JP2017145308A - ウレア系ポリマー - Google Patents

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JP2017145308A
JP2017145308A JP2016027420A JP2016027420A JP2017145308A JP 2017145308 A JP2017145308 A JP 2017145308A JP 2016027420 A JP2016027420 A JP 2016027420A JP 2016027420 A JP2016027420 A JP 2016027420A JP 2017145308 A JP2017145308 A JP 2017145308A
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達雄 金子
Tatsuo Kaneko
達雄 金子
誠治 立山
Seiji Tateyama
誠治 立山
和也 多谷
Kazuya Taya
和也 多谷
友佑 伊吹
Yusuke Ibuki
友佑 伊吹
枝保 前谷
Shiho Maetani
枝保 前谷
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Japan Advanced Institute of Science and Technology
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Abstract

【課題】原料としてα−トルキシル酸誘導体が用いられているポリマーと対比して剛直で機械的強度に優れ、伸び率が低く、耐熱性に優れたポリマーの提供。
【解決手段】式(I)で表わされる繰返し単位を有し、数平均分子量が20万〜200万であるウレア系ポリマー。

【選択図】なし

Description

本発明は、ウレア系ポリマーに関する。さらに詳しくは、本発明は、剛直で高機械的強度を有し、伸び率が低く、耐熱性に優れた樹脂として、例えば、航空宇宙分野、自動車産業、鉄道車両、船舶などの用途で使用することが期待されるウレア系ポリマーおよび当該ウレア系ポリマーを含有する成形用材料に関する。
一般にポリイミド、ポリアミドなどのポリマーは、原料の石油から製造されている。石油を原料としないバイオポリマーとして、微生物由来の化合物である4−アミノ桂皮酸の光二量化反応によってα−トルキシル酸誘導体を調製し、当該α−トルキシル酸誘導体を原料として用いて調整されたポリマーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
前記α−トルキシル酸誘導体は、式:
(式中、Xは−OR基、−SR基または−NHR基、Rはアルキル基、アルケニル基またはアリ−ル基を示す)
で表わされる構造を有し、2つのアミノ基は、直線上に並んでいることから、当該α−トルキシル酸誘導体が原料として用いられたポリアミド、ポリイミド、ポリ尿素などのα−トルキシル酸誘導体系ポリマーは、剛直であり、熱力学的性質に優れている。なかでも、ポリイミドは、優れた耐熱性を有するバイオプラスチックであり、多くの企業によって注目されている。
しかし、近年、原料としてα−トルキシル酸誘導体が用いられているポリマーと対比して剛直で機械的強度に優れ、伸び率が低く、耐熱性に優れたポリマーの開発が望まれている。
国際公開第2013/073519号パンフレット
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、原料としてα−トルキシル酸誘導体が用いられているポリマーと対比して剛直で機械的強度に優れ、伸び率が低く、耐熱性に優れたポリマーを提供することを課題とする。
本発明は、
(1) 式(I):
〔式中、R1は炭素数1〜4のアルキレン基、R2は−OH基、−NHR3基(R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す)または炭素数6〜12のアリ−ル基、Xは式:
(式中、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基、R7は式:
で表わされる基を示す)で表わされる基を示す〕
で表わされる繰返し単位を有し、数平均分子量が20万〜200万であることを特徴とするウレア系ポリマー、および
(2) 前記ウレア系ポリマーを含有してなる成形用材料
に関する。
本発明によれば、原料としてα−トルキシル酸誘導体が用いられているポリマーと対比して剛直で機械的強度に優れ、伸び率が低く、耐熱性に優れたウレア系ポリマーが提供される。本発明の成形材料は、前記ウレア系ポリマーを含有するので、原料としてα−トルキシル酸誘導体が用いられているポリマーと対比して剛直で機械的強度に優れ、伸び率が低く、耐熱性に優れていることから、例えば、航空宇宙分野、自動車産業、鉄道車両、船舶などの用途で各種樹脂製品を製造する際の成形材料として使用することが期待される。
調製例1で得られた4−アミノフェニルアラニンの1H−NMRスペクトル(核磁気共鳴)を示すグラフである。 調製例1で得られた4−アミノフェニルアラニンの13C−NMRスペクトル(核磁気共鳴)を示すグラフである。 調製例1で得られた4−アミノフェニルアラニンのマススペクトルを示すグラフである。 実施例1で得られたウレア系ポリマーの1H−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを示すグラフである。 実施例1で得られたウレア系ポリマーの13C−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを示すグラフである。 実施例1で得られたウレア系ポリマーの熱重量−示差熱分析の結果を示すグラフである。 実施例2で得られたウレア系ポリマーの1H−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを示すグラフである。 実施例2で得られたウレア系ポリマーの13C−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを示すグラフである。 実施例2で得られたウレア系ポリマーの熱重量−示差熱分析の結果を示すグラフである。 実施例3で得られたウレア系ポリマーの1H−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを示すグラフである。 実施例3で得られたウレア系ポリマーの13C−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを示すグラフである。 実施例3で得られたウレア系ポリマーの熱重量−示差熱分析の結果を示すグラフである。
本発明のウレア系ポリマーは、前記したように、式(I):
〔式中、R1は炭素数1〜4のアルキレン基、R2は−OH基、−NHR3基(R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す)または炭素数6〜12のアリ−ル基、Xは式:
(式中、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基、R7は式:
で表わされる基を示す)で表わされる基を示す〕
で表わされる繰返し単位を有し、数平均分子量が20万〜200万であることを特徴とする。
式(I)で表わされるウレア系ポリマーにおいて、R1は、炭素数1〜4のアルキレン基である。炭素数1〜4のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、tert−ブチレン基などが挙げられる。これらのアルキレン基のなかでは、メチレン基が好ましい。
式(I)で表わされるウレア系ポリマーにおいて、R2は、−OH基、−NHR3基(R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す)または炭素数6〜12のアリ−ル基である。炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。炭素数6〜12のアリ−ル基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、インデニル基、ビフェニル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。R2のなかでは、−OH基が好ましい。
式(I)で表わされるウレア系ポリマーにおいて、Xは、前記したように、式:
(式中、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基、R7は式:
で表わされる基を示す)で表わされる基である。R5およびR6は、それぞれ独立して水素原子またはメチル基である。R7のなかでは、メチレン基が好ましい。
本発明の式(I)で表わされるウレア系ポリマーは、例えば、アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物とを反応させることによって調製することができる。
本発明のウレア系ポリマーは、アミノフェニルアラニンに由来の脂肪鎖を有するので、適度な柔軟性を有する。アミノフェニルアラニンとしては、例えば、式:
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされるアミノフェニルアラニンなどが挙げられる。アミノフェニルアラニンのなかでは、式:
で表わされる4−アミノフェニルアラニンは、ストレプトミセス・プリスティナエスピラリス(Streptomyces pristinaespiralis)などの放線菌が生産するプリスティナマイシン(Pristinamycin)などの抗生物質の一部に含まれている。したがって、本発明においては、アミノフェニルアラニンとして、放線菌が生産する微生物由来の4−アミノフェニルアラニンを用いることができる。また、アミノフェニルアラニンは、例えば、アミノフェニルアラニン二塩酸塩を水酸化ナトリウムなどの塩基で中和させることによって工業的に容易に調製することができる。
ジイソシアネ−ト化合物としては、例えば、式:
(式中、R5は前記と同じ)
で表わされるフェニレンジイソシアネ−ト、式:
(式中、R5、R6およびR7は前記と同じ)
で表わされるジフェニルジイソシアネ−ト、式:
で表わされるイソホロンジイソシアネ−ト、式:
(式中、R5は前記と同じ)
で表わされるシクロヘキサンジイシソアネ−ト、式:
(式中、R5、R6およびR7は前記と同じ)
で表わされるジシクロヘキサンジイソシアネ−トなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記フェニレンジイソシアネ−トとしては、例えば、パラフェニレンジイソシアネ−ト、メタフェニレンジイソシアネ−ト、トルエン−2,3−ジイソシアネ−ト、トルエン−2,4−ジイソシアネ−ト、トルエン−2,5−ジイソシアネ−ト、トルエン−2,6−ジイソシアネ−ト、トルエン−3,4−ジイソシアネ−ト、トルエン−3,5−ジイソシアネ−トなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのフェニレンジイソシアネ−トは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのフェニレンジイソシアネ−トのなかでは、パラフェニレンジイソシアネ−トが好ましい。
前記ジフェニルジイソシアネ−トとしては、例えば、4,4’−オキシジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,4’−オキシジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,3’−オキシジ(フェニルイソシアネ−ト)、4,4’−チオジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,4’−チオジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,3’−チオジ(フェニルイソシアネ−ト)、4,4’−スルホニルジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,4’−スルホニルジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,3’−スルホニルジ(フェニルイソシアネ−ト)、4,4’−メチレンジ(フェニルイソシアネ−ト)〔ジフェニルメタンジイソシアネ−ト〕、3,4’−メチレンジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,3’−メチレンジ(フェニルイソシアネ−ト)、4,4’−カルボニルジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,4’−カルボニルジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,3’−カルボニルジ(フェニルイソシアネ−ト)、4,4’−イソプロピリデンジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,4’−イソプロピリデンジ(フェニルイソシアネ−ト)、3,3’−イソプロピリデンジ(フェニルイソシアネ−ト)、4,4’−イソシアノフェニルスルホキシド、3,4’−イソシアノフェニルスルホキシド、3,3’−イソシアノフェニルスルホキシド、
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(3−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホン、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホン、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)スルホン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)スルホン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−3’−イソシアノフェニル)スルホン、
(3−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)メチレン、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)メチレン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)メチレン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)メチレン、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)メチレン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)メチレン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)メチレン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)メチレン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)メチレン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−3’−イソシアノフェニル)メチレン、
(3−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)ケトン、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)ケトン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)ケトン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)ケトン、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)ケトン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)ケトン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)ケトン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)ケトン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)ケトン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−3’−イソシアノフェニル)ケトン、
(3−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−3’−イソシアノフェニル)イソプロピリデン、
(3−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(3’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(2−メチル−4−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−4’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(4−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(4’−メチル−3’−イソシアノフェニル)スルホキシド、(2−メチル−3−イソシアノフェニル)(2’−メチル−3’−イソシアノフェニル)スルホキシドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのジフェニルジイソシアネ−トは、それぞれ単独で用いもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのジフェニルジイソシアネ−トのなかでは、ジフェニルメタンジイソシアネートおよびジイソシアネート−ジメチルジフェニルメタンが好ましい。
前記イソホロンジイソシアネ−トは、5−イソシアノ−1−(イソシアノメチル)−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンである。
アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物とは化学量論的に反応が進行することから、アミノフェニルアラニン1モルあたりのジイソシアネ−ト化合物の量は、好ましくは0.8〜1.2モルであるが、アミノフェニルアラニンを十分に反応させる観点から、より好ましくは1〜1.2モルである。
なお、アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物とを反応させる際には、非プロトン性極性有機溶媒を用いることができる。非プロトン性の極性有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルモルホリン、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。前記有機溶媒の量は、特に限定されないが、本発明のウレア系ポリマーを効率よく調製する観点から、アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物との合計量1gあたり3〜8mL程度であることが好ましい。
アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物との反応温度は、副反応が生じることを抑制し、本発明のウレア系ポリマーを効率よく調製する観点から、5℃以下であることが好ましい。アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物との反応温度の下限は、使用される非プロトン性極性有機溶媒の融点以上の温度である。
アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物とを反応させる際の雰囲気は、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスであることが好ましい。
アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物との反応時間は、反応温度などの反応条件などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、20〜80時間程度である。
アミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物との反応によって生成したウレア系ポリマーは、両者の反応によって得られた反応溶液を例えば、水などの貧溶媒に滴下することによって沈殿させ、生成した沈殿物を濾過により回収することができ、必要により、減圧下で溶媒を除去してもよい。
以上のようにしてアミノフェニルアラニンとジイソシアネ−ト化合物とを反応させることにより、ウレア系ポリマーを得ることができる。
本発明のウレア系ポリマーが式(I)で表わされる繰返し単位を有することは、例えば、1H−核磁気共鳴(NMR)スペクトル、13C−核磁気共鳴(NMR)スペクトル、赤外吸収(IR)スペクトル、質量分析などにより、容易に確認することができる。
本発明のウレア系ポリマーの数平均分子量は、剛直で機械的強度に優れ、伸び率が低く、耐熱性に優れたウレア系ポリマーを得る観点から、20万〜200万、好ましく50〜180万、より好ましくは100万〜160万である。なお、ウレア系ポリマーの数平均分子量は、以下の実施例に記載の方法に基づいて測定したときの値である。
以上のようにして得られる本発明のウレア系ポリマーは、原料としてα−トルキシル酸誘導体が用いられているポリマーと対比して剛直で機械的強度に優れ、伸び率が低く、耐熱性に優れている。
また、本発明の成形材料は、前記ウレア系ポリマーを含有するので、原料としてα−トルキシル酸誘導体が用いられているポリマーと対比して剛直で機械的強度に優れ、伸び率が低く、耐熱性に優れていることから、例えば、航空宇宙分野、自動車産業、鉄道車両、船舶などの用途で各種樹脂製品を製造する際の成形材料として使用することが期待される。
本発明の成形材料は、前記ウレア系ポリマーのみで構成されていてもよく、当該成形材料の用途によっては、他のポリマーが混合されていてもよい。また、本発明の成形材料には、必要により、例えば、顔料などの着色剤、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などが配合されていてもよい。
本発明の成形材料は、種々の成形方法に使用することができ、その例として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、インサート成形法、シート成形法、プレス成形法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
なお、以下の各実施例で得られた化合物の物性は、以下の方法に基づいて調べた。
1H−NMRおよび13C−NMR〕
・測定装置:核磁気共鳴分光装置(ブルカ−社製、商品名:AVANCE III)
〔マススペクトル〕
フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析装置〔(株)ブルカーダルトニクス製、商品名:Solarix〕を用いて測定した。
〔数平均分子量および重量平均分子量〕
・ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)
・測定装置:昭和電工(株)製、商品名:Shodex−101
・測定条件
・注入時の濃度:0.001質量%
・注入量:25μL
・流速:0.5mL/min
・溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド
・カラム:昭和電工(株)製、商品名:Shodex KD−803および商品名:Shodex KD−804
・カラムの温度:40℃
〔5%重量減少温度および10%重量減少温度〕
・測定装置:熱重量−示差熱同時測定装置〔(株)日立ハイテクノロジ−ズ製、商品名:STA7200〕
窒素ガスの雰囲気中にて昇温速度10℃/minで800℃まで加熱し、5%重量減少温度または10%重量減少温度を測定した。
〔引張り強さ、ヤング率および破断時の伸び〕
・測定装置:引張試験機〔インストロンジャパン カンパニイリミテッド社製、商品名:INSTRON 3365〕
調製例1〔4−アミノフェニルアラニン(4APhe)の調製〕
4−アミノフェニルアラニン二塩酸塩を用いて4−アミノフェニルアラニン(4APhe)を調製するまでのスキ−ムを以下に示す。
4−アミノフェニルアラニン二塩酸塩5.0g(19.8mmol)にエタノ−ル100mLを添加することにより、分散液を調製した。得られた分散液を氷浴で0℃に冷却しながら、1N水酸化ナトリウム水溶液40mL(40.0mmol)を当該分散液に添加したところ、均一溶液となり、しばらくすると沈殿物が生成した。析出した沈殿物を濾過し、乾燥することにより、4−アミノフェニルアラニン(4APhe)を回収した。4−アミノフェニルアラニンの収量は2.1gであり、収率は59%であった。
なお、生成した化合物が4−アミノフェニルアラニンであることは、以下の物性の測定結果から確認された。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 2.60-2.66 (dd, 1H, メチレン), 2.94-2.98 (dd, 1H, メチレン), 3.20-3.23 (dd, 1H, メチン), 4.89 (s, 2H, NH2), 6.46-6.48 (d, 2H, 芳香環), 6.88-6.90 (d, 2H, 芳香環).
13C-NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 35.5, 56.0, 116.8, 125.5, 130.2, 145.4, 174.1.
FT-ICR MS (ESI): [M-H+, C9H11NO]:計算値 179.0826, 実測値 179.0825.
前記で得られた4−アミノフェニルアラニンの1H−NMRスペクトル、13C−NMRスペクトルおよびマススペクトルをそれぞれ図1、図2および図3に示す。
実施例1〔ウレア系ポリマーの調製〕
4−アミノフェニルアラニンおよび1,4−フェニレンジイソシアネ−トを用いてウレア系ポリマーを調製するまでのスキ−ムを以下に示す。
窒素ガス雰囲気中で4−アミノフェニルアラニン(4APhe)500mg(2.78mmol)にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)5.0mLを添加し、氷冷下で撹拌した。
次に、1,4−フェニレンジイソシアネ−ト(1,4−PDI)440mg(2.78mmol)を前記で得られた混合物に添加し、40時間撹拌することにより、反応溶液を得た。得られた反応溶液に蒸留水中に滴下することにより、生成したポリマーを沈殿させた。得られた沈殿物を濾過し、メタノ−ルで洗浄し、真空乾燥することにより、白色のフィブリル状のウレア系ポリマーを得た。得られたウレア系ポリマーの収量は992mgであり、収率は100%であった。また、当該ウレア系ポリマーの数平均分子量は1.53×106であり、重量平均分子量は1.71×106であった。
なお、生成した化合物がウレア系ポリマーであることは、以下の物性の測定結果から確認された。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.90-2.97 (d, 2H, メチレン), 4.39 (s, 1H, メチン), 6.18-6.21 (t, 1H, 尿素結合), 7.08-7.34 (m, 8H, 芳香環), 8.47-8.57 (t, 3H, 尿素結合).
13C-NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 36.8, 53.7, 118.1, 118.9, 129.6, 130.2, 134.2, 138.5, 152.7, 154.8, 173.8.
前記で得られたウレア系ポリマーの1H−NMRスペクトル、13C−NMRスペクトルおよびマススペクトルをそれぞれ図4および図5に示す。また、当該ウレア系ポリマーの熱重量−示差熱分析の結果を図6に示す。
前記で得られたウレア系ポリマーの5%重量減少温度は267℃であり、10%重量減少温度は297℃であり、軟化温度は190℃であった。このことから、前記で得られたウレア系ポリマーは、耐熱性に優れていることが確認された。
実施例2〔ウレア系ポリマーの調製〕
4−アミノフェニルアラニンおよび4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−トを用いてウレア系ポリマーを調製するまでのスキ−ムを以下に示す。
窒素ガス雰囲気中で4−アミノフェニルアラニン(4APhe)500mg(2.78mmol)にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)6.0mLを添加し、氷冷下で撹拌した。
次に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(MDI)772mg(2.78mmol)を前記で得られた混合物に添加し、41時間撹拌することにより、反応溶液を得た。得られた反応溶液に蒸留水中に滴下することにより、生成したポリマーを沈殿させた。得られた沈殿物を濾過し、メタノ−ルで洗浄し、真空乾燥することにより、白色のフィブリル状のウレア系ポリマーを回収した。得られたウレア系ポリマーの収量は1.18gであり、収率は94%であった。また、当該ウレア系ポリマーの数平均分子量は1.84×106であり、重量平均分子量は2.69×106であった。
なお、生成した化合物がウレア系ポリマーであることは、以下の物性の測定結果から確認された。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.96-3.01 (d, 2H, メチレン), 3.76 (s, 2H, メチレン), 4.37-4.42 (dd, 1H, メチン), 6.22-6.23 (d, 1H, 尿素結合), 7.00-7.36 (m, 12H, 芳香環), 8.59-8.62 (d, 3H, 尿素結合).
13C-NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 36.8, 39.5, 53.7, 128.9, 129.6, 130.3, 134.4, 135.0, 137.7, 138.1, 138.3, 152.6, 154.7, 173.7.
前記で得られたウレア系ポリマーの1H−NMRスペクトル、13C−NMRスペクトルおよびマススペクトルをそれぞれ図7および図8に示す。また、当該ウレア系ポリマーの熱重量−示差熱分析の結果を図9に示す。
前記で得られたウレア系ポリマーの5%重量減少温度は291℃であり、10%重量減少温度は317℃であり、軟化温度は155℃であった。このことから、前記で得られたウレア系ポリマーは、耐熱性に優れていることが確認された。
実施例3〔ウレア系ポリマーの調製〕
4−アミノフェニルアラニンおよび4,4’−ジイソシアネ−ト−3,3’−ジメチルジフェニルメタンを用いてウレア系ポリマーを調製するまでのスキ−ムを以下に示す。
窒素ガス雰囲気中で4−アミノフェニルアラニン(4APhe)500mg(2.78mmol)にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)6.0mLを添加し、氷冷下で撹拌した。
次に、4,4’−ジイソシアネ−ト−3,3’−ジメチルジフェニルメタン(MMDI)694mg(2.78mmol)を前記で得られた混合物に添加し、40時間撹拌することにより、反応溶液を得た。得られた反応溶液に蒸留水中に滴下することにより、生成したポリマーを沈殿させた。得られた沈殿物を濾過し、メタノ−ルで洗浄し、真空乾燥することにより、白色のフィブリル状のウレア系ポリマーを回収した。得られたウレア系ポリマーの収量は1.08gであり、収率は92%であった。また、当該ウレア系ポリマーの数平均分子量は1.72×106であり、重量平均分子量は2.21×106であった。
なお、生成した化合物がウレア系ポリマーであることは、以下の物性の測定結果から確認された。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.11-2.17. (d, 6H, メチル), 2.85-3.00 (d, 2H, メチレン), 3.70-3.75 (t, 2H, メチレン), 4.40-4.41 (d, 1H, メチン), 6.69-6.70 (d, 1H, ウレア), 6.89-7.69 (m, 10H, 芳香環), 7.83 (s, 2H, 尿素結合), 8.91 (s, 1H, 尿素結合).
13C-NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ 18.0, 37.0, 39.7, 53.9, 117.9, 121.0, 121.4, 126.3, 127.2, 127.8, 129.7, 120.3, 130.4, 135.3, 135.8, 136.0, 138.5, 152.8, 155.0, 173.7.
前記で得られたウレア系ポリマーの1H−NMRスペクトル、13C−NMRスペクトルおよびマススペクトルをそれぞれ図10および図11に示す。また、当該ウレア系ポリマーの熱重量−示差熱分析の結果を図12に示す。
前記で得られたウレア系ポリマーの5%重量減少温度は263℃であり、10%重量減少温度は308℃であり、軟化温度は148℃であった。このことから、前記で得られたウレア系ポリマーは、耐熱性に優れていることが確認された。
比較例1
従来の剛直性ポリマーとして、α−トルキシル酸−1,3−フェニレンジイソシアネ−ト共重合体(数平均分子量:4.9×105)を用意した。
比較例2
従来の剛直性ポリマーとして、α−トルキシル酸−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト共重合体(数平均分子量:4.5×105)を用意した。
比較例3
従来の剛直性ポリマーとして、α−トルキシル酸−4,4’−ジイソシアネ−ト−3,3’−ジメチルジフェニルメタン共重合体(数平均分子量:5.0×105)を用意した。
比較例4
従来の生分解性ポリマーとしてポリ乳酸(数平均分子量:5.0×105)を用意した。
各実施例で得られたウレア系ポリマーおよび各比較例で用いられたポリマーの物性として、引張り強さ、ヤング率および破断時の伸びを調べた。その結果を表1に示す。
表1に示された結果から、各実施例で得られたウレア系ポリマーは、各比較例で用いられた従来のポリマーと対比して、引張り強さおよびヤング率に優れており、しかも破断時の伸び率が低いことから、優れた剛直性を有することがわかる。したがって、各実施例で得られたウレア系ポリマーは、樹脂フィルム、コ−ティング剤などの用途に使用することが期待されるものである。
本発明のウレア系ポリマーは、航空宇宙分野をはじめ、例えば、航空機用部品、自動車、鉄道車両用部品、船舶用部品、機械部品、電気部品、電子部品、コンピュ−タ用部品などの用途に使用することが期待されるものである。

Claims (2)

  1. 式(I):
    〔式中、R1は炭素数1〜4のアルキレン基、R2は−OH基、−NHR3基(R3は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す)または炭素数6〜12のアリ−ル基、Xは式:
    (式中、R5およびR6はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基、R7は式:
    で表わされる基を示す)で表わされる基を示す〕
    で表わされる繰返し単位を有し、数平均分子量が20万〜200万であることを特徴とするウレア系ポリマー。
  2. 請求項1に記載のウレア系ポリマーを含有してなる成形用材料。

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