JP2017155352A - 二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造 - Google Patents

二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造 Download PDF

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Abstract

【課題】人体の臀部をバスト部と同様に人体美を形成する膨出部として把握設計し、臀部形状の美しさを創出することが可能であるとともに、着用感に優れた二次元方式によるヒップ部を形成する三次元化構造を提供する。【解決手段】三次元形成を意図に設計された複数の二次元形状パネルを接合することにより形成される二次元方式による臀部を形成するガードル1の三次元化構造体であって、三次元化構造体の基本構造であるウエスト領域の周囲長を以て女性用衣料の着用時のズレ下がりを防止することを補完しつつ、人体中枢骨格である脊椎の最下端部の尾椎並びに仙椎を含む腰部領域に於いて人体の前後に亘る股上前後長を形成するU字状ライン部を、臀部を形成する女性用衣料の基幹パネル体として、臀部を形成する女性用衣料を人体に三次元的に対応させた。【選択図】図3

Description

この発明は、ガードル、ボディスーツ等のヒップ部を有する女性用衣料に係り、当該ヒップ部を構成する部材が内蔵又は複合されたコンビネーション衣料を含む二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造に関するものである。
従来、この種のヒップ部を有する女性用衣料としてのガードルは、例えば、複数の二次元形状パネルを接合する二次元方式により、所定の形状に予め裁断された前身頃や後身頃等を互いに縫着することで、左右に位置する臀部を一体的に被覆し、下方に位置する大腿部がそれぞれ開口した筒状体として構成されている。
ところで、本発明者は、ヒップ部を有する女性用衣料に関連して、特開2003−336106号公報や特開2004−19011号公報に開示された技術を既に提案している。
上記特開2003−336106号公報に係るファデンーション等の衣服は、 少なくとも熱収縮性繊維を含む伸縮性生地よりなるファンデーション等の被服において、乳房部、腹部、腰回り部、臀部、ふくらはぎ部等の美容上及び医療上身体の膨らみを制限すべき部分に対応する部分の全部或いは各1部分を、熱セットするよう構成したものである。
また、上記特開2004−19011号公報に係る女性用下着は、少なくとも一端部を広幅とし、中間部又は他端部が細幅となるようになだらかな湾曲部を持って編成された編地を用い、前記編地の幅方向の両エッジ部の少なくとも一部を、当該両エッジ部以外の部分に比較して伸縮性又は剛性が相対的に高くなるように構成したものである。
特開2003−336106号公報 特開2004−19011号公報
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような技術的課題を有している。すなわち、上記従来のヒップ部を有する女性用衣料の場合には、伸縮性を有する布地や織地によって主に押圧する、臀部やふくらはぎ部等の部分の全部或いは各一部分を、熱セットする、あるいは編地の幅方向の両エッジ部の少なくとも一部を、当該両エッジ部以外の部分に比較して伸縮性又は剛性が相対的に高くなるように構成することにより、臀部の膨出を抑えるか、又は臀部の上方への移動すなわちヒップアップを図るように構成したものであり、人体の臀部をバスト部と同様に人体美を形成する膨出部として把握し設計されたものではなかった。人体のバスト部は、人体骨格の外面に膨出する唯一独立した組織であるが、臀部は、座骨大腿部につながる大臀部をベースに成り立っているものであり、着用者の年齢や生活習慣等によって差異を生むと同時に臀部に付着する脂肪の位置並びに量も異なるものである。
原則として、臀部の隆起は、バスト部の隆起と生理学的かつ運動学的にも大きく相違し、当該臀部の大臀筋を覆う脂肪層を強制的に移動させることが可能な量はバスト部と比較して大幅に少ない。また、臀部の形状は、日本人の体型では、臀部が下方に垂れ下がる傾向があり、末広がりで平坦な形状を呈することが多い。これに対して、欧米人の体型では、引き締まった盛り上がりを見せる形状が多く、日本人と欧米人の体型との間に大きな差異があった。しかし、現在では、バスト部と同様に臀部も日本人と欧米人の体型との間に差異が減少し徐々に欧米人の体型に近づきつつある。また、臀部とバスト部とは、年齢とともに当該膨出部が下垂化する点で類似している。
このように、従来のヒップ部を有する女性用衣料は、人体の臀部をバスト部と同様に人体美を形成する膨出部として把握し設計されたものではなく、臀部本来の形状に適合した形状を有しておらず、臀部形状の美しさを創出するのに不十分であるとともに、着用感の点で十分満足がいくものではないという技術的課題を有していた。
そこで、この発明は、上記従来技術の課題を解決するものであり、その目的とするところは、人体の臀部をバスト部と同様に人体美を形成する膨出部として把握設計し、臀部形状の美しさを創出することが可能であるとともに、着用感に優れた二次元方式によるヒップ部を形成するガードル等の女性用衣料の三次元化構造を提供することにある。
この発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採用している。すなわち、請求項1に記載された発明は、三次元形成を意図に設計された複数の二次元形状パネルを接合することにより形成される二次元方式による臀部を形成する女性用衣料の三次元化構造体であって、
前記三次元化構造体の基本構造であるウエスト領域の周囲長を以て前記女性用衣料の着用時のズレ下がりを防止することを補完しつつ、人体中枢骨格である脊椎の最下端部の尾椎並びに仙椎を含む腰部領域に於いて人体の前後に亘る股上前後長を形成するU字状ライン部を、前記臀部を形成する女性用衣料の基幹パネル体として、前記臀部を形成する女性用衣料を人体に三次元的に対応させたことを特徴とするヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項2に記載された発明は、前記基幹パネル体は、人体の前後に位置する両端部が、人体の頭部を上方とした場合における上下方向に沿って人体に固定され、当該人体に固定された端部の保持力をもって人体の臀溝部を含む三次元的な臀部形状に適合した身頃体を保持させたことを特徴とする請求項1に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項3に記載された発明は、前記基幹パネル体は、人体の頭部を上方とした場合における上下方向に沿って力を発揮する伸縮性を有し、前記基幹パネル体の寸法は、人体レングス寸法より10〜20%以上短く設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項4に記載された発明は、前記臀部を被覆する身頃体は、前記基幹パネルとは異なり腰部周囲長に沿って力を発揮する伸縮性を有し、前記身頃体の腰部周囲長を人体寸法より20〜30%短く設定し、且つ人体レングス方向に於いては人体寸法と同一から10%の範囲内で短く設定したことを特徴とする請求項1に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項5に記載された発明は、前記基幹パネル体及び前記身頃体は、相互に接続されることによって、人体腹部領域を構成するフロントパネル部と、人体股部領域を構成するクロッチ部と、人体臀部領域を構成するヒップ部と、人体臀烈領域から当該人体臀烈領域の上部にわたる領域を構成するT字部と、人体股関節から大腿部にわたる領域を構成するサイ部とを形成する女性用衣料を人体に三次元的に対応させたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項6に記載された発明は、前記フロントパネル部は、腹部を押さえるための圧力が下腹部からウエストに向けて作用するように、前記基幹パネル体の圧縮比を前記下腹部が高く前記ウエストに向けて徐々に低くなるように設定したことを特徴とする請求項5に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項7に記載された発明は、前記クロッチ部は、歩行時における股関節部鼠径溝を形成する部分に曲線状に接続することにより人体への抵抗を緩和するとともに、前記基幹パネル体のクロッチ部と前記身頃体との接続を、前記基幹パネル体のクロッチ部の圧縮比を中央部から肛門部にかけて高めることにより陰部への食い込みを防止し、さらに前記ヒップ部の領域に機能を連動させたことを特徴とする請求項5に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項8に記載された発明は、前記クロッチ部、前記ヒップ部及び前記T字部は、前記基幹パネル体に接合される前記身頃部が40〜50%圧縮されていることを特徴とする請求項5に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項9に記載された発明は、前記人体臀烈領域から当該人体臀烈領域の上部にわたる領域を構成するT字部を有する前記基幹パネル体は、前記人体臀烈領域から左右の臀部領域に転化する楔状に形成され、人体の最も深い臀部臀烈を形成した上で、被服工学上最も移動量の大きいウエスト部にわたる領域を形成する人体の縦方向に沿った伸張を図ることを特徴とする請求項5に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項10に記載された発明は、前記基幹パネル体は、人体の腹部を形成する前面部と、人体の陰部を形成するクロッチ部と、人体の臀部を形成する周遊部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項11に記載された発明は、前記基幹パネル体は、人体の腹部を形成する前面部と人体の臀部を形成する周遊部の上端部が伸縮性の高い帯状に形成されたウエスト部に連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
請求項12に記載された発明は、前記三次元化構造体は、脚部を有しないショートタイプ、脚部を有するロングタイプ又はパンティストッキングタイプ、胴部を有するハイウエストタイプ又はボディライナータイプのいずれかからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体である。
この発明によれば、人体の臀部をバスト部と同様に人体美を形成する膨出部として把握設計し、臀部形状の美しさを創出することが可能であるとともに、着用感に優れた二次元方式によるヒップ部を形成するガードル等の女性用衣料の三次元化構造を提供することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したボトム衣料としてのガードルを示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態1に係る二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したボトム衣料としてのガードルを示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態1に係る二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したボトム衣料としてのガードルを示す斜視構成図である。 人体の臀部骨格を示す説明図である。 人体の臀部形状を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係るガードルを示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態1に係るガードルを示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態1に係るガードルの背面部を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るガードルの中央部身頃体を示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態2に係る二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したボトム衣料としてのガードルを示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態3に係る二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したボトム衣料としてのガードルを示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態3に係る二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したボトム衣料としてのガードルを示す斜視構成図である。 この発明の実施の形態3に係る二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したボトム衣料としてのガードルを示す斜視構成図である。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図1及び図2はこの発明の実施の形態1に係る二次元方式によるヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したボトム衣料としてのガードルを示す前面斜視図及び背面斜視図である。
このガードル1は、複数の二次元形状パネルを接合する二次元方式により、膨出部としてのヒップ部を含め人体の臀部の形状に対応した三次元形状に形成されている。ガードル1は、図3に示すように、その背面側が女性の腰部の下方に位置する左右の臀部(膨出部)に対応してそれぞれ分割して形成され、左右の臀部を被覆する主体構造体としての左右の臀部身頃体2,3と、人体の背面側中央部において左右の臀部身頃体2,3と縫着等の手段により接合され、股部を介して(通して)人体の前面側の腹部にわたり一体的に配設される主体構造体(基幹パネル体)としての中央部身頃体4と、左右の臀部身頃体2,3及び中央部身頃体4に接合され人体の大腿部から体側部を介して腹部にわたり配設される左右の体側部身頃体5,6とを備えている。左右の臀部身頃体2,3及び中央部身頃体4は、三次元化構造を構成する主体構造体を形成している。これらの左右の臀部身頃体2,3、中央部身頃体4、及び左右の体側部身頃体5,6は、例えば、伸縮率が等しいか、又は伸縮率が異なるパワーネット等の伸縮性を有する生地によって形成されている。これらのうち、中央部身頃体4は、例えば、伸縮率が最も高く(大きく)設定されており、左右の臀部身頃体2,3、左右の体側部身頃体5,6の順に伸縮率が低く(小さく)設定されている。但し、これらの身頃体は、伸縮率が同程度に設定された編地や織地等からなる生地を用いた場合であっても、後述するテープ体や裏当部材等を併用することで伸張率が異なるよう構成しても良い。
人体(女性)の臀部30は、図4に示されるように、上は弓形に走る腸骨稜32(腸骨31の上のへり)によって腰部と区画され、下は大腿との間を水平に走る臀溝という溝で区画される部分を言う。また、左右の臀部の間に上下方向に沿って位置する深い溝を臀裂といい、臀裂は下方に行くに従って次第に深くなる。人体の臀部が膨らんでいるのは、一つにはその内部にある大臀筋が発達しているためであり、いま一つは臀部の皮下組織(特に皮下脂肪)が甚だ厚いためである。なお、図4中、符号33は仙骨、34は仙腸関節、35は尾骨、36は寛骨臼、37は恥骨、38は座骨、39は大腿骨をそれぞれ示している。
このように、人体の臀部30は、座骨大腿部につながる大臀部をベースに成り立っているものであり、年齢や生活習慣等によって形状に差異が存在すると同時に臀部に付着する大臀筋や中臀筋、あるいは脂肪の位置並びに量にも個人差がある。
日本人女性の臀部をその形状に基づいて大別すると、図5に示すように、(a)上方に上がって自然な丸みを帯びた理想的な形状である丸尻、(b)日本人に多い全体的に脂肪が少なく、ヒップに丸みがなく平べったい形状の平尻、(c)皮下脂肪はあまりなく、加齢・運動不足など筋肉の衰えが主な原因の垂れ下がったヒップラインである垂れ尻、(d)腰周りからヒップの下部まで筋肉と皮下脂肪がついてヒップが横に広がり平面的な四角尻、(e)ヒップの上部が角張り、下部全体に脂肪がついて垂れ下がったピーマンのような形状のヒップラインであるピーマン尻、(f)臀部が後方に突き出したヒップラインの出っ尻などに分類される。
また、人体の臀部は、ホルモンや人体の運動内容等によってもその形状が異なる。特に、人体の臀部の運動内容は、人体において最も運動量が大きい下肢と連動するとともに、人間の特性である休憩時などの着座時並びに屈折動作時においてその基軸となり、且つ上半身を支える軸受けとなる腰部をベースとするものである。それ故に、人体の臀部は、その形状を二次元形状パネルを接合することにより形成する上で工夫を要すると同時に、人体の臀部を覆うガードル1は、下肢(大腿部)等の動きに動的に対応可能であることが望ましい。
そのため、この実施の形態に係るガードル1は、図1乃至図3に示すように、ヒップ部(臀部)を形成する女性用衣料の主体構造体の一部として人体の左右の臀部に対応して分割された左右の臀部身頃体2,3を備える。左右の臀部身頃体2,3は、例えば、着用する女性の体型や年齢等に応じて複数の異なるパターン形状に形成されるか、又は共通のパターン形状に形成される。また、左右の臀部身頃体2,3の体側部側に位置する下端部2b,3bは、腸骨稜32(図4参照)に対応した位置において上向きに凸状に湾曲した形状に形成されており、人体の下肢(大腿部)の運動を妨げず、又は促進するように構成されている。
また、この実施の形態における左右の臀部身頃体2,3は、女性の左右の臀部の略全領域をそれぞれ覆うとともに、左右の臀部から人体の腰部の体側部上端に亙り一体的に形成されている。左右の臀部身頃体2,3としては、例えば、体型や年齢等に応じて異なる複数のパターン形状に形成したものが用いられる。上記左右の臀部身頃体2,3の背面側に位置する下端部2a,3aは、図3に示すように、人体の臀溝部に沿って下向きに凸形状となるよう所定の第1の曲率半径R1をもって湾曲した形状を有している。また、左右の臀部身頃体2,3の体側部に位置する下端部2b,3bは、人体の大腿部(腸骨)の上方に位置するよう第1の曲率半径R1よりも小さな所定の第2の曲率半径R2をもって上向きに凸状に湾曲した形状に形成されている。さらに、左右の臀部身頃体2,3の人体背面側の中央部に位置する中央部側端部2c,3cは、図3(b)に示すように、左右の臀部の盛り上がり(臀裂部)に沿って第1の曲率半径R1よりも大きな所定の第3の曲率半径R3をもって湾曲するとともに、臀部の上端から体側部に向けて更に大きな所定の第4の曲率半径R4をもって湾曲した形状に形成されている。更に説明すると、中央部側端部2c,3cは、頭部を上方とした場合に人体の上下方向に沿った中心線に向けて凸状に湾曲した形状に形成されており、当該中央部側端部2c,3cの上部は、下部に対して曲率半径R4が大きく設定されている。また、中央部側端部2c,3cの上下方向に沿った中央部43は、人体の中心線に近接した幅の細い帯状に形成されている。
また、上記中央部身頃体4は、図3(b)に示すように、その臀囲後弧長領域(背面部)41が、人体の背面側において左右の臀部身頃体2,3の間に配置され、人体のウエスト部から臀部の下端部にわたり背面形状が略T字形状に形成されている。更に説明すると、中央部身頃体4は、人体の腹部を形成する腸稜囲前弧長領域(前面部)44と、人体の陰部を形成するクロッチ部45と、人体の臀部を形成する周遊部43とを備えている。中央部身頃体4の背面側の下端部42は、左右の臀部身頃体2,3の下端部に位置し、その背面形状が略菱型状に形成されている。また、中央部身頃体4の臀囲後弧長領域41と下端部42との間に位置する中間部43は、左右の臀部身頃体2,3の間に配置され幅が狭い帯状に形成されている。さらに、中央部身頃体4の臀囲後弧長領域41の上端縁41aは、人体のウエスト部の背面側に略全幅にわたり設けられている。
一方、上記中央部身頃体4の腸稜囲前弧長領域(前面部)44は、図3(a)及び図6に示すように、例えば、人体の腹部の略全面を覆うよう上端部を切り欠いた略菱型状に形成されている。この中央部身頃体4の腸稜囲前弧長領域44は、股部45を介して臀囲後弧長領域41と一体に形成されている。即ち、中央部身頃体4は、臀囲後弧長領域41、腸稜囲前弧長領域44及び股部45が一枚の伸縮性を有する布状部材により一体に構成されている。
ところで、上記中央部身頃体4は、図9に示すように、腸稜囲前弧長領域44及び臀囲後弧長領域41を形成する前後股弧長体を成している。この前後股弧長体を成す中央部身頃体4は、腸稜囲前弧長領域44から臀稜囲前弧長領域41にわたる左右の臀部身頃体2,3の人体周囲長より短く設定されている。更に説明すると、この中央部身頃体4は、臀囲後弧長領域41と腸稜囲前弧長領域44との人体周囲に沿った長さAが、左右の臀部身頃体2,3の人体周囲に沿った長さA’より短い(小さい)値に設定されている。更に付言すると、中央部身頃体4は、人体の頭部を上方とした場合における上下方向に沿って力を発揮する伸縮性を有し、当該中央部身頃体4の人体周囲に沿った長さは、人体レングス寸法より10〜20%以上短く設定されている。なお、図9中、符号Aは標準的な体型における後股弧長体側41と前股弧長体側44との人体中央部股前後丈を示している。
その結果、ガードル1は、着用時、中央部身頃体4の後股弧長体側41と前股弧長体側44との人体周囲に沿った長さが、左右の臀部身頃体2,3の人体周囲に沿った長さよりも伸張された状態で着用される。即ち、着用時における中央部身頃体4の臀囲後弧長領域41と腸稜囲前弧長領域44との人体周囲に沿った伸張量は、左右の臀部身頃体2,3の人体周囲に沿った伸張量よりも大きくなるよう設定されている。更に説明すると、左右の臀部身頃体2,3は、中央部身頃体4とは異なり腰部周囲長に沿って力を発揮する伸縮性を有し、左右の臀部身頃体2,3の腰部周囲長が人体寸法より20〜30%短く設定され、且つ人体レングス方向に於いては人体寸法と同一から10%の範囲内で短く設定されている。中央部身頃体4は、左右の臀部身頃体2,3の腰部周囲長が人体寸法より20〜30%短く設定されているのに対して、腰部周囲長が人体寸法より40〜50%短く設定されている。こうすることによって、左右の臀部身頃体2,3の凹状化を更に促進するように構成している。
その際、ガードル1は、臀囲後弧長領域41と腸稜囲前弧長領域44とが股部45を含めて互いに離間する方向に伸張されるが、中央部身頃体4の臀囲後弧長領域41及び腸稜囲前弧長領域44は、左右の臀部身頃体2,3並びに左右の体側部身頃体5,6に接合されているため、中央部身頃体4には、後股弧長体側41と前股弧長体側44との人体周囲に沿った長さが本来の人体周囲に沿った長さに合致するように伸張に伴う反力としての収縮力(圧迫力)が、人体の腹部に接触する相対的に面積が大きな腸稜囲前弧長領域44によって人体の腹部に作用する。
また、左右の体側部身頃体5,6は、人体の大腿部の周囲を全周にわたり覆うと共に大腿部から腸骨31の腸骨稜32(上端部)に相当する体側部にわたり配設されている。上記左右の体側部身頃体5,6の体側部に位置する上端部5a,6aは、左右の臀部身頃体2,3の体側部下端部2b,3bに対応して上向きに凸状に湾曲した形状に形成されており、左右の臀部身頃体2,3の体側部下端部2b,3bは、大腿部39(図4参照)の上方に位置するため、歩行時や着座時などに前後に大きく移動する大腿部の動きを妨げるのを回避することが可能な形状となっている。この左右の体側部身頃体5,6には、大腿部を引き締める効果を付与する場合は別として、あまり高い伸張率は要求されない。なお、図示の実施の形態では、左右の体側部身頃体5,6が相対的に長く形成されたロングタイプのガードルを示しているが、左右の体側部身頃体5,6が短いショートタイプや左右の体側部身頃体5,6が大腿部の付け根にのみ設けられたタイプのガードルであっても良いことは勿論である。
また、上記中央部身頃体4の腸稜囲前弧長領域44は、図3(a)及び図6に示すように、人体の腹部に対応した位置に臀囲後弧長領域41よりも相対的に大きな面積を有するように配置されており、左右の臀部身頃体2,3と左右の体側部身頃体5,6とにわたり縫着等の手段によって接合されている。この中央部身頃体4の腸稜囲前弧長領域44は、着用者の腹部の膨出を押さえるため、伸縮率が最も高く設定されたパワーネット等の伸縮性生地から構成するのが望ましい。
また、上記中央部身頃体41の股部45は、図3(b)に示すように、左右の体側部身頃体5,6と縫着等の手段により接合されている。
また、上記ガードル1のウエスト部46は、ハイストレッチスパン使いの帯状のウエスト構成となっており、女性の腰部に確実に保持されるよう構成されている。更に説明すると、中央部身頃体4は、腸稜囲前弧長領域44及び臀囲後弧長領域41の上端部が伸縮性の高い帯状体であるハイストレッチスパンを使用したウエスト部46に連結されている。
上記ガードル1のヒップ部の輪郭線は、左右膨出部との相関関係のなかで三次元的かつ美しい位置に導くように構成されている。すなわち、ガードル1のヒップ部の輪郭線を形成する左右の臀部身頃体2,3は、上述したように、その下端部2a,3aが理想的な形状である丸尻に近付けるように、人体の臀溝部の略中央部を中心として、人体の臀溝部に沿って下向きに凸形状となるよう所定の第1の曲率半径R1を有する円弧状に形成されている。また、ガードル1は、ヒップ部の輪郭線におけるヒップ容量を美的かつ若さを強調する張りのある丘陵である球体状化に導く構造がデザインされている。
通常、左右それぞれ一枚の布地である左右の臀部身頃体2,3によって球体状に形成することは困難である。
そこで、この実施の形態では、前記左右の臀部身頃体と前記左右の体側部身頃体の境界に位置する臀溝部、又は前記左右の体側部身頃体の臀溝部に対応した領域に、当該臀溝部の内周及び外周の相互を湾曲した形状に切り欠いた切欠部を設け、前記左右の臀部身頃体及び前記左右の体側部身頃体、又は前記左右の体側部身頃体を伸縮性素材から構成し、当該身頃体の長さの不足分を伸張させた状態で、前記切欠部の対向する端縁同士を接合することにより、前記臀溝部に対応した領域を人体の臀部下端に対応した三次元形状に形成している。
すなわち、上記左右の臀部身頃体2,3の下端部2a,3aは、図8に示すように、人体の臀溝部の二次元的な形状に対応した形状に形成されておらず、この下端部2a,3aには、当該臀溝部よりも内周側に湾曲した三日月形状に切り欠いた切欠部51,52が形成されている。一方、左右の体側部身頃体5,6の背面側に位置する上端部5a,6aは、人体の臀溝部の二次元的な形状に対応した形状に形成されておらず、この上端部5a,6aには、当該臀溝部よりも外周側に湾曲した三日月形状に切り欠いた切欠部53,54が形成されている。左右の体側部身頃体5,6の切欠部53,54は、臀溝部における左右の臀部身頃体2,3の曲率より左右の体側部身頃体5,6の曲率が大きくなるよう設定されている。これは、左右の臀部身頃体2,3が切欠部51,52を設けることにより、人体の臀溝部よりも曲率を大きく設定した以上に、左右の体側部身頃体5,6の伸張率を差し引いた底辺であるため、当該左右の体側部身頃体5,6における上端部5a,6aの曲率が大きいことが望ましいからである。そのため、左右の体側部身頃体5,6の切欠部53,54を形成した後の上端部5a’,6a’を、左右の臀部身頃体2,3の切欠部51,52を形成した後の下端部2a’,3a’と縫着等の手段によって接合した際に、当該左右の体側部身頃体5,6における上端部5a’,6a’の曲率が平面的(二次元的)な臀溝部の輪郭より小さくなり、三次元的に湾曲した人体の臀部の下端部に位置する臀溝部にフィットすることとなる。
中央部身頃体4をフレーム構成部(主体構造体)とする意味は、人体の湾曲度より曲率を高めることによってより高い能力を形成でき、且つ当該湾曲部は基本的には人体骨格によって形成されており、基本的には非伸縮性のマテリアル等の採用も可能であるがゆえに、逆に当該フレーム構成部には最も防御を求められる性器を形成していることによって、当該性器に必要以上の圧迫を加えることは健康的、衛生的に問題となることから、当該性器部の保護を図る、より三次元構造体とすることが望ましい。
更に説明すると、中央部身頃体4は、腸稜囲前弧長領域44、臀囲後弧長領域41及び股下部42とから基本的に伸縮性素材から構成されて伸張された状態で着用されるため、性器部に必要以上の圧迫を加えることを回避するため、股下部42をダブルラッセル編み組織等から構成して伸縮性が相対的に低くなるよう設定し、腸稜囲前弧長領域44及び臀囲後弧長領域41を伸縮性が相対的に高くなるように設定するのが望ましい。
以上の構成において、この実施の形態に係るヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造を適用したガードルは、次のようにして人体の臀部をバスト部と同様に人体美を形成する膨出部として把握設計し、臀部形状の美しさを創出することが可能であるとともに、着用感に優れた二次元方式によるヒップ部を形成することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るガードル1は、図1乃至図3に示すように、左右の臀部身頃体2,3と中央部身頃体4とを備えているので、女性の臀部を理想的な形状である丸尻に近い球体形状に三次元的に形成することができ、人体美を形成する膨出部として臀部形状の美しさを創出することが可能となる。
また、ガードル1は、図8に示すように、臀溝部の内周及び外周の相互を湾曲した形状に切り欠いた切欠部51,52及び53,54を設け、身頃体の長さの不足分を伸張させた状態で、切欠部51,52及び53,54の対向する端縁同士を接合するように構成したので、臀溝部に対応した領域を人体の大腿部の上端から臀部下端に対応した三次元形状に形成することが可能となり、不必要に臀溝部に対応した領域を圧迫することがなく、着用感に優れたものとなっている。
さらに、ガードル1の中央部身頃体4は、図9に示すように、臀囲後弧長領域41と腸稜囲前弧長領域44との人体周囲に沿った長さAが、左右の臀部身頃体2,3の人体周囲に沿った長さA’より短い(小さい)値に設定されているので、ガードル1の着用時に、中央部身頃体4の臀囲後弧長領域41と腸稜囲前弧長領域44とが人体周囲に沿って伸張することにより、臀囲後弧長領域41と腸稜囲前弧長領域44との間に収縮力を作用させることができ、結果的に腸稜囲前弧長領域44に対応した腹部を押さえることが可能となり、ガードル1として優れた補正機能を発揮することができる。
実施の形態2
図10はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2は、前記中央部身頃体の背面部は、人体の上下方向に沿った長さを対応する前記人体の背面部の長さより短く設定し、前記中央部身頃体は、長さの不足分を伸張させた状態で、前記左右の臀部身頃体の中央部側端縁と接合することにより、前記左右の臀部身頃体を上方に引き上げる引き上げ力を作用させるよう構成したものである。
また、この実施の形態2では、三次元構造を構成する主構造体は、人体の体側部に位置する体側部領域に左右の臀部を上方に移動させる機能及び人体腹部の膨出を抑制する機能を有する裏当て構成を備えるように構成されている。
すなわち、この実施の形態2では、図10(a)に示すように、左右の臀部身頃体2,3の裏面側又は表面側に、着用者のヒップアップを図るとともに、左右の臀部を分離保持させる目的で、臀溝部の人体中央部側の下端部からヒップポイント(最も高い部分)の近傍を通り、人体の体側部上方に向けて伸縮性を有するテープ体10を縫着又は接着等の手段により設けるのが望ましい。なお、図10(a)では、便宜上、左側の臀部身頃体2にのみテープ体10が図示されているが、右側の臀部身頃体3にも同様にテープ体10が設けられる。
また、中央部身頃体4の後股弧長体側41は、図10(a)に示すように、例えば、人体の上下方向に沿った長さが対応する人体の背面部の長さより短く設定されている。そして、上記中央部身頃体4の後股弧長体側41は、当該身頃体4の長さの不足分を伸張させた状態で、左右の臀部身頃体2,3の中央部側端縁2c,3cと縫着等の手段により接合されることで、左右の臀部身頃体2,3を上方に引き上げる引き上げ力F1を作用させている。また、中央部身頃体4は、人体の背面側の長さに相当する長さに設定し、図10(a)に示すように、中央部身頃体4の裏面側に引き上げ力F1を作用させる伸縮率の高い素材からなるテープ体11を伸張させた状態で設けるように構成しても良い。
さらに、上記中央部身頃体4の腸稜囲前弧長領域44は、腹部を凹状化させる力を更に発生させるため、下腹部の中心から体側部又は体側部の上方に向けて引っ張り力F2を作用させるよう構成するのが望ましい。この引っ張り力F2は、例えば、図10(b)に示すように、中央部身頃体4の腸稜囲前弧長領域44及び左右の体側部身頃体5,6の裏面側にわたって高い伸縮率を有する複数本のテープ体12を、下腹部から体側部の上方に向けて傾斜させた状態で縫着又は接着することにより作用させても良い。
さらに、この実施の形態では、図10(a)(b)に示すように、左右の臀部身頃体2,3及び左右の体側部身頃体5,6の裏面側に、伸縮性を有する素材からなる裏当て部材22,23が縫着又は接着等の手段により設けられている。これらの裏当て部材22,23は、左右対象な形状に形成されている。裏当て部材22,23は、人体の体側部に対応した位置に、左右の臀部身頃体2,3から左右の体側部身頃体5,6にわたり幅広の帯形状に形成されているとともに、臀溝部を挟んで人体の臀部を人体の中央部に向けて斜め上方に引き上げる引き上げ力F3が作用するよう配置されている。
以上の構成において、この実施の形態2に係るガードルでは、次のようにして、人体の臀部をバスト部と同様に人体美を形成する膨出部として、臀部形状の美しさを創出するとともに、着用感に優れた二次元方式による膨出部を形成することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態2に係るガードル1では、図10に示すように、中央部身頃体4が、人体の上下方向に沿った長さを対応する人体の背面部の長さより短く設定され、この中央部身頃体4は、身頃体の長さの不足分を伸張させた状態で、左右の臀部身頃体2,3の中央部側端縁と接合されており、左右の臀部身頃体2,3を上方に引き上げる引き上げ力F1を作用させることができる。その結果、上記ガードル1を着用することにより、着用者の臀部を上方に移動させてヒップアップを図ることが可能となる。
さらに、上記ガードル1では、図10に示すように、左右の臀部身頃体2,3と人体の背面側中央部の下端部にわたる中央部身頃体4とを別部材とすることにより、人体の臀部の形状を創出する左右の臀部身頃体2,3と中央部身頃体4とが独立したものとなる。そのため、着用者の臀部形状の美しさを創出することができるとともに、着用感に優れたガードル1を提供することができる。
また、上記ガードル1では、複数本のテープ体12及び裏当て部材22,23を備えることにより、腹部を押さえる作用並びにヒップ部を人体中央の上部へ向けて引き上げる力を作用させることが可能となり、補正効果が一層高いものとなる。
実施の形態3
図11はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3は、前記左右の臀部身頃体の下端縁が、臀溝部の人体中央部側から体側部の上部に向けて湾曲した形状を有している。また、この実施の形態3は、前記体側部身頃体の臀溝部に、当該臀溝部の内周及び外周の相互を湾曲した形状に切り欠いた切欠部を設け、前記体側部身頃体は、伸縮性を有する素材からなり、当該身頃体の長さの不足分を伸張させた状態で、前記切欠部の対向する端縁同士を接合して、前記臀溝部の下端部近傍を前記人体の臀部基底部の湾曲に対応した三次元形状に形成するように構成されている。
更に説明すると、この実施の形態3は、理想のプロポーションを前提とするヒップポイントのアップ化を図るものである。理想のプロポーションとしては、例えば、八頭身に近い体型を挙げることができる。着用者の体型そのものは、ガードル等のボトムによって大きく変えることは困難であるが、文字通り人体の要となる腰部に着用するガードル等のボトムによってヒップ部にメリハリをつけ、人体の上下方向に沿ったバランスを整えることで、正面又は側面から見た着用者の体型を理想のプロポーションに近づけることが可能になる。
すなわち、この実施の形態3に係るガードル1は、図11乃至図13に示すように、人体の臀部のヒップポイント(最も高い位置)を通る曲線30,31を設定し、左右の臀部身頃体2,3の体側部側の端縁2d,3dを当該曲線30,31に合致した形状に形成している。更に説明すると、左右の臀部身頃体2,3の体側部側の端縁2d,3dは、人体の臀部のヒップポイントを通り、臀溝部の人体中央部側から体側部の上部に向けて湾曲した曲線30,31に対応した形状を有している。
また、左右の体側部身頃体5,6には、図13に示すように、その臀溝部に対応した位置に、人体の中央部から体側部に向けて当該臀溝部に沿った切欠き部32,33が設けられている。そして、左右の体側部身頃体5,6の身頃体の長さの不足分を伸張させた状態で、切欠部の対向する端縁同士を接合することにより、臀溝部の下端部近傍を人体の臀部基底部の湾曲に対応した三次元形状に形成している。
この実施の形態3においては、人体のヒップ部のヒップポイント(最も高い位置)を通る曲線30,31を設定し、左右の臀部身頃体2,3の下端縁を当該曲線30,31に合致した形状に形成している。そのため、左右の臀部身頃体2,3を人体の臀部に対応した一枚構成とした場合に比較して、ガードル1の左右のヒップ部を人体の臀部に対応させてより立体的に形成することができ、ヒップ部の膨出を強調することが可能となる。
また、左右の体側部身頃体5,6は、左右の大腿部から人体の体側部の上端部にまでわたり左右の臀部身頃体2,3と中央部身頃体4の腸稜囲前弧長領域44との間に位置するように構成されている。
その結果、ガードル1等のボトムによって着用者のヒップ部にメリハリを付けることができ、人体の上下方向に沿ったバランスを整えることで、理想のプロポーションに近づけることが可能となる。
1:ガードル、2,3:左右の臀部身頃体、4:中央部身頃体、41:臀囲後弧長領域、44:腸稜囲前弧長領域、5,6:体側部身頃体。

Claims (12)

  1. 三次元形成を意図に設計された複数の二次元形状パネルを接合することにより形成される二次元方式による臀部を形成する女性用衣料の三次元化構造体であって、
    前記三次元化構造体の基本構造であるウエスト領域の周囲長を以て前記女性用衣料の着用時のズレ下がりを防止することを補完しつつ、人体中枢骨格である脊椎の最下端部の尾椎並びに仙椎を含む腰部領域に於いて人体の前後に亘る股上前後長を形成するU字状ライン部を、前記臀部を形成する女性用衣料の基幹パネル体として、前記臀部を形成する女性用衣料を人体に三次元的に対応させたことを特徴とするヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  2. 前記基幹パネル体は、人体の前後に位置する両端部が、人体の頭部を上方とした場合における上下方向に沿って人体に固定され、当該人体に固定された端部の保持力をもって人体の臀溝部を含む三次元的な臀部形状に適合した身頃体を保持させたことを特徴とする請求項1に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  3. 前記基幹パネル体は、人体の頭部を上方とした場合における上下方向に沿って力を発揮する伸縮性を有し、前記基幹パネル体の寸法は、人体レングス寸法より10〜20%以上短く設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  4. 前記臀部を被覆する身頃体は、前記基幹パネルとは異なり腰部周囲長に沿って力を発揮する伸縮性を有し、前記身頃体の腰部周囲長を人体寸法より20〜30%短く設定し、且つ人体レングス方向に於いては人体寸法と同一から10%の範囲内で短く設定したことを特徴とする請求項1に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  5. 前記基幹パネル体及び前記身頃体は、相互に接続されることによって、人体腹部領域を構成するフロントパネル部と、人体股部領域を構成するクロッチ部と、人体臀部領域を構成するヒップ部と、人体臀烈領域から当該人体臀烈領域の上部にわたる領域を構成するT字部と、人体股関節から大腿部にわたる領域を構成するサイ部とを形成する女性用衣料を人体に三次元的に対応させたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  6. 前記フロントパネル部は、腹部を押さえるための圧力が下腹部からウエストに向けて作用するように、前記基幹パネル体の圧縮比を前記下腹部が高く前記ウエストに向けて徐々に低くなるように設定したことを特徴とする請求項5に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  7. 前記クロッチ部は、歩行時における股関節部鼠径溝を形成する部分に曲線状に接続することにより人体への抵抗を緩和するとともに、前記基幹パネル体のクロッチ部と前記身頃体との接続を、前記基幹パネル体のクロッチ部の圧縮比を中央部から肛門部にかけて高めることにより陰部への食い込みを防止し、さらに前記ヒップ部の領域に機能を連動させたことを特徴とする請求項5に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  8. 前記クロッチ部、前記ヒップ部及び前記T字部は、前記基幹パネル体に接合される前記身頃部が40〜50%圧縮されていることを特徴とする請求項5に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  9. 前記人体臀烈領域から当該人体臀烈領域の上部にわたる領域を構成するT字部を有する前記基幹パネル体は、前記人体臀烈領域から左右の臀部領域に転化する楔状に形成され、人体の最も深い臀部臀烈を形成した上で、被服工学上最も移動量の大きいウエスト部にわたる領域を形成する人体の縦方向に沿った伸張を図ることを特徴とする請求項5に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  10. 前記基幹パネル体は、人体の腹部を形成する前面部と、人体の陰部を形成するクロッチ部と、人体の臀部を形成する周遊部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  11. 前記基幹パネル体は、人体の腹部を形成する前面部と人体の臀部を形成する周遊部の上端部が伸縮性の高い帯状に形成されたウエスト部に連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
  12. 前記三次元化構造体は、脚部を有しないショートタイプ、脚部を有するロングタイプ又はパンティストッキングタイプ、胴部を有するハイウエストタイプ又はボディライナータイプのいずれかからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒップ部を形成する女性用衣料の三次元化構造体。
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