以下、図面を参照しながら、本発明の各実施形態を詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施形態であるスロットマシン10の外観正面図を示す。スロットマシン10の筐体は、内部に各種装置を収容するための箱体と、箱体の前面部に開閉自在に設けられた前面扉とによって構成されている。この前面扉には、フロントパネル20が設けられ、その略中央には表示窓21が形成されている。スロットマシン10の内部には回転自在に設けられている3個のリール40L,40C及び40Rが設けられ、各リールの外周面に印刷された図柄を表示窓21から視認できるようになっている。
リール40L,40C及び40Rは、各回転軸が水平方向の同一直線上に並ぶように設置されている。各リールの形状はリング状になっており、その外周面には均等に区分された20個の図柄領域に、各々1つずつ図柄が印刷されている帯状のリールテープが貼り付けられている。そして、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示窓21から、各リールに印刷された20個の図柄のうち各リールの回転方向に沿って連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓21には3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が停止表示される。ここで、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示される連続する3つの図柄のうち、最も上側の図柄が停止表示される位置(停止表示位置ともいう)を上段U、中央の図柄が停止表示される位置を中段M、最も下側の図柄が停止表示される位置を下段Dという。
また、表示窓21には、左リール40Lの下段D、中リール40Cの中段M及び右リール40Rの上段Uを横切る1本の入賞ラインL(有効ラインとも称する。)が定められている。この入賞ラインLは、予め定められた複数種類の役(後述する)に対応する図柄組合せが停止表示されたか否かを判定する際の基準となるラインである。すなわち、リール40L,40C及び40Rが停止したときに、入賞ラインLが通過する停止表示位置(左リール40Lの下段D、中リール40Cの中段M及び右リール40Rの上段U)に停止表示された横並びの3つの図柄からなる組合せが、いずれかの役に対応していればその役が入賞したことになる。なお、以下では、単に「図柄組合せが停止表示された」または「図柄(または図柄組合せ)が揃った」と記載されている場合は、その図柄組合せが入賞ラインLに沿って停止表示されたことを意味する。また、左リール40Lの下段D、中リール40Cの中段M及び右リール40Rの上段Uのことを、「入賞停止位置」ともいう。
フロントパネル20には、表示窓21の他に遊技に関する各種情報を遊技者へ知らせるための各種ランプおよび表示器が設けられている。表示窓21の下側には、図1中、左から順に、ベット数(賭け枚数)表示ランプ26a,26b,26c、クレジット数表示器27、および、獲得枚数表示器28が設けられている。ベット数表示ランプ26a,26b,26cは、1回の遊技にベットされるメダルの枚数を表示するものである。ここでは、1枚のメダルがベットされるとベット数表示ランプ26aのみが点灯し、2枚のメダルがベットされるとベット数表示ランプ26aおよび26bが点灯し、3枚のメダルがベットされるとベット数表示ランプ26a,26b,26cが点灯する。
スロットマシン10で遊技を行うためにベットするメダルは遊技媒体の一種であり、遊技媒体は、メダルに限らず、遊技球(いわゆるパチンコ球)であってもよいし、磁気カード、非接触式ICカードまたはICチップを内蔵したコインなどの記録媒体に記録された価値を示す情報であってもよい。スロットマシン10では、3枚のメダルがベットされると1回の遊技が可能となり、入賞ラインLが有効ラインとされる。クレジット数表示器27は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン10にクレジット(貯留)されている(より具体的には、後述する主制御手段100内の記憶したデータを書き換え可能なメモリ(RWM:リードライトメモリ)に記憶されている)メダルの枚数を表示する。本実施形態では、クレジットすることができるメダルの上限数は50枚である。獲得枚数表示器28は、2桁の7セグメント表示器からなり、遊技の結果に応じて遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する。
上述したフロントパネル20の下側には、スロットマシン10の全幅に亘って概略水平に形成され、遊技者方向に突出した操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の上面右側には、スロットマシン10へメダルを投入するためのメダル投入口32が設けられている。また、スロットマシン10の内部には、メダルを選別する為のセレクタが設けられ、セレクタが備えているメダルセンサ(投入センサ)が、メダル投入口32から投入されたメダルを検出すると、後述する主制御手段100へメダル検出信号を出力する。主制御手段100は、入力されたメダル検出信号に基づいて、投入されたメダル枚数のカウントや、メダル投入時の不正行為などの異常検出を行っている。
操作パネル部30の上面左側には、クレジットされているメダルをスロットマシン10にベットする(換言すると、賭数を設定する)ためのベットスイッチ34,35が設けられている。1−ベットスイッチ34は、1回操作されるごとにクレジットされているメダルのうち1枚だけを遊技の賭けの対象としてベットする。最大ベットスイッチ35は、クレジットされているメダルのうち、現在の遊技においてベットすることができる最大枚数(規定枚数)のメダルを、遊技の賭けの対象としてベットする。ここで、スロットマシン10においては、規定枚数が3枚になっている。また、規定枚数までメダルがベットされている状態でメダル投入口32にメダルが投入されると、その投入されたメダルはクレジットに記憶される。なお、規定枚数のメダルがベットされ、かつ、クレジットに記憶された枚数が上限値(50枚)に達した状態でメダル投入口32にメダルが投入されたときは、そのメダルは後述するメダル払出口60から受け皿61に戻される。
操作パネル部30の正面左側には、スタートスイッチ36が傾動可能に設けられている。スタートスイッチ36は、遊技者がスロットマシン10に規定枚数のメダルがベットされると操作が有効となる。ただし、後述する再遊技役が入賞したときは、前回の遊技(再遊技役が入賞した遊技)にベットされていたベット数が自動的にベットされ、ベット数表示ランプ26a,26b,26cが規定枚数分だけ点灯し、次の遊技を行うためのスタートスイッチ36の操作が有効となる。なお、この状態でメダル投入口32へメダルが投入された場合、そのメダルを受け皿61に返却するようにしてもよいし、クレジットの上限
値に達するまで貯留するようにしてもよい。
スタートスイッチ36の操作が有効になった状態で、遊技者がスタートスイッチ36を傾動操作すると、3つのリール40L,40C及び40Rが回転を開始する。これにより、リール40L,40C及び40Rの各外周面に印刷された図柄は、原則として、表示窓21内を上から下へと変動(スクロール)表示されるが、後述するフリーズ演出中は、図柄が下から上へと変動表示される場合がある。
操作パネル部30の正面中央部には、リール40L,40C及び40Rに対応してストップスイッチ37L,37C及び37Rが設けられている。ここで、ストップスイッチ37L、37C及び37Rは、いわゆる自照式の押しボタンスイッチであり、押しボタンの部分が発光するとともに、その発光色が変化し得る構造になっている。例えば、ストップスイッチの操作が無効(受付られない状態)になっているときは、そのストップスイッチの押しボタン部分が赤い発光色となり、有効(受付可能な状態)になっているときは青い発光色となる。ストップスイッチ37L、37C及び37Rは、リール40L、40C及び40Rの回転速度が所定の定常回転速度(例えば、80回転/分。単に「定速」ともいう。)に達したことを条件として、遊技者の操作が有効となる。なお、遊技者のストップスイッチに対する操作が無効になっている間は、ストップスイッチを赤く発光させる代わりに、消灯するようにしてもよい。
また、遊技中に左ストップスイッチ37Lが押動操作されると、当該遊技において左リール40Lのリール停止制御が行われて回転が停止し、中ストップスイッチ37Cが押動操作されると、中リール40Cのリール停止制御が行われて回転が停止し、右ストップスイッチ37Rが押動操作されると、右リール40Rのリール停止制御が行われて回転が停止する。なお、以下では、全リールが回転を開始してから最初のストップスイッチの操作を第1停止操作といい、2番目の操作を第2停止操作といい、最後の操作を第3停止操作という。リール40L、40C及び40Rが停止するときは、各リールの外周面に設定された20個の図柄領域のうち表示窓21に停止表示される3つの図柄領域の各中心位置が、表示窓21内に設定された上段U、中段Mおよび下段Dの各中央位置に一致するように停止する。ここで、図柄領域の中心位置と、停止表示位置の中央位置とが一致する位置を定位置という。
操作パネル部30の左側には、清算スイッチ33が設けられており、メダルのベット受付期間内に操作されると、ベットされているメダル及びクレジットされていたメダルがすべて払い戻され、クレジット数表示器27に表示されている値が「0」になる。ここで、メダルのベット受付期間は、例えば、全てのリールが停止してから(メダルが払い出される場合は、メダルの払い出しが終了してから)、規定枚数のメダルがベットされてスタートスイッチ36の操作が有効となるまでの間とする。上述した清算スイッチ33は、1回操作すると、ベットされたメダルとクレジットされていた全てのメダルが払い戻されるようになっているが、例えば、ベットされているメダルおよびクレジットベットされているメダルがあるときに清算スイッチ33が操作された場合は、ベットされていたメダルのみを払い戻し、この状態(メダルがベットされていない状態)で、再度、清算スイッチ33が操作された場合に、クレジットされているメダルを全て払い出すようにしてもよい。また、ある遊技で再遊技役が入賞し、次の遊技で再遊技を行うことになったときに清算スイッチ33が操作された場合は、クレジットされているメダルのみを払い戻し、再遊技はそのまま実行可能な状態にするとよい。
操作パネル部30の下側には、スロットマシン10の機種名やモチーフとして採用されたキャラクタなどが描かれた下部パネル50が配設されている。下部パネル50の下方略中央には、遊技者に対してメダルを払い出すためのメダル払出口60が設けられている。
例えば、リール40L、40C及び40Rが停止したときに、入賞ラインLに沿って停止表示された3つの図柄の組合せが入賞役に対応していた場合、その入賞役に対応した枚数のメダルがクレジットに記憶されるか、またはスロットマシン10の内部に設置されたメダル払出装置が作動(具体的にはホッパーモータが駆動)して、メダル払出装置のホッパーに貯留されているメダルのうち、入賞した入賞役に対応する枚数のメダルが払い出される。また、メダルがクレジットされている状態で清算スイッチ33が操作されると、クレジットされていたメダルが払い出される。そして、メダル払出口60から払い出されたメダルは受け皿61に貯留される。メダル払出口60の右側および左側には、各々、スロットマシン10内部に収納されたスピーカ64R,64L(後述する)から発せられた音を外部へ通すための透音孔62R,62Lが設けられている。
フロントパネル20の上部には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、画像表示装置70は、液晶ディスプレイパネルに限らず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。この画像表示装置70は、遊技履歴、遊技中に表示される演出用画像、役抽選の結果やストップスイッチの操作態様(操作タイミングまたは操作順序など)を報知するための演出画像、スロットマシン本来の遊技の進行(メダルベット→スタートスイッチ36の操作→リールの回転→ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作→全リール回転停止)に応じた演出画像等を表示することができる。画像表示装置70の上方には、リール40L,40C,40Rが停止し、何らかの役が入賞した場合や、遊技によってメダルが払い出されやすい状態になっている場合などに応じて、所定のパターンで点滅する演出用ランプ72が設けられている。
[図柄および図柄配列の説明]
次に、図2を参照して、リール40L、40C及び40Rの各外周面に貼り付けられるリールテープに印刷された図柄の配列について説明する。リール40L、40C及び40Rの各外周面には、図2(a)に示すように20個の図柄が印刷されている。各図柄は、リールテープの長手方向において、20等分に区画された各図柄領域に1つの図柄が印刷されている。また、各図柄領域に表示される図柄の種類には、図2(b)に示すように、数字の7を赤色および白色で表した「赤7」図柄および「白7」図柄と、“BAR”の文字が描かれた「バー」図柄と、黄色のベルをモチーフとした「ベル」図柄と、水色のプラムをモチーフとした「リプレイA」図柄および紫色のプラムをモチーフとした「リプレイB」図柄と、緑色のスイカをモチーフとした「スイカA」図柄および「スイカB」図柄と、赤いサクランボをモチーフとした「チェリー」図柄と、大木をモチーフにした「ブランク」図柄とがある。
また、リール40L、40C及び40Rの各々に貼り付けられるリールテープの各図柄領域には、図2(a)に示すように「0」〜「19」の図柄番号が予め定められており、各図柄番号に対応する図柄の種別コードが、主制御手段100のROMに記憶されている。各リールの図柄番号および対応する種別コードは、スロットマシン10が、表示窓21の各停止表示位置(上段U、中段M、下段D)に表示された図柄を認識し、後述するリール停止制御を行う際に参照される。図2(a)に示す各リールテープは、図柄番号「0」と「1」の間を切り離して展開した状態を示しており、各リールテープをリール40L、40C及び40Rの外周面に貼り付けたときは、図柄番号「0」と「1」の図柄が連続することになる。
[制御手段の説明]
次に、図3に示す機能ブロック図を参照して、スロットマシン10の制御を行う制御手段について説明する。スロットマシン10の制御手段は、遊技の進行を制御する主制御手段100と、遊技の演出を制御する副制御手段200とによって構成されている。主制御
手段100は、遊技者の操作に応じて遊技を進行させる制御を行い、副制御手段200は、主制御手段100から送信された情報に基づいて遊技に伴って実行される演出や各種情報の報知を制御する。なお、主制御手段100と副制御手段200との間でやりとりされる情報の送信は、主制御手段100から副制御手段200への一方向に限られており、副制御手段200から何らかの情報が主制御手段100へ直接送信されることはない。
≪主制御手段の説明≫
<主制御手段およびその周辺のハードウェア構成>
主制御手段100は、CPU、ROM、RWM、乱数生成手段(乱数回路)およびタイマカウント手段(タイマ回路)、I/Oポートが1つのチップ内に構成されたものである。この主制御手段100は主制御基板とも呼ばれ、主制御手段100の機能を実現するための回路は一枚の基板上に構成されている。ここで、上述したCPUは、演算を行うためのアキュムレータ(Aレジスタ)と、複数の汎用レジスタ(Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、HレジスタおよびLレジスタ)と、フラグレジスタとを備えている。これらのレジスタはいずれも1バイト(8ビット)で構成されている。また、汎用レジスタのうち、BおよびCレジスタ、DおよびEレジスタ、HおよびLレジスタは、それぞれペアで用いて16ビット(2バイト)のレジスタとして使用することができる。なお、2つの汎用レジスタをペアで使用する場合は、各レジスタを表す2つのアルファベットをまとめて表記する。たとえば、HレジスタとLレジスタをペアで使用する場合は、HLレジスタと表記する。
また、フラグレジスタは各ビットがCPUによる演算結果に関する状態を示すフラグになっているものであるが、本実施形態のフラグレジスタには、キャリーフラグ、ゼロフラグおよび第2ゼロフラグが含まれている。ここで、キャリーフラグは、演算(加算)を行ったときに桁上がりが生じたとき、および演算(減算)を行ったときに桁下がりが生じたときに「1」となるフラグである。ゼロフラグは、演算結果が「0」になったときに「1」となるフラグである。第2ゼロフラグは、ゼロフラグが「1」になったとき、および、所定の演算(LD命令)を行ったときに「1」となるフラグである。なお、図3において、図1に示した各部と同じ構成については同一の符号を付し、その詳しい説明を省略する。
乱数生成手段は、各種抽選を行う際に使用される乱数を生成し、タイマカウント手段は、CPUなどが作動するためのクロック信号の計数値に基づいて割込要求信号を生成する。また、I/Oポートは、操作手段300、各種ランプ類、ステッピングモータ42L,42C,42R、リール回転位置センサ44L,44C,44R、ブロッカ45、ホッパーモータ46、払出センサ47、ドアスイッチ48、設定ドアスイッチ49および外部集中端子基板84といった各部構成に対する信号を出力し、各部構成からの信号を入力する。各種ランプ類には、図1に示したものの他、例えば上述した主制御基板に設けられた設定表示器81が含まれている。この設定表示器81は、1つの7セグメント表示器からなり、後述する設定値(1〜6)を表示する。
ここで、ステッピングモータ42L,42C,42Rは、主制御手段100から出力される励磁信号にしたがって、対応するリール40L,40C,40Rを回転または停止させる。リール回転位置センサ44L,44C,44Rは、リール40L,40C,40Rに各々対応して設けられており、対応するリールの基準位置に設けられたインデックス(被検出部材)を検出すると、その検出信号を主制御手段100に対して出力する。これにより主制御手段100は、当該インデックスの位置から計数を開始したステッピングモータのステップ数に基づいて、リールの回転位置(ひいては表示窓21に表示されている図柄)を認識することができる。
ホッパーモータ46は、メダル投入口32から投入されたメダルを貯留するためのホッパーを備えたメダル払出装置(図示略)に設けられ、貯留しているメダルを主制御手段100から出力される駆動信号にしたがってメダル払出口60から排出させる。払出センサ47は、ホッパーモータ46が駆動することによって払い出されるメダルを検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。ブロッカ45は、スロットマシン10の内部に設けられたセレクタに設置され、主制御手段100からのオン/オフ信号にしたがってメダル流路の形成または解除する。なお、ブロッカ45がオンのときはメダル流路が形成され、メダル投入口32から投入されたメダルはメダル払出装置のホッパーに貯留される。一方、ブロッカ45がオフのときはメダル流路が形成されず、メダル投入口32から投入されたメダルはメダル払出口60から排出される。ドアスイッチ48は前述した前面扉の開閉を検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。設定ドアスイッチ49は後述する設定値を設定するための設定変更キースイッチ92およびリセット/設定スイッチ93を開閉可能に覆っている設定ドアの開閉を検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。
外部集中端子基板84は、スロットマシン10が現在行われている遊技に関する情報を外部の遊技情報表示装置やホールコンピュータなどの外部装置に対して主制御手段100から出力される各種信号を中継する。ここで、外部集中端子基板84から出力される信号には、スタートスイッチ36の操作に基づいて遊技に賭けられた(ベットされた)ベット数と同数のパルス信号が出力されるメダル投入信号、入賞役が入賞したことに基づいて払い出されたメダルの枚数と同数のパルス信号が出力されるメダル払出信号、後述するBB遊技中にオン状態となるRB信号、後述するAT遊技中にオン状態となるBB信号およびRT信号、スロットマシン10で不正行為が検出されているときにオン状態となるセキュリティ信号、ならびに、スロットマシン10の前面扉が開放されているときにオン状態となるドアオープン信号がある。なお、RB信号は、AT遊技が初当たり(後述する)したときに所定時間だけオンになる。
図4(a)に外部集中端子基板84が備える信号出力用コネクタ(外部装置へ信号を出力するためのコネクタ)のピンアサインメントを示す。この図に示すように、信号出力用コネクタの各ピンから出力される信号は、1番ピンはメダル投入信号、2番ピンはメダル払出信号、3番ピンはRB信号、4番ピンはBB信号、5番ピンはRT信号、7番ピンはセキュリティ信号、8番ピンはドアオープン信号となっている。なお、外部集中端子基板84には1〜5番ピン、7番ピンおよび8番ピンに各々対応するリレー回路の一方の端子が接続され、各リレーの他方の端子はいずれも6番ピン(リレーコモン)に接続されている。これにより、外部装置側から各ピンに対して個別に信号用の電圧を印加するとともに、外部装置側において6番ピンを接地することで、各信号の出力が可能となる。
主制御手段100から外部集中端子基板84に対する信号は、主制御基板に設けられた出力ポート5から出力される。出力ポート5は、8ビットのデータD0〜D7を保持するラッチ回路で構成され、各ビットから出力される信号の名称は、図4(b)に示すように、ビットD0はメダル投入信号、D1はメダル払出信号、D2はRB信号、D3はBB信号、D4はRT信号、D6はセキュリティ信号、D7はドアオープン信号となっている。また、ビットD5は未使用である。
なお、上述したようにRB信号はBB遊技中にオン状態となるため、この信号に基づいてRB遊技(後述する)が開始された回数を表示するデータカウンタがあった場合、RB遊技の開始回数を表示する位置にBB遊技の開始回数が表示されることになる。また、RB信号とBB信号は、AT遊技が開始されると、共にオンとなるが、RB信号は所定時間(例えば2秒間)が経過するとオフ状態になるのに対して、BB信号はAT遊技が終了したときにオフ状態になる。また、RT信号はBB信号と同じ信号を出力している。これは
、外部集中端子基板84に接続される外部装置において、5番ピン(RT信号)が未使用になっている場合を考慮して、4番ピン(BB信号)にもAT遊技が行われたことを示す信号を出力している。
また、BB信号がオンになっているとき(すなわちAT遊技中)に、主制御手段100の処理によって、いわゆるボーナスランプを点灯させてBB01が当選したことを報知した場合は、その報知後であれば、BB01の入賞前にBB信号をオフにしてもよい。ボーナスランプが点灯する前にBB信号をオフにしてしまうと、それによってBB01の当選が遊技者に察知されてしまうため、例えば遊技者の期待感を高める演出を行う場合、その演出の興趣が削がれてしまうからである。
これに対して、ボーナスランプを設けておらず、画像表示装置70でBB01が当選したことを報知した場合は、その報知後であっても、BB01が入賞する前であってもBB信号をオフにしないようにするのが望ましい。これは、画像表示装置70による報知は副制御手段200によって独自に制御することができるため、画像表示装置70によってBB01の当選が報知されたとしても、実際にはBB01が当選していないという可能性を排除することができないためである。
また、遊技状態3(AT)の開始条件を満たしてBB信号がオンになった場合は、RT状態が転落したとしても、AT遊技の終了条件を満たすまではBB信号をオフにしないようにするのが望ましい。また、BB信号およびRB信号が共にオンであるときに、電源が遮断されたときは、それぞれの信号をオフにし、電源復帰時に再度オンにするのが望ましい。さらに、BB信号およびRB信号が共にオンであるときに、電源が遮断されたときは、それぞれの信号をオフにし、電源復帰時に設定値の変更を行った場合はオフの状態を維持するようにしてもよい。
また、外部集中端子基板84には出力する各信号に対応してリレー回路を設けているが、リレー回路の代わりに例えばフォトカプラを用いてもよい。
操作手段300は、図1に示したスロットマシン10の前面扉に設けられた各種スイッチの他に、スロットマシン10の内部に設けられた電源スイッチ91、設定変更キースイッチ92およびリセット/設定スイッチ93を含む。電源スイッチ91はスロットマシン10に供給される電力をオン/オフするスイッチである。設定変更キースイッチ92は鍵穴を有し、当該鍵穴に挿入した設定変更用の鍵を回動することでオンまたはオフとなるスイッチである。リセット/設定スイッチ93はエラーが検出されたときにそのエラー状態から復帰したり、後述する設定値を変化させたりする際に操作される押しボタン式のスイッチである。
また、主制御手段100は、スロットマシン10が遊技者の射幸心を著しく煽るものであるか否かを試験するための試験装置との間で、各種信号を送受信することができる構造を有している。具体的には図5に示すように、主制御手段100はインターフェイス基板(以下、「I/Fボード」という。)400を介して試験装置500と接続される。そして、試験装置500は、上述した操作手段300の各種スイッチから出力される信号や、リール回転位置センサ44L,44C,44Rの出力信号など、主制御手段100が遊技の進行を制御するために必要な操作信号を、主制御手段100に対して出力する。これにより、主制御手段100は、試験装置500から出力された操作信号に応じて、図3に示した各種被制御デバイス(LED,ステッピングモータ,ホッパーモータ等)に対して出力する信号を、試験装置500に対しても出力する。
さらに、主制御手段100は、試験装置500からの操作信号に応じて決定した当選番
号や、実行中の遊技の種類を示す作動状態を試験装置500へ出力する。この当選番号および作動状態に関する信号については後に詳しく説明する。
<主制御手段の機能ブロック>
次に、主制御手段100の機能ブロックについて説明する。主制御手段100は、当選役決定手段110と、フリーズ制御手段120と、リール制御手段130と、状態制御手段140と、報知遊技制御手段150と、入賞判定手段160と、異常検出手段170と、制御コマンド送信手段180と、外部信号送信手段190と、試験信号送受信手段195と、を含んでいる。以下に説明する各手段の機能は、主制御手段100を構成するCPUによって、ROMに記憶された制御プログラムを実行することで実現される。
(当選役決定手段の説明)
当選役決定手段110は、主制御手段100に含まれる乱数生成手段が発生する乱数(数値範囲:0〜65535)に基づく抽選(役抽選)によって当選役を決定する。ここで、当選役には大別するとボーナス(BB)、再遊技および入賞の3種類があり、これら当選役(以下、「BB役」、「再遊技役」および「入賞役」という。)が入賞すると、遊技者に所定の特典が付与されることになる。すなわち、再遊技役が入賞すると、次の遊技に限ってメダルを投入することなく再び遊技を行うことができる。ここで、再遊技役が入賞したことによってメダルを投入することなく実行することができる遊技を再遊技という。入賞役が入賞すると、予め定められた枚数のメダルが遊技者に払い出される。
また、BB役が入賞すると、次の遊技から所定の終了条件が成立するまで、遊技者に有利なRB遊技が連続して開始されるBB遊技(以下、「特別遊技」ともいう。)が行われる。ここで、BB遊技の終了条件は、465枚を超えない数のうち予め定められた数を超えるメダル枚数が払い出されること、と規定されており、本実施形態では、BB遊技中に払い出されたメダル枚数が456枚を越えると、BB遊技の終了条件が成立する。RB遊技は、所定の終了条件が成立するまで極めて高確率で入賞役が入賞する遊技である。ここで、RB遊技の終了条件は、8回を超えない回数のうち予め定められた回数の入賞、またはRB遊技が開始してから12回の遊技を超えない遊技回数のうち予め定められた遊技回数が行われること、と規定されており、本実施形態では、RB遊技において再遊技役または入賞役が2回入賞すること、またはRB遊技が開始してから2回の遊技が行われること、のいずれかの条件が満たされるとRB遊技の終了条件が成立する。そして、RB遊技の終了条件が成立すると、次の遊技から再びRB遊技が開始され、BB遊技が終了するまでRB遊技が繰り返し行われる。なお、RB遊技が行われている間にBB遊技の終了条件が成立したときは、BB遊技の終了条件が成立した遊技でRB遊技も終了して、次の遊技から通常(非内部中)の遊技が行われる。
次に、各当選役の当選確率を定めた抽選テーブルを図6に示す。図6に示す抽選テーブルは、各当選役について、乱数生成手段が発生し得る乱数値の全数(65536個)のうち、当選とされる乱数値の数(以下、「置数」という。)を示している。したがって、各当選役に対応付けられた置数を65536で割った値が、その当選役の当選確率となる。当選役決定手段110によって行われる抽選では、当選役として、BB役であるBB01、再遊技役である再遊技−A〜I、および、入賞役である入賞−A1〜Iが定められている。
また、非RTおよびRT1〜5という6つのRT状態が定められており、各RT状態に応じて上述した当選役の当選確率が異なっている。ここで、非RTおよびRT1〜3は役抽選でBB役が当選していない状態(非内部中)であり、RT4はBB役が当選しているが入賞していない状態(内部中)であり、RT5はBB遊技中である。RT状態は、予め定められた移行条件に応じて移行するようになっており、移行条件の成立判断や移行先は
、後述するRT状態移行手段142によって制御される。
また、各RT状態における抽選対象となる役については、非RTではBB役、再遊技−A、入賞−A〜Hが当選する可能性があり、RT1では、BB役、再遊技−A,B1〜B5,E,F、入賞−A〜Hが当選する可能性がある。RT2では、BB役、再遊技−A,C1〜C5,E,F、入賞−A〜Hが当選する可能性がある。RT3では、BB役、再遊技−D1〜D3,E,F,G1〜G3,H1〜H3、入賞−A〜Hが当選する可能性がある。RT4では、BB役、再遊技−A、入賞−A〜Hが当選する可能性がある。RT5では再遊技−Iまたは入賞−Iが必ず当選する(当選確率100%)ようになっている。
ここで、非RTおよびRT1〜RT3において、BB01に対応付けられた74の置数のうち、20は後述する入賞−Fと共に当選する置数であり、30は後述する入賞−Gと共に当選する置数である。したがって、BB01が単独で当選する置数は24となる。また、入賞−Fに対応付けられた596の置数のうち、20はBB01と共に当選する置数であるから、入賞−Fが単独で当選する置数は572となる。また、入賞−Gに対応付けられた160の置数のうち、30はBB01と共に当選する置数であるから、入賞−Gが単独で当選する置数は130となる。
上述した各役にはそれぞれ対応する当選番号が付与されており、役抽選によっていずれか1つの当選役が決定されると、決定された当選役に対応する当選番号が役抽選の結果としてRWMの所定の記憶領域に記憶される。ここで、当選番号には役物当選番号と入賞・再遊技当選番号とがあり、図6に示した抽選テーブルの各当選役に付与されており、BB01に対しては役物当選番号1が付与されている。また、再遊技−A〜Iおよび入賞−A1〜Iに対しては、入賞・再遊技当選番号1〜52が付与されている。また、役物当選番号0はBB01が当選していない状態を示し、入賞・再遊技当選番号0は役抽選の結果がハズレだったことを示している。
また、各RT状態のうち、非RT、RT1およびRT2における再遊技役の(合成)当選確率はいずれも約1/7.33、RT3における再遊技役の当選確率は約1/1.53、RT4における再遊技役の当選確率は約1/1.94、RT5における再遊技役の当選確率は約1/1024になっている。非内部中では、RT3における再遊技役の当選確率が、他のRT状態よりも飛躍的に上昇するため、メダルの消費を抑えつつ遊技を行うことができ、少ない投資でBB役が当選するチャンスが増すため、遊技者に有利な状態になっているといえる。
なお、本実施形態では、図6に示す抽選テーブルにおける当選確率とは異なる当選確率の抽選テーブルをさらに5つ備えており、後述する設定変更キー93およびリセット/設定スイッチ94によって、遊技に使用する抽選テーブルを指定することができる。すなわち、各抽選テーブルには予め1〜6(設定値の1〜6に対応)の番号のうち、固有の番号が1つ付与されており、設定変更キー93およびリセット/設定スイッチ94によって設定された設定値(1〜6)に対応する抽選テーブルが遊技に使用される。
図6に示した各当選役には所定の条件装置が定められており、当選役決定手段110によって当選役が決定されると、決定された当選役に対応する条件装置が作動し、作動した条件装置に対応する図柄組合せ(詳しくは後述する)が入賞ラインL上に揃うように(すなわち、当選役が入賞し得るように)リール停止制御が行われる。なお、なお、1つの当選役に対して1つの条件装置を対応付けてもよいし、複数の条件装置を対応付けてもよい。また、以下の説明において、図柄組合せが入賞ラインL上に揃うことを、単に「図柄組合せが揃う」ともいう。
図7〜図9に、当選役と、作動する条件装置との関係を示す。ここで、図7(a)はBB役が当選したときに作動する条件装置を示し、図7(b)〜図9は再遊技役および入賞役が当選した時に作動する条件装置を示している。図7(a)に示すように、BB役が当選すると作動する条件装置はBB01であり、条件装置BB01が一旦作動するとBB役が入賞するまで作動している状態が維持される。この状態を「内部中」または「ボーナスフラグ持越し中」という。
これに対して、役抽選で再遊技役または入賞役が当選したときは、当選した役に対応する条件装置(図7(b)〜図9参照)が作動するが、当選が決定された遊技が終了すると、作動した条件装置は非作動状態に戻る。また、複数の条件装置が対応付けられている当選役については、いずれか1つの条件装置に対応する図柄組合せが揃えば、その当選役が入賞したことになる。
次に、各条件装置に対応付けられた図柄組合せを図10〜図13に示す。図10(a)は条件装置「BB01」に対応付けられた図柄組合せを示し、図10(b)および図11は条件装置「再遊技01」〜「再遊技13」に対応付けられた図柄組合せを示す。また、図12および図13は、条件装置「入賞01」〜「入賞24」に対応付けられた図柄組合せを示す。これらの図に示すように、各条件装置には1つまたは複数の図柄組合せが対応付けられており、対応づけられた図柄組合せのうちいずれかが揃うと、対応する当選役が入賞することになる。
例えば、BB01に対応する図柄組合せ(図10(a)参照)が揃うと、次の遊技からBB遊技が開始し、再遊技01〜13のいずれかに対応する図柄組合せ(図10(b)および図11参照)が揃うと再遊技が行われる。また、入賞01〜24のいずれかに対応する図柄組合せ(図12および図13参照)が揃うと、予め定められた枚数のメダルが払い出される。ここで、入賞01〜03および24に対応する図柄組合せが揃ったときは9枚、入賞04〜08に対応する図柄組合せが揃ったときは1枚、入賞09〜23に対応する図柄組合せが揃ったときは3枚のメダルが払い出される。
なお、以下では図柄組合せを文言で表す場合、左リール、中リール、右リールの順に各リールにおける図柄の名称を記し、カギ括弧で括ることとする。例えば図10(b)に示す再遊技02の「1」に対応する図柄組合せは「白7−赤7−リプレイB」と表す。また、図13には、特定の状況下で表示され得る特定図柄01〜03の図柄組合せが図示されているが、これらの図柄組合せはいずれの条件装置にも対応していないハズレとなる図柄組合せの1つである。これらの図柄組合せについては後に詳しく説明する。
(フリーズ制御手段の説明)
図3に戻り、フリーズ制御手段120は、所定の条件が成立すると、スタートスイッチ36が操作された後に遊技の進行を遅延させる、いわゆるフリーズ演出を実行にする。本実施形態におけるフリーズ演出の実行タイミングは、スタートスイッチ36が操作されてからリールが回転を開始するまでの間や、リールが回転を開始してからストップスイッチの操作が受け付け可能となるまでの間、ストップスイッチの操作が受け付け可能になってから各ストップスイッチが操作されるまでの間、全リールの回転が停止してから次の遊技を開始することができる状態になるまでの間、などがある。
また、本実施形態ではフリーズ演出として、リール40L,40C,40Rを適宜回転させることで、遊技の興趣を向上させるための演出(リール演出)も備えており、フリーズ制御手段120は、フリーズ演出を実行するか否かを決定するだけでなく、実行するリール演出の種類も決定する場合がある。リール演出の種類としては、例えば、通常回転とは逆方向にリールを回転させたり、リールを所定図柄数だけ回転させて特定の図柄組合せ
を表示したり、複数のリールのうち所定のリールを停止状態にして他のリールを回転状態にしたり、リールの回転速度を変化させたり、遊技者の操作に応じてリールの動作を変化させたりすることが考えられる。また、フリーズ制御手段120によりフリーズを実行するための所定の条件としては、抽選によって所定の結果が得られること、BB遊技やAT遊技等の遊技者にとって有利な遊技が開始したこと、または、これら遊技が終了したことなどが挙げられる。
フリーズ演出を行うフリーズ期間は、いわゆるウエイト期間(前回の遊技でリールが回転を開始してから次遊技でリールの回転開始が可能になるまでの最短時間。例えば4.1秒間)の経過後に設定してもよいし、ウエイト期間を含んで設定してもよい。ウエイト期間を含んだ場合は、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了するか否かを判断して、終了する場合は、ウエイト期間経過後にフリーズ期間を設定する態様や、フリーズ演出終了後に残りのウエイト期間を再開する態様が挙げられる。または、予めウエイト期間よりも長い期間のフリーズ期間を設けることで、このような判断処理を省略することができる。
(リール制御手段の説明)
リール制御手段130は、リール40L,40C,40Rを回転/停止させるステッピングモータ42L,42C,42Rを駆動制御する。すなわち、遊技者によってスタートレバー36が操作されたことに基づいてステッピングモータ42L,42C,42Rの回転を開始し、リール40L,40C,40Rの回転速度が前述した定速に達すると、以下、定速を維持する。そして、ストップスイッチ37L,37C,37Rのいずれかが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリール(より正確にはステッピングモータ)について停止制御を行う。
このとき、リール制御手段130は、ストップスイッチが操作されてから対応するリールの回転を190ミリ秒以内に停止させる。これにより、本実施形態のように各リールに20図柄が設けられたリールを、定速(80回転/分)の状態から190ミリ秒以内にリールの回転を停止させるとすると、80(回転)/60(秒)×0.19(秒)×20(図柄)=約5.067図柄分が回動するまでにリールを停止させればよい。ただし、リール制御手段130は、ストップスイッチが操作されたときに入賞ラインLが通過する停止表示位置(入賞停止位置)を通過中の図柄は、その入賞停止位置に停止させない。
このため、ストップスイッチが操作されたときに、入賞停止位置を通過している図柄の1つ上流側に位置する図柄から、4つ上流側に位置する図柄までのうち、いずれかの図柄を入賞停止位置に停止させることができる。ここで、「ストップスイッチが操作されたときに、入賞停止位置を通過している図柄の1つ上流側に位置する図柄から、4つ上流側に位置する図柄まで」の範囲を「停止制御範囲」ともいう。
リール制御手段130は、当選役決定手段110によっていずれかの当選番号が決定されたときは、その当選番号に対応する当選役の図柄組合せが入賞ラインLに停止するようにリールの回転を停止させる(いわゆる引込制御を行う)。ただし、当選役の図柄組合せ構成する図柄が停止制御範囲内に無かったときは、当選役以外の役が入賞しないようにリールを停止させる(いわゆる蹴飛ばし制御を行う)。
ここで、図10(b)〜図13に示す各図柄組合せにおいて、再遊技01〜07、09および入賞01〜06に対応する図柄組合せは、図2に示す各リールの図柄配置および停止制御範囲の関係上、必ず入賞ラインL上に揃えることができるため、取りこぼしは無い。これに対して、再遊技08および入賞07〜24に対応する図柄組合せは、取りこぼす可能性がある。
ただし、入賞07〜24に対応する図柄組合せであっても、複数の条件装置が作動する当選役であれば、いずれかの条件装置に対応する図柄組合せを揃えて当選役を入賞させることが可能となる。換言すると、取りこぼしが起こり得る条件装置を複数組み合わせて作動させることで、当選役としては取りこぼしを無くすことができる。例えば、図9に示す入賞−Hが当選役に決定された場合は、入賞07および08の条件装置が作動する。このとき、入賞07に対応する図柄組合せと、入賞08に対応する図柄組合せとは、個々の図柄組合せを見れば取りこぼしが起こり得るが、双方の図柄組合せを合わせて勘案すれば、いずれか一方の条件装置に対応する図柄組合せは入賞ラインLに揃えることが可能となる(すなわち、入賞−Hを必ず入賞させることができる)。
また、図7(b)に示した再遊技−B1〜D3(当選番号2〜14)および再遊技−G1〜G3(当選番号17〜19)、図8に示した再遊技−H1〜I(当選番号20〜23)および入賞A1〜C6(当選番号20〜41)、図9に示した入賞E1〜E6(当選番号43〜48)のいずれかが当選役に決定された場合、リール制御手段130は、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作順序(以下、「押し順」ともいう。)に応じて優先的に引込制御を行う図柄組合せを異ならせる。例えば、抽選によってある当選役が決定されたときに、第1の条件装置および第2の条件装置が作動したとすると、ストップスイッチ37L,37C,37Rが順押しで操作された場合は、第1の条件装置に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御を行うが、逆押しで操作された場合は、第2の条件装置に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御を行う。
このように、ストップスイッチの押し順に応じて引込制御を行う図柄組合せが異なる役を押し順役ともいい、再遊技−B1〜D3および再遊技−G1〜G3のような役を押し順リプレイ、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6およびE1〜E6のような役を押し順ベルともいう。
ここで、前述した図7(b)〜図9に、当選役と、押し順に応じた引込制御の対象となる図柄組合せ(条件装置)との関係を示す。これらの図において、ストップスイッチ37L,37C,37Rの押し順として、左→中→右を押し順1(順押し)、左→右→中を押し順2(ハサミ押し)、中→左→右を押し順3(順中押し)、中→右→左を押し順4(逆中押し)、右→左→中を押し順5(逆ハサミ押し)、右→中→左を押し順6(逆押し)としている。そして、当選役に定められた場合に作動する条件装置について、各押し順ごとに、引込制御の対象となる作動装置に対して「●」、「○」または「◎」のマークを付している。
たとえば、再遊技−Aが当選役に決定された場合、再遊技01および02の条件装置が作動するが、押し順1〜6の全てにおいて(すなわち、押し順不問で)再遊技01に対応する図柄組合せが引込制御の対象となる。再遊技−B3が当選役に決定された場合、再遊技01、02、05および11の条件装置が作動するが、押し順1、2、4でストップスイッチが操作されたときは、再遊技01に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われる。また、押し順3で操作されたときは再遊技05に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われ、押し順5または6で操作されたときは再遊技02に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われる。
なお、図7〜図9に示す「◎」または「●」のマークは、対応する押し順が遊技者に対して報知される可能性があることを示している。また、「◎」のマークは、後述する主制御手段100および副制御手段200によって報知され得る押し順を示し、「●」のマークは、後述する副制御手段200によって報知され得る押し順を示している。なお、「●」のマークが付与された押し順であっても、主制御手段100によって報知してもよい。
たとえば、再遊技−B1が当選役に決定された場合は、再遊技05に対応する図柄組合せが引込制御される押し順5が、主制御手段100によって報知される。また、再遊技−D1が当選役に決定された場合は、再遊技01に対応する図柄組合せが引込制御される押し順1または2のいずれか一方が、主制御手段100によって決定され、報知される。
さらに、再遊技−G1が当選役に決定された場合、再遊技07に対応する図柄組合せが揃う押し順1〜4、または、再遊技02に対応する図柄組合せが揃う押し順5もしくは6のうち、いずれかの押し順が副制御手段200において決定され、報知される。これはいずれの押し順でストップスイッチを操作しても、遊技者に付与される利益が変わらないからである。すなわち、いずれの押し順でストップスイッチを操作しても再遊技役(再遊技07または02)が入賞するためである。
これに対して、押し順によって利益が変わってしまう場合は、副制御手段200において報知する押し順を決定して報知することはできない。ここで、押し順によって利益が変わってしまう具体例としては、押し順によって停止表示された図柄組合せに対応する条件装置が異なることで、(1)メダルの払出枚数が異なる場合、(2)移行先のRT状態が異なる場合、(3)AT抽選を行うか否かが異なる場合、(4)AT抽選の当選確率が異なる場合、などがある。
ここで、詳しくは後述するが、押し順の報知は、主制御手段100においては、獲得枚数表示器28(図1参照)に報知する押し順に対応する数字を表示することによって行い、副制御手段200においては、画像表示装置70(図1参照)に報知する押し順を示す画像を表示することによって行う。
また、図9において、例えば、入賞−E1またはE2が当選役に決定されたときに、ストップスイッチが順押し(押し順1)またはハサミ押し(押し順2)された(すなわち、左ストップスイッチ37Lが第1停止操作された)場合は、リール制御手段130は、入賞09〜12の条件装置の、いずれかに対応する図柄組合せを優先的に引込制御する。これにより、入賞09〜12の条件装置のいずれかに対応する図柄組合せが、必ず入賞ラインL上に揃うことになる。
これに対して、ストップスイッチが順中押し(押し順3)または逆中押し(押し順4)された(すなわち、中ストップスイッチ37Cが第1停止操作された)場合、リール制御手段130は、入賞13の条件装置に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御を行う。このとき、遊技者が入賞13に対応する図柄組合せを取りこぼした場合、すなわち、入賞13に対応する図柄組合せの図柄が停止制御範囲内に無いときにストップスイッチが操作された場合は、リール制御手段130は、特定図柄02の図柄組合せを入賞ラインL上に揃える。このようなリール停止制御を行うことを、図9では、「○」マークの中に数字の「2」を記載することで表している。
さらに、ストップスイッチが逆ハサミ押し(押し順5)または逆押し(押し順6)された(すなわち、右ストップスイッチ37Rが第1停止操作された)場合、リール制御手段130は、入賞17の条件装置に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御を行う。このとき、遊技者が入賞17に対応する図柄組合せを取りこぼした場合は、リール制御手段130は、特定図柄03の図柄組合せを入賞ラインL上に揃える。このようなリール停止制御を行うことを、図9では、「○」マークの中に数字の「3」を記載することで表している。
同様に、入賞−E3またはE4が当選役に決定されたときに、遊技者が中ストップスイッチ37Cを第1停止操作した場合は、入賞13〜16のいずれかの図柄組合せが入賞ラ
インLに必ず揃う。これに対して、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作したときに、入賞09(入賞−E3当選時)または入賞10(入賞−E4当選時)の図柄組合せを取りこぼした場合は、特定図柄01の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う。このようなリール停止制御を行うことを、図9では、「○」マークの中に数字の「1」を記載することで表している。また、右ストップスイッチ37Rが第1停止操作されたときに、入賞19(入賞−E3当選時)または入賞20(入賞−E4当選時)の図柄組合せを取りこぼした場合は、特定図柄03の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う。
また、入賞−E5またはE6が当選役に決定されたときに、遊技者が右ストップスイッチ37Rを第1停止操作した場合は、入賞17〜20のいずれかの図柄組合せが入賞ラインLに必ず揃う。これに対して、遊技者が左ストップスイッチ37Lを第1停止操作したときに、入賞11(入賞−E5当選時)または入賞12(入賞−E6当選時)の図柄組合せを取りこぼした場合は、特定図柄01の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う。また、中ストップスイッチ37Cが第1停止操作されたときに、入賞15(入賞−E5当選時)または入賞16(入賞−E6当選時)の図柄組合せを取りこぼした場合は、特定図柄02の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う。
また、図9において入賞−Fが当選役に決定された場合は、押し順に関係なく入賞22に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われる。このとき、遊技者が入賞22に対応する図柄組合せを取りこぼした場合は、作動した他の条件装置(入賞07,08,21)に対応する図柄組合せを入賞ラインL上に揃えられず、入賞−Fを取りこぼす場合がある。同様に、入賞−Gが当選役に決定された場合は、押し順に関係なく入賞21に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われる。このとき、遊技者が入賞21に対応する図柄組合せを取りこぼした場合は、作動した他の条件装置(入賞07,08,22,23)に対応する図柄組合せを入賞ラインL上に揃えられず、入賞−Gを取りこぼす場合がある。
また、図9において入賞−Iが当選役に決定された場合は、押し順に関係なく入賞24に対応する図柄組合せについて優先的に引込制御が行われる。そして、遊技者が入賞24に対応する図柄組合せを取りこぼした場合、リール制御手段10は、作動している他の条件装置(例えば入賞01)に対応する図柄組合せを入賞ラインLに揃えるリール停止制御を行い、入賞−Iを必ず入賞させる。
(状態制御手段の説明)
図3に戻り、状態制御手段140は、RT状態制御手段142および遊技状態制御手段144を有している。RT状態制御手段142は、前述したRT状態の移行を制御するものであり、図14の状態遷移図に示すように、初期状態である非RTにおいて、図13に示した特定図柄01〜03のいずれかが入賞ラインL上に停止表示されるとRT状態制御手段142はRT状態をRT1へ移行させる。
RT1において、再遊技05に対応する図柄組合せが揃うと、RT状態制御手段142はRT状態をRT2へ移行させる。RT2では、再遊技06に対応する図柄組合せが揃うとRT状態をRT3へ移行させるが、特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが揃った場合、もしくは再遊技03または04に対応する図柄組合せが揃った場合は、RT状態をRT1へ移行させる。RT3では、特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せ、もしくは再遊技03または04に対応する図柄組合せが揃った場合は、RT状態をRT1へ移行させる。
また、内部中、すなわち非RTおよびRT1〜3のいずれかのRT状態において、当選役決定手段110によってBB01が当選役に決定され、BB01に対応する図柄組合せ
が揃わなかったときはRT状態をRT4へ移行させる。また、非RTおよびRT1〜4においてBB01に対応する図柄組合せが揃うとRT状態をRT5へ移行させる。そして、RT5においてBB遊技の終了条件が成立すると、RT状態制御手段142はRT状態を非RTへ移行させる。ここで、BB遊技の終了条件は、前述したように、BB遊技中に払い出されたメダル枚数が、456枚を越えたときに成立する。
なお、本実施形態では、BB01が当選役に決定された遊技でBB01に対応する図柄組合せが揃わなかった場合に、非RTおよびRT1〜3からRT4へ移行させていたが、これに限らず、特定の役(例えばBB01)が当選役に決定された時点で非RTおよびRT1〜3からRT4へ移行させてもよい。また、RT2またはRT3において、再遊技03または04の図柄組合せが表示されたときに、RT1へ移行するように制御していたが、いずれか一方(例えば再遊技03)の図柄組合せが表示されたときは、RT1へ移行し、他方(例えば再遊技04)の図柄組合せが表示されたときは、現在のRT状態を維持するようにしてもよい。これにより、RT2において、例えば再遊技−C1が当選した場合、押し順に応じてRT1へ移行する場合と、RT2を維持する場合と、RT3へ移行する場合とが生じる。
また、以下では、非RTからRT1へ移行すること、RT1からRT2へ移行すること、および、RT2からRT3へ移行することを、「(RT状態が)昇格する」ともいう。また、RT2からRT1へ移行すること、および、RT3からRT1へ移行することを、「(RT状態が)転落する」ともいう。また、RT状態が移行しないことを「(RT状態を)維持する」ともいう。
また、RT状態の移行に関係する役のことを以下ではRT移行役ともいう。ここで、RT状態の移行に関係する役とは、図14に示したRT状態の遷移図の場合、入賞−E1〜E6(こぼし目である特定図柄01〜03に関連性を有しているため)、再遊技−B1〜B5、C1〜C5、D1〜D3がRT移行役となる。
なお、RT移行役は、シングルボーナス役であってもよい。すなわち、シングルボーナス役が入賞したとき、またはシングルボーナス役を取りこぼしたときに特定の図柄組合せが表示されたときにRT状態を移行させてもよい。ここで、シングルボーナス役とは、対応する図柄組合せが停止表示されると、次の遊技に限って役抽選における入賞役の当選確率が上昇する役である。
遊技状態制御手段144は、役抽選および後述するAT抽選の結果などに基づいて、遊技状態0〜7の移行制御を行う。各遊技状態は、再遊技役または入賞役が当選したときに、遊技者に有利な遊技結果が得られる押し順が報知される報知遊技(「AT遊技」ともいう。)に関する異なる制御を行うようになっている。図15に示す遊技状態の遷移図において、初期状態では遊技状態が「0」(遊技状態0)になっており、遊技状態0(通常時)では、役抽選で所定の当選役が決定されると、AT遊技を開始するか否かを決定するAT抽選が行われる。ここで所定の当選役は、例えば、再遊技−E,F、入賞−F,G,Hの5種類が該当する。なお、これら5種類の当選役が決定された場合は必ずAT抽選を行ってもよいし、一定の確率でAT抽選を行うようにしてもよい。また、決定された当選役の種類に応じてAT抽選を行う確率が異なっていてもよい。
上述したAT抽選は、図16に示す抽選テーブルを用いて行われる。本実施形態においては、AT抽選で当選する確率が低いモード0と、当選する確率が高いモード1とが定められている。そして、各モードにおいてモード0〜2のいずれか1つを定める抽選を行っている。ここで、モード0に定められた場合は、次のAT抽選をモード0における確率に基づいて行い、モード1に定められた場合は、次のAT抽選をモード1における確率に基
づいて行う。また、モード2に定められた場合はAT当選となる。ここで、AT当選になったときは、AT遊技を開始する権利(ATストック)を1つ発生し、既に発生しているATストックの数に加算する。
モード0におけるAT抽選は、モード0に定められる確率が85%、モード1に定められる確率が10%、モード2に定められる確率が5%になっている。また、モード1におけるAT抽選は、モード0に定められる確率が30%、モード1に定められる確率が20%、モード2に定められる確率が50%となっている。なお、AT抽選はモード0〜2のいずれか1つを定める抽選ではなく、一定の確率の下で、または、前述したAT抽選の契機となる当選役に応じた確率の下で、ATストックを発生させるか否かを決定する抽選であってもよい。
遊技状態0においてAT抽選に当選すると(すなわち、モード2に定められると)、遊技状態1(前兆)へ移行する。このとき、遊技状態1に滞在するゲーム数(前兆遊技数)が抽選によって決定され、遊技状態1において、決定された前兆遊技数を消化すると遊技状態2(AT準備)へ移行する。一方、遊技状態0において役抽選でBB01が当選役に定められると遊技状態4(BB準備)へ移行し、遊技状態4のときにBB01が入賞すると、遊技状態5(BB)へ移行する。そして、BB遊技が終了すると、遊技状態5から遊技状態0または2へ移行する。ここで、BB遊技の終了時にATストックの数が0だった場合は遊技状態0へ、ATストックの数が1以上だった場合は遊技状態2へ移行する。
遊技状態2へ移行すると、入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のいずれかが当選役に定められた(以下、単に「当選した」ともいう)ときに、メダルの払出枚数が9枚の入賞役(入賞01,02,03のいずれか。以下、「9枚役」ともいう。)が入賞する押し順(図8参照)が報知される。これに加えて、現在のRT状態からRT3へ移行するための押し順が報知されるようになり、RT3へ移行すると遊技状態3(AT)へ移行する。より正確には、遊技状態2において、全リール停止後のRT状態がRT3だった場合は、遊技状態2から3へ移行する。すなわち、遊技状態3への移行条件は、「RT2からRT3への移行すること」ではなく、「遊技状態2において全リール停止後にRT3になっていること」である。
ここで、例えば、遊技状態2から3への移行条件を、「RT2からRT3への移行すること」にした場合、遊技状態1から2へ移行したときに既にRT3になっていたときは、遊技状態2においてRT2からRT3への移行はもはや起こり得ない。したがって、この場合、遊技状態2において、RT状態がRT3からRT1へ一旦転落してから、RT1→RT2→RT3と移行する必要が生じるため、遊技状態2から3へ移行するまでに行う遊技数が多くなってしまう。これに対して、本実施形態では、遊技状態3への移行条件が、「遊技状態2において全リール停止後にRT3になっていること」であるため、、例えば遊技状態1から2へ移行したときに既にRT3になっていた場合でも、次の遊技で遊技状態3へ移行させることができる。
ここで、遊技状態2で報知される押し順は、現在のRT状態や、決定された当選役によって定まる。例えば、現在のRT状態が非RTのときは、押し順の報知を行わない。ただし、入賞A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6が当選したときは、9枚役が入賞する押し順を報知してもよい。これにより、入賞−E1〜E6が当選役に定められたときに、その当選役を取りこぼして、特定図柄01〜03のいずれかがが表示される可能性が高くなる。これにより、特定図柄01〜03のいずれかが表示された場合は、RT状態が非RTからRT1へ移行する。
なお、非RTで入賞−E1〜E6が当選役に定められた場合に、特定図柄01〜03の
いずれかが表示され得る押し順(図9参照)を報知してもよい。例えば、入賞−E1が当選役に定められたときに、中ストップスイッチ37Cまたは右ストップスイッチ37Rが第1停止操作となる押し順(押し順3〜6のいずれか)を報知してもよい。
また、RT1のときに再遊技−B1〜B5が当選役に定められたときは、再遊技05が入賞する押し順が報知される。そして、再遊技05が入賞したときは、RT状態がRT1からRT2へ移行する。また、RT2のときに再遊技−C1〜C5が当選役に定められたときは、再遊技06が入賞する押し順が報知される。そして、再遊技06が入賞したときは、RT状態がRT2からRT3へ移行するため、遊技状態は2(AT準備)から3(AT)へ移行する。
このように、スロットマシン10は、前兆遊技回数を消化しても直ちにAT遊技を開始するのではなく、遊技状態2を設けて最も遊技者に有利となる(すなわち、再遊技役の当選確率が上昇する)RT3へ移行させてからAT遊技を開始している。また、遊技状態2はAT抽選に当選している状態であることから、AT抽選の非当選状態(遊技状態0)よりも遊技者に付与する利益を多くするため、入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のいずれかが当選役に定められたときに、最も多くメダルが払い出される9枚役が入賞する押し順を報知している。また、入賞−E1〜E6が当選したときは、特定図柄01〜03が表示されない押し順も報知する(現在のRT状態が非RTのときを除く)。
ただし、遊技状態2において、遊技者が報知された押し順とは異なる押し順でストップスイッチ37L,37C,37Rを操作した場合は、RT状態がRT3になっていない場合でも遊技状態3へ移行する。これは上述したように遊技状態2に滞在中は、9枚役が入賞する押し順が報知されるため、例えばRT状態がRT2のときに、再遊技06が入賞する押し順(この押し順は報知される)と異なる押し順でストップスイッチを操作すれば、意図的に遊技状態2に滞在し続けることが可能になってしまうからである。
すなわち、遊技状態2では9枚役が入賞する押し順が報知され続けるため、メダルが減りにくい状態であり、遊技状態2に留まることで多くのメダルを消費することなくBB01に当選する可能性が高まることになる。これに加えて、本実施形態では、遊技状態2のときにBB01に当選すると、遊技状態6から7へと移行して、AT抽選の当選確率が上昇するため、遊技状態2でのBB01の当選は遊技者により多くの利益が付与されることになる。したがって、遊技者によるストップスイッチの操作によって、遊技者に有利な状態になるのを避けるため、遊技者が報知された押し順とは異なる押し順で操作したときは、遊技状態2から3へ移行させるようにしている。
遊技状態3へ移行すると、AT遊技が開始される。AT遊技では、遊技状態2と同様に入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のいずれかが当選したときに、9枚役が入賞する押し順が報知される。また、RT状態がRT3からRT1へ転落しないようにするため、再遊技−C1〜C5およびD1〜D3のいずれかが当選したときは、再遊技03または04の図柄組合せが表示されない押し順を報知し、入賞−E1〜E6のいずれかが当選したときは、特定図柄01〜03が表示されることのない押し順(図9参照)を報知する。ただし、現在のRT状態が非RTのときは、特定図柄01〜03が表示されることのない押し順については報知しなくてもよい。
遊技状態3において、AT遊技を50ゲーム行うとAT遊技が終了し、遊技状態3から遊技状態0または1へ移行する。ここで、ATストックの数が0だった場合は遊技状態0へ、ATストックの数が1以上だった場合は遊技状態1へ移行する。さらに、遊技状態1〜3のときに役抽選でBB01が当選すると、遊技状態6(上乗せ特化準備)へ移行し、遊技状態6のときにBB01が入賞すると、遊技状態7(上乗せ特化)へ移行する。そし
て、BB遊技が終了すると、遊技状態7から遊技状態2へ移行する。
上述したように、本実施形態では、遊技状態に応じて押し順を報知するか否か定められている。これにより、主制御手段100は、現在の遊技状態を参照するだけで、指示番号の決定や、指示番号の表示が可能になるとともに、副制御手段200でも受信した遊技状態を参照するだけで、押し順のナビ演出を行うことができる。ただし、押し順を報知するか否かを遊技状態に対応づける代わりに、例えば、指示番号(すなわち押し順)を報知するか否かを示す押し順フラグを設け、押し順フラグのオン(押し順報知可能)/オフ(押し順報知不可)状態に応じて押し順を報知してもよい。
このように押し順フラグの値に応じて指示番号を報知することで、同じ遊技状態であっても、指示番号を報知可能な状態と、報知できない状態とを設けることができる。例えば、指示番号を報知できない遊技状態0(通常時)においても、後述する押し順当てゲームを行うことができる。また、図15に示した遊技状態の遷移図では、遊技状態2と遊技状態3とを別の遊技状態としたが、別途、現在がAT遊技中であるか否かを示すATフラグを設けて、遊技状態2と3を1つの遊技状態に統合してもよい。この場合、統合した遊技状態において、ATフラグがオン(すなわちAT遊技中)のときは、ATであることを示し、ATフラグがオフ(すなわちAT遊技中ではない)のときは、AT準備であることを示す。
ここで、図15に示した遷移図では、遊技状態2においては、遊技者が報知された押し順とは異なる押し順でストップスイッチを操作すると、遊技状態3へ移行するようにしていたが、遊技状態2においてBB01が当選し、遊技状態6へ移行した場合は、報知された押し順とは異なる押し順で操作されても、遊技状態3へ移行する構成にはなっていない。このような構成は以下のような場合に有効である。
例えば入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のように、押し順に応じて9枚役が入賞する場合と、1枚役が入賞する場合とがある役について、内部中になると押し順不問で9枚役を入賞させるというリール停止制御に切り替えるとする。また、遊技状態2から遊技状態6へ移行しても、演出上は変化させず、そのことを遊技者に悟られないようにしておく。このような構成にすることで、遊技状態2でBB01に当選しても、そのことを遊技者に対して報知しないことで、BB役の当選に対する遊技者の期待感を煽ることが可能となる。
このような前提の下では、たとえ内部中となって9枚役が押し順不問で入賞するとしても、遊技状態6へ移行したことを悟られないようにするため、遊技状態2と同様に押し順を報知する演出を行う必要がある(入賞−E1〜E6のいずれかが当選したときも、特定図柄01〜03が表示されることのない押し順(図9参照)を報知する演出を行う。)。ただし、この場合、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチを操作しても結局は9枚役が入賞し、また、遊技状態6で入賞−E1〜E6のいずれかが当選したときに、押し順を無視した結果、特定図柄01〜03が揃ったとしても、RT状態が転落することがないので、AT遊技の開始を先送りすることもできないからである。このように、遊技者が享受する利益は、報知された押し順に従った場合と変わらないため、遊技状態6において、報知された押し順に従わなかった場合に遊技状態3へ移行させるのは遊技者に酷であるとして、遊技状態3には移行させていない。
なお、図15に示した遊技状態の移行条件については、以下の変形例が可能である。
(1)遊技状態2において、報知された押し順と異なった押し順でストップスイッチを操作した場合であっても、所定の役が当選役に定められていた場合は、遊機状態3へ移行させなくてもよい。換言すると、特定の役に当選したときに報知された押し順と、異なる押
し順でストップスイッチを操作した場合は、遊技状態2から遊技状態3へ移行させるようにしてもよい。具体的には、RT状態の移行に関係する再遊技役、および入賞−E1〜E6のいずれか(「特定の役」)が当選したときに報知された押し順と、異なる押し順でストップスイッチを操作した場合は、遊技状態2から遊技状態3へ移行させ、入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6(「所定の役」)のいずれかが当選したときに報知された押し順(9枚役が入賞する押し順)と、異なる押し順でストップスイッチを操作した場合は、遊技状態2を維持する。
9枚役が入賞する押し順と異なる押し順でストップスイッチを操作するということは、9枚役を取りこぼすことを意味し、遊技者が意図的にそのような押し順で操作するとは考えにくい(すなわち、単に押し順をミスしたと考えられる)。したがって、そのような場合には、AT遊技を開始してしまわないように配慮することができる。このような構成は、例えば、再遊技−B1〜B5、C1〜C5、D1〜D3のいずれかが当選したときは、画像表示装置70に青い数字や文字など(再遊技役の当選を意味する)を用いて押し順を表示するナビ演出、入賞−E1〜E6のいずれかが当選したときは、画像表示装置70に白い数字や文字など(RT状態が転落し得ることを意味する)を用いて押し順を表示するナビ演出、入賞−A1〜A6、B1〜B6、C1〜C6のいずれかが当選したときは、画像表示装置70に黄色い数字や文字など(9枚役の当選を意味する)を用いて押し順を表示するナビ演出を行うようなスロットマシンにおいては有効である。
ただし、入賞−E1〜E6が当選したときに、3枚役が入賞する押し順が報知され、遊技者が報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチを操作した場合は、遊技状態3へ移行させなくてもよい。これは、入賞−E1〜E6が当選したときに、RT状態を非RTへ転落させるには、3枚役を取りこぼす必要があるため(すなわち、3枚のメダルの払い出しを逸失させる必要があるため)、そのようにしてまで報知された押し順に反する押し順でストップスイッチを操作することはない(すなわち、遊技者は押し順を間違えた可能性が高い)だろうという考えに基づくものである。
(2)上述した特定の役に当選したときに、ストップスイッチが報知された押し順と異なる押し順で操作された場合であっても、RTが転落することが無かった場合は、遊技状態を2から3へ移行しないようにしてもよい。具体的には、停止表示された図柄組合せと、現在のRT状態とに基づいて、RT状態が転落するか否かを判断し、RT状態が転落(本実施形態においては、RT2からRT1、またはRT3からRT1へ移行)した場合に、遊技状態を3へ移行させる。
これは、仮に再遊技役が当選したときに、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチが操作された場合であっても、単に遊技者が押し順をミスした可能性がある、という考え方に基づいた制御である。すなわち、RT3への移行をより先送りにするという意思を持った遊技者であれば、いずれRT状態が転落する可能性が高いため、RT状態が転落したときに遊技状態2から遊技状態3へ移行させている。
このような構成の場合、押し順がミスしたことによる救済措置(すなわち、遊技状態3へ移行させないこと)の範囲がより広がるため、遊技者に親切な仕様になる。また、この構成においては、例えばRT1において再遊技−B1〜B5が当選したときに報知された押し順(再遊技05の図柄組合せが表示される押し順)を無視しても、再遊技02の図柄組合せが停止表示された場合は、RT状態は移行しないため、遊技状態3へ移行することはない。ただし、入賞−E1〜E6が当選したときに、3枚役が入賞する押し順が報知され、遊技者が報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチを操作した結果、3枚役を取りこぼした場合は、RT状態が非RTへ転落するが遊技状態3へ移行させなくてもよい。これは、3枚役を取りこぼした結果、たとえRT状態が非RTへ転落したとしても
、3枚のメダルの払い出しを逸失しているため、そのようにしてまで報知された押し順に反する押し順でストップスイッチを操作することはない(すなわち、遊技者は押し順を間違えた可能性が高い)だろうという考えに基づくものである。
(3)非RTで入賞−E1〜E6が当選役に定められたときに、特定図柄01〜03のいずれかが表示され得る押し順(図9参照)を報知する場合は、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチが操作されたとしても、メダルが払い出されなかった(すなわち3枚役を取りこぼした)場合は遊技状態3へ移行させなくてもよい。これは、報知された押し順に従わなかったとしても、それによってメダルの払い出しという利益を得た訳では無いし、また、報知された押し順と異なる押し順でストップスイッチが操作されたとしても、結果的には特定図柄01〜03が表示されているのでRT状態がRT1へ移行するためである。
(4)図15の遊技状態遷移図では、遊技状態2から3への移行条件を、RT状態がRT3へ移行したこと、より厳密には、遊技状態2において全リール停止時にRT状態がRT3になっている(すなわち、既にRT3になっている状態で遊技状態1から2へ移行したときは、次の遊技から遊技状態3になる)こととしたが、遊技状態2において、RT3へ移行する図柄組合せ(本実施形態においては再遊技06の図柄組合せ)を含む役(本実施形態においては再遊技−C1〜C5のいずれか)が当選したときに、遊技状態3へ移行するようにしてもよい。
(5)図14のRT状態遷移図では、RT2または3において、再遊技03または04の図柄組合せが表示された場合にRT1へ転落するようになっていたが、例えば9枚役と、取りこぼしの可能性のある1枚役とを同時当選させて、報知した押し順に従ってストップスイッチが操作されたときに9枚役を引込制御し、報知した押し順以外の押し順で操作されたときは目押しに成功した場合に1枚役が入賞する引込制御を行い、1枚役の目押しに失敗(すなわち、1枚役を取りこぼし)したときにRT1へ転落するようにしてもよい。また、前述した(2)の場合、遊技者が報知された押し順に従わずにストップスイッチを操作した結果、1枚役を取りこぼしたときに、遊技状態3へ移行するようにしてもよい。
(6)本実施形態では、遊技状態2において、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6のいずれかが当選したときは9枚役が入賞する押し順を報知していたが、RT3へ移行することとなる押し順のみを報知して、9枚役が入賞する押し順は報知しないようにしてもよい。
(報知遊技制御手段の説明)
報知遊技制御手段150は、上述した遊技状態2または3において、当選役に応じて遊技者に報知する押し順の決定・報知する。また、遊技状態3へ移行するとAT遊技を開始し、AT遊技の終了条件が成立するとAT遊技を終了させる。これにより、遊技状態制御手段144は、遊技状態を3から0または1へ移行させる。本実施形態では、AT遊技を開始してから50ゲーム行うと、AT遊技の終了条件が成立する。なお、AT遊技の終了条件は、これに限らず、たとえばAT遊技の開始後、押し順の報知を50回行ったときに成立するようにしてもよい。
図17に、当選役と、報知遊技制御手段150が決定する押し順との関係を示す。報知遊技制御手段150によって報知される押し順は、指示番号という数値によって報知される。すなわち、第1停止操作から第3停止操作までのストップスイッチを示す6通りの押し順に対応して指示番号1〜6が定められており、また、報知遊技制御手段150によって押し順を報知しない場合には、特定の押し順を表さない指示番号0が定められている。
具体的には、指示番号1は左→中→右の押し順(押し順1)に対応し、指示番号2は左→右→中の押し順(押し順2)に対応し、指示番号3は中→左→右の押し順(押し順3)に対応し、指示番号4は中→右→左の押し順(押し順4)に対応し、指示番号5は右→左→中の押し順(押し順5)に対応し、指示番号6は右→中→左の押し順(押し順6)に対応している。
さらに、通常、遊技者に報知される押し順は、遊技者にとって有利な遊技結果が得られることになる押し順になっているが、押し順の一部を遊技者に秘匿した情報を報知し、その状態で有利な遊技結果が得られる押し順を遊技者に当てさせる「押し順当てゲーム」(詳しくは後述する)で使用される指示番号も定められている。具体的には、有利な遊技結果が得られる押し順の第1停止操作が左ストップスイッチ37Lであり、第2停止操作以降のストップスイッチを秘匿した指示番号7、有利な遊技結果が得られる押し順の第1停止操作が中ストップスイッチ37Cであり、第2停止操作以降のストップスイッチを秘匿した指示番号8、有利な遊技結果が得られる押し順の第1停止操作が右ストップスイッチ37Rであり、第2停止操作以降のストップスイッチを秘匿した指示番号9が定められている。
上述した指示番号は、図1に示した獲得枚数表示器28に表示される。ここで、獲得枚数表示器28に指示番号を表示するときは、図17の表における「7セグ」欄に示すように、獲得枚数表示器28の十の位(以下、「上位桁」ともいう)の7セグメント表示器に「=」を表示し、一の位(以下、「下位桁」ともいう)の7セグメント表示器に指示番号を表示する。本実施形態では、獲得枚数表示器28を、メダルの払出枚数の表示と、指示番号の表示とに兼用しているため、指示番号を表示する際には、メダルの払出枚数を表示するときには表示されない「=」を表示することで、遊技者が表示されている情報の種類を判断できるようにしている。なお、指示番号0については、獲得枚数表示器28の7セグメント表示器をすべて消灯させる。また、報知遊技制御手段150によって決定された指示番号は、後述する副制御手段200へ送信され、副制御手段200は受信した指示番号に対応する押し順を報知する。本実施形態では、副制御手段200による押し順の報知は画像表示装置70を用いて行う。
例えば、画像表示装置70の画面内において、左ストップスイッチ37L、中ストップスイッチ37C、右ストップスイッチ37Rに対応する表示位置を定めておき、それぞれの表示位置において、対応するストップスイッチを何番目に操作すべきかを示す数字を表示する。例えば、指示番号1に対応する押し順を表示する場合は、画像表示装置70に「1・2・3」と表示する。この表示は、左ストップスイッチ37Lを最初に、中ストップスイッチ37Cを2番目に、右ストップスイッチ37Rを最後に表示することを意味する。なお、指示番号7〜9については、操作する順番を秘匿するストップスイッチに対応する表示位置に、「?」を表示する。例えば、指示番号7に対応する押し順を報知する場合は、画像表示装置70に「1・?・?」と表示する。
次に、上述した指示番号が報知される当選役について説明する。図17に示すように、報知遊技制御手段150は、再遊技−B1,C1または入賞−A1,B1,C1,E1のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号1を報知する。同様に、再遊技−B2,C2または入賞−A2,B2,C2,E2のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号2を、再遊技−B3,C3または入賞−A3,B3,C3,E3のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号3を、再遊技−B4,C4または入賞−A4,B4,C4,E4のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号4を、入賞−A5,B5,C5,E5のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号5を、入賞−A6,B6,C6,E6のいずれかが当選役に定められた場合は指示番号6を、報知する。
また、報知遊技制御手段150は、再遊技−D1が当選役に定められた場合は指示番号1または2のいずれかを報知し、再遊技−D2が当選役に定められた場合は指示番号3または4のいずれかを報知し、再遊技−B5,C5,D3が当選役に定められた場合は指示番号5または6のいずれかを報知する。ここで、どの指示番号を報知するかは、予め決めておいた指示番号を報知してもよいし、抽選によって決定した指示番号を報知してもよい。
遊技者が報知された指示番号に対応する押し順でストップスイッチを操作した場合、再遊技−B1〜B5が当選したときは、再遊技05の図柄組合せが表示され、再遊技−C1〜C5が当選したときは、再遊技06の図柄組合せが表示される。また、再遊技−D1〜D5が当選したときは、再遊技03または04の図柄組合せの表示が阻止される。したがって、図14に示したRT状態の遷移図においては、非内部中におけるRT状態は昇格または維持され、転落することはない。また、入賞−A1〜A6,B1〜B6,C1〜C6が当選したときは9枚役が入賞し、入賞−E1〜E6が当選したときは特定図柄01〜03の表示が阻止される。
ここで、入賞−A1〜A6については、前述した押し順当てゲームの実行中に当選すると、上述した指示番号と異なる指示番号を報知する。具体的には、入賞−A1またはA2が当選したときは指示番号7を報知し、入賞−A3またはA4が当選したときは指示番号8を報知し、入賞−A5またはA6が当選したときは指示番号9を報知する。
なお、上述した実施形態では、獲得枚数表示器28に指示番号を表示していたが、指示番号の代わりに入賞・再遊技当選番号を表示してもよい。また、押し順によって遊技者に付与される利益(AT抽選を行うか否か、移行先のRT状態(RT状態が移行しない場合も含む)、メダルの払出枚数など)に変化が生じない当選役(再遊技−A,G1〜G3,H1〜H3,I)が決定されたときは、副制御手段200において、報知する押し順を決定してもよい。この場合は、主制御手段100は、指示番号0を副制御手段200に送信し、副制御手段200において報知する押し順を決定して報知する。また、押し順によって遊技者に付与される特典に変化が生じない当選役についても、主制御手段100が押し順を決定してもよく、決定した押し順を獲得枚数表示器28に表示してもよい。
また、図17に示した例では、獲得枚数表示器28の上位桁に表示内容が指示番号であることを示す「=」を表示していたが、これに限らず他の表示態様(例えば「−」)であってもよい。他の情報を表示するようにしてもよい。また、獲得枚数表示器28の上位桁に指示番号を表示するようにし、下位桁には無表示であることを示してもよい。ここで、無表示の態様としては、7セグメント表示器の全セグメント消灯させる、または「0」を表示することなどが考えられる。
また、獲得枚数表示器28の上位桁に、指示番号を表示していることを示す情報以外の情報を表示してもよい。例えば、図18(a)に示すように、獲得枚数表示器28の下位桁に指示番号(0〜9)を表示し、上位桁に、当選役が再遊技役か入賞役かの種別を表示するようにしてもよい。例えば、2桁目の7セグメント表示器において、再遊技役が当選したときはセグメントCを点灯し、入賞役が当選したときは消灯するようにしてもよい。図18(a)の例では、網掛け部分が点灯している状態を示しており、再遊技役が当選し、かつ、指示番号が2であることを表示している。
次に、図18(b)は、指示番号を表示する専用の表示器として、4つのLEDランプLED1〜LED4を、例えばフロントパネル20に別途設けた場合における指示番号の表示態様(点灯パターン)を示している。この図では、網掛け部分がLEDの点灯状態を示している。ここで、消灯状態を「0」、点灯状態を「1」に置き換えてみると、LED
1〜LED4の点灯パターンは、指示番号を2進法の数値で表したものとなる。なお、指示番号が0〜7までしかない場合は、ベット数表示ランプ26a,26b,26cを用いて、図18(b)と同様に、指示番号を2進法の数値で表してもよい。
図18(c)は、1つの7セグメント表示器を用いて7ビットの数値(0〜127)を表示する場合を例示している。この図に示すように、セグメントa〜gを指示番号の表示データのBit0〜6に対応させ、各セグメントを点灯または消灯させることで、二進法で表した7桁の数字(すなわち0〜127の数値範囲内)で指示番号を表示する。この場合、たとえば指示番号9を表示する場合は、セグメントaおよびdを点灯させる。また、図7〜図9に示したように、当選番号が解れば有利な遊技結果が得られる押し順が判明するため、指示番号の代わりに当選番号を表示するようにしてもよい。例えば、当選番号28を表示する場合は、セグメントc,d,eを点灯させる。さらに、指示番号と当選番号を表示可能とする場合は、表示内容が指示番号であればセグメントgを点灯し、当選番号であれば消灯するようにして、セグメントa〜fにより2進法で6ビットの数値を表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、メダルの投入(ベットスイッチ34,35の操作による場合も含む)に応じて獲得枚数表示器28の表示を消灯(すなわち、すべてのセグメントが消灯した状態)し、スタートスイッチ36の操作に応じて指示番号が決定されると、その指示番号を表示し、全リールが停止して入賞役が入賞した場合は、指示番号の表示を一旦消灯してから、払出枚数を表示する。
さらに、獲得枚数表示器28を用いて指示番号と払出枚数とを表示する場合、メダルの投入(ベットスイッチ34,35の操作による場合も含む)に応じて“00”を表示し、スタートスイッチ36の操作に応じて指示番号が決定されると、その指示番号を表示し、全リールが停止して入賞役が入賞した場合は、表示を一旦“00”に戻してから、払出枚数を表示するようにしてもよい。この場合、再びメダルが投入されたときに獲得枚数表示器28の表示を“00”することが好ましい。これに対して、入賞役が入賞しなかった場合は、全リールが停止した時点で獲得枚数表示器28の表示を“00”に戻して、次の遊技で指示番号が決定されるまではその状態を維持するようにしてもよい。
なお、上述した2つの例では、払出枚数を表示する前に、指示番号の表示から一旦消灯、または“00”を表示していたが、指示番号の表示から直接払出枚数の表示に変更してもよい。
(入賞判定手段の説明)
図3に戻り、入賞判定手段160は、リール40L,40C,40Rがすべて停止すると、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが、図10〜図13に示した図柄組合せのいずれかに対応するか否かを判定する。これにより、BB役が入賞したと判定された場合は、次の遊技からBB遊技が開始され、再遊技役が入賞したと判定された場合は、次の遊技で再遊技が行われ、入賞役が入賞した場合は、入賞した入賞役に対応する枚数のメダルが払い出される。なお、メダルの払い出しは、クレジット枚数の上限値(例えば50枚)に達するまで、現在のクレジット枚数に、入賞した入賞役に対応するメダル枚数を加算することによって行い、クレジット枚数の上限値(例えば50枚)に達した後は、図1に示したメダル払出口60からメダルを排出するようにしてもよい。
(異常検出手段の説明)
異常検出手段170は、遊技中にスロットマシン10で発生し得る異常な状態や遊技の進行の障害となる事態を検出し、検出した異常または障害(以下、まとめて「エラー」ともいう。)に対応するエラーコードを、獲得枚数表示器28に表示するとともに、後述す
る副制御手段200へ送信する。これにより、副制御手段200は、受信したエラーコードに対応するエラーメッセージを画像表示装置70に表示するとともに、スピーカ64L,64Rからエラー音を発生する。
異常検出手段170によって検出されるエラーの種類には、電断復帰エラー、設定値エラー、エンプティエラー、ドア開放エラー、払い出しエラー、メダル詰まりエラー、メダル満杯エラーがある。
電断復帰エラー(エラーコード:E1)は、スロットマシン10の電源をONしたときに、RWMの内容が正常でない(例えば、電源遮断時のRWMの内容と、電源投入時のRWMの内容とが一致しない(パリティチェックエラー))ときに検出されるエラーである。設定値エラー(エラーコード:E2)は、RWMに記憶されている設定値が所定範囲外(1〜6以外)の値になっていたときに検出されるエラーである。乱数エラー(エラーコード:E3)は、主制御手段100内の乱数生成手段に供給される乱数生成用クロック(RCK)の周波数の値が、CPUに供給されるシステムクロック(SCLK)の周波数の半分未
満の値になると検出されるエラーである。メダル投入エラー(エラーコード:C0)は、前述したメダルセンサからのメダル検出信号に基づいて、メダル投入口32から投入されたメダルが異常通過したと判断されたときに検出されるエラーである。メダル滞留エラー(エラーコード:C1)は、投入されたメダルが前述したメダルセンサによって所定時間を超えて検出され続けたときに検出されるエラーである。
エンプティエラー(エラーコード:CA)は、メダル払出装置のバケットに貯留されているメダルが無くなったときに検出されるエラーである。ドア開放エラー(エラーコード:Cb)は、スロットマシンの前面扉が開放されているときに検出されるエラーである。払い出しエラー(エラーコード:H0)は、図3に示した払出センサ47から異常な検知信号が出力されたときに検出されるエラーである。メダル詰まりエラー(エラーコード:HP)は、払出センサ47から所定時間を超えて検出信号が出力されたときに検出されるエラーである。メダル満杯エラー(エラーコード:FE)は、スロットマシン10内に設けられたメダル補助収納庫(メダル払出装置のバケットから溢れたメダルを収容する箱)に所定量のメダルが収容されると検出されるエラーである。
前述したように、エラーが検出されると、検出されたエラーに対応するエラーコードが獲得枚数表示器28に表示される。また、復帰可能エラーが検出された場合は、そのエラーに対応するエラーコードが、後述する制御コマンド送信手段180によって、副制御手段200へ送信される。さらに、リール回転中に復帰可能エラーが検出された場合は、ストップスイッチ27L,27C,27Rの操作に応じて全てのリールが停止したときに、スロットマシン10が遊技不可状態にされる。これに対して、リール回転中に乱数エラー(復帰不可能エラー)が検出された場合は、検出後に最初に実行されるタイマ割込処理(後述する)によってスロットマシン10が遊技不可状態にされる。
(制御コマンド送信手段の説明)
制御コマンド送信手段180は、主制御手段100の各部で決定された遊技に関する各種情報を副制御手段200へ送信する。主制御手段100と副制御手段200との間でやり取りされる情報は、主制御手段100から副制御手段200への一方向に限られており、副制御手段200から主制御手段100に対して何らかの情報が直接送信されることはない。主制御手段100から副制御手段200へ送信される情報は、シリアル通信によって制御コマンドによって送信される。制御コマンドは、送信する情報の種別を示す第1制御コマンド(1バイト)と、送信する情報の内容を示す第2制御コマンド(1バイト)とで構成されている。なお、シリアル通信に限らず、パラレル通信(例えば16本のハーネス)によって制御コマンドを送信しても良い。
ここで、図19および図20に、主制御手段100から副制御手段200へ送信される制御コマンドのうち主要なものを示す。これらの図に示すように、第1および第2制御コマンドは16進法の数(16進数)で表されており、その他に、各コマンドの名称、コマンドが送信されるタイミング、コマンドを受信したときに副制御手段200で行われる処理の概要を示している。また、備考欄には主に第2制御コマンドとして送信される情報の内容を示している。なお、第2制御コマンドの値として「##」と表記しているものは、備考欄の記載内容に応じて定まる数値が代入される。ただし、備考欄の記載内容に応じて定まる数値が一桁だった場合は、その上位の桁には「0」が代入される。また、各制御コマンドを表す16進法の4桁の数値には、末尾に付与する「H」の文字を省略する。
まず、図19において、「設定変更装置作動開始」コマンド(8038)は、スロットマシン10の前面扉とスロットマシン10の内部に設けられた設定ドアとが開放された状態で、設定キーがオンにされたまま、スロットマシン10の電源がオンされたときに送信される。副制御手段200はこの制御コマンドを受信すると、副制御手段200の初期化処理を開始し、その後、設定の変更操作が行われていること等を、図1に示した画像表示装置70や音声によって報知する。
ここで、「設定変更装置作動開始」コマンド(8038)の送信処理について詳細に説明する。遊技進行メイン処理で、設定変更の条件を満たした場合には、主制御手段100のRWMの記憶領域のうち所定範囲を初期化した後に割込信号を発生し、「設定変更装置作動開始」コマンドを送信するための送信処理を行う。その後、遊技進行メイン処理(図26)は待機処理を実行する。本実施形態では、待機処理の時間として割込み回数「224」がRWM、又はレジスタ等の記憶手段に記憶される。そして割込処理が実行される毎に割込み回数を更新し、割込み回数が「224」となるまで待機処理が実行される。
この待機処理は、主制御手段100のRWMの初期化は、例えばアドレス「F000(H)」〜「F111(H)」の512バイトが初期化されるのに対し、副制御手段200のRWMのクリア範囲は、例えばアドレス「000000(H)」〜「800000(H)」の約12〜13ギガバイトであることに起因する。具体的には、副制御手段200が未だ初期化処理中のときに主制御手段100側では初期化を既に終了した後にさらに処理が進んで設定変更が完了し、遊技が進行してしまうなどして、主制御手段100の制御処理の進行と副制御手段200の制御処理の進行とが同期しなくなることを防止するためである。すなわち、主制御手段100において上述した待機処理が終了するまでの間に、副制御手段200に「設定変更装置作動開始」コマンドを送信し、当該コマンドを受信したことに基づいて初期化を完了することができる。
「設定変更装置作動終了」コマンド(8001〜8006)は、遊技場の係員などによってセットされた設定値の値(1〜6のいずれか)を副制御手段200へ送信する制御コマンドであり、第2制御コマンドの数値が、セットされた設定値の値を示している。この制御コマンドは、上述した係員などによってリセット/設定スイッチ93の操作により設定値が選択され、スタートスイッチ36の操作(設定値を確定する操作)が行なわれた後に設定変更キースイッチ92がオンからオフ(設定キー信号の立下りともいう)になったときに送信される。このコマンドを受信した副制御手段200は、遊技の待機状態になっていることを報知する。
なお、設定値を変更した際には、RT状態は現状を維持するようにしてもよい。これは、設定値の変更は、遊技場の営業時間外に行われることが多く、本実施形態のように非RTからRT1への移行条件が容易ではない(すなわち、入賞−E1〜E6の当選確率は高確率でもなく、当選しても特定図柄01〜03が表示されない場合がある)場合、仮に設
定変更時にRT状態を非RTに初期化してしまうと、営業時間内において遊技者に有利とはいえない非RTで相当数のゲーム数を経ないとRT1へ移行できない可能性があるためである。
また、設定値を変更した際にRT状態を初期化しないという構成は、本実施形態とは異なるRT状態の遷移を行う場合も有効である。例えば、非内部中は非RTで、内部中になるとRT1へ移行し、BB遊技が開始されるとRT2へ移行するものにおいて、RT1における再遊技役の合成当選確率が著しく高く設定されており、基本的にRT1で遊技するタイプのスロットマシンの場合は、設定変更時にRT状態を非RTに初期化してしまうと、再遊技役が当選しにくくなったことにより、BB役が入賞しやすくなってしまう。このため、設定変更時は、非RTに初期化することなく、設定変更前のRT状態を維持することが望ましい。
次に、図3に示した異常検出手段170によって何らかの異常が検出されると、制御コマンド送信手段180は、第1制御コマンドの値が81Hであり、第2制御コマンドの値が検出された異常の種類に応じた各種エラー表示開始コマンドを送信する。すなわち、電断復帰エラーが検出された場合は「電断復帰エラー表示開始」コマンド(8101)を、設定値エラーが検出された場合は「設定値エラー表示開始」コマンド(8102)を、乱数エラーが検出された場合は「乱数エラー表示開始」コマンド(8103)を、メダル投入エラーが検出された場合は「メダル投入エラー表示開始」コマンド(8104)を、それぞれ送信する。
また、メダル滞留エラーが検出された場合は「メダル滞留エラー表示開始」コマンド(8105)を、エンプティエラーが検出された場合は「エンプティエラー表示開始」コマンド(8106)を、ドア開放エラーが検出された場合は「ドア開放エラー表示開始」コマンド(8107)を、払い出しエラーが検出された場合は「払い出しエラー表示開始」コマンド(8108)を、それぞれ送信する。
さらに、メダル詰まりエラーが検出された場合は「メダル詰まりエラー表示開始」コマンド(8109)を、メダル満杯エラーが検出された場合は「メダル満杯エラー表示開始」コマンド(810A)を、それぞれ送信する。なお、図16に示した各種エラーのうち、異常検出手段160によって復帰可能エラーが検出され場合において、リセット/設定スイッチ93が操作された時は、「エラー復帰」コマンド(8100)を、副制御手段200へ送信する。
「設定値指定」コマンド(8201〜8206)、「作動状態」コマンド(8301/8302/8304/8306)、「RT状態」コマンド(8400〜8405)、「遊技状態」コマンド(8500〜8507)および「前兆遊技数」コマンド(86##)は、遊技が行われるごとに送信される制御コマンドである。「設定値指定」コマンドの第2制御コマンドはセットされている「設定値」の値であり、「作動状態」コマンドの第2制御コマンドは、これから行われる遊技が再遊技、RB遊技またはBB遊技であることを示す情報である。ここで、第2制御コマンドのBIT0(最下位ビット)は再遊技に対応し、BIT3はBB遊技に対応し、BIT4はRB遊技に対応している。したがって、次の遊技が再遊技であるときはBIT0が「1」となり、BB遊技であるときはBIT3およびBIT4が「1」となる。「RT状態」コマンド(8400〜8405)の第2制御コマンドは、現在のRT状態が、非RTまたはRT1〜5のいずれであるかを示す情報である。「遊技状態」コマンド(8500〜8507)の第2制御コマンドは、現在の遊技状態が、遊技状態0〜7のいずれであるかを示す情報である。
「前兆遊技数」コマンド(86##)の第2制御コマンドは、遊技状態が0から1へ移
行する際に、抽選によって決定された前兆遊技の回数を16進数で示した情報である。なお、遊技状態1以外の遊技状態では、第2制御コマンドの値は00Hとなる。これにより、副制御手段200は、AT抽選に当選したか否かについて遊技者の期待感を高める演出や、遊技状態が1(前兆遊技)から2(AT準備)へ移行するタイミングに合わせた演出を行うことができる。
「清算開始」コマンド(8F02)は清算スイッチ33が操作されると送信され、「清算終了」コマンド(8F03)はクレジットされていたメダルを全て払い出し終わると送信される。これにより、副制御手段200は、受信した制御コマンドに応じてメダルの払出開始音または払出終了音を発生する。「貯留投入枚数(1枚)」〜「貯留投入枚数(3枚)」コマンド(9001〜9003)および「メダル投入(1枚)」コマンド(9071)は、メダルがベットされたときに、その枚数に応じて送信される制御コマンドである。ここで、「貯留投入枚数(1枚)」〜「貯留投入枚数(3枚)」コマンドはベットスイッチ34または35が操作されたことを契機に、「メダル投入(1枚)」コマンドは、メダル投入口32にメダルが投入されたことを契機として送信される。これにより、副制御手段200は受信した制御コマンドによって示される枚数分のメダル投入音を発生する。
「リール回転開始受付」コマンド(9300〜9303)、「指示番号」コマンド(9400〜9409)、「ATストック数」コマンド(95##)、「演出グループ番号」コマンド(9600〜9616)および「役物当選番号」コマンド(9700/9701)は、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたことを契機に送信される。
「リール回転開始受付」コマンドは、第2制御コマンドによって遊技に投入されたメダル枚数(遊技者によって設定された賭数)を副制御手段200へ送信する。副制御手段200は、例えば後述するAT遊技中に遊技者が獲得したメダルの合計枚数を表示している場合は、当該合計枚数から遊技に投入されたメダルの枚数を減算するなどの処理を行う。「指示番号」コマンドは、第2制御コマンドによって、図17に示した指示番号を副制御手段200へ送信する。これにより、副制御手段200は、受信した指示番号に対応した押し順を、画像表示装置70に表示する画像や音声によって遊技者に報知する。ただし、副制御手段200は、指示番号0を受信した場合は、副制御手段200で押し順を決定する場合(例えば、再遊技−A,G1〜G3,H1〜H3,Iの当選時)を除いて押し順を報知しない。このように、「指示番号」コマンドによって、当選役決定手段110によって決定された当選役とは別に、押し順に関する情報を副制御手段200へ送信しているため、同じ当選役であっても、必要に応じて異なる押し順を副制御手段200によって報知することができる。「ATストック数」コマンドは、第2制御コマンドによって、ATストックの数を副制御手段200へ送信する。
「演出グループ番号」コマンドは、図3に示した当選役決定手段110によって当選役に再遊技役または入賞役のいずれかが決定されると、決定された当選役(入賞・再遊技当選番号)に対応する演出グループ番号(0〜22)が16進法の値で第2制御コマンドとして送信される。なお、入賞・再遊技当選番号を演出グループ番号に変換する処理をマスク処理ともいう。ここで、入賞・再遊技当選番号と演出グループ番号との対応を図21に示す。図21において、役抽選でハズレとなった場合(入賞・再遊技当選番号0)、または、再遊技−A,E,F,G1〜G3,H1〜H3,I(入賞・再遊技当選番号1,15〜23)および入賞−D,F〜I(入賞・再遊技当選番号42,49〜52)のいずれかが当選した場合は、それぞれ1対1で対応する演出グループ番号が副制御手段200へ送信される。上述した役は、押し順によってRT状態の移行が生じたり、メダルの払出枚数に変化が生じたりしないため、万一、何らかの不正行為によって演出グループ番号が取得されてしまったとしても、そのことによって、より多くの利益を得ることはできない。
これに対して、役抽選で再遊技−B1〜B5(入賞・再遊技当選番号2〜6)のいずれかが当選した場合は、共通の演出グループ番号2が、再遊技−C1〜C5(入賞・再遊技当選番号7〜11)のいずれかが当選した場合は、共通の演出グループ番号3が、再遊技−D1〜D3(入賞・再遊技当選番号12〜14)のいずれかが当選した場合は、共通の演出グループ番号4が、副制御手段200へ送信される。また、役抽選で入賞−A1〜A6(入賞・再遊技当選番号24〜29)のいずれかが当選した場合は、共通の演出グループ番号14が、入賞−B1〜B6(入賞・再遊技当選番号30〜35)のいずれかが当選した場合は、共通の演出グループ番号15が、入賞−C1〜C6(入賞・再遊技当選番号36〜41)のいずれかが当選した場合は、共通の演出グループ番号16が、入賞−E1〜E6(入賞・再遊技当選番号43〜48)のいずれかが当選した場合は、共通の演出グループ番号18が、副制御手段200へ送信される。これにより、副制御手段200は、受信した演出グループ番号に対応する演出を実行する。
このように、複数の入賞・再遊技当選番号に対して、共通の演出グループ番号を副制御手段200へ送信するため、例えば、不正行為によって演出グループ番号が取得されてしまった場合でも、有利な押し順(例えば、再遊技役の当選確率が高いRT状態へ移行する押し順、または、より多くのメダルが払い出される押し順)を特定することができなくなる。
「役物当選番号」コマンドは、当選役決定手段110によって当選役にBB役が決定されると、第2制御コマンドの値が「0」から「1」となる。また、第2制御コマンドの値が「1」になると、その値はBB役が入賞するまで維持され、毎遊技、副制御手段200に送信される。そしてBB役が入賞して、ボーナスゲームが開始されると第2制御コマンドの値は「1」から「0」になる。
なお、RT状態が非RT、RT1〜3のいずれかのときにいずれの当選役も決定されなかった(すなわちハズレ)場合は、「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値が共に「0」となる。また、BB役が当選すると、RT状態はRT4となり、「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値は「1」となる。そして、BB役が入賞するまでは、「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドの値は「1」になったまま、「演出グループ番号」コマンドの第2制御コマンドの値が、当該遊技で決定された当選役に対応する値になる。これにより、副制御手段200は、少なくとも「指示番号」コマンド、「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドの第2制御コマンドに基づいて、決定された当選役に応じた演出を行うことができる。
また、「役物当選番号」コマンドは、スタートスイッチ36が操作されたことを副制御手段200へ伝達するという役割も兼ねている。すなわち、副制御手段200では「役物当選番号」コマンドを受信したことに基づいて、スタートスイッチが操作されたときの処理(例えば、受信した指示番号に応じた押し順の報知を開始する処理)を行う。
また、「指示番号」コマンドおよび「ATストック数」コマンドの送信順序は適宜定めればよいが、これらのコマンドは「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドよりも先に副制御手段200へ送信されることが望ましい。これは、副制御手段200では「役物当選番号」コマンドを受信したことに基づいて、スタートスイッチが操作されたときの処理を行うためである。また、「指示番号」コマンドは、指示番号が獲得枚数表示器28に表示された後に送信されることが望ましいが、獲得枚数表示器28に表示される前に送信されてもよい。「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドは、リールが定速回転に到達する前までに副制御手段200へ送信されることが望ましい。これは、ストップスイッチの操作は、リールが定速回転に到達したことに基づ
いて受け付け可能な状態になるため、リールが定速回転に到達する前に、副制御手段200において指示番号に応じた押し順の報知を開始させることが望ましいためである。
このため、本実施形態では「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドが、リールが定速回転に到達する前に確実に副制御手段200へ送信されるように、リールの回転が開始する前に副制御手段200へ送信するようにしている。なお、「指示番号」コマンド、「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドを、スタートレバーの操作を契機として連続して送信するように構成しても良い。
次に図20において、「左リール回転停止」コマンド(987E)、「中リール回転停止」コマンド(997E)および「右リール回転停止」コマンド(9A87E)は、それぞれ対応するリールの停止制御を行うときに、副制御手段200へ送信される。これにより副制御手段200は、リールの背面に設けられたバックランプの消灯やいわゆるテンパイ音などを発生するなどして、入賞の期待感を高める演出を行う。「リール回転開始待機」コマンド(9B00)は、前回の遊技でリールの回転が開始してから4.1秒(最小遊技時間)が経過した時に副制御手段200へ送信される。これにより副制御手段200は、ウエイト期間中に発生していた演出用の音声(ウエイト音)を停止させる。
「左リール停止受付」コマンド(9E20〜9EB3)は、左ストップスイッチ37Lが操作されたことを契機に副制御手段200へ送信され、第2制御コマンドとして、ビットD0〜D4に下段Dで停止する図柄番号(停止図柄番号:0〜19(16進法では0H〜13H))が、ビットD7〜D5に滑りコマ数(1〜5)が送信される。これにより副制御手段200は、当該コマンドを受信したこと契機に、出力していた演出の切り換えや停止操作受付音を出力する。また「左リール回転開始」コマンド(9E7F)は、左リール40Lが回転を開始するときに送信され、これにより副制御手段200は、リール回転開始時の演出音などを発生することができる。
なお、中リール40Cおよび右リール40Rについても左リール40Lと同様に、「中リール停止受付」コマンド(9F20〜9FB3)および「中リール回転開始」コマンド(9F7F)、並びに「右リール停止受付」コマンド(A020〜A0B3)および「右リール回転開始」コマンド(A07F)が副制御手段200へ送信される。
「表示種類」コマンド(A400〜A402)および「図柄組合せ表示」コマンド(A500/A501)は、全リールの回転が停止したことを契機に副制御手段200へ送信される。「表示種類」コマンドは、第2制御コマンドの値によって入賞ライン上に停止表示された図柄組合せの種類を副制御手段200へ送信する。具体的には、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが特定図柄01〜03のいずれかであったときは01Hとなり、そうでなければ00Hとなる。
「図柄組合せ表示」コマンドは、第2制御コマンドの値によって入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せがBB役または再遊技役に対応しているか否かを副制御手段200へ送信する。具体的には、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せがBB01に対応していた場合は02H、再遊技01〜13のいずれかの図柄組合せに対応していたときは01H、それら以外の図柄組合せが表示された場合は00Hとなる。これにより副制御手段200は、全リールが停止したと判断でき、次遊技の演出抽選処理などを行うことができる。
「遊技メダル払出開始」コマンド(A600〜A609)は、入賞ラインL上に入賞役に対応する図柄組合せのいずれかが停止表示された場合に払い出されるメダル枚数を第2制御コマンドの値(00H〜09H)によって副制御手段200へ送信する。「遊技メダ
ル払出終了」コマンド(A67F)は、入賞ラインL上に入賞役に対応する図柄組合せのいずれかが停止表示され、メダルの払い出しが完了したときに副制御手段200へ送信される。「遊技終了表示」コマンド(A900)は1回の遊技が終了したときに副制御手段200へ送信され、「BB終了」コマンド(A902)はBB遊技が終了したときに副制御手段200へ送信される。
上述したように、「遊技状態」コマンドは、スタートスイッチ36が操作されるよりも前に、副制御手段200へ送信している。このようにすることで、副制御手段200では、スタートスイッチ36が操作されるよりも前に、次遊技の遊技状態および遊技状態の遷移を把握することができるため、スタートスイッチ36が操作される前に、次遊技の遊技状態における処理の準備が可能となる。
例えば、遊技状態1(前兆)から遊技状態2(AT準備)へ移行する際に、AT遊技の確定画面を表示する場合、副制御手段200は、スタートスイッチ36が操作されるよりも前に、画像表示装置70にAT遊技の確定画面を表示するための準備をすることができる。これにより、スタートスイッチ36が操作された後に(「役物当選番号」コマンドの受信に基づいて)、速やかにAT遊技の確定画面を表示することができる。その他にも、遊技状態2(AT準備)から遊技状態3(AT)へ移行する際に、AT遊技の残りゲーム数を表示する場合などにも、スタートスイッチ36が操作されるよりも前に、画像表示装置70に残りゲーム数を表示するための準備(例えばRAMにゲーム数をセットするなど)をすることができる。これにより、スタートスイッチ36が操作された後に、速やかに残りゲーム数を表示することができる。これに対して、スタートスイッチ36が操作された後に、RAMにゲーム数をセットするようにすると、残りゲーム数が表示されるまでにタイムラグが生じてしまい、遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。
なお、前述したATフラグを設ける場合は、ATフラグのオン/オフ状態をスタートスイッチ36が操作される前に、副制制御手段200へ送信する必要がある。
なお、本実施形態では、主制御手段100から副制御手段200へ送信するコマンドに、有利な押し順を判断することができる情報が含まれないようにするため、入賞・再遊技当選番号を送信せずに演出グループ番号を送信しているが、この演出グループ番号の代わりに、以下に説明するマスク番号を送信するようにしてもよい。
マスク番号は、役抽選で決定された入賞・再遊技当選番号を別の番号に置き換えたものであり、本実施形態では、決定された入賞・再遊技当選番号に所定の値(オフセット値)を加算することで、入賞・再遊技当選番号とは異なる番号に変換している。具体的には、図22に示すように、役抽選で入賞・再遊技当選番号「0」および「1」が決定された場合は、オフセット値「53」を加算して、マスク番号を「53」および「54」にする。また、入賞・再遊技当選番号「2」〜「6」のいずれかが決定された場合は、オフセット値「55−当選番号の値」を加算して、マスク番号を「55」にする。
例えば、入賞・再遊技当選番号「2」が決定された場合は、オフセット値「53」(=55−2)を加算して、マスク番号を「55」にする。また、入賞・再遊技当選番号「5」が決定された場合は、オフセット値「50」(=55−5)を加算して、マスク番号を「55」にする。このように、他の入賞・再遊技当選番号についても、図22に示した各入賞・再遊技当選番号に対応するオフセット値を加算することでマスク番号を算出し、副制御手段200へ送信する。
次に、図23に示すタイミングチャートを参照して、主制御手段100から副制御手段200へ送信される「指示番号」コマンドの送信タイミングと、主制御手段100および
副制御手段200における押し順報知(後述するナビ演出に相当)のタイミングとについて説明する。主制御手段100で決定された指示番号は、「指示番号」コマンドによって副制御手段200へ送信される。本実施形態では、図23(a)に示すように、スタートスイッチ36の操作に応じて当選役が決定されると、まず、決定された当選役に応じた指示番号が獲得枚数表示器28に表示される。そして「指示番号」コマンド(図23(a)中、パルスA)と、「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンド(図23(a)中、パルスB)とが副制御手段200へ送信されると、副制御手段200は、受信した指示番号に対応する押し順を画像表示装置70に表示する。
このように、副制御手段200は、「役物当選番号」コマンドを受信したときに、指示番号、演出グループ番号および役物当選番号に基づいた押し順の報知を行うため、各コマンド(「指示番号」コマンド、「演出グループ番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンド)を受信するごとに、そのコマンドに基づく処理をする必要がなくなり、副制御手段200における処理の負担も軽減することができる。ただし、副制御手段200は、「指示番号」コマンドに基づく処理を別途行い、当該処理において指示番号に対応する押し順を画像表示装置70に表示するようにしてもよい。
画像表示装置70に表示された押し順は、第3停止操作が行われたタイミングで非表示となるが、獲得枚数表示器28に表示された指示番号は維持され、入賞判定を行った後に非表示となる。なお、獲得枚数表示器28に表示された指示番号は、非表示になるまで表示内容が変化することはないが、画像表示装置70に表示される押し順の表示態様は、たとえば遊技者によって停止操作されるごとに表示内容を変化させてもよい。
また、後述するように、画像表示装置70に表示された押し順は、表示された押し順とは異なる押し順で停止操作が行われると非表示となるが、獲得枚数表示器28に表示された指示番号は維持され、入賞判定を行った後に非表示となる。なお、獲得枚数表示器28に表示された指示番号も、表示された押し順とは異なる押し順で停止操作が行われると非表示としてもよい。ただし、この場合は、画像表示装置70にのみ押し順が表示されているという状況をなくすため、画像表示装置70に表示された押し順が非表示となった後に、獲得枚数表示器28に表示された指示番号を非表示にすることが好ましいが、画像表示装置70に表示された押し順と獲得枚数表示器28に表示された指示番号を同時に非表示にしてもよいし、獲得枚数表示器28に表示された指示番号を先に非表示にしてもよい。
図23(a)に示す指示番号および押し順の表示タイミングは一例に過ぎず、例えば図23(b)〜(d)のいずれかのタイミングで表示するようにしてもよい。図23(b)に示すタイミングでは、スタートスイッチ36の操作に応じて当選役が決定され、決定された当選役に対応する「指示番号」コマンドが副制御手段200に送信される。そして、獲得枚数表示器28に指示番号が表示され、その後、「入賞・再遊技当選番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドが副制御手段200に送信されると、副制御手段200は、受信した指示番号に対応する押し順を画像表示装置70に表示する。また、第3停止操作が行われたタイミングで画像表示装置70に表示された押し順が非表示となり、さらに、入賞判定のタイミングで獲得枚数表示器28に表示された指示番号が非表示となる。
なお、副制御手段200は、「入賞・再遊技当選番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドを受信する前に、「指示番号」コマンドに基づく処理において画像表示装置70に押し順を表示してもよい。また、制御コマンドの送信処理および獲得枚数表示器28の表示制御処理をタイマ割込処理によって行う場合、例えば、指示番号が送信されたタイマ割込処理において、獲得枚数表示器28に指示番号を表示する処理を行うようにして、副制御手段200が「指示番号」コマンドを受信する前に、獲得枚数表示器28に指示番号が表示されるようにしてもよい。具体的には、タイマ割込処理において、獲得枚数表示
器28等を含むLED点灯制御を実行した後に、副制御手段200に指示番号等を含むコマンドを送信する制御を実行するという処理順序にしてもよい。
図23(a),(b)に示した例では、主制御手段100によって獲得枚数表示器28に指示番号を表示した後、副制御手段200によって画像表示装置70に押し順が報知される。これにより、例えば主制御手段100から副制御手段100に送られた指示番号の内容が何等かの原因によって本来の指示番号と異なってしまい、誤った押し順が報知されてしまったとしても、遊技者は獲得枚数表示器28に表示された指示番号に基づいてストップスイッチを操作することで、有利な遊技結果が得られることとなり、不利益を被ることがない。
次に図23(c)に示すタイミングでは、主制御手段100は「指示番号」コマンドに続いて「入賞・再遊技当選番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドを副制御手段200に送信する。これにより、副制御手段200は、「役物当選番号」コマンドを受信すると、受信した指示番号に基づく押し順を画像表示装置70に表示する。一方、主制御手段100は、副制御手段200によって画像表示装置70に押し順が表示された後に、獲得枚数表示器28に指示番号を表示する。例えば、タイマによって指示番号コマンドを送信してから所定時間(画像表示装置70に押し順が表示されるまで時間を超える時間)が経過したと判断したときに、獲得枚数表示器28に指示番号を表示する。そして、第3停止操作が行われたタイミングで画像表示装置70に表示された押し順が非表示となり、その後、入賞判定のタイミングで獲得枚数表示器28に表示された指示番号が非表示となる。なお、画像表示装置70に押し順が表示された後に、得枚数表示器28に指示番号を表示させる方法として、リールが定速回転になったタイミングに基づいて指示番号を得枚数表示器28に表示させてもよい。
次に図23(d)に示すタイミングは、主制御手段100は「指示番号」コマンドに続いて「入賞・再遊技当選番号」コマンドおよび「役物当選番号」コマンドを副制御手段200に送信する。これにより、副制御手段200は、「役物当選番号」コマンドを受信すると、受信した指示番号に基づく押し順を画像表示装置70に表示する。また、主制御手段100は、画像表示装置70に押し順が表示されるのとほぼ同時に得枚数表示器28に指示番号を表示する。例えば、タイマによって指示番号コマンドを送信してから所定時間(画像表示装置70に押し順が表示されるまでの時間)が経過したと判断したときに、獲得枚数表示器28に指示番号を表示する。そして、第3停止操作が行われたタイミングで画像表示装置70に表示された押し順が非表示となり、その後、入賞判定のタイミングで獲得枚数表示器28に表示された指示番号が非表示となる。
なお、図23(a)〜(d)に示した例では、獲得枚数表示器28に表示した指示番号を入賞判定のタイミングで消灯させていたが、第3停止操作の受付時または全リール停止時のタイミングで消灯させてもよい。また、指示番号を獲得枚数表示器28に表示する場合、スタートスイッチ36が操作された時に、後述する最小遊技時間(4.1秒)が経過していなかった場合、スタートスイッチ36の操作直後に指示番号を表示させず、最小遊技時間が経過してから(次回の最初遊技時間をセットしてから)指示番号を表示するようにしてもよい。このようにすることで、指示番号が表示されているにも関わらず、なかなかストップスイッチが操作できない、といった煩わしさを解消することができる。
また、前述した押し順フラグを設ける場合は、押し順フラグのオン/オフ状態に関する情報も、演出グループ番号および役物当選番号よりも前に副制御手段200へ送信されている必要がある。スタートスイッチ36の操作時の処理において画像表示装置70でナビ演出を行う場合、その時点で押し順フラグのオン/オフ状態を判断する必要があるからである。
(外部信号送信手段の説明)
図3に戻り、外部信号送信手段190は、主制御手段100において所定周期(2.235ミリ秒)で実行されるタイマ割込処理(後述する)により外部集中端子基板84を介して、前述したメダル投入信号、メダル払出信号、RB信号、BB信号、RT信号、セキュリティ信号、およびドアオープン信号を外部へ出力する。本実施形態では、BB01が入賞するとRB信号がオンになり、BB遊技が終了するとRB信号がオフになる(レベル出力)。また、AT遊技が開始されると、RB信号と、BB信号およびRT信号と、がオンになるが、RB信号は所定時間(例えば2秒間)が経過するとオフ状態となる(パルス出力)のに対し、BB信号およびRT信号はAT遊技が終了したときにオフ状態となる(レベル出力)。
ここで、AT遊技の開始によってRB信号がパルス出力されるのは、ATストックが無い状態(遊技状態0)でAT抽選に当選し、前兆遊技(遊技状態1)へ移行してAT準備(遊技状態2)からAT遊技(遊技状態3)へ移行した場合(いわゆる初当たりの場合)に出力される。これに対して、AT遊技中にATストック数が1以上あり、AT遊技が終了すると前兆遊技(遊技状態1)へ移行してAT準備(遊技状態2)からAT遊技(遊技状態3)へ至る場合(いわゆる連チャンしたとき)は、RB信号はパルス出力されない。また、AT遊技中にBB01が当選し(遊技状態3→6)、BB遊技が終了して(遊技状態7→2)、AT準備からAT遊技(遊技状態2→3)へ至った場合も、RB信号はパルス出力されない。
一方、BB信号およびRT信号は、初当たりか連チャンかに関係なく、AT遊技が開始されるとオンになり、AT遊技が終了するとオフになる。また、AT遊技中にBB01が当選すると、図15に示したように、遊技状態は3から6へ移行するが、BB信号およびRT信号はオン状態を維持し、BB01が入賞したとき(遊技状態が6→7)にオフ状態になる。これは、BB01が当選したときにBB信号およびRT信号をオフにすると、そのことによってBB01が当選していることが知られてしまう可能性があるためである。
(試験信号送信手段の説明)
試験信号送信手段195は、図5に示したI/Fボート400に対して試験信号を出力する。I/Fボード400へ送信する信号は、主制御基板に設けられた出力ポート7および8から出力される。図24(a)に示すように、出力ポート7は、当選番号信号として、RT状態、入賞・再遊技当選番号および役物当選番号を、2進法の数値でビットD0〜D7から出力する。より詳細には、最上位ビットD7およびその下位ビットD6が、I/Fボード400へ出力する信号の内容を示す識別子として用いられ、最下位ビットD0〜第6ビットD5を用いて、RT状態、入賞・再遊技当選番号および役物当選番号の、3種類の情報をI/Fボード400へ出力する。
ここで、図24(a)の各ビットの信号内容に示すように、ビットD6,D7が共に「0」であった場合は、ビットD0〜D5からRT状態が出力される。ここで、RT状態が非RTであったときは「0」、RT1であったときは「1」、RT2であったときは「2」、RT3であったときは「3」、RT4であったときは「4」、RT5であったときは「5」の値が、2進法の数値で出力される。また、ビットD6が「1」、ビットD7が「0」であった場合は、ビットD0〜D5から、入賞・再遊技当選番号の値が2進法の数値で出力される。さらに、ビットD6が「0」、ビットD7が「1」であった場合は、ビットD0〜D5から役物当選番号が出力される。具体的には、BB01が当選していない場合は「0」、BB01が当選している場合は「1」が出力される。
出力ポート8は、作動状態信号として、現在行われている(作動している)遊技の種別
に関する情報を出力する。具体的には、図24(b)に示すように、ビットD0は再遊技、ビットD3はBB遊技、ビットD4はRB遊技の作動状態を示しており、ビットの値が「1」のときは対応する遊技が行われていることを示している。例えば、スロットマシン10ではBB遊技中に再遊技役が入賞する可能性があるが、再遊技役が入賞した場合は、次の遊技でビットD0,D3,D4が全て「1」となる。
なお、試験装置500へ出力する信号は図24に示すものの他にも、例えば有利な遊技結果を得られる停止操作態様に関する情報(例えば目押し位置や押し順など)を含んだ信号を出力してもよい。
<外部信号および試験信号に関連性のあるデータの記憶領域に関する説明>
次に、図25を参照して、上述した外部信号および試験信号の出力制御を行う際に参照する情報、およびその情報が記憶されるRWMの記憶領域(アドレス)について説明する。なお、本実施形態に用いられているRWMは、各アドレスに1バイトのデータを格納することができる。また、図25に示すアドレスの値は全て16進法の数で表記しており、16進法の4桁の数値でアドレスを表す場合は、末尾に付与する「H」の文字を省略する。さらに、各アドレスに保存される8ビットのデータにおいて、ビットD0が最下位ビットを示し、ビットD7が最上位ビットを示している。
図25において、RWMのアドレスF01Cには、作動状態フラグの値が記憶される。作動状態フラグは実行される遊技の種類を示す情報であり、この情報に基づいて試験装置500に対する作動状態信号が生成される。本実施形態において、作動状態が出力される遊技の種類には、再遊技、BB遊技およびRB遊技の3種類があり、再遊技の作動状態はビットD0、BB遊技の作動状態はビットD3、RB遊技の作動状態はビットD4に対応している。すなわち、再遊技役が入賞するとビットD0が「1」になり、再遊技が終了すると「1」になる。また、BB遊技が入賞するとビットD3が「1」になり、BB遊技の終了条件が成立すると「0」になる。また、BB遊技が入賞するとビットD4が「1」になり、RB遊技またはBB遊技のいずれかが終了条件が成立するとビットD4が「0」になる。なお、RB遊技の終了条件が成立したときに、BB遊技の終了条件が成立していなければ、ビットD4は一旦「0」になるが、次の遊技開始時には「1」になる。
RWMのアドレスF030には、当選番号信号出力時間の値が記憶される。当選番号信号出力時間は、図24(a)に示した出力ポート7へ出力する当選番号信号を、役物当選番号から入賞・再遊技当選番号に切り替えるタイミングを判断する際に参照される。具体的には、後述するタイマ割込処理によって、当選番号信号を出力する際に「25」が記憶され、タイマ割込処理が行われるごとに、記憶された値が「1」ずつ減算されていき、値が「12」になると、出力ポート7へ出力される当選番号信号が役物当選番号から入賞・再遊技当選番号に切り替えられる。そして、記憶された値が「0」になると出力ポート7へ出力される当選番号信号の値は、何も情報を出力していないことを示す「0」となる。
RWMのアドレスF043には、図柄組合せ表示フラグの値が記憶される。図柄組合せ表示フラグは、全リールが停止したときに入賞ラインLに表示された図柄組合せが、再遊技役またはBB01の図柄組合せであるか否かを示す情報である。具体的には、何らかの再遊技役に対応する図柄組合せが表示されたときはビットD0の値が「1」になる。また、BB01に対応する図柄組合せが表示されたときはビットD3の値が「1」になる。なお、上述した作動状態フラグは、図柄組合せ表示フラグに基づいて生成されている。
RWMのアドレスF048には、役抽選によって決定された入賞・再遊技当選番号(16進法で00H〜34H)が記憶される。アドレスF048に記憶された情報は、リール停止制御、AT抽選、演出グループ番号の生成、当選番号信号の生成などで参照される。
RWMのアドレスF049には、上述した入賞・再遊技当選番号に基づいて生成された演出グループ番号(16進法で00H〜16H)が記憶される。また、RWMのアドレスF04Aには、役物当選番号(16進法で00H〜01H)が記憶される。演出グループ番号および役物当選番号は、副制御手段200へ送信され、演出抽選を行う場合などに参照される。
RWMのアドレスF0E2には、BB遊技の作動状態およびAT遊技の初当たりを示す外部信号フラグ3(ビットD2)の値と、AT遊技の作動状態を示す外部信号フラグ2(ビットD3)および外部信号フラグ1(ビットD4)の値とが記憶される。ここで、ビットD2の値は、BB遊技が開始すると「0」から「1」に変化し、BB遊技が終了すると「1」から「0」に変化する。また、AT遊技の初当たり時に所定時間(例えば2秒間)だけ「1」になる。ビットD3およびD4の値は、AT遊技が開始すると共に「0」から「1」に変化し、AT遊技が終了すると「1」から「0」に変化する。これにより、図4(b)に示した出力ポート5へ出力する外部信号のうち、RB信号は外部信号フラグ3に基づいて生成され(外部信号フラグ3が「0」のとき、RB信号はオフになり、外部信号フラグ3が「1」のとき、RB信号はオンになる)、BB信号は外部信号フラグ2に基づいて生成され、RT信号は外部信号フラグ1に基づいて生成される。
≪副制御手段の説明≫
<副制御手段およびその周辺のハードウェア構成>
図3に戻り、副制御手段200は、CPU、ROM、RWM等を含んで構成され、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて、実行する演出を制御する副制御基板202と、副制御基板202から送信されたサブ制御コマンドに基づいて、画像表示装置70、スピーカ64L,64Rおよび演出用ランプ72などの演出手段を駆動する画像制御基板204とを含んで構成されている。
<副制御基板の機能ブロック>
副制御基板202は、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて演出または報知の内容を決定し、決定した演出または報知を実行するためのサブ制御コマンドを生成する演出制御手段210と、主制御手段100から送信された制御コマンドを受信する制御コマンド受信手段220と、演出制御手段210によって生成されたサブ制御コマンドを画像制御基板204へ送信するサブ制御コマンド送受信手段230とを含んで構成されている。
(演出制御手段の説明)
演出制御手段210は、遊技に応じた演出を制御する手段であって、演出抽選手段212および演出状態制御手段214を含んで構成されている。ここで、遊技に応じた演出とは、設定値、RT状態、遊技状態、フリーズ演出の有無、演出グループ番号、役物当選番号などに応じた演出をいう。
演出制御手段210は、主制御手段100から受信した制御コマンドと、現在の演出状態とに応じた演出を抽選によって決定する演出抽選手段212と、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて演出状態の移行制御を行う演出状態制御手段214とを有している。ここで、演出状態制御手段214によって制御される演出状態は、主制御手段100における遊技状態と同じ演出状態を設け、図15に示した遊技状態の遷移図と同様の移行制御を行ってもよい。また、この場合、一部の遊技状態(例えば遊技状態0と1)を統合してもよい。
(制御コマンド受信手段の説明)
制御コマンド受信手段220は、主制御手段100からシリアル通信で送信された制御
コマンドを受信し、受信した制御コマンドをパラレルデータに変換して、受信した順に副制御手段200が有するコマンドバッファ(例えばRWMの記憶領域の一部)に蓄積していく。これにより、演出制御手段210は、コマンドバッファに蓄積されている制御コマンドのうち、最先に蓄積された制御コマンドに基づく処理を順次行っていく。
(サブ制御コマンド送信受手段の説明)
サブ制御コマンド送受信手段230は、演出制御手段210によって生成されたサブ制御コマンドを、所定周期(例えば1ミリ秒)ごとにシリアル通信によって画像制御基板204に送信する。また、サブ制御コマンド送受信手段230は、後述するサブ制御コマンド送受信手段240から送信されたコマンドを受信する。
<画像制御基板の機能ブロック>
画像制御基板204は、サブ制御コマンド送受信手段240と、画像/サウンド出力手段240とを含み、副制御基板202から送信されたサブ制御コマンドに基づいて画像表示装置70、スピーカ64L,64Rおよび演出用ランプ72を駆動制御し、演出制御手段210によって決定された演出を実行する。
(サブ制御コマンド送受信手段の説明)
サブ制御コマンド送受信手段240は、サブ制御コマンド送受信手段230からシリアル通信で送信されたサブ制御コマンドを受信し、受信したサブ制御コマンドをパラレルデータに変換して、受信した順に、サブコマンドバッファに蓄積していく。また、サブ制御コマンド送受信手段240は、画像制御基板204が正常に作動しているか否かを示すコマンドや、サブ制御コマンド送受信手段230から送信されたコマンドを正常に受信できたか否かを示すコマンドを、サブ制御コマンド送受信手段230に送信する。これにより、副制御基板202は、画像御基板204で発生した異常を検知することができ、画像御基板204がサブ制御コマンドの受信に失敗した場合は、そのサブ制御コマンドを再送することができる。
(画像/サウンド出力手段の説明)
画像/サウンド出力手段250は、画像制御基板204で生成された演出用の画像信号および音声信号を、画像表示装置70とスピーカ64L,64Rへ出力する。これにより、画像表示装置70には演出画像が表示され、スピーカ64L,64Rから音声が発生する。一方、画像表示装置70やスピーカ64L、64Rからは、正常に動作可能な状態であるか否かを示す正常動作信号が画像制御基板204(または副制御基板202)に対して出力される。正常動作信号が受信できない場合には、画像/音声信号を送ることなく保持してもよいし、遊技の進行に伴い破棄するようにしてもよい。
[制御手段による処理の説明]
≪主制御手段における制御処理の説明≫
まず、主制御手段100において実行され、遊技の進行を制御する遊技進行メイン処理の内容について、図26のフローチャートを参照しつつ説明する。図26に示す遊技進行メイン処理は、スロットマシン10の電源投入後に実行される各種チェック処理(設定値変更処理等も含まれる)が行われた後に実行されるものであり、遊技進行メイン処理を繰り返し実行することで遊技の制御を行うことができる。
<遊技進行メイン処理の説明>
遊技進行メイン処理が開始されると、主制御手段100は、遊技開始処理を行う(ステップS10)。この遊技開始処理では、前回の遊技で停止表示された図柄組合せに基づいて作動状態フラグ(図25参照)の生成などを行う。また、副制御手段200に対して、図19に示した「設定値指定」コマンド、「作動状態」コマンド、「RT状態」コマンド
、「遊技状態」コマンドおよび「前兆遊技数」コマンドが送信される。また、RWMに記憶されている指示番号を「0」にクリアする。
次に、主制御手段100は、メダルの投入に伴う処理(遊技メダル管理処理)を行う(ステップS12)。この処理としては、例えば、クレジット数表示器27の表示の更新処理、クレジット数の減算処理、メダル投入口32からのメダル投入に関する不正行為の判断処理、ベット数のカウント処理などを実行する。次に主制御手段100は、投入されたメダル枚数が規定数に一致してスタートスイッチ36の操作の受付可能状態になり、かつ、スタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する(ステップS14)。ここで、操作されていない(NO)と判断したときは、ステップS12の処理に戻る。
また、ステップS14の判断処理で、スタートスイッチ36が操作された(YES)と判断したときは、ブロッカ45をオフにして、メダル投入口32からのメダル投入を無効にして、「リール回転開始受付」コマンドを副制御手段200へ送信する(ステップS16)。次に主制御手段100は、図6に示した抽選テーブルに基づいて役抽選処理を行い(ステップS18)、現在の遊技状態と役抽選の結果とに基づいて指示番号の決定やAT抽選等を行う遊技状態処理を行う(ステップS20)。そして、遊技状態処理によって決定された指示番号を獲得枚数表示器28に表示する指示表示処理を行い(ステップS22)、副制御手段200へ送信する「指示番号」コマンドおよび「ATストック数」コマンドを、RWMの記憶領域のうちリングバッファとして利用している記憶領域(以下、「リングバッファ領域」ともいう。)に保存する(ステップS24)。
次に主制御手段100は、役抽選で決定された入賞・再遊技当選番号に基づいて演出グループ番号を生成するマスク処理を行い(ステップS26)、これにより生成された演出グループ番号を含んだ「演出グループ番号」コマンドを、RWMのリングバッファ領域に保存する(ステップS28)。さらに主制御手段100は、ステップS18の役抽選処理に基づいた役物当選番号を含んだ「役物当選番号」コマンドを、RWMのリングバッファ領域に保存する(ステップS30)。
次に主制御手段100は、リール40L,40C,40Rの回転を開始する前に行うリール回転開始準備処理を行った後(ステップS32)、リール停止管理処理を行う(ステップS34)。このリール停止管理処理では、リール40L,40C,40Rの回転を開始し、ストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリールについて停止制御を行う。ここで、リール停止制御は、入賞・再遊技当選番号および役物当選番号に基づいて生成された作動フラグに基づいて行われる。この作動フラグは、図10〜図13に示した各図柄組合せに対して、引込制御の対象とするか否かを示すフラグ情報を対応付けたものであり、役抽選処理によってRWMの所定記憶領域に保存される。また、ストップスイッチが操作される毎に、操作されたストップスイッチに対応する「リール停止受付」コマンドおよび「リール回転停止」コマンドが副制御手段200へ送信される。
次に、全てのリールが停止すると、主制御手段100は、図10〜図13に示した図柄組合せのいずれかに一致するか否かを判断する表示判定処理を行い(ステップS36)、表示判定処理の結果に基づいて「表示種類」コマンドおよび「図柄組合せ表示」コマンドを副制御手段200へ送信する。また、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが、入賞役の図柄組合せ(図12〜図13参照)のいずれかに一致していた場合は、入賞した入賞役に対応するメダル払出枚数をRWMの所定アドレスに記憶する。
そして、ホッパーモータ46(図3参照)を駆動して、一致した入賞役に対応する枚数のメダルを払い出すための払出処理を行う(ステップS38)。このとき、メダルの払い
出しを開始する時に「遊技メダル払出開始」コマンドを副制御手段200へ送信し、メダルの払い出しが終了すると「遊技メダル払出終了」コマンドを副制御手段200へ送信する。
次に主制御手段100は、遊技終了チェック処理を行い(ステップS40)、停止表示された図柄組合せなどに基づいて、RT状態や遊技状態の移行制御を行う。また、BB01に対応する図柄組合せが停止表示されたときは、外部集中端子基板84を介してRB信号をオンにする(外部信号フラグ3(ビットD2)の値を「0」から「1」にする)。そして、副制御手段200に対して「遊技終了表示」コマンドを送信し、BB遊技が終了したときに「BB終了」コマンドも副制御手段200へ送信する。
以上の処理によって1回の遊技が終了すると、主制御手段100は、再びステップS10の遊技開始処理に戻って次の遊技のための処理を行う。
<遊技開始処理の説明>
次に、図26(遊技進行メイン処理)のステップS10で実行される遊技開始処理の内容について、図27に示すフローチャートを参照して説明する。主制御手段100は、ステップS10の遊技開始処理を開始すると、まずRWMのアドレスF043に記憶されている図柄組合せ表示フラグの値を取得する(ステップS100)。具体的には、RWMのアドレスF043に記憶されている図柄組合せ表示フラグの値をCPUのAレジスタにセットする。なお、この図柄組合せ表示フラグの値は、前回の遊技で停止表示された図柄組合せに基づくものである。
そして、主制御手段100は、Aレジスタにセットされた値からBB01に対応する図柄組合せが停止表示されたか否かを判断し(ステップS102)、停止表示された(YES)と判断したときは、BB遊技の終了条件になっている払出枚数の値(456)をRWMの所定記憶領域に保存する(ステップS104)。次に主制御手段100は、作動状態フラグの生成処理を行う(ステップS106)。なお、ステップS102の判断処理で、BB01に対応する図柄組合せが停止表示されなかった(NO)と判断されたときは、ステップS104の処理を行わずにステップS106の処理へ移行する。
作動状態フラグの生成処理は、まず、CPUのHLレジスタに、作動状態フラグの値が記憶されているアドレスの値(F01C)をセットする。すなわち、HレジスタにF0H、Lレジスタに1CHの値をセットする。次に、ステップS102の処理によってAレジスタにセットされた値(図柄組合せ表示フラグの値)と、HLレジスタにセットされたアドレス(F01C)に記憶されている値(作動状態フラグの値)とをOR演算し、その演算結果をAレジスタにセットする。これにより、前回の遊技の終了時点における作動状態フラグの値に前回の遊技の結果が反映される。
次に、Aレジスタの値をCレジスタにもセットして、現在のAレジスタの値をCレジスタに残しておく。そして、Aレジスタの値と、作動状態フラグにおいてBBに対応するビットD3の値を「1」にしたマスクデータ(00001000B)とをAND演算して、その演算結果をAレジスタにセットする。これにより、Aレジスタの値のうちBBに対応するビット(作動状態フラグのビットD3)以外のビットの値がリセットされる。そして、Aレジスタにおける各ビットの値を上位桁側に1桁シフトさせ、最下位ビットに「0」にセットするシフト処理を行う。すなわち、BBに対応するビットの値(「0」または「1」)を、RBに対応するビット(作動状態フラグのビットD4)に移動させる。
次に主制御手段100は、今回の遊技の作動状態フラグの値に更新する処理を行う(ステップS108)。具体的には、Aレジスタの値と、Cレジスタの値とをOR演算し、演
算結果をAレジスタにセットする。この処理によって、前回の遊技の終了時点における作動状態フラグのビットD3の値をビットD4に反映させる処理が完了する。
そして主制御手段100は、更新した作動状態フラグの値をRWMのアドレスF01Cに保存する(ステップS110)。具体的には、ステップS106でHLレジスタにセットされた値(F01C)が示すRWMのアドレスに、ステップS108でAレジスタにセットされた値を保存する。これにより、前回の遊技の終了時点における作動状態フラグの値が、今回の遊技の作動状態フラグの値に置き換わる。
次いで主制御手段100は、RB遊技が開始される遊技であるか否かを判断する(ステップS112)。この処理は、Aレジスタにセットされた値(今回の遊技の作動状態フラグ値)と、Cレジスタにセットされた値(前回の遊技の終了時点における作動状態フラグ値に前回の遊技の結果が反映された値)とをXOR演算して、演算結果をAレジスタにセットする。そして、Fレジスタにおけるゼロフラグの値が「1」(XOR演算の結果が「0」)であるか否かを判断する。ゼロフラグの値が「0」(すなわちAレジスタとCレジスタの値が不一致)であれば、判断結果はYES(RB遊技が開始される遊技)となり、ゼロフラグの値が「1」(すなわちAレジスタとCレジスタの値が一致)であれば、判断結果はNO(RB遊技が開始されない遊技(既にRB遊技が開始されている場合も含む))となる。
ステップS112の判断結果がYESになると、主制御手段100は、RB遊技の終了条件になっている遊技回数の値と、入賞役の入賞回数の値とを、それぞれRWMの所定記憶領域に保存して(ステップS114)、遊技開始処理を終了する。ここで本実施形態では、遊技回数および入賞役の入賞回数の値は共に「2」となっている。また、ステップS110の判断結果がNOになったときは、ステップS112の処理を行わずに遊技開始処理を終了する。
次に、ステップS112の処理によってRB遊技の開始を判断可能であることを、(1)BB役が入賞した場合、(2)BB遊技中でRBの終了条件が成立していない場合および(3)BB遊技中でRBの終了条件が成立した場合の処理を例に挙げ、以下に詳しく説明する。
(1)BB役が入賞した場合の処理
BB役が入賞した遊技(BB01の図柄組合せが表示された遊技)では、ステップS100の処理によって、まず、図柄組合せ表示フラグの値がAレジスタにセットされる。ここでは、BB01の図柄組合せが表示されたため、ビットD3の値が「1」になっている。したがって、
Aレジスタの値:00001000B
次にAレジスタの値と、RWMに記憶されている作動状態フラグの値とがOR演算される。ここで、BB役が入賞した遊技あることから、作動状態フラグの値は少なくともBBに対応するビットD3と、RBに対応するビットD4の値は「0」になっている。また、再遊技でBB役が入賞した場合であっても、本処理が行われる前に(より詳しくは、後述する遊技終了チェック処理(図31のステップS252)によって)、作動状態フラグのビットD0の値が「0」にされている。したがって、
Aレジスタの値:00001000B
作動状態フラグの値:00000000B
OR演算の結果:00001000B (Aレジスタの値)
次いで、Aレジスタの値(OR演算の結果)がCレジスタにセットされる。
Aレジスタの値:00001000B
Cレジスタの値:00001000B
そして、Aレジスタの値と、マスクデータ00001000BとがAND演算される。
Aレジスタの値:00001000B
マスクデータ:00001000B
AND演算の結果:00001000B (Aレジスタの値)
Aレジスタの各ビットの値が上位桁側に1桁シフトされて、Cレジスタの値とOR演算される。
Aレジスタの値:00010000B
Cレジスタの値:00001000B
OR演算の結果:00011000B (Aレジスタの値)
そして、ステップS112の処理によってAレジスタの値とCレジスタの値とがXOR演算されると、両者は不一致であるからゼロフラグは「0」となる。これにより、BB役が入賞すると、RB遊技が開始されたと判断される。
(2)BB遊技中でRBの終了条件が成立していない場合の処理
次に、BB遊技中にRB遊技の終了条件が成立しない場合、BB役が入賞したときと同様、ステップS100の処理によって、まず、図柄組合せ表示フラグの値がAレジスタにセットされる。ここでは、BB遊技中なのでBB01の図柄組合せが表示されることがないため、すくなくともビットD3の値は「0」になっている。したがって、
Aレジスタの値:0000000XB (Xは1または0)
次にAレジスタの値と、RWMに記憶されている作動状態フラグの値とがOR演算される。ここで、BB遊技中であることから上述したように作動状態フラグの値は00011000Bになっている。したがって、
Aレジスタの値:0000000XB
作動状態フラグの値:00011000B
OR演算の結果:0001100XB (Aレジスタの値)
次いで、Aレジスタの値(OR演算の結果)がCレジスタにセットされる。
Aレジスタの値:0001100XB
Cレジスタの値:0001100XB
AレジスタのビットD3(作動状態フラグのBBに対応するビット)以外の値がマスクされる。すなわち、Aレジスタの値と、マスクデータ00001000BとがAND演算される。
Aレジスタの値:0001100XB
マスクデータ:00001000B
AND演算の結果:00001000B (Aレジスタの値)
Aレジスタの各ビットの値が上位桁側に1桁シフトされて、Cレジスタの値とOR演算される。
Aレジスタの値:00010000B
Cレジスタの値:0001100XB
OR演算の結果:0001100XB (Aレジスタの値)
そして、ステップS112の処理によってAレジスタの値とCレジスタの値とがXOR
演算されると、両者は一致することからゼロフラグは「1」となる。これにより、BB遊技中にRB遊技の終了条件が成立しない遊技では、RB遊技が開始されたとは判断されない。
(3)BB遊技中でRBの終了条件が成立した場合の処理
次に、BB遊技中にRB遊技の終了条件が成立した場合、BB役が入賞したときと同様、ステップS100の処理によって、まず、図柄組合せ表示フラグの値がAレジスタにセットされる。ここでは、BB遊技中であるため、BB01の図柄組合せが表示されることはないため、すくなくともビットD3の値は「0」になっている。
Aレジスタの値:0000000XB (Xは1または0)
次にAレジスタの値と、RWMに記憶されている作動状態フラグの値とがOR演算される。ここで、BB遊技中であることから上述したように作動状態フラグの値は00011000Bになっているが、RB遊技の終了条件が成立すると、本処理が行われる前に(より詳しくは、後述するRB作動管理処理(図33のステップS300)により)に、作動状態フラグのビットD4の値が「0」にされている。したがって、
Aレジスタの値:0000000XB
作動状態フラグの値:00001000B
OR演算の結果:0000100XB (Aレジスタの値)
次いで、Aレジスタの値(OR演算の結果)がCレジスタにセットされる。
Aレジスタの値:0000100XB
Cレジスタの値:0000100XB
そして、Aレジスタの値と、マスクデータ00001000BとがAND演算される。
Aレジスタの値:0000100XB
マスクデータ:00001000B
AND演算の結果:00001000B (Aレジスタの値)
Aレジスタの各ビットの値が上位桁側に1桁シフトされて、Cレジスタの値とOR演算される。
Aレジスタの値:00010000B
Cレジスタの値:0000100XB
OR演算の結果:0001100XB (Aレジスタの値)
そして、ステップS112の処理によってAレジスタの値とCレジスタの値とがXOR演算されると、両者は不一致であるからゼロフラグは「0」となる。これにより、BB遊技中にRB遊技の終了条件が成立すると、RB作動管理処理によって作動状態フラグのビットD4の値が「0」にされるが、次の遊技の開始時に、ビットD4の値が「1」にされて、再びRB遊技の作動状態となる。
<遊技状態処理の説明>
次に、図26(遊技進行メイン処理)のステップS20で実行される遊技状態処理の内容について、図28および図29に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図28および図29において、単に「当選番号」と記されているものは、入賞・再遊技当選番号を意味する。主制御手段100は、ステップS20の遊技状態処理を開始すると、まず現在の遊技状態が遊技状態2であるか否かを判断する(ステップS120)。
(遊技状態2における処理)
ステップS120の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態は遊技状態2で
ある(YES)と判断したときは、図26のステップS18で行われた役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号に応じて指示番号を決定する。ただし、現在のRT状態が非RTのときは、指示番号を決定しない。
すなわち、ステップS120の判断結果がYESになると、主制御手段100は、役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号が、2、7、12、24、30、36、43のいずれかであるか否かを判断する(ステップS122)。すなわち、再遊技−B1,C1,D1、または入賞−A1,B1,C1,E1のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS122の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「1」(順押し)に設定し(ステップS124)、図28の遊技状態処理を終了する。
ステップS122の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が2、7、12、24、30、36、43のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が3、8、25、31、37、44のいずれであるか否かを判断する(ステップS126)。すなわち、再遊技−B2,C2、または入賞−A2,B2,C2,E2のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS126の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「2」(ハサミ押し)に設定し(ステップS128)、図28の遊技状態処理を終了する。
ステップS126の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が3、8、25、31、37、44のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が4、9、13、26、32、38、45のいずれであるか否かを判断する(ステップS130)。すなわち、再遊技−B3,C3,D2、または入賞−A3,B3,C3,E3のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS130の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「3」(中順押し)に設定し(ステップS132)、図28の遊技状態処理を終了する。
ステップS130の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が4、9、13、26、32、38、45のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が5、10、27、33、39、46のいずれであるか否かを判断する(ステップS134)。すなわち、再遊技−B4,C4、または入賞−A4,B4,C4,E4のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS134の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「4」(中逆押し)に設定し(ステップS136)、図28の遊技状態処理を終了する。
ステップS134の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が5、10、27、33、39、46のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が6、11、28、34、40、47のいずれであるか否かを判断する(ステップS138)。すなわち、再遊技−B5,C5、または入賞−A5,B5,C5,E5のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS138の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「5」(逆ハサミ押し)に設定し(ステップS140)、図28の遊技状態処理を終了する。
ステップS138の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が6、11、28、34、40、47のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞
・再遊技当選番号が14、29、35、41、48のいずれであるか否かを判断する(ステップS142)。すなわち、再遊技−D3、または入賞−A6,B6,C6,E6のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS142の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「6」(逆押し)に設定し(ステップS144)、図28の遊技状態処理を終了する。なお、ステップS142の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が14、29、35、41、48のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、そのまま図28の遊技状態処理を終了する。
ステップS120の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態は遊技状態2ではない(NO)と判断すると、次に現在の遊技状態が遊技状態3であるか否かを判断する(ステップS146)。ここで、現在の遊技状態が遊技状態3ではない(NO)と主制御手段100が判断したときは、さらに現在の遊技状態が遊技状態0であるか否かを判断する(ステップS148)。
(遊技状態0における処理)
ステップS148の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態は遊技状態0(通常時)である(YES)と判断したときは、図16に示した抽選テーブルに基づいてAT抽選処理を行う。まず、主制御手段100は、図26のステップS18で行われた役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号が15(再遊技−E)、16(再遊技−F)、49(入賞−F)、50(入賞−G)のいずれかであるか否かを判断する(ステップS150)。これらの入賞・再遊技当選番号以外の当選番号が定められた場合は、ステップS150の判断結果がNOとなり、図28の遊技状態処理を終了する。
これに対して、上述した入賞・再遊技当選番号のいずれかが決定された場合は、ステップS150の判断結果がYESとなり、図16に示した抽選テーブルのうち現在のモード(モード0または1)に対応する確率でAT抽選を行う(ステップS152)。そして、AT抽選によりモード2に当選したか否かを判断し(ステップS154)、モード2に当選したときは判断結果がYESとなって、RWMの所定記憶領域に記憶されているATストック数の値に「1」を加算する(ステップS156)。次に主制御手段100は、前兆遊技数(遊技状態1に滞在するゲーム数)を抽選によって決定し(ステップS158)、図28の遊技状態処理を終了する。なお、ステップS162のAT抽選によりモード0または1に当選したときは、ステップS154の判断結果がNOとなって、直ちに図28の遊技状態処理を終了する。
(遊技状態5における処理)
ステップS148の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態は遊技状態0ではない(NO)と判断したときは、次に現在の遊技状態が遊技状態5であるか否かを判断する(ステップS160)。主制御手段100が、現在の遊技状態は遊技状態5(BB)である(YES)と判断したときは、入賞・再遊技当選番号の値に関係なくAT抽選を行う(ステップS162)。このAT抽選は図16に示した抽選テーブルを用いてもよいし、遊技状態0のときに行うAT抽選よりも高い当選確率となる抽選を行ってもよい。さらに、役抽選処理によって再遊技−Iが当選したときは、AT抽選を行うことなくATストック数を「1」加算してもよい。
ステップS162でAT抽選を行うと、次に主制御手段100は、AT抽選によりモード2に当選したか否かを判断する(ステップS164)する。そして、モード2に当選したときは判断結果がYESとなって、RWMの所定記憶領域に記憶されているATストック数の値に「1」を加算し(ステップS166)、図28の遊技状態処理を終了する。これに対して、AT抽選によりモード0または1に当選したときは、ステップS164の判
断結果がNOとなって、直ちに図28の遊技状態処理を終了する。
(遊技状態7における処理)
ステップS160の判断処理で、主制御手段100が、現在の遊技状態は遊技状態5ではない(NO)と判断したときは、次に現在の遊技状態が遊技状態7であるか否かを判断する(ステップS168)。主制御手段100が、現在の遊技状態は遊技状態7(上乗せ特化)である(YES)と判断したときは、入賞・再遊技当選番号の値が「23」(再遊技−I当選)であるか否かを判断する(ステップS170)。入賞・再遊技当選番号の値が「23」だった場合は判断結果がYESとなり、後述するステップS176へ移行してRWMの所定記憶領域に記憶されているATストック数の値に「1」を加算する。すなわち、遊技状態7において再遊技−Iが当選したときは、AT抽選を行うことなく、かつ、全リールが停止したときに表示された図柄組合せに関係なく、ATストック数が「1」加算される。そして、図28に示す遊技状態処理を終了する。
これに対して、入賞・再遊技当選番号の値が「23」ではなかった場合は、ステップS170の判断結果がNOとなり、AT抽選を行う(ステップS172)。このAT抽選は図16に示した抽選テーブルを用いてもよいし、遊技状態0および遊技状態5のときに行うAT抽選よりも高い当選確率となる抽選を行ってもよい。
そして主制御手段100は、ステップS172のAT抽選によりモード2に当選したか否かを判断する(ステップS174)。このAT抽選で、モード2に当選したときは判断結果がYESとなって、RWMの所定記憶領域に記憶されているATストック数の値に「1」を加算し(ステップS176)、図28の遊技状態処理を終了する。これに対して、AT抽選によりモード0またはモード1に当選したときは、ステップS174の判断結果がNOとなって、そのまま図28の遊技状態処理を終了する。
(遊技状態1,4,6の場合)
なお、ステップS168の判断処理で、遊技状態が1、4または6だったときは、判断結果がNOとなって、そのまま図28の遊技状態処理を終了する。したがって、遊技状態が1、4または6のときは、何等処理を行うことなく図28の遊技状態処理を終了する。
(遊技状態3における処理)
ステップS146の判断処理で、遊技状態が3だった場合は判断結果がYESとなり、図29の処理へ移行し、遊技状態2と同様に、図26のステップS18で行われた役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号に応じて指示番号を決定する。ただし、現在のRT状態が非RTであり、入賞E1〜E6のいずれかが当選した場合は、指示番号を決定しなくてもよい。
すなわち、まず主制御手段100は、役抽選処理によって決定された入賞・再遊技当選番号が、2、7、12、24、30、36、43のいずれかであるか否かを判断する(ステップS180)。すなわち、再遊技−B1,C1,D1、または入賞−A1,B1,C1,E1のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS180の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「1」(順押し)に設定する(ステップS182)。
これに対して、ステップS180の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が2、7、12、24、30、36、43のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が3、8、25、31、37、44のいずれであるか否かを判断する(ステップS184)。すなわち、再遊技−B2,C2、または入賞−A2,B2,C2,E2のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役の
いずれかが当選した場合は、ステップS184の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「2」(ハサミ押し)に設定する(ステップS186)。
ステップS184の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が3、8、25、31、37、44のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が4、9、13、26、32、38、45のいずれであるか否かを判断する(ステップS188)。すなわち、再遊技−B3,C3,D2、または入賞−A3,B3,C3,E3のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS188の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「3」(中順押し)に設定する(ステップS190)。
ステップS188の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が4、9、13、26、32、38、45のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が5、10、27、33、39、46のいずれであるか否かを判断する(ステップS192)。すなわち、再遊技−B4,C4、または入賞−A4,B4,C4,E4のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS192の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「4」(中逆押し)に設定する(ステップS194)。
ステップS192の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が5、10、27、33、39、46のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が6、11、28、34、40、47のいずれであるか否かを判断する(ステップS196)。すなわち、再遊技−B5,C5、または入賞−A5,B5,C5,E5のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS196の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「5」(逆ハサミ押し)に設定する(ステップS198)。
ステップS196の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が6、11、28、34、40、47のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に入賞・再遊技当選番号が14、29、35、41、48のいずれであるか否かを判断する(ステップS200)。すなわち、再遊技−D3、または入賞−A6,B6,C6,E6のいずれかが当選役に決定された否かを判断する。これらの役のいずれかが当選した場合は、ステップS200の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、指示番号を「6」(逆押し)に設定する(ステップS202)。
以上の処理(ステップS182,S186,S190,S194,S198,S202)によって指示番号が決定されるか、ステップS200の判断処理で入賞・再遊技当選番号が14、29、35、41、48のいずれでもなかった(NO)と、主制御手段100が判断したときは、次に主制御手段100は、入賞・再遊技当選番号が24〜29のいずれかであるか否かを判断する(ステップS204)。入賞・再遊技当選番号が24〜29のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、押し順当てゲームを行うか否かを抽選により決定する押し順当て抽選を行う(ステップS206)。
次に、主制御手段100は、押し順当て抽選に当選したか否かを判断し(ステップS208)、当選した場合は判断結果がYESとなって、押し順当てゲーム用の指示番号を決定する。まず、入賞・再遊技番号が24または25であるか否かを判断し(ステップS210)、入賞・再遊技番号が24または25であった場合は判断結果がYESとなって、指示番号を7に更新する(ステップS212)。また、ステップS210の判断処理で、入賞・再遊技番号が24または25でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に入賞・再遊技番号が26または27であるか否かを判断する(ステップS214)。入賞・再遊
技番号が26または27であった場合は判断結果がYESとなって、指示番号を8に更新する(ステップS216)。また、ステップS214の判断処理で、入賞・再遊技番号が26または27でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に入賞・再遊技番号が28または29であるか否かを判断する(ステップS218)。入賞・再遊技番号が28または29であった場合は判断結果がYESとなって、指示番号を9に更新する(ステップS220)。
ステップS204の判断処理で入賞・再遊技番号が24〜29のいずれでもなかった場合、ステップS208の判断処理で押し順当て抽選に当選しなかった場合、ステップS218の判断処理で入賞・再遊技番号が28または29のいずれでもなかった場合、または、ステップS212,S216,S220の処理によって指示番号が更新されると、次に主制御手段100は、入賞・再遊技当選番号が17〜22のいずれかであるか否かを判断する(ステップS222)。入賞・再遊技当選番号が17〜22のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、AT抽選を行う(ステップS224)。
このように、AT遊技中のAT抽選(ATストックの上乗せ)の契機を、特定のRT状態のときにのみ当選する役とする。すなわち、RT3のみで当選する当選番号17〜22のみにしたことにより、遊技者がAT遊技中にナビ演出に従ってストップスイッチを操作すれば、RT3が維持され、AT抽選の機会を受け続けることができる。これに対して、遊技者がナビ演出に従わなければ、RT状態が転落することがあるので、その場合はAT抽選の機会を受けることができない。したがって、遊技者がナビ演出に従わなかった場合にペナルティを課すことなく(RT状態が転落したときに、RT3のときに用いている抽選テーブルよりも不利となる抽選テーブルを用いてAT抽選を行うようにするのではなく)、遊技者に自ずとナビ演出に従ってストップスイッチを操作するように指向させることができる。
このAT抽選は図16に示した抽選テーブルを用いてもよいし、遊技状態0、5、7のときに行うAT抽選とは異なる当選確率の抽選を行ってもよい。ステップS224でAT抽選を行うと、次に主制御手段100は、AT抽選によりモード2に当選したか否かを判断する(ステップS226)。そして、モード2に当選したときは判断結果がYESとなって、RWMの所定記憶領域に記憶されているATストック数の値に「1」を加算し(ステップS228)、図29の遊技状態処理を終了する。
これに対して、ステップS222の判断処理で、入賞・再遊技当選番号が17〜22のいずれでもなかった場合、または、ステップS226の判断処理で、AT抽選によりモード0またはモード1に当選した場合は、そのまま図29の遊技状態処理を終了する。
なお、図28のステップS122〜S144および図29のステップS180〜S202の処理において、入賞・再遊技番号が12(再遊技−D1)に決定された場合は指示番号を1(順押し)に決定していたが、指示番号2(ハサミ押し)に決定してもよいし、指示番号を1にするか2にするかを抽選によって決定してもよい。同様に、入賞・再遊技番号13(再遊技−D2)については、指示番号4(逆中押し)に決定してもよいし、指示番号を3にするか4にするかを抽選によって決定してもよい。また、入賞・再遊技番号6(再遊技−B5)および11(再遊技−C5)については、指示番号6(逆押し)に決定してもよいし、入賞・再遊技番号14(再遊技−D3)については指示番号5(逆ハサミ押し)に決定してもよく、さらに指示番号を5にするか6にするかを抽選によって決定してもよい。
また、遊技状態3、5、7だった場合はAT抽選を行う場合があるが、これらの遊技状態におけるAT抽選は、図28および図29の遊技状態処理で行わず(すなわちスタート
スイッチ36の操作を契機としてAT抽選をせず、全リール停止後に(例えば、後述する図37および図38の遊技状態移行処理で)AT抽選を行ってもよい。
<リール回転開始準備処理の説明>
次に、図26(遊技進行メイン処理)のステップS32で実行されるリール回転開始準備処理の内容について、図30に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、前回の遊技で実行されたリール回転開始準備処理によって設定された最小遊技時間(約4.1秒)が経過したか否かを判断する(ステップS240)。最小遊技時間が経過していなかった場合は判断結果がNOとなって、最小遊技時間が経過するまで待機状態となる。
そして、最小遊技時間が経過すると、ステップS240の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に最小遊技時間の値を保存する(ステップS242)。ここで、ステップS242の処理でRWMに保存される値は「1836」であり、この値は後述するタイマ割込処理が行われるごとに「1」ずつ減算されていく。前述したように、本実施形態のタイマ割込処理は2.235ミリ秒ごとに実行されるため、最小遊技時間は1836×2.235×10−3=4.10346秒となる。次に主制御手段100は、RWMのアドレスF030に、当選番号信号出力時間の初期値(10進法で「25」)を保存し(ステップS244)、図30のリール回転開始準備処理を終了する。
これにより、次のタイマ割込処理で、出力ポート7に対して役物当選番号を示す当選番号信号の出力が開始されるとともに、そのタイマ割込処理において、RWMのアドレスF030に保存された値が「1」減算される。そして、タイマ割込処理が行われるごとにアドレスF030の値が「1」ずつ減算されていき、その間、役物当選番号を示す当選番号信号が出力され続ける。そして、アドレスF030に保存された値が「12」になると、入賞・再遊技当選番号を示す当選番号信号に切り替わり、以下、アドレスF030に保存された値が「0」になるまで、入賞・再遊技当選番号を示す当選番号信号が出力され続ける。
<遊技終了チェック処理の説明>
次に、図26(遊技進行メイン処理)のステップS40で実行される遊技終了チェック処理の内容について、図31〜図38に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、RWMのアドレスF048に保存されている入賞・再遊技当選番号の値を「0」にクリアする(ステップS250)。次に、RWMのアドレスF01Cに保存された作動状態フラグの値のうち、ビットD0の値を「0」にして(ステップS252)、BB遊技が終了したか否かの判断などを行うBB作動管理処理を行う(ステップS254)。
次に主制御手段100は、RB遊技中であるか否かを判断する(ステップS256)。すなわち、RWMのアドレスF01Cに保存されている作動状態フラグの値のうち、ビットD4の値が「1」であれば、判断結果はYES(RB遊技中)となり、ビットD4の値が「0」であれば、判断結果はNO(RB遊技中ではない)となる。ステップS256の判断結果がYESになった場合は、RB遊技が終了したか否かの判断などを行うRB作動管理処理を行う(ステップS258)。ステップS256の判断結果がNOとなった場合、または、ステップS258の処理を行うと、次に主制御手段100は、遊技結果に応じてRT状態の移行を制御するRT移行処理を行う(ステップS260)。次いで、遊技状態の移行を制御する遊技状態移行処理を行い(ステップS262)、図31の遊技終了チェック処理を終了する。
<BB作動管理処理の説明>
次に、図31(遊技終了チェック処理)のステップS254で実行されるBB作動管理処理の内容について、図32に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、RWMのアドレスF01Cに保存されている作動状態フラグのビットD3の値をチェックする。具体的には、RWMのアドレスF01Cに保存されている作動状態フラグの値をAレジスタにセットし、各ビットの値を下位桁側に1桁だけシフトさせる。なお、シフト後の最上位ビットには「0」をセットする。
例えば、BB遊技およびRB遊技中は、Aレジスタ値にセットされる値が、
Aレジスタの値:0001100XB
となり、この値を下位桁側に1桁シフトさせると、
Aレジスタの値:0001100B
となる。
次に主制御手段100は、BB遊技中であるか否かを判断する(ステップS272)。具体的には、ステップS270の処理で、Aレジスタにセットされた作動状態フラグの値を下位桁側に1桁シフトさせたときのゼロフラグの値をチェックする。ゼロフラグの値が「0」(すなわち、Aレジスタの値が「00000000B」ではない)になっていれば、判断結果がYES(BB遊技中)となり、ゼロフラグの値が「1」(すなわち、Aレジスタの値が「00000000B」である)になっていれば、判断結果がNO(BB遊技中ではない)となる。ステップS272の判断結果がNOとなった場合は、そのまま図32のBB作動管理処理を終了する。
これに対して、ステップS272の判断結果がYESになると、主制御手段100は、BB遊技中に獲得可能なメダルの枚数をRWMから取得する(ステップS272)。具体的には、RWMの所定記憶領域に保存されているBB遊技中の獲得可能枚数を読み出して、Aレジスタにセットする。ここで、RWMに保存されているBB遊技中の獲得可能枚数の値は、BB遊技中に入賞役が入賞するごとに、その払出枚数だけ減算されている。
次に主制御手段100は、BB遊技の終了条件が成立したか否かを判断する(ステップS276)。具体的には、Aレジスタの値が「00000000B」(ゼロフラグの値が「1」)であれば、判断結果がYES(BB遊技の終了条件が成立した)になる。ステップS276の判断結果がYESになった場合は、RWMのアドレスF01Cに保存されている作動状態フラグの値を「0」にクリアし(ステップS278)、図32のBB作動管理処理を終了する。具体的には、ステップS276の判断結果がYESとなった場合、Aレジスタの値は「00000000B」になっているため、その値をRWMのアドレスF01Cに保存する。これに対して、ステップS272の判断結果がNOとなった場合は、直ちに図32のBB作動管理処理を終了する。
なお、ステップS272の判断処理は、ステップS270の処理を行わず、作動状態フラグのビットD3の値に基づいて判断してもよい。この場合、ビットD3の値が「1」であれば、BB遊技中であると判断することができる。
<RB作動管理処理の説明>
次に、図31(遊技終了チェック処理)のステップS258で実行されるRB作動管理処理の内容について、図33に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているRB作動時遊技回数の値から「1」を減算する(ステップS290)。なお、RB作動時遊技回数の初期値(「2」)は、図27(遊技開始処理)のステップS114の処理によって保存される。そして主制御手段100は、RB作動時遊技回数の値が「0」になったか否かを判断する(ステップS292)。RB作動時遊技回数の値が「0」でなかった場合は、判断結果がNOとなり、主制御
手段100は、今回の遊技でメダルが払い出れさた枚数が「0」であるか否かを判断する(ステップS294)。
ステップS294の判断処理で、メダルの払出枚数が「0」だった場合は判断結果がYESとなり、図33のRB作動管理処理を終了する。これに対して、メダルの払出枚数が「0」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているRB作動時入賞回数の値から「1」を減算する(ステップS296)。このように、今回の遊技でメダルの払い出しがあった場合は、入賞したものとして入賞回数の値を減算している。
なお、RB作動時入賞回数の初期値(「2」)は、図27(遊技開始処理)のステップS114の処理によって保存される。そして、主制御手段100は、RB遊技の終了条件が成立したか否かを判断する(ステップS298)。具体的には、入賞回数の値が「0」になった場合は判断結果がYES(RB遊技の終了条件が成立)となり、入賞回数の値が「0」でなかった場合はNO(RB遊技の終了条件が成立していない)となる。
ステップS298の判断結果がNOになった場合は、主制御手段100は、そのまま図33のRB作動管理処理を終了する。これに対して、ステップS298の判断結果がYESとなった場合は、RWMのアドレスF01Cに保存されている作動状態フラグの値のうちビットD4の値を「0」に更新(クリア)する(ステップS300)。また、ステップS292の判断結果がYES(RB作動時遊技回数が「0」である)だった場合は、直接ステップS300の処理へ移行する。
次いで主制御手段100は、RB遊技の終了後の待機時間の値をセットする(ステップS302)。具体的には、待機時間の値として「5」(=0000000000000101B)をBCレジスタにセットする。そして、2バイト時間待ち処理を実行し(ステップS304)、ステップS302でセットされた待機時間(5×2.235ミリ秒=11.175ミリ秒間)を計時した後、図33のRB作動管理処理を終了する。これにより、ステップS300の処理によって作動状態フラグのビットD4の値が「0」にされた状態は、少なくとも11.175ミリ秒間持続する。
<2バイト処理の説明>
次に、図33(RB作動管理処理)のステップS304で実行される2バイト時間待ち処理の内容について、図34に示すフローチャートを参照して説明する。この2バイト時間待ち処理は、BCレジスタにセットされた2バイトの値に基づく時間だけ待機するための処理である。
まず、主制御手段100は、BCレジスタにセットされた2バイトの値に基づく待機時間が経過したか否かを判断する(ステップS310)。具体的には、BCレジスタの値が「0」(=0000000000000000B)であるか否かを判断する。次に主制御手段100は割込待ち処理を行って(ステップS312)、後述するタイマ割込処理が行われるまで待機し、後述するタイマ割込処理が行われるとBCレジスタの値を「1」減算する(ステップS314)。以下、ステップS310〜S314の処理を繰り返し、5割込時間(11.175ミリ秒)が経過すると、ステップS310の判断結果がNOとなって、図34の2バイト時間待ち処理が終了する。
<割込み待ち処理の説明>
次に、図34(2バイト時間待ち処理)のステップS312で実行される割込み待ち処理の内容について、図35に示すフローチャートを参照して説明する。まず、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている割込みカウンタの値を取得する(ステ
ップS320)。ここで、RWMに記憶されている割込みカウンタの値は2バイトの値(0000H〜FFFFH)であり、タイマ割込処理が行われるごとに「1」加算され(後述する割込処理のステップS606)、カウンタの値がFFFFHになると、次のタイマ割込処理で0000Hとなる。そして、ステップS320の処理は、RWMから割込みカウンタの値を読み出して、下位1バイトの値をAレジスタにセットする。
次に主制御手段100は、割込みカウンタの値が変化したか(すなわち、タイマ割込処理が行われたか)否かを判断する(ステップS322)。具体的には、Aレジスタにセットした値からRWMに保存されている割込みカウンタの値を減算し、「0」(ゼロフラグの値が「1」)だった場合は判断結果がNO(変化なし)となり、「0」にならなければ判断結果はYESとなる。そして、判断結果がYESとなるまでステップS322の処理を繰り返し、判断結果がYESになると、図35の割込み待ち処理を終了する。
<RT移行処理の説明>
次に、図31(遊技終了チェック処理)のステップS260で実行されるRT移行処理の内容について、図36に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、現在のRT状態が非RTであるか否かを判断する(ステップS330)。
(非RTにおける処理)
ステップS330の判断処理で、現在のRT状態が非RTだったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときに特定図柄01〜03のいずれかが表示されたか否かを判断する(ステップS332)。特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示された場合は、ステップS332の判断結果がYESとなり、RT状態をRT1に更新して(ステップS334)、図36のRT移行処理を終了する。これに対して、特定図柄01〜03のいずれも表示されていなかった場合は、ステップS332の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS354)。そして、役物当選番号が「1」になっていないときは、ステップS354の判断結果がNOとなって、図36のRT移行処理を終了する。
これに対して、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS354の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS356)。そして、BB01の図柄組合せが表示されていないときは、ステップS356の判断結果がNOとなって、RT状態をRT4に更新し(ステップS358)、BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS356の判断結果がYESとなって、RT状態をRT5に更新する(ステップS360)。そして、RT状態をRT4またはRT5に更新すると、RWMのアドレスF04Aに保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアする(ステップS362)。図36のRT移行処理を終了する。
(RT1における処理)
ステップS330の判断処理で、RT状態が非RTでなかったときは判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、RT状態がRT1であるか否かを判断する(ステップS336)。そして、現在のRT状態がRT1だったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときに再遊技05の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS338)。再遊技05の図柄組合せが表示された場合は、ステップS338の判断結果がYESとなり、RT状態をRT2に更新して(ステップS340)、図36のRT移行処理を終了する。これに対して、再遊技05の図柄組合せが表示されていなかった場合は、ステップS338の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、ステップS354へ移行して、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する。そして、役物当選番号が「1」になっていないときは、図36のRT移行処理を終了する
。
これに対して、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS356の判断処理を行い、BB01の図柄組合せが表示されていなければ、ステップS358へ移行してRT状態をRT4に更新し、BB01の図柄組合せが表示されていれば、ステップS360へ移行してRT状態をRT5に更新して、ステップS362でRWMのアドレスF04Aに保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアした後、図36のRT移行処理を終了する。
(RT2における処理)
ステップS336の判断処理で、RT状態がRT1でなかったときは判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、RT状態がRT2であるか否かを判断する(ステップS342)。そして、現在のRT状態がRT2だったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときに再遊技06の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS344)。再遊技06の図柄組合せが表示された場合は、ステップS344の判断結果がYESとなり、RT状態をRT3に更新して(ステップS346)、図36のRT移行処理を終了する。これに対して、再遊技06の図柄組合せが表示されていなかった場合は、ステップS344の判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときに再遊技03または04の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS348)。
ステップS348の判断処理で、再遊技03または04の図柄組合せが表示された場合は判断結果がYESとなり、RT状態をRT1に更新して(ステップS352)、図36のRT移行処理を終了する。これに対して再遊技03または04のいずれの図柄組合せも表示されなかった場合は、判断結果がNOとなり、次に特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS350)。特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示された場合は、ステップS350の判断結果がYESとなり、RT状態をRT1に更新して(ステップS352)、図36のRT移行処理を終了する。
これに対して、特定図柄01〜03のいずれも表示されていなかった場合は、ステップS350の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、ステップS354へ移行して、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する。そして、役物当選番号が「1」になっていないときは、図36のRT移行処理を終了する。これに対して、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS356の判断処理を行い、BB01の図柄組合せが表示されていなければ、ステップS358へ移行してRT状態をRT4に更新し、BB01の図柄組合せが表示されていれば、ステップS360へ移行してRT状態をRT5に更新して、図36のRT移行処理を終了する。
(RT3における処理)
ステップS342の判断処理で、RT状態がRT2でなかったときは判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、RT状態がRT3であるか否かを判断する(ステップS364)。そして、現在のRT状態がRT3だったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、ステップS348へ移行して、全リールが停止したときに再遊技03または04の図柄組合せが表示されたか否かを判断する。そして、再遊技03または04の図柄組合せが表示された場合は判断結果がYESとなり、ステップS352へ移行してRT状態をRT1に更新し、図36のRT移行処理を終了する。
これに対して再遊技03または04のいずれの図柄組合せも表示されなかった場合は、ステップS348の判断結果がNOとなり、ステップS350へ移行して、特定図柄01
〜03のいずれかの図柄組合せが表示されたか否かを判断する。そして、特定図柄01〜03のいずれかの図柄組合せが表示された場合は、ステップS350の判断結果がYESとなってステップS352へ移行し、RT状態をRT1に更新した後、図36のRT移行処理を終了する。
これに対して、特定図柄01〜03のいずれも表示されていなかった場合は、ステップS350の判断結果がNOとなり、主制御手段100は、ステップS354へ移行して、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する。そして、役物当選番号が「1」になっていないときは、図36のRT移行処理を終了する。これに対して、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS356の判断処理を行い、BB01の図柄組合せが表示されていなければ、ステップS358へ移行してRT状態をRT4に更新し、BB01の図柄組合せが表示されていれば、ステップS360へ移行してRT状態をRT5に更新して、ステップS362でRWMのアドレスF04Aに保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアした後、図36のRT移行処理を終了する。
(RT4における処理)
ステップS364の判断処理で、RT状態がRT3でなかったときは判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、RT状態がRT4であるか否かを判断する(ステップS366)。そして、現在のRT状態がRT4だったときは判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS368)。そして、BB01の図柄組合せが表示されていないときは、ステップS356の判断結果がNOとなって、図36のRT移行処理を終了し、BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS356の判断結果がYESとなって、RT状態をRT5に更新する(ステップS370)。そして、RWMのアドレスF04Aに保存されている役物当選番号の値を「0」にクリアし(ステップS372)、図36のRT移行処理を終了する。
(RT5における処理)
ステップS366の判断処理で、RT状態がRT4でなかったとき(すなわち、RT5のとき)は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、BB遊技中に払い出されたメダルの枚数が456枚を超えたか否かを判断する(ステップS374)。そして、メダルの枚数が456枚を超えた場合は、判断結果がYESとなって、RT状態を非RTに更新してから(ステップS376)図36のRT移行処理を終了する。これに対して、メダルの枚数が456枚を超えていなかった場合は、判断結果がNOとなって、そのまま図36のRT移行処理を終了する。
<遊技状態移行処理の説明>
次に、図31(遊技終了チェック処理)のステップS262で実行される遊技状態移行処理の内容について、図37および図38に示すフローチャートを参照して説明する。まず主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態0であるか否かを判断する(ステップ380)。
(遊技状態0における処理)
ステップS380の判断処理で、遊技状態0だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS382)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS382の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS384)。BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS384の判断結果がYESとなって、遊技状態を遊技状態5に更新した後(ステップS386)、図37の遊技状態移行処理を終了する。一方、B
B01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS384の判断結果がNOとなって、遊技状態を遊技状態4に更新した後(ステップS388)、図37の遊技状態移行処理を終了する。
ステップS382の判断処理で、役物当選番号が「0」でなかった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数が「1」以上であるか否かを判断する(ステップS390)。ATストック数が「0」だった場合は、判断結果がNOとなって図37の遊技状態移行処理を終了する。これに対してATストック数が「1」以上であった場合は、RWMに保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS392)、図28(遊技状態処理)のステップS158で決定された前兆ゲーム数を、前兆カウンタとしてRWMに定められた所定記憶領域に保存する(ステップS394)。そして、遊技状態を遊技状態1にして(ステップS396)、図37の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態1における処理)
ステップS380の判断処理で、遊技状態0でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態1であるか否かを判断する(ステップ398)。遊技状態1だった場合はステップS398の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS400)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS400の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS402)。
BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS402の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態7に更新し(ステップS404)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS406)、図37の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS402の判断結果がNOとなって、遊技状態を遊技状態6に更新した後(ステップS408)、図37の遊技状態移行処理を終了する。
さらに、ステップS400の判断処理で、役物当選番号が「1」になっていなかったときは判断結果がNOとなって、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されている前兆カウンタの値から「1」を減算する(ステップS410)。そして、前兆カウンタの値が「0」になったか否かを判断し(ステップS412)、「0」になっていたときは、遊技状態を遊技状態2にして(ステップS414)、図37の遊技状態移行処理を終了する。一方、前兆カウンタの値が「0」になっていなければ、ステップS412の判断結果はNOとなり、そのまま図37の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態2における処理)
ステップS398の判断処理で、遊技状態1でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態2であるか否かを判断する(ステップ416)。遊技状態2だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS418)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS418の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS420)。
BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS420の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態7に更新し(ステップS422)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS
424)、図37の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS420の判断結果がNOとなって、遊技状態を遊技状態6に更新した後(ステップS426)、図37の遊技状態移行処理を終了する。
さらに、ステップS418の判断処理で、役物当選番号が「1」になっていなかったときは判断結果がNOとなって、主制御手段100は、現在のRT状態がRT3であるか否かを判断する(ステップS428)。ここで、現在のRT状態がRT3でなかった場合は判断結果がNOとなり、図28(遊技状態処理)のステップS122〜S144の処理によって決定した指示番号と、遊技者が操作したストップスイッチの押し順とが一致したか否かを判断する(ステップS430)。指示番号と押し順とが一致したときは、判断結果がYESとなって、そのまま図37の遊技状態移行処理を終了する。
これに対して指示番号と押し順とが一致しなかったときは、ステップS430の判断結果がNOとなって、現在の遊技状態を遊技状態3にして(ステップS432)、RWMの所定記憶領域に保存されているATカウンタの値を「50」に更新した後(ステップS434)、図37の遊技状態移行処理を終了する。なお、ステップS428の判断処理において、現在のRT状態がRT3だった場合は、判断結果がYESとなり、ステップS432に移行して現在の遊技状態を遊技状態3に更新し、ステップS434でATカウンタの値を「50」に更新した後、図37の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態3における処理)
ステップS416の判断処理で、遊技状態2でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態3であるか否かを判断する(ステップ440)。遊技状態3だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、役物当選番号が「1」になっているか否かを判断する(ステップS442)。そして、役物当選番号が「1」になっていたときはステップS442の判断結果がYESとなり、次に主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS444)。
BB01の図柄組合せが表示されていたときは、ステップS444の判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態7に更新し(ステップS446)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS448)、図38の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS444の判断結果がNOとなって、遊技状態を遊技状態6に更新した後(ステップS450)、図38の遊技状態移行処理を終了する。
さらに、ステップS442の判断処理で、役物当選番号が「1」になっていなかったときは判断結果がNOとなって、主制御手段100は、図29(遊技状態処理)のステップS206で行った押し順当て抽選に当選したか否かを判断する(ステップS452)。押し順当て抽選に当選していた場合は、判断結果がYESとなり、図29(遊技状態処理)のステップS180〜S202の処理によって決定した指示番号と、遊技者が操作したストップスイッチの押し順とが一致したか否かを判断する(ステップS454)。指示番号と押し順とが一致したときは、判断結果がYESとなって、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算する(ステップS456)。
次に、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATカウンタの値から「1」を減算し(ステップS458)、ATカウンタの値が「0」になったか否かを判断する(ステップS460)。ATカウンタの値が「0」になっていなければ、判断結果はNOとなって、図38の遊技状態移行処理を終了する。これに対して、ATカウンタの値が「0」であれば、判断結果がYESとなって主制御手段100は、RWMの所定記
憶領域に保存されているATストック数が「1」以上であるか否かを判断する(ステップS462)。
ATストック数が「1」以上であれば、判断結果がYESとなって主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS464)、さらにRWMの所定記憶領域に保存されている前兆カウンタの値を「1」に更新する(ステップS466)。そして、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態1に更新した後(ステップS468)、図38の遊技状態移行処理を終了する。また、ステップS462の判断処理で、ATストック数が「0」だった場合は判断結果がNOとなり、主制御手段100は遊技状態を遊技状態0に更新して(ステップS470)、図38の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態4における処理)
ステップS440の判断処理で、遊技状態3でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態4であるか否かを判断する(ステップ472)。遊技状態4だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS474)。そして、BB01の図柄組合せが表示されていたときは、判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態5に更新し(ステップS476)、図38の遊技状態移行処理を終了する。これに対して、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、ステップS474の判断結果がNOとなって、そのまま図38の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態5における処理)
ステップS472の判断処理で、遊技状態4でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態5であるか否かを判断する(ステップ478)。遊技状態5だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、BB遊技中のメダル払出枚数が456枚を超えたか否かを判断し(ステップS480)、超えていなかった場合は判断結果がNOとなって、そのまま図38の遊技状態移行処理を終了する。これに対して、BB遊技中のメダル払出枚数が456枚を超えたときは、判断結果がYESとなって、次に主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数が「1」以上であるか否かを判断する(ステップS482)。
ATストック数が「1」以上であれば、ステップS482の判断結果がYESとなって主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS484)、遊技状態を遊技状態2に更新して(ステップS486)、図38の遊技状態移行処理を終了する。これに対してATストック数が「0」だった場合は、ステップS482の判断結果がNOとなって、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態0に更新した後(ステップS488)、図38の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態6における処理)
ステップS478の判断処理で、遊技状態5でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態6であるか否かを判断する(ステップ490)。遊技状態6だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、全リールが停止したときにBB01の図柄組合せが表示されたか否かを判断する(ステップS492)。BB01の図柄組合せが表示されていたときは、判断結果がYESとなって、主制御手段100は、遊技状態を遊技状態7に更新し(ステップS494)、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数に「1」を加算して(ステップS496)、図38の遊技状態移行処理を終了する。一方、BB01の図柄組合せが表示されていなかったときは、直ちに図38の遊技状態移行処理を終了する。
(遊技状態7における処理)
ステップS490の判断処理で、遊技状態6でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に主制御手段100は、現在の遊技状態が遊技状態7であるか否かを判断する(ステップ498)。遊技状態7でなかった場合は判断結果がNOとなって、そのまま図38の遊技状態移行処理を終了する。これに対して、遊技状態7だった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100は、BB遊技中のメダル払出枚数が456枚を超えたか否かを判断し(ステップS500)、超えていなかった場合は判断結果がNOとなって、そのまま図38の遊技状態移行処理を終了する。
これに対して、BB遊技中のメダル払出枚数が456枚を超えたときは、ステップS500の判断結果がYESとなって、次に主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に保存されているATストック数から「1」を減算し(ステップS502)、遊技状態を遊技状態2に更新して(ステップS504)、図38の遊技状態移行処理を終了する。
<タイマ割込処理の説明>
主制御手段100において遊技を制御する上で重要な処理として、図26に示した遊技進行メイン処理の他に、所定の周期ごとに実行されるタイマ割込処理がある。このタイマ割込処理は、約2.235ミリ秒の周期で繰り返し実行され、図3に示した操作手段300の各スイッチに対する操作の検出、副制御手段200に対する制御コマンドの送信、外部集中端子基板84に対する外部信号の出力、試験装置500に対する試験信号の出力、ステッピングモータ42L,42C,42Rの駆動制御を行うための制御信号の生成および出力、乱数の値やタイマとして用いる各種カウンタ値の更新などの処理を行っている。以下、図39に示すフローチャートを参照して、上述したタイマ割込処理の内容について説明する。
主制御手段100は、チップ内に設けられているタイマカウント手段から割込要求信号(発生周期:約2.235ミリ秒)が出力されると、図39に示すタイマ割込処理を開始する。まず、主制御手段100は、これから実行するタイマ割込処理の初期処理を行う(ステップS600)。例えば、CPUのレジスタにセットされていたデータをRWMのスタック領域に格納し、これから行うタイマ割込処理中に、新たなタイマ割込処理が開始されないように、割込禁止フラグをオンにする。
次に主制御手段100は、入力ポートに入力されている電源断検知信号に基づいて電源断(電源電圧が所定値よりも下回ったこと)が検知されたか否かを判断する(ステップS602)。なお、この電源断検知信号は、主制御基板上に設けられた電源監視回路から出力されているものとする。主制御手段100によって電源断が検出された場合は、ステップS602の判断結果がYESとなり、電断時に行う電源断処理を行う(ステップS604)。この電源断処理では、電源断処理を行ったことを示す電源断処理済みフラグの値を「1」にセットし、RWMのチェックサムを算出して、その結果を不揮発性メモリに記憶する。また、RWM内の各フラグの値を、CPUのレジスタおよびスタックポインタの値と共に不揮発性メモリに保存した後、RWMへのアクセスを禁止し、外部から入力されるリセット信号の待機状態となる。
これに対して、ステップS602の判断処理で電源断が検出されなかった場合は、判断結果がNOとなり、主制御手段100は、各種制御を行う際に参照される各種制御用カウンタの値を更新(例えば、割込みカウンタなどの値の加算を行う)し(ステップS606)、所定時間を計時するために汎用的に利用される計時タイマの計数値を更新するタイマ計測処理を行う(ステップS608)。このタイマ計測処理では、例えば、図30(リール回転開始準備処理)のステップS242およびS244でRWMに保存された最小遊技
時間や当選番号信号出力時間などの値の減算を行う。次に主制御手段100は、入力ポートに入力された外部からの各種信号を読み込んでRWMの所定アドレスに各々格納し(ステップS610)、リール40L,40C,40Rの回転を制御するために、ステッピングモータ42L,42C,42Rの各々に対してリール駆動管理処理を実行する(ステップS612)。
そして、全てのステッピングモータについてリール駆動管理処理を行うと(ステップS614,YES)、主制御手段100は、各種表示器の表示データや、各ステッピングモータ42L,42C,42Rに対する制御信号などを、内部の出力ポートから出力する(ステップS616)。次に主制御手段100は、RWM内に設定されているリングバッファに保存されている制御コマンドのうち、最先に保存された制御コマンドを副制御手段200へ送信する(ステップS618)。
次いで主制御手段100は、外部集中端子基板84を介して外部へ出力する各種信号を出力ポート5(図4(a)参照)へ出力する外部信号出力処理(例えば、外部信号出力フラグの値を出力ポート5へ出力する処理)を行い(ステップS620)、次いで試験装置500へ出力する試験信号を出力ポート7および8(図24参照)に出力する試験信号等出力処理を行う(ステップS622)。そして、役抽選などに使用する乱数の値を更新し(ステップS624)、ステップS600の初期処理によってRWMの所定アドレスに格納していたレジスタの値や各種フラグの状態を元に戻す復帰処理を行って(ステップS626)、図39のタイマ割込処理を終了する。
(試験信号等出力処理の説明)
次に図40に示すフローチャートを参照して、図39に示したタイマ割込処理のステップS622で実行される試験信号等出力処理の詳しい内容について説明する。
まず主制御手段100は、RWMのアドレスF01Cに保存されている作動状態フラグの値を読み出し、作動状態信号の出力データとしてAレジスタにセットする(ステップS630)。次に、ステップS630でAレジスタにセットした値を、出力ポート8へ出力する(ステップS632)。これにより、RWMから読み出した作動状態フラグの値に基づいた情報が、作動状態信号として出力ポート8からI/Fボード400を介して試験装置500へ出力される。
なお、本実施形態では1つのアドレスに保存された値(作動状態フラグ)を作動状態信号として出力しているが、例えば、再遊技、RB遊技およびBB遊技の作動状態が、それぞれ異なるアドレスに保存されているときは、それらのアドレスから各作動状態を読み出して、レジスタを用いた演算処理によって作動状態フラグに相当する情報を合成してから、出力ポート8へ出力するようにしてもよい。
次に主制御手段100は、RWMのアドレスF030から当選番号信号出力時間(図25参照)の値を読み出し、Aレジスタにセットする(ステップS634)。この値の初期値は、図30(リール回転開始準備処理)のステップS244によってRWMのアドレスF030に「25」が保存されるが、図39(タイマ割込み処理)のステップS608のタイマ計測処理によって「1」が減算されるため、ステップS634でRWMから読み出されてAレジスタにセットされたときには、値が「24」になっている。
次に主制御手段100は、当選番号信号の出力タイミングになったか否かを判断する(ステップS636)。具体的には、ステップS634でAレジスタにセットした値が「0」(ゼロフラグ=1)であるか否かを判断し、「0」のとき(ゼロフラグ=1)は判断結果がNOとなり、「0」でないとき(ゼロフラグ=0)は判断結果がYESとなる。ステ
ップS636の判断結果がYESとなった場合は、主制御手段100は、役物当選番号を含む当選番号信号の出力タイミングになったか否かを判断する(ステップS638)。具体的には、ステップS634でAレジスタにセットされた値から25/2=12.5を減算する演算を行い、演算結果が「0」より大きい(キャリーフラグの値が「1」ではない)と判断したときは、ステップS638の判断結果がYES(役物当選番号の出力タイミング)となり、演算結果が「0」より小さいならば(キャリーフラグの値が「1」である)、判断結果がNO(入賞・再遊技当選番号の出力タイミング)となる。すなわち、当選番号信号出力時間の(試験信号等出力処理における)初期値である「24」から、半分の時間を経過したか否かを判断している。
ステップS638の判断結果がYESになったときは、主制御手段100は、役物当選番号の値が保存されているRWMのアドレス(F04A)をHLレジスタにセットする(ステップS640)。そして、HLレジスタにセットされたアドレスから役物当選番号の値を読み出してAレジスタにセットし(ステップS642)、Aレジスタの値のビットD7およびD6に役物当選番号の識別子をセットする(ステップS644)。具体的には図24(a)に示したように、ビットD7の値を「1」、ビットD6の値を「0」にする。次に主制御手段100は、Aレジスタの値を出力ポート7へ出力し(ステップS646)、図40の試験信号等出力処理を終了する。これにより役物当選番号を示す当選番号信号が出力ポート7からI/Fボード400を介して試験装置500へ出力される。
ステップS638の判断結果がNO(役物当選番号の出力タイミングではない)になった場合は、主制御手段100は、入賞・再遊技当選番号の値が保存されているRWMのアドレス(F048)をHLレジスタにセットする(ステップS648)。そして、HLレジスタにセットされたアドレスから入賞・再遊技当選番号の値を読み出してAレジスタにセットし(ステップS650)、Aレジスタの値のビットD7およびD6に入賞・再遊技当選番号の識別子をセットする(ステップS652)。具体的には図24(a)に示したように、ビットD7の値を「0」、ビットD6の値を「1」にする。次に主制御手段100は、ステップS646へ移行し、Aレジスタの値を出力ポート7へ出力し、図40の試験信号等出力処理を終了する。これにより入賞・再遊技当選番号を示す当選番号信号が出力ポート7からI/Fボード400を介して試験装置500へ出力される。
なお、ステップS636の判断結果がNOとなったときは、直ちにステップS646へ移行するが、その場合、Aレジスタの値は「0」となっているため、その値が出力ポート7へ出力される。
次に図40の試験信号等出力処理によって、出力される各種試験信号の出力タイミングについて、図41に示すタイミングチャートを参照して説明する。なお、図41(a)は作動状態信号のタイミングチャートを示し、図41(b)は当選番号信号のタイミングチャートを示している。
図41(a)において、BB01が入賞すると、図27(遊技開始処理)のステップS108の処理によって作動状態フラグが更新され、ステップS110の処理によって、RAMに保存されている作動状態フラグのビットD3およびD4の値が共に「1」に更新される。これにより、図40(試験信号等出力処理)のステップS632の処理によって、出力ポート8のビットD3およびD4にそれぞれ「1」が出力される。そして、RB遊技の終了条件が成立すると、図33(RB作動管理処理)のステップS300の処理により作業状態フラグのビットD4の値が「0」にされ、図40のステップS632の処理によって、出力ポート8のビットD4に「0」が出力される。
このとき、図33のステップS304の処理によって、5割込分の時間だけ待機状態に
なるため、少なくとも11.175ミリ秒間は、出力ポート8のビットD4に対して「0」が出力される。そして、上述した待機時間が経過した後、次の遊技における図27(遊技開始処理)のステップS108の処理により作業状態フラグのビットD4の値が「1」にされ、図40のステップS632の処理によって、出力ポート8のビットD4に「1」が出力される。
このように、BB01が入賞すると、出力ポート8のビットD3およびD4に対してそれぞれ「1」が出力され、RB遊技の終了条件が成立すると、出力ポート8のビットD4に対して一旦「0」が出力されるが次の遊技の開始時には再び「1」となり、以下、出力ポート8のビットD4に対して出力される信号は、RB遊技の終了条件が成立するごとに「1」→「0」→「1」に変化する。
そして、BB遊技の終了条件が成立すると、図32(BB作動管理処理)のステップS278の処理により、作動状態フラグの全ビットの値が「0」にクリアされるため、図40のステップS632の処理によって、出力ポート8のビットD3およびD4にそれぞれ「0」が出力される。
次に、図41(b)において、図30(リール回転開始準備処理)のステップS244の処理により、RAMのアドレスF030に当選番号信号出力時間の初期値「25」が保存されると、図40(試験信号等出力処理)のステップS636の判断結果がYESとなり、当選番号信号の出力タイミングとなる。そして、ステップS638の判断結果がYESとなり、ステップS640〜S644の処理により、出力ポート7のビットD0〜D5に対して役物当選番号を示す当選番号信号が出力され、ビットD6に対して「0」、ビットD7に対して「1」が、それぞれ出力される。
この出力状態は、当選番号信号出力時間の値が「12」なるまで維持され、当選番号信号出力時間の値が「12」なると、ステップS638の判断結果がNOとなって、次にステップS648〜S652の処理により、出力ポート7のビットD0〜D5に対して入賞・再遊技当選番号を示す当選番号信号が出力され、ビットD6に対して「1」、ビットD7に対して「0」が、それぞれ出力される。この出力状態は、当選番号信号出力時間の値が「0」なるまで維持され、当選番号信号出力時間の値が「0」なると、ステップS636の判断結果がNOとなって、ステップS646の処理によって出力ポート7のビットD0〜D7に対して全て「0」の値が出力される。
このようにして、タイマ割込処理が行われるごとに、作動状態フラグの情報を試験装置500に出力(送信)することができる。そして、試験装置500が当該信号を受信することで、BB遊技およびRB遊技が正しく実行されているか否かを判断することが可能となる。
なお、作動状態フラグのビットD4の値が「1」から「0」になった後、たとえば数秒間の2バイト時間待ち処理(図33、ステップS304)を実行したときは、遊技者は、操作スイッチの操作が受け付けられない、すなわち遊技に関する処理が停止している(フリーズしている)ことを、体感的に感じ取ることができる。本実施形態では、ビットD4の値が「0」になっている時間(すなわち、遊技に関する処理が停止している時間)が5割込み間(約11ms)であるため、遊技者に違和感を与えたり、遊技を行うリズムを崩したりすることはない。
逆に、作動状態フラグのビットD4の値が「0」となっている時間を短くしすぎると、試験信号として試験装置500へ出力したときに、RB遊技が終了したことを正しく検知することができないおそれがある。よって、RB遊技が終了したことを試験装置500が
確実に検知できるようにするために、作動状態フラグのビットD4の値が「0」となっている状態を、5割込時間(約11ms)だけ維持している。ただし、作動状態フラグのビットD4の値を「0」にする時間は、試験装置500の性能に合わせて適宜設定してもよい。
また、当選番号信号の内容が更新されるのは、最小遊技時間(4.1秒)の経過後であるため、試験装置500において、受信した当選番号信号の値が「0」から「0」以外の値に変化した時点から、次に「0」から「0」以外の値に変化した時点までを計時することで、最小遊技時間(4.1秒)が担保されているかどうかを判断することができる。したがって、最小遊技時間に関する情報を別途設けず、当選番号信号を出力するだけで、試験装置500は最小遊技時間の計測を行うことができる。
<試験信号等出力処理の変形例>
次に図40に示した試験信号等出力処理の変形例について、図42および図43に示すフローチャートを参照して説明する。本変形例では、当選番号信号の出力処理が図40に示した試験信号等出力処理と異なっている。また、本変形例の試験信号等出力処理を行うために、図30のリール回転開始準備処理とは異なった処理を行っている。
(変形例におけるリール回転開始準備処理の説明)
まず本変形例におけるリール回転開始準備処理の内容を、図42に示すフローチャートを参照して説明する。図42のフローチャートにおいて、まず主制御手段100は、前回の遊技で実行されたリール回転開始準備処理によって設定された最小遊技時間(約4.1秒)が経過したか否かを判断する(ステップS660)。最小遊技時間が経過していなかった場合は判断結果がNOとなって、最小遊技時間が経過するまで待機状態となる。
そして、最小遊技時間が経過すると、ステップS660の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、RWMの所定記憶領域に最小遊技時間の値を保存する(ステップS662)。ここで、RWMに保存される値は図30に示したリール回転開始準備処理と同様、「1836」である。次に主制御手段100は、RWMに保存されている入賞・再遊技当選番号と、役物当選番号とを取得する(ステップS664)。具体的には、RWMのアドレスF04Aに保存されている役物当選番号の値をHレジスタにセットし、アドレスF048に保存されている入賞・再遊技当選番号の値をLレジスタにセットする。
次に主制御手段100は、HLレジスタにセットした各当選番号の識別子をセットする(ステップS666)。具体的には、HレジスタのビットD7には「1」を、ビットD6には「0」をセットし、LレジスタのビットD7には「0」を、ビットD6には「1」をセットする。そして、主制御手段100は、当選番号信号の値をRWMに保存する(ステップS668)。具体的には、Hレジスタの値(役物当選番号信号を示す当選番号信号の値)をRWMのアドレスF04Aとは異なるアドレス(例えばF04D)に保存し、Lレジスタの値(入賞・再遊技当選番号を示す当選番号信号の値)をRWMのアドレスF048とは異なるアドレス(例えばF04C)に保存する。
そして、主制御手段100は、図30のリール回転開始準備処理のステップS244の処理と同様に、RWMのアドレスF030に当選番号信号出力時間の初期値(10進法で「25」)を保存し(ステップS670)、図42のリール回転開始準備処理を終了する。
(変形例における試験信号等出力処理の説明)
次に本変形例におけるる試験信号等出力処理の内容を、図43に示すフローチャートを参照して説明する。図43のフローチャートにおいて、まず主制御手段100は、RWM
のアドレスF01Cに保存されている作動状態フラグの値を読み出し、作動状態信号の出力データとしてAレジスタにセットする(ステップS680)。次に、ステップS680でAレジスタにセットした値を、出力ポート8へ出力する(ステップS682)。これにより、RWMから読み出した作動状態フラグの値に基づいた情報が、作動状態信号として出力ポート8からI/Fボード400を介して試験装置500へ出力される。
次に主制御手段100は、RWMのアドレスF030から当選番号信号出力時間(図25参照)の値を読み出し、Aレジスタにセットする(ステップS684)。この値の初期値は、図30(リール回転開始準備処理)のステップS244によってRWMのアドレスF030に「25」が保存されるが、図39(タイマ割込み処理)のステップS608のタイマ計測処理によって「1」が減算されるため、ステップS684でRWMから読み出されてAレジスタにセットされたときには、値が「24」になっている。
次に主制御手段100は、当選番号信号の出力タイミングになったか否かを判断する(ステップS686)。具体的には、ステップS684でAレジスタにセットした値が「0」(ゼロフラグ=1)であるか否かを判断し、「0」のとき(ゼロフラグ=1)は判断結果がNOとなり、「0」でないとき(ゼロフラグ=0)は判断結果がYESとなる。ステップS686の判断結果がYESとなった場合は、主制御手段100は、役物当選番号を示す当選番号信号の値が保存されているRWMのアドレス(F04D)をHLレジスタにセットする(ステップS688)。そして、役物当選番号を示す当選番号信号の出力タイミングであるか否かを判断する(ステップS690)。このステップS690の判断処理は、図40のステップS638の判断処理と同様である。
そして、ステップS690の判断結果がNOになったときは、主制御手段100は、HLレジスタに入賞・再遊技当選番号を示す当選番号信号の値が保存されているRWMのアドレス(F04C)をセットする(ステップS692)。次に主制御手段100は、HLレジスタにセットされている値が示すアドレスからデータを読み出してAレジスタにセットする(ステップS694)。なお、ステップS690の判断結果がYES(役物当選番号を示す当選番号信号の出力タイミングである)になったときは、直接ステップS694へ移行する。これにより、役物当選番号を示す当選番号信号の出力タイミングのときは、役物当選番号を示す当選番号信号がAレジスタにセットされ、役物当選番号を示す当選番号信号の出力タイミングでないときは、入賞・再遊技当選番号を示す当選番号信号がAレジスタにセットされる。Aレジスタにセットされる値のビットD7およびD6には、図42(リール回転開始準備処理)のステップS666の処理によって、当選番号の種類(役物当選番号、入賞・再遊技当選番号)に対応する識別子がセットされている。
次に主制御手段100は、Aレジスタの値を出力ポート7へ出力し(ステップS696)、図43に示す試験信号等出力処理を終了する。なお、ステップS686の判断結果がNOとなったときは、直ちにステップS696へ移行するが、その場合、Aレジスタの値は「0」となっているため、その値が出力ポート7へ出力される。
≪副制御手段における制御処理の説明≫
次に、副制御手段200で実行される各種処理の内容について説明する。まずスロットマシン10の電源が投入されると、副制御手段200は図44に示すサブ電源投入処理を実行する。
<サブ電源投入処理の説明>
まず、副制御手段200はサブ電源投入処理の実行中は、副制御手段200によるタイマ割込処理の実行を禁止する処理を行った後(ステップSs10)、RWMのチェックサムを算出し、前回の電源遮断時に算出され、外部の不揮発性メモリに記憶されていた同じ
RWMのチェックサムの算出結果と比較し、両者が一致するか否かを判断する(ステップSs12)。双方のチェックサムの値が一致しなかった場合は判断結果がNOとなり、副制御手段200は、副制御手段200が内蔵するRWMの記憶内容をクリアする(ステップSs14)。
また、ステップSs12の判断処理で、双方のチェックサムの値が一致した場合は、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、前回の電源断が、後述する1コマンド処理中に発生した物であるか否かを判断する(ステップSs16)。ここで、副制御手段200は、後述する1コマンド処理を行っているときに電源の遮断が発生したときは、再び電源が投入されたときに、電源遮断時に行っていた処理から再開させるために、その時点における各種情報(CPUのレジスタや各種フラグの状態を示すデータ)を外部の不揮発性メモリに保存する処理(電源遮断処理)を行っている。
また、前回の電源遮断時に、この電源遮断処理を行ったか否かを示す電断処理フラグも外部の不揮発性メモリに保存している。したがって、ステップSs16に示す判断処理は、外部の不揮発性メモリに保存されていた電断処理フラグのオン/オフ状態に基づいて判断している。ここでは、電断処理フラグがオンになっているときは、上述した電源遮断処理が行われた(すなわち、1コマンド処理中に電源断が発生した)ことを示し、オフになっているときは、電源遮断処理が行われなかった(すなわち、1コマンド処理中に電源断が発生しなかった)ことを示している。
ステップSs16の判断処理において、1コマンド処理中に電源断が発生していた場合は判断結果がYESとなり、ステップSs10で副制御手段200におけるタイマ割込処理の実行を許可し(ステップSs18)、電源断時に実行していた処理を再開する。
前述したステップSs14の処理によって副制御手段200内のRWMの記憶内容をクリアするか、ステップSs16の判断結果がNOになった(前回の電源断は1コマンド処理中に発生しなかった)場合は、ウォッチドッグタイマの値をクリアしてから(ステップSs20)、ウォッチドッグタイマの動作を開始させる(ステップSs22)。このウォッチドッグタイマは、後述するステップSs24〜S28の処理にかかる時間が16ミリ秒を超えた場合、異常が発生したことを知らせるためのものである。
副制御手段200は、ステップSs10で禁止したタイマ割込処理の実行を許可した後(ステップSs24)、主制御手段100から受信した制御コマンドをコマンドバッファから読み出し、当該制御コマンドに基づく処理(1コマンド処理)を行う(ステップSs26)。そして、ステップSs22の処理でウォッチドッグタイマの動作を開始させてから16ミリ秒が経過したか否かを判断する(ステップSs28)。そして、16ミリ秒が経過していない(NO)と判断したときは、再びステップSs26へ移行してコマンドバッファに蓄積されていたコマンドを読み出し、当該制御コマンドに基づく1コマンド処理を行う。そして、16ミリ秒が経過するまでステップSs26の1コマンド処理を繰り返し行い、16ミリ秒が経過すると、ステップSs28の判断結果がYESとなって、ステップSs20の処理に戻る。
このように、副制御手段200は上述したサブ−メインルーチン処理を繰り返し実行することで、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づく演出制御処理を行っている。
<1コマンド処理の説明>
次に図45に示すフローチャートを参照し、図44のステップSs26における1コマンド処理の内容について説明する。ここで、以下に説明する1コマンド処理は、図25に
示した「役物当選番号」コマンド(97##)を受信してから「表示種類」コマンド(A4##)を受信するまでに行う処理を示している。また、「役物当選番号」コマンドを受信する前に受信した各種制御コマンドに含まれていた第2制御コマンドの内容は、副制御手段200のRWMにおける所定記憶領域に保存されているものとする。
図44に示したステップSs26の1コマンド処理を開始すると、副制御手段200は、図45に示すフローチャートにおいて、主制御手段100から受信した制御コマンドの種別を判断する(ステップSs100)。そして、受信した制御コマンドが「役物当選番号」コマンドだった場合は、ステップSs100の判断結果がYESとなり、既に主制御手段100から受信している遊技状態、指示番号および演出グループ番号に基づいて押し順を報知するスタートスイッチ操作時処理を実行する(ステップSs102)。このスタートスイッチ操作時処理の内容については、後に詳細なフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。そして、スタートスイッチ操作時処理を終えると、図45の1コマンド処理を終了する。
ステップSs100の判断処理で、副制御手段200が「役物当選番号」コマンドを受信していないと判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、各リールの「リール回転開始」コマンド(9E7F,9F7F,A07F)を受信したか否かを判断する(ステップSs104)。各リールの「リール回転開始」コマンドを受信したときは、ステップSs104の判断結果はYESとなり、各リールが回転を開始したタイミングで実行中の演出内容を切り替えたり、演出内容を進展させたりする(ステップSs106)。そして、図45の1コマンド処理を終了する。
ステップSs104の判断処理で、副制御手段200が「リール回転開始」コマンドを受信していないと判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、各リールの「リール停止受付」コマンド(9E##、9F##またはA0##)のうち、リールが回転を開始してから最初に受信する「リール停止受付」コマンド(第1停止操作受付)であるか否かを判断する(ステップSs108)。ここで、以下ではリールが回転を開始してから最初に受信する「リール停止受付」コマンドを「第1リール停止受付」コマンド、2番目に受信した「リール停止受付」コマンドを「第2リール停止受付」コマンド、最後に受信した「リール停止受付」コマンドを「第3リール停止受付」コマンドという。
そして、「第1リール停止受付」コマンド(第1停止操作受付)であった場合は、判断結果がYESとなり、遊技者によってストップスイッチが操作されたことにより、主に押し順の報知態様を変化させる第1停止操作受付時処理を実行する(ステップSs110)。この第1停止操作受付時処理の内容については、後に詳細なフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。そして、第1停止操作受付時処理を終えると、図45の1コマンド処理を終了し、図44のステップSs28の判断処理へ移行する。
ステップSs108の判断処理で、「第1リール停止受付」コマンドを受信していないと副制御手段200が判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、第1停止、すなわち、各リールが回転を開始してから最初に受信した「リール回転停止」コマンド(987E、9F7EまたはA07E)であるか否かを判断する(ステップSs112)。ここで、以下ではリールが回転を開始してから最初に受信する「リール回転停止」コマンドを「第1リール回転停止」コマンド、2番目に受信した「リール回転停止」コマンドを「第2リール回転停止」コマンド、最後に受信した「リール回転停止」コマンドを「第3リール回転停止」コマンドという。
そして、「第1リール回転停止」コマンドを受信した場合は、ステップSs112の判
断結果がYESとなり、停止するリールに対応付けてリール停止時に発生する演出(例えばリール停止音や、リールバックランプを用いた視覚的な演出など)を実行する(ステップSs114)。そして、第1停止時の演出を実行すると、図45の1コマンド処理を終了する。
ステップSs112の判断処理で、副制御手段200が「第1リール回転停止」コマンドを受信していないと判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、「第2リール停止受付」コマンド(第2停止操作受付)であるか否かを判断する(ステップSs116)。そして、「第2リール停止受付」コマンド(第2停止操作受付)であった場合は、ステップSs116の判断結果がYESとなり、遊技者によってストップスイッチが操作されたことにより、主に押し順の報知態様を変化させる第2停止操作受付時処理を実行する(ステップSs118)。この第2停止操作受付時処理の内容についても、後に詳細なフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。そして、第2停止操作受付時処理を終えると、図45の1コマンド処理を終了する。
ステップSs116の判断処理で、「第2リール停止受付」コマンドを受信していないと副制御手段200が判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、第2停止、すなわち、「第2リール回転停止」コマンドであるか否かを判断する(ステップSs120)。「第2リール回転停止」コマンドを受信した場合は、ステップSs120の判断結果がYESとなり、停止するリールに対応付けてリール停止時に発生する演出(例えばリール停止音や、リールバックランプを用いた視覚的な演出など)を実行する(ステップSs122)。そして、第2停止時の演出を実行すると、図45の1コマンド処理を終了する。
ステップSs120の判断処理で、副制御手段200が「第2リール回転停止」コマンドを受信していないと判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、「第3リール停止受付」コマンド(第3停止操作受付)であるか否かを判断する(ステップSs124)。そして、「第3リール停止受付」コマンド(第3停止操作受付)であった場合は、ステップSs124の判断結果がYESとなり、遊技者によってストップスイッチが操作されたことにより、主に押し順の報知を終了させる第3停止操作受付時処理を実行する(ステップSs126)。この第3停止操作受付時処理の内容についても、後に詳細なフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。そして、第3停止操作受付時処理を終えると、図45の1コマンド処理を終了する。
ステップSs124の判断処理で、「第3リール停止受付」コマンドを受信していないと副制御手段200が判断したときは判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、第3停止、すなわち、「第3リール回転停止」コマンドであるか否かを判断する(ステップSs128)。「第3リール回転停止」コマンドを受信した場合は、ステップSs128の判断結果がYESとなり、停止するリールに対応付けてリール停止時に発生する演出(例えばリール停止音や、リールバックランプを用いた視覚的な演出など)を実行する(ステップSs130)。そして、第3停止時の演出を実行すると、図45の1コマンド処理を終了する。
ステップSs128の判断処理で、副制御手段200が「第3リール回転停止」コマンドを受信していないと判断したときはステップSs128の判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、受信したコマンドが、「表示種類」コマンド(全リール停止)であるか否かを判断する(ステップSs132)。そして、「表示種類」コマンドであった場合は、ステップSs132の判断結果がYESとなり、遊技者によってストップスイッチが操作されたことにより、副制御手段200は、演出抽選手段212(図3参照)において次の遊技で実行する演出を決定するための演出抽選処理を行う(ステップSs134)
。そして、演出抽選処理を終えると、図45の1コマンド処理を終了する。なお、ステップSs132の判断結果がNOになったときは、そのまま図45の1コマンド処理を終了する。
なお、図29に示した遊技状態処理のステップS210〜S216の処理により、押し順当てゲームが実行されたときに、主制御手段100は、遊技者がストップスイッチを操作する毎に、そのストップスイッチが正解(すなわち、停止操作されたストップスイッチが、9枚役の図柄組合せが揃う押し順に従っている)か否かを判定する。そして、正解であると判定したときは正解であることを示す正解コマンドを副制御手段200へ送信するようにしてもよい。これに対して、不正解であると判定したときは不正解であることを示す不正解コマンドを副制御手段へ送信してもよい。
判定のタイミングとしては、ストップスイッチの操作が行われたときに行ってもよいし、操作されたストップスイッチに対応するリールが停止した後(全リール停止後)に行ってもよい。ストップスイッチの操作が行われたときに判定する場合は、正解コマンド又は不正解コマンドは各リール停止受付コマンドを送信した後に、送信してもよい。この場合、副制御手段200は、正解コマンドまたは不正解コマンドに基づく処理を行うようにし、この処理において正解または不正解に対応する演出を開始してもよいし、正解コマンドまたは不正解コマンドの後に送信される各リール回転停止コマンドに基づく処理において、正解または不正解に対応する演出を開始してもよい。
また、操作されたストップスイッチに対応するリールが停止した後に判定する場合は、正解コマンド又は不正解コマンドは各リール回転停止コマンドを送信した後に、送信してもよい。この場合、副制御手段200は、正解コマンド又は不正解コマンドに基づく処理を行うようにし、この処理において正解又は不正解に対応する演出を開始することが望ましい。
<スタートスイッチ操作時処理の説明>
次に図45のステップSs102におけるスタートスイッチ操作時処理の内容について図46のフローチャートを参照して説明する。
まず、副制御手段200は、現在の遊技状態が遊技状態2または3であるか否かを判断する(ステップSs150)。現在の遊技状態が遊技状態2または3であった場合は、判断結果がYESとなって、次に主制御手段100から受信した演出グループ番号が「1」(入賞・再遊技当選番号1に対応)であるか否かを判断する(ステップSs152)。演出グループ番号が「1」であった場合は、判断結果がYESとなって、押し順を報知するか否かを決定する押し順報知抽選を行う(ステップSs154)。そして、押し順報知抽選によって報知することが決定されたか否かを判断し(ステップSs156)、場合は、報知することが決定されなかった場合は判断結果がNOとなり、そのまま図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
これに対して報知することが決定された場合は判断結果がYESとなり、押し順1〜6のいずれの押し順を報知するかを決定する押し順抽選を行う(ステップSs158)。ここで、押し順1は順押し、押し順2はハサミ押し、押し順3は順中押し、押し順4は逆中押し、押し順5は逆ハサミ押し、押し順6は逆押しである。そして、押し順抽選によって決定された押し順を示すナビ演出(後述する)を行い(ステップSs160)、図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs152の判断処理で、主制御手段100から受信した演出グループ番号が「1」でなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、主制御手段1
00から受信した演出グループ番号が「7」〜「9」(入賞・再遊技当選番号17〜19に対応)のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs162)。演出グループ番号が「7」〜「9」のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、チェリー図柄を表示させるか否かを判断する(ステップSs164)。ここで、チェリー図柄とは再遊技07に対応する図柄組合せ(図11参照)のことをいう。また、チェリー図柄を表示させるか否かは抽選によって決定してもよい。
チェリー図柄を表示させる場合は、ステップSs164の判断結果がYESとなり、再遊技07に対応する図柄組合せが表示される押し順(図7(b)参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する(ステップSs166)。たとえば、演出グループ番号が「7」だった場合は、押し順1〜4のうちいずれか1つの押し順が決定される。これに対して、チェリー図柄を表示させない場合は、ステップSs164の判断結果がNOとなり、再遊技07に対応する図柄組合せが表示されない押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する(ステップSs168)。たとえば、演出グループ番号が「7」だった場合は、押し順5または6のうちいずれか1つの押し順が決定される。そして、ステップSs166またはSs168のいずれかの処理を行うと、副制御手段200は、決定された押し順を示すナビ演出を行い(ステップSs170)、図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs162の判断処理で、主制御手段100から受信した演出グループ番号が「7」〜「9」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、主制御手段100から受信した演出グループ番号が「10」〜「12」(入賞・再遊技当選番号20〜22に対応)のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs172)。演出グループ番号が「10」〜「12」のいずれかであったときは判断結果がYESとなり、チャンス目を表示させるか否かを判断する(ステップSs174)。ここで、チャンス目とは再遊技09に対応する図柄組合せ(図11参照)のことをいう。また、チャンス目を表示させるか否かは抽選によって決定してもよい。
チャンス目を表示させる場合は、ステップSs174の判断結果がYESとなり、再遊技09に対応する図柄組合せが表示される押し順(図8参照)のうち1つの押し順を抽選によって決定する(ステップSs176)。たとえば、演出グループ番号が「10」だった場合は、押し順1または2のうちいずれか1つの押し順が決定される。これに対して、チャンス目を表示させない場合は、ステップSs174の判断結果がNOとなり、再遊技09に対応する図柄組合せが表示されない押し順のうち1つの押し順を抽選によって決定する(ステップSs178)。たとえば、演出グループ番号が「10」だった場合は、押し順3〜6のうちいずれか1つの押し順が決定される。そして、ステップSs176またはSs188のいずれかの処理を行うと、副制御手段200は、決定された押し順を示すナビ演出を行い(ステップSs180)、図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs172の判断処理で、主制御手段100から受信した演出グループ番号が「10」〜「12」のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、次に副制御手段200は、主制御手段100から受信した指示番号が「0」(押し順を報知しない)であるか否かを判断する(ステップSs182)。指示番号が「0」であった場合は判断結果がYESとなり、そのまま図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これに対して、受信した指示番号が「0」でなかった場合は判断結果がNOとなり、指示番号に対応する押し順を示すナビ演出を行い(ステップSs184)、図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。
ステップSs150の判断処理で、現在の遊技状態が遊技状態2または3のいずれでも
なかったときは、判断結果がNOとなり、副制御手段200は、現在の遊技状態が遊技状態5または7のいずれかであるか否かを判断する(ステップSs186)。現在の遊技状態が遊技状態5または7のいずれでもなかった場合は判断結果がNOとなり、そのまま図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これに対して、現在の遊技状態が遊技状態5または7のいずれかであった場合は判断結果がYESとなり、主制御手段100から受信した演出グループ番号が「13」(入賞・再遊技当選番号23に対応)であるか否かを判断する(ステップSs188)。
ステップSs188の判断処理で、受信した演出グループ番号が「13」でなければ判断結果がNOとなり、そのまま図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これに対して受信した演出グループ番号が「13」であれば、判断結果がYESとなり、副制御手段200は、赤7図柄(「赤7−赤7−赤7」)が表示され得る押し順、すなわち再遊技13に対応する図柄組合せが表示される押し順(逆押し。図8参照)を報知するか否かを決定する抽選を行う(ステップSs190)。そして、抽選によって報知することが決定されたか否かを判断し(ステップSs192)、報知しないことが決定された場合は、ステップSs192判断結果がNOとなり、副制御手段200は、そのまま図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。これに対して、報知することが決定された場合は判断結果がYESとなって、逆押しを示すナビ演出を行った後(ステップSs194)、図46のスタートスイッチ操作時処理を終了する。ただし、遊技者がナビ演出に従ってストップスイッチを逆押ししたとしても、操作したタイミングによっては「赤7−赤7−赤7」の図柄組合せが表示されない場合がある。
<停止操作受付時処理の説明>
次に図45(1コマンド処理)のステップSs110、Ss118およびSs126における第1〜第3停止操作受付時処理の内容について、図47(a)および(b)に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、図47(a)は第1および第2停止操作受付時処理のフローチャートを示し、図47(b)は第3停止操作受付時処理のフローチャートを示す。
(a)第1および第2停止操作受付時処理
副制御手段200が、図45のステップSs110またはSs118の処理を開始すると、図47(a)のフローチャートにおいて、ナビ演出を実行中であるか否かを判断する(ステップSs200)。図45に示したステップSs102のスタートスイッチ操作時処理において、ナビ演出が実行されなかったときは判断結果がNOとなり、図47(a)の停止操作受付時処理を終了する。これに対して、ナビ演出が実行されていたときは、判断結果がYESとなり、遊技者が操作したストップスイッチが、ナビ演出によって示される押し順に適合するものであるかを判断する(ステップSs202)。
遊技者が操作したストップスイッチが、ナビ演出によって示される押し順に適合していたときは、判断結果がYESとなり、実行中のナビ演出を、次に停止操作するストップスイッチを示唆する演出に変化させる(ステップSs204)。すなわち、第1停止操作受付時にステップSs204の処理を行った場合は、第2停止操作を行うストップスイッチを示唆し、第2停止操作受付時にステップSs204の処理を行った場合は、第3停止操作を行うストップスイッチを示唆する。そして、ステップSs204の処理を行うと、図47(a)の停止操作受付時処理を終了する。
ステップSs202の判断処理において、遊技者が操作したストップスイッチが、ナビ演出によって示される押し順に適合していなかったときは、判断結果がNOとなり、実行中のナビ演出を終了し(ステップSs206)、押し順不正解演出を行った後(ステップSs208)、図47(a)の停止操作受付時処理を終了する。
(b)第3停止操作受付時処理
副制御手段200が、図45のステップSs126の処理を開始すると、図47(b)のフローチャートにおいて、ナビ演出を実行中であるか否かを判断する(ステップSs220)。図45に示したステップSs102のスタートスイッチ操作時処理において、ナビ演出が実行されなかったときは判断結果がNOとなり、図47(b)の停止操作受付時処理を終了する。これに対して、押し順ナビ演出が実行されていたときは、判断結果がYESとなり、実行中のナビ演出を終了し(ステップSs222)、押し順正解時の演出を行った後(ステップSs224)、図47(b)の停止操作受付時処理を終了する。
図47(a),(b)に示した停止操作受付時操作処理を行う場合において、例えば図45に示すステップSs102のスタートスイッチ操作時処理で図47(c)(ア)に示すように、中→右→左の押し順を示すナビ演出が実行されたとする。このとき、中ストップスイッチ37Cが第1停止操作されると、図47(a)のステップSs200およびs202における判断結果が共にYESとなり、ステップSs204において、第2停止操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ37Rであることを示す演出が行われる(図47(c)(イ)参照)。
次に、右ストップスイッチ37Rが第2停止操作されると、図45のステップSs118の第2停止操作受付時処理で、第1停止操作時と同様、図47(a)のステップSs200およびs202における判断結果が共にYESとなり、ステップSs204において、第3停止操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ37Lであることを示す演出が行われる(図47(c)(ウ)参照)。そして、最後に左ストップスイッチ37Lが第3停止操作されると、図45のステップSs126の第3停止操作受付時処理で、図47(b)のステップSs220の判断結果がYESとなり、ステップSs222でナビ演出が終了し、ステップSs224で押し順正解時の演出が実行される(図47(c)(エ)参照)。
これに対して、第2停止操作として左ストップスイッチ37Lが操作されたときは、図45のステップSs118の第2停止操作受付時処理で、図47(a)のステップSs202の判断結果がNOになって、ステップSs206の処理が行われ、ナビ演出が終了する(図47(c)(オ)参照)。そして、ステップSs208の処理で押し順不正解演出が行われる(図47(c)(カ)参照)。また、この場合は図45のステップSs126の第3停止操作受付時処理で、図47(c)のステップSs220の判断結果がNOとなるため、ステップSs224の押し順正解時の演出は実行されない。
なお、図47(c)の例では、第2停止操作時に遊技者が押し順をミスした場合を示したが、このときに、獲得枚数表示器28に表示した指示番号に対応する表示は、そのまま維持してもよいし、表示を消去してもよい。また、獲得枚数表示器28の表示を消去するタイミングは、副制御手段200において、図47(a)に示したステップSs206のナビ演出の終了前であってもよいが、当該ナビ演出の終了後であることが望ましい。このように構成した場合、主制御手段100による指示番号に応じた表示がなされていないときに、副制御手段200によるナビ演出が実行されている状態を避けることができる。
さらに、第1停止操作時に遊技者が押し順をミスしたときは、主制御手段100において、改めて第2、第3停止操作時に操作すべきストップスイッチを決定し、遊技者が第1停止操作したストップスイッチと、新たに決定した第2、第3停止操作するストップスイッチとからなる押し順に対応する指示番号の表示を行うようにしてもよい。また、新たに決め直した指示番号の表示を行った後に、副制御手段200において、当初の第2、第3停止操作に関する押し順の報知を、新たに決め直した指示番号に従った第2、第3停止操
作に関する報知に切り替えてもしてもよい。
本実施形態では、AT当選になったときは、AT遊技を開始する権利(ATストック)を1つ発生し、既に発生しているATストックの数に加算するようにしているが、AT当選になったときは、ATストックを1つ発生するのではなく、AT当選フラグをセットし、AT当選フラグがセットされているときは、AT抽選を行わないようにしてもよい。そして、遊技状態の更新も、ATストック数が「1」以上であるか否かを判断するのではなく(例えば、ステップS390など)、AT当選フラグがセットされているか否かを判断するようにしてもよい。ただし、遊技状態5において、再遊技−Iが当選したときは、AT抽選を行うことなく、AT当選フラグをセットするとともに、即発動フラグをセットするようにしてもよく、遊技状態5においてメダル払出枚数が456枚を超えたときは、即発動フラグがセットされていれば、遊技状態2に更新し、即発動フラグがセットされていなければ、AT当選フラグがセットされていたとしても、遊技状態0に更新するようにしてもよい。これは、遊技状態5において、再遊技−Iが当選したときは、AT遊技が確定するため、遊技状態5の終了後は遊技状態1を経由せずに遊技状態2に移行させるが、遊技状態5において、再遊技−Iが当選することなく、AT抽選に当選したときは、遊技状態5の終了後は遊技状態0および遊技状態1を経由させてから遊技状態2に移行させるようにするためである。