JP2017156185A - 溶存化学物質濃度測定方法 - Google Patents

溶存化学物質濃度測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017156185A
JP2017156185A JP2016038739A JP2016038739A JP2017156185A JP 2017156185 A JP2017156185 A JP 2017156185A JP 2016038739 A JP2016038739 A JP 2016038739A JP 2016038739 A JP2016038739 A JP 2016038739A JP 2017156185 A JP2017156185 A JP 2017156185A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
chemical substance
dissolved chemical
dissolved
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016038739A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6609490B2 (ja
Inventor
健司 和田
Kenji Wada
健司 和田
伊知郎 石丸
Ichiro Ishimaru
伊知郎 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kagawa University NUC
Original Assignee
Kagawa University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kagawa University NUC filed Critical Kagawa University NUC
Priority to JP2016038739A priority Critical patent/JP6609490B2/ja
Publication of JP2017156185A publication Critical patent/JP2017156185A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6609490B2 publication Critical patent/JP6609490B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/65Raman scattering

Abstract

【課題】試料の濁り及び着色による影響を補正する技術を提供する。【解決手段】化学物質が溶存した着色及び/又は懸濁を有する試料を測定セル内に注入し、標準物質を測定セルの光路上の非光源側に固定した後、前記試料と前記標準物質に励起光を照射して生じたラマン散乱光を検出する工程、前記試料中の溶存化学物質と前記標準物質のそれぞれの特定範囲の波数を求め、それらの相対散乱強度を計算することで着色及び/又は懸濁によるラマン散乱ピーク強度の変動に対する影響を補正して、前記試料中の前記溶存化学物質の濃度を定量測定する工程を含む、溶存化学物質濃度測定方法。【選択図】なし

Description

本発明は、試料中に溶存する化学物質の濃度を定量測定する方法に関するものである。
従来、日本酒等の醸造工程では、アルコール度数や糖度の簡便な定量法が必要とされている。アルコール度数については近赤外分光計測を活用した計測機器が販売されている(例えばアントンパール社製、清酒用アルコライザーTS)。
一方、本発明者らは、水溶液中の化学物質の同定・定量が容易であるラマン分光法に着目し、もろみ中のエタノールとグルコースの簡便かつ正確な定量法及び滴過器具を発明した(特許文献1参照)。
また、懸濁溶液中の溶存物質のモニタリングについては、特に下水、工場廃水、環境水の分析においてしばしば検討されており、ラマン分光法が適用された事例がある。例えば、特許文献2には、270nm〜370nmの光を試料水に照射し、その分光スペクトル中の380nmないしは480nmの蛍光波長を測定することを特徴とする水質検査方法が開示されている。また、特許文献3には、試料水から発生する溶存汚濁物質に起因する蛍光の測定とともに、照射した光の水分子によるラマン散乱光強度を測定することを特徴とする測定方法が提案されている。
特願2015−107290 特開平7−294434 特開2009−236832
しかしながら、これらの先行文献においては溶存物質の定性的な測定はできているが、定量的な測定については十分ではない。本発明は、試料の濁り及び着色した状態であっても、その影響を補正して定量的な測定を行える技術を提供することを目的とする。
本発明は、以下のラマン散乱ピークの影響を補正する方法を提供するものである。
項1. 化学物質が溶存した着色及び/又は懸濁を有する試料を測定セル内に注入し、標準物質を測定セルの光路上の非光源側に固定した後、前記試料と前記標準物質に励起光を照射して生じたラマン散乱光を検出する工程、
前記試料中の溶存化学物質と前記標準物質のそれぞれの特定範囲の波数を求め、それらの相対散乱強度を計算することで着色及び/又は懸濁によるラマン散乱ピーク強度の変動に対する影響を補正して、前記試料中の前記溶存化学物質の濃度を定量測定する工程を含む、溶存化学物質濃度測定方法。
項2. 着色及び/又は懸濁の程度が異なり、かつ、前記溶存化学物質の濃度が既知の標準試料を作製し、前記標準試料のラマン散乱光を検出する工程をさらに含み、前記試料と前記標準試料のそれぞれの前記標準物質と前記溶存化学物質によるラマン散乱光の特定波長範囲のピーク強度比を求め、前記ピーク強度比に基づき前記試料中の前記溶存化学物質の濃度を定量測定する、項1に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
項3. 前記標準物質が酸化セリウムである、項1に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
項4. 前記溶存化学物質がエタノールを含む項1〜3のいずれか1項に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
項5. 溶存化学物質がエタノール及びグルコースを含む項1〜4のいずれか1項に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
項6. 化学物質が溶存している試料がもろみである、項1〜5のいずれか1項に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
項7. 前記もろみが清酒、焼酎、泡盛もしくはマッコリのもろみである、項6に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
本発明によれば、懸濁及び/又は着色した試料中に溶存する化学物質(溶存化学物質)、例えば日本酒等の酒類の製造工程中のもろみにおいて、もろみに含まれる溶存化学物質(例えばアルコールおよびグルコース)濃度を簡便、迅速、正確、かつ低コストで定量的に計測することができる。さらに、アルコール等の溶存化学物質を含む食品類や各種製品の製造工程において、これらの濃度管理への応用、あるいは作製された製品の品質管理にも活用できる。測定対象とすることのできる試料は、もろみ等の発酵食品に限定されることはなく、例えば工場廃水、下水、環境水など、懸濁及び/又は着色した液体等の試料であれば,それに含まれる溶存化学物質を測定することができる。
試料セル(quartz or glass cell)、ホルダー(Holder)および標準物質(Disk of STD solid)の構造を示す図である。 (a)No.5Aろ紙および0.45μmPTFEフィルターで2段階ろ過して得た試料に所定量の月桂冠(登録商標)にごり酒を混入した試料のラマン散乱スペクトル図(計測時間10秒)である。(b)上記(a)試料の、872cm−1および460cm−1の相対ラマン散乱強度の相関を示す図である。◆は2段階ろ過して得た試料、□は希釈試料のデータである。 エタノール10.5%とグルコース5wt%を含有する溶液に、同濃度のエタノールおよびグルコースを含有するにごり酒を添加した溶液試料の、594cm−1および460cm−1の相対ラマン散乱強度の相関を示す図である。 もろみ分析用微量試料セルおよび標準物質の構造を示す図である。 アルコール度数が14.8から21.2である未ろ過のもろみ試料の、(a)低濁度領域、および(b)高濁度領域における886cm−1および472cm−1の相対ラマン散乱強度の相関を示す図である。
本発明は、溶存化学物質が含まれる、濁り及び/又は着色を有する溶液に対して、標準物質とともにレーザー光を照射し、それらのラマン散乱光を検出し、標準物質と試料中の溶存化学物質に特徴的な波数範囲のラマン散乱光のピークの強度変化を求め、標準物質のピーク強度を基準として溶存化学物質の相対散乱強度を補正することで、溶存化学物質の濃度を定量測定することを特徴とする。
ラマン散乱に影響を及ぼす粒子が混入したり、試料が着色している場合には、ラマン散乱のピーク強度が低下し、定量性が損なわれる。本発明では、こうした誤差が発生している場合にそれを認知し、補正する手段として、適切な標準物質のラマン散乱光を同時に計測し、その相対散乱強度から標的の化学物質の濃度を求める。本発明では、ラマン散乱光のピークが溶存化学物質と重ならない標準物質を用いることで、溶存化学物質の濃度測定を可能にした。標準物質と溶存化学物質のラマン散乱ピークには相関があることが求められる。相関の解析方法としては、レシオメトリーあるいは多変数解析が挙げられる。相関関係式は測定対象試料と標準物質の設置位置やセルサイズに依存するが、線形、指数、多項式、対数、累乗近似法等が適用可能である。
標準物質は、固体であっても液体であってもよいが、固体の方が望ましい。また、安定性が高く毒性のない固体がより望ましい。標準物質は、どのような形状でもよいが、円形あるいは正方形あるいは長方形の板状試料が望ましい。レーザーの焦点サイズより大きければよく、標準物質に十分な厚みが無いと破損しやすい。一方、大きすぎるあるいは厚すぎると装置の可搬性を損ない、製造コストの増大や資材の無駄を招く。好ましい標準物質は、大気中で安定で、水あるいは有機溶媒によって変質すること無く、無害かつ安価で入手が容易な物質であり、溶存化学物質とは異なる位置にシンプルかつ強度が大きなラマン散乱ピークを示す物質が望ましい。標準物質は、400〜4000cm−1の範囲にラマン散乱ピークを示すものが好ましい。具体的には固体材料が望ましく、金属酸化物がより望ましく、酸化セリウムが最も望ましい。あるいは、多結晶あるいは単結晶シリコン板や、尿素等の有機物質を成型した板を標準物質として用いることができる。これらの材料についても単一のピークを示すことは確認している。また、周知のようにシリコンは安定な材料であることから酸化セリウムの代替品として好ましい材料である。標準物質の位置は、測定対象試料と同時あるいは交互にレーザー光が照射可能であればよいが、同時照射可能であることが望ましい。標準物質は測定対象試料の前方、後方、側方あるいは同じセル内に設置しても良いが、セル後方への設置が望ましい。
標準物質のラマンシフトのピークは、溶存化学物質の2倍以上、3倍以上、5倍以上或いは10倍以上であることが好ましい。種々の金属酸化物や合成樹脂等の中でも結晶性の高い酸化セリウムは、460cm−1付近に強い1本の散乱ピークを示し、他の領域にはほとんど散乱ピークを示さないことから、最適な標準物質の一つである。標準物質は、光路上であり、試料を入れる測定セルの非光源側に固定することが好ましいが、測定セルのホルダーに固定してもよい。
溶存化学物質としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール類、グリセリンなどの多価アルコール、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースなどの単糖、マルトース、ラクトース、スクロースなどの二糖、デンプン、グリコーゲン、シアル酸、ヒアルロン酸、などの多糖、アミノ酸、タンパク質、ヌクレオチド、核酸(DNA、RNA)、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などのモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、グルタル酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸などの多価カルボン酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、脂質(トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリド、コレステロール、リン脂質など)、塩化ナトリウム、リン酸塩、硝酸塩などの無機塩類、天然染料或いは合成染料、天然色素又は合成色素、(モノ,ジ,トリ)エタノールアミン、トリエチルアミン、アンモニアなどのアミン類、重金属(鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、クロム、ヒ素、タリウム、銅、チタン、鉛、マンガン、スズ、水銀、カドミウムなど)を含む有機重金属化合物、リン酸などの鉱酸、テトラヒドロフラン、アセトン、ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒等が挙げられる。
試料としては、濁りもしくは着色を有する材料であれば特に限定されず、例えば下水、もろみ、にごり酒などの微生物を用いた醸造・発酵試料、河川、湖、海水などの環境水、鉱物、顔料、染料、セラミクス、食品、化粧品、医薬品、化学品、ポリマーなどを製造もしくは使用する工場の廃水などが挙げられ、好ましくは酒、酢、みりん、アミノ酸、ヨーグルト、乳酸菌飲料、調味料等の醸造、発酵に関連する試料、乳酸菌飲料、味噌、醤油、などの発酵食品の製造に用いられる試料などが挙げられる。
励起光としては、半導体レーザ光源からのレーザ光を使用することができ、例えば532nm、785nm、1064nmの波長の半導体レーザが励起光の光源として挙げられる。
ラマン散乱測定に用いるセルのサイズは、必要な測定対象試料を最小化するため、できるだけ薄く小型のセルが望ましい。セルの厚さは0.5〜10 mm、受光面サイズが10〜400 mm程度が望ましく、セルの厚さ1〜2 mm、受光面サイズが25〜100 mm程度がより望ましい。
セル材質は、500〜1000 nm、好ましくは750〜1000 nmの波長の光に対して90%以上の透過率を有するガラス、石英あるいは透明なプラスチック製が望ましい。
以下、本発明を用いた日本酒およびもろみ中のエタノールとグルコースの測定について説明するが、本発明が、上記に例示した任意の試料に適用可能であることは、当業者であれば容易に理解する。
図1に示したように、光路長1ないし2mmの石英製セルの背面(非光源側)に、酸化セリウムのディスク(直径7mm、厚さ約1mm)を貼り付け、石英製セル内に試料を加えて、携帯型ラマン分光器(エス・ティー・ジャパン社Serstech lndicator)を用い、励起波長785nm、後方散乱モードでラマン散乱スペクトルを計測した。
月桂冠(登録商標)にごり酒(300mL瓶)をNo.5Aろ紙および0.45μmPTFEフィルターで2段階ろ過して得た試料に所定量の月桂冠(登録商標)にごり酒を混入して、エタノール濃度は同一であるが濁度の異なる試料を作成し、872cm−1のエタノールに起因するラマン散乱強度と、460cm−1の酸化セリウムに起因するラマン散乱強度計測した(計測時間10秒)。得られたスペクトルを図2(a)に、872cm−1および460cm−1の相対ラマン散乱強度の相関を図2(b)に示した。ただし、図2(b)のx軸は、460cm−1における濁度ゼロの試料に対する測定対象試料の相対ラマン散乱強度を、y軸には872cm−1における相対ラマン散乱強度を示してある。未ろ過にごり酒の混入に伴って双方のピークともに減衰したが、872cm−1および460cm−1の相対散乱強度間には相関が認められた。特に、式(1)に示した2次関数で近似した場合には決定係数Rが0.9901と、良好な相関が認められた。
y=0.6412x2+0.2890x+0.0307 式(1)
すなわち、計測対象試料と濁り及び/又は着色を有さない既知濃度のエタノール水溶液のラマン散乱スペクトルを計測し、460cm−1における相対散乱強度を式(1)に代入することで、872cm−1において期待される相対散乱比yを求め、872cm−1における計測対象試料の散乱強度Yをyで除することで、にごりの影響を排除した散乱強度Y,を求めることができる。この補正値を濁り及び/又は着色を有さない標準溶液を用いて作成した検量線に代入することで、試料溶液中の粒子等の影響を排除したエタノール濃度等が計測できる。例えば、濁度の異なるエタノール5.3%を含む試料(希釈試料)を計測すると、460cm−1における相対散乱強度はそれぞれ0.778および0.195となり、一方872cm−1における相対散乱強度は0.342および0.0573となったが、これよりエタノール濃度はそれぞれ5.5%および5.4%と見積もられ、実際の値に近い数値となった。
同様に、エタノール10.5%とグルコース5wt%を含有する溶液に、同濃度のエタノールおよびグルコースを含有するにごり酒を添加した溶液について、グルコースに特徴的な594cm−1および酸化セリウムに特徴的な460cm−1の相対ラマン散乱強度の相関を、図3に示した。同様に2次関数で近似した場合には決定係数Rが0.984と、良好な相関が認められた。
一方、アルコール度数が14.8から21.2である、白濁した未ろ過のもろみ試料について、886cm−1のエタノールに起因するラマン散乱強度と、472cm−1の酸化セリウムに起因するラマン散乱強度計測した(計測時間10秒)。なお、各ピークの波長が図2(a)および(b)の場合と僅かに異なるが、用いた装置の固有差による誤差であり、容易に補正が可能である。得られた886cm−1および472cm−1の相対ラマン散乱強度の相関を、低濁度領域については図5(a)に、高濁度領域については図5(b)に示した。ここでx軸は、472cm−1における濁度ゼロの試料に対する測定対象試料の相対ラマン散乱強度を、y軸には886cm−1における相対ラマン散乱強度を示してある。図5(a)には、二段階ろ過によって濁度がゼロとなった試料の計測値も示した。未ろ過もろみ試料の相対散乱強度は472cm−1、886cm−1ともに減衰し、1未満の値となったが、886cm−1および472cm−1の相対散乱強度間には相関が認められた。特に、高濁度領域については式(2)に示した1次関数で近似した場合には決定係数Rが0.9885と、高濁度領域については式(3)に示した指数関数で近似した場合には決定係数Rが0.9211と、それぞれ良好な相関が認められた。
y=1.4721x-0.4743 (0.5 < x) 式(2)
y=0.0589exp(2.9933x)(0.5 > x) 式(3)
このように、酸化セリウムといった標準物質を同時に計測することで、励起および散乱光の吸収・散乱による影響の有無を検知することができる。さらに、にごりあるいは着色成分が既知の場合には適切な検量線を作成することで、エタノールやグルコース等の溶存化学物質濃度を補正することができる。
本発明は、日本酒、白ワイン、焼酎等の醸造酒・蒸留酒や、アルコール、グルコース等を含む製品の製造工程管理あるいは製品の検査、家庭廃液のモニタリングに使用可能である。さらに、より広範囲な、懸濁および/または着色溶液中の溶存化学物質の分析に使用可能である。

Claims (7)

  1. 化学物質が溶存した着色及び/又は懸濁を有する試料を測定セル内に注入し、標準物質を測定セルの光路上の非光源側に固定した後、前記試料と前記標準物質に励起光を照射して生じたラマン散乱光を検出する工程、
    前記試料中の溶存化学物質と前記標準物質のそれぞれの特定範囲の波数を求め、それらの相対散乱強度を計算することで着色及び/又は懸濁によるラマン散乱ピーク強度の変動に対する影響を補正して、前記試料中の前記溶存化学物質の濃度を定量測定する工程を含む、溶存化学物質濃度測定方法。
  2. 着色及び/又は懸濁の程度が異なり、かつ、前記溶存化学物質の濃度が既知の標準試料を作製し、前記標準試料のラマン散乱光を検出する工程をさらに含み、前記試料と前記標準試料のそれぞれの前記標準物質と前記溶存化学物質によるラマン散乱光の特定波長範囲のピーク強度比を求め、前記ピーク強度比に基づき前記試料中の前記溶存化学物質の濃度を定量測定する、請求項1に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
  3. 前記標準物質が酸化セリウムである、請求項1に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
  4. 前記溶存化学物質がエタノールを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
  5. 溶存化学物質がエタノール及びグルコースを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
  6. 化学物質が溶存している試料がもろみである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
  7. 前記もろみが清酒、焼酎、泡盛もしくはマッコリのもろみである、請求項6に記載の溶存化学物質濃度測定方法。
JP2016038739A 2016-03-01 2016-03-01 溶存化学物質濃度測定方法 Active JP6609490B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016038739A JP6609490B2 (ja) 2016-03-01 2016-03-01 溶存化学物質濃度測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016038739A JP6609490B2 (ja) 2016-03-01 2016-03-01 溶存化学物質濃度測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017156185A true JP2017156185A (ja) 2017-09-07
JP6609490B2 JP6609490B2 (ja) 2019-11-20

Family

ID=59808574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016038739A Active JP6609490B2 (ja) 2016-03-01 2016-03-01 溶存化学物質濃度測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6609490B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11508033A (ja) * 1995-03-27 1999-07-13 マサチユセツツ・インスチチユート・オブ・テクノロジー 血液ガス及び分析物の分析のためのラマン分光装置及び方法
JP2000504822A (ja) * 1996-01-31 2000-04-18 イーストマン ケミカル カンパニー 多変量信号レスポンスを試料分析に用いる方法
JP2001247313A (ja) * 1999-02-26 2001-09-11 Kao Corp 黄色顔料
JP2003518622A (ja) * 1999-12-23 2003-06-10 パルプ アンド ペーパー リサーチ インスチチュート オブ カナダ 化学パルプのカッパー価のラマン分光分析法による測定
JP2011017607A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Beckman Coulter Inc 反応容器及びこの容器を用いた自動分析装置
JP2011158334A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Beckman Coulter Inc 分析方法、分析装置および分析プログラム
JP2014522330A (ja) * 2011-06-02 2014-09-04 ファブリカ、ナシオナル、デ、モネダ、イ、ティンブレ−レアル、カサ、デ、ラ、モネダ セキュリティ文書の真正性を認証するためのラマンマーカーの使用
US20150198534A1 (en) * 2014-01-15 2015-07-16 Purdue Research Foundation Methods for measuring concentrations of analytes in turbid solutions by applying turbidity corrections to raman observations
JP2016223789A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 国立大学法人 香川大学 もろみ中のエタノールとグルコースの定量法及び濾過器具

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11508033A (ja) * 1995-03-27 1999-07-13 マサチユセツツ・インスチチユート・オブ・テクノロジー 血液ガス及び分析物の分析のためのラマン分光装置及び方法
JP2000504822A (ja) * 1996-01-31 2000-04-18 イーストマン ケミカル カンパニー 多変量信号レスポンスを試料分析に用いる方法
JP2001247313A (ja) * 1999-02-26 2001-09-11 Kao Corp 黄色顔料
JP2003518622A (ja) * 1999-12-23 2003-06-10 パルプ アンド ペーパー リサーチ インスチチュート オブ カナダ 化学パルプのカッパー価のラマン分光分析法による測定
JP2011017607A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Beckman Coulter Inc 反応容器及びこの容器を用いた自動分析装置
JP2011158334A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Beckman Coulter Inc 分析方法、分析装置および分析プログラム
JP2014522330A (ja) * 2011-06-02 2014-09-04 ファブリカ、ナシオナル、デ、モネダ、イ、ティンブレ−レアル、カサ、デ、ラ、モネダ セキュリティ文書の真正性を認証するためのラマンマーカーの使用
US20150198534A1 (en) * 2014-01-15 2015-07-16 Purdue Research Foundation Methods for measuring concentrations of analytes in turbid solutions by applying turbidity corrections to raman observations
JP2016223789A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 国立大学法人 香川大学 もろみ中のエタノールとグルコースの定量法及び濾過器具

Also Published As

Publication number Publication date
JP6609490B2 (ja) 2019-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Pons et al. Spectral analysis and fingerprinting for biomedia characterisation
Sánchez-Barragán et al. Room-temperature phosphorescence (RTP) for optical sensing
Hajizadeh et al. Silver nanoparticles as a cyanide colorimetric sensor in aqueous media
Liu et al. Rapid integrated microfluidic paper-based system for sulfur dioxide detection
CN111687408B (zh) 一种荧光铜纳米团簇、制备方法及其应用
EP3356790B1 (de) System und verfahren für die optische messung der stabilität und der aggregation von partikeln
US20170199123A1 (en) Detection method of heavy metal ions and sensor using the same
Shariati-Rad et al. Application of response surface methodology and green carbon dots as reducing agents in speciation of iron
JP4372567B2 (ja) 紫外光による水および水溶液測定方法
JP6609490B2 (ja) 溶存化学物質濃度測定方法
Ngarisan et al. Optimization of polymer inclusion membranes (PIMs) preparation for immobilization of Chrome Azurol S for optical sensing of aluminum (III)
TWI477760B (zh) 一種量測水中成分及其濃度之變動光徑量測裝置及其量測方法
Bockisch et al. Process analytical technologies to monitor the liquid phase of anaerobic cultures
JP4406702B2 (ja) ホルムアルデヒド検出方法及び検出装置
Nadzhafova et al. Silica gel modified with lumogallion for aluminum determination by spectroscopic methods
Ensafi et al. Development of a spectrophotometric optode for the determination of Hg (II)
CN114441503B (zh) 一种基于表面增强拉曼光谱内标分析的三聚氰胺定量检测方法
Kögler Advanced Raman spectroscopy for bioprocess monitoring
Pawar et al. Current and future technologies for monitoring cultured meat: A review
Ng et al. Corrections for matrix effects on fluorescence measurement of a multi-platform optical sensor
Chen et al. Carbazole as fluorescence carrier for preparation of doxycycline sensor
Small et al. Listening to colloidal silica samples: simultaneous measurement of absorbed and scattered light using pulsed-laser photoacoustics
Ensafi et al. Development of a new selective optical sensor for Cd (II) ions based on 4-hydroxy salophen
RU2749071C1 (ru) Способ определения кремния методом электротермической атомно-адсорбционной спектрометрии
Almeida et al. One-pot synthesis of lanthanide-doped silica film as a ratiometric fluorescent probe for selective amine vapours detection

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170112

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6609490

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250