JP2017163696A - インバータ装置及びパワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータ電流の検出タイミング毎にキャリア周波数を変更することなく、各相の電流を検出する。
【解決手段】多相モータをPWM駆動するためのインバータ装置は、上アーム及び下アームスイッチング素子の一方と直列に接続される抵抗に流れる電流に基づいて、各相のモータ電流を検出する。このインバータ装置は、各相のモータ電流を検出するために必要な電流検出期間より長いPWM信号の1または複数の周期である電流検出周期内において電流検出期間中は抵抗と直列に接続されたスイッチング素子がオンとなるように修正後デューティ比を演算するとともに、多相モータのPWM駆動時におけるデューティ比の平均値が目標デューティ比となるように、電流検出周期以外の期間における修正後デューティ比を演算する。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータを駆動するインバータ装置及びそれを用いたパワーステアリング装置に関する。
従来、三相交流モータをPWM駆動するインバータ装置が知られている。特許文献1には、インバータ装置の各相の下アーム側において、下アームスイッチング素子と直列接続されたシャント抵抗の電圧降下に基づいて、各相の電流を検出する方法が開示されている。この電流検出方法では、1キャリア周期内で下アームスイッチング素子がオンとなっているときに、各相の電流を検出している。
しかしながら、この電流検出方法では、キャリア周期が電流検出期間よりも長い場合には、モータの出力が低下する。例えば、キャリア周波数が20[kHz](キャリア周期は50[μs])、電流検出期間が5[μs]の場合には、5/50×100=10[%]のモータ出力低下が生じる。また、例えば、GaNやSiC等のFET(電界効果トランジスタ)を用いてキャリア周波数を高くすると、モータの出力低下は大きくなる。例えば、キャリア周波数が100[kHz](キャリア周期は10[μs])、電流検出期間が5[μs]の場合には、モータの出力低下は、5/10×100=50[%]となる。そして、電流検出期間がキャリア周期よりも長くなると、モータの出力低下が100[%]より高くなり、電流を検出することができなくなる。
特許文献2には、三相交流モータをPWM駆動するインバータ装置において、十分な電流検出期間を確保するために、電流検出が必要とされる所望のタイミングで電流検出が可能な周期の長い搬送波を挿入する方法が開示されている。
特開2014−11944号公報 特開2003−224982号公報
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、モータ電流の検出タイミング毎にキャリア周波数を変更する必要がある。
本願は、モータ電流の検出タイミング毎にキャリア周波数を変更することなく、各相の電流を検出することができるインバータ装置、及びそれを用いたパワーステアリング装置を開示する。
本開示に係るインバータ制御装置は、多相モータをPWM駆動するためのインバータ装置であって、各相毎に設けられ、直流電源の正負極間に直列接続される上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子と、前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子の一方と直列に接続される抵抗と、前記抵抗に流れる電流に基づいて、各相のモータ電流を検出する電流検出部と、前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子のオン/オフを制御するための目標デューティ比を演算する目標デューティ比演算部と、前記目標デューティ比を修正することによって、修正後デューティ比を演算する目標デューティ比修正部と、前記修正後デューティ比に基づいてPWM信号を生成し、生成したPWM信号を前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子に出力するPWM信号生成部と、を備える。前記目標デューティ比修正部は、前記各相のモータ電流を検出するために必要な電流検出期間より長い前記PWM信号の1または複数の周期である電流検出周期内において前記電流検出期間中は前記抵抗と直列に接続されたスイッチング素子がオンとなるように前記修正後デューティ比を演算するとともに、前記多相モータのPWM駆動時におけるデューティ比の平均値が前記目標デューティ比となるように、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する。
本開示によれば、モータ電流の検出に必要な期間が1キャリア周期よりも長い場合及び1キャリア周期以下の場合のいずれの場合でも、モータ電流の検出タイミング毎にキャリア周波数を変更することなく、各相の電流を検出することができる。
図1は、パワーステアリング装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、インバータ装置の構成例を示すブロック図である。 図3は、制御部の構成例を示すブロック図である。 図4は、デューティ指示値演算部の構成を示すブロック図である。 図5は、電流制御周期の1周期内における上アームスイッチング素子のオン/オフの状態の一例を示す図である。 図6は、電流検出周期内でデューティ比が目標デューティ比となるように、上アームスイッチング素子のオン/オフ時間を調整する方法を説明するための図である。 図7は、電流検出周期内でデューティ比が目標デューティ比とならない場合の上アームスイッチング素子のオン時間を説明するための図である。 図8は、電流検出周期より前の3周期及び後の2周期のデューティ比を100[%]とし、電流検出周期後の100[%]のデューティ比の後のキャリア周期のデューティ比を80[%]とした例を示す図である。 図9は、1電流制御周期内におけるデューティ比の修正処理の流れを示すフローチャートである。
実施の形態に係るインバータ装置は、多相モータをPWM駆動するためのインバータ装置であって、各相毎に設けられ、直流電源の正負極間に直列接続される上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子と、前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子の一方と直列に接続される抵抗と、前記抵抗に流れる電流に基づいて、各相のモータ電流を検出する電流検出部と、前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子のオン/オフを制御するための目標デューティ比を演算する目標デューティ比演算部と、前記目標デューティ比を修正することによって、修正後デューティ比を演算する目標デューティ比修正部と、前記修正後デューティ比に基づいてPWM信号を生成し、生成したPWM信号を前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子に出力するPWM信号生成部と、を備える。前記目標デューティ比修正部は、前記各相のモータ電流を検出するために必要な電流検出期間より長い前記PWM信号の1または複数の周期である電流検出周期内において前記電流検出期間中は前記抵抗と直列に接続されたスイッチング素子がオンとなるように前記修正後デューティ比を演算するとともに、前記多相モータのPWM駆動時におけるデューティ比の平均値が前記目標デューティ比となるように、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する(第1の構成)。
第1の構成によれば、モータ電流の検出に必要な期間が1キャリア周期よりも長い場合及び1キャリア周期以下の場合のいずれの場合でも、PWM信号の1または複数の周期である電流検出周期内において抵抗と直列に接続されたスイッチング素子がオフとなるように修正後デューティ比を演算するので、キャリア周波数を変更することなく、電流検出周期内で各相の電流を検出することができる。また、多相モータのPWM駆動時におけるデューティ比の平均値が目標デューティ比となるように、電流検出周期以外の期間における修正後デューティ比を演算するので、所望のモータ駆動を実現することができる。
第1の構成において、前記目標デューティ比修正部は、前記電流検出周期内におけるデューティ比の前記目標デューティ比に対する不足分を演算し、演算した前記不足分を前記電流検出周期以外の期間における目標デューティ比に均等に割り振ることにより、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する構成であっても良い(第2の構成)。
第2の構成によれば、電流検出周期内におけるデューティ比の目標デューティ比に対する不足分を電流検出周期以外の期間における目標デューティ比に均等に割り振るので、修正後デューティ比の演算が容易となる。
第1の構成において、前記目標デューティ比修正部は、前記電流検出周期内におけるデューティ比の前記目標デューティ比に対する不足分を演算し、演算した前記不足分を、前記電流検出周期以外の期間のうちの一部の期間における目標デューティ比に割り振ることにより、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する構成であっても良い(第3の構成)。
第3の構成によれば、例えば、電流検出周期の前後におけるPWM信号の周期だけ目標デューティ比を修正することにより、電流検出周期におけるデューティ比が変更されたことによる影響を局所的に軽減することができる。
第3の構成において、前記目標デューティ比修正部は、前記抵抗と直列に接続されたスイッチング素子のデューティ比が0%である修正後デューティ比が含まれるように、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する構成としても良い(第4の構成)。
第4の構成によれば、例えば、電流検出周期の前後の期間において、抵抗と直列に接続されたスイッチング素子のデューティ比が0%となるように修正後デューティ比を演算することにより、効果的に、電流検出周期におけるデューティ比が変更されたことによる影響を局所的に軽減することができる。
車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステアリング装置も、本発明の実施形態の一つである。このパワーステアリング装置は、上記第1〜第4のいずれかの構成のインバータ装置と、前記インバータ装置により制御され、前記ステアリング機構に前記操舵補助力を与える前記多相モータとを備える構成とすることができる。
<実施形態>
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については同一の符号を付し、同じ説明を繰り返さない。説明の便宜上、各図において、構成を簡略化又は模式化して示したり、一部の構成を省略して示したりする場合がある。
(パワーステアリング装置の構成例)
図1は、パワーステアリング装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すパワーステアリング装置は、運転者のステアリングホイール10の操作に基づき転舵輪3を転舵させる操舵機構1、及び運転者のステアリング操作を補助するアシスト機構2を備えている。
操舵機構1は、ステアリングホイール10の回転軸となるステアリングシャフト11、及びその下端部にラックアンドピニオン機構12を介して連結されたラックシャフト13を備えている。ラックシャフト13の両端には、タイロッド14が連結される。タイロッド14には、転舵輪3が連結される。操舵機構1では、運転者のステアリングホイール10の操作に伴いステアリングシャフト11が回転すると、その回転運動がラックアンドピニオン機構12を介してラックシャフト13の軸方向の往復直線運動に変換される。このラックシャフト13の往復直線運動がその両端に連結されたタイロッド14を介して転舵輪3に伝達される。これにより、転舵輪3の転舵角が変化し、車両の進行方向が変更される。
アシスト機構2は、ステアリングシャフト11にアシストトルクを付与するモータ20を備えている。モータ20は、三相ブラシレスモータである。モータ20の回転がギア機構21を介してステアリングシャフト11に伝達されることでステアリングシャフト11にモータトルクが付与され、ステアリング操作が補助される。
このパワーステアリング装置には、ステアリングホイール10の操作量や車両の状態量を検出する各種センサが設けられている。例えばステアリングシャフト11には、運転者のステアリング操作に際してステアリングシャフト11に付与されるトルク(操舵トルク)τを検出するトルクセンサ(トルク検出部)5が設けられている。モータ20には、その回転角(電気角)θmを検出する回転角センサ6が設けられている。車両には、その車速(走行速度)Vを検出する車速センサ7が設けられている。これらセンサ5〜7の出力はインバータ装置4に取り込まれている。インバータ装置4は各センサ5〜7の出力に基づいてモータ20の駆動を制御する。
(インバータ装置の構成例)
図2は、インバータ装置4の構成例を示すブロック図である。インバータ装置4は、インバータ回路40及び制御部41を備える。
[インバータ回路]
インバータ回路40は、モータ20に三相交流電圧を供給する駆動回路である。インバータ回路40は、直流電源51の正負極間に接続される上アームスイッチング素子T1,T3,T5及び下アームスイッチング素子T2,T4,T6を含む。上アームスイッチング素子T1,T3,T5は、直流電源51の正極側すなわち電源端子に接続される。下アームスイッチング素子T2,T4,T6は、電流検出用抵抗素子であるシャント抵抗R1,R2,R3を介して、直流電源51の負極側すなわち接地端子(グランド)に接続される。
上アームスイッチング素子T1,T3,T5及び下アームスイッチング素子T2,T4,T6は、U相、V相、及びW相それぞれに対応するブリッジ回路を構成する。上アームスイッチング素子T1,T3,T5は、ハイサイドトランジスタ、下アームスイッチング素子T2,T4,T6は、ローサイドトランジスタと称することができる。
上アームスイッチング素子T1,T3,T5の各々は、下アームスイッチング素子T2,T4,T6の各々と直列に接続される。すなわち、互いに直列に接続されるスイッチング素子対(上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子)が、直流電源51の正負極間に、相数だけ並列に接続される。上アームスイッチング素子T1,T3,T5と下アームスイッチング素子T2,T4,T6との間のノード(中点又は接続点と称することもできる)Pu,Pv,Pwは、それぞれ、U相、V相、W相の出力端子として、モータ20の各相コイル20u,20v,20wに接続される。
一対のスイッチング素子T1及びT2において、上アームスイッチング素子T1のドレインは、直流電源51の正極に接続され、ゲートは制御部41に接続され、ソースは、下アームスイッチング素子T2のドレイン及びモータ20のコイル20uに接続される。下アームスイッチング素子T2のゲートは、制御部41に接続され、ソースは、シャント抵抗R1の一端に接続される。他のスイッチング素子対(T3とT4、T5とT6)も同様に接続される。
[スイッチング素子]
インバータ回路40のスイッチング素子T1〜T6は、制御部41からのPWM駆動信号a1〜a6に応じてオン/オフが切り替わる。スイッチング素子T1〜T6は、例えば、電界効果トランジスタ(Field-Effect Transistor(FET))又はバイポーラトランジスタとすることができる。FETの例として、Metal-Oxide-Semiconductor(MOSFET)を用いることができる。MOSFETは、例えば、SiC、又はGaN等を含むものとすることができる。バイポーラトランジスタの例として、Insulated Gate Bipolar Transistor(IGBT)を用いることができる。
[制御部]
上記のスイッチング素子T1〜T6が、スイッチングされることにより、直流電源51(電源電圧Vbattery)から供給される直流電圧が直流電圧の1/2の電位(仮想中点)に対する三相(U相、V相、W相)の交流電圧に変換される。この変換された三相交流電圧が、ノードPu,Pv,Pwを介してモータ20の各相コイル20u〜20wに供給されることによりモータ20が回転する。
具体的には、制御部41が、制御信号としてPWM駆動信号a1〜a6をスイッチング素子T1〜T6に出力することにより、インバータ回路40をPWM(パルス幅変調)駆動する。U相,V相,W相の各相に対応するスイッチング素子対(T1とT2,T3とT4,T5とT6)のそれぞれのオン/オフ(導通状態)が、各相に対応する一対のPWM駆動信号(a1とa2,a3とa4,a5とa6)によって制御される。各相における一対のPWM駆動信号は、互いに反転関係にある。これにより、各相のノードPu,Pv,Pwに得られる電圧が、それぞれ、U相電圧、V相電圧、及びW相電圧としてモータ20に印加される。これにより、U相電流、V相電流、及びW相電流がモータ20に供給される。
下アームスイッチング素子T2,T4,T6にはそれぞれ、電流検出用抵抗素子であるシャント抵抗R1,R2,R3が直列に接続されている。すなわち、シャント抵抗R1,R2,R3は、下アームスイッチング素子T2,T4,T6とグランド(直流電源51の負極)との間に接続されている。後述するように、制御部41は電流検出部を備える。電流検出部は、インターフェース回路30を通じて得られるシャント抵抗R1〜R3の両端電圧VR1〜VR3に基づいて、モータ20のU相電流Iu、V相電流Iv、及びW相電流Iwを検出する。また、制御部41は、トルクセンサ5からの操舵トルクτ、車速センサ7からの車速V、及び回転角センサ6からの回転角θmを、それぞれ取り込む。
制御部41は、これらの、相電流値Iu〜Iw、操舵トルクτ、車速V、モータの回転角θmに基づいて、制御信号を生成する。例えば、制御部41は、操舵トルクτ、車速V、回転角θm、および相電流値Iu〜Iwに基づき、モータ20の各相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を生成する。制御部41は、電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づき、制御信号として、PWM駆動信号a1,a3,a5及びそれらの否定信号a2,a4,a6を生成する。
[制御部の構成例]
図3は、制御部41の構成例を示すブロック図である。図3に示す例では、制御部41は、電流指令値演算部50、減算部51a,51b、第1F/B(フィードバック)制御部52a、第2F/B(フィードバック)制御部52b、二相/三相変換部53、デューティ指示値演算部54、PWM信号生成部55、三相/二相変換部56、及び電流検出部57を備える。
電流指令値演算部50は、車速V及び操舵トルクτに基づいてd/q座標系におけるq軸上の電流指令値であるq軸電流指令値Iq*を演算する。具体的には、例えば操舵トルクτの絶対値が大きくなるほど、また車速Vが遅くなるほど、q軸電流指令値Iq*の絶対値をより大きい値に設定する。
電流検出部57は、シャント抵抗R1〜R3に流れる電流に基づいて、モータ20のU相電流値Iu、V相電流値Iv、及びW相電流値Iwを検出する。具体的には、シャント抵抗R1〜R3の両端電圧VR1〜VR3に基づいて、モータ20のU相電流値Iu、V相電流値Iv、及びW相電流値Iwを検出する。電流検出部57によって検出された各相電流値Iu,Iv,Iw及びモータ回転角(電気角)θmは、三相/二相変換部56に入力される。
三相/二相変換部56は、モータ回転角θmに基づいて各相電流値Iu〜Iwをd/q座標上に写像することにより、d/q座標系におけるモータ20の実電流値であるd軸電流値Id及びq軸電流値Iqを演算する。
減算部51aは、d軸電流指令値Id*とd軸電流値Idとの偏差ΔIdを求める。減算部51bは、q軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとの偏差ΔIqを求める。
第1F/B制御部52aは、d軸電流値Idをd軸電流指令値Id*に追従させるべく、d軸電流偏差ΔIdに基づく電流フィードバック制御を行うことにより、d軸電圧指令値Vd*を演算する。第2F/B制御部52bは、q軸電流値Iqをq軸電流指令値Iq*に追従させるべく、q軸電流偏差ΔIqに基づく電流フィードバック制御を行うことにより、q軸電圧指令値Vq*を演算する。第1F/B制御部52aによって演算されたd軸電圧指令値Vd*、及び第2F/B制御部52bによって演算されたq軸電圧指令値Vq*は、二相/三相変換部53に入力される。
二相/三相変換部53には、モータ回転角θmも入力される。二相/三相変換部53は、モータ回転角θmに基づいて、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を三相の交流座標系上に写像することにより、三相の交流座標系における各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を演算する。二相/三相変換部53によって演算された各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*は、デューティ指示値演算部54に入力される。
図4は、デューティ指示値演算部54の構成を示すブロック図である。デューティ指示値演算部54は、目標デューティ比演算部541と目標デューティ比修正部542とを備える。
目標デューティ比演算部541は、上アームスイッチング素子T1,T3,T5(下アームスイッチング素子T2,T4,T6)のオン/オフを制御するための目標デューティ比Dmu,Dmv,Dmwを演算する。具体的には、目標デューティ比演算部541は、各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に対応する各相の目標デューティ比Dmu,Dmv,Dmwを演算する。目標デューティ比Dmu,Dmv,Dmwは、上アームスイッチング素子T1,T3,T5のオンデューティ比をそれぞれ表したものである。
目標デューティ比修正部542は、目標デューティ比Dmu,Dmv,Dmwを修正することによって、修正後デューティ比Du,Dv,Dwを演算する。修正後デューティ比Du,Dv,Dwの詳細な演算方法については後述する。なお、目標デューティ比Dmu,Dmv,Dmwを修正する必要が無い条件下では、目標デューティ比Dmu,Dmv,Dmwがそのまま修正後デューティ比Du,Dv,Dwとなる。演算された修正後デューティ比Du,Dv,Dwは、PWM信号生成部55に入力される。
PWM信号生成部55は、修正後デューティ比Du,Dv,Dwと搬送波(キャリア)との比較に基づきPWM駆動信号a1〜a6を生成する。搬送波は、例えば三角波である。図2に示すように、制御部41は、これらPWM駆動信号a1〜a6をインバータ回路40の各スイッチング素子T1〜T6のゲート端子に出力する。これにより、PWM駆動信号a1〜a6に応じた駆動電力がモータ20に供給され、モータトルクをステアリングシャフト11に付与するアシスト制御が実行される。
(各相電流値Iu,Iv,Iwの検出期間の設定及びデューティ比の修正方法)
電流検出部57による各相電流値Iu,Iv,Iwの検出は、シャント抵抗R1〜R3に電流が流れている期間、すなわち、下アームスイッチング素子T2,T4,T6がオン(上アームスイッチング素子T1,T3,T5がオフ)となっている期間に行う。
図5は、モータ20の電流制御処理の実行周期である電流制御周期Tcの1周期内における上アームスイッチング素子T1のオン/オフの状態の一例を示す図である。相電流値Iuの検出に必要な時間(電流検出期間)Taがキャリア周期Tb以下の場合には、1キャリア周期Tb内で相電流値Iuの検出を行うことができる。しかしながら、キャリア周波数が高い場合には、キャリア周期Tbが短くなるため、相電流値Iuの検出に必要な時間Taがキャリア周期Tbよりも長い場合には、1キャリア周期Tb内で相電流値Iuを検出することができない。これは、他の相電流値Iv、Iwの検出時でも同様である。
本実施形態では、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出に必要な時間Taがキャリア周期Tbよりも長い場合に、キャリア周期Tbのn周期(nは2以上の自然数)を使って各相電流値Iu,Iv,Iwの検出を行う。本明細書では、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出に必要な時間Taを含むキャリア周期Tbのn周期を電流検出周期と呼ぶ。また、電流制御周期Tc内におけるデューティ比の平均値が変わらないように、電流検出周期以外の期間におけるデューティ比を修正する。以下で、電流検出周期の設定方法及びデューティ比の修正方法について説明する。それらの処理は、目標デューティ比修正部542によって行われる。なお、以下では、電流制御周期Tc>キャリア周期Tbを前提とする。
上述したように、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出に必要な安定時間をTa、キャリア周期をTb、電流制御周期をTcとし、電流制御の目標デューティ比をdとする。目標デューティ比dは、目標デューティ比演算部541によって演算される目標デューティ比Du,Dv,Dwに対応している。目標デューティ比dの最大値は、(Tc−Ta)/Tc×100(%)である。
以下では、一例として、Ta=5[μs]、Tb=2[μs]、Tc=100[μs]、d=70[%]とする。この場合、上述した特許文献1に記載のインバータ装置では、Ta>Tbより、1キャリア周期内で各相電流値Iu,Iv,Iwの検出を行うことはできない。
各相電流値Iu,Iv,Iwの検出に必要な時間Taを確保するためのキャリア周期Tbのn周期として、次式(1)の関係を満たす自然数nを求める。
n×Tb≧Ta>(n−1)×Tb …(1)
上述した数値例では、n×2≧5>(n−1)×2となるので、n=3となる。すなわち、電流検出周期はキャリア周期Tbの3周期であり、キャリア周期Tbの3周期内で各相電流値Iu,Iv,Iwの検出を行う。
続いて、デューティ比の修正方法について説明する。
まず、次式(2)の関係が成り立つか否かを判定する。
(n×Tb−Ta)/(n×Tb)×100>d …(2)
式(2)の関係が成り立つ場合、キャリア周期Tbのn周期内で上アームスイッチング素子T1,T3,T5のオフ時間(下アームスイッチング素子T2,T4,T6のオン時間)を調整することにより、キャリア周期Tbの3周期(電流検出周期)内におけるデューティ比を目標デューティ比dとすることができる。具体的には、まず、次式(3)の関係を満たすTe[μs]を求める。
d=(n×Tb−Ta−Te)/(n×Tb)×100 …(3)
そして、求めたTe[μs]だけ、電流検出周期内において、下アームスイッチング素子T2,T4,T6のオン時間を長くする。図6は、電流検出周期内における上アームスイッチング素子T1,T3,T5のオン/オフ時間を説明するための図である。図6に示すように、電流検出周期内における上アームスイッチング素子T1,T3,T5のオフ時間は、Ta+Te[μs]となる。このように上アームスイッチング素子T1,T3,T5のオン/オフ時間を設定することにより、電流検出周期内におけるデューティ比を目標デューティ比dとすることができる。この場合、電流制御周期Tc内のうち、電流検出周期以外の期間におけるデューティ比は、目標デューティ比dのままである。
目標デューティ比修正部542は、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出期間(Ta)の間は下アームスイッチング素子T2,T4,T6がオン(上アームスイッチング素子T1,T3,T5がオフ)となるように、かつ、電流検出周期内におけるデューティ比が目標デューティ比dとなるように、電流検出周期内における修正後デューティ比を演算する。
一方、式(2)の関係が成り立たない場合には、電流検出周期内で各相電流値Iu,Iv,Iwの検出に必要な時間Taを確保すると、電流検出周期内におけるデューティ比を目標デューティ比dとすることができない。この場合、電流検出周期内において、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出に必要な時間Taを上アームスイッチング素子T1,T3,T5のオフ時間とし、(n×Tb−Ta)[μs]を上アームスイッチング素子T1,T3,T5のオン時間とする(図7参照)。そして、電流検出周期以外の期間におけるデューティ比を修正することによって、電流制御周期Tc内におけるデューティ比の平均値が目標デューティ比dとなるようにする。
具体的には、電流検出周期内におけるデューティ比の目標デューティ比に対する不足分のデューティ比d’を次式(4)から算出し、算出した不足分のデューティ比d’を、電流検出周期以外の期間の目標デューティ比dに割り振ることによって、電流制御周期Tc内におけるデューティ比の平均値が目標デューティ比dとなるようにする。
d’=(d−(n×Tb−Ta)/(n×Tb)×100)×n …(4)
目標デューティ比修正部542は、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出期間(Ta)の間は下アームスイッチング素子T2,T4,T6がオン(上アームスイッチング素子T1,T3,T5がオフ)となるように、電流検出周期内における修正後デューティ比を演算する。また、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出期間を含む電流検出周期以外の期間では、電流制御周期Tc内におけるデューティ比の平均値が目標デューティ比dとなるように、修正後デューティ比を演算する。
上述した数値例では、(n×Tb−Ta)/(n×Tb)×100=50/3であり、d=70であるから、式(2)の関係が成り立たない。従って、キャリア周期Tbの3周期内で各相電流値Iu,Iv,Iwの検出を行うが、この3周期におけるデューティ比は50/3であって、目標デューティ比d(=70)[%]未満となるため、不足分のデューティ比d’を算出して、電流検出周期以外の期間の目標デューティ比dに割り振る。不足分のデューティ比d’は、式(4)より、d’=(70−(3×2−5)/(3×2)×100)×3=160[%]となる。
(不足分のデューティ比d’の分配例1)
不足分のデューティ比d’は、電流制御周期Tc内において、電流検出周期以外の期間におけるキャリア周期に均等に分配することができる。この場合、分配率d1は、次式(5)により算出される。
d1=d’/(Tc/Tb−n) …(5)
上述した数値例では、式(5)より、d1=160/(100/2−3)≒3.4[%]となる。従って、電流検出周期以外の期間における修正後デューティ比は、d+d1=73.4[%]となる。すなわち、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出期間Taを含む電流検出周期以外の期間における修正後デューティ比は73.4[%]となる。
(不足分のデューティ比d’の分配例2)
各相電流値Iu,Iv,Iwの検出に必要な時間Taを確保するために、下アームスイッチング素子T2,T4,T6のオン時間(上アームスイッチング素子T1,T3,T5のオフ時間)を他の区間よりも長くした影響を局所的に軽減するために、電流検出周期の前後におけるデューティ比を修正するようにしても良い。
上述した数値例では、目標デューティ比d=70[%]であるから、キャリア周期Tbあたり最大で30(=100−70)[%]のデューティ比を割り振ることが可能である。この場合、不足分のデューティ比d’が160[%]であるから、キャリア周期Tbの5周期分は、30[%]のデューティ比を割り振って修正後デューティ比を100[%]とし、残りの10(=160−30×5)[%]のデューティ比を別のキャリア周期に割り振る。すなわち、下アームスイッチング素子T2,T4,T6のデューティ比が0%である修正後デューティ比が含まれるように、電流検出周期以外の期間における修正後デューティ比を演算する。
図8は、電流検出周期より前の3キャリア周期及び後の2キャリア周期の修正後デューティ比を100[%]とし、修正後デューティ比を100[%]とした2キャリア周期後のキャリア周期の修正後デューティ比を80(=70+10)[%]とした例を示している。それ以外のキャリア周期のデューティ比は目標デューティ比と同じ70[%]である。ただし、電流検出周期の前後におけるデューティ比の修正方法が図8に示す例に限定されることはない。
図9は、1電流制御周期Tc内におけるデューティ比の修正処理の流れを示すフローチャートである。ステップS10から始まる処理は、デューティ指示値演算部54によって行われる。
ステップS10において、デューティ指示値演算部54の目標デューティ比演算部541は、各相の目標デューティ比Dmu,Dmv,Dmwを演算する。
ステップS20において、デューティ指示値演算部54の目標デューティ比修正部542は、上述した方法により、各相電流値Iu,Iv,Iwの検出期間を確保するために必要な期間(キャリア周期Tbのn周期)を設定するとともに、電流制御周期Tc内におけるデューティ比の平均値が目標デューティ比dとなるように、各キャリア周期の修正後デューティ比Du,Dv,Dwを演算する。
ステップS30において、目標デューティ比修正部542は、ステップS20で演算した修正後デューティ比をPWM信号生成部55に出力する。ここでは、1電流制御周期Tc内における各キャリア周期の修正後デューティ比Du,Dv,Dwを、後述するカウンタ値に基づいてキャリア周期毎に順に出力する。従って、ステップS30の処理を初めて行う場合には、1電流制御周期Tc内の最初のキャリア周期の修正後デューティ比Du,Dv,Dwを出力する。
ステップS40において、目標デューティ比修正部542は、カウンタ値Cに1を加算する(C=C+1)。カウンタ値Cの初期値は0である。
ステップS50において、目標デューティ比修正部542は、カウンタ値Cが所定のセット数Cx以上になったか否かを判定する。所定のセット数Cxは、電流制御周期Tc内におけるキャリア周期Tbの数と等しい。例えば、電流制御周期Tcが100[μs]であり、キャリア周期Tbが2[μs]の場合には、Cx=50となる。カウンタ値Cが所定のセット数Cx未満であると判定するとステップS30に戻り、次のキャリア周期の修正後デューティ比Du,Dv,DwをPWM信号生成部55に出力する。一方、カウンタ値Cが所定のセット数Cx以上であると判定すると、ステップS60に進む。
ステップS60において、目標デューティ比修正部542は、カウンタ値Cをリセット(C=0)とする。
このように、本実施形態によれば、モータ電流の検出タイミング毎にキャリア周波数を変更することなく、複数のキャリア周期内で各相の電流を検出することができる。また、多相モータのPWM駆動時におけるデューティ比の平均値が目標デューティ比となるように、電流検出周期以外の期間における修正後デューティ比を演算するので、従来不可能であった電流検出を実現し、モータ出力の低下を抑えて、所望のモータ駆動を実現することができる。
さらに、各相電流値Iu,Iv,Iwを検出するためのシャント抵抗R1〜R3を備えることにより、シャント抵抗R1〜R3に流れる電流値に基づいて、上アームスイッチング素子T1,T3,T5と下アームスイッチング素子T2,T4,T6の短絡も検出することができる。
なお、本実施形態では、キャリア周期Tb<各相電流値Iu,Iv,Iwの検出期間Taの場合について説明したが、キャリア周期Tb≧各相電流値Iu,Iv,Iwの検出期間Taの場合も適用することができる。ただし、電流制御周期Tc>キャリア周期Tbが前提である。例えば、一例としてTa=5[μs]、Tb=10[μs]、Tc=100[μs]、d=70[%]とすると、上述した実施形態に従うと、n=1なのでキャリア周期Tbの1周期を電流検出周期とする。なお、Tb≧Taが成り立つ場合には、上記数値例以外の場合でもn=1となり、キャリア周期Tbの1周期が電流検出周期となる。この場合、上式(2)は成立せず、不足分のデューティ比d’=20[%]である。これを電流検出周期以外の期間におけるキャリア周期に均等に分配する場合、分配率d1=2.2[%]となり、修正後デューティ比は、d+d1=72.2[%]となる。この場合、従来例だとスイッチング素子に印加できるデューティ比はTa/Tb=50[%]に制限されるところ、本発明では70[%]を印加できる。従って、本発明では、デューティの低下を従来よりも抑制することができ、その結果、モータ出力の低下を抑制することができる。
すなわち、本発明によれば、モータ電流の検出に必要な期間が1キャリア周期よりも長い場合及び1キャリア周期以下の場合のいずれの場合でも、モータ出力の低下を抑制しつつ、モータ電流を検出することができる。
<他の変形例>
シャント抵抗R1,R2,R3は、下アームスイッチング素子T2,T4,T6とグランド(直流電源51の負極)との間に接続されているものとして説明したが、上アームスイッチング素子T1,T3,T5と直流電源51の正極との間に接続される構成であっても良い。
電流検出周期内におけるデューティ比の目標デューティ比に対する不足分のデューティ比d’を電流検出周期以外の期間の目標デューティ比に割り振る方法は、上述した方法に限定されることはない。例えば、電流検出周期の前の期間において、電流検出周期に近い期間ほど修正後デューティ比が大きくなるように不足分のデューティ比d’を割り振っても良い。また、電流検出周期の後の期間において、電流検出周期から遠い期間ほど修正後デューティ比が小さくなるように不足分のデューティ比d’を割り振っても良い。すなわち、不足分のデューティ比d’の割り振り方は、任意の方法により決定することができる。
上述した説明では、電流制御周期Tc内におけるデューティ比の平均値が目標デューティ比と変わらないように、修正後デューティ比を演算した。しかしながら、デューティ比の平均値が目標デューティ比と一致するのであれば、修正後デューティ比を演算するための期間が電流制御周期Tcの期間に限定されることはない。
本発明のインバータ装置の制御対象であるモータは、上記例の3相ブラシレスモータに限定されない。本発明は、例えば、3相以外の相数のブラシレスモータや、ブラシ付きモータ等、他の種類の電動モータを駆動するためのインバータ装置にも適用可能である。
本発明は、上述した4型の電動パワーステアリング装置に限らず、ピニオンアシスト型、又は、ラックアシスト型の電動パワーステアリング装置等他のタイプの電動パワーステアリング装置にも適用できる。また、本発明は、電動パワーステアリング装置以外のインバータ装置にも適用できる。
1…操舵機構、4…インバータ装置、20…モータ、40…インバータ装置、41…制御部、54…デューティ指示値演算部、55…PWM信号生成部、57…電流検出部、R1,R2,R3…シャント抵抗、T1,T3,T5…上アームスイッチング素子、T2,T4,T6…下アームスイッチング素子

Claims (5)

  1. 多相モータをPWM駆動するためのインバータ装置であって、
    各相毎に設けられ、直流電源の正負極間に直列接続される上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子と、
    前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子の一方と直列に接続される抵抗と、
    前記抵抗に流れる電流に基づいて、各相のモータ電流を検出する電流検出部と、
    前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子のオン/オフを制御するための目標デューティ比を演算する目標デューティ比演算部と、
    前記目標デューティ比を修正することによって、修正後デューティ比を演算する目標デューティ比修正部と、
    前記修正後デューティ比に基づいてPWM信号を生成し、生成したPWM信号を前記上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子に出力するPWM信号生成部と、
    を備え、
    前記目標デューティ比修正部は、前記各相のモータ電流を検出するために必要な電流検出期間より長い前記PWM信号の1または複数の周期である電流検出周期内において前記電流検出期間中は前記抵抗と直列に接続されたスイッチング素子がオンとなるように前記修正後デューティ比を演算するとともに、前記多相モータのPWM駆動時におけるデューティ比の平均値が前記目標デューティ比となるように、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する、インバータ装置。
  2. 請求項1に記載のインバータ装置であって、
    前記目標デューティ比修正部は、前記電流検出周期内におけるデューティ比の前記目標デューティ比に対する不足分を演算し、演算した前記不足分を前記電流検出周期以外の期間における目標デューティ比に均等に割り振ることにより、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する、インバータ装置。
  3. 請求項1に記載のインバータ装置であって、
    前記目標デューティ比修正部は、前記電流検出周期内におけるデューティ比の前記目標デューティ比に対する不足分を演算し、演算した前記不足分を、前記電流検出周期以外の期間のうちの一部の期間における目標デューティ比に割り振ることにより、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する、インバータ装置。
  4. 請求項3に記載のインバータ装置であって、
    前記目標デューティ比修正部は、前記抵抗と直列に接続されたスイッチング素子のデューティ比が0%である修正後デューティ比が含まれるように、前記電流検出周期以外の期間における前記修正後デューティ比を演算する、インバータ装置。
  5. 車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステアリング装置であって、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のインバータ装置と、
    前記インバータ装置により制御され、前記ステアリング機構に前記操舵補助力を与える前記多相モータとを備える、パワーステアリング装置。
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