し続けることができなければ、それまで圧縮されていたチューブ内の空気は、逆流して外気に放出されてしまう。つまり、特許文献1の構成では、タイヤ空気室内に空気を安定して送り込むことが困難であるという問題を抱えている。
そこで、本発明は、タイヤ空気室内に空気を安定して送り込むことができる空気圧調整装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る空気圧調整装置は、管状に形成された弾性材からなり、外周に空気入りタイヤが嵌め込まれたホイールにおけるリムの内周面に周方向に沿って配置され、一端が該リムを通じて該空気入りタイヤ内のタイヤ空気室に連通しつつ、他端が外気に連通された状態で、該リムの内周面に周方向に沿って配置されるチューブと、該ホイールを回転可能に軸支する車体側の部材に設置されつつ、該チューブを局所的に押し潰して、該チューブ内の管路を閉止する押圧部材とを備え、該押圧部材が該管路を閉止しつつ、該ホイールが回転することによって、該押圧部材が該管路内の空気を該チューブの一端から押し出しつつ、該チューブが元の形状に復元する際に発生する負圧によって、該チューブの他端から外気を該管路内に吸い込み、外気を該タイヤ空気室に圧送することを特徴とする。
このような構成によれば、チューブがリムの内周面に周方向に沿って配置され、押圧部材がホイールを回転可能に軸支する車体側の部材に設置されることで、押圧部材がチューブを局所的に押し潰し続けることができるため、タイヤ空気室内に空気を安定して送り込むことができる。
また、前記空気圧調整装置において、前記押圧部材は、前記リムの円筒内側に位置し、前記ホイールの回転を制動する制動手段における前記ホイールを回転可能に軸支する車体側の部材に設置されることが好ましい。
このような構成によれば、制動手段は、制動時に撓んだり、変形しないように強度が設定されているため、押圧部材が制動手段に設置されることで、押圧部材がより安定してチューブを押し潰し続けることができる。
また、制動手段に押圧部材が設置されることで、リムの円筒内の限られた空間を有効に使うことができる。
また、前記空気圧調整装置において、前記押圧部材は、一端が前記ホイールを回転可能に軸支するハブキャリアに着脱可能に設置されつつ、他端が前記リムの内面に近接するユニットアームの他端側に配置されることが好ましい。
このような構成によれば、着脱可能なユニットアームに押圧部材が配置されることで、様々なホイールのリム形状に対応したユニットアームを採用することができる。これによって、リム内面の適した場所にチューブを設置することが可能になり、押圧部材がより安定してチューブを押し潰し続けることができるとともに、汎用性を高めることができる。
また、前記空気圧調整装置において、前記タイヤ空気室内の圧力が設定値を超えた際に、設定値を超えた分の圧力を外気に解放する圧力調整弁を前記リムに備え、前記管路における外気から該タイヤ空気室への空気の流れを許可しつつ、該タイヤ空気室から外気への空気の流れを規制する逆止弁を前記チューブの一端側端部に備えることが好ましい。
このような構成によれば、空気圧調整装置が、圧力調整弁と逆止弁を備えることで、車両走行中、および車両停車中を問わず、タイヤの空気圧を設定された範囲内に保つことができる。
また、前記空気圧調整装置において、車両の運転状況に応じて前記設定値を変動させる制御手段を備え、前記圧力調整弁の動作が、該制御手段によって制御されることが好ましい。
このような構成によれば、圧力調整弁が、制御手段に制御されることによって、タイヤの空気圧を自在に減圧することができる。これによって、運転者の運転状況から必要に応じて、タイヤ空気室を減圧し、運転者に車両の停車を適切に促すことができる。
また、前記空気圧調整装置において、前記チューブの一端側端部には、前記管路から吐出される圧縮空気によって発電する発電手段が設置されることが好ましい。
このような構成によれば、発電手段をタイヤ空気室内に備えることによって、圧力調整弁を作動させるための電力を供給することが可能になる。これによって、電池切れによる圧力調整弁の機能停止を防止することができる。
本発明によれば、タイヤ空気室内に空気を安定して送り込むことができる空気圧調整装置を提供することができる。
本実施形態に係る空気圧調整装置の構成を示す車輪部分の断面図である。 図1のA部を示す拡大図である。 図1のB部を示す拡大図である。 本実施形態に係るローラユニットとチューブを示す正面図である。 チューブの別態様を示す断面図である。 本実施形態に係る別態様の構成を示す車輪部分の断面図である。 図1のB部における圧力調整弁の別態様の構成を示す拡大図である。 図1のB部における圧力調整弁の別態様の構成を示す拡大図である。 図1のB部における圧力調整弁の別態様の構成を示す拡大図である。 図1のB部における発電手段が設置された態様を示す拡大図である。 本実施形態に係る空気圧調整装置をTPMSと連携させた場合の構成を示すブロック図である。
本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1〜図5に示すように、本実施形態の空気圧調整装置Pは、車両の車輪10を構成する空気入りタイヤ11に空気を充填するために用いられる。
本実施形態の空気圧調整装置Pは、車輪10を構成するホイール12と、制動手段13と、これらホイール12と制動手段13との間に配置されるポンプ本体20とで構成される。そして、ポンプ本体20が、車輪10の回転を利用して、空気を圧縮し、空気入りタイヤ11に空気を充填する。
車輪10は、図1に示すように、ホイール12と空気入りタイヤ11とで構成されている。
ホイール12は、空気入りタイヤ11を支持しつつ、車体S側のハブ14に固定され、ハブ14とともに回動する。ホイール12は、リム12a、ハブ取付部12b、およびスポーク12cで構成される。
リム12aは、略円筒形状を有し、その外周側に空気入りタイヤ11が嵌め込まれる。また、リム12aは、その内周面に、後述するチューブ21が設置される。そして、リム12aには、逆流防止弁23と圧力調整弁24が、リム12aを貫通して設置される
ハブ取付部12bは、リム12aの筒の中心に位置し、ハブ14に固定される部位である。
スポーク12cは、リム12aとハブ取付部12bとを繋ぎ、ハブ取付部12bをリム12aの円筒の中心に保持する。
空気入りタイヤ11は、タイヤ内部にチューブを必要としない、所謂チューブレスタイヤで構成されている。
つまり、空気入りタイヤ11の内面と、リム12aの外周面とで、タイヤ空気室11aが構成される。
ハブ14は、ハブキャリア16等の部材を介して、軸周りに回動可能な状態で車体Sに軸支されている。ハブ14には、フランジ部14aが形成されている。
フランジ部14aには、複数のスタッドボルト14bが車両内側から外側に向かって立設されている。また、これらスタッドボルト14bが貫通可能なボルト孔12dが、ハブ取付部12bに開口している。そして、これらスタッドボルト14bにボルト孔12dを貫通させつつ、スタッドボルト14bにナット15を螺着することで、ハブ14の回転中心にリム12aの筒の中心が一致した状態で、ハブ14にハブ取付部12bが固定される。
制動手段13は、車輪10の回転を制動するもので、本実施形態では、所謂ディスクブレーキによって構成されている。
ディスクブレーキ13は、図1に示すように、ホイール12がハブ14に固定された状態で、リム12aの円筒内に設置されている。また、ディスクブレーキ13は、ディスクロータ13aとキャリパ13bとで構成される。
ディスクロータ13aは、金属製の円盤からなり、円盤の中心がハブ14の回転中心に一致しつつ、ホイール12とともに回動可能に、ハブ14に組付けられている。
キャリパ13bは、ハブキャリア16等のハブ14を軸支する部材を介して、車体S側に設置される。また、キャリパ13bは、ディスクロータ13aを挟んで対向配置されるブレーキパッド(図示せず)を備えている。
ディスクブレーキ13は、ブレーキ操作されると、キャリパ13bがブレーキパッドを押し出して、ディスクロータ13aを挟み込み、ブレーキパッドとディスクロータ13aとの間に発生する摩擦力によって、車輪10の回転を制動する。
ポンプ本体20は、図2〜図4に示すように、チューブ21と、ローラユニット22と、逆流防止弁23とで構成されている。
チューブ21は、管状に形成されたシリコーン樹脂等の弾性材からなり、リム12aの内周面に周方向に沿って配置されている。
チューブ21には、図2に示すように、先端に向かって幅広な断面形状を有する係合部21dが長手方向に沿って形成されている。
係合部21dは、リム12aの内面に周方向に沿って形成されるチューブ溝12eに嵌合されている。また、係合部21dには、芯金21eが内包されており、係合部21dがチューブ溝12eに嵌合した状態で、芯金21eがチューブ溝12eに係合し、チューブ21がリム12a内面から脱落することを防止している。
なお、チューブ21を固定する手段は、上記の係合部21dとチューブ溝12eの構成に限るものではなく、車両走行中にチューブ21がリム12aの内面から脱落することなく、固定される構成であれば、採用することができる。ちなみに、走行中は、車輪が回転することによって、遠心力がチューブ21に作用して、チューブ21はリム12a内面に安定して保持される。
また、チューブ21は、図3に示すように、その一端(空気室連通部21b)がリム12aを通じて、空気入りタイヤ11内のタイヤ空気室11aに連通しつつ、図4に示すように、その他端(外気連通部21c)が外気に連通されている。そして、チューブ21の他端側の外気連通部21cには、チューブ21の管路21a内に、空気を通しつつ、水や塵埃の浸入を防ぐフィルタ機能を備えた部材21gが設置されている。
ローラユニット22は、図2,図4に示すように、ユニットケース22aに設置されるローラ22b(押圧部材)と、付勢手段22cとで構成されている。
ユニットケース22aは、キャリパ13b上に、リム12aの内周面に設置されたチューブ21に面して設置されている。
ローラ22bは、付勢手段22cの付勢力によって、チューブ21に向かって付勢されつつ、進退可能に、ユニットケース22a内に組み込まれている。また、ローラ22bは、円柱状の部材からなり、軸周りに回動可能に両端が軸支されている。そして、ローラ22bは、車輪10とともに回転するリム12aの内周面上を転動可能に、回転軸22dがハブ14と平行になる向きに設置される。
付勢手段22cは、その付勢力によって、ローラ22bが、チューブ21を局所的に押し潰して、チューブ21内の管路21aを閉止することが可能、且つ押し潰されたチューブ21が、塑性変形(永久変形)せずに、元の形状に速やかに復元できる程度の力で付勢するように設定されている。なお、付勢手段22cは、本実施形態では、巻きバネで構成されているが、巻きバネに限定されるものでなく、ゴム等でも適度な付勢力を発生することが可能な構成であれば、採用することができる。
また、本実施形態では、図4に示すように、上記ローラユニット22とともに、ブラシ22eがハブキャリア16に設置されている。チューブ21の表面に砂粒等の異物が付着した状態で、ローラ22bがチューブ21を押し潰すと、異物によってチューブ21に傷が付いたり、孔が開くおそれがある。そこで、ブラシ22eよってチューブ21の表面の異物を取除いてからローラ22bがチューブ21を押し潰す構成とすることで、チューブ21の傷や劣化を抑制することができる。
チューブ21を保護する構成として、図5に示すように、チューブ21を覆うように、保護カバー21fをリム12a内面に配置しても良い。チューブ21を保護カバー21fで覆うことで、異物が保護カバー21fに付着した状態でローラ22bがチューブ21を押し潰しても、チューブ21を傷付けることがない。
なお、本実施形態では、ローラユニット22が制動手段13を構成するキャリパ13bを介してハブキャリア16に設置される構成となっているが、このような構成に限定されるものではない。たとえば、図6に示すように、ハブキャリア16にユニットアーム17をボルト17a等で組付け、ユニットアーム17の先端にローラユニット22を設置する構成としても良い。
このような構成とした場合、着脱可能なユニットアーム17にローラ22b(押圧部材)が配置されることで、様々なホイール12のリム形状に対応したユニットアーム17を採用することができる。これによって、リム内面の適した場所にチューブ21を設置することが可能になり、ローラ22bがより安定してチューブ21を押し潰し続けることができるとともに、汎用性を高めることができる。
また、図3に示すように、チューブ21の一端側の空気室連通部21bには、逆流防止弁23が設置されている。
逆流防止弁23は、圧力の作用に応じて変位する弁体23aを備え、この弁体23aが変位することで、逆流防止弁23内の流路23bの開閉を行う逆止弁で構成されている。そして、弁体23aが変位することで、一方向の流れを許可し、逆方向の流れを規制する。これによって、逆流防止弁23は、ローラ22bが、管路21a内の圧縮空気をタイヤ空気室11aに吐出した後、背圧によってタイヤ空気室11a内の高圧空気が管路21a内を逆流して外気に放出されないようにする。つまり、逆流防止弁23は、チューブ21内の管路21aにおける外気からタイヤ空気室11aへの空気の流れを許可し、タイヤ空気室11aから外気への空気の流れを規制する
上述の構成によって、空気圧調整装置Pは、ローラ22bがチューブ21を局所的に押し潰しつつ、車輪10が回転した際に、ローラ22bが位置を変えつつ順次絞るように、チューブ21の管路21a内の空気をチューブ21の一端(空気室連通部21b)から押し出す。また、チューブ21が元の形状に復元する際に発生する負圧によって、チューブ21の他端から外気を管路21a内に吸い込む。これら一連の動作を、空気圧調整装置Pは、車輪10が回転している間繰り返す。
そして、チューブ21の一端(空気室連通部21b)から押し出された管路21a内の圧縮空気は、逆流防止弁23の弁体23aを押し退けて流路23bを開き、タイヤ空気室11a内に送気される。
また、タイヤ空気室11a内の空気は、大気圧よりも高圧のため、弁体23aが開いた逆流防止弁23を通じてタイヤ11外へ流出しようとするが、その瞬間に弁体23aが閉じて、流路23bが遮断される。
このような動きによって、車輪10が回転している間、空気圧調整装置Pは、タイヤ空気室11a内に圧縮空気を継続して供給する。そこで、タイヤ空気室11a内の圧力が上がり過ぎないように、リム12aには圧力調整弁24が設置されている。
圧力調整弁24は、図3に示すように、逆流防止弁23と同様の構成を備えた逆止弁で構成されている。また、圧力調整弁24には、カム機構25と、出口カバー26とが組合わされている。
カム機構25は、偏心カム25aと、偏心カム25aを回動するモータ25bとで構成され、モータ25bが偏心カム25aを回動することで、弁体23aを強制的に移動させて、圧力調整弁24の開閉を行う。なお、モータ25bは、制御手段31によって制御される。たとえばモータ25bにパルスモータを採用した場合、偏心カム25aの回転角度を制御することが可能になるため、圧力制御弁24を開く際に、弁の開度を設定することが可能になる。
出口カバー26は、弁体23aと一体に、且つ外気に露出する圧力調整弁24の出口24aを覆うように配置され、弁体23aが弁を開くと、出口カバー26は出口24aを開き、弁体23aが弁を閉じると、出口カバー26は出口24aを閉じる。出口カバー26は、出口24aの開閉を行うことで、出口24aへの異物等の噛み込みを防止している。
制御手段31は、カム機構25のモータ25bと無線で交信し、タイヤ空気室11a内の圧力が設定値(上限値)を超えた際に、圧力調整弁24を開き、設定値を超えた分の圧力を外気に解放する。
また、制御手段31は、車両の運転状況に応じて、設定値を変動させることができる。たとえば、カーナビゲーションシステム(図示せず)と連携させたり、乗員のスイッチ操作によって、高速道路を走行する際には、一般路を走行する場合よりも設定値を高く設定し、高速道路から一般道に戻る際に、設定値を元の値に下げることも可能である。
さらに、制御手段31は、タイヤ空気室11a内の設定圧力とは別に設定された条件に従って、圧力調整弁24を開くことができる。たとえば、カーナビゲーションシステム(図示せず)と連携させて、車両が高速道路等を逆走していることを検知した場合には、左右どちらか一方の設定値を下げ、タイヤ11の空気圧を徐々に下げていき、車両を適切に路肩に停車させる等の制御を行うことが可能である。
なお、本実施形態の圧力調整弁24は、制御手段31によって、モータ25bが制御されて、弁が開閉するように構成されているが、このような形態に限定されるものではない。
たとえば、図7に示すように、カム機構25の代わりに、ソレノイドアクチュエータ27を圧力調整弁24に組合わせ、弁体23aを移動させることで開閉する構成としても良い。この場合も圧力調整弁24は、制御手段31がソレノイドアクチュエータ27を制御し、弁を開閉する。
また、図8に示すように、圧力調整弁24を逆止弁単体で構成しても良い。この場合の圧力調整弁24は、設定値(タイヤ空気室11a内の設定圧力)が常に一定となる。つまり、弁体23aが流路23bを閉じた状態に付勢保持する弁バネ23cのバネ定数によって、設定値が決まる。このように、圧力調整弁24を逆止弁単体で構成した場合、構造を簡素化することができるため、装置全体の軽量化が図れるとともに、空気圧調整装置Pを低コストで設置することが可能となる。
なお、弁バネ23cのバネ力を手動で調整可能とする周知のアジャスタを圧力調整弁24に組込み、設定値を任意の設定圧力に調整できる構成としても良い。
さらに、図9に示すように、圧力調整弁24Aを逆止弁ではなく、電磁石の磁力によって弁の開閉を行う電磁弁を用いる構成としても良い。この場合も、圧力調整弁24Aは、制御手段31によって弁の開閉が制御される。
また、前記形態の圧力調整弁24,24Aは、内蔵する一次電池の電力によって機能する構成となっているが、タイヤ空気室11a内に発電手段を設置し、圧力調整弁24を、発電手段から供給される電力によって機能する構成としても良い。
発電手段51は、図10に示すように、チューブ21の一端側端部となる、逆流防止弁23の出口部に設置される。発電手段51は、管路21aから吐出される圧縮空気によって、風車52が回転し、風車52に連結された発電機53が発電し、発電機53によって発電された電力は、二次電池54に充電される。そして、モータ25bには、二次電池54、および/または一次電池55から電力が供給される。
次に、本実施形態に係る空気圧調整装置Pの作用効果について説明する。
空気圧調整装置Pを上記実施形態の構成とすることで、チューブ21がリム12aの内周面に周方向に沿って配置され、ローラ22b(押圧部材)がハブキャリア16(ホイール12を回転可能に軸支する車体側部材)に設置されることで、ローラ22bがチューブ21を局所的に押し潰し続けることができるため、タイヤ空気室11a内に空気を安定して送り込むことができる。
ローラ22bが制動手段13を構成するキャリパ13bに設置された構成の場合、制動手段13は、制動時に撓んだり、変形しないように強度が設定されているため、ローラ22bがより安定してチューブ21を押し潰し続けることができる。
また、キャリパ13bにローラ22bが設置されることで、リム12aの円筒内の限られた空間を有効に使うことができる。
ローラ22bが着脱可能なユニットアーム17に設置された構成の場合、様々なホイール12のリム形状に対応したユニットアーム17を採用することができることから、リム内面のより適した場所にチューブ21を設置することが可能になる。これによって、ローラ22bがより安定してチューブ21を押し潰し続けることができるとともに、汎用性を高めることができる。
空気圧調整装置Pが、圧力調整弁24と逆流防止弁23を備えることで、車両走行中、および車両停車中を問わず、タイヤの空気圧を設定された範囲内に保つことができる。
制御手段31が、圧力調整弁24を制御することによって、タイヤの空気圧を自在に減圧することができる。これによって、運転者の運転状況から必要に応じて、タイヤ空気室11aを徐々に減圧し、運転者に車両の停車を適切に促すことができる。
発電手段51をタイヤ空気室11a内に備えることによって、圧力調整弁24を作動させるための電力を供給することが可能になる。これによって、電池切れによる圧力調整弁24の機能停止を防止することができる。
また、空気圧調整装置Pを上記実施形態の構成とすることで、既存のホイール12に対して、チューブ21の一端(空気室連通部21b)を通すための孔をリム12aに穿孔する程度の僅かな加工のみで、空気圧調整装置Pを車両に設置することができる。
なお、本実施形態では、制動手段13としてディスクブレーキ13を採用しているが、ドラムブレーキ(図示せず)、および回生制動するインホイールモータ(図示せず)等、様々な制動手段13を採用することができる。そして、これらの制動手段13を採用する場合は、ローラ22bを車輪側ではなく、車体S側に固定される車体S側ケースの外面に配置することで、本実施形態と同様の作用効果が得られる。
また、本実施形態の空気圧調整装置Pについて、図11に示すように、制御手段31をタイヤ空気圧監視システム(Tire Pressure Monitoring System:TPMS)61に連携させる構成としても良い。
TPMS61は、タイヤ空気室11a内に設置される送信機62と、車体S側に設置される受信機63とで構成される。送信機62は、タイヤ空気室11a内に、圧力調整弁24と一体に設置され、受信機63は、TPMS61の車体側ユニットとして、車体S側に、制御手段31に連携しつつ、一体に配置される。
TPMS61は、タイヤ空気室11a内の空気圧や温度を送信機62(センサユニット)内のセンサ64で計測し、計測した情報を無線で車体S側の受信機63(車体側ユニット)に送信する。そして、受信機63は、送信機から受信した情報を処理し、異常と判断された場合には、インパネ等の表示部65に表示したり、警告音を発したりする等して、運転者に異常を知らせる。
このように空気圧調整装置PとTPMS61とを連携させることで、タイヤ空気室11a内の圧力が、より適正な範囲内に調整されるため、燃費が改善されるとともに、タイヤ寿命が向上する。
なお、TPMS61の電源、および充電器として、発電手段51を用いても良い。このような構成とすることで、送信機62に電力が安定して供給され、送信機62の機能停止を防止することができる。
また、TPMS61が、本出願人の特開2010−241384号公報(タイヤ空気圧監視システム…)に記載されているような周知のイニシエータを備えるものであれば、イニシエータを介してTPMS61の車体側ユニットからTPMS61のセンサユニットへと種々の命令を送ることができるので、その命令によって前記したサーボモータ25を任意に駆動させることもできる。例えば、車室内のスイッチを乗員が操作することで減圧命令がイニシエータを介してセンサユニットへと送信され、サーボモータ25により空気圧を減圧することもできる。
また、前記のようにカーナビゲーションシステムで逆走を検知したときは、車体側ユニットの判断で、イニシエータを介して、特に路肩側のタイヤの空気圧をより多く減圧させ、車速を減速させつつ車両を路肩側・退避路側に寄せて停止を促すこともできる。
また、本実施形態では、逆流防止弁23と圧力調整弁24を設置するための貫通孔を、リム12aにそれぞれ穿孔し、圧力調整弁24をリム12aの外周側(タイヤ空気室11a内)に設ける例を示したが、1つの貫通孔を共用しつつ、チューブ21を分岐し、リム12aの内周側に圧力調整弁24を設けるようにしても良い。
P 空気圧調整装置
11 空気入りタイヤ
11a タイヤ空気室
12 ホイール
12a リム
13 制動手段
13b キャリパ(ホイールを回転可能に軸支する車体側部材)
16 ハブキャリア(ホイールを回転可能に軸支する車体側部材)
17 ユニットアーム
21 チューブ
21a 管路
21b 空気室連通部(チューブの一端)
22b ローラ(押圧部材)
23 逆止弁
24 圧力調整弁
31 制御手段
51 発電手段

Claims (6)

  1. 管状に形成された弾性材からなり、外周に空気入りタイヤが嵌め込まれたホイールにおけるリムの内周面に周方向に沿って配置され、一端が該リムを通じて該空気入りタイヤ内のタイヤ空気室に連通しつつ、他端が外気に連通された状態で、該リムの内周面に周方向に沿って配置されるチューブと、
    該ホイールを回転可能に軸支する車体側の部材に設置されつつ、該チューブを局所的に押し潰して、該チューブ内の管路を閉止する押圧部材と
    を備え、
    該押圧部材が該管路を閉止しつつ、該ホイールが回転することによって、
    該押圧部材が該管路内の空気を該チューブの一端から押し出しつつ、
    該チューブが元の形状に復元する際に発生する負圧によって、該チューブの他端から外気を該管路内に吸い込み、外気を該タイヤ空気室に圧送する
    ことを特徴とする空気圧調整装置。
  2. 前記押圧部材は、
    前記リムの円筒内側に位置し、前記ホイールの回転を制動する制動手段における前記ホイールを回転可能に軸支する車体側の部材に設置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気圧調整装置。
  3. 前記押圧部材は、
    一端が前記ホイールを回転可能に軸支するハブキャリアに着脱可能に設置されつつ、他端が前記リムの内面に近接するユニットアームの他端側に配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気圧調整装置。
  4. 前記タイヤ空気室内の圧力が設定値を超えた際に、設定値を超えた分の圧力を外気に解放する圧力調整弁を前記リムに備え、
    前記管路における外気から該タイヤ空気室への空気の流れを許可しつつ、該タイヤ空気室から外気への空気の流れを規制する逆止弁を前記チューブの一端側端部に備える
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の空気圧調整装置。
  5. 車両の運転状況に応じて前記設定値を変動させる制御手段を備え、
    前記圧力調整弁の動作が、該制御手段によって制御される
    ことを特徴とする請求項4に記載の空気圧調整装置。
  6. 前記チューブの一端側端部には、
    前記管路から吐出される圧縮空気によって発電する発電手段が設置される
    ことを特徴とする請求項5に記載の空気圧調整装置。
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