JP2017153846A - 超音波測定装置および超音波プローブ - Google Patents

超音波測定装置および超音波プローブ Download PDF

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Abstract

【課題】操作性良く超音波の進行方向を変えることができる超音波測定装置を提供する。【解決手段】超音波測定装置1は第1方向25に超音波24を射出する超音波素子アレイ18と、超音波素子アレイ18が射出した超音波24の進行方向を変える柱状の音響レンズ13と、第1方向25及び音響レンズ13の柱軸方向と交差する第2方向26に音響レンズ13と超音波素子アレイ18とが相対移動するように移動方向を規制するリニアーガイド23と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、超音波測定装置および超音波プローブに関するものである。
被検体に超音波を照射して被検体の内部で反射する反射波を用いて超音波を表示する超音波測定装置が広く活用されている。超音波測定装置を用いて被検体の内部に位置する血管等の臓器に穿刺針を挿入することがある。そして、穿刺針を案内する案内部を備えた超音波測定装置が特許文献1に開示されている。それによると、案内部には穿刺針を案内する孔が設置されている。
操作者が穿刺針を被検体に挿入するとき、超音波の照射範囲に穿刺針が入るように操作する。これにより、超音波画像に穿刺針の像が表示される。操作者は超音波画像を見て穿刺針の進行方向が目的とする場所に合っているかを確認する。操作者は超音波画像を見て穿刺針を挿入する角度を調整して目的とする場所に穿刺針を進行させていた。
特開2003−334191号公報
操作者は超音波測定装置を用いて穿刺針を確認する。このとき、穿刺針の先端に超音波が照射されるように操作者がプローブを調整する。穿刺針の先端は移動するので、操作者は表示画面を見ながらプローブを調整する。特許文献1に記載のプローブを用いたときには穿刺針が撮影されるようにプローブを動かす動作を行う。このとき、プローブを手で保持して操作するので、プローブが揺れる。このため、超音波画像が揺れて穿刺針の先端が鮮明でなくなり表示画面で確認できなくなることがある。そこで、操作性良く超音波の進行方向を変えることができる超音波測定装置が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例にかかる超音波測定装置であって、第1方向に超音波を射出する超音波送信部と、前記超音波送信部が射出した超音波の進行方向を変える柱状の音響レンズと、前記第1方向及び前記音響レンズの柱軸方向と交差する第2方向に前記音響レンズと前記超音波送信部とが相対移動するように移動方向を規制する移動規制部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、超音波測定装置は超音波送信部、音響レンズ及び移動規制部を備えている。超音波送信部は第1方向に超音波を射出する。音響レンズは柱状のレンズであり、超音波送信部が射出した超音波の進行方向を変える。音響レンズは所定の断面形状が所定の方向に延びたレンズであり、この所定の断面形状が延びた方向を柱軸方向と称す。第2方向は第1方向及び音響レンズの柱軸方向と交差する方向である。そして、音響レンズと超音波送信部とが相対移動するとき、移動規制部が第2方向に相対移動するように移動方向を規制する。
これにより、音響レンズと超音波送信部とが相対移動する第2方向は第1方向と交差する方向になる。第2方向は音響レンズの柱軸方向と交差する方向である。音響レンズは第2方向の位置に対応して第1方向の厚みが変化するレンズである。音響レンズの第1方向側の面には凹凸がある。そして、超音波が音響レンズに入力して音響レンズから出力する。音響レンズから出力するとき、超音波が進行する方向は音響レンズの第1方向側の面の角度に対応して変わる。
音響レンズと超音波送信部とは第2方向に相対移動する。これにより、超音波が音響レンズから出力する場所の第1方向側の面の角度が変わるため、音響レンズから出力するときに超音波の進行方向が変わる。従って、超音波測定装置は超音波の進行方向を変えることができる。そして、超音波の進行方向は第2方向にのみ変化し柱軸方向には変化しない。従って、超音波測定装置は操作性良く超音波の進行方向を変えることができる。
[適用例2]
上記適用例にかかる超音波測定装置において、前記音響レンズは凸レンズであり、前記音響レンズの材質は超音波の移動速度が被検体における超音波の移動速度より速い材質であることを特徴とする。
本適用例によれば、音響レンズは凸レンズである。そして、音響レンズは被検体に接触して用いられる。音響レンズの材質は超音波の移動速度が被検体における超音波の移動速度より速い材質になっている。従って、超音波は音響レンズから被検体に入るときに減速する。そして、音響レンズは凸レンズの形状であり、被検体が凹レンズとして機能する。このため、超音波測定装置は音響レンズの第2方向の幅より広い場所に超音波を射出することができる。
[適用例3]
上記適用例にかかる超音波測定装置において、前記音響レンズは凹レンズであり、前記音響レンズの材質は超音波の移動速度が被検体における超音波の移動速度より遅い材質であることを特徴とする。
本適用例によれば、音響レンズは凹レンズである。そして、音響レンズは被検体に接触して用いられる。音響レンズの材質は超音波の移動速度が被検体における超音波の移動速度より遅い材質になっている。従って、超音波は音響レンズから被検体に入るときに加速する。そして、音響レンズは凹レンズの形状である為、超音波測定装置は音響レンズの第2方向の幅より広い場所に超音波を射出することができる。
[適用例4]
上記適用例にかかる超音波測定装置において、前記音響レンズと前記超音波送信部とを相対移動する移動部と、前記音響レンズと前記超音波送信部との相対位置を制御する制御部と、前記相対位置の入力を受ける入力部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、超音波測定装置は、さらに、移動部、制御部及び入力部を備えている。移動部は音響レンズと超音波送信部とを相対移動する。制御部が相対位置を制御する。そして、入力部は、移動部が相対移動する音響レンズと超音波送信部との相対位置の入力を受ける。操作者が入力部から相対位置を入力する。そして、制御部が移動部を制御して音響レンズと超音波送信部とを相対移動する。従って、操作者は音響レンズと超音波送信部とを第2方向に相対移動させる操作をすることができる。
[適用例5]
上記適用例にかかる超音波測定装置において、前記音響レンズと前記超音波送信部とを相対移動する移動部と、前記移動部を制御する制御部と、被検体で反射した反射波を受信する超音波受信部と、前記反射波のデータから超音波画像を形成する画像形成部と、前記超音波画像の被写体を判別する判別部と、前記超音波画像を表示する表示部と、を備え、前記被写体が前記超音波画像にないときには前記超音波画像に前記被写体が含まれるように前記制御部が前記移動部を制御することを特徴とする。
本適用例によれば、超音波測定装置は超音波送信部、音響レンズ及び移動規制部の他にも、移動部、制御部、超音波受信部、画像形成部及び判別部を備えている。移動部は音響レンズと超音波送信部とを相対移動する。制御部が移動部を制御する。超音波受信部は被検体で反射した反射波を受信する。画像形成部は反射波のデータから超音波画像を形成する。判別部は超音波画像の被写体を判別する。表示部は超音波画像を表示する。
超音波送信部が被検体に超音波を射出し、超音波受信部が被検体で反射した反射波を受信する。次に、画像形成部が反射波のデータから超音波画像を形成し、判別部は超音波画像の被写体を判別する。このとき、超音波画像に被写体がないときには制御部が移動部を制御する。そして、超音波画像に被写体が含まれるようにする。その結果、操作者は移動部の制御を行わずとも超音波画像を見て被写体の位置を認識できる。
[適用例6]
上記適用例にかかる超音波測定装置において、前記被写体は先端部を有する棒状部材であり、前記制御部は前記先端部を検出し、前記先端部を含む前記超音波画像を前記表示部に表示することを特徴とする。
本適用例によれば、被写体は先端部を有する棒状部材である。制御部は先端部を検出する。そして、超音波測定装置は先端部に近い場所の被写体のある超音波画像を表示部に表示する。従って、操作者は棒状部材の先端部が移動するときにも、先端部の位置を確認できる。
[適用例7]
上記適用例にかかる超音波測定装置において、前記超音波送信部と前記音響レンズとの間には液状体が配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、超音波送信部と音響レンズとの間には液状体が配置されている。液状体により超音波送信部と音響レンズとの間の音響インピーダンスの変化を小さくできる。その結果、超音波送信部と音響レンズとの間で超音波が反射することを抑制できる。
[適用例8]
本適用例にかかる超音波プローブであって、第1方向に超音波を射出する超音波送信部と、前記超音波送信部が射出した超音波の進行方向を変える柱状の音響レンズと、前記第1方向及び前記音響レンズの柱軸方向と交差する第2方向に前記音響レンズと前記超音波送信部とが相対移動するように移動方向を規制する移動規制部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、超音波プローブは超音波送信部、音響レンズ及び移動規制部を備えている。超音波送信部は第1方向に超音波を射出する。音響レンズは柱状のレンズであり、超音波送信部が射出した超音波の進行方向を変える。音響レンズは所定の断面形状が所定の方向に延びたレンズであり、この所定の断面形状が延びた方向を柱軸方向と称す。第2方向は第1方向及び音響レンズの柱軸方向と交差する方向である。そして、音響レンズと超音波送信部とが相対移動するとき、移動規制部が第2方向に相対移動するように移動方向を規制する。
これにより、音響レンズと超音波送信部とが相対移動する第2方向は第1方向と交差する方向になる。第2方向は音響レンズの柱軸方向と交差する方向である。音響レンズは第2方向の位置に対応して第1方向の厚みが変化するレンズである。音響レンズの第1方向側の面には凹凸がある。そして、超音波が音響レンズに入力して音響レンズから出力する。音響レンズから出力するとき、超音波が進行する方向は音響レンズの第1方向側の面の角度に対応して変わる。
音響レンズと超音波送信部とは第2方向に相対移動する。これにより、超音波が音響レンズから出力する場所の第1方向側の面の角度が変わるため、音響レンズから出力するときに超音波の進行方向が変わる。従って、超音波プローブは超音波の進行方向を変えることができる。そして、超音波の進行方向は第2方向にのみ変化し柱軸方向には変化しない。従って、超音波プローブは操作性良く超音波の進行方向を変えることができる。
第1の実施形態にかかわる超音波測定装置の構成を示す概略斜視図。 超音波プローブの構造を示す模式側断面図。 超音波プローブの構造を示す模式側断面図。 超音波画像を示す図。 超音波プローブの構造を示す模式側断面図。 超音波画像を示す図。 超音波プローブの構造を示す模式側断面図。 超音波画像を示す図。 超音波プローブの構造を示す模式側断面図。 超音波画像を示す図。 超音波測定装置の電気制御ブロック図。 穿刺針挿入方法のフローチャート。 第2の実施形態にかかわる超音波測定装置の電気制御ブロック図。 穿刺針挿入方法のフローチャート。 第3の実施形態にかかわる超音波プローブの構造を示す模式側断面。 超音波プローブの構造を示す模式側断面。 第4の実施形態にかかわる超音波プローブの構造を示す模式側断面。 超音波プローブの構造を示す模式側断面。 第5の実施形態にかかわる超音波で血管を検出する方法を説明するための模式側断面。 超音波で血管を検出する方法を説明するための模式側断面。
以下、実施形態について図面に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本実施形態では、超音波測定装置と、この超音波測定装置を用いて血管に穿刺針を挿入する方法との特徴的な例について、図に従って説明する。第1の実施形態にかかわる超音波測定装置について図1〜図12に従って説明する。図1は、超音波測定装置の構成を示す概略斜視図である。図1に示すように、超音波測定装置1は超音波プローブ2及び制御部としての制御装置3を備え、超音波プローブ2と制御装置3とは配線4により接続されている。
超音波プローブ2はテープ5により人体6の被検体としての腕6aに固定されている。腕6aの内部には腕6aに沿って血管7が存在している。血管7が腕6aに沿って伸びる方向をY方向として、腕6aの表面から血管7に向かう方向をZ方向とする。そして、Y方向及びZ方向と直交する方向をX方向とする。
操作者は注射器8の被写体としての穿刺針8aを腕6aの血管7に向けて挿入する。尚、血管7は静脈でも動脈でも良い。そして、操作者は穿刺針8aを血管7に挿入し穿刺針8aの先端が血管7内に到達したところで、穿刺針8aの移動を停止する。この状態で操作者は血管7中に薬液を投入する。または、操作者は血管7中の血液を注射器8内に吸引する。
超音波プローブ2は穿刺針8aの先端及び血管7に向けて超音波を射出する。そして、穿刺針8aの先端及び血管7にて反射した反射波を受信して電気信号に変換する。電気信号はデジタル信号に変換され、配線4を介して制御装置3に送信される。制御装置3には表示部としての表示装置9が設置され、デジタル信号から形成された超音波画像が表示装置9に表示される。超音波画像は超音波の反射波を用いて検出された腕6aの断面映像を示す。
制御装置3には回転ツマミ10やキーボード11等の入力部としての入力装置12が設置されている。操作者は入力装置12を操作して超音波プローブ2が射出する超音波の進行方向や強度を調整する。そして、操作者は表示装置9を見て血管7に対する穿刺針8aの先端の位置を確認し、穿刺針8aを血管7に向けて挿入する。操作者は穿刺針8aの先端が血管7内に入ったところで穿刺針8aの移動を停止する。次に、薬液の投入や血液の採取等を行う。
操作は2人で行うのが好ましい。1人は入力装置12を操作し、別の人が注射器8を操作する。入力装置12を操作する人は表示装置9に穿刺針8aの先端が表示されるように操作する。注射器8を操作する人は表示装置9を見ながら穿刺針8aの挿入を行うので、容易に血管7に穿刺針8aを挿入できる。
図2及び図3は超音波プローブの構造を示す模式側断面である。図2は血管7の長手方向から見た図であり、図3は血管7の長手方向と直交する方向から見た図である。尚、図中テープ5は省略されている。図2及び図3に示すように腕6aの中には血管7が位置し、血管7の中には血液7aが流動している。
超音波プローブ2は音響レンズ13を備え、音響レンズ13は腕6aの皮膚に押圧される。皮膚の表面には液状体としてのジェル14が塗布されている。音響レンズ13と腕6aとの間にはジェル14が配置される。ジェル14は音響レンズ13と腕6aとの間の音響インピーダンスを調整する。ジェル14により超音波24が音響レンズ13から腕6aへ入るときに反射され難くなる。これにより、超音波プローブ2は効率良く超音波24を腕6aの内部に射出できる。
音響レンズ13の−Z方向側には有底角筒状の第1支持体15が設置されている。第1支持体15の内部にはY方向に移動する移動体16が設置されている。移動体16は基板17を備え、基板17の+Z方向側の面には超音波送信部及び超音波受信部としての超音波素子アレイ18が設置されている。
基板17の+−X方向側の両面には第2支持体21が設置されており、基板17は第2支持体21に挟まれて支持されている。+X方向側の第2支持体21には+X方向側の面にY方向に延びる溝が設置されている。そして、第1支持体15の内側には−X方向側の面にY方向に延びる溝が設置されている。そして、第1支持体15と第2支持体21との各溝の間には複数の球体22が設置されている。移動体16及び第1支持体15の−X方向側は移動体16及び第1支持体15の+X方向側と同様の構造になっている。そして、第1支持体15、第2支持体21及び球体22により移動規制部としてのリニアーガイド23を構成している。リニアーガイド23では球体22が転がるので移動時の摩擦抵抗が小さくなっている。
超音波素子アレイ18ではシリコン基板上に振動板がマトリックス状に設置されている。そして、各振動板上に圧電素子が設置されている。圧電素子に交流波形を印加する。これにより、圧電素子が振動板を振動させて超音波24を射出する。主に振動板と圧電素子とで超音波素子が構成されている。射出された超音波24は腕6aの内部を進行し、血管7や穿刺針8aにて反射する。超音波素子アレイ18は超音波24の反射波を受信する。反射した超音波24の一部は振動板を振動させ、圧電素子を伸縮させる。これにより、圧電素子は反射波に対応した電圧を出力する。制御装置3は各圧電素子が出力した電圧を用いて超音波画像を形成する。
超音波素子アレイ18では1つの超音波素子が超音波の発信と受信との両方を行っても良い。また、超音波の発信特性の良い超音波素子と超音波の受信感度のより超音波素子とを配列しても良い。圧電素子の種類は特に限定されないがPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)素子やPDVF(ポリフッ化ビニリデン)素子等の圧電素子を用いることができる。本実施形態では圧電素子にPZT素子を用いている。
超音波素子アレイ18が超音波24を射出する方向を第1方向25とする。第1方向25はZ方向になっている。移動体16が移動する方向を第2方向26とする。第2方向26はY方向になっている。音響レンズ13は円柱を軸方向と平行な面で切断した形状である。この円柱の軸方向を柱軸方向27とする。柱軸方向27はX方向になっている。
基板17の+Z方向側の面には弾性を有するパッキン28が設置されている。パッキン28は超音波素子アレイ18を囲んで設置されている。移動体16が移動するときにはパッキン28が音響レンズ13上を摺動する。基板17と音響レンズ13との間にはジェル14が設置され、ジェル14もパッキン28に囲まれている。そして、移動体16が移動するときにはジェル14も移動体16と同行して移動する。これにより、超音波素子アレイ18と音響レンズ13との間には常にジェル14が位置している。
ジェル14により超音波素子アレイ18と音響レンズ13との間の音響インピーダンスの変化を小さくできる。その結果、超音波素子アレイ18と音響レンズ13との間で超音波24が反射することを抑制できる。
基板17において−Z方向側の面には永久磁石29aが設置されている。永久磁石29aはY方向にS極とN極とが交互に並んで微細なピッチで着磁されている。そして、第1支持体15において+Z方向側の面には電磁石29bが設置されている。電磁石29bはY方向にコイルが並んで配置されている。そして、永久磁石29aと電磁石29bとにより移動部としてのリニアモーター29が構成されている。リニアモーター29ではコイルに流れる電流を切り替えることにより、S極とN極とを切り替える。そして、リニアモーター29は永久磁石29aと電磁石29bとの間にローレンツ力を作用させて移動体16を移動させる。
電磁式のリニアモーター29の他にも、圧電素子で駆動するリニア圧電モーター、振動で移動するリニア共振アクチュエーター等を用いることができる。
第1支持体15の−Z方向側には回路基板30が設置されている。回路基板30にはリニアモーター29を駆動するモーター駆動回路31及び超音波素子アレイ18を駆動する振動子駆動回路32が実装されている。回路基板30は配線4により制御装置3と接続されている。第1支持体15の−Z方向側には回路基板30を覆って筐体33が設置されている。筐体33により回路基板30が短絡したり汚れたりすることが防止されている。
図2に示すように、超音波素子アレイ18は柱軸方向27に長い形状になっている。そして、表示装置9に表示される超音波画像は柱軸方向27及び第1方向25を通る平面の画像を示す。
図3に示すように、リニアモーター29は移動体16を第2方向26に移動させる。換言すれば、リニアモーター29は音響レンズ13と超音波素子アレイ18とを相対移動させる。移動体16及び超音波素子アレイ18が第2方向26の中央に位置するとき、超音波24は第1方向25に進行する。そして、穿刺針8aが超音波素子アレイ18の第1方向25に位置するとき、穿刺針8aから超音波24の反射波の一部が超音波素子アレイ18に入力する。
図4は、超音波画像を示す図である。超音波画像34は図3に示す超音波24の反射波から形成された画像である。図4に示すように、超音波画像34には血管7を示す血管像34a及び穿刺針8aを示す穿刺針像34bが表示される。このとき、穿刺針8aは棒状部材であり、穿刺針8aの先端である先端部8bは血管7から離れているので、血管像34aと穿刺針像34bとが離れた画像になっている。
図5は超音波プローブの構造を示す模式側断面図であり、血管7の長手方向と直交する方向から見た図である。図5に示すように、移動体16が第2方向26に沿って−Y方向側に移動するとき、超音波24は音響レンズ13にて進行方向が−Y方向側に進行する。
音響レンズ13の材質は超音波24の移動速度が腕6aにおける超音波24の移動速度より速い材質になっている。腕6aにおける超音波24の移動速度は1530m/sである。音響レンズ13の材質にはナイロン、ポリスチレン、ポリエチレンを用いることができる。ナイロン、ポリスチレン、ポリエチレンにおける超音波24の移動速度はそれぞれ2600m/s、2350m/s、1900m/sである。本実施形態では、例えば、音響レンズ13の材質にナイロンを用いている。
このとき、超音波24は音響レンズ13から腕6aに入るときに減速する。そして、音響レンズ13は凸レンズの形状であり、被検体が凹レンズとして機能する。この為、超音波プローブ2は音響レンズ13の第2方向26の幅より広い場所に超音波24を射出することができる。移動体16を−Y方向側に移動して、−Y方向側に超音波24を進行させる。これにより、−Y方向側から挿入される穿刺針8aを検出できる。
図6は、超音波画像を示す図である。超音波画像35は図5に示す超音波24の反射波から形成された画像である。図6に示すように、超音波画像35には血管7を示す血管像35a及び穿刺針8aを示す穿刺針像35bが表示される。このとき、穿刺針8aの先端部8bは血管7から離れているので、血管像35aと穿刺針像35bとが離れた画像になっている。そして、穿刺針像35bは腕6aの浅い場所に位置していることが確認できる。
図7は超音波プローブの構造を示す模式側断面図であり、血管7の長手方向と直交する方向から見た図である。図7に示すように、移動体16が第2方向26に沿って+Y方向側に短い距離移動するとき、超音波24は穿刺針8aの先端部8bより+Y方向側を通過するので、穿刺針8aからの反射波は無い。
図8は、超音波画像を示す図である。超音波画像36は図7に示す超音波24の反射波から形成された画像である。図8に示すように、超音波画像36には血管7を示す血管像36aが表示される。このとき、穿刺針8aに対応する画像が確認できない。移動体16を移動する距離が短くても穿刺針8aに対応する画像が確認できなくなるので、超音波24は穿刺針8aの先端部8b近くを通過していることがわかる。従って、操作者は超音波画像35の穿刺針像35bの位置が穿刺針8aの先端部8bの位置に近いことが認識できる。
図9は超音波プローブの構造を示す模式側断面図であり、血管7の長手方向と直交する方向から見た図である。図9に示すように、穿刺針8aの挿入が+Y方向に進んでいる。このとき、制御装置3は移動体16を第2方向26に沿って+Y方向側に移動する。これにより、超音波24は穿刺針8aの先端部8bを通過するので、超音波素子アレイ18は穿刺針8aの先端部8bから反射波を検出する。
図10は、超音波画像を示す図である。超音波画像37は図9に示す超音波24の反射波から形成された画像である。図10に示すように、超音波画像37には血管7を示す血管像37a及び穿刺針8aを示す穿刺針像37bが表示される。このとき、穿刺針8aの先端部8bは血管7に接触しているので、血管像37aと穿刺針像37bとが接触した画像になっている。そして、操作者は穿刺針8aが血管7に到達したことが確認できる。
このように、超音波素子アレイ18は第1方向25に超音波24を射出する。音響レンズ13は柱状のレンズであり、超音波素子アレイ18が射出した超音波24の進行方向を変える。音響レンズ13は所定の半円形の断面形状が柱軸方向27に延びたレンズである。第2方向26は第1方向25及び柱軸方向27と交差する方向である。そして、音響レンズ13と超音波素子アレイ18とが第2方向26に相対移動するようにリニアーガイド23が移動方向を規制する。
音響レンズ13は第2方向26の位置に対応して第1方向25の厚みが変化するレンズである。そして、超音波24が音響レンズ13に入力して音響レンズ13から出力する。音響レンズ13から出力する超音波24が進行する方向は音響レンズの+Z方向側の面の角度に対応して変わる。
音響レンズ13と超音波素子アレイ18とは第2方向26に相対移動する。これにより、音響レンズ13から出力するときに超音波24の進行方向が変わる。従って、超音波プローブ2は超音波24の進行方向を変えることができる。そして、超音波24の進行方向は第2方向26にのみ変化し柱軸方向27には変化しない。超音波24の進行方向が柱軸方向27に変化するとき超音波画像34〜超音波画像37の画像が左右に揺れるので画像を確認し難くなる。超音波測定装置1は操作性良く第2方向26にのみ超音波24の進行方向を変えることができる。これにより、超音波24の進行方向が柱軸方向27に変化しなくなるので超音波画像34〜超音波画像37の画像が左右に揺れるのを抑制して画像を確認し易くすることができる。
図11は超音波測定装置の電気制御ブロック図である。図11において、超音波測定装置1は超音波測定装置1の動作を制御する制御装置3を備えている。そして、制御装置3はプロセッサーとして各種の演算処理を行うCPU38(中央演算処理装置)と、各種情報を記憶するメモリー41とを備えている。振動子駆動回路32、モーター駆動回路31、入力装置12及び表示装置9も入出力インターフェイス44及びデータバス45を介してCPU38に接続されている。
振動子駆動回路32は超音波素子アレイ18を駆動する装置である。振動子駆動回路32はCPU38から指示信号を入力する。超音波素子アレイ18には振動子が設置されている。そして、振動子駆動回路32は所定の場所の振動子を順次振動させる。振動子が振動した場所では超音波24が射出される。射出された超音波24は血管7や穿刺針8aにて反射して一部の超音波24が超音波素子アレイ18に到達する。超音波素子アレイ18では受信した超音波24により振動子が振動して電圧信号を振動子駆動回路32に出力する。振動子駆動回路32は電圧信号を入力してデジタル信号に変換してCPU38に出力する。
モーター駆動回路31はリニアモーター29及びリニアエンコーダー46を駆動する装置である。第1支持体15にはリニアエンコーダー46が設置されており、リニアエンコーダー46は移動体16の位置を検出する。モーター駆動回路31はCPU38から指示信号を入力する。そして、リニアエンコーダー46を用いて移動体16の位置及び移動速度を検出する。そして、指示信号に示される位置に移動体16が位置するようにモーター駆動回路31がリニアモーター29を駆動する。
入力装置12には回転ツマミ10やキーボード11の他、外部コンピューターと有線及び無線の通信を行う装置が含まれる。これらの入力装置12によりCPU38及びメモリー41に各種のデータが入力される。操作者は入力装置12を操作して音響レンズ13に対する移動体16の相対位置の指示を入力する。
表示装置9はLCD(Liquid Crystal Display)やOLED(Organic light−emitting diode)等の表示装置である。表示装置9には測定条件や測定結果である超音波画像34〜超音波画像37等が表示される。
メモリー41は、RAM、ROM等といった半導体メモリーや、ハードディスク、DVD−ROMといった外部記憶装置を含む概念である。機能的には、超音波測定装置1の動作の制御手順が記述されたプログラムソフト47を記憶する記憶領域や、超音波素子アレイ18が検出した超音波画像データ48を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、リニアモーター29を駆動する条件のデータであるモーター駆動データ49を記憶するための記憶領域が設定される。他にも、CPU38のためのワークエリアやテンポラリーファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域が設定される。
CPU38は、メモリー41内に記憶されたプログラムソフト47に従って、移動体16を移動させる。そして、超音波素子アレイ18から超音波24を射出させて反射波を検出する制御を行うものである。具体的な機能実現部としてCPU38は超音波受発信制御部50を有する。超音波受発信制御部50は振動子駆動回路32に超音波素子アレイ18を駆動させて超音波24のデータを取得する制御を行う。
他にも、CPU38は移動制御部51を有する。移動制御部51は入力装置12から入力される検出位置の情報を入力する。検出位置の情報は操作者が入力装置12を操作して設定する情報である。次に、移動制御部51はリニアエンコーダー46が検出する移動体16の位置データを入力する。そして、操作者が入力した位置に移動体16が位置するように移動制御部51は移動体16を移動させる制御を行う。つまり、入力装置12はリニアモーター29が相対移動する音響レンズ13と超音波素子アレイ18との相対位置の入力を受ける。そして、移動制御部51は音響レンズ13と超音波素子アレイ18との相対位置を制御する。
他にも、CPU38は画像形成部52を有する。画像形成部52は振動子駆動回路32が出力する反射波のデジタルデータを入力する。そして、反射波のデータから超音波画像を形成する。尚、本実施形態では、上記の各機能がCPU38を用いてプログラムソフトで実現することとしたが、上記の各機能がCPU38を用いない単独の電子回路(ハードウェア)によって実現できる場合には、そのような電子回路を用いることも可能である。
次に上述した超音波測定装置1を用いて血管7まで穿刺針8aを挿入する穿刺針挿入方法について図12にて説明する。図12は、穿刺針挿入方法のフローチャートである。尚、超音波測定装置1の操作は第1操作者と第2操作者の2人の操作者にて行われる。
図12のフローチャートにおいて、ステップS1は初期設定工程である。この工程は、移動制御部51がモーター駆動回路31にリニアモーター29を駆動させて、移動体16を−Y方向側の端に移動する工程である。穿刺針8aは−Y方向側から挿入されるので、超音波素子アレイ18は−Y方向側に超音波24を射出して待機する。次にステップS2及びステップS3に移行する。ステップS2は針挿入工程に相当する。この工程では、第1操作者が腕6aに穿刺針8aを挿入する工程である。このとき、第1操作者は表示装置9に表示される超音波画像を見ながら挿入する。ステップS2とステップS3〜S6は並行して行われる。
ステップS3は画像取得工程である。この工程は超音波画像を取得する工程である。まず、超音波受発信制御部50が振動子駆動回路32に超音波素子アレイ18を駆動させて腕6aの内部に向けて超音波24を射出させる。超音波24の一部は血管7や穿刺針8a等で反射する。反射した超音波24の一部は超音波素子アレイ18に到達する。超音波素子アレイ18では到達した超音波24により振動子が振動して超音波24の強度に比例する電圧を振動子駆動回路32に出力する。振動子駆動回路32は超音波24の強度に比例する電圧をデジタルデータに変換してCPU38の画像形成部52に出力する。画像形成部52はデジタルデータを合成して超音波画像データ48を形成してメモリー41に記憶する。次にステップS4に移行する。
ステップS4は表示工程である。この工程は、表示装置9が超音波画像データ48を表示する工程である。次にステップS5に移行する。ステップS5は判別工程である。この工程は第2操作者が表示装置9を見て超音波画像に穿刺針像があるか否かを判断する工程である。第2操作者が超音波画像に穿刺針像がないと判断したときには次にステップS6に移行する。第2操作者が超音波画像に穿刺針像があると判断したときには次にステップS7に移行する。
ステップS6は後進工程である。この工程は、移動体16を−Y方向に移動させる工程である。第2操作者が入力装置12を操作して移動体16を−Y方向に所定の距離だけ移動させる指示を入力する。移動制御部51は移動の指示信号を入力してリニアエンコーダー46が示す移動体16の位置を入力する。移動体16が−Y方向の端に位置するときには移動体16の位置を維持する。そして、表示装置9に−Y方向の端に到達したことを示すメッセージを表示する。移動体16が−Y方向の端に位置していないときには、モーター駆動回路31にリニアモーター29を駆動させて移動体16を−Y方向に所定の距離だけ移動させる。次にステップS3に移行する。
ステップS7は終了判断工程である。この工程は、穿刺針8aの位置測定を終了するか否かを工程である。この工程では、第2操作者が表示装置9に表示された超音波画像を確認する。穿刺針8aが血管7に到達して穿刺針8aの先端部8bが血管7の内部に挿入されていないとき穿刺針8aの位置測定を終了しない判断をする。そして、次にステップS8に移行する。穿刺針8aが血管7に到達して穿刺針8aの先端部8bが血管7の内部に挿入されたとき穿刺針8aの位置測定を終了する判断をする。そして、血管7に穿刺針8aを挿入する工程を終了する。
ステップS8は前進工程である。この工程は移動体16を+Y方向に移動させる工程である。第2操作者が入力装置12を操作して移動体16を+Y方向に所定の距離だけ移動させる指示を入力する。移動制御部51は移動の指示信号を入力してリニアエンコーダー46が示す移動体16の位置を入力する。移動体16が+Y方向の端に位置するときには移動体16の位置を維持する。そして、表示装置9に+Y方向の端に到達したことを示すメッセージを表示する。移動体16が+Y方向の端に位置していないときには、モーター駆動回路31にリニアモーター29を駆動させて移動体16を+Y方向に所定の距離だけ移動させる。次にステップS3に移行する。
次に、図5〜図8を用いて、図12に示したステップS4〜S8と対応させて、穿刺針挿入方法を詳細に説明する。ステップS3の画像取得工程において、図7に示すように穿刺針8aが超音波24より−Y方向側に位置する。このとき、ステップS4の表示工程において表示装置9には図8に示す超音波画像36が表示される。ステップS5の判別工程において第2操作者は超音波画像36に穿刺針像がないと判断する。そして、ステップS6の後進工程において第2操作者が入力装置12を操作して移動体16を−Y方向に移動する。移動体16の移動量は短い所定の距離である。
その結果、ステップS3では図5に示すように穿刺針8aに超音波24が照射される。そして、ステップS4では表示装置9に図6に示す超音波画像35が表示される。超音波画像35には血管像35a及び穿刺針像35bが表示されている。移動体16の移動量が短いので超音波画像35には穿刺針8aの先端部8bの場所の穿刺針像35bが表示される。超音波画像35により第1操作者は血管像35a及び穿刺針像35bとの距離が離れていることを認識できる。そして、ステップS2において第1操作者はさらに穿刺針8aを挿入する。これにより、穿刺針8aの先端部8bは超音波24が通過する場所より+Y方向側に位置する。
ステップS5の判別工程において第2操作者は超音波画像35に穿刺針像35bがあると判断する。そして、ステップS8の前進工程において第2操作者が入力装置12を操作して移動体16を+Y方向に所定の距離だけ移動する。このように、ステップS2〜ステップS8を繰り返す。この手順により第1操作者は穿刺針8aの先端部8bの位置を確認しながら穿刺針8aを進行することができる。そして、図9に示すように、穿刺針8aが血管7に到達する。ステップS4において第1操作者は穿刺針8aが血管7に到達したことを確認し、さらに、血管7に穿刺針8aを挿入する。そして、第1操作者及び第2操作者は表示装置9を確認して穿刺針8aが血管7に挿入されていることを確認する。ステップS7の終了判断工程において超音波画像を取得する工程を終了する判断をして、血管7に穿刺針8aを挿入する工程を終了する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、超音波測定装置1は超音波素子アレイ18、音響レンズ13及びリニアーガイド23を備えている。超音波素子アレイ18は第1方向25に超音波24を射出する。音響レンズ13は柱状のレンズであり、超音波素子アレイ18が射出した超音波24の進行方向を変える。音響レンズ13は所定の断面形状が柱軸方向27に延びた形状である。音響レンズ13と超音波素子アレイ18とが相対移動し、リニアーガイド23が第2方向26に相対移動するように移動方向を規制する。
これにより、音響レンズ13と超音波素子アレイ18とが相対移動する第2方向26は第1方向25と交差する方向になる。さらに、第2方向26は音響レンズ13の柱軸方向27と交差する方向である。音響レンズ13は第2方向26の位置に対応して第1方向25の厚みが変化するレンズである。つまり、音響レンズ13は第1方向25の面は凸状である。そして、超音波24が音響レンズ13に入力して音響レンズ13から出力する。音響レンズ13から出力する超音波24が進行する方向は音響レンズ13の第1方向25側の面の角度に対応して変わる。
音響レンズ13と超音波素子アレイ18とは第2方向26に相対移動する。これにより、超音波24が音響レンズ13から出力する場所の第1方向25側の面の角度が変わる為、音響レンズ13から出力するときに超音波24の進行方向が変わる。従って、超音波測定装置1は超音波24の進行方向を変えることができる。そして、超音波24の進行方向は第2方向26にのみ変化し柱軸方向27には変化しない。超音波24の進行方向が柱軸方向27には変化しないので表示装置9に表示される超音波画像が左右に揺れることを抑制できる。従って、超音波測定装置1は操作性良く超音波24の進行方向を変えることができる。
(2)本実施形態によれば、音響レンズ13は凸レンズである。そして、音響レンズ13は腕6aに接触して用いられる。音響レンズ13の材質は超音波24の移動速度が腕6aにおける超音波24の移動速度より速い材質になっている。従って、超音波24は音響レンズ13から被検体に入るときに減速する。そして、音響レンズ13は凸レンズの形状であり、腕6aが凹レンズとして機能する為、超音波測定装置1は音響レンズの第2方向26の幅より広い場所に超音波24を射出することができる。
(3)本実施形態によれば、超音波測定装置1は、さらに、リニアモーター29、移動制御部51及び入力装置12を備えている。リニアモーター29は音響レンズ13と超音波素子アレイ18とを相対移動する。移動制御部51が音響レンズ13と超音波素子アレイ18との相対位置を制御する。第2操作者が入力装置12から相対位置を入力する。そして、入力装置12は、リニアモーター29が相対移動する音響レンズ13と超音波素子アレイ18との相対位置の入力を受ける。移動制御部51がリニアモーター29を制御して音響レンズ13と超音波素子アレイ18とを相対移動する。従って、第2操作者は音響レンズ13と超音波素子アレイ18とを第2方向26に移動させる操作をすることができる。その結果、表示装置9に穿刺針8aの先端部8bを表示させることができる。
(4)本実施形態によれば、超音波素子アレイ18と音響レンズ13との間にはジェル14が配置されている。ジェル14により超音波素子アレイ18と音響レンズ13との間の音響インピーダンスの変化を小さくできる。その結果、超音波素子アレイ18と音響レンズ13との間で超音波24が反射することを抑制できる。
(5)本実施形態によれば、第1操作者が鮮明な超音波画像で穿刺針8aの先端部8bを観察できるので、穿刺の失敗を減らせることができる。そして、穿刺の失敗による血液の漏洩に伴う合併症を低減することができる。
(第2の実施形態)
次に、超音波測定装置の一実施形態について図13及び図14を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、CPU38が画像処理部及び判別部の機能を備える点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図13は超音波測定装置の電気制御ブロック図である。すなわち、本実施形態では、図13に示すように、超音波測定装置55の制御部としての制御装置56においてCPU38は具体的な機能実現部として画像処理部57を有する。画像処理部57は画像形成部52が形成した超音波画像を画像処理する。まず、画像処理部57は超音波画像からノイズを除去する。これは面積が微小となる部分を周囲の明度と同じにする。次に、所定の明度の設定値にて明るい部分と暗い部分とを分ける。通常、この工程を2値化と称す。次に、明暗の各領域を分離された島に分割して各島の画素数を測定する。この島は、明るい部分と暗い部分とが分離したときの部分と暗い部分の領域及び暗い部分の領域の各領域を示す。この画素数は超音波画像の面積に相当する特徴量である。他にも、画像処理部57は島の周長、幅、輪形状か否かの分類等の演算を行い、各島の特徴量を算出する。
他にも、CPU38は判別部58を有する。判別部58はそして、画像処理部57が測定した面積等の特徴量から血管像に対応する島と穿刺針像に対応する島とを分ける。そして、判別部58は超音波画像における穿刺針像を判別し、超音波画像に穿刺針像があるか否かを判定する。メモリー41のモーター駆動データ49には前進工程及び後進工程で移動体16を移動させる移動量のデータが含まれている。判別部58は超音波画像に穿刺針像があるか否かの判断結果に応じて移動体16を+Y方向に前進させるか−Y方向に後退させるかの指示信号を移動制御部51に出力する機能を備える。移動制御部51は判別部58の指示信号を入力して、指示信号に基づいて移動体16を移動させる制御を行う。
図14は、穿刺針挿入方法のフローチャートである。尚、超音波測定装置55の操作は1人の第1操作者にて行われる。ステップS1〜ステップS3は第1の実施形態と同じであり説明を省略する。ステップS3の次にステップS11の判別工程が行われる。ステップS11ではCPU38が超音波画像36に穿刺針像が有るか否かを判断する。詳しくは、画像処理部57が超音波画像に含まれる画像の各島の面積等の特徴量を演算する。穿刺針像は縦に長い形状であり、血管像は円形の形状である。横幅及び縦の長さの比率で区別することができる。また、穿刺針像の面積は血管像の面積より小さいので、所定の判定値と比較することで判別することができる。そして、各島を血管像に対応する島と穿刺針像に対応する島とに分ける。次に、判別部58が超音波画像における穿刺針像を判別し、超音波画像に穿刺針像があるか否かを判定する。
ステップS11の判別工程において判別部58が超音波画像に穿刺針像がないと判断するとき、ステップS12の後進工程に移行する。そして、ステップS12の後進工程において移動制御部51がモーター駆動回路31にリニアモーター29を駆動させて移動体16を−Y方向に移動する。移動体16が移動する相対移動量としての移動量のデータはモーター駆動データ49に記憶されており、所定の長さになっている。次に、ステップS3に移行する。穿刺針像が超音波画像にないときには超音波画像に穿刺針像が含まれるようにステップS3、ステップS11及びステップS12を繰り返す。そして、超音波画像に穿刺針像が含まれるように制御装置56が移動体16を制御する。
ステップS11の判別工程において判別部58が超音波画像に穿刺針像があると判断するとき、ステップS4の表示工程に移行する。ステップS4では表示装置9に超音波画像を表示する。穿刺針8aは先端部8bを有する棒状部材であり、判別部58は超音波画像に穿刺針像を検出したときのみステップS4に移行する。そして、ステップS4では先端部の穿刺針像を含む超音波画像を表示装置9に表示する。超音波画像には穿刺針像があるので操作者は穿刺針の位置を確認できる。次に、ステップS7の終了判断工程に移行する。第1操作者が終了しない判断をするとき、次に、ステップS13の前進工程に移行する。ステップS13では、移動制御部51がモーター駆動回路31にリニアモーター29を駆動させて移動体16を+Y方向に移動する。移動体16が移動する相対移動量としての移動量のデータはモーター駆動データ49に記憶されており、所定の長さになっている。次に、ステップS3に移行する。
ステップS7の終了判断工程において第1操作者が終了する判断をするとき、血管7に穿刺針8aを挿入する工程を終了する。
ステップS13の前進工程にて移動体16を+Y方向に移動させ、ステップS11の判別工程にて超音波画像に穿刺針像があるときだけ表示装置9に超音波画像を表示させている。そして、超音波24が穿刺針8aの先端部8bより+Y方向側に射出するとき超音波画像には穿刺針像がないので表示装置9に超音波画像を表示しない。従って、表示装置9には穿刺針8aの先端部8bの像を含んだ超音波画像が表示される。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、画像形成部52が反射波のデータから超音波画像を形成し、判別部58は超音波画像の穿刺針像を判別する。このとき、超音波画像に穿刺針像がないときには移動制御部51がリニアモーター29を制御する。そして、超音波画像に穿刺針像が含まれるようにする。その結果、第1操作者は超音波画像を見て穿刺針8aの先端部8bの位置を認識できる。
(2)本実施形態によれば、穿刺針8aは先端部8bを有する棒状部材である。判別部58は超音波画像に先端部8bが映らないか映るかで先端部8bを検出する。そして、超音波測定装置55は先端部8bを含む超音波画像を表示装置9に表示する。従って、第1操作者は穿刺針8aの先端部8bが移動するときにも、先端部8bの位置を確認できる。
(第3の実施形態)
次に、超音波測定装置の一実施形態について図15及び図16を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、音響レンズが凹レンズである点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図15及び図16は超音波プローブの構造を示す模式側断面図である。図15は移動体16が−Y方向に移動したときの図であり、図16は移動体16が+Y方向に移動したときの図である。すなわち、本実施形態では、図15に示すように、超音波測定装置61が備える超音波プローブ62は音響レンズ63を備えている。音響レンズ63は凹レンズの形状である。音響レンズ63は腕6aの皮膚に押圧され、接触して用いられる。
音響レンズ63の−Z方向側には有底角筒状の第1支持体64が設置されている。第1支持体64の内部にはY方向に移動する移動体16が設置されている。移動体16は基板17を備え、基板17の+Z方向側の面には超音波送信部及び超音波受信部としての超音波素子アレイ18が設置されている。
移動体16が第2方向26に沿って−Y方向側に移動するとき、超音波24は音響レンズ63により進行方向が−Y方向側に進行する。音響レンズ63の材質は超音波24の移動速度が腕6aにおける超音波24の移動速度より遅い材質になっている。腕6aにおける超音波24の移動速度は1530m/sである。音響レンズ63の材質にはシリコンゴム、PDMSを用いることができる。シリコンゴム、PDMS(Polydimethylsiloxane)における超音波24の移動速度はそれぞれ1000m/s、900〜10000m/sである。本実施形態では、例えば、音響レンズ63の材質にシリコンゴムを用いている。
このとき、超音波24は音響レンズ63から腕6aに入るときに加速する。そして、音響レンズ63は凹レンズの形状であり、被検体が凸レンズとして機能する。この為、超音波プローブ62は音響レンズ63の第2方向26の幅より広い場所に超音波24を射出することができる。移動体16を−Y方向側に移動して、−Y方向側に超音波24を進行させる。これにより、−Y方向側から挿入される穿刺針8aを検出できる。
図16に示すように、穿刺針8aの挿入が+Y方向に進んでいる。このとき、制御装置3は移動体16を第2方向26に沿って+Y方向側に移動する。音響レンズ63により超音波24は+Y方向に曲がって進行する。これにより、超音波24は穿刺針8aの先端部8bを通過するので、超音波素子アレイ18は穿刺針8aの先端部8bから反射波を検出する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、音響レンズ63は凹レンズである。そして、音響レンズ63は腕6aに接触して用いられる。音響レンズ63の材質は超音波24の移動速度が腕6aにおける超音波24の移動速度より遅い材質になっている。従って、超音波24は音響レンズ63から腕6aに入るときに加速する。そして、音響レンズ63は凹レンズの形状である為、超音波測定装置61は音響レンズ63の第2方向26の幅より広い場所に超音波24を射出することができる。
(第4の実施形態)
次に、超音波測定装置の一実施形態について図17及び図18を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、移動体16が第1方向25に対して斜めに移動する点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図17及び図18は超音波プローブの構造を示す模式側断面図である。図17は移動体が中央に移動したときの図であり、図18は移動体が+Y方向に移動したときの図である。すなわち、本実施形態では、図17に示すように、超音波測定装置67が備える超音波プローブ68は音響レンズ13を備えている。音響レンズ13は腕6aの皮膚に押圧され、接触して用いられる。
音響レンズ13の−Z方向側には有底角筒状の第1支持体69が設置されている。第1支持体69の内部には第1方向25に対して交差する斜めの第2方向70に沿って移動する移動体71が設置されている。移動体71は基板72を備え、基板72の+Z方向側の面には超音波素子アレイ18が設置されている。
基板72の+−X方向側の両面には移動規制部としてのリニアーガイド73が設置されている。リニアーガイド73により移動体71は第2方向70に移動する。移動体71が第2方向70に移動するとき、移動体71と音響レンズ13との距離が変化する。パッキン28は弾性を有し第1方向25に伸縮する。これにより、超音波素子アレイ18と音響レンズ13との間にはジェル14が保持される。
図18に示すように、穿刺針8aの挿入が+Y方向に進んでいる。このとき、制御装置3は移動体71を第2方向70に沿って+Y方向側に移動する。音響レンズ13により超音波24は+Y方向に曲がって進行する。これにより、超音波24は穿刺針8aの先端部8bを通過するので、超音波素子アレイ18は穿刺針8aの先端部8bから反射波を検出する。
移動体71が第2方向70に沿って移動するとき、腕6aに対して移動体71の第1方向25の位置がかわる。音響レンズ13により超音波24が集中する場所を焦点24aとする。移動体71が第2方向70に沿って移動するとき、腕6aに対して焦点24aの第1方向25の位置がかわる。穿刺針8aの先端部8bが−Y方向側に位置するとき、先端部8bは腕6aの浅い場所に位置する。そして、移動体71が−Y方向側に位置するとき、焦点24aも腕6aの浅い場所に位置する。焦点24aに近い場所は離れた場所に比べて超音波画像を鮮明にすることができる。従って、先端部8bに相当する穿刺針像を鮮明にすることができる。
穿刺針8aの先端部8bが+Y方向側に位置するとき、先端部8bは腕6aの深い場所に位置する。そして、移動体71が+Y方向側に位置するとき、焦点24aも腕6aの深い場所に位置する。従って、先端部8bに相当する穿刺針像を鮮明にすることができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、超音波プローブ68は移動体71の移動に伴って焦点24aの位置を変えるので、超音波画像において穿刺針8aの先端部8bに相当する画像を鮮明にすることができる。
(第5の実施形態)
次に、超音波測定装置を使用する一実施形態について図19及び図20を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、腕6a内に斜めに位置する血管7を撮影する点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図19及び図20は超音波で血管を検出する方法を説明するための模式側断面図である。図19は移動体が中央に移動したときの図であり、図20は移動体が−Y方向に移動したときの図である。すなわち、本実施形態では、図19に示すように、血管7が腕6aの表面6bに対して斜めに配置されている。第2方向26において移動体16は超音波プローブ2の中央に位置している。このとき、超音波素子アレイ18が射出する超音波24は音響レンズ13を通過して第1方向25に進行する。
血管7を照射する超音波24は血管7にて反射する。血管7が第1方向25に対して斜めになっているので、超音波24の反射波の主な部分は第1方向25に対して斜めに進行する。そして、第1方向25に向かう超音波24の反射波の強度が弱くなる。従って、超音波素子アレイ18が受信する超音波24は強度が弱い。このため、超音波測定装置1が表示装置9に表示する超音波画像では血管7に対応する画像が薄くなり確認し難くなる。特に、血管7の内壁では反射波の強度が弱いので超音波画像において血管7の内壁に対応する画像を確認するのが難しい。
図20に示すように、移動体16が−Y方向に移動するとき、超音波素子アレイ18が射出する超音波24は音響レンズ13を通過して−Y方向且つ+Z方向に進行する。血管7を照射する超音波24は血管7にて反射する。超音波24の進行方向と血管7が延びる方向とは略直交している。このとき、超音波24の反射波の主な部分は超音波素子アレイ18に向かって進行する。そして、超音波素子アレイ18に向かう超音波24の反射波の強度が強くなる。従って、超音波素子アレイ18が受信する超音波24は強度が強い。このため、超音波測定装置1が表示装置9に表示する超音波画像では血管7に対応する画像が鮮明になり確認し易くなる。血管7の内壁でも反射波の強度が強くなるので超音波画像において血管7の内壁に対応する画像を確認しやすくできる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、超音波プローブ2は移動体16の移動に伴って超音波24の進行方向を変えることができる。血管7が第1方向25に対して斜めのときにも移動体16を移動することにより超音波24の進行方向を変えて血管7に相当する画像を鮮明にすることができる。
尚、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、リニアモーター29が移動体16を移動した。これに限らず、操作者が移動体16を指で押してもよい。リニアモーター29及びモーター駆動回路31が不要になるので、生産性良く超音波測定装置1を製造できる。また、モーターを用いるときにはリニアモーター29以外のモーターを用いてもよい。回転軸を有するモーターとボールねじを組み合わせても良い。他にも、圧電モーターを用いてもよい。
(変形例2)
前記第1の実施形態では、超音波プローブ2と制御装置3とが配線4により接続されていた。超音波プローブ2と制御装置3とは無線により通信しても良い。表示装置9を見易い場所に容易に制御装置3を設置できる。
(変形例3)
前記第1の実施形態では、血管7に注射する事例であった。他にも、神経に注射するときや臓器に注射するときに超音波測定装置1を用いても良い。このときにも間違いなく目的とする場所に穿刺針8aを挿入できる。そして、神経に損傷を与えて合併症をおこすことを抑制できる。他にも、生体組織診断のために、病変部位の組織を採取するときに超音波測定装置1を用いても良い。他にも、経皮的ラジオ波焼灼療法に超音波測定装置1を用いても良い。経皮的ラジオ波焼灼療法では皮膚を通して電極針を腫瘍の中心に挿入する。そして、ラジオ波の波長の電流を通電させて針の周囲に熱を発生させる。この熱により腫瘍を壊死させる。超音波測定装置1にて形成される超音波画像で腫瘍を観察しながら、電極針を腫瘍の中心に挿入する。これにより、位置精度良く電極針を設置することができる。
3,56…制御部としての制御装置、6a…被検体としての腕、8a…被写体としての穿刺針、9…表示部としての表示装置、12…入力部としての入力装置、13,63…音響レンズ、14…液状体としてのジェル、18…超音波送信部及び超音波受信部としての超音波素子アレイ、23,73…移動規制部としてのリニアーガイド、24…超音波、25…第1方向、26,70…第2方向、27…柱軸方向、29…移動部としてのリニアモーター、52…画像形成部、58…判別部、61,67…超音波測定装置。

Claims (8)

  1. 第1方向に超音波を射出する超音波送信部と、
    前記超音波送信部が射出した超音波の進行方向を変える柱状の音響レンズと、
    前記第1方向及び前記音響レンズの柱軸方向と交差する第2方向に前記音響レンズと前記超音波送信部とが相対移動するように移動方向を規制する移動規制部と、を備えることを特徴とする超音波測定装置。
  2. 請求項1に記載の超音波測定装置であって、
    前記音響レンズは凸レンズであり、
    前記音響レンズの材質は超音波の移動速度が被検体における超音波の移動速度より速い材質であることを特徴とする超音波測定装置。
  3. 請求項1に記載の超音波測定装置であって、
    前記音響レンズは凹レンズであり、
    前記音響レンズの材質は超音波の移動速度が被検体における超音波の移動速度より遅い材質であることを特徴とする超音波測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波測定装置であって、
    前記音響レンズと前記超音波送信部とを相対移動する移動部と、
    前記音響レンズと前記超音波送信部との相対位置を制御する制御部と、
    前記相対位置の入力を受ける入力部と、を備えることを特徴とする超音波測定装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波測定装置であって、
    前記音響レンズと前記超音波送信部とを相対移動する移動部と、
    前記移動部を制御する制御部と、
    被検体で反射した反射波を受信する超音波受信部と、
    前記反射波のデータから超音波画像を形成する画像形成部と、
    前記超音波画像の被写体を判別する判別部と、
    前記超音波画像を表示する表示部と、を備え、
    前記被写体が前記超音波画像にないときには前記超音波画像に前記被写体が含まれるように前記制御部が前記移動部を制御することを特徴とする超音波測定装置。
  6. 請求項5に記載の超音波測定装置であって、
    前記被写体は先端部を有する棒状部材であり、前記制御部は前記先端部を検出し、前記先端部を含む前記超音波画像を前記表示部に表示することを特徴とする超音波測定装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の超音波測定装置であって、
    前記超音波送信部と前記音響レンズとの間には液状体が配置されていることを特徴とする超音波測定装置。
  8. 第1方向に超音波を射出する超音波送信部と、
    前記超音波送信部が射出した超音波の進行方向を変える柱状の音響レンズと、
    前記第1方向及び前記音響レンズの柱軸方向と交差する第2方向に前記音響レンズと前記超音波送信部とが相対移動するように移動方向を規制する移動規制部と、を備えることを特徴とする超音波プローブ。
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