JP2017153530A - カプセル型内視鏡の誘導装置 - Google Patents

カプセル型内視鏡の誘導装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内服されたカプセル型内視鏡を、磁力を利用して誘導する簡易な構成のカプセル型内視鏡の誘導装置を提供する。【解決手段】カプセル型内視鏡と、該カプセル型内視鏡に磁力を作用させ、体外からカプセル型内視鏡を誘導操作する磁界作用手段を備えるカプセル型内視鏡の誘導装置であって、前記磁界作用手段が、同極を対向して配置される第1の永久磁石21a及び第2の永久磁石と、前記第1の永久磁石と第2の永久磁石の対向する磁極間に端面を当接して装着され、断面が歯車形状となる磁性スペーサ材とを備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、内服したカプセル型内視鏡を体内において誘導操作するカプセル型内視鏡の誘導装置に関する。
カプセル型内視鏡は内服型の内視鏡であり、近年、人体の内臓器官の検査に用いられるようになってきた。カプセル型内視鏡は円筒状のカプセル内に、内臓器官を撮影する撮影機構と、撮影した映像情報を外部に送信する通信機構と、これらの機構を駆動する電源とを内蔵している。
カプセル型内視鏡は器官の蠕動運動により人体内を通過しながら内臓器官の内部を撮影するが、撮影する部位を調整したり、移動位置を調整したりするための機構として、磁界(磁力)を利用してカプセル型内視鏡の位置を調節する手段が検討されている。磁界を利用してカプセル型内視鏡の位置を調節する方法としては、カプセル型内視鏡に永久磁石を内蔵させ、コイルや永久磁石を利用して磁力によりカプセル型内視鏡を位置調節する方法等が提案されている(特許文献1〜4等)。
特表2008−503310号公報 特開2004−298560号公報 特開2005−52502号公報 特表2007−216040号公報
田代他、「対向配置磁石を用いた交流磁界発生装置用磁性材料形状の最適化」、電気学会マグネティックス研究会資料、MAG-12-84、pp.17-20、2012
上述したように、カプセル型内視鏡は磁力を利用して体外から誘導操作することにより所要位置に移動させて検査を行い、最終的に体外へ排出させるが、内臓器官によっては、大腸の屈曲部のようなカプセル型内視鏡が通過し難い部位があり、器官内でカプセルが滞留してしまい、排出が困難になる場合がある。
カプセル型内視鏡の排出が困難になった場合の対処方法としては、ゼリー状の食品を飲み込んでカプセルの移動を促すといった方法があるが、確実にカプセルを排出できるとは限らない。
近年、小腸用、大腸用として提供されているカプセル型内視鏡には、撮影機構の起動をON-OFFする磁気スイッチを内蔵したものがある。磁気スイッチは磁界の強さが一定以下になるとスイッチがONとなるように設定されており、不使用時にはカプセル型内視鏡は磁気スイッチをOFFにする磁石を内蔵した収納ケースに収納され、収納ケースからカプセル型内視鏡を取り出すと、磁気スイッチがONとなって使用状態になる。したがって、このような磁気スイッチを内蔵したカプセル型内視鏡では、磁力を用いてカプセル型内視鏡を誘導動作させる場合に、強い磁界を作用させると機能が停止するという問題がある。
本発明は、内臓器官内で滞留してしまったカプセル型内視鏡の滞留を解消し、磁気スイッチを内蔵するカプセル型内視鏡を使用する場合であっても、カプセル型内視鏡の機能を停止させることなくカプセル型内視鏡を的確に誘導することができる簡易な構成を有するカプセル型内視鏡の誘導装置を提供することを目的とする。
本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置は、カプセル型内視鏡と、該カプセル型内視鏡に磁力を作用させ、体外からカプセル型内視鏡を誘導操作する磁界作用手段とを備えるカプセル型内視鏡の誘導装置であって、前記磁界作用手段が、同極を対向させた配置とした第1の永久磁石及び第2の永久磁石と、前記第1の永久磁石と第2の永久磁石の対向する磁極間に装着された磁性スペーサ材とを備えることを特徴とする。
前記磁界作用手段は、磁性スペーサ材を介在させることにより、第1の永久磁石と第2の永久磁石を同極を対向させた配置として磁性スペーサ材に磁気吸着して支持することができ、同極を対向させて第1の永久磁石と第2の永久磁石を配置することにより、磁性スペーサ材の径方向(磁界作用手段の軸線方向に直交する方向)に強い磁界を集中させて発生させることができる。本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置は、永久磁石を利用して磁界作用手段から径方向に強い磁界を発生させることによりカプセル型内視鏡を誘導操作することを可能にする。
前記カプセル型内視鏡の誘導装置に用いる磁界作用手段として、前記磁性スペーサ材が、歯車形状に形成されているものを用いることにより、磁界作用手段の周囲に発生する磁界のパターンを周方向に強弱となる磁界パターンとすることができ、この磁界パターンを利用することによりカプセル型内視鏡を好適に誘導操作することができる。歯車形状の磁性スペーサ材の歯数や歯の高さ、磁性スペーサ材の長さ等を調節することにより、磁界作用手段の磁界の強度や磁界が及ぶ領域を調節することができる。
また、前記カプセル型内視鏡の誘導装置に用いる磁界作用手段として、前記第1の永久磁石と第2永久磁石の軸線方向の外端面に、第1の磁性材と第2の磁性材を装着する構成とすることにより、磁界作用手段の周囲に生じる磁界の強さや磁界パターンを調節することができる。
また、前記磁界作用手段の前記磁性スペーサ材が、径方向に着磁された径方向着磁磁石である場合には、第1の永久磁石と第2の永久磁石による磁界作用に径方向着磁磁石による磁界作用が付加され、磁界作用手段の周囲に発生する磁界強度を強くさせることができ、比較的遠くまで磁界作用を及ぼすことができる。
本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置によれば、体内に内服されたカプセル型内視鏡に作用させる磁力を適宜調節することができ、体外から効果的にカプセル型内視鏡に磁力を作用させてカプセル型内視鏡を的確に誘導操作することができる。また、内臓器官内でカプセル型内視鏡が滞留した場合にカプセル型内視鏡の滞留を解消するといった操作にも利用することができる。
本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導システムの概略構成を示す説明図である。 磁界作用手段の外観写真である。 歯車形状の磁性スペーサ材を使用した磁界作用手段の斜視図、正面図、側面図である。 磁性スペーサ材の歯の深さと、歯先と歯の谷の部分から発生する磁束密度の差との関係を示すグラフである。 円柱状の磁性スペーサ材を用いて磁界作用手段を構成した正面図と側面図である。 図5に示す磁界作用手段について、磁性スペーサ材の長さを変えたときに磁性スペーサ材の中心位置の周囲に生じる磁界の強度の実測値と解析値を示すグラフである。 磁性スペーサ材の中心位置で径方向に離間する距離による磁界強度を示すグラフである。 歯車形状の磁性スペーサ材を用いる磁界作用手段の他の構成例を示す説明図である。 磁界作用手段のさらに他の構成例を示す説明図である。 径方向着磁磁石を使用した磁界作用手段の径方向の磁束密度の解析結果を示すグラフである。 図10では
(カプセル型内視鏡の誘導装置)
図1は本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置の概略構成を示す。本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置は、カプセル型内視鏡10と、体内に内服されたカプセル型内視鏡10に磁力を作用させ、体外からカプセル型内視鏡10を誘導操作する磁界作用手段20とを備える。
磁界作用手段20は永久磁石の磁力を利用してカプセル型内視鏡10を誘導するためのものであり、同極(N極-N極、S極-S極)を対向させて配置した第1の永久磁石21a及び第2の永久磁石21bと、第1の永久磁石21aと第2の永久磁石21bの対向する磁極間に介装した磁性スペーサ材22とを備える。
第1の永久磁石21aと第2の永久磁石21bは、同極を対向させた配置としては相互に磁気的に吸着されないが、磁極間に磁性材(磁性スペーサ材22)を介在させることにより、相互に磁気的な吸着力が作用し一体的に吸着する。
このように磁性スペーサ材を介して、同極を対向させて2つの永久磁石を配置すると、磁性スペーサ材22の径方向(側方)に強い磁界が発生する。これは、磁性スペーサ材22と2つの永久磁石の空間的な配置により、磁性スペーサ材22の中央部から径方向に向かう磁界の成分が生じることと、2つの永久磁石の磁界が重畳することにより単一の磁石よりも磁気作用が増強されることによる。
本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置は、2つの永久磁石と磁性スペーサ材とから構成した磁界作用手段20を利用して、体内に内服されたカプセル型内視鏡10を磁気的に誘導するためのものである。磁界作用手段20は比較的長距離まで磁力が作用するから、その磁力を利用して体内にあるカプセル型内視鏡10を誘導操作することができる。磁界作用手段は永久磁石の磁力を利用するものであるが、ある程度の磁束密度を備える永久磁石を使用することにより、内服されたカプセル型内視鏡10の誘導操作に十分寄与し得る磁力を作用させることができる。
磁界作用手段20を利用してカプセル型内視鏡10を誘導する際には、たとえば内臓器官内で滞留しているカプセル型内視鏡10に磁界作用手段20から磁力を作用させ、カプセル型内視鏡10を磁力で吸引して移動させる操作を行ったり、カプセル型内視鏡10に振動的に繰り返し磁力を作用させることで、滞留しているカプセル型内視鏡10を振動(揺動)させることで誘導することができる。
カプセル型内視鏡10は電源用の小型の電池を内蔵していたり、外部からの磁界操作用として小型の永久磁石を内蔵していたりする。小型の電池はケースがステンレス製で強磁性化している、いずれの場合も、カプセル型内視鏡10に磁力を作用させることにより、カプセル型内視鏡10を誘導操作することができる。
本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置において用いる磁界作用手段は、2つの永久磁石を同極を対向させた配置とした構成が特徴的である。以下では、磁界作用手段のいくつかの構成例について説明する。
(磁界作用手段:歯車形状の磁性スペーサ材)
図2は、本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置において用いる磁界作用手段を実際に作製した例である。この磁界作用手段は、第1の永久磁石21aと第2の永久磁石21bが磁界作用手段20の軸線方向に着磁され、それぞれN極を対向させて配置されている。第1の永久磁石21aと第2の永久磁石21bの磁極間に装着されている磁性スペーサ材22は4枚の歯を備える歯車形状をなす。磁性スペーサ材22の歯の部分の端面の高さは、円板状をなす第1の永久磁石21aと第2の永久磁石21bの外周面の位置と一致する。
図2に示すように、歯車形状の磁性スペーサ材22を介して、同極を対向させ、第1の永久磁石21aと第2の永久磁石21bを配置すると、磁性スペーサ材22の周囲には、磁界作用手段20の軸線方向に直交する向き(径方向:図2の矢印)に強い磁界が発生する。
また、磁性スペーサ材22を歯車形状としたことにより、磁性スペーサ材22の歯の部分(凸部)からは谷の部分(凹部)よりも強い磁界が発生し、磁性スペーサ材22の周囲の磁界パターンは、磁界が強くなる領域と弱くなる領域が周方向に交互に生じる磁界構成となる。
図3は、歯車形状の磁性スペーサ材を使用した磁界作用手段で磁性スペーサ材の歯数pを4とした場合の、斜視図、正面図、側面図を示す。
図4は歯車形状の磁性スペーサ材を備える磁界作用手段において、磁性スペーサ材の歯の深さ(高さ)と、歯先と歯の谷の部分から発生する磁束密度の差を示す。
図4では、磁性スペーサ材の歯数Pが2、3、4、5の場合について、磁性スペーサ材の長手方向の中央位置で、磁性スペーサ材の中心位置から25mm離間した位置における磁束密度B(25、0)の変化分、すなわち磁束密度が最も大きくなる歯先と、最も小さくなる谷の位置における磁束密度の差を示す。
図4に示す値は、第1及び第2の永久磁石として、径25mm、厚さ10mm、表面磁束密度460mTのネオジウム磁石を使用し、磁性スペーサ材(S45C)の長さ50mm、径25mm、中心孔径6mm、歯の深さ6mmとしたときの計算値である。
図4から、磁束密度の変化分は歯数pが2のときに最大で、歯数を多くしていくと変化分が小さくなる。磁性スペーサ材の歯数を多くすると、歯先と歯の谷の位置における磁界の強さが均等化され、歯の深さ(高さ)を深くしても、磁束密度の変化分は小さくなる。逆に、歯の数を少なくすると、磁束密度の変化分は大きくなり、磁性スペーサ材の歯の部分から集中的に磁界が発生する。
このような歯車形状の磁性スペーサ材による作用を考慮すると、歯数の少ない磁性スペーサ材は、磁界を集中的に作用させ、長距離まで磁力を作用させてカプセル型内視鏡を誘導するといった操作に適する。一方、歯数の多い磁性スペーサ材は、磁性スペーサ材の周囲に生じる磁界強度が周期的に変化するから、カプセル型内視鏡に磁力をバイブレーション的に作用させて誘導させるといった操作に適する。
図4は磁性スペーサ材の長さを50mm、直径を25mmとした場合であるが、磁性スペーサ材の長さや径寸法を変えることにより、磁界作用手段の周囲に発生する磁界の強度を変えたり磁界パターンを変えることができる。
図5は、円柱状の磁性スペーサ材を用いて磁界作用手段を構成した例で、図6、7は、このような構成を備える磁界作用手段の周囲に生じる磁界強度を示す。なお、第1の永久磁石と第2の永久磁石は、外径25mm、厚さ10mm、表面磁束密度460mT、磁性スペーサ材(S454C)は外径25mmであり、第1の永久磁石、第2の永久磁石、磁性スペーサ材の中心孔径は6mmである。
図6は、磁性スペーサ材の長さlを変えたときに磁性スペーサ材の周囲に生じる磁界の強度の実測値と解析値を示す。磁界強度は磁性スペーサ材の中心位置から径方向に12.5mmの位置(r、z)=(12.5、0)、すなわち磁性スペーサ材の表面における値を示す。
図6に示す実測値と解析値は、磁性スペーサ材が長くなるにしたがって、磁性スペーサ材の中心位置における径方向の磁界強度が弱くなることを示す。図6に示す磁性スペーサ材の長さと磁性スペーサ材の周囲の磁界強度との関係は、歯車形状の磁性スペーサ材を用いる場合も同様の傾向を示すと考えられる。
図7は、磁性スペーサ材の中心位置において、径方向に離間する距離により磁界強度がどのように変化するかを示す。図7では、図5の磁性スペーサ材の長さlを5mmとした場合と50mmとした場合について、実測値と解析値を示す。図7の横軸は磁性スペーサ材の表面からの離間距離を示す。
図7から、磁性スペーサ材から径方向に離れるにしたがって磁界強度が弱くなり、磁性スペーサ材が長い方が、磁性スペーサ材から遠距離における磁界強度が強くなることがわかる。磁性スペーサ材が歯車形状の場合も同様の傾向を示すと考えられる。
図4,6,7に示したように、歯車形状の磁性スペーサ材と第1の永久磁石、第2の永久磁石から構成した磁界作用手段は、磁性スペーサ材の歯の数、歯の高さを変えること、磁性スペーサ材の長さを変えることにより、磁界作用手段の周囲に生じる磁界の強さと、磁界作用手段の周囲に生じる磁界のパターンを変えることができる。
内服されたカプセル型内視鏡に磁力を作用させてカプセル型内視鏡を誘導操作する際には、その操作用途に合わせて磁界作用手段を使用する必要がある。歯車形状の磁性スペーサ材と2つの永久磁石を組み合わせて構成した磁界作用手段は、作用させる磁界パターンや磁界強度を適宜調整することができるという利点がある。
(磁界作用手段:磁性材を付加)
図8は、歯車形状の磁性スペーサ材を用いる磁界作用手段の他の構成例を示す。この実施例の磁界作用手段26は、歯車形状の磁性スペーサ材22を対向する磁極間に挟む配置とした第1、第2の永久磁石21a、21bの軸線方向の外側にさらに第1の磁性材24aと第2の磁性材24bを装着したものである。
この磁界作用手段26では、第1の磁性材24aと第2の磁性材24bを、第1、第2の永久磁石21a、21bと同径の円柱体状に形成し、第1、第2の永久磁石21a、21bに装着している。
図8に示す磁界作用手段26も、第1の永久磁石21aと第2の永久磁石21bを互いに同極を対向させて配置したことにより、磁性スペーサ材22から径方向に磁界が発生する。ただし、磁界作用手段26では、第1、第2の永久磁石21a、21bに第1、第2の磁性材24a、24bを連結しているから、図8に示すように、磁界作用手段26の周囲に生じる磁界(B)は、磁性スペーサ材22と第1、第2の永久磁石21a、21bとを連結したときの磁界(A)とは磁界のパターンが異なるものとなる。
第1、第2の磁性材24a、24bを付加した磁界作用手段26は、第1、第2の磁性材24a、24bを備えない磁界作用手段20から発生する磁界パターンを変える方法として効果的に利用でき、第1、第2の磁性材24a、24bの長さを変えるといった方法で、磁界作用手段26から発生する径方向の磁界の強さや、その周囲の磁界パターンを変えることができる。
カプセル型内視鏡を誘導操作する際は、いろいろな用途や操作に応じて磁界の強さや磁界のパターンを適宜調節できるようにすることが求められる。第1、第2の磁性材24a、24bを付加して磁界作用手段26の周囲に発生する磁界を調節する方法は、磁界作用手段から生じる磁界を調節する方法として有効に利用することができる。
(磁界作用手段:径方向着磁磁石との組み合わせ)
図9は磁界作用手段のさらに他の構成例を示す。この磁界作用手段28は、上述した磁性スペーサ材22にかえて径方向に着磁した径方向着磁磁石29を使用する構成としたものである。
図9に示す磁界作用手段28は、径方向着磁磁石29と第1の永久磁石30a、第2の永久磁石30bをともに同径の円柱体状に形成し、径方向着磁磁石29を軸線方向に挟んで、第1の永久磁石30aと第2の永久磁石30bを同極を対向させて配置している。磁性スペーサ材22、26を使用する場合と同様に、径方向着磁磁石29を介在させることにより、第1の永久磁石30aと、径方向着磁磁石28と、第2の永久磁石30bとは相互に磁気吸着される。
径方向着磁磁石29を用いて構成した磁界作用手段28は、磁性スペーサ材22、26を使用する磁界作用手段20、26と比較して、磁界作用手段28の周囲に生じる径方向の磁界の強度を強くすることができるという特徴がある。
図10に、径方向着磁磁石を使用した場合の磁界作用手段の周囲に生じる径方向の磁束密度を解析した結果を示す。磁界強度は径方向の磁界強度が最も強くなる径方向着磁磁石の軸線方向の中央位置(長手方向の中央位置)での値を示す。
図10では、図5に示した磁界作用手段との比較値をあわせて示す。磁界強度を図5の磁界作用手段の解析条件と一致させるため、第1、第2の永久磁石30a、30bは、外径25mm、厚さ10mm、表面磁束密度460mTとし、径方向着磁磁石は、外径25mm、厚さ20mm、表面磁束密度645mTとした。また、第1、第2の永久磁石30a、30b、径方向着磁磁石29の中心孔径を6mmとした。
図10に示す解析結果は、径方向磁石を用いると、長さ50mm、5mmのいずれの磁性材を用いる場合よりも磁界作用手段の周囲に生じる磁界強度が遠くまで強くなることを示す。したがって、磁性スペーサ材22、26を使用する磁界作用手段22、26では、径方向の磁界強度がカプセル型内視鏡を誘導するには十分ではない場合に、磁性スペーサ材を径方向着磁磁石に置き換えて使用することが有効である。
径方向着磁磁石を利用する磁界作用手段を使用する場合も、径方向着磁磁石自体の磁界強度を選択したり、第1、第2の永久磁石の磁界強度を選択したりすることが可能であり、また、径方向着磁磁石の長さを調節したり、第1、第2の永久磁石の外側に磁性材を装着したりすることも可能である。また、歯車形状の磁性スペーサ材を径方向に着磁して使用するといったことも可能である。
(カプセル型内視鏡の誘導装置の作用)
本発明に係るカプセル型内視鏡の誘導装置は、同極を対向させた配置とした第1、第2の永久磁石により磁性スペーサ材を軸線方向に挟んで配置した磁界作用手段を用いてカプセル型内視鏡を誘導することを特徴とする。この磁界作用手段は径方向で比較的遠い位置まで作用する磁界を発生させるから、体内に内服されたカプセル型内視鏡を磁力を利用して誘導する操作に効果的に使用することができる。
表面の磁束密度が0.5T程度の磁石を利用することにより、10cm程度の離間距離にあるカプセル型内視鏡を誘導することができる。本発明に係る誘導装置であれば、磁界作用手段の表面での磁束密度を1T程度にすることは容易であり、したがって磁界作用手段を用いて、内服されているカプセル型内視鏡を誘導操作することは十分に可能である。
なお、撮像機構の駆動をON−OFFする磁気スイッチを内蔵するカプセル型内視鏡は、およそ10mTの外部磁界が作用すると撮像機構等の駆動がOFFになる。本発明に係る磁界作用手段を備える誘導装置による作用を確かめるため、擬似内臓器官を使用してカプセル型内視鏡を誘導する実験を行い、カプセル型内視鏡をONとしたまま磁界作用手段によりカプセル型内視鏡を誘導することができることを確かめた。本発明に係る誘導装置は、磁界作用手段を手持ちしながら操作することが可能であり、カプセル型内視鏡を誘導しながら内視鏡検査を行うことができるという利点がある。
また、本発明に係る誘導装置は、単に永久磁石を利用する方法と比較して磁界作用手段による磁力を強力にカプセル型内視鏡に作用させることができるから、内臓器官内でカプセル型内視鏡が通過しにくい部位で滞留してしまって通過できなくなったような場合に、カプセル型内視鏡に強い磁界を作用させてカプセル型内視鏡を通過させるという用い方もできる。カプセル型内視鏡に強い磁界を作用させると磁気スイッチはOFFになるが、カプセル型内視鏡の滞留を解消する際に一時的に強い磁界が作用する磁界作用手段を用いてカプセル型内視鏡の滞留を解消する操作を行えばよい。
ればよい。
磁界作用手段を利用してカプセル型内視鏡を誘導操作する際には、体内におけるカプセル型内視鏡の位置を正確に検知しながら操作する必要がある。体内のカプセル型内視鏡の位置を検知する方法としては、カプセル型内視鏡は永久磁石を内蔵していたり、電池ケースのような磁化金属を内蔵したりしているから、これらの磁石や磁性金属を検知してカプセル型内視鏡の位置を検知する従来方法を利用することができる。
10 カプセル型内視鏡
20、26、28 磁界作用手段
21a 第1の永久磁石
21b 第2の永久磁石
22 磁性スペーサ材
24a 第1の磁性材
24b 第2の磁性材
29 径方向着磁磁石
30a 第1の永久磁石
30b 第2の永久磁石


Claims (4)

  1. カプセル型内視鏡と、
    該カプセル型内視鏡に磁力を作用させ、体外からカプセル型内視鏡を誘導操作する磁界作用手段とを備えるカプセル型内視鏡の誘導装置であって、
    前記磁界作用手段が、
    同極を対向させた配置とした第1の永久磁石及び第2の永久磁石と、
    前記第1の永久磁石と第2の永久磁石の対向する磁極間に装着された磁性スペーサ材とを備えることを特徴とするカプセル型内視鏡の誘導装置。
  2. 前記磁性スペーサ材が、歯車形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のカプセル型内視鏡の誘導装置。
  3. 前記第1の永久磁石と第2永久磁石の軸線方向の外端面に、第1の磁性材と第2の磁性材がそれぞれ装着されていることを特徴とする請求項1または2記載のカプセル型内視鏡の誘導装置。
  4. 前記磁性スペーサ材が、径方向に着磁された径方向着磁磁石であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のカプセル型内視鏡の誘導装置。

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