JP2017161415A - 建物の剛性の推定方法、及び建物の固有振動数の推定方法 - Google Patents

建物の剛性の推定方法、及び建物の固有振動数の推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建物の剛性を精度良く推定することが可能な建物の剛性の推定方法を提供する。【解決手段】水平方向における所定の方向に対する建物の躯体の水平剛性(剛性Kc)を算出する第一工程(ステップS101)と、前記建物の非構造部材の水平方向における長さに基づいて補正値(Lgk×α)を算出する第二工程(ステップS102)と、前記補正値によって前記第一工程で算出された前記建物の躯体の水平剛性(剛性Kc)を補正することによって、前記所定の方向に対する建物全体の水平剛性(剛性K)を算出する第三工程(ステップS103)と、を具備した。【選択図】図1

Description

本発明は、建物の剛性の推定方法、及び建物の固有振動数の推定方法の技術に関する。
従来、地震による振動や、車両の通行による振動等によって生じる建物の揺れ(振動)を低減する方法として、動吸振器を建物に設ける方法が知られている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の技術では、動吸振器の水平1次固有振動数が、建物の水平1次固有振動数と略同等となるように設定される。これによって、建物の水平方向の振動を抑制することができる。このように、動吸振器の水平1次固有振動数を設定するためには、建物の水平1次固有振動数を把握する必要がある。
建物の水平1次固有振動数は、当該建物が完成した後に実際に各種計測を行うことで把握することができる。しかし、建物の建設工程の簡略化や効率化の観点からは、建物の完成前(設計段階等)において水平1次固有振動数が推定されることが望ましい。
ここで、比較的高層の建物(例えば、高層ビル等)においては、躯体(構造部材)の剛性によって建物全体の剛性がほとんど定まるため、躯体の剛性を当該建物全体の剛性とみなすことができる。当該躯体の剛性は、比較的容易に推定することができるため、当該推定された躯体の剛性(すなわち、建物全体の剛性)を用いて建物の水平1次固有振動数を推定(算出)することができる。
しかし、比較的低層の建物(例えば、一般的な住宅等)においては、躯体以外の部材(例えば、外壁や界壁等の非構造部材)が建物全体の剛性に与える影響が大きいため、当該建物全体の剛性を精度良く推定することは困難である。
特開平5−287934号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、建物の剛性を精度良く推定することが可能な建物の剛性の推定方法、及び建物の固有振動数の推定方法を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、水平方向における所定の方向に対する建物の躯体の水平剛性を算出する第一工程と、前記建物の非構造部材の水平方向における長さに基づいて補正値を算出する第二工程と、前記補正値によって前記第一工程で算出された前記建物の躯体の水平剛性を補正することによって、前記所定の方向に対する建物全体の水平剛性を算出する第三工程と、を具備するものである。
請求項2においては、前記第二工程において、前記非構造部材として、前記建物の躯体に直接的に接続された外壁及び界壁を用いるものである。
請求項3においては、前記第二工程において、前記補正値は、前記非構造部材の長さのうち、前記所定の方向の成分に基づいて算出されるものである。
請求項4においては、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の建物の剛性の推定方法によって算出された前記建物全体の水平剛性を用いて、前記建物全体の水平1次固有振動数を算出するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、建物の剛性を精度良く推定することができる。
請求項2においては、建物の剛性をより精度良く推定することができる。
請求項3においては、建物の剛性をより精度良く推定することができる。
請求項4においては、建物の水平1次固有振動数を精度良く推定することができる。
一実施形態に係る建物の固有振動数の推定方法を示した図。 建物の一例である住宅の側面断面模式図。 同じく住宅の平面断面模式図。 他の住宅の例を示した平面断面模式図。 (a)一般的な推定方法によって推定された固有振動数の一例を示す図。(b)本実施形態に係る推定方法によって推定された固有振動数の一例を示す図。 固有振動数推定システムの概略構成を示したブロック図。
以下では、図中の矢印に基づいて、X方向及びY方向を定義して説明を行う。なお、X方向及びY方向は、平面視(水平方向)において互いに直交する2つの方向である(図3及び図4参照)。
以下、図1を用いて、本発明の一実施形態に係る建物の固有振動数の推定方法について説明する。本実施形態に係る建物の固有振動数の推定方法は、躯体(構造部材)だけでなく、非構造部材の剛性も考慮した上で、建物全体(構造部材及び非構造部材)の水平1次固有振動数を推定するためのものである。なお、当該建物の固有振動数の推定方法には、建物の剛性の推定方法(建物全体の水平剛性を推定するためのもの)も含まれている。
まず、ステップS101において、建物の構造計算に基づいて、当該建物の躯体のX方向及びY方向の水平剛性(剛性Kc)がそれぞれ算出される。建物が複数の階(層)を有する場合には、各層の剛性Kcがそれぞれ算出される。当該剛性Kcは、構造計算により算出された建物の各層に作用するせん断力を、水平方向の変位で除することで算出することができる。なお、構造計算の方法としては、一般的に用いられている種々の方法を用いることが可能である。
次に、ステップS102において、剛性Kcを補正するための補正値が算出される。当該補正値は、建物の非構造部材の剛性も考慮した建物全体の水平剛性を算出するためのものである。当該補正値も、剛性Kcと同様に、X方向及びY方向のそれぞれについて算出される。建物が複数の階(層)を有する場合には、各層の補正値(すなわち、後述するLgk及びα)がそれぞれ算出される。当該補正値は、Lgk×αで表される。Lgkは、建物の外壁及び界壁の長さである。またαは、所定の係数である。なお、Lgk及びαの詳細については後述する。
次に、ステップS103において、ステップS102で算出された補正値(Lgk×α)を用いて剛性Kcを補正することで、建物全体のX方向及びY方向の水平剛性(剛性K)が推定(算出)される。具体的には、建物の躯体の水平剛性(剛性Kc)に補正値(Lgk×α)を加えることで、建物全体の水平剛性(剛性K)が算出される。すなわち、以下の数1によって、剛性Kが算出される。
K=Kc+Lgk×α ・・・ 数1
この際、X方向の剛性KcにはX方向の補正値が、Y方向の剛性KcにはY方向の補正値が、それぞれ加えられることで、X方向及びY方向の剛性Kが得られる。建物が複数の階(層)を有する場合には、各層の剛性Kがそれぞれ算出される。
次に、ステップS104において、地震時の建物重量(建物重量M)が算出される。建物重量Mは、建物の構造計算に用いられるものである。建物重量Mは、建物自体の重量や、当該建物の中に配置される家具の重量等を考慮して適宜算出される。建物が複数の階(層)を有する場合には、各層の建物重量Mがそれぞれ算出される。
次に、ステップS105において、上述のステップS103及びステップS104で得られた剛性K及び建物重量Mを用いて、建物のX方向及びY方向の水平1次固有振動数fが推定(算出)される。水平1次固有振動数fは、以下の数2で表されることがわかっている。
f=(1/2π)×√(K/M) ・・・ 数2
すなわち、ステップS105において、剛性K及び建物重量Mの値を上記数2に代入することで、建物の水平1次固有振動数fが算出される。この際、X方向の剛性K及び建物重量Mを用いることでX方向の水平1次固有振動数fが、Y方向の剛性K及び建物重量Mを用いることでY方向の水平1次固有振動数fが、それぞれ得られる。
また、建物が複数の階(層)を有する場合には、各層の剛性Kを成分とする行列[K]、及び各層の建物重量Mを成分とする行列[M]をそれぞれ上記数2に適用することで、水平1次固有振動数fが得られる。
このように、本実施形態の建物の固有振動数の推定方法によって、構造部材だけでなく非構造部材の剛性も考慮した建物全体の水平1次固有振動数fを推定することができる。当該水平1次固有振動数fは、建物の構造計算に必要な各種の情報さえ揃っていれば、当該建物が完成する前に推定することができるため、建物の建設工程の簡略化や効率化等を図ることができる。
次に、上述のステップS102で用いた建物の外壁及び界壁の長さ(Lgk)について詳細に説明する。
建物の外壁及び界壁は、構造部材以外の部材(非構造部材)である。ここで、本実施形態においては、躯体(構造部材)として、建物の骨組みとなる部材を想定している。また、非構造部材として、一般的に建物の剛性に与える影響が少ない部材(構造部材以外の部材)を想定している。
一例として、図2に示した建物(住宅1)を用いて、躯体(構造部材、1次部材ともいう)及び非構造部材(2次部材ともいう)の具体例について説明する。図2には、木造2階建ての住宅1の側面断面模式図を示している。当該住宅1の場合、基礎11、柱(不図示)、梁12等が躯体(構造部材)となる。また、外壁21、界壁22、間仕切り23、天井24、床25等が非構造部材となる。
ここで、非構造部材の中でも、特に躯体(構造部材)に直接的に接続された非構造部材は、他の非構造部材と比べて建物全体の水平剛性に大きな影響を与えると考えられる。そこで本実施形態においては、上述の非構造部材のうち、躯体に直接的に接続されたものだけを抽出して、当該抽出された非構造部材の長さ(Lgk)を算出している。本実施形態においては、非構造部材のうち、上下から構造部材に支持(接続)されているものを、躯体(構造部材)に直接的に接続されているものとみなしている。
具体的には、図2に示すように、1階の外壁21は、上下が基礎11及び梁12にそれぞれ接続されている。2階の外壁21は、上下が梁12にそれぞれ接続されている。また界壁22は、上下が基礎11及び梁12にそれぞれ接続されている。よって本実施形態においては、非構造部材の中から当該外壁21及び界壁22を抽出し、当該外壁21及び界壁22の長さをLgkとして算出する。
一方、例えば間仕切り23は、上下が1階の天井24及び床25にそれぞれ接続されていることから、当該間仕切り23は建物(住宅1)全体の水平剛性に大きな影響を与えるものではないと考えられる。よって本実施形態においては、間仕切り23の長さはLgkを算出する際に考慮しない。
このようにして抽出された非構造部材(外壁21及び界壁22)に基づいて、Lgkを算出する。以下では、図3を用いて、外壁21及び界壁22(建物の外壁及び界壁)に基づいてLgkを算出する方法について説明する。
図3には、住宅1の平面断面模式図を示している。図3においては、説明の簡略化のため住宅1の界壁22は省略し、住宅1の外壁21のみを示している。Lgkは、剛性Kc等と同様に、X方向及びY方向のそれぞれについて算出される。
具体的には、住宅1の外壁21のうち、X方向に沿って(X方向と平行に)設けられているもの(図3の外壁21X)は、X方向の剛性に与える影響が大きいと考えられる。そこで、外壁21のうちX方向に沿って設けられているもの(外壁21X)を抽出し、当該外壁21X(図3の例では、4つの外壁21X)の水平方向の長さ(平面視において、X方向に沿った長さ)の合計値を、X方向のLgkとする。このように、外壁21の長さのうち、X方向の成分に基づいてX方向のLgkを算出している。
同様に、住宅1の外壁21のうち、Y方向に沿って設けられているもの(図3の外壁21Y)は、Y方向の剛性に与える影響が大きいと考えられる。そこで、外壁21のうちY方向に沿って設けられているもの(外壁21Y)を抽出し、当該外壁21Y(図3の例では、5つの外壁21Y)の水平方向の長さ(平面視において、Y方向に沿った長さ)の合計値を、Y方向のLgkとする。このように、外壁21の長さのうち、Y方向の成分に基づいてY方向のLgkを算出している。
なお、図3においては省略したが、抽出された非構造部材に界壁22も含まれている場合には、外壁21に加えて当該界壁22の長さも含めたLgkが算出される。
また、図4に示すように、住宅1が、平面視においてX方向及びY方向に対して傾斜した外壁21(外壁21XY)を有している場合には、当該外壁21XYの長さのうちX方向の成分(幅WX)及びY方向の成分(幅WY)を、それぞれX方向及びY方向に沿った長さとしてLgkを算出する。すなわち、外壁21Xの水平方向の長さと、外壁21XYのX方向の幅WXとの合計値を、X方向のLgkとする。同様に、外壁21Yの水平方向の長さと、外壁21XYのY方向の幅WYとの合計値を、Y方向のLgkとする。なお、外壁21XYの水平方向の長さをL、外壁21XYがX方向に対して成す角をθとすると、外壁21XYのX方向の幅WXはL×cosθ、外壁21XYのY方向の幅WYはL×sinθで、それぞれ算出することができる。
次に、上述のステップS102で用いた所定の係数(α)について詳細に説明する。
ステップS102で用いられるαは、上述の数1を計算する際、すなわちLgkを用いて剛性Kcを補正することによって剛性Kを算出する際に、適切な剛性Kが得られるようにするための係数である。当該αは、実験及び統計によって、適切な値が適宜定められる。
なお、上述の数1に示したように、剛性KcとLgk×αとが加算されていることから、当該剛性KcとLgk×αとは同一の次元を有している。ここで、Lgkは長さであり、剛性Kcとは異なる次元を有している。このことから、αは、Lgk×α(Lgkに乗じられて得られる値)が剛性Kcと同一の次元となるような適宜の次元を有していることがわかる。
次に、本実施形態に係る建物の固有振動数の推定方法(非構造部材も考慮した推定方法)と、一般的な推定方法(躯体(構造部材)のみを考慮した推定方法)とを比較して、本実施形態の優位性について説明する。
図5(a)には、一般的な推定方法によって推定(算出)された複数の建物の水平1次固有振動数の一例を示している。より具体的には、図5(a)には、一般的な推定方法によって推定された建物の水平1次固有振動数と、当該建物を実際に計測して得られた水平1次固有振動数と、の関係を示している。図中では、推定された水平1次固有振動数を「推定固有振動数」、建物を実際に計測して得られた水平1次固有振動数を「実測固有振動数」とそれぞれ称している。また図中の破線は、複数の建物についての水平1次固有振動数(図中の各点)の近似直線を示している。
ここで、一般的な推定方法とは、上述の数2において、建物全体の水平剛性(剛性K)に代えて、建物の躯体の水平剛性(剛性Kc)を用いて水平1次固有振動数fを算出する方法である。すなわち、この場合、外壁や界壁(非構造部材)の剛性は考慮されていない。
図5(a)に示したように、一般的な推定方法ではばらつきが大きく、相関性が低いことがわかる。すなわち、外壁や界壁の剛性を考慮しない場合、水平1次固有振動数fの正確な推定は困難であることがわかる。外壁や界壁の剛性の影響が大きい比較的低層の建物(一般的な住宅等)においては、特に相関性が低くなると考えられる。
一方、図5(b)には、本実施形態に係る推定方法によって推定(算出)された複数の建物の水平1次固有振動数の一例を示している。
図5(b)に示したように、本実施形態に係る推定方法では、各点が近似直線に沿って並んでおり、相関性が高いことがわかる。すなわち、本実施形態の如く外壁や界壁の剛性を考慮することで、水平1次固有振動数fを精度良く推定することができる。本実施形態に係る推定方法は、外壁や界壁の剛性の影響が大きい比較的低層の建物(一般的な住宅等)において、特に有用であると考えられる。
次に、図6を用いて、本実施形態に係る建物の固有振動数の推定方法を用いて建物の水平1次固有振動数を推定(算出)するためのシステムの一例(固有振動数推定システム100)について説明する。
固有振動数推定システム100は、主として記憶部101、演算部102、表示部103及び入力部104を具備する。
記憶部101は、各種のプログラムやデータ等が記憶されるものである。記憶部101は、HDD、RAM、ROM等により構成される。
演算部102は、記憶部101に記憶されたプログラムに従って各種の演算を行うものである。演算部102は、CPUにより構成される。
表示部103は、各種の情報を表示するものである。表示部103は、液晶ディスプレイ等により構成される。
入力部104は、各種の情報を入力するためのものである。入力部104は、キーボード、マウス等により構成される。
このように、固有振動数推定システム100としては、一般的なパーソナルコンピュータ等を用いることができる。
当該固有振動数推定システム100において、入力部104によって推定の対象となる建物に関する各種の情報が入力される。演算部102は、記憶部101に記憶されているプログラムに従って、入力された情報や予め記憶部101に記憶されている情報から建物の水平1次固有振動数を推定(算出)する(図1参照)。当該推定に関する情報(算出された水平1次固有振動数や、その計算過程等)は表示部103に表示され、作業者が確認することができる。
以上の如く、本実施形態に係る建物の剛性の推定方法は、
水平方向における所定の方向に対する建物の躯体の水平剛性(剛性Kc)を算出する第一工程(ステップS101)と、
前記建物の非構造部材の水平方向における長さに基づいて補正値(Lgk×α)を算出する第二工程(ステップS102)と、
前記補正値によって前記第一工程で算出された前記建物の躯体の水平剛性(剛性Kc)を補正することによって、前記所定の方向に対する建物全体の水平剛性(剛性K)を算出する第三工程(ステップS103)と、
を具備するものである。
このように構成することによって、建物の剛性を精度良く推定することができる。
すなわち、非構造部材を考慮して建物の剛性を推定することで、より精度の高い剛性の推定を行うことができる。
また、本実施形態に係る建物の剛性の推定方法は、
前記第二工程(ステップS102)において、
前記非構造部材として、前記建物の躯体に直接的に接続された外壁及び界壁を用いるものである。
このように構成することによって、非構造部材の中でも、建物の水平剛性に与える影響が大きいと考えられる外壁及び界壁を考慮することで、建物の剛性をより精度良く推定することができる。
また、本実施形態に係る建物の剛性の推定方法は、
前記第二工程(ステップS102)において、
前記補正値(Lgk×α)は、前記非構造部材の長さのうち、前記所定の方向の成分に基づいて算出されるものである。
このように構成することによって、建物の剛性をより精度良く推定することができる。
すなわち、ある方向(所定の方向)に対する建物全体の水平剛性には、非構造部材の長さうち当該方向の成分が大きく影響しているものと考えられる。そこで、当該成分に基づいて補正値を算出することで、建物の剛性をより精度良く推定することができる。
また、本実施形態に係る建物の固有振動数の推定方法は、
上述の建物の剛性の推定方法によって算出された前記建物全体の水平剛性(剛性K)を用いて、前記建物全体の水平1次固有振動数fを算出するものである。
このように構成することによって、建物の水平1次固有振動数を精度良く推定することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、建物全体の水平剛性(剛性K)を推定(算出)し、当該剛性Kを用いて当該建物の水平1次固有振動数fを推定(算出)する例を示したが、推定された剛性Kは、その他種々の目的に利用することができる。
また、本実施形態においては、非構造部材の中でも、特に躯体(構造部材)に直接的に接続された非構造部材(外壁及び界壁)に着目して補正値(Lgk×α)を算出するものとしたが、建物に応じて適宜の非構造部材を抽出して当該補正値を算出することが可能である。
また、本実施形態においては、建物の一例として住宅1を例示したが、その他種々の建物についても同様に水平剛性及び水平1次固有振動数を推定することが可能である。
1 住宅
11 基礎
12 梁
21 外壁
22 界壁
23 間仕切り
24 天井
25 床

Claims (4)

  1. 水平方向における所定の方向に対する建物の躯体の水平剛性を算出する第一工程と、
    前記建物の非構造部材の水平方向における長さに基づいて補正値を算出する第二工程と、
    前記補正値によって前記第一工程で算出された前記建物の躯体の水平剛性を補正することによって、前記所定の方向に対する建物全体の水平剛性を算出する第三工程と、
    を具備する建物の剛性の推定方法。
  2. 前記第二工程において、
    前記非構造部材として、前記建物の躯体に直接的に接続された外壁及び界壁を用いる、
    請求項1に記載の建物の剛性の推定方法。
  3. 前記第二工程において、
    前記補正値は、前記非構造部材の長さのうち、前記所定の方向の成分に基づいて算出される、
    請求項1又は請求項2に記載の建物の剛性の推定方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の建物の剛性の推定方法によって算出された前記建物全体の水平剛性を用いて、前記建物全体の水平1次固有振動数を算出する、
    建物の固有振動数の推定方法。
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