JP2017151000A - 液位検出装置、液体供給設備および液位検出方法 - Google Patents

液位検出装置、液体供給設備および液位検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タンク内の複数の異なる位置において単純な構成の温度センサにより測定された温度測定値を使用して、タンク内における液体の液位を正確に検出することが可能な液位検出方法及び液位検出装置を提供する。【解決手段】液体5によって占められる第1空間と、第1空間の上方に位置して液体5とは温度が異なる気体6によって占められる第2空間と、を内部に有するタンク内に貯留された液体5の液位を検出する液位検出装置110であって、タンクの高さ方向における複数の異なる位置にてタンク内の温度をそれぞれ測定するための複数の温度センサ20と、各々の温度センサ20による温度測定値の経時変化に基づいて、タンク1内の液体5の液位を算出するように構成された液位算出部10と、を備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本開示は、容器内に貯留された液体を外部に供給する液体供給設備において、当該容器内における当該液体の液位を検出するための液位検出装置および液位検出方法に関し、さらには、そのような液位検出装置を備えた液体供給設備に関する。
発電プラント等では、冷却液が貯留された容器を有し、高温部に大量の冷却液を当該容器からプラント内の高温部に急速に供給するための液体供給設備が設けることがある。その際に容器内に貯留された液体の液位変化を検出し、当該液位変化から供給される液体の流量を算出すれば、当該液体の供給状況(例えば、発電プラント内の高温部への冷却液の供給状況)を把握することが可能である。
液体容器内に貯留された液体の液位を検出するための従来技術としては、例えば、液体容器内の気相部に連通する配管の圧力と、液体容器内の液相部に連通する配管の圧力との間の差圧を求め、当該差圧に基づいて液位を算出する技術がある。しかしながら、液体タンク外へと液体が急速に流出する際には、気体の膨張に起因した温度低下により、当該差圧配管内の気体と液体タンク内の気体との間に著しい温度差が生じ、液位の検出誤差が発生することがある。
下記の特許文献1は、上述した差圧配管を使用することなく、原子炉内に貯留された冷却水の液位を検出するための技術を開示している。特許文献1記載の技術では、原子炉内の冷却水の液位を検出するために、原子炉内の高さ方向に沿って配列された複数の温度差検出器を設けている。各温度差検出器には、温度センサが断熱材で覆われた断熱部と温度センサが原子炉内に露出した非断熱部が設けられ、以下の原理により液位を検出している。
特開2013−108905号公報
しかし、タンク内の複数の異なる位置における温度に着目してタンク内の液位を検出する場合、特許文献1記載の液位検出方法には以下のような問題点がある。すなわち、各位置で単純に測定された温度が気体と液体のいずれの温度を表しているのかは通常は不明であるため、各位置が気相又は液相のいずれに接しているのかも通常は不明である。そこで、特許文献1記載の液位検出方法では、上述したように、タンク内の複数の異なる位置に設けた各温度差検出器が冷却水に接しているか否かを、各温度差検出器における断熱部と非断熱部との間の温度差に基づいて判別している。しかしながら、各温度差検出器を上述した断熱部と非断熱部によって構成することは高コストであると共に、各温度差検出器の構造が複雑となり、保守コストも増大する。
以上の問題点に鑑み、本発明の幾つかの実施形態においては、タンク内の複数の異なる位置において単純な構成の温度センサにより測定された温度測定値を使用して、タンク内における液体の液位を正確に検出することが可能な液位検出方法及び液位検出装置を得ることを目的とする。
(1)本発明の幾つかの実施形態に係る液位検出装置は、液体によって占められる第1空間と、前記第1空間の上方に位置して前記液体とは温度が異なる気体によって占められる第2空間と、を内部に有するタンク内に貯留された前記液体の液位を検出する液位検出装置であって、
前記タンクの高さ方向における複数の異なる位置にて前記タンク内の温度をそれぞれ測定するための複数の温度センサと、
各々の前記温度センサによる温度測定値の経時変化に基づいて、前記タンク内の前記液体の液位を算出するように構成された液位算出部と、
を備えることを特徴とする。
上述したように、タンク内の複数の異なる位置で測定された温度に基づいてタンク内の液位を検出する場合、各位置で単純に測定された温度が気体と液体のいずれの温度を表しているのかは通常は不明であるため、各位置が気相又は液相のいずれに接しているのかも通常は不明である。そのため、例えば、温度測定部において特許文献1記載のような高コストで複雑な工夫を行わない限り、各温度測定位置で特定の一時点において測定された温度測定値から液位を検出することは困難である。
この点、上記(1)の構成では、タンク内の複数の異なる温度測定位置においてそれぞれ測定された温度測定値の経時変化に基づいてタンク内の液位を検出するようにしている。従って、上記(1)の構成では、タンク内の気体と液体の間に温度差があることを利用し、タンク内の液位低下に伴って、液相に曝されていた温度測定位置が気相に曝されることによって生じる温度測定値の経時変化を検出することが可能となる。その結果、上記(1)の構成によれば、温度センサに特別の工夫を施すことなく、各温度測定位置を液位が通過する時点に関する情報が得られる。こうして、複数の温度センサからの温度測定値の経時変化に基づいてタンク内の液位を検出することができる。
(2)例示的な一実施形態では、上記(1)の構成において、前記液位算出部は、前記複数の温度センサのうち、前記液体の温度と前記気体の温度との間の温度閾値を前記温度測定値が通過した温度センサの温度測定位置に基づいて、前記液位を算出するように構成されたことを特徴とする。
上記(1)の構成では、タンク内の液位低下に伴って、液相に曝されていた各温度測定位置が気相に曝されることによって生じる温度測定値の経時変化を検出することにより、タンク内の液位を検出する。この際の具体的手法として、上記(2)の構成では、液体の温度と気体の温度との間の温度閾値を前記温度測定値が通過したか否かに基づいて、液位を算出するようになっている。このように、上記(2)の構成によれば、各時刻における温度測定値を当該温度閾値と比較するだけの簡単な演算によって、液位を算出することができる。
(3)例示的な一実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記液位算出部は、前記複数の温度センサのうち、前記温度測定値の変化速度が閾値を超えた温度センサの温度測定位置に基づいて、前記液位を算出するように構成されたことを特徴とする。
上記(1)の構成では、タンク内の液位低下に伴って、液相に曝されていた各温度測定位置が気相に曝されることによって生じる温度測定値の経時変化を検出することにより、タンク内の液位を検出する。この際の具体的手法として、上記(3)の構成では、各温度測定位置における温度測定値の変化速度が閾値を超えたか否かに基づいて、液位を算出するようになっている。このように、上記(3)の構成によれば、各時刻における温度測定値の変化速度を所定の閾値と比較するだけの簡単な演算によって、液位を算出することができる。
また、上記(3)の構成の場合、液相に曝されていた各温度測定位置が気相に曝されることによって温度測定値の実質的な変化が生じ得る限り、液体温度及び気体温度の値が不明であっても、液位を算出することができる。
(4)例示的な一実施形態では、上記(1)〜(3)の方法において、前記タンクの前記第2空間に加圧された前記気体が封入されており、
前記タンクは、
加圧された前記気体の圧力によって前記タンク内の前記液体を外部に流出させるための排出管と、
前記排出管に設けられ前記タンクと外部との連通状態を切り替えるための弁と、
を含むことを特徴とする。
上記(4)の構成によれば、タンク外へと液体が急速に流出する際には、急激な液面低下により気相部分が急激に断熱膨張し、タンク内の気相部分を占める加圧ガスの著しい温度低下が生じる。従って、上記(4)の構成によれば、液体流出開始前には、液相部分を占める液体と気相部分を占める加圧ガスの間に大きな温度差が無かったとしても、上述した液体流出時における気相部分の断熱膨張により液体と加圧ガスとの間に充分な温度差が得られることとなる。その結果、上記(4)の構成によれば、タンク内の気体と液体の間に温度差があることを利用し、タンク内の液位低下に伴って、各温度測定位置が液相内から気相内に移動することによって生じる温度測定値の経時変化を確実に検出することが可能となる。
(5)例示的な一実施形態では、上記(4)の方法において、前記タンクは、前記タンク内の互いに異なる高さに設けられた一対の液体取込口と、前記一対の液体取込口を前記排出管に連通させる連通管と、を含み、
前記複数の温度センサのうち少なくとも一部は、前記一対の液体取込口のうち上側の液体取込口を基準として、該液体取込口よりも上方の高さ範囲における位置において前記温度を測定するように構成されたことを特徴とする。
上記(5)の構成では、複数の温度センサのうち少なくとも一部は、一対の液体取込口のうち上側の液体取込口よりも上方の高さ範囲における位置において温度を計測するように構成されている。これにより、何れの液体取込口よりも液位が上方に位置しており、両方の液体取込口を介して大流量でタンク内から流出している期間中において、少なくとも一部の温度センサの温度測定値の経時変化に基づいて、液位を検出することができる。よって、大流量での液体供給が期待される開弁直後の比較的重要な時間帯において、液位を検出することができ、液体供給が確実に行われているか否かを知ることができる。
(6)例示的な一実施形態では、上記(4)または(5)の構成において、
液位検出装置は、
前記液位算出部による前記液位の算出結果に基づいて、前記排出管から流出する前記液体の流量を算出するための流量算出部をさらに備えることを特徴とする。
上述したように、上記(4)または(5)の構成によれば、液体タンクからの液体流出時において、温度センサからの温度測定値を用いてタンク内の液位の変動を正確に検出することができる。そのため、上記(6)の構成によれば、液体タンクからの液体流出時に、タンクから流出する液体の流量を正確に算出することができる。
(7)本発明の幾つかの実施形態に係る液体供給設備は、
液体によって占められる第1空間と、前記第1空間の上方に位置して前記液体とは温度が異なる加圧気体によって占められる第2空間と、を内部に有するタンクと、
前記加圧気体の圧力によって前記タンク内の前記液体を外部に流出させるための排出管と、
前記排出管に設けられ前記タンクと外部との連通状態を切り替えるための弁と、
前記タンク内の前記液体の液位を検出するように構成された、上記(1)乃至(6)の何れかの構成の液位検出装置と、を備えることを特徴とする。
上述したように、上記(1)乃至(6)の構成によれば、液体タンクからの液体流出時において、温度センサからの温度測定値を用いてタンク内の液位を正確に検出することができる。そのため、上記(7)の構成によれば、液体タンクからの液体流出時において、液位変化を正確に検出しながら排出弁から液体を供給可能な液体供給設備を実現することができる。
(8)本発明の幾つかの実施形態に係る液位検出方法は、
液体によって占められる第1空間と、前記第1空間の上方に位置して前記液体とは温度が異なる気体によって占められる第2空間と、を内部に有するタンク内に貯留された前記液体の液位を検出する液位検出方法であって、
前記タンクの高さ方向における複数の異なる位置にて前記タンク内の温度を複数の温度センサにより測定するステップと、
各々の前記温度センサによる前記温度の測定値の経時変化に基づいて、前記タンク内の前記液体の液位を算出するステップと、
を備えることを特徴とする。
上述したように、タンク内の複数の異なる位置で測定された温度に基づいてタンク内の液位を検出する場合、各位置で単純に測定された温度が気体と液体のいずれの温度を表しているのかは通常は不明であるため、各位置が気相又は液相のいずれに接しているのかも通常は不明である。そのため、例えば、温度測定部において特許文献1記載のような高コストで複雑な工夫を行わない限り、各温度測定位置で特定の一時点において測定された温度測定値から液位を検出することは困難である。
しかしながら、上記(8)の方法では、タンク内の複数の異なる温度測定位置においてそれぞれ測定された温度測定値の経時変化に基づいてタンク内の液位を検出するようにしている。従って、上記(8)の方法では、タンク内の気体と液体の間に温度差があることを利用し、タンク内の液位低下に伴って、各温度測定位置が液相内から気相内に移動することによって生じる温度測定値の経時変化を検出することが可能となる。その結果、上記(8)の方法によれば、温度センサに特別の工夫を施すことなく、温度センサからの温度測定値に基づいてタンク内の液位を検出することができる。
以上より、本発明の幾つかの実施形態によれば、タンク内の複数の異なる位置において単純な構成の温度センサにより測定された温度測定値を使用して、タンク内における液体の液位を正確に検出することが可能な液位検出方法及び液位検出装置を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る液体供給装置と液位検出装置の構成を示す図である。 液体供給装置のタンクに設けられた温度センサ配列部の内部構成図である。 タンク内の複数の異なる位置における温度測定の様子を示す図である。 タンク内の複数の異なる位置における温度の経時変化および当該温度の経時変化に対応する液位の時間変化を示す図である。 本発明の一実施形態に従いタンク内の液位を検出する方法のフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
以下、まず最初に、本発明の幾つかの実施形態に係る液体供給装置と液位検出装置の構成について図1および図2を参照しながら説明する。続いて、本発明の幾つかの実施形態に従い、液体供給装置がタンク内に貯留する液体の液位を検出する仕組みおよび液体供給装置のタンクから供給される液体の流量を算出する方法について、図3乃至図5をさらに参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体供給装置100の全体構成を示す。
幾つかの実施形態では、図1に示すように、液体供給装置100は、液体5が貯留されるとともに気体6が封入されたタンク1と、タンク1内の液体5を外部に流出させるための排出管4と、排出管4に設けられタンク1と外部との連通状態を切り替えるための弁3と、タンク1内の液体5の液位を検出するように構成された液位検出装置110と、を備えている。タンク1は、液体5によって占められる第1空間50と、第1空間50の上方に位置して液体50とは温度が異なる気体6によって占められる第2空間60と、を内部に有する。液体供給装置100は、弁3が開いた際には、排出管4から液体5を外部に供給するようになっている。以下において後述するとおり、例示的な一実施形態においては、気体6は、加圧された状態でタンク1内に封入された加圧気体であっても良く、その場合、液体供給装置100は、加圧気体の圧力によってタンク1内の液体5を排出管4から外部に流出させるように構成されていても良い。なお、図1には、液位検出装置110の一構成要素としてタンク1に設けられた温度センサ配列2も示されているが、温度センサ配列2については以下において図2を参照しながら具体的に説明する。
また、図1に示すように、タンク1内には液体5を排出管4に導くためのフロー・デバイス7が設けられている。フロー・デバイス7は、タンク1内の互いに異なる高さに設けられた一対の液体取込口7aおよび7cと、一対の液体取込口7aおよび7cを排出管4に連通させる連通管7bと、を含んで構成される。図1に示す例示的な実施形態では、一方の液体取込口7aが、他方の液体取込口7bよりも上方に位置している。
タンク1内における液体5の液位が液体取込口7aおよび7cの両者よりも上方に位置している期間中には、両方の液体取込口7aおよび7cを介して大流量でタンク1内から液体5が流出することとなる。他方、タンク1内における液体5の液位が液体取込口7aよりも下方、かつ液体取込口7cよりも上方に位置している期間中には、液体取込口7cのみを介して比較的少ない流量でタンク1内から液体5が流出することとなる。
幾つかの実施形態では、排出管4は各種プラントの液体供給系統に接続されている。プラントの液体供給系統の圧力は、プラントの運転状態によって変化するようになっていてもよい。この場合において、弁3は、プラント側からタンク1に向かう液体の流れを阻止する一方、タンク1からプラント側への液体の流れを許容するように構成された逆止弁であってもよい。また、幾つかの実施形態では、タンク1の第2空間60に加圧された気体6が封入されていてもよい。その結果、この実施形態では、タンク1に設けられた排出管4が開放されることにより、上記のように加圧された気体6の圧力によってタンク1内の液体5を外部に流出させるようになっていても良い。これにより、プラントの液体供給系統の圧力がタンク1内の気体6の圧力よりも大きい場合には逆止弁3は閉止され、プラントの液体供給系統の圧力がタンク1内の気体6の圧力よりも低くなったときに逆止弁3が開放されてタンク1から排出管4を介してプラント側に液体が供給されるようになっていてもよい。
例えば、例示的な一実施形態では、原子力発電プラントにおいて、炉心に大量の冷却液を急速に供給するための液体供給装置100を設けてもよい。その際、この実施形態では、事故発生により炉心内の圧力が低下した際に、低下した炉心圧力と液体供給装置100のタンク1内の高い圧力との間の差圧によって弁3が開くように弁3を逆止弁として構成しても良い。
なお、加圧された気体6のタンク1への封入圧力は3MPa以上かつ5MPa以下である。また、加圧された気体6は、窒素ガスを含んでいてもよい。窒素ガスは、例えば水蒸気などとは異なり、常圧下ではマイナス200℃近い極低温でなければ凝縮しない。また、窒素ガスは、常温下では、数メガパスカル程度の高圧で圧縮しても凝縮しない。従って、この実施形態では、タンク1からの液体5の流出時において窒素ガスを含む加圧気体6が凝縮するリスクを低減することができる。
次に、図2を参照しながら本発明の幾つかの実施形態に係る液位検出装置110の構成について説明する。図2は、液位検出装置110の構成要素としてタンク1に設けられた温度センサ配列2の内部構成を詳しく説明するために、図1において領域Aで示す部分を拡大表示した図である。図2を参照すると、温度センサ配列2は、タンク1の高さ方向における複数の(n個の)異なる位置(以下、「温度測定位置」とも呼ばれる)にてタンク1内の温度をそれぞれ測定するための複数の(n個の)温度センサ20(j)(1≦j≦n;但し、nは2以上の整数。)を備えている。さらに、液位検出装置110は、温度センサ20(j)(1≦j≦n)の各々による温度測定値の経時変化に基づいて、タンク1内の液体5の液位を算出するように構成された液位算出部10を備える。液位算出部10は、複数の温度センサ20(j)(1≦j≦n)から受け取った温度測定結果に基づいて、タンク1の液位を演算し、流量算出部11に出力するための演算部である。
例示的な一実施形態では、複数の温度センサ20(j)(1≦j≦n)を備える温度センサ配列2には、液位算出部10が電気的に接続されている(図2の21)。上記構成においては、温度センサ配列2と液位算出部10との間では、計測データを表す信号が通信される。なお、液位算出部10が、温度センサ配列2から計測結果に基づいて、タンク1の液位を演算するための演算方法の詳細な具体例については、図3〜図5を参照しながら後述する。
また、一実施形態では、上記構成の液位検出装置110は、液位算出部10によって検出されたタンク1の液位の時間変化に基づいて、液体供給装置100の排出管4を流れる液体5の流量を求めるための流量算出部11をさらに備える。例示的な一実施形態では、流量算出部11は、液位算出部10に電気的に接続され、液位算出部10と流量算出部11との間では、演算結果を表す信号が互いに通信される。
上記構成の液体供給装置100によれば、流量算出部11が出力する流量演算結果から、液体供給装置100の排出管4から供給される液体5の流量の時系列的な推移を監視することが可能となる。それにより、液体供給装置100からプラント設備の高温部への液体の供給状況を把握することが可能となる。例えば、当該プラント設備が原子力発電プラントである場合、炉心に大量の冷却液を急速に供給するために液体供給装置100を設けてもよい。その際、この実施形態では、事故発生により炉心内の圧力が低下した際に、低下した炉心圧力と液体供給装置100のタンク1内の高い圧力との間の差圧によって逆止弁3として構成された弁3が開くようにしても良い。
次に、図3および図4を参照して図2に示す液位検出装置110がタンク1内の液位を検出し、当該液位の検出結果に基づいて排出管4を流れる液体5の流量を求めるための原理について説明する。図3は、タンク1の高さ方向に沿って配列された複数の(n箇所の)異なる温度測定位置の一部として、3箇所の温度測定位置H(k−1)、H(k)およびH(k+1)を示す。また、図3においては、温度測定位置H(k−1)、H(k)およびH(k+1)における温度をそれぞれ測定するように構成された3つの温度センサ20(k−1)、20(k)および20(k+1)が示されている。なお、以下の説明においては、複数の(n個の)温度センサ20(j)(1≦j≦n)によってそれぞれ測定される温度測定値をW(j)(1≦j≦n)とし、n個の温度測定値W(j)(1≦j≦n)がそれぞれ測定されるタンク1内の高さ位置をH(j)(1≦j≦n)とする。また、図3においては、タンク1からの液体5の流出により液体5の液位が低下している期間中において、当該液位が液面5aの位置にある時点(図4に示す時点t0)での温度測定位置H(k−1)、H(k)およびH(k+1)における温度をそれぞれW(k−1)、W(k)およびW(k+1)と表している。
上述したように、液位算出部10は、温度センサ20(j)(1≦j≦n)の各々による温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化に基づいて、タンク1内の液体5の液位を算出するように構成されている。そこで、図4(A)は、当該温度測定値の如何なる経時変化に基づいてどのように液位を検出するかを明らかにするために、液位算出部10内における具体的な液位検出の仕組みについて図示している。図4(A)に示すグラフは、3つの温度センサ20(k−1)、20(k)および20(k+1)によってそれぞれ測定される温度W(k−1)、W(k)およびW(k+1)の経時変化を示したものであり、縦軸が温度を表し、横軸が時間の経過を表す。より具体的には、図4(A)に示す温度W(k−1)、W(k)およびW(k+1)の経時変化81〜83は、タンク1内における液体5の液位が温度測定位置H(k−1)の上方から温度測定位置H(k+1)の下方へと低下してゆく過程において、温度測定位置H(k−1)、H(k)およびH(k+1)においてそれぞれ測定された温度の経時変化である。図4(A)において、実線で表されるグラフ曲線81は温度センサ20(k−1)によって測定された温度測定値W(k−1)の経時変化を示す。また、一点鎖線で表されるグラフ曲線82は温度センサ20(k)によって測定された温度測定値W(k)の経時変化を示し、点線で表されるグラフ曲線83は温度センサ20(k+1)によって測定された温度測定値W(k+1)の経時変化を示す。なお、図3に示す温度W(k−1)、W(k)およびW(k+1)は、図4(A)において時刻t0で示される時点において温度測定位置H(k−1),H(k)およびH(k+1)のそれぞれについて測定された温度である。
図4(A)において温度測定値W(k−1)の経時変化として実線で示すグラフ曲線81を参照すると、時間の経過に応じて以下のような変化パターンが見て取れる。すなわち、タンク1内における液体5の液位が上記のように低下してゆく過程において、液面が温度測定位置H(k−1)を通過した時点で温度測定値W(k−1)が温度wliqから温度wgasまで急激に低下している。ここで、温度wliqは、タンク1内において第1空間(液相)50を占める液体5の温度であり、wgasは、タンク1内において第2空間(気相)60を占める気体6の温度であり、wliq>wgasである。このような、温度測定値W(k−1)の急激な低下は、タンク1内において第2空間(気相)60を占める気体6と第1空間(液相)50を占める液体5との間にwliq−wgasに相当する温度差が存在することに起因している。より具体的には、このような温度差が存在することにより、タンク1内の液位低下に伴って、液相50に曝されていた温度測定位置H(k−1)が気相60に曝されることになる。その結果、温度測定値W(k−1)が液体5の温度wliqから気体6の温度wgasまで急激に低下する。この温度低下を温度センサ20(k−1)が検出することにより、図4(A)において実線のグラフ曲線81で示す温度W(k−1)の経時変化が観測される。
図4(A)において温度測定位置H(k)において測定された温度測定値W(k)の経時変化として一点鎖線で示されるグラフ曲線82についても温度測定値W(k−1)の経時変化と同様の時間変動パターンを見て取ることができる。また、図4(A)において温度測定位置H(k+1)において測定された温度測定値W(k+1)の経時変化として点線で示されるグラフ曲線83についても温度測定値W(k−1)の経時変化と同様の時間変動パターンを見て取ることができる。すなわち、タンク1内における液体5の液位が上記のように低下してゆく過程において、液面が温度測定位置H(k)を通過した時点で温度測定値W(k)が温度wliqから温度wgasまで急激に低下する。同様に、タンク1内における液体5の液位が上記のように低下してゆく過程において、液面が温度測定位置H(k+1)を通過した時点で温度測定値W(k+1)が温度wliqから温度wgasまで急激に低下する。なお、タンク1内における液体5の液位が上記のように低下してゆく過程においては、温度測定値W(j)(1≦j≦n)についても図4(A)に示すものと同様の経時変化が観測される。
図4(A)に示す以上のような温度測定値の経時変化に基づいて、タンク1内における液体5の液位を検出するために、液位算出部10は、例えば、以下の例示的な実施形態に従って液位の検出を行っても良い。例示的な一実施形態においては、液位算出部10は、複数の(n個の)温度センサ20(j)(1≦j≦n)のうち、液体5の温度wliqと気体6の温度wgasとの間の温度閾値wthを温度測定値W(j)(1≦j≦n)が通過した温度センサ20(j)(1≦j≦n)の温度測定位置H(j)(1≦j≦n)に基づいて、タンク1内における液体5の液位を算出するように構成されていても良い。より具体的には、温度センサ20(j)の温度測定位置H(j)において測定された温度W(j)が気体6の温度wgasに向けて急激に低下し始める瞬間をτ(j)とすると、時刻τ(j)においてタンク1内の液位が温度測定位置H(j)に位置していたと検出することが可能である。この時刻τ(j)は、温度測定位置H(j)において測定された温度W(j)が液体5の温度wliqと気体6の温度wgasとの間の温度閾値wthを通過した時点t(j)からΔtdelayに相当する時間幅だけ遡及した時点として推定することが可能である(つまり、τ(j)=t(j)−Δtdelay)。ここで、Δtdelayは、温度センサ20(jk)の熱伝導率などに基づいて、温度測定位置H(jk)における急激な温度低下の開始時点から温度低下幅がwliq−wthに達するまでに要する応答遅延時間として推定することが可能である。
上述したように、図2に示す液位検出装置110では、タンク1内の液位低下に伴って、液相50に曝されていた各温度測定位置H(j)(1≦j≦n)が気相60に曝されることによって生じる温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化を検出することにより、タンク1内の液位を検出する。この際の具体的手法として、この実施形態では、液体5の温度wliqと気体6の温度wgasとの間の温度閾値wthを温度測定値W(j)(1≦j≦n)が通過したか否かに基づいて、液位を算出するようになっている。このように、この実施形態によれば、各時刻における温度測定値W(j)(1≦j≦n)を温度閾値wthと比較するだけの簡単な演算によって、液位を算出することができる。
さらに別の一実施形態では、液位算出部10は、複数の温度センサ20(j)(1≦j≦n)のうち、温度測定値W(j)(1≦j≦n)の変化速度(δW/δt)が閾値を超えた温度センサ20(j)(1≦j≦n)の温度測定位置H(j)(1≦j≦n)に基づいて、タンク1内における液体5の液位を算出するように構成されてもよい。例えば、温度測定位置H(k−1)で測定された温度W(k−1)の経時変化81を時間微分した曲線が図4(A)に示す時間微分曲線91として得られたとする。同様に、温度測定位置H(k−1)で測定された温度W(k)の経時変化82を時間微分した曲線が図4(A)に示す時間微分曲線92として得られ、温度測定位置H(k+1)で測定された温度W(k+1)の経時変化83を時間微分した曲線が図4(A)に示す時間微分曲線93として得られたとする。その上で、時間微分曲線91が図4(A)に示す閾値Thを下回った時点でタンク1における液体5の液位が温度測定位置H(k−1)に位置すると判定するようにしても良い。同様に、時間微分曲線92が図4(A)に示す閾値Thを下回った時点でタンク1における液体5の液位が温度測定位置H(k)に位置すると判定するようにしても良い。また、時間微分曲線93が図4(A)に示す閾値Thを下回った時点でタンク1における液体5の液位が温度測定位置H(k+1)に位置すると判定するようにしても良い。
上述したように、図2に示す液位検出装置110では、タンク1内の液位低下に伴って、液相50に曝されていた各温度測定位置H(j)(1≦j≦n)が気相60に曝されることによって生じる温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化を検出することにより、タンク1内の液位を検出する。この際の具体的手法として、この実施形態では、各温度測定位置H(j)(1≦j≦n)における温度測定値W(j)(1≦j≦n)の変化速度(δW/δt)が閾値を超えたか否かに基づいて、液位を算出するようになっている。このように、この実施形態によれば、各時刻における温度測定値W(j)(1≦j≦n)の変化速度(δW/δt)を所定の閾値と比較するだけの簡単な演算によって、タンク1内の液位を算出することができる。また、上記構成の場合、液相50に曝されていた各温度測定位置H(j)(1≦j≦n)が気相60に曝されることによって温度測定値W(j)(1≦j≦n)の実質的な変化が生じ得る限り、液体温度wliq及び気体温度wgasの値が不明であっても、タンク1内の液位を算出することができる。
例示的な一実施形態では、上記のようにして液位算出部10がタンク1内の液位を算出した結果を利用して、流量算出部11は、図4(B)を用いて以下のとおりに後述する手法に従ってタンク1外へ流出する液体5の流量を算出するようにしても良い。図4(B)において、縦軸はタンク1内の高さ方向における位置を表し、温度センサ20(k−1)、20(k)および20(k+1)のそれぞれによって温度が測定される3つの位置H(k−1)、H(k)およびH(k+1)が縦軸上に示されている。また、図4(B)において、時間の経過を表す。図4(B)の横軸上に示される時刻τ(k−1)は、温度測定値W(k−1)が温度wgasに向かって急激な温度低下を開始した瞬間の時点を表す。時刻τ(k−1)は、温度測定値W(k−1)が液体5の温度wliqと気体6の温度wgasとの間の温度閾値wthを通過した時点t(k−1)から上記Δtdelayだけ遡及した時点として推定される。言い換えると、温度測定位置H(k−1)において測定される温度測定値W(k−1)が、時刻τ(k−1)において、液体5の温度wliqから気体6の温度wgasへと急激に低下したことを表す。
同様に、図4(B)の横軸上に示される時刻τ(k)は、温度測定位置H(k)において測定される温度測定値W(k)が温度wgasに向かって急激な温度低下を開始した瞬間の時点を表す。これは、温度測定値W(k)が液体5の温度wliqと気体6の温度wgasとの間の温度閾値wthを通過した時点からΔtdelayだけ遡及した時点を表す。同様に、時刻τ(k+1)は、温度測定位置H(k+1)において測定される温度測定値W(k+1)が温度wgasに向かって急激な温度低下を開始した瞬間の時点を表す。これは、温度測定値W(k+1)が液体5の温度wliqと気体6の温度wgasとの間の温度閾値wthを通過した時点からΔtdelayだけ遡及した時点を表す。以上より、図4(B)に示す平面上において、横軸座標がそれぞれτ(k−1)、τ(k)およびτ(k+1)であり、縦軸座標がそれぞれH(k−1)、H(k)およびH(k+1)である3つの点p1、p2およびp3は、時刻τ(k−1)、τ(k)およびτ(k+1)におけるタンク1内の液位がH(k−1)、H(k)およびH(k+1)であったことを示している。
そこで、図1に示す流量算出部11は、図4(B)に示す平面上における3つの点p1、p2およびp3に対して直線を当てはめ、当該当てはめた直線Lを時間の経過に対する液位変化を表す一次関数と見なした場合の傾き係数を求めるように構成されても良い。このようにすれば、流量算出部11は、タンク1外へと流出する液体5の流量がタンク1内での液位の時間変化率に相当する上記傾き係数に応じた値として算出されることが可能である。例示的な一実施形態では、図4(B)に示す平面上における3つの点p1、p2およびp3に対して当てはめられる直線Lは、3つの点p1、p2およびp3に対して最小二乗法によって一次関数を当てはめる演算を行うことによって算出されても良い。
図1〜図4を用いて上述した構成では、タンク1内の複数の異なる温度測定位置H(j)(1≦j≦n)においてそれぞれ測定された温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化に基づいてタンク1内の液位を検出するようにしている。従って、上記構成では、タンク1内の気体6と液体5の間に温度差があることを利用し、タンク1内の液位低下に伴って、液相50に曝されていた温度測定位置H(j)(1≦j≦n)が気相60に曝されることによって生じる温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化を検出することが可能となる。その結果、上記構成によれば、温度センサ20(j)(1≦j≦n)に特別の工夫を施すことなく、各温度測定位置H(j)を液位が通過する時点に関する情報が得られる。こうして、複数の温度センサ20(j)(1≦j≦n)からの温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化に基づいてタンク1内の液位を検出することができる。
また、幾つかの実施形態では、タンク1の第2空間60に加圧された状態の気体6(加圧ガス6)が封入されていてもよい。その結果、この実施形態では、タンク1に設けられた排出管4が開放されることにより、上記のように加圧された気体6の圧力によってタンク1内の液体5を外部に流出させるようになっていても良い。その場合、タンク1外へと液体5が急速に流出する際には、急激な液面低下により気相部分60が急激に断熱膨張し、タンク1内の気相部分60を占める加圧ガス6の著しい温度低下が生じる。従って、上記構成によれば、液体流出開始前には、液相部分50を占める液体5と気相部分60を占める加圧ガス6の間に大きな温度差が無かったとしても、上述した液体流出時における気相部分60の断熱膨張により液体5と加圧ガス6との間に充分な温度差が得られることとなる。その結果、上記構成によれば、タンク1内の気体6と液体5の間に温度差があることを利用し、タンク1内の液位低下に伴って、各温度測定位置W(j)(1≦j≦n)が液相50内から気相60内に移動することによって生じる温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化を確実に検出することが可能となる。
また、例示的な一実施形態では、複数の温度センサ20(j)(1≦j≦n)のうち少なくとも一部は、図1に示した一対の液体取込口7aおよび7cのうち上側の液体取込口7aを基準として、液体取込口7aよりも上方の高さ範囲における位置において温度を測定するように構成されていてもよい。例えば、図1に示すタンク1内において、液体取込口7aの高さ位置であるHbからタンク1の側壁面最上部の高さ位置であるHtまでの範囲内に複数の温度センサ20(j)(1≦j≦n)を設けるようにしても良い。上記構成では、複数の温度センサ20(j)(1≦j≦n)のうち少なくとも一部は、図1に示す一対の液体取込口7aおよび7cのうち上側の液体取込口7aよりも上方の高さ範囲における位置において温度を計測するように構成されている。これにより、液体取込口7aおよび7cの両者よりも液位が上方に位置しており、両方の液体取込口7aおよび7cを介して大流量でタンク内から流出している期間中において、少なくとも一部の温度センサの温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化に基づいて、液位を検出することができる。よって、大流量での液体供給が期待される開弁直後の比較的重要な時間帯において、液位を検出することができ、液体供給が確実に行われているか否かを知ることができる。
以上より、図2〜図4を用いて上述した液位検出装置110の構成によれば、液体タンクからの液体流出時において、温度センサからの温度測定値を用いてタンク内の液位の変動を正確に検出することができる。
例示的な一実施形態では、図2に示す液位検出装置がタンク1内の液位を検出すると共に、タンク1外へと流出する液体5の流量を算出する手順の全体フローは、例えば、図5に示すフローチャートに沿って実行されても良い。図5のフローチャートは、ステップS51から実行を開始し、図1に示す液体供給装置100の弁3が開放され、排出管4からタンク1内の液体5が流出し始める。続いて、図5に示すフローチャートの実行はステップS52に進み、液体5の流出に伴ってタンク1内の液位が低下するのと同時に、当該液位低下によってタンク1内の気相部分60が断熱膨張を開始する。これにより、気相部分(第2空間)60を占める気体6の温度が急激に低下するので、液相部分(第1空間)50を占める液体5との間に明確な温度差が生じる。
続いて、図5に示すフローチャートの実行はステップS53に進む。ステップS53では、タンク1内の高さ方向に沿って配列されたn個の温度測定位置H(j)(1≦j≦n)の各々について同じn個の処理が液位算出部10によって並列的に実行される。当該並列実行される各処理は、ステップS53AおよびS53Bを順次実行するものである。まず、ステップS53Aでは、各々の位置H(j)において測定された温度W(j)の経時変化を取得する。続いて、ステップS53Bでは、位置H(j)において測定された温度W(j)が図4(A)に示す温度閾値wthを通過した時点または温度W(j)の変化速度が所定の閾値を超えた時点を特定する。一実施形態では、ステップS53AおよびステップS53Bの処理は、図3および図4(A)を用いて上述した手法に基づいて実行されても良い。その結果、タンク1内においてn個の温度測定位置H(j)(1≦j≦n)の各々を液面5a(図3)が通過したタイミングを特定することができる。
タンク1内の高さ方向に沿って配列されたn個の温度測定位置H(j)(1≦j≦n)の全てについてステップS53AおよびS53Bの処理が終わったら、図5に示すフローチャートの実行はステップS54に進む。ステップS54では、タンク1内における液体5の液位が時間の経過に伴って変化する際の時間変化を表す傾きを流量算出部11が算出する。続いて、図5に示すフローチャートの実行はステップS55に進み、流量算出部11は、ステップS54において算出された液位の時間変化の傾きに基づいて、タンク1外へ流出する液体5の流量を求める。一実施形態では、ステップS54およびステップS55の処理は、図4(B)を用いて上述した手法に基づいて実行されても良い。
以上より、図5に示す液位検出方法では、タンク1内の複数の異なる温度測定位置H(j)(1≦j≦n)においてそれぞれ測定された温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化に基づいてタンク1内の液位を検出するようにしている。従って、当該液位検出方法では、タンク1内の気体6と液体5の間に温度差があることを利用し、タンク1内の液位低下に伴って、各温度測定位置H(j)(1≦j≦n)が液相50内から気相60内に移動することによって生じる温度測定値W(j)(1≦j≦n)の経時変化を検出することが可能となる。その結果、当該液位検出方法によれば、温度センサ20(j)(1≦j≦n)に特別の工夫を施すことなく、温度センサ20(j)(1≦j≦n)からの温度測定値W(j)(1≦j≦n)に基づいてタンク1内の液位を検出することができる。
また、図2〜図4を用いて上述した液位検出装置110の構成によれば、タンク1からの液体5の流出時において、温度センサ20(j)からの温度測定値W(j)を用いてタンク1内の液位を正確に検出することができる。そのため、図1に示す液体供給装置100の構成によれば、タンク1からの液体5の流出時において、液位変化を正確に検出しながら排出管4から液体5を供給可能な液体供給設備を実現することができる。
1 タンク
2 温度センサ配列
3 逆止弁
4 排出管
5 液体
5a 液面
6 気体
7 フロー・デバイス
7a,7c 液体取込口
7b 連通管
10 液位算出部
11 流量算出部
20 温度センサ
21 ケーブル
50 液相部分(第1空間)
60 気相部分(第2空間)
81,82,83 グラフ曲線
100 液体供給装置
110 液位検出装置
H 温度測定位置
W 温度測定値
H 温度
liq,wgas 温度
th 温度閾値

Claims (8)

  1. 液体によって占められる第1空間と、前記第1空間の上方に位置して前記液体とは温度が異なる気体によって占められる第2空間と、を内部に有するタンク内に貯留された前記液体の液位を検出する液位検出装置であって、
    前記タンクの高さ方向における複数の異なる位置にて前記タンク内の温度をそれぞれ測定するための複数の温度センサと、
    各々の前記温度センサによる温度測定値の経時変化に基づいて、前記タンク内の前記液体の液位を算出するように構成された液位算出部と、
    を備えることを特徴とする液位検出装置。
  2. 前記液位算出部は、前記複数の温度センサのうち、前記液体の温度と前記気体の温度との間の温度閾値を前記温度測定値が通過した温度センサの温度測定位置に基づいて、前記液位を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の液位検出装置。
  3. 前記液位算出部は、前記複数の温度センサのうち、前記温度測定値の変化速度が閾値を超えた温度センサの温度測定位置に基づいて、前記液位を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の液位検出装置。
  4. 前記タンクの前記第2空間に加圧された前記気体が封入されており、
    前記タンクは、
    加圧された前記気体の圧力によって前記タンク内の前記液体を外部に流出させるための排出管と、
    前記排出管に設けられ前記タンクと外部との連通状態を切り替えるための弁と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の液位検出装置。
  5. 前記タンクは、前記タンク内の互いに異なる高さに設けられた一対の液体取込口と、前記一対の液体取込口を前記排出管に連通させる連通管と、を含み、
    前記複数の温度センサのうち少なくとも一部は、前記一対の液体取込口のうち上側の液体取込口を基準として、該液体取込口よりも上方の高さ範囲における位置において前記温度を測定するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の液位検出装置。
  6. 前記液位算出部による前記液位の算出結果に基づいて、前記排出管から流出する前記液体の流量を算出するための流量算出部をさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の液位検出装置。
  7. 液体によって占められる第1空間と、前記第1空間の上方に位置して前記液体とは温度が異なる加圧気体によって占められる第2空間と、を内部に有するタンクと、
    前記加圧気体の圧力によって前記タンク内の前記液体を外部に流出させるための排出管と、
    前記排出管に設けられ前記タンクと外部との連通状態を切り替えるための弁と、
    前記タンク内の前記液体の液位を検出するように構成された請求項1乃至6の何れか一項に記載の液位検出装置と、を備えることを特徴とする液体供給設備。
  8. 液体によって占められる第1空間と、前記第1空間の上方に位置して前記液体とは温度が異なる気体によって占められる第2空間と、を内部に有するタンク内に貯留された前記液体の液位を検出する液位検出方法であって、
    前記タンクの高さ方向における複数の異なる位置にて前記タンク内の温度をそれぞれ測定するための複数の温度センサから温度測定値を受け取るステップと、
    各々の前記温度センサによる前記温度測定値の経時変化に基づいて、前記タンク内の前記液体の液位を算出するステップと、
    を備えることを特徴とする液位検出方法。
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