JP2017161114A - 冷凍装置、および負荷冷却器のデフロスト方法 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、負荷冷却器のデフロスト運転中には、負荷冷却器の冷却運転中に蓄熱器に蓄熱した熱を利用することにより、蓄熱器から負荷冷却器へデフロスト用熱媒ガスを送る一方、負荷冷却器から蓄熱器へ、負荷冷却器をデフロストした結果生じるデフロスト用熱媒液を戻すことにより、下方に位置するホット側の蓄熱器と、上方に位置するコールド側の負荷冷却器との間で自然循環によるループ型サーモサイフォンを構成することで、圧縮機を停止した状態でのデフロストを可能とすることにより、省エネルギー化を達成しつつデフロストすることが可能である。
ここに、単管サーモサイフォン現象とは、下に位置する高温部と上に位置する低温部との間での相変化による熱輸送形式により、自然循環を生じるものである。
より詳細には、負荷冷却器から蓄熱器に向かって、デフロスト部により冷却されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用復路には、蓄熱器から負荷冷却器への冷媒の流れを阻止する逆止弁が、冷凍庫外に設けられているが、逆止弁が冷凍装置の停止時のデフロスト用復路内のデフロスト用熱媒の液位に対して、どのようなレベルに設置されているか不明であり、逆止弁が冷凍装置の停止時のデフロスト用復路内のデフロスト用熱媒の液位より下のレベルに設置されていると、冷凍庫外、より正確には、デフロスト用復路の冷凍室壁と液面との間の部分において、デフロスト用熱媒が加熱されることにより蒸発し、冷凍庫内で冷却され凝縮することになり、負荷冷却器側に無駄な熱負荷が入力され、負荷冷却器への熱負荷の増大が引き起こされ、冷凍運転の効率性の低下が生じる。
このような逆止弁すら設置されないと、熱媒ガスが蓄熱器から負荷冷却器へ逆流することで、負荷冷却器側に無駄な熱負荷が入力されるともに、熱媒液が負荷冷却器から蓄熱器へ戻ることで、蓄熱器側が温度低下することにより、負荷冷却器への熱負荷の増大に加え、デフロスト時間の長期化が引き起こされる。
デフロスト時間の長期化は、特に同じ庫内に複数の負荷冷却器が設置される場合に、顕著な問題となる。
より詳細には、複数の負荷冷却器を同時に保守点検を行う例外の場合を除き、通常運転においては、庫内の温度上昇を防止するために、複数の負荷冷却器のうちいずれかデフロスト運転を行い、他の負荷冷却器について冷凍運転(蓄熱運転)を行うようにしている。よって、庫内に設置される負荷冷却器の数が増えるほど、冷凍運転(蓄熱運転)のに割り当てる可能な時間が短くなることから、デフロスト時間の長期化は深刻な問題となる。
本発明の目的は、同じ庫内に複数の負荷冷却器が設置される場合において、冷凍運転およびデフロスト運転の多様な運転モードに対して対応可能としながら、冷凍運転への負荷を増大することなく、デフロスト運転の立ち上がりを迅速化することが可能な冷凍装置、負荷冷却器のデフロスト方法を提供することにある。
負荷冷却器、圧縮機、蓄熱器、コンデンサー、受液器、膨張弁をこの順に冷媒配管により順次接続して、内部に冷却用冷媒が流れる冷却回路を構成する冷凍装置において、
さらに、該負荷冷却器と該蓄熱器との間を循環するデフロスト回路が設けられ、
該デフロスト回路は、内部にデフロスト用熱媒が流れ、前記蓄熱器内において、蓄熱剤から吸熱する吸熱部と、前記負荷冷却器内において、放熱するデフロスト部とを有し、
前記冷却回路は、前記蓄熱器内において、蓄熱剤に放熱する放熱部と、前記負荷冷却器内において、負荷流体を冷却する冷却部とを有し、
前記蓄熱器が前記負荷冷却器より下方レベルに設置され、
前記蓄熱器から前記負荷冷却器に向かって、前記吸熱部により加熱されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用往路と、前記負荷冷却器から前記蓄熱器に向かって、前記デフロスト部により冷却されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用復路とが設けられ、
前記デフロスト用復路には、前記負荷冷却器から前記蓄熱器に向かう流れのみを可能とする逆止弁が、前記冷凍装置の停止時の前記デフロスト用復路内のデフロスト用熱媒の液位より上方のレベルに設けられ、
それにより、前記冷却回路を通じて、前記冷却部により負荷流体を冷却するとともに、前記放熱部を介して蓄熱剤に放熱する一方、前記デフロスト回路を通じて、前記吸熱部により蓄熱剤から吸熱することにより、前記デフロスト部を介して前記負荷冷却器をデフロストする、構成としている。
一方、負荷冷却器のデフロスト運転中には、負荷冷却器の冷却運転中に蓄熱器に蓄熱した熱を利用することにより、蓄熱器から負荷冷却器へデフロスト用往路を介して、デフロスト用熱媒ガスを送る一方、負荷冷却器から蓄熱器へデフロスト用復路を介して、負荷冷却器をデフロストした結果生じるデフロスト用熱媒液を戻すことにより、下方に位置するホット側の蓄熱器と、上方に位置するコールド側の負荷冷却器との間で自然循環によるループ型サーモサイフォンを形成することが可能である。
特に、デフロスト用復路には、負荷冷却器から蓄熱器に向かう流れのみを可能とする逆止弁が、冷凍装置の停止時のデフロスト用復路内のデフロスト用熱媒の液位より上方のレベルに設けられることから、デフロスト用熱媒がデフロスト用復管を介して蓄熱器から負荷冷却器に向かう逆流が防止され、デフロスト用熱媒ガスが蓄熱器から負荷冷却器へ逆流することで、負荷冷却器側に無駄な熱負荷が入力されるとともに、デフロスト用熱媒液が負荷冷却器から蓄熱器へ戻ることで、蓄熱器側が温度低下することにより、いわゆるデフロスト用復管内での単管サーモサイフォン現象により、負荷冷却器への熱負荷の増大およびデフロスト時間の長期化が引き起こされるのを未然に防止することが可能である。
前記バイパス路には、オンオフ弁が設けられ、前記バイパス路の一端は、前記逆止弁のデフロスト用熱媒の流れ方向下流側で、前記デフロスト用復路と接続されるのがよい。
さらに、前記冷却回路と前記デフロスト回路とは、前記冷却回路内を循環する冷媒と、前記デフロスト回路内を循環する熱媒体とに独立分離して設けられ、
さらに、前記デフロスト用復路には、前記蓄熱器より上方レベルにデフロスト用熱媒の受液器が設けられ、前記逆止弁は、該受液器内のデフロスト用熱媒の液位より上方のレベルに設けられ、
前記負荷冷却器は、前記負荷冷却器により冷却される同じ庫内に複数設けられ、前記冷却回路に対して、入り口側冷媒分岐管および出口側冷媒分岐管を介して並列接続されるとともに、前記デフロスト回路に対して、入り口側熱媒分岐管および出口側熱媒分岐管を介して並列接続され、
前記入り口側冷媒分岐管それぞれ、および/または前記入り口側熱媒分岐管それぞれには、切り替え弁が設けられるのでもよい。
該ケーシング内において、該通風流路に沿う空気流れに交差するように配置され、内部に空気冷却用冷媒が流れる冷却用伝熱管と、
該ケーシング内において、該冷却用伝熱管と独立に設けられた、内部にデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用伝熱管とを有し、
該冷却用伝熱管において、一端開口および他端開口がそれぞれ、前記ケーシングに設けられた、空気冷却用冷媒流入開口および空気冷却用冷媒流出開口に接続され、
該デフロスト用伝熱管において、一端開口および他端開口がそれぞれ、前記ケーシングに設けられた、デフロスト用熱媒流入開口およびデフロスト用熱媒流出開口に接続され、該デフロスト用伝熱管は、前記ケーシング内において、前記冷却用伝熱管を外部加熱式にデフロスト可能なように配置され、
前記空気冷却用冷媒流入開口および前記空気冷却用冷媒流出開口それぞれに、入り口側冷媒分岐管および出口側冷媒分岐管が接続され、前記デフロスト用熱媒流入開口およびデフロスト用熱媒流出開口それぞれに、入り口側熱媒分岐管および出口側熱媒分岐管が接続されるのでもよい。
負荷冷却器、圧縮機、蓄熱器、コンデンサー、受液器、膨張弁をこの順に冷媒配管により順次接続することにより構成され、内部に冷却用冷媒が流れる冷却回路により、蓄熱器を通じて蓄熱するとともに、負荷冷却器を冷却する一方、デフロスト用熱媒が、前記蓄熱器から前記負荷冷却器に向かって、前記蓄熱器により加熱されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用往路と、前記負荷冷却器から前記蓄熱器に向かって、前記負荷冷却器により冷却されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用復路とにより構成され、前記負荷冷却器と該蓄熱器との間を循環するデフロスト回路により、蓄熱器を通じて吸熱されるとともに、負荷冷却器をデフロストする負荷冷却器のデフロスト方法において、
前記負荷冷却器を冷却運転することにより、前記蓄熱器に蓄熱しつつ、前記デフロスト用復路を通じてデフロスト用熱媒の前記蓄熱器から前記負荷冷却器への逆流を防止する段階と、
前記負荷冷却器をデフロスト運転する段階とを有する、構成としている。
同じ庫内で互いに並列接続される複数の負荷冷却器、圧縮機、蓄熱器、コンデンサー、受液器、膨張弁をこの順に冷媒配管により順次接続することにより構成され、内部に冷却用冷媒が流れる冷却回路により、蓄熱器を通じて蓄熱するとともに、負荷冷却器を冷却する一方、デフロスト用熱媒が、前記蓄熱器から前記負荷冷却器に向かって、前記蓄熱器により加熱されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用往路と、前記負荷冷却器から前記蓄熱器に向かって、前記負荷冷却器により冷却されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用復路とにより構成され、デフロスト用熱媒が、複数の負荷冷却器各々と該蓄熱器との間を循環する、該冷却回路とは独立のデフロスト回路により、蓄熱器を通じて吸熱されるとともに、負荷冷却器をデフロストする負荷冷却器のデフロスト方法において、
前記複数の負荷冷却器のいずれかを冷却運転することにより、蓄熱器に蓄熱するとともに、前記デフロスト用復路を通じてデフロスト用熱媒ガスの前記蓄熱器から前記複数の負荷冷却器への逆流を防止しつつ、前記デフロスト用往路および前記デフロスト用復路を利用して、前記複数の負荷冷却器をバイパスすることにより、前記蓄熱器まわりのデフロスト用熱媒によるループ式サーモサイフォンを形成するように、デフロスト用熱媒の飽和温度を上昇させることにより、デフロスト準備運転を行う段階と、
前記複数の負荷冷却器のすべてまたはいずれかをデフロスト運転する段階とを有する、構成としている。
さらに、前記複数の負荷冷却器は、異なるレベルに設置され、
前記蓄熱器は、最下方レベルに設置される前記負荷冷却器より下方レベルに設置され、
さらに、前記デフロスト用復路には、最下方レベルに設置される負荷冷却器より下方に、前記デフロスト回路を流れる熱媒の受液器が設けられ、
前記デフロスト運転段階は、該受液器内の熱媒の液面レベルを前記蓄熱器より所定レベル差により上方に設置することにより、前記複数の負荷冷却器のすべてをループ型サーモサイフォン方式によりデフロスト運転する段階を有するのでもよい。
前記所定時間は、タイマーにより設定するか、または前記蓄熱器が所定温度以上となるまでの時間とするのでもよい。
一方、冷却回路70は、蓄熱器16内において、蓄熱剤に放熱する放熱部78と、負荷冷却器12内において、負荷流体を冷却する冷却部80とを有する。
それにより、冷却回路70を通じて、冷却部80により負荷流体を冷却するとともに、放熱部78を介して蓄熱剤に放熱する一方、デフロスト回路72を通じて、吸熱部74により蓄熱剤から吸熱することにより、デフロスト部76を介して負荷冷却器12をデフロストするように構成されている。
それにより、蓄熱器16において負荷冷却器12の冷却運転中に蓄熱した熱を利用することにより、蓄熱器16から負荷冷却器12へ、デフロスト用熱媒ガスを送る一方、負荷冷却器12から蓄熱器16へ、負荷冷却器12をデフロストした結果生じるデフロスト用熱媒液を戻す、ループ型サーモサイフォンを構成するようにしている。
蓄熱器16の負荷冷却器12(より正確には、後に説明する受液器20内のデフロスト用熱媒液の液面)に対する相対的な設置レベル差Hは、ループ型サーモサイフォンを構成する観点から、適宜定めればよい。蓄熱器16の蓄熱剤は、潜熱性蓄熱剤でもよく、顕熱性蓄熱剤でもよい。たとえば、潜熱性蓄熱剤としては、パラフィン系があり、 顕熱性蓄熱剤としては、水がある。
水冷式コンデンシングユニット81には、冷却水戻し管145Aと冷却水供給管145Bとが設けられ、コンデンサー18による冷媒の凝縮に利用される。
図1に示すように、2基の負荷冷却器12の負荷冷却器12Aおよび12Bは、例えば、建物の2階に設置され、負荷冷却器12Aおよび12Bとは、同じレベルに設置されている。
冷却用往路155Aにおいて、負荷冷却器12A、12Bそれぞれへの分岐管には、膨張弁151A、151Bの上流側に、切り替え弁220A、220Bが設けられ、切り替え弁220Aを開、220Bを閉とすることにより、負荷冷却器12Aのみを冷却運転し、切り替え弁220Aを閉、220Bを開とすることにより、負荷冷却器12Bのみを冷却運転し、切り替え弁220Aを開、220Bを開とすることにより、負荷冷却器12A、12Bを冷却運転するようにしている。
各デフロスト用熱媒配管(デフロスト用往路82とデフロスト用復路84)には、以下に説明するように、通常運転モードとデフロスト運転モードとの切替の観点から、切替弁が設けられている。
より詳細には、デフロスト用往路82には、負荷冷却器12AおよびBへのデフロスト用熱媒が冷却されて、デフロスト用往路82内でいわゆる単管サーモサイフォン現象が起こるのを防止する観点から、切替弁94Aが設けられ、負荷冷却器12Aへのデフロスト用熱媒と負荷冷却器12Bへのデフロスト用熱媒とを切り替えるために、切替弁94Cおよび94Dが、切替弁94Aのデフロスト用熱媒の流れ方向負荷冷却器12寄りに設けられ、切り替え弁94Cを開、94Dを閉とすることにより、負荷冷却器12Aのみをデフロスト運転し、切り替え弁94Dを開、94Cを閉とすることにより、負荷冷却器12Bのみをデフロスト運転し、切り替え弁94C、94Dをともに開とすることにより、負荷冷却器12A、12Bをデフロスト運転するようにしている。
図2に示すように、負荷冷却器12の各々は、たとえば、吊り金具117を介して庫内天井に吊りボルト・ナットで固定されるユニットクーラーであり、互いに対向配置された冷却用空気流入開口と冷却用空気流出開口とを設け、内部に冷却用空気流入開口から冷却用空気流出開口に向かう通風流路100を設けたケーシング102を有する。ケーシング102の対向する一対の側面には、送風機101が設けられる。番号103は、送風機101の端子が配線されるターミナルボックスである。
ケーシング102内には、通風流路100に沿う空気流れに交差するように配置され、内部に空気冷却用冷媒が流れる冷却用伝熱管104と、ケーシング102内において、冷却用伝熱管104と独立に設けられた、内部にデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用伝熱管106とが非接触態様で、互いに平行に設けられ、冷却用伝熱管104およびデフロスト用伝熱管106それぞれは、後に説明するように、ケーシング102の対向する仕切板120それぞれの外に配置されるU字管部と、対向する仕切板120間を延びる直管部とが接続されることにより構成される。
デフロスト用伝熱管106において、デフロスト用往路82に対して、切替弁94の下流側で、入り口側熱媒分岐管90(図1)を介して接続され、一方、デフロスト復路84に対して、出口側熱媒分岐管92(図1)を介して接続される。
冷却用伝熱管104は、ケーシング102内で対向する仕切板120間を延びる冷却用直管部128と、仕切板120外で、貫通孔122を介して冷却用直管部128同士を接続する冷却用U字管部130(図2)とを有する。
より詳細には、図3に示すように、デフロスト用配管内の熱媒は、入口ヘッダー107に集められ、そこから分岐管により分岐し(図では4分岐)、各分岐管において、対向する仕切板120の一方の仕切板に設けられるデフロスト用U字ベンド管126、対向する仕切り板120間を延びるデフロスト用直管部124、および対向する仕切り板120の他方の仕切り板に設けられるデフロスト用U字ベンド管126により構成され、各仕切板120に設けられる、上下方向および水平方向それぞれに整列配置する貫通孔123について、上下方向に飛び飛びに接続する(図面上では2つ飛び)ようにデフロスト用U字ベンド管126が設けられ、各分岐管は、出口ヘッダー109に集められ、そこから配管84に接続される。
一方、冷却用配管内の冷媒は、分流器141に集められ、そこから入口側冷媒分岐管86により分岐し(図では6分岐)、各分岐管において、対向する仕切板120の一方の仕切板に設けられる冷却用U字ベンド管130、対向する仕切板120間を延びる冷却用直管部128、および対向する仕切板120の他方の仕切板に設けられる冷却用U字ベンド管130により構成され、各仕切板120に設けられる、上下方向および水平方向それぞれに整列配置する貫通孔122について、場合により飛び飛びに接続するように冷却用U字ベンド管130が設けられ、各分岐管は、出口ヘッダー105に集められ、そこから冷却用復路153に接続される。
この場合、冷却用伝熱管104の伝熱面積拡大機能を奏するプレート状フィン132を、冷却用伝熱管104とともにデフロスト用伝熱管106の支持に利用している。
冷却用伝熱管104の直管部128それぞれ、およびデフロスト用伝熱管106の直管部124それぞれは、貫通孔122、123を貫通する態様でプレート状フィン132に固定され、それにより、デフロスト用伝熱管106からプレート状フィン132および冷却用伝熱管104を熱放射または熱伝導形態でデフロストするように構成されている。
デフロスト用伝熱管106および冷却用冷媒配管104の材質はともに、熱伝達性およびコストの観点から、銅管が好ましく、場合により、アルミ管あるいはステンレス管でもよく、プレート状フィン132の材質は、熱伝達性優先のために、アルミ製が好ましく、場合により、銅製、ステンレス製でもよく、ケーシングは、たとえば、亜鉛メッキ鋼板、ドレンパンは、SUSである。
これにより、デフロスト用伝熱管を別途設けることに伴い、負荷冷却器12の大型化を回避することが可能となる。
冷凍装置10の運転方法について、運転モードとして、通常冷却運転モード(蓄熱段階)(図4)、デフロスト準備運転モード(図5)およびデフロスト運転モード(図6)に分かれる。
負荷冷却器12AおよびBについて、通常冷却運転モード(蓄熱段階)を行い、その後に、デフロスト準備運転モードを経て、負荷冷却器12Aについてデフロスト運転モードを行いつつ、負荷冷却器12Bについて通常冷却運転モードを行い、次いで、負荷冷却器12Bについてデフロスト運転モードを行いつつ、負荷冷却器12Aについて通常冷却運転モードを行う場合を例として説明する。
冷媒は、負荷冷却器12A、Bから冷却用復路153Aを介して圧縮機14に流入し、ここで圧縮され、さらに圧縮機14から蓄熱用往路147Aを介して蓄熱器16に流入し、ここで冷媒は放熱し、蓄熱器16に蓄熱され、さらに蓄熱器16から蓄熱用復路147Bを介してコンデンサー18に流入し、ここで凝縮あるいは過冷却され、さらにコンデンサー18から冷却用往路155Aを介して膨張弁151A、Bに流入し、ここで膨張弁151A、Bの開度を調整することにより、冷媒の過熱度を調整し、さらに膨張弁151A、Bから分流器141A、Bを介して負荷冷却器12A、Bに戻り、冷却回路を構成するようにしている。
なお、受液器20より低いレベルに位置する蓄熱器16内に高温のデフロスト用熱媒があることから、ループ式サーマルサイフォンを形成するが、デフロスト運転開始までループ式サーマルサイフォンによりデフロスト用熱媒が循環している必要はない。
より詳細には、蓄熱器16の蓄熱により蒸発(吸熱)したデフロスト用熱媒ガスは、デフロスト用往路82から負荷冷却器12Aに流れ、ここでデフロスト用熱媒ガスは、凝縮(放熱)することにより、負荷冷却器12Aのデフロストを行い、負荷冷却器12Aに付着した霜取りが行われ、デフロスト用熱媒液は、デフロスト用復路84を経て蓄熱器16に戻り、この自然循環を繰り返すことにより、ループ型サーモサイフォンを構成して、負荷冷却器12Aについて除霜を行う。
冷却用伝熱管104の外周面とデフロスト用伝熱管106の外周面との間隔は、このような観点から、冷却用伝熱管104の外周面の温度、デフロスト用伝熱管106の外周面の温度、熱媒流量、および隣接するプレート状フィン132の間隔に応じて、適宜に定めればよい。
このデフロスト運転により、負荷冷却器12Aの霜取りが行っている間に、負荷冷却器12Bは冷凍運転を継続しており、これにより、負荷冷却器12Aのデフロスト運転により冷凍庫200内の温度が上昇するのを防止するとともに、負荷冷却器12Bの冷凍運転により、蓄熱器16への蓄熱が行われている。
より詳細には、上述のように、負荷冷却器12Bの冷凍運転を行いつつ、負荷冷却器12Aについて行ったデフロスト準備運転およびデフロスト運転と同様に、負荷冷却器12Aの冷凍運転を行いつつ、負荷冷却器12Bについてデフロスト準備運転およびデフロスト運転を行うので、繰り返しの説明は省略する。
一方、負荷冷却器12のデフロスト運転中には、負荷冷却器12の冷却運転中に蓄熱器16に蓄熱した熱を利用することにより、蓄熱器16から負荷冷却器12へデフロスト用往路82を介して、デフロスト用熱媒ガスを送る一方、負荷冷却器12から蓄熱器16へデフロスト用復路84を介して、負荷冷却器12をデフロストした結果生じるデフロスト用熱媒液を戻すことにより、下方に位置するホット側の蓄熱器16と、上方に位置するコールド側の負荷冷却器12との間で自然循環によるループ型サーモサイフォンを形成することが可能である。
特に、デフロスト用復路84には、負荷冷却器12から蓄熱器16に向かう流れのみを可能とする逆止弁206が、冷凍装置10の停止時のデフロスト用復路84内のデフロスト用熱媒の液位より上方のレベルに設けられることから、デフロスト用熱媒がデフロスト用復管84を介して蓄熱器16から冷凍庫200内のデフロスト用復路84に向かう逆流が防止され、デフロスト用熱媒ガスが蓄熱器16から冷凍庫200内のデフロスト用復路84へ逆流することで、冷凍庫200側に無駄な熱負荷が入力されるとともに、デフロスト用熱媒液が冷凍庫200内のデフロスト用復路84から蓄熱器16へ戻ることで、蓄熱器16側が温度低下することにより、いわゆるデフロスト用復管84内での単管サーモサイフォン現象により、負荷冷却器12への熱負荷の増大およびデフロスト時間の長期化が引き起こされるのを未然に防止することが可能である。
図8(A)に示すように、従来は、冷凍運転からデフロスト運転へ切り替える際、冷却運転中に蓄熱器16に蓄熱されるとしても、熱媒ガスが蓄熱器16から、負荷冷却器12から熱媒液を蓄熱器16に送るデフロスト用復管84を介して逆流可能となっていたことから、デフロスト用復管84内での単管サーモサイフォン現象が生じて、熱媒ガスが蓄熱器16から負荷冷却器12へ逆流することで、冷凍庫200側に無駄な熱負荷が入力されるとともに、熱媒液が負荷冷却器12から蓄熱器16へ戻ることで、蓄熱器16側が温度低下することにより、デフロスト運転直前のデフロスト用熱媒の飽和温度の低下およびデフロスト時間の長期化が引き起こされていた。
それに対して、図8(B)に示すように、本実施形態においては、冷凍運転中にデフロスト準備運転を行い、このデフロスト準備運転において、逆止弁206によりデフロスト用復管84を介するデフロスト用熱媒の逆流を防止することにより、このようなデフロスト用復管84内での単管サーモサイフォン現象の発生を未然に回避するとともに、デフロスト用往管82からデフロスト用復管84へバイパス管202を通じて、デフロスト用熱媒ガスを蓄熱器16に戻すことにより、蓄熱器16内の蓄熱剤の融解を促進するとともに、デフロスト運転直前のデフロスト用熱媒の飽和温度の低下を抑制することが可能であり、以って、負荷冷却器12への熱負荷の増大およびデフロスト運転の迅速な立ち上がりによるデフロスト運転の時間の長期化を有効に防止することが可能である。
この場合、デフロスト運転段階は、複数の負荷冷却器12のいずれかを冷却運転することにより、蓄熱器16に蓄熱しつつ、それと併行して、複数の負荷冷却器12の残りのいずれかをデフロスト運転する段階を有するのでもよいし、または、デフロスト運転段階は、複数の負荷冷却器12すべての冷却運転を停止しつつ、それと併行して、複数の負荷冷却器12のいずれかをデフロスト運転する段階を有するのでもよく、冷却運転およびデフロスト運転の多様な運転モードに対して対応可能としながら、冷却用冷媒の種類、温度圧力条件に影響を及ぼすことなしに、デフロスト可能となる。
より詳細には、圧縮機14からの吐出冷媒ガスが蓄熱器16を介してコンデンサー18まで流れることにより、蓄熱器16での圧力損失が不可避的に生じることから、このような圧力損失を排除するために、蓄熱用往路147Aと蓄熱用復路147Bとの間を接続する蓄熱器バイパス管を設け、蓄熱器バイパス管(図示せず)を介して蓄熱器16をバイパスするようにしてもよい。
特に、通常冷却運転において、蓄熱器16により十分な蓄熱がなされた後には、蓄熱器バイパス管を介して蓄熱器16をバイパスすることにより、冷却運転のみを行ってもよい。
下の説明において、第1実施形態と同様な構成要素については、同様な参照番号を付することによりその説明は省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について詳細に説明する。
本発明の第2実施形態の特徴は、第1実施形態においては、複数の負荷冷却器を対象に、デフロスト回路と冷却回路とを互いに分離独立して設けているの対して、単一の負荷冷却器を対象に、デフロスト回路と冷却回路とを共用化している点にある。
本発明に係る冷凍装置の実施形態を図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
図9に示すように、冷凍装置10は、負荷冷却器12、圧縮機14、蓄熱器16、コンデンサー18、受液器20、膨張弁22をこの順に冷媒配管により順次接続して、冷却回路を構成する。蓄熱器16が負荷冷却器12より下方レベル(レベル差H)に設置され、膨張弁22と負荷冷却器12とを接続する第3冷媒配管28と、圧縮機14と蓄熱器16とを接続する第2冷媒配管26とを接続する第1バイパス管27と、負荷冷却器12と圧縮機14とを接続する第1冷媒配管24と、蓄熱器16とコンデンサー18とを接続する第4冷媒配管30とを接続する第2バイパス管31とを有し、第1冷媒配管24の負荷冷却器12への接続位置は、第3冷媒配管28の負荷冷却器12への接続位置より下方レベル(レベル差h)としている。コンデンサー18と受液器20との間は、第6冷媒配管50により接続されている。
それにより、蓄熱器16において負荷冷却器12の冷却運転中に蓄熱した熱を利用することにより、蓄熱器16から負荷冷却器12へ第1バイパス管27を介して、冷媒ガスを送る一方、負荷冷却器12から蓄熱器16へ第2バイパス管31を介して、負荷冷却器12をデフロストした結果生じる冷媒液を戻す、ループ型サーモサイフォンを構成するようにしている。
蓄熱器16の負荷冷却器12に対する相対的な設置レベル差H、および第1冷媒配管24の負荷冷却器12への接続位置の第3冷媒配管28の負荷冷却器12への接続位置に対する相対的な設置レベル差hは、ループ型サーモサイフォンを構成する観点から、適宜定めればよい。
さらに、受液器20と膨張弁22とを接続する第5冷媒配管40と、第4冷媒配管30の第2切替弁34の蓄熱器16側とを接続する第3バイパス管42が設けられ、第3バイパス管42の途中に第5切替弁44が設けられ、受液器20から第5冷媒配管40の一部、第3バイパス管42および第4冷媒配管30の一部を介して、冷媒液を蓄熱器16へ送るようにしてある。
さらに、第2冷媒配管26と第4冷媒配管30とを接続する蓄熱器バイパス管46が設けられ、蓄熱器バイパス管46の途中に第6切替弁48が設けられる。
より詳細には、第1バイパス管27の第2冷媒配管26への接続位置より、圧縮機14側に第1切替弁32が設けられ、第2バイパス管31の第4冷媒配管30への接続位置より、蓄熱器16側に第2切替弁34が設けられ、第2バイパス管31の第1冷媒配管24への接続位置より、圧縮機14側に第3切替弁36が設けられ、第1バイパス管27の途中に第4切替弁38が設けられる。
なお、第1実施形態と同様に、第2バイパス管31の負荷冷却器12が内部に設置される冷凍庫200の外部には、負荷冷却器12から蓄熱器16に向かう流れのみを可能とする逆止弁206が、冷凍装置10の停止時の第2バイパス管31 内のデフロスト用熱媒の液位より上方のレベルに設けられている。すなわち、受液器20の液位より上のレベルに設けられている。これにより、第1実施形態と同様に、第2バイパス管31内でのいわゆる単管サーモサイフォン現象を発生を回避している。より詳細には、冷凍運転からデフロスト運転に切り替える際、負荷冷却器12において冷却されたデフロスト用熱媒液が蓄熱器16に流れ、デフロスト用熱媒の飽和温度の低下を引き起こさないようにするとともに、逆に、蓄熱器16において加熱されたデフロスト用熱媒ガスが負荷冷却器12に流れ、冷却負荷の増大を生じないようにしている。
さらに、第1バイパス管27と第2バイパス管31との間を接続するバイパス管路202が設けられ、バイパス管路202には、オンオフ弁204が設置されている。より詳細には、第1バイパス管27の切り替え弁38と蓄熱器16との間の部分と、第2バイパス管31の逆止弁206と第4冷媒配管30への接続部との間の部分とが、バイパス管路202により接続され、第1実施形態と同様に、冷凍運転およびデフロスト運転において、オンオフ弁204を閉じることにより、デフロスト用熱媒ガスが第1バイパス管27 から第2バイパス管31 へバイパスするのを抑止する一方、第1実施形態と同様に、デフロスト準備運転において、オンオフ弁204を開くことにより、逆止弁206により、蓄熱器16において加熱されたデフロスト用熱媒ガスの負荷冷却器12への流れを抑制しつつ、蓄熱器16内で加熱されたデフロスト用熱媒ガスがバイパス管202を介して、蓄熱器16に戻るループ式サーモサイフォンが形成されるようにしている。
蓄熱器16の蓄熱剤は、潜熱性蓄熱剤でもよく、顕熱性蓄熱剤でもよい。たとえば、潜熱性蓄熱剤としては、パラフィン系があり、 顕熱性蓄熱剤としては、水がある。
より詳細には、圧縮機14を停止した際、受液器20と膨張弁22との間の第5冷媒配管40内の冷媒は、圧縮機14より下流であり、比較的高圧であり、一方、第1バイパス管27と第2バイパス管31とにより負荷冷却器12と蓄熱器16とを接続することにより構成されるループ型サーモサイフォンにおいては、高圧側の蓄熱器16と低圧側の負荷冷却器12とが連通することにより、比較的中圧となることから、この差圧により、冷媒を受液器20から負荷冷却器12へ自然供給することが可能である。
変形例として、第5冷媒配管40の受液器20から第3バイパス管42との分岐部までの間、または第3バイパス管42の途中にポンプ(図示せず)を設け、それにより、デフロスト前に、受液器20より負荷冷却器12のデフロストに必要な冷媒量を第3バイパス管42を介して強制供給してもよい。
冷凍装置10の運転方法について、運転モードとして、通常運転モード1(蓄熱段階)(図10)、通常運転モード2(蓄熱終了以降)(図11)、デフロスト準備運転モード(図12)、デフロスト運転モード(初期段階)(図13)、およびデフロスト運転モード(通常段階)(図14)に分かれる。
なお、第1バイパス管27の第4切替弁38は閉じており、第2バイパス管31の逆止弁206により、第1バイパス管27および第2バイパス管31を介して、冷媒がバイパスしないようにしている。
冷媒は、負荷冷却器12から第1冷媒配管24を介して圧縮機14に流入し、ここで圧縮され、さらに圧縮機14から第2冷媒配管26を介して蓄熱器16に流入し、ここで冷媒は放熱し、蓄熱器16に蓄熱され、さらに蓄熱器16から第4冷媒配管30を介してコンデンサー18に流入し、ここで凝縮あるいは過冷却され、さらにコンデンサー18から第6冷媒配管50を介して受液器20に流入し、ここで一定量の冷媒液が受け入れられ、さらに液状の冷媒は、受液器20から第5冷媒配管40を介して膨張弁22に流入し、ここで膨張弁22の開度を調整することにより、冷媒の過熱度を調整し、さらに膨張弁22から第3冷媒配管28を介して負荷冷却器12に戻り、冷却回路を構成するようにしている。
以上のように、冷媒は、図10の矢印で示すように流れ、負荷冷却器12から圧縮機14を介して蓄熱器16までの間でガス状態、特に、負荷冷却器12と圧縮機14との間は、低圧のガス状態、一方圧縮機14と蓄熱器16と間は高圧のガス状態、一方、蓄熱器16から膨張弁22を介して負荷冷却器12までの間で液または湿り蒸気状態である。
なお、通常運転モード1(図10)と同様に、第1バイパス管27の第4切替弁38は閉じており、第2バイパス管31の逆止弁206により、第1バイパス管27および第2バイパス管31を介して、冷媒がバイパスしないようにしている。
本運転モードは、図10の運転モードと同様に、通常運転モードであるが、図10においては蓄熱中であったが、図11の通常運転モード2においては、蓄熱終了以降のモードである。
つまり、冷媒は、負荷冷却器12から第1冷媒配管24を介して圧縮機14に流入し、ここで圧縮され、さらに圧縮機14から第2冷媒配管26を介して蓄熱器16に流入し、ここで冷媒は放熱し、蓄熱器16に蓄熱され、さらに蓄熱器16から第4冷媒配管30を介してコンデンサー18に流入し、ここで凝縮あるいは過冷却され、さらにコンデンサー18から第6冷媒配管50を介して受液器20に流入し、ここで一定量の冷媒液が受け入れられ、さらに液状の冷媒は、受液器20から第5冷媒配管40を介して膨張弁22に流入し、ここで膨張弁22の開度を調整することにより、冷媒の過熱度を調整し、さらに膨張弁22から第3冷媒配管28を介して負荷冷却器12に戻り、冷却回路を構成するようにしている。
しかしながら、圧縮機14からの吐出冷媒ガスが蓄熱器16を介してコンデンサー18まで流れることにより、蓄熱器16での圧力損失が不可避的に生じることから、このような圧力損失を排除するために、第1切替弁32を閉じる代わりに、第6切替弁48を開くことにより、圧縮機14からの吐出冷媒ガスが蓄熱器バイパス管46を介して蓄熱器16をバイパスするようにしている。
この場合、特に冷凍運転直後であり、受液器20と膨張弁22との間の第5冷媒配管40内の冷媒は、圧縮機14より下流であり、比較的高圧であり、一方、第1バイパス管27と第2バイパス管31とにより負荷冷却器12と蓄熱器16とを接続することにより構成されるループ型サーモサイフォンにおいては、高圧側の蓄熱器16と低圧側の負荷冷却器12とが連通することにより、比較的中圧となることから、この差圧により、冷媒を受液器20から負荷冷却器12へ自然供給することが可能である。
つまり、通常運転モードにおける冷却回路を停止しながら、第1バイパス管27、第2バイパス管31および第3バイパス管42による冷媒の流れを可能にすることで、冷媒液が受液器20から第3バイパス管42を介して蓄熱器16に流れるとともに、蓄熱器16と負荷冷却器12との間で自然循環によるループ型サーモサイフォンを構成するようにしている。
その際、第1実施形態と同様に、デフロスト準備運転により、デフロスト運転の立ち上がりの迅速化が図られており、デフロスト運転の長期化を防止している。
なお、圧縮機14を停止した時点において、保有冷媒量が十分な場合には、受液器20から第3バイパス管42を介して蓄熱器16への送り込みは不要であり、第5切替弁44を閉じた状態で、ループ型サーモサイフォンによるデフロスト運転のみを行えばよい。
以上のように、冷媒は、図13の矢印で示すように流れ、受液器20から第5冷媒配管40および第3バイパス管を介して蓄熱器16までは液状、蓄熱器16から第2冷媒配管26および第1バイパス管27を介して負荷冷却器12まではガス状態、負荷冷却器12から第2バイパス管31を介して蓄熱器16までは液状である。
より詳細には、蓄熱器16の蓄熱により蒸発(吸熱)した冷媒ガスは、第2冷媒配管26から第1バイパス管27を経て負荷冷却器12に流れ、ここで冷媒ガスは、凝縮(放熱)することにより、負荷冷却器12のデフロストを行い、負荷冷却器12に付着した霜取りが行われ、冷媒液は、第2バイパス管31から第4冷媒配管30を経て蓄熱器16に戻り、この自然循環を繰り返すことにより、ループ型サーモサイフォンを構成する。
なお、負荷冷却器12内に流入する圧縮機14の油は、第3冷媒配管28より下方レベルの第1冷媒配管24に流出し、ベンド部(図示せず)80に送り込まれるようにしている。
このデフロスト運転により、負荷冷却器12の霜取りが完了したら、通常運転モード1に戻り、次のデフロスト運転に備えて、蓄熱を再開すればよい。
通常運転モード1(図10)から通常運転モード2(図11)への切替のタイミング、通常運転モード2(図11)からデフロスト準備運転モード(図12)への切替のタイミング、およびデフロスト運転モード(初期)(図13)からデフロスト運転モード(通常)(図14)への切替のタイミングについては、たとえば、タイマーにより自動設定してもよいし、あるいは負荷冷却器12の伝熱管(図示せず)の温度を検出し、検出した温度により設定してもよい。
たとえば、第1実施形態において、蓄熱器16により十分な蓄熱が行われている限り、デフロストが必要な負荷冷却器12のみについて、個別にデフロスト運転を行うのでもよく、その場合、デフロストが必要な負荷冷却器12が複数ある場合には、冷却運転を行いながら蓄熱を行うと同時に、デフロスト運転を行ういわゆる追っかけ運転をしてもよい。
たとえば、本実施形態において、蓄熱器16として説明したが、それに限定されることなく、冷媒からの蓄熱が可能である限り、蓄熱槽でもよく、さらに、冷媒により蓄熱しなくても、外部の熱源、たとえば排熱を利用して蓄熱してもよい。
たとえば、第1実施形態および第2実施形態において、負荷冷却器12が複数ある場合において、デフロスト用復路84に受液器20を設置しているが、それに限定されることなく、複数の負荷冷却器12がすべて同じレベルに設置され、かつ、負荷冷却器12側または蓄熱器16側の負荷変動が大きくない場合には、ループ型サーモサイフォンにより安定的に自然循環が可能であるから、受液器20を省略してもよい。
h レベル差
10 冷凍装置
12 負荷冷却器
14 圧縮機
16 蓄熱器
17 レシーバ
18 コンデンサー
20 受液器
22 膨張弁
24 第1冷媒配管
26 第2冷媒配管
28 第3冷媒配管
30 第4冷媒配管
27 第1バイパス管
31 第2バイパス管
32 第1切替弁
34 第2切替弁
36 第3切替弁
38 第4切替弁
40 第5冷媒配管
42 第3バイパス管
44 第5切替弁
46 蓄熱器バイパス管
48 第6切替弁
50 第6冷媒配管
62 逆止弁
64 逆止弁
66 逆止弁
70 冷却回路
72 デフロスト回路
74 吸熱部
76 デフロスト部
78 放熱部
80 冷却部
81 コンデンシングユニット
82 デフロスト用往路
84 デフロスト用復路
86 入り口側冷媒分岐管
88 出口側冷媒分岐管
90 入り口側熱媒分岐管
92 出口側熱媒分岐管
94 切り替え弁
100 通風流路
101 送風機
102 ケーシング
103 ターミナルボックス
104 冷却用伝熱管
105 冷媒用ヘッダー
106 デフロスト用伝熱管
107 デフロスト用入口ヘッダー
109 デフロスト用出口ヘッダー
112 空気冷却用冷媒流入開口
113 仕切板
117 吊り金具
118 デフロスト用熱媒流出開口
120 仕切板
122 冷媒管用貫通孔
123 デフロスト管用貫通孔
124 デフロスト用直管部
126 デフロスト用U字管部
128 冷却用直管部
130 冷却用U字管部
132 プレート状フィン
134 ドレンパン
135 デフロスト用伝熱管
136 分岐管
137 底面
140 逆止弁
141 分流器
143 逆止弁
145A 冷却水供給管
145B 冷却水戻し管
147A 蓄熱用往路
147B 蓄熱用復路
149 液位計
151 膨張弁
153 冷却用復路
155 冷却用往路
200 冷凍庫
202 バイパス管
204 オンオフ弁
206 逆止弁
220 切替弁
Claims (10)
- 負荷冷却器、圧縮機、蓄熱器、コンデンサー、受液器、膨張弁をこの順に冷媒配管により順次接続して、内部に冷却用冷媒が流れる冷却回路を構成する冷凍装置において、
さらに、該負荷冷却器と該蓄熱器との間を循環するデフロスト回路が設けられ、
該デフロスト回路は、内部にデフロスト用熱媒が流れ、前記蓄熱器内において、蓄熱剤から吸熱する吸熱部と、前記負荷冷却器内において、放熱するデフロスト部とを有し、
前記冷却回路は、前記蓄熱器内において、蓄熱剤に放熱する放熱部と、前記負荷冷却器内において、負荷流体を冷却する冷却部とを有し、
前記蓄熱器が前記負荷冷却器より下方レベルに設置され、
前記蓄熱器から前記負荷冷却器に向かって、前記吸熱部により加熱されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用往路と、前記負荷冷却器から前記蓄熱器に向かって、前記デフロスト部に放熱し、冷却されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用復路とが設けられ、
前記デフロスト用復路には、前記負荷冷却器から前記蓄熱器に向かう流れのみを可能とする逆止弁が、前記冷凍装置の停止時の前記デフロスト用復路内のデフロスト用熱媒の液位より上方のレベルに設けられ、
それにより、前記冷却回路を通じて、前記冷却部により負荷流体を冷却するとともに、前記放熱部を介して蓄熱剤に放熱する一方、前記デフロスト回路を通じて、前記吸熱部により蓄熱剤から吸熱することにより、前記デフロスト部を介して前記負荷冷却器をデフロストする、ことを特徴とする、冷凍装置。 - 前記デフロスト用往路と前記デフロスト用復路とを接続するバイパス路が設けられ、
前記バイパス路には、オンオフ弁が設けられ、前記バイパス路の一端は、前記逆止弁のデフロスト用熱媒の流れ方向下流側で、前記デフロスト用復路と接続される、請求項1に記載の冷凍装置。 - 前記冷却回路と前記デフロスト回路とは、前記冷却回路内を循環する冷媒と、前記デフロスト回路内を循環する熱媒体とに独立分離して設けられ、
さらに、前記デフロスト用復路には、前記蓄熱器より上方レベルにデフロスト用熱媒の受液器が設けられ、前記逆止弁は、該受液器内のデフロスト用熱媒の液位より上方のレベルに設けられ、
前記負荷冷却器は、前記負荷冷却器により冷却される同じ庫内に複数設けられ、前記冷却回路に対して、入り口側冷媒分岐管および出口側冷媒分岐管を介して並列接続されるとともに、前記デフロスト回路に対して、入り口側熱媒分岐管および出口側熱媒分岐管を介して並列接続され、
前記入り口側冷媒分岐管それぞれ、および/または前記入り口側熱媒分岐管それぞれには、切り替え弁が設けられる、請求項1または請求項2に記載の冷凍装置。 - 前記負荷冷却器の各々は、互いに対向配置された、冷却用空気流入開口と冷却用空気流出開口とを設け、内部に冷却用空気流入開口から冷却用空気流出開口に向かう通風流路を設けたケーシングと、
該ケーシング内において、該通風流路に沿う空気流れに交差するように配置され、内部に空気冷却用冷媒が流れる冷却用伝熱管と、
該ケーシング内において、該冷却用伝熱管と独立に設けられた、内部にデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用伝熱管とを有し、
該冷却用伝熱管において、一端開口および他端開口がそれぞれ、前記ケーシングに設けられた、空気冷却用冷媒流入開口および空気冷却用冷媒流出開口に接続され、
該デフロスト用伝熱管において、一端開口および他端開口がそれぞれ、前記ケーシングに設けられた、デフロスト用熱媒流入開口およびデフロスト用熱媒流出開口に接続され、該デフロスト用伝熱管は、前記ケーシング内において、前記冷却用伝熱管を外部加熱式にデフロスト可能なように配置され、
前記空気冷却用冷媒流入開口および前記空気冷却用冷媒流出開口それぞれに、入り口側冷媒分岐管および出口側冷媒分岐管が接続され、前記デフロスト用熱媒流入開口およびデフロスト用熱媒流出開口それぞれに、入り口側熱媒分岐管および出口側熱媒分岐管が接続される、請求項3に記載の冷凍装置。 - 負荷冷却器、圧縮機、蓄熱器、コンデンサー、受液器、膨張弁をこの順に冷媒配管により順次接続することにより構成され、内部に冷却用冷媒が流れる冷却回路により、蓄熱器を通じて蓄熱するとともに、負荷冷却器を冷却する一方、デフロスト用熱媒が、前記蓄熱器から前記負荷冷却器に向かって、前記蓄熱器により加熱されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用往路と、前記負荷冷却器から前記蓄熱器に向かって、前記負荷冷却器により冷却されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用復路とにより構成され、前記負荷冷却器と該蓄熱器との間を循環するデフロスト回路により、蓄熱器を通じて吸熱されるとともに、負荷冷却器をデフロストする負荷冷却器のデフロスト方法において、
前記負荷冷却器を冷却運転することにより、前記蓄熱器に蓄熱しつつ、前記デフロスト用復路を通じてデフロスト用熱媒の前記蓄熱器から前記負荷冷却器への逆流を防止する段階と、
前記負荷冷却器をデフロスト運転する段階とを有する、ことを特徴とする負荷冷却器のデフロスト方法。 - 同じ庫内で互いに並列接続される複数の負荷冷却器、圧縮機、蓄熱器、コンデンサー、受液器、膨張弁をこの順に冷媒配管により順次接続することにより構成され、内部に冷却用冷媒が流れる冷却回路により、蓄熱器を通じて蓄熱するとともに、負荷冷却器を冷却する一方、デフロスト用熱媒が、前記蓄熱器から前記負荷冷却器に向かって、前記蓄熱器により加熱されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用往路と、前記負荷冷却器から前記蓄熱器に向かって、前記負荷冷却器により冷却されたデフロスト用熱媒が流れるデフロスト用復路とにより構成され、デフロスト用熱媒が、複数の負荷冷却器各々と該蓄熱器との間を循環する、該冷却回路とは独立のデフロスト回路により、蓄熱器を通じて吸熱されるとともに、負荷冷却器をデフロストする負荷冷却器のデフロスト方法において、
前記複数の負荷冷却器のいずれかを冷却運転することにより、蓄熱器に蓄熱するとともに、前記デフロスト用復路を通じてデフロスト用熱媒ガスの前記蓄熱器から前記複数の負荷冷却器への逆流を防止しつつ、前記デフロスト用往路および前記デフロスト用復路を利用して、前記複数の負荷冷却器をバイパスすることにより、前記蓄熱器まわりのデフロスト用熱媒によるループ式サーモサイフォンを形成するように、デフロスト用熱媒の飽和温度を上昇させることにより、デフロスト準備運転を行う段階と、
前記複数の負荷冷却器のすべてまたはいずれかをデフロスト運転する段階とを有する、ことを特徴とする負荷冷却器のデフロスト方法。 - 前記デフロスト運転段階は、前記複数の負荷冷却器のいずれかを冷却運転することにより、蓄熱器に蓄熱しつつ、それと併行して、前記複数の負荷冷却器の残りのいずれかをデフロスト運転する段階を有する、請求項5または請求項6に記載の負荷冷却器のデフロスト方法。
- 前記複数の負荷冷却器は、異なるレベルに設置され、
前記蓄熱器は、最下方レベルに設置される前記負荷冷却器より下方レベルに設置され、
さらに、前記デフロスト用復路には、最下方レベルに設置される負荷冷却器より下方に、前記デフロスト回路を流れる熱媒の受液器が設けられ、
前記デフロスト運転段階は、該受液器内の熱媒の液面レベルを前記蓄熱器より所定レベル差により上方に設置することにより、前記複数の負荷冷却器のすべてをループ型サーモサイフォン方式によりデフロスト運転する段階を有する、請求項7に記載の負荷冷却器のデフロスト方法。 - 前記デフロスト準備運転段階は、前記複数の負荷冷却器のいずれかの冷却運転後、所定時間経過後に開始する、請求項6に記載の負荷冷却器のデフロスト方法。
- 前記所定時間は、タイマーにより設定するか、または前記蓄熱器が所定温度以上となるまでの時間とする、請求項9に記載の負荷冷却器のデフロスト方法。
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