先ず、本開示は、特に例証された素材、アーキテクチャ、ルーチン、方法、または構成に限定されず、したがって変動し得ることが理解されるべきである。したがって、本明細書に記載されたこれらに類似または等価なそのような多くのオプションが、本開示の実用または実施形態において使用され得るが、本明細書では、好適な素材および方法が記載されている。
本明細書において使用される用語は、本開示の特定の実施形態を記載する目的のみのためであり、限定することは意図されていないこともまた理解されるべきである。
添付図面に関連して以下に記述される詳細な記載は、本開示の典型的な実施形態の記載として意図されており、本開示が実現され得る唯一の典型的な実施形態を表すことは意図されていない。この記載を通じて使用される「典型的な」という用語は、「例、事例、または例示として役立つ」ことを意味し、他の典型的な実施形態よりも好適または有利であるとは必ずしも解釈されるべきではない。詳細な記載は、本明細書の典型的な実施形態の完全な理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。本明細書の典型的な実施形態は、これら具体的な詳細なしで実現され得ることは当業者に明らかであろう。いくつかの事例では、周知の構成およびデバイスは、本明細書に提示された典型的な実施形態の新規性を不明瞭にすることを回避するために、ブロック図形式で図示される。
便宜および明瞭さのみの目的のために、トップ、ボトム、左、右、上へ、下へ、上側、上方、下方、真下、後ろ、後部、および正面のような方向的な用語は、添付図面またはチップ実施形態に関して使用され得る。これらおよび類似の方向的な用語は、本開示の範囲を任意の方式で限定するように解釈されるべきではない。
本明細書において、および、特許請求の範囲において、要素が、別の要素へ「接続されている」または「結合されている」として称される場合、他の要素へ直接的に接続され得るか、または結合され得るか、または中間要素が存在し得ることが理解されるであろう。対照的に、要素が、別の要素へ「直接的に接続されている」または「直接的に結合されている」と称される場合、中間要素は存在しない。
以下に続く詳細な記載のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットにおける動作の手順、論理ブロック、処理、および他のシンボル表示の観点で表示される。これらの記載および表示は、それらの作業の実質を、他の当業者へ最も効率的に伝達するために、データ処理分野における当業者によって使用される手段である。本願では、手順、論理ブロック、処理等は、所望の結果に至るステップまたは命令の自己矛盾のないシーケンスであると考えられる。これらのステップは、物理量の物理的な操作を必要とするものである。通常、必ずしも必要ではないが、これらの量は、コンピュータシステムにおいて記憶、転送、結合、比較、および別の方法で操作されることが可能な電気または磁気信号の形態を採る。
しかしながら、これらおよび類似の用語のすべては、適切な物理量に関連付けられるべきであり、これら量に適用された単なる便利なラベルであることが念頭に置かれるべきである。特に別記しない限り以下の議論から明白なように、本願の全体にわたって、「アクセスする」、「受信する」、「送信する」、「使用する」、「選択する」、「判定する」、「規格化する」、「乗算する」、「平均する」、「モニタリングする」、「比較する」、「適用する」、「更新する」、「測定する」、「導出する」等のような用語を利用する議論は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理的(電子的)な量として表現されるデータを操作し、コンピュータシステムメモリまたはレジスタまたは他のそのような情報ストレージ、送信、もしくは表示デバイス内の物理量と同様に表示される他のデータへ変換するコンピュータシステムまたは類似の電子コンピューティングデバイスの動作および処理を称することが認識される。
本明細書に記載された実施形態は、1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行されるプログラムモジュールのような、ある形態の非一時的なプロセッサ読取可能な媒体に存在するプロセッサ実行可能な命令の一般的なコンテキストにおいて議論され得る。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、または、特定の抽象データタイプを実現するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等を含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において、所望されるように組み合わせられ、または、分散され得る。
図では、単一のブロックが、機能を実行するとして記載され得るが、現実的な実施では、そのブロックによって実行される機能は、単一の構成要素において、または、複数の構成要素にわたって実行され得、および/または、ハードウェアを使用して、ソフトウェアを使用して、または、ハードウェアとソフトウェアとの組合せを使用して実行され得る。ハードウェアとソフトウェアとのこの相互置換性を明確に例示するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、その機能に関して一般に上述された。これら機能がハードウェアとしてまたはソフトウェアとして実施されるか否かは、特定の用途およびシステム全体に課せられている設計制約に依存する。当業者であれば、各々の特定の用途に応じて変化する方式で、記載された機能を実施し得るが、そのような実施判断は、本開示の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈されるべきではない。また、典型的なワイヤレス通信デバイスは、プロセッサ、メモリ等のような周知の構成要素を含む図示されたもの以外の構成要素を含み得る。
特定の方式で実施されていると具体的に記載されていないのであれば、本明細書に記載された技術は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれら任意の組合せで実施され得る。モジュールまたは構成要素として記載されている何れの特徴も、統合型論理デバイスにおいて共に、または、ディスクリートであるが相互利用可能な論理デバイスとして個別に実施され得る。ソフトウェアで実施されるのであれば、この技術は、実行された場合に、上述された方法のうちの1つまたは複数を実行する命令を備える非一時的なプロセッサ読取可能な記憶媒体によって少なくとも部分的に実現され得る。非一時的なプロセッサ読取可能なデータ記憶媒体は、パッケージングマテリアルを含み得るコンピュータプログラム製品の一部を形成し得る。
非一時的なプロセッサ読取可能な記憶媒体は、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)のようなランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、電気的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、他の周知の記憶媒体等を備え得る。これらの技術は、それに加えて、または、その代わりに、命令またはデータ構造の形態で符号を伝送または通信し、コンピュータまたは他のプロセッサによってアクセス、読み取り、および/または実行され得るプロセッサ読取可能な通信媒体によって少なくとも部分的に実現され得る。たとえば、搬送波は、電子メールを送信および受信する際に、または、インターネットまたはローカルエリアネットワーク(LAN)のようなネットワークにアクセスする際に使用されるもののようなコンピュータ読取可能な電子データを伝送するために採用され得る。もちろん、特許請求された主題の範囲または趣旨から逸脱することなく、多くの修正がこの構成に対してなされ得る。
本明細書で開示された実施形態に関して記載された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、および命令は、1つまたは複数の動き処理ユニット(MPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他の等価な集積またはディスクリート論理回路のような1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る。本明細書で使用されるような「プロセッサ」という用語は、前述した構成のうちの何れか、または、本明細書に記載された技術の実施のために適切な他の任意の構成を称し得る。それに加えて、いくつかの態様では、本明細書に記載された機能は、本明細書に記載されたように構成された専用ソフトウェアモジュールまたはハードウェアモジュール内で提供され得る。さらに、これら技術は、1つまたは複数の回路または論理素子内で完全に実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替では、このプロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、たとえば、MPUとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、MPUコアと連携した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または、他の任意のそのような構成のようなコンピューティングデバイスの組合せとして実施され得る。
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学的な用語は、本開示が関連する分野における当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
最後に、本明細書および添付された特許請求の範囲において使用されているように、単数形「a」、「an」、および「the」は、内容が別途明確に指示していないのであれば、複数の指示物を含む。
本開示の技術は、ジャイロスコープデータおよび加速度計データのような動きセンサデータを含み得る入力データをフォワードおよびバックワード処理しながら、マルチパス平滑化(MPS)を実行することによって、デバイスのナビゲーションソリューションを強化することを対象とする。入力データは、利用可能である場合、絶対的ナビゲーション情報、ユーザダイナミクスのモデル(たとえば、ステップ長さ推定)、センサパフォーマンスの特徴(たとえば)、予備センサデータおよびその他のような、他のソースからの情報を含み得る。強化されているナビゲーションソリューションは、デバイスの位置、動き、および/または方位に関する任意の適切な情報を含み得る。たとえば、ナビゲーションソリューションは、位置、速度と姿勢、位置と姿勢、位置と速度、位置とスピード、姿勢のみ、または、これら量の他の組合せを含み得る。ナビゲーションソリューションはまた、入力データにおける誤差のために使用される量のような、他の関連する量を含み得る。本出願において使用されるナビゲーションという用語は、オンラインまたはリアルタイムナビゲーションソリューションに限定されず、中でも、オフラインまたは後処理ソリューションをも含み得る。
一般に、入力データのフォワードおよびバックワード処理は、暫定的なナビゲーションソリューションを導出するために実行され得る。暫定的なナビゲーションソリューションの1つまたは複数の量は、これら量を平滑化するために組み合わされ得る。フォワードおよびバックワード処理の少なくとも1つの追加のパスは、その後、暫定的なナビゲーションソリューションを強化するために組み合わされたナビゲーションソリューションの量を使用して実行され得る。次に、強化された暫定的なナビゲーションソリューションからのナビゲーションソリューションの少なくとも1つの組み合わされていない量は、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するために組み合わされる。所望されるように、ナビゲーションソリューションの他の量を組み合わせるために、追加のパスが実行され得る。
本開示のMPS技術は、たとえば歩行、ランニング、サイクリング、およびビークルに搭乗中または任意のタイプの船舶に乗船中のような任意の用途において、かつ中でも、たとえばハンドヘルド、耳掛け、ぶら下げ、ポケット内、座席上、クレードル上のような任意の使用ケースのために利用され得る。それに加えて、これらMPS技術は、ナビゲーションソリューションを導出するために、たとえばPDR、INS、GNSS、または統合型ナビゲーションソリューションのような任意のナビゲーション技術が使用される場合に採用され得る。さらに、これらMPS技術は、慣性センサデータのみ(たとえば、ジャイロスコープおよび加速度計)に適用され得るのみならず、他のセンサ(たとえば、磁力計および気圧計)、技術(たとえば、GNSS、Wi-Fiおよび走行記録計)、またはアップデート(たとえば、歩行者動きモデル)を含む追加のソースからの情報が利用可能である場合、入力データへも適用され得る。さらに、これらMPS技術は、中でも、カルマンフィルタリング、パーティクルフィルタリングを含むナビゲーションソリューションを導出するために、任意のタイプの状態推定と連携して使用され得る。またさらに、これらMPS技術は、ログセンサデータが利用可能である場合には常に適用され得る。それゆえ、これら技術は、(i)オンサイトまたはその後のどの時間であろうと、ミッション後(すなわち、データロギングおよびフォワードナビゲーションソリューションの完了後)、または、(ii)ログセンサ読取のブロックのみならずフォワードフィルタリング結果をも有することによってミッション内に使用され得、(a)バックワードルーチンにおいて、または、別のプロセッサまたはコアにおいて、または、(b)バックワード処理が実行されることを可能にする意図的な停止期間中の何れかにおいてバックワード平滑化を実行し得る。
これらの態様を例示することを支援するために、デバイスのためのナビゲーションソリューションをMPSによって強化するための代表的なシステムが、図1において概略的に描かれ、デバイス100は、ハイレベル概要ブロックによって表現される。認識されるように、デバイス100は、ユーザによって空間において移動され得るポータブルデバイスまたはハンドヘルドデバイスのようなデバイスまたは装置として実施され得、したがって、空間におけるその動き、場所、および/または方位が感知され得る。たとえば、そのようなポータブルデバイスは、モバイル電話(たとえば、スマートフォン、セルラー電話、ローカルネットワーク上で動作する電話、または、他の任意の電話ハンドセット)、タブレット、携帯情報端末(PDA)、ビデオゲームプレーヤ、ビデオゲームコントローラ、ナビゲーションデバイス、ウェアラブルデバイス(たとえば、眼鏡、時計、ベルトクリップ)、フィットネストラッカ、仮想または拡張現実機器、モバイルインターネットデバイス(MID)、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、双眼鏡、望遠レンズ、ポータブルミュージック、ビデオまたはメディアプレーヤ、遠隔制御、または、他のハンドヘルドデバイス、または、これらデバイスのうちの1つまたは複数の組合せであり得る。これらの典型的なポータブルデバイスに加えて、デバイス100はまた、陸上ベース、航空、または水中ビークルであろうと、自律的またはパイロットによって操縦されるビークル、あるいは、そのようなビークルとともに使用され得る機器を含む、ハンドヘルドではない他のタイプのデバイスをも含み得る。例示のみとして、限定することなく、ビークルは、無人航空機(UAV)としても知られているドローンであり得る。
図示されるように、デバイス100は、ホストプロセッサ102を含む。これは、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、または、メモリ104に記憶され得、デバイス100の機能に関連付けられたソフトウェアプログラムを実行させるための他のプロセッサであり得る。マルチレイヤのソフトウェアが、ホストプロセッサ102とともに使用するために、電子メモリのようなコンピュータ読取可能な媒体、または、ハードディスク、光ディスク等のような他の記憶媒体の任意の組合せであり得るメモリ104に提供され得る。たとえば、オペレーティングシステムレイヤは、デバイス100が、システムリソースをリアルタイムで制御および管理し、アプリケーションソフトウェアおよび他のレイヤの機能を有効化し、アプリケーションプログラムを他のソフトウェアおよびデバイス100の機能とインターフェースするために提供され得る。同様に、メニューナビゲーションソフトウェア、ゲーム、カメラ機能制御、ナビゲーションソフトウェア、電話通信またはワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ソフトウェアのような通信ソフトウェア、または、種々様々な他のソフトウェアおよび機能インターフェースのような異なるソフトウェアアプリケーションプログラムが提供され得る。いくつかの実施形態では、複数の異なるアプリケーションが、単一のデバイス100上に提供され得、これら実施形態のいくつかでは、複数のアプリケーションが同時に実行し得る。
デバイス100は、本明細書において、センサプロセッサ108、メモリ110、および慣性センサ112を特徴とする統合型動き処理ユニット(MPU(商標))106の形態で図示されたような少なくとも1つのセンサアセンブリを含む。メモリ110は、センサプロセッサ108の論理またはコントローラを使用して、以下に記載されるように、慣性センサ112および/または他のセンサによって出力されたデータを処理するためのアルゴリズム、ルーチン、または他の命令を記憶し得るのみならず、慣性センサ112または他のセンサによって出力された生データおよび/または動きデータをも記憶し得る。慣性センサ112は、空間内のデバイス100の動きを測定するための1つまたは複数のセンサであり得る。相応して、慣性センサ112からのセンサデータは、第1の瞬間から、後続する第2の瞬間まで、複数のエポックにおいて、デバイスの動きを表す。構成に依存して、MPU106は、回転の1つまたは複数の軸、および/または、デバイスの加速度の1つまたは複数の軸を測定する。1つの実施形態では、慣性センサ112は、回転動きセンサまたは線形動きセンサを含み得る。たとえば、回転動きセンサは、1つまたは複数の直交軸に沿った角速度を測定するためのジャイロスコープであり得、線形動きセンサは、1つまたは複数の直交軸に沿った線形加速度を測定するための加速度計であり得る。1つの態様では、3つのジャイロスコープおよび3つの加速度計が採用され得、これによって、デバイス100のセンサプロセッサ108または他の処理リソースによって実行されるセンサ融合動作が、動きの6軸決定を提供するために、慣性センサ112からのデータを組み合わせる。所望されるように、慣性センサ112は、MPU106とともに単一のパッケージ内に統合されるべき微小電気機械システム(MEMS)を使用して実施され得る。ホストプロセッサ102およびMPU106の適切な構成に関する典型的な詳細は、同時係属中の共同所有された2007年7月6日出願の米国特許出願第11/774,488号および2008年4月11日出願の米国特許出願第12/106,921号において見出され得る。これらはその全体が参照によって本明細書に組み込まれている。デバイス100におけるMPU106のための適切な実施は、カリフォルニア州サニーヴェールのInvenSense社から利用可能である。
あるいは、または、それに加えて、デバイス100は、外部センサ114の形態でセンサアセンブリを実施し得る。これは、オプションであり、すべての実施形態において必要とされる訳ではない。外部センサは、加速度計および/またはジャイロスコープのように、ナビゲーションソリューションを導出する際における使用のためのデータを出力する上述されたような1つまたは複数のセンサを表し得る。ある実施形態では、外部センサ114は、走行記録計であり得る。本明細書で使用されるように、「外部」は、MPU106と統合されず、デバイス100に対して遠隔またはローカルであり得るセンサを意味する。また、あるいは、または、それに加えて、MPU106は、デバイス100の周囲の環境に関する1つまたは複数の態様を測定するように構成された予備センサ116からデータを受信し得る。これはオプションであり、すべての実施形態において必要とされる訳ではない。たとえば、気圧計および/または磁力計が、慣性センサ112を使用してなされた位置決めをより正確にするために使用され得る。1つの実施形態では、予備センサ116は、3つの直交軸に沿って測定する磁力計を含み得、動きの9軸決定を提供するために、ジャイロスコープおよび加速度計慣性センサデータと融合されるデータを出力し得る。別の実施形態では、予備センサ116はまた、動きの10軸決定を提供するために、他のセンサデータと融合され得る高さ決定を提供するために気圧計をも含み得る。MEMSベースである1つまたは複数のセンサのコンテキストで記載されているが、本開示の技術は、任意のセンサ設計または実施へ適用され得る。
図示された実施形態では、ホストプロセッサ102、メモリ104、MPU106、および、デバイス100の他の構成要素は、ペリフェラルコンポーネントインタコネクトエクスプレス(PCIe)バス、ユニバーサルシリアルバス(USB)、ユニバーサル非同期受信機/送信機(UART)シリアルバス、適切なアドバンストマイクロコントローラバスアーキテクチャ(AMBA)インターフェース、インタインテグレート回路(I2C)バス、シリアルデジタル入力出力(SDIO)バス、シリアルペリフェラルインターフェース(SPI)または他の等価物のような任意の適切なバスまたはインターフェースであり得るバス118を介して結合され得る。所望されるように、アーキテクチャに依存して、異なるバス構成が適用され得る。たとえば、追加のバスが、ホストプロセッサ102とメモリ104との間の専用バスを使用することによって、デバイス100の様々な構成要素を結合するために使用され得る。
1つの態様では、デバイス100のためのナビゲーションソリューションを導出するために使用される本開示の様々な動作が、ホストプロセッサ102によって読み取られ実行され得るメモリ104に記憶された適切な命令のセットとして、ナビゲーションモジュール120によって実施され得る。ナビゲーションモジュール120は、所望される任意の程度の位置認識能力を提供するために、基準ベースの戦略、自己完結型戦略、または戦略の任意の組合せを適用し得る。たとえば、ナビゲーションモジュール120は、そのエポックのためのナビゲーションソリューションを導出するために現在のセンサエポックのために取得されたような、慣性センサ112および/または外部センサ114からのようなセンサデータを利用する慣性ナビゲーション技術を採用し得る。そのような技術は、推測航法等を含み得、任意のロール、ピッチ、およびアジマス(ヘディング)角度のような値を含む、デバイス100のための方位を決定し得る。ナビゲーションモジュール120によって導出されたナビゲーションソリューションは、デバイス100のための位置情報の同時発生する決定を表し、それゆえ、少なくともセンサデータを含む入力データのフォワード処理を表し得る。いくつかの送信、いくつかの可能なバッファリング、および処理時間が必要とされ得るが、結果は、少なくともリアルタイムに近く(いくつかの起こり得るレイテンシがあり得)、ナビゲーションソリューションが導出される時間まで、利用可能な任意の情報を使用し得る。さらにまた、ナビゲーションモジュール120は、ユーザの動きパターンを示す動きモードを決定するようにも構成され得る。これは、限定することなく、歩行、運転、ランニング、階段昇降、エレベータ搭乗、エスカレータにおける歩行/直立、および他の類似の動きパターンを含み得る。いくつかの実施形態では、ナビゲーションモジュール120は、原因となる方式で、ナビゲーションソリューションの導出を支援するために、リアルタイム地図マッチングルーチンを適用し得る。全軌道のためのような、第1の瞬間から、第2の瞬間まで、入力データのフォワード処理を実行することによって、メモリ空間が、より効率的に割り当てられ得る。さらに、後続する動作を容易にするミスアライメント角度決定または使用ケース決定がなされ得るか、または、保証されるようなMPS処理から導出される特定の量の代わりに使用され得る。
ナビゲーションモジュール120はまた、ナビゲーションソリューションを導出する場合、限定することなく、全地球測位システム(GPS)、グローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)、Galileoおよび/またはBeidouのみならず、Wi-Fi(商標)位置決め、セルラータワー位置決め、Bluetooth(登録商標)位置決めビーコン、または、他の類似の方法を含む全地球的衛星航法システム(GNSS)受信機のような絶対的ナビゲーション情報122のソースを使用し得る。これはオプションであり、すべての実施形態において必要とされる訳ではない。ナビゲーションモジュール120はまた、信号三辺測量術を使用して位置決めを提供するために、ワイヤレス通信プロトコルからの情報を使用するように構成され得る。ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、グローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))、電気電子学会(IEEE)802.16(WiMAX)、ロングタームエボリューション(LTE)、IEEE 802.11(Wi-Fi)およびその他のようなセルラーベースのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)技術を含む任意の適切なプロトコルが適用され得る。さらに、デバイス100はまた、ナビゲーションモジュール120によって導出されるナビゲーションソリューションを含む情報を送信および/または受信するための通信モジュール124をも有し得る。
マルチレイヤのソフトウェアが所望されるように適用され得、メモリ104、メモリ110、または他の適切な場所の任意の組合せに記憶され得る。たとえば、動きアルゴリズムレイヤが、動きセンサおよび他のセンサから提供された生センサデータのための低レベル処理を提供する動きアルゴリズムを提供し得る。センサデバイスドライバレイヤは、ソフトウェアインターフェースを、デバイス100のハードウェアセンサへ提供し得る。さらに、たとえば、所望されるセンサ処理タスクを送信するために、ホストプロセッサ102とMPU106との間の通信を容易にするために、適切なアプリケーションプログラムインターフェース(API)が提供され得る。
この典型的なシステムでは、デバイス100は、第1の瞬間から、後続する第2の瞬間まで、生センサデータ、または、複数のセンサエポックのために導出された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを、サーバ126のような遠隔処理リソースへ通信する。第2の瞬間に続いて、サーバ126はその後、センサエポックのうちの少なくとも1つのために強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するために、デバイス100からのナビゲーションソリューションを使用して、本開示の技術に従ってMPS処理を実行し得る。サーバ126の適切な1つのアーキテクチャは、図1におけるハイレベル概要ブロックを使用して描写され、バス132を介してメモリ130と通信しているサーバプロセッサ128を含み得る。以下にさらに詳細に記載されるように、サーバプロセッサ128は、MPSナビゲーションモジュール134を含む機能ブロックとして表されるメモリ130に記憶された命令を実行し得る。ナビゲーションモジュール120とMPSナビゲーションモジュール134とのうちの何れか一方またはその両方が、動きモードを決定し得るが、サーバ126は、所与の時間における動き検出のために過去と将来との両方の情報の利用可能度に関連付けられた利点を有し得、および/または、より洗練されたアルゴリズムを実行するために利用可能なより多くの処理リソースを有し得、相応して、コンフリクトする検出が存在するのであれば、より高い重みが与えられ得る。
フォワードおよびバックワード処理のマルチパスによって導出されたナビゲーションソリューションからの量を組み合わせることによって、これら量は、平滑化され得、後続するフォワードおよびバックワード処理動作において使用され得、および/または、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションへ組み込まれ得る。強化された平滑化されたナビゲーションソリューションは、所望されるように、ナビゲーションモジュール120へフィードバックされ得る。したがって、サーバ126はまた、ナビゲーションモジュール120によって導出されたデバイス100のための生センサデータまたはナビゲーションソリューションを受信するための通信モジュール136を含み得、所望されるのであれば、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションに関する情報を、デバイス100または別の宛先へ送信し得る。デバイス100とサーバ126との間の通信は、任意の適切なプロトコルを適用し得る。たとえば、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、ANTまたはワイヤ接続のようなより短距離の低電力通信プロトコルが使用され得るか、または、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、セル電話プロトコル等を使用してアクセスされる送信制御プロトコル、インターネットプロトコル(TCP/IP)パケットベースの通信のような、より長距離の通信プロトコルが使用され得る。一般に、図1に描写されるシステムは、ネットワークされたまたは分散されたコンピューティング環境の態様を具体化し得る。デバイス100およびサーバ126は、複数の相互接続ネットワークを介する等によって、直接的または間接的の何れかによって通信し得る。認識されるように、分散されたコンピューティング環境をサポートするために、クライアント/サーバ、ピアトゥーピア、またはハイブリッドアーキテクチャのような様々なシステム、構成要素、およびネットワークコンフィギュレーション、トポロジ、およびインフラストクチャが適用され得る。たとえば、コンピューティングシステムが、ワイヤまたはワイヤレスシステムによって、ローカルネットワークによって、または、広く分散されたネットワークによって共に接続され得る。現在、多くのネットワークが、インターネットへ結合されている。これは、広く分散されたコンピューティングのためのインフラストラクチャを提供し、多くの異なるネットワークを包含するが、任意のネットワークインフラストラクチャが、様々な実施形態において記載されるような技術へ付帯された典型的な通信のために使用され得る。
言及されるように、ナビゲーションソリューションの量を平滑化し、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するために、デバイス100は、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出し、サーバ126は、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションのみならず、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションをも導出するステップを含むMPS技術を適用し得る。しかしながら、MPS処理に関連付けられているとして記載されている機能のうちの何れかまたはすべては、互いに通信している任意の数のディスクリートなデバイスによって実行され得るか、または、他の適切なシステムアーキテクチャにおいてデバイス100自身によって実行され得る。たとえば、1つの限定しない実施形態では、ナビゲーションモジュール120は、省略され得るか、または、非動作または省電力状態にあり得、これによって、デバイス100は、生センサデータ、および、他の任意の利用可能な入力データをサーバ126へ通信するようになる。一方、サーバ126は、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するのみならず、本開示のMPS技術に関連付けられた他の動作を実行する。したがって、1つのデバイス内であろうと、または、複数のデバイス間であろうと、処理リソースの任意の適切な分割が適用され得ることが認識されるべきである。さらに、ソフトウェアにおいて実施される態様は、限定されないが、アプリケーションソフトウェア、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含み得、ホストプロセッサ102、センサプロセッサ108、サーバプロセッサ128、専用プロセッサ、または、デバイス100、サーバ126、または他の遠隔処理リソースの他の任意の処理リソースのようなコンピュータまたは任意の命令実行システムによる使用のための、または、これらに接続されたプログラムコードを提供するコンピュータ使用可能なまたはコンピュータ読取可能な媒体からアクセス可能なコンピュータプログラム製品の形態を採り得るか、または、ソフトウェア、ハードウェア、およびファームウェアの任意の所望された組合せを使用して実施され得る。
限定しない別の例示的な例として、図2に概略的に描写された実施形態は、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するためにMPS処理がローカルに実行されるデバイスを表す。たとえば、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションが、センサデータが取得されるのと同時に導出され得る一方、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションを導出するバックワード処理と、強化された暫定的なナビゲーションソリューションを導出するフォワードおよびバックワード処理とが、バックグランド処理において、または、追加の電力またはコンピューティングリソースが利用可能である場合のような、後続する時間において実行され得る。(図1のデバイス100が、図2のデバイス200に対応し得るような)類似の構成要素が、対応する参照番号を有する。したがって、デバイス200は、ホストプロセッサ202を含む。これは、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、または、メモリ204に記憶されてデバイス200の機能に関連付けられ得るソフトウェアプログラムを実行するための他のプロセッサであり得る。マルチレイヤのソフトウェアが、メモリ204において提供され得る。デバイス200は、センサプロセッサ208、メモリ210、および慣性センサ212を特徴とする統合型動き処理ユニット(MPU(商標))206の形態で本明細書で図示されるような少なくとも1つのセンサアセンブリを含む。メモリ210は、センサプロセッサ208の論理またはコントローラを使用して以下に記載されるような慣性センサ212および/または他のセンサによって出力されたデータを処理するためのアルゴリズム、ルーチン、または他の命令を記憶し得るのみならず、慣性センサ212または他のセンサによって出力された生データおよび/または動きデータを記憶し得る。慣性センサ212は、上述したようなジャイロスコープおよび/または加速度計のように、空間内におけるデバイス200の動きを測定するための1つまたは複数のセンサであり得る。デバイス200はまた、外部センサ214の形態でセンサアセンブリを実施し得る。これはオプションであり、すべての実施形態において必要とされる訳ではない。さらに、あるいは、または、それに加えて、MPU206は、デバイス200の周囲の環境に関する1つまたは複数の態様を測定するように構成された予備センサ216からデータを受信し得る。これはオプションであり、すべての実施形態において必要とされる訳ではない。図示された実施形態では、ホストプロセッサ202、メモリ204、MPU206、および、デバイス200の他の構成要素は、任意の適切なバスまたはインターフェースであり得るバス218を介して結合され得る。デバイス200はまた、絶対的ナビゲーション情報222のソースを有し得る。これは、オプションであり、すべての実施形態において必要とされる訳ではない。
この実施形態では、デバイス200は、各エポックにおけるセンサデータおよび他の入力データを使用して、デバイス200のための暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するためのホストプロセッサ202による実行のために、メモリ204に記憶された命令を表すMPSナビゲーションモジュール220を含む。第1の瞬間に後続して、MPSナビゲーションモジュール220はその後、本開示において記載されたように、ナビゲーションソリューションの量を平滑化し、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するために、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションのみならず、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを導出するステップを含む、MPSに関連付けられた他の動作を実行し得る。
本開示の技術を含む代表的なルーチンが、図3に描写される。300で開始し、センサデータを含む入力データのみならず、利用可能であれば他のソースからの情報が取得される。302では、304において暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するために、第1の瞬間で始まり、第2の瞬間へ進むデータについてフォワード処理動作が実行される。上述されたように、この態様は、デバイスに関してローカルに、または、遠隔的に実行され得る。308においてバックワード入力データを生成するために、以下に記載されるように、306において、入力データの1つまたは複数の変換が実行され得る。この変換は、センサデータおよび他の入力データを、第2の瞬間において軌道を開始し、第1の瞬間において軌道を終了するステップに対応するフォーマットへ変換する。したがって、変換された入力データは、312において暫定的なバックワードナビゲーションソリューションを導出するために、310においてバックワード処理され得る。暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの情報が、この動作中に使用され得る。この実施形態では、入力データの変換によって、バックワード処理は、フォワード処理のために使用されるものと同じアルゴリズムを適用することが可能となる。他の実施形態では、異なるアルゴリズムが、バックワード処理のために適用され得る。これは、アルゴリズムの性質に依存して、入力の変換を回避し得る。
暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションからのナビゲーションソリューションの少なくとも1つの量が、平滑化された量を組み込むナビゲーションソリューションを生成するために、314において組み合わされ得る。複数の量が独立しているのであれば、複数の量が、処理のこの段階において組み合わされ得る。次に、入力データおよび314における組合せによって平滑化された量を使用して、320において、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するために、318において、別のフォワード処理動作が実行される。同様に、314における組合せによって平滑化された量を使用して、324において、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションを導出するために、322において別のバックワード処理動作が実行される。フォワード処理動作のために使用されるものと同じアルゴリズムが採用されるのであれば、322のバックワード処理が、308のバックワード入力データを用いて実行され得、そうではない場合には、322のバックワード処理が、適用されているアルゴリズムの性質に依存して、300からの入力データ、または、308のバックワード入力データを使用し得る。
326では、フォワードおよびバックワードの強化された暫定的なナビゲーションソリューションから組み合わされていないナビゲーションソリューションの少なくとも1つの量が、組合せによって平滑化される。先の組合せにおけるように、複数の量が、独立しているのであれば、複数の量が、この段階において組み合わされ得る。各段階において、前の繰り返しからの平滑化された量が、強化された暫定的なナビゲーションソリューションを更新するために、フォワードおよびバックワード処理動作において使用され得る。したがって、326からの出力は、314および326において平滑化された任意の量を組み込む、328における強化された平滑化されたナビゲーションソリューションである。
ナビゲーションソリューションの量が独立していないのであれば、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションからのナビゲーションソリューションの少なくとも1つの追加の量を組み合わせて、少なくとも1つの追加の組み合わされた量の平滑化されたバージョンを取得し、入力データと組み合わされた量のフォワードおよびバックワード処理を実行し、最後の平滑化動作へ使用された強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを導出することによって少なくとも1つの追加のパス平滑化を実行するような組合せによって同数のナビゲーションソリューションの従属する量が平滑化されるまで、318から326までの動作が反復的に実行され得る。
1つの態様では、エポックのための暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するために、入力データのフォワード処理を実行するステップは、フォワード処理アルゴリズムを適用するステップを含む、述べられたように、エポックのための暫定的なバックワードナビゲーションソリューションを導出するために、入力データのバックワード処理を実行するステップは、入力データを変換し、変換されたセンサデータへ、第2の瞬間から第1の瞬間まで、フォワード処理アルゴリズムを適用するステップを含む。入力データを変換するステップは、センサデータを変換するステップを含み得る。それゆえ、センサデータを変換するステップは、加速度計およびジャイロスコープのデータを変換するステップを含み得る。センサデータを変換するステップはまた、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、気圧計、および走行記録計のデータからなるグループから選択された利用可能なセンサデータを変換するステップを含み得る。
1つの態様では、入力データは、絶対的ナビゲーション情報を含み得る。絶対的ナビゲーション情報は、(i)全地球型衛星航法システム(GNSS)、(ii)セルベースのナビゲーション情報、(iii)Wi-Fiベースのナビゲーション情報、および(iv)他のワイヤレスベースのナビゲーション情報からなるグループのうちの少なくとも1つであり得る。
1つの態様では、入力データは、絶対的ナビゲーション情報を含み得、入力データを変換するステップは、絶対的ナビゲーション情報を変換するステップを含み得る。絶対的ナビゲーション情報を変換するステップは、(i)絶対位置、(ii)絶対速度、(iii)絶対姿勢角度、および(iv)絶対ヘディング角度からなるグループから選択された任意の利用可能な量を変換するステップを含み得る。絶対的ナビゲーション情報を変換するステップは、(i)全地球型衛星航法システム(GNSS)、(ii)セルベースのナビゲーション情報、(iii)Wi-Fiベースのナビゲーション情報、および(iv)他のワイヤレスベースのナビゲーション情報からなるグループから選択された任意の利用可能な情報を変換するステップを含み得る。
1つの態様では、エポックのための暫定的なバックワードナビゲーションソリューションを導出するために入力データのバックワード処理を実行するステップは、バックワード処理アルゴリズムを、変換なしで入力データへ適用するステップを含み得る。
1つの態様では、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションからの、互いに依存しないナビゲーションソリューションの複数の量が、同時に組み合わされ得る。複数の量が、ヘディング角度およびミスアライメント角度を含み得る。
1つの態様では、ナビゲーションソリューションの量を組み合わせるステップは、フォワードおよびバックワード処理から導出された量を重み付けるステップを含み得る。量を重み付けるステップは、フォワードおよびバックワード精度を評価するステップを含み得る。たとえば、フォワードおよびバックワード精度を評価するステップは、ソリューション誤差の標準偏差に少なくとも部分的に基づき得る。フォワードおよびバックワード処理から導出された量を重み付けるステップはまた、線形結合を含み得る。
1つの態様では、入力データにおける誤差は、方法が、フォワードおよびバックワード処理のうちの少なくとも1つを実行する前に誤差を補償するステップを含むように特徴付けられ得る。1つの可能な例において、デバイスのあらかじめ定義された動きパターンは、その入力データにおける誤差が、検出されたあらかじめ定義された動き期間に少なくとも部分的に基づいて特徴付けられるように検出され得る。さらなる代表的な例示のみの例として、あらかじめ定義された動きパターンは、静止期間であり得、誤差は、ジャイロスコープバイアスであり得る。相応して、最後の例において、ジャイロスコープバイアスは、バックワード処理動作が、変換されたジャイロスコープバイアスを使用して実行され得るように変換され得る。
1つの態様では、第1の瞬間および第2の瞬間のうちの少なくとも1つが、デバイスが、識別されたアンカポイントにある場合に対応するように、アンカポイントが識別され得る。デバイスが、識別されたアンカポイントにある場合に、第1の瞬間および第2の瞬間が対応するように、複数のアンカポイントが識別される。
1つの態様では、入力データはさらに、気圧計、磁力計、走行記録計、スピードメータ、および歩行者動きモデルのうちの少なくとも1つから取得されたデバイスのための補助ナビゲーション情報を含み得る。
1つの態様では、少なくとも1つの時間ベースの平滑化処理が、ナビゲーションソリューションの少なくとも1つの量のために実行され得る。時間ベースの平滑化処理平滑化は、非原因プロセスであり得る。時間ベースの平滑化処理は、高さ、緯度、経度、速度、および/または、スピードのために実行され得る。
1つの態様では、ナビゲーションソリューションの高さ量を平滑化するステップは、気圧計データを取得し、絶対的ナビゲーション情報を取得し、絶対的ナビゲーション情報に少なくとも部分的に基づいて気圧計データのバイアスを決定し、決定されたバイアスに少なくとも部分的に基づいて気圧計データを補正し、気圧計データを平滑化することによって実行され得る。
1つの態様では、入力データを取得するステップは、デバイスに関してローカルに実行され得、残りの動作が遠隔的に実行され得る。
1つの態様では、入力データを取得し、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するステップは、デバイスに関してローカルに実行され得、残りの動作は遠隔的に実行され得る。
1つの態様では、すべての動作が、デバイスに関してローカルに実行され得る。
言及されたように、本開示の技術は、上述したデバイス200のようなデバイスを使用して実施され得る。1つの態様では、デバイスはまた、入力データが絶対的ナビゲーション情報をも含み得るように、絶対的ナビゲーション情報のソースを有し得る。絶対的ナビゲーション情報は、(i)全地球型衛星航法システム(GNSS)、(ii)セルベースの位置決め、(iii)Wi-Fiベースの位置決め、または(iv)他のワイヤレスベースの位置決めのうちの少なくとも1つから取得され得る。
1つの態様では、センサアセンブリは、加速度計およびジャイロスコープを含む。たとえば、センサアセンブリは、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、および気圧計を含み得る。センサアセンブリは、微小電気機械システム(MEMS)として実施された慣性センサを備え得る。
1つの態様では、デバイスはまた、入力データが補助ナビゲーション情報をも含むように、気圧計、磁力計、走行記録計、スピードメータ、および/または、歩行者動きモードから取得された補助ナビゲーション情報のうちの少なくとも1つのソースを有し得る。
本開示はまた、上述されたようなマルチパス平滑化によってデバイスおよびプラットフォームのナビゲーションソリューションを強化するためのサーバを含む。1つの態様では、デバイスから受信した入力データはまた、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを含み得る。あるいは、サーバのMPSナビゲーションモジュールが、入力データのフォワード処理を実行することによって、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するように構成され得る。
さらに、本開示は、上述したように、デバイスと、サーバのような遠隔処理リソースを含むマルチパス平滑化によって、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するためのシステムを含む。1つの態様では、デバイスはまた、通信モジュールによって送信された入力データもまた、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを含むように、入力データのフォワード処理を実行することによって、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するナビゲーションモジュールを有し得る。あるいは、遠隔処理リソースのMPSナビゲーションモジュールが、入力データのフォワード処理を実行することによって、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションを導出するように構成され得る。
例
上述されるように、本開示の技術は、マルチパス平滑化によってナビゲーションソリューションを強化するステップを含む。以下の例は、上述された動作を実行するための適切な技術を例示するために提供されるが、これらは単なる代表であり、他の適切な代替が、所望されるように適用され得ることが認識されるべきである。
採用されるナビゲーションアルゴリズムに依存して、バックワード処理における使用のために、データを、第1の瞬間において開始し、第2の瞬間において終了することに対応するフォーマットから、第2の瞬間において開始し、第1の瞬間において終了すること対応するフォーマットへ変換するために、1つまたは複数の変換が、入力データへ適用され得る。異なる変換が、入力データの性質に依存して適用され得る。とりわけ、実施形態に依存して、ポータブルデバイス100のようなポータブルデバイスは、異なる入力情報を有し得る。記載されるように、入力情報は、ジャイロスコープまたは加速度計のような慣性センサからの動きセンサデータを含み得る。そのような情報のソースが利用可能である場合、および、ポータブルデバイスがそれを受信するように構成されている場合、入力情報はまた、絶対的ナビゲーション情報をも含み得る。さらにまた、入力データは、気圧計、磁力計、走行記録計、スピードメータ、または、ユーザダイナミクス(たとえば、歩行者動きモデル)から取得され得るような補助ナビゲーション情報を含み得る。フォワード処理のために使用される任意の利用可能な入力データは、フォワード処理アルゴリズムを使用することによってバックワード処理を可能にするために、必要に応じて変換され得る。あるいは、上述されたように、入力データのいくつかまたはすべての変換を必ずしも必要としないバックワード処理アルゴリズムが適用され得る。
加速度計データに関して、初期動作は、重力成分を除去するステップが、測定結果から除去されるステップを含み得る。同様に、地球の回転に起因し得る何れの成分も除去される。その後、各エポックについて、加速度計データが無効とされ得る。無効化後、除去されたあらゆる成分が復元される。
1つの実施形態では、ボディフレーム(b-フレーム。すなわち、測定中心と、センサのx、y、およびz軸とによって決定されるフレーム)における重力成分が、式(1)に示されるように計算され得る。ここで、
は、ナビゲーションフレーム(n-フレーム。すなわち、センサの測定中心と、北、東、および下方向によって決定されるフレーム)における重力ベクトルであり、gは、ローカルな重力値である。
は、方向余弦行列(DCM)である。これは、式(2)に示されるようにロール、ピッチ、およびヘディング角度によって表され得、φ、θ、およびΨは、オイラー角度(すなわち、ロール、ピッチ、およびヘディング角度)であり、s・およびc・は、sin(・)およびcos(・)各々の略表記である。
したがって、b-フレームにおける重力ベクトルは、式(3)によって表され得る。
ロールおよびピッチ角度は、式(4)および式(5)を各々使用して加速度計読取値から計算され得る。ここで、fi(i=x,y,z)は、i番目の軸に沿った加速度計によって測定された特定の力である。
ヘディングは、ナビゲーションアルゴリズムから取得され得るか、または、磁力計のような他のセンサから取得され得るか、または、マニュアルで設定され得る。
次に、地球の回転速度によって測定される特定の力が、式(6)および式(7)から計算され得る。ここで、
は各々、地球の回転速度によって測定されるb-フレームおよびn-フレームの特定の力であり、
は、プラットフォームの速度であり、
は各々、地球の回転速度と、プラットフォーム動きによって引き起こされる回転速度である。
したがって、重力および地球の回転と独立したプラットフォームの加速度は、式(8)によって示されるように式(1)、式(6)、および式(7)において導出された量を除去することによって決定され得る。ここで、
は、プラットフォームの加速度であり、
は、フォワード加速度計読取ベクトルである。
プラットフォームの速度が、100〜101m/sのオーダにあると仮定すると、
は、10-7〜10-6rad/sのオーダにある。また、
が10-5rad/sのオーダにあると仮定すると、
は、10-5〜10-4m/s2のオーダにある。所望されるように、
は、より低い精度の加速度計を使用している場合、式(8)において無視され得る。なぜなら、
における加速度計誤差よりも数オーダ低い大きさであるからである。相応して、式(8)において計算されたプラットフォーム加速度を無視し、式(1)、式(6)、および式(7)において除去された成分を復元して、バックワード加速度計読取ベクトルが、式(9)として表され得る。
同様に、ジャイロスコープデータに関して、適切な変換は、地球の回転に対応する成分を除去するステップと、各エポックのための測定結果を無視するステップと、除去された成分を復元するステップとを含み得る。重力は、ジャイロスコープにインパクトを与えないので、重力成分を除去する必要はない。たとえば、b-フレームにおける地球の回転速度は、式(10)によって示されるように計算され得る。
加速度計変換と類似の方式で、バックワードジャイロスコープ読取ベクトルが、式(11)を使用して計算され得る。ここで、
は各々、バックワードおよびフォワードジャイロスコープ読取ベクトルである。
より精度の低いジャイロスコープの場合、地球の回転速度の大きさは、センサ誤差のものよりも数レベル低く、所望されるのであれば、項
は無視され得る。
磁力計データ読取に関して、データを変換するための適切なルーチンは、式(12)に従ってn-フレームにおける磁場成分を計算するステップを含み得る。ここで、
は、n-フレームおよびb-フレーム各々における磁場ベクトルであり、記号(・)Tは、行列の置換を表す。
行列
について式(13)に示されるような垂直成分の記号を維持しながら、水平磁場成分が無視され得る。ここで、
は、n-フレームにおける変換された磁場ベクトルである。
相応して、変換された磁場読取ベクトル
が、式(14)によって示されるように計算され得る。
さらに、磁力計が導出したアジマスが使用されるのであれば、アジマス角度は、180度を加えることによって変換され得る。
絶対的ナビゲーション情報に関して、適切な変換は、バックワード処理の前にも適用され得る。たとえば、GNSSまたはWi-Fiからのような位置決定は、同じに保たれ得る。さらに、北および東に沿った速度成分が無視され得るが、垂直成分は同じに保たれ得る。走行記録計または歩行者動きモデルまたは他の任意のソースから導出される利用可能な任意のオプションのプラットフォームスピード読取もまた同じに保たれ得る。スピードの代わりに速度読取が利用可能であれば、速度と類似の方式で、水平成分が無視され得る。それに加えて、利用可能であれば、気圧計読取が、同じに保たれ得る。
すべての入力データについて、変換されたデータは、バックワード処理の場合、あたかも、第2の瞬間において開始し、第1の瞬間において終了するかのように使用されるであろう。相応して、変換されたデータの任意のタイムスタンプが反転され得る。例示として、k番目のエポックに従うタイムスタンプは、式(15)において示されるように決定され得る。ここで、
は、バックワードおよびフォワードデータのk番目のエポックにおけるタイムスタンプであり、tesおよびteeは第1および第2の瞬間各々のタイムスタンプである。
異なるセンサからのタイムスタンプの整合を維持するために、同じtesおよびtee値がすべてのセンサのタイムスタンプを反転するために使用され得る。
上述されたように、変換された入力データは、図3の310および/または322に対応するもののように、バックワード処理動作を実行する場合に使用され得る。バックワードナビゲーションソリューションは、変換された入力データおよびフォワードナビゲーションアルゴリズムを使用することによって取得され得る。他の実施形態では、フォワード入力データは、個別のバックワードナビゲーションアルゴリズムとともに使用され得る。したがって、バックワード処理は、必要に応じて変換されているかまたは変換されていないデータの入力、パラメータの設定、センサ誤差の補償、および他の態様を含み得る。
たとえば、310に対応するバックワード処理は、変換されたジャイロスコープおよび加速度計データのみならず、利用可能であれば、GNSS、Wi-Fi、磁力計、気圧計、他の測定結果またはアップデート、または、入力データの他のソースをも適用するステップを含み得る。
バックワード処理中、入力データは、第2の瞬間から第1の瞬間まで処理される。そのため、最初のナビゲーション状態(すなわち、位置、速度、および姿勢)は、平滑化されたデータの最後のエポックにおけるナビゲーション状態に従って設定され得る。GNSS、Wi-Fiまたは他の測定結果、またはアップデートが利用可能であれば、初期ナビゲーション状態が、測定結果またはアップデートに従って設定され得る。そうではない場合、初期ナビゲーション状態は、マニュアルで設定され得るか、または、フォワードナビゲーションソリューションに基づいて設定され得る。1つのエポック(たとえば、第2の瞬間)におけるフォワードナビゲーションソリューション、または、期間中におけるフォワードナビゲーションソリューションの組合せ(たとえば、平均)が、初期ナビゲーション状態を設定するために使用されるのであれば、位置は、同じに保たれ得る。上述したように、北および東に沿った速度成分が無視されるが、垂直成分は、同じに保たれ得る。さらに、水平姿勢が同じに保たれ得、ヘディング角度が、それに180度を加えることによって変換され得る。水平姿勢はまた、式(4)を使用して加速度計データから計算され得る。
バックワード処理に関するジャイロスコープの初期値および加速度計バイアスは、式(16)に示されるようにフォワードバイアスの値の否定により設定されてよく、ここで
はバックワードジャイロスコープの初期値または加速度計バイアスを表し、
は対応するフォワードバイアスを表す。
フォワードバイアスはフォワードナビゲーションソリューションから取得され得るか、マニュアルで設定され得るか、または他の方法を使用することによって設定されてもよい。一態様では、ジャイロスコープバイアスは十分な長さの動きのない期間が検出される間に決定され得る。動きの他のパターンがセンサの他の特徴を決定するのに使用されてもよい。バックワードジャイロスコープの初期値ならびに加速度計スケールファクタ誤差および非直交性は、フォワードのものと同じに保たれ得る。
適用されているナビゲーションアルゴリズムに依存して、バックワード処理において、他の戦略が使用され得る。たとえば、バックワード使用ケースは、フォワードおよびバックワードのセンサ軸を互いに一致させるために、フォワード使用ケースにおけるものと同じになるように変更され得る。
ナビゲーションソリューションの1つまたは複数の量は、314および326に示されるように、フォワードおよびバックワード処理から導出されたナビゲーションソリューションから取得される値を組み合わせることによって平滑化され得る。フォワードおよびバックワードの結果を組み合わせるステップは、各値のために適切な重みを設定するステップを含み得る。たとえば、使用される重みは、ソリューションの誤差の標準偏差分析を実行することによって決定され得るフォワードおよびバックワードナビゲーション精度の変化に基づき得る。あるいは、または、それに加えて、線形結合技術もまた採用され得る。
以下の例は、これら量を平滑化するために、314においてヘディングとミスアライメントとを組み合わせるコンテキストにあり、これによって、位置、速度、および/または姿勢のように、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するために326において組み合わされた1つまたは複数の量が、平滑化されたヘディングおよびミスアライメントの使用に少なくとも部分的に基づくようになる。しかしながら、これらの原理は、ナビゲーションソリューションに含まれ得る任意の量へ拡張され得る。相応して、304および312の暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューション各々からのミスアライメント値が、フォワードおよびバックワードナビゲーション精度の変化(すなわち、ソリューション誤差の標準偏差)に基づいて組み合わされ得る。以下の記事は、北の位置精度の変化を議論し、必要に応じて修正され得る。k番目のエポックにおけるフォワードおよびバックワード精度変化が、式(17)から計算され得る。ここで、σN,k+1およびσN,kは、エポック(k+1)およびk各々における北の位置精度であり、δN,kは、精度変化である。
(17) δN,k=σN,k+1-σN,k
それに加えて、k番目のエポックにおける精度変化は、式(18)に従って時間ベースの平滑化された精度変化を取得するために、隣接するエポックにおけるものと組み合わされ得る。ここで、
は、k番目のエポックにおける平滑化された精度変化であり、n1およびn2は、k番目のエポックの前および後の平滑化のために使用されるエポックの数である。
計算されたフォワードおよびバックワード精度変化
を使用することによって、式(19)を使用して、相対重み
が決定され得る。
しきい値は、
を計算する場合、潜在的な数学的な問題を回避するために使用され得、
のために同じアプローチが使用され得る。次に、平滑化されたミスアライメントが、式(20)を使用して計算され得る。ここで、mk,sm、mk,f、およびmk,bは各々、k番目のエポックにおける平滑化された、フォワード、およびバックワードミスアライメントである。
所望されるように、値Δmk=mk,b-mk,fは、式(21)を適用することによって式(20)の計算を実行する前に中心化され得る。
言及されたように、フォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションからの値を使用して量を組み合わせるステップは、線形結合を含み得る。ミスアライメントのコンテキストにおいて、組み合わされた、平滑化されたミスアライメントが、式(22)によって表される。ここで、Nは、平滑化において使用されるデータエポックの数である。
(22) mk,sm=mk,f+k/N・Δmk
同様に、フォワードおよびバックワードヘディング角度が、ミスアライメントに関して記載されたものと類似の戦略を使用して結合され得る。線形結合アプローチが使用される場合、平滑化されたヘディングが式(23)によって表され、ここで、Nは、平滑化において使用されるデータエポックの数であり、Ψk,sm、Ψk,f、およびΨk,bは、平滑化された、フォワード、およびバックワードヘディング角度であり、ΔΨk=Ψk,b-Ψk,fである。
(23) Ψk,sm=Ψk,f+k/N・ΔΨk
繰り返すが、計算されたΔΨkは、式(23)を適用する前に中心化され得る。
平滑化されたヘディングの精度は、式(24)に従って、フォワードおよびバックワードヘディング精度の線形結合によって計算され得る。ここで、σΨ,k,sm、σΨ,k,f、およびσΨ,k,bは、平滑化された、フォワード、およびバックワードヘディングの精度である。
(24) σΨ,k,sm=σΨ,k,f+k/N・(σΨ,k,b-σΨ,k,f)
採用されているナビゲーションアルゴリズムに依存して、この式に、適切な調節がなされ得る。たとえば、式(25)によって示されるように、バックワードヘディング精度を、フォワードヘディング精度の同じレベルへ調整するために、スケールファクタsΨ,b2fが必要とされ得る。
(25) σΨ,k,sm=(1-k/N)σΨ,k,f+sΨ,b2f・k/N・σΨ,k,b
平滑化されたヘディングは、フォワードおよびバックワードヘディングの両方よりも、精度がより高くなるであろうから、スケールファクタsΨ(sΨ≦1)が、平滑化されたヘディング精度をスケールするために使用され得る。したがって、平滑化されたヘディング精度は、式(26)を使用して計算され得る。
(26) σΨ,k,sm=sΨ・((1-k/N)σΨ,k,f+sΨ,b2f・k/N・σΨ,k,b)
平滑化されたヘディングおよびミスアライメント値は、その後、318および322におけるような追加のフォワードおよびバックワード処理パスを実行するために使用され得る。その結果、328の強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するために、326において組み合わされ得る強化された暫定的なナビゲーションソリューションとなる。必要な場合、314において組み合わされたナビゲーションソリューションの量は、次のバックワード処理パスの前に、上述した技術を使用して、必要に応じて変換され得る。たとえば、平滑化されたヘディングは、180度を加えることによって変換され得る。
繰り返すが、以下は、位置、速度、および/または姿勢のような強化された平滑化されたナビゲーションソリューションを提供するために、平滑化されたヘディングおよびミスアライメントを採用するコンテキストにおけるものだが、これら原理は、ナビゲーションソリューションに含まれ得る任意の量へ拡張され得る。強化された暫定的なナビゲーションソリューションの組合せは、ナビゲーションソリューションの任意の適切な量を平滑化するステップを含み得る。
たとえば、位置は、式(27)および(28)に従って、位置精度に基づいて組み合わされ得る。ここで、latk,sm、latk,f、およびlatk,bは各々、平滑化された、フォワード、およびバックワード緯度ソリューションであり、σk,fおよびσk,bは各々、フォワードおよびバックワード北位置精度である。
同様に、平滑化された経度は、東位置精度に基づいて、フォワードおよびバックワード緯度結果を組み合わせることによって計算され得る。さらに、平滑化された高さは、垂直位置精度に従って、フォワードおよびバックワード高さを組み合わせることによって取得され得る。
速度および水平姿勢角度は、フォワードおよびバックワードソリューションを平均化することによって組み合わされ得る。組み合わせる前に、バックワード速度の水平成分が、式(29)および式(30)を使用することによって計算され得る。ここで、
は各々、組合せのために使用される北および東速度であり、vnk,bおよびvek,bは各々、バックワードソリューションからの北および東速度である。
平滑化された北速度は、式(31)を使用して計算され得る。ここで、vnk,smおよびvnk,fは各々、平滑化されたフォワード北速度である。
同様に、東および垂直方向における平滑化された速度と、平滑化された水平姿勢角度とが、対応するフォワードおよびバックワードソリューションを平均化することによって計算される。
平滑化された水平位置の精度を計算するための適切なアプローチは、ヘディングのために使用されているものに類似し得る。北における平滑化された位置の精度は、式(32)によって与えられる。ここで、σN,k,sm、σN,k,f、およびσN,k,bは各々、k番目のエポックにおける平滑化された、フォワード、およびバックワード北位置の精度であり、sN,b2fおよびsNは、スケールファクタである。
(32) σN,k,sm=sN・((1-k/N)σN,k,f+sN,b2f・k/N・σn,k,b)
同様に、平滑化された東位置の精度は、等価処理を適用することによって取得され得る。
平滑化された高さ、速度、および水平姿勢角度の精度は、対応するフォワードおよびバックワード精度を平均化することによって計算され得る。たとえば、平滑化された北速度の精度は、式(33)を使用して計算され得る。ここで、σvn,k,sm、σvn,k,f、およびσvn,k,bは各々、平滑化された、フォワード、およびバックワードの北速度のものである。
(33) σvn,k,sm=(σvn,k,f+σvn,k,b)/2
同様に、東および垂直方向における平滑化された速度、水平姿勢角度、および高さの精度は、対応するフォワードおよびバックワード精度を平均化することによって計算され得る。
オプションで、入力データにおける誤差を特徴付けるために、任意の適切な技術が採用され得る。相応して、誤差の特徴付けは、フォワードおよびバックワード処理動作の何れかまたは両方を実行する前に、入力データを補償するために使用され得る。とりわけ、入力データは、バックワード処理における使用のために、変換前に補償され得る。
1つの実施形態の例示として、デバイスのあらかじめ定義された動きパターンが検出され得、入力データにおける誤差を特徴付けるために使用され得る。検出されたあらかじめ定義された動きパターンは、入力データ誤差を推定することを容易にし得る。その後、誤差は、フォワードおよびバックワード処理の何れかまたは両方を実行する前に補償され得る。
たとえば、あらかじめ定義された動きパターンは、ジャイロスコープバイアスが特徴付けられ得るように、十分な長さを有する静止期間であり得る。適切なルーチンは、入力された軌道における1つまたは複数の静止期間を検出するステップを含み得る。検出された任意の静止期間の持続時間は、その後、デバイスが十分な長さの時間、動いていなかったことを保証するために、しきい値と比較され得る。しきい値が超えられているのであれば、静止期間中に、たとえば、ジャイロスコープデータを平均化または重み付け平均化することによって、ジャイロスコープバイアスが計算され得る。ジャイロスコープの計算されたバイアスは、その後、入力データを補償するために使用され得る。所望されるように、バックワード処理を実行する場合、ジャイロスコープバイアスが変換され使用され得る。ジャイロスコープバイアスの決定は、実行され得る誤差補償のタイプを表し、任意の数の補正が、入力データに対してなされ得る。
利用可能であれば、1つまたは複数のアンカポイントが、本開示のMPS技術とともに統合され得る。ナビゲーションソリューションの既知の位置または他の量に関連付けられたアンカポイントが識別され得る。いくつかの実施形態では、アンカポイントは、ポータブルデバイスの所与の軌道の開始および終了の何れかまたは両方を確立するために使用され得る。それゆえ、第1および/または第2の瞬間は、ポータブルデバイスが、識別されたアンカポイントにある場合に対応し得る。オーバラップしている軌道の構築を可能にするために、複数のアンカポイントを識別することもまた所望され得る。フォワードおよびバックワードアルゴリズムの初期位置が、軌道またはタスク期間(すなわち、MPS処理が使用されている間の期間)の開始および終了点から、または、アンカポイントから取得され得る。アンカポイントの使用はオプションである。タスク期間が長い場合、アンカポイントは、各MPSタスク期間を短縮することによって、軌道をより短い部分に分けるために使用され得、ナビゲーション/位置決めパフォーマンスが向上され得る。1つの態様では、本開示の技術は、不連続な絶対的ナビゲーション情報利用可能度によって確立された開始および終了アンカポイントを、MPS処理によって決定された軌道をブリッジしながら使用し得る。たとえば、絶対的ナビゲーション情報ソースが、デューティサイクルモードにおいて動作され得、アンカポイントの選択は、絶対的ナビゲーション情報のソースがアクティブである期間中に、第1および第2の瞬間を確立するために調整され得る。しかしながら、アンカポイントを識別するために、任意の適切な方法が適用され得る。たとえば、ユーザは、位置および/またはアンカポイントタイプをマニュアルで挿入し得る。
あるいは、または、それに加えて、GNSSまたはWi-Fiのようないくつかの絶対的ナビゲーション情報に基づいて、すなわち、十分な絶対的ナビゲーション情報が存在する場合、アンカポイントが、自動的に識別され得る。1つの代表的な例として、アンカポイントは、1つのGNSSソリューションと、あるギャップ後の次に利用可能なGNSSソリューションとの間のあらかじめ定義された持続時間に基づいて選択され得る。さらに、GNSSソリューションにおいてギャップが生じた場合、再獲得後の最初のフィックスが、高い標準偏差に関連付けられ得る。所望されるように、そのような最初のフィックスは、入力データから拒絶され、しきい値を下回る標準偏差によって示される精度に落ち着いた場合に、採用され得る。別の例として、たとえ利用可能であっても、(たとえば、隣接する高層建築から生じる「都会の峡谷」のような)異なる受信条件によって引き起こされ得るように、絶対的ナビゲーション情報は信頼性が低くなり得ると判定され得る。
さらに、絶対的ナビゲーション情報のセグメントはまた、標準偏差以外の基準に基づいても拒絶され得る。たとえば、人間の動きの制約の形態におけるユーザダイナミクスが適用され得る。例示するために、連続するGNSSセグメント間の距離が計算され、MPS処理または別の代替ソリューションから取得されるようなユーザ動きモード(歩行またはランニング)およびユーザのスピードに依存する、計算された別の距離に対して比較され得る。1つの態様では、人間の最高スピードが、決定された動きモードに依存して仮定され得る。歩行中のユーザは、約2m/sのスピードを有することが期待され得、ランニング中のユーザは、約7m/sのスピードを有することが期待され得る。複数の動きモードが存在する場合、重み付けられた平均が適用され得る。たとえば、動きモードのセグメントの20%がランニングである一方、80%が歩行であれば、前の例と同じ値を使用して、制約距離を計算する際に使用される最終的なスピードは、全GNSSセグメントについて、0.8*2+0.2*7=3m/sである。連続するGNSSソリューションから導出された距離が、制約に基づいて決定された距離と一致し難いのであれば、GNSS情報は、入力データから除外され得る。
たとえば、絶対的ナビゲーション情報ソースは、述べられたように、デューティサイクルモードで動作され得る。そのような実施は、電力を節約するが、絶対的ナビゲーション情報によって提供されたナビゲーションソリューションにおけるギャップとなる。本開示のMPS技術は、そのようなギャップをブリッジするために使用され得る。さらに、選択された絶対的ナビゲーション情報は、上述した基準に基づいて、または、他の適切な条件において、パフォーマンスを改善するために、MPS処理から除外され得る。
上記議論では、平滑化は、フォワードおよびバックワード処理の結果得られるナビゲーションソリューションの量のための値を組み合わせるコンテキストにおいて記載された。所望されるように、さらに時間ベースの平滑化技術は、異なる時間間のナビゲーションソリューションの量のための値における変化を減少させる。そのような平滑化技術は、任意の所与のエポックのために、将来の期間のみならず過去の期間からの情報をも利用し得るので、非原因的であり得る。時間ベースの平滑化から導出される量は、所望されるように、MPS処理の結果得られる決定の代わりに、または、MPS決定を調節するために使用され得る。たとえば、時間ベースの平滑化処理は、気圧計から取得された高さデータを平滑化するために使用され得る。利用可能であれば、平滑化されたソリューションを補償するために使用され得る気圧計のオフセットを決定するために、絶対的ナビゲーション情報が使用され得る。同様に、時間ベースの平滑化処理はまた、位置、速度、およびスピードを含む量のためにも採用され得る。
高さについて実行され得る別のオプションの平滑化動作は、絶対的ナビゲーション情報および/または動きセンサデータを採用する。高さ情報は、気圧計から決定され得るが、データは、ノイズによって、および、バイアスによって、劣化され得る。たとえば、GNSSシステムからのような絶対的ナビゲーション情報が、気圧計データのオフセットまたはバイアスを推定するために使用され得る。さらに、ノイズは、出力を平滑化するために、気圧計データを平滑化することによって、または、気圧計データを使用するか、または、気圧計データを、加速度計および/またはジャイロスコープ情報のような他の動きセンサデータと統合して気圧計データをフィルタリングすることによって低減され得る。この後者の記載されたフィルタリングまたは統合は、オプションとしてさらに、絶対的ナビゲーション情報からのオフセット/バイアス補正に加えて、絶対的ナビゲーション情報とも統合し得る。したがって、高さ平滑化は、気圧計データのみに依存し得、気圧計および加速度計データに依存し得、気圧計、加速度計、およびジャイロスコープデータに依存し得、かつオプションとして、これらのうちの何れかとともに、上述したようなバイアス決定および補正に加えて、統合および平滑化のために絶対的ナビゲーション情報を使用することもしないこともあり得る。
本開示の技術の利益を例示することを支援するために、マルチパス平滑化によるナビゲーションソリューションを強化するパフォーマンスを評価するために、フィールドテストが実行された。結果は、MPS技術の代表的な確証を提供するために歩行軌道中に取得された。これらはまた、ランニング、サイクリング、または、ビークルにおける、または、任意のタイプの船舶による移動を含む、他の任意の適切な用途のためにも使用され得る。歩行フィールドテストは、MPS処理のパフォーマンスの確証を支援するために、ハンドヘルド、耳掛け、ぶら下げ、および、ズボンのポケット内を含む様々な使用ケースの下で行われた。各使用ケースのために、異なる動きをする3つのテストが行われた。各テストは、3つの期間から構成され、第1の期間および第3の期間中は、ユーザは、歩き続け、電話は0度のミスアライメント(すなわち、b-フレームにおける北方向とx軸との間の角度)で手によって水平に保持され、中間である第2の期間中、ユーザは、指定された使用ケースにおいて、電話を持って歩いた。したがって、各テストにおいて、使用ケースは2回変わった。使用ケースを変えるステップは、歩行者ナビゲーション用途における最も難題の問題のうちの1つであるので、これらテストは、センサベースのナビゲーションソリューションの顕著な相違となり、MPS処理の利益を有効にし得る条件の下で行われた。テスト期間は、比較的短く、約200秒またはそれ未満であるので、中間的なアンカポイントは適用されなかった。
3つのハンドヘルド使用ケーステストの結果が、図4〜図6に描写される。第2の期間中、ユーザは、図4において0度のミスアライメント角度(ミスアライメント角度における変化なし)で、図5において-90度のミスアライメント角度で、および、図6において+90度のミスアライメント角度で、電話を水平に保持した。
具体的には、図4Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース400として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース402として図示する。図4Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース404として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース406として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース408として図示する。図4Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース410として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース412として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース414として図示する。図4Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース416として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース418として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース420として図示する。
同様に、図5Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース500として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース502として図示する。図5Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース504として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース506として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース508として図示する。図5Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース510として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース512として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース514として図示する。図5Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース516として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース518として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース520として図示する。
さらに、図6Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース600として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース602として図示する。図6Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース604として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース606として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース608として図示する。図6Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース610として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース612として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース614として図示する。図6Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース616として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース618として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース620として図示する。
耳掛けにおけるテストの結果が、図7〜図9に描写される。中間である第2の期間中、電話は、図7に図示された結果を提供するために、右手によって自然に耳の近くに配置され、電話は、図8に図示された結果を提供するために、右手によって垂直に耳の近くに配置され、電話は、図9に図示された結果を提供するために、左手によって水平に耳の近くに配置された。
具体的には、図7Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース700として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース702として図示する。図7Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース704として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース706として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース708として図示する。図7Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース710として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース712として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース714として図示する。図7Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース716として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース718として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース720として図示する。
同様に、図8Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース800として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース802として図示する。図8Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース804として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース806として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース808として図示する。図8Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース810として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース812として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース814として図示する。図8Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース816として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース818として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース820として図示する。
さらに、図9Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース900として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース902として図示する。図9Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース904として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース906として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース908として図示する。図9Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース910として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース912として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース914として図示する。図9Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース916として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース918として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース920として図示する。
ぶら下げテストのための結果が、図10〜図12に描写される。中間である第2の期間中、電話は、図10に図示される結果を提供するために、右手によって、スピーカを前方およびスクリーンを外側にしてぶら下がっており、電話は、図11に図示される結果を提供するために、左手によって、スピーカを前方およびスクリーンを内側にしてぶら下がっており、電話は、図12に図示される結果を提供するために、左手によって、スピーカを後方およびスクリーンを内側にしてぶら下がっていた。
具体的には、図10Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1000として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1002として図示する。図10Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1004として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1006として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース1008として図示する。図10Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1010として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1012として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース1014として図示する。また、図10Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1016として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1018として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース1020として図示する。
同様に、図11Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1100として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1102として図示する。図11Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1104として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1106として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース1108として図示する。図11Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1110として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1112として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース1114として図示する。図11Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1116として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1118として、および強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース1120として図示する。
さらに、図12Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1200として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1202として図示する。図12Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1204として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1206として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース1208として図示する。図12Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1210として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1212として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース1214として図示する。図12Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1216として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1218として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース1220として図示する。
ポケットテストのための結果が、図13〜図15に描写される。中間である第2の期間中、電話は、図13に図示される結果を提供するために、右ポケット内に、スピーカを前方およびスクリーンを外側にして配置され、電話は、図14に図示される結果を提供するために、右ポケット内に、スピーカを上方およびスクリーンを内側にして配置され、電話は、図15に図示される結果を提供するために、左ポケットによって、スピーカを後方およびスクリーンを内側にして配置された。
具体的には、図13Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1300として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1302として図示する。図13Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1304として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1306として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース1308として図示する。図13Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1310として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1312として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース1314として図示する。図13Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1316として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1318として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース1320として図示する。
同様に、図14Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1400として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1402として図示する。図14Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1404として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1406として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース1408として図示する。図14Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1410として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1412として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース1414として図示する。図14Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1416として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1418として、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース1420として図示する。
さらに、図15Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1500として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1502として図示する。図15Bは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1504として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのヘディングをトレース1506として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたヘディングをトレース1508として図示する。図15Cは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1510として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度をトレース1512として、および、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化されたミスアライメント角度をトレース1514として図示する。図15Dは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1516として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションからの位置をトレース1518として、および、強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションを組み合わせた結果から得られる平滑化された位置をトレース1520として図示する。
認識されるように、「B」図は、ヘディングが最初は正確であったが、フォワードとバックワードとの両方の暫定的なソリューションにおいて発散し続けることを図示する。しかしながら、平滑化されたヘディングは、両ソリューションを活用し、ナビゲーション処理全体にわたって、より真値に近かった。さらに、「D」図は、強化された暫定的なソリューションが、平滑化されたヘディングおよびミスアライメントの使用によって、暫定的なソリューションよりもより精度が高く、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションからの位置が、暫定的なソリューションよりも著しく良好であったことを例示する。これらのテストは、異なる使用ケースを表すので、強化された平滑化されたナビゲーションソリューションは、フォワードナビゲーションソリューションよりも著しく精度が高いことを例示する。したがって、MPS処理は、いかなる外部ハードウェアに対する必要もなく、歩行者ナビゲーションパフォーマンスを著しく向上するために使用され得、市販のポータブルデバイスにおけるセンサの普及および応用を促進し得る。
本開示の技術の応用をさらに例示するために、絶対的ナビゲーション情報と連携してソリューションをブリッジするステップを提供するMPS処理を利用するために、追加のテストが行われた。特に、テストデバイスのGNSS受信機が、デューティサイクルされ、15秒間の初期アクティブ期間の後、45秒間非アクティブとなり、別の15秒のアクティブ期間で終了する。第1および第2の瞬間は、15秒の各アクティブ期間中に選択され(第1の瞬間は、この部分における最初の15秒の開始時に選択され、第2の瞬間は、この部分の最後の15秒の終了時に選択され)、第1から第2の瞬間への部分は、マルチパス平滑化を被った。結果は、図16〜図19に描写される。デューティサイクルされたGNSSデータを用いたこの戦略は、GNSSが存在する部分を表す異なる部分間のオーバラップを提供するであろうことが注目されねばならない。すべての部分の処理後、異なる部分間で最終平滑化が適用され得る。
第1のテストでは、図16Aおよび図16Bに示されるように、最初から最後まで直線的な部分が観察された。GNSSシステムからの絶対的ナビゲーション情報は、図16Aおよび図16Bの両方において白丸1600によって表される一方、図16Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションをトレース1602として図示し、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションがトレース1604として図示される。相応して、図16Bは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションをトレース1606として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションをトレース1608として図示する。強化された暫定的なナビゲーションソリューションは、暫定的なナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度およびヘディングの平滑化の後に決定され、トレース1610によって表された強化されたナビゲーションソリューションを提供するために使用された。
第2のテストでは、図17Aおよび図17Bに示されるように、直線部分が、右から左へと観察された。GNSSシステムからの絶対的ナビゲーション情報は、図17Aおよび図17Bの両方において白丸1700によって表される一方、図17Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションをトレース1702として、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションをトレース1704として図示する。同様に、図17Bは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションをトレース1706として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションをトレース1708として図示する。繰り返すが、強化された暫定的なナビゲーションソリューションは、暫定的なナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度およびヘディングの平滑化の後に決定され、トレース1710によって表された強化されたナビゲーションソリューションを提供するために使用された。
図18Aおよび図18Bに図示されるように、上部右において開始し、下部左において終了する1つの右回りを有する部分で別のテストが行われた。GNSSシステムからの絶対的ナビゲーション情報が、図18Aおよび図18Bの両方において白丸1800によって表される一方、図18Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションをトレース1802として図示し、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションをトレース1804として図示する。繰り返すが、図18Bは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションをトレース1806として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションをトレース1808として図示する。強化された暫定的なナビゲーションソリューションは、暫定的なナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度およびヘディングの平滑化の後に決定され、トレース1810によって表された強化されたナビゲーションソリューションを提供するために使用された。
図19Aおよび図19Bに図示されるように、中央左で開始し、右で終了する2つの連続した右回りを有する部分に対して、さらに別のテストが行われた。GNSSシステムからの絶対的ナビゲーション情報は、図19Aおよび図19Bの両方において白丸1900によって表される一方、図19Aは、暫定的なフォワードナビゲーションソリューションをトレース1902として図示し、暫定的なバックワードナビゲーションソリューションがトレース1904として図示される。図19Bは、強化された暫定的なフォワードナビゲーションソリューションをトレース1906として、強化された暫定的なバックワードナビゲーションソリューションをトレース1908として図示する。強化された暫定的なナビゲーションソリューションは、暫定的なナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度およびヘディングの平滑化の後に決定され、トレース1910によって表された強化されたナビゲーションソリューションを提供するために使用された。
図16〜図19に対応するテストのすべてにおいて、暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションは、最初は正確でありGNSS情報と整合しているが、GNSS情報がもはや利用可能ではなくなると、経時的にドリフトする軌道を提供することが見られ得る。これらの暫定的なソリューションは、平滑化されたミスアライメントおよびヘディング量を活用する強化された暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションによって著しく改善される。暫定的なフォワードおよびバックワードナビゲーションソリューションからのミスアライメント角度および/またはヘディングのような量を平滑化することによって、トラック交差誤差が低減され得る。さらに、強化された暫定的なナビゲーションソリューションを導出するために、フォワードおよびバックワード処理において、平滑化された量を適用するステップは、トラックに沿った誤差を低減し得る。最終的な強化されたナビゲーションソリューションは、最も精度の高い軌道を表し、GNSSシステムが非アクティブであった場合、期間を成功裏にブリッジする。さらに、最初のいくつかの読取が上述されたように破棄され得るように、再アクティブ化の後の最初のGNSS情報が誤差を被り得ることが見られ得る。
本開示のMPS技術から導出された強化されたナビゲーションソリューションへ適用され得る高さ平滑化を実証するために、別のテストのセットが行われた。これらのテストの結果が、図20および図21に図示される。第1のテストでは、図20Aは、結果全体を図示し、図20Bは、結果の一部のより詳細な見解を提供する。図20Aと図20Bとの両方において、気圧計データは、トレース2000として図示され、GNSSシステムから導出された高さは、トレース2002として図示され、平滑化された高さは、トレース2004として図示される。図21に図示される第2のテストでは、気圧計データは、トレース2100として図示され、GNSSシステムから導出された高さは、トレース2102として図示され、平滑化された高さは、トレース2104として図示される。両方のテストについて、気圧計データは、ノイズによって、および、バイアスによって劣化されることが認識され得る。GNSS情報は、オフセットを推定するために使用され得る一方、ノイズは、出力を平滑化するために、気圧計データを平滑化することによって、または、加速度計および/またはジャイロスコープ情報のような動きセンサデータを使用して気圧計データをフィルタリングすることによって、低減され得る。トレース2004および2104によって図示される平滑化された高さによって示されるように、ノイズが低減され、オフセットが補償された。
強化されたナビゲーションソリューションからのスピード量の時間ベースの平滑化を、図22〜図24に図示される結果とともに実証するために、さらに別のテストのセットが行われた。図22に描写された結果によって表される第1のテストでは、MPS処理後の強化されたナビゲーションソリューションによって出力されたスピードが、トレース2200によって示され、時間ベースの平滑化後のスピード量がトレース2202によって示される。同様に、図23に描写される結果によって表される第2のテストでは、MPS処理後の強化されたナビゲーションソリューションによって出力されたスピードが、トレース2300によって示され、時間ベースの平滑化後のスピード量がトレース2302によって示される。最後に、図24に描写された結果によって表される第3のテストでは、MPS処理後の強化されたナビゲーションソリューションによって出力されたスピードが、トレース2400によって示され、時間ベースの平滑化後のスピード量がトレース2402によって示される。これらの典型的なテストの各々では、時間ベースの平滑化は、強化されたナビゲーションソリューションによって出力された量におけるノイズを低減することが見られ得る。限定することなく、速度、位置(たとえば、緯度および/または経度)、高さ、およびその他を含む、強化されたナビゲーションソリューションの他の適切な量の時間ベースの平滑化を実行するために、類似の技術が使用され得る。
考慮された実施形態
本開示は、前方x、体の右側へ向かって正であるy、および下側に向かって正であるz軸となるべき体フレームを記載する。本明細書に記載された方法および装置の適用のために、任意の体フレーム定義が使用され得ることが考慮される。
本開示の技術は、オプションとして、自動ゼロ速度期間または静止期間検出を、その可能なアップデートおよび慣性センサバイアス再計算、非ホロノミックアップデートモジュール、慣性センサ誤差の最新モデリングおよび/または較正、適宜これらのための可能な測定結果アップデートのGNSSからの導出、GNSSソリューション品質の自動評価および低下したパフォーマンスの検出、緩慢に結合された統合スキームと堅固に結合された統合スキームとの間の自動切替、堅固に結合されたモードにおける場合目に見える各GNSS衛星の評価、とともに利用し得、最終的には、任意のタイプのバックワード平滑化技術を備え、ミッション後、または、同じミッション内にバッファされたデータにおいてバックグランドで、の何れかで動作する、バックグランド平滑化モジュールとともに使用され得る、ナビゲーションソリューションとともに使用されることが可能であり得るものと考慮される。
本開示の技術はさらに、搬送のモードを確立するために、搬送技術のモード、または、動きモード検出技術とともに使用され得ることが考慮される。これは、たとえば駆動モードのような他のモードの中でも、歩行モードの検出を可能にする。歩行モードが検出された場合、本開示で提示された方法は、デバイスと歩行者との間のミスアライメントを決定するために動作可能とされ得る。
本開示の技術はまた、ナビゲーションソリューションの精度および一貫性を最適化するために、絶対的ナビゲーション情報における人工的な断電をシミュレートし、本ナビゲーションモジュールにおけるソリューションのために使用される状態推定技術の別の事例のパラメータを推定するルーチンを、バックグランドで実行するようにさらにプログラムされたナビゲーションソリューションとともに使用され得ることがさらに考慮される。精度および一貫性は、シミュレートされた断電中の一時的なバックグランドソリューションと、基準ソリューションとを比較することによって評価される。基準ソリューションは以下の例、すなわち、絶対的ナビゲーション情報(たとえば、GNSS)、利用可能なセンサを、絶対的ナビゲーション情報(たとえば、GNSS)と、おそらくは、オプションでスピードまたは速度読取と統合するデバイスにおけるフォワード統合ナビゲーションソリューション、または、利用可能なセンサを、絶対的ナビゲーション情報(たとえば、GNSS)と、おそらくは、オプションでスピードまたは速度読取と統合するバックワード平滑化された統合ナビゲーションソリューション、のうちの1つであり得る。バックグランド処理は、フォワードソリューション処理と同じプロセッサ、または、第1のプロセッサと通信でき、共有された場所から、保存されたデータを読み取り得る別のプロセッサの何れかにおいて実行し得る。バックグランド処理ソリューションの結果は、たとえば、本モジュールにおけるナビゲーションのために使用されるフォワード状態推定技術のパラメータのための改善された値を有することによって、その将来の実行(すなわち、バックグランドルーチンが実行を終了した後のリアルタイム実行)におけるリアルタイムナビゲーションソリューションに役立ち得る。
本開示の技術はまた、地図(道路地図、屋内地図またはモデル、または、利用可能なそのような地図またはモデルを有する用途のケースにおける他の任意の環境地図またはモデル)とさらに統合されたナビゲーションソリューション、および、地図に支援された、または、モデルに支援されたルーチンとともに使用され得ることがさらに考慮される。地図による支援またはモデルによる支援はさらに、(GNSSのような)絶対的ナビゲーション情報の劣化または休止中に、ナビゲーションソリューションを強化し得る。モデルによる支援のケースでは、たとえば、レーザ範囲フィンガ、カメラおよびビジョンシステム、またはソナーシステムのような、環境に関する情報を獲得するセンサまたはセンサのグループが使用され得る。これらの新たなシステムは、絶対的ナビゲーション情報問題(劣化または不在)中のナビゲーションソリューションの精度を高めるためのさらなる支援として使用され得るか、または、いくつかのアプリケーションにおいて、絶対的ナビゲーション情報を完全に交換し得る。
本開示の技術はまた、堅固に結合されたスキーム、または、緩慢/堅固のハイブリッド結合オプションの何れかで動作する場合に、(搬送フェーズではない符号から計算され、したがって、符号ベースの疑似範囲と呼ばれる)疑似範囲測定結果、および(疑似測定速度を取得するために使用される)ドップラ測定結果を利用することに向けられる必要のないナビゲーションソリューションとともに使用され得ることがさらに考慮される。GNSS受信機のキャリアフェーズ測定結果はまた、たとえば、(i)符号ベースの疑似範囲の代わりの範囲を計算するための代替手法として、または、(ii)符号ベースの疑似範囲およびキャリアフェーズ測定結果からの情報を組み込むことによって範囲計算を強化するために使用され得、そのような強化は、キャリア平滑化された疑似範囲である。
本開示の技術はまた、GNSS受信機と他のセンサの読取との間の極めて堅固な統合スキームに依存するナビゲーションソリューションとともに使用され得ることがさらに考慮される。
本開示の技術は、(GNSSが利用可能ではない場合に、より有益となるであろう)追加の支援として、または、(たとえば、GNSSが適用可能ではない場合の用途のために)GNSS情報のための代替として、の何れかとして、位置決めおよびナビゲーションのためにも使用され得る様々なワイヤレス通信システムを使用するナビゲーションソリューションとともに使用され得ることがさらに考慮される。位置決めのために使用されるこれらワイヤレス通信システムの例は、セルラー電話塔および信号、無線信号、デジタルテレビジョン信号、Wi-Fi、またはWiMaxによって提供されるものである。たとえば、セルラー電話ベースの用途のために、セル電話塔からの絶対座標と、屋内ユーザとこの塔との間の範囲とが、位置決めのために利用され得る。これによって、この範囲は、異なる方法によって推定され得、これらから、最も近いセル電話位置決め座標の到着時間または到着時間差を計算する。強化された観察時間差(E-OTD)として知られる方法が、既知の座標および範囲を取得するために使用され得る。範囲測定結果のための標準偏差は、セル電話において使用されている発振器の種類、セル塔タイミング機器、および送信損失に依存し得る。Wi-Fi位置決めは、限定しないが、とりわけ到着時間、到着時間差、到着角度、受信信号強度、フィンガプリント技術を含む様々な方式で行われ得、これら方法のすべてが、異なるレベルの精度を提供する。位置決めのために使用されるワイヤレス通信システムは、ワイヤレス信号からの範囲、角度、または信号強度における誤差をモデル化するために異なる技術を使用し得、異なるマルチパス緩和技術を使用し得る。とりわけ、上述されたアイデアはすべて、ワイヤレス通信システムに基づく他のワイヤレス位置決め技術のために、同様な方式で適用可能である。
本開示の技術はまた、他の移動デバイスからの支援情報を利用するナビゲーションソリューションとともに使用され得ることがさらに考慮される。この支援情報は、(GNSSが利用不可能である場合により有益になるであろう)追加支援として、または、(たとえば、GNSSベースの位置決めが適用可能ではない用途のための)GNSS情報のための代替として使用され得る。他のデバイスからの支援情報の1つの例は、異なるデバイス間のワイヤレス通信システムに依存し得る。根本的なアイデアは、より良好な位置決めまたはナビゲーションソリューションを有する(たとえば、良好な利用可能度および精度を有するGNSSを有する)デバイスは、劣化した、または、利用不可能なGNSSを有するデバイスが、向上された位置決めまたはナビゲーションソリューションを得ることを支援し得ることである。この支援は、劣化した、または、利用不可能なGNSSを有するデバイスの位置決めのために、支援デバイスの周知の位置およびワイヤレス通信システムに依存する。この考慮された変形は、(i)劣化した、または、利用不可能なGNSSを有するデバイスが、本明細書に記載された方法を利用し、他のデバイスおよび通信システムからの支援を得る、(ii)利用可能なGNSSを有し、したがって、良好なナビゲーションソリューションを有する支援デバイスが、本明細書に記載された方法を利用する、のうちの1つまたは両方の環境を参照する。位置決めのために使用されるワイヤレス通信システムは、異なる通信プロトコルに依存し得、とりわけ、たとえば到着時間、到着時間差、到着角度、および受信強度のような異なる方法に依存し得る。位置決めのために使用されるワイヤレス通信システムは、ワイヤレス信号からの範囲および/または角度における誤差をモデル化するための異なる技術を使用し得、異なるマルチパス緩和技術を使用し得る。
本開示の技術は、異なるチップまたは同じチップ上に形成されたセンサプロセッサおよび1つまたは複数のセンサの使用を含み得ることもまた考慮される。チップは、典型的に、半導体材料から形成された少なくとも1つの基板を含むように規定され得る。複数の基板から単一のチップが形成され得る。ここでは、これら基板は、機能を維持するために機械的に接合される。複数のチップは、少なくとも2つの基板を含む。ここでは、2つの基板が、電気的に接続されるが、機械的な接合を必要としない。パッケージは、PCBへはんだ付けされ得るメタルリードへのチップ上のボンドパッド間の電気的な接続を提供する。パッケージは、典型的には基板とカバーを含む。集積回路(IC)基板は、典型的にはCMOS回路である電気回路を備えたシリコン基板を指し得る。所望されるのであれば、任意の適切な技術を使用して、1つまたは複数のセンサが、パッケージへ組み込まれ得る。いくつかの実施形態では、センサは、MEMSベースであり得る。これによって、MEMSキャップは、MEMS構造のための機械的なサポートを提供するようになる。MEMS構造レイヤは、MEMSキャップへ取り付けられる。MEMSキャップはまた、ハンドル基板またはハンドルウェーハと称される。いくつかの実施形態では、第1の基板が、単一の半導体チップにおける第2の基板へ垂直に積層され、取り付けられ、電気的に接続される一方、他の実施形態では、第1の基板が、単一の半導体パッケージにおける第2の基板に対して側面から配置され、電気的に接続される。1つの実施形態では、第1の基板は、電気的接続の提供と、MEMSデバイスの密封シールとを同時に行うために、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている共同所有された米国特許番号第7,104,129号に記載されているようなウェーハ接合によって第2の基板へ取り付けられる。この製造技術は、有利なことに、非常に小型で経済的なパッケージにおける高パフォーマンスの多軸慣性センサの設計および製造を可能にする技術を可能にする。ウェーハレベルにおける集積は、寄生容量を最小化し、ディスクリートなソリューションに対する改善された信号対雑音を可能にする。ウェーハレベルにおけるそのような集積はまた、外部増幅のための必要性を最小化するリッチな特徴セットの組込みを可能にする。
上述された実施形態および技術は、様々な相互接続された機能ブロックまたは別個のソフトウェアモジュールとしてソフトウェアにおいて実施され得る。しかしながら、これは必ずしも必要ではなく、これら機能ブロックまたはモジュールが、不明瞭な境界で、単一の論理デバイス、プログラム、または動作へと等しくアグリゲートされるケースが存在し得る。何れの場合であれ、上述された実施形態を実施する機能ブロックおよびソフトウェアモジュール、または、インターフェースの特徴は、自身によって、または、ハードウェアまたはソフトウェアの何れかにおける他の動作と組み合わされて、デバイス内で全体的に、または、デバイスと、サーバのようなデバイスと通信する他のプロセッサ対応デバイスと連携して実施され得る。
少数の実施形態しか図示および記載されていないが、これらの実施形態に対して、その範囲、意図、または機能を変更することも、逸脱することもなく、これらの実施形態に対して様々な変更および修正がなされ得ることが当業者によって認識されるであろう。先の明細書において使用された用語および表現は、本明細書において、記載に関して、限定することなく使用されており、そのような用語および表現の使用において、図示され記載された特徴、または、その一部の等価物を排除する意図はなく、本開示は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義され限定されると認識される。