JP2017153706A - 病態解析装置とそれを用いたリハビリテーション技術教育装置 - Google Patents

病態解析装置とそれを用いたリハビリテーション技術教育装置 Download PDF

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Abstract

【課題】片麻痺患者の上肢の病態を精確にデータ化できる病態解析装置を提供する。【解決手段】患者の上腕の運動に追随して上腕の運動を表す上腕時系列データを順次出力する上腕駆動アームと、患者の前腕の運動に追随して前腕の運動を表す前腕時系列データを順次出力する前腕駆動アームと、上腕時系列データと前腕時系列データとを解析して上肢の病態を表す病態データを生成する上肢制御部とを備える。上腕駆動アーム及び前腕駆動アームは、複数の回転型アクチュエータと、回転型アクチュエータの間を繋ぐリンク部とを有し、複数の回転型アクチュエータの回転角度が上腕時系列データ及び前腕時系列データとして上肢制御部に順次出力される。患者の上肢の運動が上腕駆動アーム及び前腕駆動アームを構成する回転型アクチュエータの位置や回転角度の情報から解析される。【選択図】図1

Description

本発明は、片麻痺患者の上肢や下肢の病態をデータ化する病態解析装置と、その装置で得られたデータを活用して、理学療法や作業療法を学ぶ人達の治療手技の向上を図るリハビリテーション技術教育装置に関する。
下記特許文献1には、理学療法士や作業療法士を目指す学生等に患者の関節の症状に合った治療手技を習得させるためのリハビリテーション技術教育装置が記載されている。
この装置は、図9に示すように、訓練者が人体モデル7を使ってリハビリテーションの訓練を行うとき、人体モデル7の可動関節部6に対して種々の制御を行う処理制御部2を備えている。
この処理制御部2は、人体の関節に発症する動的拘縮、静的拘縮、硬直、及び関節変形などの病態の症状を数値化した病態情報DI等を記憶する記憶部9と、記憶部9に記憶された病態情報DIに基づいて可動関節部6に病態を再現させる病態再現部10と、病態再現部10の指示等に基づいて人体モデル7の可動関節部6の動きを制御する可動制御部8と、訓練者が人体モデル7に治療手技を施したとき、その治療手技に基づく可動関節部6の擬似的病態の変化(関節角度、関節位置及び関節可動時の速さ等の変化率)を計測し、治療手技情報RIとして記憶部9に格納する治療手技情報取得部11と、その治療手技情報RIに応じて、可動関節部6が提示する擬似的病態を、徐々に症状が緩和しているように変化させる緩和制御部12とを備えている。
また、記憶部9には、複数の治療手技レベルにある理学療法士等が実際に患者に対して治療手技を行ったときの治療手技情報(第二治療手技情報SI)が予め記憶されており、処理制御部2は、訓練者の治療手技情報RIと第二治療手技情報SIとを比較して、訓練者の治療手技レベルを客観的に評価する評価部15をさらに備えている。
訓練者は、この装置の人体モデルに治療手技を施すことで、病態に係る症状を把握することができ、治療手技による症状の回復を体験することができる。また、訓練者は、自身が行った治療手技に対する客観的な評価を知ることができる。
特許第3735672号公報
しかし、特許文献1には、人体の関節の病態情報を求める手段については具体的に示されていない。
リハビリテーション技術教育装置において、患者の関節の病態を正しくデータ化できなければ、人体モデルを通じて患者の症状を精確に把握することができず、また、訓練者が行った治療手技に対して適切な評価を下すことができない。
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、片麻痺患者の上肢や下肢の病態を精確にデータ化できる病態解析装置を提供し、また、その装置を用いたリハビリテーション技術教育装置を提供することを目的としている。
本発明は、片麻痺患者の上肢の病態をデータ化する病態解析装置であって、患者の上腕に固定されて上腕の運動に追随する上腕固定部と、上腕固定部の上腕への追随を可能にする上腕駆動機構とを有し、上腕の運動を表す上腕時系列データを順次出力する上腕駆動アームと、
患者の前腕に固定されて前腕の運動に追随する前腕固定部と、前腕固定部の前腕への追随を可能にする前腕駆動機構とを有し、前腕の運動を表す前腕時系列データを順次出力する前腕駆動アームと、
上腕時系列データと前腕時系列データとを解析して上肢の病態を表す病態データを生成する上肢制御部と、
を備え、上腕駆動機構及び前腕駆動機構は、複数の回転型アクチュエータと、回転型アクチュエータの間を繋ぐリンク部とを有し、複数の回転型アクチュエータの回転角度を含む情報が上腕時系列データ及び前腕時系列データとして上肢制御部に順次出力されることを特徴とする。
この病態解析装置は、上肢用の装置であり、患者の上腕に固定された上腕固定部と前腕に固定された前腕固定部とが患者の上肢の運動に追随し、この運動が上腕駆動アーム及び前腕駆動アームを構成する回転型アクチュエータの位置や回転角度等の情報から解析される。
また、本発明の病態解析装置では、上腕駆動アーム及び前腕駆動アームは、患者以外のヒトが患者の上肢を持って運動を行わせたときの上腕時系列データ及び前腕時系列データを上肢制御部に出力するようにしても良い。
患者が自力で上肢を動かせないときは、施術者が患者の上肢を持って動かして上肢の病態データを取得する。
また、本発明の病態解析装置では、上肢制御部が患者の上肢に運動を行わせるための指示を上腕駆動アーム及び前腕駆動アームに出力し、上腕駆動アーム及び前腕駆動アームが指示にしたがって患者の上腕及び前腕を動かすことで、上肢運動療法装置として動作することも可能である。
そのため、この病態解析装置は、患者に片麻痺回復のための運動療法を施す装置としても利用できる。
また、本発明の病態解析装置では、回転型アクチュエータの少なくとも一つは、順方向に回転する順方向回転アクチュエータと、逆方向に回転する逆方向回転アクチュエータとの対から成る。
例えば、腕を曲げる動作は、上腕二頭筋が収縮し、上腕三頭筋が弛緩することによって生じる。こうした複雑な筋肉の動きを伴う上肢の動作は、順方向回転アクチュエータと逆方向回転アクチュエータとを用いることで解析が容易になる。
また、本発明の病態解析装置では、患者の運動時の負荷を軽減するため、リンク部の少なくとも一つには、カウンターウエイトが設けられている。
そのため、患者は、上腕固定部や前腕固定部に固定された腕などを動かす時に大きな抵抗を感じない。
また、本発明は前記病態解析装置を備えるリハビリテーション技術教育装置であって、ヒトの上肢又は下肢を模した人体モデルロボットと、人体モデルロボットの動作を制御するロボット制御部とをさらに備え、ロボット制御部は、病態解析装置から出力された病態データを記憶する記憶部と、病態データに基づいて人体モデルロボットの上肢又は下肢の動きを制御する可動制御部と、人体モデルロボットに対してヒトによる治療手技が行われたとき、治療手技による上肢又は下肢の関節の角度の変化、関節の運動速度の変化、及び、関節に加わる力の変化の少なくとも一つを表す情報を治療手技情報として取得する治療手技情報取得部と、治療手技情報取得部が取得した治療手技情報に基づいて人体モデルロボットに対して行われた治療手技を評価する治療手技情報解析部と、を備えることを特徴とする。
このリハビリテーション技術教育装置では、病態解析装置により患者の精確な病態データが得られるため、その患者に適した治療手技をリハビリテーション技術教育装置を通じて学習することができる。
また、本発明のリハビリテーション技術教育装置の記憶部には、治療手技情報解析部が治療手技を評価するときに参照する複数の治療手技レベルの治療手技情報が格納され、最も治療手技レベルが高い治療手技の治療手技情報が、上肢運動療法装置として動作する病態解析装置の上肢制御部に送られる。
そのため、病態解析装置は、患者に対して適切な治療を施す上肢運動療法装置として動作することができる。
本発明により、片麻痺患者の上肢又は下肢の症状に適合した治療手技を学習・習得することが可能になる。
本発明の実施形態に係るリハビリテーション技術教育装置の構成を示すブロック図 図1の装置の上腕駆動アーム及び前腕駆動アームを示す図 上腕駆動アーム及び前腕駆動アームがヒトの上肢に取付けられた状態を例示する図 図2の上腕駆動アーム及び前腕駆動アームの各部を示す図 図4の回転型アクチュエータの構造を模式的に示す図 図4の上腕駆動アーム及び前腕駆動アームの回転動作を示す図 図1の装置の人体モデルロボットを示す図 図1の装置を用いて治療手技を学習する手順を示すフロー図 従来のリハビリテーション技術教育装置を示す図
図1は、本発明の実施形態に係る、片麻痺患者の上肢の病態に適合する治療手技を習得するためのリハビリテーション技術教育装置の構成をブロック図で示している。
この装置は、患者の上肢の病態をデータ化する病態解析装置40と、データ化された病態をヒトの上肢を模した人体モデルロボット60に再現させるロボット制御部50とを備えている。
病態解析装置40は、患者の上腕に固定される上腕固定部を有し、この上腕固定部が患者の上腕の運動に追随できるように構成された上腕駆動アーム21と、患者の前腕に固定される前腕固定部を有し、この前腕固定部が患者の前腕の運動に追随できるように構成された前腕駆動アーム22と、上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22から出力されるデータに基づいて患者の上肢の病態を表すデータを生成する上肢制御部30とから成る。
上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22の詳細は後述するが、これらのアームは、複数の回転型アクチュエータと、回転型アクチュエータの間を繋ぐリンクとを有しており、例えば施術者が患者の症状を確認するために患者の上肢を持って動かしたとき、複数の回転型アクチュエータの回転角度を示すデータがロギングデータとして上肢制御部30に出力される。
上肢制御部30は、上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22から送られたロギングデータを蓄積する記録部31と、記録部31に記録されたロギングデータを読み出して患者の上肢の病態を表すデータ(上腕や前腕の曲げ得る角度、曲げる動作の速度、曲げるための付加力等)を解析する病態データ解析部32と、病態解析装置40が上肢運動療法装置(患者の運動機能回復を図るためのリハビリテーションを実施する装置)として動作するとき、上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22を制御する駆動アーム可動制御部33とを備えている。
なお、上肢制御部30はコンピュータで構成され、病態データ解析部32及び駆動アーム可動制御部33は、コンピュータがプログラムに基づく処理を実行することにより実現される。
ロボット制御部50は、上肢制御部30で解析された病態データを蓄積する記録部51と、記録部51に記録された病態データを読み出して、人体モデルロボット60の運動制御データを作成する病態再現動作解析部52と、その運動制御データに基づいて人体モデルロボット60が患者の上肢の症状を再現するように制御する人体モデルロボット可動制御部53と、この人体モデルロボット60に対して学生等が治療手技を施したとき、その治療手技によってもたらされる上腕や前腕の曲げ得る角度の変化や、曲げる速度の変化、曲げるための付加力の変化の情報(これらを治療手技情報と言う。)を取得して記録部51に格納する治療手技情報取得部54と、記録部51から治療手技情報を読み出して人体モデルロボット60に対して行われた治療手技を評価する治療手技情報解析部55とを備えている。
なお、ロボット制御部50はコンピュータで構成され、病態再現動作解析部52、人体モデルロボット可動制御部53、治療手技情報取得部54及び治療手技情報解析部55は、コンピュータがプログラムに基づく処理を実行することにより実現される。
図2は、上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22を示している。また、図3は、上腕駆動アーム21の固定部29をヒトの上腕に、前腕駆動アーム22の固定部29をヒトの前腕に装着した状態を例示している。
これらのアームは、図4に示すように、固定位置に設置される基台23と、軸25を回転駆動する第1回転アクチュエータ24と、軸25に固定された第1支軸271を中心に回動自在である第1リンク部材261と、第1リンク部材261の一端に固定されたカウンターウエイト281と、第2支軸272が固定され、この第2支軸272を中心に第1リンク部材261に対して回動自在である第2リンク部材262と、第2リンク部材262の一端に固定されたカウンターウエイト282と、第2リンク部材262の他端に回転自在に接続された固定部29と、回転軸が第1支軸271と係合するように第1リンク部材261に固定される第2回転アクチュエータ71と、回転軸が第2支軸272と係合するように第1リンク部材261に固定される第3回転アクチュエータ72とを備えている。
第1回転アクチュエータ24、第2回転アクチュエータ71及び第3回転アクチュエータ72は、図5に模式的に示すように、ケース70内部に、順方向への回動が可能な順方向モータ701と、逆方向への回動が可能な逆方向モータ702とを備えている。順方向モータ701はケース70に固定され、逆方向モータ702は、順方向モータ701の回転軸711の回転に伴って回転する。逆方向モータ702の回転軸722は、第1回転アクチュエータ24では軸25と係合し、第2回転アクチュエータ71では第1支軸271と係合し、また、第3回転アクチュエータ72では第2支軸272と係合する。
順方向モータ701及び逆方向モータ702には、DCモータやステッピングモータ等、各種のモータが使用できる。
また、順方向モータ701及び逆方向モータ702には、それぞれ、回転軸711及び回転軸722の相対回転角度を検出する回転角度検出手段や、回転軸に掛かる回転方向のトルクを計測するトルクセンサが組み込まれている。回転角度検出手段には、一般的にエンコーダが広く使用されている。ステッピングモータでは、駆動パルスをカウントしたり、ロータ回転位置による磁気抵抗の変化をセンサ巻線で検出したりして回転角度を検出することもできる。
図6は、第2回転アクチュエータ71及び第3回転アクチュエータ72を第1リンク部材261に取付けた状態を示している。図6では、基台23に対する軸25の回転方向をAで示し、軸25に対する第1リンク部材261の回転方向をBで示し、第1リンク部材261に対する第2リンク部材262の回転方向をCで示している。
なお、第2回転アクチュエータ71及び第3回転アクチュエータ72の順方向モータ701を図6に示す位置に取付け、逆方向モータ702を第1リンク部材261の反対側の面に順方向モータ701と対向するように取付けても良い。
また、図4に示すように、上腕や前腕に固定される固定部29は、円の一部が欠けた断面形状を有する腕挿通部291と、腕挿通部291を一対の調整ピン292で回動自在に支持する保持部293と、保持部293に固定され、第2リンク部材262に回動自在に接続された支軸294とを備えている。
腕挿通部291の内側には、スポンジ等の弾性部材が配置され、腕挿通部291の円の径は調整ピン292により調整される。
図6では、第2リンク部材262に対する支軸294の回転方向をDで示し、保持部293に対する腕挿通部291の回転方法をEで示している。
このように、上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22は、多数の回転部分を有しているため、腕挿通部291に装着された患者の腕の動きに忠実に追随できる。
また、第1リンク部材261及び第2リンク部材262には、カウンターバランスを取るためのカウンターウエイト281、282が固定されているため、患者は、腕挿通部291に装着された腕を動かす時に大きな抵抗を感じない。
第1回転アクチュエータ24、第2回転アクチュエータ71及び第3回転アクチュエータ72の順方向モータ701及び逆方向モータ702の回転角度やトルクの情報は上肢制御部30に送られる。
また、図7は、人体モデルロボット60の構成を模式的に示している。
この人体モデルロボット60は、3Dプリンタで作成された上肢の骨格モデル61と、ヒトの関節の動きを再現するために骨格モデル61の各関節部分に一端が係止された複数のワイヤ62と、ワイヤ62の他端を引っ張り/緩める複数の回転型アクチュエータ63とを備えている。
ワイヤ62は、ヒトの筋に相当する。この人体モデルロボット60は、さらに、柔軟性のある表皮で覆われる。
図6では、回転型アクチュエータ63として、3個の回転型アクチュエータを連接したものを示している。各回転型アクチュエータは、それぞれ、図5と同様に、回転角度検出手段やトルクセンサを備えた順方向モータ701及び逆方向モータ702から成る。
人体モデルロボット60の各回転型アクチュエータの情報は、ロボット制御部50に送られる。また、ロボット制御部50は、各回転型アクチュエータの回転速度や回転角度を制御し、それにより、人体モデルロボット60が患者の上肢の動きを再現する。
図8のフロー図は、このリハビリテーション技術教育装置を用いて患者の上肢の症状に適合した治療手技を学習する際の手順を示している。
まず、病態解析装置40の上腕駆動アーム21の上腕固定部を患者の上腕に取付け、前腕駆動アーム22の前腕固定部を患者の前腕に取付ける(ステップ1)。
次いで、上腕固定部及び前腕固定部を取付けた患者の上肢を運動させる。患者自身が上肢を動かせる場合は、患者の意思で上肢を動かしてもらい、それができない場合は、施術者が患者の上肢を持って動かす。そして、この運動時に上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22から得られる検出データ(第1回転アクチュエータ24、第2回転アクチュエータ71及び第3回転アクチュエータ72の順方向モータ701及び逆方向モータ702における回転角度やトルクの時系列データ)に基づいて、上腕や前腕を曲げることができる角度、曲げる動作の速度、曲げるための付加力等のデータ(病態データ)を算出する(ステップ2)。
このとき、患者の3次元座標上での上腕や前腕の位置及び角度、並びに、上腕と前腕との相対角度は、上腕駆動アーム21や前腕駆動アーム22を構成する各回転型アクチュエータの回転角度(検出値)と各リンクの既知の長さとから求めることができる。また、その角度の時間変化率から動作速度を求めることができる。また、各回転型アクチュエータのトルクから上腕や前腕を曲げるための力を求めることができる。
上肢制御部30が求めた病態データは、ロボット制御部50に転送されて記録部51に格納される(ステップ3)。
ロボット制御部50は、この病態データで表される症状を人体モデルロボット60で再現するための人体モデルロボット60の制御データを作成し、患者の上肢と同じ症状を人体モデルロボット60に再現する(ステップ4)。
学生は、この人体モデルロボット60に対して治療手技を実習する(ステップ5)。
ロボット制御部50は、患者の症状を再現する人体モデルロボット60の関節に対して学生の治療手技が与えた影響を表す治療手技情報、即ち、関節角度の変化、関節の動作速度の変化、及び、関節に作用した力を表す情報を人体モデルロボット60から取得し、記録部51に格納する(ステップ6)。
学生が実習を続ける場合(ステップ7でNo)、ロボット制御部50は、人体モデルロボット60に再現する症状をステップ6で得た治療手技情報に基づいて緩和し(ステップ8)、ステップ5以降の手順を繰り返す。
学生が実習を終了する場合(ステップ7でYes)、ロボット制御部50は、ステップ6で得た治療手技情報に基づいて学生の治療手技レベルを評価する(ステップ9)。
このとき、特許文献1と同様に、複数の治療手技レベルにある理学療法士等が治療手技を行ったときの治療手技情報を予め記録部51に記録し、その治療手技情報とステップ6で得た治療手技情報とを比較して学生の治療手技レベルを評価するようにしても良い。
また、病態解析装置40を、片麻痺患者の回復を目指すリハビリテーション装置(上肢運動療法装置)として利用する場合は、ロボット制御部50の記録部51に記録された治療手技情報の中で治療手技レベルの高い理学療法士等が実施した治療手技による治療手技情報を病態解析装置40が読出し、その治療手技情報を上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22の動作を制御する制御情報に変換し、駆動アーム可動制御部33が、その制御情報に従って患者の上肢に装着された上腕駆動アーム21及び前腕駆動アーム22を駆動する。
なお、ここでは、片麻痺症状の上肢を対象とする病態解析装置及びリハビリテーション技術教育装置について説明したが、同様の構成で片麻痺症状の下肢を対象とする病態解析装置及びリハビリテーション技術教育装置とすることもできる。
また、ここでは、第1回転アクチュエータ24、第2回転アクチュエータ71及び第3回転アクチュエータ72を順方向モータ701及び逆方向モータ702で構成する場合について説明した。そうすることで、収縮する筋肉と弛緩する筋肉との作用で生じる腕の曲げ伸ばしの動きを容易に解析でき、また、複雑なギア切換機構を必要としない等の効果が得られる。しかし、各回転アクチュエータを1つのモータで構成し、その回転方向を順方向及び逆方向に切替えるようにしても良い。
また、ここでは、上腕駆動アーム21と前腕駆動アーム22とが同一形状の場合について説明したが、それらの形状は、上腕と前腕との形状や動き等の違いに応じて、変えても良い。
本発明の病態解析装置及びリハビリテーション技術教育装置は、理学療法士や作業療法士を目指す学生等の治療手技技術習得のために広く利用することができる。
21 上腕駆動アーム
22 前腕駆動アーム
23 基台
24 第1回転アクチュエータ
25 軸
29 固定部
30 上肢制御部
31 記録部
32 病態データ解析部
33 駆動アーム可動制御部
40 病態解析装置
50 ロボット制御部
51 記録部
52 病態再現動作解析部
53 人体モデルロボット可動制御部
54 治療手技情報取得部
55 治療手技情報解析部
60 人体モデルロボット
61 骨格モデル
62 ワイヤ
63 複数の回転型アクチュエータ
70 ケース
71 第2回転アクチュエータ
72 第3回転アクチュエータ7
261 第1リンク部材
262 第2リンク部材
271 第1支軸
272 第2支軸
281 カウンターウエイト
282 カウンターウエイト
291 腕挿通部
292 調整ピン
293 保持部
294 支軸
701 順方向モータ
702 逆方向モータ
711 回転軸
722 回転軸

Claims (8)

  1. 片麻痺患者の上肢の病態をデータ化する病態解析装置であって、
    患者の上腕に固定されて前記上腕の運動に追随する上腕固定部と、該上腕固定部の前記上腕への追随を可能にする上腕駆動機構とを有し、前記上腕の運動を表す上腕時系列データを順次出力する上腕駆動アームと、
    患者の前腕に固定されて前記前腕の運動に追随する前腕固定部と、該前腕固定部の前記前腕への追随を可能にする前腕駆動機構とを有し、前記前腕の運動を表す前腕時系列データを順次出力する前腕駆動アームと、
    前記上腕時系列データと前記前腕時系列データとを解析して前記上肢の病態を表す病態データを生成する上肢制御部と、
    を備え、
    前記上腕駆動機構及び前腕駆動機構は、複数の回転型アクチュエータと、該回転型アクチュエータの間を繋ぐリンク部とを有し、前記複数の回転型アクチュエータの回転角度を含む情報が前記上腕時系列データ及び前腕時系列データとして前記上肢制御部に順次出力される、
    ことを特徴とする病態解析装置。
  2. 請求項1に記載の病態解析装置であって、前記上腕駆動アーム及び前腕駆動アームは、前記患者以外のヒトが前記患者の上肢を持って前記運動を行わせたときの前記上腕時系列データ及び前腕時系列データを前記上肢制御部に出力することを特徴とする病態解析装置。
  3. 請求項1に記載の病態解析装置であって、前記上肢制御部は、さらに、前記患者の上肢に運動を行わせるための指示を前記上腕駆動アーム及び前腕駆動アームに出力し、前記上腕駆動アーム及び前腕駆動アームが前記指示にしたがって前記患者の上腕及び前腕を動かし、上肢運動療法装置として動作することを特徴とする病態解析装置。
  4. 片麻痺患者の下肢の病態をデータ化する病態解析装置であって、
    患者の大腿に固定されて前記大腿の運動に追随する大腿固定部と、該大腿固定部の前記大腿への追随を可能にする大腿駆動機構とを有し、前記大腿の運動を表す大腿時系列データを順次出力する大腿駆動レッグと、
    患者の下腿に固定されて前記下腿の運動に追随する下腿固定部と、該下腿固定部の前記下腿への追随を可能にする下腿駆動機構とを有し、前記下腿の運動を表す下腿時系列データを順次出力する下腿駆動レッグと、
    前記大腿時系列データと前記下腿時系列データとを解析して前記下肢の病態を表す病態データを生成する下肢制御部と、
    を備え、
    前記大腿駆動機構及び下腿駆動機構は、複数の回転型アクチュエータと、該回転型アクチュエータの間を繋ぐリンク部とを有し、前記複数の回転型アクチュエータの回転角度を含む情報が前記大腿時系列データ及び下腿時系列データとして前記下肢制御部に順次出力される、
    ことを特徴とする病態解析装置。
  5. 請求項1又は4に記載の病態解析装置であって、前記回転型アクチュエータの少なくとも一つは、順方向に回転する順方向回転アクチュエータと、逆方向に回転する逆方向回転アクチュエータとの対から成ることを特徴とする病態解析装置。
  6. 請求項1又は4に記載の病態解析装置であって、患者の前記運動時の負荷を軽減するため、前記リンク部の少なくとも一つには、カウンターウエイトが設けられていることを特徴とする病態解析装置。
  7. 請求項1又は4に記載の病態解析装置を備えるリハビリテーション技術教育装置であって、
    ヒトの上肢又は下肢を模した人体モデルロボットと、
    前記人体モデルロボットの動作を制御するロボット制御部と
    をさらに備え、
    前記ロボット制御部は、
    前記病態解析装置から出力された前記病態データを記憶する記憶部と、
    前記病態データに基づいて前記人体モデルロボットの上肢又は下肢の動きを制御する可動制御部と、
    前記人体モデルロボットに対してヒトによる治療手技が行われたとき、前記治療手技による前記上肢又は下肢の関節の角度の変化、前記関節の運動速度の変化、及び、前記関節に加わる力の変化の少なくとも一つを表す情報を治療手技情報として取得する治療手技情報取得部と、
    前記治療手技情報取得部が取得した前記治療手技情報に基づいて前記人体モデルロボットに対して行われた前記治療手技を評価する治療手技情報解析部と、
    を備えることを特徴とするリハビリテーション技術教育装置。
  8. 請求項7に記載のリハビリテーション技術教育装置であって、前記記憶部には、前記治療手技情報解析部が前記治療手技を評価するときに参照する複数の治療手技レベルの治療手技情報が格納され、最も治療手技レベルが高い治療手技の治療手技情報が、上肢運動療法装置として動作する前記病態解析装置の上肢制御部に送られることを特徴とするリハビリテーション技術教育装置。
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