JP2017154545A - 無人航空機、その制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】遠隔操作端末のバッテリー残量が所定の条件を満たす場合に、他の遠隔操作端末で無人航空機を操作可能な仕組みを提供すること。【解決手段】遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う無人航空機は、無人航空機の通信先として設定されている遠隔操作端末のバッテリーの残量を取得する。取得したバッテリーの残量が所定の条件を満たす場合に、バッテリーの残量を取得した遠隔操作端末とは異なる遠隔操作端末からの接続を受け付ける。そして、接続を受け付けた遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う。【選択図】図7
Description
遠隔操作端末のバッテリー残量が所定の条件を満たす場合に、他の遠隔操作端末で無人航空機を操作可能な無人航空機、その制御方法、及びプログラムに関する。
従来、人が搭乗していない無人航空機が存在する。無人航空機は、大型なものから小型なものまで様々であるが、特に近年では遠隔操作可能な小型の無人航空機(通称:ドローン)が注目されている。
無人航空機は、クワッドコプターやマルチコプターとも呼ばれ、複数の回転翼を備えており、この回転翼の回転数を増減させることで、無人航空機の前進・後退・旋回・ホバリング等を行う。
こうした無人航空機は、プロポと呼ばれる遠隔操作端末からの動作指示に応じて動作する。遠隔操作端末はバッテリーを備えているが、バッテリーの残量がなくなってしまうと電源が切れてしまうため、無人航空機と間の通信ができなくなってしまう。すなわち、無人航空機が落下してしまう可能性がある。
そこで特許文献1には、複数の遠隔操作端末で無人航空機の操作を切り替える仕組みが開示されている。特に、特許文献1では操作の切り替えが行われたにも関わらず、操作者が気づかなかった場合であっても、無人航空機をホバリングさせておく仕組みが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の仕組みでは、遠隔操作端末のバッテリーの残量については考慮されていないため、操作者が操作の切り替えを行う前に、遠隔操作端末のバッテリー残量がなくなってしまい、操作できなくなってしまう可能性がある。すなわち、無人航空機に指示を送る遠隔操作端末がいなくなってしまうので、無人航空機が墜落したり、暴走したりする可能性がある。
また、無人航空機と遠隔操作端末とは1対1の関係になっている。複数の遠隔操作端末によって同時に操作されてしまうと無人航空機の飛行制御が安定せず、無人航空機が墜落してしまう可能性があるため、このような仕組みになっている。よって、無人航空機に対応づけられた遠隔操作端末のバッテリーが切れてしまうと、無人航空機に指示を与えるものがいなくなってしまうという問題もある。
本発明は、遠隔操作端末のバッテリー残量が所定の条件を満たす場合に、他の遠隔操作端末で無人航空機を操作可能な仕組みを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の無人航空機は、遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う無人航空機であって、前記遠隔操作端末のバッテリーの残量を取得する取得手段と、前記取得手段で取得したバッテリーの残量が所定の条件を満たす場合に、前記取得手段でバッテリーの残量を取得した遠隔操作端末とは異なる遠隔操作端末からの接続を受け付ける接続受付手段と、前記受付手段で接続を受け付けた遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う飛行制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、遠隔操作端末のバッテリー残量が所定の条件を満たす場合に、他の遠隔操作端末で無人航空機を操作可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態における無人航空機制御システムのシステム構成を示す図である。本実施形態の無人航空機制御システムは、無人航空機101、プロポ102及び携帯端末103を含み、これらが特定の周波数帯による無線通信または移動体通信網等のネットワークを介して、相互にデータ通信可能に接続されている。尚、図1のシステム構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。
無人航空機101は、プロポ102や携帯端末103により遠隔操縦が可能な無人の航空機である。プロポ102や携帯端末103からの指示に応じて、複数の回転翼を動作させて飛行する。この回転翼の回転数を増減させることで、無人航空機の前進・後退・旋回・ホバリング等を行う。尚、図1に示す無人航空機101の回転翼は4枚であるが、これに限らない。3枚であっても、6枚であっても、8枚であってもよい。
プロポ102は、無人航空機101を操縦するための送信機(遠隔操作端末)である。プロポーショナル・システム(比例制御システム)であるので、プロポ102が有する操作部の移動量に比例して、無人航空機101の回転翼の回転数を制御することができる。
携帯端末103は、スマートフォンやタブレット端末といった携帯可能な端末である。携帯端末103には、無人航空機101を操作するためのアプリケーションがインストール可能であり、このアプリケーションを起動して動作させることにより、プロポ102と同等の役割を果たす。すなわち、携帯端末103も無人航空機101を操縦するための送信機(遠隔操作端末)となる。携帯端末103も、プロポ102と同様に、プロポーショナル・システム(比例制御システム)であるので、携帯端末103が有するアプリケーションの操作部の移動量に比例して、無人航空機101の回転翼の回転数を制御することができる。尚、携帯端末103は携帯可能か否かを問わず、パーソナルコンピュータやサーバであってもよい。
図2は、無人航空機101のハードウェア構成を示す図である。尚、図2に示す無人航空機101のハードウェア構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。
フライトコントローラ200は無人航空機101の飛行制御を行うためのマイクロコントローラであり、CPU201、ROM202、RAM203、周辺バスインタフェース204(以下、周辺バスI/F204という。)を備えている。
CPU201は、システムバスに接続される各デバイスを統括的に制御する。また、ROM202あるいは周辺バスI/F204に接続される外部メモリ280には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やオペレーティングシステムプログラムが記憶されている。
また外部メモリ280(記憶手段)には、無人航空機101の実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。RAM203(記憶手段)は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
周辺バスI/F204は、各種周辺デバイスと接続するためのインタフェースである。周辺バスI/F204には、PMU210、SIMアダプタ220、無線通信用BBユニット230、移動体通信用BBユニット240、GPSユニット250、センサ260、GCU270、外部メモリ280が接続されている。
PMU210はパワーマネジメントユニットであり、無人航空機101が備えるバッテリーからESC211への電源供給を制御することができる。ESC211は、エレクトロニックスピードコントローラであり、ESC211に接続されるモータ212の回転数を制御することができる。ESC211によってモータ212を回転させることで、モータ212に接続されるプロペラ213(回転翼)を回転させる。尚、ESC211、モータ212、プロペラ213のセットは、プロペラ213の数に応じて複数備えられている。例えば、クアッドコプターであれば、プロペラ213の数は4枚であるので、このセットが4つ必要となる。
SIMアダプタ220は、SIMカード221を挿入するためのカードアダプタである。SIMカード221の種類は特に問わない。移動体通信網を提供する通信事業者に応じたSIMカード221であればよい。
無線通信用BBユニット230は、特定の周波数帯で無線通信を行うためのベースバンドユニットである。無線通信用BBユニット230は、送信したいデータや信号からベースバンド信号を生成して変復調回路へ送出することができる。更に、受信したベースバンド信号から元のデータや信号を得ることができる。
また、無線通信用RFユニット231は、特定の周波数帯で無線通信を行うためのRF(Radio Frequency)ユニットである。無線通信用RFユニット231は、無線通信用BBユニット230から送出されたベースバンド信号を特定の周波数帯に変調してアンテナから送信することができる。更に、特定の周波数帯の信号を受信すると、これをベースバンド信号に復調することができる。
移動体通信用BBユニット240は、移動体通信網を介して通信を行うためのベースバンドユニットである。移動体通信用BBユニット240は、送信したいデータや信号からベースバンド信号を生成して変復調回路へ送出することができる。更に、受信したベースバンド信号から元のデータや信号を得ることができる。
また、移動体通信用RFユニット241は、移動体通信網を介して通信を行うためのRF(Radio Frequency)ユニットである。移動体通信用RFユニット241は、移動体通信用BBユニット240から送出されたベースバンド信号を移動体通信網の周波数帯に変調してアンテナから送信することができる。更に、移動体通信網の周波数帯の信号を受信すると、これをベースバンド信号に復調することができる。
本実施形態では、無線通信用BBユニット230と移動体通信用BBユニット240とを別のユニットとしているが、同一のユニットとしてもよい。同様に、無線通信用RFユニット231と移動体通信用RFユニット241とを同一のユニットにしてもよい。
GPSユニット250は、グローバルポジショニングシステムにより、無人航空機101の現在位置を取得することの可能な受信機である。GPSユニット250は、GPS衛星からの信号を受信し、現在位置を推定することができる。
センサ260は、無人航空機101の傾き、向き、速度や周りの環境を計測するためのセンサである。無人航空機101はセンサ260として、ジャイロセンサ、加速度センサ、気圧センサ、磁気センサ、超音波センサ等を備えている。これらのセンサから取得したデータに基づいて、CPU201が無人航空機101の姿勢や移動を制御する。
GCU270はジンバルコントロールユニットであり、カメラ271とジンバル272の動作を制御するためのユニットである。無人航空機101が飛行することにより機体に振動が発生したり、機体が不安定になったりするため、カメラ271で撮像した際にブレが発生しないよう、ジンバル272によって無人航空機101の振動を吸収し水平を維持する。また、ジンバル272によってカメラ271の遠隔操作を行うことも可能である。
本発明の無人航空機101が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等は外部メモリ280に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ280に格納されている。
図3は、無人航空機101の機能構成の一例を示す図である。尚、図3に示す無人航空機101の機能構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。
無人航空機101は機能部として、飛行制御部311、無線通信制御部312、移動体通信制御部313、GPS制御部314、センサ制御部315、撮像制御部316、バッテリー管理部317を備える。
飛行制御部311は、無人航空機101の飛行を制御するための機能部である。無人航空機101が備える複数の回転翼を、プロポ102からの指示に応じて回転させ、前進・後退・旋回・ホバリング等を行う。
無線通信制御部312は、プロポ102との間で特定の周波数帯で無線通信を行うための機能部である。無線通信制御部312は、無線通信用BBユニット230及び無線通信用RFユニット231を制御し、特定の周波数帯に変調して信号を送信、また特定の周波数帯の信号を受信するとこれを復調する。更に、無人航空機101は、ソフトウェアによって自身を無線LANのアクセスポイントとして機能させ、携帯端末103からの接続を受ける。本実施形態では、無人航空機101をアクセスポイントとするが、携帯端末103をアクセスポイントとする形態であってもよい。以下、ソフトウェアによって無線LANのアクセスポイントとして動作する機能のことをソフトAP機能と称する。
移動体通信制御部313は、プロポ102や携帯端末103との間で移動体通信網を介した通信を行うための機能部である。移動体通信制御部313は、移動体通信用BBユニット240及び移動体通信用RFユニット241を制御し、移動体通信網の周波数帯に変調して信号を送信、また移動体通信網の周波数帯の信号を受信するとこれを復調する。
GPS制御部314は、無人航空機101の現在位置を取得するための機能部である。GPS制御部314は、GPSユニット250を制御してGPS衛星からの信号を受信し、無人航空機101の現在位置を推定する。
センサ制御部315は、センサ260で検出した情報を取得するための機能部である。無人航空機101が備える、ジャイロセンサ、加速度センサ、気圧センサ、磁気センサ、超音波センサ等の各種センサが検出した情報を常時取得し、飛行制御部311の飛行制御に用いる。
撮像制御部316は、GCU270を介してカメラ271に撮像動作を行わせ、画像データを得るための機能部である。プロポ102からの指示に応じてカメラ271で撮像を行い、生成された画像データを外部メモリ280等に記憶する。または、生成された画像データをプロポ102に送信してもよい。また、撮像制御部316は、プロポ102からの指示に応じて、GCU270を介してジンバル272の動作制御を行い、カメラ271の撮像方向を制御することも可能である。
バッテリー管理部317は、無人航空機101が備えるバッテリーや、プロポ102及び携帯端末103がそれぞれ備えるバッテリーを管理するための機能部である。無人航空機101の通信先として設定されている遠隔操作端末(プロポ102または携帯端末103)から、遠隔操作端末のバッテリーの残量を取得し、この残量が閾値以下(または未満)であるか否かを判定する。また、バッテリー管理部317は、無人航空機101の電源のON/OFFを制御することも可能である。
図4は、無人航空機101と、プロポ102または携帯端末103とを対応付けるための処理の流れを示すフローチャートである。尚、図4に示すフローチャートは一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。
以下説明するS401乃至S406の各ステップは、無人航空機101のCPU201が各機能部を動作することにより実行される処理である。
まず、ユーザは使用する遠隔操作端末の準備を行う。プロポ102によって操作を行う場合には、プロポ102の電源をONにし、プロポ102から特定の周波数帯の信号を発信しておく。携帯端末103によって操作を行う場合には、携帯端末103に前述したアプリケーションをインストールし、動作可能にしておく。無人航空機101のバッテリー管理部317は、無人航空機101のユーザからの操作によって無人航空機101の電源をONにする。これに応じて外部メモリ280から所定のソフトウェアをRAM203にロードし、ステップS401以下を動作させる。
ステップS401では、無人航空機101の無線通信制御部312は、ソフトAP機能を動作させる。これにより、無人航空機101を無線LANのアクセスポイントとして動作させることができるので、携帯端末103は無線LANを介して無人航空機101に接続することが可能となる。
ステップS402では、無人航空機101の無線通信制御部312は、あらかじめ無人航空機101とペアリングされたプロポ102からの信号を受信したか否かを判定する。無人航空機101とプロポ102とはあらかじめペアリングする(1対1で対応付けておく)ことができる。こうすることで、無人航空機101が他のプロポ102から操縦されないように抑止することができる。通信先としてペアリングされたプロポ102の情報は、図5に示すようにペアリング情報500として外部メモリ280に記憶されている。プロポ102から発せられる信号には、ペアリング情報500と同じ情報が含まれているので、この情報と外部メモリ280に記憶されたペアリング情報500とを比較し、一致すれば、プロポ102からの信号を受信したと判定する。プロポ102からの信号を受信したと判定した場合には、ステップS403に処理を進める。プロポ102からの信号を受信したと判定しなかった場合、つまりプロポ102からの信号を受信していない場合には、ステップS404に処理を進める。
ステップS403では、無人航空機101の無線通信制御部312は、信号を受信したペアリング済みのプロポ102を無人航空機101の通信先として設定する。より具体的には、図5に示す通信先情報510の通信先端末511に「プロポ」を示す情報を格納する。通信先IPアドレス512には何も格納しない(「NULL」にしておく)。こうすることで、無人航空機101は、通信先として設定されたプロポ102からの指示だけを受け付けるようになる。設定が完了したら、本一連の処理を終了する。
通信先情報510は、無人航空機101の外部メモリ280に記憶される情報であり、通信先端末511と通信先IPアドレス512を備える。通信先端末511は、通信先として設定された遠隔操作端末を示す情報が格納される項目である。通信先IPアドレス512は、通信先端末511が携帯端末103である場合に、携帯端末103に割り振られたプライベートIPアドレスを示す情報が格納される項目である。尚、通信先情報510のデータ構成はあくまで一例であり、これに限らない。
ステップS404では、無人航空機101の無線通信制御部312は、ソフトAP機能によって動作中のアクセスポイントに対して接続があったか否かを判定する。ステップS401で無線LANのアクセスポイントを動作させた後、携帯端末103は、ユーザからの操作により、携帯端末103が検知した当該アクセスポイントに接続する。尚、ユーザからの操作があったか否かに関わらず、自動的に当該アクセスポイントに接続してもよい。アクセスポイントに対して接続があったと判定した場合には、ステップS405に処理を進める。アクセスポイントに対して接続があったと判定しなかった場合、つまりアクセスポイントに対して接続がなかった場合には、ステップS402に処理を戻す。すなわち、プロポ102または携帯端末103からの接続を受け付けるまで、ステップS402及びステップS404を繰り返し実行する。
ステップS405では、無人航空機101の無線通信制御部312は、ソフトAP機能によって動作中のアクセスポイントに接続した携帯端末103を無人航空機101の通信先として設定する。より具体的には、通信先情報510の通信先端末511に「携帯端末」を示す情報を格納する。
そして、ステップS406では、無人航空機101の無線通信制御部312は、通信先として設定された携帯端末103のプライベートIPアドレスを示す情報を通信先IPアドレス512に格納(登録)する。無人航空機101の無線通信制御部312は、アクセスポイントに接続した携帯端末103に対してプライベートIPアドレスを割り当てることが可能である。すなわち、無人航空機101がソフトAP機能によりDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバとして動作するため、この機能を用いて、プライベートIPアドレスを携帯端末103に割り当てる。
より具体的には、図5のIPアドレス管理テーブル520に示すように、アクセスポイントに接続してきた携帯端末103のMACアドレスをMACアドレス521に格納する。そして、無人航空機101において一意なプライベートIPアドレスを発行し、プライベートIPアドレス522に発行されたものを格納する。このようにして、携帯端末103にプライベートIPアドレスを割り当てる。そして、割り当てられたプライベートIPアドレスを通信先IPアドレス512に格納する。ステップS406が完了したら、本一連の処理を終了する。
IPアドレス管理テーブル520は、無人航空機101の外部メモリ280に記憶され、MACアドレス521とプライベートIPアドレス522とを備える。MACアドレス521は、無人航空機101のアクセスポイントに接続してきた携帯端末103のMAC(Media Access Control)アドレスを示す情報が格納される項目である。プライベートIPアドレス522は、無人航空機101のアクセスポイントに接続してきた携帯端末103に割り振られるプライベートIPアドレスを示す情報が格納される項目である。尚、IPアドレス管理テーブル520のデータ構成はあくまで一例であり、これに限らない。
図6は、無人航空機101の飛行制御を行うための処理の流れを示すフローチャートである。尚、図6に示すフローチャートは一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。
以下説明するS601乃至S605の各ステップは、無人航空機101のCPU201が各機能部を動作することにより実行される処理である。
ステップS601では、無人航空機101の無線通信制御部312は、遠隔操作端末から送信された無人航空機101の操縦指示を受信する。そして、ステップS602では、無人航空機101の無線通信制御部312は、受信した操縦指示は、通信先として設定された遠隔操作端末からの指示であるか否かを判定する。すなわち、通信先端末511が示す遠隔操作端末からの指示であるか否かを判定する。
より具体的に説明する。受信した操縦指示が特定の周波数帯による無線通信である場合、通信先端末511が「プロポ」で、かつ操縦指示に含まれる信号にペアリング情報500と一致する情報が含まれているのであれば、設定された遠隔操作端末からの指示であると判定する。また、受信した操縦指示が無線LANを介した通信である場合、通信先端末511が「携帯端末」で、かつ操縦指示に含まれるプライベートIPアドレスと通信先IPアドレス512とが一致するのであれば、設定された遠隔操作端末からの指示であると判定する。設定された通信先から操縦指示を受信したと判定した場合には、ステップS603に処理を進める。設定された通信先から操縦指示を受信していないと判定した場合、つまり設定されていない通信先から操縦指示を受信した場合、本一連の処理を終了する。
ステップS603では、無人航空機101の飛行制御部311は、ステップS601で受信した操縦指示によってこれから離陸するか否かを判定する。離陸するか否かの判定は、現在プロペラ213(モータ212であってもよい)が停止状態であり、これからプロペラ213を回転させる場合は離陸すると判定する。そうでない場合は、すでにプロペラ213が回転中である、つまり飛行中であると考えられるので、離陸ではないと判定する。離陸すると判定した場合には、ステップS604に処理を進める。離陸すると判定しなかった場合、つまり離陸ではない場合にはステップS605に処理を進める。
ステップS604では、無人航空機101の飛行制御部311は、GPSユニット250を用いて現在位置を取得し、これを離陸位置情報530に格納する。離陸位置情報530は、無人航空機101の外部メモリ280に記憶される情報であり、無人航空機101が離陸した位置を示す情報である。離陸位置情報530を保持しておくことで、後述するステップS709で着陸する際に用いることができる。
ステップS605では、無人航空機101の飛行制御部311は、ステップS601で受信した操縦指示に応じて、無人航空機101の飛行制御を行う。無人航空機101の飛行制御部311は、複数の回転翼を動作させて飛行する。この回転翼の回転数を増減させることで、無人航空機の前進・後退・旋回・ホバリング等を行う。
このように、あらかじめ通信先として設定された遠隔操作端末からの指示だけを受け付けるようにすることで、無人航空機101が複数の遠隔操作端末によって操縦されないように抑止することができる。
図7は、無人航空機101の通信先のプロポ102または携帯端末103のバッテリー残量が低下した場合の処理の流れを示すフローチャートである。尚、図7に示すフローチャートは一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。
以下説明するS701乃至S711の各ステップは、無人航空機101のCPU201が各機能部を動作することにより実行される処理である。
ステップS701では、無人航空機101のバッテリー管理部317は、無人航空機101に設定されている通信先の遠隔操作端末から、バッテリーの残量を示す情報(以下、バッテリー情報という。)を取得する(取得手段)。通信先がプロポ102であればプロポ102のバッテリー情報を取得し、通信先が携帯端末103であれば携帯端末103のバッテリー情報を取得する。
ステップS702では、無人航空機101のバッテリー管理部317は、ステップS701で取得したバッテリー情報が示すバッテリーの残量が、あらかじめ定められた閾値以下(または未満)であるか否かを判定する。すなわち、通信先として設定されている遠隔操作端末のバッテリーの残量が少なくなったか否かを判定するものである。判定の条件として設定する閾値は任意である。バッテリーの残量があらかじめ定められた閾値以下(または未満)であると判定した場合(所定の条件を満たす場合)には、ステップS703に処理を進める。バッテリーの残量があらかじめ定められた閾値以下(または未満)であると判定しなかった場合、つまりバッテリーの残量があらかじめ定められた閾値より多い(または以上である)場合には、ステップS701に処理を戻す。
本実施形態では、バッテリーの残量が少なくなった場合にステップS703以下を実行するが、バッテリーの残量がなくなった場合にステップS703以下を実行する形態も考えられる。この場合には、ステップS701でバッテリー情報が取得できないと思われるので、バッテリー情報が取得できなかった場合に、ステップS703に処理を進めるようにすればよい。
ステップS703では、無人航空機101の飛行制御部311は、無人航空機101がホバリングするように、プロペラ213の回転を制御する。後述するステップS706及びステップS707で新たな遠隔操作端末が通信先として設定するまで、またはステップS708で所定時間経過(タイムアウト)するまでホバリングしておく。すなわち、無人航空機101が墜落しないように制御する。
ステップS704では、無人航空機101の飛行制御部311は、通信先情報510が備える通信先端末511及び通信先IPアドレス512に格納されている情報をクリア(初期化)する。こうすることで、通信先として設定されていた、バッテリー不足の遠隔操作端末からの操縦指示を受け付けないようにする。換言すれば、バッテリーの残量を取得した遠隔操作端末との接続を切断するということである。また、クリアする際に通信先IPアドレス512にプライベートIPアドレスを示す情報が格納されているのであれば、これをRAM203に保持させた上でクリアする。
ステップS705では、無人航空機101の無線通信制御部312は、ソフトAP機能によって動作中のアクセスポイントに対して、新たな携帯端末103からの接続があったか否かを判定する。新たな携帯端末103からの接続か否かは、ステップS704でRAM203に保持したプライベートIPアドレスを示す情報と、アクセスポイントに接続した携帯端末103に割り当てられたプライベートIPアドレスとを比較すればよい。これが異なるのであれば、バッテリーの残量を取得した携帯端末103とは異なる携帯端末からの接続を受け付けたと判断できる(接続受付手段)。つまり、バッテリーの残量が少ない携帯端末103から再度接続を受け付けたとしても、バッテリー切れによって無人航空機101が墜落してしまう可能性があることから、この端末からの接続は受け付けないようにしている。
アクセスポイントに対して接続があったと判定した場合には、ステップS706に処理を進める。アクセスポイントに対して接続があったと判定しなかった場合、つまりアクセスポイントに対して接続がなかった場合には、ステップS708に処理を進める。
ステップS706では、無人航空機101の無線通信制御部312は、ソフトAP機能によって動作中のアクセスポイントに新たに接続した携帯端末103を無人航空機101の通信先として設定する。より具体的には、通信先情報510の通信先端末511に「携帯端末」を示す情報を格納する。
そして、ステップS707では、無人航空機101の無線通信制御部312は、通信先として新たに設定された携帯端末103のプライベートIPアドレスを示す情報を通信先IPアドレス512に格納(登録)する。このようにして、元の通信先とは異なる携帯端末103を新たな通信先として設定する。以後、無人航空機101は、この携帯端末103からの操縦指示だけを受け付けるようになる(飛行制御手段)。設定が完了したら、ステップS701に処理を戻し、新たな通信先として設定された携帯端末103のバッテリーの残量を確認する。
一方、ステップS708では、無人航空機101の無線通信制御部312は、ステップS704で通信先情報をクリアしてから、またはステップS703で無人航空機101をホバリングさせてから、所定時間経過したか(タイムアウトしたか)否かを判定する。タイムアウトの時間は任意であり、あらかじめ設定しておく。こうした時間を設定しておくことにより、ユーザが他の携帯端末103を有していない場合に、無人航空機101を着陸させることができる。所定時間経過したと判定した場合には、ステップS709に処理を進める。所定時間経過したと判定していない場合、つまり所定時間経過していない(所定時間内である)場合には、ステップS705に処理を戻す。
ステップS709では、無人航空機101の飛行制御部311は、離陸位置情報530が示す位置の情報を取得し、この位置に向かって無人航空機101を移動するようプロペラ213を回転させる。そして、GPSユニット250を用いて取得した現在位置と離陸位置情報530が示す位置の情報とを比較し、離陸位置情報530が示す位置に到着したら、無人航空機101の高度を徐々に下げるようプロペラ213を回転させて着陸する。無人航空機101の高度は無人航空機101が備える気圧センサや超音波センサによって特定する。着陸したらプロペラ213の回転を停止する。
ステップS710では、無人航空機101の飛行制御部311は、離陸位置情報530をクリア(初期化)する。無人航空機101をユーザ自身が運んで別のところから離陸する可能性もあるため、一度ここで離陸位置情報530を初期化する。
ステップS711では、無人航空機101のバッテリー管理部317は、無人航空機101の電源をOFFにする(電源を切る)。無人航空機101はどの遠隔操作端末とも対応付いていないため、予期せぬ無線信号を受信して暴走してしまう可能性がある。そのため、ステップS711では電源をOFFにしている。ステップS711が完了したら、本一連の処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、遠隔操作端末のバッテリー残量が所定の条件を満たす場合に、他の遠隔操作端末で無人航空機を操作可能となる。
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現(実行可能と)するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101 無人航空機
102 プロポ
103 携帯端末
102 プロポ
103 携帯端末
Claims (9)
- 遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う無人航空機であって、
前記遠隔操作端末のバッテリーの残量を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得したバッテリーの残量が所定の条件を満たす場合に、前記取得手段でバッテリーの残量を取得した遠隔操作端末とは異なる遠隔操作端末からの接続を受け付ける接続受付手段と、
前記受付手段で接続を受け付けた遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う飛行制御手段と
を備えることを特徴とする無人航空機。 - 前記接続受付手段は、前記取得手段で取得したバッテリーの残量が所定の条件を満たす場合に、更に前記取得手段でバッテリーの残量を取得した遠隔操作端末との接続を切断すると共に、当該遠隔操作端末とは異なる遠隔操作端末からの接続を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の無人航空機。
- 前記接続受付手段は、前記取得手段で取得したバッテリーの残量が所定の条件を満たす場合に、前記取得手段でバッテリーの残量を取得した遠隔操作端末からの接続は受け付けないことを特徴とする請求項1または2に記載の無人航空機。
- 前記飛行制御手段は、前記接続受付手段で接続を受け付けるまで前記無人航空機をホバリングさせることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無人航空機。
- 前記飛行制御手段は、所定時間内に前記接続受付手段で接続を受け付けなかった場合に、前記無人航空機を着陸させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無人航空機。
- 前記飛行制御手段は、所定時間内に前記接続受付手段で接続を受け付けなかった場合に、前記無人航空機を着陸させると共に、更に前記無人航空機の電源を切ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の無人航空機。
- 前記接続受付手段で接続を受け付ける遠隔操作端末は、前記無人航空機と通信可能な携帯端末であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の無人航空機。
- 遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う無人航空機の制御方法であって、
前記無人航空機の取得手段が、前記遠隔操作端末のバッテリーの残量を取得する取得ステップと、
前記無人航空機の接続受付手段が、前記取得ステップで取得したバッテリーの残量が所定の条件を満たす場合に、前記取得ステップでバッテリーの残量を取得した遠隔操作端末とは異なる遠隔操作端末からの接続を受け付ける接続受付ステップと、
前記無人航空機の飛行制御手段が、前記受付ステップで接続を受け付けた遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う飛行制御ステップと
を備えることを特徴とする無人航空機の制御方法。 - 遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う無人航空機の制御方法を実行可能なプログラムであって、
前記無人航空機を、
前記遠隔操作端末のバッテリーの残量を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得したバッテリーの残量が所定の条件を満たす場合に、前記取得手段でバッテリーの残量を取得した遠隔操作端末とは異なる遠隔操作端末からの接続を受け付ける接続受付手段と、
前記受付手段で接続を受け付けた遠隔操作端末からの指示に応じて飛行制御を行う飛行制御手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
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2016
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