以下、図面を参照しながら、本発明の各実施形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1に、本発明の一実施形態であるスロットマシン10の外観正面図を示す。スロットマシン10の筐体は、内部に各種装置を収容するための箱体と、箱体の前面部に開閉自在に設けられた前面扉とによって構成されている。この前面扉には、フロントパネル20が設けられ、その略中央には表示窓21が形成されている。スロットマシン10の内部には回転自在に設けられている3個のリール40L,40C及び40Rが設けられ、各リールの外周面に印刷された図柄を表示窓21から視認できるようになっている。
リール40L,40C及び40Rは、各回転軸が水平方向の同一直線上に並ぶように設置されている。各リールの形状はリング状になっており、その外周面には均等に区分された20個の図柄領域に、各々1つずつ図柄が印刷されている帯状のリールテープが貼り付けられている。そして、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示窓21から、各リールに印刷された20個の図柄のうち各リールの回転方向に沿って連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓21には3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が停止表示される。ここで、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示される連続する3つの図柄のうち、最も上側の図柄が停止表示される位置(停止表示位置ともいう)を上段U、中央の図柄が停止表示される位置を中段M、最も下側の図柄が停止表示される位置を下段Dという。
また、表示窓21には、左リール40Lの下段D、中リール40Cの中段M及び右リール40Rの上段Uを横切る1本の入賞ラインL(有効ラインとも称する。)が定められている。この入賞ラインLは、予め定められた複数種類の役(後述する)に対応する図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する際の基準となるラインである。すなわち、リール40L,40C及び40Rが停止したときに、入賞ラインLが通過する停止表示位置(左リール40Lの下段D、中リール40Cの中段M及び右リール40Rの上段U)に停止表示された横並びの3つの図柄からなる組合せが、いずれかの役に対応していればその役が入賞したことになる。なお、以下では、単に「図柄組合せが停止表示された」または「図柄(または図柄組合せ)が揃った」と記載されている場合は、その図柄組合せが入賞ラインLに沿って停止表示されたことを意味する。また、左リール40Lの下段D、中リール40Cの中段M及び右リール40Rの上段Uのことを、「入賞停止位置」ともいう。
フロントパネル20には、表示窓21の他に遊技に関する各種情報を遊技者へ知らせるための各種ランプおよび表示器が設けられている。表示窓21の下側には、図1中、左から順に、ベット数(賭け枚数)表示ランプ26a,26b,26c、クレジット数表示器27、および、獲得枚数表示器28が設けられている。ベット数表示ランプ26a,26b,26cは、1回の遊技にベットされるメダルの枚数を表示するものである。ここでは、1枚のメダルがベットされるとベット数表示ランプ26aのみが点灯し、2枚のメダルがベットされるとベット数表示ランプ26aおよび26bが点灯し、3枚のメダルがベットされるとベット数表示ランプ26a,26b,26cが点灯する。
スロットマシン10で遊技を行うためにベットするメダルは、遊技媒体の一種である。遊技媒体は、メダルに限らず、遊技球(いわゆるパチンコ球)であってもよいし、磁気カード、非接触式ICカードまたはICチップを内蔵したコインなどの記録媒体に記録された価値を示す情報であってもよい。スロットマシン10では、3枚のメダルがベットされると1回の遊技が可能となり、入賞ラインLが有効ラインとされる。クレジット数表示器27は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン10にクレジット(貯留)されている(より具体的には、後述する主制御手段100内の記憶したデータを書き換え可能な不揮発性メモリ(RWM:リードライトメモリ)に記憶されている)メダルの枚数を表示する。本実施形態では、クレジットすることができるメダルの上限数は50枚である。獲得枚数表示器28は、2桁の7セグメント表示器からなり、遊技の結果に応じて遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する。
上述したフロントパネル20の下側には、スロットマシン10の全幅に亘って概略水平に形成され、遊技者方向に突出した操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の上面右側には、スロットマシン10へメダルを投入するためのメダル投入口32が設けられている。また、スロットマシン10の内部には、メダルを選別する為のセレクタが設けられ、セレクタが備えているメダルセンサ(投入センサ)が、メダル投入口32から投入されたメダルを検出すると、後述する主制御手段100へメダル検出信号を出力する。主制御手段100は、入力されたメダル検出信号に基づいて、投入されたメダル枚数のカウントや、メダル投入時の不正行為などの異常検出を行っている。
操作パネル部30の上面左側には、クレジットされているメダルをスロットマシン10にベットする(換言すると、賭数を設定する)ためのベットスイッチ34,35が設けられている。1−ベットスイッチ34は、1回操作されるごとにクレジットされているメダルのうち1枚だけを遊技の賭けの対象としてベットする。最大ベットスイッチ35は、クレジットされているメダルのうち、現在の遊技においてベットすることができる最大枚数(規定枚数)のメダルを、遊技の賭けの対象としてベットする。ここで、スロットマシン10においては、規定枚数が3枚になっている。また、規定枚数までメダルがベットされている状態でメダル投入口32にメダルが投入されると、その投入されたメダルはクレジットに記憶される。なお、規定枚数のメダルがベットされ、かつ、クレジットに記憶された枚数が上限値(50枚)に達した状態でメダル投入口32にメダルが投入されたときは、そのメダルは後述するメダル払出口60から受け皿61に戻される。
メダル投入口32と、最大ベットスイッチ35との間には、遊技者がスロットマシン10へ情報を入力するための方向ボタンスイッチ38および決定ボタンスイッチ39が設けられている。方向ボタンスイッチ38は、図1(b)の平面図によって示すように、上方向を指示する上方向スイッチ38U、右方向を指示する右方向スイッチ38R、下方向を指示する下方向スイッチ38D、および左方向を指示する左方向スイッチ38Lの、4つのボタンスイッチによって構成されている。決定ボタンスイッチ39は、光が透過する部材で形成され、その内部にはLEDなどの光源が設けられている。また、決定ボタンスイッチ39の上面(操作面)には“PUSH”の文字が印刷されている。方向ボタンスイッチ38および決定ボタンスイッチ39は、演出の内容等を決定することが可能なスイッチであることから、これらスイッチをまとめて演出スイッチとも称する。
操作パネル部30の正面左側には、スタートスイッチ36が傾動可能に設けられている。スタートスイッチ36は、遊技者がスロットマシン10に規定枚数のメダルがベットされると操作が有効となる。ただし、後述する再遊技に対応する図柄組合せが入賞ライン上に揃った(入賞した)ときは、次の遊技において、再遊技が入賞した遊技でベットされていたベット数が自動的にベットされ、ベット数表示ランプ26a,26b,26cが規定枚数分だけ点灯し、次の遊技を行うためのスタートスイッチ36の操作が有効となる。なお、この状態でメダル投入口32へメダルが投入された場合、そのメダルを受け皿61に返却するようにしてもよいし、クレジットの上限値に達するまで貯留するようにしてもよい。
スタートスイッチ36の操作が有効になった状態で、遊技者がスタートスイッチ36を傾動操作すると、3つのリール40L,40C及び40Rが回転を開始する。これにより、リール40L,40C及び40Rの各外周面に印刷された図柄は、原則として、表示窓21内を上から下へと変動(スクロール)表示されるが、後述するフリーズ演出中は、図柄が下から上へと変動表示される場合がある。
操作パネル部30の正面中央部には、リール40L,40C及び40Rに対応してストップスイッチ37L,37C及び37Rが設けられている。ここで、ストップスイッチ37L、37C及び37Rは、いわゆる自照式の押しボタンスイッチであり、押しボタンの部分が発光するとともに、その発光色が変化し得る構造になっている。例えば、ストップスイッチの操作が無効(受付られない状態)になっているときは、そのストップスイッチの押しボタン部分が赤い発光色となり、操作が有効(受付可能な状態)になっているときは青い発光色となる。ストップスイッチ37L、37C及び37Rは、リール40L、40C及び40Rの回転速度が所定の定常回転速度(例えば、80回転/分。単に「定速」ともいう。)に達したことを条件として、遊技者の操作が有効となる。なお、遊技者のストップスイッチに対する操作が無効になっている間は、ストップスイッチを赤く発光させる代わりに、消灯するようにしてもよい。
また、遊技中に左ストップスイッチ37Lが押動操作されると、当該遊技において左リール40Lのリール停止制御が行われて回転が停止し、中ストップスイッチ37Cが押動操作されると、中リール40Cのリール停止制御が行われて回転が停止し、右ストップスイッチ37Rが押動操作されると、右リール40Rのリール停止制御が行われて回転が停止する。なお、以下では、全リールが回転を開始してから最初のストップスイッチの操作を第1停止操作といい、2番目の操作を第2停止操作といい、最後の操作を第3停止操作という。リール40L、40C及び40Rが停止するときは、各リールの外周面に設定された20個の図柄領域のうち表示窓21に停止表示された連続する3つの図柄領域の各中心位置が、表示窓21内に設定された上段U、中段Mおよび下段Dの各中央位置に一致するように停止する。ここで、図柄領域の中心位置と、停止表示位置の中央位置とが一致する位置を定位置という。
操作パネル部30の左側には、清算スイッチ33が設けられており、メダルのベット受付期間内に操作されると、ベットされているメダル及びクレジットされていたメダルがすべて払い戻され、クレジット数表示器27に表示されている値が「0」になる。ここで、メダルのベット受付期間は、例えば、全てのリールが停止してから(メダルが払い出される場合は、メダルの払い出しが終了してから)、規定枚数のメダルがベットされてスタートスイッチ36の操作が有効となるまでの間とする。上述した清算スイッチ33は、1回操作すると、ベットされたメダルとクレジットされていた全てのメダルが払い戻されるようになっているが、例えば、ベットされているメダルおよびクレジットベットされているメダルがあるときに清算スイッチ33が操作された場合は、ベットされていたメダルのみを払い戻し、この状態(メダルがベットされていない状態)で、再度、清算スイッチ33が操作された場合に、クレジットされているメダルを全て払い出すようにしてもよい。また、ある遊技で再遊技役が入賞し、次の遊技で再遊技を行うことになったときに清算スイッチ33が操作された場合は、クレジットされているメダルのみを払い戻し、再遊技はそのまま実行可能な状態にするとよい。
操作パネル部30の下側には、スロットマシン10の機種名やモチーフとして採用されたキャラクタなどが描かれた下部パネル50が配設されている。下部パネル50の下方略中央には、遊技者に対してメダルを払い出すためのメダル払出口60が設けられている。例えば、リール40L、40C及び40Rが停止したときに、入賞ラインLに沿って停止表示された3つの図柄の組合せが入賞役に対応していた場合、その入賞役に対応した枚数のメダルがクレジットに記憶されるか、またはスロットマシン10の内部に設置されたメダル払出装置が作動(具体的にはホッパーモータが駆動)して、メダル払出装置のホッパーに貯留されているメダルのうち、入賞した入賞役に対応する枚数のメダルが払い出される。また、メダルがクレジットされている状態で清算スイッチ33が操作されると、クレジットされていたメダルが払い出される。そして、メダル払出口60から払い出されたメダルは受け皿61に貯留される。メダル払出口60の右側および左側には、各々、スロットマシン10内部に収納されたスピーカ64R,64L(後述する)から発せられた音を外部へ通すための透音孔62R,62Lが設けられている。
フロントパネル20の上部には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、画像表示装置70は、液晶ディスプレイパネルに限らず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。この画像表示装置70は、遊技履歴、遊技中に表示される演出用画像、役抽選の結果やストップスイッチの操作態様(操作タイミングまたは操作順序など)を報知するための演出画像、スロットマシン本来の遊技の進行(メダルベット→スタートスイッチ36の操作→リールの回転→ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作→全リール回転停止)に応じた演出画像等を表示することができる。画像表示装置70の上方には、リール40L,40C,40Rが停止し、何らかの役が入賞した場合や、遊技によってメダルが払い出されやすい状態(遊技者にとって有利な状態)になっている場合などに応じて、所定のパターンで点滅する演出用ランプ72が設けられている。
[図柄および図柄配列の説明]
次に、図2を参照して、リール40L、40C及び40Rの各外周面に貼り付けられるリールテープに印刷された図柄の配列について説明する。リール40L、40C及び40Rの各外周面には、図2(a)に示すように20個の図柄が印刷されている。各図柄は、リールテープの長手方向において、20等分に区画された各図柄領域に1つの図柄が印刷されている。また、各図柄領域に表示される図柄の種類には、図2(b)に示すように、数字の7を赤色および白色で表した「赤7」図柄および「白7」図柄と、“BAR”の文字が描かれた「バー」図柄と、黄色のベルをモチーフとした「ベル」図柄と、青色のプラムをモチーフとした「リプレイA」図柄および濃い青色のプラムをモチーフとした「リプレイB」図柄と、緑色のスイカをモチーフとした「スイカA」図柄および「スイカB」図柄と、赤いサクランボをモチーフとした「チェリー」図柄と、樹木をモチーフにした「ブランク」図柄とがある。
また、リール40L、40C及び40Rの各々に貼り付けられるリールテープの各図柄領域には、図2(a)に示すように「0」〜「19」の図柄番号が予め定められており、各図柄番号に対応する図柄の種別コードが、主制御手段100のROMに記憶されている。各リールの図柄番号および対応する種別コードは、スロットマシン10が、各リールについて、表示窓21の各停止表示位置(上段U、中段M、下段D)に表示された図柄を認識する場合などに参照される。図2(a)に示す各リールテープは、図柄番号「0」と「1」の間を切り離して展開した状態を示しており、各リールテープをリール40L、40C及び40Rの外周面に貼り付けたときは、図柄番号「0」と「1」の図柄が連続することになる。
[図柄組合せと条件装置との対応の説明]
次に、上述した図柄配列の各リールが停止したときに、入賞ライン上に表示された図柄組合せと、条件装置との対応について図3〜図6を参照して説明する。図3〜図6に示す図柄組合せは、それらの図柄組合せが入賞ライン上に揃うと、遊技者に対して特典が付与されるものを図示している。遊技者に対して付与される特典には、再遊技、入賞およびBBの3種類があり、これらの特典に対して予め定められた図柄組合せが対応付けられている。ここで、図3(a)に示す図柄組合せはBBを付与可能なボーナスの図柄組合せに対応し、図3(b)および図4に示す図柄組合せは再遊技を付与可能な再遊技役(リプレイ役)の図柄組合せに対応し、図5および図6に示す図柄組合せは入賞を付与可能な小役の図柄組合せに対応している。
上述した特典のうち、再遊技は、対応する図柄組合せが入賞ライン上に揃うと、次の遊技に限ってメダルを投入することなく再び遊技(再遊技)を行うことができる特典である。また、入賞は、対応する図柄組合せが入賞ライン上に揃うと、その図柄組合せに応じた枚数のメダルが遊技者に払い出される特典である。BBは、対応する図柄組合せが入賞ライン上に揃うと、次の遊技から所定の終了条件が成立するまで、遊技者に有利なRB遊技が繰り返し行われるBB遊技(ボーナス遊技)を行う特典である。BB遊技の終了条件は、BB遊技中に払い出されたメダル枚数が456枚を越えると成立する。
BB遊技中に実行されるRB遊技は、極めて高確率で入賞役が入賞する遊技であり、RB遊技中に8回を超えない回数のうち予め定められた回数の入賞、またはRB遊技が開始してから12回の遊技を超えない遊技回数のうち予め定められた遊技回数が行われると終了する。RB遊技が終了すると、BB遊技の終了条件が成立していなければ、そのまま次の遊技からRB遊技が開始される。なお、RB遊技中にBB遊技の終了条件が成立した場合は、RB遊技の途中であってもそのRB遊技およびBB遊技は終了する。
なお、以下では図柄組合せを表す場合、左リール、中リール、右リールの順に各リールにおける図柄の名称を記し、カギ括弧で括ることとする。例えば図3(a)に示すBB遊技に対応する図柄組合せは「白7−白7−白7」と表す。
また、図3〜図6に示す図柄組合せには、各々条件装置が対応付けられている。条件装置は、対応付けられた図柄組合せを入賞ライン上に揃えるために必要な条件とされている装置であり、条件装置が作動することで、その条件装置に対応する図柄組合せを入賞ライン上に揃えることが可能となる。どの条件装置が作動するかは、後述する役抽選によって定められる。そして、図3(a)に示すように、BB遊技に対応する図柄組合せ「白7−白7−白7」には、「BB01」という条件装置が対応付けられている。また、図3(b)および図4に示す再遊技の図柄組合せに対応する条件装置には、「再遊技01」〜「再遊技13」があり、それぞれの条件装置に1つまたは複数の図柄組合せが対応付けられている。
図5または図6に示す入賞(小役)の図柄組合せに対応する条件装置には、「入賞01」〜「入賞24」があり、再遊技役の条件装置と同様に、それぞれの条件装置に1つまたは複数の図柄組合せが対応付けられている。ここで、条件装置「入賞01」〜「入賞03」および「入賞24」に対応する図柄組合せが入賞ライン上に揃った場合は、9枚のメダルが払い出される。また、条件装置「入賞04」〜「入賞08」に対応する図柄組合せが入賞ライン上に揃った場合は、1枚のメダルが払い出される。さらに、条件装置「入賞09」〜「入賞23」に対応する図柄組合せが入賞ライン上に揃った場合は、8枚のメダルが払い出される。
また、図6には、特定の状況下(後述する)で表示され得る特定図柄01〜03の図柄組合せが図示されているが、これらの図柄組合せはいずれの条件装置にも対応していないハズレとなる図柄組合せの1つである。これらの図柄組合せについては後に詳しく説明する。
[制御手段の説明]
次に、図7に示す機能ブロック図を参照して、スロットマシン10の制御を行う制御手段について説明する。スロットマシン10の制御手段は、遊技の進行を制御する主制御手段100と、遊技の演出を制御する副制御手段200とによって構成されている。主制御手段100は、遊技者の操作に応じて遊技を進行させる制御を行い、副制御手段200は、主制御手段100から送信された情報に基づいて遊技の進行に伴って実行される演出や各種情報の報知を制御する。なお、主制御手段100と副制御手段200との間でやりとりされる情報の送信は、主制御手段100から副制御手段200への一方向に限られており、副制御手段200から何らかの情報が主制御手段100へ直接送信されることはない。
≪主制御手段の説明≫
<主制御手段およびその周辺のハードウェア構成>
主制御手段100は、CPU、ROM(リード・オンリー・メモリ。記憶手段ともいう。)、RWM(リード・ライト・メモリ。記憶手段ともいう。)、乱数生成手段(乱数回路)およびタイマカウント手段(タイマ回路)、I/Oポートが1つのチップ内に構成されたものである。この主制御手段100は主制御基板とも呼ばれ、主制御手段100の機能を実現するための回路は一枚の基板上に構成されている。ここで、上述したCPUは、演算を行うためのアキュムレータ(Aレジスタ)と、複数の汎用レジスタ(Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、HレジスタおよびLレジスタ)と、フラグレジスタとを備えている。これらのレジスタはいずれも1バイト(8ビット)で構成されている。また、汎用レジスタのうち、BおよびCレジスタ、DおよびEレジスタ、HおよびLレジスタは、それぞれペアで用いて16ビット(2バイト)のレジスタとして使用することができる。なお、2つの汎用レジスタをペアで使用する場合は、各レジスタを表す2つのアルファベットをまとめて表記する。たとえば、HレジスタとLレジスタをペアで使用する場合は、HLレジスタと表記する。
また、フラグレジスタは各ビットがCPUによる演算結果に関する状態を示すフラグになっているものであるが、本実施形態のフラグレジスタには、キャリーフラグ、ゼロフラグおよび第2ゼロフラグが含まれている。ここで、キャリーフラグは、演算(加算)を行ったときに桁上がりが生じた場合、および演算(減算)を行ったときに桁下がりが生じた場合に「1」となるフラグである。ゼロフラグは、演算結果が「0」になったときに「1」となるフラグである。第2ゼロフラグは、ゼロフラグが「1」になったとき、および、所定の演算(LD命令)を行ったときに「1」となるフラグである。なお、図7において、図1に示した各部と同じ構成については同一の符号を付し、その詳しい説明を省略する。
乱数生成手段(乱数回路)は、各種抽選を行う際に使用される乱数を生成し、タイマカウント手段(タイマ回路)は、CPUなどが作動するためのクロック信号の計数値に基づいて割込要求信号を生成する。また、I/Oポートは、操作手段300、各種ランプ類、ステッピングモータ42L,42C,42R、リール回転位置センサ44L,44C,44R、ブロッカ45、ホッパーモータ46、払出センサ47、ドアスイッチ48、設定ドアスイッチ49および外部集中端子基板84といった各部構成に対する信号を出力し、各部構成からの信号を入力する。各種ランプ類には、図1に示したものの他、例えば上述した主制御基板に設けられた設定表示器81が含まれている。この設定表示器81は、1つの7セグメント表示器からなり、後述する設定値(1〜6)を表示する。
ここで、ステッピングモータ42L,42C,42Rは、主制御手段100から出力される励磁信号にしたがって、対応するリール40L,40C,40Rを回転または停止させる。リール回転位置センサ44L,44C,44Rは、リール40L,40C,40Rに各々対応して設けられており、対応するリールの基準位置に設けられたインデックス(被検出部材)を検出すると、その検出信号を主制御手段100に対して出力する。これにより主制御手段100は、当該インデックスの位置から計数を開始したステッピングモータのステップ数に基づいて、リールの回転位置(ひいては表示窓21に表示されている図柄)を認識することができる。
ホッパーモータ46は、メダル投入口32から投入されたメダルを貯留するためのホッパーを備えたメダル払出装置(図示略)に設けられ、貯留しているメダルを主制御手段100から出力される駆動信号にしたがってメダル払出口60から排出させる。払出センサ47は、ホッパーモータ46が駆動することによって払い出されるメダルを検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。ブロッカ45は、スロットマシン10の内部に設けられたセレクタに設置され、主制御手段100からのオン/オフ信号にしたがってメダル流路の形成または解除する。なお、ブロッカ45がオンのときはメダル流路が形成され、メダル投入口32から投入されたメダルはメダル払出装置のホッパーに貯留される。一方、ブロッカ45がオフのときはメダル流路が形成されず、メダル投入口32から投入されたメダルはメダル払出口60から排出される。ドアスイッチ48は前述した前面扉の開閉を検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。設定ドアスイッチ49は後述する設定値を設定するための設定変更キースイッチ92およびリセット/設定スイッチ93を開閉可能に覆っている設定ドアの開閉を検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。
外部集中端子基板84は、スロットマシン10が現在行われている遊技に関する情報を外部の遊技情報表示装置やホールコンピュータなどの外部装置に対して主制御手段100から出力される各種信号を中継する。ここで、外部集中端子基板84から出力される信号には、スタートスイッチ36の操作に基づいて遊技に賭けられた(ベットされた)ベット数と同数のパルス信号が出力されるメダル投入信号、入賞役が入賞したことに基づいて払い出されたメダルの枚数と同数のパルス信号が出力されるメダル払出信号、BB遊技中にオン状態となるRB信号、後述するAT遊技中にオン状態となるBB信号およびRT信号、スロットマシン10で不正行為が検出されているときにオン状態となるセキュリティ信号、ならびに、スロットマシン10の前面扉が開放されているときにオン状態となるドアオープン信号がある。なお、RB信号は、AT遊技が初当たり(後述する)したときに所定時間だけオンになる。
なお、上述したようにRB信号はBB遊技中にオン状態となるため、この信号に基づいてRB遊技(後述する)が開始された回数を表示するデータカウンタがあった場合、RB遊技の開始回数を表示する位置にBB遊技の開始回数が表示されることになる。また、RB信号とBB信号は、AT遊技が開始されると、共にオンとなるが、RB信号は所定時間(例えば2秒間)が経過するとオフ状態になるのに対して、BB信号はAT遊技が終了したときにオフ状態になる。また、RT信号はBB信号と同じ信号を出力している。これは、外部集中端子基板84に接続される外部装置が、RT信号を受信するための端子を備えていない場合を考慮して、BB信号にもAT遊技が行われたことを示す信号を重畳して出力している。
また、BB信号がオンになっているとき(すなわちAT遊技中)に、主制御手段100の処理によって、いわゆるボーナスランプを点灯させてBB01が当選したことを報知する場合は、その報知後であれば、BB01の入賞前にBB信号をオフにしてもよい。ボーナスランプが点灯する前にBB信号をオフにしてしまうと、それによってBB01の当選が遊技者に察知されてしまうため、例えば遊技者の期待感を高める演出を行う場合、その演出の興趣が削がれてしまうからである。
これに対して、ボーナスランプを設けておらず、画像表示装置70でBB01が当選したことを報知した場合は、その報知後であっても、BB01が入賞する前であってもBB信号をオフにしないようにするのが望ましい。これは、画像表示装置70による報知は副制御手段200によって独自に制御することができるため、画像表示装置70によってBB01の当選が報知されたとしても、実際にはBB01が当選していないという可能性を排除することができないためである。
また、後述する遊技状態3(AT)の開始条件を満たしてBB信号がオンになった場合は、RT状態が転落したとしても、AT遊技の終了条件を満たすまではBB信号をオフにしないようにするのが望ましい。また、BB信号およびRB信号が共にオンであるときに、電源が遮断されたときは、それぞれの信号をオフにし、電源復帰時に再度オンにするのが望ましい。さらに、BB信号およびRB信号が共にオンであるときに、電源が遮断されたときは、それぞれの信号をオフにし、電源復帰時に設定値の変更を行った場合はオフの状態を維持するようにしてもよい。
また、外部集中端子基板84には出力する各信号に対応してリレー回路を設けているが、リレー回路の代わりに例えばフォトカプラを用いてもよい。
操作手段300は、図1に示したスロットマシン10の前面扉に設けられた各種スイッチの他に、スロットマシン10の内部に設けられた電源スイッチ91、設定変更キースイッチ92およびリセット/設定スイッチ93を含む。電源スイッチ91はスロットマシン10に供給される電力をオン/オフするスイッチである。設定変更キースイッチ92は鍵穴を有し、当該鍵穴に挿入した設定変更用の鍵を回動することでオンまたはオフとなるスイッチである。リセット/設定スイッチ93はエラーが検出されたときにそのエラー状態から復帰したり、後述する設定値を変化させたりする際に操作される押しボタン式のスイッチである。
<主制御手段の機能ブロック>
次に、主制御手段100の機能ブロックについて説明する。主制御手段100は、当選役決定手段110と、フリーズ制御手段120と、リール制御手段130と、状態制御手段140と、報知遊技制御手段150と、入賞判定手段160と、異常検出手段170と、制御コマンド送信手段180と、外部信号送信手段190と、を含んでいる。以下に説明する各手段の機能は、主制御手段100を構成するCPUが、ROMに記憶された制御プログラムを実行することで実現される。
(当選役決定手段の説明)
当選役決定手段110は、主制御手段100に含まれる乱数生成手段が発生する乱数(数値範囲:0〜65535)に基づく抽選(役抽選)によって当選役を決定する。決定された当選役を、単に「当選役決定手段に基づく抽選結果」ともいう。ここで、図8〜図10に、当選役の種類(換言すると、役抽選の抽選対象)と、各当選役に対応する条件装置との関係を示す。まず、当選役「BB01」(以下、「BB役、特別役」ともいう)には、図8(a)に示すように、条件装置「BB01」が対応し、役抽選でBB役が当選すると条件装置「BB01」が作動し、図柄組合せ「白7−白7−白7」を入賞ライン上に揃えることが可能な状態となる。
当選役「再遊技−A」、「再遊技−B1」〜「再遊技−B5」、「再遊技−C1」〜「再遊技−C5」、「再遊技−D1」〜「再遊技−D3」、「再遊技−E」、「再遊技−F」、「再遊技−G1」〜「再遊技−G3」、「再遊技−H1」〜「再遊技−H3」、「再遊技−I」(以下、まとめて「再遊技役、リプレイ役」ともいう)の各々には、図8(b)に示すように、条件装置「再遊技01」〜「再遊技13」のうちいずれかが対応付けられている。ここで、再遊技−Eには条件装置「再遊技07」が対応付けられているが、それ以外の再遊技役には複数の条件装置が対応付けられている。そして、複数の条件装置が対応付けられた再遊技役が当選した場合は、対応付けられたすべての条件装置が作動する。例えば、再遊技−Aが当選したときは、条件装置「再遊技01」および「再遊技02」が作動する。
当選役「入賞−A1」〜「入賞−A6」、「入賞−B1」〜「入賞−B6」、「入賞−C1」〜「入賞−C6」、「入賞−D」、「入賞−E1」〜「入賞−E6」、「入賞−F」、「入賞−G」、「入賞−H」、「入賞−I」(以下、まとめて「入賞役、小役」ともいう)の各々には、図9および図10に示すように、条件装置「入賞01」〜「入賞24」のうちいずれかが対応付けられている。ここで、各入賞役にはそれぞれ複数の条件装置が対応付けられている。そして、複数の条件装置が対応付けられた入賞役が当選した場合は、対応付けられたすべての条件装置が作動する。例えば、入賞−A1が当選したときは、条件装置「入賞01」、「入賞04」および「入賞05」が作動する。
なお、BB役が当選して条件装置「BB01」が作動すると、BB役が入賞するまで条件装置「BB01」の作動状態が維持される。この状態を「内部中」または「ボーナスフラグ持越し中」という。これに対して、役抽選で再遊技役または入賞役が当選したときは、当選した役に対応する条件装置が作動するが、当選が決定された遊技が終了すると、作動した条件装置は非作動状態に戻る。
次に、各当選役の当選確率を定めた抽選テーブルについて図11を参照して説明する。図11に示す抽選テーブルは、各当選役について、乱数生成手段が発生し得る乱数値の全数(65536個)のうち、当選とされる乱数値の数(以下、「置数」という。)を示している。したがって、各当選役に対応付けられた置数を65536で割った値が、その当選役の当選確率となる。
また、図11に示すように、本実施形態では、非RT(RT0とも称する)およびRT1〜5という6つのRT状態が定められており、各RT状態に応じて上述した当選役の当選確率が異なっている。ここで、非RTおよびRT1〜3は役抽選でBB役が当選していない状態(非内部中)であり、RT4はBB役が当選しているが入賞していない状態(内部中)であり、RT5はBB遊技中である。RT状態は、予め定められた移行条件に応じて移行するようになっており、移行条件の成立判断や移行先は、後述するRT状態移行手段142によって制御される。
また、各RT状態における抽選対象となる役については、非RTではBB役、再遊技−A、入賞−A〜Hが当選する可能性があり、RT1では、BB役、再遊技−A,B1〜B5,E,F、入賞−A〜Hが当選する可能性がある。RT2では、BB役、再遊技−A,C1〜C5,E,F、入賞−A〜Hが当選する可能性がある。RT3では、BB役、再遊技−D1〜D3,E,F,G1〜G3,H1〜H3、入賞−A〜Hが当選する可能性がある。RT4では、BB役、再遊技−A、入賞−A〜Hが当選する可能性がある。RT5では再遊技−Iまたは入賞−Iが必ず当選する(当選確率100%)ようになっている。
ここで、非RTおよびRT1〜RT3において、BB01に対応付けられた74の置数のうち、20は後述する入賞−Fと共に当選する置数であり、30は後述する入賞−Gと共に当選する置数である。したがって、BB01が単独で当選する置数は24となる。また、入賞−Fに対応付けられた596の置数のうち、20はBB01と共に当選する置数であるから、入賞−Fが単独で当選する置数は572となる。また、入賞−Gに対応付けられた160の置数のうち、30はBB01と共に当選する置数であるから、入賞−Gが単独で当選する置数は130となる。
上述した各役にはそれぞれ対応する当選番号が付与されており、役抽選によっていずれか1つの当選役が決定されると、決定された当選役に対応する当選番号が役抽選の結果としてRWMの所定の記憶領域に記憶される。ここで、当選番号には役物当選番号と入賞・再遊技当選番号とがあり、図11に示した抽選テーブルの各当選役に付与されおいて、BB01に対しては役物当選番号1が付与されている。また、再遊技−A〜Iおよび入賞−A1〜Iに対しては、入賞・再遊技当選番号1〜52が付与されている。また、役物当選番号0はBB01が当選していない状態を示し、入賞・再遊技当選番号0は役抽選の結果がハズレだったことを示している。ここで、入賞・再遊技当選番号は、役抽選の抽選結果を示す抽選結果情報ともいえる。
役抽選で再遊技役または入賞役が当選したときは、当選した役に対応する入賞・再遊技当選番号が、入賞・再遊技当選番号の記憶領域(記憶手段(RWM)の「所定の記憶領域」または「第1の記憶領域」ともいう。)に記憶される。入賞・再遊技当選番号の記憶領域に記憶された当選番号は、少なくとも遊技が終了してから次の遊技が開始されるまでの間に初期値「0」に更新される。
また、役抽選でBB役が当選していない間は、役物当選番号の記憶領域に「0」が記憶されており、BB役が当選すると役物当選番号の記憶領域に「1」が記憶される。この状態はBB役が入賞するまで維持され、BB役が入賞してからBB遊技が終了するまでの間に、初期値「0」に更新される。
また、各RT状態のうち、非RT、RT1およびRT2における再遊技役の(合成)当選確率はいずれも約1/7.33、RT3における再遊技役の当選確率は約1/1.53、RT4における再遊技役の当選確率は約1/1.94、RT5における再遊技役の当選確率は約1/1024になっている。非内部中では、RT3における再遊技役の当選確率が、他のRT状態よりも飛躍的に上昇するため、メダルの消費を抑えつつ遊技を行うことができる。これにより、RT3では、少ない投資でBB役が当選するチャンスが増すので、遊技者に有利な状態になっているといえる。
なお、本実施形態では、図11に示す抽選テーブルにおける当選確率とは異なる当選確率の抽選テーブルをさらに5つ備えており、図7に示した設定変更キー93およびリセット/設定スイッチ94によって、遊技に使用する抽選テーブルを指定することができる。すなわち、各抽選テーブルには予め1〜6(設定値の1〜6に対応)の番号のうち、固有の番号が1つ付与されており、設定変更キー93およびリセット/設定スイッチ94によって設定された設定値(1〜6)に対応する抽選テーブルが遊技に使用される。
(フリーズ制御手段の説明)
図7に戻り、フリーズ制御手段120は、所定の条件が成立すると、スタートスイッチ36が操作された後に遊技の進行を遅延させる、いわゆるフリーズ演出を実行にする。本実施形態におけるフリーズ演出の実行タイミングは、スタートスイッチ36が操作されてからリールが回転を開始するまでの間や、リールが回転を開始してからストップスイッチの操作が受け付け可能となるまでの間、ストップスイッチの操作が受け付け可能になってから各ストップスイッチが操作されるまでの間、全リールの回転が停止してから次の遊技を開始することができる状態になるまでの間、などがある。
また、本実施形態ではフリーズ演出として、リール40L,40C,40Rを適宜回転させることで、遊技の興趣を向上させるための演出(リール演出)も備えており、フリーズ制御手段120は、フリーズ演出を実行するか否かを決定するだけでなく、実行するリール演出の種類も決定する場合がある。リール演出の種類としては、例えば、通常回転とは逆方向にリールを回転させたり、リールを所定図柄数だけ回転させて特定の図柄組合せを表示したり、複数のリールのうち所定のリールを停止状態にして他のリールを回転状態にしたり、リールの回転速度を変化させたり、遊技者の操作に応じてリールの動作を変化させたりすることが考えられる。また、フリーズ制御手段120によりフリーズを実行するための所定の条件としては、抽選によって所定の結果が得られること、BB遊技やAT遊技等の遊技者にとって有利な遊技が開始したこと、または、これら遊技が終了したことなどが挙げられる。
フリーズ演出を行うフリーズ期間は、いわゆるウエイト期間(前回の遊技でリールが回転を開始してから次遊技でリールの回転開始が可能になるまでの最短時間。例えば4.1秒間)の経過後に設定してもよいし、ウエイト期間を含んで設定してもよい。ウエイト期間を含んだ場合は、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了するか否かを判断して、終了する場合は、ウエイト期間経過後にフリーズ期間を設定する態様や、フリーズ演出終了後に残りのウエイト期間を再開する態様が挙げられる。または、予めウエイト期間よりも長い期間のフリーズ期間を設けることで、このような判断処理を省略することができる。
(リール制御手段の説明)
リール制御手段130は、リール40L,40C,40Rを回転/停止させるステッピングモータ42L,42C,42Rを駆動制御する。すなわち、遊技者によってスタートレバー36が操作されたことに基づいてステッピングモータ42L,42C,42Rの回転を開始し、リール40L,40C,40Rの回転速度が前述した定速に達すると、以下、定速を維持する。そして、ストップスイッチ37L,37C,37Rのいずれかが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリール(より正確にはステッピングモータ)について停止制御を行う。
このとき、リール制御手段130は、ストップスイッチが操作されてから対応するリールの回転を190ミリ秒以内に停止させる。これにより、本実施形態のように各リールに20図柄が設けられたリールを、定速(80回転/分)の状態から190ミリ秒以内にリールの回転を停止させるとすると、80(回転)/60(秒)×0.19(秒)×20(図柄)=約5.067図柄分が回動するまでにリールを停止させればよい。ただし、リール制御手段130は、ストップスイッチが操作されたときに入賞ラインLが通過する停止表示位置(入賞停止位置)を通過中の図柄は、その入賞停止位置に停止させない。
このため、ストップスイッチが操作されたときに、入賞停止位置を通過している図柄の1つ上流側に位置する図柄から、4つ上流側に位置する図柄までのうち、いずれかの図柄を入賞停止位置に停止させることができる。ここで、「ストップスイッチが操作されたときに、入賞停止位置を通過している図柄の1つ上流側に位置する図柄から、4つ上流側に位置する図柄まで」の範囲を「停止制御範囲」ともいう。
リール制御手段130は、当選役決定手段110によっていずれかの当選番号が決定されたときは、その当選番号に対応する当選役の図柄組合せが入賞ラインLに停止するようにリールの回転を停止させる(いわゆる引込制御を行う)。ただし、当選役の図柄組合せ構成する図柄が停止制御範囲内に無かったときは、当選役以外の役が入賞しないようにリールを停止させる(いわゆる蹴飛ばし制御を行う)。
ここで、図3〜図6に示した各図柄組合せにおいて、再遊技01〜07、09および入賞01〜06に対応する図柄組合せは、図2に示す各リールの図柄配置および停止制御範囲の関係上、必ず入賞ラインL上に揃えることができるため、取りこぼしは無い。これに対して、BB01、再遊技08および入賞07〜24に対応する図柄組合せは、取りこぼす可能性がある。
ただし、入賞07〜24に対応する図柄組合せであっても、複数の条件装置が作動する当選役であれば、いずれかの条件装置に対応する図柄組合せを揃えて当選役を入賞させることが可能となる。換言すると、取りこぼしが起こり得る図柄組合せの条件装置を、複数組み合わせて作動させることで、当選役の取りこぼしを無くすことができる。例えば、図10に示す入賞−H(入賞・再遊技当選番号51)が当選役に決定された場合は、入賞07および入賞08の条件装置が作動する。このとき、入賞07に対応する図柄組合せと、入賞08に対応する図柄組合せとは、個々の図柄組合せを見れば取りこぼしが起こり得るが、双方の図柄組合せを合わせて勘案すれば、いずれか一方の条件装置に対応する図柄組合せは入賞ラインLに揃えることが可能となる(すなわち、入賞−Hを必ず入賞させることができる)。
また、図8(b)に示した再遊技−B1〜D3(入賞・再遊技当選番号2〜14)および再遊技−G1〜G3(入賞・再遊技当選番号17〜19)、図9に示した再遊技−H1〜I(入賞・再遊技当選番号20〜23)および入賞A1〜C6(入賞・再遊技当選番号20〜41)、図10に示した入賞E1〜E6(入賞・再遊技当選番号43〜48)のいずれかが当選役に決定された場合、リール制御手段130は、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序(以下、「押し順」ともいう。)に応じて優先的に引込制御を行う図柄組合せを異ならせる。例えば、抽選によってある当選役が決定されたときに、第1の条件装置および第2の条件装置が作動したとすると、ストップスイッチ37L,37C,37Rが順押しで操作された場合は、第1の条件装置に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御を行うが、逆押しで操作された場合は、第2の条件装置に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御を行う。
このように、ストップスイッチの押し順に応じて引込制御を行う図柄組合せが異なる役を押し順役ともいい、特に再遊技−B1〜D3および再遊技−G1〜G3のような役を押し順リプレイ、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6およびE1〜E6のような役を押し順ベルともいう。また、役抽選による抽選結果が押し順役の当選だった場合は、その抽選結果を「特定抽選結果」ともいう。
前述した図8(b)〜図10を参照して、各当選役について、押し順に応じた引込制御の対象となる図柄組合せ(条件装置)について説明する。これらの図において、ストップスイッチ37L,37C,37Rの押し順として、左→中→右を押し順1(順押し)、左→右→中を押し順2(ハサミ押し)、中→左→右を押し順3(順中押し)、中→右→左を押し順4(逆中押し)、右→左→中を押し順5(逆ハサミ押し)、右→中→左を押し順6(逆押し)としている。そして、当選役に定められた場合に作動する条件装置について、各押し順ごとに、引込制御の対象となる作動装置に対して「○」、「●」または「◎」のマークを付している。
たとえば、再遊技−Aが当選役に決定された場合、再遊技01および02の条件装置が作動するが、再遊技01に対して押し順1〜6のすべてに「●」マークが付与されおり、再遊技02に対しては何もマークが付与されていない。これは、押し順1〜6のいずれで操作しても(すなわち、押し順不問で)、再遊技01に対応する図柄組合せが引込制御の対象となり、再遊技02に対応する図柄組合せは引込制御の対象とならないことを示している。
また、再遊技−B3が当選役に決定された場合、再遊技01、02、05および11の条件装置が作動するが、再遊技01については、押し順1、2、4について「○」マークが付与されている。これは、押し順1、2、4でストップスイッチが操作されたときは、再遊技01に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われることを示している。また、再遊技02については、押し順5、6について「○」マークが付与されている。これは、押し順5または6で操作されたときは再遊技02に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われることを示している。再遊技05については、押し順3について「◎」マークが付与されている。これは、押し順3で操作されたときは再遊技05に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われることを示している。なお、再遊技11については、何もマークが付与されていないので、如何なる押し順で操作されても、再遊技11に対応する図柄組合せが引込制御されることはない。
上述した「○」「●」、および「◎」マークのうち、特に「◎」または「●」のマークは、対応する押し順が遊技者に対して報知される可能性があることを示している。また、「◎」のマークは、後述する主制御手段100および副制御手段200によって報知され得る押し順を示し、「●」のマークは、後述する副制御手段200によって報知され得る押し順を示している。なお、「●」のマークが付与された押し順であっても、主制御手段100によって報知してもよい。
たとえば、再遊技−B1が当選役に決定された場合は、再遊技05に対応する図柄組合せが引込制御される押し順1が、主制御手段100によって報知される。また、再遊技−D1が当選役に決定された場合は、再遊技01に対応する図柄組合せが引込制御される押し順1または2のいずれか一方が、主制御手段100によって決定され、報知される。
さらに、再遊技−G1が当選役に決定された場合、再遊技07に対応する図柄組合せが揃う押し順1〜4、または、再遊技02に対応する図柄組合せが揃う押し順5もしくは6のうち、いずれかの押し順が副制御手段200において決定され、報知される。これはいずれの押し順でストップスイッチを操作しても、遊技者に付与される利益が変わらないからである。すなわち、いずれの押し順でストップスイッチを操作しても再遊技役(再遊技07または02)が入賞するためである。
これに対して、押し順によって利益が変わってしまう場合は、副制御手段200において報知する押し順を決定して報知することはできない。ここで、押し順によって利益が変わってしまう具体例としては、押し順によって停止表示された図柄組合せに対応する条件装置が異なることで、(1)メダルの払出枚数が異なる場合、(2)移行先のRT状態が異なる場合、(3)AT抽選を行うか否かが異なる場合、(4)AT抽選の当選確率が異なる場合、などがある。
ここで、詳しくは後述するが、押し順の報知は、主制御手段100においては、獲得枚数表示器28(図1参照)に報知する押し順に対応する数字を表示することによって行い、副制御手段200においては、画像表示装置70(図1参照)に報知する押し順を示す画像を表示することによって行う。
また、図10において、例えば、入賞−E1またはE2が当選役に決定されたときに、ストップスイッチが順押し(押し順1)またはハサミ押し(押し順2)された(すなわち、左ストップスイッチ37Lが第1停止操作された)場合は、リール制御手段130は、入賞09〜12の条件装置の、いずれかに対応する図柄組合せを優先的に引込制御する。これにより、入賞09〜12の条件装置のいずれかに対応する図柄組合せが、必ず入賞ラインL上に揃うことになる。
これに対して、ストップスイッチが順中押し(押し順3)または逆中押し(押し順4)された(すなわち、中ストップスイッチ37Cが第1停止操作された)場合、リール制御手段130は、入賞13の条件装置に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御を行う。このとき、遊技者が入賞13に対応する図柄組合せを取りこぼした場合、すなわち、入賞13に対応する図柄組合せの図柄が停止制御範囲内に無いときにストップスイッチが操作された場合は、リール制御手段130は、特定図柄02の図柄組合せを入賞ラインL上に揃える。このようなリール停止制御を行うことを、図10では、「○」マークの中に数字の「2」を記載することで表している。
さらに、ストップスイッチが逆ハサミ押し(押し順5)または逆押し(押し順6)された(すなわち、右ストップスイッチ37Rが第1停止操作された)場合、リール制御手段130は、入賞17の条件装置に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御を行う。このとき、遊技者が入賞17に対応する図柄組合せを取りこぼした場合は、リール制御手段130は、特定図柄03の図柄組合せを入賞ラインL上に揃える。このようなリール停止制御を行うことを、図10では、「○」マークの中に数字の「3」を記載することで表している。
同様に、入賞−E3またはE4が当選役に決定されたときに、遊技者が中ストップスイッチ37Cを第1停止操作した場合は、入賞13〜16のいずれかの図柄組合せが入賞ラインLに必ず揃う。これに対して、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作したときに、入賞09(入賞−E3当選時)または入賞10(入賞−E4当選時)の図柄組合せを取りこぼした場合は、特定図柄01の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う。このようなリール停止制御を行うことを、図10では、「○」マークの中に数字の「1」を記載することで表している。また、右ストップスイッチ37Rが第1停止操作されたときに、入賞19(入賞−E3当選時)または入賞20(入賞−E4当選時)の図柄組合せを取りこぼした場合は、特定図柄03の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う。
また、入賞−E5またはE6が当選役に決定されたときに、遊技者が右ストップスイッチ37Rを第1停止操作した場合は、入賞17〜20のいずれかの図柄組合せが入賞ラインLに必ず揃う。これに対して、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作したときに、入賞11(入賞−E5当選時)または入賞12(入賞−E6当選時)の図柄組合せを取りこぼした場合は、特定図柄01の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う。また、中ストップスイッチ37Cが第1停止操作されたときに、入賞15(入賞−E5当選時)または入賞16(入賞−E6当選時)の図柄組合せを取りこぼした場合は、特定図柄02の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う。
また、図10において入賞−Fが当選役に決定された場合は、押し順に関係なく入賞22に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われる。このとき、遊技者が入賞22に対応する図柄組合せを取りこぼした場合は、作動した他の条件装置(入賞07,08,21)に対応する図柄組合せを入賞ラインL上に揃えられず、入賞−Fを取りこぼす場合がある。同様に、入賞−Gが当選役に決定された場合は、押し順に関係なく入賞21に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われる。このとき、遊技者が入賞21に対応する図柄組合せを取りこぼした場合は、作動した他の条件装置(入賞07,08,22,23)に対応する図柄組合せを入賞ラインL上に揃えられず、入賞−Gを取りこぼす場合がある。
また、図10において入賞−Iが当選役に決定された場合は、押し順に関係なく入賞24に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われる。そして、遊技者が入賞24に対応する図柄組合せを取りこぼした場合、リール制御手段10は、作動している他の条件装置(例えば入賞01)に対応する図柄組合せを入賞ラインLに揃えるリール停止制御を行い、入賞−Iを必ず入賞させる。
(状態制御手段の説明)
図7に戻り、状態制御手段140は、RT状態制御手段142および遊技状態制御手段144を有している。RT状態制御手段142は、前述したRT状態の移行を制御するものであり、図12の状態遷移図に示すように、初期状態である非RTにおいて、図6に示した特定図柄01〜03のいずれかが入賞ラインL上に停止表示されるとRT状態制御手段142はRT状態をRT1へ移行させる。
RT1において、再遊技05に対応する図柄組合せが揃うと、RT状態制御手段142はRT状態をRT2へ移行させる。RT2では、再遊技06に対応する図柄組合せが揃うとRT状態をRT3へ移行させるが、特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが揃った場合、もしくは再遊技03または04に対応する図柄組合せが揃った場合は、RT状態をRT1へ移行させる。RT3では、特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せ、もしくは再遊技03または04に対応する図柄組合せが揃った場合は、RT状態をRT1へ移行させる。
また、非内部中、すなわち非RTおよびRT1〜3のいずれかのRT状態において、当選役決定手段110によってBB01が当選役に決定され、BB01に対応する図柄組合せが揃わなかったときはRT状態をRT4へ移行させる。また、非RTおよびRT1〜4においてBB01に対応する図柄組合せが揃うとRT状態をRT5へ移行させる。そして、RT5においてBB遊技の終了条件が成立すると、RT状態制御手段142はRT状態を非RTへ移行させる。ここで、BB遊技の終了条件は、前述したように、BB遊技中に払い出されたメダル枚数が、456枚を越えたときに成立する。
なお、本実施形態では、BB01が当選役に決定された遊技でBB01に対応する図柄組合せが揃わなかった場合に、非RTおよびRT1〜3からRT4へ移行させていたが、これに限らず、特別役(例えばBB01)が当選役に決定された時点で非RTおよびRT1〜3からRT4へ移行させてもよい。また、RT2またはRT3において、再遊技03または04の図柄組合せが表示されたときに、RT1へ移行するように制御していたが、いずれか一方(例えば再遊技03)の図柄組合せが表示されたときは、RT1へ移行し、他方(例えば再遊技04)の図柄組合せが表示されたときは、現在のRT状態を維持するようにしてもよい。これにより、RT2において、例えば再遊技−C1が当選した場合、押し順に応じてRT1へ移行する場合と、RT2を維持する場合と、RT3へ移行する場合とが生じる。
また、以下では、非RTからRT1へ移行すること、RT1からRT2へ移行すること、および、RT2からRT3へ移行することを、「(RT状態が)昇格する」ともいう。また、RT2からRT1へ移行すること、および、RT3からRT1へ移行することを、「(RT状態が)転落する」ともいう。また、RT状態が移行しないことを「(RT状態を)維持する」ともいう。
また、RT状態の移行に関係する役のことを以下ではRT移行役ともいう。ここで、RT状態の移行に関係する役とは、図12に示したRT状態の遷移図の場合、入賞−E1〜E6(こぼし目である特定図柄01〜03に関連性を有しているため)、再遊技−B1〜B5、C1〜C5、D1〜D3がRT移行役となる。
なお、RT移行役は、シングルボーナス役であってもよい。すなわち、シングルボーナス役が入賞したとき、またはシングルボーナス役を取りこぼしたときに特定の図柄組合せが表示されたときにRT状態を移行させてもよい。ここで、シングルボーナス役とは、対応する図柄組合せが停止表示されると、次の遊技に限って役抽選における入賞役の一部、または全部の当選確率が上昇する役である。
遊技状態制御手段144は、役抽選および後述するAT抽選の結果などに基づいて、遊技状態0〜7の移行制御を行う。各遊技状態は、再遊技役または入賞役が当選したときに、遊技者に有利な遊技結果が得られる押し順が報知される報知遊技(「AT遊技」ともいう。)に関する異なる制御を行うようになっている。図13に示す遊技状態の遷移図において、初期状態では遊技状態が「0」(遊技状態0)になっており、遊技状態0(通常時)では、役抽選で所定の当選役が決定されると、AT遊技を開始するか否かを決定するAT抽選が行われる。
ここで、AT抽選に当選したときは、AT遊技を開始する権利(ATストック)を1つ発生し、既に発生しているATストックの数に加算する。また、上述した所定の当選役は、例えば、再遊技−E,F、入賞−F,G,Hの5種類が該当する。なお、これら5種類の当選役が決定された場合は必ずAT抽選を行ってもよいし、一定の確率でAT抽選を行うようにしてもよい。また、決定された当選役の種類に応じてAT抽選を行う確率が異なっていてもよい。
上述したAT抽選は、図14(a−1)に示す抽選テーブルを用いて行われる。本実施形態においては役抽選で、再遊技−E、再遊技−F、再遊技−G1〜G3、再遊技−H1〜H3、入賞−Fおよび入賞−Gのいずれかが当選したときにAT抽選が行われる。また、AT抽選の当選確率は、当選役の種類によって異なっており、さらにモード0〜3のいずれの状態にあるのかに応じても異なっている。当選確率の傾向としては、役抽選の当選確率が低い当選役である程、AT抽選の当選確率が高くなっている。また、モード0の状態では、各当選役に対応するAT抽選の当選確率が最も低く設定されており、モード1、モード2、モード3の順に、各当選役に対応するAT抽選の当選確率が徐々に高く設定されている。
また、現状のモードでAT抽選に当選すると図14(a−2)に示す抽選テーブルを用いてモードの移行抽選が行われる。なお、初期状態はモード0である。図14(a−2)に示す抽選テーブルにおいては、モード0から他のモードへの移行が決定された場合は、モード1へ移行する可能性(20%)が最も高く設定されている。またモード1においては、モード0へ移行する可能性と、モード2または3へ移行する可能性は同じ15%に設定されている。モード2においては、モード2に留まる可能性(5%)よりも他のモードへ移行する可能性(95%)の方が高く設定されている。さらに、モード3においては、モード0へ移行する可能性(75%)が最も高く設定されている。
ここで、モード移行抽選に用いる乱数は、AT抽選を行ったときに用いた乱数をそのまま、またはその一部を用いてもよいし、AT抽選に当選したときに新たに乱数を取得してモード移行抽選を行ってもよい。また、各モードの移行抽選は、AT抽選に当選したときの当選役に応じて異なる抽選テーブルを用いて行ってもよい。このように、モード移行抽選を行うことで、AT抽選(報知遊技抽選)の当選確率を変動可能にしている。
上述したAT抽選では、モードの移行抽選をAT抽選時に行っていたが、例えば図14(b)に示す抽選テーブルを用いて、特定の役が当選したときに、1つの乱数値に基づいてAT抽選とモード移行抽選とを併せて行ってもよい。図14(b)に示す抽選テーブルを用いてAT抽選を行う場合、例えば、現在のモードがモード0であったとすると、特定の役(例えば再遊技−E)が当選したときにAT抽選が行われ、その結果、モード0に留まる可能性が75%、モード1へ移行する可能性が15%、モード2へ移行する可能性が4%、モード1へ移行する可能性が1%、AT抽選に当選する可能性が5%となる。
なお、図14(b)に示す抽選テーブルは特定の役に当選したときに参照されるものであるが、複数の役に各々対応する抽選テーブル(ただし、当選確率および各モードへの移行確率は、対応する役の種類によって異なるもの)を用いてAT抽選を行ってもよい。
遊技状態0においてAT抽選に当選すると(すなわち、モード2に定められると)、遊技状態1(前兆)へ移行する。このとき、遊技状態1に滞在するゲーム数(前兆遊技数)が抽選によって決定され、遊技状態1において、決定された前兆遊技数を消化すると遊技状態2(AT準備)へ移行する。一方、遊技状態0において役抽選でBB01が当選役に定められると遊技状態4(BB準備)へ移行し、遊技状態4のときにBB01が入賞すると、遊技状態5(BB)へ移行する。そして、BB遊技が終了すると、遊技状態5から遊技状態0または2へ移行する。ここで、BB遊技の終了時にATストックの数が0だった場合は遊技状態0へ、ATストックの数が1以上だった場合は遊技状態2へ移行する。
遊技状態2へ移行すると、入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のいずれかが当選役に定められた(以下、単に「当選した」ともいう)ときに、メダルの払出枚数が9枚の入賞役(入賞01,入賞02,入賞03のいずれか。以下、「9枚役」ともいう。)が入賞する押し順(図9の「◎」参照)が報知される(詳しくは後述する)。これに加えて、現在のRT状態からRT3へ移行するための押し順が報知されるようになり、RT3へ移行すると遊技状態3(AT)へ移行する。より正確には、遊技状態2において、全リール停止後のRT状態がRT3だった場合は、遊技状態2から3へ移行する。すなわち、遊技状態3への移行条件は、「RT2からRT3への移行すること」ではなく、「遊技状態2において全リール停止後にRT3になっていること」である。
例えば、遊技状態2から3への移行条件を、「RT2からRT3への移行すること」にした場合、遊技状態1から2へ移行したときに既にRT3になっていたときは、遊技状態2においてRT2からRT3への移行はもはや起こり得ない。したがって、この場合、遊技状態2において、RT状態がRT3からRT1へ一旦転落してから、RT1→RT2→RT3と移行させる必要があるため、遊技状態2から3へ移行するまでに行う遊技数が多くなってしまう。これに対して、本実施形態では、遊技状態3への移行条件が、「遊技状態2において全リール停止後にRT3になっていること」であるため、例えば遊技状態1から2へ移行したときに既にRT3になっていた場合でも、次の遊技で遊技状態3へ移行させることができる。
ここで、遊技状態2で報知される押し順は、現在のRT状態や、決定された当選役によって定まる。例えば、現在のRT状態が非RTのときは、押し順の報知を行わない。ただし、入賞A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6が当選したときは、9枚役が入賞する押し順を報知してもよい。これにより、入賞−E1〜E6が当選役に定められたときに、その当選役を取りこぼして、特定図柄01〜03のいずれかがが表示される可能性が高くなる。これにより、特定図柄01〜03のいずれかが表示された場合は、RT状態が非RTからRT1へ移行する。
なお、非RTで入賞−E1〜E6が当選役に定められた場合に、特定図柄01〜03のいずれかが表示され得る押し順(図10の丸数字参照)を報知してもよい。例えば、入賞−E1が当選役に定められたときに、中ストップスイッチ37Cまたは右ストップスイッチ37Rが第1停止操作となる押し順(押し順3〜6のいずれか)を報知してもよい。
また、RT1のときに再遊技−B1〜B5が当選役に定められたときは、再遊技05が入賞する押し順が報知される。そして、再遊技05が入賞したときは、RT状態がRT1からRT2へ移行する。また、RT2のときに再遊技−C1〜C5が当選役に定められたときは、再遊技06が入賞する押し順が報知される。そして、再遊技06が入賞したときは、RT状態がRT2からRT3へ移行するため、遊技状態は2(AT準備)から3(AT)へ移行する。
このように、スロットマシン10は、前兆遊技回数を消化しても直ちにAT遊技を開始するのではなく、遊技状態2を設けて最も遊技者に有利となる(すなわち、再遊技役の当選確率が上昇する)RT3へ移行させてからAT遊技を開始している。また、遊技状態2はAT抽選に当選している状態であることから、AT抽選の非当選状態(遊技状態0)よりも遊技者に付与する利益を多くするため、入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のいずれかが当選役に定められたときに、最も多くメダルが払い出される9枚役が入賞する押し順を報知している。また、入賞−E1〜E6が当選したときは、特定図柄01〜03が表示されない押し順も報知する(現在のRT状態が非RTのときを除く)。
ただし、遊技状態2において、遊技者が報知された押し順とは異なる押し順でストップスイッチ37L,37C,37Rを操作した場合は、RT状態がRT3になっていない場合でも遊技状態3へ移行する。これは上述したように遊技状態2に滞在中は、9枚役が入賞する押し順が報知されるため、例えばRT状態がRT2のときに、再遊技06が入賞する押し順(この押し順は報知される)と異なる押し順でストップスイッチを操作すれば、意図的に遊技状態2に滞在し続けることが可能になってしまうからである。
すなわち、遊技状態2では9枚役が入賞する押し順が報知され続けるため、メダルが減りにくい状態であり、遊技状態2に留まることで多くのメダルを消費することなくBB01に当選する可能性が高まることになる。これに加えて、本実施形態では、遊技状態2のときにBB01に当選すると、遊技状態6から7へと移行して、AT抽選の当選確率が上昇するため、遊技状態2でのBB01の当選は遊技者により多くの利益が付与されることになる。したがって、遊技者によるストップスイッチの操作によって、遊技者に有利な状態になるのを避けるため、遊技者が報知された押し順とは異なる押し順で操作したときは、遊技状態2から3へ移行させるようにしている。
遊技状態3へ移行すると、AT遊技が開始される。AT遊技では、遊技状態2と同様に入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のいずれかが当選したときに、9枚役が入賞する押し順が報知される。また、RT状態がRT3からRT1へ転落しないようにするため、再遊技−C1〜C5およびD1〜D3のいずれかが当選したときは、再遊技03または04の図柄組合せが表示されない押し順を報知し、入賞−E1〜E6のいずれかが当選したときは、特定図柄01〜03が表示されることのない押し順(図10の「◎」または「○」参照)を報知する。ただし、現在のRT状態が非RTのときは、特定図柄01〜03が表示されることのない押し順については報知しなくてもよい。
AT遊技は50ゲーム行うと終了するが、AT遊技中(遊技状態3)は、所定の役(本実施形態においては、再遊技−G1〜G3および再遊技−H1〜H3)が当選すると、AT遊技のゲーム数を増加させるか否かを決定する上乗せ抽選が行われる。この上乗せ抽選では、増加させるゲーム数として、0ゲーム(すなわち上乗せ無し)、5ゲーム、20ゲーム、50ゲーム、100ゲームの5通りが定められており、これらのゲーム数のうちいずれかが、予め定められた確率に応じて選択される。
AT遊技が終了すると、遊技状態3から遊技状態0または1へ移行する。すなわち、ATストックの数が0だった場合は遊技状態0へ、ATストックの数が1以上だった場合は遊技状態1へ移行する。さらに、遊技状態1〜3のときに役抽選でBB01が当選すると、遊技状態6(上乗せ特化準備)へ移行し、遊技状態6のときにBB01が入賞すると、遊技状態7(上乗せ特化)へ移行する。遊技状態7においては、特定の役(本実施形態では再遊技−I)が当選すると現在のATのストック数に「1」が加算される。そして、BB遊技が終了すると、遊技状態7から遊技状態2へ移行する。
上述したように、本実施形態では、遊技状態に応じて押し順を報知する状態であるか否か定められている。これにより、主制御手段100は、現在の遊技状態を参照するだけで、指示番号の決定や、指示番号の表示を行うべきか否かが判断可能になるとともに、副制御手段200でも受信した遊技状態を参照するだけで、押し順の報知(押し順ナビ演出)を行うべきか否かを判断することができる。ただし、遊技状態の代わりに、例えば、指示番号(すなわち押し順)を報知するか否かを示す押し順フラグを別途設け、主制御手段100および副制御手段200において、押し順フラグのオン(押し順報知可能)/オフ(押し順報知不可)状態に応じて押し順を報知する状態であるか否かを判断してもよい。
このように押し順フラグの値に応じて指示番号を報知することで、同じ遊技状態であっても、指示番号を報知可能な状態と、報知できない状態とを設けることができる。例えば、指示番号を報知できない遊技状態0(通常時)においても、後述する押し順当てゲームを行うことができる。また、図13に示した遊技状態の遷移図では、遊技状態2と遊技状態3とを別の遊技状態としたが、別途、現在がAT遊技中であるか否かを示すATフラグを設けて、遊技状態2と3を1つの遊技状態に統合してもよい。この場合、統合した遊技状態において、ATフラグがオン(すなわちAT遊技中)のときは、ATであることを示し、ATフラグがオフ(すなわちAT遊技中ではない)のときは、AT準備であることを示す。
図13に示した遷移図において、遊技状態2では、遊技者が報知された押し順とは異なる押し順でストップスイッチを操作すると、遊技状態3へ移行するようにしていたが、遊技状態2においてBB01が当選し、遊技状態6へ移行した場合は、報知された押し順とは異なる押し順で操作されても、遊技状態3へ移行する構成にはなっていない。このような構成は以下のような場合に有効である。
例えば入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のように、押し順に応じて9枚役が入賞する場合と、1枚役が入賞する場合とがある役について、内部中になると押し順不問で9枚役を入賞させるというリール停止制御に切り替えるとする。また、遊技状態2から遊技状態6へ移行しても、演出上は変化させず、そのことを遊技者に悟られないようにしておく。このような構成にすることで、遊技状態2でBB01に当選しても、そのことを遊技者に対して報知しないことで、BB役の当選に対する遊技者の期待感を煽ることが可能となる。
このような前提の下では、たとえ内部中となって9枚役が押し順不問で入賞するとしても、遊技状態6へ移行したことを悟られないようにするため、遊技状態2と同様に押し順を報知する演出を行う必要がある(入賞−E1〜E6のいずれかが当選したときも、特定図柄01〜03が表示されることのない押し順(図10の「◎」または「○」参照)を報知する演出を行う。)。ただし、この場合、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチを操作しても結局は9枚役が入賞し、また、遊技状態6で入賞−E1〜E6のいずれかが当選したときに押し順を無視した結果、特定図柄01〜03が揃ったとしても、RT状態が転落することがないので、AT遊技の開始を先送りすることもできないからである。このように、遊技者が享受する利益は、報知された押し順に従った場合と変わらないため、遊技状態6において、報知された押し順に従わなかった場合に遊技状態3へ移行させるのは遊技者に酷であるとして、遊技状態3には移行させていない。
なお、図13に示した遊技状態の移行条件については、以下の変形例が可能である。
(1)遊技状態2において、報知された押し順と異なった押し順でストップスイッチを操作した場合であっても、所定の役が当選役に定められていた場合は、遊機状態3へ移行させなくてもよい。換言すると、特定の役に当選したときに報知された押し順と、異なる押し順でストップスイッチを操作した場合は、遊技状態2から遊技状態3へ移行させるようにしてもよい。具体的には、RT状態の移行に関係する再遊技役、および入賞−E1〜E6のいずれか(「特定の役」)が当選したときに報知された押し順と、異なる押し順でストップスイッチを操作した場合は、遊技状態2から遊技状態3へ移行させ、入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6(「所定の役」)のいずれかが当選したときに報知された押し順(9枚役が入賞する押し順)と、異なる押し順でストップスイッチを操作した場合は、遊技状態2を維持する。
9枚役が入賞する押し順と異なる押し順でストップスイッチを操作するということは、9枚役を取りこぼすことを意味し、遊技者が意図的にそのような押し順で操作するとは考えにくい(すなわち、単に押し順をミスしたと考えられる)。したがって、そのような場合には、AT遊技を開始してしまわないように配慮することができる。このような構成は、例えば、再遊技−B1〜B5、C1〜C5、D1〜D3のいずれかが当選したときは、画像表示装置70に青い数字や文字など(再遊技役の当選を意味する)を用いて押し順を表示するナビ演出、入賞−E1〜E6のいずれかが当選したときは、画像表示装置70に白い数字や文字など(RT状態が転落し得ることを意味する)を用いて押し順を表示するナビ演出、入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のいずれかが当選したときは、画像表示装置70に黄色い数字や文字など(9枚役の当選を意味する)を用いて押し順を表示するナビ演出を行うようなスロットマシンにおいては有効である。
ただし、入賞−E1〜E6が当選したときに、3枚役が入賞する押し順が報知され、遊技者が報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチを操作した場合は、遊技状態3へ移行させなくてもよい。これは、入賞−E1〜E6が当選したときに、RT状態を非RTへ転落させるには、3枚役を取りこぼす必要があるため(すなわち、3枚のメダルの払い出しを逸失させる必要があるため)、そのようにしてまで報知された押し順に反する押し順でストップスイッチを操作することはない(すなわち、遊技者は押し順を間違えた可能性が高い)だろうという考えに基づくものである。
(2)上述した特定の役に当選したときに、ストップスイッチが報知された押し順と異なる押し順で操作された場合であっても、RTが転落することが無かった場合は、遊技状態を2から3へ移行しないようにしてもよい。具体的には、停止表示された図柄組合せと、現在のRT状態とに基づいて、RT状態が転落するか否かを判断し、RT状態が転落(本実施形態においては、RT2からRT1、またはRT3からRT1へ移行)した場合に、遊技状態を3へ移行させる。
これは、仮に再遊技役が当選したときに、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチが操作された場合であっても、単に遊技者が押し順をミスした可能性がある、という考え方に基づいた制御である。すなわち、RT3への移行をより先送りにするという意思を持った遊技者であれば、いずれRT状態が転落する可能性が高いため、RT状態が転落したときに遊技状態2から遊技状態3へ移行させている。
このような構成の場合、押し順をミスしたことによる救済措置(すなわち、遊技状態3へ移行させないこと)の範囲がより広がるため、遊技者に親切な仕様になる。また、この構成においては、例えばRT1において再遊技−B1〜B5が当選したときに報知された押し順(再遊技05の図柄組合せが表示される押し順)を無視しても、再遊技02の図柄組合せが停止表示された場合は、RT状態は移行しないため、遊技状態3へ移行することはない。ただし、入賞−E1〜E6が当選したときに、3枚役が入賞する押し順が報知され、遊技者が報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチを操作した結果、3枚役を取りこぼした場合は、RT状態が非RTへ転落するが遊技状態3へ移行させなくてもよい。これは、3枚役を取りこぼした結果、たとえRT状態が非RTへ転落したとしても、3枚のメダルの払い出しを逸失しているため、そのようにしてまで報知された押し順に反する押し順でストップスイッチを操作することはない(すなわち、遊技者は押し順を間違えた可能性が高い)だろうという考えに基づくものである。
(3)非RTで入賞−E1〜E6が当選役に定められたときに、特定図柄01〜03のいずれかが表示され得る押し順(図10の丸数字参照)を報知する場合は、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチが操作されたとしても、メダルが払い出されなかった(すなわち3枚役を取りこぼした)場合は遊技状態3へ移行させなくてもよい。これは、報知された押し順に従わなかったとしても、それによってメダルの払い出しという利益を得た訳では無いし、また、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチが操作されたとしても、結果的には特定図柄01〜03が表示されているのでRT状態がRT1へ移行するためである。
(4)図13の遊技状態遷移図では、遊技状態2から3への移行条件を、RT状態がRT3へ移行したこと、より厳密には、遊技状態2において全リール停止時にRT状態がRT3になっている(すなわち、既にRT3になっている状態で遊技状態1から2へ移行したときは、次の遊技から遊技状態3になる)こととしたが、遊技状態2において、RT3へ移行する図柄組合せ(本実施形態においては再遊技06の図柄組合せ)を含む役(本実施形態においては再遊技−C1〜C5のいずれか)が当選したときに、遊技状態3へ移行するようにしてもよい。
(5)図12のRT状態遷移図では、RT2または3において、再遊技03または04の図柄組合せが表示された場合にRT1へ転落するようになっていたが、例えば9枚役と、取りこぼしの可能性のある1枚役とを同時当選させて、報知した押し順に従ってストップスイッチが操作されたときに9枚役を引込制御し、報知した押し順以外の押し順で操作されたときは目押しに成功した場合に1枚役が入賞する引込制御を行い、1枚役の目押しに失敗(すなわち、1枚役を取りこぼし)したときにRT1へ転落するようにしてもよい。また、前述した(2)の場合、遊技者が報知された押し順に従わずにストップスイッチを操作した結果、1枚役を取りこぼしたときに、遊技状態3へ移行するようにしてもよい。
(6)本実施形態では、遊技状態2において、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6のいずれかが当選したときは9枚役が入賞する押し順を報知していたが、RT3へ移行することとなる押し順のみを報知して、9枚役が入賞する押し順は報知しないようにしてもよい。
(報知遊技制御手段の説明)
報知遊技制御手段150は、ストップスイッチ37L,37C,37Rの押し順を報知する遊技状態になったときに、当選役に応じた押し順を決定し、報知する。本実施形態では、原則として遊技状態2および3のときが押し順を報知する遊技状態であり、遊技状態1,4〜7が押し順を報知しない遊技状態である。遊技状態3へ移行するとAT遊技を開始し、AT遊技の終了条件が成立するとAT遊技を終了させる。これにより、遊技状態制御手段144は、遊技状態を3から0または1へ移行させる。本実施形態では、AT遊技を開始してから50ゲーム行うと、AT遊技の終了条件が成立する。なお、AT遊技の終了条件は、これに限らず、たとえばAT遊技の開始後、押し順の報知を50回行ったときに成立するようにしてもよい。
なお、押し順を報知する遊技状態であっても押し順を報知しない場合があってもよい。すなわち、押し順を報知する遊技状態であっても、押し順を報知してしまうと演出が損なわれてしまう場合や、押し順を報知しない方が遊技者にとって有利になる場合などは、押し順を報知しなくてもよい。例えば、押し順を報知する遊技状態において、再遊技−G1〜G3またはH1〜H3のいずれかが当選したときにAT上乗せ抽選を行い、AT上乗せ抽選にハズレた場合は、押し順の報知を行わないようにしてもよい。
これとは逆に、押し順を報知しない遊技状態であっても押し順を報知する場合があってもよい。例えば、押し順を報知しない遊技状態において、再遊技−G1〜G3(またはH1〜H3)のいずれかが当選したときにATストック抽選を行い、ATストック抽選に当選した場合は、再遊技07(または再遊技09)が表示される押し順を報知してもよい。
図15に、当選役と、報知遊技制御手段150が決定する押し順との関係を示す。報知遊技制御手段150によって報知される押し順は、指示番号という数値によって報知される。すなわち、第1停止操作から第3停止操作までのストップスイッチを示す6通りの押し順に対応して指示番号1〜6が定められており、また、報知遊技制御手段150によって押し順を報知しない場合には、特定の押し順を表さない指示番号0が定められている。
具体的には、指示番号1は左→中→右の押し順(押し順1)に対応し、指示番号2は左→右→中の押し順(押し順2)に対応し、指示番号3は中→左→右の押し順(押し順3)に対応し、指示番号4は中→右→左の押し順(押し順4)に対応し、指示番号5は右→左→中の押し順(押し順5)に対応し、指示番号6は右→中→左の押し順(押し順6)に対応している。
上述した指示番号は、図1に示した獲得枚数表示器28に表示される。ここで、獲得枚数表示器28に指示番号を表示するときは、図15の表における「7セグ」欄に示すように、獲得枚数表示器28の十の位(以下、「上位桁」ともいう)の7セグメント表示器に「=」を表示し、一の位(以下、「下位桁」ともいう)の7セグメント表示器に指示番号を表示する。本実施形態では、獲得枚数表示器28を、メダルの払出枚数の表示と、指示番号の表示とに兼用しているため、指示番号を表示する際には、メダルの払出枚数を表示するときには表示されない「=」を表示することで、遊技者が表示されている情報の種類を判断できるようにしている。なお、指示番号0については、獲得枚数表示器28の7セグメント表示器をすべて消灯させる。
これに対して、後述する副制御手段200では、主制御手段100から送信される現在の遊技状態と、当選役に基づく情報(演出グループ番号)等に基づいて押し順の報知を行うことが可能となる。本実施形態では、副制御手段200による押し順の報知(押し順ナビ演出)は画像表示装置70を用いて行う。これ故、演出グループ番号は「演出関連情報」ともいう。押し順ナビ演出の一例としては、画像表示装置70の画面内において、左ストップスイッチ37L、中ストップスイッチ37C、右ストップスイッチ37Rに対応する表示位置を定めておき、それぞれの表示位置において、対応するストップスイッチを何番目に操作すべきかを示す数字を表示する。例えば、指示番号1に対応する押し順を表示する場合は、画像表示装置70に「1・2・3」と表示する。この表示は、左ストップスイッチ37Lを最初に、中ストップスイッチ37Cを2番目に、右ストップスイッチ37Rを最後に表示することを意味する。
次に、上述した指示番号が報知される当選役について説明する。図15に示すように、報知遊技制御手段150は、再遊技−B1,C1または入賞−A1,B1,C1,E1のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号1を報知することがある。同様に、再遊技−B2,C2または入賞−A2,B2,C2,E2のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号2を、再遊技−B3,C3または入賞−A3,B3,C3,E3のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号3を、再遊技−B4,C4または入賞−A4,B4,C4,E4のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号4を、入賞−A5,B5,C5,E5のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号5を、入賞−A6,B6,C6,E6のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号6を、報知することがある。
また、報知遊技制御手段150は、再遊技−D1が当選役に定められた場合は指示番号1または2のいずれかを報知可能とし、再遊技−D2が当選役に定められた場合は指示番号3または4のいずれかを報知可能とし、再遊技−B5,C5,D3が当選役に定められた場合は指示番号5または6のいずれかを報知可能とする。ここで、どの指示番号を報知するかは、予め決めておいた指示番号を報知してもよいし、抽選によって決定(例えば、50%の確率でどちらかに決定)した指示番号を報知してもよい。
遊技者が報知された指示番号に対応する押し順でストップスイッチを操作した場合、再遊技−B1〜B5が当選したときは、再遊技05の図柄組合せが表示され、再遊技−C1〜C5が当選したときは、再遊技06の図柄組合せが表示される。また、再遊技−D1〜D5が当選したときは、再遊技03または04の図柄組合せの表示が阻止される。したがって、図12に示したRT状態の遷移図においては、非内部中におけるRT状態は昇格または維持され、転落することはない。また、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6が当選したときは9枚役が入賞し、入賞−E1〜E6が当選したときは特定図柄01〜03の表示が阻止される。
なお、上述した実施形態では、押し順によって遊技者に付与される利益に変化が生じない当選役(再遊技−A,G1〜G3,H1〜H3,I)が決定されたときは、副制御手段200において、報知する押し順を決定してもよい。なお、上述した「利益」には、例えば、AT抽選を行うか否か、移行先のRT状態(RT状態が移行しない場合も含む)、メダルの払出枚数などがある。ただし、押し順によって遊技者に付与される利益に変化が生じない当選役についても、主制御手段100が押し順を決定してもよく、その場合、決定した押し順を獲得枚数表示器28に表示してもよい。
このように、押し順によって遊技者に付与される利益に変化が生じない当選役が決定された場合にも、主制御手段100が決定した押し順を獲得枚数表示器28に表示することにより、獲得枚数表示器28の表示だけでは払出しのある押し順ベルが当選しているのか、リプレイが当選しているのかの識別を困難(不可能)とすることができる。例えば、押し順ベル(9枚役)が当選した場合の方が、押し順リプレイが当選した場合よりも遊技者にとって得られる利益(払出し枚数)が大きい。そのため、遊技者は獲得枚数表示器28を確認したとしても、押し順ベル(9枚役)が当選していることを期待してストップスイッチの操作を行うことができるようになる。
この効果をより発揮するため、演出制御手段210が制御する画像表示装置70で、例えば、押し順を報知する演出として、押し順を示す画像(1・2・3等)とともに、当選役の種類をキャラクタの色によって報知する(例えば押し順ベル(入賞−A1〜A6等)が当選したときは黄色、再遊技役が当選したときは青色など)演出を行う場合は、次の様な報知を行うとよい。すなわち、押し順によって遊技者に付与される利益に変化が生じる役が当選したとき(の全てまたは一部)と、押し順によって遊技者に付与される利益に変化が生じない役(例えば、再遊技−G1〜G3,H1〜H3)が当選したとき(の全てまたは一部)とで、遊技者に押し順を報知するとともに、上述したキャラクタの色をどちらの役が当選したのかを遊技者が識別できない色(例えば白色)にする。これにより、どちらの役が当選しているかをより不明にすることができる。
また、上述した場合において再遊技−G1〜G3,H1〜H3が当選したときに、AT抽選に当選しなかった場合はキャラクタの色を白色にするが、AT抽選に当選した場合は、キャラクタの色を青色にしてもよいし、AT抽選に当選したことを示す特別な色または柄でキャラクタを表示してもよい。
なお、押し順によって遊技者に付与される利益に変化が生じる役が当選したときに、遊技者に押し順を報知するとともにどちらの役に当選しているかは遊技者が識別できないな色を用いた演出が選択される確率をαとし、押し順によって遊技者に付与される利益に変化が生じない役が当選したときに、遊技者に押し順を報知するとともにどちらの役に当選しているかは遊技者が識別できない色を用いた演出が選択される確率をβとしたとき、α(例えば50%)≦β(例えば100%)とすることにより、遊技者に不快感を与えにくいバランスの良いナビ演出ができる。
さらに、押し順ベルおよび押し順リプレイが当選した場合は、すべての場合においてキャラクタの色を白色で表示するようにしてもよい。例えば、押し順リプレイが当選したときにキャラクタの色を青色で表示する場合、RT状態がRT3になると再遊技役の当選確率が上昇するため、青色のキャラクタが頻出する。したがって、遊技者は再遊技役に当選したことを頻繁に認識することになり、遊技者が演出内容や遊技に煩わしさや退屈を感じてしまう虞がある。これに対して、押し順ベルおよび押し順リプレイが当選した場合、キャラクタを白色にすることで、どちらの役が当選したのかが不明となるため、演出内容や遊技に対する関心を維持できる可能性が高くなる。
また、図15に示した例では、獲得枚数表示器28の上位桁に表示内容が指示番号であることを示す「=」を表示していたが、これに限らず他の表示態様(例えば「−」)であってもよい。また、獲得枚数表示器28の上位桁に指示番号を表示するようにし、下位桁には無表示であることを示してもよい。ここで、無表示の態様としては、7セグメント表示器の全セグメントを消灯させたり、または「0」を表示させたりすることなどが考えられる。
また、獲得枚数表示器28の上位桁に、指示番号を表示していることを示す情報以外の情報を表示してもよい。例えば、図16(a)に示すように、獲得枚数表示器28の下位桁に指示番号(0〜9)を表示し、上位桁に、当選役が再遊技役か入賞役かの種別を表示するようにしてもよい。例えば、2桁目の7セグメント表示器において、再遊技役が当選したときはセグメントCを点灯し、入賞役が当選したときは消灯するようにしてもよい。図16(a)の例では、網掛け部分が点灯している状態を示しており、再遊技役が当選し、かつ、指示番号が2であることを表示している。
次に、図16(b)は、指示番号を表示する専用の表示器として、4つのLEDランプLED1〜LED4を、例えばフロントパネル20に別途設けた場合における指示番号の表示態様(点灯パターン)を示している。この図では、網掛け部分がLEDの点灯状態を示している。ここで、消灯状態を「0」、点灯状態を「1」に置き換えてみると、LED1〜LED4の点灯パターンは、指示番号を2進法の数値で表したものとなる。なお、指示番号が0〜7までしかない場合は、ベット数表示ランプ26a,26b,26cを用いて、図16(b)と同様に、指示番号を2進法の数値で表してもよい。
図16(c)は、1つの7セグメント表示器を用いて7ビットの数値(0〜127)を表示する場合を例示している。この図に示すように、セグメントa〜gを指示番号の表示データのBit0〜6に対応させ、各セグメントを点灯または消灯させることで、二進法で表した7桁の数字(すなわち0〜127の数値範囲内)で指示番号を表示する。この場合、たとえば指示番号5を表示する場合は、セグメントaおよびcを点灯させる。また、図8〜図10に示したように、当選番号が解れば有利な遊技結果が得られる押し順が判明するため、指示番号の代わりに当選番号を表示するようにしてもよい。例えば、図16(c)の場合、当選番号28(16進法で1C)を表示するときは、セグメントc,d,eを点灯させる。
また、本実施形態では、メダルの投入(ベットスイッチ34,35の操作による場合も含む)に応じて獲得枚数表示器28の表示を消灯(すなわち、すべてのセグメントが消灯した状態)し、スタートスイッチ36の操作に応じて指示番号が決定されると、その指示番号を表示し、全リールが停止して入賞役が入賞した場合は、指示番号の表示を一旦消灯してから、払出枚数を表示する。
さらに、獲得枚数表示器28を用いて指示番号と払出枚数とを表示する場合、メダルの投入(ベットスイッチ34,35の操作による場合も含む)に応じて“00”を表示し、スタートスイッチ36の操作に応じて指示番号が決定されると、その指示番号を表示し、全リールが停止して入賞役が入賞した場合は、表示を一旦“00”に戻してから、払出枚数を表示するようにしてもよい。この場合、再びメダルが投入されたときに獲得枚数表示器28の表示を“00”することが好ましい。これに対して、入賞役が入賞しなかった場合は、全リールが停止した時点で獲得枚数表示器28の表示を“00”に戻して、次の遊技で指示番号が決定されるまではその状態を維持するようにしてもよい。
なお、上述した2つの例では、払出枚数を表示する前に、指示番号の表示から一旦消灯、または“00”を表示していたが、指示番号の表示から直接払出枚数の表示に変更してもよい。さらにまた、メダルの投入時等において獲得枚数表示器28に“00”を表示していたが、“00”に代えて「無灯」としても良い。
(入賞判定手段の説明)
図7に戻り、入賞判定手段160は、リール40L,40C,40Rがすべて停止すると、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが、図3〜図6に示した図柄組合せのいずれかに対応するか否かを判定する。これにより、BB役が入賞したと判定された場合は、次の遊技からBB遊技が開始され、再遊技役が入賞したと判定された場合は、次の遊技で再遊技が行われ、入賞役が入賞した場合は、入賞した入賞役に対応する枚数のメダルが払い出される。なお、メダルの払い出しは、クレジット枚数の上限値(例えば50枚)に達するまで、現在のクレジット枚数に、入賞した入賞役に対応するメダル枚数を加算することによって行い、クレジット枚数の上限値(例えば50枚)に達した後は、図1に示したメダル払出口60からメダルを排出するようにしてもよい。
(異常検出手段の説明)
異常検出手段170は、遊技中にスロットマシン10で発生し得る異常な状態や遊技の進行の障害となる事態を検出し、検出した異常または障害(以下、まとめて「エラー」ともいう。)に対応するエラーコードを、獲得枚数表示器28に表示するとともに、後述する副制御手段200へ送信する。これにより、副制御手段200は、受信したエラーコードに対応するエラーメッセージを画像表示装置70に表示するとともに、スピーカ64L,64Rからエラー音を発生する。
異常検出手段170によって検出されるエラーの種類には、大別すると復帰不可能エラーと復帰可能エラーとがあり、復帰不可能エラーには、電断復帰エラー、設定値エラーおよび乱数エラー等があり、復帰可能エラーには、メダル投入エラー、メダル滞留エラー、エンプティエラー、ドア開放エラー、払い出しエラー、メダル詰まりエラおよびメダル満杯エラー等がある。
電断復帰エラー(エラーコード:E1)は、スロットマシン10の電源をONしたときに、RWMの内容が正常でない(例えば、電源遮断時のRWMの内容と、電源投入時のRWMの内容とが一致しない(パリティチェックエラー))ときに検出されるエラーである。設定値エラー(エラーコード:E2)は、RWMに記憶されている設定値が所定範囲外(1〜6以外)の値になっていたときに検出されるエラーである。乱数エラー(エラーコード:E3)は、主制御手段100内の乱数生成手段に供給される乱数生成用クロック(RCK)の周波数の値が、CPUに供給されるシステムクロック(SCLK)の周波数の半分未満の値になると検出されるエラーである。メダル投入エラー(エラーコード:C0)は、前述したメダルセンサからのメダル検出信号に基づいて、メダル投入口32から投入されたメダルが異常通過したと判断されたときに検出されるエラーである。メダル滞留エラー(エラーコード:C1)は、投入されたメダルが前述したメダルセンサによって所定時間を超えて検出され続けたときに検出されるエラーである。
エンプティエラー(エラーコード:CA)は、メダル払出装置のバケットに貯留されているメダルが無くなったときに検出されるエラーである。ドア開放エラー(エラーコード:Cb)は、スロットマシンの前面扉が開放されているときに検出されるエラーである。払い出しエラー(エラーコード:H0)は、図7に示した払出センサ47から異常な検知信号が出力されたときに検出されるエラーである。メダル詰まりエラー(エラーコード:HP)は、払出センサ47から所定時間を超えて検出信号が出力されたときに検出されるエラーである。メダル満杯エラー(エラーコード:FE)は、スロットマシン10内に設けられたメダル補助収納庫(メダル払出装置のバケットから溢れたメダルを収容する箱)に所定量のメダルが収容されると検出されるエラーである。
前述したように、エラーが検出されると、検出されたエラーに対応するエラーコードが獲得枚数表示器28に表示される。また、復帰可能エラーが検出された場合は、そのエラーに対応するエラーコードが、後述する制御コマンド送信手段180によって、副制御手段200へ送信される。さらに、リール回転中に復帰可能エラーが検出された場合は、ストップスイッチ27L,27C,27Rの操作に応じて全てのリールが停止したときに、スロットマシン10が遊技不可状態にされる。これに対して、リール回転中に乱数エラー(復帰不可能エラー)が検出された場合は、検出後に最初に実行されるタイマ割込処理(後述する)によってスロットマシン10が遊技不可状態にされる。
(制御コマンド送信手段の説明)
制御コマンド送信手段(情報送信手段)180は、主制御手段100の各部で決定された遊技に関する各種情報を副制御手段200へ送信する。主制御手段100と副制御手段200との間でやり取りされる情報は、主制御手段100から副制御手段200への一方向に限られており、副制御手段200から主制御手段100に対して何らかの情報が直接送信されることはない。主制御手段100から副制御手段200へ送信される情報は、シリアル通信によって制御コマンドによって送信される。制御コマンドは、送信する情報の種別を示す第1制御コマンド(1バイト)と、送信する情報の内容を示す第2制御コマンド(1バイト)とで構成されている。なお、シリアル通信に限らず、パラレル通信(例えば16本のハーネス)によって制御コマンドを送信しても良い。
ここで、図17および図18に、主制御手段100から副制御手段200へ送信される制御コマンドのうち主要なものを示す。これらの図に示すように、第1および第2制御コマンドは16進法の数(16進数)で表されており、その他に、各コマンドの名称、コマンドが送信されるタイミング、コマンドを受信したときに副制御手段200で行われる処理の概要を示している。また、備考欄には主に第2制御コマンドとして送信される情報の内容を示している。なお、第2制御コマンドの値として「##」と表記しているものは、備考欄の記載内容に応じて定まる数値が代入される。ただし、備考欄の記載内容に応じて定まる数値が一桁だった場合は、その上位の桁には「0」が代入される。また、各制御コマンドを表す16進法の4桁の数値には、末尾に付与する「H」の文字を省略する。
まず、図17において、「設定変更装置作動開始」コマンド(8038)は、スロットマシン10の前面扉とスロットマシン10の内部に設けられた設定ドアとが開放された状態で、設定キーがオンにされたまま、スロットマシン10の電源がオンされたときに送信される。副制御手段200はこの制御コマンドを受信すると、副制御手段200の初期化処理を開始し、その後、設定の変更操作が行われていること等を、図1に示した画像表示装置70や音声によって報知する。なお、設定ドアを設けていない場合においては、前面扉が開放している状態で設定キーがオンとなったことに基づいて、「設定変更装置作動開始」コマンドの送信や、主制御手段100のRWMの初期化を実行するように構成されていても良い。
ここで、「設定変更装置作動開始」コマンド(8038)の送信処理について詳細に説明する。遊技進行メイン処理で、設定変更の条件を満たした場合には、主制御手段100のRWMの記憶領域のうち所定範囲を初期化した後に割込信号を発生させて、タイマ割込処理の実行を可能とし、「設定変更装置作動開始」コマンドを送信するための送信処理(コマンドをRWMのリングバッファ(後述する)に記憶する処理。)を行う。その後、遊技進行メイン処理(図21)は待機処理を実行する。本実施形態では、待機処理の時間として割込み回数「224」がRWM、またはレジスタ等の記憶手段に記憶される。そして割込処理が実行される毎に割込み回数を更新し、割込み回数が「224」となるまで待機処理が実行される。
この待機処理は、主制御手段100のRWMの初期化は、例えばアドレス「F000(H)」〜「F1FF(H)」の512バイトが初期化されるのに対し、副制御手段200のRWMのクリア範囲は、例えばアドレス「000000(H)」〜「800000(H)」の約12〜13ギガバイトであることに起因する。具体的には、副制御手段200が未だ初期化処理中のときに主制御手段100側では初期化を既に終了した後にさらに処理が進んで設定変更が完了し、遊技が進行してしまうなどして、主制御手段100の制御処理の進行と副制御手段200の制御処理の進行とが同期しなくなることを防止するためである。すなわち、主制御手段100において上述した待機処理が終了するまでの間に、副制御手段200に「設定変更装置作動開始」コマンドを送信し、当該コマンドを受信したことに基づいて初期化を完了することができる。
「設定変更装置作動終了」コマンド(8001〜8006)は、遊技場の係員などによってセットされた設定値の値(1〜6のいずれか)を副制御手段200へ送信する制御コマンドであり、第2制御コマンドの数値が、セットされた設定値の値を示している。この制御コマンドは、上述した係員などによってリセット/設定スイッチ93(図7参照)の操作により設定値が選択され、スタートスイッチ36の操作(設定値を確定する操作)が行なわれた後に設定変更キースイッチ92がオンからオフ(設定キー信号の立下りともいう)になったときに送信される。このコマンドを受信した副制御手段200は、遊技の待機状態になっていることを報知する。
なお、設定値を変更した際(具体的には、上述した「主制御手段100のRWMの初期化」)には、RT状態は現状を維持する(RT状態を管理しているRWMのアドレスはクリア対象としない)ようにしてもよい。これは、設定値の変更は、遊技場の営業時間外に行われることが多く、本実施形態のように非RTからRT1への移行条件が容易ではない(すなわち、入賞−E1〜E6の当選確率は高確率でもなく、当選しても特定図柄01〜03が表示されない場合がある)場合、仮に設定変更時にRT状態を非RTに初期化してしまうと、営業時間内において遊技者に有利とはいえない非RTで相当数のゲーム数を経ないとRT1へ移行できない可能性があるためである。
また、設定値を変更した際にRT状態を初期化しないという構成を採用した場合、ボーナス役の当選情報もクリア対象としないようにすることが有効である。例えば、RT4(内部中)のときにRWMクリアによって非RT(RT0)にはするが、ボーナス役の当選情報を保持したままであると、遊技機として予期していない不整合な状態となってしまう。そのため、RT情報を初期化する場合は、ボーナス役の当選情報もクリア対象とすることが望ましい。
ここで、「ボーナス役の当選情報」としては、例えば役物の当選番号や役物の条件装置番号などがある。また、「役物の条件装置番号」とは、条件装置「BB01」(図3(a)参照。)に対応する番号をいい、条件装置は図柄組合せにも対応していることから、例えば、条件装置「BB01」の図柄組合せを揃えるときのリール停止制御において、リールの停止位置を示すデータを作成する際に役物の条件装置番号が参照される。
さらにまた、RT5(BB中)においてRWMの初期化処理を行う場合、RT情報を初期化せずに、BB中の遊技であることを示す情報を格納しているRWMのアドレスを初期化してしまうと、RT5であるにも関わらずBB遊技中ではないことになってしまい、遊技機として予期していない不整合な状態となってしまう。それを避けるために、RT5というRT状態を無くし、BBに対応する図柄組合せが停止表示されたことに基づいて、BB遊技中は非RTとして遊技を行うことも可能である。
BB遊技中のRT状態を非RTとする場合、非内部中の非RTとBB遊技中の非RTとで抽選テーブルを異ならせるために、BB中の遊技であることを示す情報(複数のボーナスを備えた遊技機である場合には、どのボーナス中の遊技かを示す情報)を判断肢として抽選テーブルを切り替えるように構成するようにすることができる。
制御コマンド送信手段180は、図7に示した異常検出手段170によって何らかの異常が検出されると、第1制御コマンドの値が81Hであり、第2制御コマンドの値が検出された異常の種類に応じた各種エラー表示開始コマンドを送信する。すなわち、電断復帰エラーが検出された場合は「電断復帰エラー表示開始」コマンド(8101)を、設定値エラーが検出された場合は「設定値エラー表示開始」コマンド(8102)を、乱数エラーが検出された場合は「乱数エラー表示開始」コマンド(8103)を、メダル投入エラーが検出された場合は「メダル投入エラー表示開始」コマンド(8104)を、それぞれ送信する。
また、メダル滞留エラーが検出された場合は「メダル滞留エラー表示開始」コマンド(8105)を、エンプティエラーが検出された場合は「エンプティエラー表示開始」コマンド(8106)を、ドア開放エラーが検出された場合は「ドア開放エラー表示開始」コマンド(8107)を、払い出しエラーが検出された場合は「払い出しエラー表示開始」コマンド(8108)を、それぞれ送信する。
さらに、メダル詰まりエラーが検出された場合は「メダル詰まりエラー表示開始」コマンド(8109)を、メダル満杯エラーが検出された場合は「メダル満杯エラー表示開始」コマンド(810A)を、それぞれ送信する。なお、上述した各種エラーのうち、異常検出手段170によって復帰可能エラーが検出され場合において、エラー要因が解消された状況下で、リセット/設定スイッチ93が操作された時は、「エラー復帰」コマンド(8100)を、副制御手段200へ送信する。
「設定値指定」コマンド(8201〜8206)、「作動状態」コマンド(8301/8302/8304/8306)、「RT状態」コマンド(8400〜8405)、「遊技状態」コマンド(8500〜8507)および「前兆遊技数/残りAT遊技数」コマンド(86##)は、遊技が行われるごとに送信される制御コマンドである。「設定値指定」コマンドの第2制御コマンドはセットされている「設定値」の値であり、「作動状態」コマンドの第2制御コマンドは、これから行われる遊技が再遊技、RB遊技またはBB遊技であることを示す情報である。ここで、第2制御コマンドのBIT0(最下位ビット)は再遊技に対応し、BIT3はBB遊技に対応し、BIT4はRB遊技に対応している。したがって、次の遊技が再遊技であるときはBIT0が「1」となり、BB遊技であるときはBIT3およびBIT4が「1」となる。「RT状態」コマンド(8400〜8405)の第2制御コマンドは、現在のRT状態が、非RTまたはRT1〜5のいずれであるかを示す情報である。「遊技状態」コマンド(8500〜8507)の第2制御コマンドは、現在の遊技状態が、遊技状態0〜7のいずれであるかを示す情報である。
「前兆遊技数/残りAT遊技数」コマンド(86##)の第2制御コマンドは、遊技状態が0から1へ移行する際に、抽選によって決定された前兆遊技の回数を16進数で示した情報である。また、このコマンドの第2制御コマンドは、遊技状態3へ移行すると、残りAT遊技数(AT遊技が終了するまでに実行できる残りの遊技回数)の値となる。なお、遊技状態1および3以外の遊技状態では、第2制御コマンドの値は00Hとなる。これにより、副制御手段200は、AT抽選に当選したか否かについて遊技者の期待感を高める演出や、遊技状態が1(前兆遊技)から2(AT準備)へ移行するタイミングに合わせた演出を行うことができる。また、AT遊技が開始されると、AT遊技が終了するまでに実行できる残りの遊技回数を画像表示装置70に表示することができる。
「清算開始」コマンド(8F02)は清算スイッチ33が操作されると送信され、「清算終了」コマンド(8F03)はクレジットされていたメダルを全て払い出し終わると送信される。これにより、副制御手段200は、受信した制御コマンドに応じてメダルの払出開始音または払出終了音を発生する。「貯留投入枚数(1枚)」〜「貯留投入枚数(3枚)」コマンド(9001〜9003)および「メダル投入(1枚)」コマンド(9071)は、メダルがベットされたときに、その枚数に応じて送信される制御コマンドである。ここで、「貯留投入枚数(1枚)」〜「貯留投入枚数(3枚)」コマンドはベットスイッチ34または35が操作されたことを契機に、「メダル投入(1枚)」コマンドは、メダル投入口32にメダルが投入されたことを契機として送信される。これにより、副制御手段200は受信した制御コマンドによって示される枚数分のメダル投入音を発生する。
次に図18において、「リール回転開始受付」コマンド(9300〜9303)、「ATストック数」コマンド(94##)、「AT抽選番号」コマンド(95##)、「演出グループ番号」コマンド(96##)および「役物当選番号」コマンド(9700/9701)は、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたことを契機に送信される。
「リール回転開始受付」コマンドは、第2制御コマンドによって遊技に投入されたメダル枚数(遊技者によって設定された賭数)を副制御手段200へ送信する。副制御手段200は、例えば後述するAT遊技中に遊技者が獲得したメダルの合計枚数を表示している場合は、当該合計枚数から遊技に投入されたメダルの枚数を減算するなどの処理を行う。「ATストック数」コマンドは、第2制御コマンドによって、蓄積されているATストックの数を副制御手段200へ送信する。「AT抽選番号」コマンドは、第2制御コマンドによって、遊技状態3のときに行われた上乗せ抽選の結果を副制御手段200へ送信する。
ここで、第2制御コマンドの値は、上乗せゲーム数が0ゲームに決定された場合は「0」、5ゲームに決定された場合は「1」、20ゲームに決定された場合は「2」、50ゲームに決定された場合は「3」、100ゲームに決定された場合は「4」となる。なお、上乗せ抽選が行われなかった場合は、第2制御コマンドの値は「0」となる。したがって、上乗せ抽選が行われない遊技状態では、第2制御コマンドの値が毎ゲーム「0」となる。
「演出グループ番号」コマンドは、図7に示した当選役決定手段110によって当選役に再遊技役または入賞役のいずれかが決定されると、決定された当選役(入賞・再遊技当選番号)に対応する演出グループ番号が16進法の値で第2制御コマンドとして送信される。なお、入賞・再遊技当選番号を演出グループ番号に変換する処理をマスク処理ともいう。マスク処理によって変換された演出グループ番号は、RWMの所定の記憶領域(第2の記憶領域ともいう。)に記憶されるが、演出グループ番号を記憶する領域は、入賞・再遊技当選番号と同じ記憶領域に記憶(上書き)してもよいし、入賞・再遊技当選番号とは別の記憶領域を定めておき、その記憶領域に記憶するようにしてもよい。なお、入賞・再遊技当選番号はRWMの所定の記憶領域に記憶するが、演出グループ番号を記憶する記憶領域は設けなくても良い。
図19に、入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応を示す。この図において、「演出グループ番号」欄のうち、「非報知時」は押し順を報知しない非報知遊技状態(遊技状態1,4〜7)における演出グループ番号を示し、「報知時」は押し順を報知する報知遊技状態(遊技状態2,3)における演出グループ番号を示している。また、「非報知時」および「非報知時」の各欄における「値」は、それぞれの遊技状態において、各当選番号に対する演出グループ番号の値を示している。
さらに、「非報知時」および「非報知時」の各欄における「アドレス」は、それぞれの遊技状態において、入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応をテーブル化して主制御手段100のROMに記憶させる際に、演出グループ番号の各値が記憶されるアドレスの一例を示している。これらのアドレスについては、後に図25のフローチャートを参照して説明するマスク処理において言及する。なお、図19に示すような入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応をテーブル化したデータを、「テーブルデータ」ともいう。
演出グループ番号の値は、押し順を報知しない遊技状態(遊技状態1,4〜7)と、報知する遊技状態(遊技状態2または3)とによって異なっている。図19において、押し順を報知する遊技状態のときの演出グループ番号は、入賞・再遊技当選番号と同じ値になっている。したがってマスク処理は、役抽選によって決定された入賞・再遊技当選番号を、そのまま演出グループ番号として用いてもよいし、各入賞・再遊技当選番号(「0」〜「52」)に対して、同じ値の演出グループ番号が対応付けられたテーブルを参照し、そのテーブルから、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を取得してもよい。
これに対して、押し順を報知しない遊技状態における演出グループ番号は、報知する遊技状態のときの演出グループ番号とは異なる値になっており、かつ、いくつかの入賞・再遊技当選番号に対しては、それぞれ同じ値の演出グループ番号が対応付けられている。例えば、再遊技−B1〜B5に対しては、いずれも同じ演出グループ番号55が対応付けられている。また、再遊技−C1〜C5に対しては演出グループ番号56、再遊技−D1〜D3に対しては演出グループ番号57、再遊技−G1〜G3に対しては演出グループ番号60、再遊技−H1〜H3に対しては演出グループ番号61が対応付けられている。入賞役についても、入賞−A1〜A6に対して演出グループ番号63、入賞−B1〜B6に対して演出グループ番号64、入賞−C1〜C6に対して演出グループ番号65、入賞−E1〜E6に対して演出グループ番号67が、それぞれ対応付けられている。
これらの役は、押し順によってRT状態の移行が生じたり、メダルの払出枚数に変化が生じたりしている(図8〜図10、図12参照)。このため、万一、不正行為によって「演出グループ番号」コマンドが取得された場合でも、その第2制御コマンドの内容から有利な遊技結果が得られる(例えば、再遊技役の当選確率が高いRT状態へ移行する、より多くのメダルが払い出される、AT抽選が行われるなど)押し順を判別できないように、複数の当選役に対して共通の演出グループ番号が対応付けられている。その一方で、例えば入賞−A1〜A6の演出グループ番号(「63」)と、入賞−B1〜B6の演出グループ番号(「64」)とを異ならせることで、副制御手段200において、各演出グループの入賞役が当選したときに実行する演出内容を異ならせることが可能となる。
また、再遊技−A,E,F,Iおよひ入賞−F,G,H,Iは、押し順によってAT抽選の実行、RT状態の移行、メダル払出枚数などが変化しないため、それらの入賞・再遊技当選番号については、一対一で対応する演出グループ番号が付与されている。
これに対して、押し順を報知する遊技状態においては有利な遊技結果が得られる押し順を秘匿する必要が無いため、各入賞・再遊技当選番号に対して一対一で演出グループ番号が対応付けられている。
なお、図19に示す演出グループ番号について、押し順を報知する遊技状態における演出グループ番号は、入賞・再遊技当選番号と一対一で対応していればよく、必ずしも入賞・再遊技当選番号と同じ値にしなくてもよい。また、演出グループ番号は、必ずしも連番にしなくてもよい。また、図19に示す演出グループ番号では、押し順を報知する遊技状態と、押し順を報知しない遊技状態とで、重複する値が存在しないため、副制御手段200において、受信した演出グループ番号の値から、押し順を報知する遊技状態か否かを判断することができる。ただし、例えば、「遊技状態」コマンド(85##H)などに基づいて、押し順を報知する遊技状態と、押し順を報知しない遊技状態と、を判別することができる場合は、互いの遊技状態の間で、共通する値の演出グループ番号が存在していてもよい。
「役物当選番号」コマンドは、当選役決定手段110によって当選役にBB役が決定されると、BB役が当選したことを示すために、第2制御コマンドの値が「0」から「1」となる。また、第2制御コマンドの値が「1」になると、その値はBB役が入賞するまで維持され、毎遊技、副制御手段200に送信される。そしてBB役が入賞して、BB遊技が開始されると第2制御コマンドの値は「1」から「0」になる。なお、第2制御コマンドの値を「1」から「0」に更新するタイミングは、BB遊技が終了したときであってもよい。また、本実施形態ではボーナスがBB01のみであったが、複数種類のボーナス役が存在する場合は、各ボーナス役に対して予め番号を付与しておき、いずれかのボーナス役が当選したときに、そのボーナス役に対応する番号を第2制御コマンドの値にするとよい。例えば、BB01、BB02、RB、SBというボーナス役があった場合、各ボーナス役の当選番号を、BB01=1,BB02=2,RB=3,SB=4と定めておく。そして、例えば役抽選でSB役が当選した場合は、「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値を「4」にする。
なお、RT状態が非RT、RT1〜3のいずれかのときにいずれの当選役も決定されなかった(すなわちハズレ)場合は、「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値が共に「0」となる。また、BB役が当選すると、RT状態はRT4となり、「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値は「1」となる。そして、BB役が入賞するまでは、「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値は「1」になったまま、「演出グループ番号」コマンドの第2制御コマンドの値が、各遊技で決定された当選役に対応する値になる。これにより、副制御手段200は、少なくとも「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドに基づいて、決定された当選役に応じた演出を行うことができる。
また、「役物当選番号」コマンドは、スタートスイッチ36が操作されたことを副制御手段200へ伝達するという役割も兼ねている。すなわち、副制御手段200では「役物当選番号」コマンドを受信したことに基づいて、スタートスイッチが操作されたときの処理(例えば、受信した指示番号に応じた押し順の報知を開始する処理)を行う。
また、「ATストック数」コマンドおよび「AT抽選番号」コマンドの送信順序は適宜定めればよいが、これらのコマンドは「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドよりも先に副制御手段200へ送信されることが望ましい。これは、副制御手段200では「役物当選番号」コマンドを受信したことに基づいて、スタートスイッチが操作されたときの処理を行うためである(後述する)。
「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドは、リールが定速回転に到達する前までに副制御手段200へ送信されることが望ましい。これは、ストップスイッチの操作は、リールが定速回転に到達したことに基づいて受け付け可能な状態になるため、リールが定速回転に到達する前に、副制御手段200において遊技状態や演出グループ番号に応じた押し順の報知を開始させることが望ましいためである。このため、本実施形態では「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドが、リールが定速回転に到達する前に確実に副制御手段200へ送信されるように、リールの回転が開始する前に副制御手段200へ送信するようにしている。
「左リール回転停止」コマンド(987E)、「中リール回転停止」コマンド(997E)および「右リール回転停止」コマンド(9A87E)は、それぞれ対応するリールの停止制御を行うときに、副制御手段200へ送信される。これにより副制御手段200は、リールの背面に設けられたバックランプの消灯やいわゆるテンパイ音などを発生するなどして、入賞の期待感を高める演出を行う。「リール回転開始待機」コマンド(9B00)は、前回の遊技でリールの回転が開始してから4.1秒(最小遊技時間)が経過した時に副制御手段200へ送信される。これにより副制御手段200は、ウエイト期間中に発生していた演出用の音声(ウエイト音)を停止させる。
「左リール停止受付」コマンド(9E20〜9EB3)は、左ストップスイッチ37Lが操作されたことを契機に副制御手段200へ送信され、第2制御コマンドとして、ビットD0〜D4に下段Dで停止する図柄番号(停止図柄番号:0〜19(16進法では0H〜13H))が、ビットD7〜D5に滑りコマ数(1〜5)が送信される。これにより副制御手段200は、当該コマンドを受信したこと契機に、出力していた演出の切り換えや停止操作受付音を出力する。また「左リール回転開始」コマンド(9E7F)は、左リール40Lが回転を開始するときに送信され、これにより副制御手段200は、リール回転開始時の演出音などを発生することができる。
なお、左リール40Lと同様に、中リール40Cおよび右リール40Rについても「中リール停止受付」コマンド(9F20〜9FB3)および「中リール回転開始」コマンド(9F7F)、並びに「右リール停止受付」コマンド(A020〜A0B3)および「右リール回転開始」コマンド(A07F)が副制御手段200へ送信される。
「表示種類」コマンド(A400〜A402)および「図柄組合せ表示」コマンド(A500/A501)は、全リールの回転が停止したことを契機に副制御手段200へ送信される。「表示種類」コマンドは、第2制御コマンドの値によって入賞ライン上に停止表示された図柄組合せの種類を副制御手段200へ送信する。具体的には、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが特定図柄01〜03のいずれかであったときは01Hとなり、そうでなければ00Hとなる。
「図柄組合せ表示」コマンドは、第2制御コマンドの値によって入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せがBB役または再遊技役に対応しているか否かを副制御手段200へ送信する。具体的には、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが条件装置「BB01」に対応していた場合は02H、条件装置「再遊技01」〜「再遊技13」のいずれかに対応する図柄組合せに対応していたときは01H、それら以外の図柄組合せが表示された場合は00Hとなる。これにより副制御手段200は、全リールが停止したと判断でき、次遊技の演出抽選処理などを行うことができる。
「遊技メダル払出開始」コマンド(A600〜A609)は、入賞ラインL上に入賞役に対応する図柄組合せのいずれかが停止表示された場合に払い出されるメダル枚数を第2制御コマンドの値(00H〜09H)によって副制御手段200へ送信する。「遊技メダル払出終了」コマンド(A67F)は、入賞ラインL上に入賞役に対応する図柄組合せのいずれかが停止表示され、メダルの払い出しが完了したときに副制御手段200へ送信される。「遊技終了表示」コマンド(A900)は1回の遊技が終了したときに副制御手段200へ送信され、「BB終了」コマンド(A902)はBB遊技が終了したときに副制御手段200へ送信される。
前述したように、図17に示した「遊技状態」コマンド(85##)は、スタートスイッチ36が操作されるよりも前に、副制御手段200へ送信している。このようにすることで、副制御手段200では、今回の遊技(スタートスイッチ36が操作された後の遊技)の遊技状態および前回の遊技状態からの遷移を、スタートスイッチ36が操作されるよりも前に把握することができるため、今回の遊技の遊技状態における処理の準備を事前に行うことが可能となる。
例えば、遊技状態1(前兆)から遊技状態2(AT準備)へ移行する際に、AT遊技の確定画面を表示する場合、副制御手段200は、スタートスイッチ36が操作されるよりも前に、画像表示装置70にAT遊技の確定画面を表示するための準備をすることができる。これにより、スタートスイッチ36が操作された後に(具体的には「役物当選番号」コマンドの受信に基づいて)、速やかにAT遊技の確定画面を表示することができる。その他にも、遊技状態2(AT準備)から遊技状態3(AT)へ移行する際に、AT遊技の残りゲーム数を表示する場合などにも、スタートスイッチ36が操作されるよりも前に、画像表示装置70に残りゲーム数を表示するための準備(例えばRWMにゲーム数をセットするなど)をすることができる。これにより、スタートスイッチ36が操作された後に、速やかに残りゲーム数を表示することができる。これに対して、スタートスイッチ36が操作された後に、RWMにゲーム数をセットするようにすると、残りゲーム数が表示されるまでにタイムラグが生じてしまい、遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。
なお、前述したATフラグを設ける場合は、ATフラグのオン/オフ状態をスタートスイッチ36が操作される前に、副制制御手段200へ送信する必要がある。
次に、図20に示すタイミングチャートを参照して、主制御手段100から副制御手段200へ送信される「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドの送信タイミングと、主制御手段100および副制御手段200における押し順報知(押し順ナビ演出)のタイミングとについて説明する。本実施形態では、図20(a)に示すように、スタートスイッチ36の操作に応じて当選役が決定されると、まず、決定された当選役に応じた指示番号が獲得枚数表示器28に表示される。「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドが副制御手段200へ送信されると、副制御手段200は、受信した演出グループ番号など基づいて押し順を画像表示装置70に表示する。
このように、副制御手段200は、「役物当選番号」コマンドを受信したときに、演出グループ番号および役物当選番号に基づいた押し順の報知を行うため、各コマンド(「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンド。以下、これらのコマンドをまとめて「演出グループ番号」コマンド等」ともいう。)を受信するごとに、そのコマンドに基づく処理をする必要がなくなり、副制御手段200における処理の負担も軽減することができる。ただし、副制御手段200は、「演出グループ番号」コマンドに基づく処理を別途行い、その処理において演出グループ番号に対応する押し順を画像表示装置70に表示するようにしてもよい。
画像表示装置70に表示された押し順は、第3停止操作が行われたタイミングで非表示となるが、主制御手段100によって獲得枚数表示器28に表示された指示番号は維持され、入賞判定を行った後に非表示となる。なお、獲得枚数表示器28に表示された指示番号は、非表示になるまで表示内容が変化することはないが、画像表示装置70に表示される押し順の表示態様は、たとえば遊技者によって停止操作されるごとに表示内容を変化させてもよい。
また、後述するように、画像表示装置70に表示された押し順は、遊技者が表示された押し順とは異なる押し順で停止操作を行うとその時点から非表示となるが、獲得枚数表示器28に表示された指示番号は維持され、入賞判定を行った後に非表示となる。なお、獲得枚数表示器28に表示された指示番号も、表示された押し順とは異なる押し順で停止操作が行われたときに非表示としてもよい。ただし、この場合は、画像表示装置70にのみ押し順が表示されているという状況をなくすため、画像表示装置70に表示された押し順が非表示となった後に、獲得枚数表示器28に表示された指示番号を非表示にすることが好ましい。ただし、画像表示装置70に表示された押し順と、獲得枚数表示器28に表示された指示番号と、を同時に非表示にしてもよいし、獲得枚数表示器28に表示された指示番号を先に非表示にしてもよい。
図20(a)に示す指示番号および押し順の表示タイミングは一例に過ぎず、例えば図20(b)〜(d)のいずれかのタイミングで表示するようにしてもよい。図20(b)に示すタイミングでは、スタートスイッチ36の操作に応じて当選役が決定されると、獲得枚数表示器28に指示番号が表示され、その後、「演出グループ番号」コマンド等が副制御手段200に送信される。そして、副制御手段200は、受信した演出グループ番号に対応する押し順を画像表示装置70に表示する。また、第3停止操作が行われたタイミングで画像表示装置70に表示された押し順が非表示となり、さらに、入賞判定のタイミングで獲得枚数表示器28に表示された指示番号が非表示となる。
なお、制御コマンドの送信処理および獲得枚数表示器28の表示制御処理をタイマ割込処理によって行う場合、例えば、「演出グループ番号」コマンドが送信されたタイマ割込処理において、獲得枚数表示器28に指示番号を表示する処理を行い、副制御手段200が「役物当選番号」コマンド等を受信する前に、獲得枚数表示器28に指示番号が表示されるようにしてもよい。具体的には、タイマ割込処理において、獲得枚数表示器28等を含むLED点灯制御を実行した後に、副制御手段200に「演出グループ番号」コマンド等を送信する制御を実行するという処理順序にしてもよい。
図20(a),(b)に示した例では、主制御手段100によって獲得枚数表示器28に指示番号を表示した後、副制御手段200によって画像表示装置70に押し順が報知される。これにより、例えば主制御手段100から副制御手段200に送られた演出グループ番号の内容が何等かの原因によって本来の演出グループ番号と異なってしまい、誤った押し順が報知されてしまったとしても、遊技者は獲得枚数表示器28に表示された指示番号に基づいてストップスイッチを操作することで、有利な遊技結果が得られることとなり、不利益を被ることがない。
次に図20(c)に示すタイミングでは、主制御手段100は「演出グループ番号」コマンド等を副制御手段200に送信すると、副制御手段200は、受信した演出グループ番号に基づく押し順を画像表示装置70に表示する。一方、主制御手段100は、副制御手段200によって画像表示装置70に押し順が表示された後に、獲得枚数表示器28に指示番号を表示する。具体的には、例えばタイマによって指示番号コマンドを送信してから所定時間(画像表示装置70に押し順が表示されるまで時間を超える時間)が経過したと判断したときに、獲得枚数表示器28に指示番号を表示する。ただし、指示番号の表示は、遊技開始前すなわち、ストップスイッチの操作を受け付けるまでに行われるのが望ましい。
そして、第3停止操作が行われたタイミングで画像表示装置70に表示された押し順が非表示となり、その後、入賞判定のタイミングで獲得枚数表示器28に表示された指示番号が非表示となる。なお、画像表示装置70に押し順が表示された後に、獲得枚数表示器28に指示番号を表示させる方法として、リールが定速回転になったタイミングに基づいて指示番号を得枚数表示器28に表示させてもよい。
次に図20(d)に示すタイミングは、主制御手段100は「指示番号」コマンドに続いて「演出グループ番号」コマンド等を副制御手段200に送信する。これにより、副制御手段200は、「役物当選番号」コマンドを受信すると、受信した演出グループ番号に基づく押し順を画像表示装置70に表示する。また、主制御手段100は、画像表示装置70に押し順が表示されるのとほぼ同時に得枚数表示器28に指示番号を表示する。例えば、「演出グループ番号」コマンド等を送信してから、タイマによって所定時間(画像表示装置70に押し順が表示されるまでの時間)が経過したと判断したときに、獲得枚数表示器28に指示番号を表示する。そして、第3停止操作が行われたタイミングで画像表示装置70に表示された押し順が非表示となり、その後、入賞判定のタイミングで獲得枚数表示器28に表示された指示番号が非表示となる。
なお、図20(a)〜(d)に示した例では、獲得枚数表示器28に表示した指示番号を入賞判定のタイミングで消灯させていたが、第3停止操作の受付時または全リール停止時のタイミングで消灯させてもよい。また、指示番号を獲得枚数表示器28に表示する場合、スタートスイッチ36が操作された時に、後述する最小遊技時間(4.1秒)が経過していなかった場合、スタートスイッチ36の操作直後に指示番号を表示させず、最小遊技時間が経過してから(次回の最小遊技時間をセットしてから)指示番号を表示するようにしてもよい。このようにすることで、指示番号が表示されているにも関わらず、なかなかストップスイッチが操作できない、といった煩わしさを解消することができる。
また、前述したATフラグを設ける場合は、ATフラグのオン/オフ状態に関する情報も、演出グループ番号および役物当選番号よりも前に副制御手段200へ送信されている必要がある。スタートスイッチ36の操作時の処理において画像表示装置70で押し順ナビ演出を行う場合、その時点でATフラグのオン/オフ状態を判断する必要があるからである。
(外部信号送信手段の説明)
図7に戻り、外部信号送信手段190は、主制御手段100において所定周期(2.235ミリ秒)で実行されるタイマ割込処理(後述する)により外部集中端子基板84を介して、前述したメダル投入信号、メダル払出信号、RB信号、BB信号、RT信号、セキュリティ信号、およびドアオープン信号を外部へ出力する。本実施形態では、BB役が入賞するとRB信号がオンになり、BB遊技が終了するとRB信号がオフになる(レベル出力)。また、AT遊技が開始されると、RB信号と、BB信号およびRT信号と、がオンになるが、RB信号は所定時間(例えば2秒間)が経過するとオフ状態となる(パルス出力)のに対し、BB信号およびRT信号はAT遊技が終了したときにオフ状態となる(レベル出力)。
ここで、AT遊技の開始によってRB信号がパルス出力されるのは、ATストックが無い状態(遊技状態0)でAT抽選に当選し、前兆遊技(遊技状態1)へ移行してAT準備(遊技状態2)からAT遊技(遊技状態3)へ移行した場合(いわゆる初当たりの場合)に出力される。これに対して、AT遊技中にATストック数が1以上あり、AT遊技が終了すると前兆遊技(遊技状態1)へ移行してAT準備(遊技状態2)からAT遊技(遊技状態3)へ至る場合(いわゆる連チャンしたとき)は、RB信号はパルス出力されない。また、AT遊技中にBB役が当選し(遊技状態3→6)、BB遊技が終了して(遊技状態7→2)、AT準備からAT遊技(遊技状態2→3)へ至った場合も、RB信号はパルス出力されない。
一方、BB信号およびRT信号は、AT遊技の初当たりか連チャンかに関係なく、AT遊技が開始されるとオンになり、AT遊技が終了するとオフになる。また、AT遊技中にBB01が当選すると、図13の遷移図に示したように、遊技状態は3から6へ移行するが、BB信号およびRT信号はオン状態を維持し、BB役が入賞したとき(遊技状態が6→7)にオフ状態になる。これは、BB役が当選したときにBB信号およびRT信号をオフにすると、そのことによってBB役が当選していることが知られてしまう可能性があるためである。
≪副制御手段の説明≫
<副制御手段およびその周辺のハードウェア構成>
図7に戻り、副制御手段200は、CPU、ROM、RWM等を含んで構成され、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて、実行する演出を制御する副制御基板202と、副制御基板202から送信されたサブ制御コマンドに基づいて、画像表示装置70、スピーカ64L,64Rおよび演出用ランプ72などの演出手段を駆動する画像制御基板204とを含んで構成されている。
<副制御基板の機能ブロック>
副制御基板202は、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて演出または報知の内容を決定し、決定した演出または報知を実行するためのサブ制御コマンドを生成する演出制御手段210と、主制御手段100から送信された制御コマンドを受信する制御コマンド受信手段220と、演出制御手段210によって生成されたサブ制御コマンドを画像制御基板204へ送信するサブ制御コマンド送受信手段230とを含んで構成されている。
(演出制御手段の説明)
演出制御手段210は、遊技に応じた演出を制御する手段であって、演出抽選手段212および演出状態制御手段214を含んで構成されている。ここで、遊技に応じた演出とは、設定値、RT状態、遊技状態、フリーズ演出の有無、演出グループ番号、役物当選番号などに応じた演出をいう。
演出制御手段210は、主制御手段100から受信した制御コマンドと、現在の演出状態とに応じた演出を抽選によって決定する演出抽選手段212と、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて演出状態の移行制御を行う演出状態制御手段214とを有している。ここで、演出状態制御手段214によって制御される演出状態は、主制御手段100における遊技状態と同じ演出状態を設け、図13に示した遊技状態の遷移図と同様の移行制御を行ってもよい。また、この場合、一部の遊技状態(例えば遊技状態0と遊技状態1)を統合してもよい。
(制御コマンド受信手段の説明)
制御コマンド受信手段220は、主制御手段100からシリアル通信で送信された制御コマンドを受信し、受信した制御コマンドをパラレルデータに変換して、受信した順に副制御手段200が有するコマンドバッファ(例えばRWMの記憶領域の一部)に蓄積していく。これにより、演出制御手段210は、コマンドバッファに蓄積されている制御コマンドのうち、最先に蓄積された制御コマンドに基づく処理を順次行っていく。
(サブ制御コマンド送信受手段の説明)
サブ制御コマンド送受信手段230は、演出制御手段210によって生成されたサブ制御コマンドを、所定周期(例えば1ミリ秒)ごとにシリアル通信によって画像制御基板204に送信する。また、サブ制御コマンド送受信手段230は、後述するサブ制御コマンド送受信手段240から送信されたコマンドを受信する。
<画像制御基板の機能ブロック>
画像制御基板204は、サブ制御コマンド送受信手段240と、画像/サウンド出力手段240とを含み、副制御基板202から送信されたサブ制御コマンドに基づいて画像表示装置70、スピーカ64L,64Rおよび演出用ランプ72を駆動制御し、演出制御手段210によって決定された演出を実行する。
(サブ制御コマンド送受信手段の説明)
サブ制御コマンド送受信手段240は、サブ制御コマンド送受信手段230からシリアル通信で送信されたサブ制御コマンドを受信し、受信したサブ制御コマンドをパラレルデータに変換して、受信した順に、サブコマンドバッファに蓄積していく。また、サブ制御コマンド送受信手段240は、画像制御基板204が正常に作動しているか否かを示すコマンドや、サブ制御コマンド送受信手段230から送信されたコマンドを正常に受信できたか否かを示すコマンドを、サブ制御コマンド送受信手段230に送信する。これにより、副制御基板202は、画像御基板204で発生した異常を検知することができ、画像御基板204がサブ制御コマンドの受信に失敗した場合は、そのサブ制御コマンドを再送することができる。
(画像/サウンド出力手段の説明)
画像/サウンド出力手段250は、画像制御基板204で生成された演出用の画像信号および音声信号を、画像表示装置70とスピーカ64L,64Rへ出力する。これにより、画像表示装置70には演出画像が表示され、スピーカ64L,64Rから音声が発生する。一方、画像表示装置70やスピーカ64L、64Rからは、正常に作動可能な状態であるか否かを示す正常作動信号が画像制御基板204(または副制御基板202)に対して出力される。正常作動信号が受信できない場合には、画像/音声信号を送ることなく保持してもよいし、遊技の進行に伴い破棄するようにしてもよい。
[制御手段による処理の説明]
≪主制御手段における制御処理の説明≫
まず、主制御手段100において実行され、遊技の進行を制御する遊技進行メイン処理の内容について、図21のフローチャートを参照しつつ説明する。図21に示す遊技進行メイン処理は、スロットマシン10の電源投入後に実行される各種チェック処理(設定値変更処理等も含まれる)が行われた後に実行されるものであり、遊技進行メイン処理を繰り返し実行することで遊技の制御を行うことができる。
<遊技進行メイン処理の説明>
遊技進行メイン処理が開始されると、主制御手段100は、遊技開始処理を行う(ステップS10)。この遊技開始処理では、副制御手段200に対して、図17に示した「設定値指定」コマンド、「作動状態」コマンド、「RT状態」コマンド、「遊技状態」コマンドおよび「前兆遊技数/残りAT遊技数」コマンドが送信される。また、RWMに記憶されている指示番号を「0」にクリアする。
次に、主制御手段100は、メダルの投入に伴う処理(遊技メダル管理処理)を行う(ステップS12)。この処理としては、例えば、クレジット数表示器27の表示の更新処理、クレジット数の減算処理、メダル投入口32からのメダル投入に関する不正行為の判断処理、ベット数のカウント処理などを実行する。次に主制御手段100は、投入されたメダル枚数が規定数に一致してスタートスイッチ36の操作の受付可能状態になり、かつ、スタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する(ステップS14)。ここで、操作されていない(NO)と判断したときは、ステップS12の処理に戻る。
また、ステップS14の判断処理で、スタートスイッチ36が操作された(YES)と判断したときは、ブロッカ45をオフにして、メダル投入口32からのメダル投入を無効にして、「リール回転開始受付」コマンドを副制御手段200へ送信する(ステップS16)。次に主制御手段100は、図11に示した抽選テーブルに基づいて役抽選処理を行い(ステップS18)、現在の遊技状態と役抽選の結果とに基づいて指示番号の決定やAT抽選等を行う遊技状態処理を行う(ステップS20)。そして、遊技状態処理によって決定された指示番号を獲得枚数表示器28に表示する指示表示処理を行い(ステップS22)、副制御手段200へ送信する「ATストック数」コマンドおよび「AT抽選番号」コマンドを、RWMの記憶領域のうちリングバッファとして利用している記憶領域(以下、「リングバッファ領域」ともいう。)に保存する(ステップS24)。
次に主制御手段100は、役抽選で決定された入賞・再遊技当選番号に基づいて演出グループ番号を生成するマスク処理を行い(ステップS26)、これにより生成された演出グループ番号を含んだ「演出グループ番号」コマンドを、RWMのリングバッファ領域に保存する(ステップS28)。さらに主制御手段100は、ステップS18の役抽選処理に基づいた役物当選番号を含んだ「役物当選番号」コマンドを、RWMのリングバッファ領域に保存する(ステップS30)。
次に主制御手段100は、リール40L,40C,40Rの回転を開始する前に行うリール回転開始準備処理を行った後(ステップS32)、リール停止管理処理を行う(ステップS34)。このリール停止管理処理では、リール40L,40C,40Rの回転を開始し、ストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリールについて停止制御を行う。ここで、リール停止制御は、入賞・再遊技当選番号および役物当選番号に基づいて生成された作動フラグに基づいて行われる。この作動フラグは、図3〜図6に示した各図柄組合せに対して、引込制御の対象とするか否かを示すフラグ情報を対応付けたものであり、役抽選処理によってRWMの所定記憶領域に保存される。また、ストップスイッチが操作される毎に、操作されたストップスイッチに対応する「リール停止受付」コマンドおよび「リール回転停止」コマンドが副制御手段200へ送信される。
次に、全てのリールが停止すると、主制御手段100は、図3〜図6に示した図柄組合せのいずれかに一致するか否かを判断する表示判定処理を行い(ステップS36)、表示判定処理の結果に基づいて「表示種類」コマンドおよび「図柄組合せ表示」コマンドを副制御手段200へ送信する。また、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが、入賞役の図柄組合せ(図5,図6参照)のいずれかに一致していた場合は、入賞した入賞役に対応するメダル払出枚数をRWMの所定アドレスに記憶する。
そして、ホッパーモータ46(図7参照)を駆動して、一致した入賞役に対応する枚数のメダルを払い出すための払出処理を行う(ステップS38)。このとき、メダルの払い出しを開始する時に「遊技メダル払出開始」コマンドを副制御手段200へ送信し、メダルの払い出しが終了すると「遊技メダル払出終了」コマンドを副制御手段200へ送信する。
次に主制御手段100は、遊技終了チェック処理を行い(ステップS40)、停止表示された図柄組合せなどに基づいて、RT状態や遊技状態の移行制御を行う。また、条件装置「BB01」に対応する図柄組合せ(以下、「BB01の図柄組合せ」ともいう。他の条件装置に対応する図柄組合せについても同様。)が停止表示されたときは、外部集中端子基板84を介してRB信号をオンにする。そして、副制御手段200に対して「遊技終了表示」コマンドを送信し、BB遊技が終了したときに「BB終了」コマンドも副制御手段200へ送信する。
以上の処理によって1回の遊技が終了すると、主制御手段100は、再びステップS10の遊技開始処理に戻って次の遊技のための処理を行う。
<遊技状態処理の説明>
次に、図21(遊技進行メイン処理)のステップS20で実行される遊技状態処理の内容について、図22に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図22において、単に「当選番号」と記されているものは、入賞・再遊技当選番号を意味する。主制御手段100は、ステップS20の遊技状態処理を開始すると、まず現在の遊技状態が遊技状態2または3であるか否かを判断する(ステップS100)。
(遊技状態2および3に共通する処理)
ステップS100の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態は「2」または「3」である(YES)と判断したときは、図21のステップS18で行われた役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号に応じて指示番号を決定する。ただし、現在のRT状態が非RTのときは、指示番号を決定しない。
すなわち、ステップS120の判断結果がYESになると、主制御手段100は、役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号が、2、7、12、24、30、36、43のいずれかであるか否かを判断する(ステップS102)。すなわち、再遊技−B1,C1,D1、または入賞−A1,B1,C1,E1のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS102の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「1」(順押し)に設定し(ステップS104)、図22の遊技状態処理を終了する。
ステップS102の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が2、7、12、24、30、36、43のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が3、8、25、31、37、44のいずれであるか否かを判断する(ステップS106)。すなわち、再遊技−B2,C2、または入賞−A2,B2,C2,E2のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS106の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「2」(ハサミ押し)に設定し(ステップS108)、図22の遊技状態処理を終了する。
ステップS106の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が3、8、25、31、37、44のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が4、9、13、26、32、38、45のいずれであるか否かを判断する(ステップS110)。すなわち、再遊技−B3,C3,D2、または入賞−A3,B3,C3,E3のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS110の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「3」(中順押し)に設定し(ステップS112)、図22の遊技状態処理を終了する。
ステップS110の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が4、9、13、26、32、38、45のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が5、10、27、33、39、46のいずれであるか否かを判断する(ステップS114)。すなわち、再遊技−B4,C4、または入賞−A4,B4,C4,E4のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS114の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「4」(中逆押し)に設定し(ステップS116)、図22の遊技状態処理を終了する。
ステップS114の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が5、10、27、33、39、46のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が6、11、28、34、40、47のいずれであるか否かを判断する(ステップS118)。すなわち、再遊技−B5,C5、または入賞−A5,B5,C5,E5のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS118の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「5」(逆ハサミ押し)に設定し(ステップS120)、図22の遊技状態処理を終了する。
ステップS118の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が6、11、28、34、40、47のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が14、29、35、41、48のいずれであるか否かを判断する(ステップS122)。すなわち、再遊技−D3、または入賞−A6,B6,C6,E6のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS122の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「6」(逆押し)に設定する(ステップS124)。
(遊技状態3に固有の処理)
次に、主制御手段100は、現在の遊技状態が「3」(AT遊技中)であるか否かを判断する(ステップS126)。現在の遊技状態が「2」のときは判断結果がNOとなって、そのまま図22の遊技状態処理を終了する。これに対して、現在の遊技状態が「3」であれば、判断結果がYESとなり、主制御手段100は、AT上乗せ抽選処理を実行する(ステップS128)。このAT上乗せ抽選処理の内容について図23に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、図23のフローチャートにおいて、主制御手段100は、図21のステップS18で行われた役抽選処理によって入賞・再遊技当選番号が15〜22、49および50(再遊技−E,F,G1〜G3,H1〜H3,入賞−F,G)のいずれかに決定されたか否かを判断する(ステップS150)。決定された入賞・再遊技当選番号が15〜22、49および50のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、図23のAT上乗せ抽選処理および図22の遊技状態処理を終了して、図21の遊技進行メイン処理のステップS22へ移行する。これに対して、決定された入賞・再遊技当選番号が15〜22、49および50のいずれかであった場合は判断結果がYESとなって、AT上乗せ抽選を行う(ステップS152)。
このAT上乗せ抽選では、現在の残りAT遊技数に加算する遊技回数を抽選によって決定する。本実施形態では前述した通り、加算する遊技回数として「0」、「5」、「20」、「50」、「100」の5種類の値が定められており、これらの中から抽選によっていずれか1つの値を決定する。具体的には、加算回数「0」に対してAT抽選番号0、加算回数「5」に対してAT抽選番号1、加算回数「20」に対してAT抽選番号2、加算回数「50」に対してAT抽選番号3、加算回数「100」に対してAT抽選番号4が対応付けられており、これらのAT抽選番号から1つを選択する。
なお、これら5種類の加算回数の選択確率は、当選役の種類に応じて異ならせてもよい。例えば、役抽選における当選確率が低い役ほど、加算される遊技回数が多くなる傾向を示す選択確率にしてもよい。また、加算回数の選択確率を設定値(1〜6)に応じて異ならせてもよい。例えば、設定値の値が大きくなるほど、加算される遊技回数が多くなる傾向を示す選択確率にしてもよいし、設定値の値が偶数よりも奇数の方が加算される遊技回数が多くなる傾向を示す選択確率にしてもよい。もちろん、設定値(1〜6)にかかわらず、同一のATに関する抽選テーブルを用いて抽選を行うことにより、選択確率を同一としても良い。この場合、本実施形態においては、ATに関する抽選テーブルが、ATストック抽選用とAT上乗せ抽選用の二種類があるが、設定値に関わらず双方の抽選テーブルを同一にしてもよいし、いずれか一方の抽選テーブルだけを設定値に関わらず同一にしてもよい。
次に主制御手段100は、AT上乗せ抽選で決定されたAT抽選番号をRWMの所定の記憶領域に保存する(ステップS154)。そして、決定されたAT抽選番号に対応する遊技回数を、残りAT遊技回数に加算する(ステップS156)。本実施形態では、残りAT遊技回数は、RWMの所定の記憶領域に保存されているATカウンタの値によって管理されており、この記憶領域に保存されているATカウンタの値に、AT抽選番号に対応する遊技回数が加算される。ステップS156を終えると、図23のAT上乗せ抽選処理および図22の遊技状態処理を終了して、図21の遊技進行メイン処理のステップS22へ移行する。
(遊技状態0における処理)
前述したステップS100の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態は「2」および「3」のいずれでもない(NO)と判断すると、次に現在の遊技状態が「0」であるか否かを判断する(ステップS130)。主制御手段100が、現在の遊技状態が「0」(通常時)である(YES)と判断したときは、通常時におけるATストック抽選を行う通常時処理を実行する。ここで、図24に示すフローチャートを参照して、通常時処理の内容について説明する。
まず、図24のフローチャートにおいて、主制御手段100は、図21のステップS18で行われた役抽選処理によって所定の入賞・再遊技当選番号が決定されたか否かを判断する(ステップS160)。ここで、「所定の入賞・再遊技当選番号」は、図14(a−1)に示した再遊技−E,F,G1〜G3,H1〜H3および入賞−F,Gのいずれかに対応する入賞・再遊技当選番号である。
そして、上述した役のいずれかに対応する入賞・再遊技当選番号が決定された場合は、ステップS160の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、図14(a−1)に示した抽選テーブルの内容に従って、ATストック抽選を行う(ステップS162)。ここで、ATストック抽選の当選確率は、現在のモードに応じた当選確率になることはいうまでもない。そして、ATストック抽選に当選したか否かを判断し(ステップS164)、当選した(YES)と判断した場合は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算する(ステップS166)。また、このときに図14(a−2)に示した抽選テーブルの内容に従ってモード移行抽選を行う。
次に主制御手段100は、前兆遊技数、すなわち遊技状態1に滞在する遊技回数を抽選によって決定する(ステップS168)。この抽選によって決定された前兆遊技数はRWMの所定記憶領域に保存され、「前兆遊技数/残りAT遊技数」コマンドによって副制御手段200へ送信される。そして、ステップS168の処理を終えると、図24の通常時処理および図22の遊技状態処理を終了して、図21の遊技進行メイン処理のステップS22へ移行する。なお、ステップS160の判断処理で、主制御手段100が所定の入賞・再遊技当選番号が決定されなかった(NO)と判断したとき、および、ステップS164の判断処理で、ATストック抽選に当選しなかった(NO)と判断したときは、直ちに図24の通常時処理を終了する。
(遊技状態5における処理)
ステップS130の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態は「0」ではない(NO)と判断したときは、次に現在の遊技状態が「5」であるか否かを判断する(ステップS134)。主制御手段100が、現在の遊技状態は「5」(BB)である(YES)と判断したときは、入賞・再遊技当選番号の値に関係なくATストック抽選を行う(ステップS136)。このATストック抽選は当選役の種類に関わらず一定の当選確率にしてもよいし、当選役の種類に応じて異なる当選確率にしてもよい。このように、遊技状態5におけるATストック抽選は、遊技状態0で行われるATストック抽選と異なり、毎遊技実行される。
次に主制御手段100は、ATストック抽選に当選したか否かを判断し(ステップS138)、当選した(YES)と判断した場合は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算する(ステップS140)。そして、図22の遊技状態処理を終了して、図21の遊技進行メイン処理のステップS22へ移行する。これに対してATストック抽選に当選しなかったと(NO)と判断したときは、そのまま図22の遊技状態処理を終了して、図21の遊技進行メイン処理のステップS22へ移行する。
(遊技状態7における処理)
ステップS134の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態が「5」ではない(NO)と判断したときは、次に現在の遊技状態が「7」であるか否かを判断する(ステップS142)。主制御手段100が、現在の遊技状態は遊技状態7(上乗せ特化)である(YES)と判断したときは、入賞・再遊技当選番号の値が「23」(再遊技−I当選)であるか否かを判断する(ステップS144)。入賞・再遊技当選番号の値が「23」だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「6」(逆押し)に設定し(ステップS146)、RWMの所定記憶領域に記憶されているATストック数の値に「1」を加算する(ステップS148)。すなわち、遊技状態7において再遊技−Iが当選したときは、AT抽選を行うことなく、かつ、全リールが停止したときに表示された図柄組合せに関係なく、ATストック数が「1」加算される。そして、図22に示す遊技状態処理を終了する。
これに対して、ステップS144の判断処理において、入賞・再遊技当選番号の値が「23」ではなかった場合は、主制御手段100の判断結果がNOとなり、そのまま図22に示す遊技状態処理を終了する。
(遊技状態1,4,6の場合)
前述したステップS142の判断処理で、遊技状態が1、4または6だったときは、判断結果がNOとなって、そのまま図22の遊技状態処理を終了する。したがって、遊技状態が1、4または6のときは、何等処理を行うことなく図21のステップS22(指示表示処理)へ移行する。
なお、図22のステップS102〜S124の処理において、入賞・再遊技当選番号が12(再遊技−D1)に決定された場合は指示番号を1(順押し)に決定していたが、指示番号2(ハサミ押し)に決定してもよいし、指示番号を1にするか2にするかを抽選によって決定してもよい。同様に、入賞・再遊技当選番号13(再遊技−D2)については、指示番号4(逆中押し)に決定してもよいし、指示番号を3にするか4にするかを抽選によって決定してもよい。また、入賞・再遊技当選番号6(再遊技−B5)および11(再遊技−C5)については、指示番号6(逆押し)に決定してもよいし、入賞・再遊技当選番号14(再遊技−D3)については指示番号5(逆ハサミ押し)に決定してもよく、さらに指示番号を5にするか6にするかを抽選によって決定してもよい。
また、遊技状態0または5においてはATストック抽選、遊技状態3においてはAT上乗せ抽選を行う場合があるが、これらの遊技状態におけるAT遊技に関する抽選は、スタートスイッチ36の操作を契機としてAT抽選をせず、全リール停止後に行ってもよい。
<マスク処理の説明>
次に、図21(遊技進行メイン処理)のステップS26で実行されるマスク処理の内容について、図25に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている入賞・再遊技当選番号を取得する(ステップS180)。そして、現在の遊技状態が押し順を報知する遊技状態(すなわち遊技状態2または3)であるか否かを判断する(ステップS182)。遊技状態が「2」または「3」でなかった場合は、判断結果がNOとなり、ROM(記憶手段)に記憶されている演出グループ番号テーブルAの先頭アドレスをCPUのレジスタにセットする(ステップS184)。これに対して、ステップS182の判断処理で、遊技状態が「2」または「3」であった場合、判断結果はYESとなり、ROM(記憶手段)に記憶されている演出グループ番号テーブルBの先頭アドレスをCPUのレジスタにセットする(ステップS186)。
ここで、演出グループ番号テーブルAは、図19に示した入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応関係のうち、「報知時」欄に示した各値を含んだテーブルであり、演出グループ番号テーブルBは、図19に示した入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応関係のうち、「非報知時」欄に示した各値を含んだテーブルである。演出グループ番号テーブルAおよびBの各先頭アドレスには、それぞれ入賞・再遊技当選番号0に対応する演出グループ番号が記憶されている。すなわち、演出グループ番号テーブルAの先頭アドレスには「0」が、演出グループ番号テーブルBの先頭アドレスには「53」が記憶されている。
また演出グループ番号テーブルAおよびBの最後のアドレス(先頭アドレスから53番目のアドレス)には、入賞・再遊技当選番号52に対応する演出グループ番号がそれぞれ記憶されている。すなわち、演出グループ番号テーブルAの最後のアドレスには「52」が、演出グループ番号テーブルBの最後のアドレスには「71」が記憶されている。このように、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルAおよびBの各先頭アドレスから53番目のアドレスまで、報知時および非報知時における入賞・再遊技当選番号0〜52に対応する演出グループ番号が順次記憶されている。
ここで、主制御手段100が備えるROMの記憶領域には、命令(プログラム)が記載されるコード領域(以下、「制御領域」とも称する)と、各種テーブルなどのデータが記載されているデータ領域とが設けられている。具体的には、コード領域は4.5KB(キロバイト)を超えず、データ領域は3KBを超えない容量に制限されている。ここで、従来とは異なりATに関する抽選処理等を主制御手段100で実行することになったため、ATに関する抽選処理を行うためのプログラムが新たに加えられたことで、コード領域が逼迫する傾向にあるという現状がある。そこで、図19に示した入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号において、「報知時」欄に示した各値と、「報知時」欄に示した各値とを、それぞれテーブル化してデータ領域に保存することで、演出グループ番号を所定の演算(コード領域のプログラムによる演算処理)によって算出する場合に比べて、処理負担を軽減し、コード領域の記憶容量を節約することができる。
次に、主制御手段100は、CPUの各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、遊技状態に応じた演出グループ番号テーブルから取得する(ステップS188)。換言すると、ステップS188に図示した「指定アドレスデータセット」という処理は、役抽選処理で決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号が保存されているROMのアドレスを指定するための制御処理といえる。具体的には、演出グループ番号テーブルの先頭アドレスの値から入賞・再遊技当選番号をオフセット値(第1の数値)として演算する処理ある。オフセット値は、演出グループ番号テーブルAまたはBの先頭アドレスからいくつ離れたアドレスであるかを指定するデータであり、本実施形態においては入賞・再遊技当選番号の値となる。
そして、主制御手段100は、ステップS188の処理によって取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存する(ステップS190)。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
次に上述したマスク処理について、例えば図19の「アドレス」欄に示すように、演出グループ番号テーブルAについては、入賞・再遊技当番号0〜52に対応する演出グループ番号の値がROMのアドレス1A80H〜1AB4Hに記憶され、演出グループ番号テーブルBについては、入賞・再遊技当番号0〜52に対応する演出グループ番号の値がROMのアドレス1AC0H〜1AF4Hに記憶されていた場合において、遊技状態0のとき(非報知時)に入賞・再遊技当選番号が「9」に決定された(再遊技−C3が当選)場合の演算処理を示す。
まず、ステップS180で、RWMの所定記憶領域から入賞・再遊技当選番号9が取得され、Aレジスタにセットされる。
Aレジスタの値:00001001B
そして、ステップS182の判断結果がNOとなるため、ステップS186の処理によってHLレジスタに演出グループ番号テーブルBの先頭アドレス(1AC0H)の値がセットされる。
HLレジスタの値:0001101011000000B
次にステップS188の処理によって、HLレジスタの値にAレジスタの値が加算され、指定アドレスデータが算出される。
HLレジスタの値:0001101011001001B
すなわち、HLレジスタの値は1AC9Hとなり、ROMのアドレス1AC9Hに記憶されている演出グループ番号56が読み出されて、Aレジスタにセットされる。
なお、Aレジスタにセットされた演出グループ番号は、ステップS190の処理によってRWMの所定記憶領域に保存されるが、Aレジスタにセットされた演出グループ番号を、そのまま図21のステップS28の処理によってリングバッファに保存するようにした場合は、演出グループ番号をRWMに保存しなくてもよい。例えば、演出グループ番号を副制御手段200へ送信した後は、主制御手段100の処理において演出グループ番号を参照する必要が無い場合などは、RWMにおいて、演出グループ番号を保存するための記憶領域を設けなくてもよい。
<遊技終了チェック処理の説明>
次に、図21(遊技進行メイン処理)のステップS40で実行される遊技終了チェック処理の内容について、図26〜図30に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている入賞・再遊技当選番号の値を「0」にクリアし(ステップS200)、BB遊技の終了条件が成立したか否かの判断などを行うBB作動管理処理を行う(ステップS202)。
次に主制御手段100は、RB遊技中であるか否かを判断し(ステップS204)、RB遊技中であれば、判断結果はYES(RB遊技中)となって、RB遊技の終了条件が成立したか否かの判断などを行うRB作動管理処理を行う(ステップS206)。次に主制御手段100は、遊技結果に応じてRT状態の移行を制御するRT移行処理を行い(ステップS208)、その後、遊技状態の移行を制御する遊技状態移行処理を行う(ステップS210)。なお、ステップS204の判断処理において、RB遊技中でなかった場合は判断結果がNOとなり、ステップS206の処理を行わずに、ステップS208の処理へ移行する。
主制御手段100は、ステップS210の遊技状態移行処理を行うと、図26の遊技終了チェック処理を終了し、図21のステップS10の処理に戻る。
<RT移行処理の説明>
次に、図26(遊技終了チェック処理)のステップS208で実行されるRT移行処理の内容について、図27に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、現在のRT状態が非RTであるか否かを判断する(ステップS220)。
(非RTにおける処理)
ステップS220の判断処理で、現在のRT状態が非RTだったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときに特定図柄01〜03のいずれかが表示されたか否かを判断する(ステップS222)。特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示された場合は、ステップS222の判断結果がYESとなり、RT状態をRT1に更新して(ステップS224)、図27のRT移行処理を終了する。これに対して、特定図柄01〜03のいずれも表示されていなかった場合は、ステップS222の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS244)。そして、役物当選番号が「1」になっていないときは、ステップS244の判断結果がNOとなって、図27のRT移行処理を終了する。
これに対して、ステップS244の判断処理において、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS244の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS246)。BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS246の判断結果がNOとなって、RT状態をRT4に更新して(ステップS248)、図27のRT移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS246の判断結果がYESとなって、RT状態をRT5に更新する(ステップS250)。そして、RWMの所定記憶領域に保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアして(ステップS252)。図27のRT移行処理を終了する。
(RT1における処理)
ステップS220の判断処理で、RT状態が非RTでなかったときは判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、RT状態がRT1であるか否かを判断する(ステップS226)。そして、現在のRT状態がRT1だったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときに再遊技05の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS228)。再遊技05の図柄組合せが表示された場合は、ステップS228の判断結果がYESとなり、RT状態をRT2に更新して(ステップS230)、図27のRT移行処理を終了する。これに対して、再遊技05の図柄組合せが表示されていなかった場合は、ステップS228の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、ステップS244へ移行して、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する。そして、役物当選番号が「1」になっていないときは、図27のRT移行処理を終了する。
これに対して、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS246の判断処理を行い、BB01の図柄組合せが表示されていなければ、ステップS248へ移行してRT状態をRT4に更新してから図27のRT移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていれば、ステップS250へ移行してRT状態をRT5に更新し、ステップS252でRWMの所定記憶領域に保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアした後、図27のRT移行処理を終了する。
(RT2における処理)
ステップS226の判断処理で、RT状態がRT1でなかったときは判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、RT状態がRT2であるか否かを判断する(ステップS232)。そして、現在のRT状態がRT2だったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときに再遊技06の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS234)。再遊技06の図柄組合せが表示された場合は、ステップS234の判断結果がYESとなり、RT状態をRT3に更新して(ステップS236)、図27のRT移行処理を終了する。これに対して、再遊技06の図柄組合せが表示されていなかった場合は、ステップS234の判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときに再遊技03または04の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS238)。
ステップS238の判断処理で、再遊技03または04の図柄組合せが表示された場合は判断結果がYESとなり、RT状態をRT1に更新して(ステップS242)、図27のRT移行処理を終了する。これに対して再遊技03または04のいずれの図柄組合せも表示されなかった場合は、判断結果がNOとなり、次に特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS240)。特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示された場合は、ステップS240の判断結果がYESとなり、RT状態をRT1に更新して(ステップS242)、図27のRT移行処理を終了する。
これに対して、特定図柄01〜03のいずれも表示されていなかった場合は、ステップS240の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、ステップS244へ移行して、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する。そして、役物当選番号が「1」になっていないときは、図27のRT移行処理を終了する。これに対して、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS246の判断処理を行い、BB01の図柄組合せが表示されていなければ、ステップS248へ移行してRT状態をRT4に更新してから図27のRT移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていれば、ステップS250へ移行してRT状態をRT5に更新し、ステップS252でRWMの所定記憶領域に保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアした後、図27のRT移行処理を終了する。
(RT3における処理)
ステップS232の判断処理で、RT状態がRT2でなかったときは判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、RT状態がRT3であるか否かを判断する(ステップS254)。そして、現在のRT状態がRT3だったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、ステップS238へ移行して、全リールが停止したときに再遊技03または04の図柄組合せが表示されたか否かを判断する。そして、再遊技03または04の図柄組合せが表示された場合は判断結果がYESとなり、ステップS242へ移行してRT状態をRT1に更新し、図27のRT移行処理を終了する。
これに対して再遊技03または04のいずれの図柄組合せも表示されなかった場合は、ステップS238の判断結果がNOとなり、ステップS240へ移行して、特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示されたか否かを判断する。そして、特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示された場合は、ステップS240の判断結果がYESとなってステップS242へ移行し、RT状態をRT1に更新した後、図27のRT移行処理を終了する。
これに対して、特定図柄01〜03のいずれも表示されていなかった場合は、ステップS240の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、ステップS244へ移行して、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する。そして、役物当選番号が「1」になっていないときは、図27のRT移行処理を終了する。これに対して、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS246の判断処理を行い、BB01の図柄組合せが表示されていなければ、ステップS248へ移行してRT状態をRT4に更新してから図27のRT移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていれば、ステップS250へ移行してRT状態をRT5に更新し、ステップS252でRWMの所定記憶領域に保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアした後、図27のRT移行処理を終了する。
(RT4における処理)
ステップS254の判断処理で、RT状態がRT3でなかったときは判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、RT状態がRT4であるか否かを判断する(ステップS256)。そして、現在のRT状態がRT4だったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS258)。そして、BB01の図柄組合せが表示されていないときは、ステップS258の判断結果がNOとなって、図27のRT移行処理を終了し、BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS258の判断結果がYESとなって、RT状態をRT5に更新する(ステップS260)。そして、RWMの所定記憶領域に保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアし(ステップS262)、図27のRT移行処理を終了する。
(RT5における処理)
ステップS256の判断処理で、RT状態がRT4でなかったとき(すなわち、RT5のとき)は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、BB遊技中に払い出されたメダルの枚数が456枚を超えたか否かを判断する(ステップS264)。そして、メダルの枚数が456枚を超えた場合は、判断結果がYESとなって、RT状態を非RTに更新してから(ステップS266)図27のRT移行処理を終了する。これに対して、メダルの枚数が456枚を超えていなかった場合は、判断結果がNOとなって、そのまま図27のRT移行処理を終了する。
<遊技状態移行処理の説明>
次に、図26(遊技終了チェック処理)のステップS210で実行される遊技状態移行処理の内容について、図28〜図30に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、図28の遊技状態移行処理において、現在の遊技状態が遊技状態0であるか否かを判断する(ステップ270)。
(遊技状態0における処理)
ステップS270の判断処理で、遊技状態0だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS272)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS272の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS274)。BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS274の判断結果がYESとなって、遊技状態を遊技状態5に更新した後(ステップS276)、図28の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS274の判断結果がNOとなって、遊技状態を遊技状態4に更新した後(ステップS278)、図28の遊技状態移行処理を終了する。
ステップS272の判断処理で、役物当選番号が「1」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数が「1」以上であるか否かを判断する(ステップS280)。ATストック数が「0」だった場合は、判断結果がNOとなって図28の遊技状態移行処理を終了する。これに対してATストック数が「1」以上であった場合は、RWMに保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS282)、図24(通常時処理)のステップS168で決定された前兆遊技数を、RWMに定められた所定記憶領域に、前兆カウンタの初期値として保存する(ステップS284)。そして、遊技状態を遊技状態1にして(ステップS396)、図37の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態1における処理)
ステップS270の判断処理で、遊技状態0でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態1であるか否かを判断する(ステップ288)。遊技状態1だった場合はステップS288の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS290)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS290の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS292)。
BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS292の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態7に更新し(ステップS294)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS296)、図28の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS292の判断結果がNOとなって、遊技状態を遊技状態6に更新した後(ステップS298)、図28の遊技状態移行処理を終了する。
さらに、ステップS290の判断処理で、役物当選番号が「1」になっていなかったときは判断結果がNOとなって、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている前兆カウンタの値から「1」を減算する(ステップS300)。そして、前兆カウンタの値が「0」になったか否かを判断し(ステップS302)、「0」になっていたときは、遊技状態を遊技状態2に更新して(ステップS304)、図28の遊技状態移行処理を終了する。一方、前兆カウンタの値が「0」になっていなければ、ステップS292の判断結果はNOとなり、そのまま図28の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態2における処理)
ステップS288の判断処理で、遊技状態1でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態2であるか否かを判断する(ステップ306)。遊技状態2だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS308)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS308の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS310)。
BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS310の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態7に更新し(ステップS312)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS314)、図28の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS310の判断結果がNOとなって、遊技状態を遊技状態6に更新した後(ステップS316)、図28の遊技状態移行処理を終了する。
さらに、ステップS308の判断処理で、役物当選番号が「1」になっていなかったときは判断結果がNOとなって、主制御手段100は、現在のRT状態がRT3であるか否かを判断する(ステップS318)。現在のRT状態がRT3でなかった場合は判断結果がNOとなり、図22(遊技状態処理)のステップS102〜S124の処理によって決定した指示番号と、遊技者が操作したストップスイッチの押し順とが一致したか否かを判断する(ステップS320)。指示番号と押し順とが一致したときは、判断結果がYESとなって、そのまま図28の遊技状態移行処理を終了する。
これに対して指示番号と押し順とが一致しなかったときは、ステップS320の判断結果がNOとなって、現在の遊技状態を遊技状態3にして(ステップS322)、RWMの所定記憶領域に保存されているATカウンタの値を「50」に更新した後(ステップS324)、図28の遊技状態移行処理を終了する。なお、ステップS318の判断処理において、現在のRT状態がRT3だった場合は、判断結果がYESとなり、ステップS322に移行して現在の遊技状態を遊技状態3に更新し、ステップS324でATカウンタの値を「50」に更新した後、図28の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態3における処理)
ステップS306の判断処理で、遊技状態が「2」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、図29のステップS330の処理へ進む。ステップS330の処理で、主制御手段100は現在の遊技状態が「3」であるか否かを判断する。遊技状態が「3」だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS332)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS332の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS334)。
BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS334の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を「7」に更新し(ステップS336)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS338)、図29の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS334の判断結果がNOとなって、遊技状態を「6」に更新した後(ステップS340)、図29の遊技状態移行処理を終了する。
前述したステップS332の判断処理で、役物当選番号が「1」になっていなかったときは判断結果がNOとなって、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATカウンタの値から「1」を減算し(ステップS342)、ATカウンタの値(残りAT遊技数)が「0」になったか否かを判断する(ステップS344)。ATカウンタの値が「0」になっていなければ、判断結果はNOとなって、図29の遊技状態移行処理を終了する。これに対して、ATカウンタの値が「0」であれば、判断結果がYESとなって主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数が「1」以上であるか否かを判断する(ステップS346)。
ATストック数が「1」以上であれば、判断結果がYESとなって主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS348)、さらにRWMの所定記憶領域に保存されている前兆カウンタの値を「1」に更新する(ステップS350)。そして、主制御手段100は、遊技状態を「1」に更新した後(ステップS352)、図29の遊技状態移行処理を終了する。また、ステップS346の判断処理で、ATストック数が「0」だった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は遊技状態を「0」に更新して(ステップS354)、図29の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態4における処理)
ステップS330の判断処理で、遊技状態が「3」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、図30のステップS360の処理へ進む。ステップS360の処理で、主制御手段100は現在の遊技状態が「4」であるか否かを判断する。遊技状態が「4」だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS362)。そして、BB01の図柄組合せが表示されていたときは、判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を「5」に更新し(ステップS364)、図30の遊技状態移行処理を終了する。これに対して、ステップS362でBB01の図柄組合せが表示されていなかったときは判断結果がNOとなって、そのまま図30の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態5における処理)
ステップS360の判断処理で、遊技状態が「4」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、現在の遊技状態が「5」であるか否かを判断する(ステップ366)。遊技状態が「5」だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、BB遊技中のメダル払出枚数が456枚を超えたか否かを判断し(ステップS368)、超えていなかった場合は判断結果がNOとなって、そのまま図30の遊技状態移行処理を終了する。これに対して、BB遊技中のメダル払出枚数が456枚を超えたときは、判断結果がYESとなって、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数が「1」以上であるか否かを判断する(ステップS370)。
ATストック数が「1」以上であれば、ステップS370の判断結果がYESとなって主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS372)、遊技状態を「2」に更新して(ステップS374)、図30の遊技状態移行処理を終了する。これに対してATストック数が「0」だった場合は、ステップS370の判断結果がNOとなって、主制御手段100は、遊技状態を「0」に更新した後(ステップS376)、図30の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態6における処理)
ステップS366の判断処理で、遊技状態が「5」でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が「6」であるか否かを判断する(ステップ378)。遊技状態が「6」だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS380)。BB01の図柄組合せが表示されていたときは、判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を「7」に更新し(ステップS382)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS384)、図30の遊技状態移行処理を終了する。一方、ステップS380の判断処理で、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは判断結果がNOとなって、そのまま図30の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態7における処理)
ステップS378の判断処理で、遊技状態が「6」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、現在の遊技状態が「7」であるか否かを判断する(ステップ386)。遊技状態が「7」でなかった場合は判断結果がNOとなって、そのまま図30の遊技状態移行処理を終了する。これに対して、遊技状態が「7」だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、BB遊技中のメダル払出枚数が456枚を超えたか否かを判断し(ステップS388)、超えていなかった場合は判断結果がNOとなって、そのまま図30の遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、BB遊技中のメダル払出枚数が456枚を超えたときは、ステップS390の判断結果がYESとなって、次に主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS390)、遊技状態を「2」に更新して(ステップS392)、図30の遊技状態移行処理を終了する。
以上のように、図28〜図30に示す遊技状態移行処理を終了すると、図21の遊技進行メイン処理におけるステップS40の処理が終了し、主制御手段100はステップS10の処理へ移行する。
<タイマ割込処理の説明>
主制御手段100において遊技を制御する上で重要な処理として、図21に示した遊技進行メイン処理の他に、所定の周期ごとに実行されるタイマ割込処理がある。このタイマ割込処理は、約2.235ミリ秒の周期で繰り返し実行され、図7に示した操作手段300の各スイッチに対する操作の検出、副制御手段200に対する制御コマンドの送信、外部集中端子基板84に対する外部信号の出力、ステッピングモータ42L,42C,42Rの駆動制御を行うための制御信号の生成および出力、乱数の値やタイマとして用いる各種カウンタ値の更新などの処理を行っている。以下、図31に示すフローチャートを参照して、上述したタイマ割込処理の内容について説明する。
主制御手段100は、チップ内に設けられているタイマカウント手段(タイマ回路)から割込要求信号(発生周期:約2.235ミリ秒)が出力されると、図31に示すタイマ割込処理を開始する。まず、主制御手段100は、これから実行するタイマ割込処理の初期処理を行う(ステップS900)。例えば、CPUのレジスタにセットされていたデータをRWMのスタック領域に格納し、これから行うタイマ割込処理中に、新たなタイマ割込処理が開始されないように、割込禁止フラグをオンにする。
次に主制御手段100は、入力ポートに入力されている電源断検知信号に基づいて電源断(電源電圧が所定値よりも下回ったこと)が検知されたか否かを判断する(ステップS902)。なお、この電源断検知信号は、主制御基板上に設けられた電源監視回路(図7において図示省略)から出力されているものとする。主制御手段100によって電源断が検出された場合は、ステップ902の判断結果がYESとなり、電断時に行う電源断処理を行う(ステップS904)。この電源断処理では、電源断処理を行ったことを示す電源断処理済みフラグの値を「1」にセットし、RWMのチェックサムを算出して、その結果をRWMの所定の記憶領域に記憶する。また、CPUのレジスタ(例えばスタックポインタ)をRWMの所定の記憶領域に保存した後、RWMへのアクセスを禁止し、外部から入力されるリセット信号の待機状態となる。
これに対して、ステップS902の判断処理で電源断が検出されなかった場合は、判断結果がNOとなり、主制御手段100は、所定時間を計時するために汎用的に利用される計時タイマの計数値を更新するタイマ計測処理を行う(ステップS906)。このタイマ計測処理では、例えば、RWMの所定記憶領域に保存された最小遊技時間(4.1秒間)や、メダル投入口32から投入されたメダルがセレクタ内で滞留(メダル詰まり)したか否かを判断するためのメダル通過時間を計測するためのタイマ値を減算する。
次に主制御手段100は、クレジット数表示器27や獲得枚数表示器28の表示内容を更新するためのLED表示制御処理を行う(ステップS908)。このLED表示制御処理の詳しい内容については後述する。そして、入力ポートに入力された外部からの各種信号を読み込んでRWMの所定アドレスに各々格納し(ステップS910)、リール40L,40C,40Rの回転を制御するために、ステッピングモータ42L,42C,42Rの各々について、リール駆動管理処理を行う(ステップS912)。
そして、全てのステッピングモータについてリール駆動管理処理を行うと(ステップS914,YES)、主制御手段100は、各種表示器の表示データや、各ステッピングモータ42L,42C,42Rに対する制御信号などを、内部の出力ポートから出力する(ステップS916)。次に主制御手段100は、RWM内に設定されているリングバッファに保存されている制御コマンドのうち、最先に保存された制御コマンドを副制御手段200へ送信する(ステップS918)。
次いで主制御手段100は、外部集中端子基板84を介して外部へ出力する各種信号を出力する外部信号出力処理を行った後(ステップS920)、ステップS900の初期処理によってRWMの所定アドレス(スタック領域)に格納していたレジスタの値等を元に戻す復帰処理を行って(ステップS922)、図31のタイマ割込処理を終了する。
<LED表示制御処理の説明>
次に図32に示すフローチャートを参照して、図31に示したタイマ割込処理のステップS908で実行されるLED表示制御処理の内容について詳しく説明する。
まず主制御手段100は、RWMに記憶されているLED表示カウンタの値を更新する(ステップS952)。つまり、タイマ割込処理で電源断と判断しなかった場合にはLED表示カウンタの値が更新されるため、LED表示カウンタは所定間隔毎(より具体的には割込周期ごと)に更新可能なカウンタとも言える。LED表示要求カウンタは、クレジット数表示器27および獲得枚数表示器28を構成する7セグメント表示器のうち、表示制御を行う7セグメント表示器(以下、単に「7セグ」ともいう。)を指定するためのカウンタである。
前述したように、クレジット数表示器27および獲得枚数表示器28は、各々2つの7セグで構成されているが、本実施形態においては、各7セグに対して固有の番号が付与されている。たとえば、クレジット数表示器27の上位桁の7セグの番号を「1」、下位桁の7セグの番号を「2」、獲得枚数表示器28の上位桁の7セグの番号を「3」、下位桁の7セグの番号を「4」とする。また、LED表示要求カウンタの値は、初期値が「4」になっており、タイマ割込処理が行われる毎に「4」→「3」→「2」→「1」→「4」→「3」→……と循環的に変化するようになっている。これにより、主制御手段100は、タイマ割込処理が行われるごとに、LED表示要求カウンタの値に対応する7セグについて表示制御を行う。
次に主制御手段100は、LED表示カウンタの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS952)。そして、ステップS950で更新(具体的には値を「1」減算)した後のLED表示カウンタの値が「0」である(YES)と判断したときは、LED表示カウンタの値を初期化する(ステップS954)。すなわち、LED表示カウンタの値を「4」にする。一方、ステップS952の判断処理でLED表示カウンタの値が「0」ではない(NO)と判断したときは、ステップS954の処理を行わずに次の処理へ進む。
ステップS952の判断結果がNOになると、または、ステップS954の処理を行うと、主制御手段100は、今回のタイマ割込処理で表示制御を行う7セグについて、表示要求の有無を判断する(ステップS956)。ここでは、たとえば遊技場の係員などが設定値を変更しているときは、表示要求が「無し」になり、それ以外のとき(遊技中や遊技待機中など)は表示要求が「有り」になるものとする。表示要求が無かった場合は、ステップS956の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、図32のLED表示制御処理を終了して、図31のステップS910(入力ポート読込処理)へ移行する。
ステップS956の判断処理で表示要求ありと判断すると、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域から獲得枚数表示データを読み込む(ステップS958)。ここで、RWMに記憶されている獲得枚数表示データは8ビットのデータであり、上位4ビットが獲得枚数表示器28の上位桁に表示する数値を示し、下位4ビットが獲得枚数表示器28の下位桁に表示する数値を示しているものとする。ここで、RWMに保存されている獲得枚数表示データは、図22の遊技状態処理におけるステップS102〜S124の処理によってRWMに保存された指示番号の値(図15の「7セグ」欄参照)、または図21の遊技進行メイン処理のステップS36の処理によってRWMに保存されたメダル払出枚数(「1」、「3」、「9」のいずれか)の値である。
次に主制御手段100は、獲得枚数表示器28の下位桁の表示要求があるか否かを判断する(ステップS960)。すなわち、LED表示カウンタの値が「4」であるか否かを判断する。そして、LED表示カウンタの値が「4」であった場合は、判断結果がYESとなり、ステップS958で取得した獲得枚数データの下位4ビットの値を表示するためのセグメント出力データをROMから取得する(ステップS970)。このセグメント出力データは7セグに「=」などの記号や「0」〜「9」の数字を表示するために、これら表示態様の各々について、予め7つのセグメントa〜gのいずれのセグメントを駆動するのかを定めたデータである。
そして、主制御手段100は、ステップS970で取得したセグメント出力データを、獲得枚数表示器28の下位桁の7セグへ出力し、出力したセグメント出力データに対応する表示態様を表示させる(ステップS972)。そして、図32のLED表示制御処理を終了して、図31のステップS910の入力ポート読込処理へ移行する。
前述したステップS960の判断処理において、獲得枚数表示器28の下位桁の表示要求が無かった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、獲得枚数表示器28の上位桁の表示要求があるか否かを判断する(ステップS962)。すなわち、LED表示カウンタの値が「3」であるか否かを判断する。LED表示カウンタの値が「3」であった場合は、判断結果がYESとなり、ステップS958で取得した獲得枚数表示データを、獲得枚数表示器28の上位桁の表示データに修正する(ステップS968)。具体的には、取得した8ビットのデータにおいて、上位4ビットの値と、下位4ビットの値とを入れ替える。そして、ステップS970へ進み、入れ替えた後の表示データにおける下位4ビットの値(本来は上位4ビットの値)を表示するためのセグメント出力データをROMから取得する。次にステップS972の処理へ進み、ROMから取得したセグメント出力データを獲得枚数表示器28の上位桁の7セグへ出力し、出力したセグメント出力データに対応する表示態様を表示させる。
前述したステップS962の判断処理において、獲得枚数表示器28の上位桁の表示要求が無かった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域から貯留枚数表示データを読み込む(ステップS964)。ここで、RWMに記憶されている貯留枚数表示データは、現在の貯留枚数(最大で50枚)を二進化十進数(BCD)で表したデータである。そして、主制御手段100は、クレジット数表示器27の下位桁の表示要求があるか否かを判断する(ステップS966)。すなわち、LED表示カウンタの値が「2」であるか否かを判断する。
LED表示カウンタの値が「2」であった場合は、ステップS966の判断結果がYESとなり、前述したステップS970の処理へ移行して、ステップS964で取得した貯留枚数表示データの下位4ビットの値を表示するためのセグメント出力データをROMから取得する。そして、ステップS972の処理へ進み、ROMから取得したセグメント出力データをクレジット数表示器27の下位桁の7セグへ出力し、出力したセグメント出力データに対応する表示態様を表示させる。
これに対して、ステップS966の判断処理で、クレジット数表示器27の下位桁の表示要求が無かった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、前述したステップS968の処理へ進み、ステップS964で取得した貯留枚数表示データを、クレジット数表示器27の上位桁の表示データに修正する。すなわち、取得した8ビットのデータにおいて、上位4ビットの値と、下位4ビットの値とを入れ替える。そして、ステップS970へ進み、入れ替えた後の表示データにおける下位4ビットの値(本来は上位4ビットの値)を表示するためのセグメント出力データをROMから取得する。次に主制御手段100は、ステップS972の処理へ進み、ROMから取得したセグメント出力データをクレジット数表示器27の上位桁の7セグへ出力し、出力したセグメント出力データに対応する表示態様を表示させる。
以上のように、図31のタイマ割込処理が行われるごとに、獲得枚数表示器28の下位桁→獲得枚数表示器28の上位桁→クレジット数表示器27の下位桁→クレジット数表示器27の上位桁という順序で、各7セグの表示制御が順次行われていく。これにより、クレジット数表示器27および獲得枚数表示器28を構成する4つの7セグは、ダイナミック点灯制御によって表示が行われる。
なお、獲得枚数表示データが保存されるRWMの所定の記憶領域に対して、獲得枚数のデータの他に、指示番号に関するデータも保存することが可能である。このように、同一のRWMアドレスに獲得枚数表示データと、指示番号に関するデータとを保存することにより、タイマ割込処理内での判断(獲得枚数を表示するべきか指示番号を表示するべきか等の判断)を要することなく、点灯表示が可能となる。これは、指示番号を表示するタイミング(スタートスイッチ36の操作から全リール停止まで)と獲得枚数を表示するタイミング(全リール停止後)とが異なるからこそ兼用することが可能となる。
≪副制御手段における制御処理の説明≫
次に、副制御手段200で実行される各種処理の内容について説明する。まずスロットマシン10の電源が投入されると、副制御手段200は図33に示すサブ電源投入処理を実行する。
<サブ電源投入処理の説明>
まず、副制御手段200はサブ電源投入処理の実行中は、副制御手段200によるタイマ割込処理の実行を禁止する処理を行った後(ステップSs10)、RWMのチェックサムを算出し、前回の電源遮断時に算出されて不揮発性メモリに記憶されていたRWMのチェックサムの算出結果と比較し、両者が一致するか否かを判断する(ステップSs12)。双方のチェックサムの値が一致しなかった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、副制御手段200が内蔵するRWMの記憶内容をクリアする(ステップSs14)。
ステップSs12の判断処理で、双方のチェックサムの値が一致した場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、前回の電源断が、後述する1コマンド処理中に発生したものであるか否かを判断する(ステップSs16)。ここで、副制御手段200は、後述する1コマンド処理を行っているときに電源の遮断が発生した場合は、再び電源が投入されたときに、電源遮断時に行っていた処理から再開させるために、その時点における各種情報(CPUのレジスタや各種フラグの状態を示すデータ)を不揮発性メモリに保存する処理(電源遮断処理)を行っている。
また、前回の電源遮断時に、この電源遮断処理を行ったか否かを示す電断処理フラグも不揮発性メモリに保存している。そして、ステップSs16に示す判断処理は、不揮発性メモリに保存されていた電断処理フラグのオン/オフ状態に基づいて判断している。ここで、電断処理フラグがオンになっているときは、上述した電源遮断処理が行われた(すなわち、1コマンド処理中に電源断が発生した)ことを示し、オフになっているときは、電源遮断処理が行われなかった(すなわち、1コマンド処理中に電源断が発生しなかった)ことを示す。
ステップSs16の判断処理において、1コマンド処理中に電源断が発生していた場合は判断結果がYESとなり、ステップSs10で副制御手段200におけるタイマ割込処理の実行を許可し(ステップSs18)、電源断時に実行していた処理へ移行する。
前述したステップSs14の処理によって副制御手段200内のRWMの記憶内容をクリアするか、ステップSs16の判断結果がNOになった(前回の電源断は1コマンド処理中に発生しなかった)場合は、ウォッチドッグタイマの値をクリアしてから(ステップSs20)、ウォッチドッグタイマの動作を開始させる(ステップSs22)。このウォッチドッグタイマは、後述するステップSs24〜S28の処理にかかる時間が20ミリ秒を超えた場合、異常が発生したことを知らせるためのものである。ウォッチドッグタイマにより異常が発生したと判断した場合には、副制御手段200の初期化処理を実行しても良い。
次に副制御手段200は、ステップSs10で禁止したタイマ割込処理の実行を許可し(ステップSs24)、主制御手段100から受信した制御コマンドをコマンドバッファから読み出し、当該制御コマンドに基づく処理(1コマンド処理)を行う(ステップSs26)。そして、ステップSs20〜Ss28の処理の間で16ミリ秒が経過したか否かを判断する(ステップSs28)。そして、16ミリ秒が経過していない(NO)と判断したときは、再びステップSs26へ移行してコマンドバッファに蓄積されていたコマンドを読み出し、当該制御コマンドに基づく1コマンド処理を行う。そして、16ミリ秒が経過するまでステップSs26の1コマンド処理を繰り返し行い、16ミリ秒が経過すると、ステップSs28の判断結果がYESとなって、ステップSs20の処理に戻る。
このように、副制御手段200は上述したサブ−メインルーチン処理を繰り返し実行することで、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づく演出制御処理を行っている。
<1コマンド処理の説明>
次に図34に示すフローチャートを参照し、図33のステップSs26における1コマンド処理の内容について説明する。ここで、以下に説明する1コマンド処理は、図18に示した「役物当選番号」コマンド(97##)を受信してから「表示種類」コマンド(A4##)を受信するまでに行う処理を示している。また、「役物当選番号」コマンドを受信する前に受信した各種制御コマンドに含まれていた第2制御コマンドの内容は、副制御手段200のRWMにおける所定記憶領域に保存されているものとする。
図33に示したステップSs26の1コマンド処理を開始すると、副制御手段200は、図34に示すフローチャートにおいて、主制御手段100から受信した制御コマンドの種別を判断する(ステップSs100)。そして、受信した制御コマンドが「役物当選番号」コマンドだった場合は、ステップSs100の判断結果がYESとなり、既に主制御手段100から受信している遊技状態、指示番号および演出グループ番号に基づいて押し順を報知するスタートスイッチ操作時処理を実行する(ステップSs102)。このスタートスイッチ操作時処理の内容については、後に詳細なフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。そして、スタートスイッチ操作時処理を終えると、図34の1コマンド処理を終了する。
ステップSs100の判断処理で、副制御手段200が「役物当選番号」コマンドを受信していなかったときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、各リールの「リール回転開始」コマンド(9E7F,9F7F,A07F)を受信したか否かを判断する(ステップSs104)。各リールの「リール回転開始」コマンドを受信したときは、ステップSs104の判断結果はYESとなり、各リールが回転を開始したタイミングで実行中の演出内容を切り替えたり、演出内容を進展させたりする(ステップSs106)。そして、図34の1コマンド処理を終了する。
ステップSs104の判断処理で、副制御手段200が「リール回転開始」コマンドを受信していなかったときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、各リールの「リール停止受付」コマンド(9E##、9F##またはA0##)のうち、リールが回転を開始してから最初に受信する「リール停止受付」コマンド(第1停止操作受付)であるか否かを判断する(ステップSs108)。ここで、以下ではリールが回転を開始してから最初に受信する「リール停止受付」コマンドを「第1リール停止受付」コマンド、2番目に受信した「リール停止受付」コマンドを「第2リール停止受付」コマンド、最後に受信した「リール停止受付」コマンドを「第3リール停止受付」コマンドという。
そして、「第1リール停止受付」コマンド(第1停止操作受付)であった場合は、判断結果がYESとなり、遊技者によってストップスイッチが操作されたことにより、主に押し順の報知態様を変化させる第1停止操作受付時処理を実行する(ステップSs110)。この第1停止操作受付時処理の内容については、後に詳細なフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。そして、第1停止操作受付時処理を終えると、図34の1コマンド処理を終了し、図33のステップSs28の判断処理へ移行する。
ステップSs108の判断処理で、「第1リール停止受付」コマンドを受信していないと副制御手段200が判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、第1停止、すなわち、各リールが回転を開始してから最初に受信した「リール回転停止」コマンド(987E、9F7EまたはA07E)であるか否かを判断する(ステップSs112)。ここで、以下ではリールが回転を開始してから最初に受信する「リール回転停止」コマンドを「第1リール回転停止」コマンド、2番目に受信した「リール回転停止」コマンドを「第2リール回転停止」コマンド、最後に受信した「リール回転停止」コマンドを「第3リール回転停止」コマンドという。
そして、「第1リール回転停止」コマンドを受信した場合は、ステップSs112の判断結果がYESとなり、停止するリールに対応付けてリール停止時に発生する演出(例えばリール停止音や、リールバックランプを用いた視覚的な演出など)を実行する(ステップSs114)。そして、第1停止時の演出を実行すると、図34の1コマンド処理を終了する。
ステップSs112の判断処理で、副制御手段200が「第1リール回転停止」コマンドを受信していなかったときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、「第2リール停止受付」コマンド(第2停止操作受付)であるか否かを判断する(ステップSs116)。そして、「第2リール停止受付」コマンド(第2停止操作受付)であった場合は、ステップSs116の判断結果がYESとなり、遊技者によってストップスイッチが操作されたことにより、主に押し順の報知態様を変化させる第2停止操作受付時処理を実行する(ステップSs118)。この第2停止操作受付時処理の内容についても、後に詳細なフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。そして、第2停止操作受付時処理を終えると、図34の1コマンド処理を終了する。
ステップSs116の判断処理で、「第2リール停止受付」コマンドを受信していないと副制御手段200が判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、第2停止、すなわち、「第2リール回転停止」コマンドであるか否かを判断する(ステップSs120)。「第2リール回転停止」コマンドを受信した場合は、ステップSs120の判断結果がYESとなり、停止するリールに対応付けてリール停止時に発生する演出(例えばリール停止音や、リールバックランプを用いた視覚的な演出など)を実行する(ステップSs122)。そして、第2停止時の演出を実行すると、図34の1コマンド処理を終了する。
ステップSs120の判断処理で、副制御手段200が「第2リール回転停止」コマンドを受信していなかったときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、「第3リール停止受付」コマンド(第3停止操作受付)であるか否かを判断する(ステップSs124)。そして、「第3リール停止受付」コマンド(第3停止操作受付)であった場合は、ステップSs124の判断結果がYESとなり、遊技者によってストップスイッチが操作されたことにより、主に押し順の報知を終了させる第3停止操作受付時処理を実行する(ステップSs126)。この第3停止操作受付時処理の内容についても、後に詳細なフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。そして、第3停止操作受付時処理を終えると、図34の1コマンド処理を終了する。
ステップSs124の判断処理で、副制御手段200が「第3リール停止受付」コマンドを受信していなかったときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、第3停止、すなわち、「第3リール回転停止」コマンドであるか否かを判断する(ステップSs128)。「第3リール回転停止」コマンドを受信した場合は、ステップSs128の判断結果がYESとなり、停止するリールに対応付けてリール停止時に発生する演出(例えばリール停止音や、リールバックランプを用いた視覚的な演出など)を実行する(ステップSs130)。そして、第3停止時の演出を実行すると、図34の1コマンド処理を終了する。
ステップSs128の判断処理で、副制御手段200が「第3リール回転停止」コマンドを受信していなかったときはステップSs128の判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、「表示種類」コマンド(全リール停止)であるか否かを判断する(ステップSs132)。そして、「表示種類」コマンドであった場合は、ステップSs132の判断結果がYESとなり、遊技者によってストップスイッチが操作されたことにより、副制御手段200は、演出抽選手段212(図7参照)において次の遊技で実行する演出を決定するための演出抽選処理を行う(ステップSs134)。そして、演出抽選処理を終えると、図34の1コマンド処理を終了する。なお、ステップSs132の判断結果がNOになったときは、そのまま図34の1コマンド処理を終了する。
<スタートスイッチ操作時処理の説明>
次に図34のステップSs102におけるスタートスイッチ操作時処理の内容について図35〜図37のフローチャートを参照して説明する。
まず、副制御手段200は、現在の遊技状態が「2」または「3」であるか否かを判断する(ステップSs150)。現在の遊技状態が「2」または「3」であった場合は、判断結果がYESとなって、次に主制御手段100から受信した演出グループ番号が1(入賞・再遊技当選番号1に対応)であるか否かを判断する(ステップSs152)。演出グループ番号が「1」であった場合は、判断結果がYESとなって、押し順を報知するか否かを決定する押し順報知抽選を行う(ステップSs154)。この押し順報知抽選は、押し順の報知を行うか否かを所定の確率に基づいて決定する抽選である。そして、押し順報知抽選によって報知することが決定されたか否かを判断し(ステップSs156)、報知することが決定されなかった場合は判断結果がNOとなり、そのまま図35のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これにより、図34におけるステップSs102のスタートスイッチ操作時処理が終了する。
これに対して報知することが決定された場合は、ステップSs156の判断結果がYESとなり、押し順1〜6のいずれの押し順を報知するかを決定する押し順抽選を行う(ステップSs158)。ここで、押し順1は順押し、押し順2はハサミ押し、押し順3は順中押し、押し順4は逆中押し、押し順5は逆ハサミ押し、押し順6は逆押しである。そして、押し順抽選によって決定された押し順を示すナビ演出(後述する)を行い(ステップSs176)、図35のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
なお、入賞・再遊技当選番号1(再遊技−A)は押し順不問で再遊技01の図柄組合せが揃うリール停止制御を行うため、仮に遊技者が報知された押し順とは異なる押し順でストップスイッチを操作したとしても、再遊技01の図柄組合せが揃う。したがって、ステップSs158の後に実行されるステップSs176の処理によって報知される押し順は単なる演出に過ぎず、遊技者に与えられる利益には何等影響しない。
ステップSs152の判断処理で、主制御手段100から受信した演出グループ番号が1でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が17〜19(入賞・再遊技当選番号17〜19。再遊技−G1〜G3に対応)のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs160)。演出グループ番号が17〜19のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信したAT抽選番号(制御コマンド95##)が「0」以外(すなわち、AT上乗せ抽選に当選)であるか否かを判断する(ステップSs162)。
AT抽選番号が「0」以外であった場合は、ステップSs162の判断結果がYESとなり、チェリー図柄が表示される押し順を報知する(ステップSs164)。ここで、チェリー図柄とは、再遊技07の図柄組合せ(図4参照)のことであり、ステップSs164の処理では、再遊技07の図柄組合せが表示される押し順(図8(b)の当選番号17〜19参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する。たとえば、演出グループ番号が17(再遊技−G1当選)だった場合は、押し順1〜4のうちいずれか1つの押し順が決定される。
これに対して、AT抽選番号が「0」であった場合は、ステップSs162の判断結果がNOとなり、再遊技07の図柄組合せが表示されない押し順(図8(b)参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する。たとえば、演出グループ番号が17(再遊技−G1当選)だった場合は、押し順5または6のうちいずれか1つの押し順が決定される。
そして、ステップSs164またはSs166の処理によって押し順を決定すると、前述したステップSs176の処理へ進んで、決定した押し順を示すナビ演出(後述する)を行い、図35のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs160の判断処理で、主制御手段100から受信した演出グループ番号が「17」〜「19」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が20〜22(入賞・再遊技当選番号20〜22。再遊技−H1〜H3に対応に対応)のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs168)。演出グループ番号が20〜22のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信したAT抽選番号が「0」以外(すなわち、AT上乗せ抽選に当選)であるか否かを判断する(ステップSs170)。
AT抽選番号が「0」以外であった場合は、ステップSs170の判断結果がYESとなり、チャンス目が表示される押し順を報知する(ステップSs172)。ここで、チャンス目とは再遊技09の図柄組合せ(図4参照)のことであり、ステップSs172の処理では、再遊技09の図柄組合せが表示される押し順(図9の当選番号20〜22参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する。たとえば、演出グループ番号が20(再遊技−H1当選)だった場合は、押し順1または2のうちいずれか1つの押し順が決定される。
これに対して、AT抽選番号が「0」であった場合は、ステップSs170の判断結果がNOとなり、再遊技09に対応する図柄組合せが表示されない押し順(図9参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する。たとえば、演出グループ番号が20(再遊技−H1当選)だった場合は、押し順3〜6のうちいずれか1つの押し順が決定される。
そして、ステップSs172またはSs174の処理によって押し順を決定すると、前述したステップSs176の処理へ進んで、決定した押し順を示すナビ演出(後述する)を行い、図35のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
前述したステップSs168の判断処理において、主制御手段100から受信した演出グループ番号が20〜22のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、図36のステップSs190の処理に進み、主制御手段100から受信した演出グループ番号が、2、7、12、24、30、36、43のいずれかであるか否かを判断する(ステップS190)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs190の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して順押しを指示する報知を行い(ステップSs192)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これにより、図34におけるステップSs102のスタートスイッチ操作時処理が終了する。
ステップSs190の判断処理で、受信した演出グループ番号が2、7、12、24、30、36、43のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、次に受信した演出グループ番号が3、8、25、31、37、44のいずれであるか否かを判断する(ステップSs194)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs194の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対してハサミ押しを指示する報知を行い(ステップSs196)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs194の判断処理で、受信した演出グループ番号が3、8、25、31、37、44のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が4、9、13、26、32、38、45のいずれであるか否かを判断する(ステップSs198)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs198の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して順中押しを指示する報知を行い(ステップSs200)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs198の判断処理で、受信した演出グループ番号が4、9、13、26、32、38、45のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が5、10、27、33、39、46のいずれであるか否かを判断する(ステップSs202)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs202の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して逆中押しを指示する報知を行い(ステップSs204)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs202の判断処理で、受信した演出グループ番号が5、10、27、33、39、46のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が28、34、40、47のいずれであるか否かを判断する(ステップSs206)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs206の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して逆ハサミ押しを指示する報知を行い(ステップSs208)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs206の判断処理で、受信した演出グループ番号が28、34、40、47のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が29、35、41、48のいずれであるか否かを判断する(ステップSs210)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs210の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して逆押しを指示する報知を行い(ステップSs212)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs210の判断処理で、受信した演出グループ番号が29、35、41、48のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が12であるか否かを判断する(ステップSs214)。そして、演出グループ番号12を受信したときは、ステップSs214の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して順押しまたはハサミ押しを指示する報知を行い(ステップSs216)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。ここで、順押しと、ハサミ押しとのいずれを報知するかは、抽選によって決定してもよいし、予めどちらかに定めておいてもよい。さらに、左ストップスイッチ37Lを第1停止する旨を指示する報知を行ってもよい。
ステップSs214の判断処理で、受信した演出グループ番号が12でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が13であるか否かを判断する(ステップSs218)。そして、演出グループ番号13を受信したときは、ステップSs218の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して順中押しまたは逆中押しを指示する報知を行い(ステップSs220)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。ここで、順中押しと、逆中押しとのいずれを報知するかは、抽選によって決定してもよいし、予めどちらかに定めておいてもよい。さらに、中ストップスイッチ37Cを第1停止する旨を指示する報知を行ってもよい。
ステップSs218の判断処理で、受信した演出グループ番号が13でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が6、11、14のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs222)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs222の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して逆ハサミ押しまたは逆押しを指示する報知を行い(ステップSs224)、図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。ここで、逆ハサミ押しと、逆押しとのいずれを報知するかは、抽選によって決定してもよいし、予めどちらかに定めておいてもよい。さらに、右ストップスイッチ37Rを第1停止する旨を指示する報知を行ってもよい。
なお、ステップSs222の判断処理で、受信した演出グループ番号が6、11、14のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、そのまま図36のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
図35のステップSs150の判断処理において、遊技状態が「2」または「3」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、図37のフローチャートにおけるステップSs230の処理を行う。ステップSs230の処理において、副制御手段200は、現在の遊技状態が「5」または「7」のいずれかであるかを判断する。現在の遊技状態が「5」または「7」のいずれかであった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が62であるか否かを判断する(ステップSs232)。
ステップSs232の判断処理で、受信した演出グループ番号が62でなかった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、図37のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これにより、図34におけるステップSs102のスタートスイッチ操作時処理が終了する。これに対して、受信した演出グループ番号が62であった場合は判断結果がYESとなり、副制御手段200は、赤7図柄(「赤7−赤7−赤7」)が表示され得る押し順、すなわち再遊技13に対応する図柄組合せが表示される押し順(逆押し。図9参照)を報知するか否かを決定する抽選を行う(ステップSs234)。
そして、抽選によって報知することが決定されたか否かを判断し(ステップSs236)、報知しないことが決定された場合は、ステップSs236判断結果がNOとなり、副制御手段200は、そのまま図37のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これに対して、報知することが決定された場合は判断結果がYESとなって、逆押しを示すナビ演出を行った後(ステップSs238)、図37のスタートスイッチ操作時処理を終了する。ただし、遊技者がナビ演出に従ってストップスイッチを逆押ししたとしても、操作したタイミングによっては「赤7−赤7−赤7」の図柄組合せが表示されない場合がある。
なお、前述したステップSs230の判断処理で、遊技状態が「0」,「1」,「4」,「6」のいずれかであった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号に応じた演出を実行し(ステップSs240)、図37のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
上述したスタートスイッチ操作時処理では、押し順の報知を行う遊技状態で実行する押し順ナビ演出は、押し順だけを報知することを目的にしていたが(図36のステップSs192,Ss196,Ss200,Ss204,Ss208,Ss212参照)、押し順に加えて当選役の種類も併せて報知する演出を行うことも可能である。このような演出を行う場合は、画像表示装置70の画面に、押し順とともにキャラクタを表示し、表示したキャラクタの色によって当選役の種類を報知することが考えられる。例えば、再遊技−A,B1〜B5,C1〜C5,D1〜D3のいずれかが当選したときはキャラクタを青色で表示し、再遊技−E,F,G1〜G3のいずれかが当選したときはキャラクタを赤色で表示し、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6,D,E1〜E6のいずれかが当選したときはキャラクタを黄色で表示し、入賞−FまたはGに当選したときはキャラクタを緑色で表示する。
このような演出を行う場合において、例えば、押し順を報知する遊技状態のときに入賞−A1〜A6のいずれかが当選すると、副制御手段200に対して演出グループ番号24〜29のうち当選役に対応した演出グループ番号が送信される。これにより、副制御手段200は、画像表示装置70の画面にキャラクタを黄色で表示するとともに受信した演出グループ番号に対応する押し順を表示する。これに対して、押し順を報知しない遊技状態のときに入賞−A1〜A6のいずれかが当選すると、演出グループ番号63が送信される。この場合、副制御手段200は、画像表示装置70の画面に黄色のキャラクタ(押し順を報知する遊技状態のときに表示した内容と同じキャラクタ)のみを表示し、押し順は表示させない。
<停止操作受付時処理の説明>
次に図34(1コマンド処理)のステップSs110、Ss118およびSs126における第1〜第3停止操作受付時処理の内容について、図38(a)および(b)に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、図38(a)は第1および第2停止操作受付時処理のフローチャートを示し、図38(b)は第3停止操作受付時処理のフローチャートを示す。
(a)第1および第2停止操作受付時処理
副制御手段200が、図34のステップSs110またはSs118の処理を開始すると、図38(a)のフローチャートにおいて、ナビ演出を実行中であるか否かを判断する(ステップSs300)。図34に示したステップSs102のスタートスイッチ操作時処理において、ナビ演出が実行されなかったときは判断結果がNOとなり、図38(a)の停止操作受付時処理を終了する。これに対して、ナビ演出が実行されていたときは、判断結果がYESとなり、遊技者が操作したストップスイッチが、ナビ演出によって示される押し順に適合するものであるかを判断する(ステップSs302)。
遊技者が操作したストップスイッチが、ナビ演出によって示される押し順に適合していたときは、判断結果がYESとなり、実行中のナビ演出を、次に停止操作するストップスイッチを示唆する演出に変化させる(ステップSs304)。すなわち、第1停止操作受付時にステップSs304の処理を行った場合は、第2停止操作を行うストップスイッチを示唆し、第2停止操作受付時にステップSs304の処理を行った場合は、第3停止操作を行うストップスイッチを示唆する。そして、ステップSs304の処理を行うと、図38(a)の停止操作受付時処理を終了する。
ステップSs302の判断処理において、遊技者が操作したストップスイッチが、ナビ演出によって示される押し順に適合していなかったときは、判断結果がNOとなり、実行中のナビ演出を終了し(ステップSs306)、押し順不正解演出を行った後(ステップSs308)、図38(a)の停止操作受付時処理を終了する。
(b)第3停止操作受付時処理
副制御手段200が、図34のステップSs126の処理を開始すると、図38(b)のフローチャートにおいて、ナビ演出を実行中であるか否かを判断する(ステップSs320)。図34に示したステップSs102のスタートスイッチ操作時処理において、ナビ演出が実行されなかったときは判断結果がNOとなり、図38(b)の停止操作受付時処理を終了する。これに対して、押し順ナビ演出が実行されていたときは、判断結果がYESとなり、実行中のナビ演出を終了し(ステップSs322)、押し順正解時の演出を行った後(ステップSs324)、図38(b)の停止操作受付時処理を終了する。
図38(a),(b)に示した停止操作受付時操作処理を行う場合において、例えば図34に示すステップSs102のスタートスイッチ操作時処理で図38(c)(ア)に示すように、中→右→左の押し順を示すナビ演出が実行されたとする。このとき、中ストップスイッチ37Cが第1停止操作されると、図38(a)のステップSs300およびSs302における判断結果が共にYESとなり、ステップSs304において、第2停止操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ37Rであることを示す演出が行われる(図38(c)(イ)参照)。
次に、右ストップスイッチ37Rが第2停止操作されると、図34のステップSs118の第2停止操作受付時処理で、第1停止操作時と同様、図38(a)のステップSs300およびSs302における判断結果が共にYESとなり、ステップSs304において、第3停止操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ37Lであることを示す演出が行われる(図38(c)(ウ)参照)。そして、最後に左ストップスイッチ37Lが第3停止操作されると、図34のステップSs126の第3停止操作受付時処理で、図38(b)のステップSs320の判断結果がYESとなり、ステップSs322でナビ演出が終了し、ステップSs324で押し順正解時の演出が実行される(図38(c)(エ)参照)。
これに対して、第2停止操作として左ストップスイッチ37Lが操作されたときは、図34のステップSs118の第2停止操作受付時処理で、図38(a)のステップSs302の判断結果がNOになって、ステップSs306の処理が行われ、ナビ演出が終了する(図38(c)(オ)参照)。そして、ステップSs308の処理で押し順不正解演出が行われる(図38(c)(カ)参照)。また、この場合は図34のステップSs126の第3停止操作受付時処理で、図38(c)のステップSs320の判断結果がNOとなるため、ステップSs324の押し順正解時の演出は実行されない。
なお、図38(c)の例では、第2停止操作時に遊技者が押し順をミスした場合を示したが、このときに、獲得枚数表示器28に表示した指示番号の表示は、そのまま維持してもよいし、表示を消去してもよい。また、獲得枚数表示器28の表示を消去するタイミングは、副制御手段200において、図38(a)に示したステップSs306のナビ演出の終了前であってもよいが、当該ナビ演出の終了後であることが望ましい。このように構成した場合、主制御手段100による指示番号の表示がなされていないときに、副制御手段200によるナビ演出が実行されている状態を避けることができる。
さらに、第1停止操作時に遊技者が押し順をミスしたときは、主制御手段100において、改めて第2、第3停止操作時に操作すべきストップスイッチを決定し、遊技者が第1停止操作したストップスイッチと、新たに決定した第2、第3停止操作するストップスイッチとからなる押し順に対応する指示番号の表示を行うようにしてもよい。また、新たに決め直した指示番号の表示を行った後に、副制御手段200において、当初の第2、第3停止操作に関する押し順の報知を、新たに決め直した指示番号に対応する第2、第3停止操作に関する報知に切り替えてもしてもよい。
本実施形態では、ATストック抽選に当選したときは、ATストックを1つ発生し、既に発生しているATストックの数に加算するようにしているが、AT当選フラグを設けて、ATストックが当選しときに、AT当選フラグをセットし、AT当選フラグがセットされているときは、AT抽選を行わないようにしてもよい。この場合、ATストック数に基づいて遊技状態を更新していた処理(図28のステップS280、図29のステップS346、図30のステップS370)は、AT当選フラグがセットされているか否かによって判断するようにしてもよい。
また、即発動フラグを設けておき、遊技状態5のときに再遊技−Iが当選した場合は、AT当選フラグをセットするとともに、即発動フラグをセットするようにしてもよく、遊技状態5においてメダル払出枚数が456枚を超えたときは、即発動フラグがセットされていれば、遊技状態2に更新し、即発動フラグがセットされていなければ、AT当選フラグがセットされていたとしても、遊技状態0に更新するようにしてもよい。これは、遊技状態5において、再遊技−Iが当選したときは、AT遊技が確定するため、遊技状態5の終了後は遊技状態1を経由せずに遊技状態2に移行させるが、遊技状態5において、再遊技−Iが当選することなく、AT抽選に当選したときは、遊技状態5の終了後は遊技状態0および遊技状態1を経由させてから遊技状態2に移行させるようにするためである。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、主制御手段100のROMに押し順を報知しない遊技状態のときに参照する演出グループ番号テーブルAと、押し順を報知する遊技状態のときに参照する演出グループ番号テーブルBとを記憶し、現在の遊技状態に応じて参照するテーブルを切り替えていた(図25参照)。しかしながら、図19に示すように、押し順を報知する遊技状態において、演出グループ番号が入賞・再遊技当選番号と一対一で対応する場合は、必ずしも演出グループ番号テーブルBを備える必要はない。
そこで第2実施形態では、押し順を報知する遊技状態において、演出グループ番号が入賞・再遊技当選番号と一対一で対応させた場合に、演出グループ番号テーブルBを備えることなく、副制御手段200へ演出グループ番号を送信している。第2実施形態は、主制御手段100のROMに演出グループ番号テーブルBが記憶されていないこと、および、図25に示したマスク処理の内容を除けば、その他の構成については第1実施形態と同様である。例えば、第2実施形態においても、入賞・再遊技当選番号の各々に対応する演出グループ番号は、図19に示した内容と同じであり、演出グループ番号テーブルAが主制御手段100のROMに記憶されている。なお、本実施形態以降の実施形態において、特に言及しない処理またはデータについては、第1の実施形態と同様であるものとする。
<第2実施形態におけるマスク処理の説明>
第2実施形態は、図21(遊技進行メイン処理)のステップS26において、図39のフローチャートに示すマスク処理を実行する。まず主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている入賞・再遊技当選番号をCPUのレジスタ(例えばAレジスタ)にセットする(ステップS400)。そして、現在の遊技状態が押し順を報知する遊技状態(すなわち遊技状態2または3)であるか否かを判断する(ステップS402)。遊技状態が「2」または「3」でなかった場合、ステップS402の判断結果がNOとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルAの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS404)。
次に主制御手段100は、第1実施形態と同様に各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルAの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、演出グループ番号テーブルAから取得する(ステップS406)。そして、取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存する(ステップS408)。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
これに対して、ステップS402の判断処理で、遊技状態が「2」または「3」であった場合、ステップS402の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、ステップS408の処理へ進み、ステップS400で取得した入賞・再遊技当選番号を、演出グループ番号が記憶される所定の記憶領域に保存する。
以上のように、主制御手段100は、押し順を報知する遊技状態において、入賞・再遊技当選番号を演出グループ番号として副制御手段200へ送信するため、押し順を報知する遊技状態のときに参照する演出グループ番号テーブルが不要となり、ROMの記憶容量を節約することができる。
なお、ステップS408の処理について、例えば、副制御手段200へ演出グループ番号を送信した後は、主制御手段100の処理において演出グループ番号を参照する必要が無い場合などは、RWMに演出グループ番号を保存するための記憶領域を設けず、直接、演出グループ番号をリングバッファに保存するようにしてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1および第2実施形態では、押し順を報知する遊技状態において、入賞・再遊技当選番号と同じ値の演出グループ番号を副制御手段200へ送信していた(図19の「報知時」欄参照)。これに対して、第3実施形態では、図40に示すように、入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号とが一対一で対応するものの、演出グループ番号の値と入賞・再遊技当選番号の値とは異なっている(図40の「報知時」欄参照)。第3実施形態では、図40に示す押し順を報知しない遊技状態における入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応を示すテーブルを、演出グループ番号テーブルCとして、主制御手段100のROMに予め記憶されているものとする。例えば、図40の「アドレス」欄に示すように、押し順を報知しない遊技状態における各入賞・再遊技当選番号に対する演出グループ番号の値は、ROMのアドレス1A80〜1AB4に記憶されている。
なお、図40に示す入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応において、押し順を報知しない遊技状態の演出グループ番号の値が、第1実施形態および第2実施形態の値と異なっているが(図19および図40の「非報知時」欄参照)、入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応関係は同じである。例えば、入賞・再遊技当選番号2〜6に対して、1つの演出グループ番号(図19においては「55」、図40においては「2」)が対応付けられている。
<第3実施形態におけるマスク処理の説明>
次に、第3実施形態におけるマスク処理の内容について図41のフローチャートを参照して説明する。ここで、図41に示すマスク処理は、図21に示す遊技進行メイン処理のステップS26で実行されるものである。まず主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている入賞・再遊技当選番号をCPUのレジスタ(例えばAレジスタ)にセットする(ステップS410)。そして、現在の遊技状態が押し順を報知する遊技状態(すなわち遊技状態2または3)であるか否かを判断する(ステップS412)。遊技状態が「2」または「3」でなかった場合、ステップS412の判断結果がNOとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルCの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS414)。
次に主制御手段100は、第1実施形態と同様に各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、演出グループ番号テーブルCから取得する(ステップS416)。そして、取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存する(ステップS418)。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
これに対して、ステップS412の判断処理で、遊技状態が「2」または「3」であった場合、ステップS412の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、ステップS410で取得した入賞・再遊技当選番号の値に、特定値を加算して演出グループ番号を算出する(ステップS420)。ここで、特定値は「19」であり、例えば入賞・再遊技当選番号の値が「1」(再遊技−Aが当選)だった場合は、演出グループ番号が「20」となる。ステップS420の処理によって演出グループ番号を算出すると、ステップS418へ進み、主制御手段100は算出したをRWMの所定の記憶領域に保存する。
なお、本実施形態においても、副制御手段200は、受信した演出グループ番号に基づいて図35〜図37に示したスタートスイッチ操作時処理を行うが、図35および図36に示すスタートスイッチ操作時処理(押し順を報知する遊技状態で行われる処理)において、演出グループ番号の判断処理は、入賞・再遊技当選番号の値に特定値を加算した値に基づいて行われることはいうまでもない。例えば、図35のステップSs152の判断処理は、演出グループ番号が「20」であるか否かの判断を行う。また、図37のステップSs152の判断処理は、押し順を報知しない遊技状態で行われる処理であるが、ここでは図40に示す対応関係に従って、演出グループ番号が「9」であるか否かの判断を行う。
上述したマスク処理では押し順を報知する遊技状態における演出グループ番号を、入賞・再遊技当選番号の値に特定値を加算することによって演出グループ番号を算出していたが、他の演算によって演出グループ番号を算出してもよい。例えば、入賞・再遊技当選番号の値から特定値を減算する、入賞・再遊技当選番号の値に特定値を乗算する、などの処理を行うことで演出グループ番号を算出してもよい。
なお、特定値として「19」を採用したが、この数値に限られるものではなく、特定値として「N(自然数)」であれば良い。ただし、図40に示すように特定値「19」を加算することにより、非報知時に送信される演出グループ番号の範囲(0〜18)と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲(19〜71)とが被らないようにすることにが望ましい。例えば、非報知時に送信される演出グループ番号の一部(再遊技−B1のときの演出グループ番号)と、報知時に送信される演出グループ番号の一部(入賞−Fのときの演出グループ番号)とが同一であったとする。
このとき、副制御手段200が遊技状態コマンドを正確な情報として受信できなかったとき(例えば、コマンドのすべてまたは一部が他の値に変化してしまった(いわゆる「コマンドがこけた」)場合)に、副制御手段200が受信した演出グループ番号がどの情報なのか(例えば、再遊技−B1に関するものなのか、入賞−Fに関するものなのか)を判断することが困難となり、当選役の種類を報知する演出ができなくなってしまう。そこで、本実施形態では、報知時に送信される演出グループ番号の範囲(0〜18)と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲(19〜71)とが被らないようにすることにより、演出グループ番号を受信した副制御手段200側でどの情報が送られてきたのかが不明となることを防止することができる。
なお、ハズレに関する演出グループ番号や、押し順に応じて利益が変化しない再遊技役や入賞役に対する演出グループ番号については、非報知時と報知時とで同じ演出グループ番号(例えば、再遊技−Aは非報知時/報知時とも「1」、入賞−Fは非報知時/報知時とも「15」)を用いたとしても、上述した効果が損なわれることはない。
また、入賞・再遊技当選番号の値を2進法の値で表した場合における特定の桁の値を反転させることによって、演出グループ番号を求めてもよい。たとえば、入賞・再遊技当選番号の値を2進法の値で表したときに1桁目(最下位桁)および5桁目の値を反転させて演出グループ番号にする場合において、入賞・再遊技当選番号の値が「28」(入賞−A5当選)だったときは、00011100→00001101となり、演出グループ番号は「13」となる。このような処理によって演出グループ番号を生成する場合、特定値は不要となる。
また、入賞・再遊技当選番号の値をバイナリデータで表した場合における特定ビットの値を「1」とすることによって、演出グループ番号を求めてもよい。たとえば、入賞・再遊技当選番号の値を2進法の値で表したときに第7ビット(最上位ビット)を「1」にする場合において、入賞・再遊技当選番号の値が「28」(入賞−A5当選)だったときは、00011100→10011100となり、演出グループ番号は「156」となる。このような処理によって演出グループ番号を生成する場合、特定値は不要となる。本実施形態では、以上に述べたような、入賞・再遊技当選番号に所定の演算処理を施した情報が、演出グループ番号となる。
さらに、ステップS418の処理について、例えば、副制御手段200へ演出グループ番号を送信した後は、主制御手段100の処理において演出グループ番号を参照する必要が無い場合などは、RWMに演出グループ番号を保存するための記憶領域を設けず、直接、演出グループ番号をリングバッファに保存するようにしてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応は、図42に示すように、押し順を報知しない遊技状態の演出グループ番号のうち、入賞・再遊技当選番号と一対一で対応するものについては、押し順を報知する遊技状態の演出グループ番号の値と同じ値に設定されている。すなわち、入賞・再遊技当選番号が「1」、「15」、「16」、「23」、「42」、「49」〜「52」に対応する演出グループ番号は、押し順を報知しない遊技状態および押し順を報知する遊技状態のいずれの場合も、「1」、「15」、「16」、「23」、「42」、「49」〜「52」になっている。
第4実施形態では、図42に示す押し順を報知しない遊技状態における入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応を示すテーブルを、第1実施形態と同様に演出グループ番号テーブルAとして、主制御手段100のROMに予め記憶されているものとする。例えば、図42の「アドレス」欄に示すように、押し順を報知しない遊技状態における各入賞・再遊技当選番号に対する演出グループ番号の値は、ROMのアドレス1A80〜1AB4に記憶されている。
入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号とが、図42に示す対応関係になっている本実施形態の場合、図21の遊技進行メインにおけるステップS26で実行するマスク処理は、図15に示すマスク処理と、図40に示すマスク処理のいずれも採用可能である。また、押し順を報知する遊技状態において、入賞・再遊技当選番号をそのまま演出グループ番号とするのではなく、図41に示したマスク処理のステップS420のように、入賞・再遊技当選番号の値に特定値を加算したものを、演出グループ番号として副制御手段200へ送信してもよい。この場合、押し順を報知しない遊技状態のときに参照するテーブルにおいて、入賞・再遊技当選番号と一対一で対応する演出グループ番号の値は、押し順を報知する遊技状態における演出グループ番号の値に合わせる必要がある。
なお、入賞・再遊技当選番号の値に対して特定値を加算するなどして演算処理を行ったものを演出グループ番号として副制御手段200へ送信する場合は、非報知時に送信される演出グループ番号の範囲と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲とが被らないようにすることにが望ましい。例えば、非報知時に送信される演出グループ番号の一部と、報知時に送信される演出グループ番号の一部とに、同一の演出グループ番号が付与されており、副制御手段200は、遊技状態コマンドと、演出グループ番号コマンドとに基づいて押し順ナビ演出を行っているとする。
このとき、副制御手段200が遊技状態コマンドを正確な情報として受信できなかった場合は、受信した演出グループ番号がどの情報なのか(例えば、非報知時の演出グループ番号に関するものなのか、報知時の演出グループ番号に関するものなのか)が判断することが困難となる。そこで、報知時に送信される演出グループ番号の範囲と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲とが重複しないようにすることにより、演出グループ番号を受信した副制御手段200側で、どの情報が送られてきたのかが不明となることを防止することができる。
このような効果は、本実施形態のように、ハズレに関する演出グループ番号や、押し順に応じて利益が変化しない再遊技役や入賞役に対する演出グループ番号(具体的には、再遊技−A,−E,−F,−Iおよび入賞−D,−F〜G)について、非報知時と報知時とで同じ演出グループ番号を用いたとしても、損なわれることはない。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図43に、第5実施形態における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係を示す。この図に示す対応関係が、図19に示した第1実施形態の対応関係と異なる点は、本実施形態では押し順を報知しない遊技状態(「非報知時」欄参照)において、入賞・再遊技当選番号17〜19(再遊技−G1〜G3)、および入賞・再遊技当選番号20〜22(再遊技−H1〜H3)に対して、演出グループ番号を一対一で対応付けている点である。これにより、押し順を報知しない遊技状態であっても、役抽選で再遊技−G1〜G3および再遊技−H1〜H3のいずれが当選したときは、チェリー図柄(再遊技07)やチャンス目(再遊技09)の図柄組合せが表示される押し順を、副制御手段200によって報知することができる。
なお、本実施形態では押し順を報知しない遊技状態において、入賞・再遊技当選番号17〜22に対して、演出グループ番号60〜65が対応付けられている。このため、入賞・再遊技当選番号23以降に対応付けられる演出グループ番号の値が、その分だけ繰り下げられているが、入賞・再遊技当選番号23〜52と演出グループ番号との対応関係は図19と同様である。
第5実施形態では、図43に示す押し順を報知しない遊技状態における入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応を示すテーブルを、第1実施形態と同様に演出グループ番号テーブルAとして、主制御手段100のROMに予め記憶されているものとする。例えば、図43の「アドレス」欄に示すように、押し順を報知しない遊技状態における各入賞・再遊技当選番号に対する演出グループ番号の値は、ROMのアドレス1A80〜1AB4に記憶されている。
本実施形態において、図21の遊技進行メインにおけるステップS26で実行するマスク処理は、図15に示すマスク処理と、図40に示すマスク処理のいずれも採用可能である。また、図41に示したマスク処理のステップS420のように、押し順を報知する遊技状態において、入賞・再遊技当選番号の値に特定値を加算したものを、演出グループ番号として副制御手段200へ送信してもよい。
なお、入賞・再遊技当選番号の値に対して特定値を加算するなどして演算処理を行ったものを演出グループ番号として副制御手段200へ送信する場合は、非報知時に送信される演出グループ番号の範囲と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲とが被らないようにすることにが望ましい。例えば、非報知時に送信される演出グループ番号の一部と、報知時に送信される演出グループ番号の一部とに、同一の演出グループ番号が付与されており、副制御手段200は、遊技状態コマンドと、演出グループ番号コマンドとに基づいて押し順ナビ演出を行っているとする。
このとき、副制御手段200が遊技状態コマンドを正確な情報として受信できなかった場合は、受信した演出グループ番号がどの情報なのか(例えば、非報知時の演出グループ番号に関するものなのか、報知時の演出グループ番号に関するものなのか)が判断することが困難となる。そこで、報知時に送信される演出グループ番号の範囲と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲とが重複しないようにすることにより、演出グループ番号を受信した副制御手段200側で、どの情報が送られてきたのかが不明となることを防止することができる。
なお、ハズレに関する演出グループ番号や、押し順に応じて利益が変化しない再遊技役や入賞役に対する演出グループ番号については、非報知時と報知時とで同じ演出グループ番号を用いたとしても、上述した効果が損なわれることはない。
<第5実施形態におけるスタートスイッチ操作時処理の説明>
次に、図44および図45のフローチャートを参照して、本実施形態の副制御手段200が実行するスタートスイッチ操作時処理について説明する。第5実施形態におけるスタートスイッチ操作時処理と、図35〜図37に示したスタートスイッチ操作時処理とは、押し順を報知する遊技状態、および遊技状態0において、役抽選で再遊技−G1〜G3および再遊技−H1〜H3のいずれか当選したときに行う処理が異なっている。したがって、図44および図45のフローチャートにおいて、図35〜図37に示したスタートスイッチ操作時処理と同じ処理を行うステップについては、同じ値の符号を付与している。
本実施形態において図34に示した1コマンド処理のステップSs102へ移行すると、図44に示すフローチャートにおいて、副制御手段200は、現在の遊技状態が「2」または「3」であるか否かを判断し、現在の遊技状態が「2」または「3」であった場合は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が1(入賞・再遊技当選番号1に対応)であるか否かを判断する(ステップSs150〜Ss152)。演出グループ番号が「1」であった場合は、押し順を報知するか否かを決定する押し順報知抽選を行い、報知することが決定されなかった場合は、スタートスイッチ操作時処理を終了し、報知することが決定された場合は、抽選によって報知する押し順を決定して報知する(ステップSs152〜Ss158,Ss270)。
(遊技状態2または3における処理)
ステップSs152の判断処理で、主制御手段100から受信した演出グループ番号が「1」でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が17〜19(入賞・再遊技当選番号17〜19。再遊技−G1〜G3に対応)のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs160)。演出グループ番号が17〜19のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、副制御手段200は、乱数RNDを取得する(ステップSs250)。この乱数RNDは0〜99の数値範囲の整数であり、副制御手段200が備えている乱数発生回路で生成されるものとする。
次に、副制御手段200は、主制御手段100から受信したAT抽選番号(報知遊技抽選結果情報ともいう。制御コマンド95##)が「0」以外(すなわち、AT上乗せ抽選に当選)であるか否かを判断する(ステップSs252)。AT抽選番号が「0」以外であった場合(所定の抽選結果)は、ステップSs252の判断結果がYESとなり、ステップSs250で取得した乱数RNDの値が、信頼度Cの値よりも小さいか否かを判断する(ステップSs254)。ここで、信頼度Cは、1〜100数値範囲の整数であり、予め所定の値が副制御手段200のROMに記憶されていてもよいし、図1(b)に示した方向ボタンスイッチ38および決定ボタンスイッチ39によって、遊技者によって自由に設定可能にしてもよい。
例えば、AT開始時等の所定のタイミング(スタートスイッチ36の操作を受け付けているときや、ベットの操作を受け付けているとき等)において、画像表示装置70の画面中、左側にキャラクタAを表示し、右側にキャラクタBを表示する演出を行うとする。このとき、遊技者が左方向ボタンスイッチ38Lを操作すれば、キャラクタAを選択することができ、右方向ボタンスイッチ38Rを操作すればキャラクタBを選択することができるように構成する。そして、遊技者がキャラクタAを選択し、決定ボタン39が操作されることによりキャラクタAに応じた信頼度で、演出グループ番号17〜19(再遊技−G1〜G3)や演出グループ番号20〜22(再遊技−H1〜H3)が当選したときの、押し順の操作態様を報知するように構成する。
一例として、キャラクタAが信頼度100%、キャラクタBが信頼度50%に対応していたとする。そして、遊技者によってキャラクタAが選択された場合は、演出グループ番号17〜19(再遊技−G1〜G3)が当選し、AT抽選番号が「0」のコマンドを受信したときには、再遊技07が表示される押し順が報知されない(完全告知:信頼度100)ように構成することができる。これに対して、遊技者によってキャラクタBが選択された場合は、演出グループ番号17〜19(再遊技−G1〜G3)が当選し、AT抽選番号が「0」のコマンドを受信したときであっても、再遊技07が表示される押し順が報知される場合を有する(チャンス告知;信頼度50)ように構成することができる。
なお、信頼度の値及び信頼度を選択する方法として信頼度100%のキャラクタAと信頼度50%のキャラクタBの2パターンを例示したが、これに限られるものでない。例えば、3パターン設けても良い。また、図44および図45に示したスタートスイッチ操作時処理では、信頼度Cと乱数RNDとを比較したが、再遊技07が表示される押し順を報知するか否かを乱数を用いた抽選により決定し、その抽選において再遊技07が表示される押し順が報知される確率を、遊技者によって設定された信頼度(0〜100%)とするような構成にしてもよい。このような抽選を行う場合、乱数の数値範囲は0〜100でなくても良く、かつ、再遊技07が表示される押し順を報知するか否かの二者択一を決定するものでなくてもよい。例えば、0〜255の範囲をとり得る乱数値を採用し、キャラクタ毎に選択確率の異なる抽選テーブルを用いて6通りの押し順のうち、どの押し順を報知するか(または押し順を報知しないか)を決定しても良い。
ステップSs254の判断処理で、乱数RNDの値が信頼度Cの値よりも小さかった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、再遊技07の図柄組合せ(チェリー図柄)が表示される押し順(図8(b)の当選番号17〜19参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する(ステップSs256)。そして、ステップSs270へ進み、抽選で決定した押し順のナビ演出を行って、図44のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
これに対して、乱数RNDの値が信頼度Cの値以上だった場合は、ステップSs254の判断結果がNOとなり、副制御手段200は、再遊技07の図柄組合せが表示されない押し順(図8(b)参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定し(ステップSs260)、ステップSs270へ進み、抽選で決定した押し順のナビ演出を行って、図44のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
前述したステップSs252の判断処理で、AT抽選番号が「0」であった場合(特定の抽選結果)は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、ステップSs254と同様に、ステップSs250で取得した乱数RNDの値が、信頼度Cの値よりも小さいか否かを判断する(ステップSs258)。そして、乱数RNDの値が信頼度Cの値よりも小さかった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、ステップSs260へ進み、再遊技07の図柄組合せが表示されない押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する。そして、ステップSs270へ進んで、抽選で決定した押し順のナビ演出を行い、図44のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
これに対して、乱数RNDの値が信頼度Cの値以上だった場合は、ステップSs258の判断結果がNOとなり、副制御手段200は、ステップSs256へ進み、再遊技07の図柄組合せが表示される押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する。そして、ステップSs270へ進んで、抽選で決定した押し順のナビ演出を行って、図44のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
次に前述したステップSs160の判断処理で、演出グループ番号が17〜19のいずれかでもなかったときは判断結果がNOとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が20〜22(再遊技−H1〜H3に対応)のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs168)。演出グループ番号が20〜22のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、副制御手段200は、前述した乱数RNDを取得する(ステップSs262)。
次に、副制御手段200は、主制御手段100から受信したAT抽選番号が「0」以外であるか否かを判断する(ステップSs264)。AT抽選番号が「0」以外であった場合は、ステップSs264の判断結果がYESとなり、ステップSs262で取得した乱数RNDの値が、信頼度Cの値よりも小さいか否かを判断する(ステップSs266)。そして、乱数RNDの値が信頼度Cの値よりも小さかった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、再遊技09の図柄組合せ(チャンス目)が表示される押し順(図9の当選番号20〜22参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する(ステップSs268)。そして、ステップSs270へ進み、抽選で決定した押し順のナビ演出を行って、図44のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
これに対して、乱数RNDの値が信頼度Cの値以上だった場合は、ステップSs266の判断結果がNOとなり、副制御手段200は、再遊技09の図柄組合せが表示されない押し順(図9参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定し(ステップSs274)、ステップSs270へ進み、抽選で決定した押し順のナビ演出を行って、図44のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
前述したステップSs264の判断処理で、AT抽選番号が「0」であった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、ステップSs266と同様に、ステップSs262で取得した乱数RNDの値が、信頼度Cの値よりも小さいか否かを判断する(ステップSs272)。そして、乱数RNDの値が信頼度Cの値よりも小さかった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、ステップSs274へ進み、再遊技09の図柄組合せが表示されない押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する。そして、ステップSs270へ進んで、抽選で決定した押し順のナビ演出を行い、図44のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
これに対して、ステップSs272の判断処理で、乱数RNDの値が信頼度Cの値以上だった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、ステップSs268へ進み、再遊技09の図柄組合せが表示される押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する。そして、ステップSs270へ進んで、抽選で決定した押し順のナビ演出を行って、図44のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
なお、前述したステップSs168の判断処理で、演出グループ番号が20〜22のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、図36に示したスタートスイッチ操作時処理のステップSs190へ進む。図36に示したスタートスイッチ操作時処理については既に説明しているため、その説明は省略する。
(遊技状態0における処理)
前述したステップSs150の判断処理で、遊技状態が「2」または「3」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、図45のステップSs280の判断処理へ進む。ステップSs280において、副制御手段200は、現在の遊技状態が「0」であるか否かを判断する。そして、現在の遊技状態が「0」だったときはステップSs280の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が60〜62(入賞・再遊技当選番号17〜19。図43参照)のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs282)。演出グループ番号が60〜62のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、副制御手段200は、乱数RNDを取得する(ステップSs284)。
次に副制御手段200は、ATストック抽選に当選したか否かを判断する(ステップSs286)。ここで、図14(a−1)に示したATストック抽選の当選確率を示すテーブルでは、再遊技−E,F,G1〜G3,H1〜H3,入賞−F,GのときにATストック抽選を行うことになっていたが、第5実施形態では、再遊技−G1〜G3およびH1〜H3のいずれかが当選したときに限ってATストック抽選を行うようにしてもよい。また、ATストック抽選に当選したか否かを判断は、例えば受信した「ATストック数」コマンド(94##)に含まれていたATストック数(報知遊技抽選結果情報)が、前回の遊技におけるATストック数よりも増加したか否かによって判断してもよい。
そして、副制御手段200が、ATストック抽選に当選した(所定の抽選結果)と判断したときは、ステップSs286の判断結果がYESとなり、ステップSs284で取得した乱数RNDの値が、信頼度Cの値よりも小さいか否かを判断する(ステップSs288)。乱数RNDの値が信頼度Cの値よりも小さかった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、再遊技07の図柄組合せ(チェリー図柄)が表示される押し順(図8(b)の当選番号17〜19参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する(ステップSs290)。そして、抽選で決定した押し順のナビ演出を行って(ステップSs292)、図45のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これに対して、乱数RNDの値が信頼度Cの値以上だった場合は、ステップSs288の判断結果がNOとなり、副制御手段200は、そのまま図45のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
前述したステップSs286の判断処理で、副制御手段200が、ATストック抽選に当選しなかった(特定の抽選結果)と判断したときは判断結果がNOとなり、副制御手段200は、ステップSs288と同様に、ステップSs284で取得した乱数RNDの値が、信頼度Cの値よりも小さいか否かを判断する(ステップSs294)。そして、乱数RNDの値が信頼度Cの値よりも小さかった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、そのまま図45のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
これに対して、乱数RNDの値が信頼度Cの値以上だった場合は、ステップSs294の判断結果がNOとなり、副制御手段200は、ステップSs290へ進み、再遊技07の図柄組合せが表示される押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する。そして、ステップSs292へ進んで、抽選で決定した押し順のナビ演出を行った後、図45のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
次に前述したステップSs282の判断処理で、演出グループ番号が60〜62のいずれかでもなかったときは判断結果がNOとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が63〜65(入賞・再遊技当選番号20〜22。図43参照)のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs296)。演出グループ番号が63〜65のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、副制御手段200は、前述した乱数RNDを取得する(ステップSs298)。
次に、副制御手段200は、ステップSs286と同様に、ATストック抽選に当選したか否かを判断する(ステップSs300)。そして、副制御手段200が、ATストック抽選に当選したと判断したときは、ステップSs300の判断結果がYESとなり、ステップSs298で取得した乱数RNDの値が、信頼度Cの値よりも小さいか否かを判断する(ステップSs302)。乱数RNDの値が信頼度Cの値よりも小さかった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、再遊技09の図柄組合せ(チャンス目)が表示される押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する(ステップSs304)。そして、抽選で決定した押し順のナビ演出を行って(ステップSs306)、図45のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これに対して、乱数RNDの値が信頼度Cの値以上だった場合は、ステップSs302の判断結果がNOとなり、副制御手段200は、そのまま図45のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
前述したステップSs300の判断処理で、副制御手段200が、ATストック抽選に当選しなかったと判断したときは判断結果がNOとなり、副制御手段200は、ステップSs302と同様に、ステップSs298で取得した乱数RNDの値が、信頼度Cの値よりも小さいか否かを判断する(ステップSs308)。そして、乱数RNDの値が信頼度Cの値よりも小さかった場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、そのまま図45のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
これに対して、乱数RNDの値が信頼度Cの値以上だった場合は、ステップSs308の判断結果がNOとなり、副制御手段200は、ステップSs304へ進み、再遊技09の図柄組合せが表示される押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する。そして、ステップSs306へ進んで、抽選で決定した押し順のナビ演出を行った後、図45のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
前述したステップSs296の判断処理で、演出グループ番号が63〜65のいずれかでもなかったときは判断結果がNOとなり、副制御手段200は、受信した演出グループ番号に応じた演出を実行する(ステップSs310)。
なお、前述したステップSs280の判断処理で、現在の遊技状態が「0」ではなかった場合は、判断結果がNOとなり、図37に示したスタートスイッチ操作時処理のステップSs230へ進む。ただし、図37に示したスタートスイッチ操作時処理については既に説明しているため、その説明は省略する。
このように、本実施形態では、特定の当選役が決定されたときに行われたAT抽選(報知遊技抽選)の結果を、停止表示された図柄組合せによって報知することが可能となる。
なお、上述したように、特定の当選役が決定されたときに、遊技状態「2」もしくは「3」においてAT上乗せ抽選に当選した場合、または、遊技状態「0」においてATストック抽選に当選した場合は、主制御手段100においても、特定の図柄組合せが停止表示される押し順に対応する指示番号を、獲得枚数表示器28に表示するようにしてもよい。
また、図45のステップS290,S292,S304,S306では、報知する押し順(再遊技07または09が表示される押し順)を抽選によって決定していたが、受信した演出グループ番号の値(60〜65)に応じた押し順を報知するようにしてもよい。例えば、演出グループ番号60または63を受信したときは、左ストップスイッチ37Lを第1停止操作するべきことを報知し、演出グループ番号61または64を受信したときは、中ストップスイッチ37Cを第1停止操作するべきことを報知し、演出グループ番号62または65を受信したときは、右ストップスイッチ37Rを第1停止操作するべきことを報知する。
本実施形態では、押し順を報知しない遊技状態であっても、再遊技G1〜G3またはH1〜H3のいずれかが当選したときは、副制御手段200に対して押し順を識別可能な演出グループ番号を送信するが、このとき、獲得枚数表示器28にも指示番号(押し順を示す情報)を表示してもよい。このように構成することで、演出として遊技者に示したい図柄組合せ(具体的には、再遊技07、再遊技09)を示すことができる可能性を高くすることができる。
例えば、画像表示装置70だけで押し順の報知を行った場合(すなわち、獲得枚数表示器28は消灯)、遊技者は、押し順によって利益が変わらない役が当選したものと思い、報知された押し順を無視し、停止表示された図柄組合せによる演出が実現しない可能性が高くなる。これに対して、獲得枚数表示器28および画像表示装置70の双方で押し順の報知を行うことで、遊技者は、報知された押し順に従ってストップスイッチ37L,37C,37Rを操作すれば、押し順ベルなどが当選したときと同様に何らかの利益が得られると考える可能性が高く、結果として、演出として遊技者に示したい図柄組合せを示すことができる可能性を高くすることができる。
また、本実施形態のスタートスイッチ操作時処理では、特定の役(再遊技−G1〜G3,H1〜H3のいずれか)が当選した場合、AT抽選に当選した場合(図44のステップSs252またはSs264,YES、図45のステップSs286またはSs300,YES)、所定の信頼度Cに基づいて特定の図柄組合せ(再遊技07または再遊技09)が表示される押し順を報知していた(図44のステップSs256またはSs268、図45のステップSs290またはSs304)。このとき、AT抽選結果に関する演出(上乗せ遊技回数、またはATストック抽選に当選したか否かの報知)としては、次のようなものが考えられる。
(ア)押し順ナビ演出が終了してから(第3停止操作の受付時、または第3停止操作をしたストップスイッチを離した後、等)次の遊技が開始されるまでいずれかのタイミングでAT抽選結果を報知する演出を実行する。
(イ)押し順ナビ演出を行った遊技、またはその次の遊技から、複数遊技に亘って実施される連続演出(例えば、バトル演出等)を開始し、当該連続演出が行われる最後の遊技でAT抽選結果を報知する。
ここで、前述した信頼度Cが遊技者によって選択可能であり、かつ、信頼度Cが100に設定された場合、すなわち、報知された押し順に従ってストップスイッチ37L,37C,37Rを操作した結果、再遊技07または再遊技09の図柄組合せが表示されたときは必ずAT抽選に当選している場合は、(イ)の連続演出を実行しないようにしてもよい。
また(イ)の演出を行う場合、連続演出が開始してから終了するまでの間に、再び再遊技−G1〜G3,H1〜H3のいずれかが当選したときは、AT抽選に当選する可能性がある。このとき、敢えて再遊技07または再遊技09のようにインパクトのある図柄組合せが表示されない押し順を報知することで、遊技者の意識を実行中の連続演出に向けさせるようにしてもよい。また、連続演出中に複数回のAT上乗せ抽選に当選した場合、連続演出の最後の遊技において、各AT上乗せ抽選で決定された上乗せ遊技回数の合計値を画像表示装置70に表示するようにしてもよい。
上述した連続演出として、例えば、複数の遊技回数に亘って2人のキャラクタが互いに戦っている状況を表示し、演出の最後にいずれのキャラクタが勝利したのかによってAT抽選の結果を報知する演出(以下、「バトル演出」という。)を行ってもよい。この場合、バトル演出の最後に、AT抽選に当選していたときは一方のキャラクタが勝利する演出(成功演出)を行い、AT抽選にハズレていたときは他方のキャラクタが勝利(一方のキャラクタが敗北)する演出(失敗演出)を行う。なお、上述したバトル演出において、AT抽選に当選していたときに、バトル演出の最後に一旦失敗演出を行い、次の遊技で敗北した一方のキャラクタが他方のキャラクタに勝利する、復活演出を行ってもよい。
このように、特定役に当選したことによってAT抽選を行った結果、AT抽選に当選したときに、特定の図柄組合せが表示される押し順を報知するとともに、連続演出を行うことで、インパクトのある図柄組合せと、演出の展開に伴って徐々に高まっていく期待感とによって、興趣向上の相乗効果が期待できる。
なお、連続演出は、ストップスイッチ37L,37C,37Rが、特定役に当選した遊技で報知された押し順に従って操作された場合に限って実行してもよいし、報知された押し順に従ってストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されたか否かに関わらず実行してもよい。
また、前述した(ア)および(イ)の演出のうち、実行する演出をAT遊技の残りゲーム数に応じて選択してもよい。例えば、ATの残りゲーム数が3ゲーム以下の場合は、連続演出の選択確率を低くすることができる。また、連続演出が行われる長さ(ゲーム数)が2ゲーム(連続演出A)、3ゲーム(連続演出B)、4ゲーム(連続演出C)という、複数種類の連続演出の中から選択可能な場合、例えば、ATの残りゲーム数が3ゲームのときに連続演出を行う場合は、連続演出Cが選択されないようにするのが望ましい。この場合において、連続演出Aまたは連続演出Bのいずかれを選択可能にしてもよいし、連続演出Aのみを選択可能にしてもよい。
また、前述した(イ)の演出のように、AT抽選結果を報知する連続演出(以下、「AT連続演出」ともいう。)に加えて、AT中にボーナス役が当選したか否かについてを報知する連続演出(以下、「ボーナス連続演出」ともいう。)を行う場合は、双方の連続演出に共通の演出内容を含んでいてもよい。たとえば、バトル演出の場合、バトルの開始から成功演出または失敗演出までを、AT連続演出とボーナス連続演出とで共通に実施する。そして、AT連続演出のときは、成功演出の後にAT遊技回数が上乗せされたことを報知するか、または、失敗演出の後に上乗せされなかったことを報知する。一方、ボーナス連続演出のときは、成功演出の後にボーナス役が当選したことを報知するか、または、失敗演出の後にボーナス役が当選しなかったことを報知する。
このように、異なる種類の連続演出において、一部の演出内容を共通にすることで、連続演出を実行するために必要なデータ量を削減することができる。また、AT連続演出とボーナス連続演出とで一部の演出内容を共通にすることにより、連続演出の結末を見るまでAT上乗せ抽選に当選したのか、ボーナス役が当選したのかが判別できないため、連続演出の最後まで遊技者の興味を維持させることができる。
また、前述したように、報知された押し順が再遊技07または再遊技09の図柄組合せが表示可能な押し順であることの信頼度Cは、画像表示装置70に表示されたキャラクタAまたはキャラクタBを、遊技者が選択することによって設定可能である。この場合において、バトル演出に登場させるキャラクタとして、遊技者が選択したキャラクタを登場させてもよい。この場合、AT中であっても、選択したキャラクタの変更(キャラクタAまたはキャラクタBを再選択)を可能にすることができるが、連続演出が行われているときは、その途中でキャラクタの変更ができないようにしてもよい。このように構成することで、連続演出の内容を途中で変更するための処理を行う必要がなくなり、また、連続演出の一貫性が損なわれてしまうのを避けることができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態について説明する。図46に、第6実施形態における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係を示す。この図に示すように、第6実施形態の対応関係では、押し順を報知しない遊技状態(「非報知時」欄)と、押し順を報知する遊技状態(「報知時」欄)とにおいて、AT抽選に当選したか否かによって特定の入賞・再遊技当選番号に対する演出グループ番号の値を異ならせている。ここで、上述した「AT抽選」(報知遊技抽選)は、押し順を報知しない遊技状態ではATストック抽選に対応し、押し順を報知する遊技状態ではAT上乗せ抽選に対応している。また、上述した「特定の入賞・再遊技当選番号」は、本実施形態においては入賞・再遊技当選番号17〜19(再遊技−G1〜G3)および、入賞・再遊技当選番号20〜22(再遊技−H1〜H3)である。
具体的には、押し順を報知しない遊技状態において、当選役が再遊技−G1〜G3からH1〜H3(入賞・再遊技当選番号17〜22)のいずれかに決定されて、ATストック抽選(報知遊技抽選)が行われたときに、ATストック抽選に当選しかなった場合(特定の抽選結果)は演出グループ番号が「60」〜「65」となるが、当選した場合(所定の抽選結果)は「66」〜「71」となる。また、押し順を報知する遊技状態において、当選役が再遊技−G1〜G3からH1〜H3のいずれかに決定されて、AT上乗せ抽選(報知遊技抽選)が行われたときに、AT上乗せ抽選に当選しなかった場合(特定の抽選結果)は演出グループ番号が「60」〜「65」となるが、当選した場合(所定の抽選結果)は「66」〜「71」となる。
次に、第6実施形態において、第1実施形態における主制御手段100および副制御手段200が行う処理と、異なる処理を行うものについて説明する。本実施形態における主制御手段100は、図23に示したAT上乗せ抽選処理、図24に示した通常時処理および図25に示したマスク処理が、第1実施形態の主制御手段100における処理と異なっている。また、本実施形態における副制御手段200は、図35に示した遊技状態が「2」または「3」のときのスタートスイッチ操作時処理と、遊技状態が「0」のときのスタートスイッチ操作時処理が、第1実施形態の副制御手段200における処理と異なっている。
<第6実施形態におけるAT上乗せ抽選処理の説明>
まず、図47を参照して、第6実施形態の主制御手段100によって実行されるAT上乗せ抽選処理について説明する。図22に示した遊技状態処理のステップS126の判断結果がYESとなって、AT上乗せ抽選処理を開始すると、主制御手段100は、図21のステップS18で行われた役抽選処理によって入賞・再遊技当選番号が17〜22のいずれかに決定されたか否かを判断する(ステップS430)。決定された入賞・再遊技当選番号が17〜22のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、図47のAT上乗せ抽選処理を終了する。これに対して、決定された入賞・再遊技当選番号が17〜22のいずれかであった場合は判断結果がYESとなって、AT上乗せ抽選を行う(ステップS432)。このAT上乗せ抽選処理は、図23のステップS152と同様の処理を行う。
次に主制御手段100は、AT上乗せ抽選で決定されたAT抽選番号をRWMの所定の記憶領域に保存し(ステップS434)、決定されたAT抽選番号に対応する遊技回数を、残りAT遊技回数に加算する(ステップS436)。次に主制御手段100は、AT上乗せ抽選で決定されたAT抽選番号が「0」以外の値になったか否かを判断する(ステップS438)。AT抽選番号が「0」以外の値だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号が「17」(再遊技−G1)または「20」(再遊技−H1)であったか否かを判断する(ステップS440)。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS440の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「1」(順押し)に設定し(ステップS442)、図47のAT上乗せ抽選処理を終了する。
ステップS440の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が「17」または「20」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、次に入賞・再遊技当選番号が「18」(再遊技−G2)または「21」(再遊技−H21)であったか否かを判断する(ステップS444)。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS444の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「3」(順中押し)に設定し(ステップS446)、図47のAT上乗せ抽選処理を終了する。これに対して、入賞・再遊技当選番号が「18」または「22」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、指示番号を「6」(逆押し)に設定し(ステップS448)、図47のAT上乗せ抽選処理を終了する。
前述したステップS438の判断処理で、AT抽選番号の値が「0」だった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号が「18」(再遊技−G2)または「21」(再遊技−H2)であったか否かを判断する(ステップS450)。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS450の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「1」(順押し)に設定し(ステップS452)、図47のAT上乗せ抽選処理を終了する。
ステップS450の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が「18」または「21」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、入賞・再遊技当選番号が「19」(再遊技−G3)または「22」(再遊技−H3)であったか否かを判断する(ステップS454)。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS454の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「3」(順中押し)に設定し(ステップS456)、図47のAT上乗せ抽選処理を終了する。これに対して、入賞・再遊技当選番号が「19」または「22」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、指示番号を「6」(逆押し)に設定し(ステップS458)、図47のAT上乗せ抽選処理を終了する。
<第6実施形態における通常時処理の説明>
次に、図48を参照して、第6実施形態の主制御手段100によって実行される通常時処理について説明する。まず、主制御手段100は、図21のステップS18で行われた役抽選処理によって所定の入賞・再遊技当選番号が決定されたか否かを判断する(ステップS460)。ここで、「所定の入賞・再遊技当選番号」は、図14(a−1)に示した再遊技−E,F,G1〜G3,H1〜H3および入賞−F,Gのいずれかに対応する入賞・再遊技当選番号である。
上述した役のいずれかに対応する入賞・再遊技当選番号が決定された場合は、ステップS460の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、図14(a−1)に示した抽選テーブルの内容に従って、現在のモードに応じた当選確率に従ってATストック抽選を行う(ステップS462)。そして、ATストック抽選に当選したか否かを判断し(ステップS464)、当選した(YES)と判断した場合は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算する(ステップS466)。また、このときに図14(a−2)に示した抽選テーブルの内容に従ってモード移行抽選を行う。
次に主制御手段100は、前兆遊技数、すなわち遊技状態1に滞在する遊技回数を抽選によって決定する(ステップS468)。この抽選によって決定された前兆遊技数はRWMの所定記憶領域に保存され、「前兆遊技数/残りAT遊技数」コマンドによって副制御手段200へ送信される。そして、主制御手段100は、役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号が「17」(再遊技−G1)または「20」(再遊技−H1)であったか否かを判断する(ステップS470)。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS470の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「1」(順押し)に設定し(ステップS472)、図48の通常時処理を終了する。
ステップS470の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が「17」または「20」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、入賞・再遊技当選番号が「18」(再遊技−G2)または「21」(再遊技−H2)であったか否かを判断する(ステップS474)。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS474の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「3」(順中押し)に設定し(ステップS476)、図48の通常時処理を終了する。
これに対して、入賞・再遊技当選番号が「18」または「21」のいずれでもなかった場合は、ステップS474の判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、入賞・再遊技当選番号が「19」(再遊技−G3)または「22」(再遊技−H3)であったか否かを判断する(ステップS478)。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS478の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「6」(逆押し)に設定し(ステップS480)、図48の通常時処理を終了する。これに対して、入賞・再遊技当選番号が「19」または「22」のいずれでもなかった場合は、そのまま図48の通常時処理を終了する。
<第6実施形態におけるマスク処理の説明>
次に、図49を参照して本実施形態の主制御手段100によって実行されるマスク処理について説明する。ここで、図46に示した入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係において、「非報知時」欄の「AT非当選時」における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係をテーブル化したものを演出グループ番号テーブルDといい、「AT当選時」における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係をテーブル化したものを演出グループ番号テーブルEという。また、「報知時」欄の「AT非当選時」における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係をテーブル化したものを演出グループ番号テーブルFといい、「AT当選時」における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係をテーブル化したものを演出グループ番号テーブルGという。
演出グループ番号テーブルD〜Gは、主制御手段100のROMに予め記憶されているものとする。例えば、図46の各「アドレス」欄に示すように、押し順を報知しない遊技状態における演出グループ番号テーブルD(AT非当選)の各演出グループ番号の値は1A80〜1AB4に記憶され、演出グループ番号テーブルE(AT当選)の各演出グループ番号の値は1AC0〜1AF4に記憶されているものとする。また、押し順を報知する遊技状態における演出グループ番号テーブルF(AT非当選)の各演出グループ番号の値は1B00〜1B34に記憶され、演出グループ番号テーブルG(AT当選)の各演出グループ番号の値は1B40〜1B74に記憶されているものとする。
図49に示すフローチャートにおいて、まず主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている入賞・再遊技当選番号をCPUのレジスタ(例えばAレジスタ)にセットする(ステップS490)。そして、現在の遊技状態が押し順を報知する遊技状態(すなわち遊技状態2または3)であるか否かを判断する(ステップS492)。遊技状態が「2」または「3」でなかった場合は、判断結果がNOとなり、図48の通常時処理で行ったATストック抽選(ステップS432)に当選したか否かを判断する(ステップS494)。そして、ATストック抽選で当選していた場合は、判断結果がYESとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルDの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS496)。
これに対して、ATストック抽選で当選していなかった場合は、判断結果がNOとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルEの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS498)。そして、ステップS496またはS498の処理によって演出グループ番号テーブルDまたはEの先頭アドレスをCPUのレジスタにセットすると、主制御手段100は、各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、遊技状態に応じた演出グループ番号テーブルから取得する(ステップS506)。
そして、主制御手段100は、ステップS506の処理によって取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存して(ステップS508)、図49のマスク処理を終了する。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
前述したステップS494の判断処理で、ATストック抽選に当選していなかった場合は、判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、図47のAT上乗せ抽選処理で行ったAT上乗せ抽選(ステップS432)によって、AT抽選番号の値が「0」以外に決定された(AT上乗せ抽選に当選した)か否かを判断する(ステップS500)。そして、AT上乗せ抽選に当選していた場合は、判断結果がYESとなり、主制御手段100は、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルFの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS502)。
これに対して、AT上乗せ抽選で当選していなかった場合は、判断結果がNOとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルGの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS504)。そして、ステップS502またはS504の処理によって演出グループ番号テーブルFまたGの先頭アドレスをCPUのレジスタにセットすると、主制御手段100は、ステップS506へ進み、各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、遊技状態に応じた演出グループ番号テーブルから取得する。
そして、主制御手段100はステップS508へ進み、ステップS506の処理によって取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存して、図49のマスク処理を終了する。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
なお、ステップS508の処理について、例えば、副制御手段200へ演出グループ番号を送信した後は、主制御手段100の処理において演出グループ番号を参照する必要が無い場合などは、RWMに演出グループ番号を保存するための記憶領域を設けず、直接、演出グループ番号をリングバッファに保存するようにしてもよい。
<第6実施形態におけるスタートスイッチ操作時処理の説明>
次に、図50を参照して、第6実施形態の副制御手段200によって実行されるスタートスイッチ操作時処理について説明する。本実施形態と第1実施形態とは、遊技状態2または3におけるスタートスイッチ操作時処理(図35に対応)と、遊技状態0におけるスタートスイッチ操作時処理とが異なっている。
(遊技状態2または3における処理)
以下、図50のフローチャートを参照して、本実施形態の遊技状態2または3におけるスタートスイッチ操作時処理について説明する。まず、副制御手段200は、現在の遊技状態が「2」または「3」であるか否かを判断する(ステップSs320)。現在の遊技状態が「2」または「3」であった場合は、判断結果がYESとなって、副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が、61、64、66、69のいずれかであるか否かを判断する(ステップS322)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs322の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して順押しを指示する報知を行い(ステップSs324)、図50のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これにより、図34におけるステップSs102のスタートスイッチ操作時処理が終了する。
ここで、副制御手段200が演出グループ番号61または64を受信したときに順押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09以外の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号61を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄以外の図柄組合せが表示され、演出グループ番号64を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目以外の図柄組合せが表示される。
一方、副制御手段200が演出グループ番号66または69を受信したときに順押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号66を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄が表示され、演出グループ番号69を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目が表示される。
ステップSs322の判断処理で、受信した演出グループ番号が61、64、66、69のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が62、65、67、70のいずれであるか否かを判断する(ステップSs326)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs326の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して順中押しを指示する報知を行い(ステップSs328)、図50のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ここで、副制御手段200が演出グループ番号62または65を受信したときに順中押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09以外の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号62を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄以外の図柄組合せが表示され、演出グループ番号65を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目以外の図柄組合せが表示される。
一方、副制御手段200が演出グループ番号67または70を受信したときに順中押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号67を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄が表示され、演出グループ番号70を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目が表示される。
ステップSs326の判断処理で、受信した演出グループ番号が62、65、67、70のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が60、63、68、71のいずれであるか否かを判断する(ステップSs330)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs330の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して逆押しを指示する報知を行い(ステップSs332)、図50のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ここで、副制御手段200が演出グループ番号60または63を受信したときに逆押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09以外の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号60を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄以外の図柄組合せが表示され、演出グループ番号63を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目以外の図柄組合せが表示される。
一方、副制御手段200が演出グループ番号68または71を受信したときに逆押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号68を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄が表示され、演出グループ番号71を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目が表示される。
前述したステップSs330で、受信した演出グループ番号が60、63、68、71のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が「1」(入賞・再遊技当選番号1に対応)であるか否かを判断する(ステップSs334)。演出グループ番号が「1」であった場合は、判断結果がYESとなって、押し順を報知するか否かを決定する押し順報知抽選を行う(ステップSs336)。この押し順報知抽選は、図35のステップSs154と同様の抽選である。そして、押し順報知抽選によって報知することが決定されたか否かを判断し(ステップSs338)、報知することが決定されなかった場合は判断結果がNOとなり、そのまま図50のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
これに対して報知することが決定された場合は、ステップSs338の判断結果がYESとなり、押し順1〜6のいずれの押し順を報知するかを決定する押し順抽選を行う(ステップSs340)。そして、押し順抽選によって決定された押し順を示すナビ演を行い(ステップSs342)、図50のスタートスイッチ操作時処理を終了する。ここで、入賞・再遊技当選番号1(再遊技−A)は押し順不問で再遊技01の図柄組合せが揃うリール停止制御を行うため、仮に遊技者が報知された押し順とは異なる押し順でストップスイッチを操作したとしても、再遊技01の図柄組合せが揃う。したがって、ステップSs342の処理によって報知される押し順は単なる演出に過ぎず、遊技者に与えられる利益には何等影響しない。
なお、前述したステップSs334の判断処理で、演出グループ番号が「1」ではなかった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、図36に示したステップSs190の判断処理に進み、以下、図36に示したスタートスイッチ操作時処理を実行する。図36のスタートスイッチ操作時処理については第1実施形態で既に説明しているため、その説明は省略する。
(遊技状態0における処理)
以下、図51のフローチャートを参照して、本実施形態の遊技状態0におけるスタートスイッチ操作時処理について説明する。図50のステップSs320の判断処理で、現在の遊技状態が「2」または「3」でなかった場合は、判断結果がNOとなり、副制御手段200は、図51のステップSs360の処理へ進み、現在の遊技状態が「0」であるか否かを判断する。そして、現在の遊技状態が「0」であった場合は、ステップSs360の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が、66または69のいずれかであるか否かを判断する(ステップS362)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs362の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して順押しを指示する報知を行い(ステップSs364)、図51のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これにより、図34におけるステップSs102のスタートスイッチ操作時処理が終了する。
ここで、副制御手段200が演出グループ番号66または69を受信したときに順押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号66を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄が表示され、演出グループ番号69を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目が表示される。
ステップSs322の判断処理で、受信した演出グループ番号が66または69のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が67または70のいずれであるか否かを判断する(ステップSs366)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs366の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して順中押しを指示する報知を行い(ステップSs368)、図51のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ここで、副制御手段200が演出グループ番号67または70を受信したときに順中押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号67を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄が表示され、演出グループ番号70を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目が表示される。
ステップSs366の判断処理で、受信した演出グループ番号が67または70のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が68または71のいずれであるか否かを判断する(ステップSs370)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs370の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、遊技者に対して逆押しを指示する報知を行い(ステップSs372)、図51のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ここで、副制御手段200が演出グループ番号68または71を受信したときに逆押しを報知し、これに従って遊技者がストップスイッチを操作した場合は、再遊技07または再遊技09の図柄組合せが表示される。すなわち、演出グループ番号68を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合は、チェリー図柄が表示され、演出グループ番号71を受信したときに遊技者が報知された押し順に従ってストップスイッチを操作した場合はチャンス目が表示される。
ステップSs366の判断処理で、受信した演出グループ番号が68または71のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号に応じた演出を実行し(ステップSs374)、図51のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
なお、本実施形態では、「非報知時」と「報知時」とにおいて、再遊技−G1〜G3,H1〜H3に対応する演出グループ番号を、AT抽選に当選したか否かで異ならせていたが、AT抽選に関するモード(図14のモード0〜3)に応じて演出グループ番号を異ならせてもよい。また、本実施形態では、ATストック抽選およびAT上乗せ抽選の双方のAT抽選において、その抽選結果に応じて再遊技G1〜G3、H1〜H3の演出グループ番号の値を異ならせていたが、ATストック抽選またはAT上乗せ抽選のいずれか一方のみのAT抽選において、その結果に応じて再遊技G1〜G3、H1〜H3の演出グループ番号の値を異ならせてもよい。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態について説明する。図52に、第7実施形態における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係を示す。この図に示すように、第7実施形態の対応関係では、押し順を報知する遊技状態(「報知時」欄)において、非RT(第1の確率状態)に滞在しているときと、非RT以外のRT状態(第2の確率状態)に滞在しているときとで、特定の入賞・再遊技当選番号に対する演出グループ番号の値を異ならせている。ここで、特定の入賞・再遊技当選番号は、「43」〜「48」(入賞−E1〜E6)である。
具体的には、押し順を報知する遊技状態において、当選役が入賞−E1〜E6(入賞・再遊技当選番号43〜48)いずれかに決定されたときに、非RTに滞在していれば、演出グループ番号71が副制御手段200へ送信される。これに対して、非RT以外のRTに滞在していれば、演出グループ番号43〜48のうち、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号(図52の「非RT以外」欄参照)が副制御手段200へ送信される。
なお、押し順が報知されない遊技状態における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係は、第5実施形態における対応関係(図43参照)と同様である。
<第7実施形態におけるマスク処理の説明>
次に、図53のフローチャートを参照して、本実施形態におけるマスク処理の内容について説明する。ここで、図52に示した入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応関係のうち、「非報知時」欄に示した各値を含んだテーブルを演出グループ番号テーブルH、「報知時」欄の「非RT」に示す各値を含んだテーブルを演出グループ番号テーブルIとして、それぞれ主制御手段100が備えるROMの所定記憶領域に記憶されているものとする。
例えば、図52の各「アドレス」欄に示すように、押し順を報知しない遊技状態における演出グループ番号テーブルHの各演出グループ番号の値は1A80〜1AB4に記憶されているものとする。また、押し順を報知する遊技状態における演出グループ番号テーブルI(非RT)の各演出グループ番号の値は1AC0〜1AF4に記憶されているものとする。
図53に示すフローチャートにおいて、まず主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている入賞・再遊技当選番号をCPUのレジスタ(例えばAレジスタ)にセットする(ステップS520)。そして、現在の遊技状態が押し順を報知する遊技状態(すなわち遊技状態2または3)であるか否かを判断する(ステップS522)。現在の遊技状態が「2」または「3」でなかった場合は、判断結果がNOとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルHの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS524)。次に主制御手段100は、各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、遊技状態に応じた演出グループ番号テーブルから取得する(ステップS530)。
そして、主制御手段100は、ステップS530の処理によって取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存して(ステップS532)、図52のマスク処理を終了する。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
ステップS522の判断処理で、現在の遊技状態が「2」または「3」であった場合は、判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、現在のRT状態が非RTであるか否かを判断する(ステップS526)。現在のRT状態が非RTであった場合は、判断結果がYESとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルIの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS528)。そして、ステップS530へ進み、主制御手段100は、各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、遊技状態に応じた演出グループ番号テーブルから取得する。
次いで主制御手段100はステップS532へ進み、ステップS530の処理によって取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存して、図52のマスク処理を終了する。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
また、ステップS526の判断処理において、現在のRT状態が非RT以外のRT状態であった場合は、判断結果がNOとなり、主制御手段100は、ステップS532の処理へ進み、ステップS520で取得した入賞・再遊技当選番号を、演出グループ番号としてRWMの所定記憶領域に保存する。
本実施形態によれば、押し順を報知する遊技状態のとき、RT状態が非RTになっていた場合は、入賞−E1〜E6のいずれかに当選したときに押し順を判別できない演出グループ番号71が主制御手段100から副制御手段200へ送信される。これにより、3枚役が入賞する押し順が報知することができず、その結果、役抽選の結果に応じて特定図柄01〜03のいずれかが停止表示される可能性が高くなる。すなわち、RT状態が非RTから遊技者にとって有利なRT1へ移行する可能性が高くなり、現在の遊技状態により適したRT状態へ移行させることができる。
なお、本実施形態のマスク処理では、ステップS526の判断結果がNOとなったときは、入賞・再遊技当選番号をそのまま演出グループ番号として、所定の記憶領域に保存していたが、図41に示したマスク処理のステップS420のように、入賞・再遊技当選番号の値に特定値を加算したものや、入賞・再遊技当選番号の特定ビットを「1」にする演算処理等を行ったものを、演出グループ番号として副制御手段200へ送信してもよい。
なお、入賞・再遊技当選番号の値に対して特定値を加算するなどして演算処理を行ったものを演出グループ番号として副制御手段200へ送信する場合は、非報知時に送信される演出グループ番号の範囲と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲とが被らないようにすることにが望ましい。例えば、非報知時に送信される演出グループ番号の一部と、報知時に送信される演出グループ番号の一部とに、同一の演出グループ番号が付与されており、副制御手段200は、遊技状態コマンドと、演出グループ番号コマンドとに基づいて押し順ナビ演出を行っているとする。
このとき、副制御手段200が遊技状態コマンドを正確な情報として受信できなかった場合は、受信した演出グループ番号がどの情報なのか(例えば、非報知時の演出グループ番号に関するものなのか、報知時の演出グループ番号に関するものなのか)が判断することが困難となる。そこで、報知時に送信される演出グループ番号の範囲と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲とが重複しないようにすることにより、演出グループ番号を受信した副制御手段200側で、どの情報が送られてきたのかが不明となることを防止することができる。
なお、ハズレに関する演出グループ番号や、押し順に応じて利益が変化しない再遊技役や入賞役に対する演出グループ番号については、非報知時と報知時とで同じ演出グループ番号を用いたとしても、上述した効果が損なわれることはない。
また、ステップS532の処理について、例えば、副制御手段200へ演出グループ番号を送信した後は、主制御手段100の処理において演出グループ番号を参照する必要が無い場合などは、RWMに演出グループ番号を保存するための記憶領域を設けず、直接、演出グループ番号をリングバッファに保存するようにしてもよい。
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態について説明する。上述した各実施形態では、AT遊技(遊技状態3)中は、例えば、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6が当選したときに9枚役が入賞する押し順が報知される。これに加えて、RT状態がRT1またはRT2になっている場合は、再遊技役の当選確率が格段に上昇するRT3への移行条件を満たす押し順(再遊技05および06の図柄組合せが揃う押し順)も報知される(図22のステップS102〜S124および図36のステップSs190〜Ss212参照)。したがって、AT遊技中は、報知された押し順に従ってストップスイッチを操作すれば、獲得できるメダルの枚数は多くなり、かつ、RT3へ移行して滞在し続けることができるため、遊技者に非常に有利な状態といえる。
ここで、RT状態の遷移(図12参照)および遊技状態の遷移(図13参照)は、それぞれ固有の条件に従って遷移するため、例えば、AT遊技が終了しても、RT状態は、RT1への移行条件を満たすまでRT3に滞在し続けることになる。したがって、AT遊技が終了しても直ちに有利な状態が終了するとは限らない。そこで、本実施形態では、AT遊技が終了してからRT状態がRT1へ移行するまでの期間に、新たな遊技性を付与して遊技の興趣を向上させるものである。
本実施形態では、AT遊技(遊技状態3)が終了すると、新たに追加した復帰期間(遊技状態8。特定の遊技状態ともいう。)へ移行し、当該復帰期間において所定の条件を満たすと、再びAT遊技に復帰でるようにするものである。
具体的には、図54の遊技状態の遷移図に示すようにAT遊技が終了して復帰期間へ移行すると、役抽選の結果や、特定の当選役が決定されたときの遊技者の押し順などに基づいてポイントを付与し、そのポイントの合計が所定の値になると、再び遊技状態3へ移行して、AT遊技を行うことができる。また、復帰期間において、所定のポイントに達する前に復帰期間の終了条件が満たされてしまうと、第1実施形態と同様に、ATストックの有無に応じて遊技状態0または1へ移行する。なお、上述した以外の遊技状態の遷移については、図13に示した遷移図と同様である。
復帰期間中に遊技者に付与されるポイントの値はポイント抽選によって決定される。まず、AT遊技が終了して復帰期間へ移行する際に、ポイントの初期値を決定するための初期値抽選を行い、復帰期間中に、当選役の種類に応じて加算するポイントの値(以下、「加算値」ともいう。)を決定する加算値抽選を行う。加算値抽選では、当選役の種類に応じて加算値の選択確率が異なる抽選テーブルに基づいて行われる。なお、復帰期間(遊技状態8)の終了条件は、現在のRT状態からRT1へ移行したとき(遊技状態0または1へ移行)、または、ポイントの合計値が「7」に達したとき(遊技状態3へ移行)である。なお、ポイントの合計値は「7」に限られるものではなく、予め定められたN(自然数)であれば良い。
図55に、上述したポイント抽選で参照される抽選テーブルの内容を示す。この図において(a)に示す抽選テーブルAは、ポイントの初期値を決定するための抽選テーブルであり、初期値「0」の選択確率が90%、初期値「3」の選択確率が5%、初期値「7」の選択確率が5%になっている。(b)に示す抽選テーブルBは、復帰期間中に再遊技−A(入賞・再遊技当選番号1)が当選役に決定されたときに参照される抽選テーブルであり、加算ポイントの値(以下、「加算値」という。)「0」の選択確率が95%、加算値「1」の選択確率が4%、加算値「3」の選択確率が1%になっている。
(c)に示す抽選テーブルCは、復帰期間中に、RT2において再遊技−C1〜C5(入賞・再遊技当選番号7〜11)が当選役に決定されたときに、再遊技03または04の図柄組合せが表示されなかった(RT1に転落しなかった)場合、または、RT3において再遊技−D1〜D3(入賞・再遊技当選番号15〜17)が当選役に決定されたときに、再遊技03または04の図柄組合せが表示されなかった(RT1に転落しなかった)場合に参照される抽選テーブルであり、加算値「1」の選択確率が90%、加算値「2」の選択確率が5%、加算値「3」の選択確率が4%、加算値「7」の選択確率が1%になっている。
(d)に示す抽選テーブルDは、復帰期間中に、再遊技−Eまたは入賞−Fが当選したときに参照される抽選テーブルであり、加算値「1」の選択確率が35%、加算値「2」および「3」の選択確率がそれぞれ30%ずつ、加算値「4」の選択確率が2%、加算値「5」〜「7」の選択確率がそれぞれ1%ずつになっている。(e)に示す抽選テーブルEは、復帰期間中に、再遊技−Fまたは入賞−Gが当選したときに参照される抽選テーブルであり、加算値「3」の選択確率が50%、加算値「5」と「7」の選択確率がそれぞれ25%ずつになっている。
(f)に示す抽選テーブルFは、復帰期間中に入賞−Hが当選したときに参照される抽選テーブルであり、加算値「7」の選択確率が100%(加算値が必ず「7」になる。)になっている。(g)に示す抽選テーブルGは、復帰期間中に入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6のいずれかが当選したときに9枚役が入賞した場合に参照される抽選テーブルであり、加算値「1」の選択確率が90%、加算値「2」および「3」の選択確率がそれぞれ5%ずつになっている。
(h)に示す抽選テーブルH1は、復帰期間中に再遊技−H1〜H3のいずれかが当選したときに、再遊技09(チャンス目)以外の図柄組合せが表示されたとき参照される抽選テーブルであり、加算値「1」の選択確率が95%、加算値「2」の選択確率が4%、加算値「3」の選択確率が1%になっている。また、遊技状態8において再遊技−H1〜H3のいずれかが当選したときは、副制御手段200によって、再遊技09以外の図柄組合せが表示される押し順が報知される。このように、抽選テーブルH1を採用した場合は、小さい値の加算ポイントが選択され易くすることで、復帰期間からAT遊技へ復帰する期待感をやや抑えた仕様にすることができる
(i)に示す抽選テーブルH2は、抽選テーブルH1の代わりに備えられる抽選テーブルであり、復帰期間中に再遊技−G1〜G3のいずれかが当選したときに、再遊技07(チェリー図柄)の図柄組合せが表示された場合に参照される。抽選テーブルH2では、加算値「1」の選択確率が50%、加算値「2」の選択確率が15%、加算値「3」の選択確率が25%、加算値「4」および「7」の選択確率がそれぞれ5%ずつになっている。。また、抽選テーブルH2を採用した場合は、遊技状態8において再遊技−G1〜G3のいずれかが当選したときは、副制御手段200によって、再遊技07の図柄組合せが表示される押し順を報知するように構成する。これにより、抽選テーブルH2を採用した場合は、大きな値の加算ポイントが選択される可能性を持たせることで、AT遊技へ復帰する期待感を高める仕様にすることができる。
次に図56を参照して、第8実施形態における入賞・再遊技当選番号と、演出グループ番号との対応関係について説明する。この図に示すように、第8実施形態の対応関係では、図52に示した第7実施形態の対応関係において、押し順を報知する遊技状態(「報知時」欄)に、復帰期間に固有の対応関係を追加したものである。追加された復帰期間の対応関係においては、入賞・再遊技当選番号12〜14(再遊技−D1〜D3)の各々に対して同じ値の演出グループ番号72が対応付けられている。また、入賞・再遊技当選番号24〜29(入賞−A1〜A6)の各々に対して同じ値の演出グループ番号67が、入賞・再遊技当選番号30〜35(入賞−B1〜B6)の各々に対して同じ値の演出グループ番号68が、入賞・再遊技当選番号36〜41(入賞−C1〜C6)の各々に対して同じ値の演出グループ番号69が、それぞれ対応付けられている。
さらに、図56に示した入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応関係のうち、「非報知時」欄に示した各値を含んだテーブルを演出グループ番号テーブルH、「報知時」欄の「非RT」に示す各値を含んだテーブルを演出グループ番号テーブルI、「報知時」欄の「復帰期間」に示す各値を含んだテーブルを演出グループ番号テーブルJとして、それぞれ主制御手段100が備えるROMの所定記憶領域に記憶されているものとする。
例えば、図56の各「アドレス」欄に示すように、押し順を報知しない遊技状態における演出グループ番号テーブルHの各演出グループ番号の値は1A80〜1AB4に記憶されているものとする。また、押し順を報知する遊技状態において、演出グループ番号テーブルI(非RT)の各演出グループ番号の値は1AC0〜1AF4に記憶され、演出グループ番号テーブルJ(復帰期間)の各演出グループ番号の値は1B00〜1B34に記憶されているものとする。
<第8実施形態における遊技状態処理の説明>
次に図57に示すフローチャートを参照し、本実施形態における遊技状態処理の内容について説明する。図57のフローチャートは、図22に示した第1実施形態の遊技状態処理において、本実施形態で新たに追加した遊技状態8のときに実行する遊技状態処理を示したものである。また、復帰期間中に実行するポイント抽選では、図55(a)〜(h)の抽選テーブルが参照されるものとする。
(遊技状態8における処理)
まず、図21の遊技進行メイン処理におけるステップS20の遊技状態処理へ移行すると、主制御手段100は、図57のステップS540の判断処理へ進み、現在の遊技状態が「8」であるか否かを判断する。現在の遊技状態が「8」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、図22に示した遊技状態処理のステップS100の処理へ移行する。
これに対して、現在の遊技状態が「8」であった場合はステップS540の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、図21のステップS18の役抽選処理で決定された入賞・再遊技当選番号が「12」〜「14」(再遊技−D1〜D3)または「24」〜「41」(入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6)のいずれかであるか否かを判断する(ステップS542)。決定された入賞・再遊技当選番号が「12」〜「14」または「24」〜「41」のいずれかであった場合は、判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「7」に設定し(ステップS544)、図57の遊技状態処理を終了する。
ここで、指示番号7は、復帰期間中において報知すべき押し順を秘匿していることを意味している。また、指示番号7が設定された場合、獲得枚数表示器28には「=7」と表示される。
ステップS542の判断処理で、決定された入賞・再遊技当選番号が「12」〜「14」または「24」〜「41」のいずれでもなかった場合は、判断結果がNOとなり、主制御手段100は、決定された入賞・再遊技当選番号が「1」であるか否かを判断する(ステップS546)。決定された入賞・再遊技当選番号が「1」であった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、図55(b)に示した抽選テーブルBに基づいてポイント抽選を行い(ステップS548)、ポイント抽選で決定された加算値を、主制御手段100が備えるRWMの所定記憶領域に保存されているポイント値に加算する(ステップS562)。ここで、ポイント抽選で加算値が「0」に決定された場合は、RWMの所定記憶領域に保存されているポイント値が増加しないことはいうまでもない。そして、ステップS562を終えると、主制御手段100は、図57に示す遊技状態処理を終了して、図21のステップS22へ移行する。
ステップS546の判断処理で、決定された入賞・再遊技当選番号が「1」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、決定された入賞・再遊技当選番号が「15」(再遊技−E)または「49」(入賞−F)のいずれかであるか否かを判断する(ステップS550)。決定された入賞・再遊技当選番号が「15」または「49」のいずれかであった場合は、判断結果がYESとなり、主制御手段100は、図55(d)に示した抽選テーブルDに基づいてポイント抽選を行う(ステップS558)。そして、ステップS562へ進み、ステップS552のポイント抽選で決定された加算値を、主制御手段100が備えるRWMの所定記憶領域に保存されているポイント値に加算した後、図57の遊技状態処理を終了する。
ステップS550の判断処理で、図21のステップS18の役抽選処理で決定された入賞・再遊技当選番号が「15」または「49」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、決定された入賞・再遊技当選番号が「16」(再遊技−F)または「50」(入賞−G)のいずれかであるか否かを判断する(ステップS554)。決定された入賞・再遊技当選番号が「16」または「50」のいずれかであった場合は、判断結果がYESとなり、主制御手段100は、図55(e)に示した抽選テーブルEに基づいてポイント抽選を行う(ステップS556)。そして、ステップS562へ進み、ステップS556のポイント抽選で決定された加算値を、主制御手段100が備えるRWMの所定記憶領域に保存されているポイント値に加算した後、図57の遊技状態処理を終了する。
ステップS554の判断処理で、図21のステップS18の役抽選処理で決定された入賞・再遊技当選番号が「16」または「50」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、決定された入賞・再遊技当選番号が「51」(入賞−H)であるか否かを判断する(ステップS558)。決定された入賞・再遊技当選番号が「51」であった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、図55(f)に示した抽選テーブルFに基づいてポイント抽選を行う(ステップS560)。そして、ステップS562へ進み、ステップS560のポイント抽選で決定された加算値を、主制御手段100が備えるRWMの所定記憶領域に保存されているポイント値に加算した後、図57の遊技状態処理を終了する。
ステップS558の判断処理で、図21のステップS18の役抽選処理で決定された入賞・再遊技当選番号が「51」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、決定された入賞・再遊技当選番号が「20」〜「22」(再遊技−H1〜H3)のいずれかであるか否かを判断する(ステップS564)。決定された入賞・再遊技当選番号が「20」〜「22」のいずれかであった場合は、判断結果がYESとなり、主制御手段100は、図55(h)に示した抽選テーブルH1に基づいてポイント抽選を行う(ステップS566)。
次に主制御手段100は、図21のステップS18の役抽選処理で決定された入賞・再遊技当選番号が「21」(再遊技−H2)であるか否かを判断する(ステップS568)。決定された入賞・再遊技当選番号が「21」であった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「1」に設定する(ステップS570)。そして、ステップS562へ進み、ステップS566のポイント抽選で決定された加算値を、主制御手段100が備えるRWMの所定記憶領域に保存されているポイント値に加算した後、図57の遊技状態処理を終了する。
ステップS568の判断処理で、図21のステップS18の役抽選処理で決定された入賞・再遊技当選番号が「21」でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、決定された入賞・再遊技当選番号が「22」(再遊技−H3)であるか否かを判断する(ステップS572)。決定された入賞・再遊技当選番号が「22」であった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「3」に設定する(ステップS574)。これに対して、決定された入賞・再遊技当選番号が「20」(再遊技−H1)であった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、指示番号を「6」に設定する(ステップS576)。
そして、ステップS562へ進み、ステップS566のポイント抽選で決定された加算値を、主制御手段100が備えるRWMの所定記憶領域に保存されているポイント値に加算した後、図57の遊技状態処理を終了する。
<第8実施形態におけるマスク処理の説明>
次に図58に示すフローチャートを参照して、本実施形態におけるマスク処理について説明する。ここで、図56に示した入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応関係のうち、「非報知時」欄および「報知時」欄における「非RT」に示した各値を含んだテーブルについては、第7実施形態の演出グループ番号テーブルHおよびIと同じテーブルが、主制御手段100のROMの所定記憶領域に記憶されているものとする。また、図56の「報知時」欄における「復帰期間」に示した各値を含んだテーブルについては、演出グループ番号テーブルJとして主制御手段100のROMの所定記憶領域に記憶されているものとする。
図58に示すフローチャートにおいて、まず主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている入賞・再遊技当選番号をCPUのレジスタ(例えばAレジスタ)にセットする(ステップS590)。そして、現在の遊技状態が押し順を報知する遊技状態(すなわち遊技状態2または3)であるか否かを判断する(ステップS592)。現在の遊技状態が「2」または「3」でなかった場合は、判断結果がNOとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルHの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS594)。次に主制御手段100は、各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、遊技状態に応じた演出グループ番号テーブルから取得する(ステップS604)。
そして、主制御手段100は、ステップS604の処理によって取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存して(ステップS606)、図58のマスク処理を終了する。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
ステップS592の判断処理で、現在の遊技状態が「2」または「3」であった場合は、判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が「8」であるか否かを判断する(ステップS596)。現在の遊技状態が「8」であった場合は、判断結果がYESとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルJの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS598)。そして主制御手段100は、ステップS604の処理へ進み、各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、遊技状態に応じた演出グループ番号テーブルから取得する。
次に主制御手段100は、ステップS606へ進み、ステップS604の処理によって取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存して、図58のマスク処理を終了する。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
前述したステップS596の判断処理で、現在の遊技状態が「8」でなかった場合は、判断結果がNOとなり、主制御手段100は、現在のRT状態が非RTであるか否かを判断する(ステップS600)。現在のRT状態が非RTであった場合は、判断結果がYESとなり、ROMに記憶されている演出グループ番号テーブルIの先頭アドレスをCPUのレジスタ(例えばHLレジスタ)にセットする(ステップS602)。そして、ステップS604へ進み、主制御手段100は、各レジスタにセットされた演出グループ番号テーブルの先頭アドレスと、入賞・再遊技当選番号とに基づいて、決定された入賞・再遊技当選番号に対応する演出グループ番号を、遊技状態に応じた演出グループ番号テーブルから取得する。
次いで主制御手段100はステップS606へ進み、ステップS604の処理によって取得した演出グループ番号をRWMの所定の記憶領域に保存して、図58のマスク処理を終了する。この記憶領域に保存された演出グループ番号は、図21のステップS28の処理によって読み出されてリングバッファに保存される。
また、ステップS600の判断処理において、現在のRT状態が非RT以外のRT状態であった場合は、判断結果がNOとなり、主制御手段100は、ステップS606の処理へ進み、ステップS590で取得した入賞・再遊技当選番号を、演出グループ番号としてRWMの所定記憶領域に保存する。
なお、本実施形態のマスク処理では、ステップS600の判断結果がNOとなったときは、入賞・再遊技当選番号をそのまま演出グループ番号として、所定の記憶領域に保存していたが、図41に示したマスク処理のステップS420のように、入賞・再遊技当選番号の値に特定値を加算したものや、入賞・再遊技当選番号の特定ビットを「1」にする演算処理等を行ったものを、演出グループ番号として副制御手段200へ送信してもよい。
なお、入賞・再遊技当選番号の値に対して特定値を加算するなどして演算処理を行ったものを演出グループ番号として副制御手段200へ送信する場合は、非報知時に送信される演出グループ番号の範囲と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲とが被らないようにすることにが望ましい。例えば、非報知時に送信される演出グループ番号の一部と、報知時に送信される演出グループ番号の一部とに、同一の演出グループ番号が付与されており、副制御手段200は、遊技状態コマンドと、演出グループ番号コマンドとに基づいて押し順ナビ演出を行っているとする。
このとき、副制御手段200が遊技状態コマンドを正確な情報として受信できなかった場合は、受信した演出グループ番号がどの情報なのか(例えば、非報知時の演出グループ番号に関するものなのか、報知時の演出グループ番号に関するものなのか)が判断することが困難となる。そこで、報知時に送信される演出グループ番号の範囲と、報知時に送信される演出グループ番号の範囲とが重複しないようにすることにより、演出グループ番号を受信した副制御手段200側で、どの情報が送られてきたのかが不明となることを防止することができる。
なお、ハズレに関する演出グループ番号や、押し順に応じて利益が変化しない再遊技役や入賞役に対する演出グループ番号については、非報知時と報知時とで同じ演出グループ番号を用いたとしても、上述した効果が損なわれることはない。
また、ステップS606の処理について、例えば、副制御手段200へ演出グループ番号を送信した後は、主制御手段100の処理において演出グループ番号を参照する必要が無い場合などは、RWMに演出グループ番号を保存するための記憶領域を設けず、直接、演出グループ番号をリングバッファに保存するようにしてもよい。
<第8実施形態における遊技状態移行処理の説明>
次に図59に示すフローチャートを参照して、本実施形態における遊技状態移行処理について説明する。本実施形態における遊技状態移行処理は、遊技状態3および8のときに実行する処理以外は、第1実施形態における遊技状態移行処理(図28および図30)と同じ処理を行う。すなわち、本実施形態では、図29に示した遊技状態移行処理の代わりに、図59に示す遊技状態移行処理を行う。
(遊技状態8における処理)
図28のステップS306において、現在の遊技状態が「2」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、図59のステップS610の処理へ移行する。ステップS610へ進むと、主制御手段100は、現在の遊技状態が「8」であるか否かを判断する。そして、現在の遊技状態が「8」であった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、再遊技01または02のいずれかの図柄組合せ(図3(b)参照)が停止表示されたか否かを判断する(ステップS612)。再遊技01または02のいずれかの図柄組合せ停止表示された場合は、ステップS612の判断結果がYESとなり、図55(c)に示した抽選テーブルCに基づいてポイント抽選を行う(ステップS614)。
これに対して、ステップS612の判断処理において、再遊技01および02のいずれの図柄組合せも表示されていなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、入賞01〜03または入賞09〜20のいずれかの図柄組合せ(図5および図6参照)が停止表示されたか否かを判断する(ステップS616)。そして、入賞01〜03または入賞09〜20のいずれかの図柄組合せ停止表示された場合は、ステップS616の判断結果がYESとなり、図55(g)に示した抽選テーブルGに基づいてポイント抽選を行う(ステップS618)。
ステップS614またはS618の処理によってポイント抽選が行われた場合は、抽選によって決定された加算値を、主制御手段100が備えるRWMの所定記憶領域に保存されているポイント値に加算し(ステップS620)し、保存されているポイント値が「7」以上になったか否かを判断する(ステップS622)。なお、ステップS616の判断処理で、入賞01〜03または入賞09〜20のいずれの図柄組合せも表示されていなかった場合は、判断結果がNOとなって、直ちにステップS622の判断処理へ移行する。
ステップS622の判断処理において、ポイント値が「7」以上であった場合は、判断結果がYESとなって遊技状態を「3」に更新し(ステップS624)、図59に示す遊技状態移行処理を終了する。これにより、図26の遊技終了チェック処理におけるステップS210の遊技状態移行処理が終了し、さらに図21の遊技進行メイン処理におけるステップS40の遊技終了チェック処理が終了して、ステップS10の処理に戻る。
これに対して、ステップS622の判断処理で、ポイント値が「7」未満であった場合は、判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在のRT状態がRT3であるか否かを判断する(ステップS626)。現在のRT状態がRT3であった場合は、ステップS626の判断結果がYESとなり、図59に示す遊技状態移行処理を終了する。これに対して、現在のRT状態がRT3でなかった場合は、ステップS626の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数が「1」以上であるか否かを判断する(ステップS628)。
ATストック数が「1」以上であれば、判断結果がYESとなって主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS630)、さらにRWMの所定記憶領域に保存されている前兆カウンタの値を「1」に更新する(ステップS632)。そして、主制御手段100は、遊技状態を「1」に更新した後(ステップS634)、図59の遊技状態移行処理を終了する。一方、ステップS628の判断処理で、ATストック数が「0」だった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は遊技状態を「0」に更新して(ステップS636)、図59の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態3における処理)
ステップS610の判断処理で、遊技状態が「8」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、現在の遊技状態が「3」であるか否かを判断する(ステップS638)。遊技状態が「3」だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS640)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS640の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS642)。
BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS642の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を「7」に更新し(ステップS644)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS646)、図59の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS334の判断結果がNOとなって、遊技状態を「6」に更新した後(ステップS648)、図59の遊技状態移行処理を終了する。
前述したステップS640の判断処理で、役物当選番号が「1」になっていなかったときは判断結果がNOとなって、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATカウンタの値から「1」を減算し(ステップS650)、ATカウンタの値(残りAT遊技数)が「0」になったか否かを判断する(ステップS652)。ATカウンタの値が「0」になっていなければ、判断結果はNOとなって、図59の遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、ATカウンタの値が「0」であれば、ステップS652の判断結果がYESとなって主制御手段100は、図55(a)に示した抽選テーブルAに基づいて復帰期間におけるポイントの初期値を抽選により決定する(ステップS654)。そして、決定したポイントの初期値を、主制御手段100が備えるRWMの所定記憶領域に保存する(ステップS656)。次に主制御手段100は、遊技状態を「8」に更新して(ステップS658)、図59に示す遊技状態移行処理を終了する。
なお、上述した遊技状態移行処理では、遊技状態3の終了条件が成立すると(ステップSs652,YES)、遊技状態8へ移行していたが、ステップSs652の判断結果がYESになった場合は、現在のRT状態がRT3であるか否かを判断し、RT3であった場合はステップSs654の処理へ移行し、RT3でなかった場合はステップSs628の処理へ移行するようにしてもよい。
また、これとは別に、遊技状態3(AT遊技)の終了条件が成立すると遊技状態8へ移行するが、遊技状態3の終了条件が成立したときにRT1に滞在していたときは復帰期間における遊技を1回だけ行い、その遊技でポイント値が「7」になった場合は遊技状態3に復帰するようにしてもよい。この場合、ポイント値が「7」にならなかった場合は、ATストック数に応じて遊技状態0または1へ移行する。また、遊技状態3の終了条件が成立したときにRT2に滞在していたときは、RT1へ移行するまで復帰期間を継続してもよい。
また、遊技状態8へ移行した最初の遊技で、または、遊技状態8へ移行してから所定の遊技回数の間に、入賞・再遊技当選番号12〜14が当選した場合は、RT1に転落しない押し順を報知して、直ちに(または短期間で)RT1へ転落してしまうことがないようにしてもよい。さらに、復帰期間中に獲得しているポイントの値を遊技者に報知してもよい。この場合、ポイントの値をそのまま報知してもよいし、例えば、画像表示装置70に表示したゲージやレベルメータなどを表示し、獲得しているポイント値に応じてレベルを変動させることで、おおまかに報知してもよい。
<第8実施形態におけるスタートスイッチ操作時処理の説明>
次に、本実施形態において、副制御手段200が実行するスタートスイッチ操作時処理について説明する。本実施形態におけるスタートスイッチ操作時処理は、第1実施形態におけるスタートスイッチ操作時処理(図35〜図37)と同様の処理を行う。ただし、本実施形態では、図35のステップS150における判断処理は、遊技状態が「2」または「3」であるか否かを判断するのではなく、遊技状態が「2」、「3」または「8」のいずれかであるか否かの判断を行う。
(遊技状態2、3または8における処理)
本実施形態では、第1実施形態における図36に示したスタートスイッチ操作時処理の代わりに、図60に示すスタートスイッチ操作時処理を行う。ここで、図60に示すスタートスイッチ操作時処理において、図36に示したスタートスイッチ操作時処理と同じ処理を行うステップについては、図36のスタートスイッチ操作時処理と同じ符号を付与する。図60のスタートスイッチ操作時処理と、図36のスタートスイッチ操作時処理との違いは、図36のスタートスイッチ操作時処理においては、ステップS222の判断結果がNOになった場合はスタートスイッチ操作時処理を終了していたのに対して、図60のスタートスイッチ操作時処理では、さらに、追加的な処理を行う点である。
すなわち、図60のステップS222の判断結果がNOになった場合、次に副制御手段200は、受信した演出グループ番号が67、68、69、72のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs380)。そして、これらの演出グループ番号のいずれかを受信したときは、ステップSs380の判断結果がYESとなり、副制御手段200は、押し順を秘匿した報知を行う(ステップSs382)。押し順を秘匿した報知としては、例えば、画像表示装置70に「?・?・?」と表す画像を表示する。そして、副制御手段200は図60のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
以上のように、本実施形態においては、AT遊技が終了しても再びAT遊技へ復帰できる可能性があり、特定の当選役(再遊技−D1〜D3、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6)が決定された場合は、遊技者自身の操作に応じてAT遊技に復帰する可能性を高めることができるため(図59のステップS616〜S618)、遊技者の期待や緊張を高め、遊技に対する意欲を向上させることができる。
また、復帰期間を設けたことによって次のような利点がある。例えば、AT遊技中におけるAT上乗せ抽選の実行頻度を向上させるために、RT3における再遊技−G1〜G3(押し順中段チェリー)およびH1〜H3(押し順チャンス目)の当選確率を高くした場合、AT終了時にRT3に滞在していると、AT遊技が終了しても依然として再遊技−G1〜G3およびH1〜H3の当選確率が高いチャンス状態になっている。そこで、AT遊技終了後におけるRT3の状態を復帰期間(チャンス期間)として演出内容を通常とは異ならせることで、チェリー図柄やチャンス目が表示される押し順が報知されても違和感がないようにすることができる。
なお、第1〜第8実施形態におけるAT遊技は、遊技者に有利な遊技結果(メダル払出枚数が多くなる、または、RT状態の転落を回避することができるなど)が得られる押し順を報知するタイプのAT遊技であるが、遊技者に有利な遊技結果を得るために、いわゆる目押しする図柄を報知するタイプのAT遊技を行ってもよい。
[変形例]
以下に第1実施形態から第8実施形態に共通する変形例について説明する。
(1)ボーナス役を2種類以上設けた場合について
上述した各実施形態では、ボーナス役としてBB01だけを設けていたが、BB2、BB3のように複数種類のボーナスを設けても良い。本フローチャートでは、ボーナス役として1種類しか設けていなかったため、役物当選番号が記憶されているRWMの所定記憶領域の値が「1」か否かで()、ボーナス役が当選しているか否かを判断していた。具体的には、フローチャートの「役物当選番号1?」という判断で、YESの場合にボーナス役が当選していることとなり、NOの場合にボーナスが当選していないこととなる。
これに対して、役物当選番号が記憶されているRWMの所定記憶領域の値が「0」か否かを判断し、「0」でない場合にボーナス役が当選しており、「0」である場合にボーナス役が当選しないものとして、その後の処理を行うことで、複数のボーナス役を備えた場合であっても、簡易的な処理でボーナス役が当選しているか否かを判断することができ、ROMの容量を削減することができる。もちろん、ボーナス役が1種類の場合であっても、役物当選番号が記憶されているRWMの所定領域が「0」か否かで判断するようにしても良い。
(2)ATの抽選に使用するデータについて
上述した各実施形態では、ATに関する抽選(AT上乗せ抽選処理、通常時処理)として「入賞・再遊技当選番号」を用いて直接抽選を実行していた(例えば図14、図23、図24参照)。しかし、これに限られるものではない。例えば、ア)演出グループ番号をもとにATに関する抽選を実行することや、イ)「入賞・再遊技当選番号」を演出グループ番号とは異なるAT抽選用の出玉グループ番号(後述する)にまとめ、この出玉グループ番号をもとにATに関する抽選を実行しても良い。
ここで、出玉グループ番号とは、AT抽選でどのAT抽選テーブルを使用するかを定めたものである。例えば、入賞・再遊技当選番号0〜14、24〜42および52を出玉グループ番号「0」、入賞・再遊技当選番号15および49を出玉グループ番号「1」、入賞・再遊技番号16および50を出玉グループ番号「2」、入賞・再遊技番号17〜22を出玉グループ番号「3」、入賞・再遊技当選番号23を出玉グループ番号「4」、入賞・再遊技当選番号51を出玉グループ番号「5」というように決定する。
出玉グループ番号は、当選役および演出グループ番号が決定された後に、決定された演出グループ番号を用いて決定しても良いし、当選役が決定された後に、その入賞・再遊技当選番号を用いて決定しても良い。このとき、先述したような演出グループ番号テーブルと同様の出玉グル―プ番号テーブルを用いることにより、出玉グループ番号の決定に際してコード領域の圧縮を図ることができる。
なお、出玉グループ番号を備える場合、出玉グループ番号を決定する処理を行うタイミングと出玉グループ番号に基づいて抽選を行うタイミングとが異なることが考えられるため、出玉グループ番号はRWMの所定の記憶領域に保存しておくことが望ましい。また、演出グループ番号は、副制御手段200に送信するが、出玉グループ番号は副制御手段200に対して必ずしも送信する必要はない。これは、出玉グループ番号は、主制御手段100におけるATに関する抽選処理を簡素化するためのものであるのに対し、演出グループ番号は、副制御手段200で実行する演出抽選や押し順ナビ演出等の演出態様を決定するためのものだからである。
以上の通り、ATに関する抽選を実行する際に入賞・再遊技当選番号という大量の情報を、演出グループ番号や出玉グループ番号という少ない情報に圧縮し、この少ない情報に基づいて抽選処理を実行することにより、AT抽選処理における判断肢が少なくなることから、ROMのコード領域およびデータ領域を簡素化することができる。
なお、演出グループ番号で抽選する場合であっても、出玉グループ番号で抽選する場合であっても、元のデータは「入賞・再遊技当選番号」である。したがって、第1実施形態から第8実施形態における「入賞・再遊技当選番号に基づいて」とは、入賞・再遊技当選番号を直接利用する場合、演出グループ番号に変換したものを利用する場合、出玉グループ番号に変換したものを利用した場合等を含む、大きな概念として表現したものである。
(3)指示番号の送信について
各実施形態においては、主制御手段100から副制御手段200へ演出グループ番号を送信することにより、副制御手段200側では、ATに関する所定の情報(例えば、押し順の報知/非報知を示す遊技状態に関する情報)、および、演出グループ番号等に基づいて、対応する押し順を画像表示装置70によって報知することが可能であった。しかしながら、これらの情報の他に、例えば指示番号を示す指示番号情報も送信することも可能である。
このようにすることにより、例えば演出グループ番号の送信が正常に受信できなかった場合においても、指示番号によって画像表示装置70による押し順ナビ演出が可能となる。この場合、演出グループ番号が不明であることから、例えば、画像表示装置70に表示したキャラクタの色で当選役を報知する演出を行う場合は、キャラクタの色を、ベルを示唆する黄色やリプレイを示唆する青色で表示せずに、白色等の特定色を用いて当選役が特定できない報知を行うことが望ましい。
(4)有利区間について
AT抽選によってATに当選したことまたはATが開始したことや、役抽選によってボーナス役に当選したことまたはボーナス遊技が開始したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態である区間を計数する有利区間計数手段を備えていても良い。具体的には、有利区間計数手段は、RWMの所定の記憶領域に記憶されるカウンタであって、遊技の進行に基づいて(例えば遊技が実行される毎に)カウンタの値が更新される。
ここで、有利区間を計数する意義は、一連の遊技区間において遊技者に対して過度な遊技メダルを払い出すことを防止するためである。例えば、遊技状態が「AT前兆→AT→BB→AT→AT前兆→AT→AT」などと遷移して、ATとボーナスという有利なゲームを繰り返すこととなった場合は、遊技者に過度な遊技メダルが払い出されることとなり、遊技者の射幸心を過剰に煽る虞がある。そこで、有利区間計数手段を設けることにより、所定のゲーム数(例えば1500ゲーム)に達した場合には、RWMに記憶されている各種データのうち、ATに関するデータを初期値に設定し直す(初期化)ようにすることができる。
このように構成することで、有利区間計数手段により所定のゲーム数(1500ゲーム)に達したことに基づいて、有利区間を終了させることが可能となる。例えば、有利区間計数手段により所定のゲーム数に達したと判断した遊技において、まだATの残りゲーム数がある場合や、ATのストック数がある場合であっても、これらRWMに記憶されているデータを初期値(例えば「0」)に設定する初期化処理を実行することで、所定のゲーム数(1500ゲーム)が経過した次遊技から通常遊技に戻る。
なお、遊技区間計数手段により、所定のゲーム数(1500ゲーム)に達したと判断されたときに、遊技状態がBB遊技中であった場合には、実行中のBB遊技を、BBの終了条件が満たされるまで継続する。そして、BB遊技が終了した後に、遊技状態を通常時(非AT状態)にする。もちろん、BB遊技中に所定のゲーム数(1500ゲーム)に達したときは、その遊技においてRWMに記憶されている各種データのうち、ATに関するデータを初期値に設定し直す(初期化)ようにすることもできるし、BB遊技が終了した後に、RWMに記憶されている各種データのうち、ATに関するデータを初期値に設定し直す(初期化する)ようにすることもできる。このような処理は、換言すると、電源断復帰や、設定変更処理(設定キースイッチがオンの状況下で電源をオフからオンにすること)にかかわらず、RWMの所定の記憶領域を初期化することができる、ともいえる。
なお、第1実施形態から第8実施形態は、適宜組み合わせることが可能であり、さらに各実施形態またはそれらの組み合わせに対して、上述した各変形例を適宜組み合わせることも可能である。