JP2017147962A - 配光装置 - Google Patents

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康博 高木
Yasuhiro Takagi
康博 高木
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Abstract

【課題】入射された照明光を配光する配光装置を提供する。
【解決手段】配光対象における配光対象領域に照明光を配光する配光装置であって、配光対象領域を示す情報を取得する情報取得部と、情報に応じたホログラムを計算する制御部と、照明光が入射され、ホログラムにより照明光を配光対象領域に配光する空間光変調器とを備える配光装置を提供する。また、当該情報取得部は、配光対象を撮影し、撮影した画像から配光対象領域を抽出した抽出画像を取得する画像処理部を更に備える配光装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入射された照明光を配光する配光装置に関する。
従来、植物栽培用の蛍光灯やLEDに代わる光源として半導体レーザー光源を用いた配光装置が知られている。(例えば、非特許文献1−4参照)。
非特許文献1 土屋広司,山崎文,宮島博文,本間孝宜,菅博文、「植物栽培への赤色LD光の応用」、レーザー研究、日本、一般社団法人 レーザー学会、1997年、vol.25 no.12, p.841−844
非特許文献2 高辻 正基,山中 正宣、「レーザー植物工場の可能性」、植物工場学会誌、日本、植物工場学会、1994年,vol.6, p.184−190
非特許文献3 村瀬 治比古,福田 弘和、"ハイテク植物工場とイノベーション"、植物環境工学、日本、日本植物工場学会、2012年、vol.24 no.3, p.167−173
非特許文献4 前田 重雄ほか、「走査型3波長レーザー照明の植物工場への応用」、日本生物環境工学会大会講演要旨、日本、日本生物環境工学会、2010年、p.68−69
しかしながら、従来の配光装置では、照明光量を増すために半導体レーザーを2次元アレイ状に配列しており、対象となる植物の照射領域以外にも照明光が照射されるので、効率的に照明光を配光することができない。また、従来の配光装置では、ミラー等を用いて空間走査しており、部分的な照明を実現するためには、半導体レーザーを時間変調することが不可欠であり、より高出力な半導体レーザーが必要となる。
本発明の第1の態様においては、配光対象における配光対象領域に選択的に照明光を配光する配光装置であって、配光対象領域を示す情報を取得する情報取得部と、情報に応じたホログラムを計算する制御部と、照明光が入射され、ホログラムにより照明光を配光対象領域にリアルタイムで配光する空間光変調器とを備える配光装置を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
配光装置100の構成の一例を示す。 振幅変調型の空間光変調器120を説明するための図である。 振幅変調型の空間光変調器120を説明するための図である。 位相変調型の空間光変調器20を説明するための図である。 液晶を用いた位相変調型の空間光変調器20の一例を示す。 情報取得部10により配光対象1を撮影した画像の一例を示す。 実施例1に係る画像処理部70の取得した抽出画像を示す。 実施例1に係る位相変調型ホログラムの一例を示す。 実施例1に係る再生像の一例を示す。 実施例2に係る照明パターンの一例を示す。 実施例2に係る目的画像と再生像の一例を示す。 配光装置100のレンズ系の一例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、配光装置100の構成の一例を示す。本例の配光装置100は、情報取得部10、空間光変調器20、光源30、制御部40、ビームスプリッタ50および画像処理部70を備える。
配光装置100は、照明光Lから、配光対象1に応じた照明パターンの照明光L'を生成する。配光装置100は、生成した照明光L'を配光対象1に照射する。本例の配光装置100は、配光対象1である植物に照明光L'を選択的に照射する。
配光対象1は、配光装置100から照明光L'が照射される対象となるものである。配光対象1は、照明光L'の照射を必要とするものであれば特に限定されない。一例において配光対象1は、照明光L'の照射により成長が促される植物である。また、配光対象1は、照明光L'により励起される細胞であってもよい。配光装置100は、配光対象1における配光対象領域に照明光L'を照射する。
配光対象領域とは、配光対象1の照明光L'が照射されるべき領域を指す。例えば、配光装置100は、配光対象1が植物である場合、植物の葉を配光対象領域に設定する。また、配光装置100は、配光対象1が植物である場合、植物の成長点を配光対象領域に設定してもよい。成長点とは、茎や根の先端にあって、活発に新しい組織が作られて、植物の生長の著しい部分をいう。成長点に照明光L'を配光することにより、効率的な植物の成長を促すことができる。
情報取得部10は、配光対象領域を示す情報を取得する。一例において、情報取得部10は、配光対象1の画像を取得する。また、情報取得部10は、撮影した画像から、配光対象1の配光対象領域を抽出した抽出画像を取得してもよい。情報取得部10は、配光対象1を撮像するためのカメラを有する。例えば、情報取得部10は、配光対象1である植物をカメラで撮影する。この場合、情報取得部10は、配光対象1の形状に関する形状情報を取得する。また、情報取得部10は、静止画だけでなく、動画から配光対象1の画像を取得してもよい。情報取得部10は、配光対象1の時間的な変化を含む情報を取得してよい。
空間光変調器20は、入射された照明光Lを配光対象1の配光対象領域に配光するホログラムパターンを表示する空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)である。SLMとは、光の振幅および位相等を空間的又は時間的に変調するデバイスである。SLMは、光の強度を変調する振幅変調型と、光の位相を変調する位相変調型の2つに大きく分けられる。空間光変調器20には、位相変調型のSLMが用いられる。
位相変調型の空間光変調器20は、光の振幅を変えないため、光の吸収を原理的になくすことができる。即ち、位相変調型の空間光変調器20は、レーザー光を理論効率100%で任意の光パターンに変換できるので、高効率な配光が実現できる。なお、本例の空間光変調器20は、入射した照明光Lを反射して配光対象1に配光する反射型のものである。
また、空間光変調器20は、計算機合成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)技術を用いて計算した配光対象1の配光対象領域に応じたホログラムを表示する。CGHでは、コンピュータでホログラムパターンを計算するため、任意の立体像(即ち、再生像)を表示できる。これにより、空間光変調器20は、入射した照明光Lを配光対象領域に選択的に集光できる。本例の空間光変調器20は、解像度1,920×1,080で、画素ピッチ8μmで、フレームレートが60Hzである。
光源30は、空間光変調器20に予め定められた波長の照明光Lを照射する半導体レーザーを有する。光源30は、半導体レーザーから照射されたレーザー光を空間光変調器20の表示面の大きさに広げて空間光変調器20に照射する。また、光源30は、パルス波として照明光Lを空間光変調器20に照射してもよい。一例において、パルス波とは、照明光Lが点滅する程度の周波数で空間光変調器20を照射することを指す。例えば、光源30は、60Hz程度のパルスで空間光変調器20を照射する。ここで、半導体レーザーは、電気−光変換効率が約60%であり、変換効率約20%の蛍光灯や変換効率約40%のLEDに比べて高くなる。特に、コヒーレンスが高いレーザー光を用いることで、空間光変調器20による照明光の配光対象領域への高精度な配光が可能になる。例えば、光源30は、発振波長640nmで、光出力80mWの赤色半導体レーザーである。
光源30の波長は、植物の栽培に用いられる場合、配光対象1である植物の特性に応じて決定される。配光対象1が植物である場合、光源30は、植物の成長に有効な光のみを選択して照射できる。例えば、光源30を赤色の発振波長の半導体レーザーにすることにより、植物の光合成効率を高められる。光源30を複数の半導体レーザーで構成し、複数の発振波長の半導体レーザーを用いることで、植物の効率的な形態形成に寄与することが可能になる。
光源30の光強度は、配光対象1が植物である場合、配光対象1である植物の特性に応じて決定される。一例において、光源30の出力する光量は、植物が成長するために必要な光量である光合成有効光量子束密度200μmol/ms程度である。また、光源30は、配光対象領域の面積に応じて、照明光Lの光強度を制御してもよい。照明光L'の光強度は、照明パターンの面積によらず一定である。即ち、照明パターンの面積が大きくなると光量子束密度が小さくなり、照明パターンの面積が小さくなると光量子束密度が大きくなる。光源30は、光量子束密度を一定とすべく、照明パターンの面積が大きい場合に、照明光Lの光強度を大きくし、照明パターンの面積が小さい場合に、照明光Lの光強度を小さくしてもよい。
制御部40は、空間光変調器20から照射される照明光L'の照明パターンが、配光対象領域に対応するように、位相変調型のホログラムパターンを計算する。制御部40は、計算したホログラムパターンを空間光変調器20に出力する。これにより、空間光変調器20は、配光対象1の配光対象領域に対応する再生像を得ることができる。例えば、制御部40は、配光対象1の配光対象領域の抽出画像にランダム位相を加える。そして、制御部40は、ランダム位相を加えた抽出画像をフーリエ変換した結果に、振幅一定の条件を加えることで位相変調型ホログラムを計算する。なお、制御部40は、フーリエ反復法などの最適化アルゴリズムを適用することにより、位相変調型ホログラムの配光精度を向上させてもよい。
画像処理部70は、情報取得部10の取得した情報に基づいて、画像処理を実行する。一例において、画像処理部70は、配光対象1の配光対象領域を抽出した抽出画像を取得する。また、画像処理部70は、コンピュータによる画像処理で植物の葉部分などを抽出して照明パターンを決定する。配光対象領域の抽出には、撮影画像の色相と彩度を対象とした閾値処理が用いることができる。画像処理部70は、画像処理した結果を制御部40に送信してもよい。この場合、制御部40は、画像処理部70の画像処理結果に基づいて、空間光変調器20を制御することにより、位相変調型ホログラムの配光精度を向上させてもよい。
以上の通り、配光装置100は、照明光L'が、配光対象領域に対応して配光されるようにCGHを設計することで、配光対象領域以外の不要部分への配光をなくすことができる。これにより、配光装置100は、効率的に配光対象1の配光対象領域に照明光L'を配光できる。なお、配光装置100は、情報取得部10のカメラの光軸と照明光L'の光軸を一致させ、情報取得部10のカメラの画角と照明光L'の広がり角を一致させることで、奥行き方向への配光対象の移動に対する許容度を大きくできるため、より効率的な配光が実現できる。
図2Aおよび図2Bは、振幅変調型の空間光変調器120を説明するための図である。図2Aは、イメージセンサ110に干渉稿を記録する方法を示す。図2Bは、空間光変調器120に配光対象1の物体光Oを再生する方法を示す。
振幅変調型ホログラムでは、物体光Oおよび参照光Rをイメージセンサ110に照射して、物体光Oと参照光Rの干渉縞を記録する。そして、記録した干渉縞を空間光変調器120に表示し、空間光変調器120に参照光Rを照射すると、物体光Oに対応する配光対象1の立体像が再生される。この時、不要なゼロ次光および共役光O'が発生する。即ち、空間光変調器120は、ゼロ次光および共役光O'の発生により、参照光Rの損失を生じさせてしまう。よって、空間光変調器120は、参照光Rを効率的に配光することが困難である。
図3は、位相変調型の空間光変調器20を説明するための図である。本例では、空間光変調器20を用いて再生像を表示する場合について図示している。空間光変調器20は、制御部40の計算したホログラムパターンを表示している。空間光変調器20は、入射された照明光Lを、表示したホログラムパターンに応じて、配光対象1に配光する。回折による像形成においては、波面の強弱を決める振幅変調に比べて、波面の形状を決める位相変調の方が支配的であることが知られている(例えば、参考文献:L. B. Lesem, P. M. Hirsch, and J. A. Jordan,Jr, "The Kinoform: A New Wavefront Reconstruction Device," IBMJ. Res. Dev., vol.13, p.150−155(1969).)。位相変調型の空間光変調器20は、振幅変調型の空間光変調器120と異なり、共役光O'とゼロ次光が生じないので、回折効率は理論的には100%となる。回折効率とは、入射した照明光Lと、出射した照明光L'の強度の比率である。
図4は、液晶を用いた空間光変調器20の構成の一例を示す。空間光変調器20は、液晶21の配向を制御することにより、所定の照明パターンを生成する。空間光変調器20は、生成した照明パターンに応じた照明光L'を出射する。なお、本例の空間光変調器20は、透過型の場合について示したが、反射型の空間光変調器20であってもよい。この場合、例えば、空間光変調器20は、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)である。LCOSとは、シリコン基板上に電気アドレス部を構成し、その上に光変調部である液晶相を配置した構造をいう。
液晶21は、制御部40が生成した照明パターンに応じて配向が制御される。即ち、液晶21が回転し、変調層の屈折率分布が変化する。空間光変調器20は、変調層の屈折率分布に応じて光の位相が変調された照明光L'を出射する。ビームスプリッタ50を偏光ビームスプリッタとし、透過偏光の方向を液晶の屈折率変調を行う偏光方向と一致させることで、照明光L'のビームスプリッタ50での反射をなくすことができるので、効率的な配光が実現できる。
[実施例1]
図5は、情報取得部10により配光対象1を撮影した画像の一例を示す。情報取得部10は、配光対象1の撮影用カメラとしてデジタルカメラを用いた。本例の配光対象1はマリーゴールドである。写真は、マリーゴールドを斜めから撮影した画像であるが、マリーゴールドを真上から撮影した画像でもよい。空間光変調器20は、配光対象1を撮影する方向によらず、情報取得部10が配光対象1の画像を取得するための光軸と、配光対象1に照明光Lを配光するための光軸とが一致するように配置される。これにより、配光装置100は、照明光L'の照明パターンと、抽出画像における配光対象領域とを一致させることができる。
図6は、実施例1に係る画像処理部70により取得した抽出画像を示す。一例において、画像処理部70は、配光対象1の形状に応じて抽出画像を取得する。画像処理部70は、画像処理により撮影画像の色相と彩度を閾値処理することにより葉部分を抽出する。画像処理部70が取得した抽出画像は、照明パターンとして用いられる。
本例の情報取得部10は、抽出画像として2次元画像を取得している。しかしながら、情報取得部10は、3次元画像を取得するように構成されてもよい。例えば、配光装置100は、情報取得部10が抽出画像として3次元画像を取得する場合、3次元画像と同じ3次元的な光強度分布をもつ照明光L'を配光対象1に照射する。即ち、様々な奥行き位置にある配光対象領域に効率的に照明光を配光できる。この場合、情報取得部10で取得した3次元画像を空間的に回転および移動することで空間光変調器から見た3次元画像に変換できるので、情報取得部10が配光対象1の画像を取得するための光軸と、配光対象1に照明光Lを配光するための光軸とが一致するように配置する必要はない。
図7は、実施例1に係る位相変調型ホログラムの一例を示す。本例の位相変調型ホログラムは、照明パターンが再生像になるように計算された位相変調型CGHである。本例の位相変調型ホログラムは、抽出画像にランダムな位相分布を加えてフーリエ変換を行い、振幅分布を一定とすることで位相分布が計算されたホログラムである。
図8は、実施例1に係る再生像の一例を示す。同図は、図7に示した位相変調型ホログラムを空間光変調器20に表示して、照明光L'により得られた再生像である。本例の再生像より、図6に示した抽出画像とほぼ等しい再生像が得られていることがわかる。ただし、葉以外の部分にも照明光L'の広がりが確認できる。これは、位相変調型ホログラムの計算に、振幅を一定とする単純な計算方法を用いたためである。配光装置100は、位相分布の計算にフーリエ反復法等の最適化アルゴリズムを用いることで、配光制御の精度を向上させることができる。また、配光装置100は、所定の時間間隔で抽出画像を取得し直すことにより、配光対象1の成長や環境の変化に適応して照明光L'を配光する適応型配光を実現できる。なお、本例では、光源30からのレーザー光を10×10mmの領域に配光した結果、光量子束密度1,300μmol/msが得られた。
[実施例2]
図9は、実施例2に係る照明パターンの一例を示す。本例の照明パターンは、時刻t1〜t3について、複数の縞状パターンからなる。また、同図は、各時刻t1〜t3におけるホログラムのイメージ図も示す。
本例の配光装置100は、複数のホログラムを利用して、異なる複数の照明パターンの照明光L'を配光対象領域に配光する。配光装置100は、複数のホログラムを時分割で表示する。例えば、配光装置100は、時刻t1において、第1ホログラムを利用して、照明光L'を第1照明パターンで配光対象領域に照射する。配光装置100は、時刻t2において、第2ホログラムを利用して、照明光L'を第2照明パターンで配光対象領域に照射する。さらに、配光装置100は、時刻t3において、第3ホログラムを利用して、照明光L'を第3照明パターンで配光対象領域に照射する。
また、本例の配光装置100は、時分割で複数のホログラムを生成する。ここで、植物の光合成は一度に配光対象領域の全体に照明光L'を照射するよりも、配光対象領域の一部に順次照明光L'を照射した方が効率的に光合成を行う場合がある。この場合、配光装置100は、時分割で照明光L'を配光対象領域に照明することにより、植物の効率的な光合成を実現できる。このように、配光装置100は、葉の照明部分を時間的に移動することで、光合成の効率を向上できる。
図10は、実施例2に係る照明パターンと再生像の一例を示す。同図では、時刻t1〜t3のそれぞれに係る照明パターンと再生像を示す。配光装置100は、空間光変調器20が生成するホログラムを変更することにより、照明パターンに合わせた再生像を得ることができる。空間光変調器20は、配光対象1の最適な照明時間に合わせて、照明パターンを変更する間隔を調整する。例えば、空間光変調器20は、照明パターンを1/60秒ごとに切り替える。
本例の配光装置100は、光合成効率が高い赤色の照明光L'を用いることにより、配光対象1である植物の成長を促した。配光装置100は、単一の波長ではなく、複数の波長の照明光L'を時間分割で配光対象1に照射することにより、配光対象1の特性に応じた機能性を追加してもよい。例えば、配光装置100は、赤色に加えて、光合成効率が低い青色の照明光L'を一定の間隔で照射することにより、配光対象1の成長を促進できる。一例において、青色の照明光L'は、赤色の照明光L'の数%〜数十%の量となるように制御される。また、配光装置100は、照明光L'として紫外線を配光対象1に照射することにより、配光対象1を殺菌してもよい。
また、配光装置100は、配光対象1の腐敗した植物にのみ青色の照明光L'を照射することにより、腐敗した植物を死滅させてもよい。これにより、配光装置100は、腐敗していない正常な植物を優先的に成長させられるので、効率的な栽培を実現できる。このように、配光装置100は、配光対象1に合わせて、照明光L'の波長や照明パターンを適宜変化させてよい。
図11は、配光装置100のレンズ系の一例を示す。本例の配光装置100は、空間光変調器20と配光対象1との間に配置された縮小結像系60を備える。
縮小結像系60は、第1レンズ61および第2レンズ62を備える。第1レンズ61は、焦点距離f1を有し、第2レンズ62は、焦点距離f2を有する。第1レンズ61の焦点距離f1を第2レンズ62の焦点距離よりも大きくすることにより、空間光変調器20から出射された照明光L'のパターンを縮小することができる。配光装置100は、照明光L'のピクセルピッチを小さくすることにより、照明光L'の回折角を大きくする。これにより、配光装置100は、空間光変調器20から配光対象1までの距離を小さくできる。
本明細書に係る配光装置100は、空間光変調器20と同じ解像度で照明パターンを高精度に制御できる。そのため、植物の成長点への集中的な照射が可能になる。これにより、作物の出荷時期の調整を実現できる可能性があり、作物生産の高収益化が期待できる。
また、配光装置100は、高解像度に光パターンを制御できるため、葉の成長点を狙って照明できる。配光装置100は、動的に光パターンが変更されるので、光合成位置を時間的に移動して効率を上げるなど、従来にない高機能な栽培技術が実現できる。本明細書に係る配光装置100は、作物の出荷時期の調整が実現できる場合があり、作物生産の高収益化を達成できる。
本明細書に係る配光装置100は、空間光変調器20を用いて照明光Lを配光しており、半導体レーザーアレイを2次元的に配列する場合と比較して、配光対象1の存在しない領域に照明光Lを照射することがない。そのため、配光装置100は、照明光Lの利用効率を高められる。
また、本明細書に係る配光装置100は、空間走査のためにガルバノミラーやMEMSミラーを用いない。ガルバノミラーやMEMSミラーを用いる場合、ミラーを2軸で回転させて2次元的な空間走査を繰り返し行うので、部分的な照明を行うためには、半導体レーザーを時間的にオンオフする必要が生じる。また、ガルバノミラーやMEMSミラーを用いる場合、植物の成長に必要な光量子束密度を確保するためには、半導体レーザーをオンしている間の光出力を高くする必要が生じるため、半導体レーザーの高出力化が必要になる。しかしながら、配光装置100は、照明光Lを配光するために、半導体レーザーを時間的にオンオフする必要がなく、必要以上に半導体レーザーを高出力にしなくてよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
1・・・配光対象、10・・・情報取得部、20・・・空間光変調器、21・・・液晶、30・・・光源、40・・・制御部、50・・・ビームスプリッタ、60・・・縮小結像系、61・・・第1レンズ、62・・・第2レンズ、70・・・画像処理部、100・・・配光装置、110・・・イメージセンサ、120・・・空間光変調器

Claims (11)

  1. 配光対象における配光対象領域に照明光を配光する配光装置であって、
    前記配光対象領域を示す情報を取得する情報取得部と、
    前記情報に応じたホログラムを計算する制御部と、
    前記照明光が入射され、前記ホログラムにより前記照明光を前記配光対象領域に配光する空間光変調器と
    を備える配光装置。
  2. 前記情報取得部は、前記配光対象を撮影し、
    前記撮影した画像から前記配光対象領域を抽出した抽出画像を取得する画像処理部を更に備える
    請求項1に記載の配光装置。
  3. 前記配光対象に応じた波長の前記照明光を前記空間光変調器に照射する光源をさらに備える
    請求項1又は2に記載の配光装置。
  4. 前記光源は、前記照明光を時間変調して、前記空間光変調器に照射する
    請求項3に記載の配光装置。
  5. 前記光源は、互いに波長の異なる複数の波長の前記照明光を前記空間光変調器に照射する
    請求項3に記載の配光装置。
  6. 前記光源は、互いに波長の異なる複数の波長の前記照明光を時分割で前記空間光変調器に照射する
    請求項3に記載の配光装置。
  7. 前記空間光変調器は、前記情報取得部が前記配光対象を撮影するための光軸と、前記配光対象に前記照明光を配光するための光軸とが一致するように配置される
    請求項1から6のいずれか一項に記載の配光装置。
  8. 前記空間光変調器と前記配光対象との間に、前記照明光を縮小する縮小結像系を更に備える
    請求項1から7のいずれか一項に記載の配光装置。
  9. 前記空間光変調器は、前記照明光を複数の異なる照明パターンで前記配光対象領域に照射するための複数のホログラムを時分割で切り替える
    請求項1から7のいずれか一項に記載の配光装置。
  10. 前記空間光変調器は、位相変調型の空間変調器である
    請求項1から9のいずれか一項に記載の配光装置。
  11. 前記照明光がレーザー光である
    請求項1から10のいずれか一項に記載の配光装置。
JP2016032478A 2016-02-23 2016-02-23 配光装置 Pending JP2017147962A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018013325A (ja) * 2017-06-29 2018-01-25 三菱電機株式会社 冷蔵庫

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