JP2017164204A - 医用装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】接触を検出するセンサを設けても、医用装置の機能低下を抑制することができる医用装置を提供することである。【解決手段】実施形態の医用装置は、載置部と、当接部と、検出部とを持つ。載置部は、被検体を載置することができる。載置部は、移動可能に構成されている。当接部は、載置部の周縁の少なくとも一部に配置されている。当接部は、非金属の導電性材料で形成されている。当接部は、外部との当接により電気的状態が変化する。検出部は、当接部の電気的状態を検出する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、医用装置に関する。
放射線治療装置、画像診断装置等の医用装置では、患者すなわち被検体を寝台に寝かせた状態で、寝台を移動させる場合がある。
寝台を移動させたとき、被検体、医療スタッフ等の身体、衣服、所持物等が寝台に接触すると、身体、衣服、所持物等が寝台に挟み込まれる可能性があった。また、被検体、医療スタッフが寝台と衝突し転倒したり、寝台が周囲の機器と衝突し機器が破損するといった可能性もあった。
寝台を移動させたとき、被検体、医療スタッフ等の身体、衣服、所持物等が寝台に接触すると、身体、衣服、所持物等が寝台に挟み込まれる可能性があった。また、被検体、医療スタッフが寝台と衝突し転倒したり、寝台が周囲の機器と衝突し機器が破損するといった可能性もあった。
これに対し、被検体、医療スタッフ、周囲の機器等を保護するため、接触を検出するセンサを寝台に設ける技術が知られている。接触を検出するセンサとして、電気式センサを用いた場合には、金属性の導線が寝台に付加されることにより、X線画像撮影時にノイズを生じる可能性があった。
本発明が解決しようとする課題は、接触を検出するセンサを設けても、医用装置としての機能低下を抑制することができる医用装置を提供することである。
実施形態の医用装置は、載置部と、当接部と、検出部とを持つ。載置部は、被検体を載置することができる。載置部は、移動可能に構成されている。当接部は、載置部の周縁の少なくとも一部に配置されている。当接部は、非金属の導電性材料で形成されている。当接部は、外部との当接により電気的状態が変化する。検出部は、当接部の電気的状態を検出する。
以下、実施形態の医用装置を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態の医用装置51について説明する。図1は、第1の実施形態の医用装置51を示す。医用装置51は、例えば、寝台11と、電源12と、検出器13と、停止判定部14とを備える。
以下、第1の実施形態の医用装置51について説明する。図1は、第1の実施形態の医用装置51を示す。医用装置51は、例えば、寝台11と、電源12と、検出器13と、停止判定部14とを備える。
寝台11は、例えばボード等の構造材と、マットレス等の被覆材とを含む。寝台11の構造材は、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP)から構成されている。寝台11は、その上に患者即ち被検体を載置することができる載置部である。寝台11は、移動可能に構成されている。炭素繊維強化プラスチックは、軽量で、機械的強度に優れ、X線透過性が高い。このため、炭素繊維強化プラスチックは、手術台、X線画像診断装置、放射線治療装置等の医用装置における寝台11の構成材として好適である。炭素繊維強化プラスチックは、炭素繊維と樹脂との複合材料である。構造材に使用される炭素繊維は、例えば、格子状に編まれていてもよい。
電源12は、寝台11と電気的に接続されている。検出器13は、寝台11と電源12との間に直列に接続されている。寝台11の少なくとも一部の周縁11aには、構造材を構成する炭素繊維の端部若しくは側面部等の一部が露出されている。寝台11の炭素繊維に対し、電源12から導線12aを介して電圧が与えられている。検出器13は、導線12aに流れる電流又はその変化を検出することができる。検出器13は、検出した電流に基づく信号を、停止判定部14に送信する。
停止判定部14は、検出器13から受信した信号に基づき、寝台11の停止の要否を判定する。停止判定部14が寝台11の停止を判定した場合には、寝台11の移動を制御する制御部に対して所定の信号を送信する。これにより、寝台11の停止が必要と判定された場合には、寝台11の移動は速やかに停止される。
例えば医療スタッフ等の身体の一部、衣服、所持物等の接触対象物15が、寝台11の周縁11aに接触した場合、接触対象物15が、移動中の寝台11に挟み込まれる可能性がある。接触対象物15は導電性であり、接地されているため、接触対象物15が寝台11の周縁11aに接触したとき、導線12aに流れる電流が変化する。このため、接触対象物15が寝台11の周縁11aに接触したときに、検出器13により電流の変化が検出され、停止判定部14により寝台11の停止が判定される。
電源12に電気的に接続された寝台11の周縁11aは、外部の接触対象物15との当接により電気的状態が変化する当接部である。当接部が金属を含む場合、X線画像に金属部品が撮影され、画像処理時にノイズとなる可能性がある。寝台11の当接部は、非金属の導電性材料である炭素繊維を含む炭素繊維強化プラスチックなどで形成されているため、X線透過性が高く、X線撮影時にノイズを発生させる可能性が低い。撮影されたX線画像のノイズを低減することにより、画像処理の精度向上を図ることができる。
医用装置51は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
医用装置51は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態の医用装置52について説明する。図2は、第2の実施形態の医用装置52を示す。医用装置52は、例えば、寝台11と、電源12と、検出器13と、停止判定部14と、電極16とを備える。以下、第1の実施形態との共通点については同じ符号を付して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
以下、第2の実施形態の医用装置52について説明する。図2は、第2の実施形態の医用装置52を示す。医用装置52は、例えば、寝台11と、電源12と、検出器13と、停止判定部14と、電極16とを備える。以下、第1の実施形態との共通点については同じ符号を付して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
電極16は、寝台11の少なくとも一部の周縁11aに配置されている。電極16は、非金属の導電性材料から形成されている。電極16を構成する導電性材料としては、非金属の導電性材料である炭素繊維または炭素繊維を含む炭素繊維強化プラスチックなどが好適である。電極16は接地されている。電極16と寝台11の周縁11aとの間には、隙間16aが設けられている。
接触対象物が電極16に接触したとき、電極16が変形し、隙間16aが閉じて、電極16が寝台11の周縁11aに接触する。接触対象物が寝台11の周縁11aに配置された電極16に接触したとき、導線12aに流れる電流が変化する。このため、接触対象物が電極16に接触したときに、検出器13により電流の変化が検出され、停止判定部14により寝台11の停止が判定される。
電極16は接地されているので、電極16が寝台11の周縁11aに接触したとき、電源12と接地された電極16との間の電位差により電流が流れる。接触対象物が接地されていなくても、検出器13により電流の変化を検出することができる。例えば、衣服、所持物等の接触対象物が非導電性又は低導電性の場合にも、接触対象物が電極16に接触したことを、より確実に検出することができる。
電源12に電気的に接続された寝台11の周縁11aは、外部と電極16との当接により電気的状態が変化する当接部である。当接部となる寝台11の周縁11a及び電極16が金属を含む場合、X線画像に金属部品が撮影され、画像処理時にノイズとなる可能性がある。寝台11の周縁11a及び電極16は、炭素材料等の非金属の導電性材料で形成されているため、X線透過性が高く、X線撮影時にノイズを発生させる可能性が低い。撮影されたX線画像のノイズを低減することにより、画像処理の精度向上を図ることができる。
医用装置52は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
医用装置52は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態の医用装置53について説明する。図3は、第3の実施形態の医用装置53を示す。医用装置53は、例えば、寝台11と、電源12と、検出器13と、停止判定部14と、接触センサ19とを備える。以下、第1の実施形態との共通点については同じ符号を付して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
以下、第3の実施形態の医用装置53について説明する。図3は、第3の実施形態の医用装置53を示す。医用装置53は、例えば、寝台11と、電源12と、検出器13と、停止判定部14と、接触センサ19とを備える。以下、第1の実施形態との共通点については同じ符号を付して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
接触センサ19は、寝台11の少なくとも一部の周縁11aに配置されている。接触センサ19は、隙間19aを介して対向した二つの電極17,18を有する。これらの電極17,18は、非金属の導電性材料から形成されている。電極17,18を構成する導電性材料としては、炭素繊維等の炭素材料が好適である。第1の電極17は、導線12aを介して電源12と電気的に接続されている。第2の電極17は接地されている。
接触対象物が接触センサ19に接触したとき、電極17,18が変形し、隙間19aが閉じて、二つの電極17,18が互いに接触する。接触対象物が接触センサ19に接触したとき、導線12aに流れる電流が変化する。このため、接触対象物が接触センサ19に接触したときに、検出器13により電流の変化が検出され、停止判定部14により寝台11の停止が判定される。
第2の電極18は接地されているので、二つの電極17,18が互いに接触したとき、電源12と接地された電極18との間の電位差により電流が流れる。接触対象物が接地されていなくても、検出器13により電流の変化を検出することができる。例えば、衣服、所持物等の接触対象物が非導電性又は低導電性の場合にも、接触対象物が接触センサ19に接触したことを、より確実に検出することができる。
寝台11の周縁11aに配置された接触センサ19は、外部との当接により電気的状態が変化する当接部である。当接部となる接触センサ19が金属を含む場合、X線画像に金属部品が撮影され、画像処理時にノイズとなる可能性がある。接触センサ19の電極17,18は、炭素材料等の非金属の導電性材料で形成されているため、X線透過性が高く、X線撮影時にノイズを発生させる可能性が低い。撮影されたX線画像のノイズを低減することにより、画像処理の精度向上を図ることができる。
医用装置53は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
医用装置53は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態の医用装置54について説明する。図4は、第4の実施形態の医用装置54を示す。医用装置54は、例えば、寝台20と、電源12と、検出器13と、停止判定部14とを備える。以下、第1の実施形態との共通点については同じ符号を付して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
以下、第4の実施形態の医用装置54について説明する。図4は、第4の実施形態の医用装置54を示す。医用装置54は、例えば、寝台20と、電源12と、検出器13と、停止判定部14とを備える。以下、第1の実施形態との共通点については同じ符号を付して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
寝台20の構成は、符号が異なるものの、第1の実施形態における寝台11と同様である。寝台20は、炭素繊維強化プラスチックから構成された構造材を含む。寝台20は、その周縁の全周にわたり接触判定領域21を有する。接触判定領域21は、医療スタッフ22との当接により電気的状態が変化する当接部である。接触判定領域21には、構造材を構成する炭素繊維の端部若しくは側面部等の一部が露出されている。医療スタッフ22は、寝台20の外部に配置された接触対象物である。
図5のグラフに、寝台の移動とX線の照射の時期の関係を例示する。時間軸上には、寝台移動時期A及び寝台停止時期Bが交互に現れる。寝台移動時期Aは、寝台20を移動させる時期を表す。また、寝台停止時期Bは、寝台20を停止させている時期を表す。X線照射を行う医用装置では、図5(b)に示すように、寝台移動時期AにX線照射をOFFにし、寝台停止時期BにX線照射をONにする。このため、図5(a)に示すように、寝台移動時期Aには寝台の電位をONにし、寝台停止時期Bには寝台の電位をOFFにする。
寝台移動時期Aには、電源12から寝台20に電圧を与えることにより、接触対象物である医療スタッフ22との当接したときの検出が可能である。医療スタッフ22が接触判定領域21に接触した場合には、第1の実施形態と同様に、検出器13及び停止判定部14の動作により寝台20の移動が停止される。
医療スタッフ22が接触判定領域21に接触していない場合、導線12aには電流が流れず、検出器13は動作しない。医療スタッフ22が接触判定領域21に接触した場合、導線12aには電流が流れて、検出器13が動作し、停止判定部14に信号を送る。停止判定部14は信号を受信し、寝台20の移動を停止させる。これにより、寝台移動時期Aであっても、医療スタッフ22が接触判定領域21に接触したときには、寝台20の移動が停止される。医療スタッフ22は、炭素繊維など導電性の物質を含む衣服を着用することが好ましい。
接触判定領域21は、炭素材料等の非金属の導電性材料で形成されているため、X線透過性が高く、X線撮影時にノイズを発生させる可能性が低い。撮影されたX線画像のノイズを低減することにより、画像処理の精度向上を図ることができる。
医用装置54は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
医用装置54は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態の医用装置55について説明する。図6は、第5の実施形態の医用装置55を示す。医用装置55は、移動装置31と、寝台32と、第1センサ33と、第2センサ34と、撮影装置35とを備える。
以下、第5の実施形態の医用装置55について説明する。図6は、第5の実施形態の医用装置55を示す。医用装置55は、移動装置31と、寝台32と、第1センサ33と、第2センサ34と、撮影装置35とを備える。
移動装置31は、寝台32を支持し、寝台32を移動することができる。移動装置31は、寝台32の駆動部である。寝台32は、患者、受診者等の被検体30を寝かせることができる。寝台32の長手方向は、被検体30の体軸方向である。
撮影装置35は、例えばコンピュータ断層撮影(CT)装置である。撮影装置35は、寝台32上の被検体30の周囲からX線を照射する。撮影装置35は、X線照射部の一例である。撮影装置35は、開口部を有する円環状の部材である。移動装置31は、撮影装置35の開口部に対して、寝台32を長手方向に移動させることができる。撮影装置35の開口部は、寝台32及び被検体30を通過させるのに十分な大きさを有する。
第1センサ33は、寝台32の周縁のうち長手方向の周縁(長辺部)に配置されている。第1センサ33の構成は、第1の実施形態の寝台11の周縁11a、第2の実施形態の寝台11の周縁11a及び電極16、第3の実施形態の接触センサ19等と同様である。第1センサ33は、炭素材料等の非金属の導電性材料で形成された電極を含むため、X線透過性が高く、X線撮影時にノイズを発生させる可能性が低い。撮影されたX線画像のノイズを低減することにより、画像処理の精度向上を図ることができる。
第2センサ34は、寝台32の周縁のうち短手方向の周縁(短辺部)に配置されている。寝台32は、被検体30の頭側と足側の両端部(短辺部)にそれぞれ第2センサ34を備える。第2センサ34は、金属製の電極を含む接触センサとすることができる。寝台32の長さは、被検体30の身長より長いため、被検体30は、第2センサ34と重ならない位置に寝かせられる。
移動装置31が寝台32を長手方向に移動させる際、図5に示すように、寝台移動時期Aと寝台停止時期Bとを交互に繰り返す場合と、所定の範囲で寝台32の移動を継続させる場合とがある。
寝台移動時期Aと寝台停止時期Bとが繰り返す場合には、上述した第4の実施形態と同様に、寝台に対する医療スタッフ等の接触を検出すればよい。
寝台移動時期Aと寝台停止時期Bとが繰り返す場合には、上述した第4の実施形態と同様に、寝台に対する医療スタッフ等の接触を検出すればよい。
医用装置55は、移動装置31が寝台32の長手方向の移動を継続させる場合に好適である。この場合、寝台移動時期Aが一定時間継続するので、寝台32の移動中は第1センサ33がOFFにされる。寝台32の移動中、第2センサ34をONにし、寝台32の短手方向に対する外部の当接が検出された場合には、寝台32の移動を停止させることができる。第2センサ34は、X線撮影中に撮影装置35の中を通過しないため、X線画像に映らない。このため、金属製の電極を有するセンサを第2センサ34に適用することができる。
寝台32の長手方向の周縁に設けられる第1センサ33は、炭素材料等の非金属の導電性材料で形成された電極を有するため、X線透過性が高く、X線撮影時にノイズを発生させる可能性が低い。撮影されたX線画像のノイズを低減することにより、画像処理の精度向上を図ることができる。
医用装置55は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
なお、第5の実施形態の医用装置55において、第1センサ33は省略可能である。
医用装置55は、治療装置、診断装置、検査装置等に応用することができる。
なお、第5の実施形態の医用装置55において、第1センサ33は省略可能である。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態の医用装置100について説明する。図7は、第6の実施形態の医用装置100の外観を例示する。図8は、第6の実施形態の医用装置100の概要を模式的に例示する。医用装置100は、移動装置101と、寝台102と、治療装置110とを備える。
以下、第6の実施形態の医用装置100について説明する。図7は、第6の実施形態の医用装置100の外観を例示する。図8は、第6の実施形態の医用装置100の概要を模式的に例示する。医用装置100は、移動装置101と、寝台102と、治療装置110とを備える。
移動装置101は、寝台102を支持し、寝台102を移動することができる。移動装置101は、寝台102の駆動部である。移動装置101は、例えば多関節ロボットである。寝台102の周縁には、第1〜第3の実施形態と同様に、センサ103が設けられている。センサ103の構成は、第1の実施形態の寝台11の周縁11a、第2の実施形態の寝台11の周縁11a及び電極16、第3の実施形態の接触センサ19等と同様である。
寝台102には、電源12から電圧が与えられている。以下、第1〜第3の実施形態との共通点については同じ符号を付して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
例えば医療スタッフ等の身体の一部、衣服、所持物等の接触対象物が、寝台102の周縁に接触した場合、導線12aに流れる電流が変化する。このため、接触対象物が寝台102に接触したときに、検出器13により電流の変化が検出され、停止判定部14により寝台102の移動の停止が判定される。停止判定部14は、移動装置101を制御する制御部104に対して所定の信号を送信する。停止判定部14が寝台102の移動の停止を判定した場合には、制御部104は移動装置101に信号を送信し、この信号により、移動装置101は寝台102の移動を停止する。
治療装置110は、照射部111及び114と、放射線源112−1及び112−2と、放射線検出器113−1及び113−2とを備える。放射線源112−1に対しては放射線検出器113−1が、放射線源112−2に対して放射線検出器113−2がそれぞれ対応する。
寝台102には、治療を受ける被検体Pが固定される。放射線源112−1は、被検体Pに対して透視用の放射線r−1を照射する。放射線源112−2は、放射線源112−1とは異なる角度から、被検体Pに対して透視用の放射線r−2を照射する。透視用の放射線r−1及びr−2は、例えばX線である。放射線源112−1及び112−2は、X線照射部の一例である。
透視用の放射線r−1は放射線検出器113−1によって検出され、透視用の放射線r−2は放射線検出器113−2によって検出される。放射線検出器113−1及び113−2は、例えばフラット・パネル・ディテクタ(FPD;Flat Panel Detector)、イメージインテンシファイア、またはカラーイメージインテンシファイアなどである。放射線検出器113−1及び113−2は、それぞれ放射線r−1及びr−2のエネルギーを検出してデジタル変換し、透視画像として出力する。図7及び図8では、2組の放射線源および放射線検出器を示したが、治療装置110は、3組以上の放射線源および放射線検出器を備えてもよい。
照射部114は、治療段階において、被検体Pに対して治療ビーム115を照射する。治療ビーム115には、例えば、X線、γ線等の電磁放射線、電子線、陽子線、中性子線、重粒子線等の粒子線など1種又は2種以上の放射線が含まれる。照射部114は、放射線照射部である。図8では、1つの照射部114のみ示したが、治療装置110は複数の照射部(照射門)を備えてもよい。図7には、治療装置110が水平方向の照射部111と垂直方向の照射部114を有する場合を示す。
医用装置100は、治療用の放射線照射部と、透視用のX線照射部とを有するので、治療箇所を確認した後、速やかに放射線照射により治療を行うことができる。内部呼吸同期方式により、X線透視画像で体内の臓器の動きを検知しながら、ビーム照射を行うことも可能である。呼吸同期方式としては、外部呼吸同期方式を採用することも可能である。外部呼吸同期方式では、被検体Pの体表面に発光ダイオード(LED)等の発信部を設けて照射対象部(患部)の動きを検出する。
寝台102の周縁に配置されたセンサ103は、外部との当接により電気的状態が変化する当接部である。当接部となるセンサ103が金属を含む場合、X線画像に金属部品が撮影され、画像処理時にノイズとなる可能性がある。センサ103の電極が炭素材料等の非金属の導電性材料で形成されているため、X線撮影時にノイズを発生させる可能性が低い。撮影されたX線画像のノイズを低減することにより、画像処理の精度向上を図ることができる。
上記各実施形態では、非金属の導電性材料が炭素繊維であるものとしたが、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素材料、導電性ポリマーであってもよい。また、電極自身も天板のような複合材で構成しても良く、この場合、非金属の導電性材料を、樹脂含浸硬化などで加工・配置しやすくなるという作用効果を奏する。
上記各実施形態では、接触に対して変化し得る電気的状態として、電流を例示したが、電圧、インピーダンス、キャパシタンス等であってもよい。また、天板側が接地されていてもよい。更に、全体が接地されておらず、電極電位が電源の負電位になっていてもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、センサの電極が非金属の導電性材料で形成されていることにより、X線画像のノイズを低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
11,20,32,102…寝台、12…電源、13…検出器、14…停止判定部、15…接触対象物、16,17,18…電極、19…接触センサ、21…接触判定領域、30…被検体、31,101…移動装置、33…第1センサ、34…第2センサ、35…撮影装置、51,52,53,54,55,100…医用装置、103…センサ、110…治療装置。
Claims (4)
- 被検体を載置することができ、移動可能に構成された載置部と、
前記載置部の周縁の少なくとも一部に配置され、非金属の導電性材料で形成され、外部との当接により電気的状態が変化する当接部と、
前記当接部の電気的状態を検出する検出部と、
を備える医用装置。 - 前記載置部が、非金属の導電性材料からなる構造材を含み、
前記当接部が、前記載置部の周縁の少なくとも一部に露出された前記構造材の端部を含む請求項1に記載の医用装置。 - 前記検出部により検出された前記当接部の電気的状態に基づいて前記当接部に対する外部との当接の有無を判定し、外部との当接が有る場合には、前記載置部の移動を停止させる停止判定部を備える請求項1又は2に記載の医用装置。
- 円環状の部材に前記載置部を通過させるように前記載置部を長手方向に駆動する駆動部と、
前記載置部の前記長手方向の端部に設けられたセンサと、
を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の医用装置。
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