JP2017154521A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡単に電磁弁の故障を判定することができる車両用空気調和装置を提供する。
【解決手段】コントローラによって電磁弁17、21、30、40を制御することにより、複数の運転モードを切り換えて実行する。コントローラは、各部の温度、及び/又は、圧力の検出値に基づき、運転状態が、電磁弁又は室外膨張弁6の故障が原因と推定される異常状態となった場合、圧縮機2の回転数を一定の値とし、当該圧縮機の回転数で予め測定された温度、及び/又は、圧力の正常検出値と前記検出値とを比較することにより、電磁弁又は室外膨張弁の故障と確定する故障確定モードを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の車室内を空調するヒートポンプ方式の空気調和装置、特にハイブリッド自動車や電気自動車に適用可能な空気調和装置に関するものである。
近年の環境問題の顕在化から、ハイブリッド自動車や電気自動車が普及するに至っている。そして、このような車両に適用することができる空気調和装置として、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、車室内側に設けられて冷媒を放熱させる放熱器と、車室内側に設けられて冷媒を吸熱させる吸熱器と、車室外側に設けられて冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器と、室外熱交換器に流入する冷媒を減圧させる室外膨張弁と、冷媒の流れを切り換える複数の電磁弁を備え、これら電磁弁を制御することで、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器において放熱させ、この放熱器において放熱した冷媒を室外熱交換器において吸熱させる暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器において放熱させ、放熱器において放熱した冷媒を吸熱器のみ、又は、この吸熱器と室外熱交換器において吸熱させる除湿暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器及び室外熱交換器において放熱させ、吸熱器において吸熱させる除湿冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を室外熱交換器において放熱させ、吸熱器において吸熱させる冷房モードとを切り換えて実行するものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の場合、室外膨張弁と室外熱交換器の直列回路をバイパスする除湿用の回路(特許文献1の冷媒配管13F)が設けられており、除湿暖房モードでは放熱器を経た冷媒が室外膨張弁と除湿用の回路に分流され、吸熱器と室外熱交換器で吸熱させる。そして、この除湿暖房モードでは放熱器の圧力(高圧圧力)に基づいて圧縮機を制御することで放熱器による加熱を調整し、吸熱器の温度に基づいて室外膨張弁の弁開度を制御することで吸熱器で吸熱する冷媒量を調整していた。
一方、上記の如く室外膨張弁と室外熱交換器をバイパスする除湿用の回路では無く、上記放熱器に相当する内部凝縮機と上記室外膨張弁に相当する第1膨張バルブをバイパスする配管を設けたものも開発されている(例えば、特許文献2参照)。
その場合は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮器と、車室内側に設けられて冷媒を放熱させる内部凝縮機と、車室内側に設けられて冷媒を吸熱させる蒸発器と、車室外側に設けられて冷媒を放熱又は吸熱させる外部凝縮機と、この外部凝縮機に流入する冷媒を膨張させる第1膨張バルブと、蒸発器に流入する冷媒を膨張させる第2膨張バルブと、内部凝縮機及び第1膨張バルブをバイパスする配管と、圧縮器から吐出された冷媒を内部凝縮機に流すか、それをバイパスする配管に流すかを切り換える第1バルブが設けられ、この第1バルブにより圧縮器から吐出された冷媒を内部凝縮機において放熱させ、この放熱した冷媒を外部凝縮機において吸熱させる暖房モードと、圧縮器から吐出された冷媒を内部凝縮機において放熱させ、放熱した冷媒を蒸発器において吸熱させる除湿モードと、第1バルブを切り換えて圧縮器から吐出された冷媒を内部凝縮機では無く前記バイパスする配管から外部凝縮機に流して放熱させ、蒸発器において吸熱させる冷房モードを切り換えて実行していた。
特開2014−94671号公報 特開2013−23210号公報
上記各特許文献のような車両用空気調和装置において、電磁弁や第1バルブが故障した場合、選択された運転モードを実現できなくなり、快適な車室内の空調を行えなくなる。そこで、従来では係る電磁弁等の故障を複雑な判定方法で実現していたため、制御が煩雑化する決定があった。また、電磁弁等が複数存在する場合、運転状態の異常からはどの電磁弁が故障しているか特定できない場合もあった。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、比較的簡単に電磁弁の故障を判定することができる車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明の車両用空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、冷媒を放熱させて空気流通路から車室内に供給する空気を加熱するための放熱器と、冷媒を吸熱させて空気流通路から車室内に供給する空気を冷却するための吸熱器と、車室外に設けられた室外熱交換器と、室外熱交換器に流入する冷媒を減圧するための室外膨張弁と、放熱器及び室外膨張弁をバイパスして、圧縮機から吐出された冷媒を室外熱交換器に直接流入させるためのバイパス配管と、冷媒の流れを切り換えるための複数の電磁弁と、制御装置とを備え、この制御装置によって電磁弁を制御することにより、複数の運転モードを切り換えて実行するものであって、制御装置は、各部の温度、及び/又は、圧力の検出値、若しくは、それらから求められる算出値に基づき、運転状態が、電磁弁又は室外膨張弁の故障が原因と推定される異常状態となった場合、圧縮機の回転数を一定の値とし、当該圧縮機の回転数で予め測定された温度、及び/又は、圧力の正常検出値、若しくは、それらから算出された正常算出値と前記検出値、若しくは、算出値とを比較することにより、電磁弁又は室外膨張弁の故障と確定する故障確定モードを実行することを特徴とする。
請求項2の発明の車両用空気調和装置は、上記発明において制御装置は、異なる電磁弁又は室外膨張弁の故障が原因で同様の異常状態が発生する場合、故障している電磁弁又は室外膨張弁を確定する故障弁確定モードを実行することを特徴とする。
請求項3の発明の車両用空気調和装置は、上記発明において空気流通路から車室内に供給する空気を加熱するための補助加熱装置を備え、制御装置は複数の運転モードとして、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、室外熱交換器にて吸熱させる暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒をバイパス配管により室外熱交換器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させると共に、補助加熱装置を発熱させる除湿暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器から室外熱交換器に流して当該放熱器及び室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる除湿冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器から室外熱交換器に流して当該室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒をバイパス配管により室外熱交換器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる最大冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器から室外熱交換器に流して当該室外熱交換器を除霜する除霜モードを有し、電磁弁を制御することにより、各運転モードを切り換えて実行することを特徴とする。
請求項4の発明の車両用空気調和装置は、上記発明において暖房モードで開いて室外熱交換器から出た冷媒を圧縮機に流す暖房用の電磁弁と、除湿暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、及び、最大冷房モードで開いて室外熱交換器から出た冷媒を吸熱器に流す冷房用の電磁弁と、除湿暖房モード、及び、最大冷房モードで開いて圧縮機から吐出された冷媒をバイパス配管に流すバイパス用の電磁弁と、暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、及び、除霜モードで開いて圧縮機から吐出された冷媒を放熱器に流すリヒート用の電磁弁を備えたことを特徴とする。
請求項5の発明の車両用空気調和装置は、上記発明において制御装置は暖房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはリヒート用の電磁弁の閉故障、COPが低いときはバイパス用の電磁弁の開故障、室外熱交換器の温度が高いとき、又は、圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは暖房用の電磁弁の閉故障、放熱器における冷媒の過冷却度が異常に大きいとき、又は、圧縮機の起動時から放熱器の温度が変化しないときは室外膨張弁の閉故障、放熱器における冷媒の過冷却度が目標値とならないときは室外膨張弁の開故障、と推定して故障確定モードを実行することを特徴とする。
請求項6の発明の車両用空気調和装置は、請求項4又は請求項5の発明において制御装置は除霜モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはリヒート用の電磁弁の閉故障、室外熱交換器の温度が高いとき、又は、圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは暖房用の電磁弁の閉故障、放熱器において冷媒の過冷却度が付くときは室外膨張弁の閉故障、と推定して故障確定モードを実行することを特徴とする。
請求項7の発明の車両用空気調和装置は、請求項4乃至請求項6の発明において制御装置は除湿暖房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはバイパス用の電磁弁の閉故障と推定して故障確定モードを実行することを特徴とする。
請求項8の発明の車両用空気調和装置は、請求項4乃至請求項7の発明において制御装置は除湿冷房モード又は冷房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはリヒート用の電磁弁の閉故障、放熱器において冷媒の過冷却度が付くときは室外膨張弁の閉故障、放熱器の温度が目標値とならないときは室外膨張弁の開故障、と推定して故障確定モードを実行することを特徴とする。
請求項9の発明の車両用空気調和装置は、請求項4乃至請求項8の発明において制御装置は最大冷房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはバイパス用の電磁弁の閉故障、圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは冷房用の電磁弁の閉故障、と推定して故障確定モードを実行することを特徴とする。
請求項10の発明の車両用空気調和装置は、請求項4乃至請求項9の発明において制御装置は、最大冷房モード、冷房モード又は除湿冷房モードにおいて、吸熱器の温度が下がらない場合、故障弁確定モードを実行すると共に、この故障弁確定モードでは、暖房用の電磁弁とバイパス用の電磁弁を閉じ、リヒート用の電磁弁を開き、室外膨張弁の弁開度を縮小し、その状態で室外熱交換器の温度が下がれば暖房用の電磁弁の開故障、下がらなければ冷房用の電磁弁の閉故障、と確定することを特徴とする。
請求項11の発明の車両用空気調和装置は、請求項4乃至請求項10の発明において制御装置は、最大冷房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が放熱器の圧力と同等である場合、故障弁確定モードを実行すると共に、この故障弁確定モードでは、バイパス用の電磁弁を閉じ、その状態で圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇しないときはリヒート用の電磁弁の開故障、上昇したときは室外膨張弁の開故障、と確定することを特徴とする。
請求項12の発明の車両用空気調和装置は、請求項4乃至請求項11の発明において制御装置は、除湿暖房モードにおいて、吸熱器の温度が下がらない場合、故障弁確定モードを実行すると共に、この故障弁確定モードでは、バイパス用の電磁弁を閉じた第1の状態とし、この第1の状態で圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇しないときはリヒート用の電磁弁の開故障と確定し、補助加熱装置の発熱を停止した第2の状態とし、この第2の状態で圧縮機の吐出圧力が放熱器の圧力と同等となったときは室外膨張弁の開故障と確定し、暖房用の電磁弁とバイパス用の電磁弁を閉じ、リヒート用の電磁弁を開き、室外膨張弁の弁開度を縮小した第3の状態とし、この第3の状態で室外熱交換器の温度が下がれば暖房用の電磁弁の開故障と確定し、第1の状態、第2の状態及び第3の状態としてリヒート用の電磁弁、室外膨張弁及び暖房用の電磁弁が正常であった場合、冷房用の電磁弁の閉故障と確定することを特徴とする。
請求項13の発明の車両用空気調和装置は、上記各発明において制御装置は、電磁弁の故障が確定した場合、所定の報知動作を実行することを特徴とする。
本発明によれば、冷媒を圧縮する圧縮機と、車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、冷媒を放熱させて空気流通路から車室内に供給する空気を加熱するための放熱器と、冷媒を吸熱させて空気流通路から車室内に供給する空気を冷却するための吸熱器と、車室外に設けられた室外熱交換器と、室外熱交換器に流入する冷媒を減圧するための室外膨張弁と、放熱器及び室外膨張弁をバイパスして、圧縮機から吐出された冷媒を室外熱交換器に直接流入させるためのバイパス配管と、冷媒の流れを切り換えるための複数の電磁弁と、制御装置とを備え、この制御装置によって電磁弁を制御することにより、複数の運転モードを切り換えて実行する車両用空気調和装置において、制御装置が、各部の温度、及び/又は、圧力の検出値、若しくは、それらから求められる算出値に基づき、運転状態が、電磁弁又は室外膨張弁の故障が原因と推定される異常状態となった場合、圧縮機の回転数を一定の値とし、当該圧縮機の回転数で予め測定された温度、及び/又は、圧力の正常検出値、若しくは、それらから算出された正常算出値と前記検出値、若しくは、算出値とを比較することにより、電磁弁又は室外膨張弁の故障と確定する故障確定モードを実行するようにしたので、検出値と正常検出値、或いは、算出値と正常算出値を比較することで、比較的簡易に電磁弁や室外膨張弁の故障の判定と確定を行うことができるようになる。
ここで、異なる電磁弁又は室外膨張弁の故障によって同様の異常状態が発生する場合には、異常状態からは、どの電磁弁が故障しているのか、又は、室外膨張弁が故障しているのかを区別できなくなるが、請求項2の発明の如く、制御装置が、異なる電磁弁又は室外膨張弁の故障が原因で同様の異常状態が発生する場合には、故障している電磁弁又は室外膨張弁を確定する故障弁確定モードを実行するようにすれば、どの電磁弁が故障しているのか、或いは、室外膨張弁が故障しているのかを確定することができるようになる。
これらは、請求項3の発明の如く空気流通路から車室内に供給する空気を加熱するための補助加熱装置を備え、制御装置が複数の運転モードとして、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、室外熱交換器にて吸熱させる暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒をバイパス配管により室外熱交換器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させると共に、補助加熱装置を発熱させる除湿暖房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器から室外熱交換器に流して当該放熱器及び室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる除湿冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器から室外熱交換器に流して当該室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒をバイパス配管により室外熱交換器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、吸熱器にて吸熱させる最大冷房モードと、圧縮機から吐出された冷媒を放熱器から室外熱交換器に流して当該室外熱交換器を除霜する除霜モードを有し、電磁弁を制御することにより、各運転モードを切り換えて実行する車両用空気調和装置において、請求項4の発明の如く暖房モードで開いて室外熱交換器から出た冷媒を圧縮機に流す暖房用の電磁弁と、除湿暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、及び、最大冷房モードで開いて室外熱交換器から出た冷媒を吸熱器に流す冷房用の電磁弁と、除湿暖房モード、及び、最大冷房モードで開いて圧縮機から吐出された冷媒をバイパス配管に流すバイパス用の電磁弁と、暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、及び、除霜モードで開いて圧縮機から吐出された冷媒を放熱器に流すリヒート用の電磁弁が設けられるものにおいて極めて有効である。
即ち、例えば請求項5の発明の如く制御装置が暖房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはリヒート用の電磁弁の閉故障、COPが低いときはバイパス用の電磁弁の開故障、室外熱交換器の温度が高いとき、又は、圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは暖房用の電磁弁の閉故障、放熱器における冷媒の過冷却度が異常に大きいとき、又は、圧縮機の起動時から放熱器の温度が変化しないときは室外膨張弁の閉故障、放熱器における冷媒の過冷却度が目標値とならないときは室外膨張弁の開故障、と推定して故障確定モードを実行することにより、暖房モードでの各電磁弁や室外膨張弁の故障を的確に判定して確定することができるようになる。
また、請求項6の発明の如く制御装置が除霜モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはリヒート用の電磁弁の閉故障、室外熱交換器の温度が高いとき、又は、圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは暖房用の電磁弁の閉故障、放熱器において冷媒の過冷却度が付くときは室外膨張弁の閉故障、と推定して故障確定モードを実行することにより、除霜モードでの各電磁弁や室外膨張弁の故障を的確に判定して確定することができるようになる。
また、請求項7の発明の如く制御装置が除湿暖房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはバイパス用の電磁弁の閉故障と推定して故障確定モードを実行することにより、バイパス用の電磁弁の故障を的確に判定して確定することができるようになる。
また、請求項8の発明の如く制御装置が除湿冷房モード又は冷房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはリヒート用の電磁弁の閉故障、放熱器において冷媒の過冷却度が付くときは室外膨張弁の閉故障、放熱器の温度が目標値とならないときは室外膨張弁の開故障、と推定して故障確定モードを実行することにより、除湿冷房モード及び冷房モードでの各電磁弁や室外膨張弁の故障を的確に判定して確定することができるようになる。
更に、請求項9の発明の如く制御装置が最大冷房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときはバイパス用の電磁弁の閉故障、圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは冷房用の電磁弁の閉故障、と推定して故障確定モードを実行することにより、最大冷房モードでの各電磁弁の故障を的確に判定して確定することができるようになる。
ここで、最大冷房モード、冷房モード又は除湿冷房モードにおいて吸熱器の温度が下がらない、という異常状態は、異なる電磁弁の故障によって発生し得る。そこで、請求項10の発明の如く制御装置が、最大冷房モード、冷房モード又は除湿冷房モードにおいて、吸熱器の温度が下がらない場合、故障弁確定モードを実行すると共に、この故障弁確定モードでは、暖房用の電磁弁とバイパス用の電磁弁を閉じ、リヒート用の電磁弁を開き、室外膨張弁の弁開度を縮小し、その状態で室外熱交換器の温度が下がれば暖房用の電磁弁の開故障、下がらなければ冷房用の電磁弁の閉故障、と確定することにより、上記各運転モードにおいて異なる電磁弁の故障が原因で発生し得る、吸熱器の温度が下がらない、という異常状態が発生した場合にも、どの電磁弁が故障しているかを確定することができるようになる。
また、圧縮機の吐出圧力が放熱器の圧力と同等である、という異常状態は、電磁弁や室外膨張弁の故障によって発生し得る。そこで、請求項11の発明の如く制御装置が、最大冷房モードにおいて、圧縮機の吐出圧力が放熱器の圧力と同等である場合、故障弁確定モードを実行すると共に、この故障弁確定モードでは、バイパス用の電磁弁を閉じ、その状態で圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇しないときはリヒート用の電磁弁の開故障、上昇したときは室外膨張弁の開故障、と確定することにより、最大冷房モードにおいて電磁弁や室外膨張弁の故障が原因で発生し得る、圧縮機の吐出圧力が放熱器の圧力と同等である、という異常状態が発生した場合にも、どちらの弁が故障しているかを確定することができるようになる。
更に、除湿暖房モードにおいて吸熱器の温度が下がらない、という異常情報も、電磁弁や室外膨張弁の故障によって発生し得る。そこで、請求項12の発明の如く制御装置が、除湿暖房モードにおいて、吸熱器の温度が下がらない場合、故障弁確定モードを実行すると共に、この故障弁確定モードでは、バイパス用の電磁弁を閉じた第1の状態とし、この第1の状態で圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇しないときはリヒート用の電磁弁の開故障と確定し、補助加熱装置の発熱を停止した第2の状態とし、この第2の状態で圧縮機の吐出圧力が放熱器の圧力と同等となったときは室外膨張弁の開故障と確定し、暖房用の電磁弁とバイパス用の電磁弁を閉じ、リヒート用の電磁弁を開き、室外膨張弁の弁開度を縮小した第3の状態とし、この第3の状態で室外熱交換器の温度が下がれば暖房用の電磁弁の開故障と確定し、第1の状態、第2の状態及び第3の状態としてリヒート用の電磁弁、室外膨張弁及び暖房用の電磁弁が正常であった場合、冷房用の電磁弁の閉故障と確定することにより、除湿暖房モードにおいて電磁弁や室外膨張弁の故障が原因で発生し得る、吸熱器の温度が下がらない、という異常状態が発生した場合にも、どちらの弁が故障しているかを確定することができるようになる。
そして、上記の如き電磁弁や室外膨張弁の故障が確定した場合に、請求項13の発明の如く制御装置が所定の報知動作を実行するようにすれば、使用者に各弁の故障発生を警告して迅速な対処を促すことができるようになるものである。
本発明を適用した一実施形態の車両用空気調和装置の構成図である(暖房モード、除湿暖房モード、除湿冷房モード及び冷房モード)。 図1の車両用空気調和装置のコントローラの電気回路のブロック図である。 図1の車両用空気調和装置のMAX冷房モード(最大冷房モード)のときの構成図である。 図1の車両用空気調和装置の電磁弁又は室外膨張弁の故障が原因と推定される異常状態を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の車両用空気調和装置1の構成図を示している。本発明を適用する実施例の車両は、エンジン(内燃機関)が搭載されていない電気自動車(EV)であって、バッテリに充電された電力で走行用の電動モータを駆動して走行するものであり(何れも図示せず)、本発明の車両用空気調和装置1も、バッテリの電力で駆動されるものとする。即ち、実施例の車両用空気調和装置1は、エンジン廃熱による暖房ができない電気自動車において、冷媒回路を用いたヒートポンプ運転により暖房モードを行い、更に、除湿暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、最大冷房モードとしてのMAX冷房モード、及び、除霜モードの各運転モードを選択的に実行するものである。
尚、車両として電気自動車に限らず、エンジンと走行用の電動モータを供用する所謂ハイブリッド自動車にも本発明は有効であり、更には、エンジンで走行する通常の自動車にも適用可能であることは云うまでもない。
実施例の車両用空気調和装置1は、電気自動車の車室内の空調(暖房、冷房、除湿、及び、換気)を行うものであり、冷媒を圧縮する電動式の圧縮機2と、車室内空気が通気循環されるHVACユニット10の空気流通路3内に設けられ、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒が冷媒配管13Gを介して流入し、この冷媒を車室内に放熱させる放熱器4と、暖房時に冷媒を減圧膨張させる電動弁から成る室外膨張弁6と、車室外に設けられて冷房時には放熱器として機能し、暖房時には蒸発器として機能すべく冷媒と外気との間で熱交換を行わせる室外熱交換器7と、冷媒を減圧膨張させる電動弁から成る室内膨張弁8と、空気流通路3内に設けられて冷房時及び除湿時に車室内外から冷媒に吸熱させる吸熱器9と、アキュムレータ12等が冷媒配管13により順次接続され、冷媒回路Rが構成されている。
そして、この冷媒回路Rには所定量の冷媒と潤滑用のオイルが充填されている。尚、室外熱交換器7には、室外送風機15が設けられている。この室外送風機15は、室外熱交換器7に外気を強制的に通風することにより、外気と冷媒とを熱交換させるものであり、これにより停車中(即ち、車速が0km/h)にも室外熱交換器7に外気が通風されるよう構成されている。
また、室外熱交換器7は冷媒下流側にレシーバドライヤ部14と過冷却部16を順次有し、室外熱交換器7から出た冷媒配管13Aは、除湿暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、及び、MAX冷房モードで開放される冷房用の電磁弁17を介してレシーバドライヤ部14に接続され、過冷却部16の出口側の冷媒配管13Bは室内膨張弁8介して吸熱器9の入口側に接続されている。尚、レシーバドライヤ部14及び過冷却部16は構造的に室外熱交換器7の一部を構成している。
また、過冷却部16と室内膨張弁8間の冷媒配管13Bは、吸熱器9の出口側の冷媒配管13Cと熱交換関係に設けられ、両者で内部熱交換器19を構成している。これにより、冷媒配管13Bを経て室内膨張弁8に流入する冷媒は、吸熱器9を出た低温の冷媒により冷却(過冷却)される構成とされている。
また、室外熱交換器7から出た冷媒配管13Aは冷媒配管13Dに分岐しており、この分岐した冷媒配管13Dは、暖房モードで開放される暖房用の電磁弁21を介して内部熱交換器19の下流側における冷媒配管13Cに連通接続されている。この冷媒配管13Cがアキュムレータ12に接続され、アキュムレータ12は圧縮機2の冷媒吸込側に接続されている。更に、放熱器4の出口側の冷媒配管13Eは室外膨張弁6を介して室外熱交換器7の入口側に接続されている。
また、圧縮機2の吐出側と放熱器4の入口側の間の冷媒配管13Gには、暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、及び、除霜モードで開放され、除湿暖房モードとMAX冷房モードで閉じられるリヒート用の電磁弁30が介設されている。この場合、冷媒配管13Gは電磁弁30の上流側でバイパス配管35に分岐しており、このバイパス配管35は、除湿暖房モード及びMAX冷房モードで開放され、暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、及び、除霜モードで閉じられるバイパス用の電磁弁40を介して室外膨張弁6の下流側の冷媒配管13Eに連通接続されている。これらバイパス配管35、電磁弁30及び電磁弁40によりバイパス装置45が構成される。
このようなバイパス配管35、電磁弁30及び電磁弁40によりバイパス装置45を構成したことで、後述する如く圧縮機2から吐出された冷媒を室外熱交換器7に直接流入させる除湿暖房モードやMAX冷房モードと、圧縮機2から吐出された冷媒を放熱器4に流入させる暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、除霜モードとの切り換えを円滑に行うことができるようになる。
また、吸熱器9の空気上流側における空気流通路3には、外気吸込口と内気吸込口の各吸込口が形成されており(図1では吸込口25で代表して示す)、この吸込口25には空気流通路3内に導入する空気を車室内の空気である内気(内気循環モード)と、車室外の空気である外気(外気導入モード)とに切り換える吸込切換ダンパ26が設けられている。更に、この吸込切換ダンパ26の空気下流側には、導入した内気や外気を空気流通路3に送給するための室内送風機(ブロワファン)27が設けられている。
また、図1において23は実施例の車両用空気調和装置1に設けられた補助加熱装置としての補助ヒータである。実施例の補助ヒータ23は電気ヒータであるPTCヒータにて構成されており、空気流通路3の空気の流れに対して、放熱器4の空気上流側となる空気流通路3内に設けられている。そして、補助ヒータ23に通電されて発熱すると、吸熱器9を経て放熱器4に流入する空気流通路3内の空気が加熱される。即ち、この補助ヒータ23が所謂ヒータコアとなり、車室内の暖房を行い、或いは、それを補完する。
また、補助ヒータ23の空気上流側における空気流通路3内には、当該空気流通路3内に流入し、吸熱器9を通過した後の空気流通路3内の空気(内気や外気)を補助ヒータ23及び放熱器4に通風する割合を調整するエアミックスダンパ28が設けられている。更に、放熱器4の空気下流側における空気流通路3には、FOOT(フット)、VENT(ベント)、DEF(デフ)の各吹出口(図1では代表して吹出口29で示す)が形成されており、この吹出口29には上記各吹出口から空気の吹き出しを切換制御する吹出口切換ダンパ31が設けられている。
次に、図2において32はプロセッサを備えたコンピュータの一例であるマイクロコンピュータから構成された制御装置としてのコントローラ(ECU)であり、このコントローラ32の入力には車両の外気温度(Tam)を検出する外気温度センサ33と、外気湿度を検出する外気湿度センサ34と、吸込口25から空気流通路3に吸い込まれる空気の温度を検出するHVAC吸込温度センサ36と、車室内の空気(内気)の温度を検出する内気温度センサ37と、車室内の空気の湿度を検出する内気湿度センサ38と、車室内の二酸化炭素濃度を検出する室内CO2濃度センサ39と、吹出口29から車室内に吹き出される空気の温度を検出する吹出温度センサ41と、圧縮機2の吐出冷媒圧力(吐出圧力Pd)を検出する吐出圧力センサ42と、圧縮機2の吐出冷媒温度を検出する吐出温度センサ43と、圧縮機2の吸込冷媒圧力を検出する吸込圧力センサ44と、圧縮機2の吸込冷媒温度(Ts)を検出する吸込温度センサ55と、放熱器4の温度(放熱器4を経た空気の温度、又は、放熱器4自体の温度:放熱器温度TH)を検出する放熱器温度センサ46と、放熱器4の冷媒圧力(放熱器4内、又は、放熱器4を出た直後の冷媒の圧力:放熱器圧力PCI)を検出する放熱器圧力センサ47と、吸熱器9の温度(吸熱器9を経た空気の温度、又は、吸熱器9自体の温度:吸熱器温度Te)を検出する吸熱器温度センサ48と、吸熱器9の冷媒圧力(吸熱器9内、又は、吸熱器9を出た直後の冷媒の圧力)を検出する吸熱器圧力センサ49と、車室内への日射量を検出するための例えばフォトセンサ式の日射センサ51と、車両の移動速度(車速)を検出するための車速センサ52と、設定温度や運転モードの切り換えを設定するための空調(エアコン)操作部53と、室外熱交換器7の温度(室外熱交換器7から出た直後の冷媒の温度、又は、室外熱交換器7自体の温度:室外熱交換器温度TXO)を検出する室外熱交換器温度センサ54と、室外熱交換器7の冷媒圧力(室外熱交換器7内、又は、室外熱交換器7から出た直後の冷媒の圧力:室外熱交換器圧力PXO)を検出する室外熱交換器圧力センサ56の各出力が接続されている。また、コントローラ32の入力には更に、補助ヒータ23の温度(補助ヒータ23で加熱された直後の空気の温度、又は、補助ヒータ23自体の温度:補助ヒータ温度Tptc)を検出する補助ヒータ温度センサ50の出力も接続されている。
一方、コントローラ32の出力には、前記圧縮機2と、室外送風機15と、室内送風機(ブロワファン)27と、吸込切換ダンパ26と、エアミックスダンパ28と、吹出口切換ダンパ31と、室外膨張弁6、室内膨張弁8と、補助ヒータ23、電磁弁30(リヒート用)、電磁弁17(冷房用)、電磁弁21(暖房用)、電磁弁40(バイパス用)の各電磁弁が接続されている。そして、コントローラ32は各センサの出力と空調操作部53にて入力された設定に基づいてこれらを制御する。
以上の構成で、次に実施例の車両用空気調和装置1の動作を説明する。コントローラ32は実施例では暖房モード、除湿暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード、MAX冷房モード(最大冷房モード)及び除霜モードの各運転モードを切り換えて実行する。先ず、各運転モードにおける冷媒の流れと制御の概略について説明する。
(1)暖房モード
コントローラ32により(オートモード)或いは空調操作部53へのマニュアル操作(マニュアルモード)により暖房モードが選択されると、コントローラ32は電磁弁21(暖房用)を開放し、電磁弁17(冷房用)を閉じる。また、電磁弁30(リヒート用)を開放し、電磁弁40(バイパス用)を閉じる。
そして、圧縮機2、及び、各送風機15、27を運転し、エアミックスダンパ28は図1に破線で示す如く、室内送風機27から吹き出されて吸熱器9を経た空気流通路3内の全ての空気が補助ヒータ23及び放熱器4に通風される状態とする。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は電磁弁30を経て冷媒配管13Gから放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気が通風されるので、空気流通路3内の空気は放熱器4内の高温冷媒(補助ヒータ23が動作するときは当該補助ヒータ23及び放熱器4)により加熱され、一方、放熱器4内の冷媒は空気に熱を奪われて冷却され、凝縮液化する。
放熱器4内で液化した冷媒は当該放熱器4を出た後、冷媒配管13Eを経て室外膨張弁6に至る。室外膨張弁6に流入した冷媒はそこで減圧された後、室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒は蒸発し、走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気中から熱を汲み上げる。即ち、冷媒回路Rがヒートポンプとなる。そして、室外熱交換器7を出た低温の冷媒は冷媒配管13A及び電磁弁21及び冷媒配管13Dを経て冷媒配管13Cからアキュムレータ12に入り、そこで気液分離された後、ガス冷媒が圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。放熱器4(補助ヒータ23が動作するときは当該補助ヒータ23及び放熱器4)にて加熱された空気は吹出口29から吹き出されるので、これにより車室内の暖房が行われることになる。
コントローラ32は、後述する目標吹出温度TAOから算出される目標放熱器温度TCO(放熱器温度THの目標値)から目標放熱器圧力PCO(放熱器圧力PCIの目標値)を算出し、この目標放熱器圧力PCOと、放熱器圧力センサ47が検出する放熱器4の冷媒圧力(放熱器圧力PCI。冷媒回路Rの高圧圧力)に基づいて圧縮機2の回転数を制御する。また、コントローラ32は、放熱器温度センサ46が検出する放熱器4の温度(放熱器温度TH)及び放熱器圧力センサ47が検出する放熱器圧力PCIに基づいて室外膨張弁6の弁開度を制御し、放熱器4の出口における冷媒の過冷却度SC(放熱器温度THと放熱器圧力PCIから算出される)をその目標値である所定の目標過冷却度TGSCに制御する。前記目標放熱器温度TCOは基本的にはTCO=TAOとされるが、制御上の所定の制限が設けられる。
また、コントローラ32はこの暖房モードにおいては、車室内空調に要求される暖房能力に対して放熱器4による暖房能力が不足する場合、その不足する分を補助ヒータ23の発熱で補完するように補助ヒータ23の通電を制御する。それにより、快適な車室内暖房を実現し、且つ、室外熱交換器7の着霜も抑制する。このとき、補助ヒータ23は放熱器4の空気上流側に配置されているので、空気流通路3を流通する空気は放熱器4の前に補助ヒータ23に通風されることになる。
ここで、補助ヒータ23が放熱器4の空気下流側に配置されていると、実施例の如くPCTヒータで補助ヒータ23を構成した場合には、補助ヒータ23に流入する空気の温度が放熱器4によって上昇するため、PTCヒータの抵抗値が大きくなり、電流値も低くなって発熱量が低下してしまうが、放熱器4の空気上流側に補助ヒータ23を配置することで、実施例の如くPTCヒータから構成される補助ヒータ23の能力を十分に発揮させることができるようになる。
(2)除湿暖房モード
次に、除湿暖房モードでは、コントローラ32は電磁弁17を開放し、電磁弁21を閉じる。また、電磁弁30を閉じ、電磁弁40を開放すると共に、室外膨張弁6の弁開度は全閉とする。そして、圧縮機2、及び、各送風機15、27を運転し、エアミックスダンパ28は図1に破線で示す如く、室内送風機27から吹き出されて吸熱器9を経た空気流通路3内の全ての空気が補助ヒータ23及び放熱器4に通風される状態とする。
これにより、圧縮機2から冷媒配管13Gに吐出された高温高圧のガス冷媒は、放熱器4に向かうこと無くバイパス配管35に流入し、電磁弁40を経て室外膨張弁6の下流側の冷媒配管13Eに至るようになる。このとき、室外膨張弁6は全閉とされているので、冷媒は室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒はそこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮する。室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13Aから電磁弁17を経てレシーバドライヤ部14、過冷却部16と順次流入する。ここで冷媒は過冷却される。
室外熱交換器7の過冷却部16を出た冷媒は冷媒配管13Bに入り、内部熱交換器19を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気は冷却され、且つ、当該空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気流通路3内の空気は冷却され、且つ、除湿される。吸熱器9で蒸発した冷媒は内部熱交換器19を経て冷媒配管13Cを介し、アキュムレータ12に至り、そこを経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。
このとき、室外膨張弁6の弁開度は全閉とされているので、圧縮機2から吐出された冷媒が室外膨張弁6から放熱器4に逆流入する不都合を抑制若しくは防止することが可能となる。これにより、冷媒循環量の低下を抑制若しくは解消して空調能力を確保することができるようになる。更に、この除湿暖房モードにおいてコントローラ32は、補助ヒータ23に通電して発熱させる。これにより、吸熱器9にて冷却され、且つ、除湿された空気は補助ヒータ23を通過する過程で更に加熱され、温度が上昇するので車室内の除湿暖房が行われることになる。
コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)とその目標値である目標吸熱器温度TEOに基づいて圧縮機2の回転数を制御すると共に、補助ヒータ温度センサ50が検出する補助ヒータ温度Tptcと前述した目標放熱器温度TCOに基づいて補助ヒータ23の通電(発熱)を制御することで、吸熱器9での空気の冷却と除湿を適切に行いながら、補助ヒータ23による加熱で吹出口29から車室内に吹き出される空気温度の低下を的確に防止する。
これにより、車室内に吹き出される空気を除湿しながら、その温度を適切な暖房温度に制御することが可能となり、車室内の快適且つ効率的な除湿暖房を実現することができるようになる。また、前述した如く除湿暖房モードではエアミックスダンパ28は空気流通路3内の全ての空気を補助ヒータ23及び放熱器4に通風する状態とされるので、吸熱器9を経た空気を効率良く補助ヒータ23で加熱して省エネ性を向上させ、且つ、除湿暖房空調の制御性も向上させることができるようになる。
尚、補助ヒータ23は放熱器4の空気上流側に配置されているので、補助ヒータ23で加熱された空気は放熱器4を通過することになるが、この除湿暖房モードでは放熱器4に冷媒は流されないので、補助ヒータ23にて加熱された空気から放熱器4が吸熱してしまう不都合も解消される。即ち、放熱器4によって車室内に吹き出される空気の温度が低下してしまうことが抑制され、COPも向上することになる。
(3)除湿冷房モード
次に、除湿冷房モードでは、コントローラ32は電磁弁17を開放し、電磁弁21を閉じる。また、電磁弁30を開放し、電磁弁40を閉じる。そして、圧縮機2、及び、各送風機15、27を運転し、エアミックスダンパ28は図1に破線で示す如く、室内送風機27から吹き出されて吸熱器9を経た空気流通路3内の全ての空気が補助ヒータ23及び放熱器4に通風される状態とする。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は電磁弁30を経て冷媒配管13Gから放熱器4に流入する。放熱器4には空気流通路3内の空気が通風されるので、空気流通路3内の空気は放熱器4内の高温冷媒により加熱され、一方、放熱器4内の冷媒は空気に熱を奪われて冷却され、凝縮液化していく。
放熱器4を出た冷媒は冷媒配管13Eを経て室外膨張弁6に至り、開き気味で制御される室外膨張弁6を経て室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒はそこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮する。室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13Aから電磁弁17を経てレシーバドライヤ部14、過冷却部16と順次流入する。ここで冷媒は過冷却される。
室外熱交換器7の過冷却部16を出た冷媒は冷媒配管13Bに入り、内部熱交換器19を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気中の水分が吸熱器9に凝結して付着するので、空気は冷却され、且つ、除湿される。
吸熱器9で蒸発した冷媒は内部熱交換器19を経て冷媒配管13Cを介し、アキュムレータ12に至り、そこを経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。この除湿冷房モードではコントローラ32は補助ヒータ23に通電しないので、吸熱器9にて冷却され、除湿された空気は放熱器4を通過する過程で再加熱(リヒート。暖房時よりも放熱能力は低い)される。これにより車室内の除湿冷房が行われることになる。
コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)に基づいて圧縮機2の回転数を制御すると共に、前述した冷媒回路Rの高圧圧力に基づいて室外膨張弁6の弁開度を制御し、放熱器4の冷媒圧力(放熱器圧力PCI)を制御する。
(4)冷房モード
次に、冷房モードでは、コントローラ32は上記除湿冷房モードの状態において室外膨張弁6の弁開度を全開とする。尚、コントローラ32はエアミックスダンパ28を制御し、図1に実線で示す如く、室内送風機27から吹き出されて吸熱器9を通過した後の空気流通路3内の空気が、補助ヒータ23及び放熱器4に通風される割合を調整する。また、コントローラ32は補助ヒータ23に通電しない。
これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は電磁弁30を経て冷媒配管13Gから放熱器4に流入すると共に、放熱器4を出た冷媒は冷媒配管13Eを経て室外膨張弁6に至る。このとき室外膨張弁6は全開とされているので冷媒はそれを通過し、そのまま室外熱交換器7に流入し、そこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮液化する。室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13Aから電磁弁17を経てレシーバドライヤ部14、過冷却部16と順次流入する。ここで冷媒は過冷却される。
室外熱交換器7の過冷却部16を出た冷媒は冷媒配管13Bに入り、内部熱交換器19を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気は冷却される。また、空気中の水分は吸熱器9に凝結して付着する。
吸熱器9で蒸発した冷媒は内部熱交換器19を経て冷媒配管13Cを介し、アキュムレータ12に至り、そこを経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。吸熱器9にて冷却され、除湿された空気が吹出口29から車室内に吹き出されるので(一部は放熱器4を通過して熱交換する)、これにより車室内の冷房が行われることになる。また、この冷房モードにおいては、コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)とその目標値である目標吸熱器温度TEOに基づいて圧縮機2の回転数を制御する。
(5)MAX冷房モード(最大冷房モード)
次に、最大冷房モードとしてのMAX冷房モードでは、コントローラ32は電磁弁17を開放し、電磁弁21を閉じる。また、電磁弁30を閉じ、電磁弁40を開放すると共に、室外膨張弁6の弁開度は全閉とする。そして、圧縮機2、及び、各送風機15、27を運転し、エアミックスダンパ28は図3に示す如く補助ヒータ23及び放熱器4に空気流通路3内の空気が通風されない状態とする。但し、多少通風されても支障はない。また、コントローラ32は補助ヒータ23に通電しない。
これにより、圧縮機2から冷媒配管13Gに吐出された高温高圧のガス冷媒は、放熱器4に向かうこと無くバイパス配管35に流入し、電磁弁40を経て室外膨張弁6の下流側の冷媒配管13Eに至るようになる。このとき、室外膨張弁6は全閉とされているので、冷媒は室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒はそこで走行により、或いは、室外送風機15にて通風される外気により空冷され、凝縮する。室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13Aから電磁弁17を経てレシーバドライヤ部14、過冷却部16と順次流入する。ここで冷媒は過冷却される。
室外熱交換器7の過冷却部16を出た冷媒は冷媒配管13Bに入り、内部熱交換器19を経て室内膨張弁8に至る。室内膨張弁8にて冷媒は減圧された後、吸熱器9に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で室内送風機27から吹き出された空気は冷却される。また、空気中の水分は吸熱器9に凝結して付着するので、空気流通路3内の空気は除湿される。吸熱器9で蒸発した冷媒は内部熱交換器19を経て冷媒配管13Cを介し、アキュムレータ12に至り、そこを経て圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。このとき、室外膨張弁6は全閉とされているので、同様に圧縮機2から吐出された冷媒が室外膨張弁6から放熱器4に逆流入する不都合を抑制若しくは防止することが可能となる。これにより、冷媒循環量の低下を抑制若しくは解消して空調能力を確保することができるようになる。
ここで、前述した冷房モードでは放熱器4に高温の冷媒が流れているため、放熱器4からHVACユニット10への直接の熱伝導が少なからず生じるが、このMAX冷房モードでは放熱器4に冷媒が流れないため、放熱器4からHVACユニット10に伝達される熱で吸熱器9からの空気流通路3内の空気が加熱されることも無くなる。そのため、車室内の強力な冷房が行われ、特に外気温度Tamが高いような環境下では、迅速に車室内を冷房して快適な車室内空調を実現することができるようになる。また、このMAX冷房モードにおいても、コントローラ32は吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器9の温度(吸熱器温度Te)とその目標値である目標吸熱器温度TEOに基づいて圧縮機2の回転数を制御する。
(6)暖房、除湿暖房、除湿冷房、冷房、MAX冷房の各運転モードの切換
空気流通路3内を流通される空気は上記各運転モードにおいて吸熱器9からの冷却や放熱器4(及び補助ヒータ23)からの加熱作用(エアミックスダンパ28で調整)を受けて吹出口29から車室内に吹き出される。コントローラ32は外気温度センサ33が検出する外気温度Tam、内気温度センサ37が検出する車室内の温度、前記ブロワ電圧、日射センサ51が検出する日射量等と、空調操作部53にて設定された車室内の目標車室内温度(設定温度)とに基づいて目標吹出温度TAOを算出し、各運転モードを切り換えて吹出口29から吹き出される空気の温度をこの目標吹出温度TAOに制御する。
この場合、コントローラ32は、外気温度Tam、車室内の湿度、目標吹出温度TAO、放熱器温度TH、目標放熱器温度TCO、吸熱器温度Te、目標吸熱器温度TEO、車室内の除湿要求の有無、等のパラメータに基づいて各運転モードの切り換えを行うことで、環境条件や除湿の要否に応じて的確に暖房モード、除湿暖房モード、除湿冷房モード、冷房モード及びMAX冷房モードを切り換え、快適且つ効率的な車室内空調を実現する。
(7)除霜モード
尚、室外熱交換器7に付着した霜を除去するための除霜モードは、運転状態から室外熱交換器7の着霜が成長したことを検知した場合にコントローラ32が実行する。その場合、コントローラ32は電磁弁21を開放し、電磁弁17を閉じる。また、電磁弁30を開放し、電磁弁40を閉じる。更に、室外膨張弁6は全開とする。
そして、圧縮機2を運転する。但し、各送風機15、27は停止する。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒は電磁弁30を経て冷媒配管13Gから放熱器4に流入し、そこを経て室外膨張弁6に至り、そこを通過して室外熱交換器7に流入する。室外熱交換器7に流入した冷媒はそこで放熱し、室外熱交換器7を加熱してそれに付着した霜を融解させると共に、自らは温度低下して全て、若しくは、一部凝縮する。そして、室外熱交換器7を出た冷媒は冷媒配管13A及び電磁弁21及び冷媒配管13Dを経て冷媒配管13Cからアキュムレータ12に入り、そこで気液分離された後、ガス冷媒が圧縮機2に吸い込まれる循環を繰り返す。これにより、室外熱交換器7は除霜されることになる。コントローラ32は、室外熱交換器7の温度(室外熱交換器温度)TXOから当該室外熱交換器7の除霜終了を検知し、除霜モードを終了することになる。
(8)コントローラ32による故障確定モード
次に、図4を参照しながらコントローラ32が実行する故障確定モード及び故障弁確定モードについて説明する。図4は電磁弁17、電磁弁21、電磁弁30、電磁弁40及び室外膨張弁6の故障が原因と考えられる(推定される)冷媒回路Rの運転状態の異常(異常状態)を示している。
(8−1)暖房モードでの故障確定モード
先ず、暖房モードでの故障確定モードについて説明する。
(8−1−1)電磁弁30の閉故障
前記暖房モードにおいて電磁弁30(リヒート)が開かなくなる閉故障が発生した場合、電磁弁40(バイパス)も閉じていることから、圧縮機2から吐出された冷媒の行き場が無くなるため、圧縮機2の吐出圧力Pdが上昇し、最終的に所定の保護停止値に至る。そこで、コントローラ32は暖房モードにおいて吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdが所定の保護停止値に上昇した場合、電磁弁30の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでは、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在吐出圧力センサ42が検出している吐出圧力Pd(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合には電磁弁30の閉故障と確定する(吐出圧力Pdは保護停止値になるので当然に差は大きくなる)。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。
(8−1−2)電磁弁40の開故障
また、暖房モードにおいて電磁弁40(バイパス)が閉じなくなる開故障が発生した場合、放熱器4に流れる冷媒が減少することから、冷媒回路RのCOPが低くなる。そこで、コントローラ32は暖房モードにおいてCOPが所定値より低下した場合、電磁弁40の開故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で算出されるCOPを正常算出値として予め測定しておき、この正常算出値と現在算出されるCOP(算出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合には電磁弁40の開故障と確定する。そして、この場合もコントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。
(8−1−3)電磁弁21の閉故障
また、暖房モードにおいて電磁弁21(暖房)が開かなくなる閉故障が発生した場合、電磁弁17(冷房)も閉じていることから、室外熱交換器7を出る冷媒の行き場が無くなるため、室外熱交換器温度TXOが下がらなくなる。また、圧縮機2の吸込冷媒温度Tsも下がらなくなり、外気温度Tamと同等となる。そこで、コントローラ32は暖房モードにおいて室外熱交換器温度センサ54が検出する室外熱交換器温度TXOが高い(未低下)とき、又は、吸込温度センサ55が検出する吸込冷媒温度Tsが外気温度センサ33が検出する外気温度Tamと同等であるときは、電磁弁21の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で室外熱交換器温度センサ54が検出する室外熱交換器温度TXOを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在室外熱交換器温度センサ54が検出している室外熱交換器温度TXO(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合には電磁弁21の閉故障と確定する。また、正常状態における当該回転数で吸込温度センサ55が検出する吸込冷媒温度Tsを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在吸込温度センサ55が検出している吸込冷媒温度Ts(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きく、検出値が外気温度Tamと同等となる場合にも電磁弁21の閉故障と確定する。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。
(8−1−4)室外膨張弁6の閉故障
また、暖房モードにおいて室外膨張弁6が開かなくなる閉故障が発生した場合、放熱器4に冷媒が滞留することから、放熱器4における冷媒の過冷却度SCが異常に大きくなる。また、圧縮機2の起動時から放熱器4の温度(TH)が変化しなくなる。そこで、コントローラ32は暖房モードにおいて算出される放熱器4での冷媒の過冷却度SCが異常に大きいとき、又は、放熱器温度センサ46が検出する放熱器温度THが圧縮機2の起動時から変化しないときは、室外膨張弁6の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で算出される放熱器4での冷媒の過冷却度SCを正常算出値として予め算出しておき、この正常算出値と現在算出される過冷却度SC(算出値)とを比較し、算出値が正常算出値より大きく、それらの差が所定の値より大きくなる場合には室外膨張弁6の閉故障と確定する。また、正常状態における当該回転数で放熱器温度センサ46が検出する放熱器温度THを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在放熱器温度センサ46が検出している放熱器温度TH(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合にも室外膨張弁6の閉故障と確定する。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。
(8−1−5)室外膨張弁6の開故障
また、暖房モードにおいて室外膨張弁6が閉じなくなる開故障が発生した場合、放熱器4を出た後の冷媒を絞れなくなることから、放熱器温度THが上がらなくなり、冷媒の過冷却度SCが目標過冷却度TGSCに達しなくなる(未達)。そこで、コントローラ32は暖房モードにおいて算出される放熱器4での冷媒の過冷却度SCが目標過冷却度TGSCに達しない場合、室外膨張弁6の開故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で算出される放熱器4での冷媒の過冷却度SCを正常算出値として予め算出しておき、この正常算出値と現在算出される過冷却度SC(算出値)とを比較し、算出値が正常算出値より小さく、それらの差が所定の値より大きくなる場合には室外膨張弁6の開故障と確定する。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。以上により、暖房モードでの各電磁弁30、40、21及び室外膨張弁6の故障を的確に判定して確定することができるようになると共に、使用者に各弁の故障発生を警告して迅速な対処を促すことができるようになる。
(8−2)除霜モードでの故障確定モード
次に、除霜モードでの故障確定モードについて説明する。
(8−2−1)電磁弁30の閉故障
前記除霜モードにおいて電磁弁30(リヒート)が閉故障が発生した場合、電磁弁40(バイパス)も閉じていることから、圧縮機2から吐出された冷媒の行き場が無くなるため、圧縮機2の吐出圧力Pdが上昇し、最終的に所定の保護停止値に至る。そこで、コントローラ32は除霜モードにおいて吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdが所定の保護停止値に上昇した場合、電磁弁30の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在吐出圧力センサ42が検出している吐出圧力Pd(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合には電磁弁30の閉故障と確定する(吐出圧力Pdは保護停止値になるので当然に差は大きくなる)。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。
(8−2−2)電磁弁21の閉故障
また、除霜モードにおいて電磁弁21(暖房)が閉故障が発生した場合、電磁弁17(冷房)も閉じていることから、室外熱交換器7を出る冷媒の行き場が無くなるため、室外熱交換器温度TXOが下がらなくなる。また、圧縮機2の吸込冷媒温度Tsも下がらなくなり、外気温度Tamと同等となる。そこで、コントローラ32は除霜モードにおいて室外熱交換器温度センサ54が検出する室外熱交換器温度TXOが高い(未低下)とき、又は、吸込温度センサ55が検出する吸込冷媒温度Tsが外気温度センサ33が検出する外気温度Tamと同等であるときは、電磁弁21の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で室外熱交換器温度センサ54が検出する室外熱交換器温度TXOを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在室外熱交換器温度センサ54が検出している室外熱交換器温度TXO(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合には電磁弁21の閉故障と確定する。また、正常状態における当該回転数で吸込温度センサ55が検出する吸込冷媒温度Tsを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在吸込温度センサ55が検出している吸込冷媒温度Ts(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きく、検出値が外気温度Tamと同等となる場合にも電磁弁21の閉故障と確定する。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。
(8−2−3)室外膨張弁6の閉故障
また、除霜モードにおいて室外膨張弁6の閉故障が発生した場合、放熱器4に冷媒が滞留することから、放熱器4において冷媒の過冷却度SCが付くようになる(本来は付かない)。そこで、コントローラ32は除霜モードにおいて算出される放熱器4での冷媒の過冷却度SCが付く場合、室外膨張弁6の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で算出される放熱器4での冷媒の過冷却度SCを正常算出値として予め算出しておき(付かない)、この正常算出値と現在算出される過冷却度SC(算出値)とを比較し、算出値が正常算出値より大きくなる場合(SCが付く場合)には室外膨張弁6の閉故障と確定する。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。以上により、除霜モードでの各電磁弁30、21及び室外膨張弁6の故障を的確に判定して確定することができるようになる。
(8−3)除湿暖房モードでの故障確定モード
次に、除湿暖房モードでの故障確定モードについて説明する。前記除湿暖房モードにおいて電磁弁40(バイパス)が閉故障が発生した場合、電磁弁30(リヒート)も閉じていることから、圧縮機2から吐出された冷媒の行き場が無くなるため、圧縮機2の吐出圧力Pdが上昇し、最終的に所定の保護停止値に至る。そこで、コントローラ32は除湿暖房モードにおいて吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdが所定の保護停止値に上昇した場合、電磁弁40の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在吐出圧力センサ42が検出している吐出圧力Pd(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合には電磁弁40の閉故障と確定する(吐出圧力Pdは保護停止値になるので当然に差は大きくなる)。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。これにより、除湿暖房モードでの電磁弁40の故障を的確に判定して確定することができるようになる。
(8−4)除湿冷房モード/冷房モードでの故障確定モード
次に、除湿冷房モード及び冷房モードでの故障確定モードについて説明する。
(8−4−1)電磁弁30の閉故障
前記除湿冷房モード及び冷房モードにおいて電磁弁30(リヒート)が閉故障が発生した場合、電磁弁40(バイパス)も閉じていることから、圧縮機2から吐出された冷媒の行き場が無くなるため、圧縮機2の吐出圧力Pdが上昇し、最終的に所定の保護停止値に至る。そこで、コントローラ32は除湿冷房モード及び冷房モードにおいて吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdが所定の保護停止値に上昇した場合、電磁弁30の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在吐出圧力センサ42が検出している吐出圧力Pd(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合には電磁弁30の閉故障と確定する(吐出圧力Pdは保護停止値になるので当然に差は大きくなる)。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。
(8−4−2)室外膨張弁6の閉故障
また、除湿冷房モード及び冷房モードにおいて室外膨張弁6の閉故障が発生した場合、放熱器圧力PCIのみ上がって放熱器温度THは上がらないことから、放熱器4において冷媒の過冷却度SCが付くようになる。そこで、コントローラ32は除湿冷房モード及び冷房モードにおいて算出される放熱器4での冷媒の過冷却度SCが付く場合、室外膨張弁6の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で算出される放熱器4での冷媒の過冷却度SCを正常算出値として予め算出しておき、この正常算出値と現在算出される過冷却度SC(算出値)とを比較し、算出値が正常算出値より大きくなる場合(SCが付く場合)には室外膨張弁6の閉故障と確定する。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。
(8−4−2)室外膨張弁6の開故障
また、除湿冷房モード及び冷房モードにおいて室外膨張弁6の開故障が発生した場合、放熱器4を出た後の冷媒を絞れなくなることから、放熱器温度THが目標放熱器温度TCOに達しなくなる(未達)。そこで、コントローラ32は除湿冷房モード及び冷房モードにおいて放熱器温度センサ48が検出する放熱器温度THが目標放熱器温度TCOに達しない場合、室外膨張弁6の開故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で検出される放熱器温度THを正常算出値として予め算出しておき、この正常算出値と現在検出される放熱器温度TH(検出値)とを比較し、検出値が正常検出値より低く、それらの差が所定の値より大きくなる場合には室外膨張弁6の開故障と確定する。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。以上により、除湿冷房モード及び冷房モードでの電磁弁30及び室外膨張弁6の故障を的確に判定して確定することができるようになると共に、使用者に各弁の故障発生を警告して迅速な対処を促すことができるようになる。
(8−5)MAX冷房モードでの故障確定モード
次に、MAX冷房モードでの故障確定モードについて説明する。前記MAX冷房モードにおいて電磁弁40(バイパス)が閉故障が発生した場合、電磁弁30(リヒート)も閉じていることから、圧縮機2から吐出された冷媒の行き場が無くなるため、圧縮機2の吐出圧力Pdが上昇し、最終的に所定の保護停止値に至る。そこで、コントローラ32はMAX冷房モードにおいて吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdが所定の保護停止値に上昇した場合、電磁弁40の閉故障が原因と推定し、故障確定モードに移行する。
この故障確定モードでも、コントローラ32は圧縮機2の回転数NCを一定の値とする。そして、正常状態における当該回転数で吐出圧力センサ42が検出する吐出圧力Pdを正常検出値として予め測定しておき、この正常検出値と現在吐出圧力センサ42が検出している吐出圧力Pd(検出値)とを比較し、それらの差が所定の値より大きくなる場合には電磁弁40の閉故障と確定する(吐出圧力Pdは保護停止値になるので当然に差は大きくなる)。そして、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。これにより、MAX冷房モードでの電磁弁40の故障を的確に判定して確定することができるようになる。
(9)コントローラ32による故障弁確定モード
次に、コントローラ32が実行する故障弁確定モードについて説明する。
(9−1)MAX冷房モード、冷房モード、除湿冷房モードで吸熱器温度Teが下がらないときの故障弁確定モード
ここで、MAX冷房モード、冷房モード又は除湿冷房モードにおいて吸熱器温度Teが下がらない、という異常状態は、図4に示す如く電磁弁17(冷房)が閉故障している場合に発生すると共に、電磁弁21(暖房)が開故障している場合にも発生する。従って、吸熱器温度Teが下がらないという異常からだけでは電磁弁17と電磁弁21のどちらの弁が故障しているか分からない。
そこで、コントローラ32はMAX冷房モード、冷房モード又は除湿冷房モードにおいて、吸熱器温度センサ48が検出する吸熱器温度Teが下がらない場合(吸熱器冷えず)、故障弁確定モードを実行する。この故障弁確定モードでは、コントローラ32は電磁弁21と電磁弁40を閉じ、電磁弁30を開き、室外膨張弁6の弁開度を縮小し、その状態で室外熱交換器温度TXOが下がるか否かを判断する。
電磁弁21(暖房)が開故障している場合、閉じることができず、室外熱交換器7を出た冷媒はアキュムレータ12に向かうようになる。一方、室外膨張弁6は絞られるため、室外熱交換器温度TXOは下がることになる。そこで、コントローラ32はこの故障弁確定モードで室外熱交換器温度TXOが下がれば電磁弁21の開故障と確定し、下がらなければ電磁弁17の閉故障と確定する。これにより、MAX冷房モード、冷房モード又は除湿冷房モードにおいて電磁弁21と電磁弁17の何れかの故障が原因で発生し得る、吸熱器温度Teが下がらない、という異常状態が発生した場合にも、どちらの電磁弁が故障しているかを確定することができるようになる。
(9−2)MAX冷房モードで吐出圧力Pdが放熱器圧力PCIと同等であるときの故障弁確定モード
また、圧縮機2の吐出圧力Pdが放熱器圧力PCIと同等である、という異常状態も、図4に示す如く電磁弁30の開故障や室外膨張弁6の開故障によって発生する。従って、吐出圧力Pdが放熱器圧力PCIと同等であるという異常からだけでは電磁弁30と室外膨張弁6のどちらの弁が故障しているか分からない。
そこで、コントローラ32はMAX冷房モードにおいて、圧縮機2の吐出圧力Pdが放熱器圧力PCIと同等である場合、故障弁確定モードを実行する。この場合の故障弁確定モードでは、コントローラ32は電磁弁40(バイパス)を閉じ、その状態で圧縮機2の吐出圧力Pdが所定の保護停止値に上昇するか否か判断する。
電磁弁40を閉じると、本来は電磁弁30も閉じていることから、圧縮機2から吐出された冷媒の行き場が無くなるため、吐出圧力Pdは保護停止値に上昇するはずであるが、電磁弁30が開故障しているときには上昇しなくなる。そこで、コントローラ32はこの故障弁確定モードで吐出圧力Pdが保護停止値に上昇しないときは電磁弁30の開故障、上昇したときは室外膨張弁6の開故障と確定する。これにより、MAX冷房モードにおいて電磁弁30や室外膨張弁6の故障が原因で発生し得る、圧縮機2の吐出圧力Pdが放熱器圧力PCIと同等である、という異常状態が発生した場合にも、どちらの弁が故障しているかを確定することができるようになる。
(9−3)除湿暖房モードで吸熱器温度Teが下がらないときの故障弁確定モード
また、除湿暖房モードにおいて吸熱器温度Teが下がらない(吸熱器冷えず)、という異常状態は、図4に示す如く電磁弁30(リヒート)が開故障、電磁弁17(冷房)が閉故障、電磁弁21(暖房)が開故障、室外膨張弁6が開故障している場合の何れの場合にも発生する。従って、除湿暖房モードで吸熱器温度Teが下がらないという異常からだけではどの電磁弁30、17、21が故障しているか、或いは、室外膨張弁6が故障しているか分からない。
そこで、コントローラ32は除湿暖房モードにおいて、吸熱器温度Teが下がらない場合、故障弁確定モードを実行する。この場合の故障弁確定モードでは、コントローラ32は先ず、電磁弁40を閉じた第1の状態とし、この第1の状態で圧縮機2の吐出圧力Pdが所定の保護停止値に上昇するか否か判断する。除湿暖房モードでは本来電磁弁30は閉じているので、電磁弁40を閉じることで圧縮機2から吐出された冷媒の行き場が無くなり、吐出圧力Pdは上昇する。そこで、コントローラ32はこの第1の状態としたときに、吐出圧力Pdが保護停止値に上昇しないときは、電磁弁30の開故障と確定する。
また、この第1の状態でも電磁弁30は正常であった場合、コントローラ32は元の運転状態に戻した後、次に補助ヒータ23の発熱を停止する第2の状態とし、この第2の状態で圧縮機2の吐出圧力Pdが放熱器圧力PCIと同等となるか否か判断する。除湿暖房モードで補助ヒータ23の発熱を停止した場合、室外膨張弁6は本来全閉となっているので、放熱器圧力PCIは吐出圧力Pdにはならない。そこで、コントローラ32はこの第2の状態としたときに、吐出圧力Pdが放熱器圧力PCIと同等となるときは、室外膨張弁6の開故障と確定する。
また、この第2の状態でも室外膨張弁6は正常であった場合、コントローラ32は次に電磁弁21と電磁弁40を閉じ、電磁弁30を開き、室外膨張弁6の弁開度を縮小した第3の状態とする。電磁弁21が開故障している場合、閉じることができず、室外熱交換器7を出た冷媒はアキュムレータ12に向かうようになる。一方、室外膨張弁6は絞られるため、室外熱交換器温度TXOは下がることになる。そこで、コントローラ32はこの第3の状態で室外熱交換器温度TXOが下がれば電磁弁21の開故障と確定する。
そして、室外熱交換器温度TXOが下がらなければ電磁弁17の閉故障と確定する。これにより、除湿暖房モードにおいて電磁弁30、17、21や室外膨張弁6の故障が原因で発生し得る、吸熱器温度Teが下がらない、という異常状態が発生した場合にも、どの弁が故障しているかを確定することができるようになる。
そして、上記の如き故障弁確定モードで故障が確定された場合にも、コントローラ32は空調操作部53で係る故障発生を表示し、使用者に報知する(報知動作)。それにより、使用者に各弁の故障発生を警告して迅速な対処を促すことができるようになる。
以上詳述した如く本発明の車両用空気調和装置1によれば、コントローラ32が、冷媒回路Rの各部の温度(放熱器温度TH、吸熱器温度Te、室外熱交換器温度TXO)、圧力(吐出圧力Pd、放熱器圧力PCI)の検出値、若しくは、それらから求められる算出値(過冷却度SCやCOP)に基づき、運転状態が、電磁弁17、21、30、40又は室外膨張弁6の故障が原因と推定される異常状態となった場合、圧縮機2の回転数NCを一定の値とし、当該圧縮機2の回転数NCで予め測定された温度、圧力の正常検出値、若しくは、それらから算出された正常算出値と検出値や算出値とを比較することにより、電磁弁17、21、30、40又は室外膨張弁6の故障と確定する故障確定モードを実行するようにしたので、検出値と正常検出値、或いは、算出値と正常算出値を比較することで、比較的簡易に電磁弁や室外膨張弁の故障の判定と確定を行うことができるようになる。
また、コントローラ32は、異なる電磁弁17、21、30又は室外膨張弁6の故障が原因で同様の異常状態(吸熱器温度Teが下がらない、吐出圧力Pdが放熱器圧力PCIと同等になる)が発生する場合には、故障している電磁弁17、21、30又は室外膨張弁6を確定する故障弁確定モードを実行するので、どの電磁弁17、21、30が故障しているのか、或いは、室外膨張弁6が故障しているのかを確定することができるようになる。
尚、実施例で示した各運転モードの切換制御は、それに限られるものでは無く、車両用空気調和装置の能力や使用環境に応じて、外気温度Tam、車室内の湿度、目標吹出温度TAO、放熱器温度TH、目標放熱器温度TCO、吸熱器温度Te、目標吸熱器温度TEO、車室内の除湿要求の有無、等のパラメータの何れか、又は、それらの組み合わせ、それらの全てを採用して適切な条件を設定すると良い。
また、補助加熱装置は実施例で示した補助ヒータ23に限られるものでは無く、ヒータで加熱された熱媒体を循環させて空気流通路内の空気を加熱する熱媒体循環回路や、エンジンで加熱されたラジエター水を循環するヒータコア等を利用してもよい。更に、実施例で説明した冷媒回路Rの構成はそれに限定されるものでは無く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
1 車両用空気調和装置
2 圧縮機
3 空気流通路
4 放熱器
6 室外膨張弁
7 室外熱交換器
8 室内膨張弁
9 吸熱器
17 電磁弁(冷房)
21 電磁弁(暖房)
30 電磁弁(リヒート)
40 電磁弁(バイパス)
23 補助ヒータ(補助加熱装置)
27 室内送風機(ブロワファン)
28 エアミックスダンパ
32 コントローラ(制御装置)
35 バイパス配管
R 冷媒回路

Claims (13)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    車室内に供給する空気が流通する空気流通路と、
    冷媒を放熱させて前記空気流通路から前記車室内に供給する空気を加熱するための放熱器と、
    冷媒を吸熱させて前記空気流通路から前記車室内に供給する空気を冷却するための吸熱器と、
    前記車室外に設けられた室外熱交換器と、
    前記室外熱交換器に流入する冷媒を減圧するための室外膨張弁と、
    前記放熱器及び前記室外膨張弁をバイパスして、前記圧縮機から吐出された冷媒を前記室外熱交換器に直接流入させるためのバイパス配管と、
    冷媒の流れを切り換えるための複数の電磁弁と、
    制御装置とを備え、
    該制御装置によって前記電磁弁を制御することにより、複数の運転モードを切り換えて実行する車両用空気調和装置において、
    前記制御装置は、各部の温度、及び/又は、圧力の検出値、若しくは、それらから求められる算出値に基づき、運転状態が、前記電磁弁又は前記室外膨張弁の故障が原因と推定される異常状態となった場合、前記圧縮機の回転数を一定の値とし、当該圧縮機の回転数で予め測定された温度、及び/又は、圧力の正常検出値、若しくは、それらから算出された正常算出値と前記検出値、若しくは、算出値とを比較することにより、前記電磁弁又は前記室外膨張弁の故障と確定する故障確定モードを実行することを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 前記制御装置は、異なる前記電磁弁又は前記室外膨張弁の故障が原因で同様の異常状態が発生する場合、故障している前記電磁弁又は前記室外膨張弁を確定する故障弁確定モードを実行することを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置。
  3. 前記空気流通路から前記車室内に供給する空気を加熱するための補助加熱装置を備え、
    前記制御装置は前記複数の運転モードとして、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記放熱器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記室外熱交換器にて吸熱させる暖房モードと、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記バイパス配管により前記室外熱交換器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器にて吸熱させると共に、前記補助加熱装置を発熱させる除湿暖房モードと、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記放熱器から前記室外熱交換器に流して当該放熱器及び室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器にて吸熱させる除湿冷房モードと、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記放熱器から前記室外熱交換器に流して当該室外熱交換器にて放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器にて吸熱させる冷房モードと、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記バイパス配管により前記室外熱交換器に流して放熱させ、放熱した当該冷媒を減圧した後、前記吸熱器にて吸熱させる最大冷房モードと、
    前記圧縮機から吐出された冷媒を前記放熱器から前記室外熱交換器に流して当該室外熱交換器を除霜する除霜モードを有し、
    前記電磁弁を制御することにより、各運転モードを切り換えて実行することを特徴とする請求項2に記載の車両用空気調和装置。
  4. 前記暖房モードで開いて前記室外熱交換器から出た冷媒を前記圧縮機に流す暖房用の前記電磁弁と、
    前記除湿暖房モード、前記除湿冷房モード、前記冷房モード、及び、前記最大冷房モードで開いて前記室外熱交換器から出た冷媒を前記吸熱器に流す冷房用の前記電磁弁と、
    前記除湿暖房モード、及び、前記最大冷房モードで開いて前記圧縮機から吐出された冷媒を前記バイパス配管に流すバイパス用の前記電磁弁と、
    前記暖房モード、前記除湿冷房モード、前記冷房モード、及び、前記除霜モードで開いて前記圧縮機から吐出された冷媒を前記放熱器に流すリヒート用の前記電磁弁を備えたことを特徴とする請求項3に記載の車両用空気調和装置。
  5. 前記制御装置は前記暖房モードにおいて、前記圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときは前記リヒート用の電磁弁の閉故障、COPが低いときは前記バイパス用の電磁弁の開故障、前記室外熱交換器の温度が高いとき、又は、圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは前記暖房用の電磁弁の閉故障、前記放熱器における冷媒の過冷却度が異常に大きいとき、又は、前記圧縮機の起動時から前記放熱器の温度が変化しないときは前記室外膨張弁の閉故障、前記放熱器における冷媒の過冷却度が目標値とならないときは前記室外膨張弁の開故障、と推定して前記故障確定モードを実行することを特徴とする請求項4に記載の車両用空気調和装置。
  6. 前記制御装置は前記除霜モードにおいて、前記圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときは前記リヒート用の電磁弁の閉故障、前記室外熱交換器の温度が高いとき、又は、圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは前記暖房用の電磁弁の閉故障、前記放熱器において冷媒の過冷却度が付くときは前記室外膨張弁の閉故障、と推定して前記故障確定モードを実行することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の車両用空気調和装置。
  7. 前記制御装置は前記除湿暖房モードにおいて、前記圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときは前記バイパス用の電磁弁の閉故障と推定して前記故障確定モードを実行することを特徴とする請求項4、請求項5又は請求項6のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  8. 前記制御装置は前記除湿冷房モード又は前記冷房モードにおいて、前記圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときは前記リヒート用の電磁弁の閉故障、前記放熱器において冷媒の過冷却度が付くときは前記室外膨張弁の閉故障、前記放熱器の温度が目標値とならないときは前記室外膨張弁の開故障、と推定して前記故障確定モードを実行することを特徴とする請求項4、請求項5、請求項6又は請求項7のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  9. 前記制御装置は前記最大冷房モードにおいて、前記圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇したときは前記バイパス用の電磁弁の閉故障、前記圧縮機の吸込冷媒温度が外気温度と同等であるときは前記冷房用の電磁弁の閉故障、と推定して前記故障確定モードを実行することを特徴とする請求項4、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  10. 前記制御装置は、前記最大冷房モード、前記冷房モード又は前記除湿冷房モードにおいて、前記吸熱器の温度が下がらない場合、前記故障弁確定モードを実行すると共に、
    該故障弁確定モードでは、前記暖房用の電磁弁と前記バイパス用の電磁弁を閉じ、前記リヒート用の電磁弁を開き、前記室外膨張弁の弁開度を縮小し、その状態で前記室外熱交換器の温度が下がれば前記暖房用の電磁弁の開故障、下がらなければ前記冷房用の電磁弁の閉故障、と確定することを特徴とする請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8又は請求項9のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  11. 前記制御装置は、前記最大冷房モードにおいて、前記圧縮機の吐出圧力が前記放熱器の圧力と同等である場合、前記故障弁確定モードを実行すると共に、
    該故障弁確定モードでは、前記バイパス用の電磁弁を閉じ、その状態で前記圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇しないときは前記リヒート用の電磁弁の開故障、上昇したときは前記室外膨張弁の開故障、と確定することを特徴とする請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  12. 前記制御装置は、前記除湿暖房モードにおいて、前記吸熱器の温度が下がらない場合、前記故障弁確定モードを実行すると共に、
    該故障弁確定モードでは、
    前記バイパス用の電磁弁を閉じた第1の状態とし、該第1の状態で前記圧縮機の吐出圧力が所定の保護停止値に上昇しないときは前記リヒート用の電磁弁の開故障と確定し、
    前記補助加熱装置の発熱を停止した第2の状態とし、該第2の状態で前記圧縮機の吐出圧力が前記放熱器の圧力と同等となったときは前記室外膨張弁の開故障と確定し、
    前記暖房用の電磁弁と前記バイパス用の電磁弁を閉じ、前記リヒート用の電磁弁を開き、前記室外膨張弁の弁開度を縮小した第3の状態とし、該第3の状態で前記室外熱交換器の温度が下がれば前記暖房用の電磁弁の開故障と確定し、
    前記第1の状態、前記第2の状態及び前記第3の状態として前記リヒート用の電磁弁、前記室外膨張弁及び前記暖房用の電磁弁が正常であった場合、前記冷房用の電磁弁の閉故障と確定することを特徴とする請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10又は請求項11のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
  13. 前記制御装置は、前記電磁弁の故障が確定した場合、所定の報知動作を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項12のうちの何れかに記載の車両用空気調和装置。
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