JP2017161402A - 腐食度合推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】腐食度合の推定精度を容易に高く保つこと。
【解決手段】本発明の腐食度合推定装置1は、地中に埋設された鋼管柱PMの近傍の地中に設置される飽和硫酸銅、もしくは銀塩化銀からなる基準電極10と、鋼管柱PMと基準電極10との間の電圧を地中を介して測定する測定部14と、測定部14の測定結果を解析して鋼管柱PMの腐食度合を推定するための演算部15と、を有し、鋼管柱PMおよび基準電極10の近傍の地中に設置される種類の異なる複数の金属からなる複数の電極から構成される複合電極14をさらに有し、測定部14は、基準電極10と複合電極11を構成する複数の電極との間の電圧、もしくは電流を地中を介してそれぞれ測定し、演算部15は、測定部14が測定した鋼管柱PMと基準電極10との間の電圧と基準電極10と複合電極11を構成する複数の電極との間の電圧とに基づいて鋼管柱PMの腐食度合を推定する情報を提供するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、腐食度合推定装置に関する。
地中に埋設された金属製配管の腐食度合を推定するために、金属製配管の近傍に電極を埋設し、金属製配管と電極との間の電位を測定する自然電位法がある(たとえば、特許文献1参照)。
特開平9−236565号公報
上述の自然電位法では、金属製配管が埋設されている土中の成分や土中に含まれる水分量、あるいは、金属製配管の埋設状態などにより、測定電位に変化が生じる。したがって、同じ製品であり腐食度合も同じ程度の金属製配管であっても異なる場所に埋設されている金属製配管の電位を、上述の自然電位法を用いて測定した場合、測定電位は一定ではない。このため、腐食度合の推定精度を高く保つためには、1つの製品の埋設場所について、新品時から定期的かつ同一条件で測定を実施するなどの対策が必要になる。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、腐食度合の推定精度を容易に高く保つことができる腐食度合推定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、地中に埋設された金属製の被測定対象の近傍の地中に設置される基準電極と、被測定対象と基準電極との間の電流または電圧、または電流もしくは電圧のうちいずれかを地中を介して測定する測定手段と、測定手段の測定結果を解析して被測定対象の腐食度合を推定するための演算処理手段と、を有する腐食度合推定装置において、被測定対象および基準電極の近傍の地中に設置される種類の異なる複数の金属からなる複数の電極から構成される複合電極をさらに有し、測定手段は、基準電極と複合電極を構成する複数の電極との間の電圧を地中を介してそれぞれ測定する手段をさらに有し、演算処理手段は、測定手段が測定した被測定対象と基準電極との間の電圧と基準電極と複合電極を構成する複数の電極との間の電圧とに基づいて被測定対象の腐食度合の推定情報を提供するものである。
上述の腐食度合推定装置において、演算処理手段は、複合電極を構成する所定の電極と被測定対象との間に流れる電流の大きさおよび方向に基づいて被測定対象の腐食度合を推定する追加推定を実施する手段をさらに有し、推定情報と追加推定を実施する手段により得られた情報による追加推定情報とが同じ内容を示すときに、推定情報を提供するようにすることができる。このときに、演算処理手段は、推定情報と追加推定情報とが異なる内容を示すときには、推定が失敗した旨の情報を提供するようにしてもよい。
上述の腐食度合推定装置において、被測定対象は、鉄の本体に亜鉛メッキが施された鋼管柱であり、複合電極は、亜鉛、鉄、酸化鉄の3種類の金属、もしくは亜鉛、鉄の2種類の金属からなる電極から構成され、基準電極は、飽和硫酸銅または銀塩化銀からなり、演算処理手段は、複合電極を構成する亜鉛、鉄、および酸化鉄の3種類の金属からなる電極もしくは、亜鉛、鉄の2種類の金属からなる電極と基準電極との間のそれぞれの電圧と、被測定対象と基準電極との間の電圧とを比較して被測定対象の腐食度合を推定する第一の推定方法を実行することができる。
上述の腐食度合推定装置において、演算処理手段は、第一の推定方法に加え、複合電極を構成する鉄からなる電極と被測定対象との間に流れる電流の大きさおよび方向に基づいて被測定対象の腐食度合を推定する第二の推定方法を実行し、第一の推定方法による推定情報と第二の推定方法による追加推定情報とが同じ内容を示すときに、推定情報を提供することができる。
上述の腐食度合推定装置において、基準電極を複合電極を構成する電極の一つとして有することができる。
上述の腐食度合推定装置において、測定する手段の測定結果または演算処理手段の演算結果を記憶する記憶部を有することができる。
上述の腐食度合推定装置において、測定する手段の測定結果、演算処理手段の演算結果、または記憶部に記憶された測定結果または演算結果を外部の機器に転送する通信手段を有することができる。
上述の腐食度合推定装置において、被測定対象の腐食を防止するための第2の金属材料からなる腐食防止用電極を接続するための接続手段をさらに備え、測定手段は、被測定対象と腐食防止用電極とが接続されている状態および接続されていない状態における被測定対象と基準電極との間の電圧をさらに測定し、演算処理手段は、測定手段により測定された被測定対象と腐食防止用電極とが接続されている状態および接続されていない状態における被測定対象と基準電極との間の電圧に基づいて、腐食防止用電極における第2の金属材料の腐食防止効果を適正に評価することができる。このときに、測定手段は、被測定対象と腐食防止用電極との間に流れる電流をさらに測定し、演算処理手段は、測定手段により測定された電流の測定結果に基づいて、腐食防止用電極の寿命を推定することもできる。
本発明によれば、腐食度合の推定精度を容易に高く保つことができる。
本発明の第一の実施の形態に係る腐食度合推定装置のブロック構成図である。 図1の複合電極の具体的な構成例を示す図である。 図1の鋼管柱を鉛直方向から見た場合の鋼管柱と基準電極と複合電極との位置関係を示す図である。 主に自然電位法に沿った鋼管柱腐食度合推定処理について説明するためのフローチャートである。 自然電位法とプローブ法を組み合わせた鋼管柱腐食度合推定処理について説明するためのフローチャートである。 本発明の第二の実施の形態に係る腐食度合推定装置のブロック構成図である。 本発明の第二の実施の形態に係る複合電極の構成例を示す図である。 図1の鋼管柱を鉛直方向から見た場合の鋼管柱と図7の複合電極との位置関係を示す図である。 図7の複合電極の変形例および図1の鋼管柱を鉛直方向から見た場合の鋼管柱と図7の複合電極の変形例との位置関係を示す図である。 本発明の第三の実施の形態に係る腐食度合推定装置のブロック構成図である。 マグネシウム残量推定処理について説明するためのフローチャートである。
(第一の実施の形態)
本発明の第一の実施の形態に係る腐食度合推定装置1について、図1〜図5を参照しながら説明する。
(腐食度合推定装置1の構成について)
腐食度合推定装置1は、図1に示すように、地中に埋設された金属製の被測定対象である鋼管柱PMの近傍の地中に設置される飽和硫酸銅電極からなる基準電極10と、鋼管柱PMと基準電極10との間の電圧を地中を介して測定する測定手段である測定部14と、測定部14の測定結果を解析して鋼管柱PMの腐食度合を推定するための演算処理手段である演算部15と、を有する。この構成は、従来の自然電位法による腐食度合推定を行うことができる構成であるが、腐食度合推定装置1は、鋼管柱PMおよび基準電極10の近傍の地中に設置される種類の異なる複数の金属(亜鉛、鉄、酸化鉄)からなる亜鉛電極11a,鉄電極11b,酸化鉄電極11cから構成される複合電極11をさらに有している。なお、基準電極10は、銀塩化銀製であってもよいし、異なる複数の金属電極として、亜鉛電極、鉄電極の2種類であってもよい。
測定部14は、基準電極10と複合電極11を構成する亜鉛電極11a,鉄電極11b,酸化鉄電極11cとの間の電圧を地中を介してさらに測定し、測定結果を演算部15に供給する。演算部15は、測定部14が測定した鋼管柱PMと基準電極10との間の電圧と、基準電極10と、複合電極11を構成する亜鉛電極11a,鉄電極11b,酸化鉄電極11cとの間の電圧とを比較し、その結果に基づいて鋼管柱PMの腐食度合を推定する情報を提供する。これにより、土中の状況に応じた電位の測定結果のバラツキを、複合電極11と基準電極10との間の電位の測定結果を参照することで必要に応じ補正し、精度の高い推定情報を得ることができる。鋼管柱PMの土中部分の腐食度合の推定情報は、複数段階に分けられた腐食レベルのランクなどによって示すことも可能である。
この他にも、腐食度合推定装置1は、複合電極11を構成する鉄電極11bと鋼管柱PMとの間に流れる電流の大きさおよび方向に基づいて、鋼管柱PMの腐食度合を推定する情報を提供することができる。測定部14は、複合電極11を構成する鉄電極11bと鋼管柱PMとの間に流れる電流の大きさおよび方向を測定し、測定結果を演算部15に供給する。演算部15は、測定部14から供給された測定結果に基づいて、鋼管柱PMの腐食度合を推定する。この構成は、従来のプローブ法による腐食度合推定を行うことができる構成であるが、腐食度合推定装置1の演算部15は、自然電位法による推定の結果得られた腐食レベルのランクと、プローブ法による推定の結果得られた腐食レベルのランクとが一致したときに、表示部16に推定情報を出力することができる。このように腐食度合推定装置1では、二つの異なる推定方法によって推定を行い、二つの異なる推定方法による推定情報が同じ内容を示すときに推定情報を出力するので、さらに精度の高い推定情報を得ることができる。
腐食度合推定装置1のさらに詳細な構成は、図1に示すように、基準電極10と、複合電極11と、測定対象接続部12と、切替スイッチ部13と、測定部14と、演算部15と、表示部16と、を有する。さらに、基準電極10と測定部14との間、複合電極11と測定部14との間、および測定対象接続部12と測定部14との間には、アンプ17a,17b,17c,17d,17eを有する。また、測定部14、演算部15、および表示部16に対し、ユーザが手動で各種の指示を行うための操作部18を有する。さらに、測定部14の測定結果および演算部15の演算結果を記憶するための記憶部19を有する。
基準電極10は、飽和硫酸銅製であり一般的に自然電位法の基準電極として使用され、切替スイッチ部13のスイッチ13cを介してグランド側(マイナス側)に接続されている。なお、基準電極10は、銀塩化銀製であってもよい。
複合電極11は、亜鉛電極11a、鉄電極11b、および酸化鉄電極11cを有する。亜鉛電極11aは、鋼管柱PMの亜鉛メッキと同じ自然電位を有する。鉄電極11bは、鋼管柱PMの亜鉛メッキが腐食して露出する鉄と同じ自然電位を有する。また、鉄電極11bは、プローブ法におけるプローブとしても利用することができる。酸化鉄電極11cは、鋼管柱PMの亜鉛メッキが腐食して露出した鉄に生じた錆と同じ自然電位を有する。
図2に示す複合電極11の例では、亜鉛電極11a、鉄電極11b、酸化鉄電極11cは、互いに干渉しないように、支持部材11dに取り付けられている。支持部材11dの材質は、非導電性であり頑丈なものが好ましく、たとえば強化プラスチックなどを採用することができる。または、支持部材11dを金属製とする場合は、支持部材11dと各電極との間が電気的に絶縁されるようにする。また、各電極から測定部14には、電気配線11e,11f,11gが配設されている。さらに、支持部材11dの亜鉛電極11a、鉄電極11b、酸化鉄電極11cが取り付けられていない側には、ハンドル11hが取り付けられている。ハンドル11hは、ユーザが亜鉛電極11a、鉄電極11b、酸化鉄電極11cを土中に差し込む際に手で押圧したり、ハンマー等で叩くなどして利用することができる。ハンドル11hの材質は、ハンマー等で叩くことなどを考慮して金属製などの頑丈な材質とすることが好ましい。
測定対象接続部12は、鋼管柱PMと測定部14とを接続するための端子を有する。この端子としては、たとえば、ワニ口クリップやミノムシクリップなどの着脱自在の端子とすることが好ましい。
切替スイッチ部13は、鋼管柱PMと測定部14とを接断するスイッチ13aと、鉄電極11bと測定部14とを接断するスイッチ13bと、基準電極10と測定部14とを接断するスイッチ13cとを有する。なお、切替スイッチ部13は、測定部14の制御によって、スイッチ13a,13b,13cを接続または開放する。
測定部14は、鋼管柱PMと基準電極10との間の電圧を測定すると共に、複合電極11を構成する亜鉛電極11a,鉄電極11b,酸化鉄電極11cと基準電極10との間の電圧を測定する。さらに、測定部14は、鋼管柱PMと鉄電極11bとの間の電流の大きさおよび方向を測定することができる。測定部14は、測定結果を演算部15に供給する。また、測定部14は、切替スイッチ部13のスイッチ13a,13b,13cの接続開放の制御を実施する。なお、第一〜第三の実施の形態において、測定部14は、不図示の内部回路の切替えによって、電圧の測定と電流の測定とを切替えることができる。測定部14の電圧の測定と電流の測定の切替えは、ユーザからの指示入力に基づいて行うこともできるし、後述するフローチャートの処理を実行する際には、フローの進行に応じて自動的に切替えることもできる。
演算部15は、測定部14が測定した鋼管柱PMと基準電極10との間の電圧と、複合電極11を構成する亜鉛電極11a,鉄電極11b,酸化鉄電極11cと基準電極10との間の電圧に基づいて、鋼管柱PMの土中部分の腐食度合を推定する。さらに、演算部15は、測定部14が測定した鋼管柱PMと鉄電極11bとの間に流れる電流の大きさおよび方向に基づいて、鋼管柱PMの土中部分の腐食度合を推定する。この推定の方法については詳しく後述する。
なお、ここでは説明を分かり易くするために、測定部14と演算部15とを個別の機能ブロックとして説明するが、測定部14と演算部15とは1つの機能ブロック内に集約してもよい。また、測定部14と演算部15は、情報処理装置が予めインストールされている所定のプログラムを実行することによって実現することができる。この情報処理装置についても測定部14と演算部15とで異なる2つの情報処理装置を用いてよいが1つの情報処理装置によって測定部14および演算部15の機能を実現することができる。
このような情報処理装置は、たとえば、不図示のメモリ、CPU(Central Processing Unit)、入出力ポートなどを有する。情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、情報処理装置には、測定部14と演算部15の機能が実現される。なお、CPUの代わりにASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSP(Digital Signal Processor)などを用いてもよい。
また、上述の所定のプログラムは、測定部14と演算部15の出荷前に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、測定部14と演算部15の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、プログラムの一部が、測定部14と演算部15の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。測定部14と演算部15の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されるプログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
また、上述の所定のプログラムは、情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
このように、情報処理装置とプログラムによって測定部14と演算部15を実現することにより、大量生産や仕様変更(または設計変更)に対して柔軟に対応可能となる。
なお、情報処理装置が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
表示部16は、測定部14の測定結果および演算部15の演算結果を推定情報として外部に通知するものであり、たとえば、液晶表示パネル等である。その他にも表示部16を発光ダイオードで構成し、発光ダイオードの点灯、点滅、または消灯のパターンの種類によって、上述の推定情報を表示してもよい。あるいは、表示部16は、スピーカなどの音響信号を送出するものとし、音声信号やブザー音などによって、上述の推定情報を表示してもよい。もしくは、表示部16は、液晶表示パネル、発光ダイオード、スピーカのいずれかまたは全部を組み合わせたものであってもよい。
アンプ17aは、鋼管柱PMの電圧を増幅して測定部14に入力する。アンプ17bは、酸化鉄電極11cの電圧を増幅して測定部14に入力する。アンプ17cは、鉄電極11bの電圧を増幅して測定部14に入力する。アンプ17dは、亜鉛電極11aの電圧を増幅して測定部14に入力する。アンプ17eは、鋼管柱PMの電流を増幅して測定部14に入力する。
操作部18は、測定部14、演算部15、および表示部16に対し、ユーザが手動で各種の指示を行うための入力手段である。ここでいう各種の指示とは、たとえば、測定部14に対しては、測定開始の指示や測定のやり直しの指示などである。また、演算部15に対しては、演算結果の出力の指示や演算手順の詳細の出力指示などである。表示部16に対しては、表示内容の切替えの指示や表示画面の明暗、コントラスト等の調整指示などである。
記憶部19は、各測定結果および測定値の演算処理結果を記憶させて一時保管する。たとえば、基準電極10と鋼管柱PMとの間の電圧の測定結果、および基準電極10と亜鉛電極11aとの間の電圧の測定結果、基準電極10と鉄電極11bとの間の電圧の測定結果、または基準電極10と酸化鉄電極11cとの間の電圧の測定結果、もしくは基準電極10と鋼管柱PMとの間の電圧の測定結果と、基準電極10と各電極(亜鉛、鉄、酸化鉄)との間の電圧の測定結果との差などを記憶する。また、必要に応じて、操作部18を操作することにより、記憶した値を表示部16に再表示させることができる。
通信部30は、各測定結果や演算結果をリアルタイムで外部機器へデータ転送を行ったり、記憶部19に記憶されている各測定結果や演算結果を外部機器へデータ転送を行うものである。外部機器とは、パソコンとかタブレット、携帯電話などの端末を含む。なお、通信部30は、有線でも無線でも良い。
(腐食度合推定方法について)
以下では、腐食度合推定装置1による鋼管柱PMの腐食度合推定方法について詳細に説明する。鋼管柱PMの土中に埋設された部分の腐食度合を推定するためには、鋼管柱PMの近傍に、基準電極10および複合電極11を埋設する。このとき、土中に一部が埋設された鋼管柱PMを鉛直方向から見た場合の鋼管柱PMと基準電極10および複合電極11との位置関係は図3に示すようにする。すなわち、鋼管柱PMの外周から基準電極10までの距離L1と、基準電極10から亜鉛電極11aまでの距離L2とは、ほぼ等しくなる(L1=L2)ように設置することが好ましい。これにより、鋼管柱PMと基準電極10との間の土中の電気抵抗と、基準電極10と亜鉛電極11aとの間の土中の電気抵抗とを等しくすることができるので、精度の高い電圧または電流の測定を行うことができる。なお、土中の電気抵抗を小さく抑えるために、距離L1,L2は、たとえば30cm〜100cmの間にすることが好ましい。
(自然電位法)
各金属は各々固有の電位を有しており、これを自然電位という。一般的に、飽和硫酸銅製の電極を基準電極10として各金属の固有の自然電位の測定が行われる。たとえば、飽和硫酸銅製の基準電極10を用いた場合の亜鉛の自然電位は、−1100mV程度であり、鉄の自然電位は、−600mVであり、鉄錆(すなわち酸化鉄)の自然電位は、−200mV程度である。
ここでは、自然電位法による測定は、鋼管柱PMの土中に埋設された部分の腐食の度合を推定することが目的である。たとえば、鋼管柱PMの亜鉛メッキが腐食していない状態では、上述の自然電位は亜鉛の電位を呈する。すなわち、腐食レベルは低いと推定することが可能である。これに対し、鋼管柱PMの亜鉛メッキが腐食して鉄が露出している状態では、上述の自然電位は鉄の電位を呈する。すなわち、亜鉛メッキが腐食していない状態よりも高い腐食レベルであると推定することが可能である。さらに、鋼管柱PMの亜鉛メッキが腐食して露出した鉄に錆が生じている状態では、上述の自然電位は酸化鉄の電位を呈する。すなわち、腐食レベルが非常に高いと推定することが可能である。
このようにして、自然電位法により鋼管柱PMの土中に埋設された部分の腐食の度合を推定することができる。
このような自然電位法による測定では、鋼管柱PMの土中に埋設された部分の近傍に、飽和硫酸銅製の基準電極10を土中に差し込んで電位の測定を行う。このときに、鋼管柱PMと基準電極10との間に介在する土の状態、土の成分、または鋼管柱PMの設置状況等により、鋼管柱PMと基準電極10との間の電路の抵抗値が異なるため、測定結果に変化が生じる。たとえば、土の成分としては、粘度質と火山灰質とでは抵抗値が異なる。また、晴天が続いた後の乾燥した土と雨後の湿った土とでは抵抗値が異なる。あるいは、鋼管柱PMの周囲の土が固く締まっているか緩いかによっても抵抗値が異なる。このような鋼管柱PMと基準電極10との間の電路の抵抗値の違いは、自然電位法における測定電位の違いとなって現れる。よって、一律に、測定電位の値によって、鋼管柱PMの土中に埋設された部分の状態の推定することが難しい。
そこで、腐食度合推定装置1では、複合電極11として、図2に示すように、亜鉛電極11a、鉄電極11b、酸化鉄電極11cを有し、これらの亜鉛電極11a,鉄電極11b,酸化鉄電極11cと基準電極10との間で自然電位を測定することで、その土の抵抗値を加味した自然電位の測定を行うことができる。たとえば、基準電極10と亜鉛電極11aとの間で測定した電位と、鋼管柱PMと基準電極10との間で測定した電位とがほぼ同じ値であれば、鋼管柱PMは、亜鉛の自然電位を呈していると判定できる。したがって、鋼管柱PMの亜鉛メッキは腐食していないと推定することができる。これに対し、基準電極10と鉄電極11bとの間で測定した電位と、鋼管柱PMと基準電極10との間で測定した電位とがほぼ同じ値であれば、鋼管柱PMは、鉄の自然電位を呈していると判定できる。したがって、鋼管柱PMの亜鉛メッキは腐食して鉄が露出していると推定することができる。同様に、基準電極10と酸化鉄電極11cとの間で測定した電位と、鋼管柱PMと基準電極10との間で測定した電位とがほぼ同じ値であれば、鋼管柱PMは、酸化鉄の自然電位を呈していると判定できる。したがって、鋼管柱PMの亜鉛メッキは腐食して露出した鉄が錆びていると推定することができる。
このようにして、腐食度合推定装置1は、自然電位法においては、複合電極11を構成する亜鉛電極11a、鉄電極11b、および酸化鉄電極11cと基準電極10との間の電位と鋼管柱PMと基準電極10との間の電位を比較することで、測定された電位がどの金属の自然電位であるかを正確に把握することができる。
(プローブ法)
腐食度合推定装置1は、上述の自然電位法の他に、プローブ法による腐食推定についても併せて行うことができる。プローブ法とは、自然電位が約−600mVである鉄電極11bをプローブに用いることで、鋼管柱PMの亜鉛メッキが腐食していない状態では、自然電位が−600mVの鉄電極11bから自然電位が−1100mVの鋼管柱PMの亜鉛メッキに向かって電流が流れる。これに対し、鋼管柱PMの亜鉛メッキが腐食して鉄が露出している状態では、鋼管柱PM側と鉄電極11b側とでほぼ同じ自然電位となるので、鉄電極11bには電流が流れ難くなる。さらに、鋼管柱PMの露出している鉄に錆が生じている状態では、自然電位が約−200mVの鋼管柱PMの錆(酸化鉄)から自然電位が−600mVの鉄電極11bに向かって電流が流れる。このように、プローブ法では、鉄電極11bに流れる電流の大きさと方向によって鋼管柱PMの土中埋設部分の腐食の状態を推定することができる。
以上説明したように、腐食度合推定装置1は、自然電位法とプローブ法の双方を用いて鋼管柱PMの腐食度合を推定することができる。たとえば、自然電位法とプローブ法のいずれかを適宜選択して鋼管柱PMの腐食度合を推定したり、自然電位法とプローブ法の双方を共に用いて鋼管柱PMの腐食度合を推定することができる。
(フローチャートに基づく動作説明)
図4のフローチャートは、主に自然電位法に沿ったもので、測定部14、演算部15、表示部16、および記憶部19の処理を示すものである。図4のフローチャートにおけるSTARTの条件は、基準電極10および複合電極11が鋼管柱PMの周囲の適切な場所に埋設され、腐食度合推定装置1の不図示の電源がON状態になり稼働しているという条件である。図4のフローチャートにおいて、STARTの条件が満たされると、処理は、ステップS1に進む。
ステップS1において、測定部14は、(1)基準電極10と鋼管柱PMとの間の電圧測定(基準―鋼管柱間)、(2)基準電極10と鉄電極11bとの間の電圧測定(基準―鉄電極間)、(3)基準電極10と酸化鉄電極11cとの間の電圧測定(基準―酸化鉄電極間)、および(4)基準電極10と亜鉛電極11aとの間の電圧測定(基準―亜鉛電極間)をそれぞれ実施する。ステップS1において、基準電極10と、鉄電極11b、酸化鉄電極11c、および亜鉛電極11aとの間の電圧測定が実施されると、処理は、ステップS2に進む。
ステップS2において、演算部15は、(1)基準電極10と鋼管柱PMとの間の電圧測定の結果と、(2)基準電極10と鉄電極11bとの間の電圧測定の結果、(3)基準電極10と酸化鉄電極11cとの間の電圧測定の結果、および(4)基準電極10と亜鉛電極11aとの間の電圧測定の結果とをそれぞれ比較する演算処理を実行する。たとえば、(1)と(4)とがほぼ同じであれば、鋼管柱PMの亜鉛メッキは健在であると推定できる。(1)と(2)とがほぼ同じであれば、鋼管柱PMの亜鉛メッキは無くなり鉄が露出していると推定できる。(1)と(3)とがほぼ同じであれば、鋼管柱PMの亜鉛メッキが無くなり鉄が錆びていると推定できる。
上述の演算処理について、さらに詳細に説明すると、(1)基準電極10と鋼管柱PMとの間の電圧測定の結果と、(2)基準電極10と鉄電極11bとの間の電圧測定の結果、(3)基準電極10と酸化鉄電極11cとの間の電圧測定の結果、および(4)基準電極10と亜鉛電極11aとの間の電圧測定の結果との差をそれぞれ取り、その差が閾値を越えているか否かを判定する。差が閾値以内であれば、双方の電圧はほぼ同じと判定し、差が閾値を越えていれば、双方の電圧は異なると判定する。閾値は、ユーザが求める測定精度に応じて適宜設定される。たとえば、ユーザが高い測定精度を求めるのであれば、閾値は0かほぼ0に近い数値になり、ユーザがさほど高い測定精度を求めていないのであれば、閾値は0以外の所定の数値になる。ステップS2において、演算処理が実行されると、処理は、ステップS3にすすむ。
ステップS3において、記憶部19は、測定部14の測定結果および演算部15の演算結果などの各データを保存する。ステップS3において、各データが記憶部19に保存されると、処理は、ステップS4に進む。
ステップS4において、表示部16は、ステップS1で測定されたリアルタイムデータとしての測定結果およびステップS2で演算された演算結果を腐食度合の推定情報として表示する。推定情報としては、前述の測定結果および演算結果の生データを表示してもよいし、演算部15の処理として、ステップS1での測定結果の生データと併せて、ステップS2の演算結果として、(1)と(4)とがほぼ同じであれば、腐食レベルのランクとして「異常なし」、(1)と(2)とがほぼ同じであれば、腐食レベルのランクとして「メッキ無し」、(1)と(3)とがほぼ同じであれば、腐食レベルのランクとして「錆有り」などと表示部16に表示させるようにして推定情報を提供してもよい。また、このとき、ステップS3で記憶部19に保存されている過去の測定結果および演算結果(保存データ)についても表示することができる。表示部16におけるリアルタイムデータの表示、保存データの表示、またはリアルタイムデータと保存データの双方の表示の切替えは、操作部18によって、行うことができる。
なお、ステップS1における測定は、(3)基準電極10と酸化鉄電極11cとの間の電圧測定については省略してもよい。この理由は、(2)基準電極10と鉄電極11bとの間の電圧測定と(4)基準電極10と亜鉛電極11aとの間の電圧測定を行えば、鋼管柱PMの亜鉛メッキの劣化の有無は推定できるからである。さらに、鋼管柱PMの亜鉛メッキの劣化の進み具合までも推定したい場合に、(3)基準電極10と酸化鉄電極11cとの間の電圧測定を実施すればよい。
また、測定部14は、図4のフローチャートのステップS1における(1)〜(4)の測定に加え、プローブ法により、鋼管柱PMと鉄電極11bとの間に流れる電流の大きさと方向を測定し、表示部16は、自然電位法による推定情報とプローブ法による追加推定情報の双方を表示するようにすれば、ユーザは、推定情報の真偽を確認することが容易になる。たとえば、図4のフローチャートの処理により得られた自然電位法による推定情報と、プローブ法により得られた推定情報とが同じ内容であれば、その推定情報は真であると判断できる。一方、図4のフローチャートの処理により得られた自然電位法による推定情報と、プローブ法により得られた推定情報とが背反する内容であれば、その推定情報は偽であると判断できる。
もうひとつの例として図5のフローチャートを示す。これは、自然電位法とプローブ法を組み合わせたもので、測定部14および演算部15の処理を示すものである。図5のフローチャートにおけるSTARTの条件は、図4のフローチャートの条件と同じである。図5のフローチャートにおいて、STARTの条件が満たされると、処理は、ステップS10に進む。
ステップS10において、測定部14および演算部15は、自然電位法により鋼管柱PMの土中埋設部分の腐食度合の推定を実施する。ステップS10において、自然電位法により鋼管柱PMの土中埋設部分の腐食度合の推定が実施されると、処理は、ステップS11に進む。
ステップS11において、測定部14および演算部15は、自然電位法による推定が完了したか否かを判定する。ステップS11において、自然電位法による推定が完了したと判定されると、処理は、ステップS12に進む。一方、ステップS11において、自然電位法による推定が未だ完了していないと判定されると、処理は、ステップS10に戻る。
ステップS12において、測定部14は、自然電位法に替えてプローブ法による推定を実施するために、切替スイッチ部13の切り替えを実施する。このときスイッチ13cは、基準電極10をこれまで接続されていた測定部14の所定のポートから切り離し、スイッチ13bは、鉄電極11bを測定部14の上記所定のポートに接続する。さらに、スイッチ13aは、鋼管柱PMを測定部14のこれまでとは異なるポートに接続する。なお、このポートの前段には、鋼管柱PMの電流を増幅するアンプ17eがスイッチ13aの後段に設けられている。
ステップS13において、測定部14は、切替スイッチ部13の切替が完了したか否かを判定する。ステップS13において、切替スイッチ部13の切替が完了したと判定されると、処理は、ステップS14に進む。一方、ステップS13において、切替スイッチ部13の切替が完了していないと判定されると、処理は、ステップS12に戻る。
ステップS14において、測定部14および演算部15は、プローブ法による腐食度合推定を実施する。すなわち、鋼管柱PMと鉄電極11bとの間に流れる電流の大きさと方向を測定して鋼管柱PMの腐食度合の推定を実施する。ステップS14において、プローブ法による腐食度合推定が実施されると、処理は、ステップS15に進む。
ステップS15において、測定部14および演算部15は、プローブ法による腐食度合推定が完了したか否かを判定する。ステップS15において、プローブ法による腐食度合推定が完了したと判定されると、処理は、ステップS16に進む。一方、ステップS15において、プローブ法による腐食度合推定が未だ完了していないと判定されると、処理は、ステップS14に戻る。
ステップS16において、演算部15は、ステップS10の自然電位法による推定情報(腐食レベルのランクの情報など)の内容とステップS14のプローブ法による追加推定情報の内容とが一致しているか否かを判定する。ステップS16において、ステップS10の自然電位法による推定情報の内容とステップS14のプローブ法による追加推定情報の内容とが一致していると判定されると、処理は、ステップS17に進む。一方、ステップS16において、ステップS10の自然電位法による推定情報の内容とステップS14のプローブ法による追加推定情報の内容とが一致していないと判定されると、処理は、ステップS18に進む。
ステップS17において、演算部15は、表示部16に推定情報を表示して処理を終了する(END)。
ステップS18において、演算部15は、表示部16に「推定失敗」と表示して処理を終了する(END)。
このように、演算部15の処理として、自然電位法による推定情報とプローブ法による追加推定情報の双方が腐食レベルのランクとして同じ内容を示した場合に限り、推定情報を表示部16に表示させ、自然電位法による推定情報とプローブ法による追加推定情報が腐食レベルのランクとして異なる内容を示した場合には、「推定失敗」と判定してその旨を表示部16に表示させるようにしてもよい。たとえば、自然電位法による推定情報によれば鋼管柱PMの腐食レベルのランクは「メッキ無し」であるのに、プローブ法による追加推定情報によれば鋼管柱PMの腐食レベルのランクは「異常無し」であるとしたら「推定失敗」と判断してその旨を表示部16に表示させる。これにより、ユーザは、精度の高い推定情報を得ることができる。また、ユーザは、「推定失敗」の表示を確認し、基準電極10または複合電極11の設置をやり直すなどの措置を講じることができる。
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態に係る腐食度合推定装置1aについて、図6を参照しながら説明する。図6は、腐食度合推定装置1aのブロック構成図である。
なお、図6においては、図1における場合と対応する部分には同一の番号を付し、その詳細な説明は省略する。すなわち、図6の腐食度合推定装置1aは、複合電極11および基準電極10に代わって、飽和硫酸銅からなる基準電極22、亜鉛電極23、鉄電極24、および、酸化鉄電極25から構成される複合電極20が用いられている以外は、図1を用いて説明した腐食度合推定装置1と基本的に同様の構成を有するものである。なお、基準電極22は、銀塩化銀製であってもよい。
複合電極20について、図7および図8を参照しながら説明する。複合電極20は、図7に示すように、1つの支持部材21に、飽和硫酸銅からなる基準電極22、亜鉛電極23、鉄電極24、および酸化鉄電極25を有する構成である。なお、支持部材21についても図2の例のように、ハンドル11hに相当する部材を取り付けてもよい。複合電極20は、複合電極20を構成する電極の一つに基準電極となる飽和硫酸銅からなる基準電極22を有している。配線26aは、酸化鉄電極25と測定部14との間の電気配線であり、配線26bは、鉄電極24と測定部14との間の電気配線であり、配線26cは、亜鉛電極23と測定部14との間の電気配線であり、配線26dは、飽和硫酸銅からなる基準電極22と測定部14との間の電気配線である。また、各電極の先端部27は、土中に差込み易いように、三角錐状になっている。
土中に一部が埋設された鋼管柱PMを鉛直方向から見た場合の鋼管柱PMと複合電極20との位置関係は図8に示すようにする。これによれば、鋼管柱PMと基準電極22との間の距離、基準電極22と亜鉛電極23との間の距離、基準電極22と鉄電極24との間の距離、および基準電極22と酸化鉄電極25との間の距離は僅かに異なる。したがって、鋼管柱PMと基準電極22との間の土中の電気抵抗、基準電極22と亜鉛電極23との間の土中の電気抵抗、基準電極22と鉄電極24との間の土中の電気抵抗、および基準電極22と酸化鉄電極25との間の土中の電気抵抗は僅かに異なる。しかしながら、このような電気抵抗の僅かな差異による測定誤差については、推定を行う上で支障はなく無視できる範囲である。なお、複合電極20と鋼管柱PMとの距離は、可能な限り近いことが好ましい。たとえば、支持部材21の基準電極22側の端部を鋼管柱PMの外周に接触させるようにすることがよい。
また、複合電極20の変形例として、図9に示す複合電極20aによれば、鋼管柱PMと基準電極22との間の距離L10、基準電極22と亜鉛電極23との間の距離L11、基準電極22と鉄電極24との間の距離L12、および基準電極22と酸化鉄電極25との間の距離L13を等しくすることができる。これによれば、鋼管柱PMと基準電極22との間の土中の電気抵抗、基準電極22と亜鉛電極23との間の土中の電気抵抗、基準電極22と鉄電極24との間の土中の電気抵抗、および基準電極22と酸化鉄電極25との間の土中の電気抵抗を等しくすることができる。なお、支持部材21aの基準電極22側の端部を鋼管柱PMの外周に接触させることにより、距離L10=L11=L12=L13となるようにすることができる。これにより、腐食度合推定装置19は、精度の高い腐食度合の推定を行うことができる。
以上説明した複合電極20,20aによれば、基準電極22も含めて一体に形成することができる。これにより、第一の実施の形態のように、基準電極10と複合電極11とが2つに分かれている場合と比較して持ち運びや設置の際の利便性を向上させることができる。
(第三の実施の形態)
鋼管柱PMの腐食を抑えるため、マグネシウム電極を鋼管柱近郊に設置している場合がある。そこで、上述した腐食度合推定装置1,1aの構成に加えて、マグネシウム電極が鋼管柱の腐食を現状でどの程度防止しているか(防食効果の評価)、および、マグネシウム電極の残り寿命の推定をすることができるようにしてもよい。
本発明の第三の実施の形態に係る腐食度合推定装置1bについて、図10を参照しながら説明する。
なお、図10においては、図1における場合と対応する部分には同一の番号を付し、その詳細な説明は省略する。すなわち、図10の腐食度合推定装置1bは、新たに、マグネシウム電極Mgを接続するための電極接続部51とスイッチ52とを備え、測定部14に代わって測定部53、演算部15に代わって演算部54を備える以外は、図1を用いて説明した腐食度合推定装置1と基本的に同様の構成を有するものである。
マグネシウム電極Mgは、電極接続部51およびスイッチ52を介して、測定部53に接続される。また、測定部53は、測定部14と同様に、鋼管柱PMと基準電極10との間の電圧を測定すると共に、複合電極11を構成する亜鉛電極11a,鉄電極11b,酸化鉄電極11cと基準電極10との間の電圧を測定し、鋼管柱PMと鉄電極11bとの間の電流の大きさおよび方向を測定し、切替スイッチ部13のスイッチ13a,13b,13cの接断の制御を実施する。さらに、測定部53は、スイッチ52の接続開放を制御する。
また、測定部53は、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとが接続された状態での鋼管柱PM−基準電極10間の電圧と、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとの接続が解放された状態での鋼管柱PM−基準電極10間の電圧を測定する。さらに、測定部53は、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとが接続された状態での鋼管柱PM−マグネシウム電極Mg間に流れる電流を測定する。測定部53は、電圧および電流の測定結果を演算部54に供給する。
演算部54は、演算部15と同様にして、鋼管柱PMの土中部分の腐食度合を判定するとともに、測定部53から供給された、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとが接続された状態での鋼管柱PM−基準電極10間の電圧と、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとの接続が解放された状態での電圧との測定結果に基づいて、マグネシウム電極Mgのマグネシウムの防食効果を推定する。鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとが接続された状態での鋼管柱PM−基準電極10間の電圧と、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとの接続が解放された状態での鋼管柱PM−基準電極10間の電圧の差分が大きいほど、マグネシウム電極Mgが鋼管柱PMを防食していると評価することができる。たとえば土壌抵抗率が高い場所に設置されている鋼管柱PMでは、正常に防食されているにもかかわらず、マグネシウム電極Mgによる防食電位が管理基準値を逸脱してしまう場合があり、通常の防食電位測定だけでは、防食効果を適正に判断できない。しかし、上述した演算部54が行う方法では、マグネシウム電極Mgの接続の有無によって鋼管柱PMの電位がどの程度変化したかを簡便に測定することができ、防食効果を適正に評価することができる。
さらに、演算部54は、測定部53から供給された、鋼管柱PM−マグネシウム電極Mg間の電流に基づいて、マグネシウム電極Mgの残り寿命を推定する。例えば、1年前の電流の測定結果が8mAであり、現在の電流の測定結果が4mAだとすると、マグネシウム電極Mgの寿命は、あと1年程度と推測することができる。演算部54は、鋼管柱PM−マグネシウム電極Mg間の電流の測定結果を記憶部19に記憶する。また、演算部54は、測定部53の測定結果および演算部54の演算結果を表示部16に供給して表示させる。
なお、鋼管柱の腐食を抑えるため、マグネシウム電極Mgが複数備えられている場合、測定部53および演算部54は、それぞれのマグネシウム電極Mgにおいて、電圧の測定と防食効果の推定、および、電流の測定と寿命の推定を実行することができるのは言うまでもない。
次に、図11のフローチャートを参照して、マグネシウム残量推定処理について説明する。
なお、図11のフローチャートにおけるSTARTの条件は、切り替えスイッチ部13を解放した状態で、マグネシウム残量推定処理の開始がユーザにより指令されるという条件である。図11のフローチャートにおいて、STARTの条件が満たされると、処理は、ステップS21に進む。
ステップS21において、測定部53は、スイッチ52を制御して、マグネシウム電極Mgと鋼管柱PMとを接続状態とする。
ステップS22において、測定部53は、基準電極10と鋼管柱PM間の電圧を測定する。測定部53は、測定結果を演算部54に供給する。
ステップS23において、測定部53は、マグネシウム電極Mgと鋼管柱PMとの接続を解放状態とする。
ステップS24において、測定部53は、基準電極10と鋼管柱PM間の電圧を測定する。測定部53は、測定結果を演算部54に供給する。
ステップS25において、演算部54は、接続状態と解放状態における基準電極10と鋼管柱PM間の電圧の差を求める。
ステップS26において、演算部54は、電圧の差に基づいてマグネシウム電極Mgの防食効果を推定する演算を行う。鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとが接続された状態での鋼管柱PM−基準電極10間の電圧と、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとの接続が解放された状態での電圧との差分が大きいほど、マグネシウム電極Mgの防食効果が大きいことが推定できる。その後に、演算部54は、演算により推定された「防食効果の度合」を表示部16に出力して表示させる。または、演算部54は、演算により推定された「防食効果の度合」を通信部30を介して外部機器に出力する。なお、「防食効果の度合」の代わりに、「防食効果の評価」の指標を表示部16に表示させたり、通信部30を介して外部機器に出力してもよい。このとき、「防食効果の度合」をそのまま「防食効果の評価」の指標として用いてもよいし、推定された「防食効果の度合」に基づいて「防食効果の評価」の指標を別に設けてもよい。
ステップS27において、測定部53は、切替スイッチ部13およびスイッチ52を制御して、マグネシウム電極Mgと鋼管柱PM間に流れる電流を測定する。測定部53は、測定結果を演算部54に供給する。
ステップS28において、演算部54は、マグネシウム電極Mgと鋼管柱PM間に流れる電流の過去の測定結果が記憶部19に記憶されているか否かを判断する。
ステップS28において、過去の測定結果が記憶部19に記憶されていると判断された場合(Yes)、ステップS29において、演算部54は、過去の測定結果との比較に基づいて、マグネシウム電極Mgの寿命を推定する演算を行う。たとえば、1年前の電流の測定結果が8mAであり、現在の電流の測定結果が4mAだとすると、マグネシウム電極Mgの寿命はあと1年程度と推測することができる。その後に、演算部54は、演算により推定された「寿命」を表示部16に出力して表示させる。または、演算部54は、演算により推定された「寿命」を通信部30を介して外部機器に出力する。
ステップS28において、記憶部19に過去の測定結果が記憶されていると判断されなかった場合(No)、または、ステップS29の処理の終了後、ステップS30において、演算部54は、ステップS27の処理において測定部53から供給された電流の測定結果を記憶部19に記憶して、処理を終了する。(END)
このようにして、腐食度合推定装置1cは、マグネシウム電極Mgの防食効果を推定するとともに、マグネシウム電極Mgの残り寿命を推定することができる。なお、マグネシウム電極Mgの防食効果の度合と残りの寿命とは比例する場合が多いので、マグネシウム電極Mgの防食効果を推定するステップS21〜S26の処理と、マグネシウム電極Mgの寿命を推定するステップS27〜S30の処理のいずれか一方のみを実行するようにしてもよい。
たとえば、ステップS28で過去の測定結果が記憶されていない場合には、ステップS29には進めず、マグネシウム電極Mgの寿命の推定はできないので、このような場合には、ステップS21〜S26の処理を実行し、マグネシウム電極Mgの防食効果の推定のみを行うようにしてもよい。反対に、ステップS28で過去の測定結果が記憶されている場合には、ステップS29に進み、マグネシウム電極Mgの寿命の推定ができるので、このような場合には、ステップS21〜S26の処理を省略してもよい。また、図11に示すフローチャートのように、ステップS21〜S26のマグネシウム電極Mgの防食効果の推定と、ステップS27〜S30のマグネシウム電極Mgの寿命の推定の双方を実行することにより、マグネシウム電極Mgの防食効果と寿命の双方の観点からマグネシウム電極Mgの交換時期を高い精度で推定することができる。
なお、図10においては、図1の腐食度合推定装置1に、新たに、マグネシウム電極Mgを接続するための電極接続部51とスイッチ52とを備え、測定部14に代わって測定部53、演算部15に代わって演算部54を備える腐食度合推定装置1bについて説明したが、図6の腐食度合推定装置1aに、新たに、マグネシウム電極Mgを接続するための電極接続部51とスイッチ52とを備え、測定部14に代わって測定部53、演算部15に代わって演算部54を備えるものとしてもよいことは言うまでもない。
(その他の実施の形態)
上述の実施の形態は、その要旨を逸脱しない限りにおいて、様々に変更が可能である。たとえば、図1に示す表示部16および操作部18の機能ブロックについては、別体に構成し、別体に構成された表示部16および操作部18と本体に構成された測定部14および演算部15との間を無線信号によって接続してもよい。
これにより、たとえば、表示部16および操作部18をタブレット端末等に構成することで、表示部16に表示される情報をそのままタブレット端末内のメモリに記憶するなどしてデータ管理を容易に行うことができる。
また、電流を測定するプローブ法を利用せず、電圧のみを測定する自然電位法のみの構成としても良い。
また、第三の実施の形態に係るマグネシウム電極Mgに代えてアルミニュウム電極を用いてもよい。
また、第一および第二の実施の形態では、複合電極11,20を用いる例を説明したが、複合電極11を構成する亜鉛電極11a、鉄電極11b、酸化鉄電極11c、および複合電極20を構成する飽和硫酸銅22、亜鉛電極23、鉄電極24、酸化鉄電極25の各電極をそれぞれ単体で用意して測定することができることは言うまでもない。
また、第三の実施の形態では、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとが接続された状態と鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとの接続が解放された状態での電圧の差の測定結果に基づいてマグネシウム電極Mgの防食効果を推定する例を説明したが、一定の時間間隔(数秒間〜数分間)で、鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとが接続された状態と鋼管柱PMとマグネシウム電極Mgとの接続が解放された状態での電圧の差の測定を繰り返し行い、時系列的に、電圧の差の変化量を算出し、その変化量に基づいてマグネシウム電極Mgの防食効果を評価することができる。
また、第三の実施の形態では、マグネシウム電極Mgと鋼管柱PMとの間の電流を測定し、同様に測定した過去の電流の測定結果と比較することにより、マグネシウム電極Mgの寿命の推定を行ったが、ステップS26における電圧の差の測定結果と、同様に測定した過去の電圧の差の測定結果との比較によって、時系列的にマグネシウム電極Mgの防食効果を比較してマグネシウム電極Mgの寿命を推定することもできる。
1,1a…腐食度合推定装置、 10…基準電極、 11…複合電極、 11a…亜鉛電極、 11b…鉄電極、 11c…酸化鉄電極、 13…切替スイッチ部、 14…測定部(測定手段)、 15…演算部(演算処理手段)、 16…表示部(演算処理手段の一部)、 19…記憶部、 20…複合電極、 22…基準電極、 23…亜鉛電極、 24…鉄電極、 25…酸化鉄電極、30…通信部(通信手段)、PM…鋼管柱、Mg…マグネシウム電極

Claims (10)

  1. 地中に埋設された金属製の被測定対象の近傍の地中に設置される基準電極と、前記被測定対象と前記基準電極との間の電流または電圧、または電流もしくは電圧のうちいずれかを地中を介して測定する測定手段と、前記測定手段の測定結果を解析して前記被測定対象の腐食度合を推定するための演算処理手段と、
    を有する腐食度合推定装置において、
    前記被測定対象および前記基準電極の近傍の地中に設置される種類の異なる複数の金属からなる複数の電極から構成される複合電極をさらに有し、
    前記測定手段は、前記基準電極と前記複合電極を構成する複数の電極との間の電圧を地中を介してそれぞれ測定する手段をさらに有し、
    前記演算処理手段は、前記測定手段が測定した前記被測定対象と前記基準電極との間の電圧と前記基準電極と前記複合電極を構成する複数の電極との間の電圧とに基づいて前記被測定対象の腐食度合の推定情報を提供する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  2. 請求項1記載の腐食度合推定装置において、
    前記演算処理手段は、前記複合電極を構成する所定の電極と前記被測定対象との間に流れる電流の大きさおよび方向に基づいて前記被測定対象の腐食度合を推定する追加推定を実施する手段をさらに有し、前記推定情報と前記追加推定を実施する手段により得られた情報による追加推定情報とが同じ内容を示すときに、前記推定情報を提供する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  3. 請求項2記載の腐食度合推定装置において、
    前記演算処理手段は、前記推定情報と前記追加推定情報とが異なる内容を示すときには、推定が失敗した旨の情報を提供する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の腐食度合推定装置において、
    前記被測定対象は、鉄の本体に亜鉛メッキが施された鋼管柱であり、
    前記複合電極は、亜鉛、鉄、酸化鉄の3種類の金属、もしくは亜鉛、鉄の2種類の金属からなる電極から構成され、
    前記基準電極は、飽和硫酸銅または銀塩化銀からなり、
    前記演算処理手段は、前記複合電極を構成する亜鉛、鉄、および酸化鉄の3種類の金属からなる電極もしくは、亜鉛、鉄の2種類の金属からなる電極と前記基準電極との間のそれぞれの電圧と、前記被測定対象と前記基準電極との間の電圧とを比較して前記被測定対象の腐食度合を推定する第一の推定方法を実行する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  5. 請求項4記載の腐食度合推定装置において、
    前記演算処理手段は、前記第一の推定方法に加え、前記複合電極を構成する鉄からなる電極と前記被測定対象との間に流れる電流の大きさおよび方向に基づいて前記被測定対象の腐食度合を推定する第二の推定方法を実行し、前記第一の推定方法による推定情報と前記第二の推定方法による追加推定情報とが同じ内容を示すときに、前記推定情報を提供する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の腐食度合推定装置において、
    前記基準電極を前記複合電極を構成する電極の一つとして有する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の腐食度合推定装置において、
    前記測定する手段の測定結果または前記演算処理手段の演算結果を記憶する記憶部を有する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の腐食度合推定装置において、
    前記測定する手段の測定結果、前記演算処理手段の演算結果、または前記記憶部に記憶された測定結果または演算結果を外部の機器に転送する通信手段を有する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の腐食度合推定装置において、
    前記被測定対象の腐食を防止するための第2の金属材料からなる腐食防止用電極を接続するための接続手段をさらに備え、
    前記測定手段は、前記被測定対象と前記腐食防止用電極とが接続されている状態および接続されていない状態における前記被測定対象と前記基準電極との間の電圧をさらに測定し、
    前記演算処理手段は、前記測定手段により測定された前記被測定対象と前記腐食防止用電極とが接続されている状態および接続されていない状態における前記被測定対象と前記基準電極との間の電圧に基づいて、前記腐食防止用電極における前記第2の金属材料の防食効果を評価する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。
  10. 請求項9に記載の腐食度合推定装置において、
    前記測定手段は、前記被測定対象と前記腐食防止用電極との間に流れる電流をさらに測定し、
    前記演算処理手段は、前記測定手段により測定された電流の測定結果に基づいて、前記腐食防止用電極の寿命を推定する、
    ことを特徴とする腐食度合推定装置。

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