JP2017150855A - 電子時計および歩度調整システム - Google Patents

電子時計および歩度調整システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017150855A
JP2017150855A JP2016031504A JP2016031504A JP2017150855A JP 2017150855 A JP2017150855 A JP 2017150855A JP 2016031504 A JP2016031504 A JP 2016031504A JP 2016031504 A JP2016031504 A JP 2016031504A JP 2017150855 A JP2017150855 A JP 2017150855A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rate
circuit
electronic timepiece
signal
rate adjustment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016031504A
Other languages
English (en)
Inventor
伸一 小峰
Shinichi Komine
小峰  伸一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP2016031504A priority Critical patent/JP2017150855A/ja
Publication of JP2017150855A publication Critical patent/JP2017150855A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Clocks (AREA)

Abstract

【課題】歩度調整を効率よく行うこと。【解決手段】照射装置110は、所定の時間長を示す基準光信号112aを照射する。電子時計101〜103は、照射装置110によって照射された基準光信号112aを含む入射光を電流に変換する。そして、電子時計101〜103は、変換した電流に含まれ所定の時間長を示す受光信号に基づいて自装置の歩度のずれを検出する。そして、電子時計101〜103は、検出した歩度のずれに基づいて自装置の歩度を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子時計および歩度調整システムに関する。
従来、振動子に水晶を用いるクォーツ時計などの電子時計が知られている。電子時計において、たとえば、内部部品をケースに収納する前後で歩度が変わるため、内部部品をケースに収納した後に歩度調整が行われる。また、電子時計を送受信用コイルに近接して配置し、送受信用コイルを介した磁界信号を用いて電子時計との間で歩度調整データなどの送受信を行う技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
国際公開第2001/22175号
しかしながら、上述した従来技術では、たとえば、電気誘導により通信を行うため、送受信用コイルと電子時計との間の相対位置がずれると通信困難になる。また、たとえば、送受信用コイルのインダクタンスの時定数により応答速度に限界があり、高精度な歩度調整が困難である。また、たとえば、複数の電子時計を同時に歩度調整するためには、複数の電子時計のそれぞれに対して送受信用コイルを設けることになるため、歩度調整のためのコストが大きくなる。
このように、上述した従来技術では、歩度調整を効率よく行うことができないという問題がある。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、歩度調整を効率よく行うことができる電子時計および歩度調整システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる電子時計および歩度調整システムは、照射装置が所定の時間長を示す基準光信号を照射し、電子時計が、前記照射装置によって照射された前記基準光信号を含む入射光を電流に変換し、変換した前記電流に含まれ前記所定の時間長を示す受光信号に基づいて自装置の歩度のずれを検出し、検出した前記ずれに基づいて前記歩度を調整する。
これにより、たとえば、光を用いるため、電子時計の変換部が受光できる位置であればよく、照射装置に対する電子時計の位置決め精度が低くても歩度調整を行うことができる。また、たとえば、電子時計に送信する信号の時定数を小さくし、高精度な歩度調整が可能になる。また、たとえば、複数の電子時計を同時に歩度調整する場合にも、複数の電子時計に対してまとめて基準光信号を照射することによって歩度調整が可能になるため、歩度調整のためのコストが小さくなる。
本発明の一側面によれば、歩度調整を効率よく行うことができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる歩度調整システムの一例を示す図である。 図2は、実施の形態にかかる歩度調整システムによる歩度調整の一例を示す図である。 図3は、実施の形態にかかる電子時計の一例を示す図である。 図4は、実施の形態にかかる電子時計の歩度調整モードにおける信号の流れの一例を示す図である。 図5は、実施の形態にかかる電子時計の運用モードにおける信号の流れの一例を示す図である。 図6は、実施の形態にかかる電子時計の運用モードにおける信号の流れの他の一例を示す図である。 図7は、実施の形態にかかる分周回路の一例を示す図である。 図8は、実施の形態にかかる電子時計の歩度制御回路による処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態にかかる電子時計を適用したアナログ時計の一例を示す正面断面図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる電子時計および歩度調整システムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(実施の形態にかかる歩度調整システム)
図1は、実施の形態にかかる歩度調整システムの一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態にかかる歩度調整システム100は、たとえば、電子時計101〜103と、照射装置110と、を含む。歩度調整システム100は、照射装置110を用いて電子時計101〜103の歩度を調整するシステムである。歩度は、たとえば時計の進みまたは遅れの度合い(時計歩度)である。
電子時計101〜103は、たとえば、水晶振動子などの圧電素子に電圧を加えることによってクロック信号を発振し、発振したクロック信号を分周することにより得たパルス信号に基づいて時間(時刻や時間長)を計測し、計測結果を通知する時計である。
たとえば、電子時計101〜103は、時刻を知るための腕時計、懐中時計、置き時計、掛け時計などの時計である。また、電子時計101〜103は、時間を計るためのストップウォッチやタイマなどの時計であってもよい。また、電子時計101〜103は、指針により時間を表示するアナログ時計、ディスプレイにより時間を表示するデジタル時計、または音声によって時間を通知する音声時計などであってもよい。
電子時計101〜103は、照射装置110からの基準光を受光するPD(Photo Diode:フォトダイオード)などの受光装置を備えている。受光装置の詳細については後述する。
照射装置110は、所定の時間長を示す基準光信号を照射する。たとえば、照射装置110は、基準信号発生回路111と、発光装置112と、を備える。基準信号発生回路111は、所定の時間長を高精度に示す基準信号を発生させる。そして、基準信号発生回路111は、発生させた基準信号を発光装置112へ出力する。所定の時間長は、一例としては1[sec](1秒)である。所定の時間長を示す基準信号は、たとえば所定の時間長の間隔で立ち上がるパルス信号であってもよいし、所定の時間長の間立ち続け、所定の時間長後に立ち下がる信号であってもよい。
たとえば、基準信号発生回路111は、高精度な周波数標準に基づき正確な時間を刻む原子時計120に接続されており、原子時計120から出力される時間情報に基づき基準信号を発生させる。ただし、基準信号発生回路111は、このような構成に限らず、高精度な時計を用いて所定の時間長を高精度に示す基準信号を発生させる構成であればよい。
発光装置112は、基準信号発生回路111から出力された基準信号に基づいて、所定の時間長(一例としては1[sec])を示す基準光信号112aを出射する。基準光信号112aは、たとえば、所定の時間長ごとに発光するパルス光であってもよいし、所定の時間長の間、発光し続ける光であってもよい。以降の説明においては、所定の時間長ごとに発光するパルス光として説明を行う。
発光装置112には、たとえば、応答が早いLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)などの光源を用いることができる。これにより、基準信号発生回路111から出力された基準信号に基づいて、所定の時間長を精度よく示す基準光信号112aを出射することができる。ただし、発光装置112には、LEDに限らず、白熱灯などの各種の光源を用いることができる。
また、PDなどの受光装置の応答は、波長が短い光の方が早い場合がある。このため、発光装置112には、青色領域などの光を発振する光源を用いて、PDなどの受光装置には、青色領域の受光感度が高いものを用いてもよい。これにより、基準光信号112aの受信側における応答を早くし、歩度調整を精度よく行うことができる。
また、基準光信号112aは、電子時計101〜103を含む広範囲の領域に照射される拡散光などであってもよい。また、発光装置112は、電子時計101〜103を含む広範囲の領域に照射するように、同一の所定の時間長を示す複数の基準光信号112aを出射する複数の光源であってもよい。これにより、発光装置112から出射された基準光信号112aを、歩度調整の対象の電子時計101〜103(複数の電子時計)に受光させることができる。なお、電子時計101〜103の数が3個であるとして説明を行っているが、上述の拡散光の照射範囲に置くことが可能であれば、電子時計の数は3個以上であってもよい。
電子時計101〜103のそれぞれは、照射装置110から出射される基準光信号112aを用いて自装置の歩度を調整する。たとえば、電子時計101は、照射装置110からの基準光信号112aの受光結果に基づいて所定の時間長を検出し、検出した所定の時間長に基づいて自装置の歩度を調整する。電子時計102、103も電子時計101と同様に、照射装置110からの基準光信号112aの受光結果に基づいて所定の時間長を検出し、検出した所定の時間長に基づいて自装置の歩度を調整する。
また、上述したように、基準光信号112aは、電子時計101〜103を含む領域に照射される光信号としてもよい。これにより、照射装置110から出射された基準光信号112aを、歩度調整の対象の電子時計101〜103に同時に受光させることにより、電子時計101〜103の歩度を並行して調整することができる。
このため、たとえば、一定の期間内により多くの電子時計の歩度調整が可能になる。あるいは、一定数の電子時計の歩度調整に要する時間を短縮することができる。あるいは、一回の歩度調整のための所定の時間長を長くすることが可能になり、歩度調整の精度を向上させることができる。あるいは、これらの複合的な効果が得られる。
また、電子時計101〜103は、基準光信号112aを受光可能な領域に位置していれば歩度調整を行うことができる。このため、歩度調整システム100においては、たとえば送受信用コイルを介した磁界信号を用いて歩度調整を行う技術と比べて、電子時計101〜103の歩度調整時の位置決め(配置)の精度が低くても歩度調整が可能になる。この位置決めには、電子時計101〜103と、電子時計101〜103と外部装置(照射装置110)と、の間の距離や角度などの調整も含まれる。また、照射装置110は、電子時計101〜103に対して基準光信号112aをまとめて照射するため、照射装置110において歩度調整の対象を切り替える制御を行わなくてもよい。このため、基準光信号112aを用いることで、電子時計101〜103の歩度調整のための位置決めや制御等を簡易化することができる。
また、基準信号に対する応答が早い基準光信号112aを用いることで、たとえば送受信用コイルを介した磁界信号を用いて歩度調整を行う技術と比べて、電子時計101〜103が所定の時間長を精度よく検出することができる。このため、電子時計101〜103の歩度調整の精度を向上させることができる。あるいは、歩度調整の精度を維持しつつ、一回の歩度調整のための所定の時間長を短くすることが可能になる。このため、たとえば、一定の期間内により多くの電子時計の歩度調整が可能になる。あるいは、一定数の電子時計の歩度調整に要する時間を短縮することができる。あるいは、これらの複合的な効果が得られる。
また、複数の電子時計(たとえば電子時計101〜103)の歩度を並行して調整する場合について説明したが、歩度調整の対象の時計は1個であってもよい。この場合は、発光装置112が出射する基準光信号112aは、拡散光に限らず、平行光や、集光される光などであってもよい。
(実施の形態にかかる歩度調整システムによる歩度調整)
図2は、実施の形態にかかる歩度調整システムによる歩度調整の一例を示す図である。図2において、横方向は時間を示す。電子時計101の歩度調整について説明するが、電子時計102、103の歩度調整についても同様である。図2に示す基準光信号112aは、前述のとおり照射装置110が電子時計101へ出射する光信号であり、高精度な基準信号に基づいて所定の時間長201ごとに発光するパルス光である。所定の時間長201は、図2に示す例では1[sec]である。
受光信号210は、電子時計101が基準光信号112aをPDなどの受光装置によって受光して得られる電流である。受光信号210は、基準光信号112aの強度に応じた電流であるため、所定の時間長201の周期ごとのパルス信号となる。
電子時計101は、受光信号210に基づいてカウントイネーブル信号220を生成する。カウントイネーブル信号220は、たとえば、受光信号210におけるあるパルス211の立ち上がりから、パルス211の次のパルス212の立ち上がりまでの期間(すなわち所定の時間長201の期間)を示す信号である。
発振クロック230は、電子時計101の内部の振動子によって発振されるクロックである。電子時計101は、発振クロック230を分周して得たクロックを用いて時間を計る。また、電子時計101は、歩度調整の際に、カウントイネーブル信号220が示す所定の時間長201の期間において、発振クロック230におけるクロック数をカウントする。そして、電子時計101は、所定の時間長201の期間においてカウントしたクロック数と所定の基準クロック数とを比較することにより、電子時計101における歩度のずれを検出し、検出結果に基づいて電子時計101の歩度調整を行う。
たとえば、発振クロック230の設計上の周波数(基準発振周波数)が215=32768[Hz]であるとする。この場合に、上述した所定の基準クロック数は、たとえば215とすることができる。たとえば、電子時計101は、所定の時間長201の期間においてカウントしたクロック数が基準クロック数である215と等しい場合は、発振クロック230の実際の周波数が設計値と同じであり歩度がずれていないと判断し、歩度調整を行わない。
また、電子時計101は、所定の時間長201の期間においてカウントしたクロック数が基準クロック数である215より多い場合は、発振クロック230の実際の周波数が設計値より高いと判断する。この場合は、電子時計101は、発振クロック230の周波数を低くする制御または発振クロック230の分周比を大きくする制御を行うことにより歩度調整を行う。
また、電子時計101は、所定の時間長201の期間においてカウントしたクロック数が基準クロック数である215より少ない場合は、発振クロック230の実際の周波数が設計値より低いと判断する。この場合は、電子時計101は、発振クロック230の周波数を高くする制御または発振クロック230の分周比を小さくする制御を行うことにより歩度調整を行う。
このような歩度調整を行うことにより、電子時計101の歩度の誤差を30.52[ppm]未満にすることができる。また、たとえば所定の時間長201を10[sec]にした場合は、電子時計101の歩度の誤差を3.05[ppm]未満にし、たとえば月差15[sec]未満の基準を満たすことができる。なお、所定の時間長201を10[sec]とする場合、基準光信号112aを10[sec]として1回分の時間としてもよいし、基準光信号112aを1[sec]として、電子時計101が基準光信号112aを10回カウントする時間としてもよい。
(実施の形態にかかる電子時計)
図3は、実施の形態にかかる電子時計の一例を示す図である。実施の形態にかかる電子時計101〜103のそれぞれは、たとえば図3に示す電子時計300により実現することができる。電子時計300は、制御回路310と、駆動回路321と、時間通知部322と、受光装置330と、スイッチ340と、二次電池350と、を備える。また、電子時計300は、さらに外部操作受付部360を備えていてもよい。
制御回路310は、駆動回路321を制御することにより、時間通知部322による時間通知を制御する。また、制御回路310は電子時計300の歩度調整を行う。制御回路310による駆動回路321の制御や歩度調整については後述する。駆動回路321は、制御回路310からの制御によって時間通知部322を駆動することにより、時間通知部322に時間を通知させる。時間通知部322は、駆動回路321によって駆動されることにより、ユーザ等に時間を通知する。
たとえば、電子時計300が指針によって時間を表示するアナログ時計である場合は、時間通知部322は、指針等により実現される。また、電子時計300が時間をデジタル表示するデジタル時計である場合は、時間通知部322は、デジタル表示を行うディスプレイ等により実現される。また、電子時計300は、時間を音声により通知する時計などであってもよい。この場合は、時間通知部322は、音声を出力するスピーカ等により実現される。
受光装置330は、電子時計300の外部からの光を受光して電流に変換する装置である。たとえば、受光装置330は、たとえばPDにより実現される太陽電池である。また、受光装置330は、複数のPDを並べて実現されてもよい。受光装置330は、受光によって得られた電流を制御回路310およびスイッチ340へ出力する。入射光を電流に変換する変換部は、たとえば受光装置330により実現することができる。
スイッチ340は、制御回路310からの制御により、受光装置330と二次電池350との間を接続または切断するオン/オフスイッチである。たとえば、スイッチ340は、受光装置330および制御回路310と、二次電池350と、の間の電気的な接触の有無を切り替える機械式スイッチや電子式スイッチである。たとえばスイッチ340がオンのときは受光装置330から出力された電流が制御回路310および二次電池350へ入力され、スイッチ340がオフのときは受光装置330から出力された電流が制御回路310へ入力され二次電池350には入力されない。
二次電池350は、電子時計300を駆動する電力を供給する電池である。たとえば、二次電池350は、制御回路310や駆動回路321などに対して電力を供給する。また、二次電池350は、スイッチ340によって受光装置330と接続されている場合は、受光装置330から出力される電流によって自装置の充電を行う。
すなわち、電子時計300は、受光装置330および二次電池350を用いて、太陽光や照明光などの光エネルギーを動力源とするソーラー時計(ソーラー発電時計、光発電時計または太陽光発電時計などとも呼ばれる。)である。
外部操作受付部360は、制御回路310に対する外部からの操作を受け付ける。外部からの操作は、たとえば電子時計300の調整者やユーザによる操作である。外部操作受付部360には、たとえば、竜頭などのつまみ、ボタン、電子スイッチなど各種の部品を用いることができる。外部操作受付部360は、受け付けた操作に応じた電気信号を制御回路310へ出力する。
制御回路310は、たとえば、発振回路311と、分周回路312と、歩度制御回路313と、歩度調整回路314と、を備える。制御回路310は、たとえばIC(Integrated Circuit:集積回路)などの各種の電子回路によって実現することができる。
発振回路311は、図2に示した発振クロック230を基準クロックとして発振する回路である。たとえば、発振回路311は、たとえば水晶などの圧電体などによって実現することができる。この場合に、発振回路311は、二次電池350から供給される電圧を加えることによって固有の周波数で発振する。そして、発振回路311は、発振により得られた発振クロック230を分周回路312へ出力する。また、発振回路311が発振する発振クロック230の周波数は、たとえば歩度調整回路314からの歩度調整信号によって制御可能であってもよい。歩度調整信号の詳細については後述する。
分周回路312は、発振回路311から出力された発振クロック230を所定の分周比によって分周する。一例としては、発振クロック230の周波数が215=32768[Hz]である場合に、分周回路312は、発振クロック230を分周比=215で分周する。これにより、32768[Hz]/215=1[sec]周期のパルス信号を生成することができる。分周回路312は、分周により得られたパルス信号を駆動回路321へ出力する。
また、分周回路312は、歩度調整時に、歩度制御回路313から出力されたカウントイネーブル信号220が示す所定の時間長201の期間における、発振回路311から出力された発振クロック230のクロック数(振動回数)をカウントするカウンタ回路により実現することができる(たとえば図7参照)。そして、分周回路312は、カウントした所定の時間長201の期間におけるクロック数を歩度制御回路313へ通知する。
歩度制御回路313は、電子時計300の歩度調整等を制御する。たとえば、歩度制御回路313は、受光装置330および分周回路312を用いて電子時計300の歩度のずれを検出する。そして、歩度制御回路313は、検出したずれに基づく設定値を歩度調整回路314に設定することにより、歩度調整回路314による歩度調整を制御する。受光装置330(変換部)によって変換された電流に含まれ所定の時間長を示す信号に基づいて自装置の歩度のずれを検出する検出部は、たとえば歩度制御回路313により実現することができる。
歩度調整回路314は、歩度制御回路313によって設定された設定値に従って、歩度調整信号を生成し、発振回路311の容量値の調整(以下、CF調という)および分周回路312の分周比の調整(以下、DF調という)の少なくともいずれかを行う。以下、CF調およびDF調の少なくともいずれかを行うことを単にF調と呼ぶ。CF調は、発振回路311が発振する発振クロック230の周波数を調整する制御である。歩度制御回路313(検出部)によって検出された歩度のずれに基づいて自装置の歩度を調整する調整部は、たとえば歩度調整回路314により実現することができる。
たとえば、発振回路311における共振回路に容量値を変更できる可変コンデンサが用いられている場合は、CF調は、この可変コンデンサの容量値を制御することによって行うことができる。DF調は、分周回路312が発振クロック230を分周する際の分周比を調整する制御である。たとえば、DF調は、分周回路312を構成するカウンタ回路のカウントをリセットするタイミングを制御することによって行うことができる。すなわち、DF調は、カウンタ回路に対して歩度調整回路314がクリア信号を出力するタイミングを制御することによって行うことができる。
駆動回路321は、分周回路312から出力されたパルス信号に基づいて時間通知部322を駆動することにより、時間通知部322による時間通知を制御する。たとえば、時間通知部322が指針である場合は、駆動回路321は、指針を駆動するモータである。たとえば、駆動回路321は、1[sec]周期のパルス信号ごとに指針の秒針を一定量回転させることにより指針を駆動する。また、時間通知部322がディスプレイ等である場合は、駆動回路321は、ディスプレイ等によるデジタル表示を制御する回路である。また、時間通知部322がスピーカ等である場合は、駆動回路321は、スピーカ等による音声の出力を制御する回路である。
(実施の形態にかかる電子時計の歩度調整モードにおける信号の流れ)
図4は、実施の形態にかかる電子時計の歩度調整モードにおける信号の流れの一例を示す図である。図4において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。電子時計300の歩度を調整する歩度調整モードの電子時計300においては、たとえば図4に示すように信号が流れる。
受光装置330には、照射装置110からの基準光信号112a(図2参照)が入射する。受光装置330は、入射した基準光信号112aを光電変換することにより受光信号210(図2参照)を生成する。そして、受光装置330は、生成した受光信号210を歩度制御回路313へ出力する。
歩度制御回路313は、受光装置330から出力された受光信号210のパルスに基づいてカウントイネーブル信号220(図2参照)を生成する。たとえば、歩度制御回路313は、受光装置330から出力された電流の大きさが閾値を超えたか否かを検出することにより、受光信号210のパルスを検出する。そして、歩度制御回路313は、生成したカウントイネーブル信号220を分周回路312へ出力する。
分周回路312は、歩度制御回路313から出力されたカウントイネーブル信号220が示す所定の時間長201の期間における、発振回路311から出力された発振クロック230のクロック数をカウントする。そして、分周回路312は、カウントした所定の時間長201の期間におけるクロック数を歩度制御回路313へ通知する。
歩度制御回路313は、分周回路312から通知されたクロック数と所定の基準クロック数(たとえば215)との差を計算する。たとえば、歩度制御回路313は、分周回路312から通知されたクロック数と所定の基準クロック数とを比較する比較器を有しており、比較器を用いてクロック数と所定の基準クロック数との差(クロック数−所定の基準クロック数)を計算する。そして、歩度制御回路313は、計算した差に応じた設定値を歩度調整回路314へ通知する。
まず、歩度調整回路314がCF調を行う場合について説明する。歩度制御回路313は、計算した差が0である場合は、発振回路311の現在の発振周波数を維持するCF調の設定値を歩度調整回路314へ通知する。また、歩度制御回路313は、計算した差が0より大きい場合(クロック数−所定の基準クロック数>0)は、所定単位量、または計算した差の絶対値に応じた量だけ、発振回路311の発振周波数を現在より低くするCF調の設定値を歩度調整回路314へ通知する。また、歩度制御回路313は、計算した差が0より小さい場合(クロック数−所定の基準クロック数<0)は、所定単位量、または計算した差の絶対値に応じた量だけ、発振回路311の発振周波数を現在より高くするCF調の設定値を歩度調整回路314へ通知する。
つぎに、歩度調整回路314がDF調を行う場合について説明する。歩度制御回路313は、計算した差が0である場合は、分周回路312における現在の分周比を維持するDF調の設定値を歩度調整回路314へ通知する。また、歩度制御回路313は、計算した差が0より大きい場合(クロック数−所定の基準クロック数>0)は、所定単位量、または計算した差の絶対値に応じた量だけ、分周回路312の分周比を現在より大きくするDF調の設定値を歩度調整回路314へ通知する。また、歩度制御回路313は、計算した差が0より小さい場合(クロック数−所定の基準クロック数<0)は、所定単位量、または計算した差の絶対値に応じた量だけ、分周回路312の分周比を現在より小さくするDF調の設定値を歩度調整回路314へ通知する。
歩度調整回路314は、歩度制御回路313から通知された設定値を記憶する。これにより、現在の電子時計300における歩度の誤差に基づく設定値を歩度調整回路314に記憶させることができる。また、現在の電子時計300における歩度の誤差を検出する構成について説明したが、電子時計300においてF調を行わない状態における歩度の誤差を検出する構成としてもよい。この場合は、歩度制御回路313は、計算した差の絶対値に応じた設定値を歩度調整回路314へ通知する。
また、歩度調整モードにおいて、歩度制御回路313は、受光装置330と二次電池350との間を切断するようにスイッチ340をオフにしてもよい。これにより、受光装置330および歩度制御回路313から二次電池350を切り離し、受光装置330と歩度制御回路313との間の信号線をハイインピーダンスの状態にすることができる。このため、受光装置330からの受光信号210を歩度制御回路313が精度よく検出し、精度よく所定の時間長201の期間を示すカウントイネーブル信号220を生成することができる。このため、歩度調整をより精度よく行うことができる。
また、歩度調整モードにおいて、分周回路312は、分周したパルス信号を駆動回路321へ出力しなくてもよい。また、歩度調整モードにおいて、二次電池350は、駆動回路321には電源を供給しなくてもよい。これらの切り替えは、たとえば歩度制御回路313からの制御によって行うことができる。これにより、歩度調整モードにおける制御回路310の消費電力を抑制することができる。
歩度制御回路313が、分周回路312から通知されたクロック数と所定の基準クロック数との差を計算し、計算した差に応じた設定値を導出する構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、歩度制御回路313は、分周回路312から通知されたクロック数と、そのクロック数と所定の基準クロック数との差に応じた設定値と、を対応付ける対応情報を記憶していてもよい。この場合は、歩度制御回路313は、分周回路312から通知されたクロック数と、この対応情報と、から設定値を導出してもよい。対応情報は、たとえば対応テーブルや計算式などによって実現することができる。
歩度調整が終了すると、電子時計300は、たとえば、時間通知部322による時間通知を行う運用モード(たとえば図5参照)へ移行する。
(実施の形態にかかる電子時計の運用モードにおける信号の流れ)
図5は、実施の形態にかかる電子時計の運用モードにおける信号の流れの一例を示す図である。図5において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。電子時計300の歩度調整を行わずに時間通知部322による時間通知を行う運用モードの電子時計300においては、たとえば図5に示すように信号が流れる。
受光装置330には、照射装置110からの基準光信号112aは入射せず、太陽光や照明光などの環境光が入射する。また、二次電池350は、制御回路310および駆動回路321に電源を供給する。また、分周回路312は、分周したパルス信号を駆動回路321へ出力する。これにより、駆動回路321によって時間通知部322が駆動され、時間通知部322によって時間表示が行われる。
また、歩度制御回路313は、たとえば、外部操作受付部360によって受け付けられた外部からの操作に応じて、図4に示した歩度調整モードへ移行する制御を行う。これにより、外部操作受付部360を介した外部からの操作によって電子時計300を歩度調整モードへ移行させ、その状態で照射装置110によって基準光信号112aを電子時計300に照射することによって電子時計300の歩度調整を行うことができる。
また、歩度制御回路313は、受光装置330と二次電池350とを接続するようにスイッチ340をオンに制御する。これにより、受光装置330において環境光によって得られた電流を二次電池350へ出力し、二次電池350を充電しながら時間通知部322による時間通知を行うことができる。
また、歩度調整回路314は、歩度調整モードにおいて歩度制御回路313から通知されて記憶した設定値に基づいて、F調を行う。これにより、電子時計300における歩度の誤差の検出結果に応じた歩度調整を行うことができる。
図6は、実施の形態にかかる電子時計の運用モードにおける信号の流れの他の一例を示す図である。図6において、図5に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。運用モードの電子時計300においては、たとえば図6に示すように信号が流れるようにしてもよい。
すなわち、歩度制御回路313は、受光装置330から出力される電流に含まれる信号に応じて、図4に示した歩度調整モードへ移行する制御を行ってもよい。これにより、たとえば図1に示した照射装置110によって受光装置330に対して所定の光信号を入射させることによって電子時計300を歩度調整モードへ移行させることができる。そして、その状態で照射装置110によって基準光信号112aを電子時計300に照射することによって電子時計300の歩度調整を行うことができる。
この場合は、外部操作受付部360を省いた構成としてもよい。これにより、部品点数を減らすことができる。または、歩度調整モードへの移行以外の指示を行うために外部操作受付部360を設ける構成において、歩度調整モードへの移行を指示する外部操作受付部360への操作がなくなることにより、外部操作受付部360の操作の簡易化や外部操作受付部360の誤操作の抑制を図ることができる。
たとえば、図1に示した照射装置110は、電子時計101〜103が配置された状態で、歩度調整モードへの移行を指示する所定の光信号(基準光信号112aとは異なる)を、発光装置112から電子時計101〜103へ照射する。これにより、電子時計101〜103を歩度調整モードへ移行させることができる。
つぎに、照射装置110は、所定の時間長を示す基準光信号112aを、発光装置112から電子時計101〜103へ照射する。これにより、電子時計101〜103に対してそれぞれ歩度調整を実行させることができる。このため、照射装置110による電子時計101〜103への段階的な光信号の照射によって電子時計101〜103の歩度調整を行うことができる。
また、歩度調整モードへの移行を指示する所定の光信号は、通常の環境において発生する可能性が低いパターンの光信号とすることが好ましい。これにより、たとえばユーザが電子時計300を使用している際に、ユーザの意図に反して電子時計300が歩度調整モードへ移行する誤動作を回避することができる。
(実施の形態にかかる分周回路)
図7は、実施の形態にかかる分周回路の一例を示す図である。実施の形態にかかる分周回路312は、たとえば図7に示すカウンタ回路700により実現することができる。カウンタ回路700は、縦続接続された12個のD型のフリップフロップ701〜712により構成されるバイナリカウンタである。
図7に示す例では、12個のフリップフロップを用いた分周比=212の分周回路として動作するカウンタ回路700について説明するが、たとえば分周比=215の分周回路312を実現するには15個のフリップフロップを用いた構成とすればよい。すなわち、分周比=2nの分周回路312を実現するにはn個のフリップフロップを用いた構成とすればよい。
フリップフロップ701のクロック入力(CK)には、発振回路311からの発振クロック230が入力される。フリップフロップ702〜712の各クロック入力(CK)には、それぞれフリップフロップ701〜711の出力(反転Q)が接続される。
フリップフロップ701〜712のリセット入力(R)には、歩度調整回路314からそれぞれのフリップフロップ701〜712にクリア信号(CLR1〜CLR12)が入力される。歩度調整回路314は、フリップフロップ701〜712のそれぞれのリセット入力(R)に対して分周比に応じたクリア信号(CLR1〜CLR12)を入力するタイミングを制御することによって、分周回路312の分周比を調整するDF調を行うことができる。
また、フリップフロップ701〜712のそれぞれにおいて、入力(D)は出力(反転Q)に接続されている。そして、フリップフロップ701〜712のそれぞれの出力(反転Q)が、カウンタ回路700の出力Q1〜Q12となる。カウンタ回路700の各フリップフロップのうちの低い周波数に対応する後段のフリップフロップの出力を取り出すことで、カウンタ回路700を分周回路312として用いることができる。すなわち、カウンタ回路700は、各フリップフロップの出力のうちの低い周波数に対応する出力を取り出し、取り出した出力を分周後のパルス信号として駆動回路321へ出力する。
たとえば、フリップフロップ712の出力Q12を取り出すことで、発振回路311から出力された発振クロック230を分周比=212で分周したパルス信号を出力することができる。また、たとえばカウンタ回路700を15個のフリップフロップを用いた構成とする場合は、最後段のフリップフロップの出力Q15を取り出すことで、発振回路311から出力された発振クロック230を分周比=215で分周したパルス信号を出力することができる。
また、カウンタ回路700のフリップフロップ701〜712の出力Q1〜Q12を取り出すことで、カウンタ回路700を、入力された発振クロック230のクロック数をカウントするカウンタ回路として用いることができる。たとえば、カウンタ回路700は、歩度制御回路313からのカウントイネーブル信号220がオンになると、フリップフロップ701〜712のリセット入力(R)にクリア信号(CLR1〜CLR12)の状態からクリア解除信号を入力し、ゼロからカウントが開始される。そして、カウンタ回路700は、その後にカウントイネーブル信号220がオフになると、そのときのフリップフロップ701〜712の出力Q1〜Q12を、クロック数を示す情報として歩度制御回路313へ出力する。
(実施の形態にかかる電子時計の歩度制御回路による処理)
図8は、実施の形態にかかる電子時計の歩度制御回路による処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態にかかる電子時計300の歩度制御回路313は、たとえば図8に示す各ステップを実行する。
まず、歩度制御回路313は、電子時計300を運用モードへ移行させる制御を行う(ステップS801)。ステップS801において、歩度制御回路313は、たとえば、歩度調整回路314によるF調を開始させ、スイッチ340をオンにする。また、歩度制御回路313は、分周回路312によるパルス信号の出力と、駆動回路321による時間通知部322の駆動と、を開始させる制御を行ってもよい。
これにより、歩度調整回路314によるF調、時間通知部322による時間通知、二次電池350の充電などが行われる運用モード(たとえば図5、図6参照)へ電子時計300を移行させることができる。運用モードにおいて、歩度調整回路314は、歩度制御回路313から通知されて記憶した設定値に基づくF調を行う。また、歩度調整回路314は、歩度制御回路313から通知された設定値を記憶していない状態においては、所定の初期値に基づくF調を行うようにしてもよい。
つぎに、歩度制御回路313は、外部から歩度調整を指示する歩度調整指示があったか否かを判断する(ステップS802)。たとえば、図5に示した例では、歩度制御回路313は、外部操作受付部360によって所定の指示が受け付けられた場合に歩度調整指示があったと判断する。また、図6に示した例では、歩度制御回路313は、受光装置330から出力される電流に所定の信号が含まれていた場合に歩度調整指示があったと判断する。歩度調整指示がなかったと判断した場合(ステップS802:No)は、歩度制御回路313は、ステップS802へ戻る。この場合は運用モードが維持される。
ステップS802において、歩度調整指示があったと判断した場合(ステップS802:Yes)は、歩度制御回路313は、電子時計300を歩度調整モードへ移行させる制御を行う(ステップS803)。ステップS803において、歩度制御回路313は、たとえば、歩度調整回路314によるF調を停止させ、スイッチ340をオフにする。また、歩度制御回路313は、分周回路312によるパルス信号の出力と、駆動回路321による時間通知部322の駆動と、を停止させる制御を行ってもよい。
これにより、歩度調整回路314によるF調、時間通知部322による時間通知、二次電池350の充電などは行われない歩度調整モード(たとえば図4参照)へ電子時計300を移行させることができる。歩度調整モードにおいては、歩度調整回路314によるF調が行われないため、発振回路311の発振クロック230の周波数はCF調による調整前の周波数(たとえば215[Hz])になり、分周回路312の分周比もDF調による調整前の分周比(たとえば215)になる。
つぎに、歩度制御回路313は、スタートパルスをトリガとして、分周回路312へのカウントイネーブル信号220をオンにすることにより、分周回路312による発振クロック230のカウントを開始させる(ステップS804)。スタートパルスは、たとえば、受光装置330から出力される受光信号210の各パルスのうちの、ステップS803によって歩度調整モードへ移行してから最初に出力されたパルス(たとえば図2に示したパルス211)である。
つぎに、歩度制御回路313は、ストップパルスをトリガとして、分周回路312へのカウントイネーブル信号220をオフにすることにより、分周回路312による発振クロック230のカウントを終了させる(ステップS805)。照射装置110からのストップパルスは、たとえば、受光装置330から出力される受光信号210の各パルスのうちの、ステップS804において検出したスタートパルスの次に出力されたパルス(たとえば図2に示したパルス212)である。
つぎに、歩度制御回路313は、ステップS804からステップS805において分周回路312によってカウントされた発振クロック230の数と所定の基準クロック数(たとえば32768)との差を計算する(ステップS806)。ステップS804からステップS805において分周回路312によってカウントされた発振クロック230の数は、たとえば分周回路312における各フリップフロップ(たとえば図7参照)の出力を読み出すことにより得ることができる。
つぎに、歩度制御回路313は、ステップS806によって計算した差に応じた設定値を歩度調整回路314に記憶させ(ステップS807)、ステップS801へ戻る。これにより、電子時計300が運用モードへ移行し、ステップS806によって歩度調整回路314に記憶させた設定値を用いた歩度調整回路314によるF調が開始される。
なお、歩度調整時においては歩度調整回路314によるF調を停止する構成について説明したが、歩度調整時においても歩度調整回路314によるF調を行う構成としてもよい。この場合は、歩度制御回路313は、F調が行われた状態において分周回路312によってカウントされたクロック数が所定の基準クロック数に近づくように、現在のF調の設定値を増加または減少させる。
(実施の形態にかかる電子時計を適用したアナログ時計)
図9は、実施の形態にかかる電子時計を適用したアナログ時計の一例を示す正面断面図である。図3に示した電子時計300は、たとえば図9に示すアナログ時計900に適用することができる。アナログ時計900は、アナログのソーラー腕時計の本体である。
アナログ時計900は、ケース911と、風防912と、裏蓋913と、見返しリング914と、秒針921と、分針922と、時針923と、文字盤924と、基板930と、輪列941と、駆動回路942と、制御回路950と、太陽電池961と、導線962と、スイッチ963と、二次電池970と、竜頭980と、を備える。
ケース911は、アナログ時計900の側面を構成する。風防912は、ケース911の表側を覆う風防ガラスである。裏蓋913は、ケース911の裏側を覆う蓋である。見返しリング914は、ケース911の内周に沿って設けられたリングである。
秒針921、分針922および時針923は、文字盤924に対する相対的な位置によって時間を表示する指針である。図3に示した時間通知部322は、たとえば秒針921、分針922および時針923により実現することができる。文字盤924は、風防912を介して外部から入射した光を透過させて太陽電池961へ入射させる。
基板930は、駆動回路942と、制御回路950と、スイッチ963と、二次電池970と、を保持する。また、基板930は、制御回路950と、スイッチ963と、二次電池970と、を電気的に接続する。
秒針921、分針922および時針923は、輪列941を介して駆動回路942と物理的に接続されている。駆動回路942は、制御回路950から出力されるパルス信号に応じて、輪列941を介して秒針921、分針922および時針923を一定周期で回転させるモータである。図3に示した駆動回路321は、たとえば輪列941および駆動回路942により実現することができる。
制御回路950は、駆動回路942に対して一定周期のパルス信号を出力することにより、駆動回路942による秒針921、分針922および時針923の駆動を制御する制御回路である。図3に示した制御回路310は、たとえば制御回路950により実現することができる。なお、制御回路950はICによって実現されている。
太陽電池961は、風防912および文字盤924を透過した光を受光して光電変換する。そして、太陽電池961は、光電変換により得られた電流を、導線962を介してスイッチ963へ出力する。また、太陽電池961は、光電変換により得られた電流を制御回路950へ出力する。太陽電池961は、たとえば複数のPDによって実現することができる。たとえば、太陽電池961は、4分割されたPD群によって構成される4段の太陽電池とすることができる。図3に示した受光装置330は、たとえば太陽電池961により実現することができる。
スイッチ963は、導線962と二次電池970との間を接続または切断するオン/オフスイッチである。スイッチ963のオン/オフは、制御回路950から基板930を介して行われる。図3に示したスイッチ340は、たとえばスイッチ963により実現することができる。
二次電池970は、駆動回路942および制御回路950に対して電源を供給する。また、二次電池970は、スイッチ963がオンである場合に、太陽電池961から導線962、スイッチ963および基板930を介して出力される電流によって充電を行う。図3に示した二次電池350は、たとえば二次電池970により実現することができる。
竜頭980は、アナログ時計900の外部からの操作を受け付けるつまみである。竜頭980によって受け付けられた操作は、電気信号として制御回路950へ入力される。竜頭980に代えて、押下スイッチなどの各種のスイッチを設けてもよい。図3に示した外部操作受付部360は、たとえば竜頭980により実現することができる。
このように、実施の形態にかかる電子時計101によれば、照射装置110から照射された所定の時間長を示す基準光信号112aを含む入射光を電流に変換し、変換した電流に含まれる信号が示す所定の時間長に基づいて自装置の歩度のずれを検出し、検出したずれに基づいて自装置の歩度を調整することができる。これにより、たとえば電子時計101の歩度調整を行う場合に、電子時計101の歩度調整を効率よく行うことができる。
たとえば、電子時計101は、基準光信号112aを受光可能な領域に位置していれば歩度調整を行うことができる。このため、たとえば、電子時計101と照射装置110との間の位置決め(配置)の精度が低くても、高い精度で電子時計101の歩度調整を行うことができる。このため、たとえば電子時計101と照射装置110との間の位置決め(配置)の作業を簡易化することが可能になる。
また、電子時計101は、基準信号に対する応答が早い光(基準光信号112a)を歩度調整に用いることで、所定の時間長を精度よく検出し、電子時計101の歩度調整の精度を向上させることができる。あるいは、歩度調整の精度を維持しつつ、一回の歩度調整のための所定の時間長を短くすることが可能になる。あるいは、これらの複合的な効果が得られる。
また、照射装置110が、電子時計101〜103(複数の電子時計)を含む領域に基準光信号112aを照射し、電子時計101〜103のそれぞれが、基準光信号112aに基づいて自装置の歩度の調整を並行して行うことができる。これにより、電子時計101〜103の歩度調整を効率よく行うことができる。
たとえば、一定の期間内により多くの電子時計の歩度調整が可能になる。あるいは、一定数の電子時計の歩度調整に要する時間を短縮することができる。あるいは、一回の歩度調整のための所定の時間長を長くすることが可能になり、歩度調整の精度を向上させることができる。あるいは、これらの複合的な効果が得られる。
また、照射装置110が、電子時計101〜103に対して基準光信号112aをまとめて照射するため、照射装置110において歩度調整の対象を切り替える制御を行わなくてもよい。このため、歩度調整のための制御を簡易化することができる。
また、実施の形態にかかる電子時計300は、入射光から変換した電流によって充電を行い、自装置を駆動する電力を供給する二次電池350を備える。すなわち、電子時計300は、自装置を駆動する電力を供給する二次電池350の充電を行うための受光装置330を利用して自装置の歩度調整を行うことができる。これにより、歩度調整の際に外部と通信を行うための通信モジュールを電子時計300に追加しなくても、電子時計300の歩度調整を行うことができる。
ただし、実施の形態にかかる電子時計300は、歩度調整の際にのみ使用される受光装置であって、二次電池350を充電するための受光装置330とは異なるPD等の受光装置を備える構成としてもよい。この場合は、電子時計300は、受光装置330とは異なる受光装置の光電変換により得られた電流に含まれる信号が示す所定の時間長に基づいて自装置の歩度のずれを検出し、検出したずれに基づいて歩度調整を行う。この場合においても、上述したように電子時計300の歩度調整を効率よく行うことができる。一例としては、図9に示した太陽電池961の一部が、二次電池970への充電を行う他の部分から切り離された構成であってもよい。この場合は、この太陽電池961の一部によって歩度調整の際に受光を行うようにしてもよい。
また、実施の形態にかかる電子時計300は、歩度制御回路313(検出部)がずれを検出する歩度調整モード(第1状態)においては受光装置330(変換部)と二次電池350との間を切断し、歩度制御回路313がずれを検出しない運用モード(第2状態)においては受光装置330と二次電池350との間を接続するスイッチ340を備える。これにより、歩度調整モードにおいては受光装置330および歩度制御回路313から二次電池350を切り離し、受光装置330と歩度制御回路313との間の信号線をハイインピーダンスの状態にすることができる。このため、受光装置330からの受光信号210を歩度制御回路313が精度よく検出することができる。このため、電子時計300の歩度調整をより精度よく行うことができる。
歩度調整モードにおいてスイッチ340を用いて受光装置330と二次電池350との間を切断する構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、受光装置330と二次電池350との間を接続したままでも受光信号210の十分な電圧や応答速度が得られる場合は、歩度調整モードにおいて受光装置330と二次電池350との間を切断しない構成としてもよい。この場合は、スイッチ340を省き、受光装置330と二次電池350とを直接接続する構成としてもよい。
また、実施の形態にかかる電子時計300は、上述した二次電池350を備える構成において、歩度制御回路313が歩度のずれを検出しない運用モードにおいて、受光装置330によって変換された電流に含まれる所定信号を検出した場合に歩度のずれを検出する歩度調整モードへ移行し、歩度調整回路314は、歩度調整モードにおいて歩度制御回路313によって歩度のずれが検出された場合に、歩度制御回路313によって検出された歩度のずれに基づいて歩度を調整する。これにより、歩度調整を指示するための外部操作受付部360を設けなくても、歩度調整に用いる受光装置330を利用して、電子時計300に対して所定の光信号を照射することによって電子時計300に歩度調整を実行させることができる。
以上説明したように、電子時計および歩度調整システムによれば、歩度調整を効率よく行うことができる。
たとえば、送受信用コイルを介した磁界信号を用いて歩度調整を行う技術においては、電気誘導により通信を行うため、送受信用コイルと電子時計との間の相対位置(距離や角度も含む)がずれると通信困難になる。また、送受信用コイルのインダクタンスの時定数により応答速度に限界があり、高精度な歩度調整が困難である。また、複数の電子時計を同時に歩度調整するためには、複数の電子時計のそれぞれに対して送受信用コイルを設けることになるため、歩度調整のためのコストが大きくなる。
これに対して、上述した歩度調整システム100においては、原子時計120などを用いて照射装置110が正確な間隔で点滅し、この点滅をトリガとすることにより、電子時計101〜103は受光装置(ソーラセル)の起電力発生間(パルス211〜212までの期間)の水晶振動子の発振周波数をカウントし、理想の周波数からのずれを時計内部で計測し、計測したずれに基づいて歩度を調整(補正)することができる。
このように、送受信用コイルによる磁界ではなく光を用いることで、電子時計101〜103の位置決めの精度が低くても、電子時計101〜103のそれぞれが精度よく所定の時間長を検出して歩度調整を行うことができる。また、電子時計101〜103のそれぞれにおける照射装置110との間の距離や基準光信号112aの照射角度が異なっていても、電子時計101〜103のそれぞれが精度よく所定の時間長を検出して歩度調整を行うことができる。
また、応答の早い基準光信号112aによって所定の時間長を検出することができるため、歩度調整を精度よく行うことができる。特に、高い周波数を有する振動子、たとえばATカット振動子を用いる電子時計においては、より高精度の歩度調整が可能になる。また、歩度調整の対象の電子時計101〜103より少ない数の照射装置(たとえば1個の照射装置110)によって歩度調整を行うことができるため、複数の電子時計を同時に歩度調整する場合であっても歩度調整のためのコストを低くすることができる。
以上のように、本発明にかかる電子時計および歩度調整システムは、振動子によって発振される基準クロックを用いて時間を計る電子時計および歩度調整システムに有用である。
100 歩度調整システム
101〜103,300 電子時計
110 照射装置
111 基準信号発生回路
112 発光装置
112a 基準光信号
120 原子時計
201 時間長
210 受光信号
211,212 パルス
220 カウントイネーブル信号
230 発振クロック
310,950 制御回路
311 発振回路
312 分周回路
313 歩度制御回路
314 歩度調整回路
321,942 駆動回路
322 時間通知部
330 受光装置
340,963 スイッチ
350,970 二次電池
360 外部操作受付部
700 カウンタ回路
701〜712 フリップフロップ
900 アナログ時計
911 ケース
912 風防
913 裏蓋
914 見返しリング
921 秒針
922 分針
923 時針
924 文字盤
930 基板
941 輪列
961 太陽電池
962 導線
980 竜頭

Claims (7)

  1. 入射光を電流に変換する変換部と、
    前記変換部によって変換された前記電流に含まれ所定の時間長を示す受光信号に基づいて自装置の歩度のずれを検出する検出部と、
    前記検出部によって検出された前記ずれに基づいて前記歩度を調整する調整部と、
    を備えることを特徴とする電子時計。
  2. クロック信号を発振する発振回路と、
    前記発振回路によって発振された前記クロック信号を分周する分周回路と、を備え、
    前記検出部は、前記発振回路の基準発振周波数に基づく基準クロック数と、前記所定の時間長の期間における前記クロック信号のクロック数との差を前記歩度のずれとして出力し、
    前記調整部は前記検出部から出力された前記歩度のずれに基づいて、前記発振回路の発振周波数または前記分周回路の分周比を調整する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  3. 自装置を駆動する電力を供給し、前記変換部によって変換された前記電流によって充電を行う二次電池を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電子時計。
  4. 前記検出部が前記ずれを検出する状態においては前記変換部と前記二次電池との間を切断し、前記検出部が前記ずれを検出しない状態においては前記変換部と前記二次電池との間を接続するスイッチを備えることを特徴とする請求項3に記載の電子時計。
  5. 前記検出部は、前記検出部が前記ずれを検出しない状態において、前記変換部によって変換された前記電流に含まれる所定信号を検出した場合に前記ずれを検出し、
    前記調整部は、前記検出部によって前記ずれが検出された場合に前記歩度を調整する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電子時計。
  6. 所定の時間長を示す基準光信号を照射する照射装置と、
    前記照射装置によって照射された前記基準光信号を含む入射光を電流に変換し、変換した前記電流に含まれ前記所定の時間長を示す受光信号に基づいて自装置の歩度のずれを検出し、検出した前記ずれに基づいて前記歩度を調整する電子時計と、
    を含むことを特徴とする歩度調整システム。
  7. 前記電子時計を複数含み、
    前記照射装置は、前記電子時計のそれぞれを含む領域に前記基準光信号を照射し、
    前記電子時計のそれぞれは、前記照射装置によって照射された前記基準光信号に基づいて前記歩度の調整を並行して行う、
    ことを特徴とする請求項6に記載の歩度調整システム。
JP2016031504A 2016-02-22 2016-02-22 電子時計および歩度調整システム Pending JP2017150855A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016031504A JP2017150855A (ja) 2016-02-22 2016-02-22 電子時計および歩度調整システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016031504A JP2017150855A (ja) 2016-02-22 2016-02-22 電子時計および歩度調整システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017150855A true JP2017150855A (ja) 2017-08-31

Family

ID=59741653

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016031504A Pending JP2017150855A (ja) 2016-02-22 2016-02-22 電子時計および歩度調整システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017150855A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1662343B1 (en) Electronic apparatus, method for detecting positions of pointer members in electronic apparatus, and a program for detecting positions of pointer members in electronic apparatus
JP6458941B2 (ja) 電子時計
US7016265B2 (en) Timepiece having a mechanical movement associated with an electronic regulator
US20140247700A1 (en) Electronic Timepiece and Time Correction Method of Electronic Timepiece
JP6136380B2 (ja) 電子時計
WO2007102412A1 (ja) アナログ電子時計
CN110955139B (zh) 包括与平均频率控制设备关联的机械振荡器的钟表组件
JP2019039673A (ja) 時間デジタル変換回路、回路装置、物理量測定装置、電子機器及び移動体
JP2018044868A (ja) 測位装置、電子時計、測位制御方法、及びプログラム
US20140247701A1 (en) Electronic Timepiece
JP2016512896A (ja) クオーツ電子時計の高精度計時方法
JP2018109580A (ja) 紫外線計測システム
JP6410729B2 (ja) 時刻修正システム、電子機器及びプログラム
US9729095B2 (en) Stepping motor control circuit, semiconductor device, and analog electronic timepiece
EP1207439B1 (fr) Montre électronique comportant des touches capacitives sur sa glace
JP2018119925A (ja) 電子時計
JP2017150855A (ja) 電子時計および歩度調整システム
US20180203417A1 (en) Timepiece
CN111025882B (zh) 一种智能钟表及其自校准方法、装置
JP2013181918A (ja) アンテナ内蔵式電子時計
JP2015175673A (ja) 時計
US10274899B2 (en) Thermocompensated chronometer circuit
JP6546038B2 (ja) 電子時計および電子時計の制御方法
JP2007052002A (ja) 電子機器
JP2005084038A (ja) 電子時計