JP2017145446A - 半導体製造装置用部品およびそれを用いた半導体製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
CVD工程は、反応系分子の気体、または、反応系分子の気体と不活性のキャリアーとの混合気体を基板上に流し、加水分解、自己分解、光分解、酸化還元などの反応による生成物を基板上に蒸着させる工程である。CVDは、反応温度を比較的低くすることができる。また、CVD工程では、プラズマ放電や光照射を利用して薄膜を形成することもできる。
PVD工程は、気相中で基板上に物理的手法により薄膜を堆積する方法である。PVD法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームデポジション法、スパッタリング法などが挙げられる。また、真空中や減圧下で加熱や電子ビームを使って薄膜を形成する。
また、エッチング工程は、薄膜をパターニングする工程である。エッチングには、大きく分けてウエットエッチングとドライエッチングがある。ウエットエッチングは、酸性またはアルカリ性の薬液を用いる方法である。また、ドライエッチングは、プラズマ中の反応種(イオン、高速中性粒子、ラジカルなど)を用いる方法である。そのため、ドライエッチングのことをプラズマエッチングともいう。
ウエットエッチングは、薬液による化学反応を利用しているため、広範囲のエッチングが可能となる。ドライエッチングは、化学反応、物理反応などの反応機構を制御することができる。このため、ドライエッチングは、ミクロン(μm)オーダー以下の微細加工に適している。
従来の半導体製造装置用部品は、特許第4585260号公報(特許文献1)に示されたようなY2O3などの金属酸化物粒子からなる溶射膜を具備していた。Y2O3は耐プラズマ性に優れているため、パーティクルの発生を抑制できている。
金属酸化物粒子の溶射膜を具備する半導体製造装置用部品は、耐プラズマ性が優れている。一方で、金属酸化物は材料自体の物性として熱伝導率が低い。熱伝導率の低い材料でできた溶射膜は放熱性が低い。熱伝導率の低い溶射膜は、半導体製造装置を稼働した際の熱を十分に放熱することができない。
特許第5566891号公報(特許文献2)には、窒化物粒子からなる溶射膜を具備する半導体製造装置用部品が開示されている。
一方で、窒化物粒子を加熱する溶射法では、大気中の酸素と反応して酸化物が形成され易くなっている。窒化物粒子膜中に、酸化物が存在すると、膜の熱伝導率が低下する。特に、基材と窒化物粒子膜の界面に酸化物が存在すると、放熱性への悪影響が大きかった。
本発明が解決しようとする課題は、放熱性の良い窒化物粒子膜を設けた半導体製造装置用部品を提供するためのものである。
図1に実施形態にかかる半導体製造装置用部品の一例を示した。図中、1は半導体製造装置用部品、2は基材、3は窒化物粒子(酸窒化物粒子)、4窒化物粒子膜、5は界面、である。
また、窒化物粒子または酸窒化物粒子としては、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸窒化珪素、酸窒化アルミニウム、酸窒化ホウ素から選ばれる1種であることが好ましい。
また、窒化物粒子または酸窒化物粒子は平均粒径2μm以下であることが好ましい。さらには平均粒径1μm以下であることが好ましい。平均粒径を小さくすることにより、空隙の小さい緻密な窒化物粒子膜を得ることができる。なお、平均粒径の下限は特に限定されるものではないが、0.01μm以上が好ましい。あまり、粒径が小さいと、成膜工程の管理が煩雑になる。そのため、平均粒径は、2μm以下、さらには0.01〜1μmの範囲が好ましい。
実施形態にかかる半導体製造装置用部品は、基材と窒化物粒子膜の界面をXRD分析したとき、窒化物の最大ピークに対する酸化物の最大ピークの比(酸化物の最大ピーク/窒化物の最大ピーク)が0.1以下(ゼロ含む)であることを特徴とする。
基材と窒化物粒子膜の界面とは、基材と窒化物粒子(酸窒化物粒子含む)が直接に接する箇所である。XRD分析する際に、界面を含む領域にX線を照射して測定するものとする。X線を照射するスポット径は100μm以下とする。また、スリットを用いてスポット径を1μm程度にしても良い。
また、XRDの測定条件は、Cuターゲット(Cu−Kα)、管電圧40kV、管電流40mA、走査範囲(2θ)20〜100°にて行うものとする。
窒化物の最大ピークに対する酸化物の最大ピークの比(酸化物の最大ピーク/窒化物の最大ピーク)が0.1以下(ゼロ含む)であるということは、結晶になっている酸化物が少ないことを示している。XRD分析は、結晶化合物に特有のピークを検出するものである。ピークを検出することにより、結晶化合物の有無を確認できる。また、結晶化合物の存在量に応じてピークの高さが変わるものである。特定の結晶化合物の存在量が多いと、それに応じたピークが高くなる。メインピークとなる最大ピークは、このような傾向が強い。
最大ピークの比(酸化物の最大ピーク/窒化物の最大ピーク)が0.1以下(ゼロ含む)、さらには0.01以下(ゼロ含む)であることが好ましい。最大ピークの比(酸化物の最大ピーク/窒化物の最大ピーク)がゼロに近いほど結晶性酸化物が少ないことを示す。
また、窒化物粒子膜の膜厚が1μm以上200μm以下であることが好ましい。膜厚が1μm未満では膜の耐久性が不十分となるおそれがある。また、200μmを超えて厚いと、製造コストの増大を招くおそれがある。そのため、窒化物粒子膜の膜厚は1μm以上200μm以下、さらには3μm以上100μm以下が好ましい。
また、膜密度は90%以上であることが好ましい。膜密度とは、窒化物粒子膜中に窒化物粒子がどれだけ詰まっているかを示すものである。言い換えると、窒化物粒子膜中の気孔が少ないことを示す。つまり、膜密度90%以上ということは気孔率10vol%以下であることを示す。膜密度が90%未満と小さいと膜の強度が低下するおそれがある。そのため、膜密度は90%以上、さらには95%以上100%以下が好ましい。
また、膜密度の測定方法は、窒化物粒子膜の任意の断面において、単位面積「膜厚×50μm」をSEM観察する。そのSEM写真に写る気孔の合計面積を単位面積で割った値を気孔率(vol%)とする。任意の単位面積3箇所の平均値を気孔率(vol%)とし、100から引いた値を膜密度とする。
金属部材としては、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、珪素(Si)またはこれらを主成分とする合金が挙げられる。また、セラミックス部材は、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物またはこれらの複合化合物(酸窒化物など)が挙げられる。また、セラミックス部材は、必要に応じ、焼結助剤を添加したものであってもよい。
CVD工程は、化学蒸着(chemical vapor deposition)を用いた工程のことである。CVD法は、反応系分子の気体(または反応系分子と不活性キャリアーとの混合気体)を加熱した基材上に流し、加水分解、自己分解、光分解、酸化還元、置換などの反応による生成物を基材上に蒸着させる成膜方法である。また、反応を促進させるために、プラズマ放電を利用するものをプラズマCVDという。プラズマCVDは、プラズマにより励起させているので成膜スピードを早くすることができる。
また、PVD工程は、物理蒸着(physical vapor deposition)は、真空にした容器の中で、蒸着材料を加熱し気化もしくは昇華して、離れた位置に置かれた基材表面に付着させ、薄膜を形成するというものである。蒸着材料や基板の種類により、抵抗加熱、電子ビーム、高周波誘導、レーザーなどの方法で加熱される。PVD法としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームデポジション法などが挙げられる。
エッチング(Etching)工程は、化学薬品などによる腐食作用を利用した表面加工技術である。例えば、基材上に金属膜を形成し、必要な部分にエッチングレジストを塗布することにより、レジストを塗布していない箇所の金属薄膜を残すことができる。また、エッチング工程には、ウエットエッチング、ドライエッチングなどがある。
また、ウエットエッチングは、液体によるエッチングである。また、ドライエッチング(dry etching)は反応性の気体(エッチングガス)やイオン、ラジカルによって材料をエッチングする方法である。また、反応性イオンエッチングは、反応性ガスをプラズマにより反応性ガスをイオン化・ラジカル化してエッチングする方法である。反応性イオンエッチングはドライエッチングの一種である。
また、半導体製造装置用部品は、半導体製造装置内に搭載される部品であればよい。このような部品としては、マスク材、内壁、静電チャック、サセプタ、電極部材などが挙げられる。
窒化物粒子を堆積させる成膜方法としては、必要以上に原料粉末を熱しない成膜方法が好ましい。このような成膜方法としては、エアロゾルデポジション法(AD法)、超音速フリージェット−PVD法(SFJ−PVD法)、コールドスプレー法(CS法)、衝撃焼結法(CASP法)など挙げられる。例えば、溶射法は原料粉末を溶融状態にして堆積させる成膜方法である。原料粉末を溶融状態にすると、原料粉末が酸化され易くなる。原料粉末が酸化されると窒化物粒子膜と基材の界面に酸化物結晶が形成されてしまう。
AD法、SFJ−PVD法、CS法、CASP法は、いずれも原料粉末を溶融せずに、超音速レベルの噴射速度で飛ばすことができる。このため、原料粉末を溶融せずに窒化物粒子を堆積可能である。
また、AD法、SFJ−PVD法は真空プロセスであるため、原料粉末の酸化を抑制できる。その一方で、成膜工程を真空チャンバ内で行うため、大型化に向いていない。また、CASP法は、必ずしも真空中で行う必要がないため、大型化に向いている。
また、原料粉末は平均粒径2μm以下であることが好ましい。前述のように原料粉末が溶融しないようにしているため、原料粉末の平均粒径を2μm以下にしておけば、できあがった窒化物粒子膜の平均粒径も2μm以下にできる。また、原料粉末の平均粒径は2μm以下、さらには1μm以下が好ましい。
また、成膜中の基材または原料粉末の酸化を防ぐために、成膜工程を真空中または不活性雰囲気中で行うことが有効である。また、基材の表面を予め清掃して、表面の酸化膜を除去しておくことも有効である。原料粉末として、窒化物を使用する場合は、この方法がよい。
また、原料として金属ターゲットを用いて、窒素雰囲気中で成膜する方法も挙げられる。例えば、AlN膜を形成する場合、AlターゲットからAlを蒸発させる。次に、窒素含有雰囲気にて成膜することにより、AlをAlNにして成膜することもできる。
(実施例1〜3、比較例1)
基材として、金属Al板(縦50mm×横50mm×厚さ1mm)を用意した。次に、原料粉末としてAlN粉末を用意した。それぞれ表1に示す方法で成膜した。成膜範囲は縦20mm×横20mmの範囲とした。
表1に示したSFJ−PVD法は超音速フリージェット−PVD法、AD法はエアロゾルデポジション法、CASP法は衝撃焼結法である。また、基板の表面洗浄は、表面の酸化物を除去する工程を行ったものである。なお、SFJ−PVD法は純AlNターゲット(AlN−TG)を用いて、真空中にて成膜工程を行ったものである。また、AlNターゲットは平均結晶粒径30μmのものを用いた。
また、基材と窒化物粒子膜の界面のXRDピーク比は、基材と窒化物粒子が直接に接する箇所をXRDにて分析した。また、XRDの測定条件は、Cuターゲット(Cu−Kα)、管電圧40kV、管電流40mA、走査範囲(2θ)20〜100°、スリットを用いてスポット径1μmにて行った。そのXRDチャートにて、酸化物結晶の最大ピークと、窒化物(AlN)の最大ピークの比を求めた。
次に、実施例および比較例に係る半導体製造装置用部品においてプラズマ雰囲気中にさらして、その耐久性を示した。また、熱伝導率を測定した。その結果を表3に示した。
なお、熱伝導率はレーザフラッシュ法にて測定した。また、プラズマ雰囲気への耐久性は以下の条件にて行い、その膜減量を調べた。
・プラズマ雰囲気への耐久性試験
ガス:CF4/O2/Ar=80/20/10sccm、20mTorr
出力:ICP100W、Bias100W
曝露時間:12時間[(30分放電+10分冷却)×24回]
このため、実施例に係る半導体製造装置用部品は耐久性に優れている。そのため、それを用いた半導体製造装置は、歩留り良く半導体を製造することが可能である。また、半導体製造装置用部品のメンテナンスの回数を低減することも可能である。
2…基材
3…窒化物粒子(酸窒化物粒子)
4…窒化物粒子膜
5…界面
Claims (8)
- 基材上に窒化物粒子または酸窒化物粒子を堆積させた窒化物粒子膜を設けた半導体製造装置用部品において、基材と窒化物粒子膜の界面をXRD分析したとき、窒化物の最大ピークに対する酸化物の最大ピークの比(酸化物の最大ピーク/窒化物の最大ピーク)が0.1以下(ゼロ含む)であることを特徴とする半導体製造装置用部品。
- 基材と窒化物粒子膜の界面をXRD分析したとき、窒化物の最大ピークに対する酸化物の最大ピークの比(酸化物の最大ピーク/窒化物の最大ピーク)が0.01以下(ゼロ含む)ことを特徴とする請求項1記載の半導体製造装置用部品。
- 窒化物粒子または酸窒化物粒子が、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸窒化珪素、酸窒化アルミニウム、酸窒化ホウ素から選ばれる1種であることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれか1項に記載の半導体製造装置用部品。
- 窒化物粒子の平均粒径が2μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の半導体製造装置用部品。
- 窒化物粒子膜の膜厚が1μm以上200μm以下、膜密度が90%以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の半導体製造装置用部品。
- 基材が、金属部材またはセラミックス部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の半導体製造装置用部品。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の半導体製造装置用部品を搭載したことを特徴とする半導体製造装置。
- 半導体の製造工程がCVD工程、PVD工程、エッチング工程のいずれか1種を具備することを特徴とする請求項7記載の半導体製造装置。
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