JP2017153815A - 内視鏡訓練装置、内視鏡訓練方法及びプログラム - Google Patents

内視鏡訓練装置、内視鏡訓練方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 実際の内視鏡の操作環境と同等の操作性を再現し、自分で自由に探索することができる内視鏡訓練装置を提供する。
【解決手段】 内視鏡訓練装置は、パソコン10で実現する。左手で操作するための第一入力部15と、右手で操作するための第二入力部16と、表示部12に内視鏡訓練用の気管支モデルの内部を表す画像を出力する制御部13を備える。第一入力部であるマウスを左右方向に移動すると、表示した画像をロール回転させ(実機のカメラの回転に相当)、マウスを前後方向に移動すると、表示した画像をピッチ回転させる(実機のカメラの向きを上下に移動する動作に相当)。第二入力部である上下のカーソルキーを押下すると、画像の奥行き方向に前進・後退移動させる。マウスは、左手で操作させるため、パソコンの左側に位置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内視鏡訓練装置、内視鏡訓練方法及びプログラムに関するものである。
近年、医療分野における治療・検査で、内視鏡は、重要な要素の一つとなる。係る内視鏡を扱う医療従事者及び関係する者等のスキル向上を図るため、従来から各種の内視鏡訓練装置が開発されている(特許文献1等)。
よく知られているように、内視鏡は一般的に、身体内腔内に挿入していく挿入部と、その挿入部の先端の姿勢等を操作するための操作部を備える。内視鏡の使用者は、左手で操作部を把持し、右手で挿入部を体内に進入させていく。従来の内視鏡訓練装置は、実際の内視鏡と同等なものを用いており、装置も大きく、価格も高い。そのため、例えば内視鏡を使用している病院に、内視鏡訓練装置を配置し、そこで内視鏡を使用する医者が、実際の患者に対して使用する前に日々訓練すること等はできない。
一方、従来からコンピュータによるバーチャル検査で内視鏡手技のトレーニングを行う内視鏡シミュレータシステムが存在している。この内視鏡シミュレータシステムではコンピュータ内の記憶装置に予めそれぞれの目的の臓器に対して複数の仮想モデルが記憶されている。このため、術者が患者の体型等から臓器の形状等のモデルを予測して仮想モデルから読み出してトレーニングを行っている。
特開2006−116296
例えば、内視鏡の一つとして、気管支鏡がある。これはCT(画像)検査等で肺癌が疑われた場合に、気管支鏡を気管支の中に通して、癌疑いの組織を採ってきたり、気管支の内部から外側に向かって針を刺してリンパ節を採ってきたりすること等に使用する。気管支は、樹枝状に分岐していて迷路のようであり、患部の目的の場所に至る経路を適切に見つけるのは経験を必要とし、迷った場合には最初まで戻ってやり直す必要がある。係るやり直し作業は、処置時間の長期化を招き、患者の負担も大きくなり好ましくない。そのため、検査前に目的の場所までの経路を把握しておきたいという要求がある。
分岐点での分岐数や、分岐後の各枝の寸法形状は、患者ごとに千差万別である。そのため、一般化された仮想モデルでは、検査前にその患者における目的の場所までの経路を把握するようなことはできない。
また、最近では、患者の胸部CTから気管支を抽出し、その患者の気管支モデルを作成し、コンピュータ解析で目的の場所までの経路を求め、それを出力するシステムがある。しかし、係るシステムでは、決められた道順でしか進めない。つまり、システムが経路探索して求めた目的地までの経路を、ナビゲーションのように見るだけであり、分岐点に至っても、決められた経路と異なる方向には進めない。よって、自分で自由に気管支内を探索することはできないし、例えば任意の地点で内視鏡の先端のカメラの向きを変えて、進行方向と異なる方向を見たりすることもできない。内視鏡の訓練や実際の検査等の前に行うシミュレーションとして十分な機能を発揮することはできない。
また、上記の経路を順次再生するには、表示画面に表示した各種のアイコン等をクリック等して、再生したり、一時停止したり、決められた場所で向きを変えて見るものであった。そのため、例えば検査前に目的の場所までの経路を見たとしても、実際の内視鏡の操作と関連づけられていないため、実用的ではなく、事前に見た経路の情報を十分に利用できない。
上述した課題を解決するために、本発明に係る内視鏡訓練装置は、(1)左手で操作するための第一入力手段と、右手で操作するための第二入力手段と、表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する制御手段と、を備え、前記第一入力手段は、前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させるための第一入力情報を出力する機能と、前記画像を上下方向に移動させるための第二入力情報を出力する機能を有し、前記第二入力手段は、前記画像の奥行き方向に前進・後退移動させるための第三入力情報を出力する機能を有し、前記制御手段は、取得した前記第一入力情報と、前記第二入力情報と、前記第三入力情報に基づき、前記画像の描画の制御を行うようにした。基準点は、実際の内視鏡においてその内視鏡の先端を軸周りに回転させた場合に撮像された画像が回転する態様に合わせた位置であり、通常は、画像の中央である。内視鏡訓練の「訓練」には、例えば、使用者(医者)のスキルアップのための練習や、患者の検査・治療前に行うシミュレーション・経路等の確認のための事前研修等がある。
制御手段は、ユーザの左手で操作される第一入力手段から出力される第一入力情報に基づき、表示部に出力している画像を、画像中の基準点を回転中心にその画像面内で当該画像を回転(ロール(roll)回転)させる。この回転する映像は、実際の内視鏡の操作において、左手で操作部を把持した状態で左手首の回転でカメラ先端が連動して回転し、それに伴い当該カメラで撮影され、モニタに表示されている映像も表示された画像の平面内で回転するものに相当する制御となる。この基準点は、回転中心となることから例えば基準軸ととらえることもできる。
また、制御手段は、ユーザの左手で操作される第一入力手段から出力される第二入力情報に基づき、表示部に出力している画像を上下方向に移動させる。実際の内視鏡の操作において、左手で操作部を把持した状態で左手親指を用いてレバー等の内視鏡の先端を動かすための部位を動かし、それに伴い内視鏡の先端が移動する。このとき、例えば気管支鏡等の内視鏡では、先端は上下方向にしか移動できない。よって、上記の第二入力情報に伴う上下方向に移動する映像は、実際の内視鏡の先端の向きを上下方向に変える動きに伴い出力される映像に相当する。また、制御手段が行う上下方向の移動は、簡易的には表示している画面を上下に平行移動することでも良いが、実施形態に記載するようにピッチ(Pitch)回転するように映像を変化させると、より実際の動きに近づくので好ましい。
このように、左手で操作する第一入力手段から得られる画像制御のための入力情報を、回転のための第一入力情報と、上下方向の移動のための第二入力情報に制限することで、実際の内視鏡の左手を用いて行う操作と同様の操作環境を形成することができる。
一方、制御手段は、ユーザの右手で操作される第二入力手段から出力される第三入力情報に基づき、仮想上の内視鏡の先端のカメラ位置等、表示する画像の基準となる現在位置を、画像の奥行き方向に前進・後退移動させて更新し、更新した現在位置に基づいた画像を出力する。実際の内視鏡の操作において、内視鏡の先端を前進・後退移動させるのは、右手で行う。具体的には、例えば右手の指で内視鏡の適宜位置を持ち、押したり引いたりして内視鏡を前進・後退させる。よって、上記の右手で操作する第二入力手段からの第三入力情報に伴う映像の変化は、実際の内視鏡の先端位置を前進・後退させる動きに伴い出力される映像に相当する。
上述したように、本発明によれば、第一入力手段と第二入力手段から得られる入力情報をあえて制限しつつ、適宜割り振ることで、実際の操作環境に近い状況を作ることができる。そして、ユーザは、左手で第一入力手段を操作し、右手で第二入力手段を操作することで、表示部に表示される内視鏡訓練用等の画像内を探索等しながら奥に進んでいったり、進路が分岐して複数ある場合には患部等の目的の場所に至る経路を探し出したりすること等が行える。つまり、表示部に表示される仮想空間内を自分で自由に探索することができる。
よって、内視鏡の経験が少ない医師や将来医師を目指す者等にとっては、効率的に適切な訓練を行うことができ、習熟度を上げ、スキルアップすることができる。また、使用する内視鏡訓練用の画像を、実際の患者に対してCT等で撮影して得た画像データに基づいて生成すれば、例えば、検査・治療の前に事前検証をすることができるので良い。
例えば分岐点が多数ある気管支等で、目的の場所に到達するための経路の探索をしたり、内視鏡の先端部を当該目的の場所にスムーズに行くためのシミュレーションをしたりすることができ、実際の患者に対して内視鏡を使用する場合に、短時間で処理が行え、患者に与える負担を低減させることに寄与することができるのでより好ましい。
(2)前記制御手段は、パソコンで構成され、前記第一入力手段は、前記パソコンに接続されるマウスとすると良い。本発明では、パソコンとマウスという汎用的な装置で構成できるので好ましい。
(3)前記マウスは、前記パソコンの左側に位置するように構成すると良い。一般的にマウスは右手で持って操作するため、マウスはパソコンの右側に位置する。本発明では、内視鏡は左手で操作部を把持して操作するため、通常のパソコンの設置・配置環境と異なり、敢えて左側にマウスを置く。これにより、ユーザは、左手でマウスを持ち、当該マウスを操作して第一入力情報(カメラ等の内視鏡先端を回転させる指示)や第二入力情報(内視鏡先端の向きを上下に移動させる指示)を入力することができ、実際の内視鏡の操作とほぼ同じ操作を行うことができる。しかも、係る操作環境を、パソコンで汎用的なデバイスであるマウスで再現できるので良い。
(4)前記第一入力情報は、前記マウスの左右方向の移動についての情報であり、前記第二入力情報は、前記マウスの前後方向の移動についての情報とすると良い。マウスの一般的な使用である、2方向の移動をそのまま2つの入力情報に使用するので、ユーザは違和感なく操作することができる。しかも、マウスの前後方向の移動は、一般に表示部に表示されるポインタを上下に移動するのに利用するため、内視鏡の先端部を上下方向に移動する行為と一致し、その使用方法が感覚的にユーザに理解できるので好ましい。また、マウスの前後方向の移動は、腕全体・少なくとも前腕を利用して行うが、マウスの左右方向の移動は、手首を曲げて行うことができる。よって、実際の内視鏡の操作で、左手首を回転する操作に近くなるため、使用方法が感覚的にユーザに理解でき、実際の内視鏡の操作環境に近づけることができるので良い。
(5)前記マウスは、ホイールを備え、前記ホイールが、前記第二入力情報を出力する機能を構成するようにすると良い。例えばホイールの回転は、パソコンにおいて上下方向のスクロールに機能割り当てがされることがある。よって、内視鏡の先端部の向きを上下方向に変える操作との関連性が高くなり、ユーザがその操作を直感的に理解できるので好ましい。さらに、実際の内視鏡の操作部では、内視鏡の先端部の上下方向の移動は、操作部に設けたレバー・ダイヤル等を左手親指で回転操作して行う。係る回転操作が、ホイールの回転操作と近く、汎用のホイール付のマウスを用いつつ、より実際の内視鏡の操作環境に近づけることができるので好ましい。
(6)前記マウスは、前記ホイールの回転面がユーザからみて左右方向に向き、前記ホイールをユーザの左手親指で操作可能な状態に配置すると良い。一般的なマウスの使用状態では、ホイールの回転面は、ユーザから見て前後方向に向く。これに対し、本発明では、マウスを通常の置き方の姿勢(便宜上、「縦向き」と称する)に対し、例えば90度回転した姿勢(便宜上、「横向き」と称する)にする。このようにすると、そのマウスの上を左手で覆うようにして持つと、違和感なくその左手の親指をホイールの上に乗せることができる。その状態で、親指を左右に動かす(人差し指に接近・離反する)と、ホイールを回転させることができる。よって、実際の内視鏡において、左手親指で操作するという操作環境により近づけることができるので好ましい。
(7)前記マウスは、前記パソコンの入力装置であるキーボードの右側に位置できない状態に配置されると良い。このようにすると、ユーザは、必然的に左手でマウスを操作するので良い。右側に位置できない状態に配置するためには、例えば、パソコンの左側に接続するとともに、ケーブルの長さが短いものを用い、キーボードの右側まで届かないようにすると簡単に実現できる。また、これに限ることはなく、例えば、パソコンの右側に接続した場合、ケーブルの長いものを用い、マウスの本体をキーボードの左側に配置するとともに、ケーブルの一部を例えばキーボードの側面等に固定するようにしても良い。
(8)前記第二入力手段は、前記パソコンの入力装置であるカーソルキーを用いると良い。カーソルキーは、移動方向を入力するキーであるため、ユーザは、仮想空間上の現在位置を前進・後退移動させるための入力手段として、直感的に理解しやすいので良い。そして、マウスとともに、パソコンの汎用的なデバイスを用いて、実際の内視鏡と同様の操作環境を、再現できるので良い。
(9)本発明に係る別の内視鏡訓練装置は、操作者の左手で把持された第一入力手段に対する異なる方向の操作に基づきそれぞれ出力される第一入力情報,第二入力情報と、前記操作者の右手で操作される第二入力手段からの第三入力情報に基づき、表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する制御手段を備えた内視鏡訓練装置であって、前記制御手段は、前記第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させ、前記第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させ、前記第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させるように構成する。
(10)前記内視鏡は、気管支鏡とすると良い。気管支は、多数の分岐点を有し、樹枝状に分岐した構造となっており、迷路のようである。従って、目的の場所までの経路を正しく伝うのは難しく、時間も掛かる。そこで、本発明のように事前に患者の気管支モデルを作成し、検査・治療前に目的の場所までの経路を探索して把握し、また、何回もシミュレーションする等することで、実際の気管支鏡を用いた際に短時間で処理することができるので好ましい。
(11)本発明に係る内視鏡訓練方法は、操作者の左手で把持された第一入力手段に対する異なる方向の操作に基づきそれぞれ出力される第一入力情報,第二入力情報と、前記操作者の右手で操作される第二入力手段からの第三入力情報に基づき、制御手段が表示部に表示した内視鏡訓練用の画像を変更することで内視鏡の操作のシミュレーションを行う内視鏡訓練方法であって、前記制御手段が、前記第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させ、前記第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させ、前記第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させるようにする。異なる方向の操作は、例えば、第一入力手段自体を異なる方向に移動する場合や、第一入力手段に備える機器・部品等を異なる方向に移動する場合等がある。機器・部品等の一例としては、実施形態に示すマウスのホイールがあり、この場合の操作はホイールを回転する操作である。また、例えばジョイスティックのスティックがあり、この場合の操作はスティックを回転させたり倒したりすること等に対応する。また、異なる方向の操作は、例えば一方を第一入力手段自体を移動させる操作とし、他方を機器・部品等の操作のように操作自体を異ならせても良い。
(12)前記第一入力手段はマウスであり、前記異なる方向の操作は、前記マウスを異なる方向に移動することとすると良い。異なる方向は、左右方向と、前後方向である。この場合に、好ましくは、左右方向が第一入力情報に関連し、前後方向が第二入力情報に関連すると良い。
(13)本発明のプログラムは、表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する機能、操作者の左手で操作される第一入力手段から出力される第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させる機能、前記第一入力手段から出力される第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させる機能、前記操作者の右手で操作される第二入力手段から出力される第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させる機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとする。
(14)また、別のプログラムとしては、表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する機能、第一入力手段の左右方向の移動に伴う第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させる機能、前記第一入力手段の前後方向の移動に伴う第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させる機能、第二入力手段から出力される第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させる機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとする。
(15)また、別のプログラムとしては、表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する機能、 ポインティングデバイスの左右方向の移動を示す第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させる機能、前記ポインティングデバイスの前後方向の移動を示す第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させる機能、キーボードの操作に伴う第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させる機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとする。
ポインティングデバイスは、例えば、マウス、タッチパッド、トラックパッド、トラックボール、ジョイスティックその他の一般に表示部に表示されたカーソルやポインタを画面内で移動させるための情報をコンピュータに伝えるものがある。本発明では、カーソル等を操作するもではないが、そのカーソル等を上下に移動するための入力情報を利用する。
本発明によれば、実際の内視鏡の操作環境を同等の操作性を再現し、自分で自由に探索することができる。
本発明に係る内視鏡訓練装置の好適な一実施形態を示す図である。 気管支を説明する図である。 気管支モデルを説明する図である。 マウスの操作に伴う作用・機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 第一入力部(マウス)と第二入力部(カーソルキー)の操作に伴う制御部の機能を説明する図である。 変形例を説明図する図である。
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき、詳細に説明する。なお、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本発明に係る内視鏡訓練装置の好適な一実施形態を示している。本実施形態の内視鏡訓練装置は、内視鏡のうち気管支鏡について適用するものである。図1(a)に示すように、本実施形態の内視鏡訓練装置1は、汎用のパソコン10を用いて構成する。ハードウェア構成は、キーボード等のメイン入力部11と、液晶ディスプレイ等で構成される表示部12と、本体に内蔵される制御部13と、本体内蔵或いは外付けの記憶部14を備える。さらに、内視鏡訓練装置1は、マウス等からなる第一入力部15と、カーソルキー等からなる第二入力部16を備える。
制御部13は、入力手段(メイン入力部11,第一入力部15,第二入力部16)からの入力に伴い所定の処理を実行し、実行結果を表示部12に出力する。
記憶部14には、内視鏡の訓練に使用する気管支のデータが記憶される。気管支は、口から肺に繋がっている空気の通り道である気道の主要部分を構成し、例えば、図2(a)に示すようにたくさんの枝分かれをした樹枝状となっている。気管支鏡は、例えばCT(画像)検査等で肺癌が疑われた場合に、当該気管支鏡を気管支の中に通して、癌疑いの組織を採ってきたり、気管支の内部から外側に向かって針を刺してリンパ節を採ってきたりするのに使用する。そこで、制御部13は、例えば図2(b)に示すように、気管支の内部を表す3D画像を描画し、その3D画像の気管支内部を入力手段からの指示に従い移動していくように描画する。気管支データは、係る描画を行えるようなデータ構造とする。
例えば、図2(a)に示す気管支を構成する各枝の中心線の一部を模式的に示すと、図3(a)に示すようになる。記憶部14に記憶する気管支データは、係る中心線をベースとして以下の3つの情報を備える。図3(b)に示すように、中心線を構成する点群の各点の座標データ(芯線情報)と、各点の座標データの枝の太さ(半径)の値(半径情報)と、分岐点で何分岐しているか(分岐情報)を関連づけて持たす。
この気管支データは、例えば、所定間隔で連続して撮影した各CT画像に対して気管支の自動抽出を行い、各CT画像中の気管支の位置や大きさを特定し、前後のCT画像中の気管支の位置等に基づき連続する気管支の枝を連携すること等して作成する。また、この気管支データは、一つでも良いが、異なる人から作成した複数のデータを備えると良い。気管支の構造は、人によって異なり、千差万別であるため、複数のデータを記憶保持し、異なる気管支データを適宜選択し、訓練することで経験値がより高くなる。さらに、例えば実際の患者の気管支データを作成し、記憶部14に格納しておくとより良い。そのようにすると、実際の医療行為をする前に、当該患者の気管支データを用いて目的の場所に行くまでの経路を確認し、シミュレーションを行うことができるため、実際の医療行為をする際に要する時間を短縮できるので好ましい。
そして、制御部13は、メイン入力部11等からの指示に従い、記憶部14にアクセスし、訓練する気管支データを呼び出し、例えば最上流(口側)の位置を表示部12に表示する。制御部13は、第一入力部15,第二入力部16からの指示に従い、気管支の内部を進むように描画を制御する。
本実施形態では、第一入力部15は、左手で操作するための入力部とし、第二入力部16は右手で操作するための入力部とした。一般的なパソコンでの使用では、ユーザは、マウスを右手で操作する。特に右利きのユーザの場合、その傾向が顕著である。そこで、パソコン10の左側のUSBポート17に、第一入力部15を構成するマウスを接続する。このようにすることで、第一入力部15のマウス本体15aは、パソコン10の左側に位置し、第一入力部15は、第二入力部16の左側に位置する。これにより、内視鏡訓練装置1を使用するユーザは、自然と第一入力部15を左手で持ち、操作することができるので良い。
より好ましくは、マウスケーブル15bを短いものとし、マウス本体15aがパソコン10の右側に来ないようにすると良い。マウスケーブル15bの長さは様々なものがあり、マウスケーブルが長いものを用いると、マウスを左側のUSBポート17に接続してもパソコン10の右側にマウス本体を配置することが可能となる。そうすると、ユーザは、長年の癖も相まって、第一入力部15(マウス本体15a)を右手で持って操作してしまうおそれがある。しかし、マウスケーブル15bの長さが短いものを用いることで、マウス本体15aをパソコン10の右側に配置することができないようにすることで、第一入力部15を、スムーズかつ確実に左手操作用の入力手段として使用可能となるので好ましい。
第一入力部15であるマウスは、通常、マウス本体15aを二次元平面内で移動させ、その移動方向を入力情報とし、表示部12に表示されたポインタを表示画面内で移動させるために用いられる。本実施形態では、制御部13は、マウス本体15aの移動方向に基づき、表示部12に描画した画像を所定方向に移動または回転させる制御を行う。
具体的には、第一入力部15(マウス本体15a)の前後方向の移動に同期してピッチ回転させ、左右方向の移動に同期してロール回転させる。すなわち、第一入力部15(マウス本体15a)が前方(ユーザから離れていく方向・奥側:図4(a)中矢印A)に移動した場合、制御部13は、内視鏡で下方を見る動作に対応して、描画している画像の中央を上方に移動するように描画し、第一入力部15(マウス本体15a)が後方(ユーザに近づいてくる方向・手前側:図4(a)中矢印B)に移動した場合、制御部13は、内視鏡で上方を見る動作に対応して、描画している画像の中央を下方に移動するように描画する制御を行う。
また、第一入力部15(マウス本体15a)が右側に移動した場合(図4(a)中矢印C)、制御部13は内視鏡で時計方向にロール回転する動作に対応して、描画している画像の中央を回転中心として反時計方向にロール回転するように描画し(図4(b−1)→図4(b−2)参照)、第一入力部15(マウス本体15a)が左側に移動した場合(図4(a)中矢印D)、制御部13は内視鏡で反時計方向にロール回転する動作に対応して、描画している画像の中央を回転中心として時計方向にロール回転するように描画する(図4(b−1)→図4(b−3)参照)制御を行う。
上述した制御は、実際の内視鏡の使用の際の、左手で行う操作に対応させている。すなわち、実際の内視鏡は、例えば図4(c)に示すように、操作部21と、その操作部21の先端に接続される挿入部22を備える。挿入部22は、実際に患者の体内に挿入される部位で、光ファイバー等を備え、気管支の形態に合わせて適宜変形する軟性部23と、その軟性部の先端側に設けられ、操作部21の操作に従い適宜の方向に湾曲する湾曲部24と、その湾曲部24の先端に設けられた先端部25を備える。先端部25の表面には、例えば、カメラや照明等の光学系のレンズ、処置具の出し入れと吸引口を兼ねた鉗子口等が配置される。操作部21は、操作者が持つための把持部26や、湾曲部24の姿勢、すなわち先端部25の向きを変えるためのレバー27等を備える。
実際の内視鏡(気管支鏡)の操作は、以下のように行う。操作部21の把持部26を左手で把持し、その状態で左手首を回転する(図中、R方向)と、先端部25が連動して湾曲部24・先端部25の中心軸周りに正逆回転する(図中、r方向)。これに伴い、カメラで撮像した画像は、その中心位置を回転中心として正逆回転する。
また、左手親指を用いてレバー27を回転操作する(図中、P方向)と、湾曲部24が上側或いは下側に湾曲する(図中、p方向)。この上側或いは下側の動きに伴い、先端部25が上下し、カメラで撮像する方向が上下方向に回転する。
本実施形態では、第一入力部15の左右方向の動きに基づいて描画する画像をロール回転させる制御が、左手首を回転させる操作に基づくカメラで撮影した映像の動きと等しくなり、第一入力部15の前後方向の動きに基づいて描画する画像をピッチ回転させる制御が、左手親指によるレバー27の操作に基づくカメラで撮影した映像の動きと等しくなる。
また、実際の内視鏡において先端部を回転させるために操作部21をR方向に回転させるための手首の回転は、手首を折るような動きとなり、移動方向が完全には一致しないが、マウスを左右に移動させるために手首を折る動作と近く、脳内で両者の対応付けがしやすく、マウスを操作するユーザは、実際の内視鏡の操作部の操作をイメージしやすくなるので良い。同様に、実際の内視鏡において先端部の向きを上下に変えるのは、親指だけの操作であり、内視鏡訓練装置において左手全体を前後方向に動かす操作とは異なるものの、脳内で簡単に対応付けが行われる。よって、左手で行うマウスの操作は、実際の内視鏡の操作部に対する左手の操作をイメージしやすく、あたかも実際に内視鏡を操作しているような感覚でマウスを操作することができる。その結果、効率よく訓練をすることができるので好ましい。
さらに湾曲部24は、一つの平面内でのみ湾曲可能となっており、内視鏡の先端部25は、カメラで撮影して描画した表示画像において上下にしか動かせない。よって、例えば、左右方向を見たい場合、湾曲部24を当該左右方向に曲げて先端部25をその見たい方向に直接向けることはできず、一度、操作部21を持った状態で左手首を回転させて先端部25をロール回転させ、当該左右にあった部位が画面の上下にくるように操作し、次いで、レバー27を操作して湾曲部24を上下方向に曲げて先端部25のカメラの方向を目的の方向に向ける。
このように、実際の内視鏡(気管支鏡)の操作環境では、挿入部22の先端の向きを変える操作は、左手のみで行うとともに、「先端部(視野)の回転」と「上下方向の曲げ」という2方向の動作に制限されている。そして、本実施形態では、左手で操作する第一入力部15により入力を受け付ける動きの方向を、前後方向と左右方向の各方向の動作に伴う画像の動き(ロール回転とピッチ回転)を実際の内視鏡の動作に対応させることで、実際の気管支鏡操作と同じ操作環境を実現することができる。
一方、実際の内視鏡(気管支鏡)の操作では、右手の指を挿入部22に添えて前進・後退させることで、挿入部22の先端位置を気管支内で前進移動させたり後退移動させたりして、所望の枝を通って目的の位置に到達させる。
そこで本実施形態では、係る操作を実現するために、右手で操作するための第二入力部16に、係る操作を同じように割り当てる。すなわち、第二入力部16は、上下のカーソルキーを割り当てる。そして、制御部13は、上カーソルキー16aが押下されたことを検知すると、3D画像の気管支モデル内部を前進移動させる制御を行い、下カーソルキー16bが押下されたことを検知すると、3D画像の気管支モデル内部を後退移動させる制御を行う。
第二入力部16は、右手で操作するための入力部である。第一入力部15(マウス本体15a)をパソコン10の左側に配置したため、メイン入力部11となるキーボードは、第一入力部15よりも右側に位置するため、必然的に右手で操作することになる。さらに、通常、キーボードのキー配列では、カーソルキーは右側に配置される。そのため、第一入力部15から離れ、より右手で操作しやすくなる。さらにまた、上カーソルキー16aと下カーソルキー16bをそれぞれ前進移動と後退移動に割り当てるため、その進行方向が直感的に理解できるとともに、感覚的に合うものとなるので好ましい。
次に、第一入力部15と第二入力部16を用いた実際の操作に伴い実行する制御部13の画面制御機能を説明する。図5に示すように、制御部13は、記憶部14から呼び出した気管支モデルの気管支内の所定位置から前方を撮影した状態を表示部12に描画する。図示した例では、前方に気管支の分岐点30が存在し、その分岐点30の下流側に2つの枝(第一枝31a,第二枝31b)が左右に並んだ状態となっている。
この状態から、ユーザが右手で第二入力部16の上カーソルキー16aを押下する。制御部13は、上カーソルキー16aの押下を検知すると、気管支内の現在位置を所定距離だけ前方に更新し、更新後の現在位置から前方を撮影した状態を表示部12に描画する。(図6参照)。この処理を実行すると、内視鏡の先端部のカメラ位置が分岐点30に近づく。
例えばこの図6に示す状態から、ユーザが左手で操作する第一入力部15を前方(奥側)に移動する。すると、制御部13は、係る第一入力部15の前方移動の入力情報を取得し、内視鏡の先端のカメラの視野を下に向けた場合の画像を作成し、表示部12に描画する。これにより先に描画している画像の中央を上方に移動した状態が描画される。よって、係る制御を実行した結果、制御部13は、分岐点30が表示部12の上方に移動した状態を描画する(図7参照)。
上記と逆に、例えばこの図6に示す状態から、ユーザが左手で操作する第一入力部15を後方(手前側)に移動する。すると、制御部13は、係る第一入力部15の後方移動の入力情報を取得し、内視鏡の先端のカメラの視野を上に向けた場合の画像を作成し、表示部12に描画する。これにより先に描画している画像の中央を下方に移動した状態が描画される。よって、係る制御を実行した結果、制御部13は、分岐点30が表示部12の下方に移動した状態を描画する(図8参照)。
一方、図9に示す状態から、ユーザが左手で操作する第一入力部15を右側に移動する。すると、制御部13は、係る第一入力部15の右側移動の入力情報を取得し、内視鏡の先端を時計方向にロール回転し、表示部12に反時計方向にロール回転した状態の画像を描画する(図10参照)。
また、上記とは逆に、例えばこの図9に示す状態から、ユーザが左手で操作する第一入力部15を左側に移動する。すると、制御部13は、係る第一入力部15の左側移動の入力情報を取得し、内視鏡の先端を反時計方向にロール回転し、表示部12に時計方向にロール回転した状態の画像を描画する(図11参照)。
上述した操作を適宜組み合わせながら、気管支の内部を進み、患部等の目的の場所に至る。この場合、分岐点に至ると、いずれかの枝内に内視鏡の先端部を挿入し、その状態でさらに内視鏡の先端部を押し進めると、内視鏡は当該挿入された枝に沿って前進する。そこで、例えば図12に示すように、2つの枝(第一枝31a,第二枝31b)が左右に並んだ状態のときに、分岐点でいずれかの枝を進む場合、以下のようにする。上述したように、本実施形態の内視鏡訓練装置は、実際の内視鏡の操作と同様に、内視鏡の先端が、上下方向の移動と、その場での回転と、前進・後退移動に制限されている。そのため、例えば、まず、ユーザが右手で第二入力部16の上カーソルキー16aを押下し、それを検知した制御部13が、内視鏡の先端位置を前進させ、分岐点30に近づける(図13参照)。
次いで、ユーザは、左手で第一入力部15を右側に移動する。これに伴い、制御部13は、表示中の画像を反時計方向にロール回転させる(図14参照)。回転角度は、第一入力部15の移動距離に対応する。ここでは、90度回転させ、第二枝31bが上に位置し、2つの枝が上下に配置される状態になる。
この状態からユーザは、左手で第一入力部15を後方(手前側)に移動する。これに伴い、制御部13は、画面中央を下に移動させる(図15参照)。これは、内視鏡の先端部が上を向いた様子に対応する。そして、ユーザは、第一入力部15の移動量を調整し、図15に示すように、第二枝31bが中心に来るように操作する。
この後、ユーザが上カーソルキー16aを押下すると、制御部13は、内視鏡の先端部の位置が逐次前方に進むように更新し、それに伴い表示部12に表示される画像も第二枝31bに近づくように更新する。そして、その状態が継続されると、表示部12に表示される画像は、第二枝31bの内部に遷移する(図示省略)。
また、進入経路を間違った場合や、見逃した部位を戻って見直したいような場合、ユーザは、下カーソルキー16bを押下する。すると、制御部13は、内視鏡の先端部の位置を上流側に戻すように更新し、更新した現在位置から見られる画像を描画する。
以後、ユーザは、第一入力部15と第二入力部16を適宜操作し、目的の場所に至る経路を探索したり、目的の場所に行くまでのシミュレーションを行ったりすることができる。
上述したように、本実施形態によれば、第一入力部15を用いた左手の操作と、第二入力部16を用いた右手の操作が、実際の気管支鏡の操作環境と対応しているため、それら第一入力部15と第二入力部16を用いたユーザインタフェースは、実環境にマッチし、表示部12に描画された仮想の3D画像の気管支モデル内部を違和感なく進み、目的の患部へ至る経路の探索や、当該経路を移動するシミュレーションを効果的に行うことができる。
上述した実施形態では、第一入力部15としてパソコン10の左側に設けられたUSBポートにマウスを接続するようにしたが、必ずしも左側のUSBポートに接続する必要はなく、パソコン10の右側や後面側,前面側に設けられたUSBポートに接続しても良い。ただし、その場合、マウス本体15aがパソコン10の左側に来るように、マウスケーブルの長さが長いものを用いるとよく、また、マウスケーブルの例えば一部を適宜の固定部材を用いてパソコンの左面等に固定し、マウス本体15aが右側に置かれにくくなるようにすると良い。
また、上述した実施形態では、第一入力部15としてマウスを用いたが、本発明はこれに限ることはなく、例えばタッチパッドやポインティングスティック等の各種のポインティングデバイスを利用しても良い。ただし、マウスのように左手で握ることができる機器の方が、実際の内視鏡の操作部を把持する感覚が得られるので好ましい。
また、第一入力部としてマウスを用いて構成した場合、上述した実施形態では、前後方向と左右方向の2方向の移動を入力信号に用いたが、本発明はこれに限ることはなく、例えばマウスに設けられる「ホイール」を利用しても良い。例えば「ホイール」の回転を、内視鏡の先端を上下移動させるレバーの操作に対応する入力信号に用いると、汎用のデバイスを用いつつ、より実際の操作環境に近づくので好ましい。
さらに、「チルトホイール」のように、回転と、傾斜により縦方向と横方向のスクロールに対応できるマウスを用い、回転・傾斜のいずれか或いは双方を利用して、第一入力部による2方向の入力信号のいずれか或いは双方に利用すると良い。
さらにまた、ホイール(チルトホイールを含む)を搭載したマウスを利用した場合、例えば図16に示すように、マウス本体15aを横向きに置き、そのマウス本体15aの上を左手35で覆うようにして持つとともに、その左手35の親指36を、マウス本体15aに設けたホイール15cの上に乗せる。そしてホイール15cの正逆回転を、内視鏡の先端部の上下方向の移動(実施形態のマウスの前後方向の移動に伴うピッチ回転に対応)に割り付け、マウス本体15aの所定方向の移動を、ロール回転に対応づけると良い。このようにすると、マウス本体15aを把持しながら左手でホイールを操作する行為が、実際の内視鏡の操作環境により近づくので好ましい。
また、上述した実施形態では、第二入力部16として、カーソルキーを用い、しかも、上下のカーソルキーとしたが、本発明はこれに限ることはなく、左右のカーソルキーを割り付けたり、テンキーや、その他のキーを割り付けたりしても良い。
また、上述した実施形態では、第一入力部,第二入力部をいずれも既存のマウスやキーボードのようにパソコン10に付帯する汎用の機器・デバイスを用いて実現したが、例えば、USB対応のデバイスとして、気管支鏡の操作部を模した簡易デバイスを用意し、それをパソコンに接続して入力機器として用いると良い。カメラの視野を回転させるための入力情報として、上述した実施形態ではマウスの左右の移動を用いたが、簡易デバイスに加速度センサ・傾斜センサ等の簡易デバイスを捻じるような操作を検知するセンサを実装し、当該センサの出力に基づき、その捻った操作に伴い画像をロール回転させる制御をするようにすると良い。
上述した実施形態並びに変形例では、気管支鏡の訓練システムについて説明したが、本発明はこれに限ることはなく、使用するデータを他の臓器等のものに換えることで、臓器用等の他の内視鏡について適用することができる。
上述したように、本発明は、内視鏡訓練に関する装置・方法・プログラムを基本として説明した。本発明の適用は、これに限ることはなく、例えば同様の操作方法で3D空間内を進み、例えば目的地に辿り着くようにしたり、3D空間内を探索したりするようなアルゴリズムにおいて、3D空間内における視点移動操作技術として実現すると良い。
通常、マウス等のポインティングデバイスは、画面内に表示したポインタ等を上下・左右方向に平行移動するための入力機器である。これに対し、本発明では、ポインタ等ではなく画面の移動に利用し、さらに左右方向の移動に基づいてロール回転し、前後方向の移動に基づいて上下方向の移動(ピッチ回転等)をする制御を行う。このように従来にない入力機器の操作に伴う画面・3D空間内の視点移動を実現でき、面白みが出る。
以上、本発明の様々な側面を実施形態並びに変形例を用いて説明してきたが、これらの実施形態や説明は、本発明の範囲を制限する目的でなされたものではなく、本発明の理解に資するために提供されたものであることを付言しておく。本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や製法に限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求する可能性があることを、念のために申し述べる。
1 内視鏡訓練装置
10 パソコン
11 メイン入力部
12 表示部
13 制御部
14 記憶部
15 第一入力部
15a マウス本体
15b マウスケーブル
15c ホイール
16 第二入力部
16a 上カーソルキー
16b 下カーソルキー
17 USBポート

Claims (15)

  1. 左手で操作するための第一入力手段と、
    右手で操作するための第二入力手段と、
    表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する制御手段と、を備え、
    前記第一入力手段は、前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させるための第一入力情報を出力する機能と、前記画像を上下方向に移動させるための第二入力情報を出力する機能を有し、
    前記第二入力手段は、前記画像の奥行き方向に前進・後退移動させるための第三入力情報を出力する機能を有し、
    前記制御手段は、取得した前記第一入力情報と、前記第二入力情報と、前記第三入力情報に基づき、前記画像の描画の制御を行うことを特徴とする内視鏡訓練装置。
  2. 前記制御手段は、パソコンで構成され、
    前記第一入力手段は、前記パソコンに接続されるマウスであることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡訓練装置。
  3. 前記マウスは、前記パソコンの左側に位置することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡訓練装置。
  4. 前記第一入力情報は、前記マウスの左右方向の移動についての情報であり、
    前記第二入力情報は、前記マウスの前後方向の移動についての情報であることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡訓練装置。
  5. 前記マウスは、ホイールを備え、
    前記ホイールが、前記第二入力情報を出力する機能を構成することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡訓練装置。
  6. 前記マウスは、前記ホイールの回転面がユーザからみて左右方向に向き、前記ホイールをユーザの左手親指で操作可能な状態に配置することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡訓練装置。
  7. 前記マウスは、前記パソコンの入力装置であるキーボードの右側に位置できない状態に配置されることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の内視鏡訓練装置。
  8. 前記第二入力手段は、前記パソコンの入力装置であるカーソルキーを用いることを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載の内視鏡訓練装置。
  9. 操作者の左手で把持された第一入力手段に対する異なる方向の操作に基づきそれぞれ出力される第一入力情報,第二入力情報と、前記操作者の右手で操作される第二入力手段からの第三入力情報に基づき、表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する制御手段を備えた内視鏡訓練装置であって、
    前記制御手段は、前記第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させ、前記第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させ、前記第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させることを特徴とする内視鏡訓練装置。
  10. 気管支鏡の訓練用装置であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の内視鏡訓練装置。
  11. 操作者の左手で把持された第一入力手段に対する異なる方向の操作に基づきそれぞれ出力される第一入力情報,第二入力情報と、前記操作者の右手で操作される第二入力手段からの第三入力情報に基づき、制御手段が表示部に表示した内視鏡訓練用の画像を変更することで内視鏡の操作のシミュレーションを行う内視鏡訓練方法であって、
    前記制御手段が、前記第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させ、前記第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させ、前記第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させることを特徴とする内視鏡訓練方法。
  12. 前記第一入力手段はマウスであり、
    前記異なる方向の操作は、前記マウスを異なる方向に移動することである請求項11に記載の内視鏡訓練方法。
  13. 表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する機能、
    操作者の左手で操作される第一入力手段から出力される第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させる機能、
    前記第一入力手段から出力される第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させる機能、
    前記操作者の右手で操作される第二入力手段から出力される第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させる機能
    をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  14. 表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する機能、
    第一入力手段の左右方向の移動に伴う第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させる機能、
    前記第一入力手段の前後方向の移動に伴う第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させる機能、
    第二入力手段から出力される第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させる機能
    をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  15. 表示部に内視鏡訓練用の画像を出力する機能、
    ポインティングデバイスの左右方向の移動を示す第一入力情報に基づき前記画像を当該画像内の基準点を中心に回転させる機能、
    前記ポインティングデバイスの前後方向の移動を示す第二入力情報に基づき前記画像を上下方向に移動させる機能、
    キーボードの操作に伴う第三入力情報に基づき前記画像を奥行き方向に前進・後退移動させる機能
    をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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