JP2017148245A - ワックスアップ習得方法および習得システム - Google Patents

ワックスアップ習得方法および習得システム Download PDF

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Abstract

【課題】模型歯の正しい部分に正しい順番で適切にワックスを盛り付けることができ、規範的な歯冠形態を得るための術式を早期に習得できるワックスアップ習得方法および習得システムを提供する。
【解決手段】ワックスアップの基台となる模型歯2に、ワックスを複数の工程に分けて盛り付け、歯冠形態を成形するワックスアップの習得方法であって、模型歯2の上方に配置されたプロジェクター3から、模型歯2に、各工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影し、投影された映像に基づいて模型歯2にワックスを各工程ごとに盛り付けるようにした。各工程ごとに、模型歯2にワックスアップすべき部分をプロジェクションマッピングしたので、模型歯2の正しい部分に正しい順番で適切にワックスを盛り付けることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、基台となる模型歯にワックスを盛り付けて歯冠形態を形成するワックスアップの習得方法および習得システムに係り、特に、規範的な歯冠形態を得るための術式を早期に取得できるワックスアップの習得方法および習得システムに関する。
歯科医療の分野において、ワックスアップとは、基台となる模型歯にワックスを盛り付けて実際の歯冠形態を形成する作業をいう。適切なワックスアップを行うには、模型歯の適切な箇所に、適切な順番でワックスを盛り付け、ワックスを段階的に盛り上げることで、規範的な歯冠形態に近付けていく。従来、歯科学生(歯科実習者)は、各段階ごとにワックスアップされた模型歯やその写真を見てワックスアップの実習を行い、規範的な歯冠形態のワックスアップを習得していた。
特開2006−175205号公報
しかし、実際に歯科学生(歯科実習者)が模型歯や写真を見ながらワックスアップの実習を行うと、模型歯の誤った場所に誤った順番でワックスを盛り付けてしまい、規範的な歯冠形態のワックスアップができない実習者も見受けられる。また、その修正は、指導者(講師)が口頭や図示に基づいて行っているため、指導者の説明能力に依存せざるを得ず、個人差が生じる。よって、歯科実習者が、適切なワックスアップの術式を習得するためには、予想以上に長い期間が必要となるケースも存在する。
なお、特許文献1には、評価対象となるワックスアップ歯を三次元的に計測し、モデルとなるワックスアップ歯との誤差を積算して評価することで、歯科実習者を指導する発明が記載されている。しかし、文献1に記載された発明は、完成したワックスアップ歯の精度を評価するものであり、規範的な歯冠形態を得るためのワックスアップの術式を実習者に習得させる本発明とは前提が全く相違する。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、模型歯の正しい部分に正しい順番で適切にワックスを盛り付けることができ、規範的な歯冠形態を得るための術式を早期に習得できるワックスアップ習得方法および習得システムを提供することにある。
上記目的を達成すべく創案された本発明によれば、ワックスアップの基台となる模型歯に、ワックスを複数の工程に分けて盛り付け、歯冠形態を成形するワックスアップの習得方法であって、模型歯の上方に配置されたプロジェクターから、模型歯に、各工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影し、投影された映像に基づいて模型歯にワックスを工程ごとに盛り付けるようにした、ことを特徴とするワックスアップ習得方法が提供される。
上記ワックスアップ習得方法において、ワックスが盛り付けられる模型歯の頂面をフラットに形成し、その頂面にプロジェクターから映像を投影するようにしてもよい。
上記ワックスアップ習得方法において、模型歯にワックスを盛り付ける最初の工程のとき、模型歯の頂面に、プロジェクターから、咬頭頂の位置を示す映像を投影するようにしてもよい。
上記ワックスアップ習得方法において、模型歯にワックスを複数の段階に分けて盛り付ける各工程の夫々にて、プロジェクターから模型歯に、ワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像と共にリファレンスポイントの映像を投影し、最初の工程にて、模型歯に投影されたリファレンスポイントの映像の位置をマーキングすることで模型歯に基準ポイントを印記し、以降の各工程にて、プロジェクターから模型歯に投影されるリファレンスポイントの映像を基準ポイントに合わせるようにしてもよい。
上記ワックスアップ習得方法において、模型歯にワックスを複数の段階に分けて盛り付ける各工程の夫々にて、ワックスの色を異ならせるようにしてもよい。
また、本発明によれば、ワックスアップの基台となる模型歯に、ワックスを複数の工程に分けて盛り付け、歯冠形態を成形するワックスアップの習得システムであって、ワックスが盛り付けられる基台となる模型歯と、模型歯の上方に配置され、模型歯に、工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影するプロジェクターとを備えた、ことを特徴とするワックスアップ習得システムが提供される。
上記ワックスアップ習得システムにおいて、模型歯は、ワックスが盛り付けられる頂面がフラットに形成され、プロジェクターは、模型歯の頂面に映像を投影するものであってもよい。
上記ワックスアップ習得システムにおいて、プロジェクターは、模型歯にワックスを盛り付ける最初の工程のとき、模型歯の頂面に咬頭頂の位置を示す映像を投影するものであってもよい。
上記ワックスアップ習得システムにおいて、プロジェクターは、プロジェクターから模型歯に、各工程の夫々において、ワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像と共にリファレンスポイントの映像を投影するものであってもよい。
本発明に係るワックスアップ習得方法および習得システムによれば、模型歯にワックスを複数の工程に分けて段階的に盛り付けるに際して、模型歯の上方に配置されたプロジェクターから模型歯に、各工程ごとに、ワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影し、模型歯にワックスアップすべき部分をプロジェクションマッピングしたので、模型歯の正しい部分に正しい順番で適切にワックスを盛り付けることができ、規範的な歯冠形態を得るためのワックスアップの術式を早期に習得できる。
本発明の一実施形態に係るワックスアップ習得方法および習得システムにおいて、プロジェクションマッピングに用いる投影用の画像を得るための投影用模型の平面図であり、(a)は咬頭頂を示し、(b)は辺縁隆線を示し、(c)は隆線を示し、(d)は副隆線を示す。 上記ワックスアップ習得方法および習得システムにおいて、模型歯を表す説明図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 上記ワックスアップ習得方法および習得システムにおいて、プロジェクターから模型歯に映像を投影する様子を示す説明図である。 上記ワックスアップ習得方法および習得システムにおいて、模型歯に投影された映像をマーキングする様子を示す説明図である。 上記ワックスアップ習得方法および習得システムにおいて、模型歯にワックスアップする様子を示す説明図であり、(a)は第1工程として咬頭頂をワックスアップする様子、(b)は第2工程として辺縁隆線をワックスアップする様子を示す。 上記ワックスアップ習得方法および習得システムにおいて、模型歯にワックスアップする様子を示す説明図であり、(c)は第3工程として隆線をワックスアップする様子、(d)は副隆線をワックスアップする様子を示す。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(ワックスアップ習得システム1の概要)
本発明の一実施形態に係るワックスアップ習得システムの概要を図1〜図3を用いて説明する。図3に示すように、本実施形態に係るワックスアップ習得システム1は、ワックスアップの基台となる模型歯2に、ワックスを複数の工程に分けて盛り付け、歯冠形態を成形するワックスアップの習得に用いられるものであって、ワックスが盛り付けられる基台となる模型歯2と、模型歯2の上方に配置され、模型歯2に、工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影するプロジェクター3とを備えている。以下、本システム1の構成要素を説明する。
(模型歯2)
図2(a)、図2(b)に示すように、模型歯2は、基台2aと、基台2aに取り付けられた模型歯列4とから成る。模型歯列4は、本実施形態では、前歯列(中切歯、側切歯、犬歯)4Fと、左歯列(第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯)4Lと、右歯列(第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯)4Rとから構成されており、夫々、基台2aに対して上方に着脱自在となっている。なお、模型歯列4は、上述のようにU字状の全歯列を3分割した構成に限られず、任意の1歯ないしは連なった複数歯から構成されていてもよい。
本実施形態では、左歯列4Lおよび右歯列4Rに、ワックスが盛り付けられ、ワックスアップが施される。左歯列4Lおよび右歯列4Rの各歯は、歯冠が通常高さの略1/2にトリミングされて頂面5がフラットに成形されており、その頂面5にワックスアップが施される。各歯の頂面5の高さは側方から見て揃っている。これにより、図3に示すように、プロジェクター3から模型歯2に映像を投影したとき、各頂面5においてワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像のピントを合わせられる。なお、前歯列4Fにワックスアップを施す場合には、前歯列4Fの各歯に同様のフラット加工が施され、任意の1歯ないしは複数歯にワックスアップを施す場合には、その歯に同様のフラット加工が施される。
模型歯列4は、石膏から製造されており、各歯の頂面5が白色となっている。このため、図3に示すように、プロジェクター3から模型歯2に映像を投影すると、模型歯列4の歯の頂面5に投影された映像は、フラットな白色の投影面(頂面5)に写されることになり、見易くなる。なお、模型歯列4の材質は、石膏に限られず、樹脂などであってもよい。この場合も、各歯の頂面5を白色とすることが好ましい。なお、模型歯2は、図2(a)および図2(b)に示す下顎の歯に限られず、上顎の歯でもよいことは勿論である。
(プロジェクター3)
図3、図4に示すように、プロジェクター3は、模型歯2の上方に配置され、模型歯2に、ワックスアップの工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影するものである。本実施形態において、プロジェクター3は、キヤノン社製ミニプロジェクター(C5(WB100))が用いられているが、これに限られないことは勿論である。プロジェクター3は、模型歯2の頂面5に、ワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を、ワックスアップの工程ごとに投影する。かかる映像は、ワックスアップの工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置が異なっており、図1(a)〜図1(d)に示す投影用模型6a、6b、6c、6dを写真撮影することで得られる。
図1(a)の投影用模型6aの歯には、咬頭頂7がマーキングされている。咬頭頂7は、歯の高い部分である。図1(b)の投影用模型6bの歯には、辺縁隆線8がマーキングされている。辺縁隆線8は、咬頭頂7を連ねた隆起線である。図1(c)の投影用模型6cの歯には、隆線9がマーキングされている。隆線9は、咬頭頂7から歯の外側および内側に向かう隆起線である。図1(d)の投影用模型6dの歯には、副隆線10がマーキング(ドットで示す)されている。副隆線10は、隆線9に隣接する隆起線である。図1(a)〜図1(d)の投影用模型6a〜6dは、カメラ(図示せず)によって上方から写真撮影され、それらの画像データが図3に示すプロジェクター3に投影用の映像として取り込まれる。
プロジェクター3は、模型歯2にワックスを盛り付ける最初の工程(第1工程)のとき、図1(a)の画像データである、咬頭頂7の位置を示す映像を模型歯2に投影し、続くワックスアップの第2工程のとき、図1(b)の画像データである、辺縁隆線8の位置を示す映像を模型歯2に投影し、続く第3工程のとき、図1(c)の画像データである、隆線9の位置を示す映像を模型歯2に投影し、続く第4工程のとき、図1(d)の画像データである、副隆線10の位置を示す映像を模型歯2に投影する。なお、プロジェクターから模型歯2に投影される映像は、このような4つの工程に限定されるものではなく、2工程や3工程でもよく、5工程以上としてもよい。
図1(a)〜図1(d)の投影用模型6a〜6dは、全ての歯が規範的な立体形状となっており、上述したように、各図ごとに異なった部分(ワックスアップする部分)が夫々マーキングされている。図1(a)〜図1(d)の各投影用模型6a〜6dに施されたマーキングの色は、夫々異なっていることが好ましい。図3に示すように、プロジェクター3から模型歯2に映像を投影したとき、前工程の映像のマーキングの色と区別するためである。図1(a)〜図1(d)に示す投影用模型6a〜6dの形状は、全て同一であり、図2に示す模型歯2の形状と比較すると、ワックスアップする歯の頂面5がフラットな点を除き同一である。
(リファレンスポイント12)
図1(a)〜図1(d)の各投影用模型6a〜6dには、U字状の歯列の内方の基底面11に位置して、リファレンスポイント12が同一の位置にマーキングされている。リファレンスポイント12は、図1(a)〜図1(d)の各投影用模型6a〜6dの映像を、図3および図4に示すプロジェクター3によって、各工程の順で模型歯2に投影したとき、映像のずれを防止する基準となるものである。なお、リファレンスポイント12は、1点ではその点廻りに映像が回転し得るため不可であるが、2点以上であればよく、4点に限られない。
(ワックスアップ習得方法の概要)
上述したワックスアップ習得システム1を用いたワックスアップ習得方法を述べる。本方法の概要は、ワックスアップの基台となる模型歯2に、ワックスを複数の工程に分けて盛り付け、歯冠形態を成形するワックスアップの習得方法であって、図3に示すように、模型歯2の上方に配置されたプロジェクター3から、模型歯2に、各工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影し、投影された映像に基づいて模型歯2にワックスを工程ごとに盛り付けるようにしたものである。以下、このワックスアップ習得方法の各工程について述べる。
(プロジェクター3のセット)
先ず、図3に示すように、模型歯2の上方にプロジェクター3をスタンド13等でセットする。プロジェクター3と模型歯2との相対位置は、図1(a)〜図1(d)の投影用模型6a〜6dを上方からカメラで写真撮影したときのカメラと投影用模型6a〜6dとの相対位置に、合致されている。本実施形態においては、図4に示すように、プロジェクター3は、その投光ライン15が模型歯2の基底面14に対して垂直となるように、スタンド13等で姿勢が保持されている。
(第1工程:咬頭頂7のワックスアップ)
図4に示すように、模型歯2の上方に配置されたプロジェクター3から模型歯2に、図1(a)の画像データである咬頭頂7の位置を示す映像を投影する。ここで、咬頭頂7の位置を示す映像の投影面となる模型歯2の頂面5は、フラットな形状であるため、そこに投影された映像(咬頭頂7の位置を示す映像)が投影面の凹凸に起因して歪むことはない。また、プロジェクター3の投光ライン15は、模型歯2の基底面14に対して垂直であり、この基底面14と模型歯2の各頂面5とは平行であるため、各頂面5に歪みの少ない映像を投影できる。また、各歯の頂面5の高さは側方から見て揃っているため、各頂面5にて映像のピントを合わせ易い。
図4に示すように、ワックスアップに先立って、実習者は、先ず、模型歯2の頂面5に投影された咬頭頂7の位置を筆記具(カラーペン16)で頂面5にマーキングして印記する。これにより、実習者は、咬頭頂7の位置を学習できる。マーキングの後は、模型歯2をプロジェクター3の下方の投影範囲から移動させても、ワックスを盛り付ける咬頭頂7の位置を把握できる。図4において、左歯列4Lにマーキング前の映像状態の咬頭頂7を示し、右歯列4Rにマーキング後の印記された咬頭頂7を示す。
また、実習者は、図4に示すように、プロジェクター3から模型歯2の基底面14に投影されたリファレンスポイント12を、カラーペン16でマーキングし、模型歯2に基準ポイント17を印記する。基準ポイント17は、以降の工程で模型歯2に投影される映像のズレ(誤差)を防止するための基準となる。図4において、基準面14に表示された左側の2点はマーキング前の映像状態のリファレンスポイント12を示し、右側の2点はマーキング後の印記されたリファレンスポイント(基準ポイント17)を示す。
その後、図5(a)に示すように、実習者は、模型歯2の頂面5の咬頭頂7の位置(カラーペン16で印記された位置)に、専用工具18でワックスを盛り付けてワックスアップを行う。ワックスアップは、プロジェクター3から模型歯2に映像を投影しながら行ってもよく、模型歯2をプロジェクター3の下方の投影範囲から移動させて行ってもよい。図5(a)において、左歯列4Lにワックスアップ前の印記状態の咬頭頂7を示し、右歯列4Rにワックスアップ後のワックスが盛り上げられた咬頭頂7を示す。
(第2工程:辺縁隆線8のワックスアップ)
全ての咬頭頂7のワックスアップが完了した後、プロジェクター3から模型歯2に投影する映像を、図1(b)の画像データである辺縁隆線8の位置を示す映像に切り換える。この映像には、リファレンスポイント12も含まれており、プロジェクター3から模型歯2に投影されるリファレンスポイント12の映像を、前の工程で模型歯2に印記しておいた基準ポイント17に合わせることで、本工程の映像と前工程の映像のズレ(誤差)を防止する。
図5(b)の左歯列4Lに示すように、模型歯2の頂面5に投影された辺縁隆線8の位置をカラーペン16で頂面5にマーキングして印記する。これにより、実習者は、辺縁隆線8の位置を学習できる。マーキングの後は、模型歯2をプロジェクター3の下方の投影範囲から移動させても、ワックスを盛り付ける辺縁隆線8の位置を把握できる。
図5(b)の右歯列4Rに示すように、実習者は、模型歯2の頂面5の辺縁隆線8の位置に、専用工具18でワックスアップを行う。ワックスアップは、プロジェクター3から模型歯2に映像を投影しながら行ってもよく、模型歯2をプロジェクターの下方から移動させて行ってもよい。図5(b)において、左歯列4Lにワックスアップ前の印記状態の辺縁隆線8を示し、右歯列4Rにワックスアップ後のワックスが盛り上げられた辺縁隆線8を示す。
(第3工程:隆線9のワックスアップ)
全ての辺縁隆線8のワックスアップが完了した後、プロジェクター3から模型歯2に投影する映像を、図1(c)の画像データである隆線9の位置を示す映像に切り換える。この映像には、リファレンスポイント12も含まれており、プロジェクター3から模型歯2に投影されるリファレンスポイント12の映像を、模型歯2に第1工程で印記しておいた基準ポイント17に合わせることで、本工程の映像と前工程の映像のズレ(誤差)を防止する。
図6(c)の左歯列4Lに示すように、模型歯2の頂面5に投影された隆線9の位置をカラーペン16で頂面にマーキングして印記する。これにより、実習者は、隆線9の位置を学習できる。マーキングの後は、模型歯2をプロジェクター3の下方から移動させても、ワックスを盛り付ける隆線9の位置を把握できる。
図6(c)の右歯列4Rに示すように、実習者は、模型歯2の頂面5の隆線9の位置に、専用工具18でワックスアップを行う。ワックスアップは、プロジェクター3から模型歯2に映像を投影しながら行ってもよく、模型歯2をプロジェクター3の下方から移動させて行ってもよい。図6(c)において、左歯列4Lにワックスアップ前の印記状態の隆線9を細線で示し、右歯列にワックスアップ後のワックスが盛り上げられた隆線9を太線で示す。
(第4工程:副隆線10のワックスアップ)
全ての隆線9のワックスアップが完了した後、プロジェクター3から模型歯2に投影する映像を、図1(d)の画像データである副隆線10の位置を示す映像に切り換える。この映像には、リファレンスポイント12も含まれており、プロジェクター3から模型歯2に投影されるリファレンスポイント12の映像を、模型歯2に第1工程で印記しておいた基準ポイント17に合わせることで、本工程の映像と前工程の映像のズレ(誤差)を防止する。
図6(d)の左歯列4Lに示すように、模型歯2の頂面5に投影された副隆線10(薄いドット)の位置をカラーペン16で頂面5にマーキングして印記する。これにより、実習者は、副隆線10の位置を学習できる。マーキングの後は、模型歯2をプロジェクター3の下方から移動させても、ワックスを盛り付ける副隆線10の位置を把握できる。
図6(d)の右歯列4Rに示すように、実習者は、模型歯2の頂面5の副隆線10の位置に、専用工具18でワックスアップを行う。ワックスアップ後の副隆線10を濃いドットで表す。ワックスアップは、プロジェクター3から模型歯2に映像を投影しながら行ってもよく、模型歯2をプロジェクター3の下方から移動させて行ってもよい。図6(d)において、左歯列4Lにワックスアップ前の印記状態の副隆線(薄いドット)10を示し、右歯列4Rにワックスアップ後のワックスが盛り上げられた副隆線(濃いドット)10で示す。
(作用・効果)
以上説明したように、本実施形態に係るワックスアップ習得方法および習得システムによれば、模型歯2にワックスを複数の工程に分けて段階的に盛り付けるに際して、模型歯2の上方に配置されたプロジェクター3から模型歯2に、各工程ごとに、ワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影し、模型歯2にワックスアップすべき部分をプロジェクションマッピングしたので、模型歯2の正しい部分に正しい順番で適切にワックスを盛り付けることができ、規範的な歯冠形態を得るためのワックスアップの術式を早期に習得できる。
ワックスが盛り付けられる模型歯2の頂面5をフラットに形成し、その頂面5にプロジェクター3から映像を投影するようにしている。投影面である模型歯2の頂面5がフラットな形状であるため、そこに投影された映像が投影面の凹凸に起因して歪むことはない。よって、歪みのない映像に基づいて、的確なワックスアップが可能となる。
模型歯2にワックスを盛り付ける最初の工程(第1工程)のとき、模型歯2の頂面5に、咬頭頂7の位置を示す映像を投影するようにしている。咬頭頂7の位置は、歯冠形態を定める上で最も重要なポイントである。よって、最初の工程で、咬頭頂7の部分をワックスアップすることで、以降の工程で規範的な歯冠形態に成形し易くなり、適切なワックスアップが可能となる。
模型歯5にワックスを複数の段階に分けて盛り付ける各工程の夫々にて、プロジェクター3から模型歯2に、ワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像と共にリファレンスポイント12の映像を投影し、最初の工程にて、模型歯2に投影されたリファレンスポイント12の映像の位置をマーキングすることで模型歯2に基準ポイント17を印記し、以降の各工程にて、プロジェクター3から模型歯2に投影されるリファレンスポイント12の映像を基準ポイント17に合わせるようにしている。これにより、各工程における映像のズレ(誤差)を防止でき、正確なワックスアップが可能となる。
(変形例)
模型歯2にワックスを複数の段階に分けて盛り付ける各工程の夫々にて、ワックスの色を異ならせるようにしてもよい。これにより、実習者は、前回のワックスアップ部分と今回のワックスアップ部分とを区別でき、各工程ごとにワックスアップする部分の位置を的確に学習できる。
図1(a)〜図1(d)の各投影用模型6a〜6dのワックスアップすべき部分に施されるマーキングの色を各模型ごとに異ならせ、そのマーキングの色と各工程でワックスアップに用いるワックスの色とを合わせてもよい。これにより、実習者は、現在どの工程のワックスアップを行っているか確実に把握でき、ワックスアップの順番(術式)を的確に学習できる。
本発明は、基台となる模型歯にワックスを盛り付けて歯冠形態を形成するワックスアップの習得方法および習得システムに利用できる。
1 ワックスアップ習得システム
2 模型歯
3 プロジェクター
5 頂面
7 咬頭頂
12 リファレンスポイント
17 基準ポイント

Claims (9)

  1. ワックスアップの基台となる模型歯に、ワックスを複数の工程に分けて盛り付け、歯冠形態を成形するワックスアップの習得方法であって、
    前記模型歯の上方に配置されたプロジェクターから、前記模型歯に、前記工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影し、投影された映像に基づいて前記模型歯にワックスを前記工程ごとに盛り付けるようにした、ことを特徴とするワックスアップ習得方法。
  2. 前記ワックスが盛り付けられる模型歯の頂面をフラットに形成し、その頂面に前記プロジェクターから映像を投影する、ことを特徴とする請求項1に記載のワックスアップ習得方法。
  3. 前記模型歯にワックスを盛り付ける最初の工程のとき、前記模型歯の頂面に、前記プロジェクターから、咬頭頂の位置を示す映像を投影する、ことを特徴とする請求項2に記載のワックスアップ習得方法。
  4. 前記模型歯にワックスを複数の段階に分けて盛り付ける工程の夫々において、前記プロジェクターから前記模型歯に、ワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像と共にリファレンスポイントの映像を投影し、
    最初の工程にて、前記模型歯に投影された前記リファレンスポイントの映像の位置をマーキングすることで前記模型歯に基準ポイントを印記し、
    以降の各工程にて、前記プロジェクターから前記模型歯に投影されるリファレンスポイントの映像を前記基準ポイントに合わせるようにした、ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のワックスアップ習得方法。
  5. 前記模型歯にワックスを複数の段階に分けて盛り付ける工程の夫々において、前記ワックスの色を異ならせるようにした、ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のワックスアップ習得方法。
  6. ワックスアップの基台となる模型歯に、ワックスを複数の工程に分けて盛り付け、歯冠形態を成形するワックスアップの習得システムであって、
    ワックスが盛り付けられる基台となる模型歯と、
    前記模型歯の上方に配置され、前記模型歯に、前記工程ごとにワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像を投影するプロジェクターとを備えた、ことを特徴とするワックスアップ習得システム。
  7. 前記模型歯は、ワックスが盛り付けられる頂面がフラットに形成され、
    前記プロジェクターは、前記頂面に前記映像を投影するものである、ことを特徴とする請求項6に記載のワックスアップ習得システム。
  8. 前記プロジェクターは、前記模型歯にワックスを盛り付ける最初の工程のとき、前記模型歯の頂面に咬頭頂の位置を示す映像を投影するものである、ことを特徴とする請求項7に記載のワックスアップ習得方法。
  9. 前記プロジェクターは、前記プロジェクターから前記模型歯に、前記工程の夫々において、前記ワックスを盛り付ける部分の位置を示す映像と共にリファレンスポイントの映像を投影するものである、ことを特徴とする請求項6から8の何れか1項に記載のワックスアップ習得システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109637317A (zh) * 2018-12-18 2019-04-16 佳木斯大学 一种口腔仿真头模内牙挺操作训练模型

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CN109637317A (zh) * 2018-12-18 2019-04-16 佳木斯大学 一种口腔仿真头模内牙挺操作训练模型

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