JP2017146710A - 搬送計画生成装置および搬送計画生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】3次元の計測点群情報を用いて、より精度の高い搬送計画を生成することができる。【解決手段】 3次元計測空間を複数の分割片に分割する計測空間分割部と、搬送物を直線移動可能な前記分割片同士を繋いだ分割片ネットワークを構築するネットワーク構築部と、前記分割片ネットワークから前記搬送物の搬送経路を探索する搬送経路探索部と、探索された前記搬送経路に含まれる小経路の搬送姿勢および変換姿勢を算出する搬送姿勢算出部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、搬送計画生成装置および搬送計画生成方法に関する。
特許文献1には、障害物回避経路生成方法が開示されている。具体的には、特許文献1には、「移動ロボットは自律走行制御装置からの指令に応じてその駆動輪が制御され所定の移動動作を行う。この移動ロボットには、レーザレンジファインダが搭載され、レーザレンジファインダは進路前方の距離計測を行い、その情報を自律走行制御装置に送る。自律走行制御装置の地形図生成手段は、受け取った情報を処理して地形データとし地形図を生成する。経路生成手段は、その地形図に対して障害物領域が尾根、走行可能領域が谷となるようなポテンシャル場を生成しそのポテンシャル値が所定値以上となる領域を障害物領域、所定値以下となる領域を走行可能領域として再定義し、その走行可能領域に移動ロボットの経路を生成する。また、障害物回避のための折れ線経路を生成する。走行制御手段は、その経路に関する情報を基にして走行指令を生成し、移動ロボットの駆動輪にその走行指令を出力する。」と記載されている。
特許文献1の方法では、移動ロボットが計測を行いながら搬送経路を探索する。そのため、かかる障害物回避経路生成方法を、3次元計測機で計測した点群情報に適用した場合、計測位置から離れた箇所で欠損が生じ易く、正しい搬送経路の算出ができないという問題が生じ得る。
そこで、本発明は、3次元の計測点群情報を用いて、より精度の高い搬送計画を生成することができる搬送計画生成装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る搬送計画生成装置は、3次元計測空間を複数の分割片に分割する計測空間分割部と、搬送物を直線移動可能な前記分割片同士を繋いだ分割片ネットワークを構築するネットワーク構築部と、前記分割片ネットワークから前記搬送物の搬送経路を探索する搬送経路探索部と、探索された前記搬送経路に含まれる小経路の搬送姿勢および変換姿勢を算出する搬送姿勢算出部と、を備える。
本発明に係る搬送計画生成装置によれば、3次元の計測点群情報を用いて、より精度の高い搬送計画を生成することができる。
なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の一実施形態に係る搬送計画生成装置について説明する。
図1は、本実施形態に係る搬送計画生成装置100の機能構成の一例を示した機能ブロック図である。搬送計画生成装置100は、演算部101と、記憶部102と、通信部103とを有している。また、演算部101は、計測空間分割部111と、ネットワーク構築部112と、搬送経路探索部113と、搬送姿勢算出部114と、入力受付部115と、出力部116とを有している。
計測空間分割部111は、3次元の計測点群情報および計算パラメータ情報を用いて計測空間を分割する計測空間分割処理を行う。また、計測空間分割部111は、計測空間分割処理によって計測空間分割結果情報を生成する。計測空間分割処理の詳細については後述する。
ネットワーク構築部112は、計測空間分割結果情報を用いて、分割空間ネットワーク構築処理を行う。また、ネットワーク構築部112は、分割空間ネットワーク構築処理によって、分割片ネットワーク情報を生成する。分割空間ネットワーク構築処理の詳細については後述する。
搬送経路探索部113は、分割片ネットワーク情報を用いて、搬送経路探索処理を行う。また、搬送経路探索部113は、搬送経路探索処理によって経路探索結果情報を生成する。搬送経路探索処理の詳細については後述する。
搬送姿勢算出部114は、経路探索結果情報および搬送物形状情報を用いて、搬送姿勢算出処理を行う。また、搬送姿勢算出部114は、搬送姿勢算出処理によって搬送姿勢情報を生成する。なお、搬送姿勢算出処理の詳細については後述する。
入力受付部115は、搬送計画生成装置100が有する入力装置を介して、ユーザから様々な指示入力を受け付ける。例えば、入力受付部115は、キーボードやマウス、タッチパネルといった入力装置を介して、計算パラメータ情報として記憶されるパラメータ値や搬送経路の選択などの指示入力をユーザから受け付ける。
出力部116は、搬送計画生成装置100が有する表示装置に出力表示する画面情報を生成する。例えば、出力部116は、パラメータ値の入力を受け付ける入力画面の画面情報や、搬送経路を移動する搬送物のアニメーション動作に関する画面情報を生成し、これを表示装置に出力する。なお、出力部116は、生成された搬送計画情報を、搬送物を搬送する搬送機器(例えば、搬送ロボットなど)に出力しても良い。
通信部103は、外部装置(本実施形態では、3次元計測機200)との間で情報通信を行う。具体的には、通信部103は、3次元空間の計測結果である計測点群情報を3次元計測機200から取得する。なお、通信部103は、有線またはWi−Fi(Wireless Fidelity)などの無線LAN(Local Area Network)により直接3次元計測機200と通信しても良く、インターネットなど所定のネットワーク網を介して3次元計測機200と通信しても良い。
記憶部102は、計測点群記憶部121と、計算パラメータ記憶部122と、搬送物形状記憶部123と、計測空間分割結果記憶部124と、分割片ネットワーク記憶部125と、経路探索結果記憶部126と、搬送姿勢記憶部127とを有している。
図2(a)は、計測点群記憶部121に格納されている計測点群情報300の一例を示した図である。図2(b)は、3次元計測における計測位置と、計測位置から計測点までの距離ならびにその方位角および仰俯角を示した図である。
計測点群情報300は、3次元計測空間における各計測点を一意に特定する情報である。具体的には、計測点群情報300は、頂点ID301と、距離302と、方位角303と、仰俯角304とが対応付けられたレコードを有している。
頂点ID301は、図2(b)に示すように、距離、方位角および仰俯角によって特定される3次元計測空間の計測点を識別するためのID情報である。距離302は、図2(b)に示すように、3次元計測における計測位置から計測点までの距離を示す情報である。方位角は、3次元計測において、X軸などの水平面に平行なある基準線からの角度を示す情報であり、通常0度から360度の範囲を取り得る。仰俯角は、3次元計測において、水平面からの仰角や俯角を示す情報であり、通常−90度から+90度の範囲を取り得る。なお、計測点群情報300は、例えば、各計測点での輝度、レーザの反射強度および色などの所定情報を含むようにしても良い。
このような計測点群情報300は、3次元計測機200による計測により予め生成された情報である。搬送計画生成装置100は、通信部103を介して3次元計測機200から計測点群情報300を取得し、これを計測点群記憶部121に格納する。なお、計測点群情報300は、後述の計測空間分割処理に用いられる。
図3は、計算パラメータ記憶部122に格納されている計算パラメータ情報350の一例を示した図である。計算パラメータ情報350は、様々な種類のパラメータ値を含む情報である。具体的には、計算パラメータ情報350は、項目351と、パラメータ値352とが対応付けられたレコードを有している。
項目351は、パラメータ値の設定対象となる項目を示す情報である。具体的な項目の一例としては、「距離分割ピッチ」と、「方位角分割ピッチ」と、「仰俯角分割ピッチ」と、「搬送開始位置」と、「搬送開始姿勢」と、「搬送終了位置」と、「搬送終了姿勢」とがある。
ここで、「距離分割ピッチ」とは、計測点群情報300を距離方向に離散化するときの単位長さのことである。「方位角分割ピッチ」とは、計測点群情報300を方位角方向に離散化するときの単位角度のことである。「仰俯角分割ピッチ」とは、計測点群情報300を仰俯角方向に離散化するときの単位角度のことである。「搬送開始位置」とは、搬送物の搬送を開始するときの位置のことであり、例えば、座標によって表される。「搬送開始姿勢」とは、搬送物の搬送を開始するときの姿勢のことであり、例えば、ロー、ピッチおよびヨーの3種類の角度や姿勢を表す行列によって表される。「搬送終了位置」とは、搬送物の搬送を終了するときの位置のことであり、例えば、座標によって表される。「搬送終了姿勢」とは、搬送物の搬送を終了するときの姿勢のことであり、例えば、ロー、ピッチおよびヨーの3種類の角度や姿勢を表す行列によって表される。
パラメータ値352は、対応付けられた各項目の大きさ、長さ、座標および行列を示す情報である。
このような計算パラメータ情報350は、例えば、ユーザがパラメータ値の入力を行うことにより生成される。計算パラメータ情報350は、後述の計測空間分割処理に用いられる。なお、パラメータ値の入力画面例については後述する。
図4は、搬送物形状記憶部123に格納されている搬送物形状情報400の一例を示した図である。搬送物形状情報400は、搬送物に関する様々な情報を含んでいる。具体的には、搬送物形状情報400は、分類401と、項目402と、内容403とが対応付けられたレコードを有している。
分類401は、搬送物の分類(いわゆる大項目)を示す情報であって、例えば、部品属性、形状特徴および部品形状などがある。項目402は、各分類に含まれる項目(いわゆる小項目)を示す情報であって、例えば、分類401の部品属性には、部品ID、モデル名および部品番号などがある。なお、部品属性には、例えば、バウンディングボックス(パート座標系における部品を外包する境界となる直方体の8頂点の座標)、主慣性モーメント、慣性主軸、質量といった項目が対応付けられていても良い。
また、分類401の形状特徴には、質量および重心といった項目402が対応付けられている。分類401の部品形状には、ファイル名およびフォーマットといった項目402が対応付けられている。内容403は、各項目の具体的内容を示す情報であって、例えば、部品IDにはP0001といったID情報が対応付けられている。
このような搬送物形状情報400は、後述の搬送姿勢算出処理に用いられる。
図5は、計測空間分割結果記憶部124に格納されている計測空間分割結果情報450の一例を示した図である。計測空間分割結果情報450は、計測空間を分割した分割片に関する情報である。具体的には、計測空間分割結果情報450は、分割片ID451と、分割片中心距離452と、分割片中心方位角453と、分割片中心仰俯角454と、内側判定結果455と、境界判定結果456と、包含頂点ID457とが対応付けられたレコードを有している。
分割片ID451は、分割片を一意に識別する情報である。分割片中心距離452は、計測位置から分割片までの距離を示す情報である。分割片中心方位角453は、分割片の中心の方位角方向の位置を示す情報である。分割片中心仰俯角454は、分割片の中心の仰俯角方向の距離を示す情報である。内側判定結果455は、分割片が被計測対象である構造物の内側にあるか否かの判定結果を示す情報である。境界判定結果456は、分割片が被計測対象である構造物の境界上に位置するか否かの判定結果を示す情報である。包含頂点ID457は、境界と判定された分割片に含まれる計測点の頂点IDを識別する情報であって、計測点群情報300の頂点ID301と共通の情報である。
このような計測空間分割結果情報450は、後述の分割空間ネットワーク構築処理に用いられる。
図6は、分割片ネットワーク記憶部125に格納されている分割片ネットワーク情報500の一例を示した図である。分割片ネットワーク情報500は、計測空間の内側に構築されている分割片のネットワークに関する情報である。なお、ネットワークとは、構造物の内側と判定された分割片同士を繋いで構築される搬送経路ネットワークのことである。
分割片ネットワーク情報500は、分割片ID(1)501と、分割片ID(2)502とが対応付けられたレコードを有している。分割片ID(1)501および分割片ID(2)502は、構築されたネットワークを構成する分割片であって、互いに隣接している各々の分割片を一意に識別する情報である。例えば、レコード503は、ネットワークを構成する分割片「D0001」と分割片「D0002」とが互いに隣接していることを示している。
このような分割片ネットワーク情報500は、後述の搬送経路探索処理に用いられる。
図7は、経路探索結果記憶部126に格納されている経路探索結果情報550の一例を示した図である。経路探索結果情報550は、探索された搬送経路および搬送経路を構成する小経路に関する情報である。具体的には、経路探索結果情報550は、経路ID551と、小経路情報として小経路ID552と、始点分割片ID553と、終点分割片ID554とが対応付けられたレコードを有している。
経路ID551は、複数の小経路からなる全体経路を一意に識別する情報である。小経路ID552は、全体経路を構成する個々の小経路を一意に識別する情報である。始点分割片ID553および終点分割片ID554は各々、対応付けられた小経路の始点および終点となる分割片を一意に識別する情報である。例えば、レコード555は、経路ID「PT0001」で特定される経路には、小経路「SPT0001001」や小経路「SPT0001002」などが含まれ、小経路「SPT0001001」の始点および終点となる分割片が各々、「D0001」および「D0031」であることを示している。
このような経路探索結果情報550は、後述の搬送姿勢算出処理に用いられる。
図8は、搬送姿勢記憶部127に格納されている搬送姿勢情報600の一例を示した図である。搬送姿勢情報600は、搬送物の搬送姿勢や変換姿勢に関する情報である。具体的には、搬送姿勢情報600は、経路ID601と、搬送姿勢ID602と、前小経路ID603と、後小経路ID604と、変換前搬送姿勢605と、姿勢変換行列606と、変換後搬送姿勢607とが対応付けられたレコードを有している。
経路ID601は、複数の小経路からなる全体経路を一意に識別する情報であって、経路探索結果情報550の経路ID551と共通の情報である。搬送姿勢ID602は、前小経路ID603および後小経路ID604で特定される小経路の間を移動(搬送)する際の搬送姿勢を一意に識別するID情報である。前小経路ID603は、経路ID601で特定される搬送経路全体の一部を構成する小経路であって、対応付けられた後小経路に繋がる小経路を一意に識別する情報である。また、後小経路ID604は、経路ID601で特定される搬送経路全体の一部を構成する小経路であって、対応付けられた前小経路から繋がる小経路を一意に識別する情報である。変換前搬送姿勢605は、前小経路の搬送時の姿勢を特定する情報であって、例えば、姿勢を表す行列により表現される。
姿勢変換行例606は、姿勢の変化過程を表す情報であって、姿勢を表す行列によって表現される。姿勢変換行列606は、変化する姿勢を「1」、「2」、「3」・・・「N」の順に時系列で表される。変換後搬送姿勢607は、姿勢変換を行った後の搬送姿勢すなわち後小経路の搬送時の搬送姿勢を特定する情報であって、例えば、姿勢を表す行列によって表現される。
このような搬送姿勢情報600は、搬送計画の生成および搬送物のアニメーション動作に関する画面情報の生成に用いられる。
以上、本実施形態に係る搬送計画生成装置100の機能ブロックについて説明した。
次に、本実施形態に係る搬送計画生成装置100のハードウェア構成について説明する。図9は、搬送計画生成装置100のハードウェア構成の一例を示した図である。搬送計画生成装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ若しくはサーバ装置またはタブレット端末といった情報処理装置により実現される。
図示するように、搬送計画生成装置100は、演算処理装置651と、外部記憶装置652と、通信装置653と、入力装置654と、表示装置655と、これらを電気的に相互接続するバス659とを有している。
演算処理装置651は、例えば、CPU(Central Processing Unit)656などのマイクロプロセッサと、RAM(Random Access Memory)657およびROM(Read Only Memory)658といったメモリ装置である主記憶装置とを備える。
外部記憶装置652は、デジタル情報を記憶可能なハードディスク(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)あるいはフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
通信装置653は、外部装置(本実施形態では、3次元計測機200)との間で有線または無線通信を行う通信モジュールである。
入力装置654は、キーボード、マウス、タッチパネルなどのポインティングデバイスである。なお、入力装置654は、メモリカードなどの物理的媒体に記録された情報を読み取る読み取り機能を有するものであっても良い。
表示装置655は、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)などの表示デバイスである。
また、搬送計画生成装置100は、上記装置以外にも、例えば、プリンタやスマートフォンなどの出力装置を備えていても良い。
なお、搬送計画生成装置100の演算部101は、CPU656に処理を行わせるプログラムによって実現される。このプログラムは、ROM658およびRAM657といった主記憶装置や外部記憶装置652内に記憶され、プログラムの実行にあたって主記憶装置上にロードされ、CPU656により実行される。すなわち、演算部101に含まれる各機能部は、このようなプログラムの実行により実現される。また、搬送計画生成装置100の記憶部102は、主記憶装置と外部記憶装置652とにより実現される。通信部103は、通信装置653により実現される。
搬送計画生成装置100の機能ブロックは、本実施形態において実現される機能を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものであり、各機能の分類の仕方やその名称によって、本発明が制限されることはない。また、搬送計画生成装置100の各構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、一つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
[動作の説明]
次に、搬送計画生成装置100で実行される処理について説明する。図10は、搬送計画生成処理の流れの一例を示したフロー図である。かかる処理は、搬送計画生成装置100の起動後、入力受付部115が入力装置654を介してユーザから搬送計画生成処理の実行指示を受け付けると開始される。
次に、搬送計画生成装置100で実行される処理について説明する。図10は、搬送計画生成処理の流れの一例を示したフロー図である。かかる処理は、搬送計画生成装置100の起動後、入力受付部115が入力装置654を介してユーザから搬送計画生成処理の実行指示を受け付けると開始される。
搬送計画生成処理を開始すると、入力受付部115は、計測点群記憶部121および搬送物形状記憶部123から、計測点群情報300および搬送物形状情報400の入力を受け付ける(ステップS001およびステップS002)。また、入力受付部115は、計算パラメータ記憶部122から計算パラメータ情報350の入力を受け付ける(ステップS003)。
次に、計測空間分割部111は、計測点群情報300および計算パラメータ情報350を用いて、極座標を用いた3次元計測空間の分割処理(以下、計測空間分割処理という)を行う(ステップS004)。
図11は、計測空間分割処理の流れの一例を示したフロー図である。計測空間分割部111は、計算パラメータ情報350に含まれるパラメータ値を基に計測空間を極座標で分割する(ステップS011)。具体的には、計測空間分割部111は、計算パラメータ情報350の距離分割ピッチ、方位角分割ピッチおよび仰俯角分割ピッチのパラメータ値と、計測点群情報300とを用いて、計測位置を中心とした極座標を基に計測空間の分割を行う。
図12は、計測空間を分割した分割空間の一例を示した図である。F001は、計測位置を示している。F002は、計測点を示している。F003(破線)は、計測点同士を繋いだ線すなわち計測空間の内側と外側とを隔てる境界線を示している。F004は、所定のパラメータ値(距離分割ピッチ、方位角分割ピッチおよび仰俯角分割ピッチ)を用いて計測空間を分割した各分割片を示している。図示するように、計測空間分割部111は、計測位置F001を中心とした同心円状に所定のピッチで計測空間を分割する。
計測空間分割部111は、計測空間を複数の分割片に分割すると、計測位置F001から各分割片F004までの中心距離と、中心方位角と、中心仰俯角とを算出する。
図11に戻って説明する。計測空間分割部111は、計測空間を分割すると、ステップS012a〜ステップS012bに含まれる処理を繰り返し実行する。具体的には、計測空間分割部111は、計測位置F001からの中心距離が短い分割片から順に、全ての分割片に対してステップS013〜ステップS017の処理を繰り返し行う。
ステップS013では、計測空間分割部111は、分割片の内側判定を行う。具体的には、計測空間分割部111は、分割片と計測位置F001との間に構造物の境界が存在するか否かを判定する。構造物の境界は、分割片と計測位置F001との間に、計測点が所定数以上(例えば、2点以上)含まれた分割片が存在するか否かにより判定される。計測空間分割部111は、内側判定の対象分割片と計測位置F001との間に境界が存在しない場合、かかる対象分割片を構造物の内側と判定し、かかる境界が存在する場合、対象分割片は構造物の外側と判定する。
内側判定の対象分割片が構造物の内側と判定した場合(ステップS014でYes)、計測空間分割部111は、処理をステップS015に移行する。一方で、分割片を計測空間の外側と判定した場合(ステップS014でNo)、計測空間分割部111は、内側判定(ステップS013)を行っていない他の分割片について、ステップS013〜ステップS017の処理を行う。
ステップS015では、計測空間分割部111は、分割片の境界判定を行う。すなわち、計測空間分割部111は、内側と判定された分割片について、境界上にあるか否かを判定する。具体的には、境界判定の対象分割片上に計測点が所定数以上(例えば、2つ以上)存在する場合、計測空間分割部111は、対象分割片上に境界があると判定する。判定の結果、対象分割片上に境界がないと判定した場合(ステップS016でNo)、計測空間分割部111は、境界判定(ステップS016)を行っていない他の分割片について、ステップS013〜ステップS017の処理を行う。
一方で、対象分割片上に境界があると判定した場合(ステップS016でYes)、計測空間分割部111は、対象分割片に含まれる計測点の頂点IDを計測点群情報300から取得する。また、計測空間分割部111は、このような一連の処理(ステップS013〜ステップS017)を全ての分割片について行った後、処理をステップS018に移行する。
ステップS018では、計測空間分割部111は、ステップS011で算出した各分割片の分割片中心距離、分割片中心方位角および分割片中心仰俯角と、ステップS013で判定した各分割片の内側判定結果と、ステップS015で判定した各分割片の境界判定結果と、ステップS017で取得した分割片に含まれる頂点IDとを含む計測空間分割結果情報450を生成する。
図13は、分割後の計測空間の一例を示した図である。図示するように、網掛けされた分割片は、内側判定および境界判定によって境界上または構造物の外側と判定された分割片を示している。
計測空間分割部111は、計測空間分割結果情報450の生成後、本フローを終了し、処理を図10のステップS005に移行する。
ステップS005では、ネットワーク構築部112は、分割空間ネットワークの構築を行う。図14は、分割空間ネットワーク構築処理の流れの一例を示したフロー図である。ネットワーク構築部112は、ステップS021a〜ステップS021bに含まれる処理を繰り返し実行する。具体的には、ネットワーク構築部112は、内側と判定された分割片の全ての組合せに対してステップS022〜ステップS024の処理を繰り返し行う。
ステップS022では、ネットワーク構築部112は、直線移動可否判定を行う。具体的には、ネットワーク構築部112は、ある2つの分割片の分割片中心距離と、分割片中心方位角と、分割片中心仰俯角とを計測空間分割結果情報450から取得し、これらの分割片を結ぶ直線を算出する。
また、ネットワーク構築部112は、計測空間分割処理で境界または外側と判定された分割片が両分割片を結ぶ直線と交差しているか否かを判定する。そして、交差していると判定した場合、ネットワーク構築部112は、両分割片同士の間の直線移動は不可であると判定する。一方で、交差していないと判定した場合、ネットワーク構築部112は、両分割片同士の間の直線移動は可能であると判定する。
図15は、直線移動判定処理のイメージを示した図である。分割片D0001および分割片D0002が各々図示する位置にある場合、これらの分割片を結んだ直線Lと、境界と判定された分割片D00X1〜D00X3が交差している。このような場合、分割片D0001から分割片D0002まで搬送物を直線移動できないため、ネットワーク構築部112は、直線移動が不可と判定する。
判定の結果、直線移動が不可であると判定した場合(ステップS023でNo)、ネットワーク構築部112は、直線移動可否判定(ステップS022)を行っていない他の異なる組合せの分割片について、ステップS022〜ステップS024の処理を行う。一方で、直線移動が可能であると判定した場合(ステップS023でYes)、ネットワーク構築部112は、処理をステップS024に移行し、直線移動が可能であると判定した分割片について分割片ネットワーク情報500を生成する。
ネットワーク構築部112は、ステップS024の処理を行うと本フローを終了し、処理を図10のステップS006に移行する。
ステップS006では、搬送経路探索部113が搬送経路の探索を行う。図16は、搬送経路探索処理の流れの一例を示したフロー図である。かかる処理が開始されると、搬送経路探索部113は、開始分割片および終了分割片を特定する(ステップS031)。具体的には、搬送経路探索部113は、搬送物の搬送開始位置および搬送終了位置を計算パラメータ情報350から取得する。また、搬送経路探索部113は、計測空間分割結果情報450を用いて、搬送開始位置および搬送終了位置に相当する分割片を特定し、特定した分割片の分割片IDを取得する。
次に、搬送経路探索部113は、開始分割片から終了分割片に到達するネットワークの経路探索を行う(ステップS032)。具体的には、搬送経路探索部113は、特定した搬送開始位置の分割片IDと、搬送終了位置の分割片IDと、分割片ネットワーク情報500とを用いて、搬送開始位置の分割片から搬送終了位置の分割片に到達する経路を探索し、経由した分割片IDを特定する。なお、搬送経路の探索は、分割片ネットワーク情報500に含まれる全ての分割片ネットワークを用いて試行されるため、通常、複数の搬送経路が探索されることになる。
また、構築されたネットワーク内の探索方法は特に限定されないが、本実施形態では、ネットワークの幅優先探索を用いて搬送経路を算出する。経由する分割片の個数が搬送時に最も時間を要する姿勢変換の回数に比例するためである。なお、幅優先探索は、構造物の内側であって境界ではないと判定された分割片が隣接しているネットワークの構成分割片を優先して経路探索を行うものである。
次に、搬送経路探索部113は、探索した各経路に識別IDを付与した経路IDと、各経路を構成する小経路に識別IDを付与した小経路IDと、各小経路の始点および終点となる分割片の分割片IDとを含む経路探索結果情報550を生成する(ステップS033)。また、搬送経路探索部113は、経路探索結果情報550の生成後、処理を図10のステップS007a〜ステップS007bに移行する。
次に、搬送姿勢算出部114は、探索された全ての搬送経路に対してステップS007a〜ステップS007bの処理を繰り返し行う。具体的には、搬送姿勢算出部114は、各搬送経路おける搬送姿勢を算出する。
図17は、搬送姿勢算出処理の流れの一例を示したフロー図である。搬送姿勢算出部114は、ステップS041a〜ステップS041bに含まれる処理を繰り返し実行することにより、搬送物の搬送姿勢を算出する。また、搬送姿勢算出部114は、ステップS046a〜ステップS046bの処理を繰り返し実行することにより、前小経路から後小経路に移動する際の搬送物の変換姿勢を算出する。
先ず、搬送姿勢算出部114は、ステップS041a〜ステップS041bに含まれるステップS042〜ステップS045の処理を、搬送経路に含まれる全ての小経路に対して実行する。
ステップS042では、搬送姿勢算出部114は、小経路の搬送姿勢を算出する。以下では、経路探索結果情報550のレコード555に含まれる経路P1(経路ID=PT0001)を例に挙げて搬送姿勢算出処理を説明する。
搬送姿勢算出部114は、経路探索結果情報550から経路P1(例えば、PT0001)と、経路P1に含まれる小経路(例えば、SPT0001001〜SPT0001021)を特定する。また、搬送姿勢算出部114は、特定した小経路のうち、搬送姿勢を算出していない小経路(例えば、SPT0001001)を抽出する。
また、搬送姿勢算出部114は、搬送物形状情報400を用いて、特定した小経路を直線移動可能な搬送物の搬送姿勢を算出する。具体的には、搬送姿勢算出部114は、搬送物の形状および大きさに基づいて搬送物のバウンディングボックスを計算し、バウンディングボックスの最長辺と小経路の方向とが一致する姿勢を搬送姿勢として算出する。なお、搬送姿勢の算出方法は上記方法に限定されるものではなく、公知の方法により所定の搬送姿勢が算出されれば良い。搬送姿勢は、搬送物の搬送姿勢を一意に特定する姿勢行列により表される。
次に、搬送姿勢算出部114は、搬送物の接触有無の判定を行う(ステップS043)。具体的には、搬送姿勢算出部114は、算出した搬送姿勢の搬送物を、小経路上を直線移動させた際に、搬送物が境界または外側と判定された分割片と接触するか否かを判定する。
図18は、小経路(SPT0001001)上を直線移動している搬送物を示した図である。搬送姿勢算出部114は、搬送物を、始点分割片(始点分割片ID=D0001)から終点分割片(終点分割片ID=D0031)まで移動させた場合に境界や外側と判定された分割片と接触するか否かについて接触判定を行う。なお、接触判定の方法は特に限定されるものではなく、公知の方法が用いられれば良い。
搬送物が境界等と接触しないと判定した場合(ステップS044でNo)、搬送姿勢算出部114は、かかる小経路の搬送姿勢を搬送姿勢情報600に保存する(ステップS045)。具体的には、搬送姿勢算出部114は、経路P1の経路IDと、ステップS042で算出した搬送姿勢に識別IDを付与した搬送姿勢IDと、前小経路ID(SPT0001001)と、後小経路IDすなわち前小経路から繋がる小経路のID(SPT0001002)と、変換前搬送姿勢すなわちステップS042で算出した搬送姿勢を表す姿勢行列と、を搬送姿勢情報600に保存する。
また、搬送姿勢算出部114は、経路P1に含まれる他の小経路であって搬送姿勢を算出していない小経路(例えば、PST0001002)を抽出し、ステップS042〜ステップS045の処理を行う。このようにして、搬送経路算出部は、経路P1に含まれる全ての小経路の搬送姿勢を算出する。
また、搬送姿勢算出部114は、経路P1に含まれる全ての小経路の搬送姿勢を算出すると、搬送姿勢情報600の変換後搬送姿勢を求める。具体的には、搬送姿勢算出部114は、搬送姿勢情報600から同一経路(例えば、PT0001)に含まれる2つの連続する小経路のレコード(例えば、レコード610とレコード611)を特定する。また、搬送姿勢算出部114は、特定した一方のレコード(この場合、レコード611)の変換前姿勢を表す姿勢行列を他方のレコード(この場合、レコード610)の変換後搬送姿勢に保存する。
また、搬送姿勢算出部114は、経路P1に含まれる連続する小経路のレコードの全組合せについてこのような処理を行う。搬送物は、前小経路の移動が終わると後小経路を直進移動するために搬送姿勢を変化させる。そのため、前小経路(SPT0001001)の変換後の姿勢(M002)は、かかる前小経路に繋がる後小経路(SPT0001002)の搬送姿勢すなわち、かかる後小経路が前小経路として記録されているレコード(この場合、レコード611)の変換前搬送姿勢(M002)と一致する。そのため、このような方法で各小経路の変換後搬送姿勢を求めることができる。
一方、ステップS044の処理で搬送物が境界等と接触すると判定した場合(ステップS044でYes)、搬送姿勢算出部114は、本フローの処理を終了し、経路P1と異なる他の経路P2(例えば、PT0002)を特定し、経路P2に含まれる全ての小経路(例えば、PST0002001〜PST0002046)に対してステップS042〜ステップS045の処理を行う。
これにより、経路探索結果情報550に含まれる搬送経路(この場合、経路P1)について、搬送物を直線移動可能な小経路と、かかる小経路の搬送姿勢とを含む搬送姿勢情報600が生成される。なお、搬送姿勢算出部114は、境界等と接触すると判定された小経路を含む搬送経路に関する情報は、搬送姿勢情報600に保存しない。かかる搬送経路は搬送物を直線移動できないため、搬送経路の候補には適さないためである。
経路探索結果情報550に保存した搬送経路(この場合、経路P1)に含まれる全小経路(この場合、SPT0001001〜SPT0001021)に対してステップS042〜ステップS045の処理を行うと、搬送姿勢算出部114は、ステップS046a〜ステップS046bの処理を繰り返し実行することにより、前小経路の搬送姿勢から後小経路の搬送姿勢に変換する搬送物の変換姿勢を算出する。具体的には、搬送姿勢算出部114は、ステップS046a〜ステップS046bに含まれるステップS047〜ステップS050の処理を、搬送経路(この場合、経路P1)に含まれる全ての小経路のレコードに対して実行する。
ステップS047では、搬送姿勢算出部114は、変換姿勢を算出していないレコード(例えば、レコード610)を搬送姿勢情報600から抽出し、かかるレコードに含まれる前小経路が搬送終了位置の分割片を含むか否かを判定する。具体的には、搬送姿勢算出部114は抽出したレコードに含まれる前小経路(この場合、SPT0001001)の終点分割片ID(D0031)を経路探索結果情報550から特定し、かかる終点分割片が搬送終了位置の座標にあたる分割片か否かを判定する。そして、終点分割片が搬送終了位置の分割片である場合(ステップS047でYes)、搬送姿勢算出部114は、本フローの処理を終了し、搬送姿勢および変換姿勢を算出していない他の経路P2について搬送姿勢算出処理を行う。
一方で、終点分割片が搬送終了位置の分割片でない場合(ステップS047でNo)、搬送姿勢算出部114は、次の小経路すなわち後小経路の搬送姿勢へと変換する変換姿勢を算出する(ステップS048)。つまり、搬送姿勢算出部は、搬送物が第1の小経路から第2の小経路に移る際に変化する変換姿勢を算出する。具体的には、搬送姿勢算出部114は、抽出したレコードの変換前搬送姿勢と変換後搬送姿勢とを特定し、変換前搬送姿勢から変換後搬送姿勢になるまでの姿勢変換行列を所定数N個(例えば、N=10〜100個)算出する。なお、姿勢変換行列の算出方法は特に限定されるものではなく、公知技術が用いられれば良い。例えば、特開2013−145497号公報に記載されるように、GPGPU(General−Purpose Computing on Graphics Processing Units)を用いて総当たりで搬送物と境界等との干渉チェックを行い、干渉しない姿勢変換行列を算出すれば良い。
次に、搬送姿勢算出部114は、境界等と干渉しない姿勢変換が可能であると判定した場合すなわち境界等と干渉しない姿勢変換行列を算出できた場合(ステップS049でYes)、算出した姿勢変換行列を対応するレコードの姿勢変換行列の欄に保存する(ステップS050)。
一方で、境界等と干渉しない姿勢変換ができないと判定した場合すなわち境界等と干渉しない姿勢変換行列を算出できなかった場合(ステップS049でNo)、搬送姿勢算出部114は、本フローの処理を終了し、搬送姿勢および変換姿勢を算出していない他の経路P2について搬送姿勢算出処理を行う。かかる搬送経路は、境界等との干渉なしに姿勢変換を行うことができない小経路同士の組合せ(前小経路と後小経路)を含み、搬送経路の候補には適さないためである。
搬送姿勢算出部114は、このようなステップS047〜ステップS050の処理を搬送経路(この場合、経路P1)に含まれる全ての小経路のレコードに対して実行し、前小経路から後小経路の搬送姿勢へと変化する変換姿勢を算出する。また、搬送姿勢算出部114は、上記の処理を行うと、本フローの処理を終了し、搬送姿勢および変換姿勢を算出していない全ての搬送経路について搬送姿勢算出処理を行う。
また、搬送姿勢算出部114は、搬送姿勢情報600に含まれる各搬送経路に識別IDを付与した搬送計画情報を生成し、これを所定の記憶部(図示せず)に格納する。
なお、出力部116は、通信部103を介して、搬送物を搬送する搬送機器(図示せず)に搬送計画情報を出力しても良い。また、搬送機器(例えば、搬送ロボットなど)は、搬送計画生成装置100から取得した搬送計画情報を用いて、搬送物を所定の開始位置から終了位置まで搬送しても良い。
また、搬送計画情報を生成すると、搬送姿勢算出部114は、処理を図10のステップ009に移行する。
ステップS009では、出力部116は、搬送計画を出力する。具体的には、出力部116は、記憶部102に格納されている情報を用いて、搬送計画を示す画面情報を生成し表示装置655に出力する。
図19は、搬送計画の表示画面例700を示した図である。図示するように、表示画面700は、アニメーション表示領域701と、搬送計画選択領域702と、曲り回数表示領域703と、アニメーションの開始指示ボタン704とを有している。アニメーション表示領域701には、搬送経路を移動する搬送物(バウンディングボックス)の様子がアニメーションにより表示される。搬送計画選択領域702には、搬送計画の識別番号がプルダウン式で選択可能に表示される。曲り回数表示領域703には、搬送開始位置から搬送終了位置に至るまでの間に存在する曲りの回数すなわち姿勢変換の回数が表示される。アニメーションの開始指示ボタン704は、アニメーションの開始指示をユーザから受け付けるボタンである。
ユーザが入力装置654を介して搬送計画の識別番号を選択し、アニメーション開始指示ボタン704を押下(選択)すると、出力部116は、記憶部102に格納されている各情報を用いて搬送物の動作アニメーション情報を生成し、アニメーション表示領域701に出力表示する。また、出力部116は、搬送姿勢情報600などを用いて、搬送開始位置から搬送終了位置に至るまでの間に存在する姿勢変換の回数を算出し、これを曲り回数表示領域703に出力表示する。これにより、ユーザは、搬送物がどのような姿勢で搬送され、どの場所でどのように姿勢を変換するか等をアニメーションによって確認することができる。
また、図20は、図3に示したパラメータ値の入力画面例800を示した図である。図示するように、パラメータ値の入力画面800は、搬送姿勢等設定領域801と、パラメータ値入力領域802と、パラメータ値決定ボタン803とを有している。搬送姿勢等設定領域801には、対象構造物の計測点群によって区画された搬送経路と、搬送物(バウンディングボックス)とが表示される。パラメータ値入力領域802は、計算パラメータ情報350に含まれるパラメータの項目と、その値の入力を受け付ける入力欄とが表示される。パラメータ値決定ボタン803は、パラメータ値入力領域802に入力されたパラメータ値の決定指示をユーザから受け付けるボタンである。
パラメータ値入力画面800の表示要求をユーザから受け付けると、出力部116は、3次元計測機200から取得した計測点群情報300を用いて、対象構造物の計測点群によって区画された搬送経路を搬送姿勢等設定領域801に出力表示する。また、ユーザが入力装置654を介して搬送物名をパラメータ値入力領域802の入力欄に入力すると、出力部116は、搬送物形状情報400から搬送物の形状を特定し、搬送姿勢等設定領域801に搬送物を出力表示する。また、ユーザが入力装置654を介して、表示された搬送物の姿勢や搬送開始位置(または搬送終了位置)を変更すると、出力部116は、変更された姿勢や搬送開始位置等を特定する値(例えば、姿勢を表す姿勢行列や搬送開始位置および搬送終了位置の座標)を算出し、これらの値をパラメータ値入力領域802の対応する入力欄に出力表示する。なお、ユーザが入力装置654を介して、パラメータ値入力領域802に直接パラメータの値を入力することもできる。
また、ユーザが入力装置654を介して、パラメータ値決定ボタン803を押下(選択)すると、入力受付部115は、かかるパラメータ値を含む計算パラメータ情報350を生成し、計算パラメータ記憶部122に格納する。このようなパラメータ値入力画面800により、ユーザは、搬送物の搬送姿勢や搬送開始位置などのパラメータ値を容易に設定することができる。
以上のような搬送計画生成装置によれば、3次元の計測点群情報を用いて、より精度の高い搬送計画を生成することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
また、上記説明では、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
100・・・搬送計画生成装置、101・・・演算部、102・・・記憶部、
103・・・通信部、111・・・計測空間分割部、112・・・ネットワーク構築部、
113・・・搬送経路探索部、114・・・搬送姿勢算出部、115・・・入力受付部、
116・・・出力部、121・・・計測点群記憶部、122・・・計算パラメータ記憶部、
123・・・搬送物形状記憶部、124・・・計測空間分割結果記憶部、
125・・・分割片ネットワーク記憶部、126・・・経路探索結果記憶部、
127・・・搬送姿勢記憶部、651・・・演算処理装置、652・・・外部記憶装置、
653・・・通信装置、654・・・入力装置、655・・・表示装置、
656・・・CPU、657・・・RAM、658・・・ROM、659・・・バス
103・・・通信部、111・・・計測空間分割部、112・・・ネットワーク構築部、
113・・・搬送経路探索部、114・・・搬送姿勢算出部、115・・・入力受付部、
116・・・出力部、121・・・計測点群記憶部、122・・・計算パラメータ記憶部、
123・・・搬送物形状記憶部、124・・・計測空間分割結果記憶部、
125・・・分割片ネットワーク記憶部、126・・・経路探索結果記憶部、
127・・・搬送姿勢記憶部、651・・・演算処理装置、652・・・外部記憶装置、
653・・・通信装置、654・・・入力装置、655・・・表示装置、
656・・・CPU、657・・・RAM、658・・・ROM、659・・・バス
Claims (10)
- 3次元計測空間を複数の分割片に分割する計測空間分割部と、
搬送物を直線移動可能な前記分割片同士を繋いだ分割片ネットワークを構築するネットワーク構築部と、
前記分割片ネットワークから前記搬送物の搬送経路を探索する搬送経路探索部と、
探索された前記搬送経路に含まれる小経路の搬送姿勢および変換姿勢を算出する搬送姿勢算出部と、を備える
ことを特徴とする搬送計画生成装置。 - 請求項1に記載の搬送計画生成装置であって、
前記計測空間分割部は、
前記分割片と計測位置との間に被計測対象である構造物の境界が存在しない場合、該分割片を該構造物の内側と判定し、
内側と判定した前記分割片上に所定数以上の計測点が存在する場合、該分割片上に境界があると判定し、
前記分割片に対する前記判定結果を含む計測空間分割結果情報を生成する
ことを特徴とする搬送計画生成装置。 - 請求項2に記載の搬送計画生成装置であって、
前記ネットワーク構築部は、
前記計測空間分割結果情報を用いて、前記構造物の内側と判定された前記分割片同士を繋いだ経路上を前記搬送物が移動した際に、前記構造物と前記搬送物とが接触しない前記分割片同士を繋いだ前記分割片ネットワークを構築し、
前記分割片ネットワークに関する分割片ネットワーク情報を生成する
ことを特徴とする搬送計画生成装置。 - 請求項3に記載の搬送計画生成装置であって、
前記搬送経路探索部は、
前記分割片ネットワーク情報を用いて、前記搬送物の搬送開始位置および搬送終了位置にあたる前記分割片を特定し、
前記特定した搬送開始位置の前記分割片から搬送終了位置の前記分割片に到達する経路を探索し、
探索した経路および該経路を構成する前記小経路に関する情報を含む経路探索結果情報を生成する
ことを特徴とする搬送計画生成装置。 - 請求項4に記載の搬送計画生成装置であって、
前記搬送姿勢算出部は、
前記経路探索結果情報を用いて、前記搬送物が前記小経路上を移動する際の搬送姿勢と、
前記搬送物が第1の小経路から第2の小経路に移る際に変化する変換姿勢とを算出し、
前記搬送姿勢および前記変換姿勢を含む搬送姿勢情報を生成する
ことを特徴とする搬送計画生成装置。 - 搬送計画生成装置が実行する搬送計画生成方法であって、
前記搬送計画生成装置は、
3次元計測空間を複数の分割片に分割する計測空間分割ステップと、
搬送物を直線移動可能な前記分割片同士を繋いだ分割片ネットワークを構築するネットワーク構築ステップと、
前記分割片ネットワークから前記搬送物の搬送経路を探索する搬送経路探索ステップと、
探索された前記搬送経路に含まれる小経路の搬送姿勢および変換姿勢を算出する搬送姿勢算出ステップと、を行う
ことを特徴とする搬送計画生成方法。 - 請求項6に記載の搬送計画生成方法であって、
前記計測空間分割ステップは、
前記分割片と計測位置との間に被計測対象である構造物の境界が存在しない場合、該分割片を該構造物の内側と判定する処理と、
内側と判定した前記分割片上に所定数以上の計測点が存在する場合、該分割片上に境界があると判定する処理と、
前記分割片に対する前記判定結果を含む計測空間分割結果情報を生成する処理とを行う
ことを特徴とする搬送計画生成方法。 - 請求項7に記載の搬送計画生成方法であって、
前記ネットワーク構築ステップは、
前記計測空間分割結果情報を用いて、前記構造物の内側と判定された前記分割片同士を繋いだ経路上を前記搬送物が移動した際に、前記構造物と前記搬送物とが接触しない前記分割片同士を繋いだ前記分割片ネットワークを構築する処理と、
前記分割片ネットワークに関する分割片ネットワーク情報を生成する処理とを行う
ことを特徴とする搬送計画生成方法。 - 請求項8に記載の搬送計画生成方法であって、
前記搬送経路探索ステップは、
前記分割片ネットワーク情報を用いて、前記搬送物の搬送開始位置および搬送終了位置にあたる前記分割片を特定する処理と、
前記特定した搬送開始位置の前記分割片から搬送終了位置の前記分割片に到達する経路を探索する処理と、
探索した経路および該経路を構成する前記小経路に関する情報を含む経路探索結果情報を生成する処理とを行う
ことを特徴とする搬送計画生成方法。 - 請求項9に記載の搬送計画生成方法であって、
前記搬送姿勢算出ステップは、
前記経路探索結果情報を用いて、前記搬送物が前記小経路上を移動する際の搬送姿勢と、
前記搬送物が第1の小経路から第2の小経路に移る際に変化する変換姿勢とを算出する処理と、
前記搬送姿勢および前記変換姿勢を含む搬送姿勢情報を生成する処理とを行う
ことを特徴とする搬送計画生成方法。
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