以下に、本発明に係る遊技機の一例であるパチスロ機について図面に基づいて説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1に示したように、パチスロ機1は、遊技者により遊技媒体としてのメダルが投入され、スタートレバー23が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出する。
内部当籤役決定手段(後述のメインCPU93)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役決定手段は、スタートスイッチ79(図7参照)によるスタートレバー23に対する単位遊技の開始操作の検出(所定の開始条件の成立)に基づき、複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する。
内部当籤役の決定により、後述の有効ラインとしての入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せ(表示役)が決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン19L、19C、19Rが押されると、リール停止制御手段(後述のメインCPU93)は、内部当籤役とストップボタン19L、19C、19Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ機1では、基本的に、ストップボタン19L、19C、19Rが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒(コマ)数」と呼び、その最大数を図柄4個分(最大滑り駒数)に定める。
但し、MB(第2種特別役物に係る役物連続作動装置)遊技状態では、複数のストップボタンのうち、少なくとも1つのストップボタンが押されたときから規定時間である75ms内に、該当リールの回転を停止する制御が行われる。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞ラインに沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
その一方で、内部当籤役によって、その表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞ラインに沿って表示されることがないように、最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU93)は、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。
すなわち、入賞判定手段は、リール停止制御手段により図柄の変動が停止されたことに基づいて、入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の成立又は不成立を判定する。
入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払出し等の特典が遊技者に与えられる。
以上のような一連の流れがパチスロ機1における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているときに最初に行われるリール3L、3C、3Rの停止操作(ストップボタン19L、19C、19Rの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ機1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置11等の表示装置により行う映像の表示、各種ランプ(後述するLED82、85)により行う光の出力、スピーカ58、64、65L、65Rにより行う音(効果音やBGM等)の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー23が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、その他の抽籤処理や、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。
演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU102)は、内部当籤役に対応付けられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。
このように、パチスロ機1では、内部当籤役に対応付けられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役、すなわち、狙うべき図柄の組合せを知るあるいは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の遊技に対する興味の向上が図られる。
[パチスロの構造]
パチスロ機1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2〜図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロ機1の斜視図である。
このパチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
パチスロ機1の外装体2は、リール3L、3C、3Rや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bと、を有している。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている。把手7は、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L、3C、3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L、3C、3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば、21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bの中央よりも上側には、上パネルユニット10と、液晶表示装置11と、が設けられている。上パネルユニット10は、フロントドア2bの上部を形成している。上パネルユニット10は、光源を有しており、光源から出射される光による演出を実行する。液晶表示装置11は、上パネルユニット10の下側に配置されており、画像による演出表示として、例えば、映像の表示による演出を実行する。また、液晶表示装置11は、リール3L、3C、3Rの回転と連動して、液晶表示装置11上に並んで表示される装飾図柄としての3つの変動図柄が変動表示される。
フロントドア2bの中央には、台座部12が形成されている。台座部12には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置と、が設けられている。
図柄表示領域4は、正面から見て3つのリール3L、3C、3Rに重畳する手前側に配置されており、3つのリール3L、3C、3Rに対応して設けられている。図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、図柄表示領域4の背後に設けられた各リール3L、3C、3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、リール表示窓4の背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転が停止されたとき、各リール3L、3C、3Rに描かれた複数種類の図柄のうち、リール表示窓4の枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。すなわち、リール表示窓4は、各リール3L、3C、3Rに表示された複数の図柄の一部を表示する。本実施の形態におけるリール表示窓4は、図柄表示手段を構成する。
本実施の形態において、パチスロ機1は、リール表示窓4の各リール3L、3C、3Rに対向する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち、予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞ライン)として定義する。
リール表示窓4は、台座部12に設けられた枠部材13により形成されている。枠部材13は、リール表示窓4と、情報表示窓14と、ストップボタン取付部15と、を有している。
情報表示窓14は、リール表示窓4の下部に連続して設けられており、上方に向かって開口している。すなわち、リール表示窓4及び情報表示窓14は、連続する1つの開口部として形成されている。リール表示窓4及び情報表示窓14は、透明の窓カバー16によって覆われている。
窓カバー16は、枠部材13の内面側に配置されており、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能になっている。また、枠部材13は、窓カバー16を挟んで情報表示窓14の開口に対向するシート載置部17を有している。そして、シート載置部17と窓カバー16との間には、遊技に関する情報が記載されたシート部材(情報シート)が配置されている。したがって、情報シートは、凹凸や隙間のない滑らかな表面を有する窓カバー16により覆われている。
情報シートの配置部を構成する窓カバー16は、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能であり、凹凸や隙間のない滑らかな表面であるため、情報シートの配置部を利用して、パチスロ機1の内部にアクセスする不正行為を防ぐことができる。なお、情報シートの交換については、後述する。
なお、本実施の形態において、情報表示窓14は、リール表示窓4と連続する1つの開口部として形成されているが、リール表示窓4の下方に設けられていればよく、リール表示窓4に連続していなくてもよい。すなわち、リール表示窓4及び情報表示窓14は、上下方向に並ぶ2つの開口部として形成されていてもよい。
ストップボタン取付部15は、情報表示窓14の下方に設けられており、正面を向いた平面に形成されている。ストップボタン取付部15には、ストップボタン19L、19C、19Rが貫通する貫通孔が設けられている。ストップボタン19L、19C、19Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応付けられ、対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン19L、19C、19Rを、それぞれ左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rという。
ストップボタン19L、19C、19Rは、遊技者による操作の対象となる各種装置の1つであり、遊技者による操作の対象となる各種装置として、他にメダル投入口21と、BETボタン22と、スタートレバー23と、が設けられている。
メダル投入口21は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口21に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ機1の内部に預けることが可能となる(いわゆる、クレジット機能)。
BETボタン22は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。スタートレバー23は、全てのリール3L、3C、3Rの回転を開始するために設けられる。
また、正面から見てリール表示窓4の左側方には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器24が設けられている。7セグ表示器24は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出し枚数という)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。また、7セグ表示器24の上方には、選択ボタン28及び決定ボタン29が設けられている。遊技者は、液晶表示装置11に表示されたメニュー画面などに対して選択ボタン28及び決定ボタン29により入力を行うことができる。
台座部12の両側には、サイドパネルユニット26L、26Rが設けられている。サイドパネルユニット26L、26Rは、それぞれ光源を有しており、光源から出射される光による演出を実行する。また、サイドパネルユニット26Lの下方には、精算ボタン27が設けられている。精算ボタン27は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
台座部12の下方には、腰部パネルユニット31が設けられている。腰部パネルユニット31は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、装飾パネルの背面側から照明するための光を出射する光源と、を有している。
腰部パネルユニット31の下方には、メダル払出口32と、スピーカ用孔33L、33Rと、メダルトレイユニット34と、が設けられている。メダル払出口32は、後述のメダル払出装置51(以下、ホッパー装置51ともいう)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口32から排出されたメダルは、メダルトレイユニット34に貯められる。スピーカ用孔33L、33Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力するために設けられている。
<パチスロの内部構造> 図3及び図4は、パチスロ機1の内部構造を示す斜視図である。図3では、フロントドア2bが開放され、フロントドア2bの裏面側に設けられたミドルドア41がフロントドア2bに対して閉じた状態を示している。また、図4では、フロントドア2bが開放され、ミドルドア41がフロントドア2bに対して開いた状態を示している。
また、図5は、キャビネット2aの内部を示す正面図である。図6は、フロントドア2bの裏面側を示す正面図である。
キャビネット2aは、上面板20aと、底面板20bと、左右の側面板20c、20dと、背面板20eと、を有している(図5参照)。キャビネット2aの内部の上側には、キャビネット側スピーカ42が配設されている。キャビネット側スピーカ42は、取付ブラケット43L、43Rを介して、キャビネット2aの背面板20eに取り付けられている。キャビネット側スピーカ42は、例えば、効果音を出力するためのスピーカである。
キャビネット2aの内部を正面から見て、キャビネット側スピーカ42の左側方には、キャビネット側中継基板44が配設されている。キャビネット側中継基板44は、ミドルドア41(図3及び図4参照)に取り付けられた後述する主制御基板71(図7参照)と、ホッパー装置51と、メダル補助収納庫スイッチ75と、メダル払出カウントスイッチ(不図示)と、外部集中端子板47と、を接続する配線の中継を行う。
キャビネット2aの内部を正面から見て、アンプ基板45の右側には、外部集中端子板47が配設されている。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号等の信号を、パチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
キャビネット2aの内部を正面から見て、アンプ基板45の左側には、サブ電源装置48が配設されている。サブ電源装置48は、キャビネット2aの左側面板20cに取り付けられている。サブ電源装置48は、交流電圧100Vの電力を後述する電源装置53に供給する。また、交流電圧100Vの電力を直流電圧の電力に変換して、アンプ基板45に供給する。
キャビネット2aの内部の下側には、ホッパー装置51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53と、が配設されている。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板20bの中央部に取り付けられている。ホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが、例えば、50枚を超えたとき又は精算ボタン27が押下されてメダルの精算を行うときに、メダルを払い出す。ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口32(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配設されている。メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板20bに係合されており、底面板20bに対して着脱可能に構成されている。
電源装置53は、キャビネット2aの内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板20cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置48から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
電源装置53の前面には、電源スイッチ53a(図7参照)と、設定キー差込口(設定変更スイッチ53b、図7参照)と、自動精算スイッチ53c(図7参照)と、打ち止めスイッチ53d(図7参照)と、設定変更ボタン(リセットボタン)53eとが設けられている。各種スイッチ等(53a〜53e)の前面側には、開閉可能な透明アクリル扉53gが設けられており、透明アクリル扉53gを開くことにより、各種スイッチ等(53a〜53e)を操作することが可能となっている。また、電源装置53の内部には、各種スイッチの設定等の検出を行う電源基板53f(図7参照)が設けられている。
図3、図4及び図6に示すように、ミドルドア41は、フロントドア2bの裏面における中央部に配置され、リール表示窓4(図4参照)を裏側から開閉可能に構成されている。ミドルドア41の上部と下部とには、ドアストッパ41a、41b、41cが設けられている。ドアストッパ41a、41b、41cは、リール表示窓4を裏側から閉じた状態のミドルドア41の開動作を固定(禁止)する。すなわち、ミドルドア41を開くには、ドアストッパ41a、41b、41cを回転させて、ミドルドア41の固定を解除する必要がある。
ミドルドア41には、主制御基板71(図7参照)を収納した主制御基板ケース55と、3つのリール3L、3C、3Rと、が取り付けられている。3つのリール3L、3C、3Rには、所定の減速比を有するギアを介して、図示しないステッピングモータがそれぞれ接続されている。
図4に示すように、パチスロ機1は、ミドルドア41を開くと、窓カバー16の裏面及びシート載置部17が露出される。
上述したように、窓カバー16の裏面及びシート載置部17の間には、遊技に関する情報が記載された情報シートが配置されている。情報シートは、ミドルドア41を開いて窓カバー16の裏面及びシート載置部17を露出させた状態で、窓カバー16の裏面及びシート載置部17の間に形成された間隙に挿入される。また、パチスロ機1では、情報シートを交換する場合も、ミドルドア41を開いてから情報シートの交換作業が行われる。
主制御基板ケース55には、設定用鍵型スイッチ56が設けられている。設定用鍵型スイッチ56は、パチスロ機1の設定を変更もしくはパチスロ機1の設定の確認を行うときに使用する。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71(図7参照)は、後述する主制御回路91(図8参照)を構成する。主制御回路91は、内部当籤役の決定、リール3L、3C、3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定、後述する主遊技状態(遊技状態)の移行といった、パチスロ機1における遊技の主な流れを制御する回路である。すなわち、主制御回路91は、遊技の進行に係る遊技状態を制御する。
具体的には、主制御回路91は、上述したような各制御を実行するメインCPU93(図8参照)を備えており、このメインCPU93がスタートスイッチ79による開始操作の検出に基づき、後述する複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する。こうした制御を行うメインCPU93は、内部当籤役決定手段を構成する。
また、メインCPU93は、スタートスイッチ79による開始操作の検出に基づき、リール3L、3C、3Rの各ステッピングモータを制御して各リール3L、3C、3Rを回転させることにより、各リール3L、3C、3Rに表示された図柄を変動させる。こうした制御を行うメインCPU93は、図柄変動手段を構成する。
また、メインCPU93は、上述のように決定された内部当籤役と、後述するストップスイッチ80L、80C、80R(左ストップスイッチ80L、中ストップスイッチ80C、右ストップスイッチ80R)により停止操作が検出されたタイミングと、に基づいて、各リール3L、3C、3Rの回転を停止させることにより、リール表示窓4に表示されている各図柄の変動を停止させる。こうした制御を行うメインCPU93は、リール停止制御手段を構成する。
また、メインCPU93は、上述のように各図柄の変動が停止されたことを契機に、リール表示窓4に設けられた入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて、役の入賞又は非入賞を判定する。こうした制御を行うメインCPU93は、入賞判定手段を構成する。
さらに、メインCPU93は、再遊技に係るリプレイが内部当籤役として決定される確率が低い通常状態としての一般遊技状態(RT0遊技状態)と、リプレイが内部当籤役として決定される確率が一般遊技状態よりも高い高RT遊技状態としてのRT1遊技状態と、の間での主遊技状態の移行を制御する。こうした制御を行うメインCPU93は、遊技状態移行制御手段を構成する。
ここで、本実施の形態において、主制御基板ケース55と主制御基板71とは、主制御基板ユニットを構成する。また、主制御回路91の具体的な構成は、後述する。
ミドルドア41の上方には、副制御基板72(図7参照)を収容する副制御基板ケース57が配設されている。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72は、副制御回路101(図9参照)を構成する。副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。すなわち、副制御回路101は、遊技に関する演出状態を制御する。なお、副制御回路101の具体的な構成は、後述する。また、以下の記載において、演出状態は、副遊技状態とも記載する。
副制御基板ケース57の上方には、センタースピーカ58が配設されている。そして、フロントドア2bを裏面側から見て、センタースピーカ58の左側方には、ファン59が配設されている。つまり、ファン59は、フロントドア2bの裏面側における上部に配設されている。ファン59は、下向きに空気を送風し、パチスロ機1の内部を冷却する。
フロントドア2bを裏面側から見て、副制御基板ケース57の右側方には、副中継基板61が配設されている。副中継基板61は、副制御基板72と主制御基板71とを接続する配線を中継する。また、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板とを接続する配線を中継する基板である。なお、副制御基板72の周辺に配設される基板としては、後述するLED基板62A、62Bが挙げられる。
LED基板62A、62Bは、フロントドア2bの裏面側から見て、副制御基板ケース57の上方に配設されている。LED基板62A、62Bは、副制御回路101(図9参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED85(図7参照)を発光させて、点滅パターンを表示する。
なお、本実施の形態において、パチスロ機1は、LED基板62A、62B以外に複数のLED基板を備えている。
副中継基板61の下方には、24hドア開閉監視ユニット63が配設されている。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41を開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路101)に出力する。
ミドルドア41の下方には、ボードスピーカ64と、下部スピーカ65L、65Rと、が配設されている。ボードスピーカ64は、腰部パネルユニット31(図2参照)に対向している。下部スピーカ65L、65Rは、それぞれスピーカ用孔33L、33R(図2参照)に対向している。
下部スピーカ65Lの上方には、セレクタ66とドア開閉監視スイッチ67とが配設されている。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口21に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bの裏面側から見て、セレクタ66の左側方に配置されている。ドア開閉監視スイッチ67は、パチスロ機1の外部へ、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号を出力する。
また、リール表示窓4の下方であって、ミドルドア41により開閉される領域には、ドア中継端子板68が配設されている(図4参照)。ドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71(図7参照)と、各種のボタンやスイッチ、副制御基板72(図7参照)、セレクタ66及び遊技動作表示基板81(図7参照)と、の配線を中継する基板である。
ここで、各種のボタンやスイッチとしては、例えば、BETボタン22、精算ボタン27、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77(後述)及びスタートスイッチ79(後述)等を挙げることができる。
[パチスロが備える制御系]
次に、パチスロ機1が備える制御系について、図7を参照して説明する。
図7は、パチスロ機1の制御系を示すブロック図である。
パチスロ機1は、ミドルドア41に配設された主制御基板71と、フロントドア2bに配設された副制御基板72と、を有している。
主制御基板71には、リール中継端子板74と、設定用鍵型スイッチ56と、外部集中端子板47と、ホッパー装置51と、メダル補助収納庫スイッチ75と、電源装置53の電源基板53fと、が接続されている。外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75は、キャビネット側中継基板44を介して、主制御基板71に接続されている。ここで、外部集中端子板47及びホッパー装置51については、上述したため、説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L、3C、3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L、3C、3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52の後述するスイッチ貫通孔を貫通している。メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置53の電源基板53fには、電源スイッチ53aと、設定変更スイッチ(設定キー差込口)53bと、自動精算スイッチ53cと、打ち止めスイッチ53dと、設定変更ボタン53eとが接続されている。電源スイッチ53aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにオンに設定される。
設定変更スイッチ53bは、パチスロ機1の内部当籤確率を設定する設定値(実施の形態に係るパチスロ機1では、設定値「1」〜「6」の6段階で設定可能)の変更時に用いられるスイッチである。電源装置53に設けられる設定キー差込口に設定キーを挿入して右周りに90度回転させることにより、設定変更スイッチ53bをオンにすることができ、元に戻すことにより設定変更スイッチ53bをオフにすることができる。
設定値の変更を行う場合には、設定キーを90度回転させて設定変更スイッチ53bをオンに設定した後に電源スイッチ53aの電源を入れ、設定変更ボタン53eを押下することにより設定値を「1」〜「6」のいずれかに選択する。そして、スタートレバー23を操作して選択された設定値の決定を行った後に、設定キーを元に戻して設定変更スイッチ53bをオフに設定することにより、設定値の変更が完了する。なお、設定変更ボタン53eは、リセットボタンとしての機能も有しており、MBの終了処理が行われた場合において打ち止めスイッチ53dがオンに設定されているとき(図124におけるステップS286)や、遊技中にエラーが発生したときなどにも使用される。
自動精算スイッチ53cは、ボーナス終了時にクレジットされる遊技媒体の払出の有無を設定するスイッチである。自動精算スイッチ53cがオンに設定された場合には、遊技媒体の払出が行われ、オフに設定された場合には、遊技媒体の払出が行われない。また、打ち止めスイッチ53dは、ボーナス終了後に遊技を中断(ストップ)させるか否かの設定を行うためのスイッチである。打ち止めスイッチ53dがオンに設定された場合には、ボーナス終了後に遊技が中断し、設定変更ボタン53eが押下されるまで、遊技の再開が行われない。一方で、打ち止めスイッチ53dがオフに設定された場合には、ボーナス終了後に遊技が中断することなく継続される。
さらに、打ち止めスイッチ53dは、リプレイ入賞によりメダルの自動投入処理が行われた場合において、遊技者が追加投入したメダルを許可するか否かを設定するための設定手段としての機能を備えている。本実施の形態では、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されている場合には、遊技者によるメダルの追加投入を許可し、オフに設定されている場合には、遊技者によるメダルの追加投入を禁止する。このため、打ち止めスイッチ53dは、再遊技クレジット設定手段を構成する。
従来より知られるパチスロ機では、ボーナスに入賞して遊技状態がボーナス遊技に移行することにより、メダルの払出確率が高くなり、遊技者の興趣を高める設定となっていた。しかしながら本実施の形態に係るパチスロ機1では、MBに係る内部当籤役に当籤することにより、遊技状態を、RT0遊技状態(再遊技に係るリプレイが内部当籤役として決定される確率が低い一般遊技状態)から、RT1遊技状態(リプレイが内部当籤役として決定される確率が一般遊技状態よりも高い高RT遊技状態)へと移行させると共に、RT1遊技状態において、MB遊技状態の動作図柄を入賞させ難くする制御を行う。
このように、本実施の形態では、遊技状態がRT1遊技状態からMB遊技状態へと移行し難いため、一連の遊技においてMB遊技状態が終了する可能性が低くなり、打ち止めスイッチ53dをオンに設定しても、遊技が中断される状態が起こり難い状態となる。したがって、打ち止めの行われる可能性が低いパチスロ機1において、従来より設けられている打ち止めスイッチ53dを、リプレイが入賞してから次の遊技が開始される(スタートスイッチ79により開始操作の検出が行われるまで)までの間におけるメダルの追加投入の可否を設定するためのスイッチに用いても、遊技の流れを損なうおそれが少なくなる。さらに、本実施の形態に係るパチスロ機1では、ボーナス終了後に遊技を中断するという可能性が低いので、本来の使用頻度が低い打ち止めスイッチ53dを、追加投入の可否を設定するためのスイッチに用いることにより、新たなスイッチ等を設ける必要がなくなる。
また、主制御基板71には、ドア中継端子板68を介して、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67と、BETスイッチ77と、精算スイッチ78と、スタートスイッチ79と、ストップスイッチ基板80と、遊技動作表示基板81と、副中継基板61と、が接続されている。ここで、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したため、説明を省略する。なお、本実施の形態では、上述したように、打ち止めスイッチ53dが、電源装置53の電源基板53fに接続される場合を一例として示して説明するが、打ち止めスイッチ53dは、電源基板53fに接続される構成だけには限定されず、例えば、ドア中継端子板68に接続された構成にすることも可能である。
BETスイッチ77は、BETボタン22が遊技者により押されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン27が遊技者により押されたことを検出する。スタートスイッチ79は、スタートレバー23が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。すなわち、スタートスイッチ79は、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段を構成する。
ストップスイッチ基板80は、回転しているリール3L、3C、3Rを停止させるための回路と、停止可能なリールをLED等により表示するための回路と、を構成する基板である。ストップスイッチ基板80には、各ストップボタン19L、19C、19Rのそれぞれに対応して、ストップスイッチ80L、80C、80Rが設けられている。ストップスイッチ80L、80C、80Rは、各ストップボタン19L、19C、19Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。すなわち、ストップスイッチ80L、80C、80Rは、各リール3L、3C、3Rを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段を構成する。
遊技動作表示基板81は、メダルの投入を受け付けるときと、3つのリール3L、3C、3Rが回胴可能なときと、再遊技を行うときと、に、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器24に表示させるための基板である。遊技動作表示基板81には、7セグ表示器24とLED82とが接続されている。LED82は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマーク等を点灯させる。
副制御基板72は、ドア中継端子板68と副中継基板61とを介して、主制御基板71に接続されている。副制御基板72には、副中継基板61を介して、サウンドI/O基板84と、LED基板62A、62Bと、24hドア開閉監視ユニット63と、が接続されている。ここで、LED基板62A、62B及び24hドア開閉監視ユニット63については、上述したため、説明を省略する。
サウンドI/O基板84は、キャビネット側スピーカ42と、センタースピーカ58と、ボードスピーカ64と、下部スピーカ65L、65Rと、フロントドア2bに設けられた不図示のスピーカとへの音声の出力を行う。
また、副制御基板72には、ROMカートリッジ基板86と液晶中継基板87とが接続されている。ROMカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに、副制御基板ケース57に収納されている。
ROMカートリッジ基板86は、演出用の画像(映像)と、音声と、LED基板62A、62B及びその他のLED基板(不図示)と、通信のデータと、を管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
[主制御回路]
次に、主制御基板71により構成される主制御回路91について、図8を参照して説明する。
図8は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主制御基板71上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93と、メインROM94と、メインRAM95と、により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。また、メインRAM95には、後述するクレジットカウンタの値が記録される。クレジットカウンタは、遊技者により投入されたメダルあるいはリプレイ入賞により自動的に複写されたメダルのクレジット数を記録するカウンタである。クレジットカウンタの値の変更は、メインCPU93により行われる。クレジットカウンタの値を記録するメインRAM95及びクレジットカウンタの値の変更を行うメインCPU93は、クレジット数記録手段を構成する。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L、3C、3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。リールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L、3C、3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L、3C、3Rの回転により発光部及び受光部の間に介在される検知片と、を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
次いで、各リール3L、3C、3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば、16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L、3C、3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態において、メインCPU93は、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L、3C、3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
上述したように、本実施の形態において、パチスロ機1は、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン19Lが押されたときにリール表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、該図柄から4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、リール表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
[副制御回路]
次に、副制御基板72により構成される副制御回路101について、図9を参照して説明する。
図9は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102と、サブRAM103と、レンダリングプロセッサ104と、描画用RAM105と、ドライバ106と、を含んで構成されている。また、副制御回路101には、図示しないRTC(Real Time Clock)が設けられている。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ROMカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ROMカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
また、サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドのうち、スタートスイッチ79による開始操作の検出に関するコマンドに基づき、液晶表示装置11に表示される画像(静止画、動画いずれも含む)による演出である演出表示を制御する。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。制御プログラムには、例えば、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図7参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ42、58、64、65L、65R等のスピーカによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域と、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域と、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域と、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域と、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等と、が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータにしたがって映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータにしたがって、BGM等の音をスピーカ42、58、64、65L、65R等のスピーカにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータにしたがって、LED85等の光源の点灯及び消灯を制御する。
[主制御側(メイン側)の各種のデータテーブル]
図10〜図36は、メインROM94(図8参照)に記憶されている各種のデータテーブルを示している。
<図柄配置テーブル>
図10に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列をデータによって表している。図柄配置テーブルは、21個の図柄位置(図柄位置データ)「0」〜「20」と、これらの図柄位置「0」〜「20」の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置「0」〜「20」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において、回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「20」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「白BAR」、「赤BAR」、「青BAR」、「瞳図柄」、「緑リプ」、「紫リプ」、「青リプ」、「黄リプ」、「赤リプ」、及び「朱リプ」を含んでいる。
図10に示す図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに、リール表示窓4の中段に位置する図柄(リール表示窓4の中段を通過中の図柄)を図柄位置「0」に割り当てるとともに、リール3L、3C、3Rの回転方向に移動される順に、21個の図柄の各々に対して図柄位置「0」〜「20」を割り当てた対応関係を規定する。
このように、リール表示窓4の中段を基準にすることで、リール表示窓4の中段に位置する図柄の種別を、3つのリール3L、3C、3Rごとに特定することができる。
<図柄コード表>
図11に示すように、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、1バイト(8ビット)のデータによって区別される。図11に示す図柄コード表は、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのコードを表している。
本実施の形態によるパチスロ機1で用いる図柄は、上述のように、「白BAR」、「赤BAR」、「青BAR」、「瞳図柄」、「緑リプ」、「紫リプ」、「青リプ」、「黄リプ」、「赤リプ」、及び「朱リプ」の10種類である。
図柄コード表では、「白BAR」の図柄(図柄コード1)に対して、データとして「00000001」が割り当てられている。「赤BAR」の図柄(図柄コード2)に対しては、データとして「00000010」が割り当てられている。「青BAR」の図柄(図柄コード3)に対しては、データとして「00000011」が割り当てられている。
同様に、「瞳図柄」、「緑リプ」、「紫リプ」、「青リプ」、「黄リプ」、「赤リプ」、及び「朱リプ」の各図柄(図柄コード4〜10)に対しても、データとして「00000100」から「00001010」が割り当てられている。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図12に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、メダルの払出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(小役)、及び再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(リプレイ役)が対応付けられている。
内部当籤役は、小役・リプレイ用データポインタ「0」〜「51」に応じて決定される(但し、小役・リプレイ用データポインタが「0」の場合は「ハズレ」であり、小役・リプレイ用データポインタが「51」の場合の内部当籤役は「F_MB」である。)。
本テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタが「1」の場合には、「F_通常リプ1」に内部当籤していることになる。
例えば、「F_通常リプ1」は、後述する内部当籤役と入賞役との対比表(図14〜図17参照)に示すように、「C_白単××○」と、「C_センター赤BC」と、「C_赤テン×○○」と、「C_赤単××○」と、「C_赤単×○×1」と、「C_赤単×○×2」と、「C_センター青BC」と、「C_青テン×○○」と、「C_青単××○」と、「C_青単×○×1」と、「C_青単×○×2」と、「C_センター赤異色BC」と、「C_赤異色テン×○○」と、「C_センター青異色BC」と、「C_青異色テン×○○」と、「C_瞳術」と、「C_瞳術テン○×○」と、「C_瞳術テン×○○1」と、「C_瞳術テン×○○2」と、「C_瞳術単××○1」と、「C_瞳術単××○2」と、「C_通常リプ1」と、「C_通常リプ2」と、「C_通常リプ3」と、「C_通常リプ4」と、「C_通常リプ5」と、「C_通常リプ6」と、「C_通常リプ7」と、「C_通常リプ8」と、「C_通常リプ9」と、「C_通常リプ10」と、「C_通常リプ11」と、「C_通常リプ12」と、に重複して内部当籤している。
ここで、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、入賞役が重複した役(重複役)であり、以降の記載においては、便宜上、小役・リプレイ用データポインタ「1」に対応する内部当籤役を備考欄に記載された名称により「F_通常リプ1」と記載する。
なお、小役・リプレイ用データポインタ「2」〜「51」については、いずれも内部当籤役の内容が図14〜図17に示す内部当籤役と入賞役との対比表に示されているので、ここでの具体的な記載を省略するとともに、小役・リプレイ用データポインタ「1」の場合と同様に、それぞれ図12の備考欄に記載の名称により記載する。
例えば、小役・リプレイ用データポインタ「2」〜「4」は、内部当籤役が「F_通常リプ2〜4」である。ここで、「F_通常リプ2」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「BARハズレ」とも記載する。また、「F_通常リプ3」及び「F_通常リプ4」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「上乗せBAR」とも記載する。また、上記した「F_通常リプ1」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「BAR揃い」とも記載する。
また、以下の記載において、「F_通常リプ1〜4」を総称して通常リプレイとも記載する。また、通常リプレイは、副制御回路101が制御する遊技状態である副遊技状態を、擬似ボーナス状態に副遊技状態を移行させる契機となる内部当籤役であることから、以下の記載において、擬似ボーナス移行役とも記載する。
また、小役・リプレイ用データポインタ「5」〜「7」は内部当籤役が「F_巻物リプ1〜3」である。ここで、「F_巻物リプ1〜3」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「チャンスリプレイ」(特殊リプレイ役)とも記載する。
また、小役・リプレイ用データポインタ「8」は内部当籤役が「F_プレミアリプ」である。ここで、「F_プレミアリプ」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「プレミアフラグ」とも記載する。
また、小役・リプレイ用データポインタ「9」〜「17」は内部当籤役が「F_中左右ベル1〜9」であり、小役・リプレイ用データポインタ「18」〜「26」は内部当籤役が「F_中右左ベル1〜9」であり、小役・リプレイ用データポインタ「27」〜「35」は内部当籤役が「F_右左中ベル1〜9」であり、小役・リプレイ用データポインタ「36」〜「44」は内部当籤役が「F_右中左ベル1〜9」であり、いわゆる押し順ベル役であり、本実施の形態における所定の内部当籤役を構成する。
また、小役・リプレイ用データポインタ「45」は、内部当籤役が「F_共通ベル」である。ここで、「F_共通ベル」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「共通ベル」とも記載する。
また、小役・リプレイ用データポインタ「46」は内部当籤役が「F_弱チェリー」である。ここで、「F_弱チェリー」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「弱チェリー」とも記載する。
また、小役・リプレイ用データポインタ「47」は内部当籤役が「F_強チェリー」である。ここで、「F_強チェリー」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「強チェリー」とも記載する。
また、小役・リプレイ用データポインタ「48」〜「50」は、内部当籤役が「F_チャンス役1〜3」である。ここで、「F_チャンス役1〜3」は、後述する副制御回路101が実行する各抽籤処理において、内部当籤役「チャンス目」とも記載する。
小役・リプレイ用データポインタ「0」〜「51」は、メインROM94にデータテーブルとして格納されている。該テーブルは、各々が1バイトのデータからなる7個の内部当籤役格納領域データ「0」〜「6」により構成されている。例えば、小役・リプレイ用データポインタ「0」は、内部当籤役格納領域データ「0」のビット0に対応付けられている。また、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、内部当籤役格納領域データ「0」のビット1に対応付けられている。同様に、小役・リプレイ用データポインタ「50」は、内部当籤役格納領域データ「6」のビット2に対応付けられている。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図13に示したボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、ボーナスの作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が対応付けられている。
本テーブルにおいて、ボーナス用データポインタは、ハズレに対応する「0」と、MB遊技状態中におけるF_CB役に対応する「1」と、が割り当てられている。ボーナス用データポインタが「1」の場合には、「F_MB」に内部当籤していることになる。この「F_MB」は、いわゆる所定のボーナス役である。
<内部当籤役と入賞役との対比表> 図14〜図17は、各内部当籤役において成立する入賞役の対応関係を示す図である。
図14〜図17において、「○」が記載された内部当籤役は、各内部当籤役において成立する可能性のある入賞役である。例えば、内部当籤役が「F_通常リプ1」である場合、「○」が記載されている「C_白単××○」、「C_センター赤BC」、「C_赤テン×○○」、「C_赤単××○」、「C_赤単×○×1」、「C_赤単×○×2」、「C_センター青BC」、「C_青テン×○○」、「C_青単××○」、「C_青単×○×1」、「C_青単×○×2」、「C_センター赤異色BC」、「C_赤異色テン×○○」、「C_センター青異色BC」、「C_青異色テン×○○」、「C_瞳術」、「C_瞳術テン○×○」、「C_瞳術テン×○○1」、「C_瞳術テン×○○2」、「C_瞳術単××○1」、「C_瞳術単××○2」、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_通常リプ3」、「C_通常リプ4」、「C_通常リプ5」、「C_通常リプ6」、「C_通常リプ7」、「C_通常リプ8」、「C_通常リプ9」、「C_通常リプ10」、「C_通常リプ11」、及び「C_通常リプ12」の、いずれかが入賞役として成立する可能性を有する。
<内部当籤役の図柄組合せテーブル>
図18〜図21は、各内部当籤役が入賞する図柄の組合せ(コンビネーション)と、各内部当籤役の入賞時におけるメダルの払出し枚数と、の関係を示す内部当籤役の図柄組合せテーブルである。
図18〜図21に示すように、各内部当籤役が入賞する図柄の組合せは、メインROM94にデータテーブルとして格納されている。該テーブルは、各々が1バイトのデータからなる26バイトのデータ(格納領域種別)「0」〜「25」により構成されている。
図18〜図21において、コンビネーションは、各リール3L、3C、3Rが停止した場合に、リール表示窓4の中段に表示される各リール3L、3C、3Rの図柄組合せ(入賞役)を意味する。また、各入賞役の名称は、コンビネーションに由来している。
例えば、内部当籤役が「F_通常リプ1」の場合において、リール表示窓4の中段に「緑リプ−青リプ−白BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とを除く、右リール3Rの中段のみに「白BAR」が表示されることにより、「C_白単××○」としている。この入賞役「C_白単××○」は、データ(格納領域種別)「1」のビット6に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「赤BAR−赤BAR−赤BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、各リール3L、3C、3Rの中段にそれぞれ「赤BAR」が表示されることにより、「C_センター赤BC」としている。この入賞役「C_センター赤BC」は、データ(格納領域種別)「1」のビット5に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−赤BAR−赤BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段を除く、中リール3Cの中段と右リール3Rの中段とにそれぞれ「赤BAR」が表示されることにより、「C_赤テン×○○」としている。この入賞役「C_赤テン×○○」は、データ(格納領域種別)「2」のビット5に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−青リプ−赤BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とを除く、右リール3Rの中段のみに「赤BAR」が表示されることにより、「C_赤単××○」としている。この入賞役「C_赤単××○」は、データ(格納領域種別)「2」のビット4に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−赤BAR−黄リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と右リール3Cの中段とを除く、中リール3Rの中段のみに「赤BAR」が表示されることにより、「C_赤単×○×1」としている。この入賞役「C_赤単×○×1」は、データ(格納領域種別)「2」のビット3に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−赤BAR−朱リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と右リール3Cの中段とを除く、中リール3Rの中段のみに「赤BAR」が表示されることにより、上述の「C_赤単×○×1」と区別して、「C_赤単×○×2」としている。この入賞役「C_赤単×○×2」は、データ(格納領域種別)「2」のビット2に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「青BAR−青BAR−青BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、各リール3L、3C、3Rの中段にそれぞれ「青BAR」が表示されることにより、「C_センター青BC」としている。この入賞役「C_センター青BC」は、データ(格納領域種別)「2」のビット1に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−青BAR−青BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段を除く、中リール3Cの中段と右リール3Rの中段とにそれぞれ「青BAR」が表示されることにより、「C_青テン×○○」としている。この入賞役「C_青テン×○○」は、データ(格納領域種別)「3」のビット3に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−青リプ−青BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とを除く、右リール3Rの中段のみに「青BAR」が表示されることにより、「C_青単××○」としている。この入賞役「C_青単××○」は、データ(格納領域種別)「3」のビット2に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−青BAR−黄リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と右リール3Cの中段とを除く、中リール3Rの中段のみに「青BAR」が表示されることにより、「C_青単×○×1」としている。この入賞役「C_青単×○×1」は、データ(格納領域種別)「3」のビット1に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−青BAR−朱リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と右リール3Cの中段とを除く、中リール3Rの中段のみに「青BAR」が表示されることにより、上述の「C_青単×○×1」と区別して、「C_青単×○×2」としている。この入賞役「C_青単×○×2」は、データ(格納領域種別)「3」のビット0に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「赤BAR−赤BAR−青BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とにそれぞれ「赤BAR」が表示され、右リール3Rの中段に「青BAR」が表示されることにより、「赤BAR」を基準に、「C_センター赤異色BC」としている。この入賞役「C_センター赤異色BC」は、データ(格納領域種別)「4」のビット7に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−赤BAR−青BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段を除く、中リール3Cの中段に「赤BAR」が表示され、右リール3Rの中段に「青BAR」が表示されることにより、「赤BAR」を基準に、「C_赤異色テン×○○」としている。この入賞役「C_赤異色テン×○○」は、データ(格納領域種別)「4」のビット5に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「青BAR−青BAR−赤BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とにそれぞれ「青BAR」が表示され、右リール3Rの中段に「赤BAR」が表示されることにより、「青BAR」を基準に、「C_センター青異色BC」としている。この入賞役「C_センター青異色BC」は、データ(格納領域種別)「4」のビット4に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−青BAR−赤BAR」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段を除く、中リール3Cの中段に「青BAR」が表示され、右リール3Rの中段に「赤BAR」が表示されることにより、「青BAR」を基準に、「C_青異色テン×○○」としている。この入賞役「C_青異色テン×○○」は、データ(格納領域種別)「4」のビット2に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「赤BAR−瞳図柄−瞳図柄」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「赤BAR」が表示され、中リール3Cの中段と右リール3Rの中段とにそれぞれ「瞳図柄」が表示されることにより、「瞳図柄」を基準に、「C_瞳術」としている。この入賞役「C_瞳術」は、データ(格納領域種別)「4」のビット1に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「赤BAR−黄リプ−瞳図柄」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「赤BAR」が表示され、中リール3Cの中段に「黄リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「瞳図柄」が表示されることにより、「瞳図柄」を基準に、「C_瞳術テン○×○」としている。この入賞役「C_瞳術テン○×○」は、データ(格納領域種別)「4」のビット0に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−瞳図柄−瞳図柄」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「緑リプ」が表示され、中リール3Cの中段と右リール3Rの中段とにそれぞれ「瞳図柄」が表示されることにより、「瞳図柄」を基準に、「C_瞳術テン×○○1」としている。この入賞役「C_瞳術テン×○○1」は、データ(格納領域種別)「5」のビット7に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「赤リプ−瞳図柄−瞳図柄」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「赤リプ」が表示され、中リール3Cの中段と右リール3Rの中段とにそれぞれ「瞳図柄」が表示されることにより、「瞳図柄」を基準に、上述の「C_瞳術テン×○○1」と区別して、「C_瞳術テン×○○2」としている。この入賞役「C_瞳術テン×○○2」は、データ(格納領域種別)「5」のビット6に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−青リプ−瞳図柄」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「緑リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「青リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「瞳図柄」が表示されることにより、「瞳図柄」を基準に、「C_瞳術単××○1」としている。この入賞役「C_瞳術単××○1」は、データ(格納領域種別)「5」のビット5に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「赤リプ−青リプ−瞳図柄」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「赤リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「青リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「瞳図柄」が表示されることにより、「瞳図柄」を基準に、上述の「C_瞳術単××○1」と区別して、「C_瞳術単××○2」としている。この入賞役「C_瞳術単××○2」は、データ(格納領域種別)「5」のビット4に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「青リプ−緑リプ−黄リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「青リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「緑リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「黄リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ1」としている。この入賞役「C_通常リプ1」は、データ(格納領域種別)「6」のビット2に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「青リプ−緑リプ−朱リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「青リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「緑リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「朱リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ2」としている。この入賞役「C_通常リプ2」は、データ(格納領域種別)「6」のビット1に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「青リプ−青リプ−黄リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とにそれぞれ「青リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「黄リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ3」としている。この入賞役「C_通常リプ3」は、データ(格納領域種別)「6」のビット0に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「青リプ−青リプ−朱リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とにそれぞれ「青リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「朱リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ4」としている。この入賞役「C_通常リプ4」は、データ(格納領域種別)「7」のビット7に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−緑リプ−黄リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とにそれぞれ「緑リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「黄リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ5」としている。この入賞役「C_通常リプ5」は、データ(格納領域種別)「7」のビット6に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−緑リプ−朱リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段と中リール3Cの中段とにそれぞれ「緑リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「朱リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ6」としている。この入賞役「C_通常リプ6」は、データ(格納領域種別)「7」のビット5に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−赤リプ−黄リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「緑リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「赤リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「黄リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ7」としている。この入賞役「C_通常リプ7」は、データ(格納領域種別)「7」のビット4に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−赤リプ−朱リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「緑リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「赤リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「朱リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ8」としている。この入賞役「C_通常リプ8」は、データ(格納領域種別)「7」のビット3に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−朱リプ−黄リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「緑リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「朱リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「黄リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ9」としている。この入賞役「C_通常リプ9」は、データ(格納領域種別)「7」のビット2に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−朱リプ−朱リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「緑リプ」が表示され、中リール3Cの中段と右リール3Rの中段とにそれぞれ「朱リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ10」としている。この入賞役「C_通常リプ10」は、データ(格納領域種別)「7」のビット1に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−紫リプ−黄リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「緑リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「紫リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「黄リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ11」としている。この入賞役「C_通常リプ11」は、データ(格納領域種別)「7」のビット0に対応付けられている。
また、リール表示窓4の中段に、「緑リプ−紫リプ−朱リプ」が表示された場合の入賞役の名称は、左リール3Lの中段に「緑リプ」が表示され、中リール3Cの中段に「紫リプ」が表示され、右リール3Rの中段に「朱リプ」が表示されることにより、「C_通常リプ12」としている。この入賞役「C_通常リプ12」は、データ(格納領域種別)「8」のビット7に対応付けられている。
また、図18〜図21は、各内部当籤役が入賞した場合におけるメダルの払出し枚数を規定している。
図18〜図21に示すように、再遊技役に係る内部当籤役のコンビネーションは、データ「0」のビット7〜ビット0と、データ「1」のビット7〜ビット0と、データ「2」のビット7〜ビット0と、データ「3」のビット7〜ビット0と、データ「4」のビット7〜ビット0と、データ「5」のビット7〜ビット0と、データ「6」のビット7〜ビット0と、データ「7」のビット7〜ビット0と、データ「8」のビット7と、に格納されている。
再遊技役に係る内部当籤役は、入賞時のメダルの払出し枚数が0枚であるが、再遊技役に係る内部当籤役が入賞した場合、メダルを投入することなく再度遊技を実行することができる。
データ「8」のビット6〜ビット0と、データ「9」のビット7〜ビット0と、データ「10」のビット7〜ビット0と、データ「11」のビット7〜ビット0と、データ「12」のビット7〜ビット0と、データ「13」のビット7〜ビット0と、データ「14」のビット7〜ビット0と、データ「15」のビット7〜ビット0と、データ「16」のビット7〜ビット0と、データ「17」のビット7〜ビット0と、データ「18」のビット7〜ビット0と、データ「19」のビット7〜ビット0と、データ「20」のビット7〜ビット0と、データ「21」のビット7〜ビット0と、データ「22」のビット7〜ビット0と、データ「23」のビット7〜ビット0と、データ「24」のビット7〜ビット0と、データ「25」のビット7〜ビット5と、には、メダル払出しが実行される内部当籤役のコンビネーション、及び各内部当籤役の入賞時におけるメダルの払出し枚数が対応付けられている。
ここで、メダルの払出しが実行される各内部当籤役は、メダルを2枚掛けした場合、いずれも2枚のメダルが払出される。このことから、以下の記載においては、メダルを3枚掛けした場合について説明する。
データ「10」のビット0及びデータ「11」のビット7には、内部当籤役として、入賞時に8枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_ベル1」及び「C_ベル2」が対応付けられている。
データ「8」のビット6〜ビット0と、データ「9」のビット7〜ビット1と、には、内部当籤役として、入賞時に2枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_通常チェリー1〜14」が対応付けられている。
データ「9」のビット0と、データ「10」のビット7〜ビット1と、には、内部当籤役として、入賞時に2枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_チャンスチェリー1〜8」が対応付けられている。
データ「11」のビット6〜ビット0には、内部当籤役として、入賞時に1枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_チャンス役A1」、「C_チャンス役A2」、「C_チャンス役B1」、「C_チャンス役B2」、「C_チャンス役C1」「C_チャンス役C2」が対応付けられている。
データ「11」のビット0と、データ「12」のビット7〜ビット0と、データ「13」のビット7〜ビット0と、データ「14」のビット7〜ビット0と、データ「15」のビット7〜ビット0と、データ「16」のビット7〜ビット5と、には、内部当籤役として、入賞時に1枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_左特殊×AA1〜4」、「C_左特殊×AB1〜4」、「C_左特殊×AC1〜4」、「C_左特殊×BA1〜4」、「C_左特殊×BB1〜4」、「C_左特殊×BC1〜4」、「C_左特殊×CA1〜4」、「C_左特殊×CB1〜4」、及び「C_左特殊×CC1〜4」が対応付けられている。
データ「16」のビット4〜ビット0と、データ「17」のビット7〜ビット0と、データ「18」のビット7〜ビット0と、データ「19」のビット7〜ビット0と、データ「20」のビット7〜ビット1と、には、内部当籤役として、入賞時に1枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_中特殊A×A1〜4」、「C_中特殊A×B1〜4」、「C_中特殊A×C1〜4」、「C_中特殊B×A1〜4」、「C_中特殊B×B1〜4」、「C_中特殊B×C1〜4」、「C_中特殊C×A1〜4」、「C_中特殊C×B1〜4」、及び「C_中特殊C×C1〜4」が対応付けられている。
データ「20」のビット0と、データ「21」のビット7〜ビット0と、データ「22」のビット7〜ビット0と、データ「23」のビット7〜ビット0と、データ「24」のビット7〜ビット1と、データ「25」のビット7〜ビット5と、には、内部当籤役として、入賞時に1枚のメダルの払出しが実行される入賞役である「C_右特殊AA×1〜4」、「C_右特殊AB×1〜4」、「C_右特殊AC×1〜4」、「C_右特殊BA×1〜4」、「C_右特殊BB×1〜4」、「C_右特殊BC×1〜4」、「C_右特殊CA×1〜4」、「C_右特殊CB×1〜4」、及び「C_右特殊CC×1〜4」が対応付けられている。
ここで、特殊役(C_左特殊・・・、C_中特殊・・・、C_右特殊・・・)の名称は、各リール3L、3C、3Rのいずれに第1停止操作が実行されたかに由来している。例えば、入賞役が「C_左特殊×AA1」の場合(データ「11」のビット0参照)は、左リール3Lに第1停止操作が実行され、かつ、リール表示窓4の中段に「青リプ−赤BAR−赤BAR」が表示された場合に入賞する。また、入賞役が「C_中特殊A×A1」の場合(データ「16」のビット4参照)は、中リール3Cに第1停止操作が実行され、かつ、リール表示窓4の中段に「赤BAR−黄リプ−赤BAR」が表示された場合に入賞する。また、入賞役が「C_右特殊AA×1」の場合(データ「20」のビット0参照)は、右リール3Rに第1停止操作が実行され、かつ、リール表示窓4の中段に「赤BAR−赤BAR−青リプ」が表示された場合に入賞する。
入賞役「C_ベル1」は、いわゆる8枚ベル役であり、リール表示窓4の中段に「緑リプ−黄リプ−青リプ」が表示されることにより成立(データ「10」のビット0参照)し、8枚のメダルが払出される。
入賞役「C_ベル2」は、いわゆる8枚ベル役であり、リール表示窓4の中段に「青リプ−青リプ−青リプ」が表示されることにより成立(データ「11」のビット7参照)し、8枚のメダルが払出される。ここで、入賞役「C_ベル1、2」の8枚ベル役は、本実施の形態における所定の図柄組合せを有する役を構成する。
各入賞役「C_通常チェリー1(赤BAR−青リプ−黄リプ)」、「C_通常チェリー2(赤BAR−青リプ−朱リプ)」、「C_通常チェリー3(青BAR−青リプ−黄リプ)」、「C_通常チェリー4(青BAR−青リプ−朱リプ)」、「C_通常チェリー5(白BAR−青リプ−黄リプ)」、「C_通常チェリー6(白BAR−青リプ−朱リプ)」、「C_通常チェリー7(緑リプ−青リプ−黄リプ)」、「C_通常チェリー8(緑リプ−青リプ−朱リプ)」、「C_通常チェリー9(赤リプ−青リプ−黄リプ)」、「C_通常チェリー10(赤リプ−青リプ−朱リプ)」、「C_通常チェリー11(朱リプ−青リプ−黄リプ)」、「C_通常チェリー12(朱リプ−青リプ−朱リプ)」、「C_通常チェリー13(紫リプ−青リプ−黄リプ)」、及び「C_通常チェリー14(紫リプ−青リプ−朱リプ)」は、いずれも2枚のメダルが払出される。
各入賞役「C_チャンスチェリー1(赤BAR−黄リプ−黄リプ)」、「C_チャンスチェリー2(赤BAR−黄リプ−朱リプ)」、「C_チャンスチェリー3(青BAR−黄リプ−黄リプ)」、「C_チャンスチェリー4(青BAR−黄リプ−朱リプ)」、「C_チャンスチェリー5(白BAR−黄リプ−黄リプ)」、「C_チャンスチェリー6(白BAR−黄リプ−朱リプ)」、「C_チャンスチェリー7(緑リプ−黄リプ−黄リプ)」、及び「C_チャンスチェリー8(緑リプ−黄リプ−黄リプ)」は、いずれも2枚のメダルが払出される。
各入賞役「C_チャンス役A1(青リプ−黄リプ−赤BAR)」、「C_チャンス役A2(青リプ−黄リプ−赤リプ)」、「C_チャンス役B1(青リプ−黄リプ−青BAR)」、「C_チャンス役B2(青リプ−黄リプ−緑リプ)」、「C_チャンス役C1(青リプ−黄リプ−白BAR)」、及び「C_チャンス役C2(青リプ−黄リプ−紫リプ)」は、いわゆるチャンス役であり、1枚のメダルが払出される。
<一般遊技状態用内部抽籤テーブル>
図22に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、主遊技状態が一般遊技状態(RT0遊技状態)であるときの当籤番号に対して、設定値ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。すなわち、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
ここで、減算の結果が負となったか否かの判定処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果を「ハズレ」とする。
データポインタは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図12参照)により規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図12に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル及び図13に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、複数の当籤番号の各々に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
図22に示すように、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」〜「51」のうちのいくつかの抽籤値について、設定値「1」よりも設定値「6」の方が高く設定されている。例えば、当籤番号「5」、「6」、「7」、「45」に関して、設定値「1」の各抽籤値は、「327」、「327」、「327」、「820」とされ、設定値「6」の各抽籤値は、「450」、「450」、「450」、「900」とされている。
当籤番号「5」、「6」、「7」、「45」を除く、他の当籤番号には、設定値「1」〜「6」で共通の抽籤値が対応付けられている。
小役・リプレイ用データポインタは、当籤番号「1」〜「50」に対しては、当籤番号に一致した値が対応付けられ、当籤番号「51」に対しては、「0」が対応付けられている。
一方、ボーナス用データポインタについては、当籤番号「1」〜「50」に対しては、「0」が対応付けられ、当籤番号「51」に対しては、「1」が対応付けられている。
なお、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいては、設定値「1」〜「6」ごとの当籤番号「1」〜「51」の各抽籤値を、共通化するようにしてもよい。
<RT1遊技状態用内部抽籤テーブル>
図23に示すRT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、主遊技状態がRT1遊技状態であるときの当籤番号に対して、設定値ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、図22に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルと略同様に構成されているため、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルについては、一般遊技状態用内部抽籤テーブルとの差異を説明し、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同一な部分については、図示も含め説明を省略する。
減算の結果が負となったか否かの判定処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果を「ハズレ」とするが、本実施の形態においては、主遊技状態がRT1遊技状態である場合に、減算の結果が負となったか否かの判定処理の回数が、当籤番号の数を超えないように設定されている。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、主遊技状態がRT1遊技状態であるときには「F_MB」に当籤しても作動していないMB遊技状態のボーナスフラグ持ち越し状態であるため、各設定値「0」〜「6」において、「F_MB」に対応する当籤番号「51」の抽籤値が「0」に設定されている。
また、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」〜「4」の各抽籤値が、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「1」〜「4」の各抽籤値よりも高く設定されている。なお、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルにおいては、設定値「1」〜「6」ごとの当籤番号「1」〜「51」の各抽籤値を、共通化するようにしてもよい。
<優先順序テーブル>
図24に示す優先順序テーブルは、主遊技状態がMB遊技状態以外(非MB遊技状態)にあるときの滑り駒数の優先順序を規定したものである。優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた滑り駒数決定データの数値の範囲(すなわち、0〜6)の中から適用可能な数値を優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定する。
<MB遊技状態用優先順序テーブル>
図25に示すMB遊技状態用優先順序テーブルは、主遊技状態がMB遊技状態にあるときの滑り駒数の優先順序を規定したものである。MB遊技状態用優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた滑り駒数決定データの数値の範囲(すなわち、0あるいは1)の中から適用可能な数値の優先順序を規定する。
これら優先順序テーブル及びMB遊技状態用優先順序テーブルでは、優先順序が上位(1)から下位(5)までの順に各数値の検索を行い、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用される。優先順序テーブルは、優先順序が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられており、優先順序がより上位である滑り駒数が適用される。
本実施の形態における優先順序テーブル及びMB遊技状態用優先順序テーブルは、滑り駒数決定データに基づいて優先順序を規定している。つまり、滑り駒数決定データに該当する数値が最も上位となるように優先順序が規定されている。この結果、滑り駒数決定データは他の滑り駒数よりも優先的に決定されるので、停止テーブルの開発の際に意図されていた図柄の表示が優先される。
<リール停止初期設定テーブル>
図26に示すリール停止初期設定テーブルでは、回胴停止用番号に対して、引込優先順位テーブル選択データ又は引込優先順位テーブル番号と、停止テーブル選択データ群と、が対応付けられている。これらの各種のデータは、1単位遊技の進行の状況に応じてリール3L、3C、3Rの停止制御において選択すべき各種のテーブル番号を示す。
引込優先順位テーブル選択データは、後述する図27に示す引込優先順位テーブル選択テーブルを選択するための番号である。引込優先順位テーブル番号は、後述する図28に示す引込優先順位テーブルを選択するための番号である。
「停止テーブル選択データ群」については、詳細を省略するが、第1〜第3停止操作に係るストップボタン19L、19C、19Rの押下位置と滑り駒数とを対応付けて記憶する停止テーブル等を選択するための番号である。これらの番号は、1単位遊技の進行の状況に応じて、「滑り駒数決定データ」の決定、すなわち、3つのリール3L、3C、3Rを停止する位置をそれぞれ決定するために用いるデータである。
リール停止初期設定テーブルでは、停止操作の順序(押し順)により異なる停止制御が行われるデータポインタに対応する回胴停止用番号に対しては、引込優先順位テーブル選択データが対応付けられ、停止操作の順序によらず変わらない停止制御が行われるデータポインタに対応する回胴停止用番号に対しては、引込優先順位テーブル番号が対応付けられている。
<引込優先順位テーブル選択テーブル>
図27に示す引込優先順位テーブル選択テーブルでは、引込優先順位テーブル選択データごとに、停止操作の順序を示す停止操作種別に対する引込優先順位テーブル番号が対応付けられている。
例えば、引込優先順位テーブル選択データ「00」では、第1停止操作が「左」である場合には、第2及び第3停止操作に対しても、引込優先順位テーブル番号「00」が対応付けられ、第1停止操作が「中」である場合には、第2及び第3停止操作に対しても、引込優先順位テーブル番号「01」が対応付けられている。
また、引込優先順位テーブル選択データ「00」では、第1停止操作が「右」である場合には、引込優先順位テーブル番号「01」が対応付けられている。第2停止操作時に、第1停止操作が「右」である場合において、第2停止操作が「左」である場合(図中の「右→左」)及び第2停止操作が「中」である場合(図中の「右→中」)には、引込優先順位テーブル番号「01」が対応付けられている。第3停止操作時に、第1停止操作が「右」、第2停止操作が「左」である場合において、第3停止操作が「中」である場合(図中の「右→左→中」)、及び、第1停止操作が「右」、第2停止操作が「中」である場合において、第3停止操作が「左」である場合(図中の「右→中→左」)には、引込優先順位テーブル番号「02」が対応付けられている。
<引込優先順位テーブル>
図28に示す引込優先順位テーブルは、引込みの範囲内に表示してよい図柄(内部当籤役として決定されている役に対応する図柄)が複数ある場合に、どの図柄を優先して引込むかを表している。なお、図28では、簡便のために、入賞作動フラグ(入賞役)のデータは省略して示した。
引込優先順位テーブルでは、入賞作動フラグに係る図柄の組合せの引込みの優先順位を示す引込優先順位データが表されている。引込優先順位データは、引込みの優先順位をメインCPU93が識別するために設けられた情報である。
ここで、「引込み」とは、最大の滑り駒数の範囲内で内部当籤役に係る図柄の組合せにより構成される入賞役を入賞ラインに沿って表示するように、リール3L、3C、3Rの回転を停止させることをいう。
例えば、引込優先順位テーブル番号「00」では、入賞作動フラグ「C_左特殊×CC1〜4」と入賞作動フラグ「C_中特殊A×A1〜4」とが入賞する可能性があると判定されている場合には、「C_左特殊×CC1〜4」の方が「C_中特殊A×A1〜4」よりも優先順位が高いため、「C_左特殊×CC1〜4」を優先して引込むようにリール3L、3C、3Rの回転の停止制御が行われる。
[主制御側の各種の格納領域]
図29〜図36は、メインRAM95(図8参照)に格納される各種の格納領域の例を示す図である。
<内部当籤役格納領域>
図29に示した内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域(格納領域種別)0〜6の7個の格納領域によって構成される。これらの内部当籤役格納領域0〜6の各々の格納領域の大きさは1バイトである。
したがって、内部当籤役格納領域0〜6の全体の大きさは7バイトである。内部当籤役格納領域0〜6には、図12に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが規定する内部当籤役のデータ(格納領域種別)に基づいて定まるデータが格納される。
図示した内部当籤役格納領域では、例えば内部当籤役格納領域0のビット0〜ビット7は、それぞれ「ハズレ」、「F_通常リプ1〜4」、「F_巻物リプ1〜3」に対応している。
同様に、内部当籤役格納領域6のビット0〜ビット2は、それぞれ「F_チャンス役1〜3」に対応し、ビット3〜ビット7は、それぞれ未使用になっている。
<表示役格納領域>
図30に示した表示役格納領域は、表示役格納領域(格納領域種別)0〜25の26個の格納領域によって構成される。これらの表示役格納領域0〜25の各々の格納領域の大きさは1バイトである。
したがって、表示役格納領域0〜25の全体の大きさは26バイトである。表示役格納領域0〜25には、図18〜図21に示す図柄組合せテーブル(ボーナス、リプレイ、小役)が規定する入賞役のデータ(格納領域種別)に基づいて定まるデータが格納される。表示役格納領域のデータは、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後に、メインCPU93が入賞役を識別するために用いられる。
図示した表示役格納領域では、例えば表示役格納領域0のビット0〜ビット7は、それぞれ「C_白テン○×○」、「C_白テン○○×2」、「C_白テン○○×1」、「C_クロス白BC2」、「C_クロス白BC1」、「C_センター白BC」、「C_MB2」、「C_MB1」に対応している。
同様に、表示役格納領域25のビット5〜ビット7は、それぞれ「C_右特殊CC×4」、「C_右特殊CC×3」、「C_右特殊CC×2」に対応し、ビット0〜ビット4は、それぞれ未使用になっている。
<図柄コード格納領域>
図31に示した図柄コード格納領域は、図30に示した表示役格納領域と同様に構成される。したがって、詳細な説明は省略する。
図柄コード格納領域には、回転中のリールにおいて入賞可能な役を示すデータが格納される。例えば、リール3L、3C、3Rの全てが回転中の場合には、全ての役が入賞可能であるため、図柄コード格納領域の対応するビットの全てに「1」が格納される。その後、左リール3Lが停止(リール3C、3Rは回転)した場合には、左リール3Lの停止に伴い入賞不可能となった役に対応するビットが「0」に更新される。
図18〜図21を参照して、例えば、中リール3Cにおいて「赤BAR」の図柄が停止した場合には、中リール3Cの図柄が「緑リプ」や「青リプ」等である「C_通常リプ1〜12」や「C_通常チェリー1〜14」等に対応するビットは「0」に更新される。その一方で、中リール3Cの図柄が「赤BAR」である「C_センター赤BC」や「C_クロス赤BC1〜4」等に対応するビットは「1」のまま維持される。
<作動ストップボタン格納領域>
図32に示した作動ストップボタン格納領域は、大きさが1バイトである。ビット4〜ビット6は、遊技者による停止操作を検出することが可能であるストップボタン19L、19C、19R、すなわち有効なストップボタン19L、19C、19Rを示す格納領域である。
ビット0〜ビット2は、有効なストップボタン19L、19C、19Rに対応する停止操作が直前に検出されたストップボタン19L、19C、19Rを示す格納領域である。なお、本実施の形態では、ビット3及びビット7は未使用であり、「0」が格納されている。
ビット0は、左ストップボタン19Lに対応する。左ストップボタン19Lが遊技者によって操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。ビット1は、中ストップボタン19Cに対応する。中ストップボタン19Cが遊技者によって操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。ビット2は、右ストップボタン19Rに対応する。右ストップボタン19Rが遊技者によって操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、左ストップボタン19Lに対応する。左ストップボタン19Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、中ストップボタン19Cに対応する。中ストップボタン19Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。ビット6は、右ストップボタン19Rに対応する。右ストップボタン19Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。
本実施の形態で、「ストップボタンが有効」とは、停止操作を検出することが可能であることを意味する。また、定速回転中のリールに対応するストップボタン19L、19C、19Rであって、停止操作を検出することが可能なストップボタン19L、19C、19Rを有効ストップボタンと称する。
<押下順序格納領域>
図33に示した押下順序格納領域は、3つのストップボタン19L、19C、19Rの押下順序を示す情報を格納するための領域である。この押下順序格納領域は、大きさが1バイトであり、ビット0〜ビット5が使用される。ビット6及びビット7は未使用であり、「0」が格納されている。
ビット0は押下順序が「左→中→右」に対応し、押下順序が「左→中→右」であるときにビット0に「1」が格納(オン)される。同様に、押下順序が「左→右→中」の場合にはビット1に「1」が格納(オン)され、押下順序が「中→左→右」の場合にはビット2に「1」が格納(オン)され、「中→右→左」の場合にはビット3に「1」が格納(オン)され、「右→左→中」の場合にはビット4に「1」が格納(オン)され、「右→中→左」の場合にはビット5に「1」が格納(オン)される。
<持越役格納領域>
図34に示した持越役格納領域は、大きさが1バイトである。ビット0は「MB(F_MB)」に対応し、ビット1〜ビット7は未使用になっている。内部抽籤処理の結果、内部当籤役「F_MB」が決定されたときには持越役格納領域のビット0に「1」が格納される。
持越役格納領域のビット0に「1」を格納することで、「F_MB」に当籤している状態であることを判断できる。持越役格納領域のビット0に「1」が格納された状態は、「C_MB1、2」に対応する図柄の組合せが入賞ラインに表示されるまで保持される。
すなわち、「F_MB」に当籤したときには、これらのボーナスの図柄の組合せが表示役として入賞ラインに表示されるまでの少なくとも1回の単位遊技において、持越役格納領域のビット0に「1」が格納された状態が保持される。ボーナスに当籤した単位遊技から入賞する単位遊技まで、ビット0に「1」を格納した状態を維持することを、いわゆる「持ち越し」と称する。また、持越役格納領域に格納される「F_MB」を「持越役」とも称する。
遊技者によって停止操作が行われ、リール3L、3C、3Rの回転のそれぞれが停止したときには、内部当籤役格納領域は初期化されるが、持越役格納領域は初期化されない。このようにすることで、「持ち越し」の状態を保つことができる。
<遊技状態フラグ格納領域>
図35に示した遊技状態フラグ格納領域は、主遊技状態がボーナス遊技状態又はRT1遊技状態であるかを示すためのフラグを格納するものであり、大きさが1バイトである。
遊技状態フラグ格納領域のビット0及びビット1は、ボーナス遊技状態に関するものであり、ビット2は、RT1遊技状態に関するものである。本実施の形態では、遊技状態フラグ格納領域のビット3〜ビット7は、それぞれ未使用になっている。
主遊技状態がボーナス遊技状態である場合、MB遊技状態では遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」(オン)とされ、CB遊技状態(F_CB役の当籤状態)では遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」(オン)とされ、主遊技状態がRT1遊技状態である場合、遊技状態フラグ格納領域のビット2が「1」(オン)とされる。
<引込優先順位データ格納領域>
図36に示した引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び右リール用引込優先順位データ格納領域を含んでいる。
なお、中リール用引込優先順位データ格納領域及び右リール用引込優先順位データ格納領域の内容(検索図柄位置及び引込優先順位データ)については、左リール用引込優先順位データ格納領域と同様であるため、以下においては、左リール用引込優先順位データ格納領域について説明する。
左リール用引込優先順位データ格納領域は、検索図柄位置(図10の図柄位置データ参照)のそれぞれについて、引込優先順位データ(図28参照)を格納可能である。例えば図柄位置データ0に対しては、図28の優先順位1〜3に規定する役(00EH〜000Hのいずれか1つ)が規定されており、これらの引込優先順位データから、内部当籤役及び他のリール3C、3Rの停止位置に応じて、いずれかの引込優先順位データが格納される。これにより、左リール3Lは、内部当籤役に対応する図柄を入賞ラインに停止させるように又は停止させないように制御される。
なお、図柄位置データ1〜20についても同様に、優先順位に規定する役がそれぞれ規定されており、これらの引込優先順位データから、内部当籤役及び他のリール3L、3C、3Rの停止位置に応じて、いずれかの引込優先順位データを格納する。
<副制御側で制御される遊技状態概要>
図37(a)〜(i)は、副制御回路101によって制御される各制御情報について説明する図である。
図37(a)〜(i)に示すように、副制御回路101は、副遊技状態と、通常モードと、確率状態と、擬似ボーナス選択演出と、AT中確率状態と、特別モードと、AT継続種別と、AT状態フラグと、ペナルティ状態と、の各制御情報を制御している。
図37(a)に示す副遊技状態は、通常遊技状態と、前兆状態と、擬似ボーナス移行状態と、複数の擬似ボーナス状態と、複数のAT状態と、を有し、それぞれ副遊技状態格納領域に格納されており、各副遊技状態に対応するビットが「1」(オン)となった場合に、各副遊技状態に対応する演出が副制御回路101によって実行される。
また、副遊技状態は、前回の遊技において副遊技状態格納領域にセットされていた副遊技状態を旧副遊技状態とし、今回の遊技において副遊技状態格納領域にセットされている副遊技状態を新副遊技状態として、それぞれを副遊技状態格納領域にセットすることができる。
通常遊技状態は、主遊技状態がRT0遊技状態及びRT1遊技状態のいずれの状態においても実行される遊技状態であり、通常の遊技時において選択される遊技状態である。
前兆状態は、後述する擬似ボーナス当籤契機において実行される擬似ボーナス種別抽籤に当籤した場合に選択される遊技状態であり、所定の遊技回数の単位遊技の間、通常遊技状態とは異なる演出が実行されるとともに、当籤している擬似ボーナス状態を遊技者にとってより有利な擬似ボーナス状態に昇格させる擬似ボーナス昇格抽籤が実行される。
擬似ボーナス移行状態は、後述する擬似ボーナス当籤契機において実行される擬似ボーナス種別抽籤に当籤した場合に実行される遊技状態であり、後述する擬似ボーナス確定画面演出が実行し、入賞役として擬似ボーナス移行図柄(後述)を含む擬似ボーナス移行役(後述)に当籤するまで、遊技者にとって有利な擬似ボーナス状態の移行抽籤及び当籤している擬似ボーナス状態の昇格抽籤(後述)が実行され、擬似ボーナス移行役に当籤した場合に、擬似ボーナス移行図柄を入賞させうる擬似ボーナス確定画面ナビ演出(後述)を実行する遊技状態である。
擬似ボーナス状態は、後述する擬似ボーナス当籤契機において実行される擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別(後述)のうち擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤し、擬似ボーナス移行状態で擬似ボーナス確定画面ナビ演出(後述)が実行された場合に移行する遊技状態であり、それぞれ演出内容が異なる第1〜第6の擬似ボーナス状態から構成されている。
ここで、擬似ボーナス状態とは、高RT状態であるRT1遊技状態中に、副制御回路101によって各単位遊技ごとに実行される抽籤処理において、擬似ボーナス状態に当籤し、「F_通常リプ1〜4」に当籤し、遊技者によってストップボタン19L、19C、19Rが特定の押し順により停止操作されるという予め定められた特定の条件の1つが成立した場合に、副制御回路101が実行する副遊技状態であり、リール表示窓4の中段に擬似ボーナス移行図柄(後述)が表示され、副制御回路101によって、いわゆるボーナス遊技状態を擬似的に表現した演出が実行される。擬似ボーナス状態においては、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビ(後述)が、所定の回数として8回報知される。
第1〜第5の擬似ボーナス状態は、所定の回数(本実施の形態においては、8回)8枚ベル役を入賞させる押し順を報知する押し順ナビ(後述)が実行される遊技状態である。また、第6の擬似ボーナス状態は、第1〜第5の擬似ボーナス状態とは異なる回数(本実施の形態においては、20回)8枚ベル役を入賞させる押し順ナビ(後述)が実行される。なお、各擬似ボーナス状態の演出内容については、後述する。
副制御回路101は、擬似ボーナス種別0〜8を擬似ボーナス種別ストックテーブルに格納している。ここで、擬似ボーナス種別ストックテーブルは、擬似ボーナス種別抽籤によって当籤した擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別ストックテーブルの末尾に格納されるとともに、擬似ボーナス種別ストックテーブルの先頭に格納されている擬似ボーナス種別が、実行する擬似ボーナス状態の擬似ボーナス種別としてセットされるテーブルである。
ここで、以下の記載において、擬似ボーナス種別抽籤に当籤した場合とは、擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した場合である。
また、押し順ナビとは、所定の押し順でストップボタン19L、19C、19Rを押下することで、特定の入賞役を入賞させうる内部当籤役に当籤した場合に、該所定の押し順を報知する演出であり、例えば、所定の押し順がストップボタン19C、ストップボタン19R、ストップボタン19Lの順である場合、「中−右−左」の押し順ナビが選択され、遊技者に所定の押し順が報知される。また、押し順ナビのうち、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビは、本実施の形態における遊技媒体の付与に関する有利な停止操作の情報を構成する。
また、擬似ボーナス確定画面演出とは、擬似ボーナス状態に当籤し、図144に示す擬似ボーナス移行状態処理が実行されている場合に、擬似ボーナスに当籤している旨を報知するとともに、擬似ボーナス確定画面ナビ演出を実行する演出である。
また、擬似ボーナス確定画面ナビ演出とは、擬似ボーナス移行状態において、擬似ボーナス移行役である通常リプレイ及び押し順ベルに内部当籤した場合に実行される演出である。通常リプレイに内部当籤した場合には、擬似ボーナス状態に当籤するとともに、移行する擬似ボーナス状態の内容を遊技者に示唆する擬似ボーナス移行図柄をリール表示窓4の中段に表示させうる押し順ナビを実行するとともに、次遊技から擬似ボーナス状態が開始されることを遊技者に報知する。また、押し順ベルに内部当籤した場合には、主制御回路91が制御する演出遊技状態によって、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行する。
AT状態は、擬似ボーナス種別抽籤に当籤した場合を含む所定の当籤契機において実行される特定演出状態移行抽籤としてのART抽籤において、それぞれ異なる内容を有するAT当籤番号のうちAT状態の当籤に係る内容を有するAT当籤番号に当籤し、各擬似ボーナス状態における所定の回数の押し順ナビが実行された場合に選択される副遊技状態であり、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビが実行される副遊技状態である。
副遊技状態がAT状態になることで、本実施の形態に係るパチスロ機1は、主遊技状態がリプレイ役の当籤確率が高いRT1遊技状態であり、副遊技状態がAT状態であることから、ART遊技状態となる。ここで、AT当籤番号については、後述する。
AT状態は、第1の特定演出状態としての第1のAT状態と、第2の特定演出状態としての第2のAT状態と、第3の特定演出状態としての擬似ボーナス昇格遊技状態と、から構成されており、それぞれ8枚ベル役の押し順ナビが実行される遊技状態であり、各AT状態の開始時にそれぞれ遊技回数が決定される。また、副制御回路101は、擬似ボーナス状態からAT状態に移行する場合に、第1のAT状態に移行し、第1のAT状態が終了した後に第2のAT状態に移行するよう構成されており、1回の第1のAT状態及び第2のAT状態が1セットのAT状態となる。
ここで、第1のAT状態は、第1のAT状態中に擬似ボーナス状態に当籤した場合に、該当籤した擬似ボーナス状態の実行時に第1のAT状態の遊技回数を上乗せする抽籤が実行される副遊技状態である。また、第2のAT状態は、第2のAT状態中に擬似ボーナス状態に当籤した場合に、AT状態が第2のAT状態から第1のAT状態へ継続移行することが報知するとともに、第2のAT状態が終了する場合に、第2のAT状態から第1のAT状態に継続移行するか否かの継続演出を実行する副遊技状態である。ここで、第2のAT状態においては、液晶表示装置11の長手方向左側の領域及び長手方向右側の領域に、それぞれ一群のキャラクターが表示され、長手方向左側の領域に表示されたキャラクター群(味方)と、長手方向右側の領域に表示されたキャラクター群(敵)と、がそれぞれ最初の表示から減少する演出が実行される。また、継続演出とは、第1のAT状態に継続移行する場合に、長手方向左側の領域にキャラクター群(味方)のうち少なくとも1人のキャラクターが、第2のAT状態の終了時まで表示され続け、第1のAT状態に継続移行しない場合に、長手方向右側の領域にキャラクター群(敵)のうち少なくとも1人のキャラクターが、第2のAT状態の終了時まで表示され続ける演出である。また、擬似ボーナス昇格遊技状態は、第1のAT状態及び第2のAT状態と異なり、第1のAT状態及び第2のAT状態において実行される擬似ボーナス種別抽籤(後述)において、擬似ボーナス種別5、6に当籤した場合に移行する遊技状態であり、該当籤している擬似ボーナス状態を、遊技者にとってより有利な擬似ボーナス上乗せ状態に昇格するか否かの抽籤が実行される遊技状態である。
図37(b)に示す通常モードは、通常モード1〜5から構成され、それぞれ通常モード格納領域に格納されている。副制御回路101は、選択する通常モードによって、各抽籤処理において参照する確率テーブルを変更するよう構成されている。
ここで、通常中擬似ボーナス当籤時ART抽籤及び確率状態抽籤において、通常モードとして通常モード2が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルは、通常モード1が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルと比して、遊技者にとって有利なAT当籤番号の当籤確率が高く設定されている。また、通常モードとして通常モード3が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルは、通常モード2が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルと比して、遊技者にとって有利なAT当籤番号の当籤確率が高く設定されている。
また、通常モード4、5が選択されている場合、副制御回路101は、擬似ボーナス種別抽籤に当籤した場合に、通常中擬似ボーナス当籤時ART抽籤において必ずAT状態に当籤するよう構成されている。また、通常中擬似ボーナス当籤時ART抽籤及び確率状態抽籤において、通常モードとして通常モード5が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルは、通常モード4が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルと比して、遊技者にとって有利なAT状態の当籤確率が高く設定されている。
図37(c)に示す確率状態は、低確と、高確と、超高確と、から構成されている。副制御回路101は、選択する確率状態によって、各抽籤処理において参照する確率テーブルを変更するよう構成されている。
ここで、通常中擬似ボーナス当籤時ART抽籤及び確率状態抽籤において、確率状態として高確が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルは、低確が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルと比して、遊技者にとって有利な擬似ボーナス状態、AT状態、確率状態及び前兆ゲーム数の当籤確率が高く設定されている。また、確率状態として超高確が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルは、高確が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルと比して、遊技者にとって有利な擬似ボーナス状態、AT状態、確率状態及び前兆ゲーム数の当籤確率が高く設定されている。
図37(d)に示す演出モードとしての擬似ボーナス選択演出は、第1〜第3の擬似ボーナス選択演出から構成され、それぞれ擬似ボーナス選択演出格納領域に格納されている。副制御回路101は、第1〜第4の擬似ボーナス状態を実行する場合に、遊技者によって選択された第1〜第3の擬似ボーナス選択演出を実行するよう構成されている。
各擬似ボーナス選択演出のうち第1の演出モードとしての第1の擬似ボーナス選択演出及び第2の演出モードとしての第2の擬似ボーナス選択演出は、演出内容がそれぞれ異なっているとともに、AT状態に当籤していた場合に、AT状態に当籤した旨が告知される第1のAT状態告知演出及び第2のAT状態告知演出を実行する告知タイミングによって、主制御回路91及び副制御回路101が制御する各遊技情報を遊技者にそれぞれ示唆する演出である。
ここで、告知タイミングとは、AT状態に当籤した旨が告知されるタイミングであり、AT状態に当籤している場合に、擬似ボーナス状態においてAT状態に当籤した旨が告知された時点における8枚ベル役の残り入賞回数によって、8回の告知タイミング1〜8が副制御回路101に設定され、設定された告知タイミングが告知タイミングカウンタに格納される。例えば、告知タイミング8に設定された場合には、8枚ベル役の残り入賞回数が7回であることから、告知タイミングカウンタに7が格納される。
第1の擬似ボーナス選択演出は、告知タイミングによって主制御回路91に選択されている設定値が設定「1」〜設定「6」のいずれであるかを示唆する演出である。第2の擬似ボーナス選択演出は、告知タイミングによって当籤しているAT状態のループ率(後述)を示唆する演出である。
また、第3の演出モードとしての第3の擬似ボーナス選択演出は、擬似ボーナス状態終了時にAT状態に当籤していなかった場合に、次回の遊技から副制御回路101が選択する通常モードを遊技者に示唆することで、通常中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル(図53〜図55の各(a)〜(c)参照)のいずれが次回の通常中擬似ボーナス当籤時ART抽籤において参照されるかを示唆する演出である。
このように、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナス状態の開始時に選択された第1〜第3の擬似ボーナス選択演出ごとに、それぞれ異なる遊技情報を示唆する演出を実行するため、遊技に対する戦略の幅を広げることができる。ここで、遊技情報とは、主制御回路91及び副制御回路101がそれぞれ制御する遊技に関する各制御情報である。
図37(e)に示すAT中確率状態は、同色通常と、同色高確と、から構成され、AT中確率状態格納領域に格納されている。副制御回路101は、選択するAT中確率状態によって、各抽籤処理において参照する確率テーブルを変更するよう構成されている。
ここで、第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤(図73(a)、(b)参照)及び第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤(図74〜図83の各(a)、(b)参照)において、AT中確率状態として同色高確が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルは、同色通常が選択されている場合に副制御回路101に参照されるテーブルと比して、後述する擬似ボーナス確定画面演出においてリール表示窓4の中段に同色の図柄が表示されうる擬似ボーナス状態の当籤確率が高く設定されている。
また、AT状態中において、内部当籤役として通常リプレイに当籤した場合に、液晶表示装置11に3つ設けられた図柄表示領域(不図示)に、通常リプレイに当籤したことを報知するリプレイ図柄が一列に表示されるが、同色高確が選択されている場合には、同色通常が選択されている場合と比べて、同色のリプレイ図柄が一列に表示されやすく構成されている。また、同色通常が選択されている場合には、同色高確が選択されている場合と比べて、一列に表示されるリプレイ図柄のうちの少なくとも1つが異色となりやすく構成されている。ここで、副制御回路101は、AT状態中に限らず、例えば、副遊技状態が通常遊技状態である場合にも、液晶表示装置11の図柄表示領域に、通常リプレイに当籤したことを報知するリプレイ図柄を一列に表示する。このとき、同色高確が選択されている場合には、同色通常が選択されている場合と比べて、同色のリプレイ図柄が一列に表示されやすく構成されている。また、同色通常が選択されている場合には、同色高確が選択されている場合と比べて、一列に表示されるリプレイ図柄のうちの少なくとも1つが異色となりやすく構成されている。
このため、同色高確が選択されている場合、副制御回路101のうちのサブCPU102は、AT状態において、同色のリプレイ図柄を液晶表示装置11の図柄表示領域に一列に表示しやすいとともに、同色の図柄が表示されうる擬似ボーナス状態の当籤確率が高くなるように構成されており、同色のリプレイ図柄を入賞させることで同色の図柄が表示されうる擬似ボーナス状態の当籤確率が高いことを示唆する。
また、同色通常が選択されている場合、サブCPU102は、AT状態において、液晶表示装置11の図柄表示領域に一列に表示するリプレイ図柄のうちの少なくとも1つが異色のリプレイ図柄になりやすいとともに、異色の図柄が表示されうる擬似ボーナス状態の当籤確率が高くなるように構成されており、液晶表示装置11の図柄表示領域に一列に表示するリプレイ図柄のうちの少なくとも1つが異色のリプレイ図柄である場合に、異色の図柄が表示されうる擬似ボーナス状態の当籤確率が高いことを示唆する。
図37(f)に示す特別モードは、特別モード1〜6から構成され、特別モード格納領域に格納されている。副制御回路101は、選択する特別モードによって、各抽籤処理において参照する確率テーブルを変更するよう構成されている。
副制御回路101は、後述する特別テーブル及び特別テーブル情報に基づいて特別モードテーブル参照テーブル(図62参照)を参照して決定される特別モードテーブルに基づいて、特別モード1〜5を選択する。また、副制御回路101は、所定の当籤契機において実行されるAT状態の抽籤処理において、特別モード6の実行に対応付けられたAT当籤番号に当籤した場合に、他の特別モード1〜5に優先して特別モード6を選択する。なお、副制御回路101は、初期状態において、特別モードとして特別モード1を選択する。
ここで、特別モード2〜4は、重複して選択される場合もあり、例えば、特別モード2及び特別モード3が重複して選択された場合、第2のAT状態中における擬似ボーナス種別抽籤において、図78(a)、(b)に示す第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルが参照される。
また、特別モードは、後述する第2のAT状態中擬似ボーナス種別抽籤(図154のステップS666参照)において、サブCPU102が、擬似ボーナス状態に移行することが決定される当籤確率が異なる複数の第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブル(図74〜図83の各(a)、(b)参照)のいずれを選択するかを決定する際に参照される。
図37(g)に示すAT継続種別は、否継続と、継続と、特殊継続と、から構成され、AT継続種別格納領域に格納されている。AT継続種別は、第1のAT状態開始時処理(図150、図151参照)において実行されるAT継続抽籤に決定される。ここで、AT継続抽籤において、AT継続種別として否継続に決定された場合、副制御回路101は、第2のAT状態終了後に第1のAT状態に移行することなくAT状態を終了する。一方、AT継続抽籤において、AT継続種別として継続又は特殊継続に決定された場合、副制御回路101は、第2のAT状態終了後に第1のAT状態に移行することでAT状態を継続させる。
また、AT継続抽籤において、AT継続種別として特殊継続に決定された場合には、副制御回路101は、第2のAT状態中処理(図154〜図156参照)において、AT継続種別として継続に決定された場合とは異なる演出として、液晶表示装置11の長手方向左側の領域に所定の人数(本実施の形態では、10人)のキャラクターを表示する演出を実行するとともに、特殊条件が成立した場合に特殊演出を実行するよう構成されている。ここで、特殊条件とは、第2のAT状態が終了する場合に、特殊継続ゲーム数カウンタ(後述)にセットされている値が0でない場合に成立する条件である。また、特殊演出とは、特殊条件が成立した場合に、液晶表示装置11の長手方向左側の領域に表示されている10人のキャラクター(味方)が1人も減少することなく、液晶表示装置11の長手方向右側の領域に表示されていたキャラクター(敵)が全ていなくなる演出を実行することで、AT状態のストックが発生することを遊技者に示唆する演出であり、AT継続種別格納領域にセットされているAT継続種別を報知する複数の継続報知態様のうちの1つである。
図37(h)に示すAT状態フラグは、ループ抽籤状態と、第1のAT状態ゲーム数抽籤状態と、特別モード抽籤状態と、第1のAT状態演出状態と、から構成されている。また、AT状態フラグを構成する各状態は、それぞれ通常時フラグと、第1のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグと、第2のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグと、の3つのフラグから構成されている。
ここで、通常時フラグは、初期状態及び他のフラグが選択されていない場合において選択されるフラグである。また、第1のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグは、第1のAT状態において擬似ボーナス状態に当籤した場合に選択されるフラグである。また、第2のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグは、第2のAT状態において擬似ボーナス状態に当籤した場合に選択されるフラグである。
図37(i)に示すペナルティ状態は、それぞれ遊技者に与える不利益の内容が異なる複数の所定の不利益としての第1〜第6のペナルティから構成されており、押し順ナビが実行されていない状態で、第1停止操作がストップボタン19L以外のストップボタンに実行され、8枚ベル役に入賞した場合と、副制御回路101が入賞作動コマンド(後述)を受信しなかったことによりシーケンスエラーが発生した場合と、の少なくとも一方が発生した場合に実行され、遊技者に所定の不利益が与えられる。ここで、シーケンスエラーとは、主制御回路91と副制御回路101との間で実行される各コマンドの送受信処理において、各コマンドを副制御回路101が受信する場合に、通常の遊技では発生しえない順序でコマンドを受信した場合に検出されるエラーである。
第1の不利益としての第1のペナルティは、副遊技状態が通常遊技状態である場合に副制御回路101によって実行される通常中処理の通常時前兆ゲーム数抽籤処理(図138のステップS459参照)において、図96(a)〜(c)、図97(a)〜(d)に示す通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルを用いて抽籤させて前兆ゲーム数を付与しないことで、副遊技状態を前兆状態に移行させない不利益を与えるよう構成されている。
第1のペナルティによって、副遊技状態が前兆状態に移行しなくなることにより、副制御回路101は、通常時擬似ボーナス種別抽籤(図138のステップS444参照)によって擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した場合に、前兆状態を実行しないことで、該当籤した擬似ボーナス種別を昇格させることができる擬似ボーナス昇格抽籤処理(図142のステップS480参照)を実行しない、という不利益を遊技者に与えることができる。
第2の不利益としての第2のペナルティは、副遊技状態が前兆状態である場合に副制御回路101によって実行される前兆中処理の擬似ボーナス昇格抽籤処理(図142のステップS480参照)と、副制御状態が擬似ボーナス移行状態である場合に副制御回路101によって実行される擬似ボーナス移行状態処理の擬似ボーナス昇格抽籤処理(図144のステップS515参照)と、において、図48(f)、図49(f)に示す擬似ボーナス昇格抽籤テーブルを用いて抽籤させることで、擬似ボーナスを昇格しない不利益を与えるよう構成されている。
第2のペナルティによって、各擬似ボーナス昇格抽籤処理において当籤している擬似ボーナス状態から遊技者にとってより有利な擬似ボーナス状態に昇格しなくなることにより、副制御回路101は、副遊技状態が前兆状態又は擬似ボーナス移行状態に移行した場合であっても、擬似ボーナス種別が昇格しない、という不利益を遊技者に与えることができる。
第3の不利益としての第3のペナルティは、副遊技状態が通常遊技状態である場合に副制御回路101によって実行される通常中処理の高確移行ゲーム数抽籤処理(図138のステップS462参照)において、図45(a)〜(d)に示す高確移行ゲーム数抽籤テーブルを用いて抽籤させることで、確率状態を高確又は超高確に移行させない不利益を与えるよう構成されている。
第3のペナルティによって、高確移行ゲーム数抽籤処理において確率状態が高確又は超高確に移行しなくなることにより、副制御回路101は、確率状態を低確から移行しないことで、確率状態が高確又は超高確に移行した場合と比べて、通常中擬似ボーナス当籤時ART抽籤(図138のステップS448参照)において、ハズレに当籤する確率が高くなる、という不利益を遊技者に与えることができる。
第4の不利益としての第4のペナルティは、副遊技状態が擬似ボーナス移行状態である場合に副制御回路101によって実行される擬似ボーナス移行状態処理(図144参照)の擬似ボーナス移行役に基づいた演出を実行する処理(図144のステップS510参照)と、擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤(図144のステップS513参照)と、において、図51(e)に示す擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤テーブルを参照することで、押し順ベル役に当籤した場合に実行される8枚ベル役を入賞させる押し順ナビと、擬似ボーナス移行役に当籤した場合に実行される押し順ナビと、を実行しない不利益を与えるよう構成されている。
第4のペナルティによって、擬似ボーナス移行状態において各押し順ナビを実行しなくなることにより、副制御回路101は、8枚ベル役を入賞させないとともに、副遊技状態を擬似ボーナス移行状態から擬似ボーナス状態に移行させない、という不利益を遊技者に与えることができる。
第5の不利益としての第5のペナルティは、副遊技状態が通常遊技状態である場合に副制御回路101によって実行される通常中処理の擬似ボーナス天井カウンタ(後述)に1加算する処理(図138のステップS443参照)を実行しない不利益を与えるよう構成されている。
第5のペナルティによって、擬似ボーナス天井カウンタの値が加算されなくなることにより、副制御回路101は、通常時擬似ボーナス種別抽籤において、必ず擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤する通常時擬似ボーナス抽籤テーブル(図47(d)参照)が参照されるために必要な単位遊技の回数が増加する、という不利益を遊技者に与えることができる。
第6の不利益としての第6のペナルティは、副遊技状態が通常遊技状態である場合に副制御回路101によって実行される通常中処理の通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤処理(図138のステップS448参照)において、必ずART非当籤となる不利益を与えるよう構成されている。
第6のペナルティによって、必ずART非当籤になることにより、副制御回路101は、ペナルティ状態において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した場合であっても、擬似ボーナス状態が終了した後に第1のAT状態に移行しない、という不利益を遊技者に与えることができる。
なお、本実施の形態において、予め定められた複数種類の所定の不利益条件は、押し順ナビが実行されていない状態で、第1停止操作がストップボタン19L以外のストップボタンに実行され、8枚ベル役に入賞した場合と、副制御回路101が、所定のコマンドとして入賞作動コマンドを受信せず、シーケンスエラーが発生した場合と、によって構成されている。
また、上述した各格納領域及び各カウンタは、副制御回路101の所定の領域にそれぞれ設けられている。
[副制御側の各種のデータテーブル]
図38〜図110は、ROMカートリッジ基板86に記憶されている各種のデータテーブルである。なお、図38〜図110に示す各テーブルにおいて、内部当籤役に対応する各項目は、表示された役にも対応している。
<設定変更時通常モード参照テーブル抽籤テーブル>
図38に示す設定変更時通常モード参照テーブル抽籤テーブルは、図136に示す演出内容決定処理において、テーブルを決定する際に参照されるテーブルである。なお、図38には、設定1及び設定6の場合のみ記載しているが、これは例示であり、設定2〜5の場合も同様に各テーブルごとに所定の確率が設定されている。
図38に示すように、設定変更時通常モード参照テーブル抽籤テーブルにおいて、各テーブルの当籤確率には、設定値「1」〜「6」で異なる抽籤値が対応付けられている。
<通常モード参照テーブル>
図39に示す通常モード参照テーブルは、図138、図139に示す通常中処理及び図159に示すART終了時の共通処理において、通常モードを決定する際に参照されるテーブルである。通常モード参照テーブルには、通常モード1〜5に対応付けられた通常モード番号1〜5が格納されている。
図39に示す通常モード参照テーブルにおいて、「擬似ボーナス0〜10回」は、それぞれ擬似ボーナス種別抽籤の当籤時にAT状態に当籤しなかったAT状態非当籤回数を表しており、所定の当籤契機においてAT状態に当籤することで初期化される。
図39に示すように、通常モード番号は、擬似ボーナス種別抽籤のAT状態非当籤回数及び選択されているテーブルから決定される。例えば、電源投入後又はART状態終了後から擬似ボーナス種別抽籤に当籤していない状態、つまり擬似ボーナス種別抽籤の当籤時にAT状態に当籤しなかった回数が0回で、かつテーブルとしてテーブルAが選択されている場合、通常モード参照テーブルに通常モード番号1が格納されていることから、通常モードは、通常モード1に決定される。
また、通常モード参照テーブルは、テーブルA〜Yが選択された場合、AT状態非当籤回数が各テーブルごとに規定された特定の回数(例えば、テーブルAであれば9回、テーブルWであれば4回)となった場合に、通常モード4に決定されるように、通常モード番号4が格納されている。
また、通常モード参照テーブルは、テーブルZが選択された場合、次の擬似ボーナス種別抽籤の当籤時に、通常モード4に決定される場合よりも遊技者にとって有利なAT状態に移行する通常モード5に決定されるように、通常モード番号5が格納されている。
<AT終了時通常モード参照テーブル抽籤テーブル>
図40、図41の各(a)、(b)に示すAT終了時通常モード参照テーブル抽籤テーブルは、図159に示すART終了時の共通処理において、テーブルを決定する際に参照されるテーブルである。
図40、図41の各(a)、(b)に示すように、AT終了時通常モード参照テーブル抽籤テーブルにおいて、各テーブルA〜Zには、前回選択されたテーブルA〜Zで異なる抽籤値が対応付けられている。
<高確移行ゲーム数抽籤テーブル>
図42〜図45の各(a)〜(d)に示す高確移行ゲーム数抽籤テーブルは、図138、図139に示す通常中処理及び図148、図149に示す擬似ボーナス終了時処理において、確率状態を決定する際に参照されるテーブルである。
図42〜図44の各(a)〜(d)に示すように、高確移行ゲーム数抽籤テーブルは、副制御回路101に選択されている通常モード及び確率状態によってそれぞれ異なる高確移行ゲーム数抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、通常モードが通常モード1であり、確率状態が低確である場合には、図42(a)に示す高確移行ゲーム数抽籤テーブルが選択される。
図42〜図44の各(a)〜(d)に示すように、各高確移行ゲーム数抽籤テーブルにおいて、各確率状態及び該確率状態が継続するゲーム数には、内部当籤役ごとに異なる抽籤値が対応付けられており、内部当籤役として「共通ベル」、「弱チェリー」、「強チェリー」、「チャンスリプレイ」及び「チャンス目」に当籤した場合に、確率状態が低確から高確に、高確から超高確に移行しやすく、また超高確が維持されやすい抽籤値となっている。
また、図45(a)〜(d)に示す高確移行ゲーム数抽籤テーブルは、通常ペナルティカウンタ(後述)の値が0ではない場合に、副制御回路101に選択されている確率状態が低確、高確、超高確のいずれであっても参照されるテーブルである。
図45(a)〜(d)に示すように、通常ペナルティカウンタの値が0ではない場合に参照される高確移行ゲーム数抽籤テーブルは、副制御回路101に選択されている通常モードによって異なる高確移行ゲーム数抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。また、図45(a)〜(d)に示すように、通常ペナルティカウンタの値が0ではない場合に参照される高確移行ゲーム数抽籤テーブルは、内部当籤役がいずれである場合にも、「高確当籤なし」が必ず選択されるように抽籤値が割り振られている。
<擬似ボーナス参照テーブル>
図46に示す擬似ボーナス参照テーブルは、図144に示す擬似ボーナス移行状態処理及び図146、図147に示す擬似ボーナス中処理において、実行する各擬似ボーナスの各演出内容が設定されたテーブルである。
図46に示す擬似ボーナス参照テーブルにおいて、第1〜第6の擬似ボーナス状態には、擬似ボーナス種別、擬似ボーナス色種別、擬似ボーナス昇格遊技状態フラグ及び擬似ボーナスナビカウンタの各擬似ボーナス情報がそれぞれ対応付けられている。
擬似ボーナス種別は、後述する副制御回路101による各制御処理において、副制御回路101が、当籤した擬似ボーナス状態を識別するために使用する値であり、擬似ボーナス種別1が第1の擬似ボーナス状態に対応付けられ、擬似ボーナス種別2が第2の擬似ボーナス状態に対応付けられ、擬似ボーナス種別3が第3の擬似ボーナス状態に対応付けられ、擬似ボーナス種別4が第4の擬似ボーナス状態に対応付けられ、擬似ボーナス種別7が第5の擬似ボーナス状態に対応付けられ、擬似ボーナス種別8が第6の擬似ボーナス状態に対応付けられている。
また、擬似ボーナス種別5、6は、それぞれ第1、第2の擬似ボーナス状態に対応付けられているとともに、擬似ボーナス種別5、6が選択された場合に、擬似ボーナス昇格遊技状態が実行されるよう構成されている。
擬似ボーナス種別5、6に第1、第2の擬似ボーナス状態が対応付けられていることから、副制御回路101は、第3の特定演出状態において、擬似ボーナス昇格抽籤(図160のステップS757参照)において、擬似ボーナス種別7に一度も当籤することなく第3の特定演出状態が終了する終了条件(後述)が成立した場合に、副遊技状態を、第1、第2の擬似ボーナス状態に移行するように構成されている。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナス昇格遊技状態において、擬似ボーナス上乗せ状態(後述)への移行が決定されない場合にも、副遊技状態を第1、第2の擬似ボーナス状態に移行にさせるため、多くの恩恵を遊技者に付与することができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。
擬似ボーナス色種別は、副制御回路101が、遊技状態を各擬似ボーナス状態に移行させる場合に、リール表示窓4の中段に表示されうる図柄組合せを識別するために使用される値であり、擬似ボーナス色種別1が「赤BAR−赤BAR−赤BAR」の表示に対応付けられ、擬似ボーナス色種別2が「青BAR−青BAR−青BAR」の表示に対応付けられ、擬似ボーナス色種別3が「赤BAR−赤BAR−青BAR」の表示に対応付けられ、擬似ボーナス色種別4が「青BAR−青BAR−赤BAR」の表示に対応付けられ、擬似ボーナス色種別5が「白BAR−白BAR−白BAR」に対応付けられている。
擬似ボーナス昇格遊技状態フラグは、副制御回路101が、後述する擬似ボーナス昇格遊技状態を実行するか否かを判断するために用いられる値であり、擬似ボーナス昇格遊技状態フラグが1である場合に、擬似ボーナス昇格遊技状態が実行される。
擬似ボーナスナビカウンタは、各擬似ボーナス遊技状態において、8枚ベル役の押し順ナビが実行される回数に対応付けられている。
ここで、第1〜第4の擬似ボーナス状態は、対応付けられた擬似ボーナス色種別から、以下の記載において、第1の擬似ボーナス状態を赤同色擬似ボーナス状態、第2の擬似ボーナス状態を青同色擬似ボーナス状態、第3の擬似ボーナス状態を赤異色擬似ボーナス状態、第4の擬似ボーナス状態を青異色擬似ボーナス状態とも記載する。また、第5の擬似ボーナス状態は、擬似ボーナス色種別が1であるが、後述する擬似ボーナス中処理(図146、図147参照)の擬似ボーナス中ART抽籤(図57〜図59の各(a)、(b)参照)において、擬似ボーナス移行図柄(後述)が表示された場合に、AT状態のセット数を上乗せする内容を有するAT当籤番号に当籤する確率が高い擬似ボーナス中ART抽籤テーブル(図59(a)、(b)参照)が参照されることから、本実施の形態における擬似特別遊技上乗せ状態を構成するとともに、以下の記載において、第5の擬似ボーナス状態を擬似ボーナス上乗せ状態とも記載する。また、第6の擬似ボーナス状態は、対応付けられた擬似ボーナスナビカウンタから、以下の記載において、特別擬似ボーナス状態とも記載する。
<通常時擬似ボーナス抽籤テーブル>
図47(a)〜(d)に示す通常時擬似ボーナス抽籤テーブルは、図138、図139に示す通常中処理において、擬似ボーナス種別抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図47(a)〜(c)に示すように、通常時擬似ボーナス抽籤テーブルは、副制御回路101に選択されている確率状態によってそれぞれ異なる通常時擬似ボーナス抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、確率状態が低確である場合には、図47(a)に示す通常時擬似ボーナス抽籤テーブルが選択される。
また、図47(d)に示す通常時擬似ボーナス抽籤テーブルは、擬似ボーナス天井カウンタ(後述)が所定の値となった場合に選択されるテーブルであり、「BARハズレ」、「BAR揃い」、「上乗せBAR」以外の内部当籤役に当籤した場合に、必ず第1〜第4又は第6の擬似ボーナス状態に当籤するように、各擬似ボーナス種別の当籤確率が設定されている。
各通常時擬似ボーナス抽籤テーブルにおいて、各擬似ボーナス種別には、内部当籤役ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。図47(c)に示すように、確率状態が超高確の場合に選択される通常時擬似ボーナス抽籤テーブルは、確率状態が低確又は高確の時に選択される図47(a)、(b)に示す通常時擬似ボーナス抽籤テーブルと比べて、各擬似ボーナス種別の当籤確率が高く設定されている。
<擬似ボーナス昇格抽籤テーブル> 図48、図49の各(a)〜(f)に示す擬似ボーナス昇格抽籤テーブルは、図142に示す前兆中処理、図144に示す擬似ボーナス移行状態処理、図152、図153に示す第1のAT状態中処理、図154〜図156に示す第2のAT状態中処理及び図160に示す擬似ボーナス昇格遊技状態中処理において、擬似ボーナス昇格抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。ここで、昇格抽籤とは、現在当籤している擬似ボーナス状態を、遊技者にとってより有利な擬似ボーナス状態に昇格させるか否かを抽籤により決定する処理である。
図48、図49の各(a)〜(e)に示すように、擬似ボーナス昇格抽籤テーブルは、副制御回路101が実行する各制御処理及び現在当籤している擬似ボーナス状態の擬似ボーナス色種別によってそれぞれ異なる擬似ボーナス昇格抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、副制御回路101が前兆中出玉抽籤処理を実行し、かつ現在当籤している擬似ボーナス状態の擬似ボーナス色種別が、擬似ボーナス確定画面演出において同色の図柄組合せが表示されうる擬似ボーナス色種別1、2である場合は、図48(a)に示す擬似ボーナス昇格抽籤テーブルが選択される。
各擬似ボーナス昇格抽籤テーブルにおいて、昇格しうる各擬似ボーナス状態には、内部当籤役ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。図48(a)〜(e)に示すように、擬似ボーナス色種別が擬似ボーナス色種別1、2の場合に選択される擬似ボーナス昇格抽籤テーブルは、抽籤値が擬似ボーナス種別5〜7の擬似ボーナス状態に対応付けられている。また、図49(a)〜(e)に示すように、擬似ボーナス色種別が擬似ボーナス色種別3、4の場合に選択される擬似ボーナス昇格抽籤テーブルは、抽籤値が擬似ボーナス種別1、2の擬似ボーナス状態に対応付けられている。
また、図48、図49の各(f)に示す擬似ボーナス昇格抽籤テーブルは、通常ペナルティカウンタ(後述)の値が0ではない場合及び擬似ボーナスペナルティカウンタ(後述)の値が0ではない場合に、副制御回路101が実行する各制御処理がいずれである場合にも参照されるテーブルである。
図48、図49の各(f)に示すように、通常ペナルティカウンタの値が0ではない場合及び擬似ボーナスペナルティカウンタの値が0ではない場合に参照される擬似ボーナス昇格抽籤テーブルは、現在当籤している擬似ボーナス状態の擬似ボーナス色種別によって異なる擬似ボーナス昇格抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。
また、図48、図49の各(f)に示すように、通常ペナルティカウンタの値が0ではない場合及び擬似ボーナスペナルティカウンタの値が0ではない場合に参照される擬似ボーナス昇格抽籤テーブルは、内部当籤役がいずれである場合にも、「移行なし」が必ず選択されるように抽籤値が割り振られている。
このように、本実施の形態において、パチスロ機1は、遊技状態が擬似ボーナス状態に移動する場合に、異なる図柄の図柄組合せが表示されうる擬似ボーナス状態と比して、同じ図柄の図柄組合せが表示されうる擬似ボーナス状態の方が、より遊技者にとって有利になるよう構成されている。
<擬似ボーナス確定画面演出ナビ抽籤テーブル>
図50、図51の各(a)〜(e)に示す擬似ボーナス確定画面演出ナビ抽籤テーブルは、図144に示す擬似ボーナス移行状態処理において、遊技状態を擬似ボーナス状態に移行させるために実行される押し順ナビを決定する場合に参照されるテーブルである。
図50、図51の各(a)〜(e)に示すように、擬似ボーナス確定画面演出ナビ抽籤テーブルは、当籤している擬似ボーナス状態の擬似ボーナス種別及び主制御回路91によって管理されている演出遊技状態によってそれぞれ異なる擬似ボーナス確定画面演出ナビ抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。
図50(a)、(c)、(e)、図51(b)に示すように、演出遊技状態が演出遊技状態0の場合に選択される擬似ボーナス確定画面演出ナビ抽籤テーブルは、各通常リプレイ及び各押し順ベルに当籤した場合に、内部当籤役が通常リプレイであれば当籤している擬似ボーナス状態の擬似ボーナス色種別に対応する図柄である擬似特別遊技状態移行図柄をリール表示窓4の中段に表示させうる押し順ナビ(例えば、擬似ボーナス色種別が擬似ボーナス色種別1の場合は、「赤BAR−赤BAR−赤BAR」がリール表示窓4の中段に揃いうる「中−右−左」)を実行し、内部当籤役が押し順ベルであれば8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行するよう構成されている。
また、図50(b)、(d)、図51(a)、(c)に示すように、演出遊技状態が演出遊技状態1の場合に選択される擬似ボーナス確定画面演出ナビ抽籤テーブルは、各通常リプレイに当籤した場合に、各通常リプレイにおいて当籤している擬似ボーナス状態の擬似ボーナス色種別に対応する図柄をリール表示窓4の中段に表示させうる押し順ナビを実行し、押し順ベルに入賞した場合に、押し順ナビを実行しないよう構成されている。
これにより、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナス状態に当籤し、擬似ボーナス移行状態処理を副制御回路101が実行する場合に、演出遊技状態が演出遊技状態0であれば、押し順ベルの当籤時に押し順ナビを実行し8枚ベル役を入賞させることで、主制御回路91に演出遊技状態を演出遊技状態0から演出遊技状態1に移行させることができる。また、パチスロ機1は、演出遊技状態が演出遊技状態1であれば、押し順ベルの押し順ナビを実行しないことにより、主制御回路91が演出遊技状態を演出遊技状態1から演出遊技状態2に移行させることを防ぐことができる。
図51(d)に示すように、演出遊技状態が演出遊技状態2〜4の場合に選択される擬似ボーナス確定画面演出ナビ抽籤テーブルは、当籤している擬似ボーナス色種別に関わらず、通常リプレイ及び押し順ベルに当籤した場合に、押し順ナビを実行しないよう構成されている。
これにより、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナス移行状態処理を副制御回路101が実行する場合に、演出遊技状態が演出遊技状態2〜4である場合に、押し順ナビを実行しないことで、押し順ベル当籤時に1枚ベル役を入賞させることで、主制御回路91に演出遊技状態を演出遊技状態2〜4から演出遊技状態0に移行させることができる。
図51(e)は、通常ペナルティカウンタ(後述)の値が0ではない場合に、当籤している擬似ボーナス状態の擬似ボーナス色種別及び演出遊技状態にかかわらず選択される擬似ボーナス確定画面演出ナビ抽籤テーブルであり、通常リプレイ及び押し順ベルに当籤した場合に、押し順ナビを実行しないよう構成されている。
<ART参照テーブル>
図52に示すART参照テーブルは、図141に示すART抽籤後の共通処理において、セットされるAT状態の各演出内容が設定されたテーブルである。
図52に示すように、ART参照テーブルにおいて、各AT当籤番号には、AT状態の当否に係る「ART当否」と、第2のAT状態終了後に第1のAT状態に遊技状態が移行される確率である継続確率としてのループ率に係る「ループ参照」と、1セットのAT状態が継続して実行される回数である継続回数としてのセット数に係る「ARTセット数」と、後述する特別モードのうち特別モード6が特別モードとしてセットされる回数に係る「特別モード6セット数」と、に関する情報が対応付けられている。また、図52に示すART内容は、各AT当籤番号に対応付けられた情報の内容を示すものである。
ここで、副制御回路101は、ART抽籤によって各AT当籤番号に当籤した場合、該当籤したAT当籤番号に対応付けられたART当否、ループ参照、ARTセット数及び特別モード6セット数に係る情報を、それぞれ所定の領域に格納するよう構成されている。例えば、ART当否は、ART当否格納領域に格納され、特別モード6セット数は、特別モード6ストックカウンタに格納される。
図52に示すように、AT当籤番号1は、ART当否、ループ参照、ARTセット数及び特別モード6セット数のいずれもハズレとなる「0」に対応付けられていることから、ART内容が「ハズレ」となっている。
AT当籤番号2〜6は、ART当否として、AT状態の当籤となる「1」に対応付けられ、ループ参照として、それぞれループ率が異なる「1」〜「5」に対応付けられていることから、ART内容が「ループA」〜「ループE」となっている。
ここで、ループ参照1〜5は、それぞれ25%、33%、50%、66%、80%のループ率に設定されており、第2のAT状態終了後に、選択されているループ率に基づいて第1のAT状態に遊技状態を移行させることで、AT状態を継続させるか否かの抽籤が実行される。
また、ループ参照は、ループ参照ストックテーブルに格納される。ここで、ループ参照ストックテーブルは、ART抽籤によってループ参照1〜5に対応付けられたAT当籤番号に当籤した場合に、該当籤したAT当籤番号に対応付いているループ参照がループ参照ストックテーブルの末尾に格納されるとともに、ループ参照ストックテーブルの先頭に格納されているループ参照が、各制御処理において参照するループ率としてセットされるテーブルである。
AT当籤番号7〜10は、ARTセット数として、それぞれ「1」〜「3」、「5」に対応付けられていることから、ART内容が「1set」〜「3set」、「5set」となっている。
ここで、ARTセット数「1」〜「3」、「5」は、それぞれ1〜3セット、5セットのAT状態のセット数に対応付けられている。また、AT当籤番号7〜10は、ART当否として、AT状態に当籤しない「0」に対応付けられている。
このため、副制御回路101は、ART当否として「1」に対応付けられたAT当籤番号に当籤しAT状態を実行した場合に、AT当籤番号7〜10に当籤した場合に決定されたセット数分のAT状態を実行するべく、AT当籤番号7〜10に当籤した場合に、ARTセット数に対応するAT状態のセット数を、副制御回路101のうちのサブRAM103の所定の領域に設けられたループストックテーブルにセット数を加算し、セット数をストックするよう構成されている。
AT当籤番号11、12は、特別モード6セット数として、それぞれ「1」、「2」に対応付けられていることから、ART内容が「特別モード6 1set」「特別モード6 2set」となっている。
ここで、特別モード6セット数「1」、「2」は、それぞれ1、2セットの特別モード6のセット数に対応付けられている。
AT当籤番号13〜21は、上述したAT当籤番号2〜12がそれぞれ有する内容を複数有していることから、各AT当籤番号13〜21が有する内容に合わせて、ART内容が「1set+特別モード6 1set」、「ループD+1set」、「ループE+1set」、「ループD+3set」、「ループE+3set」、「ループD+特別モード6 1set」、「ループE+特別モード6 1set」、「ループD+特別モード6 2set」、「ループE+特別モード6 2set」となっている。
ここで、AT当籤番号14〜17は、ループ率及びAT状態のセット数については対応付けられているものの、ART当否として、AT状態に当籤しない「0」に対応付けられている。このため、副制御回路101は、ART当否として「1」に対応付けられたAT当籤番号に当籤しAT状態を実行した場合に、AT当籤番号14〜17に当籤した場合に決定されたセット数分のAT状態を実行し、該決定されたセット数のAT状態の実行後に、AT当籤番号14〜17に当籤した場合に決定されたループ率に基づき、AT状態を継続させるか否かの抽籤を実行する。
このように、サブRAM103は、ループ参照ストックテーブルにループ率をストックし、ループストックテーブルにセット数をストックする。
なお、以下の記載において、「ART内容に当籤する」とは、該当籤したART内容を有するAT当籤番号に当籤したことを表している。
<通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル>
図53〜図55の各(a)〜(c)に示す特定演出状態抽籤テーブルとしての通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、図138、図139に示す通常中処理において、擬似ボーナス種別抽籤の当籤時にART抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図53〜図55の各(a)〜(c)に示すように、通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、副制御回路101に選択されている通常モード及び確率状態によってそれぞれ異なる通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、通常モードが通常モード1であり、確率状態が低確である場合には、図53(a)に示す通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルが選択される。
図53〜図55の各(a)〜(c)に示すように、各通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルにおいて、各ART内容には、当籤した擬似ボーナス状態ごとに抽籤値が対応付けられている。
また、図55(a)〜(c)に示すように、確率状態が超高確の場合に選択される通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、確率状態が低確又は高確の時に選択される図53、図54の各(a)〜(c)に示す通常時擬似ボーナス状態当籤時ART抽籤テーブルと比べて、ART内容「ループB」〜「ループE」の当籤確率が高く設定されている。
ここで、各ART内容に当籤した場合に、副制御回路101は、図52に示すART参照テーブルを参照して、当籤したART内容のART当否がAT状態の当籤となる「1」に対応付けられているか否かを判断し、AT状態に当籤したか否かを判断する。なお、以下の記載において、ART抽籤を実行する場合、副制御回路101は、各テーブルに規定された抽籤値に基づいてART内容を決定し、ART参照テーブルを参照して、決定したART内容に対応付けられたART当否に係る情報を参照し、AT状態の当籤の有無を判断する。
<擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル>
図56に示す擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、図144に示す擬似ボーナス移行状態処理において、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス抽籤の当籤時にART抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図56に示すように、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル
において、各ART内容には、当籤した擬似ボーナス状態ごとに抽籤値が対応付けられている。
<擬似ボーナス中ART抽籤テーブル>
図57〜図59の各(a)、(b)に示す擬似ボーナス中ART抽籤テーブルは、図146、図147に示す擬似ボーナス中処理において、ART抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図57〜図59の各(a)、(b)に示すように、擬似ボーナス中ART抽籤テーブルは、ART当否及び実行されている擬似ボーナス状態によってそれぞれ異なる擬似ボーナス中ART抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、ART当否が「0」、つまりAT状態に非当籤の状態で、かつ擬似ボーナス状態が第1、第2の擬似ボーナス状態、つまり擬似ボーナス確定画面演出において「赤BAR−赤BAR−赤BAR」又は「青BAR−青BAR−青BAR」が表示されうる擬似ボーナス状態が実行されている場合には、図57(a)に示す擬似ボーナス中ART抽籤テーブルが選択される。
図57〜図59の各(a)、(b)に示すように、各擬似ボーナス中ART抽籤テーブルにおいて、各ART内容には、内部当籤役ごとに抽籤値が対応付けられている。図57〜図59の各(a)に示すように、ART当否が「0」である場合に選択される擬似ボーナス中ART抽籤テーブルは、内部当籤役として「共通ベル」、「弱チェリー」、「強チェリー」、「チャンスリプレイ」及び「チャンス目」に当籤した場合に、ART当否が「1」であるART内容「ループB」〜「ループE」の抽籤値が高くなっている。また、図57〜図59の各(b)に示すように、ART当否が「1」である場合に選択される擬似ボーナス中ART抽籤テーブルは、内部当籤役として「共通ベル」、「弱チェリー」、「強チェリー」、「チャンスリプレイ」及び「チャンス目」に当籤した場合に、ART当否が「0」であり、かつAT状態を1セットストックするART内容「1set」の抽籤値が高くなっている。
図57〜図59の各(a)、(b)に示すように、本実施の形態において、副制御回路101のうちの各種制御処理を実行するサブCPU102は、擬似ボーナス種別として同色移行図柄が入賞しうる擬似ボーナス種別1、2に当籤した場合には、擬似ボーナス種別として異色移行図柄が入賞しうる擬似ボーナス種別3、4に当籤した場合よりも、ART当否がAT状態当籤に対応付けられたAT当籤番号に当籤しやすいよう構成されている。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、AT状態の当籤確率に、同色移行図柄の場合と異色移行図柄の場合とで差を設けることができるため、遊技性により変化を持たせることができる。
<ARTナビ抽籤テーブル>
図60(a)、(b)に示すARTナビ抽籤テーブルは、図152、図153に示す第1のAT状態中処理、図154〜図156に示す第2のAT状態中処理及び図160に示す擬似ボーナス昇格遊技状態において、押し順ベルの当籤時に押し順ナビを決定する場合に参照されるテーブルである。
図60(a)、(b)に示すように、ARTナビ抽籤テーブルは、主制御回路91によって管理されている演出遊技状態によってそれぞれ異なるARTナビ抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。
図60(a)に示すように、演出遊技状態が演出遊技状態2〜4の場合に選択されるARTナビ抽籤テーブルは、各押し順ベルに当籤した場合に、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行するよう構成されている。
また、図60(b)に示すように、演出遊技状態が演出遊技状態0、1の場合に選択されるARTナビ抽籤テーブルは、各押し順ベルに当籤した場合に、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行するよう構成されている。
これにより、本実施の形態に係るパチスロ機1は、AT状態又は擬似ボーナス昇格遊技状態を副制御回路101が実行する場合に、演出遊技状態が演出遊技状態0、1であれば、押し順ベルの当籤時に押し順ナビを実行し8枚ベル役を入賞させることで、主制御回路91に演出遊技状態を演出遊技状態0、1から演出遊技状態2〜4に移行させることができる。
<特別テーブル抽籤テーブル>
図61に示す特別テーブル抽籤テーブルは、図150、図151に示す第1のAT状態開始前処理において、特別テーブルを決定する際に参照されるテーブルである。
図61に示すように、設定変更時通常モード参照テーブル抽籤テーブルにおいて、各テーブルの当籤確率には、設定値「1」〜「6」で異なる抽籤値が対応付けられている。
ここで、特別テーブルは、特別テーブル1〜50から構成されている。また、各特別テーブルは、それぞれ特別テーブル情報0〜24から構成されたテーブルであり、特別モードを決定する際に用いられる特別モードテーブルを決定する場合に、特別テーブルと、特別テーブル情報と、が用いられる。また、各特別テーブル情報は、特別モードが設定されていない場合に第1のAT状態開始前処理において初期化され、AT状態が継続することにより選択される現在選択されている特別テーブル情報の番号に1加算された特別テーブル情報が、次回の第1のAT状態開始前処理において用いられる。
<特別モードテーブル参照テーブル>
図62に示す特別モードテーブル参照テーブルは、図150、図151に示す第1のAT状態開始前処理において、特別モードテーブルを決定する際に参照されるテーブルである。
図62に示すように、特別モードテーブルは、副制御回路101に選択されている特別テーブル及び特別テーブル情報から決定される。例えば、特別テーブルとして特別テーブル1が選択され、かつ特別テーブル情報として特別テーブル情報0が選択されている場合には、特別モードテーブルは、特別モードテーブル11に決定される。
ここで、特別モードテーブルは、特別モードテーブル1〜17から構成されたテーブルであり、図150、図151に示す第1のAT状態開始前処理において、特別モードを決定する場合に用いられる。
<第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブル>
図63(a)、(b)に示す第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブルは、図150、図151に示す第1のAT状態開始前処理において、ART抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図63(a)、(b)に示すように、第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブルは、副制御回路101の所定の領域に格納されている第1のAT状態ゲーム数抽籤状態において選択されているフラグによってそれぞれ異なる第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。
図63(a)に示す第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブルは、AT状態フラグとして通常時フラグ又は第2のAT状態中擬似ボーナス状態継続時フラグの選択されている場合に参照される。また、図63(b)に示す第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブルは、AT状態フラグとして第1のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグが選択されている場合に参照される。
図63(a)、(b)に示すように、第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブルにおいて、ART内容「ハズレ」、「特別モード6 3set」及び「特別モード6 5set」の当籤確率には、特別モードテーブル1〜17ごとに抽籤値が対応付けられている。
<第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤テーブル>
図64〜図72の各(a)〜(c)に示す第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤テーブルは、図150、図151に示す第1のAT状態開始前処理において、特別モードを決定する場合に参照されるテーブルである。
図64〜図72の各(a)〜(c)に示すように、第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤テーブルは、副制御回路101に選択されている特別モード及び副制御回路101の所定の領域に格納されている特別モード抽籤状態において選択されているフラグによってそれぞれ異なる第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、特別モードとして特別モード1が選択され、AT状態フラグとして通常時フラグが選択されている場合には、図64(a)に示す第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤テーブルが選択される。
図64〜図72の各(a)〜(c)に示すように、第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤テーブルにおいて、各特別モードの当籤確率には、特別モードテーブル1〜17で異なる抽籤値が対応付けられている。
<第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブル>
図73(a)、(b)に示す第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、図152、図153に示す第1のAT状態中処理において、擬似ボーナス種別抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図73(a)、(b)に示すように、第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、副制御回路101に選択されているAT中確率状態によってそれぞれ異なる第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、AT中確率状態が同色通常である場合には、図73(a)に示す第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルが選択される。
各第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルにおいて、各擬似ボーナス種別には、内部当籤役ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。図73(b)に示すように、AT中確率状態が同色高確の場合に選択される第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、AT中確率状態が同色通常の時に選択される図73(a)に示す第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルと比べて、擬似ボーナス確定画面演出において同色の図柄組合せが表示されうる擬似ボーナス色種別1、2の擬似ボーナス種別の当籤確率が高く、かつ擬似ボーナス確定画面演出において異色の図柄組合せが表示されうる擬似ボーナス色種別3、4の擬似ボーナス種別の当籤確率が低く設定されている。
<第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブル>
図74〜図83の各(a)、(b)に示す第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、図154〜図156に示す第2のAT状態中処理において、擬似ボーナス種別抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図74〜図83の各(a)、(b)に示すように、第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、副制御回路101に選択されている特別モード及びAT中確率状態によってそれぞれ異なる第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、特別モードが特別モード1であり、かつAT中確率状態が同色通常である場合には、図74(a)に示す第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルが選択される。
各第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルにおいて、各擬似ボーナス種別には、内部当籤役ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。図74〜図83(b)に示すように、各AT中確率状態が同色高確の場合に選択される第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、AT中確率状態が同色通常の時に選択される図74〜図83(a)に示す第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルと比べて、擬似ボーナス確定画面演出において同色の図柄組合せが表示されうる擬似ボーナス色種別1、2の擬似ボーナス種別の当籤確率が高く、かつ擬似ボーナス確定画面演出において異色の図柄組合せが表示されうる擬似ボーナス色種別3、4の擬似ボーナス種別の当籤確率が低く設定されている。
また、図74〜図83(b)に示すように、各AT中確率状態が同色高確の場合に選択される第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、AT中確率状態が同色通常の時に選択される図74〜図83(a)に示す第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルと比べて、擬似ボーナス種別5、6の当籤確率が高く設定されている。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、AT状態において、液晶表示装置11の図柄表示領域に表示されるリプレイ図柄の図柄組合せによって、擬似ボーナス昇格遊技状態への移行しやすさが示唆されるため、遊技者にAT状態における入賞役に興味を持たせることができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。
また、図75(a)、(b)、図78(a)、(b)、図79(a)、(b)、図81(a)、(b)に示すように、特別モードとして特別モード2が選択されている場合に選択される第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、他の第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルと比べて、内部当籤役として「チャンスリプレイ」に当籤した場合における各擬似ボーナス種別の当籤確率が高く設定されている。
また、図76(a)、(b)、図78(a)、(b)、図80(a)、(b)、図81(a)、(b)に示すように、特別モードとして特別モード3が選択されている場合に選択される第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、他の第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルと比べて、内部当籤役として「共通ベル」に当籤した場合における各擬似ボーナス種別の当籤確率が高く設定されている。
また、図77(a)、(b)、図79(a)、(b)、図80(a)、(b)、図81(a)、(b)に示すように、特別モードとして特別モード4が選択されている場合に選択される第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、他の第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルと比べて、内部当籤役として「弱チェリー」及び「強チェリー」に当籤した場合における各擬似ボーナス種別の当籤確率が高く設定されている。
また、図82(a)、(b)、図83(a)、(b)に示すように、特別モードとして特別モード5、6が選択されている場合に選択される第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルは、他の第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルと比べて、内部当籤役として「チャンスリプレイ」、「共通ベル」、「弱チェリー」及び「強チェリー」に当籤した場合における各擬似ボーナス種別の当籤確率が高く設定されている。
<AT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル>
図84、図85の各(a)、(b)に示すAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、図152、図153に示す第1のAT状態中処理及び図154〜図156に示す第2のAT状態中処理において、擬似ボーナス種別抽籤において当籤した場合に実行されるART抽籤の際に参照されるテーブルである。
図84、図85の各(a)、(b)に示すように、AT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、実行中のAT状態及び副遊技回路101に選択されている特別モードによってそれぞれ異なるAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。
図84(a)、図85(a)に示すAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、第1のAT状態が実行されている場合に参照され、特別モード6が選択されている場合に、図85(a)が参照される。また、図84(b)、図85(b)に示すAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、第2のAT状態が実行されている場合に参照され、特別モード6が選択されている場合に、図85(b)が参照される。
図84、図85の各(a)、(b)に示すように、AT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルにおいて、ART内容「ハズレ」、「1set」、「特別モード6 1set」、「ループD+特別モード6 3set」、「ループE+特別モード6 3set」、「ループD+特別モード6 5set」及び「ループE+特別モード6 5set」の当籤確率には、当籤した擬似ボーナス状態ごとに抽籤値が対応付けられている。
<ARTループ抽籤テーブル>
図86(a)〜(g)に示すARTループ抽籤テーブルは、図150、図151に示す第1のAT状態開始前処理において、第2のAT状態終了後に遊技状態を第1のAT状態に移行させることでAT状態を継続するか否かを抽籤するARTループ抽籤を実行する際に参照されるテーブルである。
図86(a)〜(g)に示すように、ARTループ抽籤テーブルは、副制御回路101が制御する各制御情報によってそれぞれ異なるARTループ抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。
図86(a)に示すARTループ抽籤テーブルは、図86(b)〜(g)に示すART抽籤テーブルが選択される条件が満たされていない場合に選択されるARTループ抽籤テーブルである。各AT継続種別の当籤確率には、ART抽籤によって決定されたループ率ごとに抽籤値が対応付けられている。例えば、ART抽籤において当籤したART内容が25%の確率でAT状態が継続するループAである場合には、25%の確率で継続又は特殊継続に当籤するよう構成されている。
図86(b)に示すART抽籤テーブルは、副制御回路101の所定の領域にAT状態がストックされている場合に選択されるARTループ抽籤テーブルである。各AT継続種別の当籤確率には、ART抽籤によって決定されたART内容にかかわらず必ず継続又は特殊継続に当籤するように抽籤値が対応付けられている。
図86(c)に示すART抽籤テーブルは、特別モードとして特別モード6が選択されている場合に選択されるARTループ抽籤テーブルである。各AT継続種別の当籤確率には、ART抽籤によって決定されたART内容にかかわらず必ず継続又は特殊継続に当籤するように抽籤値が対応付けられている。
図86(d)に示すART抽籤テーブルは、ループ抽籤状態として第1のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグが選択されている場合に選択されるARTループ抽籤テーブルである。各AT継続種別の当籤確率には、ART抽籤によって決定されたART内容にかかわらず必ず継続又は特殊継続に当籤するように抽籤値が対応付けられている。
図86(e)に示すART抽籤テーブルは、ループ抽籤状態として第1のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグが選択され、かつ前回のARTループ抽籤において特殊継続に当籤した場合に選択されるARTループ抽籤テーブルである。各AT継続種別の当籤確率には、ART抽籤によって決定されたART内容にかかわらず必ず特殊継続に当籤するように抽籤値が対応付けられている。
図86(f)に示すART抽籤テーブルは、ループ抽籤状態として第3のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグが選択されている場合に選択されるARTループ抽籤テーブルである。各AT継続種別の当籤確率には、ART抽籤によって決定されたART内容にかかわらず必ず継続又は特殊継続に当籤するように抽籤値が対応付けられている。
図86(g)に示すART抽籤テーブルは、ループ抽籤状態として第2のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグが選択され、かつ前回のARTループ抽籤において特殊継続に当籤した場合に選択されるARTループ抽籤テーブルである。各AT継続種別の当籤確率には、ART抽籤によって決定されたART内容にかかわらず必ず継続又は特殊継続に当籤するように抽籤値が対応付けられている。
<特殊継続時特別モード移行抽籤テーブル>
図87に示す特殊継続時特別モード移行抽籤テーブルは、図157に示す第2のAT状態初回処理において、特別モードを決定する場合に参照されるテーブルである。
図87に示すように、特殊継続時特別モード移行抽籤テーブルにおいて、特別モードには、現在選択されている特別モードごとに異なる抽籤値が対応付けられており、第2のAT状態初回処理における特別モード移行抽籤によって、現在選択されている特別モードと同じ特別モード又は現在選択されている特別モードと比べて遊技者にとって有利な特別モードに移行されるよう抽籤値が設定されている。
<特殊条件成立時ART抽籤テーブル>
図88に示す特殊条件成立時ART抽籤テーブルは、図158に示す第2のAT状態終了時処理において、ART抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図88に示すように、特殊条件成立時ART抽籤テーブルにおいて、各ART内容ごとに抽籤値が対応付けられている。
<擬似ボーナス上乗せ状態実行時ART抽籤テーブル>
図89に示す擬似ボーナス上乗せ状態実行時ART抽籤テーブルは、図148、図149に示す擬似ボーナス状態終了時処理において、ART抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図89に示すように、擬似ボーナス上乗せ状態実行時ART抽籤テーブルにおいて、各ART内容には、副制御回路101の所定の領域に格納されている擬似ボーナス中上乗せカウンタ(後述)の値によって、それぞれ異なる抽籤値が対応付けられている。
<通常時前兆ゲーム数抽籤テーブル>
図90〜図97に示す通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルは、図138、図139に示す通常中処理において、前兆状態が実行される遊技回数を決定する場合に参照されるテーブルである。
図90〜図95に示すように、通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルは、擬似ボーナス状態の当否、擬似ボーナス状態当籤時におけるAT状態の当否、副制御回路101に選択されている通常モード及び確率状態によってそれぞれ異なる通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、擬似ボーナス状態に当籤しておらず、通常モードが通常モード1で、かつ確率状態が低確である場合には、図90(a)に示す通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルが選択される。
各通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルにおいて、前兆状態が実行される回数である各前兆ゲーム数には、内部当籤役ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。図94、図95に示すように、確率状態が超高確の場合に選択される通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルは、確率状態が低確又は高確の時に選択される図90〜図93に示す通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルと比べて、遊技回数の多い各前兆ゲーム数の当籤確率が高く設定されている。
ここで、図96(a)〜(c)、図97(a)〜(d)に示す通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルは、通常ペナルティカウンタ(後述)の値が0ではない場合に、副制御回路101に選択されている確率状態が低確、高確、超高確のいずれであっても参照されるテーブルである。
図96(a)〜(c)、図97(a)〜(d)に示すように、通常ペナルティカウンタの値が0ではない場合に参照される通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルは、擬似ボーナス状態の当否、擬似ボーナス状態当籤時におけるAT状態の当否及び副制御回路101に選択されている通常モードによって異なる通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。
また、図96(a)〜(c)、図97(a)〜(d)に示すように、通常ペナルティカウンタの値が0ではない場合に参照される通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルは、内部当籤役がいずれである場合にも、「前兆なし」が必ず選択されるよう抽籤値が割り振られている。
<第1のAT状態ゲーム数抽籤テーブル>
図98に示す第1のAT状態ゲーム数抽籤テーブルは、図150、図151に示す第1のAT状態開始前処理において、第1のAT状態での遊技回数としての第1のAT状態ゲーム数を決定する場合に参照されるテーブルである。
図98に示すように、第1のAT状態ゲーム数抽籤テーブルにおいて、第1のAT状態が実行される回数である各第1のAT状態ゲーム数には、副制御回路101に選択されているAT状態フラグごとに抽籤値が対応付けられている。
<第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤テーブル>
図99(a)、(b)に示す第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、図146、図147に示す擬似ボーナス中処理において、第1のAT状態ゲーム数を追加する上乗せ抽籤を実行する場合に参照されるテーブルである。
図99(a)、(b)に示すように、第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、擬似ボーナス中ART抽籤におけるセット数をストックするAT当籤番号の当籤の有無によって異なる第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。
図99(a)に示すAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルは、似ボーナス中ART抽籤におけるセット数をストックするAT当籤番号に当籤しなかった場合に参照される。また、図99(b)に示す第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、似ボーナス中ART抽籤におけるセット数をストックするAT当籤番号に当籤した場合に参照される。
図99(a)、(b)に示すように、第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤テーブルにおいて、各上乗せされる第1のAT状態ゲーム数には、内部当籤役ごとに抽籤値が対応付けられており、内部当籤役として「共通ベル」、「弱チェリー」、「強チェリー」、「チャンスリプレイ」及び「チャンス目」に当籤した場合に、第1のAT状態ゲーム数の上乗せが実行されうる抽籤値となっている。
<第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブル>
図100〜図105に示す第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブルは、図157に示す第2のAT状態初回処理において、第2のAT状態での遊技回数としての第2のAT状態ゲーム数を決定する場合に参照されるテーブルである。
図100〜図105に示すように、第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブルは、副制御回路101に選択されているAT継続種別及び特別モードによってそれぞれ異なる第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、AT継続種別が否継続であり、かつ特別モードが特別モード1〜5からいずれか1つが選択されている場合には、図100に示す第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブルが選択される。
図100〜図105に示すように、第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブルにおいて、第2のAT状態が実行される回数である各第2のAT状態ゲーム数には、ART抽籤によって決定されたループ率ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。図103〜図105に示すように、特別モードが複数選択されている場合に選択される第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブルは、特別モードが1つ選択されている場合に選択される図100〜図102に示す第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブルと比べて、遊技回数の多い各第2のAT状態ゲーム数の当籤確率が高く設定されている。
<第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブル>
図106、図107の各(a)〜(c)に示す第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルは、遊技者が第1の擬似ボーナス選択演出を選択した場合に、図162に示す入賞作動コマンド受信時処理において、いずれの告知タイミングでART当否が当籤であるかを告知するか決定する場合に参照されるテーブルである。
図106、図107の各(a)〜(c)に示すように、第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルは、当籤しているAT状態のループ率によってそれぞれ異なる第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、当籤しているAT状態のループ率がループAである場合には、図106(b)に示す第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルが選択される。
図106、図107の各(a)〜(c)に示すように、第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルにおいて、各告知タイミングには、主制御回路91によって選択されている設定値ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。
ここで、ART当否が当籤である場合に選択される各第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルは、抽籤の結果当籤した告知タイミングによって、主制御回路91によって選択されている設定値がいずれであるかを示唆できるよう構成されている。例えば、告知タイミング3は、設定値が奇数の設定「1」、設定「3」、設定「5」が選択されている場合に当籤する確率が高く構成されている。
<第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブル>
図108、図109の各(a)〜(c)に示す第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルは、遊技者が第2の擬似ボーナス選択演出を選択した場合に、図162に示す入賞作動コマンド受信時処理において、いずれの告知タイミングでART当否が当籤であるかを告知するか決定する場合に参照されるテーブルである。
図108、図109の各(a)〜(c)に示すように、第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルは、主制御回路91によって選択されている設定値によってそれぞれ異なる第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルが選択されるよう構成されている。例えば、主制御回路91が選択している設定値が設定「1」である場合には、図108(a)に示す第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルが選択される。
図108、図109の各(a)〜(c)に示すように、第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルにおいて、各告知タイミングには、当籤しているAT状態のループ率によって選択されている設定値ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。
ここで、各第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルは、抽籤の結果当籤した告知タイミングによって、当籤しているAT状態のループ率がいずれであるかを示唆できるよう構成されている。例えば、告知タイミング4は、ループ率としてループC〜ループEが選択されている場合に当籤するよう構成されている。
<第3の擬似ボーナス選択演出実行時終了演出抽籤テーブル>
図110に示す第3の擬似ボーナス選択演出実行時終了演出抽籤テーブルは、遊技者が第3の擬似ボーナス選択演出を選択した場合に、図148、図149に示す擬似ボーナス終了時処理において、擬似ボーナス状態が終了した旨を報知する演出を決定する場合に参照されるテーブルである。
図110に示すように、擬似ボーナス状態が終了した旨を報知する各終了演出には、それぞれ終了演出番号1〜37が対応付けられている。また、図110に示すように、第3の擬似ボーナス選択演出実行時終了演出抽籤テーブルにおいて、各終了演出には、次回の遊技において選択される通常モードと、第3の擬似ボーナス選択演出が選択した擬似ボーナス状態の当籤契機に実行されたART抽籤において、AT状態に当籤した場合に、該当籤したAT状態のループ率と、ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。
ここで、第3の擬似ボーナス選択演出実行時終了演出抽籤テーブルは、抽籤の結果当籤した終了演出によって、次回の遊技において選択される通常モード及び当籤しているAT状態のループ率がいずれであるかを示唆できるよう構成されている。
終了演出は、通常終了演出と、第1〜第3の特殊終了演出と、から構成されており、それぞれ演出の内容が異なっている。また、各終了演出は、次回の遊技において選択される通常モードを示唆する4種類の終了演出と、当籤しているAT状態のループ率を示唆する5種類の終了演出の9種類の終了演出からそれぞれ構成されている。
例えば、通常終了演出は、次回の遊技において選択される通常モードを示唆する通常終了演出1〜4と、当籤しているAT状態のループ率を示唆する通常終了演出AT当籤時1〜5と、の9種類の終了演出から構成されている。
ここで、通常終了演出1、2は、次回の遊技において通常モード1〜5のいずれが選択される場合にも当籤しうる。また、通常終了演出3は、次回の遊技において通常モード3〜5が選択される場合に当籤しうる。また、通常終了演出4は、次回の遊技において通常モード4、5が選択される場合に当籤しうる。
つまり、終了演出として、通常終了演出4が実行された場合には、次回以降の遊技において擬似ボーナス状態に当籤した場合に、AT状態に当籤することが遊技者に示唆されるよう構成されている。
[主遊技状態変移]
<RT遊技状態の変移>
図111に示すように、パチスロ機1には、主制御回路91(図8参照)において制御される主制御側の主遊技状態として、一般遊技状態(RT0遊技状態)、RT1遊技状態、及びMB遊技状態がある。
RT0遊技状態は、パチスロ機1の出荷時の初期状態である。主遊技状態は、MB遊技状態が終了したときにRT0遊技状態に移行する。RT0遊技状態は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図22参照)に基づいて当籤番号を抽籤する遊技状態であり、再遊技役である通常リプレイの当籤確率が低いリプレイ低確率状態である。
主遊技状態は、RT0遊技状態中に内部当籤役「F_MB」(当籤番号51)に当籤したときにRT1遊技状態に移行する。
RT1遊技状態は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル(図23参照)に基づいて当籤番号を抽籤する遊技状態であり、RT0遊技状態より通常リプレイの当籤確率が高いリプレイ高確率状態である。
ここで、RT1遊技状態は、ゲーム数によって管理されるRTではなく、MB遊技状態の作動図柄が入賞しない限り継続する。その意味において、RT1遊技状態は無限RTである。
主遊技状態は、RT1遊技状態中にMB遊技状態の作動図柄(入賞役「C_MB1、2」)が入賞したときに、MB遊技状態に移行する。
MB遊技状態は、全ての小役(図14〜図17参照)が内部当籤する遊技状態であり、払出し枚数が予め定められた払出し枚数(本実施の形態においては、30枚)を超えたときに終了する。
なお、詳細は後述するが、本実施の形態におけるパチスロ機1は、RT0遊技状態において高確率で内部当籤役「F_MB」に当籤し、かつ、RT1遊技状態においてMB遊技状態の作動図柄を入賞させ難いようになっているため、主遊技状態として、略RT1遊技状態をとる。
ここで、本実施の形態では、所定のボーナス役としての「F_MB」が内部当籤役として決定されたことを条件に、主遊技状態がボーナスフラグ持ち越し状態に移行されるとともに、MBに係る作動図柄の組合せ(作動役ともいう)が後述する入賞ライン上に表示されたことを条件に、主遊技状態がボーナスフラグ持ち越し状態からボーナス遊技状態としてのMB遊技状態に移行される。
こうした主遊技状態の、ボーナスフラグ持ち越し状態やMB遊技状態への移行は、メインCPU93(図8参照)によって行われる。
なお、本実施の形態のMB遊技状態では、遊技者に付与されるメダルが増加しないように、単位遊技を行うために投入されるメダルの枚数(BET枚数)と払出し枚数とが規定されている。例えば、2枚投入(2枚BET)時には2枚払出しとすることで、遊技者に付与されるメダルを増加させないようにすることができる。
ここで、本実施の形態では、主遊技状態が上述のボーナスフラグ持ち越し状態にある間をRT1遊技状態としている。このように、ボーナスフラグ持ち越し状態をRT1遊技状態とすることで、主制御回路91で管理されるRT遊技状態を、事実上、1つとすることができ、従来と比較して主制御回路91が扱うデータ量を削減できるとともに、擬似ボーナス遊技により主制御回路91の負荷を大幅に軽減できる。
[主制御処理]
主制御回路91のメインCPU93は、図112に示す変移図にしたがって主制御側の演出遊技状態を擬似的に変移させるとともに、図113〜図127に示すフローチャートにしたがって各種処理を実行する。
<演出遊技状態の変移>
図112に示すように、本パチスロ機1には、メインCPU93において擬似的に変移される演出遊技状態として、通常状態(演出遊技状態0)、準備状態(演出遊技状態1)、特定演出状態(AT状態)であるART状態(演出遊技状態2)、擬似特別遊技状態である擬似ボーナス状態(演出遊技状態3)、及び特別(プレミアム)擬似ボーナス状態(演出遊技状態4)がある。
主制御側における演出遊技状態0〜4の変移は、擬似ボーナスの開始時と終了時とにおいて遊技の進行を一時的にロックする遊技ロック演出を実行するために行われるものである。
演出遊技状態0においては、上述の8枚ベル役に係る作動図柄の組合せが入賞ライン上に表示されたことを条件に、演出遊技状態が演出遊技状態1へと移行する。また、演出遊技状態0においては、上述の通常リプレイの当籤時に特定の押し順でストップボタン19L、19C、19Rが押下されたことを条件に、演出遊技状態が演出遊技状態3へと移行する。
演出遊技状態1においては、上述の押し順ベルの当籤時に、8枚ベル役を入賞させることのできない押し順でストップボタン19L、19C、19Rが押下され、8枚ベル役が非表示時、いわゆる「こぼし」の場合(1枚のメダル獲得時)に、演出遊技状態が演出遊技状態0へと移行する。また、演出遊技状態1においては、上述の8枚ベル役に係る作動図柄の組合せが入賞ライン上に表示されることを条件に、演出遊技状態が演出遊技状態2へと移行する。また、演出遊技状態1においては、上述の通常リプレイの当籤時に特定の押し順でストップボタン19L、19C、19Rが押下されたことを条件に、演出遊技状態が演出遊技状態3へと移行する。また、演出遊技状態1においては、上述のプレミアフラグ(F_プレミアリプ)に係る作動図柄の組合せが入賞ライン上に表示されたことを条件に、演出遊技状態が演出遊技状態4へと移行する。
演出遊技状態2においては、押し順ベルの当籤時に、8枚ベル役を入賞させることのできない押し順でストップボタン19L、19C、19Rが押下され、8枚ベル役が非表示時となる「こぼし」の場合(1枚のメダル獲得時)に、演出遊技状態が演出遊技状態0へと移行する。
演出遊技状態3においては、上述のプレミアフラグ(F_プレミアリプ)に係る作動図柄の組合せが入賞ライン上に表示されたことを条件に、演出遊技状態が演出遊技状態4へと移行する。
演出遊技状態3、4においては、押し順ベルの当籤時に、8枚ベル役を入賞させることのできない押し順でストップボタン19L、19C、19Rが押下され、8枚ベル役が非表示時となる「こぼし」の場合(1枚のメダル獲得時)に、演出遊技状態が演出遊技状態0へと移行する。また、演出遊技状態3、4においては、図示していない擬似ボーナスカウンタの回数(カウント値)が「8」になる、つまり8枚ベル役に8回入賞することにより、演出遊技状態が演出遊技状態2へと移行する。
ここで、主制御回路91では、特定の入賞役の入賞及び特定の押し順が実行されたことを条件に演出遊技状態0〜4を変移させることにより、擬似ボーナスの開始時に遊技ロック演出を実行できるとともに、副制御側における副遊技状態の変化を推定することが可能である。
<メイン制御処理>
図113は、メイン制御処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明するメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときにスタートする。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU93は、図114に示す電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたか等が判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU93は、一遊技(1ゲーム)終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、例えば、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。この初期化処理によって、メインRAM95の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU93は、図115に示すメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、及び開始操作を検出する処理が実行される。
次に、メインCPU93は、3つの乱数値(乱数値1〜3)を抽出し、メインRAM95に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。
ここで、乱数値1は、内部抽籤処理のために使用される値で、本実施の形態においては、0〜65535の中から抽出される。また、乱数値2、3は、その他の抽籤処理のために使用される値で、本実施の形態においては、それぞれ0〜65535及び0〜255の中から抽出される。
なお、メインCPU93は、ステップS13で乱数値2、3を抽出する必要はなく、各乱数値2、3を使用するときに抽出するようにしてもよい。
次に、メインCPU93は、図116に示す内部抽籤処理を実行する(S14)。この内部抽籤処理を実行するメインCPU93は、内部当籤役決定手段を構成する。
次に、メインCPU93は、図117に示すリール停止初期設定処理を実行する(S15)。このリール停止初期設定処理により、内部抽籤処理の結果(内部当籤役)に基づいて、リール3L、3C、3Rの停止制御に関する各情報(例えば、停止テーブル番号等)がメインRAM95の該当領域に格納される。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S16)。
スタートコマンドデータは、例えば、遊技状態フラグの種別、ボーナス終了枚数カウンタの値、内部当籤役の種別、ロック等に係るフラグの種別、及び演出用のタイマの値等を表す。
次に、メインCPU93は、ウェイト処理を実行する(S17)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機状態とされる。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU93は、図118に示すリール回転開始処理を実行し、全てのリール3L、3C、3Rを回転させる(S18)。このリール回転開始処理は、図126に示す割込処理(リール制御処理)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ms)で実行される処理である。
この割込処理によって、各リール3L、3C、3Rのステッピングモータの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が開始される。その後、この割込処理によって、各リール3L、3C、3Rのステッピングモータの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達するまで加速される(いわゆる、通常加速処理)。
さらに、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達すると、この割込処理によって、各リール3L、3C、3Rのステッピングモータの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rが定速で回転するように維持される。
また、本リール回転開始処理においては、後述するリールロック演出等のリール演出(ロック演出)を行うこともできる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S19)。
このリール回転開始コマンドデータを受信することにより、副制御回路101は、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次に、メインCPU93は、図119に示す引込優先順位格納処理を実行する(S20)。この引込優先順位格納処理では、図120に示す引込優先順位テーブル選択処理が実行され、回転しているリール3L、3C、3Rの全ての図柄の引込優先順位が決定される。すなわち、引込優先順位格納処理では、内部当籤役に基づいて、回転中の各リール3L、3C、3Rの図柄位置ごとに、停止情報が引込優先順位データ格納領域に格納される。
例えば、各リール3L、3C、3Rの各図柄に対して、該当図柄が停止許可の場合には、引込優先順位テーブルに基づいて、その引込優先順位データが引込優先順位データ格納領域に格納され、停止不許可の場合(例えば、当籤していない役が入賞してしまう場合等)には、引込優先順位データ格納領域に停止禁止を表すデータが格納される。
次に、メインCPU93は、図122に示すリール停止制御処理を実行する(S21)。この処理によって、リール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。
次に、メインCPU93は、入賞検索処理を実行する(S22)。この入賞検索処理では、全てのリール3L、3C、3Rが停止した後に、入賞ラインに表示された図柄の組合せと図柄組合せテーブルとが照合されて、入賞ラインに表示された図柄の組合せが判断される。
具体的には、図柄コード格納領域(図31参照)に格納されたデータと、図柄組合せテーブル(図18〜図21参照)のデータとが照合され、その照合結果が表示役格納領域(図30参照)に格納される。
より具体的には、図柄コード格納領域のデータが表示役格納領域のデータとして、そのまま複写される。その際に、図柄組合せテーブルが参照されて、払出し枚数が求められる。この入賞検索処理によって、全てのリール3L、3C、3Rが停止したことで、リール表示窓4に表示される図柄の組合せが特定される。
次に、メインCPU93は、入賞検索処理の結果に基づいて、表示された図柄の組合せに応じたメダル枚数の払出しを実行する(S23)。このメダル払出処理に伴って、払出し枚数カウンタに基づいた、ホッパー駆動回路(不図示)の制御やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S24)。入賞作動コマンドデータは、例えば、表示役の種別、ロック等に係るフラグ、及びメダルの払出し枚数等を表す。
次に、メインCPU93は、図124に示すボーナス終了チェック処理を実行する(S25)。このボーナス終了チェック処理によって、MB遊技状態が終了する条件を満たした場合にMB遊技状態の作動を終了する処理が実行される。
次に、メインCPU93は、図125に示すボーナス作動チェック処理を実行する(S26)。このボーナス作動チェック処理によって、リール3L、3C、3Rにより表示された図柄の組合せに基づいてMB遊技状態の作動を行う処理が実行される。
メインCPU93は、ステップS26の処理を実行した後、ステップS11の処理を実行する。なお、本実施の形態において、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理と、ボーナス作動チェック処理との間に、演出遊技状態が演出遊技状態1から演出遊技状態3に移行する際に実行される擬似ボーナス開始時ロックを実行する。ここで、擬似ボーナス開始時ロックは、演出遊技状態1において、通常リプレイに内部当籤し、かつ左ストップボタン19L以外が第1停止操作された場合に実行される遊技ロック演出である。
<電源投入時処理>
図114は、図113に示したメイン制御処理のステップS10において実行される電源投入時処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、バックアップが正常であるか否かを判断する(S40)。この判断処理では、チェックサム値を用いた誤り検出により、バックアップが正常であるか否かが判断される。
例えば、メインCPU93は、電源オフ時にパチスロ機1の設定値等及びその設定値等から算出されたチェックサム値をバックアップデータとしてメインRAM95に格納しておき、電源投入時の当該判断処理(S40)において、メインRAM95に格納されている設定値等及びチェックサム値を読み出す。
そして、メインCPU93は、読み出された設定値等から算出したチェックサム値とバックアップされていたチェックサム値とを比較し、比較結果が一致していれば、バックアップが正常であると判断する。
メインCPU93は、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、バックアップされた設定値等をセットする(S41)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がセットされることになる。
ステップS41の処理を実行した後、又はステップS40においてバックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、パチスロ機1のキャビネット2aに設けられている設定変更スイッチ53bがオンであるか否かを判断する(S42)。
ここで、設定変更スイッチ53bがオンであると判断すると(YES)、メインCPU93は、設定変更時の初期化処理を実行する(S43)。
この設定変更時の初期化処理では、例えば、メインRAM95の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、設定値がクリアされる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S44)。初期化コマンドデータは、例えば、設定値変更の有無、及び設定値等を表す。
次に、メインCPU93は、設定値変更処理を実行する(S45)。この設定値変更処理では、リセットスイッチの操作結果に応じて設定値が1〜6のうちから選択され、これに続いてリセットスイッチが操作されたときに、選択されていた設定値が確定される。このように、メインCPU93は、遊技者にとっての有利さの度合いを示す設定値を変更する。
次に、メインCPU93は、設定変更スイッチ53bがオン状態であるか否かを判断し(S46)、オン状態でない判断結果が得られるまで、ステップS46の処理を繰り返し実行する。
ここで、設定変更スイッチ53bがオン状態ではない判断結果が得られた場合には(NO)、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S47)、電源投入時処理を終了する。
ステップS42において、メインCPU93は、設定変更スイッチ53bがオンでないと判断した場合には(NO)、バックアップが正常であるか否かを判断する(S48)。
ここで、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、メインRAM95に格納されているバックアップデータに基づいて、パチスロ機1の状態を電源断前の状態に復帰させ(S49)、電源投入時処理を終了する。
ステップS48において、バックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、電源投入時エラー処理を実行する(S50)。電源投入時エラー処理において、メインCPU93は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。
なお、メインCPU93は、バックアップが正常でないエラー(バックアップエラー)の状態では、設定変更ボタン(リセットボタン)53e又は打ち止めスイッチ53dの操作によってはエラー状態を解除しないようになっており、新たに設定変更が行われた場合にのみ、エラー状態を解除するようになっている。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図115は、図113に示したメイン制御処理のステップS12において実行されるメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、自動投入要求があるか否かを判断する(S60)。前回の単位遊技でリプレイ役に入賞した場合には、今回の単位遊技では、自動的にメダルが投入される。すなわち、ステップS60の判断処理では、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞したか否かを判断すればよい。
ステップS60において、メインCPU93は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルを自動投入する自動投入処理を実行する(S61)。具体的には、メインCPU93は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
続いて、メインCPU93は、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されているか否かを判断する(S62)。具体的に、メインCPU93は、電源基板53fを介して入力される打ち止めスイッチ53dのオン/オフ情報に基づいて、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されているか否かをチェックする。
本実施の形態では、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞してメダルの自動投入処理(S61)が行われた場合であっても、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されている場合(YES)には、遊技者によるメダルの追加投入を可能とする処理を行う。このため、メインCPU93は、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されていると判断した場合(YES)には、次述するように、クレジット枚数が最大値以下であること(S63でNO)を条件として、メダルの追加投入を受け付ける処理(S64)を行う。
なお、メダルの追加投入を受け付ける処理(S64)が行われる場合、自動投入処理(S61)が行われた場合であっても、遊技者によりメダルの投入が許可されることとなり、メインCPU93において、メインRAM95のクレジットカウンタの値を更新する処理が行われることになる。
ステップS62において、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されていると判断した場合(YES)、又はステップS60において、自動投入要求がないと判断した場合(NO)、メインCPU93は、クレジットされているメダルの枚数が最大値であるか否かを判断する(S63)。具体的には、メインCPU93は、クレジットカウンタの値が「50」であるかどうかをチェックする。
ステップS63において、メインCPU93は、クレジットされているメダルの枚数が最大値でないと判断した場合(NO)、メダルの受け付けを許可する(S64)。例えば、メインCPU93は、図示しないセレクタのソレノイドを駆動し、メダル投入口21に投入されたメダルがセレクタ内を通過するように径路を形成させる。この処理によって、リプレイ入賞時におけるメダルの追加投入(クレジット)が可能となる。
ステップS64の処理が実行された後、メインCPU93は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S65)。本実施の形態において、主遊技状態がMB遊技状態以外の遊技状態では3枚を設定し、MB遊技状態では2枚を設定する。
次に、メインCPU93は、メダルの受け付けが許可されているか否かを判断する(S66)。
ここで、メダルの受け付けが許可されていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、投入されたメダルの枚数をチェックするメダル投入チェック処理を実行する(S67)。このメダル投入チェック処理では、チェックされたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値が更新される。
続いて、メインCPU93は、メダル投入コマンド送信処理を実行し(S68)、主制御回路91から副制御回路101へ送信するメダル投入コマンドデータを生成する。そして、生成したメダル投入コマンドデータを、メインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。メダル投入コマンドデータは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタの値、及びクレジットカウンタの値等を表す。
次に、メインCPU93は、メダルの投入枚数が遊技開始可能枚数か否かを判断するとともに、クレジットされているメダルの枚数が最大値となっているか否かを判断する(S69)。本実施の形態において、メインCPU93は、主遊技状態が非MB遊技状態では投入枚数が3枚、MB遊技状態では2枚であり、かつ、クレジットが50となっていることをチェックする。
ステップS69において、メダルの投入枚数が遊技開始可能枚数であり、かつ、クレジットの枚数が最大値であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、メダルの受け付けを禁止する(S70)。例えば、メインCPU93は、セレクタのソレノイドの駆動を行わずに、メダル投入口21に投入されたメダルがメダル払出口32から排出されるようにするための径路を形成させる。
ステップS70での処理を実行した後、又はステップS69において、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であり、かつ、クレジットの枚数が最大値でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する(S71)。
本実施の形態において、メインCPU93は、主遊技状態が非MB遊技状態ではメダルの投入枚数が3枚に、MB遊技状態では2枚に、それぞれセットされているかどうかをチェックする。すなわち、メインCPU93は、メダルの投入枚数が、単位遊技を開始できる枚数であるか否かを遊技状態に応じて判断する。
ステップS71において、メダルの投入枚数が単位遊技を開始できる枚数であると判断した場合(YES)、又はステップS66において、メダルの受け付けが許可されていないと判断した場合(NO)、又はステップS63において、クレジットの枚数が最大値であると判断した場合(YES)、又はステップS62において、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されていないと判断した場合(NO)、メインCPU93は、スタートスイッチ79がオンであるか否かを判断する(S72)。
ここで、スタートスイッチ79がオンでないと判断した場合(NO)、又はステップS71において、メダルの投入枚数が単位遊技を開始できる枚数でないと判断した場合(NO)、メインCPU93は、ステップS66の処理を実行する。
一方、スタートスイッチ79がオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、自動投入の要求をクリアする(S73)。
ステップS73の処理が実行された後、メインCPU93は、メダルの受け付けを禁止し(S74)、このメダル受付・スタートチェック処理を終了する。
<内部抽籤処理>
図116は、図113に示したメイン制御処理のステップS14において実行される内部抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判断する(S80)。この判断処理は、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)を参照して、MB遊技状態に対応する遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」であるか否かに基づいて実行される。
すなわち、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態であると判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断される。
ここで、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合には(YES)、MB作動中処理を実行する(S81)。MB作動中処理では、表示役格納領域(図30参照)の全ての小役に対応するビットが「1」に更新される。MB作動中処理を実行すると、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了する。
一方、ステップS80において、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合には(NO)、主遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S82)。
なお、本実施の形態において、メインCPU93は、主遊技状態が一般遊技状態の場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図22参照)をセットし、主遊技状態がRT1遊技状態の場合には、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル(図23参照)をセットする。
次に、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている乱数値1を取得する(S83)。
次に、メインCPU93は、ステップS82でセットされた内部抽籤テーブルの所定領域を参照し、該当する設定値の各当籤番号(本実施の形態においては、1〜51)に対応付けられた抽籤値を1つずつ取得し、乱数値1から抽籤値を減算する(S84)。すなわち、メインCPU93は、内部当籤役を照合する。
次に、メインCPU93は、ステップS84の処理による減算結果が0より小さいか否かを判断する(S85)。ここで、メインCPU93は、減算結果が0より小さくないと判断した場合(NO)、すなわち、いわゆる桁借りが行われていないと判断した場合には、乱数値1及び当籤番号を更新する(S86)。
次に、メインCPU93は、使用している内部抽籤テーブルの全ての当籤番号をチェックしたか否かを判断し(S87)、全ての当籤番号をチェックしていないと判断した場合には(NO)、ステップS84の処理を実行する。
一方、メインCPU93は、全ての当籤番号をチェックしたと判断した場合には(YES)、データポインタの値として0をセットする(S88)。
なお、本実施の形態において、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックし終えた時点で減算結果が必ず0以上にならないように設定されているため、ステップS88が実行されることはない。
ステップS85において、メインCPU93は、減算結果が0より小さいと判断した場合(YES)、すなわち、いわゆる桁借りが行われたと判断した場合には、セットされている内部抽籤テーブルを参照して当籤番号から小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(S89)。
ステップS88又はステップS89の処理を実行した後、メインCPU93は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図12参照)を参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S90)。
このステップS90の処理では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS88又はステップS89の処理で取得された小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当籤役を示すデータ値が決定される。
次に、メインCPU93は、ステップS90で取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図29参照)に格納する(S91)。このステップS91の処理では、ステップS90の処理で決定された内部当籤役を示すデータ値が内部当籤役格納領域(格納領域0〜6)に格納される。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域(図34参照)の値が0であるか否かを判断する(S92)。本実施の形態において、この判断処理では、「F_MB」を持ち越していないか否かが判断される。
ステップS92において、メインCPU93は、持越役格納領域の値が0であると判断した場合には(YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図13参照)を参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S93)。
このステップS93の処理では、ボーナス用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS88又はステップS89の処理で取得されたボーナス用データポインタの値に対応する内部当籤役を示すデータ値が決定される。
続いて、メインCPU93は、ステップS93で取得した内部当籤役を持越役格納領域(図34参照)に格納する(S94)。このステップS94の処理では、ステップS93において内部当籤役として「F_MB」が取得されたときに、持越格納領域の「F_MB」に対応するビット0が「1」にセットされる。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域(図34参照)の値が0であるか否かを判断する(S95)。この判断処理では、ステップS94において持越格納領域の「F_MB」に対応するビット0が「1」にセットされたか否かが判断される。
ステップS95において、持越役格納領域の値が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)の「RT1遊技状態」に対応するビット2を「1」にセットする(S96)。このステップS96の処理によって、主遊技状態は、RT1遊技状態になる。
ステップS92において、持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)、ステップS95において持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)、又はステップS96の処理を実行した後、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S97)。
このステップS97の処理では、持越役格納領域(図34参照)に格納されている内部当籤役の種類に基づいて、内部当籤役格納領域(図29参照)のデータ値が更新される。ステップS97の処理を実行した後、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了する。
<リール停止初期設定処理>
図117は、図113に示したメイン制御処理のステップS15において実行されるリール停止初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、主遊技状態がMB遊技状態か否かを判断する(S120)。ここで、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、図116に示した内部抽籤処理のステップS89の処理で取得した小役・リプレイ用データポインタと同一の値を回胴停止用番号としてセットする(S121)。
ステップS120の処理において、主遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合(YES)、又はステップS121の処理を実行した後、メインCPU93は、リール停止初期設定テーブル(図26参照)を参照し、回胴停止用番号に基づいて各情報を取得する(S122)。
ステップS122の処理において、メインCPU93は、例えば、第1〜第3停止操作時に使用する停止テーブルの番号や、制御変更処理において制御変更を行うために必要な情報(すなわち、リール3L、3C、3Rが特定の順番で停止される際に、特定の位置で停止あるいは押下された場合に、再度停止テーブルを選択しなおすために用いられる情報)等を取得する。
停止テーブルには、押下位置に対する滑り駒数の情報が直接的又は間接的に格納されており、これらの情報を使用して、遊技者に不利益を与えず、また、誤入賞を発生させない限度において、開発者の意図する停止位置で停止させるように構成されている。
次に、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図31参照)の各格納領域に回転中の識別子を格納し(S123)、ストップボタン未作動カウンタに3を格納し(S124)、リール停止初期設定処理を終了する。
<リール回転開始処理>
図118は、図113に示したメイン制御処理のステップS18において実行されるリール回転開始処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、リールロック演出がセットされているか否かを判断する(S130)。この処理において、メインCPU93は、例えば回胴演出フラグ格納領域のリールロック演出に対応するビット(フラグ)がセットされているか否かを判断する。
ステップS130の処理において、リールロック演出がセットされていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、セットされているリールロック演出に基づいて回胴演出を実行する(S131)。
このように、メインCPU93は、所定の回胴演出条件の成立時にリールロック演出を実行する。
ステップS131の処理を実行した後、メインCPU93は、ランダム加速処理を実行する(S132)。この処理において、メインCPU93は、各リール3L、3C、3Rが回転を始める時間をランダムに決定し、決定した時間に基づき、各リール3L、3C、3Rの回転を開始する。
次に、メインCPU93は、使用された回胴演出フラグ格納領域の各フラグをクリアし(S133)、リール回転開始処理を終了する。
ステップS130の処理において、回胴演出フラグ格納領域にリールロック演出のためのフラグがセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、通常加速処理を実行し(S134)、リール回転開始処理を終了する。
この処理において、メインCPU93は、各リール3L、3C、3Rの回転を同時に開始させる通常の加速処理を実行する。
<引込優先順位格納処理>
図119は、図113に示したメイン制御処理のステップS20及び図122に示すリール停止制御処理のステップS224において実行される引込優先順位格納処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタの値を検索回数としてメインRAM95に格納する(S170)。
次に、メインCPU93は、検索対象のリールを決定する検索対象リール決定処理を実行する(S171)。この処理では、回転中のリールのうち、例えば、より左側の1つのリールが検索対象のリールとして決定される。
次に、メインCPU93は、図120に示す引込優先順位テーブル選択処理を実行する(S172)。この引込優先順位テーブル選択処理は、引込優先順位テーブル(図28参照)から1つの引込優先順位テーブル番号を選択する。
次に、メインCPU93は、メインRAM95にそれぞれ格納されている図柄チェック回数に21(各リールの図柄の数)をセットし、検索図柄位置に0をセットする(S173)。
次に、メインCPU93は、図121に示す図柄コード格納処理を実行する(S174)。この図柄コード格納処理は、回転中のリールの図柄位置をチェックするためのチェック用図柄位置データの図柄コードを取得する。
次に、メインCPU93は、取得した図柄コードと図柄コード格納領域(図31参照)とに基づいて、表示役格納領域(図30参照)を更新する(S175)。
次に、メインCPU93は、引込優先順位データ取得処理を実行する(S176)。この引込優先順位データ取得処理は、表示役格納領域で該当するビットが1となっていて、内部当籤役格納領域(図29参照)で該当するビットが1となっている役について、ステップS172で選択された引込優先順位テーブル番号の情報を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、引込優先順位データ取得処理は、停止させた場合に誤入賞となる図柄位置については、「停止禁止」(000H)をセットし、内部当籤していないが、停止させても誤入賞とならない図柄位置については、「停止可能」(00EH)をセットする。
次に、メインCPU93は、取得した引込優先順位データを、検索対象リールに応じた引込優先順位データ格納領域に格納する(S177)。
次に、メインCPU93は、図柄チェック回数から1を減算し、検索図柄位置に1を加算する(S178)。
次に、メインCPU93は、図柄チェック回数が0であるか否かを判断する(S179)。ここで、図柄チェック回数が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ステップS174の処理を実行する。
一方、図柄チェック回数が0であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、検索回数分の検索を実行したか否かを判断する(S180)。ここで、検索回数分の検索を実行したと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を終了する。
一方、検索回数分の検索を実行していないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ステップS171の処理を実行する。
<引込優先順位テーブル選択処理>
図120は、図119に示した引込優先順位格納処理のステップS172において実行される引込優先順位テーブル選択処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択データがセットされているか否かを判断する(S190)。ここで、引込優先順位テーブル選択データがセットされていると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図33参照)、作動ストップボタン格納領域(図32参照)を参照し、引込優先順位テーブル選択テーブル(図27参照)から引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル番号をセットし(S191)、引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
一方、引込優先順位テーブル選択データがセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、引込優先順位テーブル番号に応じた引込優先順位テーブルをセットし(S192)、引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
<図柄コード格納処理>
図121は、図119に示した引込優先順位格納処理のステップS174及び図122に示すリール停止制御処理のステップS220において実行される図柄コード格納処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、有効ラインデータをセットする(S200)。なお、本実施の形態においては、1の有効ライン(中−中−中)がセットされる。
次に、メインCPU93は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S201)。なお、本実施の形態においては、例えば、左リール3Lである場合には、中段の図柄位置がチェック用図柄位置データとしてセットされる。
次に、メインCPU93は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得し(S202)、図柄コード格納処理を終了する。
<リール停止制御処理>
図122は、図113に示したメイン制御処理のステップS21において実行されるリール停止制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判断する(S210)。この処理は、ストップスイッチ基板80のストップスイッチから信号が出力されたか否かを判断する処理である。メインCPU93は、有効なストップボタンが押されていないと判断した場合には(NO)、ステップS210の処理を繰り返し実行する。
一方、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたと判断した場合には(YES)、押されたストップボタンに応じて、押下順序格納領域(図33参照)と作動ストップボタン格納領域(図32参照)とを更新する(S211)。
ここで、メインCPU93は、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作のそれぞれに対応する作動ストップボタンの種別を、押下順序格納領域(図33参照)に格納し、押下順序格納領域を参照することで、ストップボタン19L、19C、19Rの押し順を判断することができる。
続いて、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタから1を減算し(S212)、作動ストップボタンから検索対象リールを決定し(S213)、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S214)。停止開始位置は、ストップスイッチ80L、80C、80Rによって停止操作が検出されたときの該当リールの、図柄カウンタに対応する図柄位置である。
次に、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を実行する(S215)。この滑り駒数決定処理は、リール停止初期設定テーブル(図26参照)から内部当籤役に基づいて選択される停止テーブル選択データ群にしたがって、停止開始位置に規定された滑り駒数を決定する処理である。
次に、メインCPU93は、図123に示す優先引込制御処理を実行する(S216)。この優先引込制御処理は、ステップS215で取得した滑り駒数の図柄の引込優先順位データが、最大滑り駒数の範囲内で、より高い引込優先データに対応する図柄位置で停止するように滑り駒数を補正する処理である。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S217)。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置及び滑り駒数決定データ(又は、停止予定位置)等を表す。
次に、メインCPU93は、停止開始位置と滑り駒数決定データとに基づいて検索対象リールの停止予定位置を決定し、メインRAM95に格納する(S218)。停止予定位置は、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちのいずれかを停止開始位置に加算した図柄位置であり、リールの回転が停止する図柄位置である。
次に、メインCPU93は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S219)。
次に、メインCPU93は、図柄コード格納処理(図121参照)を実行する(S220)。ここでは、表示しうる役(図柄の組合せ)のビットが1に更新され、表示されない役(図柄の組合せ)のビットが0に更新される。
次に、メインCPU93は、図柄コード格納処理で取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(S221)。
次に、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S222)。この制御変更処理では、特定の停止位置にあった場合に、リール停止情報群が更新される。
次に、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタが0であるか否かを判断する(S223)。ここで、ストップボタン未作動カウンタが0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理(図119参照)を実行し(S224)、ステップS210の処理を実行する。
一方、ストップボタン未作動カウンタが0であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了する。
<優先引込制御処理>
図123は、図122に示したリール停止制御処理のステップS216で実行される優先引込制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、作動ストップボタンに応じた引込優先順位データ格納領域をセットする(S230)。
次に、メインCPU93は、メインRAM95に格納された停止開始位置を取得する(S231)。
次に、メインCPU93は、MB遊技状態が作動中であるか否かを判断する(S232)。この判断処理は、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)のビット0が「1」である場合には、MB遊技状態が作動中であると判断し、「0」である場合には、MB遊技状態が作動中でないと判断する。
ここで、MB遊技状態が作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、図122に示したリール停止制御処理のステップS213で決定した検索対象リールが、左リール3Lであるか否かを判断する(S233)。
ステップS232において、MB遊技状態が作動中でないと判断した場合(NO)、又はステップS233において、検索対象リールが左リール3Lでないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、リール停止制御処理のステップS215で決定した滑り駒数決定データに応じた優先順序テーブル(図24参照)をセットする(S234)。
例えば、停止テーブル(停止データテーブル)によって決定された滑り駒数が4であれば、優先順序テーブルの滑り駒数決定データが4の行(アドレス)にセットされる。
次に、メインCPU93は、優先順序の初期値及びチェック回数に5をセットする(S235)。すなわち、0駒〜4駒の5回分検索することが決定される。
ステップS233において、検索対象リールが左リール3Lであると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、滑り駒数決定データに応じたMB遊技状態用優先順序テーブル(図25参照)をセットする(S236)。
続いて、メインCPU93は、優先順序の初期値に3をセットし、チェック回数に2をセットする(S237)。
ステップS235又はステップS237の処理を実行した後、メインCPU93は、滑り駒数決定データを滑り駒数としてセットする(S238)。
次に、メインCPU93は、停止開始位置及び優先順序に基づいて停止検索位置を抽出する(S239)。
次に、メインCPU93は、停止検索位置の引込優先順位データを取得する(S240)。
次に、メインCPU93は、ステップS240の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上であるか否かを判断する(S241)。
ここで、ステップS241の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、滑り駒数を更新する(S242)。
ステップS241において、ステップS240の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上でないと判断した場合(NO)、又はステップS242の処理を実行した後、メインCPU93は、優先順序及びチェック回数からそれぞれ1を減算する(S243)。
次に、メインCPU93は、チェック回数が0であるか否かを判断する(S244)。ここで、チェック回数が0であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、滑り駒数をセットし(S245)、優先引込制御処理を終了する。
一方、チェック回数が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ステップS239の処理を実行する。
<ボーナス終了チェック処理>
図124は、図113に示したメイン制御処理のステップS25において実行されるボーナス終了チェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、MB作動中であるか否かを判断する(S280)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域(図35参照)のビット0が「1」である場合には、MB作動中である判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、MB作動中でないと判断される。
ここで、MB作動中でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了する。
一方、MB作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、CB終了処理を実行する(S281)。このCB終了処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「0」にリセットされる。すなわち、MB作動中は、メダルの払出しがボーナス終了枚数となるまで、CBの作動と終了とが繰り返される。
続いて、メインCPU93は、残りの払出し枚数を表すボーナス終了枚数カウンタの更新を行い(S282)、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満か否かを判断する(S283)。
ここで、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満ではないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了する。
一方、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、MB終了処理を行う(S284)。MB終了処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」にリセットされる。
続いて、メインCPU93は、ボーナス終了コマンド送信処理を実行し(S285)、ボーナス終了チェック処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。ここで、ボーナス終了コマンドデータは、例えば、ボーナスが終了した旨を表す。
続いて、メインCPU93は、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されているか否かを判断する(S286)。MB終了処理が行われた場合(ステップS284)であって、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されているとき(ステップS286でYES)、メインCPU93は、遊技を中断する。具体的に、メインCPU93は、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されている場合(YES)に、設定変更ボタン53eが押下(操作)
されたか否かを判断し(S287)、押下されていない場合(NO)には、再度、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されているか否かの処理を行う(S286)。このように、メインCPU93は、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されている場合(ステップS286でYES)であって、設定変更ボタン53eが押下されていない場合(S287でNO)に、ステップS286およびステップS287の処理を繰り返し実行することにより、実質的に遊技を中断させる処理を行う。
ステップS286において、打ち止めスイッチ53dがオンに設定されていない場合(NO)、又はステップS287において、設定変更ボタン53eが押下された場合(YES)に、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了する。
<ボーナス作動チェック処理>
図125は、図113に示したメイン制御処理のステップS26において実行されるボーナス作動チェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、MB作動中であるか否かを判断する(S290)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」である場合には、MB作動中であると判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、MB作動中でないと判断される。
ここで、MB作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU93は、CB作動処理を実行し(S291)、ボーナス作動チェック処理を終了する。CB作動処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」にセットされる。
一方、MB作動中でないと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、MBが入賞したか否かを判断する(S292)。
ここで、MBが入賞したと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、MB作動処理を実行する(S293)。MB作動処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」にセットされ、ボーナス終了枚数カウンタに30がセットされ、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」にセットされる。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアし(S294)、ボーナス開始コマンド送信処理を実行し(S295)、ボーナス作動チェック処理を終了する。この処理において、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。
ステップS292において、MBが入賞しなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、リプレイが表示されたか否かを判断する(S296)。
ここで、リプレイが表示されなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了する。
一方、リプレイが表示されたと判断した場合には(YES)、メインCPU93は、自動投入枚数カウンタに投入枚数カウンタの値を複写する自動投入要求を行い(S297)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
<メインCPUの制御による割込処理>
図126は、メインCPU93の制御による割込処理を示すフローチャートである。この処理は、1.1172ミリ秒ごとに実行される。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S300)。
次に、メインCPU93は、図127に示す入力ポートチェック処理を実行する(S301)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信される信号の有無を確認する。
例えば、メインCPU93は、スタートスイッチ79、ストップスイッチ80L、80C、80R等のオンエッジ、オフエッジを含む、各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報等を表す入力状態コマンドデータを、メインRAM95の通信データ格納領域に格納する。
次に、メインCPU93は、タイマ更新処理を実行する(S302)。
次に、メインCPU93は、演出用タイマ更新処理を実行する(S303)。
次に、メインCPU93は、リール3L、3C、3Rの回転を制御するリール制御処理を実行する(S304)。より詳細には、メインCPU93は、リール3L、3C、3Rの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、リール3L、3C、3Rの回転を開始するとともに、一定の速度でリール3L、3C、3Rが回転するように制御を行う。また、メインCPU93は、停止操作に応じて、停止操作に対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止するように制御を行う。
次に、メインCPU93は、ランプ・7セグ駆動処理を実行する(S305)。例えば、メインCPU93は、クレジットされているメダルの数、払出し枚数等を各種表示部に表示する。
次に、メインCPU93は、レジスタの復帰を行い(S306)、定期的に発生する割込処理を終了する。
<入力ポートチェック処理>
図127は、メインCPU93の制御による割込処理のステップS301において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、各入力ポートの状態をチェックする(S310)。
次に、メインCPU93は、前回の割り込み、すなわち、1割り込み前の入力ポートの状態をメインRAM95に格納し(S311)、現在の入力ポートの状態をメインRAM95に格納する(S312)。
このように、1割り込み前の入力ポートの状態と、現在の入力ポートの状態とを比較することができるようにすることにより、メインCPU93は、双方の入力ポートの状態を確認することができるようになり、入力ポートの状態に変化があったか、例えば、BETボタン22が押されたか否か等をチェックしている。
次に、メインCPU93は、オンエッジの状態をメインRAM95に格納する(S313)。本実施の形態において、オンエッジは、ボタンが押されたままの状態のことをいい、オフエッジは、ボタンが放された状態のことをいう。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する入力状態コマンドデータを生成し、生成した入力状態コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S314)、入力ポートチェック処理を終了する。
[副制御処理]
副制御回路101のサブCPU102は、図128〜図162に示すフローチャートにしたがって各種処理を実行する。
<電源投入処理>
図128は、電源投入時におけるサブCPU102の電源投入処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、初期化処理を実行する(S320)。この処理では、サブCPU102は、サブRAM103等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、サウンド制御タスク、及びVSYNC(VerticalSynchronization)割込同期のタスクグループである図131に示すマザータスクを含む。
次に、サブCPU102は、図129に示すランプ制御タスクを起動する(S321)。ランプ制御タスクは、サブCPU102が、サブCPU102に対して2ミリ秒ごとに送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプの点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU102は、図130に示すサウンド制御タスクを起動する(S322)。サウンド制御タスクでは、スピーカ58、64、65L、65Rからの出音状態がサブCPU102によって制御される。
次に、サブCPU102は、マザータスクを起動し(S323)、電源投入処理を打ち切る。マザータスクは、VSYNC(垂直同期信号)割込同期のタスクグループであり、液晶表示装置11で1フレームの映像が表示されたときに液晶表示装置11から送られる垂直同期信号(VSYNC割込信号)を用いる。
<ランプ制御タスク>
図129は、図128に示した電源投入処理のステップS321において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、タイマ割込初期化処理を実行する(S330)。次に、サブCPU102は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(S331)。
次に、サブCPU102は、タイマ割込み待ちを実行する(S332)。この処理では、サブCPU102が2ミリ秒ごとにタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU102は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)等が挙げられる。
次に、サブCPU102は、図130に示したサウンド制御タスクを実行する(S333)。この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。
本実施の形態において、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS333では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS333では、図130に示したサウンド制御タスクのうち、ステップS342及びS343の処理が実行される。
次に、サブCPU102は、ランプデータ解析処理を実行し(S334)、ランプ演出実行処理を実行し(S335)、ステップS332の処理を実行する。
<サウンド制御タスク>
図130は、図128に示した電源投入処理のステップS322において起動されるサウンド制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、スピーカ58、64、65L、65Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(S340)。次に、サブCPU102は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(S341)。
次に、サブCPU102は、サウンドデータの解析処理を実行し(S342)、サウンド演出実行処理を行い(S343)、ステップS341の処理を実行する。
<マザータスク>
図131は、図128に示した電源投入処理のステップS323において起動されるマザータスクを示すフローチャートである。
マザータスクでは、サブCPU102は、メインタスクを起動し(S350)、主基板通信タスクを起動し(S351)、アニメタスクを起動する(S352)。
<メインタスク>
図132は、図131に示したマザータスクのステップS350において起動されるメインタスクを示すフローチャートである。
メインタスクにおいて、サブCPU102は、VSYNC割込初期化処理を実行し(S360)、VSYNC割込待ちを実行する(S361)。次に、サブCPU102は、描画処理を実行し(S362)、ステップS361の処理を実行する。
<主基板通信タスク>
図133は、図131に示したマザータスクのステップS351において起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、通信メッセージキューの初期化を実行する(S370)。次に、サブCPU102は、パチスロ機1の主電源がオフになってから、所定の時間として4時間以上経過しているか否かを判断する(S371)。この処理において、サブCPU102は、後述する電断発生時処理(図167参照)において、サブRAM103の電源オフ日時保存領域に格納されているパチスロ機1の主電源がオフになった日時と、副制御回路101に設けられているRTC(不図示)から取得した現在の日時とを比較して、パチスロ機1の主電源がオフになってから4時間以上経過しているか否かを判断する。
ステップS371の処理において、パチスロ機1の主電源がオフになってから4時間以上経過していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常ペナルティフラグ(後述)と、通常ペナルティカウンタ(後述)と、擬似ボーナスペナルティカウンタ(後述)と、ペナルティ総発生カウンタ(後述)と、をクリアする(S372)。
この処理において、サブCPU102は、パチスロ機1の主電源がオフになってから、所定の時間が経過した状態で主電源がオンになっていることから、遊技機の電源を一時的にオフにする不正行為である、いわゆる電断ゴトではなく、遊技場の店員による電源オン操作によってパチスロ機1の主電源がオンになったと判断し、ペナルティ状態に係る各フラグ、カウンタの値を初期化する処理を実行する。
ステップS372の処理を実行した後又はステップS371の処理において、パチスロ機1の主電源がオフになってから4時間以上経過していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、受信コマンドのチェックを実行する(S373)。
次に、サブCPU102は、受信したコマンドが正常なコマンド種別であるか否かを判断する(S374)。この処理において、ステップS373の処理において、受信したコマンドが正常なコマンド種別ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ゴト行為や通信エラー等に起因した遊技の進行に際し不適切なコマンドを受信したと判断し、受信したコマンドを破棄し再度ステップS373の処理を実行する。
一方、ステップS374の処理において、正常なコマンド種別を受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、受信したコマンドが正規のコマンドであると判断して、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM103に格納する(S375)。次に、サブCPU102は、図134に示すコマンド解析処理を実行し(S376)、ステップS373の処理を実行する。
<コマンド解析処理>
図134は、図133に示した主基板通信タスクのステップS376において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、図136に示す演出内容決定処理を実行し(S380)、ランプデータ決定処理を実行し(S381)、サウンドデータ決定処理を実行し(S382)、決定された各データを登録し(S383)、コマンド解析処理を終了する。
<アニメタスク>
図135は、図131に示したマザータスクのステップS352において起動されるアニメタスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、前回の遊技情報との変化をチェックする(S390)。具体的には、サブCPU102は、図126に示したメインCPU93の制御による割込処理によって更新された現在の遊技情報が、前回までの割込処理においてサブRAM103に登録されている遊技情報とは異なる遊技情報となっているか否かをチェックする。
次に、サブCPU102は、オブジェクト制御処理を実行する(S391)。具体的には、ステップS390で遊技情報が変化しているチェック結果が得られた場合に、サブCPU102は、当該遊技情報の変化に応じた画像の制御を行う。
続いて、サブCPU102は、アニメタスク管理処理を実行する(S392)。具体的には、サブCPU102は、各種演出において表示される画像の順序等を管理する。サブCPU102は、アニメタスク管理処理を実行すると、ステップS390の処理を実行する。
<演出内容決定処理>
図136は、図134に示したコマンド解析処理のステップS380において実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、初期化コマンドを受信したか否かを判断する(S400)。ここで、初期化コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、初期化コマンド受信時処理を実行し(S401)、演出内容決定処理を終了する。初期化コマンド受信時処理では、例えば、初期化コマンドとして送信された情報に基づいた演出データや、初期化コマンドを受信したことに基づき、設定変更時通常モード参照テーブル(図38参照)が参照されてテーブルがセットされる。
一方、初期化コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判断する(S402)。ここで、メダル投入コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(S403)、演出内容決定処理を終了する。メダル投入コマンド受信時処理では、例えば、メダル投入コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S404)。ここで、スタートコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図137に示すスタートコマンド受信時処理を実行し(S405)、演出内容決定処理を終了する。スタートコマンド受信時処理では、例えば、スタートコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、リール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する(S406)。ここで、リール回転開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(S407)、演出内容決定処理を終了する。リール回転開始コマンド受信時処理では、例えば、リール回転開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、リール回転開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する(S408)。ここで、リール停止コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、リール停止コマンド受信時処理を実行し(S409)、演出内容決定処理を終了する。リール停止コマンド受信時処理では、例えば、停止リールの種別、停止開始位置及び滑り駒数又は停止予定位置の送信が行われる。
一方、リール停止コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判断する(S410)。ここで、入賞作動コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S411)、演出内容決定処理を終了する。入賞作動コマンド受信時処理では、例えば、入賞作動コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、入賞作動コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判断する(S412)。ここで、ボーナス開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(S413)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス開始コマンド受信時処理では、例えば、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、ボーナス開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判断する(S414)。ここで、ボーナス終了コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(S415)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス終了コマンド受信時処理では、例えば、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、ボーナス終了コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、入力状態コマンドを受信したか否かを判断する(S416)。ここで、入力状態コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、入力状態コマンド受信時処理を実行し(S417)、演出内容決定処理を終了する。
入力状態コマンド受信時処理では、例えば、メインCPU93は、入力状態コマンドとして、各操作部がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態であるかを送信する。一方、ステップS416において、入力状態コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、演出内容決定処理を終了する。
このように、本実施の形態においてメインCPU93は、各種コマンドをサブCPU102に送信する。また、本実施の形態においてサブCPU102は、メインCPU93から一方向に送信された各種コマンドを受信する。
<スタートコマンド受信時処理>
図137は、図136に示した演出内容決定処理のステップS405において実行されるスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。なお、以下の記載において、格納領域(カウンタ)に状態(フラグ、値)をセットとは、該格納領域にセットする状態(フラグ)に対応するビットを「1」(オン)にすること及び状態(フラグ、値)を記憶することを意味する。
まず、サブCPU102は、演出用乱数値を抽出し、抽出した演出用乱数値をサブRAM103の演出用乱数値格納領域に格納する(S420)。次に、サブCPU102は、AT当籤情報格納領域と、擬似ボーナス昇格中抽籤当籤フラグ格納領域と、擬似ボーナス中ART抽籤当籤フラグ格納領域と、擬似ボーナス中擬似ボーナス上乗せ状態抽籤当籤フラグ格納領域と、の各当籤格納領域を初期化する(S421)。ここで、各当籤格納領域に格納されているフラグは、後述するサブCPU102による各制御処理において、それぞれ実行される所定の抽籤によって当籤した場合にセットされる。
次に、サブCPU102は、遊技開始時共通処理を実行する(S422)。ここで、遊技開始時共通処理において、サブCPU102は、入賞作動コマンドが受信されずシーケンスエラーが発生した場合に、終了条件が成立したと判断し擬似ボーナス昇格遊技状態を終了させる処理と、内部当籤役がプレミアフラグである場合に、ペナルティ状態に係る各フラグ、カウンタの値を初期化する処理と、を実行する。また、遊技開始時共通処理の詳細については、ペナルティ状態に係る各フラグ、カウンタの詳細な記載をした擬似ボーナス昇格遊技状態中処理(図160参照)の記載後に、記載する。
次に、サブCPU102は、副遊技状態格納領域にセットされている副遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判断する(S423)、この処理において、通常遊技状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常中処理を実行し(S424)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、通常中処理において、サブCPU102は、通常時擬似ボーナス種別抽籤処理(ステップS444参照)や通常時前兆ゲーム数抽籤処理(ステップS459参照)といった遊技状態の移行に関わる処理と、確率状態を決定する通常時高確移行ゲーム数抽籤処理(ステップS462参照)と、を実行する。また、通常中処理において、サブCPU102は、押し順ナビを実行しないように構成されている。
ステップS423の処理において、通常遊技状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に第1のAT状態がセットされているか否かを判断する(S425)。この処理において、第1のAT状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第1のAT状態中処理を実行し(S426)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、第1のAT状態中処理において、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数の間、8枚ベル役の押し順ナビを実行する第1のAT状態を実行する。
ステップS425の処理において、第1のAT状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に第2のAT状態がセットされているか否かを判断する(S427)。この処理において、第2のAT状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第2のAT状態中処理を実行し(S428)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、第2のAT状態中処理において、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数の間、8枚ベル役の押し順ナビを実行するとともに、選択しているAT継続種別によって異なる演出を実行する第2のAT状態を実行する。
ステップS427の処理において、第2のAT状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス昇格遊技状態がセットされているか否かを判断する(S429)。この処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態処理を実行し(S430)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、擬似ボーナス昇格遊技状態処理において、サブCPU102は、当籤している擬似ボーナス状態を遊技者にとってより有利な擬似ボーナス状態に昇格するか否かを抽籤する。
ステップS429の処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス移行状態がセットされているか否かを判断する(S431)。この処理において、擬似ボーナス移行状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス移行状態処理を実行し(S432)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、擬似ボーナス移行状態処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス移行役(後述)に当籤するまで、特別擬似ボーナス状態への移行抽籤及び当籤している擬似ボーナス状態の昇格抽籤が実行され、擬似ボーナス移行役に当籤した場合に、擬似ボーナス確定画面演出を実行する遊技状態である。
ステップS431の処理において、擬似ボーナス移行状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス状態がセットされているか否かを判断する(S433)。この処理において、擬似ボーナス状態がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を実行し(S434)、スタートコマンド受信時処理を終了する。ここで、擬似ボーナス中処理において、サブCPU102は、所定の回数8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行する擬似ボーナス状態を実行する。また、この処理において、擬似ボーナス状態がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を終了する。
このように、副遊技状態格納領域に通常遊技状態がセットされている場合に、サブCPU102は、副遊技状態を、押し順ナビが実行されない通常遊技状態に移行する。
<通常中処理>
図138、図139は、図137に示したスタートコマンド受信時処理のステップS424において実行される通常中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、通常ペナルティ発生処理を実行する(S440)。ここで、通常ペナルティ発生処理において、サブCPU102は、前回の遊技において入賞作動コマンド受信時処理が実行されず、シーケンスエラーが発生した場合に、不利益条件が成立したと判断しペナルティ状態を発生させる処理と、今回の遊技において、入賞作動コマンド受信時処理が実行されずシーケンスエラーが発生する場合に、次回の遊技においてペナルティ状態を発生させるために、通常ペナルティフラグ(後述)をONにする処理と、を実行する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S441)。この処理において、サブCPU102は、前回の通常中処理で実行した擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した否かを判断する。
ステップS441の処理において、擬似ボーナス種別0がセットされていると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S442)。ここで、通常ペナルティカウンタとは、サブRAM103の所定の領域に格納されており、ペナルティ状態が発生した場合に、ペナルティ状態が実行される遊技回数がセットされるカウンタである。サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外である場合に、ペナルティ状態であると判断する。
ステップS442の処理において、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス天井カウンタを1加算する(S443)。ここで、擬似ボーナス天井カウンタとは、擬似ボーナス状態に当籤していない場合における単位遊技の回数を計数するカウンタであり、所定の値(例えば、600)となった場合に、次回の通常時擬似ボーナス種別抽籤において、必ず擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤する通常時擬似ボーナス抽籤テーブル(図47(d)参照)が参照される。
また、サブRAM103は、擬似ボーナス種別1〜8に当籤していない場合に実行された単位遊技の回数である擬似特別遊技非当籤回数を擬似ボーナス天井カウンタによって記憶する。
ステップS443の処理を実行した後又はステップS442の処理において、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、通常時擬似ボーナス種別抽籤処理を実行する(S444)。この処理において、サブCPU102は、現在選択している確率状態及び擬似ボーナス天井カウンタの値に基づいて、参照する通常時擬似ボーナス抽籤テーブル(図47(a)〜(d)参照)を決定し、該決定した通常時擬似ボーナス抽籤テーブルを参照して、擬似ボーナス種別抽籤処理を実行する。
通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外であると判断した場合に、前回の遊技において、通常擬似ボーナス種別抽籤(ステップS444参照)の結果が非当籤であった場合でも、ステップS443の処理を省略されることにより、サブCPU102は、ペナルティ状態が発生している場合に、通常擬似ボーナス種別抽籤に非当籤だった単位遊技の回数を加算しない、という第5のペナルティを遊技者に与えることができる。
次に、サブCPU102は、ステップS444において実行した擬似ボーナス種別抽籤の結果を、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットする(S445)。次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S446)。この処理において、サブCPU102は、ステップS444で実行した通常時擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した否かを判断する。
ステップS446の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス天井カウンタを初期化する(S447)。この処理において、サブCPU102は、ステップS444で実行した通常時擬似ボーナス種別抽籤において擬似ボーナス状態に当籤したことから、擬似ボーナス天井カウンタを初期化する。
次に、サブCPU102は、通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤処理を実行する(S448)。この処理において、サブCPU102は、現在セットしているAT状態非当籤回数及び選択されているテーブルに基づいて通常モード参照テーブル(図39参照)を参照して決定した通常モード及び確率状態に基づいて、参照する通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル(図53〜図55の各(a)〜(c)参照)を決定し、該決定した通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルを参照して、ART抽籤処理を実行する。
また、この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外である場合、当籤した擬似ボーナス状態によらず必ず「ハズレ」となる通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル(不図示)を参照して、ART抽籤処理を実行することにより、ペナルティ状態において、擬似ボーナス種別1〜8に当籤した場合に、ART抽籤処理の結果が必ず「ハズレ」になる、という第6のペナルティを遊技者に与えることができる。
ステップS446、ステップS448に示すように、サブCPU102は、擬似ボーナス状態に当籤した場合に、ART抽籤処理を実行し、AT状態に移行させるか否かと、AT状態を継続させる継続確率としてのループ率と、AT状態を継続させる継続回数としてのセット数と、を決定する。ここで、サブCPU102は、後述する各処理において、擬似ボーナス当籤時にART抽籤を実行するよう構成されている。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(S449)。この処理において、サブCPU102は、ステップS448で実行した通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
次に、サブCPU102は、ART当否格納領域にセットされているART当否が、AT当籤であるか否かを判断する(S450)。この処理において、サブCPU102は、ステップS448で実行した通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤において、AT当籤に対応付けられたAT当籤番号に当籤したか否かを判断する。
ステップS450の処理において、AT非当籤であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグをOFFにする(S451)。ここで、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグは、擬似ボーナス中処理(図146、図147参照)において、第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤を実行するか否かを決定するフラグである。
次に、サブCPU102は、AT状態非当籤回数カウンタを1加算する(S452)。この処理において、サブCPU102は、ステップS444の通常時擬似ボーナス種別抽籤に当籤し、かつステップS448の通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤でAT状態に非当籤であることから、AT状態非当籤回数を格納するAT状態非当籤回数カウンタを1加算する。
このように、擬似ボーナス状態当籤時におけるART抽籤において、サブRAM103は、AT状態に非当籤となった回数をAT状態非当籤回数カウンタに記憶する。
次に、サブCPU102は、通常モード番号決定処理を実行し(S453)、決定した通常モード番号に対応付けられている通常モードをセットする(S454)。これらの処理において、サブCPU102は、通常モード参照テーブル(図39参照)を参照して、現在選択しているテーブル及びAT状態非当籤回数カウンタに格納されている値から、通常モード番号を決定し、該決定した通常モード番号に対応付けられた通常モードを通常モード格納領域にセットする。
ここで、通常モード参照テーブルは、上述した通り、AT状態非当籤回数が各テーブルごとに規定された特定の回数(例えば、テーブルAであれば9回、テーブルWであれば4回)となった場合に、通常モード4、5が、サブCPU102によって通常モード格納領域にセットされるように構成されている。
そして、通常モード4、5がセットされている場合、サブCPU102は、ステップS46の通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤処理において、図示しない通常時通常モード4、5選択時擬似ボーナス状態当籤時ART抽籤テーブルを参照して、ART抽籤を実行する。ここで、通常時通常モード4、5選択時擬似ボーナス状態当籤時ART抽籤テーブルは、ART当否がAT状態に当籤となるAT当籤番号に必ず当籤するように抽籤値が対応付けられた確率テーブルである。
つまり、サブCPU102は、AT非当籤回数が特定の回数となり、かつ擬似ボーナス状態に当籤した場合には、副遊技状態を、擬似ボーナス状態終了後にAT状態に移行するよう構成されている。
これにより、本実施の形態に係るパチスロ機1は、ART抽籤の非当籤回数が特定の回数となり、かつ擬似ボーナス状態への移行が決定された場合に、副遊技状態を、AT状態に移行させることを決定するため、ループ率及びセット数の永久的な上乗せを避けることができ、遊技店側の不要な損失を抑制することができるとともに、遊技者に適度な射幸心を保たせながら遊技させることができる。
ステップS450の処理において、AT当籤であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグをONにする(S455)。次に、サブCPU102は、AT状態フラグとして通常時フラグをセットする(S456)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103のAT状態フラグ格納領域に通常時フラグをセットする。
ステップS454、ステップS456の処理を実行した後又はステップS446の処理において、擬似ボーナス種別0がセットされていると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S457)。ここで、前兆カウンタは、サブRAM103の所定の領域に格納されているカウンタであり、前兆ゲーム数が格納される。
ステップS457の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値を1減算する(S458)。
一方、ステップS457の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常時前兆ゲーム数抽籤処理を実行する(S459)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態の当否、擬似ボーナス状態当籤時におけるART当否、現在セットしている通常モード及び確率状態に基づいて、参照する通常時前兆ゲーム数抽籤テーブル(図90〜図95参照)を決定し、該決定した通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルを参照して、前兆ゲーム数を決定する通常時前兆ゲーム数抽籤処理を実行する。
また、この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外である場合、図96(a)〜(c)、図97(a)〜(d)に示す通常時前兆ゲーム数抽籤テーブルを参照して前兆ゲーム数を抽籤することにより、ペナルティ状態において、前兆ゲーム数を付与しないことで前兆状態に移行させない、という第1のペナルティを遊技者に与えることができる。
次に、サブCPU102は、ステップS459において実行した通常時前兆ゲーム数抽籤の結果を、前兆カウンタにセットする(S460)。
ステップS458又はステップS460の処理を実行した後、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S461)。この処理において、サブCPU102は、ステップS444で実行した通常時擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した否かを判断する。
ステップS461の処理において、擬似ボーナス種別0がセットされていると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、高確移行ゲーム数抽籤処理を実行する(S462)。この処理において、サブCPU102は、現在セットしている通常モード及び確率状態に基づいて、参照する高確移行ゲーム数抽籤テーブル(図42〜図45の各(a)〜(d)参照)を決定し、該決定した高確移行ゲーム数抽籤テーブルを参照して、確率状態と、確率状態として高確又は超高確を選択した場合における各確率状態のゲーム数と、を決定する高確移行ゲーム数抽籤処理を実行する。
また、この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外である場合、図45(a)〜(d)に示す高確移行ゲーム数抽籤テーブルを参照して確率状態と、確率状態として高確又は超高確を選択した場合における各確率状態のゲーム数と、を抽籤することにより、ペナルティ状態において、確率状態を高確又は超高確に移行させないことで、通常中擬似ボーナス当籤時ART抽籤(ステップS448参照)において、ハズレに当籤する確率が高くなる、という第3のペナルティを遊技者に与えることができる。
また、副遊技状態が通常遊技状態である場合に、サブCPU102は、遊技者にとって有利さの度合いを示す確率状態を、確率状態抽籤としての高確移行ゲーム数抽籤によって決定する。
次に、サブCPU102は、高確カウンタ及び超高確カウンタに現在セットされている値を1減算し(S463)、ステップS462で実行した高確移行ゲーム数抽籤の結果を、対応する高確カウンタ及び超高確カウンタにセットする(S464)。ここで、高確カウンタ及び超高確カウンタは、それぞれサブRAM103の所定の領域に格納されているカウンタであり、サブCPU102が確率状態として高確及び超高確を選択した場合に、該確率状態で実行する遊技回数が格納される。また、ステップS463の処理の実行後にステップS464の処理を実行することにより、サブCPU102は、ステップS462の処理で決定した高確ゲーム数及び超高確ゲーム数を、減算することなく高確カウンタ及び超高確カウンタにセットすることができる。
次に、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に通常遊技状態をセットし(S465)、通常中処理を終了する。
ステップS461の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S466)。この処理において、前兆カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図143に示す前兆終了時の状態移行共通処理を実行する(S467)。この処理において、サブCPU102は、前兆状態が終了した場合に、次遊技の副遊技状態を決定する処理を実行する。
ステップS467の処理を実行した後又はステップS466の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、高確カウンタ及び超高確カウンタを初期化し(S468)、通常中処理を終了する。
ステップS441の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆中処理を実行し(S469)、通常中処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、昇格抽籤を実行する前兆状態に副遊技状態を移行する。
なお、ステップS441及びステップS469の処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされた場合に、副遊技状態を、該セットされている擬似ボーナス種別よりも遊技者にとってより有利な擬似ボーナス種別に昇格させるか否かの昇格抽籤が実行される前兆状態に移行させる。
<通常ペナルティ発生処理>
図140は、図138、図139に示した通常中処理のステップS440及び図145に示す擬似ボーナス移行状態ペナルティ処理のステップS526において実行される通常ペナルティ発生処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、通常ペナルティフラグがONであるか否かを判断する(S470)。ここで、通常ペナルティフラグは、サブRAM103の所定の領域に格納されており、副遊技状態が通常遊技状態又は擬似ボーナス移行状態である場合に、サブCPU102によって、スタートコマンド受信時処理(図137参照)が実行されることで必ずONになり、後述する入賞作動コマンド受信時処理(図162参照)が実行されることで必ずOFFになるフラグである。
ステップS470の処理において、通常ペナルティフラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理が実行されずシーケンスエラーが発生した、つまり入賞作動コマンドをこぼすゴト行為があった可能性が高いと判断し、通常ペナルティカウンタに特定の遊技回数として3を加算する(S471)。
次に、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が10よりも大きいか否かを判断する(S472)。この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が10よりも大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタに10をセットする(S473)。
ステップS473の処理により、サブCPU102は、連続して不利益条件が成立した場合であっても、ペナルティ状態が継続する遊技回数を10ゲームより多くしないため、遊技者に過度なペナルティを与え、遊技に対する興趣が損なわれることを防ぐことができる。
ステップS473の処理を実行した後、ステップS470の処理において通常ペナルティフラグがONではないと判断した場合(NO)又はステップS472の処理において、通常ペナルティカウンタにセットされている値が10以下であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、通常ペナルティフラグにONをセットし(S474)、通常ペナルティ発生処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティフラグをONにセットすることにより、今回の遊技において、入賞作動コマンド受信時処理において実行されるペナルティ入賞時処理(図164参照)で通常ペナルティフラグがOFFされるまで、通常ペナルティフラグにONをセットした状態を維持する。
<ART抽籤後の共通処理>
図141は、図138、図139に示した通常中処理のステップS449、図142に示す前兆中処理のステップS493、図146、図147に示す擬似ボーナス中処理のステップS538、図148、図149に示す擬似ボーナス終了時処理のステップS565、図150、図151に示す第1のAT状態開始前処理のステップS600、図152、図153に示す第1のAT状態中処理のステップS639、図154〜図156に示す第2のAT状態中処理のステップS679、ステップS682、図158に示す第2のAT状態終了時処理のステップS737及び図160に示す擬似ボーナス昇格遊技状態中処理のステップS762において実行されるART抽籤後の共通処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、ART当否格納領域にART当否をセットする(S475)。この処理において、ART抽籤後の共通処理の実行契機となったART抽籤の結果のうち、ART当否に係る情報をART当否格納領域にセットする。
次に、サブCPU102は、ループ参照ストックテーブルの末尾にループ率をセットする(S476)。この処理において、ART抽籤後の共通処理の実行契機となったART抽籤の結果のうち、ループ率に係る情報をループ参照ストックテーブルの末尾にセットする。
次に、サブCPU102は、ループストックカウンタにARTセット数をセットする(S477)。この処理において、ART抽籤後の共通処理の実行契機となったART抽籤の結果のうち、ARTセット数に係る情報をサブRAM103の所定の領域に格納されているループストックカウンタに格納する。
次に、サブCPU102は、特別モード6ストックカウンタに特別モード6セット数をセットし(S478)、ART抽籤後の共通処理を終了する。この処理において、ART抽籤後の共通処理の実行契機となったART抽籤の結果のうち、特別モード6セット数に係る情報をサブRAM103の所定の領域に格納されている特別モード6ストックカウンタに格納する。
<前兆中処理>
図142は、図138、図139に示した通常中処理のステップS469、図152、図153に示す第1のAT状態中処理のステップS623及び図154〜図156に示す第2のAT状態中処理のステップS707において実行される前兆中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格抽籤処理を実行する(S480)。この処理において、サブCPU102は、副遊技状態格納領域にセットされている副遊技状態及びサブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス色種別に基づいて、参照する擬似ボーナス昇格抽籤テーブル(図48、図49の各(a)〜(f)参照)を決定し、該決定した擬似ボーナス昇格抽籤テーブルを参照して、現在当籤している擬似ボーナス状態よりも遊技者にとってより有利な擬似ボーナス状態に昇格させるか否かを抽籤する擬似ボーナス昇格抽籤を実行し、擬似ボーナス昇格抽籤の結果をサブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス昇格抽籤結果格納領域にセットする。
また、この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外である場合、図48(f)、図49(f)に示す擬似ボーナス昇格抽籤テーブルを参照して擬似ボーナス昇格抽籤を実行することにより、ペナルティ状態において、当籤している擬似ボーナス状態を遊技者にとってより有利な擬似ボーナス状態に昇格させない、という第2のペナルティを遊技者に与えることができる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格抽籤結果格納領域に、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされているか否かを判断する(S481)。この処理において、サブCPU102は、ステップS480で実行した擬似ボーナス昇格抽籤において、昇格抽籤に当籤したか否かを判断する。
ステップS481の処理において、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルに昇格抽籤で当籤した擬似ボーナス種別をセットする(S482)。この処理において、サブCPU102は、昇格抽籤に当籤したことから、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別を、昇格抽籤で当籤した擬似ボーナス種別に変更することで、現在当籤している擬似ボーナス種別を、昇格抽籤によって決定された擬似ボーナス種別に昇格する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別5であるか否かを判断する(S483)。この処理において、擬似ボーナス種別が5ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別6であるか否かを判断する(S484)。
ステップS483の処理において、擬似ボーナス種別5がセットされていると判断した場合(YES)又はステップS484の処理において、擬似ボーナス種別6がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態フラグをONにする(S485)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス昇格遊技状態フラグをセットする。
ステップS485の処理を実行した後又はステップS484の処理において、擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別6ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格抽籤当籤フラグをONにする(S486)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス昇格抽籤当籤フラグをセットする。
ステップS486の処理を実行した後又はステップS481の処理において、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス種別抽籤処理を実行する(S487)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス種別として擬似ボーナス種別8に当籤するか否かの抽籤処理を実行する。
次に、サブCPU102は、ステップS487で実行した擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別8に当籤したか否かを判断する(S488)。この処理において、擬似ボーナス種別8に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタに格納されている値を1減算する(S489)。
ステップS488の処理において、擬似ボーナス種別8に当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆カウンタを初期化し(S490)、擬似ボーナス種別ストックテーブルの先頭に擬似ボーナス種別8をセットする(S491)。この処理において、サブCPU102は、当籤している擬似ボーナス種別をストックしたまま、擬似ボーナス種別8を擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットすることができる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナスART抽籤処理を実行する(S492)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナスART抽籤テーブル(図56参照)を参照して、ART抽籤処理を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(S493)。この処理において、サブCPU102は、ステップS492で実行した擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス当籤時ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
次に、サブCPU102は、ART当否格納領域にセットされているART当否が、AT当籤であるか否かを判断する(S494)。この処理において、サブCPU102は、ステップS492で実行した擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス当籤時ART抽籤において、AT当籤に対応付けられたAT当籤番号に当籤したか否かを判断する。
ステップS494の処理において、AT当籤であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグをONにする(S495)。
ステップS489、ステップS495の処理を実行した後又はステップS494の処理において、AT非当籤であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタに格納されている値が0であるか否かを判断する(S496)。この処理において、前兆カウンタに格納されている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆中処理を終了する。
ステップS496の処理において、前兆カウンタに格納されている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図143に示す前兆終了時の状態移行共通処理を実行し(S497)、前兆中処理を終了する。
<前兆終了時の状態移行共通処理>
図143は、図138、図139に示した通常中処理のステップS467、図142に示す前兆中処理のステップS497、図152、図153に示す第1のAT状態中処理のステップS655及び図154〜図156に示す第2のAT状態中処理のステップS700において実行される前兆終了時の状態移行共通処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別8であるか否かを判断する(S500)。この処理において、擬似ボーナス種別8がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス状態をセットし(S501)、前兆終了時の状態移行共通処理を終了する。
このように、サブCPU102は、擬似ボーナス種別8がセットされている場合には、前兆状態から擬似ボーナス移行状態を介することなく、直接擬似ボーナス状態に副遊技状態を移行するよう構成されている。
ステップS500の処理において、擬似ボーナス種別8がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグがONであるか否かを判断する(S502)。この処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグをOFFにし(S503)、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス昇格遊技状態をセットし(S504)、前兆終了時の状態移行共通処理を終了する。
このように、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグがセットされている、つまり、擬似ボーナス昇格遊技状態に移行することが決定している場合に、サブCPU102は、前兆状態終了後に擬似ボーナス昇格遊技状態に副遊技状態を移行する。
ステップS502の処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグがONではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス移行状態をセットし(S505)、前兆終了時の状態移行共通処理を終了する。
<擬似ボーナス移行状態処理>
図144は、図137に示すスタートコマンド受信時処理のステップS432において実行される擬似ボーナス移行状態処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス参照テーブル(図46参照)に基づいた演出を実行する(S510)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス確定画面演出を実行し、擬似ボーナス参照テーブルを参照し、当籤している擬似ボーナス種別に対応する擬似ボーナス状態の演出を実行する。例えば、擬似ボーナス種別ストックテーブルに擬似ボーナス種別1がセットされている場合、擬似ボーナス参照テーブルを参照し、赤同色擬似ボーナス状態の演出を実行する。
また、押し順ベルに当籤した場合には、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別及びメインRAM95の所定の領域に格納されている演出遊技状態に基づいて、参照する擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤テーブル(図50、図51の各(a)〜(e)参照)を決定し、該決定した擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤テーブル参照して、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビの抽籤を実行する。
例えば、擬似ボーナス種別1がセットされ、メインRAM95に演出遊技状態0が格納されている場合には、サブCPU102は、図50(a)に示す擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤テーブルを参照して、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビの抽籤を実行する。
ここで、サブCPU102によって8枚ベル役を入賞させる押し順ナビが実行されることにより、メインCPU93は、サブCPU102が擬似ボーナス状態に当籤した場合に、演出遊技状態を演出遊技状態1に移行することができる。
また、この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外である場合、図51(e)に示す擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤テーブルを参照して押し順ベル当籤時の押し順ナビの有無を抽籤することにより、ペナルティ状態において、押し順ナビを実行しないことで、押し順ベル当籤時に8枚ベル役を入賞させない、という第4のペナルティを遊技者に与えることができる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス移行役である通常リプレイに当籤したか否かを判断する(S512)。この処理において、通常リプレイに当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別及びメインRAM95の所定の領域に格納されている演出遊技状態に基づいて、参照する擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤テーブルを決定し、該決定した擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤テーブル参照して、押し順ナビの抽籤を実行し、押し順ナビの抽籤の結果が、第1停止操作を左ストップボタン19L以外に実行させる押し順ナビであるか否かを判断する(S513)。
また、この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外である場合、図51(e)に示す擬似ボーナス確定画面ナビ抽籤テーブルを参照して擬似ボーナス移行役当籤時の押し順ナビの有無を抽籤することにより、ペナルティ状態において、押し順ナビを実行しないことで、擬似ボーナス移行役当籤時に第1停止操作を左ストップボタン19L以外に実行させず、副遊技状態を擬似ボーナス状態に移行させない、という第4のペナルティを遊技者に与えることができる。
ステップS513の処理において、第1停止操作を左ストップボタン19L以外に実行させる押し順ナビに当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納された擬似ボーナス移行フラグをONにする(S514)。
ステップS514の処理を実行した後、ステップS512の処理において当籤役が通常リプレイではないと判断した場合(NO)又はステップS513の処理において、第1停止操作を左ストップボタン19Lに実行させる押し順ナビが実行されたと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格抽籤処理を実行する(S515)。
ステップS515の処理において、サブCPU102は、副遊技状態格納領域にセットされている副遊技状態及びサブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス色種別に基づいて、参照する擬似ボーナス昇格抽籤テーブル(図48、図49の各(a)〜(f)参照)を決定し、該決定した擬似ボーナス昇格抽籤テーブルを参照して、擬似ボーナス昇格抽籤処理を実行し、擬似ボーナス昇格抽籤の結果をサブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス昇格抽籤結果格納領域にセットする。
また、この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外である場合又は擬似ボーナスペナルティカウンタ(後述)にセットされている値が0以外である場合、図48(f)、図49(f)に示す擬似ボーナス昇格抽籤テーブルを参照して擬似ボーナス昇格抽籤を実行することにより、ペナルティ状態において、当籤している擬似ボーナス状態を遊技者にとってより有利な擬似ボーナス状態に昇格させない、という第2のペナルティを遊技者に与えることができる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格抽籤結果格納領域に、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされているか否かを判断する(S516)。この処理において、サブCPU102は、ステップS515で実行した擬似ボーナス昇格抽籤において、昇格抽籤に当籤したか否かを判断する。
ステップS516の処理において、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルに昇格抽籤で当籤した擬似ボーナス種別をセットし(S517)、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス昇格抽籤当籤フラグをONにする(S518)。
ステップS518の処理を実行した後又はステップS516の処理において、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス種別抽籤処理を実行する(S519)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス種別として擬似ボーナス種別8に当籤するか否かの抽籤処理を実行する。
次に、サブCPU102は、ステップS519で実行した擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別8に当籤したか否かを判断する(S520)。この処理において、擬似ボーナス種別8に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス移行状態処理を終了する。
ステップS520の処理において、擬似ボーナス種別8に当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルの末尾に擬似ボーナス種別8をセットする(S521)。この処理において、サブCPU102は、当籤している擬似ボーナス種別をストックしたまま、擬似ボーナス種別8を擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットすることができる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナスART抽籤処理を実行する(S522)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナスART抽籤テーブル(図56参照)を参照して、ART抽籤処理を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(S523)。この処理において、サブCPU102は、ステップS522で実行した擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス当籤時ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグをONにし(S524)、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス状態をセットし(S525)、擬似ボーナス移行状態処理を終了する。
なお、前兆中処理(図142参照)のステップS480及び擬似ボーナス移行状態処理のステップS515の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされた場合に、サブCPU102は、該セットされている擬似ボーナス種別よりも遊技者にとってより有利な擬似ボーナス種別に昇格させるか否かの昇格抽籤を実施する。
図138、図139に示した通常中処理と、図142に示した前兆中処理と、図144に示した擬似ボーナス移行状態処理より、本実施の形態に係るパチスロ機1は、遊技性に応じた効果的な不利益である第1〜第6のペナルティを発生させることができ、遊技性を損なうことなく遊技者が不正に利益を得ることを防ぐことができるとともに、ペナルティ状態が発生した場合であっても遊技者の遊技に対する興趣が損なわれることを防ぐことができる。
<擬似ボーナス移行状態ペナルティ処理>
図145は、図144に示す擬似ボーナス移行状態処理のステップS511において実行される擬似ボーナス移行状態ペナルティ処理である。
まず、サブCPU102は、通常ペナルティ発生処理を実行する(S526)。この処理において、サブCPU102は、図140に示した通常ペナルティ発生処理を実行する。
ステップS526の処理を実行することにより、サブCPU102は、副遊技状態が擬似ボーナス移行状態である場合であっても、所定の不利益条件が成立した場合に、通常ペナルティカウンタに値を加算、セットすることで、ペナルティ状態を発生させることができる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス移行フラグがONであるか否かを判断する(S527)。この処理において、擬似ボーナス移行フラグがOFFであると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス移行状態ペナルティ処理を終了する。
一方、ステップS527の処理において、擬似ボーナス移行フラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス移行状態処理において、擬似ボーナス移行役に当籤し、かつ左ストップボタン19L以外が第1停止操作されたにも関わらず、擬似ボーナス移行状態が継続していることから、入賞作動コマンド受信時処理(図162参照)のステップS783で実行される擬似ボーナス移行状態入賞時処理(図165参照)が実行されていない、つまり入賞作動コマンドをこぼすゴト行為があった可能性が高いと判断し、擬似ボーナスペナルティカウンタに1をセットし(S528)、擬似ボーナス移行状態ペナルティ処理を終了する。
ここで、擬似ボーナスペナルティカウンタは、サブRAM103の所定の領域に格納されており、擬似ボーナス移行状態において入賞作動コマンドを受信させずシーケンスエラーが発生した場合に、値として「1」がセットされ、副遊技状態が擬似ボーナス状態に移行するまで値として「1」がセットされた状態が維持されるカウンタである。擬似ボーナスペナルティカウンタに「1」がセットされた場合に、サブCPU102は、ペナルティ状態を発生させる。
<擬似ボーナス中処理>
図146、図147は、図137に示すスタートコマンド受信時処理のステップS434において実行される擬似ボーナス中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値が0であるか否かを判断する(S530)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナスナビカウンタの値が0であるか否かを判断する。
ステップS530の処理において、擬似ボーナスナビカウンタの値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス参照テーブル(図46参照)に基づいて擬似ボーナスナビカウンタの値をセットする(S531)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナスナビカウンタの値が0であることから、今回の遊技が擬似ボーナス状態における1回目の遊技であると判断し、擬似ボーナス参照テーブルを参照し、実行している擬似ボーナス種別に対応付けられた擬似ボーナスナビカウンタの値をセットする。
ステップS531の処理を実行した後又はステップS530の処理において、擬似ボーナスナビカウンタの値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行するか否かを判断する(S532)。この処理において、サブCPU102は、図示しない確率テーブルを参照して、押し順ベルの当籤時に8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行するか否かを抽籤により決定する。
ステップS532の処理において、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行すると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値を1減算する(S533)。この処理において、サブCPU102は、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビが実行されたことから、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値を1減算する。
次に、サブCPU102は、告知タイミングフラグがONであるか否かを判断する(S534)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている告知タイミングフラグがセットされているか否かを判断する。ここで、告知タイミングフラグは、第1、第2の擬似ボーナス選択演出が遊技者に選択された場合に、抽籤により決定された告知タイミングでAT状態に当籤した旨の告知を行うことが決定した場合にセットされるフラグである。
ステップS534の処理において、告知タイミングフラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値と、告知タイミングカウンタに格納されている値と、が同じであるか否かを判断する(S535)。この処理において、サブCPU102は、ステップS532で8枚ベル役を入賞させる押し順ナビが実行されたことで、AT状態に当籤した旨を告知する告知タイミングを迎えたか否かを判断する。
ステップS535の処理において、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値と、告知タイミングカウンタに格納されている値と、が同じであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、AT状態に当籤した旨を告知するAT状態告知演出を実行する(S536)。この処理において、サブCPU102は、遊技者が選択した擬似ボーナス選択演出に対応するAT状態告知演出を実行する。例えば、遊技者が第1の擬似ボーナス選択演出を選択した場合には、サブCPU102は、第1のAT状態告知演出を実行する。
ステップS535、ステップS536の処理により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナス状態への移行が決定され、かつART抽籤に当籤した場合に、遊技者によって擬似ボーナス状態の開始前に選択された擬似ボーナス選択演出に基づく報知態様としての第1のAT状態告知演出で、ART当否としてAT当籤がART当否格納領域にセットされていることを抽籤により決定された告知タイミングで報知するようにしたので、選択した擬似ボーナス選択演出に応じて報知される演出内容及び第1のAT状態告知演出が実行されるタイミングから、遊技者は今後の遊技の展開等を想像することができ、遊技に対する戦略の幅を広げることが可能になるとともに、遊技の展開に対しての興趣を高めることができる。
このように、AT状態に当籤した状態で、サブCPU102は、遊技者が選択した擬似ボーナス選択演出に基づく報知態様でAT状態告知演出を実行する。
ステップS536の処理を実行した後、ステップS532の処理において、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビを実行しないと判断した場合(NO)、ステップS534の処理において、告知タイミングフラグがOFFであると判断した場合(NO)又はステップS535の処理において、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値と、告知タイミングカウンタに格納されている値と、が異なる値であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス中ART抽籤処理を実行する(S537)。この処理において、サブCPU102は、ART当否及びサブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス色種別に基づいて、参照する擬似ボーナス中ART抽籤テーブル(図57〜図59の各(a)、(b)参照)を決定し、該決定した擬似ボーナス中ART抽籤テーブルを参照して、ART抽籤処理を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(S538)。この処理において、サブCPU102は、ステップS537で実行した擬似ボーナス中ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグがONであるか否かを判断する(S539)。この処理において、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤処理を実行する(S540)。この処理において、サブCPU102は、ART当否に基づいて、参照する第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤テーブル(図99(a)、(b)参照)を決定し、該決定した第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤テーブルを参照して、上乗せする第1のAT状態ゲーム数を抽籤により決定する。
次に、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている第1のAT状態ゲーム数カウンタに、ステップS540の処理の結果上乗せすることが決定した第1のAT状態ゲーム数を加算する(S541)。この処理において、サブCPU102は、AT状態に当籤している場合に、抽籤により第1のAT状態ゲーム数を上乗せすることができる。
ステップS541の処理を実行した後又はステップS539の処理において、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグがOFFであると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス中擬似ボーナス上乗せ状態抽籤処理を実行する(S542)。この処理において、サブCPU102は、図示しない確率テーブルを参照して、擬似ボーナス上乗せ状態に当籤したか否かを、抽籤により決定する。
次に、サブCPU102は、ステップS542の処理で実行した擬似ボーナス中擬似ボーナス上乗せ状態抽籤に当籤したか否かを判断する(S543)。この処理において、擬似ボーナス中擬似ボーナス上乗せ抽籤に当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス上乗せ状態ストックカウンタを1加算する(S544)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス上乗せ状態ストックカウンタを1加算する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス中上乗せカウンタを1加算する(S545)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス中擬似ボーナス上乗せ抽籤に当籤、つまり少なくとも1回のAT当籤が上乗せされる擬似ボーナス上乗せ状態に当籤したことから、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス中ART抽籤に当籤した回数を計数するカウンタである擬似ボーナス中上乗せカウンタを1加算する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス中擬似ボーナス上乗せ状態抽籤当籤フラグをONにする(S546)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス中擬似ボーナス上乗せ状態抽籤当籤フラグをセットする。
ステップS546の処理を実行した後又はステップS543の処理において、擬似ボーナス中擬似ボーナス上乗せ抽籤に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス中ART抽籤の結果、AT状態に当籤したか否かを判断する(S547)。この処理において、サブCPU102は、ステップS537で実行した擬似ボーナス中ART抽籤処理において、AT当籤に対応付けられたAT当籤番号に当籤したか否かを判断する。
ステップS547の処理において、AT状態に当籤したと判断した場合には(YES)、擬似ボーナス中上乗せカウンタを1加算する(S548)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス中上乗せカウンタを1加算する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグをONにする(S549)。次に、サブCPU102は、擬似ボーナス中ART抽籤当籤フラグをONにする(S550)。この処理において、サブCPU102は、ステップS537で実行した擬似ボーナス中ART抽籤処理において、AT当籤に対応付けられたAT当籤番号に当籤したことを識別する擬似ボーナス中ART抽籤当籤フラグをセットする。
ステップS550の処理を実行した後又はステップS547の処理において、AT状態に当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値が0であるか否かを判断する(S551)。この処理において、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス中処理を終了する。
一方、ステップS551の処理において、擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、告知タイミングフラグをOFFにする(S552)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態が終了することから、告知タイミングフラグをOFFにする。
次に、擬似ボーナス選択演出格納領域にセットされている擬似ボーナス選択演出が、第3の擬似ボーナス選択演出であるか否かを判断する(S553)。
ステップS553の処理において、第3の擬似ボーナス選択演出がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第3の擬似ボーナス選択演出実行時終了演出抽籤処理を実行する(S554)。この処理において、サブCPU102は、遊技者が第3の擬似ボーナス選択演出を選択している状態で実行された擬似ボーナス状態において、所定の回数の押し順ナビが実行され擬似ボーナスナビカウンタにセットされている値が0となったことから、第3の擬似ボーナス選択演出実行時終了演出抽籤テーブル(図110参照)を参照して、擬似ボーナス状態が終了した旨を報知するとともに、次遊技からセットされる通常モードを示唆することで、次回の通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤において、参照される通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル(図53〜図55の各(a)〜(c)参照)を示唆する終了演出の内容を決定する。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、複数の通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルからいずれか1つの通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルをセットしている通常モードに基づいて選択し、該選択した通常時擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルに基づいてART抽籤を実行するため、セットされた通常モードによってAT状態に移行する確率が異なるとともに、第3の擬似ボーナス選択演出が選択されている場合に、該セットされた通常モードを示唆する演出が擬似ボーナス状態の終了時に実行されるため、遊技の進行を予測しやすくすることができる。
ステップS554の処理を実行した後又はステップS553の処理において、第3の擬似ボーナス選択演出がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス終了時処理を実行し(S555)、擬似ボーナス中処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態を終了し、次遊技における演出内容を決定する処理を実行する。
ここで、サブCPU102は、AT状態中に実行されるAT中擬似ボーナス種別抽籤処理(図152、図153に示す第1のAT状態中処理のステップS625及び図154〜図156に示す第2のAT状態中処理のステップS666参照)において、擬似ボーナス種別1〜6に当籤して、第1〜第4の擬似ボーナス状態を実行した場合に、擬似ボーナス状態の終了時となるステップS555の処理の実行時に、特別モード格納領域にセットされている特別モードを示唆する演出である特別モード示唆演出を実行する。ここで、特別モード示唆演出の詳細については、後述する。
このように、AT状態において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態に移行させることが決定し、該決定した擬似ボーナス状態を副遊技状態にセットし、該決定した擬似ボーナス状態の終了時に特別モード格納領域にセットされている特別モードを示唆する特別モード演出を実行する。
<擬似ボーナス終了時処理>
図148、図149は、図146、図147に示す擬似ボーナス中処理のステップS555において実行される擬似ボーナス終了時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス上乗せ状態ストックナビカウンタに0より大きい値が格納されているか否かを判断する(S560)。ここで、擬似ボーナス上乗せ状態ストックナビカウンタは、サブRAM103の所定の領域に格納されるカウンタであり、擬似ボーナス上乗せ状態中に特別擬似ボーナス状態に対応付けられた擬似ボーナス種別8に当籤した場合に、該当籤時に擬似ボーナスナビカウンタに格納されている値が格納される。
ステップS560の処理において、擬似ボーナス上乗せ状態ストックナビカウンタに0より大きい値が格納されていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナスナビカウンタに擬似ボーナス上乗せ状態ストックナビカウンタに格納されている値を格納し、擬似ボーナス上乗せ状態ストックナビカウンタを初期化する(S561)。次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルに擬似ボーナス上乗せ状態に対応付けられた擬似ボーナス種別7をセットし(S562)、擬似ボーナス終了時処理を終了する。これらの処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス上乗せ状態中に当籤した特別擬似ボーナス状態が終了したことから、次遊技から実行中であった擬似ボーナス上乗せ状態を再開する。
ステップS560の処理において、擬似ボーナス上乗せ状態ストックナビカウンタに格納されている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別7であるか否かを判断する(S563)。この処理において、サブCPU102は、実行していた擬似ボーナス状態が擬似ボーナス上乗せ状態であったか否かを判断する。
ステップS563の処理において、擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別7であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス上乗せ状態保障抽籤処理を実行する(S564)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス中上乗せカウンタに格納されている値及び擬似ボーナス上乗せ状態実行時ART抽籤テーブル(図89参照)を参照して、擬似ボーナス上乗せ状態においてAT状態が1セットもストックされなかった場合に、1セットストックする処理を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(S565)。この処理において、サブCPU102は、ステップS564で実行した擬似ボーナス上乗せ状態保障抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
ステップS565の処理を実行した後又はステップS563の処理において、擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別7ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス中上乗せカウンタを初期化する(S566)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態が終了したことから、擬似ボーナス中上乗せカウンタを初期化する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス上乗せ状態ストックカウンタに0より大きい値が格納されているか否かを判断する(S567)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態において、擬似ボーナス上乗せ状態に当籤しストックされているか否かを判断する。
ステップS567の処理において、擬似ボーナス上乗せ状態ストックカウンタに0より大きい値が格納されていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルに擬似ボーナス種別7をセットし(S568)、擬似ボーナス上乗せ状態ストックカウンタを1減算し(S569)、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス移行状態をセットし(S570)、擬似ボーナス終了時処理を終了する。これらの処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態においてストックされた擬似ボーナス上乗せ状態を、次に実行する擬似ボーナス状態とし、ストックを1つ減らすとともに副遊技状態を擬似ボーナス移行状態に移行する。
ステップS567の処理において、擬似ボーナス上乗せ状態ストックカウンタに格納されている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別を初期化する(S571)。この処理において、サブCPU102は、現在実行している擬似ボーナス種別を、擬似ボーナス種別ストックテーブルから消去する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルの先頭の値が0より大きい値か否かを判断する(S572)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス種別が擬似ボーナス上乗せ状態ストックテーブルにストックされているか否かを判断する。
ステップS572の処理において、擬似ボーナス種別ストックテーブルの先頭の値が0より大きい値であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルの先頭の値を、擬似ボーナス種別としてセットする(S573)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにストックされている擬似ボーナス種別を、次遊技から参照する擬似ボーナス種別として擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットする。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグがONであるか否かを判断する(S574)。この処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグがOFFであると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス移行状態をセットし(S575)、擬似ボーナス終了時処理を終了する。
一方、ステップS574の処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス昇格遊技状態をセットし(S576)、擬似ボーナス昇格遊技状態移行フラグをOFFにし(S577)、擬似ボーナス終了時処理を終了する。
ステップS572の処理において、擬似ボーナス種別ストックテーブルの先頭の値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ART当否格納領域にセットされているART当否が、AT当籤であるか否かを判断する(S578)。この処理において、サブCPU102は、各ART抽籤のいずれかにおいて、AT当籤に対応付けられたAT当籤番号に当籤していたか否かを判断する。
ステップS578の処理において、AT当籤であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に第1のAT状態をセットし(S579)、第1のAT状態開始前処理を実行する(S580)。これらの処理において、サブCPU102は、次遊技から開始する第1のAT状態において実行する演出の内容を決定する各制御情報と、AT状態の継続の有無と、を決定する第1のAT状態開始前処理を実行する。
このように、AT状態の当籤時において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態終了後に、副遊技状態を、AT状態のうちの第1のAT状態に移行させる。
次に、サブCPU102は、AT状態非当籤回数カウンタを初期化し(S581)、擬似ボーナス終了時処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、AT状態に当籤していることから、AT状態非当籤回数カウンタを初期化する。
ステップS578の処理において、AT非当籤であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、その他高確移行ゲーム数抽籤処理を実行し、抽籤の結果を対応するカウンタ(高確カウンタ及び超高確カウンタ)に格納し(S582)、副遊技状態格納領域に通常遊技状態をセットし(S583)、擬似ボーナス終了時処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態の終了後に開始される通常遊技状態において、開始時より確率状態を高確又は超高確とするか否かを、図示しないその他高確移行ゲーム数抽籤テーブルを参照して抽籤により決定する。
ここで、その他高確移行ゲーム数抽籤テーブルは、高確移行ゲーム数抽籤テーブル(図42〜図45の各(a)〜(d)参照)に類似した5つの抽籤テーブルである。サブCPU102は、通常モード格納領域にセットされている通常モードを参照して、参照するその他高確移行ゲーム数抽籤テーブルを決定する。また、その他高確移行ゲーム数抽籤テーブルにおいて、各確率状態及び該確率状態が継続するゲーム数には、副遊技状態格納領域にセットされている副遊技状態ごとに異なる抽籤値が対応付けられている。
<第1のAT状態開始前処理>
図150、図151は、図148、図149に示した擬似ボーナス終了中処理のステップS580及び図158に示す第2のAT状態終了時処理のステップS738において実行される第1のAT状態開始前処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、特別モードが特別モード格納領域にセットされていないか否かを判断する(S590)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている特別モードに、特別モード1〜6のいずれかがセットされていないか否かを判断する。
ステップS590の処理において、特別モードがセットされていないと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、特別モード格納領域に特別モード1をセットする(S591)。この処理において、サブCPU102は、第1のAT状態の初期状態においてセットする特別モード1を、特別モード格納領域にセットする。
次に、サブCPU102は、特別テーブル情報カウンタに0をセットする(S592)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている特別テーブル情報カウンタに初期値として0をセットする。
次に、サブCPU102は、特別テーブル抽籤処理を実行し(S593)、特別テーブル番号に抽籤結果をセットする(S594)。これらの処理において、サブCPU102は、特別テーブル抽籤テーブル(図61参照)を参照して特別テーブルを決定し、該決定した特別テーブルの番号を、サブRAM103の所定の領域に格納されている特別テーブル番号にセットする。
次に、サブCPU102は、ループ抽籤状態に通常時フラグをセットし(S595)、第1のAT状態ゲーム数抽籤状態に通常時フラグをセットし(S596)、特別モード抽籤状態に通常時フラグをセットする(S597)。これらの処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されているAT状態フラグのうちのループ抽籤状態と、第1のAT状態ゲーム数抽籤状態と、特別モード抽籤状態と、のそれぞれに通常時フラグをセットする。
ステップS597の処理を実行した後又はステップS590の処理において、特別モードがセットされていると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、特別モードテーブル参照テーブルを参照して特別モードテーブルを決定し、決定した特別モードテーブルの番号を特別モードテーブル番号にセットする(S598)。この処理において、サブCPU102は、特別テーブル情報カウンタにセットされている値と、特別テーブル番号にセットされている値と、に基づいて特別モードテーブル参照テーブルを参照し特別モードテーブルを決定するとともに、サブRAM103の所定の領域に格納されている特別モードテーブル番号に、決定した特別モードテーブルの番号をセットする。
次に、サブCPU102は、第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤処理を実行する(S599)。この処理において、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数抽籤状態にセットされているフラグに基づいて、参照する第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブル(図63(a)、(b)参照)を決定し、該決定した第1のAT状態開始時特別モードテーブルART抽籤テーブルを参照して、ART抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(S600)。この処理において、サブCPU102は、ステップS599で実行した擬似ボーナス上乗せ状態保障抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
次に、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数抽籤処理を実行する(S601)。この処理において、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数抽籤テーブル(図98参照)を参照して、第1のAT状態において単位遊技を実行する回数である第1のAT状態ゲーム数を決定する。
このように、サブCPU102は、擬似ボーナス状態から第1のAT状態に移行される場合に実行される第1のAT状態開始前処理において、第1のAT状態ゲーム数を決定する。
次に、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数カウンタに、ステップS601の処理の結果決定した第1のAT状態ゲーム数を加算する(S602)。この処理において、サブCPU102は、決定した第1のAT状態ゲーム数を、第1のAT状態ゲーム数カウンタに格納する。
次に、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数抽籤状態に通常時フラグをセットする(S603)。次に、サブCPU102は、第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤処理を実行する(S604)。この処理において、サブCPU102は、特別モード格納領域にセットされている特別モード及び特別モード抽籤状態にセットされているフラグに基づいて、参照する第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤テーブル(図64〜図72参照)を決定し、該決定した第1のAT状態開始時特別モード移行抽籤テーブルを参照して、特別モードを決定する。
このように、第2のAT状態において、サブCPU102は、副遊技状態を擬似ボーナス状態に移行することが決定される当籤確率がそれぞれ異なる複数の第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブル(図74〜図83の各(a)、(b)参照)から、参照する第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルを決定する場合に、参照される特別モードを、複数の特別モードから少なくとも1つを選択する。
また、ステップS604の処理において、サブCPU102は、特別モードを決定するとともに、第1のAT状態において実行する特別モード示唆演出(図168参照)と、第2のAT状態において実行する特別モード報知演出(図169参照)と、を決定する。ここで、特別モード示唆演出は、決定した特別モードを示唆する演出である。また、特別モード報知演出は、決定した特別モードを報知する演出である。特別モード示唆演出及び特別モード報知演出の詳細は、後述する。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、第1のAT状態において、選択されている特別モードを示唆する特別モード示唆演出が実行されるとともに、第2のAT状態において、選択されている特別モードを報知する特別モード報知演出が実行されるため、1回のAT状態の前後半で特別モードに関する異なる演出を実行し、選択されている特別モードに対する遊技者の期待感を維持することができる。
次に、サブCPU102は、ステップS601の処理の結果決定した特別モードを、特別モード格納領域にセットする(S605)。この処理において、サブCPU102は、決定した特別モードを、特別モード格納領域にセットする。
次に、サブCPU102は、特別モード抽籤状態に通常時フラグをセットする(S606)。次に、サブCPU102は、特別モード6ストックカウンタに格納されている値が0より大きいか否かを判断する(S607)。
ステップS607の処理において、特別モード6ストックカウンタに格納されている値が0より大きい値であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、特別モード6フラグをONにする(S608)。この処理において、サブCPU102は、特別モード6フラグをONにして、特別モード格納領域に特別モード6をセットする。これにより、サブCPU102は、他の特別モード1〜5が既にセットされている場合であっても、特別モード6を優先してセットするよう構成されている。
次に、サブCPU102は、特別モード6ストックカウンタを1減算する(S609)。この処理において、サブCPU102は、特別モード6がセットされたことから、特別モード6ストックカウンタにセットされている特別モード6セット数を1減算する。
ステップS607の処理において、特別モード6ストックカウンタに格納されている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、特別モード6フラグをOFFにする(S610)。
ステップS609又はステップS610の処理を実行した後、サブCPU102は、ARTループ抽籤処理を実行する(S611)。この処理において、サブCPU102は、ループ抽籤種別にセットされているフラグと、ループストックカウンタにセットされている値と、特別モード格納領域にセットされている特別モードと、AT継続種別格納領域にセットされているAT継続種別と、に基づいて、参照するARTループ抽籤テーブル(図86(a)〜(g)参照)を決定し、該決定したARTループ抽籤テーブルを参照して、ループ参照ストックテーブルにセットされているループ率に基づいて、ARTループ抽籤を実行する。
ここで、ループストックカウンタにセット数がセットされている場合、サブCPU102は、図86(b)に示すARTループ抽籤テーブルを参照することで、ループ参照ストックテーブルにセットされているループ率によらず継続又は特殊継続に当籤するよう構成されている。また、図86(a)に示すARTループ抽籤テーブルを参照する場合、サブCPU102は、ループ参照ストックテーブルにセットされているループ率によって、否継続、継続又は特殊継続のいずれかに当籤するように構成されている。
このように、サブCPU102は、ループストックカウンタに記憶されたセット数にしたがって継続移行を実行し、ループストックカウンタに記憶されたセット数を消化した場合に、ループ参照ストックテーブルにセットされているループ率に基づいて継続移行を実行するか否かを決定するように構成されている。
これにより、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナス状態への移行が決定されたことを契機にART抽籤を行うとともに、ART抽籤の非当籤時には、非当籤時に決定したループ率とセット数とをART抽籤に当籤するまで持ち越すことができるため、ART抽籤にようやく当籤することができた際には、AT状態での遊技のループ率やセット数の上乗せが期待でき、擬似ボーナス状態での遊技が終了した後にAT状態が開始されない場合であっても、ART抽籤に当籤するまで遊技者の遊技に対する興趣を維持させることができるとともに、遊技者にAT状態が長く続くことへの期待感を持たせて遊技を行わせることができる。
次に、サブCPU102は、ステップS611の処理の結果決定したAT継続種別を、サブRAM103の所定の領域にセットする(S612)。この処理において、サブCPU102は、決定したAT継続種別を、AT継続種別格納領域にセットする。
次に、サブCPU102は、ループ抽籤状態にセットされているフラグが通常時フラグであるか否かを判断する(S613)。この処理において、ループ抽籤状態に通常時フラグがセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1のAT状態開始前処理を終了する。
一方、ステップS613の処理において、ループ抽籤状態に通常時フラグがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ループストックカウンタに格納されている値が0より大きいか否かを判断する(S614)。この処理において、ループストックカウンタに格納されている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1のAT状態開始前処理を終了する。
一方、ステップS614の処理において、ループストックカウンタに格納されている値が0より大きい値であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ループストックカウンタに格納されている値を1減算し(S615)、第1のAT状態開始前処理を終了する。
<第1のAT状態中処理>
図152、図153は、図137に示すスタートコマンド受信時処理のステップS426において実行される第1のAT状態中処理を示すフローチャートである。
なお、第1のAT状態中処理を実行する場合に、サブCPU102は、第1のAT状態開始前処理(図150、図151参照)のステップS604で決定された特別モード示唆演出を実行する。
まず、サブCPU102は、ARTナビ抽籤処理を実行する(S620)。この処理において、サブCPU102は、メインRAM95の所定の領域に格納されている演出遊技状態に基づいて、参照するARTナビ抽籤テーブル(図60(a)、(b)参照)を決定し、該決定したARTナビ抽籤テーブル参照して、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビの抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数カウンタを1減算する(S621)。次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S622)。この処理において、サブCPU102は、前回の第1のAT状態中処理で実行した擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した否かを判断する。
ステップS622の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆中処理を実行し(S623)、第1のAT状態中処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、昇格抽籤を実行する前兆状態に副遊技状態を移行する。
一方、ステップS622の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれもセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス天井カウンタを1加算する(S624)。
次に、サブCPU102は、第1のAT状態中擬似ボーナス種別抽籤処理を実行する(S625)。この処理において、サブCPU102は、AT中確率状態格納領域にセットされているAT中確率状態に基づいて、参照する第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブル(図73(a)、(b)参照)を決定し、該決定した第1のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルを参照して、擬似ボーナス種別抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、ステップS625において実行した擬似ボーナス種別抽籤の結果を、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットする(S626)。次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S627)。この処理において、サブCPU102は、ステップS625で実行した第1のAT状態中擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した否かを判断する。
ステップS627の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別5又は擬似ボーナス種別6であるか否かを判断する(S628)。この処理において、擬似ボーナス種別が5又は擬似ボーナス種別6であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態フラグをONにする(S629)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス昇格遊技状態フラグをセットする。
ステップS629の処理を実行した後又はステップS628の処理において、擬似ボーナス種別5又は擬似ボーナス種別6がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス天井カウンタを初期化する(S630)。この処理において、サブCPU102は、ステップS625で実行した第1のAT状態中擬似ボーナス種別抽籤において擬似ボーナス状態に当籤したことから、擬似ボーナス天井カウンタを初期化する。
次に、サブCPU102は、同色高確カウンタを初期化する(S631)。ここで、同色高確カウンタは、RAM103の所定の領域に格納されているカウンタであり、サブCPU102がAT中確率状態として同色高確を選択した場合に、同色高確をセットした状態で実行する遊技回数が格納される。
次に、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数抽籤状態及び特別モード抽籤状態に第1のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグをセットする(S632)。次に、サブCPU102は、第1のAT状態演出状態に第1のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグをセットする(S633)。
次に、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に否継続がセットされているか否かを判断する(S634)。この処理において、AT継続種別格納領域に否継続がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ループ抽籤状態に通常時フラグをセットする(S635)。
一方、ステップS634の処理において、AT継続種別格納領域に否継続がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ループ抽籤状態に第1のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグをセットする(S636)。
ステップS634〜ステップS636の処理において、サブCPU102は、AT継続種別として継続又は特殊継続がセットされている状態で擬似ボーナス状態に当籤した場合には、該当籤した擬似ボーナス状態の終了後に実行される第1のAT状態開始前処理(図150、図151参照)のステップS611において、確実に継続又は特殊継続が当籤する。
ステップS635又はステップS636の処理を実行した後、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグをONにする(S637)。次に、サブCPU102は、AT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤処理を実行する(S638)。この処理において、サブCPU102は、副遊技状態格納領域にセットされている副遊技状態及び特別モード格納領域にセットされている特別モードに基づいて、参照するAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル(図84、図85の各(a)、(b)参照)を決定し、該決定したAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルを参照して、ART抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(639)。この処理において、サブCPU102は、ステップS638で実行したAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
ステップS627において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれもセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、同色高確カウンタに格納されている値が0より大きい値か否かを判断する(S640)。この処理において、同色高確カウンタに格納されている値が0より大きい値であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、同色高確カウンタに格納されている値を1減算する(S641)。
ステップS641の処理を実行した後又はステップS640の処理において、同色高確カウンタに格納されている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1のAT状態中同色高確移行抽籤処理を実行する(S642)。この処理において、サブCPU102は、図示しない確率テーブルを参照して、AT中確率状態にセットするAT中確率状態と、AT中確率状態として同色高確をセットする場合には、同色高確をセットした状態で実行する遊技回数と、を抽籤により決定する。
次に、サブCPU102は、ステップS642において実行した第1のAT状態中同色高確移行抽籤の結果を対応する同色高確カウンタに加算する(S643)。この処理において、サブCPU102は、同色高確カウンタに既に値が格納されている場合、ステップS642において実行した第1のAT状態中同色高確移行抽籤の結果を、既に格納されている値に加算する。
ステップS639又はステップS643の処理を実行した後、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別8であるか否かを判断する(S644)。この処理において、擬似ボーナス種別8がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S645)。
ステップS645の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第1のAT状態中前兆ゲーム数抽籤処理を実行する(S646)。この処理において、サブCPU102は、図示しない確率テーブルを参照して、前兆ゲーム数抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、ステップS646で決定した前兆ゲーム数の値が、第1のAT状態ゲーム数カウンタに格納されている値よりも大きいか否かを判断する(S647)。この処理において、ステップS646で決定した前兆ゲーム数の値の方が、第1のAT状態ゲーム数カウンタに格納されている値よりも大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆カウンタに、第1のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値をセットする(S648)。
一方、ステップS647の処理において、ステップS646で決定した前兆ゲーム数の値の方が、第1のAT状態ゲーム数カウンタに格納されている値よりも小さいと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタにステップS646で決定した前兆ゲーム数の値をセットする(S649)。
ステップS647〜ステップS649の処理において、サブCPU102は、第1のAT状態中に擬似ボーナス状態に当籤した場合には、比較的少ない回数の前兆状態を経由して擬似ボーナス状態に副遊技状態を移行する。
ステップS645の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、通常リプレイ当籤時にBAR図柄をリール表示窓4の中段に表示させることのできる押し順ナビを実行するか否かを判断する(S650)。この処理において、サブCPU102は、図示しない確率テーブルを参照して、通常リプレイ当籤時にBAR図柄をリール表示窓4の中段に表示させることのできる押し順ナビを実行するか否かを抽籤により決定する。
ステップS650の処理において、抽籤の結果、押し順ナビを実行しないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値を1減算する(S651)。
ステップS644の処理において、擬似ボーナス種別8がセットされていると判断した場合(YES)又はステップS650の処理において、抽籤の結果、押し順ナビを実行すると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆カウンタを初期化する(S652)。
ステップS648、ステップS649又はステップS652の処理を実行した後、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S653)。この処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S654)。この処理において、前兆カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1のAT状態中処理を終了する。
一方、ステップS654の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図143に示す前兆終了時の状態移行共通処理を実行し(S655)、第1のAT状態中処理を終了する。
ステップS653の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれもセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S656)。この処理において、第1のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1のAT状態中処理を終了する。
一方、ステップS656の処理において、第1のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、特別テーブル情報カウンタを1加算し(S657)、副遊技状態格納領域に第2のAT状態をセットし(S658)、第1のAT状態中処理を終了する。これらの処理において、サブCPU102は、第1のAT状態ゲーム数カウンタが0であることから、第1のAT状態において実行する単位遊技が全て終了したと判断し、特別テーブル情報カウンタを1加算するとともに、次遊技から第2のAT状態を開始する。
このように、第1のAT状態において、サブCPU102は、第1のAT状態開始前処理(図150、図151参照)において決定した第1のAT状態ゲーム数の単位遊技を実行した場合に、副遊技状態を、AT状態のうちの第2のAT状態に移行する。
<第2のAT状態中処理>
図154〜図156は、図137に示すスタートコマンド受信時処理のステップS428において実行される第2のAT状態中処理を示すフローチャートである。
なお、第2のAT状態中処理を実行する場合に、サブCPU102は、第1のAT状態開始前処理(図150、図151参照)のステップS604で決定された特別モード報知演出を実行する。
まず、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S660)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている第2のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する。
ステップS660の処理において、第2のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第2のAT状態初回処理を実行する(S661)。この処理において、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数カウンタが0であることから、今回の遊技が、第1のAT状態終了後に第2のAT状態ゲーム数がまだセットされていない1回目の遊技であると判断し、第2のAT状態ゲーム数及び第2のAT状態において実行される演出内容を決定する第2のAT状態初回処理を実行する。
ステップS661の処理を実行した後又はステップS660の処理において、第2のAT状態ゲーム数カウンタに0ではない値がセットされていると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ARTナビ抽籤処理を実行する(S662)。この処理において、サブCPU102は、メインRAM95の所定の領域に格納されている演出遊技状態に基づいて、参照するARTナビ抽籤テーブル(図60(a)、(b)参照)を決定し、該決定したARTナビ抽籤テーブル参照して、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビの抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数カウンタを1減算する(S663)。次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S664)。この処理において、サブCPU102は、前回の第2のAT状態中処理で実行した擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した否かを判断する。
ステップS664の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれもセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス天井カウンタを1加算する(S665)。
次に、サブCPU102は、第2のAT状態中擬似ボーナス種別抽籤処理を実行し、実行した擬似ボーナス種別抽籤の結果を、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットする(S666)。この処理において、サブCPU102は、特別モード格納領域にセットされている特別モード及びAT中確率状態格納領域にセットされているAT中確率状態に基づいて、参照する第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブル(図74〜図83参照)を決定し、該決定した第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルを参照して、擬似ボーナス種別抽籤を実行する。
このように、サブCPU102は、サブCPU102がセットした特別モードに基づいて決定された第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルに設定された当籤確率に基づいて、副遊技状態を擬似ボーナス状態に移行するか否かを決定する。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、AT状態中において、副遊技状態を擬似ボーナス状態に移行させることが決定される当籤確率が異なる複数の第2のAT状態中擬似ボーナス抽籤テーブルを選択する場合に参照される複数の特別モードを有し、特に、高確率で擬似ボーナス状態に移行させることが決定される特別モードが複数選択された場合には、擬似ボーナス状態への移行が決定される確率が極めて高くなることから、AT状態中も擬似ボーナス状態に当籤できることへの期待感を高めることができ、AT状態中も遊技に集中させることが可能になるとともに、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、ステップS625、ステップS666に示すように、第1のAT状態及び第2のAT状態において、サブCPU102は、擬似ボーナス種別1〜8のうちの擬似ボーナス種別5、6に当籤したか否かを抽籤により決定する。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、AT状態において、擬似ボーナス状態に当籤した場合に、擬似ボーナス移行図柄が入賞するごとにAT状態のセット数を加算する擬似ボーナス上乗せ状態に移行する可能性を有する擬似ボーナス昇格遊技状態に移行することができるため、遊技者にAT状態における遊技状態の変化に興味を持たせることができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S667)。この処理において、サブCPU102は、ステップS666で実行した第2のAT状態中擬似ボーナス種別抽籤において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤した否かを判断する。
ステップS667の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかに当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別5又は擬似ボーナス種別6であるか否かを判断する(S668)。この処理において、擬似ボーナス種別が5又は擬似ボーナス種別6であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態フラグをONにする(S669)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス昇格遊技状態フラグをセットする。
ステップS669の処理を実行した後又はステップS668の処理において、擬似ボーナス種別5又は擬似ボーナス種別6がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス天井カウンタを初期化する(S670)。この処理において、サブCPU102は、ステップS666で実行した第2のAT状態中擬似ボーナス種別抽籤において擬似ボーナス状態に当籤したことから、擬似ボーナス天井カウンタを初期化する。
次に、サブCPU102は、同色高確カウンタを初期化する(S671)。次に、サブCPU102は、特別モード抽籤状態に第2のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグをセットする(S672)。次に、サブCPU102は、第1のAT状態演出状態に第2のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグをセットする(S673)。
次に、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に否継続がセットされているか否かを判断する(S674)。この処理において、AT継続種別格納領域に否継続がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ループ抽籤状態に通常時フラグをセットする(S675)。
一方、ステップS674の処理において、AT継続種別格納領域に否継続がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ループ抽籤状態に第2のAT状態中擬似ボーナス継続時フラグをセットする(S676)。
ステップS674〜ステップS676の処理において、サブCPU102は、AT継続種別として継続又は特殊継続がセットされている状態で擬似ボーナス状態に当籤した場合には、該当籤した擬似ボーナス状態の終了後に実行される第1のAT状態開始前処理(図150、図151参照)のステップS611において、確実に継続又は特殊継続が当籤する。
ステップS675又はステップS676の処理を実行した後、サブCPU102は、擬似ボーナス中第1のAT状態ゲーム数上乗せ抽籤許可フラグをONにする(S677)。次に、サブCPU102は、AT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤処理を実行する(S678)。この処理において、サブCPU102は、副遊技状態格納領域にセットされている副遊技状態及び特別モード格納領域にセットされている特別モードに基づいて、参照するAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブル(図84、図85の各(a)、(b)参照)を決定し、該決定したAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤テーブルを参照して、ART抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(679)。この処理において、サブCPU102は、ステップS678で実行したAT状態中擬似ボーナス当籤時ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
次に、サブCPU102は、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値がおより大きいか否かを判断する(S680)。この処理において、サブCPU102は、サブRAM103の所定の領域に格納されている特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0より大きいか否かを判断する。
ステップS680の処理において、特殊継続ゲーム数カウンタに0より大きい値がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、特殊条件成立時ART抽籤処理を実行する(S681)。この処理において、サブCPU102は、第2のAT状態から前兆状態又は擬似ボーナス状態に次遊技から副遊技状態が移行する、つまり今回の遊技で第2のAT状態が終了し、かつ特殊継続ゲーム数カウンタが0になっていないことから、特殊条件が成立したと判断し、特殊条件成立時ART抽籤テーブル(図88参照)を参照して、特殊条件成立時ART抽籤を実行する。また、ステップS681の処理を実行する場合に、サブCPU102は、特殊条件が成立した場合に選択される継続報知態様である特殊演出を実行し、AT状態が継続移行する旨を報知する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(S682)。この処理において、サブCPU102は、ステップS681で実行した特殊条件成立時ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
ステップS667、ステップS680〜ステップS682に示すように、サブCPU102は、特殊演出が実行され、副遊技状態を擬似ボーナス状態に移行することを決定した場合に、特殊条件成立時ART抽籤テーブルを参照してループ率を決定し、該決定したループ率をループ参照ストックテーブルにストックするよう構成されている。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、特殊条件が成立した場合に選択される継続報知態様が報知されることにより、遊技者に擬似ボーナス状態の当籤が報知されるとともに、AT状態のループ率が新たに記憶されたことが示唆されるため、遊技者にAT状態において実行される演出態様に興味を持たせることができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。
ステップS667において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれもセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、同色高確カウンタに格納されている値が0より大きい値か否かを判断する(S683)。この処理において、同色高確カウンタに格納されている値が0より大きい値であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、同色高確カウンタに格納されている値を1減算する(S684)。
ステップS684の処理を実行した後又はステップS683の処理において、同色高確カウンタに格納されている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第2のAT状態中同色高確移行抽籤処理を実行する(S685)。この処理において、サブCPU102は、図示しない確率テーブルを参照して、AT中確率状態にセットするAT中確率状態と、AT中確率状態として同色高確をセットする場合には、同色高確をセットした状態で実行する遊技回数と、を抽籤により決定する。
次に、サブCPU102は、ステップS685において実行した第2のAT状態中同色高確移行抽籤の結果を対応する同色高確カウンタに加算する(S686)。この処理において、サブCPU102は、同色高確カウンタに既に値が格納されている場合、ステップS685において実行した第2のAT状態中同色高確移行抽籤の結果を、既に格納されている値に加算する。
ステップS682又はステップS686の処理を実行した後、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が擬似ボーナス種別8であるか否かを判断する(S687)。この処理において、擬似ボーナス種別8がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S688)。
ステップS688の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第2のAT状態中前兆ゲーム数抽籤処理を実行する(S689)。この処理において、サブCPU102は、図示しない確率テーブルを参照して、前兆ゲーム数抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、ステップS689で決定した前兆ゲーム数の値が、第2のAT状態ゲーム数カウンタに格納されている値よりも大きいか否かを判断する(S690)。この処理において、ステップS689で決定した前兆ゲーム数の値の方が、第2のAT状態ゲーム数カウンタに格納されている値よりも大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆カウンタに、第2のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値をセットする(S691)。
一方、ステップS690の処理において、ステップS689で決定した前兆ゲーム数の値の方が、第2のAT状態ゲーム数カウンタに格納されている値よりも小さいと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタにステップS689で決定した前兆ゲーム数の値をセットする(S692)。
ステップS690〜ステップS692の処理において、サブCPU102は、第2のAT状態中に擬似ボーナス状態に当籤した場合には、比較的少ない回数の前兆状態を経由して擬似ボーナス状態に副遊技状態を移行する。
ステップS688の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、通常リプレイ当籤時にBAR図柄をリール表示窓4の中段に表示させることのできる押し順ナビを実行するか否かを判断する(S693)。この処理において、サブCPU102は、図示しない確率テーブルを参照して、通常リプレイ当籤時にBAR図柄をリール表示窓4の中段に表示させることのできる押し順ナビを実行するか否かを抽籤により決定する。
ステップS693の処理において、抽籤の結果、押し順ナビを実行しないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値を1減算する(S694)。
ステップS687の処理において、擬似ボーナス種別8がセットされていると判断した場合(YES)又はステップS693の処理において、抽籤の結果、押し順ナビを実行すると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆カウンタを初期化する(S695)。
ステップS691、ステップS692又はステップS695の処理を実行した後、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルにセットされている擬似ボーナス種別が、擬似ボーナス種別1〜8であるか否かを判断する(S696)。この処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S697)。この処理において、前兆カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第2のAT状態中処理を終了する。
一方、ステップS697の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数カウンタを初期化し(S698)、特殊継続ゲーム数カウンタを初期化し(S699)、図143に示す前兆終了時の状態移行共通処理を実行し(S700)、第2のAT状態中処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、次遊技より副遊技状態が擬似ボーナス状態、擬似ボーナス昇格遊技状態又は擬似ボーナス移行状態のいずれかになることから、第2のAT状態ゲーム数カウンタ及び特殊継続ゲーム数カウンタを初期化して、前兆終了時の状態移行共通処理を実行する。
ステップS696の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれもセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S701)。この処理において、第2のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第2のAT状態終了時処理を実行し(S702)、第2のAT状態中処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に継続又は特殊継続がセットされている場合に、第2のAT状態終了後に副遊技状態格納領域に第1のAT状態をセットする第2のAT状態終了時処理を実行する。
一方、ステップS701の処理において、第2のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0より大きいか否かを判断する(S703)。この処理において、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第2のAT状態中処理を終了する。
一方、ステップS703の処理において、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0より大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、特殊継続ゲーム数カウンタを1減算する(S704)。この処理において、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされた状態で1回の単位遊技が実行されたことから、特殊継続ゲーム数カウンタを1減算する。
次に、サブCPU102は、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S705)。この処理において、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には、サブCPU102は、第2のAT状態中処理を終了する。
一方、ステップS705の処理において、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に継続をセットし(S706)、第2のAT状態中処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0よりも大きく、かつ特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0となったことから、特殊条件が成立することがなくなり、実行中の第2のAT状態では特殊演出が実行されないことから、AT継続種別格納領域に継続をセットし、特殊継続がセットされた状態において実行する演出を終了する。
ステップS664の処理において、擬似ボーナス種別1〜8のいずれかがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前兆中処理を実行する(S707)。この処理において、サブCPU102は、昇格抽籤を実行する前兆状態に副遊技状態を移行する。
次に、サブCPU102は、前兆カウンタにセットされている値が0であるか否かを判断する(S708)。この処理において、前兆カウンタにセットされている値が0ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第2のAT状態中処理を終了する。
一方、ステップS708の処理において、前兆カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数カウンタを初期化し(S709)、特殊継続ゲーム数カウンタを初期化し(S710)、第2のAT状態中処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、次遊技より副遊技状態が前兆状態になることから、第2のAT状態ゲーム数カウンタ及び特殊継続ゲーム数カウンタを初期化する。
<第2のAT状態初回処理>
図157は、図154〜図156に示す第2のAT状態中処理のステップS661において実行される第2のAT状態初回処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされているか否かを判断する(S720)。この処理において、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、特殊継続時特別モード移行抽籤処理を実行し(S721)、抽籤の結果を特別モード格納領域にセットする(S722)。
ステップS720〜ステップS722の処理において、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされている場合に、特殊継続時特別モード移行抽籤テーブル(図87参照)を参照して、現在特別モード格納領域にセットされている特別モードよりも遊技者にとって有利な特別モードが選択される可能性を有する特殊継続時特別モード移行抽籤を実行し、抽籤の結果を特別モード格納領域にセットする。
ステップS722の処理を実行した後又はステップS720の処理において、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数抽籤処理を実行する(S723)。この処理において、サブCPU102は、AT継続種別格納領域にセットされているAT継続種別及び特別モード格納領域にセットされている特別モードに基づいて、参照する第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブル(図100〜図105参照)を決定し、該決定した第2のAT状態ゲーム数抽籤テーブルを参照して、第2のAT状態において単位遊技を実行する回数である第2のAT状態ゲーム数を決定する。
このように、サブCPU102は、第1のAT状態から第2のAT状態に移行する場合に実行する第2のAT状態初回処理において、第2のAT状態ゲーム数を決定する。
次に、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数カウンタに、ステップS723の処理の結果決定した第2のAT状態ゲーム数をセットする(S724)。この処理において、サブCPU102は、決定した第2のAT状態ゲーム数を、第2のAT状態ゲーム数カウンタに格納する。
次に、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされているか否かを判断する(S725)。この処理において、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、特殊継続ゲーム数抽籤処理を実行し(S726)、抽籤の結果を特殊継続ゲーム数カウンタにセットし(S727)、第2のAT状態初回処理を終了する。
ステップS725〜ステップS727の処理において、サブCPU102は、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされている場合に、図示しない確率テーブルを参照して、特殊継続ゲーム数抽籤を実行し、抽籤の結果を特殊継続ゲーム数カウンタにセットすることで、これから実行する第2のAT状態において、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされている状態で実行する演出を、何ゲーム実行するかを決定する。
ステップS725の処理において、AT継続種別格納領域に特殊継続がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、特殊継続ゲーム数カウンタを初期化し(S728)、第2のAT状態初回処理を終了する。
<第2のAT状態終了時処理>
図158は、図154〜図156に示す第2のAT状態中処理のステップS702において実行される第2のAT状態初回処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、AT継続種別格納領域にセットされているAT継続種別が当籤又は特殊当籤であるか否かを判断する(S730)。この処理において、サブCPU102は、第1のAT状態開始前処理(図150、図151参照)のステップS611で実行したARTループ抽籤の結果、第2のAT状態終了後に第1のAT状態に移行させることでAT状態を継続する継続又は特殊継続のAT継続種別に当籤していたか否かを判断する。
ステップS730の処理において、AT継続種別格納領域に否継続がセットされていると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ループ参照ストックテーブルの先頭のループ率を削除する(S731)。この処理において、サブCPU102は、ループ参照ストックテーブルの先頭にセットされているループ率に基づくARTループ抽籤を、第1のAT状態開始前処理のステップS611で実行したことから、ループ参照ストックテーブルの先頭にセットされているループ率を削除する。
次に、サブCPU102は、ループ参照ストックテーブルの先頭にセットされているループ参照がループ参照1〜5のいずれかであるか否かを判断する(S732)。この処理において、サブCPU102は、ループ参照ストックテーブルにまだARTループ抽籤に用いていないループ参照が残っているか否かを判断する。
ステップS730の処理において、AT継続種別格納領域に当籤又は特殊当籤がされていると判断した場合(YES)又はステップS732の処理において、ループ参照ストックテーブルの先頭にループ参照1〜5のいずれかがセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に第1のAT状態をセットする(S733)。この処理において、サブCPU102は、第2のAT状態終了後に次遊技から第1のAT状態を開始するために副遊技状態格納領域に第1のAT状態をセットする継続移行を実行することで、第2のAT状態終了後に第1のAT状態を実行し、AT状態を継続することができる。
このように、サブCPU102は、第2のAT状態ゲーム数の単位遊技が実行された場合に、副遊技状態を、第1のAT状態に継続移行させることで、AT状態を継続させる。
また、ステップS731〜ステップS733の処理において、第2のAT状態終了時処理開始時に、ループ参照ストックテーブルに複数のループ率がストックされている場合、サブCPU102は、ストックされているループ率に関わらず継続移行を実行するよう構成されている。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、複数のループ率がサブRAM103のループ参照ストックテーブルに記憶されている場合には、多くの恩恵を遊技者に付与することができ、遊技に対する興趣をより向上させることができる。
また、ステップS733の処理を実行する場合に、サブCPU102は、継続報知態様として、AT状態が継続することを報知する続報知態様を実行するよう構成されている。
次に、サブCPU102は、第1のAT状態演出状態に通常時フラグをセットする(S734)。次に、サブCPU102は、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0より大きいか否かを判断する(S735)。
ステップS735の処理において、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0より大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、特殊条件成立時ART抽籤処理を実行する(S736)。この処理において、サブCPU102は、第2のAT状態から第1のAT状態に次遊技から副遊技状態が移行する、つまり今回の遊技で第2のAT状態が終了し、かつ特殊継続ゲーム数カウンタが0になっていないことから、特殊条件が成立したと判断し、特殊条件成立時ART抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(737)。この処理において、サブCPU102は、ステップS736で実行した特殊条件成立時ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
ステップS737の処理を実行した後又はステップS735の処理において、特殊継続ゲーム数カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1のAT状態開始前処理を実行し(S738)、第2のAT状態終了時処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、次遊技から開始する第1のAT状態において実行する演出の内容を決定する各制御情報と、AT状態の継続の有無と、を決定する第1のAT状態開始前処理を実行する。
ステップS732の処理において、ループ参照ストックテーブルの先頭にループ参照1〜5のいずれもセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、AT状態の否継続を報知する続報知態様を実行するとともに、AT状態終了時の共通処理を実行し(S739)、第2のAT状態終了時処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、次遊技から通常遊技状態を開始するために、各格納領域に格納されているフラグ及び値を初期化するAT状態終了時の共通処理を実行する。
ステップS681、ステップS733及びステップS739の処理のように、サブCPU102は、AT状態の継続又は否継続を報知する複数の継続報知態様のうちのいずれか1つを実行する。
<AT状態終了時の共通処理>
図159は、図158に示す第2のAT状態終了時処理のステップS739において実行されるAT終了時の共通処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に通常遊技状態をセットする(S740)。この処理において、サブCPU102は、次遊技から通常遊技状態を開始するために、副遊技状態格納領域に通常遊技状態をセットする。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナスカウンタと、特別テーブル番号と、特別モードテーブル番号と、特別モード格納領域と、特別テーブル情報カウンタと、同色高確カウンタと、を初期化する(S741)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス状態及びAT状態においてセットした各フラグや値を初期化する。
次に、サブCPU102は、AT終了時通常モード抽籤テーブル抽籤処理を実行する(S742)。この処理において、サブCPU102は、AT終了時通常モード抽籤テーブル抽籤テーブル(図40、図41の各(a)、(b)参照)を参照して、次遊技から開始される通常遊技状態において参照されるテーブルを決定するAT終了時通常モード抽籤テーブル抽籤を実行する。
次に、サブCPU102は、ステップS742で実行したAT終了時通常モード抽籤テーブル抽籤の結果をサブRAM103の所定の領域に格納されているテーブルにセットする(S743)。
次に、サブCPU102は、通常モード番号決定処理を実行し(S744)、決定した通常モード番号に対応付けられている通常モードをセットする(S745)。これらの処理において、サブCPU102は、通常モード参照テーブル(図39参照)を参照して、現在セットされているテーブル及びAT状態非当籤回数カウンタにセットされている値から、通常モード番号を決定し、該決定した通常モード番号に対応付けられた通常モードを通常モード格納領域にセットする。
次に、サブCPU102は、その他高確移行ゲーム数抽籤処理(S746)を実行し、抽籤の結果を対応するカウンタ(高確カウンタ及び超高確カウンタ)に格納し(S747)、AT終了時の共通処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、次遊技から開始される通常遊技状態において、通常遊技状態の開始時より確率状態を高確又は超高確とするか否かを、図示しないその他高確移行ゲーム数抽籤テーブルを参照して抽籤により決定する。
<擬似ボーナス昇格遊技状態中処理>
図160は、図137に示すスタートコマンド受信時処理のステップS430において実行される擬似ボーナス昇格遊技状態中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、旧副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態であったか否かを判断する(S750)。この処理において、サブCPU102は、旧副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態であるか否かを判断することにより、今回の遊技が擬似ボーナス昇格遊技状態の1回目の遊技であるか否かを判断する。
ステップS750の処理において、旧副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数カウンタに10をセットする(S751)。この処理において、サブCPU102は、今回の遊技が擬似ボーナス昇格遊技状態の1回目の遊技であることから、サブRAM103の所定の領域に格納され擬似ボーナス昇格遊技状態の遊技回数を格納する擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数カウンタに、所定の遊技回数として10をセットする。
ステップS751の処理を実行した後又はステップS750の処理において、旧副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0より大きいか否かを判断する(S752)。この処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0より大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数カウンタを1減算する(S753)。
一方、ステップS752の処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、押し順ベルに当籤したか否かを判断する(S754)。この処理において、押し順ベルに当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグをONにする。ここで、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグは、入賞作動コマンド受信時処理(図162参照)において参照されるフラグであり、サブRAM103の所定の領域に格納されている。
ステップS753、ステップS755の処理又はステップS754の処理において、押し順ベルに当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ARTナビ抽籤処理を実行する(S756)。この処理において、サブCPU102は、メインRAM95の所定の領域に格納されている演出遊技状態に基づいて、参照するARTナビ抽籤テーブル(図60(a)、(b)参照)を決定し、該決定したARTナビ抽籤テーブル参照して、8枚ベル役を入賞させる押し順ナビの抽籤を実行する。また、この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがONである場合、決定した押し順ナビのうち第1停止操作に係る押し順ナビのみを実行する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格抽籤処理を実行する(S757)。この処理において、サブCPU102は、副遊技状態格納領域にセットされている副遊技状態及びサブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス色種別に基づいて、図48、図49の各(d)に示す擬似ボーナス昇格抽籤テーブルを参照して、擬似ボーナス昇格抽籤処理を実行し、擬似ボーナス昇格抽籤の結果をサブRAM103の所定の領域に格納されている擬似ボーナス昇格抽籤結果格納領域にセットする。ここで、図48、図49の各(d)に示す擬似ボーナス昇格抽籤テーブルをサブCPU102が参照することから、該擬似ボーナス昇格抽籤は、実質的には擬似ボーナス種別7に当籤するか否かの抽籤となる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格抽籤結果格納領域に、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされているか否かを判断する(S758)。この処理において、サブCPU102は、ステップS757で実行した擬似ボーナス昇格抽籤において、昇格抽籤に当籤したか否かを判断する。
ステップS758の処理において、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態中処理を終了する。一方、ステップS758の処理において、擬似ボーナス昇格抽籤当籤がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数カウンタを初期化する(S759)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス種別7に当籤したことから、擬似ボーナス昇格遊技状態を終了するために擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数を初期化する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルの末尾に昇格抽籤で当籤した擬似ボーナス種別をセットする(S760)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス種別7に当籤したことから、擬似ボーナス種別ストックテーブルの末尾に当籤した擬似ボーナス種別をセットする。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス種別ストックテーブルに擬似ボーナス種別7をセットする(S761)。次に、サブCPU102は、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナスART抽籤処理を実行する(S762)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス当籤中擬似ボーナスART抽籤テーブル(図56参照)を参照して、ART抽籤処理を実行する。
次に、サブCPU102は、図141に示すART抽籤後の共通処理を実行する(S763)。この処理において、サブCPU102は、ステップS762で実行した擬似ボーナス当籤中擬似ボーナス当籤時ART抽籤の結果をそれぞれサブRAM103の所定の領域にセットする。
次に、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス状態をセットし(S764)、擬似ボーナス昇格遊技状態中処理を終了する。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態中処理中に擬似ボーナス種別7に当籤した場合に、副遊技状態を擬似ボーナス昇格遊技状態から擬似ボーナス状態に移行する。
<遊技開始時共通処理>
図161は、図137に示すスタートコマンド受信時処理のステップS422において実行される遊技開始時共通処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態であるか否かを判断する(S770)。この処理において、副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがONであるか否かを判断する(S771)。
ステップS771の処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、前回の遊技において、擬似ボーナス昇格遊技状態ゲーム数カウンタにセットされている値が0であり、かつ押し順ベルに当籤しており、また、入賞作動コマンド受信時処理(図162参照)のステップS785で実行される擬似ボーナス昇格遊技状態入賞時処理(図166参照)が実行されておらず、シーケンスエラーが発生していることから、終了条件が成立したと判断し、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス移行状態をセットする(S772)。
ステップS772の処理により、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態において、所定の遊技回数として10ゲームの単位遊技が実行された後に、所定の内部当籤役として押し順ベルに当籤した状態において、所定のコマンドとして入賞作動コマンドが受信されないシーケンスエラーが発生した場合に、終了条件が成立したと判断し、擬似ボーナス昇格遊技状態を終了させ、擬似ボーナス移行状態に副遊技状態を移行させることができる。
ステップS772の処理を実行した後、ステップS770の処理において副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態ではないと判断した場合(NO)又はステップS771の処理において擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがOFFであると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、プレミアフラグに当籤したか否かを判断する(S773)。この処理において、プレミアフラグに当籤していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、遊技開始時共通処理を終了する。
一方、ステップS773の処理において、プレミアフラグに当籤したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタを初期化し(S774)、通常ペナルティフラグをOFFにし(S775)、擬似ボーナスペナルティカウンタを初期化し(S776)、擬似ボーナス移行フラグをOFFにし(S777)、遊技開始時共通処理を終了する。
ステップS774〜ステップS777の処理において、サブCPU102は、プレミアフラグに当籤した場合、ペナルティ状態を解消するために、各フラグ及びカウンタを初期化するよう構成されている。
<入賞作動コマンド受信時処理>
図162は、図136に示す演出内容決定処理のステップS411において実行される入賞作動コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、副遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判断する(S780)。この処理において、副遊技状態が通常遊技状態であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常中ペナルティ入賞時処理を実行し(S781)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。ここで、通常中ペナルティ入賞時処理において、サブCPU102は、次回の遊技においても通常遊技状態が継続し、かつ今回の遊技で第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行された場合に、通常ペナルティカウンタを減算する処理と、後述するペナルティ入賞時処理(図164参照)と、を実行する。
ステップS780の処理において、副遊技状態が通常遊技状態ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態が擬似ボーナス移行状態であるか否かを判断する(S782)。この処理において、副遊技状態が擬似ボーナス移行状態であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス移行状態入賞時処理を実行し(S783)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。ここで、擬似ボーナス移行状態入賞時処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタの減算処理と、特定の条件が成立した場合に、副遊技状態を擬似ボーナス移行状態から擬似ボーナス状態に移行させる処理と、後述するペナルティ入賞時処理(図164参照)と、を実行する。
ステップS782の処理において、副遊技状態が擬似ボーナス移行状態ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態であるか否かを判断する(S784)。この処理において、副遊技状態が擬似ボーナス昇格遊技状態ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
一方、ステップS784の処理において、副遊技状態を擬似ボーナス昇格遊技状態であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態入賞時処理を実行し(S785)、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。ここで、擬似ボーナス昇格遊技状態入賞時処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがONである状態で、8枚ベル役に入賞した場合に、擬似ボーナス昇格遊技状態を継続する処理を実行する。
<通常中ペナルティ入賞時処理>
図163は、図162に示す入賞作動コマンド受信時処理のステップS781において実行される通常中ペナルティ入賞時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス種別が0であり、かつ通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外であり、かつ第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行されたか否かを判断する(S790)。この処理において、擬似ボーナス種別が0であり、かつ通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外であり、かつ第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行されたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、今回の遊技において、ペナルティ状態が発生しており、かつ通常擬似ボーナス種別抽籤(図138のステップS444参照)において「移行なし」に当籤し、かつ第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行され、予め設定されている遊技の進行通りに遊技者がストップボタンを操作したと判断し、通常ペナルティカウンタにセットされている値を1減算する(S791)。
ステップS791の処理を実行した後又はステップS790の処理において、擬似ボーナス種別が0ではない場合、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0である場合及び第1停止操作が左ストップボタン19L以外に実行された場合の少なくともいずれか1つであると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ペナルティ入賞時処理を実行し(S792)、通常中ペナルティ入賞時処理を終了する。ここで、ペナルティ入賞時処理において、サブCPU102は、今回の遊技において、押し順ナビが実行されていない状態で第1停止操作が左ストップボタン19L以外に実行され、8枚ベル役に入賞した場合に、ペナルティ状態を発生させる処理を実行する。
なお、本実施の形態において、サブCPU102は、副遊技状態に前兆状態をセットした場合、擬似ボーナス種別として1〜8のいずれかがセットされていることから、ステップS791の処理を実行しないように構成されている。つまり、サブCPU102は、前兆状態においては、通常ペナルティカウンタの値を減算しないことで、ペナルティ状態における単位遊技が実行された回数を計数しないように構成されている。
これにより、本実施の形態に係るパチスロ機1は、副遊技状態が前兆状態である場合に、ペナルティ状態において実行された単位遊技の回数を計数せず、前兆状態以前又は前兆状態中に不利益条件が成立することで発生したペナルティ状態を、前兆状態終了後においても維持するとともに、副遊技状態に応じて第1〜第6のペナルティを実行することで、不利益の内容が異なるペナルティ状態を実行することができる。
したがって、本実施の形態に係るパチスロ機1は、不利益条件が成立してペナルティ状態が発生した場合であっても、副遊技状態に応じて内容が異なる第1〜第6のペナルティによって構成されたペナルティ状態を実行することで、遊技者に擬似ボーナス状態への移行に期待感を持たせ、遊技者が遊技を止めてしまうことを防ぐことができるとともに、遊技者が不正に利益を得ることを防ぐことができる。
<ペナルティ入賞時処理>
図164は、図163に示した通常中ペナルティ入賞時処理のステップS792及び図165に示す擬似ボーナス移行状態入賞時処理のステップS822において実行されるペナルティ入賞時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、8枚ベル役に入賞したか否かを判断する(S800)。この処理において、8枚ベル役に入賞したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、押し順ナビが抽籤され、押し順ナビが実行されたか否かを判断する(S801)。
ステップS801の処理において、押し順ナビが実行されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行されたか否かを判断する(S802)。この処理において、第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、所定の不利益条件が成立したと判断し、ペナルティ総発生カウンタに1を加算し(S803)、通常ペナルティカウンタに特定の遊技回数として3を加算する(S804)。ここで、ペナルティ総発生カウンタは、サブRAM103の所定の領域に格納されており、主電源をオンにしてからペナルティ状態が発生した回数を記憶するカウンタである。
また、ステップS800〜ステップS802、ステップS804の処理により、サブCPU102は、所定の不利益条件のうち、押し順ナビが実行されていない状態で、第1停止操作が左ストップボタン19L以外に実行され、8枚ベル役に入賞した場合に、通常ペナルティカウンタに値を加算することにより、ペナルティ状態を発生させることができる。
ここで、所定の不利益条件が成立した場合に、サブCPU102は、ペナルティ総発生カウンタに1を加算することで所定の不利益条件が成立した回数を計数する。
ステップS804の処理を実行した後、ステップS800の処理において、8枚ベル役に入賞していないと判断した場合(NO)、ステップS801の処理において、押し順ナビが実行されたと判断した場合(YES)又はステップS802の処理において、第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行されたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が10よりも大きいか否かを判断する(S805)。この処理において、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が10よりも大きいと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタに10をセットする(S806)。
ステップS806の処理により、サブCPU102は、連続して不利益条件が成立した場合であっても、ペナルティ状態が継続する遊技回数を10ゲームより多くしないため、遊技者に過度なペナルティを与え、遊技に対する興趣が損なわれることを防ぐことができる。
ステップS806の処理を実行した後又はステップS805の処理において、通常ペナルティカウンタにセットされている値が10以下であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、通常ペナルティフラグをOFFにし(S807)、ペナルティ入賞時処理を終了する。この処理により、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理が実行され、今回の遊技において入賞作動コマンドを受信しないことによるシーケンスエラーが発生していないと、次回の遊技において判断することができる。
ここで、ステップS800〜ステップS802、ステップS804の処理及び通常ペナルティ処理(図140参照)のステップS470の処理に示すように、サブCPU102は、予め定められた複数種類の所定の不利益条件のいずれかが成立した場合に、通常ペナルティカウンタに値をセットし、遊技者にとって不利益なペナルティ状態を実行する。
<擬似ボーナス移行状態入賞時処理>
図165は、図162に示す入賞作動コマンド受信時処理のステップS783において実行される擬似ボーナス移行状態入賞時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外であるか否かを判断する(S810)。この処理において、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0以外であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行されたか否かを判断する(S811)。
ステップS811の処理において、第1停止操作が左ストップボタン19Lに実行されたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、通常ペナルティカウンタにセットされている値を1減算する(S812)。この処理において、サブCPU102は、ペナルティ状態が発生している状態で、予め設定されている遊技の進行通りに遊技者がストップボタンを操作したと判断し、通常ペナルティカウンタにセットされている値を1減算する。
ここで、サブCPU102は、ステップS812の処理及び通常中ペナルティ入賞時処理(図163参照)のステップS791の処理において、通常ペナルティカウンタに値がセットされている場合に、単位遊技が実行された回数を通常ペナルティカウンタから減算することで、ペナルティ状態が実行されている場合に、ペナルティ状態において実行された単位遊技の回数を計数する。
また、サブCPU102は、ステップS812の処理及び通常中ペナルティ入賞時処理(図163参照)のステップS791の処理によって、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0になった場合に、特定の遊技回数の単位遊技が実行されたことが計数されたと判断し、ペナルティ状態を終了する。
ステップS810の処理において、通常ペナルティカウンタにセットされている値が0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、内部当籤役が擬似ボーナス移行役である通常リプレイであるか否かを判断する(S813)。
ステップS813の処理において、通常リプレイに当籤していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、メインCPU93によって擬似ボーナス開始時ロックが実行されたか否かを判断する(S814)。この処理において、サブCPU102は、メインCPU93によって実行される遊技ロック演出のうち、通常リプレイに当籤し左ストップボタン19L以外が第1停止操作され、かつペナルティが発生しなかった場合に実行される擬似ボーナス開始時ロックが実行された旨のコマンドを受信したか否かを判断する。
ステップS814の処理において、メインCPU93によって擬似ボーナス開始時ロックが実行されたと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス状態をセットする(S815)。
ステップS814及びステップS815の処理によって、サブCPU102は、擬似ボーナス開始時ロックが実行されている間に、遊技者に次遊技から擬似ボーナス状態が始まる旨の報知をすることができる。このため、サブCPU102は、擬似ボーナス移行役がいわゆるボーナス役ではないため、遊技者が入賞役を見て次の遊技から擬似ボーナス状態が始まることを認識できずスタートレバー23を操作した場合でも、擬似ボーナス開始時ロックがメインCPU93によって実行されることで、擬似ボーナス状態を開始することを報知する演出を実行することができる。
このように、RT1遊技状態中に、サブCPU102は、予め定められた複数種類の特定の条件として、擬似ボーナス状態に当籤した状態で、擬似ボーナス移行役に当籤し、かつ擬似ボーナス開始時ロックが実行される、という条件が成立した場合に、副遊技状態を、擬似ボーナス状態に移行させる。
なお、本実施の形態において、予め定められた複数種類の特定の条件は、上記条件の他に、擬似ボーナス種別8に当籤することと、図160に示す擬似ボーナス昇格遊技状態中処理における擬似ボーナス昇格抽籤(ステップS757参照)において、擬似ボーナス種別7に当籤することと、から構成される。
次に、サブCPU102は、遊技者が選択した擬似ボーナス選択演出を擬似ボーナス選択演出格納領域にセットする(S816)。この処理において、サブCPU102は、遊技者が選択した第1〜第3の擬似ボーナス選択演出のいずれかを、擬似ボーナス選択演出格納領域にセットする。
このように、サブCPU102は、予め用意された複数の擬似ボーナス選択演出のどれが遊技者により選択されているかを判断する。
また、本実施の形態において、サブCPU102は、ステップS816でセットされた擬似ボーナス選択演出に基づいて、擬似ボーナス状態における遊技中に実行される選択演出としての演出を実行する。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナス選択演出格納領域にセットされている擬似ボーナス選択演出が、第1の擬似ボーナス選択演出又は第2の擬似ボーナス選択演出であるか否かを判断する(S817)。この処理において、第1の擬似ボーナス選択演出又は第2の擬似ボーナス選択演出がセットされていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、告知タイミングフラグをONにし(S818)、告知タイミング抽籤処理を実行し、抽籤結果に対応付けられた値を告知タイミングカウンタにセットする(S819)。
ステップS819の処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス選択演出格納領域に第1の擬似ボーナス選択演出がセットされている場合には、ループ率ストックカウンタにセットされているループ率に基づいて、参照する第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブル(図106、図107の各(a)〜(c)参照)を決定し、該決定した第1の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルを参照して、告知タイミング抽籤を実行する。
また、ステップS819の処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス選択演出格納領域に第2の擬似ボーナス選択演出がセットされている場合には、メインRAM95の所定の領域にセットされている設定値に基づいて、参照する第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブル(図108、図109の各(a)〜(c)参照)を決定し、該決定した第2の擬似ボーナス選択演出時告知タイミング抽籤テーブルを参照して、告知タイミング抽籤を実行する。
このように、サブCPU102は、AT状態告知演出を実行するタイミングを決定する。
ステップS819の処理を実行した後又はステップS817の処理において、第3の擬似ボーナス選択演出がセットされていると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス移行フラグをOFFにする(S820)。この処理により、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理が実行され、今回の遊技において入賞作動コマンドを受信しないことによるシーケンスエラーが発生していないと、次回の遊技において判断することができる。
次に、サブCPU102は、擬似ボーナスペナルティカウンタに0をセットする(S821)。この処理において、サブCPU102は、副遊技状態が擬似ボーナス移行状態から擬似ボーナス状態に移行することに伴い、擬似ボーナスペナルティカウンタを初期化する。
ステップS812又はステップS821の処理を実行した後、ステップS811の処理において、第1停止操作が左ストップボタン19L以外に実行されたと判断した場合(NO)、ステップS813の処理において、当籤役が擬似ボーナス移行役ではないと判断した場合(NO)又はステップS814の処理において、メインCPU93によって擬似ボーナス開始時ロックが実行されていないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ペナルティ入賞時処理(図164参照)を実行し、擬似ボーナス移行状態入賞時処理を終了する。
<擬似ボーナス昇格遊技状態入賞時処理>
図166は、図162に示す入賞作動コマンド受信時処理のステップS785において実行される擬似ボーナス昇格遊技状態入賞時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがONであるか否かを判断する(S830)。この処理において、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがセットされているか否かを判断する。この処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがOFFであると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態入賞時処理を終了する。
一方、ステップS830の処理において、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、当籤役の押し順があっているか否かを判断する(S831)。この処理において、サブCPU102は、当籤している押し順ベルにおいて、8枚ベル役を入賞させる押し順でストップボタン19L、19C、19Rが押下されたか否かを判断する。
ステップS831の処理において、当籤役の押し順が8枚ベル役を入賞させる押し順ではないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、副遊技状態格納領域に擬似ボーナス移行状態をセットする(S832)。
ステップS832の処理を実行した後又はステップS831の処理において、当籤役の押し順が8枚ベル役を入賞させる押し順であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態終了フラグをOFFにし(S833)、擬似ボーナス昇格遊技状態入賞時処理を終了する。この処理により、サブCPU102は、入賞作動コマンド受信時処理が実行され、今回の遊技において入賞作動コマンドを受信しないことによるシーケンスエラーが発生していないと、次回の遊技において判断することができる。
図160に示す擬似ボーナス昇格遊技状態中処理及びステップS831〜ステップS833の処理により、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態中処理が終了する10回の単位遊技が実行され、内部当籤役として押し順ベルに当籤し、8枚ベル役に入賞できなかった場合に、擬似ボーナス昇格遊技状態を終了する終了条件が成立するよう構成されている。
つまり、サブCPU102は、擬似ボーナス昇格遊技状態中処理が終了する10回の単位遊技を実行した後であっても、遊技者が8枚ベル役を入賞させ続けることで、擬似ボーナス昇格遊技状態中を継続することができる。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナス昇格遊技状態において、10回の単位遊技が実行された場合であっても、8枚ベル役を入賞させることで、擬似ボーナス昇格遊技状態を継続させることができるため、擬似ボーナス昇格遊技状態に対する興趣をより向上させることができる。
図160に示す擬似ボーナス昇格遊技状態中処理及びステップS831〜ステップS833の処理と、図161に示す遊技開始時共通処理のステップS770〜ステップS772の処理により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、単位遊技の実行回数が増加することで擬似ボーナス上乗せ状態に移行する可能性が高まる擬似ボーナス昇格遊技状態において、10回の単位遊技の実行後に、遊技者が不正を行い擬似ボーナス昇格遊技状態における単位遊技の実行回数を増やそうとした場合に、直ちに擬似ボーナス昇格遊技状態を終了することができるため、遊技者が不正に利益を得ることを防ぐことができる。
なお、終了条件は、上述した通り、擬似ボーナス昇格遊技状態中処理が終了する10回の単位遊技が実行され、内部当籤役として押し順ベルに当籤した状態において、8枚ベル役に入賞できなかった場合と、入賞作動コマンドが受信されず、シーケンスエラーが発生した場合と、に成立する。
<電断発生処理>
図167は、パチスロ機1の主電源がオフになった場合に、副制御基板72に設け荒れた電断検知回路(不図示)によって電圧低下が検知されることでサブCPU102に出力される割り込み信号によって、サブCPU102内にNMI(Non-Maskable Interrupt)が発生し実行される電断発生処理を示すフローチャートである。
サブCPU102は、RTCから現在日時を取得し、サブRAM103の所定の領域に格納されている電源オフ日時保存領域に、取得した現在日時を保存する(S840)。この処理により、サブCPU102は、パチスロ機1の主電源がオフされた日時を、電源オフ日時保存領域に保存することができる。また、サブRAM103は、各種作業用のDRAM(不図示)と、パチスロ機1の主電源がオフされていても、保存されたデータを保持可能なSRAM(不図示)と、から構成され、パチスロ機1の主電源がオフの状態であってもSRAMのデータを保持可能にするバッテリー(不図示)が接続されており、電源オフ日時保存領域がSRAMの所定の領域に割り当てられている。
<特別モード示唆演出>
図168は、第1のAT状態中及びAT状態中に擬似ボーナス状態に移行し、該移行した擬似ボーナス状態の終了時にサブCPU102によって実行される特別モード示唆演出を示す図である。
図168に示すように、特別モード示唆演出は、液晶表示装置11の左キャラクター表示領域11L及び右キャラクター表示領域11Rに表示されるキャラクターの組合せによって、メインCPU102が第1のAT状態開始前処理(図150、図151参照)のステップS604で特別モード格納領域にセットした特別モードがいずれであるかを示唆する。ここで、各キャラクター表示領域11L、11Rに表示されるキャラクターの組合せは、図170に示すキャラクター組合せテーブルを参照して決定される。
例えば、特別モード2が特別モード格納領域にセットされている場合、サブCPU102は、左キャラクター表示領域11Lにキャラクター「三郎」を表示し、右キャラクター表示領域11Rにキャラクター「福子」を表示する。
左キャラクター表示領域11Lにキャラクター「三郎」が表示され、右キャラクター表示領域11Rにキャラクター「福子」が表示されることにより、遊技者は、特別モードとして、特別モード2と、特別モード2及び特別モード3と、特別モード2及び特別モード4と、特別モード2、特別モード3及び特別モード4と、のいずれかが選択されていることを認識することができる。
このように、サブCPU102は、キャラクター表示領域11L、11Rに表示するキャラクターの組合せによって、特別モード格納領域にセットしている特別モードを示唆することができる。
ここで、特別モード2及び特別モード3と、特別モード2及び特別モード4と、特別モード3及び特別モード4と、特別モード2、特別モード3及び特別モード4と、の複数の特別モードが特別モード格納領域にセットされている場合、サブCPU102は、AT状態中に擬似ボーナス状態に移行し、該移行した擬似ボーナス状態の終了時に実行する特別モード示唆演出と、該移行した擬似ボーナス状態の終了後に実行される第1のAT状態中に実行する特別モード示唆演出と、で異なる特別モード示唆演出を実行するように構成されている。
例えば、特別モード2及び特別モード3が特別モード格納領域にセットされている場合、サブCPU102は、AT状態中に擬似ボーナス状態に移行し、該移行した擬似ボーナス状態の終了時に実行する特別モード示唆演出において、左キャラクター表示領域11Lにキャラクター「三郎」を表示し、右キャラクター表示領域11Rにキャラクター「福子」を表示するとともに、該移行した擬似ボーナス状態の終了後に実行する第1のAT状態中に実行する特別モード示唆演出において、左キャラクター表示領域11Lにキャラクター「二郎」を表示し、右キャラクター表示領域11Rにキャラクター「寿子」を表示する。
この構成により、本実施の形態に係るパチスロ機1は、複数の特別モードが特別モード格納領域にセットされている場合に、AT状態中に移行することが決定した擬似ボーナス状態の終了時と、第1のAT状態の実行時と、において実行される特別モードを示唆する特別モード示唆演出が異なるため、擬似ボーナス状態の最後まで遊技者に注視させることができるとともに、擬似ボーナス状態の終了時と、第1のAT状態の実行時と、において実行される特別モードを示唆する演出が異なった場合に、複数の特別モードが選択されていることが確定するため、遊技者の遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
<特別モード報知演出>
図169は、第2のAT状態中サブCPU102によって実行される特別モード報知演出を示す図である。
図169に示すように、特別モード報知演出は、液晶表示装置11の特別モード報知領域11a〜11cに表示される記号によって、メインCPU102が第1のAT状態開始前処理(図150、図151参照)のステップS604で特別モード格納領域にセットした特別モードがいずれであるかを報知する。ここで、各特別モード報知領域11a〜11cに表示される記号の組合せは、図171に示す記号組合せテーブルを参照して決定される。
例えば、特別モード2が特別モード格納領域にセットされている場合、サブCPU102は、特別モード報知領域11aを緑色にし、記号「A」を表示する。
特別モード報知領域11aが緑色になり、記号「A」が表示されることにより、遊技者は、特別モードとして、特別モード2が選択されていることを認識することができる。
このように、サブCPU102は、特別モード報知領域11a〜11cに表示するキャラクターの組合せによって、特別モード格納領域にセットしている特別モードを報知することができる。
<キャラクター組合せテーブル>
図170に示すキャラクター組合せテーブルは、特別モード示唆演出において、液晶表示装置11の各キャラクター表示領域11L、11R(図168参照)に表示されるキャラクターの組合せと、該キャラクターの組合せが表示された場合に特別モード格納領域にセットされている可能性のある特別モードを示している。
例えば、左キャラクター表示領域11Lにキャラクター「二郎」が表示され、右キャラクター表示領域11Rにキャラクター「寿子」が表示された場合、サブCPU102は、図170の「○」が対応付けられている特別モード3と、特別モード2及び特別モード3と、特別モード3及び特別モード4と、特別モード2、特別モード3及び特別モード4と、のいずれかを特別モード格納領域にセットしている。
<記号組合せテーブル>
図171に示す記号組合せテーブルは、特別モード報知演出において、液晶表示装置1の各特別モード報知領域11a〜11c(図169参照)に表示される色及び記号の組合せと、該色及び記号が表示された場合に特別モード格納領域にセットされている特別モードを示している。
例えば、特別モード表示領域11aが黄色になり、記号「B」が表示された場合、サブCPU102は、図171に示すように、特別モード3のみを特別モード格納領域にセットしている。
[パチスロ機の遊技情報提供サービス概要]
次に、遊技情報提供サービスについて説明する。遊技情報提供サービスとは、遊技者が遊技を開始してからある時点までの遊技内容(遊技履歴)を遊技者に提供するサービスである。遊技情報提供サービスは、パチスロ機1を含む遊技情報提供システムにより行われる。
図172に示すように、遊技機の管理システムとしての遊技情報提供システムSは、パチスロ機1と、遊技者が所持する通信端末としてのカメラ付き携帯通信端末400(以下、「携帯端末」という)と、サーバ装置としての遊技情報管理サーバ500と、を含んで構成される。なお、図172の例では、説明の便宜上、一つの携帯端末400を示しているが、実際には多数の携帯端末400から遊技情報管理サーバ500にアクセス可能となっている。携帯端末400と遊技情報管理サーバ500とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。なお、パチスロ機1はネットワークNWに接続されていない。
なお、携帯端末400及び遊技情報管理サーバ500については、特に図示しないが、それぞれ、制御部、記憶部、表示部、通信部等を備えている。
パチスロ機1のサブCPU102は、遊技者が遊技を開始してからの遊技内容をサブRAM103等に記録し、遊技者が遊技の途中、又は遊技の終了時にその遊技内容を示す遊技情報を取得しようとした場合に、遊技情報管理サーバ500を介して遊技情報を提供する。
パチスロ機1のサブCPU102は、遊技情報提供サービスを提供する際、遊技者(携帯端末400)が遊技情報管理サーバ500にアクセスするように2次元コード300を表示部としての液晶表示領域11aに表示させる。具体的には、遊技者が遊技を開始する時と、遊技者が遊技の途中で遊技情報を取得しようとした時と、遊技者が遊技の終了時に遊技情報を取得しようとした時と、にそれぞれ、2次元コード300を表示させる。2次元コード300は後述する送信情報を変換したものである。
なお、遊技者が遊技を開始する時の送信情報には遊技情報管理サーバ500のドメインに関する情報、電源オンからのログイン回数を示すログイン回数情報、自遊技機と他の遊技機とを識別するための遊技機識別情報等が含まれている。一方、遊技者が遊技の途中で遊技情報を取得しようとした時又は遊技者が遊技の終了時に遊技情報を取得しようとした時の送信情報にはこれらの情報に加え、遊技者が遊技を開始する時以降に記録した遊技内容を示す遊技情報等が含まれる。
携帯端末400の制御部は、表示された2次元コードをカメラで読み取り、2次元コードに含まれるドメイン等に従って遊技情報管理サーバ500にアクセスし、遊技者が遊技を開始する時であれば、2次元コードに含まれるログイン回数情報、遊技機識別情報等を開始時送信データとして送信し、一方、遊技者が遊技の途中で遊技情報を取得しようとした時又は遊技者が遊技の終了時に遊技情報を取得しようとした時であれば、2次元コードに含まれるログイン回数情報、遊技機識別情報、及び遊技情報等を出力時送信データとして送信する。
一方、遊技情報管理サーバ500の制御部は、遊技者が遊技を開始する時にアクセスがあった場合には、受信した開始時送信データに含まれるログイン回数情報、遊技機識別情報等を記憶部に記憶する。
また、遊技情報管理サーバ500の制御部は、遊技者が遊技の途中で遊技情報を取得しようとした時又は遊技者が遊技の終了時に遊技情報を取得しようとした時にアクセスがあった場合には、受信した出力時送信データに含まれるログイン回数情報及び遊技機識別情報と、遊技者が遊技を開始する時に記憶したログイン回数情報及び遊技機識別情報とが一致するかを判定し、一致する場合に、当該出力時送信データに含まれるログイン回数情報、遊技機識別情報、及び遊技情報等を図示しない遊技情報DB(database)に蓄積する。また、遊技情報管理サーバ500の制御部は、受信した遊技情報等が示す内容を携帯端末400が表示できるような表示データ(例えば、Webページ)を生成し、アクセスしてきた携帯端末400に対して返信する。そして、携帯端末400の制御部は受信した表示データに基づいて、遊技内容等を示す画面を表示部に表示させる。遊技者は、その画面から遊技内容等を確認することができる。
次に、遊技者が遊技情報提供サービスを利用する際におけるパチスロ機1について説明する。まず、パチスロ機1のサブCPU102は、何れの遊技者によっても遊技が行われていない場合に、液晶表示領域11aにメニュー画面を表示する。メニュー画面には、遊技情報提供サービスを利用しようとする遊技者が遊技を開始する場合に選択すべき項目(「遊技記録開始」項目)が表示される。そして、遊技を開始しようとする遊技者が、選択ボタン28で当該項目を選択して決定ボタン29を押下すると、パチスロ機1のサブCPU102は、遊技者が遊技を開始することを認識し、遊技開始時における2次元コード300を表示させるとともに、それ以降、遊技内容の記録を開始する。
また、パチスロ機1のサブCPU102は、非遊技中において、選択ボタン28と決定ボタン29とを同時に押下する操作を検出すると、液晶表示領域11aにメニュー画面を表示させる。メニュー画面には、遊技者が、遊技開始からその時点までにおける遊技内容を示す遊技情報を取得する場合に選択すべき項目(「途中経過取得」項目)と、遊技を終了するとともに遊技開始からそれまでの遊技内容を示す遊技情報を取得する場合に選択すべき項目(「遊技記録終了」項目)とが表示される。
パチスロ機1のサブCPU102は、遊技者が選択ボタン28と決定ボタン29を用いて、「途中経過取得」項目又は「遊技記録終了」項目を選択する操作を検出すると、遊技開始から記録した遊技内容等に基づいて送信情報を生成し、当該送信情報に基づく2次元コード300を表示させる。
次に、図173を用いて送信情報について説明する。送信情報は128バイトからなる。送信情報は、本実施形態において説明した機種のパチスロ機1のみならず、他機種のパチスロ機1で記録された遊技内容も送信できるように汎用的な構成となっている。以下、送信情報に含まれる項目について説明する。
送信情報の1バイト目から28バイト目には、遊技情報管理サーバ500のドメインと、遊技情報管理サーバ500に対するリクエストを示すデータがセットされる。送信情報の29バイト目から39バイト目には、遊技機を識別するための筐体固有コードがセットされる。送信情報の40バイト目から61バイト目は、予備領域である。送信情報の62バイト目から67バイト目には、送信情報生成時の時刻がセットされる。送信情報の68バイト目から71バイト目には、遊技機の種別を示す機種コードがセットされる。
送信情報の72バイト目から73バイト目には、種別番号がセットされる。種別番号の72バイト目には、遊技者が遊技を開始する時(遊技開始(ログイン)時)には「1」がセットされ、遊技者が遊技の途中で遊技情報を取得しようとした時(途中時)には「2」がセットされ、遊技者が遊技の終了時に遊技情報を取得しようとした時(遊技終了(ログアウト)時)には「3」がセットされる。種別番号の73バイト目にセットされる情報は、72バイト目の内容によって異なる。すなわち、72バイト目に「1」がセットされる場合には、73バイト目にそのパチスロ機1の電源投入からの総遊技開始(ログイン)回数がセットされ、72バイト目に「2」又は「3」がセットされる場合には、73バイト目に遊技開始(ログイン)時にセットした総遊技開始(ログイン)回数がセットされる。
送信情報の80バイト目から82バイト目には、遊技開始(ログイン)からその時点までの総遊技数がセットされる。
送信情報の83バイト目から85バイト目には、遊技開始(ログイン)からその時点までのメダルの投入枚数の総数がセットされる。送信情報の86バイト目から88バイト目には、遊技開始(ログイン)からその時点までのメダルの払出枚数の総数がセットされる。
送信情報の89バイト目から92バイト目には、遊技開始(ログイン)からその時点までのBB実施回数、RB実施回数、MB実施回数がセットされる。但し、本実施形態で説明した機種では、BB、RBを採用していないので、BB実施回数及びRB実施回数がセットされる領域はブランクとなる。送信情報の93バイト目から94バイト目は、予備領域である。送信情報の95バイト目から97バイト目には、遊技開始(ログイン)からその時点までにおける最大/最小MB間隔(MBが終了してから次にMBが内部当籤するまでのゲーム数)がセットされる。
送信情報の98バイト目から100バイト目には、最大ART獲得枚数として、遊技開始(ログイン)からその時点までのART中に遊技者が獲得した枚数の最大値がセットされる。送信情報の101バイト目から103バイト目には、最大ART連続回数として、遊技開始(ログイン)からその時点までのARTが継続したゲーム数の最大値がセットされる。送信情報の104バイト目から105バイト目には、最大コンボ数として、AT状態の継続ゲーム数の最大値がセットされる。送信情報の106バイト目から107バイト目には、ART突入回数として、遊技開始(ログイン)からその時点までのARTの発生回数がセットされる。送信情報の108バイト目から124バイト目には、ペナルティビットとして、遊技開始(ログイン)からその時点までの遊技において、ペナルティ状態が発生した回数と、ペナルティ状態を発生させた状態で実行された遊技の回数がセットされる。送信情報の125バイト目から127バイト目には、チェックサムがセットされる。
このように、サブRAM103は、ペナルティ状態を発生させた状態で実行された遊技の回数を記憶する。
なお、送信情報の80バイト目から124バイト目までにセットされる情報の内容は、遊技情報管理サーバ500が携帯端末400(遊技者)からアクセスされた際に提供する遊技者提供情報である。また、80バイト目から97バイト目までは、全機種共通して同内容の情報がセットされる。98バイト目から107バイト目までは、機種コードで識別される機種固有の情報がセットされる。また、送信情報に基づいて生成される2次元コード300を読み取った携帯端末400は、少なくとも送信情報の29バイト目から124バイト目の情報を遊技情報管理サーバ500に送信する。
この構成により、本実施の形態に係る遊技情報提供システムSは、遊技情報管理サーバ500において、遊技者ごとに所定の不利益条件を成立させた回数及びペナルティ状態において単位遊技を実行した回数を蓄積するため、遊技者が自身の遊技情報を遊技情報管理サーバ500から自身の持つ携帯端末等の表示装置に転送し閲覧した場合に、ペナルティ状態によってどの程度の不利益を被ったかを知ることで、遊技に対する理解を深めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態に係るパチスロ機1は、打ち止めスイッチ53dのオン・オフ設定によって、リプレイが入賞してから次の遊技が開始される(スタートスイッチ79により開始操作の検出が行われるまで)までの間におけるメダルの追加投入の許可・不許可を切り替えることが可能である。このため、パチスロ機1が設置された遊技店のスタッフ(ホールスタッフ)は、リプレイが入賞してから次の遊技が開始されるまでの間において遊技者によるメダルの追加投入を許可するか許可しないかを、それぞれのパチスロ機ごとに設定することができる。したがって、遊技店において、リプレイが入賞してから次の遊技が開始されるまでの間においてメダルの追加投入が可能なパチスロ機の配置位置と追加投入ができないパチスロ機の配置位置とを分けることによって、遊技者は、追加投入できるパチスロ機であるか否かを、パチスロ機の配置位置から容易に判断することができる。このため、追加投入できるパチスロ機か否かが遊技を開始しないと分からないという状況を改善することができ、遊技における遊技者の困惑を低減させることが可能となる。
さらに、本実施の形態に係るパチスロ機1では、リプレイ入賞の次の遊技におけるメダルの追加投入の許可・不許可の設定を、物理的なスイッチである打ち止めスイッチ53dを用いて行うことが可能である。このため、ホールスタッフが打ち止めスイッチ53dを切り替えるだけで、追加投入の許可・不許可を設定することができ、簡単に設定・変更を行うことが可能になる。さらに、物理的なスイッチにより設定を行うことができるので、打ち止めスイッチ53dを目視することにより、追加投入の許可・不許可の設定を視覚的に確認することができ、パチスロ機ごとの設定状態を容易に判断することが可能になる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1では、MBのボーナスフラグが持ち越し状態となった場合に、MBへ入賞し難くなるように遊技制御を行うので、打ち止めスイッチ53dをオンに設定しても、ボーナス遊技終了により遊技が中断される頻度が著しく低くなる。このため、パチスロ機1では、打ち止めスイッチ53dを用いて遊技を中断させる必要性に乏しく、打ち止めスイッチ53dの必要性も従来に比べて低い。したがって、打ち止めスイッチ53dを、追加投入の許可・不許可を設定するための物理的なスイッチとして利用することにより、打ち止めスイッチ53dの必要性を高めることができる。さらに、打ち止めスイッチ53dを、追加投入の許可・不許可を設定するための物理的なスイッチとして利用することにより、新たなスイッチを設ける必要がないので、設計の変更を最小限に抑えることができると共に、スイッチ設置に伴うコストの上昇を抑制することが可能となる。
さらに、本実施の形態に係るパチスロ機1のように、ボーナス(MB)フラグの持ち越し状態でMBへ入賞することが難しい遊技機において、打ち止めスイッチ53dをオンに設定することにより、遊技が中断された場合には、パチスロ機において本来的な遊技状態(制御状態)で遊技が行われていないと判断することができる。このため、打ち止めスイッチ53dをオンにすることによって、遊技が中断されてしまった場合には、遊技者及びホールスタッフに対して本来的な遊技状態でないことを知らせることが可能となり、そのままの状態で遊技が進んでしまうことを防止することが可能となる。
以上、本発明に係る遊技機の一例として、パチスロ機1を用いて詳細に説明を行ったが、本発明に係る遊技機は、上述した実施の形態に記載される例には限定されない。例えば、実施の形態に係るパチスロ機1では、図124に示すボーナス終了チェック処理において、打ち止めスイッチ53dがオンの場合(ステップS286でYES)に、設定変更ボタン53eが操作されたかを判断する処理(ステップS287)を行っている。しかしながら、打ち止めスイッチ53dがオンの場合(ステップS286でYES)に中断された遊技を再開させる場合に操作する操作部は、必ずしも設定変更ボタン53eに限定されるものではない。
例えば、キャビネット2aに対するフロントドア2bの開閉を行うための鍵穴(シリンダ)に鍵を挿入して左に回転させることによって、遊技の中断を解除する設定にしてもよい。一般に鍵穴に鍵を挿入して右に回転させることにより、フロントドア2bのロックを解除することができる。一方で、鍵穴に鍵を挿入して左に回転させることにより、フロントドア2bをロックしたまま、遊技の中断を解除することができる。このように、鍵の回転によって遊技の中断を解除する設定にすることによって、中断した遊技の再開操作が簡単になると共に、迅速に遊技の中断解除を行うことが可能となる。
また、本実施の形態係るパチスロ機1では、MBが持ち越し状態である場合に、リプレイに入賞する確率が高くなるRT1遊技状態に移行する制御内容を一例として示して説明を行ったが、MBが持ち越し状態であるか否かに拘わらず、リプレイに入賞する確率が高くなる遊技状態を備えるパチスロ機であれば、本発明に係る効果を奏することが可能である。例えば、MBが持ち越し状態でない場合であっても、リプレイに入賞する確率が高くなる遊技状態が設けられるパチスロ機であれば、打ち止めスイッチ53dを用いて、ホールスタッフが、リプレイが入賞してから次の遊技が開始されるまでの間における遊技者のメダルの追加投入の許可・不許可を切り替える設定にすることにより、メダルの追加投入が可能なパチスロ機の配置位置と追加投入ができないパチスロ機の配置位置とを分けることができる。このため、遊技者は、追加投入できるパチスロ機か否かを、パチスロ機の設置位置によって判断することが可能になる。
さらに、持ち越し状態となるボーナスは、MBに限定されない。例えば、他のボーナス(例えば、BB(第一種特別役物に係る役物連続作動装置)あるいはRB(第一種特別役物)等)が持ち越し状態となった場合に、リプレイに入賞する確率が高くなるRT1遊技状態に移行する制御内容を備えたパチスロ機であっても、本実施の形態に係るパチスロ機1と同様の効果を奏することが可能である。