JP2017144542A - ロボット装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業工程を実行している多関節ロボットの周囲で、作業者が、多関節ロボットとの接触を回避しつつ交換機材を交換する等の作業を行うことが可能なロボット装置を提供する。【解決手段】制御部90は、作業プログラムに応じて複数の作業工程を実行させるように多関節ロボット10を制御する。センサ51〜58は、多関節ロボット10の周囲の空間を分割した分割領域A〜Iに対する多関節ロボット10とは異なる物体の侵入を検知可能である。制御部90は、作業工程の内容に基づいて、異なる物体の侵入を許容しない第1の分割領域群と異なる物体の侵入を許容する第2の分割領域群とを作業工程ごとに設定する。第1の分割領域群で異なる物体の侵入が検知された場合は多関節ロボット10を停止させるが、第2の分割領域群で物体の侵入が検知された場合は多関節ロボット10の動作を続けさせる。【選択図】図1
Description
本発明は、多関節ロボットを用いて複数の作業工程を連続的に実行するロボット装置に関する。
多関節ロボットを中心にして作業台、エンドエフェクタ、ツール等の複数の交換機材を配置し、多関節ロボットが交換機材を用いて複数の工程を連続的に実行するいわゆる多能工型のロボット装置が開発されている。多能工型のロボット装置では、ワークの機種や工程の変更に伴って、必要な交換機材を作業者が交換する場合がある。交換機材の交換作業は、多関節ロボットと作業者の接触を回避するため、通常は、複数の作業工程が最後まで終了して最後のワークが排出された後に、ロボット装置の電源を落として実行されている。
そして、多能工型のロボット装置では、特許文献1に示されるように、多関節ロボットの周囲にセンサを配置して多関節ロボットの作業空間を設定している。そして、ロボット装置の運転中に人間や物体がロボット装置の作業空間に侵入したことがセンサで検知されると、多関節ロボットの動作を緊急停止させている。
多能工型のロボット装置において、交換機材を作業者が交換する場合、すべての作業工程が終了してワークが排出されるまで待つと、ワークの排出後に交換機材を交換する作業時間が必要になって、ロボット装置に大きなダウンタイムが発生する。しかし、多関節ロボットの場合、多関節ロボットが作業している限られた範囲の外側であれば、作業者が交換機材を交換する作業を行っても、多関節ロボットと作業者の接触には至らない場合がある。
本発明は、作業工程を実行している多関節ロボットの周囲で、作業者が、多関節ロボットとの接触を回避しつつ交換機材を交換する等の作業を行うことが可能なロボット装置を提供することを目的としている。
本発明のロボット装置は、多関節ロボットと、作業プログラムに応じて複数の作業工程を実行させるように前記多関節ロボットを制御する制御部と、前記多関節ロボットの周囲の空間を分割した複数の分割領域のそれぞれに対する前記多関節ロボットとは異なる物体の侵入を検知可能な検知手段と、を備えるものである。そして、前記制御部は、前記作業工程の内容に基づいて、前記複数の分割領域のうちで前記異なる物体の侵入を許容しない第1の分割領域群と前記異なる物体の侵入を許容する第2の分割領域群とを前記作業工程ごとに設定し、前記作業工程において前記第1の分割領域群で前記異なる物体の侵入が検知された場合は前記多関節ロボットを停止させるが、前記第2の分割領域群で前記物体の侵入が検知された場合は前記多関節ロボットの動作を続けるように前記検知手段の検知結果に基づいて制御する。
本発明によれば、作業工程を実行している多関節ロボットの周囲で、作業者が、多関節ロボットとの接触を回避しつつ交換機材を交換する等の作業を行うことが可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<実施の形態1>
(ロボット装置)
図1はロボット装置の構成を説明する平面図である。図1に示すように、ロボット装置1は、テーブル20上に、多関節ロボット10を囲んで供給トレイ30、ビス締めユニット31、専用ツール32、第1固定台33、専用ツール34、第2固定台35、排出トレイ36を配置している。交換機材(30〜36)は多関節ロボット10が反時計回りに順次、交換機材(30〜36)にアクセスしながらワーク5の組み立てを行うよう配置されている。
(ロボット装置)
図1はロボット装置の構成を説明する平面図である。図1に示すように、ロボット装置1は、テーブル20上に、多関節ロボット10を囲んで供給トレイ30、ビス締めユニット31、専用ツール32、第1固定台33、専用ツール34、第2固定台35、排出トレイ36を配置している。交換機材(30〜36)は多関節ロボット10が反時計回りに順次、交換機材(30〜36)にアクセスしながらワーク5の組み立てを行うよう配置されている。
多関節ロボット10は、6軸多関節のロボットアーム13の先端にエンドエフェクタ11が接続されている。ロボットアーム13は、各関節を各関節軸周りにそれぞれ回転駆動する6つのモータ及びエンコーダ(図示せず)を備えている。ロボットアーム13は、6つのモータのそれぞれをエンコーダの検知出力に基づいて選択的に駆動することで、エンドエフェクタ11を任意の3次元位置及び姿勢状態に移動させる。エンドエフェクタ11には、ワークや専用ツールを把持することが可能なハンド12が搭載されている。
供給トレイ30は、ロボット装置1において組み立てを行う対象であるワーク5をロボット装置1に供給するための容器である。ワーク5は、供給トレイ30内に配置されている。供給トレイ30は、ロボット装置1の外部より不図示のロボットシリンダを用いて供給される。供給トレイ30は、供給トレイ30内からすべてのワーク5が取り出されたタイミングでロボット装置1の外に自動的に持ち出され、新しいワーク5が配置された別の供給トレイ30に置き換えられる。
ビス締めユニット31は、ワーク5の所定位置にビス締めを行う。第1固定台33は、部品供給機41より供給される小物部品を、専用ツール32によりワーク5に組み付ける際の作業台である。部品供給機41は、ワーク5の1機種生産に必要十分な量の小物部品を格納している。第2固定台35は、部品供給機42より供給される小物部品を、専用ツール34によりワーク5に組み付ける際の作業台である。部品供給機42は、ワーク5の1機種生産に必要十分な量の小物部品を格納している。
排出トレイ36は、ロボット装置1において組み付け作業を終了したワーク5を配列して収容し、まとめてロボット装置1から持ち出すための容器である。排出トレイ36は、ロボット装置1の外部より不図示のロボットシリンダを用いて供給される。排出トレイ36は、組み付け作業を終了したワーク5が満載されたタイミングでロボット装置1の外に自動的に持ち出され、新しい空の排出トレイ36に置き換えられる。
なお、実施の形態1では、エンドエフェクタ11にハンド12を搭載して専用ツール32、34を把持する構成を採用している。しかし、エンドエフェクタ11にツールチェンジャーを搭載し、専用ツール32、34をツールチェンジャーに直接取り付ける構成を採用してもよい。
(組み付け作業)
図2はロボット装置の制御系のブロック図である。図3はワークの組み付け作業のフローチャートである。
図2はロボット装置の制御系のブロック図である。図3はワークの組み付け作業のフローチャートである。
図2に示すように、制御部90は、多関節ロボット10を制御して複数の工程を連続的に順次実施することにより、ワーク5の組み立てを順次実施していく。制御部90は、作業プログラムに応じて複数の作業工程を実行させるように多関節ロボット10を制御する。
制御部90は、ROM92及びハードディスク94から読み出したプログラム及びデータをRAM93に保持して、CPUが必要な演算及び処理を行うことにより、ロボット装置1を制御する。制御部90は、インターフェース回路95を介して多関節ロボット10、ビス締めユニット31、部品供給機41、42に接続されている。読取部102に挿入された記録媒体103にはロボット装置1の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されている。制御部90は、インターフェース回路97からネットワーク101を通じて、あるいは記録媒体103を通じて、必要な作業プログラム及び作業データを取得して、ワークの組み付け作業を構成する複数の作業工程を実行することもできる。画像表示手段の一例である表示画面45dは、画像を表示する。
図3に示すように、制御部90は、多関節ロボット10を作動させて供給トレイ30よりワーク5を取得する(S11)。制御部90は、多関節ロボット10を作動させてワーク5をビス締めユニット31に位置決め、ビス締めユニット31を作動させてワーク5の所定位置にビス締めを行う(S12)。
制御部90は、多関節ロボット10を作動させてビス締め後のワーク5を第1固定台33に載置する(S13)。制御部90は、多関節ロボット10を作動させて専用ツール32を把持する(S14)。制御部90は、多関節ロボット10を作動させて部品供給機41より供給される小物部品を専用ツール32により保持し、第1固定台33上のワーク5に組み付けて取得させる(S15)。制御部90は、多関節ロボット10を作動させて専用ツール32を元の位置に戻す(S16)。
制御部90は、多関節ロボット10を作動させて第1固定台33のワーク5を持ち上げて第2固定台35まで搬送し、載置する(S17)。制御部90は、多関節ロボット10を作動させて専用ツール34を把持する(S18)。制御部90は、多関節ロボット10を作動させて部品供給機42より供給される小物部品を専用ツール34により保持し、第2固定台35上のワーク5に組み付けて取得させる(S19)。制御部90は、多関節ロボット10を作動させて専用ツール34を元の位置に戻す(S20)。
制御部90は、多関節ロボット10を作動させて第2固定台35のワーク5を持ち上げて排出トレイ36まで搬送し、排出トレイ36上の空きスペースにワーク5を排出する(S21)。そして、最初の工程位置へ復帰する(S22)。
(防護柵)
図4は防護柵の説明図である。ロボット装置1では、装置オペレータや治工具の交換担当者と多関節ロボット10の接触を防ぐ必要がある。このため、多関節ロボット10の可動範囲から十分な距離を離した位置を防護柵21で囲っている。多関節ロボット10やテーブル20上の各ユニットは、周囲を防護柵21で囲われ、ロボット装置1の運転中は、防護柵21で外部と遮断されている。ロボット装置1では、防護柵21により人が侵入できない状態で、多関節ロボット10による各工程の作業が実施される。ワークの機種切り替えにおける交換機材の交換のために、人がロボット装置1内で作業を行う場合、図1に示すように、防護柵21の四隅に設けられた開口部22、23、24、25より人がロボット装置1内にアクセスして必要な作業を行う。
図4は防護柵の説明図である。ロボット装置1では、装置オペレータや治工具の交換担当者と多関節ロボット10の接触を防ぐ必要がある。このため、多関節ロボット10の可動範囲から十分な距離を離した位置を防護柵21で囲っている。多関節ロボット10やテーブル20上の各ユニットは、周囲を防護柵21で囲われ、ロボット装置1の運転中は、防護柵21で外部と遮断されている。ロボット装置1では、防護柵21により人が侵入できない状態で、多関節ロボット10による各工程の作業が実施される。ワークの機種切り替えにおける交換機材の交換のために、人がロボット装置1内で作業を行う場合、図1に示すように、防護柵21の四隅に設けられた開口部22、23、24、25より人がロボット装置1内にアクセスして必要な作業を行う。
(交換機材の交換)
ロボット装置1は、多関節ロボット10を用いて複数の作業を行う多能工生産装置であるため、ワークの機種切り替え、工程の変更等に伴って、かなり頻繁に交換機材の交換や部品補給がされる。このとき、多関節ロボット10の周囲で装置オペレータや交換担当者が作業を行うことになるため、装置オペレータや交換担当者が作業中の多関節ロボット10に接触を起こすことを回避する必要がある。
ロボット装置1は、多関節ロボット10を用いて複数の作業を行う多能工生産装置であるため、ワークの機種切り替え、工程の変更等に伴って、かなり頻繁に交換機材の交換や部品補給がされる。このとき、多関節ロボット10の周囲で装置オペレータや交換担当者が作業を行うことになるため、装置オペレータや交換担当者が作業中の多関節ロボット10に接触を起こすことを回避する必要がある。
そのため、従来は、ワークの機種切り替え時は、すべてのワークを排出し、多関節ロボット10を停止させてから交換機材の交換や部品補給が実施されていた。交換対象となる交換機材に多関節ロボット10がアクセスしない工程の実行中であっても、多関節ロボット10の全工程を通じた可動範囲の一部であれば、すべてのワークを排出し、多関節ロボットが停止するのを待って、機種切替え作業の禁止が解除されていた。そのため、ワークの機種切り替えに多大な時間がかかり、ロボット装置1の稼働率が低下する問題があった。
しかし、ロボット装置1では、1つ1つの工程毎に、多関節ロボット10が干渉し、移動する領域が最初から決まっている。このため、1つの行程で多関節ロボット10が干渉し、移動する領域に該当していなければ、多関節ロボット10がその1つの工程を作業中であっても、装置オペレータや交換担当者が場所を選んで交換機材の交換、確認等を実施することが可能である。
そこで、実施の形態1では、多関節ロボット10の周囲の空間を9つの空間領域に区分して、工程ごとに、多関節ロボット10が干渉し、移動する干渉空間に該当するか否かを予め設定している。そして、その工程の干渉空間に該当しない空間領域については、装置オペレータや交換担当者がその工程中に作業を行っても、多関節ロボット10が作業を継続するようにしている。しかし、その工程の干渉空間に該当する空間領域に装置オペレータや交換担当者が侵入した場合には多関節ロボット10を緊急停止させて接触に至らないようにしている。
(センサ)
図5はセンサの説明図である。図5中、(a)はセンサの配置、(b)は物体検知の説明である。
図5はセンサの説明図である。図5中、(a)はセンサの配置、(b)は物体検知の説明である。
図5の(a)に示すように、テーブル20上の交換機材(30〜36)が配置されている領域を左右方向及び奥行方向の9つの分割領域A〜Iに区切るようにセンサ51〜58が配置されている。検知手段の一例であるセンサ51〜58は、多関節ロボット10の周囲の空間を分割した分割領域A〜Iのそれぞれに対する多関節ロボット10とは異なる物体の侵入を検知可能である。分割領域A〜Iは、センサ51〜58で区切られた領域と一対一の関係にある。分割領域A〜Iは、機種切り替えの対象となる交換機材が配置されている領域を区切る。
センサ51〜54は、奥行方向に配列され、センサ55〜58は、センサ51〜54の配列方向に直交する左右方向に配列され、テーブル20上の作業空間を9つの碁盤目に区切っている。センサ51〜58によって左右方向及び奥行方向区切られた9つの領域をそれぞれ分割領域A〜Iと呼ぶ。
図5の(b)に示すように、一例として、センサ51は、LEDアレイ51aとフォトダイオードアレイ51bとを対向させて、多数のフォトインタラプタ(51d、51e)を構成している。LED51dの出射光をフォトダイオード51eで検知して、面状の物体侵入検知領域MEを形成しており、物体侵入検知領域MEを破って侵入する作業者3を検知することができる。センサ51〜58は、多関節ロボット10の可動範囲内で作業者3が侵入可能になっている開口部22、23、24、25のそれぞれを覆うように多重的に配置された作業者3の侵入検知装置である。物体侵入検知領域MEを破られたセンサ51〜54とセンサ55〜58との組み合わせから、分割領域A〜Iのうちのどこへ作業者3が侵入したのかを識別して、分割領域A〜Iごとの侵入判断を行うことができる。図2に示すように、制御部90は、センサ51〜58の出力に基づいて、作業者3がどの分割領域A〜Iに侵入したかを識別する。
(侵入不可領域の表示画像)
図6は侵入不可領域の設定の制御のフローチャートである。図1に示すように、制御部(90:図2)は、検知工程では、センサ51〜58により分割領域A〜Iへの物体の侵入を検知する。識別工程では、センサ51〜58の検知結果に基づいて多関節ロボット10と異なる物体が侵入した分割領域を識別する。動作管理工程では、物体が侵入した分割領域が第1の分割領域群の一例である侵入不可領域に属する場合は多関節ロボットを停止させる。しかし、物体が侵入した分割領域が第2の分割領域群の一例である侵入可能領域に属する場合は多関節ロボット10の動作を続けさせる。
図6は侵入不可領域の設定の制御のフローチャートである。図1に示すように、制御部(90:図2)は、検知工程では、センサ51〜58により分割領域A〜Iへの物体の侵入を検知する。識別工程では、センサ51〜58の検知結果に基づいて多関節ロボット10と異なる物体が侵入した分割領域を識別する。動作管理工程では、物体が侵入した分割領域が第1の分割領域群の一例である侵入不可領域に属する場合は多関節ロボットを停止させる。しかし、物体が侵入した分割領域が第2の分割領域群の一例である侵入可能領域に属する場合は多関節ロボット10の動作を続けさせる。
図4に示すように、制御部90は、ロボット装置1の各作業工程において作業者の侵入が禁止される侵入不可領域と作業者の侵入が許容される侵入可能領域とを図3に示す各作業工程でそれぞれ設定する。侵入不可領域は、多関節ロボット10が移動して作業工程を行う過程で干渉する分割領域である。侵入可能領域は、侵入不可領域に該当しないため、作業者が侵入して作業を行っても差支えの無い分割領域である。
制御部90は、設定内容に基づいて侵入不可領域と侵入可能領域とをリアルタイムに表示した表示画像46を、操作部45の表示画面45dに出力する。操作部45の表示画面45dに表示された表示画像46をもとに、作業者は、接触を回避して交換作業を行える分割領域を判断し、多関節ロボット10を緊急停止させることなく、ロボット装置1内で機種切り替えに伴う交換機材の交換を実施する。
図2を参照して図6に示すように、制御部90は、図3のステップS11〜S12では(S31のYes)、分割領域D、E、G、Hを進入不可領域に設定する(S32)。制御部90は、図3のステップS13〜S16では(S33のYes)、分割領域A、B、E、Hを進入不可領域に設定する(S34)。制御部90は、図3のステップS17〜S20では(S35のYes)、分割領域B、C、E、F、Hを進入不可領域に設定する(S36)。制御部90は、図3のステップS21〜S22では(S37のYes)、分割領域D、E、F、G、H、Iを進入不可領域に設定する(S38)。
(交換機材の交換)
図7は交換機材の交換可能表示の制御のフローチャートである。図2に示すように、制御部90は、設定工程では、複数の作業工程の内容と順序とに基づいてそれぞれの交換機材の交換作業の指示をするか否かを設定する。制御部90は、表示工程では、設定工程により交換作業の指示を設定された交換機材を表示画面45dにより表示させる。
図7は交換機材の交換可能表示の制御のフローチャートである。図2に示すように、制御部90は、設定工程では、複数の作業工程の内容と順序とに基づいてそれぞれの交換機材の交換作業の指示をするか否かを設定する。制御部90は、表示工程では、設定工程により交換作業の指示を設定された交換機材を表示画面45dにより表示させる。
図1に示すように、ロボット装置1では、多関節ロボット10の周囲の空間に複数の交換機材の一例であるビス締めユニット31、専用ツール32、34、第1固定台33、35、部品供給機41、42が配置される。ロボット装置1では、生産対象のワーク5をX機種からY機種へ機種変更する際に、交換機材の交換が必要になる。交換対象の交換機材は、専用ツール32、34、ビス締めユニット31、第1固定台33、35、部品供給機41、42である。
実施の形態1では、X機種の最後のワーク5の組み立て作業中に作業者が交換可能な交換機材を順次交換することを、操作部45の表示画面45dを通じて許可する。また、X機種の最後のワーク5の組み立て作業中に交換できなかった交換機材は、Y機種の最初のワーク5の組み立て作業中に交換することを許可する。
図2を参照して図7に示すように、制御部90は、X機種の最後のワーク5の組み立てにおける図3のステップS13〜S16では(S41のYes)、ビス締めユニット31等を交換可能に表示する(S42)。制御部90は、X機種の最後のワーク5の組み立てにおける図3のステップS17〜S20では(S43のYes)、第1の部品供給機41等を交換可能に表示する(S44)。制御部90は、X機種の最後のワーク5の組み立てにおける図3のステップS21〜S22では(S45のYes)、第2の部品供給機42等を交換可能に表示する(S46)。制御部90は、X機種の最後のワーク5の組み立て終了後、Y機種の最初のワーク5の組み立てにおける図3のステップS11〜S12では(S47のYes)、第2の固定台35等を交換可能に表示する(S48)。
(ビス締めユニットの交換作業)
図8は第1パーツの組み付け工程の説明図である。図8中、(a)はロボット装置の平面図、(b)は表示画像である。
図8は第1パーツの組み付け工程の説明図である。図8中、(a)はロボット装置の平面図、(b)は表示画像である。
図8の(a)に示すように、ロボット装置1は、ビス締め工程の終了後、ワーク5を第1固定台33に設置し、専用ツール32を把持する。そして、専用ツール32により部品供給機41から第1パーツを取得して、ワーク5に組み付け、その後、専用ツール32を元の位置に戻す。この期間、多関節ロボット10は、分割領域A、B、E、Hに干渉して移動し作業する。
制御部(90:図2)は、このような作業工程の内容に基づいて、分割領域A〜Iのうちで異なる物体の侵入を許容しない侵入不可領域(A、B、D、E、H)と、異なる物体の侵入を許容する侵入可能領域(D、G、C、F、I)と、を設定する。そして、このような作業工程において、制御部(90:図2)は、センサ51〜58の検知結果に基づいて多関節ロボット10を制御する。侵入不可領域(A、B、D、E、H)で異なる物体の侵入が検知された場合は多関節ロボット10を停止させるが、侵入可能領域(D、G、C、F、I)で物体の侵入が検知された場合は多関節ロボット10の動作を続けさせる。
ここで、侵入不可領域(A、B、E、H)は、複数の作業工程のうちの実行中の作業工程又は実行中の作業工程の次の作業工程において多関節ロボット10が侵入する分割領域(A、B、E、H)を含む。また、侵入可能領域(D、G、C、F、I)は、複数の作業工程が終了している分割領域(D、G)を含む。
図8の(b)に示すように、制御部(90:図2)は、表示画面45dにより、侵入不可領域(A、B、E、H)と侵入可能領域(D、G)とを識別可能に表示する。表示画像46には、侵入不可領域として分割領域A、B、E、Hが表示される。
制御部(90:図2)は、表示画面45dにより、侵入可能領域(D、G)に配置されて交換作業が必要なビス締めユニット31を複数の作業工程の進行に伴って表示する。制御部(90:図2)は、変更される前のX機種の作業プログラムおける最終回の複数の作業工程の実行に伴って交換作業が必要なビス締めユニット31を表示する。表示画像46には、交換可能機材としてビス締めユニット31が表示される。
作業者は、表示画像46を確認した後、分割領域Gに設置されている扉22dを開いて、防護柵21の開口部22からロボット装置1内に侵入し、ビス締めユニット31の交換作業を実施する。作業者が分割領域D、Gで作業中、誤って隣接する分割領域A、E等の侵入不可領域に侵入してしまった場合、センサ52、56により侵入が検知され、多関節ロボット10が緊急停止される。
(第1の部品供給機の交換作業)
図9は第2パーツの組み付け工程の説明図である。図9中、(a)はロボット装置の平面図、(b)は表示画像である。
図9は第2パーツの組み付け工程の説明図である。図9中、(a)はロボット装置の平面図、(b)は表示画像である。
図9の(a)に示すように、ロボット装置1は、第1パーツの組み付け工程の終了後、ワーク5を固定台35に設置し、専用ツール34を把持する。そして、専用ツール34により部品供給機42から第2パーツを取得して、ワーク5に組み付け、その後、専用ツール34を元の位置に戻す。この期間、多関節ロボット10は、分割領域B、C、E、F、Hで作業をする。
このため、図9の(b)に示すように、表示画像46には、侵入不可領域として分割領域B、C、E、F、Hが表示される。また、表示画像46には、交換可能機材としてビス締めユニット31、部品供給機41、及び専用ツール32が表示される。作業者は、表示画像46を確認し、分割領域Aに設置されている扉23dを開いて防護柵21の開口部23からロボット装置1内に侵入し、部品供給機41及び専用ツール32の交換作業を実施する。作業者が分割領域Aで作業中、誤って隣接する分割領域B等の侵入不可領域に侵入してしまった場合、センサ52、56により侵入が検知され、多関節ロボット10が緊急停止される。
(第2の部品供給機の交換作業)
図10はワークの排出工程の説明図である。図10中、(a)はロボット装置の平面図、(b)は表示画像である。
(第2の部品供給機の交換作業)
図10はワークの排出工程の説明図である。図10中、(a)はロボット装置の平面図、(b)は表示画像である。
図10の(a)に示すように、ロボット装置1は、第2パーツの組み付け工程の終了後、ワーク5を排出トレイ36に設置した後、供給トレイ30からワーク5を取得可能な初期位置へ多関節ロボット10を復帰させる。この期間、多関節ロボット10は、分割領域D、E、F、G、H、Iで作業をする。
このため、図10の(b)に示すように、表示画像46には、侵入不可領域として分割領域D、E、F、G、H、Iが表示される。また、表示画像46には、交換可能機材として部品供給機41、42、専用ツール32、34、及び固定台33が表示される。作業者は、表示画像46を確認し、分割領域Cに設置されている扉24dを開いて防護柵21の開口部24からロボット装置1内に侵入し、固定台33、部品供給機42、及び専用ツール34の交換作業を実施する。作業者が分割領域Cで作業中、誤って隣接する分割領域B、F等の侵入不可領域に侵入してしまった場合、センサ52、57により侵入が検知され、多関節ロボット10が緊急停止される。
(第2の固定台の交換作業)
図11はビス締め工程の説明図である。図11中、(a)はロボット装置の平面図、(b)は表示画像である。
図11はビス締め工程の説明図である。図11中、(a)はロボット装置の平面図、(b)は表示画像である。
図11の(a)に示すように、作業者は、次の機種であるY機種のワーク5を積載した供給トレイ30をロボット装置1にセットして、Y機種のワーク5の組み立て作業を開始する。このとき、ビス締めユニット31、第1固定台33、部品供給機41、42、専用ツール32、34は、既にY機種のワーク5に適合するものに交換されている。制御部(90:図2)は、変更された後のY機種の作業プログラムおける第1回の複数の作業工程の実行に伴って交換作業が必要な第2固定台35を表示する。
ロボット装置1は、供給トレイ30からY機種のワーク5を取得してビス締めユニット31へ搬送し、ビス締め工程を行う。この期間、多関節ロボット10は、分割領域D、E、G、Hで作業をする。このため、図11の(b)に示すように、表示画像46には、侵入不可領域として分割領域D、E、G、Hが表示される。侵入可能領域である分割領域A、B、C、F、Iは、実行中の作業工程の次の作業工程よりも後の作業工程が予定された分割領域Fを含む。また、交換可能機材として、分割領域Fに配置された第2固定台35が表示される。
作業者は、表示画像46を確認し、分割領域Iに設置されている扉25dを開いて防護柵21の開口部25からロボット装置1内に侵入し、第2の固定台35の交換作業を実施する。作業者が分割領域I、Fで作業中、誤って隣接する分割領域E等の侵入不可領域に侵入してしまった場合、センサ57により侵入が検知され、多関節ロボット10が緊急停止される。
(交換に手間取った場合の緊急停止)
X機種からY機種への切り替えにおける交換機材の交換が想定時間内に終わらなかった場合、ロボット装置1は緊急停止する。
X機種からY機種への切り替えにおける交換機材の交換が想定時間内に終わらなかった場合、ロボット装置1は緊急停止する。
制御部90は、多関節ロボット10の1つの工程における組立動作が終了する直前に次の工程の侵入不可領域を設定する。このため、作業者が機種切り替えに伴う冶工具の交換作業を実施している分割領域内へ多関節ロボット10が侵入しようとした場合、作業者が侵入している分割領域が侵入禁止不可領域に変更される。これにより、作業者が侵入している分割領域へ多関節ロボット10が侵入する直前に多関節ロボット10が緊急停止され、多関節ロボット10と作業者の接触が回避される。
(実施の形態1の効果)
実施の形態1では、作業工程において侵入不可領域で異なる物体の侵入が検知された場合は多関節ロボット10を停止させる。このため、交換機材を交換する作業者と多関節ロボット10の接触を回避できる。
実施の形態1では、作業工程において侵入不可領域で異なる物体の侵入が検知された場合は多関節ロボット10を停止させる。このため、交換機材を交換する作業者と多関節ロボット10の接触を回避できる。
実施の形態1では、侵入可能領域で物体の侵入が検知された場合は多関節ロボット10の動作を続けるようにセンサ51〜58の検知結果に基づいて制御する。このため、多関節ロボット10を停止させることなく、交換機材を順次交換して、最短のダウンタイムでワークの機種変更を行うことができる。
実施の形態1では、侵入不可領域は、複数の作業工程のうちの実行中の作業工程又は実行中の作業工程の次の作業工程において多関節ロボット10が侵入する分割領域を含む。このため、交換機材を交換する作業者と多関節ロボット10の接触を回避できる。
実施の形態1では、侵入可能領域は、複数の作業工程が終了している分割領域を含む。このため、交換機材の交換に手間取っても、作業者と多関節ロボット10の接触を回避できる。
実施の形態1では、侵入可能領域は、実行中の作業工程の次の作業工程よりも後の作業工程が予定された分割領域を含む。このため、交換機材の交換に手間取っても、作業者と多関節ロボット10の接触を回避できる。
実施の形態1では、表示画面45dにより、侵入不可領域と侵入可能領域とを識別可能に表示する。このため、短時間で判断して短時間で交換機材の交換を開始して、作業者と多関節ロボット10の接触を回避できる。
実施の形態1では、表示画面45dにより、侵入可能領域に配置されて交換作業が必要な交換機材を複数の作業工程の進行に伴って表示する。このため、短時間で交換機材の場所と作業内容を把握して、交換機材の交換作業を正確かつ速やかに実行できる。
実施の形態1では、変更される前のX機種の作業プログラムおける最終回の複数の作業工程の実行に伴って交換作業が必要な交換機材を表示する。このため、交換作業が必要な交換機材を正しい順序で間違いなく交換して、Y機種の組み付け作業を正しい状態で開始できる。
実施の形態1では、変更された後のY機種の作業プログラムおける第1回の複数の作業工程の実行に伴って交換作業が必要な交換機材を表示する。このため、X機種の作業プログラムにおける最終回の複数の作業工程で交換機材の交換漏れがあっても、ダウンタイムを発生させることなく、Y機種の組み付け作業を準備できる。
実施の形態1の制御によれば、前機種のワークを生産中に次機種への切り替えに必要な交換機材の交換作業を、ロボット装置1の動作を一度も停止させることなく実行することが可能になる。多関節ロボット10の動作を停止させずに、人が生産機種切換えのための機器や治工具の交換を実施できる。そして、作業者が誤って多関節ロボット10の作業領域に侵入した場合はロボット装置1を緊急停止させて作業者との接触を回避できる。
実施の形態1によれば、テーブル20上の空間を作業者と多関節ロボット10とで共有し、時間的にずらして同一空間内で作業者と多関節ロボット10とがそれぞれの作業を行うことができる。このため、テーブル20上に作業者専用の空間を設ける必要が無くなり、ロボット装置1が小型化される。設備の小型化は、多品種少量生産における流れ生産で製品の1個造りを実現するには必要不可欠な条件である。
ロボット装置1が大型設備だと次のような不都合があげられる。広いスペースをとり、移動しにくいため、設備が固定化される。工程間の距離が増大して動きのムダが発生する。個々の能率を重視したスピードの速い高額の大型汎用機となり、まとめて造ってまとめて運ぶ大ロット生産となるため、仕掛在庫が増えてしまう。製造リードタイムが長くなり、物が流れないシステムとなる。
これに対して、ロボット装置1が小型設備になることで、次のような利点がある。スペースをとらず、移動し易いキャスター付の設備にまとめられる。工程間の距離・運搬のムダが無くなり、組み立て工程全体の能率が向上する。製品の1個造りへの対応が容易で、仕掛在庫が無くなる。製造リードタイムが短く、他の工程への接続や組み込み(インライン化)がし易く、多工程の担当、多能工化、作業者の少人化が実現する。設備費用の節約にもなる。
(比較例)
比較例のロボット装置は、特許文献1に示されるように、多能工型のロボット装置において、作業者が交換機材の交換や部品補給を行う際に多関節ロボットと作業者の接触を避けるための技術が組み込まれている。比較例では、多能工型の多関節ロボットを囲む防護柵の開口部にマットスイッチを配置して人の侵入を検知可能にしている。そして、制御部は、マットスイッチの出力から人が活動する領域を推定し、多関節ロボットが活動する領域で人や機器の進入が検知されると多能工ロボットの動作を停止させている。
比較例のロボット装置は、特許文献1に示されるように、多能工型のロボット装置において、作業者が交換機材の交換や部品補給を行う際に多関節ロボットと作業者の接触を避けるための技術が組み込まれている。比較例では、多能工型の多関節ロボットを囲む防護柵の開口部にマットスイッチを配置して人の侵入を検知可能にしている。そして、制御部は、マットスイッチの出力から人が活動する領域を推定し、多関節ロボットが活動する領域で人や機器の進入が検知されると多能工ロボットの動作を停止させている。
また、制御部は、作業者と多関節ロボット10とが時間的に入れ替わりで作業するような場合、複数の侵入禁止領域の有効、無効のコントロールにより可動範囲を切り替えて、作業者の侵入禁止、許可領域を随時切り替えている。これにより、多関節ロボットの可動範囲と作業者の作業領域とを常に分離して接触を回避するようにしている。
しかし、比較例では、作業者が多関節ロボットの右側のスペースで作業を実施している状態から移動して、多関節ロボットの左側のスペースで作業を開始しようとする場合、多関節ロボットの左側のスペースを多関節ロボット侵入禁止領域に変更する必要がある。このとき、多関節ロボットが左側のスペースで実際に作業を行っていれば、多関節ロボットの作業を中断させなければならない。作業を中断して多関節ロボットを左側のスペースに入らない位置に一度移動させた後でないと、多関節ロボットの左側のスペースを侵入禁止領域に変更することができない。
このため、比較例では、多関節ロボットが実施している作業を一旦停止させた後に、作業者の侵入許可領域の設定変更を行わなければならない。また、比較例では、現在、どの領域が作業者侵入禁止領域になっているかを作業者が判断する手段が無いため、間違って作業者侵入禁止領域に侵入して多関節ロボットを停止させてしまう可能性がある。これらの要因によって、比較例のロボット装置は、緊急停止する頻度が高く、稼働率が低下し易いものとなる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、ロボット装置1がX機種及びY機種のワークの生産を行う作業プログラムにおいて、工程ごとの侵入不可領域や交換可能な交換機材が予め設定されている実施の形態を説明した。これに対して、実施の形態2では、工程ごとに多関節ロボットの軌道計算を行って干渉領域を求め、その都度侵入不可領域を設定している。
実施の形態1では、ロボット装置1がX機種及びY機種のワークの生産を行う作業プログラムにおいて、工程ごとの侵入不可領域や交換可能な交換機材が予め設定されている実施の形態を説明した。これに対して、実施の形態2では、工程ごとに多関節ロボットの軌道計算を行って干渉領域を求め、その都度侵入不可領域を設定している。
実施の形態2は、図2に示す制御部90が行う侵入不可領域の設定方法が実施の形態1と異なるが、ロボット装置1及び表示画面45dは実施の形態1と同一である。このため、図12中、実施の形態1と共通する構成には図2と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
(実施の形態2の制御)
図12は実施の形態2のロボット装置の制御系のブロック図である。図12に示すように、軌道計算部111、ロボット動作領域算出部112、停止判定部113、動作指示部114は、図2に示すCPU91がロボットプログラム115に含まれるそれぞれの実行プログラムを実行することにより形成される。制御部90は、複数の作業工程の作業工程ごとに、作業工程の内容に基づいて多関節ロボットの軌道計算を行って、侵入不可領域と侵入可能領域とを設定する。
図12は実施の形態2のロボット装置の制御系のブロック図である。図12に示すように、軌道計算部111、ロボット動作領域算出部112、停止判定部113、動作指示部114は、図2に示すCPU91がロボットプログラム115に含まれるそれぞれの実行プログラムを実行することにより形成される。制御部90は、複数の作業工程の作業工程ごとに、作業工程の内容に基づいて多関節ロボットの軌道計算を行って、侵入不可領域と侵入可能領域とを設定する。
軌道計算部111は、ワーク5の組み立て作業中、多関節ロボット10の各軸に付加されたエンコーダにより多関節ロボット10の各関節の現在位置を取得して、多関節ロボット10全体の軌道計算を実行する。軌道計算部111は、軌道計算した軌道をもとに、多関節ロボット10が作業している領域が分割領域A〜Iの領域データ116で指示されたどの区間で動作するかを算出している。
ロボット動作領域算出部112は、軌道計算部111の計算結果に基づいて、工程ごとにロボット動作領域となる分割領域を設定する。ロボット動作領域算出部112は、ロボット装置1のテーブル20上の9つの分割領域A〜Iを表示画面45dに表示する。ロボット動作領域算出部112は、多関節ロボット10の軌道計算結果に基づいて、実行しようとする工程におけるテーブル20上の干渉領域を求める。
停止判定部113は、ロボット装置1が停止する必要があるか否かを判断する。停止判定部113は、センサ51〜58の出力を検知して分割領域A〜Iのそれぞれにおける物体の侵入の有無を判断する。停止判定部113は、センサ51〜58の出力に基づいて分割領域A〜Iに多関節ロボット10又は作業者が侵入したことを検出する。そして、物体の侵入があった場合には、多関節ロボット10以外の物体(作業者)の侵入であるか否かを判断する。
停止判定部113は、分割領域A〜Iのうち、干渉領域に該当しない分割領域について、交換機材の交換を許可する。侵入しても可能な領域とは、ロボット動作領域算出部112で算出した多関節ロボット10が作業を行っている領域以外の範囲である。
停止判定部113は、実行中の工程における多関節ロボット10の作業領域を分割領域A〜Iの単位で操作部45の表示画面45dに表示する。
停止判定部113は、ロボット動作領域算出部112で算出した多関節ロボット10の動作領域内に人が侵入してきたことをセンサ51〜58で検出した際は、多関節ロボット10が停止する旨を指示する。
停止判定部113は、なんらかの条件により、ロボット動作領域算出部112で算出したロボット動作領域を超えて多関節ロボット10が動作したことを、センサ51〜58が検知した場合も、同様に、多関節ロボット10に停止指示を出す。
動作指示部114は、停止判定部113の判断結果に基づいて多関節ロボット10を緊急停止させるように、停止判定及び動作指令を実行する。動作指示部114は、多関節ロボット10を速やかに停止させる。
動作指示部114は、ロボットプログラム115に含まれるロボット装置1の作業プログラムに基づいて多関節ロボット10に工程の動作指示を与える。動作指示部114は、停止判定部113での停止指示が無い場合は、軌道計算部111で算出された軌道をもとに多関節ロボット10に動作指示を与える。
(実施の形態2の効果)
実施の形態2では、複数の作業工程の作業工程ごとに作業工程の内容に基づいて多関節ロボットの軌道計算を行って侵入不可領域と侵入可能領域とを設定する。このため、侵入不可領域と侵入可能領域とを正確に求めて精密に設定することができる。
実施の形態2では、複数の作業工程の作業工程ごとに作業工程の内容に基づいて多関節ロボットの軌道計算を行って侵入不可領域と侵入可能領域とを設定する。このため、侵入不可領域と侵入可能領域とを正確に求めて精密に設定することができる。
<その他の実施の形態>
本発明のロボット装置は、実施の形態1、2における具体的な各部構成、部品形態、及び実寸法には限定されない。実施の形態1、2の構成の一部又は全部を等価な部材に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。
本発明のロボット装置は、実施の形態1、2における具体的な各部構成、部品形態、及び実寸法には限定されない。実施の形態1、2の構成の一部又は全部を等価な部材に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。
実施の形態1では、分割領域A〜Iは、テーブル20上に柱状に並べて配置される。しかし、高さ方向に複数の分割領域を設定してもよい。分割領域A〜Iは、多関節ロボットを中心とする円弧状の領域、放射状の複数のドーナツ型の領域、回転方向に分割したセクタ状の領域であってもよい。
実施の形態1では、センサ51〜58は、分割領域A〜Iを区切るため、ロボット装置1内に取り付けられ、ロボット装置1の側面に配列している。しかし、分割領域A〜Iのうちのどの領域に侵入しているかを個別に検出することができるセンサ配置であれば、ロボット装置1の上部に取り付けたり、テーブル20の下面に取り付けたりしてもよい。
実施の形態1では、センサ51〜58は、フォトインタラプタの検出光軸を面状に配置して物体の侵入を検知している。しかし、物体の侵入を検知できるセンサであればよく、物体の位置を検知するテレビカメラ、超音波センサ、物体の移動を検知するレーザードップラーセンサ等で置き換えてもよい。
実施の形態1では、表示画面45dの表示方法を、侵入不可領域をハイライト表示したが、侵入可能領域をハイライト表示する、侵入不可領域を点滅表示する等、両者が区別できる限り他の表示形態を採用してもよい。
5:ワーク、10:多関節ロボット、20:テーブル、21、22、23、24:開口、31:ビス締めユニット(交換機材)、32、34:専用ツール(交換機材)、33、35:固定台(交換機材)、41、42:部品供給機(交換機材)、46:表示画像、45:操作部、45d:表示画面(画像表示手段)、51、52、53、54、55、56、57、58:センサ(検知手段)、90:制御部、101:ネットワーク、102:読取部、103:記録媒体、A、B、C、D、E、F、G、H、I:侵入可能領域、侵入不可領域(分割領域)
Claims (15)
- 多関節ロボットと、
作業プログラムに応じて複数の作業工程を実行させるように前記多関節ロボットを制御する制御部と、
前記多関節ロボットの周囲の空間を分割した複数の分割領域のそれぞれに対する前記多関節ロボットとは異なる物体の侵入を検知可能な検知手段と、を備え、
前記制御部は、前記作業工程の内容に基づいて、前記複数の分割領域のうちで前記異なる物体の侵入を許容しない第1の分割領域群と前記異なる物体の侵入を許容する第2の分割領域群とを前記作業工程ごとに設定し、前記作業工程において前記第1の分割領域群で前記異なる物体の侵入が検知された場合は前記多関節ロボットを停止させるが、前記第2の分割領域群で前記物体の侵入が検知された場合は前記多関節ロボットの動作を続けるように前記検知手段の検知結果に基づいて制御することを特徴とするロボット装置。 - 前記第1の分割領域群は、前記複数の作業工程のうちの実行中の作業工程又は実行中の作業工程の次の作業工程において前記多関節ロボットが侵入する分割領域を含むことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置。
- 前記第2の分割領域群は、前記複数の作業工程が終了している分割領域を含むことを特徴とする請求項2に記載のロボット装置。
- 前記第2の分割領域群は、実行中の作業工程の次の作業工程よりも後の作業工程が予定された分割領域を含むことを特徴とする請求項2に記載のロボット装置。
- 画像を表示する画像表示手段を備え、
前記制御部は、前記画像表示手段により、前記第1の分割領域群と前記第2の分割領域群とを識別可能に表示することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロボット装置。 - 前記多関節ロボットの周囲の空間に複数の交換機材が配置され、
前記制御部は、前記画像表示手段により、前記第2の分割領域群に配置されて交換作業が必要な交換機材を前記複数の作業工程の進行に伴って表示することを特徴とする請求項5に記載のロボット装置。 - 前記制御部は、変更される前の前記作業プログラムおける最終回の複数の作業工程の実行に伴って前記交換作業が必要な交換機材を表示することを特徴とする請求項6に記載のロボット装置。
- 前記制御部は、変更された後の前記作業プログラムおける第1回の複数の作業工程の実行に伴って前記交換作業が必要な交換機材を表示することを特徴とする請求項6に記載のロボット装置。
- 前記制御部は、前記複数の作業工程の作業工程ごとに作業工程の内容に基づいて前記多関節ロボットの軌道計算を行って前記第1の分割領域群と前記第2の分割領域群とを設定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のロボット装置。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載のロボット装置の制御方法であって、
前記制御部が、前記検知手段により前記複数の分割領域への物体の侵入を検知する検知工程と、
前記制御部が、前記検知手段の検知結果に基づいて前記異なる物体が侵入した分割領域を識別する識別工程と、
前記制御部が、前記異なる物体が侵入した分割領域が前記第1の分割領域群に属する場合は前記多関節ロボットを停止させ、前記異なる物体が侵入した分割領域が前記第2の分割領域群に属する場合は前記多関節ロボットの動作を続けさせる動作管理工程と、を有することを特徴とする停止方法。 - 請求項10に記載のロボット装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項11に記載のプログラムを記録した記録媒体。
- 請求項5乃至8のいずれか1項に記載のロボット装置の画像表示手段を用いた表示方法であって、
前記制御部が、前記複数の作業工程の内容と順序とに基づいてそれぞれの交換機材の交換作業の指示をするか否かを設定する設定工程と、
前記制御部が、前記設定工程により交換作業の指示を設定された交換機材を前記画像表示手段により前記複数の作業工程の進行に伴って表示させる表示工程と、を有することを特徴とする表示方法。 - 請求項13に記載の表示方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項14に記載のプログラムを記録した記録媒体。
Priority Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019058990A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | ファナック株式会社 | ロボットシステム |
CN110142763A (zh) * | 2019-05-12 | 2019-08-20 | 深圳市普渡科技有限公司 | 机器人补位停靠方法 |
US10885335B2 (en) | 2018-01-08 | 2021-01-05 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Electronic device and controlling method thereof |
JP2021053756A (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | オムロン株式会社 | 安全領域出力装置および制御プログラム |
-
2016
- 2016-02-19 JP JP2016030395A patent/JP2017144542A/ja active Pending
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